JP2019094882A - 液圧回転機 - Google Patents

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隆之 武藤
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Abstract

【課題】シリンダブロックの摺動性を確保し、作動液の漏れを防止する液圧回転機を提供する。【解決手段】ピストンポンプ100は、シャフト1に対して放射状にシリンダブロック2に形成される複数のメインシリンダ2bと、メインシリンダ2b内に摺動可能に挿入されメインシリンダ2bの内部に容積室8を区画するピストン7と、ケース3とシリンダブロック2の一端面2cとの間に介在するバルブプレート20と、シリンダブロック2の他端面2dに形成される複数のサブシリンダ30と、サブシリンダ30に摺動可能に挿入されてシリンダブロック2と一体回転すると共に、サブシリンダ30内に圧力室31を区画するピストンシュー40と、対応する容積室8及び圧力室31を連通する連通路32と、を備える。【選択図】図1

Description

本発明は、ラジアルピストン式の液圧回転機に関するものである。
特許文献1には、軸にスプライン結合されたシリンダブロックと、シリンダブロックに放射状に形成されるシリンダと、シリンダに摺動可能に勘挿されるメインピストンと、シリンダブロックの側面に開口しシリンダに連通する連通孔と、を備えるラジアルピストンモータが開示されている。
実開昭49−102137号公報
液圧回転機では、シリンダ内の作動液の圧力が、シリンダブロックとハウジングとの間に設けられるバルブプレートの端面に作用する。このため、主にシリンダに給排される高圧の作動液により、バルブプレートとシリンダブロックとの間には互いに離れる方向の力が発生する。よって、液圧回転機では、バルブプレートとシリンダブロックとが離間して作動液が漏れることを防止するために、シリンダブロックをバルブプレートに対して押し付けることが望まれる。一方、バルブプレートに対するシリンダブロックの押し付け力が大きい場合、作動油の漏れ量は低減できる反面、バルブプレートに対するシリンダブロックの摺動性が低下する。このため、液圧回転機では、バルブプレートに向けたシリンダブロックの押し付け力を適切な範囲内で維持して静圧軸受を構成し、シリンダブロックの摺動性を確保しつつ作動液の漏れを防止することが望まれる。
特許文献1のラジアルピストンモータは、ケースとシリンダブロックとの間に設けられ入口ポート及び出口ポートが開口するプレートと、シリンダブロックに対してプレートとは反対側に設けられ複数のシリンダが形成されるベアリングプレートと、ベアリングプレートのシリンダに挿入されるバランスピストンと、を備える。また、ベアリングプレートのシリンダブロックとの対向面には、連通孔に一致しうる孔状部と、孔状部に連通する静圧軸受溝と、ベアリングプレートのシリンダと静圧軸受溝とを連通する導孔と、が形成される。
このラジアルピストンモータでは、シリンダブロックの連通孔とベアリングプレートの孔状部が一致した際、孔状部、静圧軸受溝、及び導孔を通じてベアリングプレートのシリンダに油が導かれ、バランスピストンが突出する。これにより、突出するバランスピストンの反力によってシリンダブロックがプレートに押し付けられ、シリンダブロックとプレートとの間からの作動油の漏れが防止される。
ここで、特許文献1のラジアルピストンモータでは、奇数(7つ)のシリンダがバルブブロックに形成される。よって、このラジアルピストンモータでは、高圧の作動油が給排されるシリンダの数が、シリンダブロックの回転に伴い、3つの場合と4つの場合とで切り換わる。このため、シリンダブロックの回転に伴って、高圧の作動油の圧力を受けるバルブプレートの面積が変化し、バルブプレートとシリンダブロックとが離れる力は変化する。
一方、シリンダブロックをプレート(バルブプレート)に押し付けるためのバランスピストンは、シリンダブロックのように回転するものではない。このため、ベアリングプレートのシリンダにはシリンダブロックの回転にかかわらず一様に高圧の作動油が導かれる。よって、特許文献1のラジアルピストンモータでは、バランスピストンにより発生するシリンダブロックとバルブプレートとが近づく方向の力は、シリンダブロックの回転にかかわらずほぼ一定である。
