JP2019094573A - 蒸着マスクおよびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】マスク本体を枠体で支持する形態の蒸着マスクにおいて、製造コストの上昇を抑えながら蒸着マスクの大型化を実現でき、さらに蒸着マスクの平坦度を維持することができ、良好な再現精度および蒸着精度を確保できる蒸着マスクおよびその製造方法を提供する。【解決手段】蒸着マスク1は、多数独立の蒸着通孔5からなる蒸着パターン6を備えるマスク本体2と、マスク本体の周囲に配置された枠体3とを備える。枠体3の下面側には支持フレーム46が固定されている。支持フレーム46には、枠体3のマスク開口11に対応するフレーム開口48が形成され、フレーム開口48は、マスク開口11より一回り大きな開口形状に形成されている。これにより、蒸着マスク全体の構造強度と剛性をさらに増強して、蒸着マスクがたわみ変形するのを阻止して平坦度を維持することができ、蒸着層の再現精度および蒸着精度を高精度化できる。【選択図】図18

Description

本発明は、蒸着マスクおよびその製造方法に関し、なかでも、マスク本体を枠体で支持する形態の蒸着マスクおよびその製造方法に関する。本発明は、例えば有機EL素子の発光層を形成する際に好適に使用される蒸着マスク、およびその製造方法に適用できる。
表示装置を有するスマートフォンやタブレット端末などのモバイル機器において、機器の軽量化および駆動時間の長時間化を目的として、液晶ディスプレイに替えて、より軽量で消費電力が小さな有機ELディスプレイの採用が始まっている。有機ELディスプレイは、蒸着マスク法により、基板(蒸着対象)上に有機EL素子の発光層(蒸着層)を形成することで製造される。このとき、より多くのマスク本体を備える大型化された蒸着マスクを使用して、一回の蒸着作業でより多くの製品を製造することにより、有機ELディスプレイの製造コストを低減させることができる。そのため、有機ELディスプレイの製造メーカーから、蒸着マスクの大型化の要望が高まっている。
蒸着マスク法に用いられる蒸着マスクは、例えば特許文献1に開示されている。係る特許文献1では、複数のマスク部(蒸着パターン)を備えるメタルマスク(マスク本体)と、額縁状に形成されてメタルマスクを緊張した状態で固定保持するインバー材からなるフレーム(枠体)とで蒸着マスクを構成している。メタルマスクは、フレームに対してスポット溶接で接合されている。
この種の蒸着マスクは、本出願人も提案しており、例えば特許文献1に開示されている。係る蒸着マスクは、蒸着パターンを備える複数のマスク本体と、該マスク本体に対して接合される補強用の枠体とからなる。枠体はインバー材(低熱線膨張係数の材質)で形成されており、各マスク本体は、その外周縁がマスク本体を囲む枠体に形成された金属層で一体的に接合されている。
特開2004−323888号公報 特開2005−15908号公報
特許文献1および特許文献2の蒸着マスクのように、メタルマスクを固定保持するフレームや、マスク本体を補強する枠体をインバー材で構成することにより、蒸着時の作業環境が高温環境であっても、蒸着マスクが膨張するのを抑制して、蒸着層(発光層)の再現精度および蒸着精度を確保できる。しかし、特許文献1の蒸着マスクのメタルマスクは、緊張状態でフレームに固定保持されているものの、蒸着マスクを大型化した場合には、フレームで支持されていないメタルマスクの面積が大きくなり、自重によりメタルマスクに反り変形が生じてしまう。そのため、再現精度および蒸着精度が低下をするのを避けられない。
その点、特許文献2の蒸着マスクでは、各マスク本体はマスク本体を囲む枠体に接合されているので、蒸着マスクを大型化した場合でも、自重によるマスク本体の反り変形が生じにくく、蒸着層の再現精度および蒸着精度を確保できる。しかし、インバー材からなる枠体であっても、蒸着作業時には僅かに膨張する。また、枠体はインバー材の金属板材で形成されるが、通常、一般に流通している金属板材には板厚偏差が存在するため、枠体の部位によって板厚にばらつきがある。このため、枠体の各部分で膨張量が異なり、膨張量の違いが蒸着マスク全体の歪としてあらわれることがある。このように、蒸着マスクに歪が生じると、蒸着マスクの平坦度が悪化して、再現精度および蒸着精度が極度に低下してしまう。この歪は、枠体を大型化するにつれ顕著にあらわれる。このような母材の板厚偏差に由来する歪の発生は、金属板材の製造工程を管理して、板厚偏差が小さい母材を専用に製造し使用することにより抑制できるが、その分母材が高価となり、蒸着マスクの製造コストの上昇を招く。ここで、板厚偏差とは、金属板材の標準寸法に対する厚さのばらつき幅を意味する。
本発明の目的は、マスク本体を枠体で支持する形態の蒸着マスクにおいて、製造コストの上昇を抑えながら蒸着マスクの大型化を実現でき、さらに蒸着マスクの平坦度を維持することができ、良好な蒸着層の再現精度および蒸着精度を確保できる蒸着マスクおよびその製造方法を提供することにある。
本発明の蒸着マスクは、多数独立の蒸着通孔5からなる蒸着パターン6を備えるマスク本体2と、マスク本体2の周囲に配置された枠体3とを備える。枠体3の下面側に支持フレーム46が固定されている。そして、支持フレーム46には、枠体3のマスク開口11に対応するフレーム開口48が形成され、フレーム開口48は、マスク開口11より一回り大きな開口形状に形成されていることを特徴とする。また、支持フレーム46の下面側に補助フレーム47が固定されている。
枠体3は、外周枠10と、外周枠10内にマスク開口11を区画する縦枠12および横枠13を備えている。縦枠12および横枠13の全体が支持フレーム46で支持され、補助フレーム47は額縁状に形成され、支持フレーム46の周縁が補助フレーム47で支持されていることを特徴とする。
枠体3、支持フレーム46、および補助フレーム47は、溶接することにより一体化され、溶接個所49は、四隅部分と、枠体3の縦枠12および横枠13の延長線上の周縁部分に設けられていることを特徴とする。
マスク本体2と枠体3とは、金属層8を介して一体的に接合されていることを特徴とする。
複数の枠体3・3が積層されて、積層方向に隣り合う枠体3・3どうしが接着層19を介して接合されていることを特徴とする。
本発明の蒸着マスクの製造方法に係る蒸着マスクは、多数独立の蒸着通孔5からなる蒸着パターン6を備えるマスク本体2と、マスク本体2の周囲に配置された枠体3とを備える。そして、蒸着マスクの製造方法においては、マスク本体2および枠体3を準備する工程と、マスク本体2と枠体3とを一体的に接合する工程と、枠体3の下面側に支持フレーム46を接合する工程と、支持フレーム46の下面側に補助フレーム47を接合する工程とを有することを特徴とする。
