本発明の情報処理装置としてのゲーミングマシンを図面に基づいて説明する。
[スロットマシンの全体構造]
スロットマシン10の全体構造について説明する。
スロットマシン10では、遊技価値として、電子マネーなどの電子的な有価情報の他、紙幣、コイン、メダル、トークン、バーコード付きチケットなどが採用される。
図1に示すように、スロットマシン10の筐体11の正面中央には、下側画像表示パネル141が設けられている。下側画像表示パネル141は、液晶パネルからなり、ディスプレイを構成する。下側画像表示パネル141は、複数のビデオリール151〜155を画像表示するシンボル表示領域150を有する。フロントパネル13の一部には、演出に用いられるランプ112が設けられている。また、スロットマシン10の上部には種々の通知用ランプ111が設けられている。
本実施形態において、ビデオリールとは、複数のシンボルがその周面に描かれた機械式リールの回転及び停止の動作を映像により擬似的に表現するものである。ビデオリールには、複数のシンボルからなるシンボル列が割り当てられている。
尚、本実施形態では、擬似リールを表示するビデオリール方式を採用しているが、スロットマシン10はメカニカルリール方式のリール装置を備えた方式であってもよいし、ビデオリールとメカニカル方式とが混在されたものであってもよい。
下側画像表示パネル141の上方には、上部筐体12の正面部に上側画像表示パネル131が設けられている。上側画像表示パネル131は、液晶パネルからなり、ディスプレイを構成する。上側画像表示パネル131は、演出にかかる画像や、遊技の内容の紹介やルールの説明を示す画像が表示される。
下側画像表示パネル141の下方には、各種ボタンが配されたコントロールパネル30をはじめ、換算装置としての機能を有するPTS装置700やビルエントリー60が設けられている。なお、本発明の実施形態では、情報処理装置としてのスロットマシン10(ゲームコントローラ70)におけるベット処理や配当の付与等の処理に関する通貨情報(通貨単位、当該通貨単位によって表される金額、当該金額に対応するクレジット数等の情報)を管理する管理装置として、PTS装置700及びビルエントリー60が含まれるものとするが、管理装置の概念としては、PTS装置700単体を意味するものであってもよい。
ビルエントリー60は、紙幣の適否を識別すると共に正規の紙幣をスロットマシン10に受け入れるものである。このビルエントリー60は、PTS装置700に電気的に接続されており、正規の紙幣を受け入れたときに、その紙幣の額に基づいた入力信号をPTS装置700に送信する。この入力信号には、投入された紙幣の通貨単位(フィリピンペソ:php(以下、単に「ペソ」又は「php」と称する)、ドル:usd、円:jpy等)とこの通貨単位によって表される金額を含む投入通貨情報(例えば、「1php(ペソ)」という情報)が含まれる。
なお、本実施形態においては、ビルエントリー60に投入された紙幣の投入通貨情報の他に、通貨情報(例えば、「1php、1クレジット」)という概念がある。この通貨情報は、通貨単位(「php(ペソ)」、「usd(ドル)」、「jpy(円)」等)と、この通貨単位によって表される金額情報(例えば「1php(ペソ)」等)と、当該金額情報に対応したクレジット数(例えば、「1php、1クレジット」等)とを含む概念である。
なお、本実施形態のスロットマシン10では、ゲームを行うための遊技媒体の単位である1クレジットを特定の通貨単位として「ペソ」で表される金額に対応付けており、1クレジットを1ペソとする通貨情報が基本通貨情報として設定されている。なお、1クレジットあたりの金額(1クレジット=1ペソ)は、後述するデノミボタン47によって切り替えが可能となっている。このように、スロットマシン10では、処理を行う際に扱う通貨単位として特定の通貨単位(ペソ)が通貨情報として予め設定されていることにより、ビルエントリー60に投入された紙幣の通貨単位が特定の通貨単位以外の通貨単位(例えば、「ドル」)である場合は、PTS装置700においてこれを特定の通貨単位(「ペソ」)での基本通貨情報「1php、1クレジット」を基準とした通貨情報に換算するようになっている。すなわち、ビルエントリー60は投入された紙幣に対して、その通貨種(「ペソ」、「ドル」、「円」等)及び金額を識別する機能を有しており、例えばビルエントリー60に1ドル紙幣が投入された場合、ビルエントリー60では、投入された紙幣の通貨単位が「ドル」であることを表す通貨単位情報と、その金額(1ドル)を表す金額情報を含む投入通貨情報をPTS装置700に送信する。PTS装置700では、これらの情報を、為替を反映して特定の通貨種である「ペソ」に換算する。例えば、1ドル紙幣が投入された場合、PTS装置700は、ビルエントリー60から送信される投入通貨情報と、その時の為替情報(例えば、1usd=51php)に基づいて、「ドル」を「ペソ」に換算し、「51php、51クレジット」という通貨情報に変換する。このようにして算出された特定の通貨単位による通貨情報は、PTS装置700からスロットマシン10のゲームコントローラ70(後述)に送信される。
