JP2019094782A - 内燃機関およびそれを備えた鞍乗型車両 - Google Patents

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Abstract

【課題】バルブスプリングの耐荷重性を維持しながら、ポート内の流体の乱れを抑制でき、または、小型化が可能な内燃機関を提供する。【解決手段】内燃機関5は、密巻部62および粗巻部63を有する吸気バルブスプリング60を備えている。密巻部62は、内燃機関5の運転が停止しているときに、コイル軸線L1の方向に互いに密着した状態となるように設けられている。粗巻部63は、内燃機関5の運転が停止しているときに、コイル軸線L1の方向に互いに離反した状態となるように設けられている。密巻部62の少なくとも一部のコイル外径D62は、粗巻部63の少なくとも一部のコイル外径D63よりも小さい。【選択図】図3

Description

本発明は、内燃機関およびそれを備えた鞍乗型車両に関する。
例えば特許文献1に記載されているように、吸気口を有する吸気ポートと、吸気口を開閉する吸気バルブと、吸気口を閉じるように吸気バルブを付勢するバルブスプリングと、吸気口を周期的に開くように吸気バルブを押す吸気カムと、を備えた内燃機関がよく知られている。
図7は、そのような内燃機関の一例を示す部分断面図である。この内燃機関100は、吸気口101aを有する吸気ポート101と、吸気口101aを開閉する吸気バルブ110と、吸気口101aを閉じるように吸気バルブ110を付勢するバルブスプリング120と、吸気口101aを周期的に開くように吸気バルブ110を押す吸気カム102と、を備えている。
バルブスプリング120は、コイル外径Dが一定の圧縮コイルスプリングからなっている。なお、圧縮コイルスプリングは、素線が螺旋状に巻かれることによって形成されている。吸気カム102が吸気バルブ110を押すと、吸気バルブ110は図7の下方に移動し、吸気口101aを開く。この際、バルブスプリング120は収縮する。吸気カム102が回転してバルブスプリング120が伸張すると、吸気バルブ110は図7の上方に移動し、吸気口101aを閉じる。吸気バルブ110の開閉に伴って、バルブスプリング120は収縮と伸張とを繰り返す。バルブスプリング120は常に圧縮された状態にあり、バルブスプリング120には常に荷重が加わっている。特に収縮時に、バルブスプリング120には大きな荷重が加わる。圧縮コイルスプリングでは、コイル外径Dが大きいほど、素線に発生する応力は小さくなる。そのため、コイル外径Dが大きいほど、バルブスプリング120の耐荷重性は高くなる。バルブスプリング120のコイル外径Dは、バルブスプリング120が収縮時の荷重に十分に耐えることができるように設定されている。コイル外径Dには、ある程度の大きさが必要である。
ところで、バルブスプリング120は、バルブスプリングシート103を介してシリンダヘッド150の一部分(以下、スプリング支持部分という)151に支持されている。スプリング支持部分151のうちバルブスプリングシート103が配置される面には、直径がコイル外径Dと等しい円の面積以上の面積が必要である。コイル外径Dは比較的大きいため、スプリング支持部分151の肉厚を確保するために、スプリング支持部分151の一部は吸気ポート101の方に出っ張ってしまう。そのため、吸気ポート101の内壁の一部111は、吸気ポート101の中心の方に突出してしまう。なお、図7における仮想線112は、スプリング支持部分151の一部が出っ張っていないと仮定した場合の吸気ポート101の内壁の位置を表している。
特開2011−38438号公報
上記内燃機関100では、吸気ポート101の内壁の一部111が出っ張っているため、吸気の流れが乱れることがある。一方、吸気ポート101の内壁の一部111が出っ張らないよう、バルブスプリングシート103および吸気カム102を、より上方に配置することが考えられる。しかし、その場合、シリンダヘッド150の上下方向の寸法が大きくなってしまい、内燃機関100が大型化してしまう。
なお、上述の課題は、吸気ポート101だけでなく、排気ポート131においても同様に生じ得る課題である。
本発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、その目的は、バルブスプリングの耐荷重性を維持しながら、ポート内の流体の乱れを抑制でき、または、小型化が可能な内燃機関を提供することである。