マスク本体2および枠体3を準備する工程においては、枠体3を形成する枠体形成工程と、母型24の表面に、蒸着通孔5に対応するレジスト体29aを有する一次パターンレジスト29を形成する一次パターンニング工程と、母型24のレジスト体29aで覆われていない表面に、電着金属を電鋳して一次電鋳層30を形成する第1の電鋳工程とを含み、マスク本体2と枠体3とを一体的に接合する工程においては、マスク本体2と枠体3とを、電鋳により形成した金属層を介して一体的に接合することを特徴とする。
マスク本体2と枠体3とを、金属層を介して一体的に接合した蒸着マスク体50を複数用意し、複数の蒸着マスク体50を支持フレーム46に1つずつ接合したあと、支持フレーム46の蒸着マスク体50が固定された側の反対側に補助フレーム47を接合することを特徴とする。
枠体3、支持フレーム46、および補助フレーム47は、溶接により一体化接合され、溶接個所49は、四隅部分と、枠体3の縦枠12および横枠13の延長線上の周縁部分に設けられていることを特徴とする。
本発明に係る蒸着マスクによれば、支持フレーム46で枠体3(縦枠12および横枠13)の全体を支持することにより、蒸着マスク全体の構造強度と剛性をさらに増強して、蒸着マスクがたわみ変形するのを阻止して平坦度を維持することができ、蒸着層の再現精度および蒸着精度を高精度化できる。また、補助フレーム47で支持フレーム46(周縁)を支持することにより、蒸着層の再現精度および蒸着精度をより向上させることができる。
また、枠体3を上枠16と下枠17とで構成し、上下の枠16・17を接着層18を介して接合して一体化することで、従来と同一厚みの枠体3を形成するときに、より薄い金属板材を使用して枠体3を形成できるので、枠体3全体の板厚偏差を小さくでき、大型の蒸着マスクであっても、金属板材の板厚偏差に由来する熱膨張による歪の発生を抑制できる。
また、電鋳によってマスク本体2や金属層8を形成することで、マスク本体2を枠体3側に引き寄せるような応力が作用するようなテンションを加えた状態で金属層8を形成したり、内方に収縮する方向の応力が作用するようなテンションを加えた状態でマスク本体2を枠体3に対して保持したりすることができ、蒸着装置内における昇温時に伴うマスク本体2の膨張分を、当該テンションで吸収し、膨張による枠体3に対するマスク本体2の位置ずれや皺の発生を防ぐことができる。従って、常温時における被蒸着基板に対するマスク本体2の整合精度を蒸着装置内における昇温時においても良好に担保でき、被蒸着基板に対する発光層(蒸着層)の再現精度の向上に寄与できる。
本発明の第1実施形態に係る蒸着マスクの要部を示す縦断正面図である。 本発明の第1実施形態に係る蒸着マスクの全体を示す斜視図である。 本発明の第1実施形態に係る蒸着マスクの要部を示す平面図である。 本発明の第1実施形態に係る蒸着マスクの枠体の平面図である。 本発明の第1実施形態に係る蒸着マスクにおける枠体形成工程を示す説明図である。 本発明の第1実施形態に係る蒸着マスクにおける枠体形成工程の変形例を示す説明図である。 本発明の第1実施形態に係る蒸着マスクの枠体の変形例を示す平面図である。 本発明の第1実施形態に係る蒸着マスクの製造方法を示す説明図である。 本発明の第1実施形態に係る蒸着マスクの製造方法を示す説明図である。 本発明の第1実施形態に係る蒸着マスクの製造方法を示す説明図である。 本発明の第2実施形態に係る蒸着マスクの要部を示す縦断正面図である。 本発明の第2実施形態に係る蒸着マスクの製造方法を示す説明図である。 本発明の第3実施形態に係る蒸着マスクの要部を示す縦断正面図である。 本発明の第3実施形態に係る蒸着マスクの製造方法を示す説明図である。 本発明の第3実施形態に係る蒸着マスクの製造方法を示す説明図である。 本発明の第4実施形態に係る蒸着マスクの要部を示す縦断正面図である。 本発明の第4実施形態に係る蒸着マスクの製造方法を示す説明図である。 本発明の第5実施形態に係る蒸着マスクを示す縦断正面図である。 本発明の第5実施形態に係る蒸着マスクの分解斜視図である。 本発明の第5実施形態に係る蒸着マスクの平面図である。 本発明の第5実施形態に係る蒸着マスクの変形例を示す分解斜視図である。
(第1実施形態) 図1から図10に、本発明に係る蒸着マスクとその製造方法の第1実施形態を示す。なお、本実施形態の図1から図10における厚みや幅などの寸法は実際の様子を示したものではなく、それぞれ模式的に示したものである。以下の各実施形態の図においても同様である。
図2および図3に示すように蒸着マスク1は、複数のマスク本体2と、このマスク本体2を囲むように周囲に配置した補強用の枠体3とを含む。マスク本体2は四隅が丸められた長方形状に形成されており、その内部にパターン形成領域4を備える。パターン形成領域4には、蒸着源からの蒸着物質を通す多数独立の蒸着通孔5からなる蒸着パターン6が形成されている。図3に示すように、マスク本体2には、パターン形成領域4の外周縁4aの全周にわたって多数個の接合通孔7が設けられている。
マスク本体2は、ニッケルやニッケル−コバルト等のニッケル合金からなる電着金属を素材として電鋳法で形成される。マスク本体2の厚みは、好ましくは3〜20μmの範囲とし、本実施形態では8μmに設定した。また、平面視におけるマスク本体2の寸法は、長手方向の寸法を108mmに、短手方向の寸法を62mmに設定し、30個のマスク本体2を6行5列のマトリクス状に配置した。本実施形態の蒸着マスク1を有機EL素子用の蒸着マスクに適用する場合には、蒸着パターン6は、有機EL素子の発光層に対応するように形成する。なお、マスク本体2は、ニッケルやニッケル合金以外に、銅、その他の電着金属や合金を素材として形成することができる。
図4に示すように、枠体3は、外周枠10と、外周枠10内にマスク開口11を区画する、格子枠状の縦枠12および横枠13を備えている。縦枠12はマスク本体2の長辺と平行に設けられ、横枠13はマスク本体2の短辺と平行に設けられている。枠体3については、アルミや鉄などの金属や樹脂など種々の材質を用いることができ、形状や寸法も様々であるが、本実施形態における枠体3は、ニッケル−鉄合金であるインバー材からなる低熱線膨張係数の金属板材からなり、マスク本体2よりも十分に肉厚に形成されており、その厚み寸法は0.5〜5mmの範囲とし、本実施形態では1.0mmに設定した。また、平面視において、枠体3の寸法は460×730mmに設定し、マスク開口11の寸法は長手方向の寸法を110mmに、短手方向の寸法を64mmに設定した。枠体3は、ニッケル−鉄−コバルト合金であるスーパーインバー材、セラミック材等で形成してもよい。なお、枠体3の形成素材としてインバー材やスーパーインバー材、セラミック材を採用するのは、その熱線膨張係数が極めて小さく、蒸着工程における熱影響によるマスク本体2の寸法変化を良好に抑制できることに拠る。