PTS装置700は、LCD(liquid crystal display)177、人体検出カメラ713、マイク715、スピーカ707等が一体となったユニットである。人体検出カメラは、カメラ機能によって、プレーヤの有無を検出可能にする。マイクは、プレーヤが音声によってゲームに参加したり、音声認識によるプレーヤの認証をしたりするのに使用される。また、PTS装置700には、カード挿入口が設けられており、ICカードを挿入できるようになっている。これにより、プレーヤは、カード挿入口にICカードを挿入して、ICカードに記憶されたクレジットをスロットマシン10で使用することができる。
(コントロールパネル30)
図2に示すように、コントロールパネル30は、CHANGEボタン31、CASHOUT/TAKE WINボタン32を向かって左側領域に配置し、1−BETボタン34、2−BETボタン35、3−BETボタン36、5−BETボタン37、10−BETボタン38、第1クレジットボタン40、第2クレジットボタン41、第3クレジットボタン42、第4クレジットボタン43、第5クレジットボタン44を向かって中央領域に配置している。また、コントロールパネル30は、上述したビルエントリー60を向かって右側領域の上段に配置し、スピンボタン46を右側領域の下段に配置した態様で備えている。また、1クレジットあたりの金額を切り替えるためのデノミボタン47が設けられている。
CHANGEボタン31は、席を離れたりする際や遊技施設の係員に両替を要求する際に用いられる操作ボタンである。CASHOUT/TAKE WINボタン32は、スロットマシン10内部に預けられているクレジットを清算する際に用いられる操作ボタンである。
第1クレジットボタン40、第2クレジットボタン41、第3クレジットボタン42、第4クレジットボタン43、第5クレジットボタン44は、シンボル表示領域150の5列×3行の15個の領域の中から、入賞判定の対象(有効化)となる領域を決定するボタンである。第1クレジットボタン40、第2クレジットボタン41、第3クレジットボタン42、第4クレジットボタン43、第5クレジットボタン44は、それぞれ、表示装置40a・41a・42a・43a・44aを有している。
表示装置40a・41a・42a・43a・44aは、それぞれ、第1クレジットボタン40、第2クレジットボタン41、第3クレジットボタン42、第4クレジットボタン43、第5クレジットボタン44の上面に設けられた液晶装置である。
1−BETボタン34、2−BETボタン35、3−BETボタン36、5−BETボタン37、10−BETボタン38は、上述したように、基本ベット額に対する配当倍率を決定するボタンである。1−BETボタン34、2−BETボタン35、3−BETボタン36、5−BETボタン37、10−BETボタン38は、それぞれ、表示装置34a・35a・36a・37a・38aを有している。
表示装置34a・35a・36a・37a・38aは、それぞれ、1−BETボタン34、2−BETボタン35、3−BETボタン36、5−BETボタン37、10−BETボタン38の上面に設けられた液晶装置である。
本実施形態では、入賞判定の対象となるシンボル表示領域150の領域パターン(5段階のWAYS BET(WAYS BET1、WAYS BET2、WAYS BET3、WAYS BET4、WAYS BET5)から選択)、及び、配当(6種類のBETボタン(1−BETボタン34、2−BETボタン35、3−BETボタン36、5−BETボタン37、10−BETボタン38)から選択)を選択することにより、ベットするクレジット数(ベット額)が決定されることで、単位ゲームが開始される。
例えば、WAYS BETに必要なクレジット(WAYS BET1であれば1クレジット、WAYS BET2であれば3クレジット、WAYS BET3であれば7クレジット、WAYS BET4であれば15クレジット、WAYS BET5であれば25クレジット)に対して、BETボタンに対応するクレジット値を乗算した値が、単位ゲームを開始する際のベットしたクレジット数になる。例えば、「WAYS BET1」に対応付けられた第1クレジットボタン40、及び、2−BETボタン35を選択した場合には、「1」×「2」=2クレジットがベットされることになる。また、「WAYS BET3」に対応付けられた第3クレジットボタン42、及び、3−BETボタン36を選択した場合には、「7」×「3」=21クレジットがベットされることになる。また、「WAYS BET5」に対応付けられた第5クレジットボタン44、及び、10−BETボタン38を選択した場合には、「25」×「10」=250クレジットがベットされることになる。
スピンボタン46は、ビデオリールのスクロールを開始する際に用いられるボタンである。また、スピンボタン46は、下側画像表示パネル141に表示される選択肢を選択決定する際に用いられるボタンでもある。
