JP2019094452A - 高熱伝導率・高機械的強度コンポジットとその製造方法 - Google Patents

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和夫 寺嶋
Kazuo Terajima
和夫 寺嶋
伯田 幸也
Yukiya Hakuta
幸也 伯田
禎樹 清水
Sadaki Shimizu
禎樹 清水
拓 後藤
Hiroshi Goto
拓 後藤
雅樹 飯田
Masaki Iida
雅樹 飯田
一翔 畠山
Kazuto Hatakeyama
一翔 畠山
剛仁 伊藤
Takehito Ito
剛仁 伊藤
伊藤 耕三
Kozo Ito
耕三 伊藤
皓一 眞弓
Koichi Mayumi
皓一 眞弓
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Rina Maeda
利菜 前田
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Koichi Kitahara
功一 北原
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Abstract

【課題】高フィラー濃度による高熱伝導性と機械的強度とを有するコンポジットやその製造方法を提供する。【解決手段】ポリロタキサンまたはポリロタキサンを含むポリマーブレンド20〜95wt%と、無機フィラー5〜80wt%とを混合し、架橋することを含む熱伝導率が0.3W/mK以上で、かつ、引張強度が6MPa以上、ヤング率が8MPa以上、靭性が2MJ/m3以上のいずれか1つ以上の機械的強度を満足する高熱伝導性、高機械的強度コンポジットを製造することを特徴とする。【選択図】図7

Description

本発明は、環動ポリマーを含むポリマーと無機フィラーとを主要成分とするコンポジットに関する。さらに詳しくは、無機フィラーとして高熱伝導性無機粒子を含有し、高い熱伝導性と高機械的強度を有するコンポジットやその製造方法に関する。
フレキシブルエレクトロニクスの基板は、柔軟でかつ熱伝導性の高い材料が求められる。一般に、柔軟なポリマーに熱伝導性の高い無機フィラーからなる複合材料が用いられるが、放熱性を高めるため無機フィラー濃度を増加すると、ポリマーの柔軟性が失われる。これは添加した無機フィラーのポリマー内での分散性の低下と無機フィラーとポリマーの界面で生じるエネルギー損失に起因する。
ポリマー内での無機フィラーの分散性を改善する方法として、化学修飾がよく用いられている。例えば、高熱伝導性窒化ホウ素粒子の表面をプラズマ処理によりアミノ基修飾し、ポリマーへの高分散化を行っている(特許文献1参照)。このように、粒子の凝集を抑制し、分散性を向上する方法として、界面活性剤等を用いた化学修飾法は有効であるが、その一方で、粒子濃度の増加とともに化学修飾剤濃度も著しく増加するため、修飾の不均一化や、分散液の高粘性化などの問題が生じている。そのため、化学修飾フリー、もしくは限定使用による粒子分散技術の開発が求められている。
また、無機フィラーが高濃度であっても柔軟性を失わないポリマーとして、長鎖のポリマー分子が環状分子を貫き、環状分子が抜けないようにポリマー分子の両末端を留めたポリロタキサン(Polyrotaxane)の環状分子間、または環状分子と他の高分子間を物理的あるいは化学的に架橋した環動ポリマーが知られている。そのような環動ポリマー(「Slide-Ring Materials」、略して「SRM」ということがある。)は、高濃度のアルミナや窒化ホウ素の粒子との高熱伝導性コンポジットであっても、柔軟性が失われないことが報告されている(特許文献2参照)。
特許第5919314号公報 WO2012/165401 特開2016−108560号公報
本発明者は、上述のような従来技術について検討する過程で、次の(ア)、(イ)のような事項について認識した。
(ア)基板などの材料の放熱性は、その熱伝導率に加え、基板の形状や厚みで決定するが、機械的強度の維持のため、薄膜化には限界があり、ある程度の強度をもち、柔軟でかつ熱伝導性の高い材料が必要となる。
(イ)特許文献2の架橋ポリロタキサン複合材料は、高熱伝導性と柔軟性を兼ね備える点で有望な材料であるが、無機フィラー濃度および熱伝導性を高めるため、数10ミクロンの大粒子を用い、ポリマー架橋度を抑えている。そのため、製造時や使用時に応力が負荷される基板や放熱板などとして利用するには、機械的強度(引張強度、ヤング率、および、靭性)が低くなっている。
