JP2019094704A - 排泥装置 - Google Patents

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義隆 中西
Yoshitaka Nakanishi
義隆 中西
孝司 関根
Koji Sekine
孝司 関根
由春 小林
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由春 小林
琢也 小座間
Takuya Ozama
琢也 小座間
雅章 成田
Masaaki Narita
雅章 成田
彰人 中里
Akihito Nakazato
彰人 中里
恵三 皆川
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恵三 皆川
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Abstract

【課題】簡単な構成であるうえに、底部に沈殿したスライム等を効率よく排出させることが可能な排泥装置を提供する。【解決手段】孔底P2に沈殿した沈殿物P3を排出するための排泥装置1である。そして、吸込み口21A,21Bから取り込まれたスライムを上方に向けて搬送させる排出部2と、吸込み口の近傍に配置される撹拌翼3と、撹拌翼の上方で同じ回転軸43に設けられる上部回転翼4と、上部回転翼が収容されて排出部に連通される流水室5と、流水室の下部に向けて室外の流体を供給する給水口53と、流水室内に圧縮空気を供給する給気部6とを備えている。ここで、上部回転翼は、給気部から供給される圧縮空気によって流水室内に形成される水流によって回転し、それに伴って同軸の撹拌翼が回転することで沈殿物が撹拌される。【選択図】図1

Description

本発明は、杭や連続地中壁などを構築する際に水中掘削された孔などの底部において、沈殿しているスライムや土砂を孔外に排出するための排泥装置に関するものである。
水底に沈殿したスライム又は土砂を吸い上げる水中ポンプが知られている。特許文献1に開示された水中ポンプは、水底のスライムを油圧モータによって回転する撹拌部によって撹拌して、舞い上がったスライムを隣接させた電動モータで駆動する水中ポンプによって吸い上げる構成となっている。
また、特許文献2,3には、掘削によって発生した掘削土砂をエアリフトによって排出させる掘削装置が開示されている。ここで、「エアリフト」とは、排出経路の途中に圧縮空気を供給してその周囲の比重を下げることで、水底から孔口に向けた上昇水流を発生させ、その上昇水流に乗せて掘削土砂を排出させる方法である。エアリフトを使用することで、深い孔からも確実に排土を行うことができるようになることが知られている。
特開2003−74487号公報 特開昭53−38101号公報 特開平11−217983号公報
しかしながらエアリフト方式でスライム等を排出させる場合も、底部に沈殿したスライム等を撹拌させた方が効率よく排泥を行わせることができる。一方において、エアリフト方式は圧縮空気を供給するだけでよい故障が起き難い構成のため、複雑な構成の撹拌部を組み合わせたことによって故障する可能性が増すことは避けたい。
そこで、本発明は、簡単な構成であるうえに、底部に沈殿したスライム等を効率よく排出させることが可能な排泥装置を提供することを目的としている。
前記目的を達成するために、本発明の排泥装置は、底部に沈殿したスライム又は土砂を排出するための排泥装置であって、吸込み口から取り込まれた前記スライム又は土砂を上方に向けて搬送させる搬送経路部と、前記吸込み口の近傍に配置される撹拌部と、前記撹拌部の上方の同軸に設けられる上部回転翼と、前記上部回転翼が収容されて前記搬送経路部に連通される流水室と、前記流水室の下部に向けて室外の流体を供給する給水口と、前記上部回転翼よりも下方の位置で前記流水室の側壁に接続されて、前記流水室内に圧縮空気を供給する給気部とを備え、前記上部回転翼は、前記給気部から供給される圧縮空気によって前記流水室内に形成される水流によって回転し、それに伴って同軸の前記撹拌部が回転することで前記スライム又は土砂が撹拌されることを特徴とする。
ここで、前記給気部では、先端が先細るノズルから前記上部回転翼の近辺に向けて圧縮空気が供給される構成とすることができる。また、前記搬送経路部は、複数の前記吸込み口を備えている構成とすることができる。さらに、前記給水口は、上方を向いて開口されている構成とすることができる。