本発明に係る内燃機関は、シリンダヘッドと、バルブと、第1バルブスプリングシートと、第2バルブスプリングシートと、バルブスプリングと、バルブリフタと、カムとを備える。前記シリンダヘッドには、燃焼室に向かって開いた開口を有するポートが形成されている。前記バルブは、バルブステムエンドと、前記バルブステムエンドから直線状に延び、前記シリンダヘッドに摺動可能に支持されたバルブステムと、前記バルブステムの先端部に設けられ、前記開口内に配置された弁体と、を有する。前記第1バルブスプリングシートは、前記シリンダヘッドに支持されている。前記第2バルブスプリングシートは、前記バルブの前記バルブステムエンドに支持されている。前記バルブスプリングは、前記第1バルブスプリングシートと前記第2バルブスプリングシートとの間に配置され、前記第1バルブスプリングシートと前記第2バルブスプリングシートとに支持された圧縮コイルスプリングからなっている。前記バルブリフタは、前記バルブステムエンドに支持されている。前記カムは、回転に伴って前記バルブリフタを周期的に押すように構成されている。前記バルブスプリングは、それぞれ螺旋状に一周しかつコイル軸線方向に並んだ複数の素線部を有している。前記複数の素線部は、前記第1バルブスプリングシートに支持された密巻部と、前記密巻部よりも前記第2バルブスプリングシートの方に配置された粗巻部とを含んでいる。前記密巻部は、前記内燃機関の運転が停止しているときに、前記コイル軸線方向に互いに密着した状態となるように設けられている。前記粗巻部は、前記内燃機関の運転が停止しているときに、前記コイル軸線方向に互いに離反した状態となるように設けられている。前記密巻部の少なくとも一部のコイル外径は、前記粗巻部の少なくとも一部のコイル外径よりも小さい。
上記内燃機関によれば、バルブスプリングの密巻部は、粗巻部よりもポートに近い位置に配置されている。密巻部の少なくとも一部のコイル外径は、粗巻部の少なくとも一部のコイル外径よりも小さい。そのため、バルブスプリングのうち、ポートに近い方の部分のコイル外径を比較的小さく抑えることができる。よって、ポートの内壁の一部が出っ張っていなくても、シリンダヘッドのスプリング支持部分の肉厚を確保することができる。したがって、ポートの内壁の出っ張りを少なくし、あるいは、なくすことにより、ポート内の流体の乱れを抑制することができる。また、バルブスプリングをポートにより近い位置に配置することとすれば、シリンダヘッドの寸法を小さくすることができる。よって、内燃機関を小型化することができる。
ところで、バルブスプリングのコイル外径を一律に小さくしただけでは、バルブスプリングの耐荷重性が低下してしまう。すなわち、密巻部および粗巻部の両方のコイル外径を小さくした場合、バルブスプリングの耐荷重性が低下してしまう。しかし、上記内燃機関によれば、バルブスプリングのうちコイル外径が小さい部分は、密巻部の少なくとも一部である。密巻部は、コイル軸線方向に互いに密着した部分であるため、コイル外径が小さくても、耐荷重性が高い。よって、上記内燃機関によれば、バルブスプリングの耐荷重性を維持しながら、ポート内の流体の乱れを抑制でき、または、内燃機関の小型化が可能となる。
本発明の好ましい一態様によれば、前記密巻部のコイル外径は、前記第1バルブスプリングシートに近づくほど徐々に小さくなっている。
上記態様によれば、密巻部のコイル外径が徐々に変化しているので、コイル外径が急に変化する態様と異なり、密巻部に局所的に大きな応力が発生するおそれがない。バルブスプリングの耐荷重性を十分に確保することができる。
本発明の好ましい一態様によれば、前記第1バルブスプリングシートは平ワッシャからなっている。
上記態様によれば、第1バルブスプリングシートを簡素化および低コスト化することができる。
本発明の好ましい一態様によれば、前記内燃機関は、前記シリンダヘッドに支持された筒状のバルブガイドを備えている。前記バルブステムは、前記バルブガイドの内部に摺動可能に挿入されている。前記バルブガイドの一部は、前記バルブスプリングの前記密巻部の内側に配置されている。前記密巻部の少なくとも一部のコイル内径は、前記バルブガイドの外径と等しい。
上記態様によれば、密巻部の少なくとも一部は、バルブガイドに嵌め込まれる。密巻部の少なくとも一部は、バルブガイドの外周面と接触する。バルブガイドにより、密巻部の横方向の移動が規制される。そのため、バルブスプリングの伸縮時に、バルブスプリングがコイル軸線(=バルブガイドの中心)からずれることが防止される。よって、バルブスプリングは、バルブステムの軸方向に沿って良好に伸縮する。
本発明の好ましい一態様によれば、前記バルブスプリングは、荷重をP、たわみをδ、k2を定数k1よりも大きな定数としたときに、荷重Pが0以上かつ第1荷重P1未満の場合はP=k1・δ、荷重が第1荷重P1以上の場合はP=k2・δ、となる特性を有している。
本発明の好ましい一態様によれば、前記バルブスプリングは、自然長にある状態から荷重を加えると、前記粗巻部が収縮せずかつ前記密巻部が収縮することによって前記密巻部が密着し、その後に前記粗巻部が収縮する特性を有している。
本発明の好ましい一態様によれば、前記ポートは、前記燃焼室に吸気を導く吸気ポートである。
上記態様によれば、吸気ポートにおける吸気の乱れを抑制することができる。そのため、燃焼室に対する吸気量の増大、燃焼室における吸気の流れの好適化などにより、内燃機関の性能を向上させることができる。
本発明の好ましい一態様によれば、前記内燃機関は、前記燃焼室の一部を区画するシリンダを有し、前記シリンダヘッドに接続されたシリンダボディを備えている。前記開口は、前記吸気ポートから前記燃焼室に前記吸気を導入する吸気口である。前記吸気ポートは、前記吸気口と逆側の開口である流入口を有している。前記シリンダヘッドにおける前記シリンダの中心線および前記流入口の中心線を通る断面において、前記シリンダの中心線と前記流入口の中心線とのなす角の角度が60度以下である。