デノミボタン47は、1クレジットあたりの金額を変更するためのボタンであり、当該デノミボタン47に隣接して液晶装置で構成された表示装置47aが設けられている。表示装置47aには、1クレジットあたりの金額が表示される。デノミボタン47を操作することにより、デノミ切替えスイッチ47S(図4)が切替えられると、表示装置47aに表示される1クレジットあたりの金額が変更される。すなわち、プレーヤは、表示装置47aの表示を見ながらデノミボタン47を操作することにより、1クレジットあたりの金額を変更することができる。
なお、表示装置47aに表示される1クレジットあたりの金額は、プレーヤが投入した通貨単位によって表される金額として表示される。具体的には、ビルエントリー60に投入された紙幣が例えば「ドル」であった場合、投入された紙幣の通貨単位や金額を含む投入通貨情報がビルエントリー60からPTS装置700に対して送信される。PTS装置700は、1クレジットあたりの通貨額として、スロットマシン10における基本通貨情報が「ペソ」に設定されていても、投入通貨の通貨単位(例えば「ドル」)による額を、そのときの為替を反映した額(例えば「1credit(クレジット)=$0.01」)によりコントロールパネル30の表示装置47a及びスロットマシン10の下側画像表示パネル141(後述)に表示させる。この表示制御は、PTS装置700が直接表示装置47a、下側画像表示パネル141に表示制御するが、これに限られず、PTS装置700からゲームコントローラ70に対してこれらの表示制御を行うための情報を送信し、ゲームコントローラ70によってこれらの表示を行うようにしてもよい。また、PTS装置700を介さずに、ビルエントリー60から投入通貨情報をゲームコントローラ70に送信することにより、ゲームコントローラ70において1クレジットあたりの金額を為替を基に算出し、これを表示装置47a及び下側画像表示パネル141に表示させるようにしてもよい。
このように、コントロールパネル30では、プレーヤが投入した通貨種に換算された1クレジットあたりの金額が表示されるが、スロットマシン10では、特定の通貨単位として「ペソ」が設定されていることにより、ゲームコントローラ70の処理では、ビルエントリー60に投入された紙幣が特定の通貨単位(例えば「ペソ」)でない場合であっても、1クレジットあたりの金額として、特定の通貨である「ペソ」に換算された金額によってベットや賞の付与に関する処理が行われる。
すなわち、プレーヤはコントロールパネル30の表示装置47aにおいて「ドル」に換算された表示金額を見ながらデノミボタン47を操作することにより、スロットマシン10で扱われる特定の通貨単位(「ペソ」)ではなく、自ら投入した通貨単位である「ドル」に換算された表示金額を見ながら、1クレジットあたりの金額を設定することができる。具体的には、デノミボタン47を順次に押圧操作すると、表示装置47aの表示は、「$0.01」、「$0.1」、……というようにボタン操作に伴って順次に変更される。この変更結果は、コントロールパネル30からPTS装置700へ送信される。PTS装置700では、デノミボタン47によって設定された1クレジットあたりの金額(ドルで換算された金額)を、スロットマシン10において扱われる特定の通貨単位(例えば「ペソ」)の金額に換算し、換算結果をスロットマシン10のゲームコントローラ70(後述)へ送信する。これにより、ゲームコントローラ70では、プレーヤによって設定された1クレジットあたりの金額を、特定の通貨単位(「ペソ」)での金額に換算された結果(例えば、1クレジットあたり1ペソ)によってベット処理や賞の付与に関する処理を行う。なお、下側画像表示パネル141におけるデノミ切換え用の表示についても、デノミボタン47の上記表示及び切換え操作を同様の操作を行い得る構成となっている。下側画像表示パネル141におけるデノミ表示及び切換えは、PTS装置700からゲームコントローラ70を介して又は直接に制御される。
(コントロールパネルの機能説明)
本実施形態のコントロールパネル30は、ベット対象を選択するための複数のベット額入力装置として、クレジットボタン40・41・42・43・44(第1クレジットボタン40、第2クレジットボタン41、第3クレジットボタン42、第4クレジットボタン43、及び、第5クレジットボタン44)を備えている。クレジットボタン40・41・42・43・44は、夫々、外部から視認可能な表示装置40a・41a・42a・43a・44aを備え、有利さの違いにより異なる基本ベット額が設定されている。
また、コントロールパネル30は、プレーヤが配当倍率を選択するための複数のマルチプライヤ入力装置として、ベットボタン34・35・36・37・38(1−BETボタン34、2−BETボタン35、3−BETボタン36、5−BETボタン37、及び、10−BETボタン38)を備えている。複数のマルチプライヤ入力装置は、夫々が異なる配当倍率に対応付けられている。ベットボタン34・35・36・37・38は、外部から視認可能な表示装置34a・35a・36a・37a・38aを備え、配当倍率を表示する。