そして、前記撹拌部の回転範囲及び前記搬送経路部の吸込み口の周囲を囲うスカート部を備えている構成とすることができる。
このように構成された本発明の排泥装置では、撹拌部を回転させるための上部回転翼は流水室に収容され、流水室に供給された圧縮空気は、流水室に上昇流を発生させつつ、搬送経路部に流れ込む。
このため、搬送経路部をエアリフト方式の排出経路とすることができる。また、スライム等とは隔離された流水室内に収容された上部回転翼を回転させることで同軸の撹拌部を回転させる構成であるため、簡単な構成であるうえに故障が起き難く、底部に沈殿したスライム等を効率よく排出させることができる。
また、先端が先細るノズルから上部回転翼の近辺に向けて圧縮空気を供給する構成であれば、圧縮空気の圧力によって上部回転翼の回転を促進させることができる。
さらに、搬送経路部が複数の吸込み口を備えていれば、底部の広い範囲からスライム等を吸い込ませることができる。また、給水口が上方を向いて開口されていれば、撹拌されたスライム等が流水室内に流れ込むことを抑えることができる。
そして、撹拌部の回転範囲及び搬送経路部の吸込み口の周囲を囲うスカート部を備えていれば、撹拌部で撹拌されたスライム等が舞い上がっても、スカート部によって上昇が妨げられるので、効率よくスライム等を排出させることができる。
本発明の実施の形態の排泥装置の全体構成を説明する説明図である。 排泥装置の詳細構成を説明する図で、(a)は上から見た平面図、(b)は流水室周辺を破断して側方から見た一部破断図である。 撹拌翼及び上部回転翼の構成を説明する図であって、(a)は回転軸で接続された構成を示した側面図、(b)は撹拌翼の構成を説明する平面図である。 実施例の排泥装置の全体構成を説明する説明図である。 実施例の排泥装置のスカート部周辺の構成を説明する平面図である。 実施例の排泥装置の詳細構成を説明するためにスカート部周辺を破断して側方から見た説明図である。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。図1は、本実施の形態の排泥装置1の全体構成を説明する図である。本実施の形態の排泥装置1は、杭孔Pの底部(孔底P2)に沈殿したスライム又は土砂などの沈殿物P3を、杭孔Pから取り除くための装置である。
本実施の形態では、孔壁P1が円筒状に形成される直杭の杭孔Pを例に説明する。この杭孔Pには、孔壁P1の崩壊を防ぐために、ベントナイト泥水などの孔壁安定用の流体が充填されている。
まず、構成から説明すると、この排泥装置1は、沈殿物P3を上方に向けて搬送させる搬送経路部としての排出部2と、沈殿物P3を撹拌する撹拌部としての撹拌翼3と、撹拌翼3を回転させるための上部回転翼4と、上部回転翼4が収容される流水室5と、流水室5の給水口53と、圧縮空気を供給する給気部6と、を主に備えている。
この排出部2は、孔底P2付近から杭孔Pの外部まで鉛直方向に向けて延伸される。本実施の形態の排出部2は、図1,2に示すように、地上から孔底P2に向けて延びる本管20と、本管20の下端に設けられるジョイント部25と、ジョイント部25に上端が接続される合流路24と、その合流路24から分岐される複数の分岐管22A−22Cとによって主に構成される。
本実施の形態では、図2(a)に示すように、3本の分岐管22A,22B,22Cが合流路24に接続される。分岐管22A−22Cは、合流路24の周方向に120度間隔で均等に配置される。
3本の分岐管22A−22Cは、流水室5を囲むように孔底P2に向けて延伸され、それぞれの下端には、吸込み口21A−21Cが設けられる。そして、孔底P2付近に配置された吸込み口21A−21Cから取り込まれた沈殿物P3は、分岐管22A−22Cを上昇して接続口23A−23Cから合流路24に流れ込み、本管20の内部を上昇して地上に排出されることになる。
排出部2内に沈殿物P3が吸い込まれて上昇する原理は、エアリフト方式による。エアリフト方式とは、管内に空気を供給することによって内圧を外圧より低くし、その圧力差によって上昇流を形成して排出を行う方式である。
例えば、排出部2の内部と外部とが同じ比重の泥水で満たされており、底部の吸込み口21A−21Cによって内外が連通している状態を使ってエアリフト方式を説明する。