本発明は、上述のような従来技術や本発明者の上記認識を背景としたものであり、比較的高い無機フィラー濃度による高熱伝導性と、高機械的強度とを併せ有するコンポジットやその製造方法を提供することを課題とする。
本発明者は、無機フィラーと、環動ポリマーまたは環動ポリマーを含むポリマーブレンドを主要成分とするコンポジットを研究する過程で、(1)環状分子間等を架橋する架橋剤として、比較的短い分子のものを採用すること、(2)無機フィラーに予めプラズマ処理を施すこと、(3)無機フィラーとして微細な粒径のものを用いること、のいずれか1以上を実施することにより、コンポジットの柔軟性をそれほど損なうことなく、高熱伝導性、高機械的強度となり得ることを知見した。
本発明は、上記のような知見に基づいたものであり、本件では、以下の発明が提供される。
〈1〉環動ポリマーまたは環動ポリマーを含むポリマーブレンド20〜95wt%と、無機フィラー5〜80wt%とを含む組成物からなり、熱伝導率が0.3W/mK以上で、かつ、引張強度が6MPa以上、ヤング率が8MPa以上、靭性が2MJ/m3以上のいずれか1つ以上の機械的強度を満足する高熱伝導性、高機械的強度コンポジット。
〈2〉無機フィラーがグラフェンまたはダイヤモンドであり、環動ポリマーまたは環動ポリマーを含むポリマーブレンドが60〜95wt%、無機フィラーが5〜40wt%である〈1〉に記載の高熱伝導性、高機械的強度コンポジット。
〈3〉無機フィラーが六方晶窒化ホウ素であり、環動ポリマーまたは環動ポリマーを含むポリマーブレンドが20〜80wt%、無機フィラーが20〜80wt%である〈1〉に記載の高熱伝導性、高機械的強度コンポジット。
〈4〉前記無機フィラーは、平均粒径がサブミクロン以下である〈1〉〜〈3〉のいずれか1項に記載の高熱伝導性、高機械的強度コンポジット。
〈5〉ヤング率が8〜40MPaである〈1〉〜〈3〉のいずれか1項に記載の高熱伝導性、高機械的強度コンポジット。
〈6〉ポリロタキサンまたはポリロタキサンを含むポリマーブレンド20〜95wt%と、無機フィラー5〜80wt%とを混合し、架橋することを含む熱伝導率が0.3W/mK以上で、かつ、引張強度が6MPa以上、ヤング率が8MPa以上、靭性が2MJ/m3以上のいずれか1つ以上の機械的強度を満足する高熱伝導性、高機械的強度コンポジットの製造方法。
〈7〉無機フィラーがグラフェンまたはダイヤモンドであり、環動ポリマーまたは環動ポリマーを含むポリマーブレンドが60〜95wt%、無機フィラーが5〜40wt%である〈6〉に記載の高熱伝導性、高機械的強度コンポジットの製造方法。
〈8〉無機フィラーが窒化ホウ素であり、環動ポリマーまたは環動ポリマーを含むポリマーブレンドが20〜80wt%、無機フィラーが20〜80wt%である〈6〉に記載の高熱伝導性、高機械的強度コンポジットの製造方法。
〈9〉前記混合時に架橋剤および触媒も混合することを含む〈6〉〜〈8〉のいずれか1項に記載の高熱伝導性、高機械的強度コンポジットの製造方法。
〈10〉〈6〉〜〈8〉のいずれか1項に記載の高熱伝導性、高機械的強度コンポジットの製造方法において、前記無機フィラーを予めプラズマ処理することを含む高熱伝導性、高機械的強度コンポジットの製造方法。
〈11〉〈6〉〜〈8〉のいずれか1項に記載の高熱伝導、高機械的強度コンポジットの製造方法において、前記ポリロタキサンの環状分子に予め化学修飾を施すことを含む高熱伝導性、高機械的強度コンポジットの製造方法。
本発明は、次のような態様を含むことができる。
〈12〉粒子分散度が80%以上である〈1〉〜〈3〉のいずれか1項に記載の高熱伝導性、高機械的強度コンポジット。
〈13〉架橋剤が、メチレンジフェニルジイソシアネート(MDI)、ヘキサメチレンジイソシアネート、N,N’-メチレンビスアクリルアミド、1,4-ブタンジオールジグリシジルエーテル、塩化シアヌル、トリメソイルクロリド、テレフタロイルクロリド、エピクロロヒドリン、ジブロモベンゼン、グルタールアルデヒド、フェニレンジイソシアネート、ジイソシアン酸トリレイン、ジビニルスルホン、1,1’-カルボニルジイミダゾール、及びアルコキシシラン類からなる群から選択されるものである〈6〉〜〈8〉のいずれか1項に記載の高熱伝導性、高機械的強度コンポジットの製造方法。