上記角度が小さいほど、吸気ポートとバルブスプリングとの距離が短くなる傾向がある。上記態様によれば、ポートの内壁の一部が出っ張っていなくてもシリンダヘッドのスプリング支持部分の肉厚を確保することができるという前述の効果が、より顕著に発揮される。
本発明の好ましい一態様によれば、前記バルブスプリングは、螺旋状の一本の素線によって形成されている。
本発明に係る鞍乗型車両は、前記内燃機関を備えた鞍乗型車両である。
本発明によれば、バルブスプリングの耐荷重性を維持しながら、ポート内の流体の乱れを抑制でき、または、小型化が可能な内燃機関を提供することができる。
実施形態に係る自動二輪車の側面図である。 実施形態に係る内燃機関の一部の断面図である。 上記内燃機関の吸気ポートの周辺部分の拡大断面図である。 吸気バルブスプリングの特性を表すグラフである。 上記内燃機関の排気ポートの周辺部分の拡大断面図である。 吸気バルブスプリングの一例を表す模式図である。 吸気バルブスプリングの他の一例を表す模式図である。 従来の内燃機関の一部の断面図である。
以下、図面を参照しながら、本発明の一実施形態について説明する。以下では、鞍乗型車両の一例として、図1に示す自動二輪車1について説明する。
自動二輪車1は、車体フレーム2と、車体フレーム2に支持された内燃機関(以下、エンジンという)5と、車体フレーム2に支持されたシート11と、前輪3と、後輪4とを備えている。車体フレーム2は、ヘッドパイプ6と、ヘッドパイプ6から後方に延びるメインフレーム7とを有している。エンジン5はメインフレーム7に支持されている。ヘッドパイプ6には、ステアリングシャフト8が左右に回転可能に支持されている。ステアリングシャフト8の上部には、ハンドル9が固定されている。ステアリングシャフト8の下部にはフロントフォーク10が設けられている。前輪3は、フロントフォーク10に回転可能に支持されている。メインフレーム7にはピボット軸12が設けられている。ピボット軸12には、リアアーム13の前端部が揺動可能に接続されている。後輪4はリアアーム13の後端部に支持されている。後輪4とエンジン5とは、動力伝達部材の一例であるチェーン14によって連結されている。
エンジン5は、図示しないクランク軸が収容されたクランクケース15と、クランクケース15に接続されたシリンダボディ16と、シリンダボディ16に接続されたシリンダヘッド17と、シリンダヘッド17に接続されたシリンダヘッドカバー18とを有している。シリンダボディ16の内部には、シリンダ16a(図2参照)が設けられている。シリンダ16a内には、図示しないピストンが配置されている。ピストンとクランク軸とは、図示しないコンロッドにより連結されている。シリンダヘッド17には、吸気管19と排気管20とが接続されている。
図2は、エンジン5の一部の断面図である。図2に示すように、シリンダヘッド17には、燃焼室25に向かって開いた吸気口21を有する吸気ポート22と、燃焼室25に向かって開いた排気口23を有する排気ポート24とが形成されている。エンジン5は、吸気バルブ31と、排気バルブ41と、吸気カム32と、排気カム42とを備えている。
吸気バルブ31は吸気口21を開閉する。吸気バルブ31は、いわゆるポペットバルブ(Poppet Valve)である。吸気バルブ31は、バルブステムエンド33と、バルブステムエンド33から直線状に延びるバルブステム34と、バルブステム34の先端部に設けられた弁体35とを有している。シリンダヘッド17には、円筒状のバルブガイド36が嵌め込まれている。バルブステム34は、バルブガイド36に挿入されており、バルブガイド36に摺動可能に支持されている。バルブステム34は、バルブガイド36を介して、シリンダヘッド17に間接的に摺動可能に支持されている。弁体35は茸形に形成されている。弁体35は吸気口21の内部に配置されている。吸気口21にはバルブシート37が嵌め込まれている。弁体35は、バルブシート37から離反することによって吸気口21を開き、バルブシート37に密着することによって吸気口21を閉じるように構成されている。
シリンダヘッド17には、第1バルブスプリングシート51が支持されている。第1バルブスプリングシート51は、平ワッシャからなっている。第1バルブスプリングシート51は、平板状かつ円環状に形成されている。第1バルブスプリングシート51の内側には、バルブガイド36が挿入されている。バルブガイド36は、第1バルブスプリングシート51を貫通している。バルブステムエンド33には、第2バルブスプリングシート52が支持されている。第2バルブスプリングシート52は、平板状の環状部52aと、環状部52aから第1バルブスプリングシート51の方に延びる円筒部52bとを有している。