排出部2には、後述するように流水室5を通った圧縮空気が流れ込む。すなわち、吸込み口21A−21Cより上方の管内に空気が供給されるので、空気を含んだ泥水の比重が外部の比重よりも小さくなる。このように空気を供給することによって内圧が下がると、相対的に圧力が上昇した管外から泥水が管内に流れ込むことになる。そこで、この流れ(上昇流)に乗せて沈殿物P3を孔底P2から地上まで搬送させる。
このようなエアリフト方式であれば、圧力差が形成できれば排泥が行えることになるため、100mを超える杭孔Pであっても沈殿物P3を孔底P2から地上まで排出させることができる。
続いて、沈殿物P3を撹拌するために吸込み口21A−21Cの近傍に配置される撹拌翼3について説明する。この撹拌翼3は、図3に示すように、円筒状のカップラ部32と、そのカップラ部32の周面に斜めに取り付けられる複数の羽根部31,・・・とによって構成される。
羽根部31は、円板を例えば5等分した扇状に形成され、斜めにすることで、例えば図3(b)に示すように、6枚の羽根部31,・・・がカップラ部32の周面に等間隔で取り付けられる。
この撹拌翼3は、図3(a)に示すように、円柱状の回転軸43の下端に取り付けられる。すなわち、回転軸43の下端がカップラ部32の内空に収容され、溶接などで接合される。
上部回転翼4は、撹拌翼3の上方の同軸に設けられる。すなわち、回転軸43の上部に取り付けられる。上部回転翼4は、撹拌翼3と同様に、円筒状のカップラ部42と、そのカップラ部42の周面に斜めに取り付けられる複数の羽根部41,・・・とによって構成される。
この上部回転翼4は、図2(b)に示すように、流水室5内に収容される。流水室5は、円筒状の側壁51と、下面を塞ぐ円板状の底板54と、回転軸43の上端431を支持させる軸支持部52とによって主に構成される。
撹拌翼3と上部回転翼4とを繋ぐ回転軸43は、流水室5の底板54の略中央に貫通される。底板54の直上位置の回転軸43には、ワッシャ部44が取り付けられる。
このワッシャ部44の下面と底板54の上面とは、摩擦抵抗が小さくなる状態にして接触させる。例えばワッシャ部44の下面に間隔を置いて突起を設けることで点接触にする、あるいは接触する両面を四フッ化樹脂加工して滑面にするなどである。回転軸43から張り出されるワッシャ部44を設けることによって、回転軸43を傾かせることなく、滑らかに回転させることができるようになる。
一方、軸支持部52の略中央には、回転軸43の上端431を支持させる軸受521が設けられる。回転軸43の上端431は円錐状に形成され、円筒状の軸受521の内部に挿入される。
ここで、流水室5の内空は、合流路24の内空に連通される。例えば図2(a)に示すように、円板状に形成された軸支持部52に複数の連通穴522,・・・を穿孔して、流水室5の流体を排出部2に送り出せる構成にしておく。
この流水室5には、底板54に隣接した側壁51の下部に流入口532が穿孔されている。この流入口532には、側面視L字状のエルボ管531の一端が接続される。このエルボ管531は、流水室5の側壁51に沿って上向きに延伸され、開口されたエルボ管531の上端が給水口53となる。
この給水口53は、例えば流水室5の中ほどの高さ位置に設けられる。流水室5の周囲には、掘削時に充填されたベントナイト泥水やそれと置換された水などの流体が存在している。このため、上向きに開口された給水口53には、流水室5内の圧力が室外より相対的に低ければ、周囲の流体が流れ込む。この給水口53から取り込まれた流体は、流水室5の下部の流入口532から流水室5内に供給される。
さらに、流水室5内には、給気部6から圧縮空気が供給される。図1では図示が省略されているが、給気部6の給気管61(又は給気ホース)の上端は、地上に設置されたコンプレッサに接続されている。
給気管61は、コンプレッサから排出部2に沿って流水室5に向けて延伸される。給気管61は、途中、排出部2に支保材63などによって固定される。この給気管61は、流水室5の下半でU字状に折れ曲り、側壁51に接続される。
給気管61の先端のノズル部62は、流水室5の内空に突出され、圧縮空気が直接、流水室5内に供給されるようにする。ノズル部62は、先端が先細るように形成され、吐出された圧縮空気が上部回転翼4の羽根部41に当たるような位置関係に設定する。すなわち、ノズル部62によって吐出口付近で圧力が高められた圧縮空気による流れが、羽根部41に直接当たることで、上部回転翼4の回転を促進させることができるようになる。