〈14〉前記プラズマ処理は、溶液導電性付与剤および/または表面改質剤を溶解させた水溶液中で行うアクアプラズマ処理である〈10〉に記載の高熱伝導性、高機械的強度コンポジットの製造方法。
本発明によれば、無機フィラーを比較的高濃度で含み、高熱伝導性と比較的高い機械的強度を有する無機フィラー/環動ポリマーコンポジットが提供される。
本発明の実施例の無機フィラー/環動ポリマーコンポジットを模式的に示す図面。 実施例で用いたプラズマ処理装置の模式図。 本発明の実施例におけるコンポジット作製フローシート。 本発明の実施例などのコンポジットの写真。 本発明の実施例のグラフェン/環動ポリマーコンポジットの応力−伸長比曲線。SRM:環動ポリマー、GNP:未処理グラフェン粒子、p-GNP:プラズマ処理グラフェン粒子。 本発明の実施例の窒化ホウ素コンポジットの(a)応力−伸長比曲線、(b)換算応力−伸長比曲線、(c)窒化ホウ素含有量に対するヤング率。 本発明の実施例の窒化ホウ素コンポジットの(a)破断応力および破断伸長比、(b)靭性(MJ/m3)。 本発明の実施例の窒化ホウ素コンポジットの熱伝導率。 実施例で用いた窒化ホウ素のプラズマ処理前後における電子顕微鏡写真。 本発明の実施例の窒化ホウ素コンポジットのX線CT像。(a)窒化ホウ素が未処理であるコンポジット、(b)窒化ホウ素がプラズマ処理されたコンポジット。
以下、本発明を実施するための形態を説明する。
なお、本明細書において数値範囲を示す「〜」は、その前後に記載される数値を下限値および上限値として含む意味として使用される。
[環動ポリマー、環動ポリマーブレンド]
本発明のコンポジットを構成するポリマーは、環動ポリマー、または環動ポリマーとそれ以外の一種または二種以上のポリマー(以下、「ブレンド用ポリマー」ということがある。)との混合物(以下、「環動ポリマーブレンド」ということがある。)である。
環動ポリマーは、長鎖のポリマー分子が環状分子を貫き、環状分子が抜けないようにポリマー分子の両末端を留めたポリロタキサンの環状分子間、または環状分子と他の高分子間を物理的あるいは化学的に架橋することにより得られるものである。
環動ポリマーブレンドにおけるポリロタキサン濃度は、機械的強度と柔軟性の観点からは5〜100wt%の範囲であれば良いが、経済性の観点から、好ましくは5〜50wt%、より好ましくは5〜20wt%である。
ポリロタキサンにブレンドされるポリマーとしては、限定するものではないが、通常の汎用ポリマー、例えば、ポリオレフィン系、ポリスチレン系、ポリ塩化ビニル系、ポリカーボネート系、ポリフェニレンエーテル系、ポリアミド系、ポリエステル系、ポリエーテル系、ウレタン系、アクリル系、ジエン系、フッ素系、シロキサン系、ポリイミド系、セルロース系、ポリスルホン系およびそれらの共重合体などのポリマーが挙げられる。
ブレンド用ポリマーの混合時期は、コンポジットの製造過程のいずれの工程でも良いが、混合工程の容易性の点から、通常は上述の架橋前であり、好ましくは、ポリロタキサンと無機フィラーとの混合時である。
ポリロタキサンの架橋分子間、または環状分子と他の高分子間を化学的に架橋する架橋剤としては、限定されず公知の各種のものが使用できるが、コンポジットの機械的強度を向上するには、公知のもののうち比較的分子長が短いものが望ましい。そのような比較的分子長が短い架橋剤としては、例えば、メチレンジフェニルジイソシアネート(MDI)、ヘキサメチレンジイソシアネート、N,N’-メチレンビスアクリルアミド、1,4-ブタンジオールジグリシジルエーテル、塩化シアヌル、トリメソイルクロリド、テレフタロイルクロリド、エピクロロヒドリン、ジブロモベンゼン、グルタールアルデヒド、フェニレンジイソシアネート、ジイソシアン酸トリレイン、ジビニルスルホン、1,1’-カルボニルジイミダゾール、及びアルコキシシラン類等が挙げられる。
架橋剤による架橋を効率化し、架橋度を向上するため、通常、触媒を用いる。そのような架橋用の触媒としては、限定するものではないが、例えば、ジラウリン酸ジブチルすず(Dibutyltin Dilaurate)、ジアザビシクロウンデセン等を挙げることができる。
[無機フィラー]
コンポジットに熱伝導性を付与する無機フィラーとしては、電気絶縁体では、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、窒化ホウ素、窒化アルミニウム、ダイヤモンドなどが、電気導電性体では、銅、グラフェン、カーボンナノチューブ、グラファイトなどが適する。