スロットマシン10のコントロールパネル30は、クレジットボタン40・41・42・43・44のうちの1つが入力を受け付けた場合、クレジットボタン40・41・42・43・44の夫々の表示装置40a・41a・42a・43a・44aに、夫々設定された基本ベット額と入力を受け付けたベットボタン34〜38に対応する配当倍率とを乗算した値を、表示する。また、表示装置40a・41a・42a・43a・44aには、基本ベット額と入力を受け付けたベットボタン34〜38に対応する配当倍率とを乗算した値について、プレーヤが投入した通貨単位(例えば「ドル」)に換算した金額を表示する。例えば、図3(a)において、1−BETボタン34が操作された場合には、表示装置40a・41a・42a・43a・44aは、クレジットボタン40・41・42・43・44の夫々に設定された基本ベット額と入力を受け付けたベットボタン34〜38に対応する配当倍率とを乗算した値としてそれぞれ1,3,7,15,25クレジットを表示するが、これに付随して、各々の通貨単位である$0.01,$0.03,$0.07,$0.15,$0.25を表示する。すなわち、ビルエントリー60にドル紙幣を投入したプレーヤは、クレジットボタン40・41・42・43・44の夫々に通貨単位として「ドル」によって換算表示された額を見ることができる。例えば、1−BET34が入力された場合に表示装置40a・41a・42a・43a・44aにおいてそれぞれベット額として表示される1,3,7,15,25クレジットの表示について、プレーヤ自身が慣れている「ドル」で換算された金額がクレジット表示に併記して表示される。これにより、プレーヤは、1−BET34を指定した場合、クレジットボタン40・41・42・43・44の各々の表示装置40a・41a・42a・43a・44aの表示によって、WAYS BET1、WAYS BET2、WAYS BET3、WAYS BET4、WAYS BET5の各ベットを行う場合には、1,3,7,15,25クレジットが必要であり、これらのクレジットは、投入された通貨の通貨単位に換算して$0.01,$0.03,$0.07,$0.15,$0.25に相当することを容易に把握することができる。因みに、ビルエントリー60に投入された紙幣が「ペソ」であれば、各クレジット数に対応した「ペソ」に換算された金額が、当該「ペソ」を表す記号「php」と共に表示されることになる。
具体的には、図3(a)に示したコントロールパネル30において、表示装置40a〜44aの表示内容がそれぞれ「PLAY 3 WAYS(1 CREDIT)($0.01)」、「PLAY 9 WAYS(3 CREDIT)($0.03)」、「PLAY 27 WAYS(7 CREDIT)($0.07)」、「PLAY 81 WAYS(15 CREDIT)($0.15)」、「PLAY 243 WAYS(25 CREDIT)($0.25)」という内容である状態において、ビルエントリー60に通貨単位が「ペソ」である紙幣が投入されると、PTS装置700はビルエントリー60から出力される投入通貨情報に基づいて、投入された通貨の通貨単位が「ペソ」である旨をゲームコントローラ70に送信する。これによりゲームコントローラ70は、ディスプレイコントローラ170を介してコントロールパネル30の各表示装置40a〜44aの表示を、図3(b)に示すように、通貨単位が「ペソ」で表される情報に切り換える。すなわち、ゲームコントローラ70は、投入された紙幣の通貨単位が「ペソ」であると判断すると、コントロールパネル30の各表示装置40a〜44aに表示する金額(クレジット数に対応する金額)を、それまでの「ドル」の通貨単位で換算された金額の表示から、「ペソ」の通貨単位で換算された金額の表示に切り換える。通貨単位間の換算は、PTS装置700が実行する。この場合、当該金額を、その当該通貨単位「ペソ」を表す記号(例えば、「P」に横線2本を加えた記号等)又は「ペソ」を連想させ得る画像等と共に表示する。通貨単位「ペソ」の表記としては、図3(b)において各表示装置40a〜44aに示した記号に限定されるものではなく、例えば、「1 php」といった「ペソ」の通貨単位を表す文字、又は「1 PISO」といった紙幣に印刷されている通貨単位を表す文字を用いる等、他の種々の表記を用いることができる。
[スロットマシンが備える内部の構成]
次に、図4を参照して、スロットマシン10、及び、スロットマシン10に設けられたコントロールパネル30の内部構成について説明する。
ゲームコントローラ70は、スロットマシン10の内部のゲーム用回路基板上に設けられる。ディスプレイコントローラ170は、コントロールパネル内部に、ゲームコントローラ70のゲーム用回路基板とは別のコントロールパネル用回路基板上に設けられる。ゲームコントローラ70、及び、ディスプレイコントローラ170は、それぞれ、ゲーム用回路基板、及び、コントロールパネル用回路基板に設けられたCPU(Central Processing Unit)と、CPUが実行するプログラム及びこれらプログラムに使用されるデータを書き替え可能に記憶するEEPROM(Electrically Erasable and Programmable Read Only Memory)と、プログラム実行時にデータを一時的に記憶するRAM(Random Access Memory)とを含んでいる。ゲームコントローラ70、及び、ディスプレイコントローラ170は、これらハードウェアと上記のような記憶装置内のソフトウェアとが協働して構築されている。尚、ディスプレイコントローラ170をゲームコントローラ70と別に設けることに限定されず、ゲームコントローラ70がディスプレイコントローラ170の機能を有していてもよい。