以上のように、特許文献1のラジアルピストンモータでは、バルブプレートから離れる方向の力はシリンダブロックの回転に伴って変化する一方、バルブプレートに近づく力は、ほぼ一定である。特許文献1のラジアルピストンモータでは、シリンダブロックの回転に伴いシリンダブロックに作用する力が変化するため、静圧軸受によってシリンダブロックを適切に支持できないおそれがある。
本発明は、このような技術的課題に鑑みてなされたものであり、シリンダブロックの摺動性を確保しつつ作動液の漏れを防止する液圧回転機を提供することを目的とする。
第1の発明は、液圧回転機であって、シャフトが連結されてシャフトと共に回転するシリンダブロックと、シャフトに対して放射状にシリンダブロックに形成され、シャフトの周方向に所定の間隔をもって配置される複数のメインシリンダと、メインシリンダ内に摺動可能に挿入されメインシリンダの内部に容積室を区画するピストンと、シリンダブロックの外周に設けられピストンの先端が摺動するカム面を内周に有するカムリングと、シリンダブロックを収容するケースと、ケースとシリンダブロックの一端面との間に介在するバルブプレートと、シリンダブロックの他端面に形成される複数のサブシリンダと、サブシリンダに摺動可能に挿入されてシリンダブロックと一体回転すると共に、サブシリンダ内に圧力室を区画するピストンシューと、容積室と当該容積室に対応する圧力室とを連通する連通路と、を備え、圧力室には、容積室から連通路を通じて、シリンダブロックをバルブプレートに向けて付勢する作動液圧が導かれることを特徴とする。
第1の発明では、シリンダブロックとともに回転するピストンシューによって圧力室が区画され、圧力室内の作動液の圧力によってシリンダブロックはバルブプレートに押し付けられる。圧力室の圧力は、シリンダ内の容積室から導かれるため、シリンダブロックの回転に伴うシリンダ内の圧力変化に対応して変化する。よって、液圧回転機では、シリンダブロックがバルブプレートに対して離れる方向の力と近づく方向の力とがシリンダブロックの回転に伴い同じ周期で変化する。このため、シリンダブロックに作用する力は、シリンダブロックの回転にかかわらず一定となり、シリンダブロックとバルブプレートとの間において、静圧軸受構造が維持される。
第2の発明は、圧力室内に設けられ圧力室が拡張する方向にピストンシューを付勢する付勢部材をさらに備えることを特徴とする。
第2の発明では、付勢部材の付勢力によってシリンダブロックをバルブプレートに向けて押し付ける力が補われるため、シリンダブロックとバルブプレートとの間の静圧軸受を安定して維持することができる。
第3の発明は、ピストンシューが、ケースに摺接する摺接面と、摺接面に形成されるポケットと、圧力室の作動液をポケットに導く導入路と、を有することを特徴とする。
第3の発明は、ポケット内に導かれる作動液圧によって静圧軸受が構成されるため、ピストンシューの摺動性を確保し、ピストンシューとケースとの間からの作動液の漏れを低減することができる。
本発明によれば、液圧回転機において、シリンダブロックの摺動性を確保しつつ作動液の漏れが防止される。
本発明の実施形態に係る液圧回転機を示す断面図である。 図1におけるA部の拡大図である。 本発明の実施形態に係る液圧回転機において3つのシリンダポートが吐出ポートに連通する状態を示す平面図である。 本発明の実施形態に係る液圧回転機において4つのシリンダポートが吐出ポートに連通する状態を示す平面図である。
以下、添付図面に基づいて、本発明の実施形態に係る液圧回転機100について説明する。
液圧回転機100は、ピストン7がシャフト1に対して放射状に設けられるラジアルピストン式である。本実施形態では、液圧回転機100が、作動油を作動流体とする油圧ピストンポンプ(以下、単に「ピストンポンプ100」と称する。)である場合について説明する。ピストンポンプ100は、外部からの動力によりシャフト1が回転してピストン7が往復動することで、高圧の作動油を外部に吐出する。なお、液圧回転機100は、外部から供給される作動油の流体圧によりピストン7が往復動してシャフト1が回転することで、回転駆動力を出力可能なピストンモータとして機能するものでもよい。また、液圧回転機100は、ピストンポンプ及びピストンモータの両方として機能するものであってもよい。また、液圧回転機100は、一方向にのみ回転するものであってもよいし、双方向に回転するものであってもよい。
ピストンポンプ100は、図1に示すように、動力源によって回転するシャフト1と、シャフト1に連結されシャフト1と共に回転するシリンダブロック2と、シリンダブロック2を収容するケース3と、シリンダブロック2の外周に設けられるカムリング6と、を備える。