無機フィラーの形状は、球状、ロッド状、立方体状、繊維状、平面状(二次元状)のいずれも本発明において適用可能である。機械的特性および機能性(熱伝導性)の向上の観点からは、ロッド状、二次元状フィラーが好適である。
無機フィラーのサイズは、代表長さがサブミクロンメーター以下のものが好適である。それぞれの形状の粒子の代表長さは、球状は直径、立方体は一辺長、ロッド状、平面状、繊維状粒子は長辺長さとする。無機フィラーのサイズ分布はコンポジット材料特性の均一性の観点から狭いことが望ましい。代表長さのSD値(平均長さに対する標準偏差長さの百分率)が10%以下であることが好適である。
無機フィラーの表面状態は、ポリロタキサンポリマ中の環状分子との化学結合を促進させるため、適宜親水化処理を施したのち、官能基(水酸基・カルボキシル基・アミン基)修飾した粒子を用いてもよい。
無機フィラーの性状は、分散液、スラリー、および乾粉のいずれでもよい。溶媒除去のプロセスが不要な乾粉が好適である。
[プラズマ処理]
無機フィラーのポリマー中における分散性などを向上し、コンポジットの引張強度やヤング率などの機械的強度を高めるため、無機フィラーはプラズマ処理することが好ましい。
無機フィラーのプラズマ処理としては、ドライな環境で無機フィラーをプラズマ雰囲気で処理したり、溶液中に無機フィラーを分散させ、液面上方でプラズマを発生させて活性種を液中に導入して処理するガス中プラズマ処理、無機フィラーを分散した液中で数十kHzのマイクロ秒のパルス幅のバイポーラkV単位の高電圧を印加した際に発生する低温プラズマにより、直接または間接的に無機物フィラーの表面を処理するアクアプラズマ処理の何れでもよいが、好ましくはアクアプラズマ処理である。
無機フィラーをアクアプラズマ処理する際に用いるプラズマ処理液は、蒸留水、脱イオン水等の精製水や純水に電解質を加えた水溶液が有効である。電解質は塩化ナトリウム、塩化カリウムなどであり、塩化ナトリウムが好適である。プラズマ処理液における電解質濃度は、通常、0.001〜10wt%、好ましくは0.001〜0.1wt%、より好ましくは0.005〜0.02wt%である。
プラズマ処理液には必要により水酸基やアミノ基を有する物質を添加することもできる。アンモニアは、無機フィラーの表面を親水化して分散性を高めることができる(先行特許特開2012−101140号公報参照)。
無機フィラーのプラズマ処理液(無機フィラーを含まないもの)に対する重量割合は10wt%以下であり、1〜5wt%が好適である。
プラズマ処理時間は0.5〜3hであり、長時間処理の時間効果は見られない。1hが好適である。
プラズマ処理のパルス周波数は、10〜100kHzであり、好ましくは70〜90kHz、より好ましくは80kHz程度である。
プラズマ処理の印加電圧は、1〜10kVであり、好ましくは1〜3kV、より好ましくは1.5kV程度である。
プラズマ処理のパルス幅は、0.1〜4μsであり、好ましくは0.6〜9μs、より好ましくは0.75μs程度である。
[混錬方法]
ポリロタキサン、ブレンドポリマーおよび無機フィラーの混合は、ポリマー、架橋剤、触媒が溶解分散可能な有機溶媒を用いることが好適である。そのような有機溶媒としては、限定するものではないが、アセトン、アセトニトリル等の極性有機溶媒や、トルエン、ベンゼン等の非極性有機溶媒が挙げられる。
前記混合物の混錬は、限定するものではないが、好適には、攪拌式混錬や自転公転混練法によって行える。気泡の生成を抑制するために、真空遠心法を採用することもできる。
コンポジットにおける無機フィラーの含有量は、無機フィラーの種類や必要な機能性にもよるが、比較的高い熱伝導性と機械的強度を得るため、5〜80wt%、好ましくは10〜70wt%、より好ましくは20〜60wt%である。
[溶媒除去・乾燥]
溶媒中で混錬し、架橋した混合物は、ディップやコートしたのちに、溶媒を除去し、エラストマー性のコンポジットを得ることができる。溶媒除去の温度は、室温〜105℃程度であり、105℃が好適である。真空乾燥も有効である。ホットプレス法による乾燥も有効である。
[コンポジットの均質性および無機フィラーの非凝集分散性の評価]