例えば、ゲームコントローラ70の記憶装置には、CPUが動作する際に用いられるデータやプログラムが記憶される。例えば、ゲームコントローラ70は、外部記憶装置から前述のゲームプログラム及びゲームシステムプログラムや認証プログラムの取込処理を行った際、これらを記憶することができる。また、ゲームコントローラ70の記憶装置には、上記プログラムを実行する際の作業用の領域が設けられている。例えば、遊技回数、BET数、払出数、クレジット数などを記憶する領域や、抽選により決定したシンボル(コードナンバー)を記憶する領域などが設けられている。
ゲームコントローラ70は、上述のように、ゲームを実行し、ゲームに応じたシンボルの再配置となるようにシンボル表示装置150を制御する。また、ゲームコントローラ70は、上述のように、複数のブロックからなる3行5列の表示枠に、入力を受け付けたクレジットボタン40・41・42・43・44に応じた数の有効ラインを有効化し、有効化された有効ラインにおいて、所定数以上の同じ種類のシンボルが再配置された場合に当該種類のシンボルに応じたライン配当を付与する。即ち、ゲームコントローラ70は、記憶装置内のゲームプログラムやゲームシステムプログラムをCPUで実行することによってスロットマシンを制御するように構成している。ディスプレイコントローラ170は、グラフィックボードを有し、クレジットボタン40・41・42・43・44の表示装置40a・41a・42a・43a・44aに必要となるベット額を表示する。
コントロールパネル30には、前述の各ボタンに対応して、CHANGEスイッチ31S、CASHOUTスイッチ32S、1−BETスイッチ34S、2−BETスイッチ35S、3−BETスイッチ36S、5−BETスイッチ37S、10−BETスイッチ38S、第1クレジットスイッチ40S、第2クレジットスイッチ41S、第3クレジットスイッチ42S、第4クレジットスイッチ43S、第5クレジットスイッチ44S、スピンスイッチ46S、デノミ切換えスイッチ47Sが設けられている。各スイッチは、対応するボタンが遊技者によって押されたことを検出し、ゲームコントローラ70、及び、ディスプレイコントローラ170に対して信号を出力する。ゲームコントローラ70は各スイッチからの信号に基づいてベットの制御を行う。ディスプレイコントローラ170は各スイッチからの信号をゲームコントローラ70に送信し、ゲームコントローラ70は、これらの信号に基づいて、ボタン34〜38及び40〜44に設けられた表示装置34a〜38a及び40a〜44aに表示する内容を決定し、決定結果をディスプレイコントローラ170に送信することにより、各ボタンに表示させる。
また、ゲームコントローラ70には、スピーカ、タッチパネル等の他に、グラフィックボード130、電源ユニット81、通信インターフェイス82が接続されている。
グラフィックボード130は、ゲームコントローラ70から出力される制御信号に基づいて、上側画像表示パネル131及び下側画像表示パネル141のそれぞれにより行う画像の表示を制御する。グラフィックボード130は、画像データを生成するVDPや、VDPによって生成される画像データを記憶するビデオRAM等を備えている。
また、グラフィックボード130は、ゲームコントローラ70から出力される制御信号に基づいて、画像データを生成するVDP(Video Display Processor)や、VDPによって生成される画像データを一時的に記憶するビデオRAM等を備えている。なお、VDPによって画像データを生成する際に用いられる画像データは、記憶装置のゲームプログラム内に含まれている。また、グラフィックボード130は、下側画像表示パネル141に設けられた各種のタッチアイコンの操作結果をゲームコントローラ70に出力する機能を有している。
通信インターフェイス82は、PTS装置700や外部制御装置との通信を行うためのものである。PTS装置700は、ビルエントリー60から入力信号を受け付けたときに、その入力信号に含まれる投入通貨情報を、通信インターフェイス82を介してゲームコントローラ70に送信する。また、PTS装置700は、カード挿入口にICカードが挿入されたときに、そのICカードに記憶されたクレジットデータを、通信インターフェイス82を介してゲームコントローラ70に送信する。また、PTS装置700は、通信インターフェイス82を介してゲームコントローラ70から受信した制御信号に基づいて、カード挿入口に挿入されたICカードに対してクレジットデータの書き込みを行う。
また、ゲームコントローラ70は、ディスプレイコントローラ170に対して、既知の通信プロトコル及び通信接続を用いて、信号を送信可能にされている。例えば、ゲームコントローラ70は、ディスプレイコントローラ170に対して、現在が各種ボタンの受け付け許可状態であるか否かを示す信号を送信する。
(PTS装置の構成)
次に、図5を参照して、PTS装置700が備える回路の構成について説明する。