縦枠12の幅寸法をW1とし、横枠13の幅寸法をW2とするとき、縦枠12の幅寸法W1と横枠13の幅寸法W2とは、不等式(W1≦W2≦W1×1.1)を満足するように設定されている。本実施形態においては、縦枠12の幅寸法W1を10mmに設定し、横枠13の幅寸法W2を10.64mmに設定した。このように、縦枠12の幅寸法W1よりも横枠13の幅寸法W2を適度に大きく設定すると、横枠13の断面積を縦枠12の断面積よりも大きくでき、しかも横枠13の長さは縦枠12の長さよりも小さいので、縦枠12を横枠13で確りと支持して、長さの長い縦枠12が自重によりたわみ変形するのを阻止できる。従って、自重による枠体3の変形を阻止して蒸着マスク1の大型化を実現でき、さらに蒸着マスク1の平坦度を維持することができ、蒸着パターンの再現精度および蒸着精度を高精度化できる。また、縦枠12および横枠13の剛性を全体で略均一化できるので、蒸着マスク1をたわみ変形させる外力が加わった場合に、外力を均等に分散させて局部的に集中するのを解消でき、蒸着マスク1の変形や破損を効果的に防止できる。加えて、横枠13の幅寸法W2に関して(W2≦W1×1.1)とするので、必要以上に横枠13の断面積が大きくなることによる枠体3の重量増加を抑制して、蒸着マスク全体の重量がいたずらに大きくなるのを解消しながら枠体3の構造強度と剛性を増強できる。
枠体3は、1枚の金属板材から切り出したものを用いても良いが、本実施形態では、図1および図5(a)に示すように、同一厚み寸法で同一形状に形成された上枠16と下枠17とで構成され、上枠16と下枠17とが接着層18を介して接合され一体化されている。詳しくは、図5(b)に示すように、上枠16と下枠17とを、突弧面どうしが対向する状態で接合して、二次元曲面状の反りが相殺された状態で、枠体3が平坦状に形成されている。なお、前記二次元曲面状の反りは、金属板材に由来する僅かな反りであり、三次元曲面状の反りの場合もある。本実施形態においては、接着層18は、シート状の未硬化感光性ドライフィルムレジストを使用しており、上枠16と下枠17の接合後、不要部分の接着層18は除去される。接着層18は市販されている種々の接着剤を用いてもよい。枠体3を構成する上下の枠16・17の厚み寸法を同一厚みとしたのは、二次元曲面状の反りが相殺された状態で接合して、枠体3を平坦状に形成するのを容易化するためである。突弧面は凹弧面であってもよく、また、両者を含んでいてもよい。なお、二次元曲面状の反りが相殺された状態で平坦状に接合できれば、上下の枠16・17の厚み寸法は異なっていてもよい。このように、上枠16および下枠17の二次元曲面状の反りが相殺された状態で接合して、枠体3を平坦状に形成すると、金属板材に由来する僅かな反りを解消して、平坦度をさらに向上することができ、さらに良好な蒸着層の再現精度および蒸着精度を確保できる。
上記のように、上枠16および下枠17の二次元曲面状の反りが相殺された状態で接合して、枠体3を平坦状に形成すると、金属板材に由来する僅かな反りを解消して、平坦度をさらに向上することができ、さらに良好な蒸着層の再現精度および蒸着精度を確保できる。
枠体3は、図6および7に示すように、上記の手法で形成した一対(複数)の枠体3・3を積層し、積層方向に隣り合う枠体3・3どうしを接着層19を介して接合することもできる。上側の枠体3と下側の枠体3の厚みは同じにしても異ならせても良く、上側の枠体3と下側の枠体3の厚みを同じにする場合、例えば、上面側の枠体3を構成する上下の枠16・17の厚み寸法は、下面側の枠体3を構成する上下の枠16・17の厚み寸法とともに、0.25mmに設定し、上側の枠体3と下側の枠体3の厚みを異ならせる場合、例えば、上面側の枠体3を構成する上下の枠16・17の厚み寸法は、それぞれ0.2mmに設定し、下面側の枠体3を構成する上下の枠16・17の厚み寸法は、それぞれ0.3mmに設定すると良い。
図1において、符号8は、マスク本体2のパターン形成領域4の外周縁4aの上面に形成した金属層を示す。金属層8は、ニッケルをめっき(電鋳)で積層して形成される。各マスク本体2はそれぞれ枠体3のマスク開口11に配置されており、めっき(電鋳)で形成された金属層8により、マスク本体2のパターン形成領域4の外周縁4aが枠体3に対して不離一体的に接合されている。図1および図4に示すように金属層8は、パターン形成領域4の外周縁4aの上面と、枠体3の上面およびパターン形成領域4に臨む側面と、マスク本体2と枠体3の間隙部分とにわたって、断面ハット形に形成されている。また、金属層8は、接合通孔7内にも形成されており、これにより、マスク本体2と枠体3との接合強度を向上している。なお、金属層8は、マスク本体2と同様に、ニッケル合金以外に、ニッケル、銅、その他の電着金属や合金を素材として形成することができる。
図5は、補強用の枠体3を形成する枠体形成工程を示している。そして、図8から図10は、枠体形成工程によって得られる枠体3を用いた本実施形態に係る蒸着マスク1の製造方法を示している。
(枠体形成工程)
まず、例えば金属板材に対する熱影響の小さいワイヤー放電加工機等を用いて、金属板材から上枠16および下枠17の大きさに切り出す切断工程を行う。次いで、切り出した上枠16および下枠17にエッチングやレーザー加工を施すことにより、図5(a)に示すように、マスク開口11となる複数の開口を形成するマスク開口形成工程を行う。次いで、図5(b)に示すように、金属板材に由来する上枠16と下枠17の突弧面どうしが対向する状態で、両枠16・17を接着層18で接合して、二次元曲面状の反りが相殺された状態で、枠体3を平坦状に形成する接合工程を行う。接着層18は、シート状の未硬化感光性ドライフィルムレジストからなる。
次いで、図5(c)に示すように、所定のロール間寸法に配置した上下の転動ロール22・22の間を通過させて挟圧する定着工程を行う。さらに、不要部分の接着層18(マスク開口11および外周枠10の外側に露出する部分)を除去(現像)することにより枠体3を得た。このように、接着層18にシート状の未硬化感光性ドライフィルムレジストを使用するのは、未硬化の感光性ドライフィルムレジストは接着性を有しており、さらに、後述する一次パターンニング工程等でも使用する素材であるため、別途市販の接着剤等を用意する必要がなく、その分蒸着マスク1の製造コストを削減できるからである。なお、切断工程においては、レーザー切断機を使用して金属板材を冷却しつつ、上下の枠16・17を切り出すこともできる。
ここで、例えば、厚みの異なる金属板材を用意し、上記の各工程を行って、図6(a)に示すように、一対の枠体3・3を製造して、図6(b)に示すように、これらの枠体3・3を積層し、枠体3・3どうしをシート状の未硬化感光性ドライフィルムレジストからなる接着層19で接合したのち、図6(c)に示すように、所定のロール間寸法に配置した上下の転動ロール22・22の間を通過させて挟圧する積層工程を行うことで、図7に示すように、積層された一対の枠体3・3を得ることができる。この時、積層された一対の枠体3・3としては、同じ厚みの枠体3・3を積層したものでも良い。