図3に示すように、エンジン5は、第1バルブスプリングシート51と第2バルブスプリングシート52との間に配置された吸気バルブスプリング60を備えている。吸気バルブスプリング60は、第1バルブスプリングシート51と第2バルブスプリングシート52とに支持されている。吸気バルブスプリング60は、圧縮コイルスプリングからなっている。吸気バルブスプリング60は、螺旋状に巻かれた一本の素線61によって形成されている。素線61のうち螺旋状に一周した部分を素線部と称すると、吸気バルブスプリング60は、コイル軸線L1の方向に並んだ複数の素線部を有している。
複数の素線部は、第1バルブスプリングシート51に支持された密巻部62と、密巻部62よりも第2バルブスプリングシート52の方に配置された粗巻部63とを含んでいる。密巻部62は、エンジン5の運転が停止しているときに、コイル軸線L1の方向に互いに密着した状態となるように設けられている。粗巻部63は、エンジン5の運転が停止しているときに、コイル軸線L1の方向に互いに離反した状態となるように設けられている。密巻部62の少なくとも一部のコイル外径D62は、粗巻部63の少なくとも一部のコイル外径D63よりも小さい。なお、コイル外径とは、素線部のうちコイル軸線L1を中心として互いに反対側に位置する2つの部分のコイル半径方向の外端同士の距離を意味する。後述するコイル内径とは、素線部のうちコイル軸線L1を中心として互いに反対側に位置する2つの部分のコイル半径方向の内端同士の距離を意味する。
本実施形態では、粗巻部63のコイル外径D63は一定である。密巻部62のコイル外径D62は、第1バルブスプリングシート51に近づくほど小さくなっている。ここでは、密巻部62のコイル外径D62は、第1バルブスプリングシート51に近づくほど徐々に小さくなっている。言い換えると、コイル外径D62は連続的に小さくなっている。吸気バルブスプリング60の第1バルブスプリングシート51の方の部分は、樽形に形成されている。ただし、コイル外径D62は、非連続的に小さくなっていてもよい。例えば、コイル外径D62は、段階的に小さくなっていてもよい。
吸気バルブスプリング60は、第2バルブスプリングシート52から第1バルブスプリングシート51に向かって、一定のコイル外径D63を有する部分と、コイル外径が上記コイル外径D63よりも小さな部分とを有している。本実施形態では、一定のコイル外径D63を有する部分は粗巻部63であり、上記コイル外径D63よりも小さなコイル外径を有する部分は密巻部62である。しかし、一定のコイル外径D63を有する部分は粗巻部63の一部であり、上記コイル外径D63よりも小さなコイル外径を有する部分は、粗巻部63の残りの部分および密巻部62であってもよい。あるいは、一定のコイル外径D63を有する部分は粗巻部63および密巻部62の一部であり、上記コイル外径D63よりも大きなコイル外径を有する部分は、密巻部62の残りの部分であってもよい。
次に、吸気バルブスプリング60の特性について説明する。図4は、吸気バルブスプリング60の特性を表すグラフである。図4のグラフの横軸δ、縦軸Pは、それぞれたわみ、荷重を表す。図4に示すように、吸気バルブスプリング60は、
荷重Pが0以上かつ第1荷重P1未満の場合は、P=k1・δ、
荷重が第1荷重P1以上の場合は、P=k2・δ、
となる特性を有している。ここで、k1は定数、k2はk1よりも大きな定数である。このように、吸気バルブスプリング60は、2つのばね定数を有しており、途中からばね定数が変化する特性を有している。
吸気バルブスプリング60は、自然長にある状態(すなわち、荷重が0の状態)から第1荷重P1以上の荷重を加えると、たわみδがδ1になるまで密巻部62が収縮し、たわみδがδ1になった時点で密巻部62が密着する。その後、密巻部62が密着した状態のまま、粗巻部63が収縮する。すなわち、吸気バルブスプリング60は、自然長にある状態から第1荷重P1以上の荷重を加えると、始めに、粗巻部63が収縮せずかつ密巻部62が収縮することによって密巻部62が密着し、その後に粗巻部63が収縮する特性を有している。
吸気バルブスプリング60は、エンジン5に組み込まれた状態では、第1荷重P1以上の荷重が加えられている。すなわち、吸気バルブスプリング60は、第1バルブスプリングシート51と第2バルブスプリングシート52とに支持されることによって圧縮され、第1荷重P1以上の荷重が加えられている。そのため、エンジン5に組み込まれた吸気バルブスプリング60は、エンジン5が停止しているときに、密巻部62同士が密着し、粗巻部63同士が離反した状態となる。
図3に示すように、バルブガイド36の一部は、吸気バルブスプリング60の密巻部62の内側に配置されている。密巻部62の少なくとも一部のコイル内径d62は、バルブガイド36の外径D36と等しい。密巻部62の少なくとも一部は、バルブガイド36の外周面に接触している。密巻部62の少なくとも一部は、バルブガイド36に嵌め込まれている。なお、粗巻部63のコイル内径d63は、バルブガイド36の外径D36よりも大きい。粗巻部63は、バルブガイド36の外周面と接触していない。
バルブステムエンド33にはバルブリフタ55が支持されている。バルブリフタ55は、円板部55aと、円板部55aから第1バルブスプリングシート51の方に延びる円筒部55bとを有している。吸気バルブスプリング60の粗巻部63の一部は、円筒部55bの内側に配置されている。