PTS装置700を制御するPTSコントローラ750は、CPU751、ROM752、及びRAM753を有する。
CPU751は、PTS装置700の各構成部の実行制御を行うとともに、ROM752に格納された各種プログラムを実行したり、演算したりする。
ROM752は、フラッシュメモリなどのメモリデバイスからなり、CPU751により実行される恒久的なデータが記憶されている。例えば、ROM752には、ICカードI/F(インターフェイス)763を介して接続されるICカード(図示せず)に記憶されたクレジット関連データを書き換えるクレジット更新プログラム等が記憶され得る。
RAM753は、ROM752に記憶された各種プログラムを実行する際に必要なデータを一時的に記憶する。
外部記憶装置754は、例えばハードディスク装置のような記憶装置であり、CPU751で実行されるプログラムや、CPU751で実行されるプログラムが利用するデータを記憶する。
サーバI/F(インターフェイス)755は、ホール管理サーバ等の外部サーバとPTS装置700とのデータ通信を実現する。ゲーミングマシンI/F(インターフェイス)756は、スロットマシン10のゲームコントローラ70とPTS装置700とのデータ通信を、スロットマシン10側の通信インターフェイス82(図4)を介して実現するものであり、当該データ通信には、規定のプロトコルが使用され得る。
その他、PTS装置700は、ビルエントリーI/F(インターフェイス)757を介して紙幣識別器であるビルエントリー60と接続され、また、精算機I/F(インターフェイス)758を介して精算機(図示せず)と接続され、必要に応じてこれらとデータの送受信を行うことができる。
ICカード制御部741は、ICカードの挿入、排出、クレジットデータの書き込み等を制御する。ICカード制御部741は、ICカードR/W(リーダライタ)制御部、ICカード吸入排出制御部、LED制御部等を備える。
DSP765は、マイク715から取得した音声データを受信し、所定の音声処理を行った後、そのデータをCPU751に送信する。また、DSP765は、受信した音声データをスピーカ707に送信する。さらに、DSP765は、ヘッドセットの接続されたオーディオ端子に対して、受信した音声をヘッドフォンに出力するとともに、マイクから受信した音声を処理してCPU751に送信する。なお、ここでは概略の構成を示すものであり、A/D変換器、D/A変換器、アンプ等は省略してある。
カメラ制御部766は、人体検出カメラ713により撮像されたプレーヤ等の画像を取得し、必要に応じて所定の画像処理を施し、処理後のデータをCPU751に送信する。当該データは、例えば、サーバI/F755を介して、ホール管理サーバ等に送信される。
(データテーブル)
図4及び図5に示したPTS装置700では、ビルエントリー60に紙幣等の通貨が投入されると、ビルエントリー60から出力される投入通貨情報(通貨単位、金額)をRAM753に記憶する。図6(a)に示すように、RAM753の記憶領域には、プレーヤによって投入された紙幣の通貨単位(例えば「ドル」)と、スロットマシン10において設定されている特定の通貨単位(例えば「ペソ」)との換算レートが記憶されている。
ビルエントリー60から通貨の投入情報を受信する毎に、CPU751が外部のサーバと通信を行って該当する通貨単位と特定の通貨単位との換算レートを入手するようになっている。例えば、投入された投入通貨が「ドル」である場合、CPU751は、「ドル」と特定の通貨単位である「ペソ」との換算レートを外部から入手してRAM753に記憶する。
これにより、PTS装置700では、スロットマシン10のゲームコントローラ70からの要求に応じて、例えば、ゲームの進行に応じて発生した賞の金額を、スロットマシン10(ゲームコントローラ70)の処理で用いられる特定の通貨単位(例えば「ペソ」)から、このときのプレーヤが投入した紙幣の通貨単位(例えば「ドル」)に換算し、その結果をゲームコントローラ70に返信することができる。このようにして換算された結果(例えば、「ドル」による金額)は、スロットマシン10の表示パネル(上側画像表示パネル131又は下側画像表示パネル141等)に表示される。すなわち、特定の通貨単位(例えば「ペソ」)でゲームの処理を行うスロットマシン10において、ゲームの進行によって発生する賞等の金額は、プレーヤが投入した投入通貨種(例えば、「ドル」)に換算された金額で表示され、プレーヤにとって使い慣れた通貨での金額表示を行うことができる。
また、図4に示したゲームコントローラ70は、記憶装置にクレジットボタン40・41・42・43・44と、ベットボタン34・35・36・37・38とを対応付けたベット額テーブルを有している。
図6(b)、(c)に示すように、ベット額テーブルにおいては、複数の配当倍率(1−BET、2−BET、3−BET、5−BET、10−BET)と、複数の基本ベット(3WAYS、9WAYS、27WAYS、81WAYS、243WAYS)と、に対応付けられたベット額が格納されている。