(パターンニング前段体形成工程)
図8(a)に示すように、導電性を有する例えばステンレスや真ちゅう製の母型24の表面にフォトレジスト層25を形成する。このフォトレジスト層25は、ネガタイプのシート状感光性ドライフィルムレジストの一枚ないし数枚をラミネートして熱圧着により形成して、所定の厚みになるようにした。次いで、フォトレジスト層25の上に、蒸着通孔5および接合通孔7(一次パターンニング)に対応する透光孔26aを有するパターンフィルム26(ガラスマスク)を密着させ、パターンニング前段体27を得た。
(予熱工程)
パターンニング前段体27(特に、母型24およびパターンフィルム26)は、例えば、ヒータープレートや予熱炉等を用いて、露光作業時の紫外線照射装置(露光装置)の炉内温度に予熱する。この時、パターンニング前段体27の予熱と並行して、紫外線照射装置の炉内も露光作業時の炉内温度に予熱すると良い。
(一次パターンニング工程)
紫外線照射装置の炉内およびパターンニング前段体27の予熱が完了したら、パターンニング前段体27を紫外線照射装置の炉内に収容し、図8(a)に示すように、紫外光ランプ28で紫外線光を照射して露光を行い、現像、乾燥の各処理を行う。次いで、未露光部分を溶解除去することにより、図8(b)に示すように、蒸着通孔5および接合通孔7に対応するレジスト体29aを有する一次パターンレジスト29を母型24上に形成した。このように、紫外線照射装置の炉内およびパターンニング前段体27を、露光作業時の炉内温度に予熱した状態で露光作業を行うと、紫外線照射によりパターンニング前段体27が加熱されて膨張し、前記3者24・25・26の相対的な位置関係がずれながら露光作業が行われることを解消することができる。従って、位置精度がよく、しかも意図した形状どおりの一次パターンレジスト29を母型24上に設けることができ、蒸着層の再現精度および蒸着精度の高精度化に寄与できる。
(第1の電鋳工程)
次いで、上記母型24を電鋳槽に入れ、図8(c)に示すように先のレジスト体29aの高さの範囲内で、母型24のレジスト体29aで覆われていない表面にニッケルからなる電着金属を一次電鋳して、一次電鋳層30、すなわちマスク本体2となる層を形成した。次に、レジスト体29aを溶解除去することにより、図8(d)に示すように、多数独立の蒸着通孔5からなる蒸着パターン6および接合通孔7を備えるマスク本体2を得た。なお、図8(d)において符号30aは、マスク本体2・2どうしの間に形成された、後述する剥離工程で除去される一次電着層を示す。
(活性化処理工程)
ここで、マスク本体2(一次電鋳層30)と金属層8との接合強度を向上するために、活性化処理工程を施すことができる。具体的には、図9(a)に示すように、一次電鋳層30・30aの表面全体に、フォトレジスト層33を形成してから、接合通孔7の周辺部分に対応する透光孔34aを有するパターンフィルム34を密着させて紫外線照射装置の炉内に収容し、紫外光ランプ28で紫外線光を照射して露光を行い、現像、乾燥の各処理を行う。ここでのフォトレジスト層33は、先と同様にネガタイプのシート状感光性ドライフィルムレジストの一枚ないし数枚をラミネートして熱圧着により形成して、所定の厚みになるようにした。次いで、未露光部分のフォトレジスト層33を溶解除去することにより、図9(b)に示すように、接合通孔7の周辺部分に対応する開口35aを有するパターンレジスト35を得た。つまり、接合通孔7の周辺部分のみが表面に露出するようにパターンレジスト35を形成した。
次いで、パターンレジスト35の開口35aに露出する一次電鋳層30部分、すなわち接合通孔7の周辺の一次電鋳層30に対して酸処理や電解処理等の活性化処理を施し、さらに図9(c)に示すようにパターンレジスト35を溶解除去した。図9(c)において符号36は活性化処理を施した部分を示しており、詳しくは接合通孔7の内壁面と、該接合通孔7の周辺の一次電鋳層30の上面に対して活性化処理を施した。このように接合通孔7の周辺に活性化処理を施すと、無処理の場合に比べて、一次電鋳層30と後述する第2の電鋳工程で形成する金属層8との接合強度を格段に向上できる。なお、先の活性化処理に替えて、接合通孔7の周辺の一次電鋳層30に対して、ストライクニッケルめっきや無光沢ニッケルめっき等によって薄層を形成してもよい。これによっても接合通孔7の周辺部分と金属層8との接合強度の向上を図ることができる。
(二次パターンニング工程、および枠体配設工程)
図10(a)に示すように、一次電鋳層30・30aの形成部分を含む母型24の表面全体に、フォトレジスト層38を形成する。このフォトレジスト層38は、先と同様にネガタイプのシート状感光性ドライフィルムレジストの一枚ないし数枚をラミネートして熱圧着により形成して、所定の厚みになるようにした。次いで、パターン形成領域4に対応する透光孔39aを有するパターンフィルム39を密着させて紫外線照射装置の炉内に収容し、紫外光ランプ28で紫外線光を照射して露光を行い、現像、乾燥の各処理を行う。この状態においては、パターン形成領域4に係る部分(38a)が露光されており、それ以外が未露光の部分(38b)のフォトレジスト層38を得た(図10(b)参照)。
次いで、図10(b)に示すように、母型24上に一次電鋳層30を囲むように、枠体3を位置合わせしながら配した。ここでは、未露光のフォトレジスト層38bの接着性を利用して、母型24(一次電鋳層30a)上に枠体3を仮止め固定した。さらに、図10(c)に示すように、表面に露出している未露光のフォトレジスト層38bを溶解除去して、パターン形成領域4を覆うレジスト体40aを有する二次パターンレジスト40を形成した。このとき、枠体3の下面にある未露光のフォトレジスト層38bは、枠体3でカバーされて溶解除去されず母型24上に残留している。なお、枠体3に予め接着層を形成したものを用意し、二次パターンレジスト40を形成前後に、係る枠体3を母型24上に配するようにしても良い。
(第2の電鋳工程)
上記母型24を電鋳槽に入れ、図10(d)に示すように、パターン形成領域4の外周縁4aに臨む一次電鋳層30の上面と、枠体3の表面と、枠体3と一次電鋳層30との間で表面に露出する母型24の表面と、接合通孔7内とに、ニッケルからなる電着金属を電鋳して金属層8を形成した。これにより、一次電着層30と枠体3を金属層8で不離一体的に接合できる。
(剥離工程)
母型24から一次電鋳層30および金属層8を剥離したうえで、これら両層30・8から枠体3の下面に位置する一次電鋳層30aを剥離した。最後に、二次パターンレジスト40および未露光のフォトレジスト層38bを除去することにより、図3に示す蒸着マスク1を得た。
