JPWO2019215850A1 - ラジアルピストン型油圧アクチュエータ - Google Patents
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Abstract
Description
アキシャル型油圧ピストンポンプでは、狭い収納スペースに大小様々な多数の油圧ポンプを収納することができない。
ラジアル型油圧ポンプでも、アキシャル型油圧ピストンポンプに比べてコンパクトであるというものの大小様々な多数の油圧ポンプを狭い収納スペースに収納することは現状ではできない。
ポンプハウジングHの一方の側面10sから他方の側面20sに至る回転軸1と、
前記ポンプハウジングH内に設けた収納部10aに収納され、前記回転軸1に設けたスプライン軸部5に噛合して前記回転軸1と共に回転し、且つ前記回転軸1にその軸方向にスライド可能に取り付けられたシリンダブロック30と、
前記回転軸1を中心として前記シリンダブロック30に放射状に穿設され、その外周面に開口する複数のシリンダボア33と、
前記シリンダボア33に挿脱方向に挿入されたピストン50と、
前記ポンプハウジングHに設けられ、ポンプハウジングHの前記両側面10s・20s間の外面18に開口する吸込みポート11、及び吐出しポート12と、
前記シリンダブロック30の一方の側面である接触面38と前記収納部10aの内面との間に設けられ、前記吸込みポート11、及び吐出しポート12に対する前記シリンダボア33の接続切り替えを行うバルブプレート40と、
前記ポンプハウジングH内に配設され、前記シリンダブロック30をバルブプレート40に押圧するバネ27と、
前記シリンダブロック30を取り囲むと共に前記シリンダブロック30に対して偏心移動可能に配設され、前記ピストン50のピストンシュー70が摺接する摺動リング60と、
前記摺動リング60を前記シリンダブロック30に対して偏心移動させる偏心駆動部80とで構成されていることを特徴とする。
シリンダブロック30には、複列でシリンダボア331・332が設けられ、
前記シリンダボア331・332には、ピストンシュー701・702を備えたピストン501・502が挿入され、
摺動リング60の幅は、前記複列に設けられたピストンシュー701・702が摺接を可能な幅に設けられていることを特徴とする。
吸込みポート11と吐出しポート12の両側にてポンプハウジングHに左右の収納部10aL・10aRが設けられ、
前記収納部10aL・10aRの内周面にそれぞれ固定された左右のバルブプレート40L・40Rに回転摺接するように左右のシリンダブロック30L・30Rがそれぞれ設けられ、
前記左右のシリンダブロック30L・30Rに左右の摺動リング60L・60Rがそれぞれ配置され、
前記ポンプハウジングHには、前記左右の摺動リング60L・60Rを偏心移動させる左右の偏心駆動部80L・80Rがそれぞれ設置されていることを特徴とする。
吐出しポート12は、左右の吐出しポート12L・12Rとに分かれて設けられ、
左のバルブプレート40Lには、左の吐出しポート12Lが接続され、
右のバルブプレート40Rには、右の吐出しポート12Rが接続されていることを特徴とする。
そして、ポンプハウジングを貫通して回転軸を設けることで、回転軸同士を多連に接続することができ、アクチュエータのコンパクト化が可能となった。
又、シリンダボアを複列にすることで、アクチュエータの大きさを抑制しつつその吐出容量を大幅に増加することができ、更には、各列のピストンに摺動リングを個別に設け、且つ偏心駆動部を各摺動リングに設けることで、一つのアクチュエータで吐出ポートからの吐出量の微調整を実現し、或いは複数の吐出ポートからの吐出量を任意に変更することができるようになった。
このバルブプレート40は円形薄板で、その中央には回転軸1が挿通される中央通孔43が穿設され、中央通孔43と同心円上に一対の円弧状に切り抜かれた吸入側と吐出側のまゆ溝孔41・42が設けられ、これらに前述の吸入側と吐出側のポート連通孔14・15がそれぞれ連通している。図中、吸入側まゆ溝孔41は、底部側の吸込みポート11に接続され、吐出側まゆ溝孔42は上面側の吐出しポート12に接続されている。
そして、本体ケーシング10の収納部10aの反対側の面(この面を本体側側面10sとする。)において、軸挿通孔10bの周囲に円形の凹穴が形成されている。この凹穴を本体側位置決め穴10iとする。
なお、サイドケーシング側位置決め穴20i、本体側位置決め穴10i、及び位置決め部材8は円形が好ましい。
回転軸1の両端部分には、端面に現れる十字縦溝2a・2bが軸に平行に刻設され、複数台のアクチュエータA・A’を連結する場合、接続される回転軸1・1’のジョイント部2である十字縦溝2a’・2b同士が嵌まり込んで接続される。なお、接続された十字縦溝2a・2bの噛合面の間には図示しないゴムのような緩衝材を嵌め込んでもよい。
回転軸1の中央部分には、シリンダブロック30が軸方向のみスライド可能で、回転軸1と共に回転するように、スプライン軸部5が形成されている。
そして、シリンダボア33の底部からシリンダブロック30の一方の側面(後述するバルブプレート40に対する接触面38)に開口する吸排孔34が夫々穿設されている。
そして、上記ピストンヘッド52が球状の空所72に嵌め込まれ、球状の空所72の開口部分がかしめられてピストンヘッド52が球状の空所72から脱落しないように一体的に構成されている。
ピストンシュー70はピストンヘッド52の直径に合わせて穿設された球状の空所72により、上記のようにピストンヘッド52に対して傾動(首振り)自在に嵌合し、ピストンシュー70の摺接面73が後述の摺動リング60の内周面である被摺動面61に摺接する。