ケース3は、一端が開口しシャフト1が挿通するケース本体4と、ケース本体4の開口端を封止しシャフト1の端部を収容するカバー5と、を備える。
ケース本体4の挿通孔4aを通じて外部に突出するシャフト1の一方の端部1aには、動力源が連結される。シャフト1の端部1aは、ブッシュ50を介してケース本体4の挿通孔4aに回転自在に支持される。シャフト1の他方の端部1bは、カバー5に設けられる収容凹部5aに収容され、ブッシュ51を介して回転自在に支持される。
シリンダブロック2は、シャフト1が貫通する貫通孔2aを有し、貫通孔2aを介してシャフト1とスプライン結合される。これにより、シリンダブロック2はシャフト1の回転に伴って回転する。
シリンダブロック2には、外周面に開口部を有する複数のメインシリンダ2bがシャフト1に対して放射状に(径方向に延びて)形成される。複数のメインシリンダ2bは、シリンダブロック2の周方向に所定の間隔を持って形成される。本実施形態では、7つのメインシリンダ2bがシリンダブロック2に形成される。なお、図1では、説明の便宜上、同一断面上に2つのシリンダ2bを図示している。
メインシリンダ2bには、容積室8を区画する円柱状のピストン7が往復動自在に挿入される。ピストン7の先端側はメインシリンダ2bの開口部から突出し、その先端部はカムリング6の内周のカム面6aに摺接する。また、シリンダブロック2には、一端面2cに開口し、それぞれ対応する容積室8に連通する複数のシリンダポート9が形成される。なお、ピストン7は、先端がカム面6aに直接摺接するものでもよいし、カム面6aに摺接するシュー(図示省略)がピストン7の先端に設けられ、ピストン7の先端がシューを介してカム面6aに摺接するものでもよい。
カムリング6は、ケース本体4の内周面に設けられ、シリンダブロック2を収容する。カムリング6の内周のカム面6aは、シャフト1に対して偏心した円筒面である。カムリング6は、カム面6aを摺動することで往復動するピストン7によって容積室8の容積が拡張する吸込領域と、容積室8の容積が収縮する吐出領域と、を有する。カムリング6は、ケース本体4の内周面に形成される段差4bとカバー5との間でスペーサ52を介してシャフト1の軸方向に位置決めされる。
カムリング6は、転がり軸受であってもよいし、リング状の滑り軸受(ブッシュ)であってもよい。また、ケース本体4の内周面にカム面6aを直接形成し、ケース本体4をカムリング6として機能させてもよい。言い換えれば、カムリング6がケース本体4と一体として形成されてもよい。
容積室8には、カバー5に形成される供給通路10を通じて作動油が導かれる。容積室8の作動油は、カバー5に形成される排出通路11を通じて排出される。また、カバー5には、ケース3の内部の作動油を外部に排出するドレン通路12が形成される。図1に示すように、供給通路10、排出通路11、及びドレン通路12は、それぞれケース3の一側面側に並んで設けられる。より具体的には、供給通路10、排出通路11、及びドレン通路12は、それぞれカバー5の軸方向の軸方向の一端面5b(ケース本体4に接触する端面とは反対側の軸方向端面)に開口する。これにより、よって、供給通路10、排出通路11、及びドレン通路12に対して、作動油を導く配管の接続を容易に行うことができる。
ピストンポンプ100は、シリンダブロック2の一端面2cとカバー5との間に介在されるバルブプレート20と、シリンダブロック2の他端面2dとケース本体4の底部との間に介在されるスラストプレート25と、シリンダブロック2の他端面2dに形成される複数のサブシリンダ30と、サブシリンダ30に摺動可能に挿入されてシリンダブロック2と一体回転すると共に、サブシリンダ30内に圧力室31を区画するピストンシュー40と、をさらに備える。バルブプレート20及びスラストプレート25には、シャフト1が挿通する。
バルブプレート20は、シリンダブロック2の一端面2cが摺接する円板部材であり、カバー5に固定される。バルブプレート20には、カバー5に形成された供給通路10と容積室8とを接続する円弧状の吸込ポート21と、カバー5に形成された排出通路11と容積室8を接続する円弧状の吐出ポート22と、が形成される(図3及び図4参照)。