例えば、第2クレジットボタン41が入力された場合には、2−BETの行の各クレジット数(2,6,14,30,50)が、表示装置40a・41a・42a・43a・44aにそれぞれ表示されることになる。
また、図6(b)、(c)に示したベット額テーブルに格納される各ベット額には、各々のベット額に対応した通貨額が対応付けられて記憶されている。通貨額とは、例えばスロットマシン10において予め設定されている特定の通貨単位が「ペソ」であるとすると、1クレジットあたりの「ペソ」の通貨で表される金額(例えば、1クレジットは1ペソ)といった特定の通貨情報が含まれる。また、ベット額テーブルには、特定の通貨単位以外の通貨単位(例えば「ドル」)とクレジットとの関係(例えば、1クレジットは0.01ドル)がその他の通貨情報(特定の通貨単位以外の通貨単位を含む通貨情報)として記憶されている。このテーブルは、そのときの為替を反映させるために定期的に書き換えられる。なお、図6(b)、(c)には「ペソ」、「ドル」とクレジットとの関係をテーブル化しているが、その他の通貨種についても適宜取り込んでテーブル化するようになっている。また、図6(b)、(c)に示したベット額テーブルは、ゲームコントローラ70に代えて、例えばPTS装置700又はディスプレイコントローラ170等、他の装置に持たせるようにしてもよい。
[プログラムの内容]
次に、スロットマシン10のゲームコントローラ70により実行されるプログラムについて説明する。
(メイン制御処理)
まず、図7を参照して、メイン制御処理について説明する。
はじめに、スロットマシン10に電源が投入されると、ゲームコントローラ70は、ゲームプログラム及びゲームシステムプログラムを読み出し、RAMに書き込む(S11)。
次に、ゲームを開始するために、ゲームコントローラ70は、1ゲーム終了時初期化処理を行う(S12)。例えば、ベット数や抽選により決定されたシンボルなど、RAMの作業領域において1回の通常モードでのゲームごとに不要となるデータがクリアされる。
次に、ゲームコントローラ70は、後述するベット・スタートチェック処理を行う(S13)。この処理では、1−BETスイッチ34S、2−BETスイッチ35S、3−BETスイッチ36S、5−BETスイッチ37S、10−BETスイッチ38S、第1クレジットスイッチ40S、第2クレジットスイッチ41S、第3クレジットスイッチ42S、第4クレジットスイッチ43S、第5クレジットスイッチ44S、スピンスイッチ46S、デノミ切替えスイッチ47Sなどの入力のチェックなどが行われる。なお、PTS装置700から紙幣が新たに投入された旨の投入情報を受け取っている場合、ゲームコントローラ70は、このベット・スタートチェック処理(S13)において、ゲームコントローラ70に記憶されている、プレーヤがゲームを行うための特定の通貨情報(特定の通貨「ペソ」で表される金額と当該金額に対応するクレジット数)を更新する。具体的には、新たに投入された紙幣の金額から換算される特定の通貨情報を既に記憶部に記憶されている特定の通貨情報に加算する。すなわち、スロットマシン10おいては、特定の通貨単位(例えば「ペソ」)によってゲームの処理(ベット、配当の算出、払い出し等)が行われるように構成されており、ゲームコントローラ70では、プレーヤの投入した紙幣やゲームの結果付与された賞による金額が特定の通貨単位による特定の通貨情報として管理されている。
特定の通貨単位(例えば「ペソ」)の紙幣がビルエントリー60に投入された場合は、当該投入された特定の通貨単位(例えば「ペソ」)による金額とこれに対応するクレジット数がゲームコントローラ70の記憶部に記憶される。なお、ここでの「記憶」には、すでにゲームコントローラ70の記憶部にプレーヤがゲームを行うための特定の通貨情報が記憶されている場合には、その通貨情報の金額及びクレジット数に加算する処理を含む概念である。また、これらの情報をPTS装置700の記憶部に記憶してもよい。
これに対して、新たに投入された紙幣の通貨単位が特定の通貨とは異なる場合(例えば「ドル」が投入された場合)、投入された通貨単位による投入金額から特定の通貨単位(例えば「ペソ」)で表される金額に換算された結果による特定の通貨情報がゲームコントローラ70の記憶部に記憶される。この換算は、PTS装置700において実行され、換算結果はPTS装置700からゲームコントローラ70に送信されて記憶される。
このように、ビルエントリー60に紙幣が投入された場合は、ゲームコントローラ70に記憶されているゲームを行うための特定の通貨情報をこのとき投入された紙幣の金額に基づいて更新した後に、1−BETスイッチ34S、2−BETスイッチ35S、3−BETスイッチ36S、5−BETスイッチ37S、10−BETスイッチ38S、第1クレジットスイッチ40S、第2クレジットスイッチ41S、第3クレジットスイッチ42S、第4クレジットスイッチ43S、第5クレジットスイッチ44S、スピンスイッチ46Sなどの入力のチェックなどが行われる。
次に、ゲームコントローラ70は、シンボル抽選処理を行う(S14)。この処理では、ビデオリールに配列された複数のシンボルの中から、シンボル表示領域150の中段の領域に表示するシンボルを、停止予定シンボルとして決定する。これにより、シンボル表示領域150(上段の領域、中段の領域、下段の領域)に表示される15個のシンボルが決定される。