即ち、本発明のシリンダブロック30はバネ27でバルブプレート40に一定の力で押し付けられている。吐出圧力が高くなるとシリンダブロック30とバルブプレート40との間からの作動油の漏れ量が増加する。逆に、吐出圧力が低くなると作動油の漏れ量が減少して常に適切な隙間が保たれる。換言すれば、吐出圧力の変化に対して圧力バランスが取れるような構造となっている。これにより従来のピントル切替弁軸を使ったアクチュエータでは実現できなかった「容積効率」の向上、換言すれば、アキシャル型ピストンポンプと同程度の容積効率達成が可能となった。
「薄刃オリフィス絞り」におけるピストンシュー1本当たりの漏れ量Q1は式1で得られる。下記式1の各数値は、作動油の温度に依存するものはないので、薄刃オリフィス孔使用のピストンシューにおける容積効率は差圧ΔPの変化にのみ依存する。この差圧ΔPは上記のように、常時、圧力バランスが取られているので、漏れ量Q1は小さい。即ち、高い容積効率が、作動油が昇温しても保たれることになる。
A:薄刃オリフィス孔の面積
g:重力加速度
ΔP:吐出圧とピストンシューの内圧との差圧
γ:作動油の比重量
なお、30’は左側のシリンダブロック30と同一形状の右側のシリンダブロックである。
第3実施例の基本的な構造は第1実施例と同じであるので、同じ番号を用い、左右の区別を付ける必要がある場合には、上記のように符号にL及びRを付与する。第3実施例の1と第3実施例の2の共通部分は統一して説明し、異なる部分のみを場合に分けて説明する。
なお、5L・5Rは左右のスプライン軸部である。
ここで、いずれか一方の偏心駆動部80L(80R)の偏心量を一定とし、他の偏心量を細かく調整することで、合流して吐出される作動油の吐出量の微調整が可能となる。
2つの吐出しポート12L・12Rの奥部にそれぞれ設けられた吐出側ポート連通孔15L・15Rは、左右の吐出しポート12L・12Rの両側に設けられた左右のバルブプレート40L・40Rの吐出側まゆ溝孔42L・42Rに互いに異なる位置で連通している。そして左右のシリンダボア33L・33Rの残り半分の吸排孔34L・34Rが吐出側まゆ溝孔42L・42Rにそれぞれ繋がっている。
左右のシリンダブロック30L・30Rが半回転すると、左右のピストン50L・50Rの押出動作により左右のシリンダボア33L・33Rから作動油が押し出され、左右のバルブプレート40L・40Rの吐出側まゆ溝孔42L・42Rを介して2つの吐出しポート12L・12Rからそれぞれ作動油が吐出される。作動油は左右の摺動リング60L・60Rの偏心量に合わせて独立して吐出されることになる。この場合も第1から第3実施例の2に示すアクチュエータAを上記同様多連に用いることが出来る。
Claims (6)
- ポンプハウジングの一方の側面から他方の側面に至る回転軸と、
前記ポンプハウジング内に設けた収納部に収納され、前記回転軸に設けたスプライン軸部に噛合して前記回転軸と共に回転し、且つ前記回転軸にその軸方向にスライド可能に取り付けられたシリンダブロックと、
前記回転軸を中心として前記シリンダブロックに放射状に穿設され、その外周面に開口する複数のシリンダボアと、
前記シリンダボアに挿脱方向に挿入されたピストンと、
前記ポンプハウジングに設けられ、ポンプハウジングの前記両側面間の外面に開口する吸込みポート及び吐出しポートと、
前記シリンダブロックの一方の側面である接触面と前記収納部の内面との間に設けられ、前記吸込みポート及び吐出しポートに対する前記シリンダボアの接続切り替えを行うバルブプレートと、
前記ポンプハウジング内に配設され、前記シリンダブロックをバルブプレートに押圧するバネと、
前記シリンダブロックを取り囲むと共に前記シリンダブロックに対して偏心移動可能に配設され、前記ピストンのピストンシューが摺接する摺動リングと、
前記摺動リングを前記シリンダブロックに対して偏心移動させる偏心駆動部とで構成されていることを特徴とするラジアル型油圧アクチュエータ。 - シリンダブロックには、複列でシリンダボアが設けられ、
前記シリンダボアには、ピストンシューを備えたピストンが挿入され、
摺動リングの幅は、前記複列に設けられたピストンシューが摺接を可能な幅に設けられていることを特徴とする請求項1に記載のラジアル型油圧アクチュエータ。 - 吸込みポートと吐出しポートの両側にてポンプハウジングに左右の収納部が設けられ、
前記収納部の内周面にそれぞれ固定された左右のバルブプレートに回転摺接するように左右のシリンダブロックがそれぞれ設けられ、
前記左右のシリンダブロックに左右の摺動リングがそれぞれ配置され、
前記ポンプハウジングには、前記左右の摺動リングを偏心移動させる左右の偏心駆動部がそれぞれ設置されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のラジアル型油圧アクチュエータ。 - 吐出しポートは、左右の吐出しポートとに分かれて設けられ、
左のバルブプレートには、左の吐出しポートが接続され、
右のバルブプレートには、右の吐出しポートが接続されていることを特徴とする請求項3に記載のラジアル型油圧アクチュエータ。 - 回転軸の端部にジョイント部が設けられていることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のラジアル型油圧アクチュエータ。
- 回転軸が露出しているポンプハウジングの側面に、隣接して配置される他のラジアル油圧アクチュエータを、両者の回転軸同士が同軸となるように位置決め固定する位置決め部材が設けられていることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のラジアル型油圧アクチュエータ。
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