スラストプレート25は、後述するピストンシュー40の摺接面42a(図2参照)が摺接する円板部材であり、ケース本体4に固定される。なお、スラストプレート25は、必須の構成ではなく、例えば、ケース本体4にピストンシュー40が直接摺接するように構成してもよい。この場合、ピストンシュー40が摺接する部位には、摺動性を確保するために、コーティング加工等を施すことが望ましい。このように、ピストンシュー40がケース3に摺接するとは、直接摺接することに限らず、ケース3におけるケース本体4に固定されたスラストプレート25に摺接すること、言い換えれば、スラストプレート25を介してケース3に間接的に摺接することも含む意味である。
サブシリンダ30は、それぞれシリンダブロック2の他端面2dに開口部を有し、シャフト1と平行に形成される。複数のサブシリンダ30は、シリンダブロック2の周方向に所定の間隔をもって形成される。また、複数のサブシリンダ30は、シャフト1の周方向における位置が、メインシリンダ2bが設けられる位置とほぼ一致する。
本実施形態では、メインシリンダ2bと同数(7つ)のサブシリンダ30が形成される。シリンダブロック2には、図2に示すように、メインシリンダ2b内に区画される容積室8とサブシリンダ30内に区画される圧力室31とを連通する複数(7つ)の連通路32が形成される。複数の容積室8と複数の圧力室31とは、1対1で対応しており、圧力室31には、対応する容積室8内の作動油圧が連通路32を通じて導かれる。
ピストンシュー40は、サブシリンダ30に摺動自在に挿入される円柱状のピストン部41と、ピストン部41よりも大径に形成されスラストプレート25に対向するシュー部42と、を有する。ピストン部41とサブシリンダ30との間に、圧力室31が区画される。また、ピストン部41とサブシリンダ30の底面との間には、圧力室31が拡張する方向にピストンシュー40を付勢する付勢部材としてのコイルスプリング(以下、単に「スプリング」と称する。)35が設けられる。スプリング35の一端部は、ピストン部41の端面に形成される収容凹部40aに収容される。
シュー部42は、スラストプレート25に対向する端面(摺接面)42aにおいてスラストプレート25に摺接する。摺接面42aには、凹状のポケット43が形成される。
ピストンシュー40には、圧力室31とポケット43とを連通する貫通孔である導入路44が形成される。より具体的には、導入路44は、収容凹部40aに開口し、シュー部42のポケット43には、導入路44を通じて圧力室31の作動油圧が導かれる。ポケット43は、導入路44の径よりも大径に形成される。導入路44を通じてポケット43に導かれる作動油圧により、シュー部42の摺接面42aとスラストプレート25の端面との間で静圧軸受が形成される。これにより、シュー部42とスラストプレート25の摺動性・潤滑性が確保される。なお、ピストン部41とシュー部42との間の段差面45は、シリンダブロック2の他端面2dとは当接せず離間している。
次に、ピストンポンプ100の作動について説明する。
外部からの動力によりシャフト1が回転駆動され、シリンダブロック2が回転すると、遠心力によりメインシリンダ2bの開口部からピストン7が突出し、先端がカムリング6のカム面6aに対して摺動する。カムリング6のカム面6aは、シャフト1に対して偏心して形成されるため、カム面6aに対して摺動する各ピストン7は、シリンダブロック2の回転に伴ってメインシリンダ2b内を往復動する。このように、シリンダブロック2の回転に伴う各ピストン7の往復動により、各容積室8の容積が増減する。
シリンダブロック2の回転により拡大する容積室8には、カバー5の供給通路10及びバルブプレート20の吸込ポート21を通じて作動油が導かれる。容積室8内に吸い込まれた作動油は、シリンダブロック2の回転による容積室8の縮小によって増圧され、バルブプレート20の吐出ポート22及びカバー5の排出通路11を通じて吐出される。このように、ピストンポンプ100では、シリンダブロック2の回転に伴って、作動油の吸込と吐出とが連続的に行われる。
次に、シリンダブロック2の支持構造について詳細に説明する。
シリンダブロック2のメインシリンダ2b内に形成される容積室8には、上述のようにバルブプレート20に設けられる吸込ポート21を通じて作動油が導かれ、バルブプレート20に設けられる吐出ポート22を通じて作動油が吐出される。このため、シリンダポート9を通じて吐出される高圧の作動油圧がシリンダポート9に対向するバルブプレート20の端面に作用する。また、吐出ポート22内の高圧の作動油圧は、吐出ポート22に対向するシリンダブロック2の一端面2cに作用する。これにより、シリンダブロック2とバルブプレート20との間には、互いが離間するような力(以下、「浮き上げ力」と称する。)が発生する。