本実施形態においては、第1の電鋳工程における電鋳液の温度領域は、室温(常温)や第2の電鋳工程における電鋳液の温度領域よりも高い温度領域に設定した。これによれば、マスク本体2に、内方に収縮する方向の応力が作用するようなテンションを加えた状態で枠体3に対して保持できる。従って、蒸着窯内における昇温時に伴うマスク本体2の膨張分を、当該テンションで吸収し、膨張による枠体3に対するマスク本体2の位置ずれや皺の発生を防ぐことができる。この他にも、マスク本体2に、内方に収縮する方向の応力が作用するようなテンションを加える方法として、母型10を低熱線膨張係数の材質(インバー、42アロイ、SUS430など)からなるものを用いたうえで、一次電着層15の形成時における電鋳槽内の温度が高くなることで、かかる温度差に起因して、母型10と一次電鋳層30(電着金属)との熱膨張係数の差を利用したり、マスク本体2となる一次電着層30を形成する際の電鋳槽中に添加する添加剤(光沢剤)中のカーボンの含有比率を調製したりすることでも実現できる。また、第2の電鋳工程における電鋳槽中に添加する添加剤(光沢剤)中のカーボンの含有比率を調製することで、金属層8がマスク本体2(一次電鋳層30)を枠体3側に引き寄せる応力が作用するようなテンションを加えた状態で金属層8を形成できる。従って、蒸着時における昇温に伴うマスク本体2の膨張分を、当該テンションで吸収し、膨張による枠体3に対するマスク本体2の位置ずれや皺の発生を防ぐことができる。
(第2実施形態) 図11および図12に、本発明に係る蒸着マスクとその製造方法の第2実施形態を示す。本実施形態においては、図11に示すように、マスク本体2と枠体3を不離一体的に接合する金属層8の内部応力に由来する枠体3の歪の発生を防止するために、金属層8を枠体3の上面においてマスク開口11の周縁上以外に形成しないで金属層8を分断させることで応力緩和部42を設けた点と、一対の枠体3・3を積層し、接着層19を介して積層方向に隣り合う枠体3・3どうしを接合した点が先の第1実施形態と異なる。
第1実施形態に係る枠体3は、その上面と、上面に連続するマスク開口11の両縁部の三方を金属層8で囲まれているため、電鋳にて金属層8を形成する際に、内部応力が生じた状態で形成されると、前記内部応力により枠体3に歪が発生して、蒸着マスク1の平坦度に悪影響を及ぼすことがある。しかし、本実施形態のように、応力緩和部42を設けることにより金属層8の内部応力を応力緩和部42で逃がして、枠体3に歪が発生するのを防止できる。なお、ここでいう「金属層8を分断」とは、金属層8が枠体3の上面全面において繋がって形成されていなければ良いということであり、その態様は本実施形態のものに限られない。他は第1実施形態と同じであるので、同じ部材に同じ符号を付してその説明を省略する。以下の実施形態においても同じとする。
本実施形態に係る蒸着マスク1の製造方法においては、枠体形成工程の終段において、枠体3の上面に応力緩和部42に対応するレジスト体42aを形成する工程を行い、枠体3の上面にレジスト体42aを設ける。続くパターンニング前段体形成工程から二次パターンニング工程は、第1実施形態で説明した図8(a)〜(d)、図9(a)〜(c)、および図10(a)に示す方法と同様である。
(枠体配設工程)
図12(a)に示すように、母型24上に一次電鋳層30を囲むように、レジスト体42aを設けた枠体3を位置合わせしながら配した。ここでは、未露光のフォトレジスト層38bの接着性を利用して、母型24上に枠体3を仮止め固定した。さらに、図12(b)に示すように、表面に露出している未露光のフォトレジスト層38bを溶解除去して、パターン形成領域4を覆うレジスト体40aを有する二次パターンレジスト40を形成した。このとき、枠体3の下面にある未露光のフォトレジスト層38bは、枠体3でカバーされて溶解除去されず母型24上に残留している。
(第2の電鋳工程)
上記母型24を電鋳槽に入れ、図12(c)に示すように、パターン形成領域4の外周縁4aに臨む一次電鋳層30の上面と、レジスト体42aで覆われていない枠体3の表面と、枠体3と一次電鋳層30との間で表面に露出する母型24の表面と、接合通孔7内とに、ニッケルからなる電着金属を電鋳して金属層8を形成した。これにより、一次電着層30と枠体3を金属層8で不離一体的に接合できる。本実施形態においては、第1の電鋳工程、および第2の電鋳工程で使用する電鋳液の温度領域を、同程度(温度差±3℃)に設定した。これにより、一次電鋳層30、すなわちマスク本体2が熱膨張しながら枠体3と接合されるのを可及的に阻止できるので、枠体3に対するマスク本体2の接合位置の位置精度を向上でき、蒸着層の再現精度および蒸着精度がより高精度化された蒸着マスクを得ることができる。なお、第1の電鋳工程および第2の電鋳工程とも、電鋳槽内の電鋳液の温度を低く設定すればするほど、一次電鋳層30及び金属層8の熱膨張を可及的に抑えることができる。
(剥離工程)
母型24から一次電鋳層30および金属層8を剥離したうえで、これら両層30・8から枠体3の下面に位置する一次電鋳層30aを剥離した。最後に、二次パターンレジスト40、レジスト体42a、および未露光のフォトレジスト層38bを除去することにより、図11に示す応力緩和部42を設けた蒸着マスク1を得た。
(第3実施形態) 図13から図15に、本発明に係る蒸着マスクとその製造方法の第3実施形態を示す。本実施形態においては、図13に示すように、金属層8が侵入するマスク本体2の接合通孔7を廃した点が先の第1実施形態と異なる。本実施形態における枠体3を構成する上枠16および下枠17は、金属板材を母材として形成されており、枠体3は先の第1実施形態と同一厚み寸法に設定している。
図14および図15は、本実施形態に係る蒸着マスク1の製造方法を示しており、まず、枠体形成工程を行って補強用の枠体3を形成する。なお、係る枠体形成工程は、第1実施形態の図5に示すとおりであり、その説明を省略する。
(パターンニング前段体形成工程)
図14(a)に示すように、例えば、ステンレスや真ちゅう製などといった導電性を有する母型24の表面にフォトレジスト層25を形成する。このフォトレジスト層25は、ネガタイプのシート状感光性ドライフィルムレジストの一枚ないし数枚をラミネートして熱圧着により形成して、所定の厚みになるようにした。次いで、フォトレジスト層25の上に、蒸着通孔5に対応する透光孔26aを有するパターンフィルム26(ガラスマスク)を密着させ、パターンニング前段体27を得た。
(予熱工程)
パターンニング前段体27は、例えば、ヒータープレートや予熱炉等を用いて、露光作業時の紫外線照射装置(露光装置)の炉内温度に予熱する。この時、パターンニング前段体27の予熱と並行して、紫外線照射装置の炉内も露光作業時の炉内温度に予熱すると良い。
(一次パターンニング工程)