バルブリフタ55は吸気カム32と接触している。吸気カム32はバルブリフタ55を第1バルブスプリングシート51の方に押している。吸気カム32は、吸気カム軸39に設けられている。図示は省略するが、吸気カム軸39はカムチェーンを介してクランク軸に連結されている。吸気カム軸39はクランク軸と共に回転する。吸気カム32は吸気カム軸39の回転に伴って回転する。
図2に示すように、排気バルブ41は排気口23を開閉する。排気バルブ41は吸気バルブ31と同様、ポペットバルブである。排気バルブ41は、バルブステムエンド43と、バルブステムエンド43から直線状に延びるバルブステム44と、バルブステム44の先端部に設けられた茸形の弁体45とを有している。シリンダヘッド17には円筒状のバルブガイド46が嵌め込まれており、バルブステム44はバルブガイド46に摺動可能に支持されている。弁体45は排気口23の内部に配置されている。排気口23にはバルブシート47が嵌め込まれている。弁体45は、バルブシート47から離反することによって排気口23を開き、バルブシート47に密着することによって排気口23を閉じるように構成されている。
図5に示すように、シリンダヘッド17には、第3バルブスプリングシート53が支持されている。第3バルブスプリングシート53は、平板状の環状部53aと、環状部53aからバルブステム44の軸方向に延びる円筒部53bとを有している。第3バルブスプリングシート53の内側には、バルブガイド46が挿入されている。バルブステムエンド43には、第4バルブスプリングシート54が支持されている。第4バルブスプリングシート54は、第2バルブスプリングシート52と同様の形状を有している。
エンジン5は、第3バルブスプリングシート53と第4バルブスプリングシート54との間に配置された排気バルブスプリング70を備えている。排気バルブスプリング70は圧縮コイルスプリングからなっており、第3バルブスプリングシート53と第4バルブスプリングシート54とにより支持されている。排気バルブスプリング70は、螺旋状に巻かれた一本の素線71によって形成されている。素線71のうち螺旋状に一周した部分を素線部と称すると、排気バルブスプリング70は、コイル軸線L2の方向に並んだ複数の素線部を有している。
複数の素線部は、第3バルブスプリングシート53に支持された密巻部72と、密巻部72よりも第4バルブスプリングシート54の方に配置された粗巻部73とを含んでいる。密巻部72は、エンジン5の運転が停止しているときに、コイル軸線L2の方向に互いに密着した状態となるように設けられている。粗巻部73は、エンジン5の運転が停止しているときに、コイル軸線L2の方向に互いに離反した状態となるように設けられている。排気バルブスプリング70は、吸気バルブスプリング60と異なり、コイル外径が一定に形成されている。密巻部72のコイル外径D72は、粗巻部73のコイル外径D73と等しい。密巻部72のコイル内径d72は粗巻部73のコイル内径d73と等しい。また、密巻部72のコイル内径d72は、第3バルブスプリングシート53の円筒部53bの外径と等しい。
バルブステムエンド43にはバルブリフタ56が支持されている。バルブリフタ56は、円板部56aと、円板部56aから第3バルブスプリングシート53の方に延びる円筒部56bとを有している。排気バルブスプリング70の一部は、円筒部56bの内側に配置されている。
バルブリフタ56は排気カム42と接触している。排気カム42はバルブリフタ56を第3バルブスプリングシート53の方に押している。排気カム42は、排気カム軸49に設けられている。図示は省略するが、排気カム軸49はカムチェーンを介してクランク軸に連結されている。排気カム軸49はクランク軸と共に回転する。排気カム42は排気カム軸49の回転に伴って回転する。
図2に示すように、吸気ポート22は、吸気口21と逆側の開口である流入口28を有している。本実施形態では、シリンダヘッド17におけるシリンダ16aの中心線(以下、シリンダ軸線という)L3と流入口28の中心線L4とを通る断面において、シリンダ軸線L3と流入口28の中心線L4とのなす角の角度θは、60度以下である。ただし、本実施形態は一例に過ぎず、角度θは必ずしも60度以下でなくてもよい。
以上が本実施形態に係るエンジン5の構成である。次に、吸気バルブ31および排気バルブ41の動作について説明する。
吸気カム32の回転に伴って、吸気カム32はバルブリフタ55を第1バルブスプリングシート51の方に周期的に押す。吸気カム32がバルブリフタ55を押す力が、吸気バルブスプリング60が第2バルブスプリングシート52を吸気カム32の方に押す力よりも大きくなると、吸気バルブ31は図2の下方に移動する。その結果、吸気バルブ31の弁体35はバルブシート37から離れ、吸気口21を開く。これにより、吸気ポート22から燃焼室25に向けて、吸気が吸い込まれる。吸気カム32がバルブリフタ55を押す力が、吸気バルブスプリング60が第2バルブスプリングシート52を吸気カム32の方に押す力よりも小さくなると、吸気バルブ31は図2の上方に移動する。その結果、吸気バルブ31の弁体35はバルブシート37に密着し、吸気口21を閉じる。