このように給気部6を介して圧縮空気が流水室5内に供給されると、その圧力によって上部回転翼4が回転する。また、流水室5内に充満した流体の比重は、圧縮空気の流入によって低下するため、圧力が低下した流水室5内には、給水口53の周囲の流体が流れ込むことになる。
この流水室5内に取り込まれた流体は、流入口532のある下部から上方に向けた上昇流となる。そして、この上昇流が羽根部41,・・・に当たることによっても、上部回転翼4は回転する。そして、上部回転翼4を通過した流体及び圧縮空気は、そのまま上昇して連通穴522,・・・を通過して合流路24に流れ込む。
次に、本実施の形態の排泥装置1の使用方法の一例について、図1を参照しながら説明する。
例えば場所打ちコンクリート杭を構築するには、掘削孔にベントナイト泥水などの孔壁安定用の流体を満たしながら、円柱状の杭孔Pを掘削する。この杭孔Pの孔底P2には、掘削によって発生した土砂やスライムなどが時間の経過とともに沈降して沈殿物P3として堆積している。
そして、このような沈殿物P3を堆積させたままコンクリートを打設すると、コンクリートが孔底P2まで充填できなかったり、コンクリートにスライム等が混入して品質が劣化したりして、所望する強度及び品質の杭を構築できなくなるおそれがある。
そこで、孔底P2の沈殿物P3を除去するために、本実施の形態の排泥装置1を使用する。すなわち、図1に示すように、杭孔Pに排泥装置1を投入して、吸込み口21A−21C及び撹拌翼3が沈殿物P3の近傍に配置されるように沈降させる。沈降時の排泥装置1の分岐管22A−22C、流水室5及び排出部2内には、杭孔Pに充填された泥水やそれと置換された水等が流入した状態となっている。
続いて、地上のコンプレッサから給気部6に圧縮空気を供給する(矢印AR1参照)。給気管61によって搬送された圧縮空気は、ノズル部62から流水室5内に吐出されて、上部回転翼4の羽根部41に圧力をかける。
また、圧縮空気が流水室5内に供給されて内圧が下がると、矢印AR2で示したように給水口53に杭孔P内の水等が流入して、流入口532から流水室5内に供給される。
流水室5の下部から流入した水等は、上昇流となって上部回転翼4の羽根部41,・・・に当たり、上部回転翼4を回転させて合流路24に向けて上昇していく(矢印AR3参照)。
上部回転翼4の回転は回転軸43の回転ともなるので、下端に取り付けられた撹拌翼3も回転することになる。そして、この撹拌翼3の回転によって沈殿物P3が撹拌されて舞い上がる。
一方、給気部6によって供給された圧縮空気は、流水室5を通って合流路24に流れ込むため、排出部2の圧力も下げることができる。そして、合流路24付近の圧力が低下すると、吸込み口21A−21Cの周囲の流体が矢印AR4で示したように分岐管22A−22C内に流れ込み、合流路24に向けた上昇流となる(矢印AR5参照)。
すなわち、撹拌翼3の回転によって舞い上がった沈殿物P3は、吸込み口21A−21Cから吸い込まれて分岐管22A−22C内を上昇(矢印AR5)し、合流路24を経て排出部2に流れ込み(矢印AR6参照)、杭孔Pの外部まで搬送される。なお、排泥に伴って杭孔Pの水位が低下することになるため、適宜給水が行われる。
次に、本実施の形態の排泥装置1の作用について説明する。
このように構成された本実施の形態の排泥装置1は、撹拌翼3を回転させるための上部回転翼4は流水室5に収容され、流水室5に供給された圧縮空気は、流水室5内に上昇流を発生させつつ、排出部2に流れ込む。このため、排出部2をエアリフト方式の排出経路とすることができる。
また、スライム等とは隔離された流水室5内に収容された上部回転翼4を回転させることで同軸となる回転軸43で接続された撹拌翼3を回転させる構成である。
このため、浮遊する土砂などによって回転機構が故障する可能性を抑えることができる。また、上昇流によって上部回転翼4を回転させることで回転軸43によって繋がった撹拌翼3を回転させる簡単な構成であるため、故障が起き難い。
そして、撹拌翼3によって沈殿物P3を撹拌して浮遊させることで、孔底P2に沈殿したスライム等を、吸込み口21A−21Cに吸い込まれやすい状態にして効率よく排出させることができる。