紫外線照射装置の炉内およびパターンニング前段体27の予熱が完了したら、パターンニング前段体27を紫外線照射装置の炉内に収容し、図14(a)に示すように、紫外光ランプ28で紫外線光を照射して露光を行い、現像、乾燥の各処理を行う。次いで、未露光部分を溶解除去することにより、図14(b)に示すように、蒸着通孔5(一次パターンニング)に対応するレジスト体29aを有する一次パターンレジスト29を母型24上に形成した。このように、紫外線照射装置の炉内およびパターンニング前段体27を、露光作業時の炉内温度に予熱した状態で露光作業を行うと、紫外線照射によりパターンニング前段体27が加熱されて膨張し、前記3者24・25・26の相対的な位置関係がずれながら露光作業が行われることを解消することができる。従って、位置精度がよく、しかも意図した形状どおりの一次パターンレジスト29を母型24上に設けることができ、蒸着層の再現精度および蒸着精度の高精度化に寄与できる。
(第1の電鋳工程)
次いで、上記母型24を電鋳槽に入れ、図14(c)に示すように先のレジスト体29aの高さの範囲内で、母型24のレジスト体29aで覆われていない表面にニッケルからなる電着金属を一次電鋳して、一次電鋳層30、すなわちマスク本体2となる層を形成した。次に、レジスト体29aを溶解除去することにより、図14(d)に示すように、多数独立の蒸着通孔5からなる蒸着パターン6を備えるマスク本体2を得た。なお、第1実施形態のように、マスク本体2・2の間に一次電鋳層30aを形成し、該一次電鋳層30a上に枠体3を配置するようにしても良い。
(二次パターンニング工程、および枠体配設工程)
図15(a)に示すように、一次電鋳層30の形成部分を含む母型24の表面全体に、フォトレジスト層38を形成した。このフォトレジスト層38は、先と同様にネガタイプのシート状感光性ドライフィルムレジストの一枚ないし数枚をラミネートして熱圧着により形成して、所定の厚みになるようにした。次いで、パターン形成領域4に対応する透光孔39aを有するパターンフィルム39を密着させて紫外線照射装置の炉内に収容し、紫外光ランプ28で紫外線光を照射して露光を行う。この状態においては、パターン形成領域4に係る部分(38a)が露光されており、それ以外が未露光の部分(38b)のフォトレジスト層38を得た(図15(b)参照)。なお、本実施形態においても、二次パターンニング工程に先立ち、一次電鋳層30におけるパターン形成領域4の外周縁4aに対して活性化処理工程やストライクめっきを行うことにより、一次電鋳層30と後述する金属層8との接合強度を向上することができる。
次いで、図15(b)に示すように、母型24上に一次電鋳層30を囲むように、枠体3を位置合わせしながら配した。ここでは、未露光のフォトレジスト層38bの接着性を利用して、母型24上に枠体3を仮止め固定した。さらに図15(c)に示すように、表面に露出している未露光のフォトレジスト層38bを溶解除去して、パターン形成領域4を覆うレジスト体40aを有する二次パターンレジスト40を形成した。このとき、枠体3の下面にある未露光のフォトレジスト層38bは、枠体3でカバーされて溶解除去されず母型24上に残留している。
(第2の電鋳工程)
次いで、上記母型24を電鋳槽に入れ、図15(d)に示すように、パターン形成領域4の外周縁4aに臨む一次電鋳層30の上面と、枠体3の表面と、枠体3と一次電鋳層30との間で表面に露出する母型24の表面とに、ニッケルからなる電着金属を電鋳して金属層8を形成した。これにより、一次電着層30と枠体3を金属層8で不離一体的に接合できる。
(剥離工程)
母型24から一次電鋳層30および金属層8を剥離したうえで、これら両層30・8から枠体3の下面に位置する一次電鋳層30aを剥離した。最後に、二次パターンレジスト40および未露光のフォトレジスト層38bを除去することにより、図13に示す蒸着マスク1を得た。
(第4実施形態) 図16および図17に、本発明に係る蒸着マスクとその製造方法の第4実施形態を示す。本実施形態においては、図16に示すように、マスク本体2と枠体3を金属層8で不離一体的に接合するが、マスク本体2を構成する一次電鋳層30と金属層8とを一体形成する点が先の各実施形態と異なる。このように、金属層8をマスク本体2と一体形成すると、別途金属層8を形成してマスク本体2と枠体3とを接合する手間を省いて、製造に要する工程を省略し時間を短縮できるので、蒸着マスク1の製造コストの削減を図ることができる。
図17は、本実施形態に係る蒸着マスク1の製造方法を示しており、まず、枠体形成工程を行って補強用の枠体3を形成する。なお、係る枠体形成工程は、第1実施形態で説明した図5に示すとおりであり、その説明を省略する。
(パターンニング前段体形成工程)
まず、図17(a)に示すように、例えば、ステンレスや真ちゅう製などの導電性を有する母型24の表面にフォトレジスト層25を形成する。このフォトレジスト層25は、ネガタイプのシート状感光性ドライフィルムレジストの一枚ないし数枚をラミネートして熱圧着により形成して、所定の厚みになるようにした。次いで、フォトレジスト層25の上に、マスク本体2に対応する透光孔26aを有するパターンフィルム26(ガラスマスク)を密着させ、パターンニング前段体27を得た。
(予熱工程)
パターンニング前段体27は、例えば、ヒータープレートや予熱炉等を用いて、露光作業時の紫外線照射装置の炉内温度(露光装置)に予熱する。この時、パターンニング前段体27の予熱と並行して、紫外線照射装置の炉内も露光作業時の炉内温度に予熱すると良い。
(一次パターンニング工程)
紫外線照射装置の炉内およびパターンニング前段体27の予熱が完了したら、パターンニング前段体27を紫外線照射装置の炉内に収容し、図17(a)に示すように、紫外光ランプ28で紫外線光を照射して露光を行い、現像、乾燥の各処理を行う。次いで、未露光部分を溶解除去することにより、図17(b)に示すように、マスク本体2(一次パターンニング)に対応するレジスト体29aを有する一次パターンレジスト29を母型24上に形成した。このように、紫外線照射装置の炉内およびパターンニング前段体27を、露光作業時の炉内温度に予熱した状態で露光作業を行うと、紫外線照射によりパターンニング前段体27が加熱されて膨張し、前記3者24・25・26の相対的な位置関係がずれながら露光作業が行われることを解消することができる。従って、位置精度がよく、しかも意図した形状どおりの一次パターンレジスト29を母型24上に設けることができ、蒸着層の再現精度および蒸着精度の高精度化に寄与できる。
(枠体配設工程)
図17(c)に示すように、一次パターンレジスト29の形成部分を含む母型24の表面全体に、接着レジスト43を形成した。この接着レジスト43は、先と同様にネガタイプのシート状感光性ドライフィルムレジストの一枚ないし数枚をラミネートして熱圧着により形成して、所定の厚みになるようにした。次いで、母型24上に一次パターンレジスト29を囲むように、枠体3を位置合わせしながら配した。ここでは、未露光の接着レジスト43の接着性を利用して、母型24上に枠体3を仮止め固定した。さらに図17(d)に示すように、表面に露出している未露光の接着レジスト43を溶解除去した。このとき、枠体3の下面にある接着レジスト43は、枠体3でカバーされて溶解除去されず母型24上に残留している。