排気カム42の回転に伴って、排気カム42はバルブリフタ56を第3バルブスプリングシート53の方に周期的に押す。排気カム42がバルブリフタ56を押す力が、排気バルブスプリング70が第4バルブスプリングシート54を排気カム42の方に押す力よりも大きくなると、排気バルブ41は図2の下方に移動する。その結果、排気バルブ41の弁体45はバルブシート47から離れ、排気口23を開く。これにより、燃焼室25から排気ポート24に向けて、排ガスが流出する。排気カム42がバルブリフタ56を押す力が、排気バルブスプリング70が第4バルブスプリングシート54を排気カム42の方に押す力よりも小さくなると、排気バルブ41は図2の上方に移動する。その結果、排気バルブ41の弁体45はバルブシート47に密着し、排気口23を閉じる。
吸気カム32の回転に伴い、吸気バルブ31は吸気口21を開閉する動作を繰り返し行う。吸気バルブ31は、図2の下方および上方への移動を繰り返し行う。それにより、吸気バルブスプリング60は、収縮および伸張を繰り返す。前述したように、吸気バルブスプリング60は密巻部62と粗巻部63とを有している(図3参照)。密巻部62は互いに密着しているので、吸気バルブ31が移動しても、収縮および伸張は行わない。粗巻部63は、吸気バルブ31の移動に伴い、収縮および伸縮する。
吸気バルブスプリング60には、吸気カム32による荷重が加えられる。素線61が渦巻き状に巻かれてなる圧縮コイルスプリングでは、コイル軸線L1の方向に荷重が加わった場合、粗巻部63の素線61の各部分に、上記荷重に応じた軸線方向の応力が発生する。粗巻部63では、素線61の軸線方向の応力はコイル外径が大きいほど小さくなるという性質がある。そのため、粗巻部63は、コイル外径が大きいほど耐荷重性が高いという性質を有する。吸気バルブスプリング60の耐荷重性を高めるためには、粗巻部63のコイル外径は大きいほど好ましい。
ところで、吸気バルブスプリング60が密巻部62を有していない場合、エンジン5の回転速度が大きくなったときなどにおいて、粗巻部63がサージングを起こすおそれがある。すなわち、粗巻部63の振動が不安定になるおそれがある。しかし、吸気バルブスプリング60が密巻部62を有している場合、密巻部62は粗巻部63の不安定な振動を抑制する役割を果たす。そのため、サージングが生じにくい。
密巻部62はコイル軸線L1の方向に互いに密着している。そのため、密巻部62に対してコイル軸線L1の方向に荷重が加わった場合、密巻部62は全体が一つの剛体となって、上記荷重を支えることができる。よって、密巻部62のコイル外径が比較的小さくても、密巻部62のコイル軸線L1の方向の耐荷重性を確保することができる。
本実施形態に係るエンジン5によれば、吸気バルブスプリング60の密巻部62の少なくとも一部のコイル外径D62は、粗巻部63の少なくとも一部のコイル外径D63よりも小さい。吸気バルブスプリング60のうち、吸気ポート22に近い部分のコイル外径を比較的小さく抑えることができる。よって、吸気ポート22の内壁22Wが吸気ポート22の中心に向かって出っ張っていなくても、シリンダヘッド17のスプリング支持部分17Aの肉厚を確保することができる。図2に示すように、排気ポート24の内壁には、排気ポート24の中心に向かって出っ張った突部24Pが形成されている。一方、吸気ポート22の内壁22Wには、そのような突部は存在しない。本実施形態に係るエンジン5によれば、吸気ポート22の内壁22Wの突部をなくすことにより、吸気ポート22内の吸気の乱れを抑制することができる。これにより、燃焼室25の吸気量を増加させ、または、燃焼室25内の吸気の流れを良好にすることができ、燃費を向上することができる。
粗巻部63のコイル外径D63は密巻部62のコイル外径D62よりも大きいので、粗巻部63のコイル軸線L1の方向の耐荷重性を確保することができる。一方、前述の通り、密巻部62はコイル外径D62が小さくても、コイル軸線L1の方向の耐荷重性が高い、よって、本実施形態によれば、吸気バルブスプリング60の一部のコイル外径が小さいにも拘わらず、吸気バルブスプリング60のコイル軸線L1の方向の耐荷重性を確保することができる。したがって、本実施形態に係るエンジン5によれば、吸気バルブスプリング60の耐荷重性を維持しながら、吸気ポート22内の吸気の乱れを抑制することができる。
なお、本実施形態では、吸気ポート22の内壁22Wに突部が存在しないが、内壁22Wの一部に、従来よりも突出量が小さい突部があってもよい。また、突出量が従来と同等の突部があってもよい。その場合、シリンダヘッド17のスプリング支持部分17Aの肉厚を確保しながら、第1バルブスプリングシート51、吸気バルブスプリング60、第2バルブスプリングシート52、バルブリフタ55、吸気カム32、および吸気カム軸39の位置を、より吸気口21に近い位置に変更することができる。これにより、シリンダヘッド17およびシリンダヘッドカバー18のシリンダ軸線L3(図2参照)の方向の寸法を小さくすることができる。エンジン5の車両上下方向の寸法を小さくすることができる。従来と同等の性能を確保しながら、エンジン5を小型化することができる。よって、吸気バルブスプリング60の耐荷重性を維持しながら、エンジン5を小型化することが可能である。