また、先端が先細るノズル部62から上部回転翼4の近辺に向けて、圧力が高められた圧縮空気を供給する構成であれば、圧縮空気の圧力によって上部回転翼4の回転を促進させることができる。
さらに、排出部2が複数の吸込み口21A−21Cを備えていれば、孔底P2の広い範囲からスライム等の沈殿物P3を吸い込ませることができる。また、給水口53が上方を向いて開口されていれば、撹拌翼3で撹拌されて舞い上がったスライム等が、流水室5内に流れ込むことを抑えることができる。
以下、前記した実施の形態の排泥装置1とは別の形態の実施例の排泥装置1Aについて、図4−図6を参照しながら説明する。なお、前記実施の形態で説明した内容と同一乃至均等な部分の説明については、同一用語又は同一符号を付して説明する。
本実施例で説明する排泥装置1Aは、拡底杭を構築する場合のように、拡幅された底部からスライム等を除去する際に使用される。拡底杭を構築する際には、例えば図6に示すような拡底杭孔PWが掘削される。この拡底杭孔PWは、円柱状の軸部PW1と、その軸部PW1の直径を下方に向けて徐々に広げた截頭円錐形状の拡幅部PW2とによって構成される。そして、孔底PW3に堆積した沈殿物P3を、排泥装置1Aによって排出させる。
この排泥装置1Aは、図4に示すように、沈殿物P3を上方に向けて搬送させる搬送経路部としての排出部2Aと、沈殿物P3を撹拌する撹拌部としての撹拌翼3と、撹拌翼3を回転させるための上部回転翼4と、上部回転翼4が収容される流水室7と、流水室7の給水口73と、圧縮空気を供給する給気部6と、撹拌翼3及び排出部2Aの下部の周囲を囲うスカート部8と、を主に備えている。
この排出部2Aは、孔底PW3付近から拡底杭孔PWの外部まで鉛直方向に向けて延伸される。本実施例の排出部2Aは、図4,5に示すように、孔底PW3に向けて延びる本管26と、本管26から分岐される複数の分岐管28A,28Bとによって主に構成される。
本実施例では、図5に示すように、2本の分岐管28A,28Bが本管26に接続される。分岐管28A,28Bは、本管26を中心に左右対象となるように配置される。
本管26の下端には、図5,6に示すように、少し内径が窄められた吸込み口261が設けられる。また、分岐管28A,28Bのそれぞれの下端にも、吸込み口27A,27Bが設けられる。
本実施例の排泥装置1Aでは、上部回転翼4は、本管26に平行に配置される流水室7内に収容される。この流水室7は、円筒状の側壁71と、下面を塞ぐ円板状の底板75と、回転軸43の上端431を支持させる軸支持部72と、本管26に接続させるための連絡部74とによって主に構成される。
流水室7の上方には、その内空を本管26の内空に連通させるための連絡部74が設けられる。例えば軸支持部72の位置から上方に向けて先細るような連絡部74を形成し、接続口741を介して本管26の周壁に接続させる。このような接続をすることで、流水室7の流体を排出部2Aに送り出すことができる。
この流水室7には、底板75に隣接した側壁71の下部に流入口732が穿孔されている。この流入口732には、側面視L字状のエルボ管731の一端が接続される。このエルボ管731は、流水室7の側壁71に沿って上向きに延伸され、開口されたエルボ管731の上端が給水口73となる。
そして、撹拌翼3の回転範囲及び排出部2Aの吸込み口261,27A,27Bの周囲がスカート部8によって囲まれる。このスカート部8は、図5,6に示すように、偏心した截頭円錐形状に形成される。すなわち、底部開口84の中心と、上部開口83の中心がずれており、本管26はスカート部8の一方の端に配置され、スカート部8は本管26とは反対方向に広がる形状となっている。
このスカート部8は、円形の底部開口84が形成される円筒部81と、その上方に設けられて長円形の上部開口83が形成される截頭円錐状部82とによって、主に構成される。例えば、骨組となる枠材の表面に鋼板などを配置することで、上部開口83と底部開口84の上下方向が開口されて、側方周面が覆われたスカート部8が製作される。このように形成されたスカート部8は、上部開口83及び底部開口84を介して、内外に自由に水を移動させることができる。
スカート部8の平面視長円状に形成された上部開口83からは、本管26と連絡部74と給気部6とが上方に向けて突出される。また、給水口73は、截頭円錐状部82の周壁に穿孔された穴に通されて外部と連絡される。