(一体電鋳工程)
次いで、上記母型24を電鋳槽に入れ、図17(e)に示すように、レジスト体29aで覆われていない母型24の表面と、枠体3の表面とに、ニッケルからなる電着金属を電鋳して金属層8を形成した。これにより、マスク本体2を構成する一次電鋳層30と、該マスク本体2と枠体3とを接合する金属層8とを一体に形成できる。
(剥離工程)
母型24から一次電鋳層30、金属層8、および枠体3を一体に剥離したうえで、これら両層30・8から枠体3の下面に位置する接着レジスト43を除去することにより、図16に示す蒸着マスク1を得た。
上記の第4実施形態の製造方法によれば、金属層8を形成する手間を省いて、製造に要する工程を省略し時間を短縮しつつ、上記と同様に枠体3の剛性を増強できる。従って、製造コストの上昇をさらに抑えながら大型化を実現でき、さらに平坦度を維持することができ、蒸着層の良好な再現精度および蒸着精度を確保できる蒸着マスク1を得ることができる。
(第5実施形態) 図18から図20に、本発明に係る蒸着マスクの第5実施形態を示す。本実施形態における蒸着マスク1は、図18に示すように、枠体3の下面(被蒸着基板側)に固定される支持フレーム46と、支持フレーム46の下面(被蒸着基板側)に固定される補助フレーム47とを備える。つまり、支持フレーム46の一面(蒸着源側)に枠体3が設けられ、支持フレーム46の他面(被蒸着基板側)に補助フレーム47が設けられた構成となっている。支持フレーム46および補助フレーム47の外形形状は、枠体3に一致させている。図19および図20に示すように、支持フレーム46には、枠体3のマスク開口11に対応するフレーム開口48が形成されており、フレーム開口48は、マスク開口11と同じもしくはそれより一回り大きな開口形状に形成されている。枠体3は、その縦枠12および横枠13の全体が支持フレーム46で支持されている。さらに、補助フレーム47は額縁状に形成されており、支持フレーム46の四周縁が補助フレーム47で支持されている。枠体3、支持フレーム46、および補助フレーム47は、それぞれ位置合わせされたのち、3者3・46・47をスポット溶接することにより接合され一体化される。スポット溶接の溶接個所49は、四隅部分と、縦枠12および横枠13の延長線上の四周縁部分に設けられている(図20参照)。
上記のように、支持フレーム46で枠体3の縦枠12および横枠13の全体を支持し、さらに、補助フレーム47で支持フレーム46の四周縁を支持すると、蒸着マスク全体の構造強度と剛性をさらに増強して、蒸着マスク1がたわみ変形するのを阻止して平坦度を維持することができ、蒸着層の再現精度および蒸着精度をより高精度化できる。
図21に、本発明に係る蒸着マスクの第5実施形態の変形例を示す。本実施形態における蒸着マスク1は、2行5列のマトリクス状に配置した10個のマスク本体2と、該マスク本体2の周囲に配置した枠体とを金属層によって不離一体的に接合した蒸着マスク体50を3個製造し、これら3個の蒸着マスク体50を支持フレーム46と補助フレーム47で支持している。具体的には、まず、1個の蒸着マスク体50を用意し、張力付与装置により位置およびテンションを調整したうえで支持フレーム46に固定する。係る固定は、枠体3の隅部分と縦枠12および横枠13の延長線上の周縁部分をスポット溶接にて固定する。残る2個の蒸着マスク体50も同様にして支持フレーム46に固定する。最後に、支持フレーム46の蒸着マスク体50が固定された側の反対側に補助フレーム47を固定(スポット溶接)する。このように、複数の蒸着マスク体50を支持フレーム46と補助フレーム47で支持する形態であると、隣り合う蒸着マスク体50どうしの相対位置を微調整して配置することができ、隣り合う蒸着マスク体50のマスク本体2の相対的な位置精度を向上できる。従って、良好な再現精度および蒸着精度を確保できる。また、所望する大きさの蒸着マスク1を自由に設定できる。なお、蒸着マスク体50は、形状が小さいほど寸法精度が良いため、大幅な調整が不要で、微調整もしやすくなり、位置精度が確保しやすくなる。また、蒸着マスク体50の形状を短冊状にすれば、微調整がしやすくなる。
以上のように、上記各実施形態の蒸着マスク、および蒸着マスク製造方法においては、枠体3を上枠16と下枠17とで構成し、この上下の枠16・17を接着層18を介して接合して一体化したので、従来と同一厚みの枠体3を形成するときに、より薄い金属板材を使用して枠体3を形成でき、枠体3全体の板厚偏差を小さくできる。これは、枠体3の母材となる一般に流通している金属板材は、その厚み寸法が薄くなるほど製造工程における圧延ロールの通過回数が増えるため、板厚が薄くなるほど板厚偏差は小さくなる傾向があるためである。よって、大型の蒸着マスク1であっても、金属板材の板厚偏差に由来する熱膨張による歪の発生を抑制できる。また、母材としては一般に流通している厚みの薄い金属板材を使用するだけであるので、専用の金属板材を使用して枠体3を形成する必要もない。以上のように、上記各実施形態の蒸着マスクによれば、製造コストの上昇を抑えながら蒸着マスク1の大型化を実現でき、さらに蒸着マスク1の平坦度を維持することができ、良好な再現精度および蒸着精度を確保できる。また、上枠16と下枠17との間に接着層18が介在する枠体3によれば、蒸着マスク1にたわみ変形を生じさせる外力が加わったとき、接着層18の分だけ枠体3が柔軟に弾性変形して、蒸着マスク1の破損を効果的に防止できる。さらに、上枠16および下枠17の二次元曲面、ないしは三次元曲面状の反りが相殺された状態で接合して、枠体3を平坦状に形成すると、金属板材に由来する僅かな反りを解消して、平坦度をさらに向上することができ、より良好な蒸着層の再現精度および蒸着精度を確保できる。製造コストの上昇を抑えながら、マスクの大型化の実現にも寄与できる。
また、第1、第2、第4、および第5実施形態の蒸着マスクにおいては、複数の枠体3・3を積層し、積層方向に隣り合う枠体3・3どうしを接着層19を介して接合したので、従来と同一厚みの枠体3を形成するときに、さらに薄い金属板材を使用して枠体3を形成できるので、金属板材の板厚偏差に由来する熱膨張による歪の発生をより抑制できる。よって、蒸着マスクの大型化を実現でき、さらに蒸着マスクの平坦度を維持することができ、より良好な蒸着層の再現精度および蒸着精度を確保できる。また、枠体3どうしを接合する接着層18・19が増えることにより、外力に対してより柔軟に弾性変形できるので、蒸着マスクの破損をより効果的に防止できる。