材料として利用する場合、コンポジットの組成は空間に均質であることが求められる。コンポジットの均質性は、重量燃焼法で評価できる。フィルム状に成型したコンポジットの任意の複数個所の切片、およそ10mg程度を切り取り、熱天秤を用いて、ポリマー部分を燃焼させて、残った無機フィラー重量から各切片における無機フィラー濃度を求め、その濃度の平均値からの平均偏差をコンポジットの均質度と定義する。
コンポジット中の無機フィラーの非凝集分散度はX線CT画像や電子顕微鏡写真で評価することができる。電子顕微鏡画像の場合、分解能が高い分、一回で計測できる範囲が極めて狭いため、分散性のマクロな評価は難しい。X線CT法はセンチオーダーでの材料評価が可能であり、分散性の評価に適している。分解能1ピクセルあたり0.5μmのX線CT画像を用いた粒子分散度の評価方法は次の通りである。X線CT画像より、凝集体粒子のサイズを評価する。その面積と粒子の密度から画像中の粒子凝集体の量を算出することができる。コンポジット中の粒子量は決められているので、凝集した粒子量を減じることで分散した粒子量を求めることができる。本発明においては、コンポジット中に含まれる粒子量に対して分散した(凝集していない)粒子量の比率を粒子分散度と定義する。
本発明のコンポジットは、環動ポリマー(または環動ポリマーブレンド)と無機フィラーだけからなることが好ましいが、熱伝導率や機械的強度を大きく低下させない範囲で、10wt%以下(好ましくは5wt%以下、さらに好ましくは1wt%以下)の他の成分や不純物を含むことも許容される。
以下、実施例により本発明を更に具体的に説明するが、本発明は以下の実施例などに制限されるものではない。
[プラズマ処理とコンポジット製造の概要]
添加剤(溶液導電性付与剤や表面改質剤)を溶解させた水溶液に無機フィラーを分散させ、一定時間プラズマ処理を行う。図2にプラズマ処理実験装置図を示す。ビーカーに無機フィラー分散水溶液をいれ、プラズマ発生用電極を挿入し、高周波パルス電圧を印可し、プラズマ発生させて、1時間処理する。プラズマ処理した無機フィラーは、ろ過や遠心分離により回収し、真空乾燥する。表1にプラズマ処理条件を整理する。図3にコンポジット作製フローシートを示す。適当な溶媒(トルエンやアセトン)にポリロタキサンまたはポリロタキサンを含むポリマーブレンド、架橋剤、触媒を溶解させる。できた溶液にプラズマ処理した無機フィラーを分散させ、ミキサーなどでよく混合したのちに、8時間反応させる。105℃の真空オープンで溶媒を除し、図4に示すようなコンポジット材料を得る。図4の写真のようにプラズマ処理することで均質に分散できることがわかる。さらに、50wt%添加しても変形復元性(ゴム性)があることがわかる。
Figure 2019094452
[コンポジット機械特性・熱特性評価方法]
<機械特性測定方法>
コンポジットの応力−伸長比曲線およびその曲線の初期の傾きであるヤング率を算出するために、型抜き刃によって長方形の試験片(幅3mm、長さ40mm)を打ち抜き、その試料を室温下0.03/sの一定の歪速度の一軸引張試験によって測定した。
また、引張試験機のグリップ部付近の破損を防止するため、ダンベル形状の試験片(幅2mm、長さ35mm、JIS K6251-7)を用いて引張強度と破断伸長比、および靭性を算出した。引張強度とは、応力−伸長比曲線での試料が示す最大の応力であり、破断伸長比とは試料が破断した際での伸長比である。また、靭性とは試料を破壊するまでに吸収できるエネルギー量を示し、試料の応力−伸長比曲線での面積が該当し、その単位は[MJ/m3]となる。また、ゴム特性を評価するために、応力−伸長比曲線から換算応力を算出した。換算応力f*は応力をσ、伸長比をλとすると、f*=σ/(λ-λ-2)となる。Neo-Hookeanモデルによれば、変形時のエンタルピー変化によるエネルギー損失が一切ない完全弾性体(理想ゴム)においては、換算応力は伸長比によらず一定となる。(X軸に対して平行となる)
<熱伝導率測定方法>
試料を10mmΦの円形に切り抜き、室温でレーザーフラッシュ法にて熱拡散率を導出し(Advance理工 TC-7000H)する。続いて、数mg程度の試料片を用いてDSC装置(Hitachi, DSC7000X)を用いて25℃の比熱を測定する。試料片およそ0.5cm3を用いて、乾式自動密度計(マイクロメリティクス社、AccuPyc II 1340)により密度を測定する。得られた熱拡散率、比熱、密度を用いて、次式より熱伝導率を算出した。