密巻部62のコイル外径D62は、第1バルブスプリングシート51に近づくほど段階的に小さくなっていてもよいが、本実施形態では、徐々に小さくなっている。密巻部62のコイル外径D62が徐々に変化しているので、コイル外径D62が急に変化する態様と異なり、密巻部62に局所的に大きな応力が発生するおそれがない。よって、吸気バルブスプリング60の耐荷重性を十分に確保することができる。
本実施形態に係るエンジン5によれば、密巻部62の少なくとも一部のコイル内径d62は、バルブガイド36の外径D36と等しい、密巻部62の少なくとも一部は、バルブガイド36に嵌め込まれている。密巻部62の少なくとも一部は、バルブガイド36の外周面と接触している。バルブガイド36により、密巻部62の横方向(コイル軸線L1と垂直な方向)の移動が規制される。そのため、吸気バルブスプリング60の伸縮時に、吸気バルブスプリング60がコイル軸線L1上からずれることが防止される。よって、吸気バルブスプリング60は、バルブステム34の軸方向に沿って良好に伸縮する。
また、本実施形態に係るエンジン5によれば、吸気バルブスプリング60がコイル軸線L1上からずれないので、第1バルブスプリングシート51として、平板状の平ワッシャを用いることができる。そのため、第1バルブスプリングシート51を簡素化および低コスト化することができる。
ところで、シリンダ軸線L3と吸気ポート22の流入口28の中心線L4とのなす角の角度θが小さいほど、吸気ポート22と吸気バルブスプリング60との距離が短くなる傾向がある。本実施形態では、θは60度以下である。本実施形態に係るエンジン5は、吸気ポート22と吸気バルブスプリング60との距離が短いエンジンである。このようなエンジンでは、吸気ポート22の内壁22Wが出っ張っていなくてもシリンダヘッド17のスプリング支持部分17Aの肉厚を確保することができるという前述の効果は、より顕著に発揮される。
以上、本発明の実施の一形態について説明した。しかし、前記実施形態は一例に過ぎない。他にも種々の実施形態が可能である。
前記実施形態では、排気バルブスプリング70の密巻部72のコイル外径D72は、粗巻部73のコイル外径D73と等しい。しかし、密巻部72の少なくとも一部のコイル外径D72を粗巻部73のコイル外径D73よりも小さくしてもよい。この場合、排気ポート24の内壁の突部24Pをなくしてもよい。これにより、排気ポート24における排ガスの流れを円滑化することができる。また、突部24Pを残しつつ、シリンダヘッド17およびシリンダヘッドカバー18のシリンダ軸線L3の方向の寸法を小さくしてもよい。
図6Aに模式的に示すように、コイル軸線L1を含む断面において、密巻部62のコイル半径方向の外端同士を繋いだ線は、放物線L11であってもよい。すなわち、密巻部62は、樽状に形成されていてもよい。図6Bに模式的に示すように、コイル軸線L1を含む断面において、密巻部62のコイル半径方向の外端同士を繋いだ線は、直線L12であってもよい。すなわち、密巻部62は、円錐状に形成されていてもよい。密巻部62の形状は特に限定されない。
前記実施形態では、吸気カム32はバルブリフタ55と直接接触している。吸気カム32はバルブリフタ55を直接押すように構成されている。しかし、吸気カム32とバルブリフタ55との間に、ロッカアームなどの他の部材が介在していてもよい。吸気カム32はバルブリフタ55を間接的に押すように構成されていてもよい。
第1バルブスプリングシート51は平ワッシャに限られない。第1バルブスプリングシート51は、第3バルブスプリングシート53と同様、平板状かつ円環状の円板部と、円板部からバルブステム34の軸方向に延びる円筒部とを有していてもよい。
前記実施形態では、密巻部62の少なくとも一部のコイル内径d62は、バルブガイド36の外径D36と等しい。しかし、密巻部62の全てのコイル内径d62がバルブガイド36の外径D36よりも大きくてもよい。
前記実施形態では、吸気バルブスプリング60は、螺旋状の一本の素線61によって形成されている。しかし、吸気バルブスプリング60は、互いに接続された螺旋状の二本以上の素線によって形成されていてもよい。
鞍乗型車両は、乗員が跨がって乗車する車両のことである。前記実施形態に係る鞍乗型車両は、自動二輪車1である。しかし、鞍乗型車両は自動二輪車1に限られない。鞍乗型車両は、自動三輪車、ATV(All Terrain Vehicle)などであってもよい。