一方、サブシリンダ30内の圧力室31には、連通路32を通じて容積室8内の作動油圧が導かれる。このため、容積が収縮する容積室8に連通する圧力室31には、高圧の作動油が導かれる。このようにして圧力室31に導かれる作動油圧は圧力室31の底面部31aに作用し、シリンダブロック2は、バルブプレート20に向けて図1中右側に押し付けられる。また、シリンダブロック2は、圧力室31に設けられるスプリング35からも、バルブプレート20に向けた付勢力を受ける。以下、圧力室31の圧力及びスプリング35の付勢力によってシリンダブロック2をバルブプレート20に押し付ける力を「押し付け力」と称する。押し付け力は、高圧の作動油が導かれる圧力室31の数に依存する。
以上のように、シリンダブロック2には、互いに反対方向に作用する浮き上げ力及び押し付け力が作用する。ピストンポンプ100では、押し付け力が浮き上げ力よりも大きくなるようにサブシリンダ30の径などが設定され、シリンダブロック2がバルブプレート20に向けて押し付けられる。これにより、シリンダブロック2とバルブプレート20との間に静圧軸受が形成され、シリンダブロック2は、静圧軸受によってバルブプレート20に対して支持される。したがって、シリンダブロック2とバルブプレート20との間の摺動性が確保されるとともに、両者の間の隙間を通じた作動油の漏れが低減される。
ここで、ピストンポンプ100では、7つのメインシリンダ2bがシリンダブロック2に形成される。このため、バルブプレート20の吐出ポート22に連通するシリンダポート9の数は、シリンダブロック2の回転に伴い変化することがある。以下、図3及び図4を参照して、具体的に説明する。図3及び図4では、シリンダブロック2のシリンダポート9を破線で模式的に示す。また、図3及び図4の矢印は、シリンダブロック2の回転方向を示す。
図3及び図4に示すように、ピストンポンプで100は、3つのシリンダポート9が吐出ポート22に連通する状態(図3に示す状態)と、4つのシリンダポート9が吐出ポート22に連通する状態(図4に示す状態)とが、シリンダブロック2の回転に伴って切り換わる。
吐出ポート22に連通するシリンダポート9の数が変化すると、シリンダポート9を通じて高圧の作動油圧を受けるバルブプレート20の受圧面積が急激に変化する。具体的に説明すると、例えば図3に示す状態では、3つのシリンダポート9が吐出ポート22に連通し、シャフト1の軸方向(図3の紙面垂直方向)からみて3つのシリンダポート9の全体が吐出ポート22と重なる。この状態では、吐出ポート22の面積分だけ、シリンダブロック2に高圧の作動油圧が作用する。
これに対し、図4に示すように、シリンダブロック2の回転に伴い、4つのシリンダポート9が吐出ポート22に連通する状態に切り替わると、新たに連通したシリンダポート9にも吐出ポート22内の高圧の作動油圧が導かれる。また、回転方向の前方にあって吐出ポート22と重なっていたシリンダポート9の一部は、バルブプレート20の端面に対向するようになる。このため、4つのシリンダポート9が吐出ポート22に連通した状態では、吐出ポート22の面積に加え、新たに連通したシリンダポート9の面積とバルブプレート20の端面に対向する面積分(図4にハッチングで示す部分)だけ、バルブプレート20において高圧の作動油圧が作用する面積が増加する。よって、図3に示す状態と比較して、高圧の作動油圧を受けるバルブプレート20の受圧面積分だけ、浮き上げ力が急激に大きくなる。よって、ピストンポンプ100では、シリンダブロック2の回転に伴って吐出ポート22に連通するシリンダポート9の数の変化に応じて、浮き上げ力が周期的に変化する。
これに対し、シリンダブロック2に作用する押し付け力は、高圧の作動油が導かれる圧力室31の数に依存する。つまり、押し付け力は、3つのシリンダポート9が吐出ポート22に連通する場合には、対応する3つの圧力室31内の圧力に応じた大きさとなる。4つのシリンダポート9が吐出ポート22に連通する場合には、押し付け力は、対応する4つの圧力室31内の圧力に応じた大きさとなる。したがって、押し付け力も、シリンダブロック2の回転に伴って吐出ポート22に連通するシリンダポート9の数の変化に応じて、浮き上げ力と同じ周期(位相)で変化する。