熱伝導率[W/(m・K))=熱拡散率[m2/s]×比熱[J/(kg・K)]×密度[kg/m3]
[グラフェンコンポジット]
100mLビーカー中に純水50mL、塩化ナトリウム(和光純薬工業社製;和光一級)、ヒドロキノン(和光純薬工業社製;試薬特級)、グラフェン(東京化成工業社製;Graphene Nanoplatelets 6-8nm(thick), 5μm(wide))を加え、溶液中でタングステン電極(直径1mm、電極間3.8mm)を対向させた。ビーカーを氷浴へ移し、溶液を撹拌させ、電源にバイポーラパルス電源(栗田製作所製MPP-HV04-300kHz)を用いて表1の条件でグラフェンのプラズマ処理を行った。処理後、グラフェンを回収し、エタノールで洗浄後、95℃で2時間乾燥させることで、黒色粉末(プラズマ処理グラフェンと呼称)を得た。
100mLビーカー中にポリロタキサン(アドバンスソフトマテリアルズ社;SH2400P)とアセトン(和光純薬工業社製;試薬特級 ポリロタキサン1gに対して20mL)を加え、溶解させた。その溶液に架橋剤としてメチレンジフェニルジイソシアネート(東京化成工業社製;ポリロタキサン1gに対して188mg)、触媒としてジラウリン酸ジブチルすず(東京化成工業社製;ポリロタキサン1gに対して20μL)、無機フィラーとしてグラフェン(GNP)またはプラズマ処理グラフェン(p-GNP)を3〜30wt%になるように加えて撹拌・混錬、テフロン(登録商標)皿に展開して架橋、乾燥させることで、シート状のグラフェン/環動ポリマーコンポジット(以下、「グラフェンコンポジット」ということがある。厚さ約0.2-0.5mm)を作製した。グラフェンコンポジットについて、その機械的強度および熱伝導率を評価した。図5に、環動ポリマー(SRM)とプラズマ処理グラフェン(p-GNP)または未処理グラフェン(GNP)とのコンポジットの応力−伸長比曲線をグラフェンを含まない環動ポリマー(SRM)のものと対比して示す(引張速度3%/s)。無機フィラーとしてのグラフェンを入れることで、破断応力が大きくなることがわかる(本発明のコンポジットでは、ほとんどの場合、応力−伸長比曲線において、破断まで応力は増加し続けるので、破断応力=引張応力となる。)。3wt%添加したグラフェンコンポジットは、グラフェンを予めプラズマ処理をすることで破断長さはほぼ変化せず、破断応力が向上することがわかった。表2にグラフェンコンポジットの熱伝導率等の物性をグラフェンを含まない環動ポリマー(SRM)と対比して示す。グラフェンコンポジットの熱伝導率は1.4W/mKと、グラフェンを含まない環動ポリマー(0.2W/mK)の約7倍となった。
Figure 2019094452
[ダイヤモンドコンポジット]
グラフェンの替わりにマイクロサイズのダイヤモンド粒子を1〜10wt%になるように加えた以外は上記グラフェンコンポジットとほぼ同様にして、1〜10wt%ダイヤモンドコンポジットを作製した。その写真を図4A〜Cに示す。
[窒化ホウ素コンポジット]
トルエン溶媒20mL中にポリカプロラクトン修飾されたポリロタキサン(SH2400P, Advanced soft material)0.5gを溶解させ、表1の手法でプラズマ処理をした六方晶窒化ホウ素(h-BN、以下、単に「窒化ホウ素」、「BN」と表示することがある。)もしくは未処理の窒化ホウ素(Sigma-aldrich, 255475 平均粒径0.2μm)を溶媒を除いた試料全体量に対して10〜70wt%添加し、架橋剤を60μL(ヘキサメチレンジイソシアネート,和光純薬工業082-02822)および触媒(ジラウリン酸ジブチルすず(IV), 和光純薬工業, 040-17172)を添加して30分間室温中で混練を行った。混練した試料をPFA樹脂モールド中に注ぎ、室温で約8時間架橋反応をさせ、その後真空乾燥(105℃)してシート状の窒化ホウ素/環動ポリマーコンポジット(以下、「窒化ホウ素コンポジット」ということがある。厚さ0.2〜0.5mm)を作製した。窒化ホウ素含有量が20wt%と50wt%の窒化ホウ素コンポジットについて、窒化ホウ素の「プラズマ処理なし」と「プラズマ処理あり」とに分け、機械的強度および熱伝導率を評価した。図6(a)に、それらのコンポジットの応力−伸長比曲線を、窒化ホウ素を含まない環動ポリマーと対比して示す。