上記各実施形態のように、蒸着マスク1が有するマスク本体2の枚数や配置態様は、上記実施形態に示したものに限らない。マスク本体2は複数である必要はなく1個であってもよい。マスク本体2の材質は金属に限らず、樹脂で形成しても良く、さらに言えば、エッチングやレーザーで形成したものでも良い。また、枠体3は、上下枠16・17の接合工程に先立って、曲面付与用の上下金型を用いて、切り出した上枠16および下枠17にプレス加工を施して、二次元曲面あるいは三次元曲面を付与することができる。この場合には、線対称の関係となる二次元曲面あるいは三次元曲面を付与することで、後の接合工程において、枠体3を平坦状に形成することが容易にできる。また、金属層8は、上述したマスク本体2(一次電鋳層30)のように、2層以上の多層構造としても良い。
上記各実施形態においては、マスク本体2と枠体3とは、金属層8を介して不離一体的に接合されているが、マスク本体2と枠体3とを接着層を介して接合した形態でも良い。この時、第5実施形態のように、支持フレーム46および補助フレーム47を設ける場合は、マスク本体2の下面(枠体3が接合された面とは反対側の面)に支持フレーム46が固定され、支持フレーム46の下面(マスク本体2が設けられた面とは反対側の面)に補助フレーム47が固定される。また、接着層は、耐熱性・耐溶剤性に優れたものが望ましい。
上記各実施形態においては、支持フレーム46および補助フレーム47は、枠体3と同じように、アルミや鉄などといった金属に限らず、樹脂など種々の材質を用いることができるが、インバー材やスーパーインバー材、セラミックなどの熱線膨張係数が小さい材質を用いるのが好ましい。また、支持フレーム46および補助フレーム47は、枠体3のように、上フレームと下フレームとで構成し、これら上下のフレームを接着層を介して接合して一体化しても良い。さらに、複数の支持フレーム46および補助フレーム47をそれぞれ用意し、積層方向に隣り合う支持フレーム46・46、補助フレーム47・47どうしを接着層を介して接合しても良い。これにより、支持フレーム46および補助フレーム47の板厚偏差を小さくできる。なお、枠体3と支持フレーム46においては、外周部分と開口(マスク開口11、フレーム開口48)を区画する枠線部分とで材質を異ならせても良い。
1 蒸着マスク
2 マスク本体
3 枠体
4 パターン形成領域
4a 外周縁
5 蒸着通孔
6 蒸着パターン
8 金属層
10 外周枠
11 マスク開口
12 縦枠
13 横枠
16 上枠
17 下枠
18 接着層
19 接着層
24 母型
25 フォトレジスト層
26 パターンフィルム
26a 透光孔
27 パターンニング前段体
29 一次パターンレジスト
29a レジスト体
30 一次電鋳層
43 接着レジスト
46 支持フレーム
47 補助フレーム
48 フレーム開口
50 蒸着マスク体
W1 縦枠の幅寸法
W2 横枠の幅寸法

Claims (10)

  1. 多数独立の蒸着通孔(5)からなる蒸着パターン(6)を備えるマスク本体(2)と、マスク本体(2)の周囲に配置された枠体(3)とを備えた蒸着マスクであって、
    枠体(3)の下面側に支持フレーム(46)が固定されており、
    支持フレーム(46)には、枠体(3)のマスク開口(11)に対応するフレーム開口(48)が形成され、フレーム開口(48)は、マスク開口(11)より一回り大きな開口形状に形成されていることを特徴とする蒸着マスク。
  2. 支持フレーム(46)の下面側に補助フレーム(47)が固定されていることを特徴とする請求項1に記載の蒸着マスク。
  3. 枠体(3)は、外周枠(10)と、外周枠(10)内にマスク開口(11)を区画する縦枠(12)および横枠(13)を備え、縦枠(12)および横枠(13)の全体が支持フレーム(46)で支持されており、
    補助フレーム(47)は額縁状に形成され、支持フレーム(46)の周縁が補助フレーム(47)で支持されていることを特徴とする請求項1または2に記載の蒸着マスク。
  4. 枠体(3)、支持フレーム(46)、および補助フレーム(47)は、溶接することにより一体化されており、溶接個所(49)は、四隅部分と、枠体(3)の縦枠(12)および横枠(13)の延長線上の周縁部分に設けられていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の蒸着マスク。
  5. マスク本体(2)と枠体(3)とは、金属層(8)を介して一体的に接合されていることを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の蒸着マスク。
  6. 複数の枠体(3・3)が積層されて、積層方向に隣り合う枠体(3・3)どうしが接着層(19)を介して接合されていることを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載の蒸着マスク。
  7. 多数独立の蒸着通孔(5)からなる蒸着パターン(6)を備えるマスク本体(2)と、マスク本体(2)の周囲に配置された枠体(3)とを備えた蒸着マスクの製造方法であって、
    マスク本体(2)および枠体(3)を準備する工程と、
    マスク本体(2)と枠体(3)とを一体的に接合する工程と、
    枠体(3)の下面側に支持フレーム(46)を接合する工程と、
    支持フレーム(46)の下面側に補助フレーム(47)を接合する工程とを有することを特徴とする蒸着マスクの製造方法。
  8. マスク本体(2)および枠体(3)を準備する工程においては、枠体(3)を形成する枠体形成工程と、母型(24)の表面に、蒸着通孔(5)に対応するレジスト体(29a)を有する一次パターンレジスト(29)を形成する一次パターンニング工程と、母型(24)のレジスト体(29a)で覆われていない表面に、電着金属を電鋳して一次電鋳層(30)を形成する第1の電鋳工程とを含み、
    マスク本体(2)と枠体(3)とを一体的に接合する工程においては、マスク本体(2)と枠体(3)とを、電鋳により形成した金属層を介して一体的に接合することを特徴とする請求項7に記載の蒸着マスクの製造方法。
  9. マスク本体(2)と枠体(3)とを、金属層を介して一体的に接合した蒸着マスク体(50)を複数用意し、
    複数の蒸着マスク体(50)を支持フレーム(46)に1つずつ接合したあと、支持フレーム(46)の蒸着マスク体(50)が固定された側の反対側に補助フレーム(47)を接合することを特徴とする請求項7または8に記載の蒸着マスクの製造方法。
  10. 枠体(3)、支持フレーム(46)、および補助フレーム(47)は、溶接により一体化接合されており、溶接個所(49)は、四隅部分と、枠体(3)の縦枠(12)および横枠(13)の延長線上の周縁部分に設けられていることを特徴とする請求項7ないし9のいずれかに記載の蒸着マスクの製造方法。
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