このように、浮き上げ力と押し付け力とが同じ周期(位相)で変化するため、シリンダブロック2に作用する全体としての力である浮き上げ力と押し付け力の合力(言い換えれば、浮き上げ力と押し付け力の比)は、シリンダブロック2が回転してもほぼ一定に保たれる。これにより、シリンダブロック2に作用する力を適切な範囲で維持することができ、シリンダブロック2を支持する静圧軸受構造を維持することができる。したがって、バルブプレート20に対するシリンダブロック2の摺動性を確保しつつ、シリンダブロック2とバルブプレート20との間の漏れ量を低減させることができる。
なお、サブシリンダ30の径やスプリング35の付勢力は、所望の押し付け力が発揮されるように、ピストンポンプ100の仕様などに基づいて設定される。
また、ピストンポンプ100では、シリンダブロック2がスラストプレート25と直接摺接するものではなく、スラストプレート25とピストンシュー40とが摺接する。よって、スラストプレート25に摺接する面積が比較的小さい。また、ピストンシュー40の摺接面42aに設けられるポケット43によって静圧軸受が形成される。よって、従来のように、スラストプレート25に静圧軸受溝を形成する場合と比較して、静圧軸受を形成するために高圧の作動油が導かれる面積が小さくなるため、作動油の漏れ量を低減することができる。
次に、本実施形態の変形例について説明する。
上記実施形態では、容積室8と圧力室31とは、1対1で対応し、圧力室31には、対応する容積室8内の作動油圧が連通路32を通じて導かれる。これに対し、容積室8と圧力室31とは、シリンダブロック2の回転に伴って押し付け力が周期的に変化するように形成される限り、1対1の対応関係に限られない。
また、上記実施形態では、カムリング6のカム面6aは、円筒面として形成され、ピストン7は、シリンダブロック2の1回転あたり1回だけ往復運動する。これに対し、カムリング6のカム面6aは、ピストン7がシリンダブロック2の1回転当たり複数回の往復運動をするような形状(例えば花弁状)に形成されてもよい。
また、上記実施形態では、ピストンシュー40を付勢する付勢部材は、コイルスプリング35である。これに対し、付勢部材は、コイルスプリング35に限らず、その他のものでもよい。例えば、付勢部材は、皿ばねであってもよい。
以上の実施形態によれば、以下に示す効果を奏する。
ピストンポンプ100では、シリンダブロック2とともに回転するピストンシュー40によって圧力室31が区画され、圧力室31内の作動油の圧力によってシリンダブロック2はバルブプレート20に押し付けられる。このため、押し付け力は、シリンダブロック2の回転に伴い、浮き上げ力と同じ周期で変化する。これにより、浮き上げ力と押し付け力の合力は、シリンダブロック2が回転してもほぼ一定に保たれる。よって、シリンダブロック2に作用する力を適切な範囲で維持することができ、シリンダブロック2を支持する静圧軸受構造を維持することができる。したがって、バルブプレート20に対するシリンダブロック2の摺動性を確保しつつ、シリンダブロック2とバルブプレート20との間の漏れ量を低減させることができる。
また、スラストプレート25に摺接するピストンシュー40のシュー部42には、圧力室31の作動油圧が導かれるポケット43が形成される。ポケット43に導かれる作動油圧により、ピストンシュー40とスラストプレート25との間に静圧軸受が構成され、スラストプレート25に対するピストンシュー40の摺動性が向上する。
以下、本発明の実施形態の構成、作用、及び効果をまとめて説明する。
液圧回転機(ピストンポンプ100)は、シャフト1が連結されてシャフト1と共に回転するシリンダブロック2と、シャフト1に対して放射状にシリンダブロック2に形成され、シャフト1の周方向に所定の間隔をもって配置される複数のメインシリンダ2bと、メインシリンダ2b内に摺動可能に挿入されメインシリンダ2bの内部に容積室8を区画するピストン7と、シリンダブロック2の外周に設けられピストン7の先端が摺動するカム面6aを内周に有するカムリング6と、シリンダブロック2を収容するケース3と、ケース3とシリンダブロック2の一端面2cとの間に介在するバルブプレート20と、シリンダブロック2の他端面2dに形成される複数のサブシリンダ30と、サブシリンダ30に摺動可能に挿入されてシリンダブロック2と一体回転すると共に、サブシリンダ30内に圧力室31を区画するピストンシュー40と、容積室8と当該容積室8に対応する圧力室31とを連通する連通路32と、を備え、圧力室31には、容積室8から連通路32を通じて、シリンダブロック2をバルブプレート20に向けて付勢する作動油圧が導かれる。