窒化ホウ素にプラズマ処理を行うことで、コンポジットのヤング率を変化させずに破断応力および破断伸びがそれぞれ上昇し、応力−伸長比曲線の面積(靭性)が上昇していることがわかる。図6(b)の換算応力曲線からは、プラズマ処理した無機フィラーコンポジットは理想ゴムに近づく(X軸に対して平行になる)こともわかる。また、図7に窒化ホウ素コンポジットの(a)破壊応力および破断伸長比との関係図、および(b)窒化ホウ素含有量と靭性値との関係図を示す。窒化ホウ素の含有量にかかわらず、プラズマ処理によって破壊応力および破断伸長比、靭性値が上昇していることがわかる。図8に窒化ホウ素コンポジットの熱伝導率を示す。窒化ホウ素コンポジットの最大の熱伝導率はプラズマ処理ありの場合1.9W/mK程度、プラズマ処理なしの場合1.7W/mK程度となり、プラズマ処理によって熱伝導率が上昇する。表3に本実施例の機械特性・熱特性をまとめて示す。
Figure 2019094452
[プラズマ処理による粒子への効果]
表4および図9にプラズマ処理前後の窒化ホウ素粒子のBET比表面積および電子顕微鏡像をそれぞれ示す。プラズマ処理により粒子サイズや形状が大きな変化することはないことがわかった。また、XPSおよびIR測定からも、大きな変化は確認できていない。
Figure 2019094452
[無機フィラー分散性へのプラズマ処理の効果]
無機フィラーのポリマーへの分散性の程度、非凝集分散度は、X線CTや断面SEM像から観察および評価することができる。一例として、図10(a)、(b)に、未処理の窒化ホウ素粒子、または、プラズマ処理をした窒化ホウ素粒子を用いたそれぞれの窒化ホウ素コンポジット(窒化ホウ素の濃度は、どちらも50wt%)のX線CT像(分解能1ピクセルあたり0.5μm)を示す。ここでは白い部分が窒化ホウ素、黒い部分が環動ポリマーや空隙に相当する。プラズマ未処理の窒化ホウ素粒子を用いたコンポジットは、凝集したBN粒子(白い塊)が観察されるのに対し、プラズマ処理BN粒子の場合、白い部分はほとんどみられず、凝集せず分散していることがわかる。前述の粒子分散度の評価によれば、窒化ホウ素粒子をプラズマ処理した場合は、1μm以下に分散している割合が88.3%であり、未処理の場合は30.3%であった。
以上のような実施例をまとめると、次のようなことが言える。
(a)ポリロタキサンまたはポリロタキサンを含むポリマーブレンドに、グラフェン、窒化ホウ素などの無機フィラーを5〜80wt%含有させて架橋した無機フィラー/環動ポリマーコンポジットは、0.3W/mK以上2W/mK程度までの高熱伝導率と、引張強度が6MPa以上、ヤング率が8MPa以上、靭性が2MJ/m3以上のいずれか1つ以上の機械的強度を満足する機械的強度を有する。
(b)無機フィラーがグラフェンの場合、環動ポリマーまたは環動ポリマーを含むポリマーブレンド60〜95wt%に無機フィラー5〜40wt%を含有させて架橋したグラフェンコンポジットは、引張強度が約2〜4.5MPa程度、ヤング率が約3〜15MPa程度の高機械的強度を有する。
(c)無機フィラーが窒化ホウ素の場合、環動ポリマーまたは環動ポリマーを含むポリマーブレンド20〜80wt%に無機フィラー20〜80wt%を含有させて架橋した窒化ホウ素コンポジットは、引張強度が約7〜13MPa程度、ヤング率が約25〜300MPa程度、靭性が0.3〜7MJ/m3程度の高機械的強度を有する。
(d)特許文献2(WO2012/165401)に記載された無機フィラー/架橋ポリロタキサンコンポジットは、無機フィラー濃度および熱伝導性を高めるため、数10ミクロンの大粒子を用いていること、ポリマー架橋度を抑えていること、架橋剤として高分子量のもの(分子長が長いもの)を用いていること等から、引張強度は0.16〜1.52MPa程度、ヤング率(初期弾性率)は0.15〜4.0Mpa程度に止まっているのに対し、本発明の無機フィラー/環動ポリマー(架橋ポリロタキサン)コンポジットは、上述のとおり、特許文献2のものより大幅に上回る引張強度とヤング率を有している。
(e)特許文献2には、そのコンポジットの靭性値について記載されていないが、無機フィラーとして窒化ホウ素を配合したC-5のコンポジットは、そのヤング率、引張強度、及び、伸長率に基づき、靭性値が0.045〜0.19[MJ/m3]程度と推定されることから、本発明のコンポジットは、靭性の点でも特許文献2のものより大きく上回っていると言える。