このように構成された実施例の排泥装置1Aであれば、撹拌翼3の回転によって沈殿物P3が舞い上がってスカート部8の内部にスライム等が充満すると、効率よく排出部2Aの吸込み口261,27A,27Bからスライム等を吸い込ませることができる。
また、撹拌翼3で撹拌された沈殿物P3が舞い上がっても外部に浮遊するのがスカート部8によって妨げられるので、スカート部8の外部と連通して上を向いた給水口73から、沈殿物P3などが混じっていない水等を流水室7内に取り込むことができる。
さらに、撹拌翼3の底面をスカート部8の底面より上方に位置させることで、撹拌翼3を孔底PW3から離隔させて回転抵抗を小さくすることができる。なお、他の構成及び作用効果については、前記実施の形態と略同様であるので説明を省略する。
以上、図面を参照して、本発明の実施の形態を詳述してきたが、具体的な構成は、この実施の形態及び実施例に限らず、本発明の要旨を逸脱しない程度の設計的変更は、本発明に含まれる。
例えば、前記実施の形態及び実施例では、撹拌部として複数の羽根部31,・・・を有する撹拌翼3について説明したが、これに限定されるものではない。例えば、羽根部の代わりに棒状の部材が取り付けられた形態や横長板など、回転して沈殿物P3を撹拌できる撹拌部であればいずれの形態であってもよい。
また、前記実施例では、截頭円錐形状のスカート部8について説明したが、これに限定されるものではなく、截頭四角錐や截頭六角錐や円筒形など、撹拌翼3の回転の支障にならない形状であれば任意の形状を選択することができる。
さらに、前記実施の形態及び実施例では、排泥装置1,1Aで杭孔の孔底P2,PW3に沈殿した沈殿物P3を除去する場合について説明したが、これに限定されるものではなく、流体が貯留された底部に沈殿したスライムや土砂を排出するあらゆる場面で、本発明を適用することができる。
そして、前記実施の形態及び実施例では、排出部2,2Aには流水室5,7を経由して圧縮空気が送り込まれたが、これに限定されるものではない。例えば、本管20,26に直接、圧縮空気を送り込むための給気管を別途、接続することもできる。また、分岐管22A−22C,28A,28Bに対して別途、給気管を接続することもできる。
1,1A 排泥装置
2,2A 排出部(搬送経路部)
21A−21C 吸込み口
261 吸込み口
27A,27B 吸込み口
3 撹拌翼(撹拌部)
4 上部回転翼
43 回転軸(同軸)
5 流水室
51 側壁
53 給水口
6 給気部
62 ノズル部(ノズル)
7 流水室
71 側壁
73 給水口
8 スカート部
P2,PW3 孔底(底部)
P3 沈殿物(スライム又は土砂)

Claims (5)

  1. 底部に沈殿したスライム又は土砂を排出するための排泥装置であって、
    吸込み口から取り込まれた前記スライム又は土砂を上方に向けて搬送させる搬送経路部と、
    前記吸込み口の近傍に配置される撹拌部と、
    前記撹拌部の上方の同軸に設けられる上部回転翼と、
    前記上部回転翼が収容されて前記搬送経路部に連通される流水室と、
    前記流水室の下部に向けて室外の流体を供給する給水口と、
    前記上部回転翼よりも下方の位置で前記流水室の側壁に接続されて、前記流水室内に圧縮空気を供給する給気部とを備え、
    前記上部回転翼は、前記給気部から供給される圧縮空気によって前記流水室内に形成される水流によって回転し、それに伴って同軸の前記撹拌部が回転することで前記スライム又は土砂が撹拌されることを特徴とする排泥装置。
  2. 前記給気部では、先端が先細るノズルから前記上部回転翼の近辺に向けて圧縮空気が供給されることを特徴とする請求項1に記載の排泥装置。
  3. 前記搬送経路部は、複数の前記吸込み口を備えていることを特徴とする請求項1又は2に記載の排泥装置。
  4. 前記給水口は、上方を向いて開口されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の排泥装置。
  5. 前記撹拌部の回転範囲及び前記搬送経路部の吸込み口の周囲を囲うスカート部を備えていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の排泥装置。
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