この構成では、シリンダブロック2とともに回転するピストンシュー40によって圧力室31が区画され、圧力室31内の作動液の圧力によってシリンダブロック2はバルブプレート20に押し付けられる。圧力室31の圧力は、メインシリンダ2b内の容積室8から導かれるため、シリンダブロック2の回転に伴うメインシリンダ2b内の圧力変化に対応して変化する。よって、液圧回転機(ピストンポンプ100)では、シリンダブロック2がバルブプレート20に対して離れる方向の力と近づく方向の力とがシリンダブロック2の回転に伴い同じ周期で変化する。このため、シリンダブロック2に作用する力は、シリンダブロック2の回転にかかわらず一定となり、シリンダブロック2とバルブプレート20との間において、静圧軸受構造が維持される。したがって、液圧回転機(ピストンポンプ100)において、シリンダブロック2の摺動性を確保しつつ作動液の漏れが防止される。
また、液圧回転機(ピストンポンプ100)は、圧力室31内に設けられ圧力室31が拡張する方向にピストンシュー40を付勢するスプリング35をさらに備える。
この構成では、スプリング35の付勢力によってシリンダブロック2をバルブプレート20に向けて押し付ける力が補われるため、シリンダブロック2とバルブプレート20との間の静圧軸受を安定して維持することができる。
また、ピストンシュー40は、ケース3に摺接する摺接面42aと、摺接面42aに形成されるポケット43と、圧力室31の作動油をポケット43に導く導入路44と、を有する。
この構成では、ポケット43内に導かれる作動油圧によって静圧軸受が構成されるため、ピストンシュー40の摺動性を確保し、ピストンシュー40とケース3との間からの作動油の漏れを低減することができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、上記実施形態は本発明の適用例の一つを示したに過ぎず、本発明の技術的範囲を上記実施形態の具体的構成に限定する趣旨ではない。
上記実施形態では、作動油を作動液とするピストンポンプ100について説明した。これに代えて、作動液は、水などその他のものでもよい。
また、上記実施形態では、7つのピストン7がシリンダブロック2に挿入される場合について説明した。これに代えて、ピストン7の数は、奇数及び偶数にかかわらず、任意の数とすることができる。
1…シャフト、2…シリンダブロック、2b…メインシリンダ、2c…一端面、2d…他端面、3…ケース、6…カムリング、6a…カム面、7…ピストン、8…容積室、20…バルブプレート、30…サブシリンダ、31…圧力室、32…連通路、35…スプリング(付勢部材)、40…ピストンシュー、42a…摺接面、43…ポケット、44…導入路、100…ピストンポンプ(液圧回転機)

Claims (3)

  1. シャフトが連結されて前記シャフトと共に回転するシリンダブロックと、
    前記シャフトに対して放射状に前記シリンダブロックに形成され、前記シャフトの周方向に所定の間隔をもって配置される複数のメインシリンダと、
    前記メインシリンダ内に摺動可能に挿入され前記メインシリンダの内部に容積室を区画するピストンと、
    前記シリンダブロックの外周に設けられ前記ピストンの先端が摺動するカム面を内周に有するカムリングと、
    前記シリンダブロックを収容するケースと、
    前記ケースと前記シリンダブロックの一端面との間に介在するバルブプレートと、
    前記シリンダブロックの他端面に形成される複数のサブシリンダと、
    前記サブシリンダに摺動可能に挿入されて前記シリンダブロックと一体回転すると共に、前記サブシリンダ内に圧力室を区画するピストンシューと、
    前記容積室と当該容積室に対応する前記圧力室とを連通する連通路と、を備え、
    前記圧力室には、前記容積室から前記連通路を通じて、前記シリンダブロックを前記バルブプレートに向けて付勢する作動液圧が導かれることを特徴とする液圧回転機。
  2. 前記圧力室内に設けられ前記圧力室が拡張する方向に前記ピストンシューを付勢する付勢部材をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の液圧回転機。
  3. 前記ピストンシューは、
    前記ケースに摺接する摺接面と、
    前記摺接面に形成されるポケットと、
    前記圧力室の作動液を前記ポケットに導く導入路と、を有することを特徴とする請求項1又は2に記載の液圧回転機。
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