(f)本発明のコンポジットと特許文献2のコンポジットとの機械的強度の差異は、上述のような無機フィラーの大きさの相違、ポリマー架橋度の相違、架橋剤の分子長の相違の外、プラズマ処理の有無にも基づいていると考えられる。すなわち、本発明のうち、プラズマ処理された無機フィラーを含むコンポジットは、プラズマ処理によって無機フィラーの分散性が劇的に向上しているため、コンポジットを変形させた際に、応力が試料全体に分散され、破断強度が上昇し、結果として高い靭性値を示すものと考えられる(無機フィラーの分散性が十分でないとポリマー中で無機フィラーが凝集し、空隙が発生したり、コンポジットを変形させた際に凝集点で応力が集中したりすることがあるため、それらがクラック発生点となり、そこから破断がおこることで靭性が減少すると考えられる。)。加えて、無機フィラーのプラズマ処理によって無機フィラー表面に親水基が付与されることにより、ポリロタキサンの可動架橋点と無機フィラーが結合を起こし、滑車効果によって応力緩和が起こり、靭性が向上したことも考えられる。
本発明のコンポジットは、0.3W/mK以上の高熱伝導率と比較的高い機械的強度(6MPa以上の引張強度、8MPa以上のヤング率、2MJ/m3以上の靭性のうちの1つ以上を満足する機械的強度)を有し、また、比較的良好な柔軟性(8〜50MPa程度のヤング率)も有し得るので、ウエラブルデバイス、パワースーツ、ディスプレイ、無線タグ、抜釘、太陽電池などをはじめとした、製造時や使用時に応力が負荷されたりして機械的強度が必要とされる用途や、熱伝導性や放熱性、場合によっては柔軟性が必要とされる幅広い用途に利用され得る。

Claims (11)

  1. 環動ポリマーまたは環動ポリマーを含むポリマーブレンド20〜95wt%と、無機フィラー5〜80wt%とを含む組成物からなり、熱伝導率が0.3W/mK以上で、かつ、引張強度が6MPa以上、ヤング率が8MPa以上、靭性が2MJ/m3以上のいずれか1つ以上の機械的強度を満足する高熱伝導性、高機械的強度コンポジット。
  2. 無機フィラーがグラフェンまたはダイヤモンドであり、環動ポリマーまたは環動ポリマーを含むポリマーブレンドが60〜95wt%、無機フィラーが5〜40wt%である請求項1に記載の高熱伝導性、高機械的強度コンポジット。
  3. 無機フィラーが六方晶窒化ホウ素であり、環動ポリマーまたは環動ポリマーを含むポリマーブレンドが20〜80wt%、無機フィラーが20〜80wt%である請求項1に記載の高熱伝導性、高機械的強度コンポジット。
  4. 前記無機フィラーは、平均粒径がサブミクロン以下である請求項1〜3のいずれか1項に記載の高熱伝導性、高機械的強度コンポジット。
  5. ヤング率が8〜40MPaである請求項1〜3のいずれか1項に記載の高熱伝導性、高機械的強度コンポジット。
  6. ポリロタキサンまたはポリロタキサンを含むポリマーブレンド20〜95wt%と、無機フィラー5〜80wt%とを混合し、架橋することを含む熱伝導率が0.3W/mK以上で、かつ、引張強度が6MPa以上、ヤング率が8MPa以上、靭性が2MJ/m3以上のいずれか1つ以上の機械的強度を満足する高熱伝導性、高機械的強度コンポジットの製造方法。
  7. 無機フィラーがグラフェンまたはダイヤモンドであり、環動ポリマーまたは環動ポリマーを含むポリマーブレンドが60〜95wt%、無機フィラーが5〜40wt%である請求項6に記載の高熱伝導性、高機械的強度コンポジットの製造方法。
  8. 無機フィラーが窒化ホウ素であり、環動ポリマーまたは環動ポリマーを含むポリマーブレンドが20〜80wt%、無機フィラーが20〜80wt%である請求項6に記載の高熱伝導性、高機械的強度コンポジットの製造方法。
  9. 前記混合時に架橋剤および触媒も混合することを含む請求項6〜8のいずれか1項に記載の高熱伝導性、高機械的強度コンポジットの製造方法。
  10. 請求項6〜8のいずれか1項に記載の高熱伝導性、高機械的強度コンポジットの製造方法において、前記無機フィラーを予めプラズマ処理することを含む高熱伝導性、高機械的強度コンポジットの製造方法。
  11. 請求項6〜8のいずれか1項に記載の高熱伝導性、高機械的強度コンポジットの製造方法において、前記ポリロタキサンの環状分子に予め化学修飾を施すことを含む高熱伝導性、高機械的強度コンポジットの製造方法。
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