ここに用いられた用語及び表現は、説明のために用いられたものであって限定的に解釈するために用いられたものではない。ここに示されかつ述べられた特徴事項の如何なる均等物をも排除するものではなく、本発明のクレームされた範囲内における各種変形をも許容するものであると認識されなければならない。本発明は、多くの異なった形態で具現化され得るものである。この開示は本発明の原理の実施形態を提供するものと見なされるべきである。それらの実施形態は、本発明をここに記載しかつ/又は図示した好ましい実施形態に限定することを意図するものではないという了解のもとで、実施形態がここに記載されている。ここに記載した実施形態に限定されるものではない。本発明は、この開示に基づいて当業者によって認識され得る、均等な要素、修正、削除、組み合わせ、改良及び/又は変更を含むあらゆる実施形態をも包含する。クレームの限定事項はそのクレームで用いられた用語に基づいて広く解釈されるべきであり、本明細書あるいは本願のプロセキューション中に記載された実施形態に限定されるべきではない。
1…自動二輪車(鞍乗型車両)、5…内燃機関、16…シリンダボディ、16a…シリンダ、17…シリンダヘッド、21…吸気口(開口)、22…吸気ポート(ポート)、25…燃焼室、28…流入口、32…吸気カム(カム)、33…バルブステムエンド、34…バルブステム、35…弁体、36…バルブガイド、51…第1バルブスプリングシート、52…第2バルブスプリングシート、55…バルブリフタ、60…吸気バルブスプリング(バルブスプリング)、61…素線、62…密巻部、63…粗巻部

Claims (10)

  1. 内燃機関において、
    燃焼室に向かって開いた開口を有するポートが形成されたシリンダヘッドと、
    バルブステムエンドと、前記バルブステムエンドから直線状に延び、前記シリンダヘッドに摺動可能に支持されたバルブステムと、前記バルブステムの先端部に設けられ、前記開口内に配置された弁体と、を有するバルブと、
    前記シリンダヘッドに支持された第1バルブスプリングシートと、
    前記バルブの前記バルブステムエンドに支持された第2バルブスプリングシートと、
    前記第1バルブスプリングシートと前記第2バルブスプリングシートとの間に配置され、前記第1バルブスプリングシートと前記第2バルブスプリングシートとに支持された圧縮コイルスプリングからなるバルブスプリングと、
    前記バルブステムエンドに支持されたバルブリフタと、
    回転に伴って前記バルブリフタを周期的に押すカムと、を備え、
    前記バルブスプリングは、それぞれ螺旋状に一周しかつコイル軸線方向に並んだ複数の素線部を有し、
    前記複数の素線部は、前記第1バルブスプリングシートに支持された密巻部と、前記密巻部よりも前記第2バルブスプリングシートの方に配置された粗巻部と、を含み、
    前記密巻部は、前記内燃機関の運転が停止しているときに、前記コイル軸線方向に互いに密着した状態となるように設けられており、
    前記粗巻部は、前記内燃機関の運転が停止しているときに、前記コイル軸線方向に互いに離反した状態となるように設けられており、
    前記密巻部の少なくとも一部のコイル外径は、前記粗巻部の少なくとも一部のコイル外径よりも小さい、内燃機関。
  2. 前記密巻部のコイル外径は、前記第1バルブスプリングシートに近づくほど徐々に小さくなっている、請求項1に記載の内燃機関。
  3. 前記第1バルブスプリングシートは、平ワッシャからなっている、請求項1または2に記載の内燃機関。
  4. 前記シリンダヘッドに支持された筒状のバルブガイドを備え、
    前記バルブステムは、前記バルブガイドの内部に摺動可能に挿入され、
    前記バルブガイドの一部は、前記バルブスプリングの前記密巻部の内側に配置され、
    前記密巻部の少なくとも一部のコイル内径は、前記バルブガイドの外径と等しい、請求項1〜3のいずれか一つに記載の内燃機関。
  5. 前記バルブスプリングは、荷重をP、たわみをδ、k2を定数k1よりも大きな定数としたときに、
    荷重Pが0以上かつ第1荷重P1未満の場合は、P=k1・δ、
    荷重が第1荷重P1以上の場合は、P=k2・δ、
    となる特性を有している、請求項1〜4のいずれか一つに記載の内燃機関。
  6. 前記バルブスプリングは、自然長にある状態から荷重を加えると、前記粗巻部が収縮せずかつ前記密巻部が収縮することによって前記密巻部が密着し、その後に前記粗巻部が収縮する特性を有している、請求項1〜5のいずれか一つに記載の内燃機関。
  7. 前記ポートは、前記燃焼室に吸気を導く吸気ポートである、請求項1〜6のいずれか一つに記載の内燃機関。
  8. 前記燃焼室の一部を区画するシリンダを有し、前記シリンダヘッドに接続されたシリンダボディを備え、
    前記開口は、前記吸気ポートから前記燃焼室に前記吸気を導入する吸気口であり、
    前記吸気ポートは、前記吸気口と逆側の開口である流入口を有し、
    前記シリンダヘッドにおける前記シリンダの中心線および前記流入口の中心線を通る断面において、前記シリンダの中心線と前記流入口の中心線とのなす角の角度が60度以下である、請求項7に記載の内燃機関。
  9. 前記バルブスプリングは、螺旋状の一本の素線によって形成されている、請求項1〜8のいずれか一つに記載の内燃機関。
  10. 請求項1〜9のいずれか一つに記載の内燃機関を備えた鞍乗型車両。
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