そして、ゲームコントローラ70は、決定した停止予定シンボルをRAMに設けられているシンボル格納領域に格納する。
次に、ゲームコントローラ70は、演出内容決定処理を行う(S15)。ゲームコントローラ70は、演出用乱数値を抽出し、予め定められた複数の演出内容の何れかを抽選により決定する。
次に、ゲームコントローラ70は、シンボル表示制御処理を行う(S16)。このシンボル表示制御処理では、ビデオリールのスクロールが開始され、所定時間経過後、S14の通常モードシンボル抽選処理において決定された停止予定シンボルがシンボル表示領域150の中段に順次停止される。つまり、停止予定シンボルを含む15個のシンボルがシンボル表示領域150内に再配置される。即ち、シンボル表示領域150の上段及び下段には、停止予定シンボルに前後するコードナンバーに対応するシンボルが再配置される。
次に、ゲームコントローラ70は、払出数決定処理を行う(S17)。この処理では、RAMに格納されたシンボル組み合わせテーブルに基づいて、シンボル表示領域150のWAYS BETにより入賞判定の対象となった領域に、同じ種類のシンボルが、第1列領域から第5列領域に架けて、所定数繋がって、入賞が成立したか否かを判断する。そして、入賞及びBET数カウンタの値(ベットしたクレジットタイプ)に応じて、配当やフリーゲームの実行権の付与といった特典が付与される。付与された配当は、RAMに設けられた払出数記憶領域に格納される。
次に、払出処理を行う(S18)。ゲームコントローラ70は、払出数記憶領域に格納されている値を、RAMに設けられているクレジット数カウンタの値に加算する。ここで例えば、プレーヤがコントロールパネル30のCASHOUTボタン32を押すと、これを検出したCASHOUTスイッチ(図示せず)がゲームコントローラ70のメインCPU(図示せず)に信号を出力し、ICカード制御部741に保持されているICカードに記憶されているクレジット数が、クレジット数カウンタの値に更新される。
また、CASHOUTボタン32の入力に基づいてスロットマシン10からコインを排出するようにしても良い。
次に、メインCPU1071は、ゲーム終了通知処理を行う(S19)。この処理は、1つの単位ゲームが終了したことを示すデータを、PTS装置700に送信する処理である。PTS装置700は、このデータを、ホール管理サーバに送信し、これに応じてボーナスゲームの抽籤等が行われる。S19の処理が終了したら、S12の処理に戻り、単位ゲームを繰り返す。
(投入通貨に応じたベット表示処理)
図8は、スロットマシン10のゲームコントローラ70、PTS装置700、コントロールパネル30、ビルエントリー60において実行される、投入通貨の通貨単位に応じたベット表示処理を示すフローチャートである。
ビルエントリー60に紙幣が投入されると(S60)、当該ビルエントリー60からPTS装置700に対して、投入された通貨の通貨単位によって金額を表す投入通貨情報が送信される(S61)。PTS装置700では、当該投入された紙幣単位がスロットマシン10のゲームコントローラ70において予め設定されている特定の通貨単位(例えば「ペソ」)の種別を表す情報をRAM753に記憶しており、投入された通貨の通貨単位が特定の通貨単位と一致するか否かを判断する(S62)。この判断処理において、一致すると判断される場合には、当該特定の通貨単位で表される金額情報をスロットマシン10のゲームコントローラ10へ投入通貨情報として送信する(S63)。これに対して、投入された通貨の通貨単位が特定の通貨単位とは異なる通貨単位である場合には、PTS装置700のRAM753に記憶している換算レート(図6(a))に基づいて、特定の通貨単位で表される金額に換算し、投入された通貨単位を表す情報と換算前の通貨単位(投入された紙幣の通貨単位)での金額を表す情報と換算後の特定の通貨単位で表す金額の情報とを投入通貨情報としてスロットマシン10のゲームコントローラ70へ送信する(S63)。
ゲームコントローラ70(具体的にはゲームコントローラ70の内部に設けられたCPUを意味する)は、PTS装置700から特定の通貨単位で表される金額を表す情報のみが送信されてきた場合は、投入された通貨単位が特定の通貨単位であるものと判断して、投入された金額を内部に記憶しているクレジットデータに加算することで当該クレジットデータを更新する(S64)。これに対してPTS装置700から特定の通貨単位以外の通貨単位を表す情報と換算前後の金額を表す情報が送信されてきた場合は、ゲームコントローラ70は、その通貨単位を表す情報と換算前後の金額の情報に基づいて、クレジットデータを更新する(S64)。
本実施形態の場合、ゲームコントローラ70では、特定の通貨単位として「ペソ」が予め記憶部に記憶(設定)されており、当該特定の通貨が投入された場合は、その金額の情報をクレジットデータとして記憶するのに対して、特定の通貨単位以外の通貨が投入された場合は、投入された通貨の通貨単位を表す情報(通貨単位の種別を表す情報と、当該種別を可視表示するための画像(記号)データ)と、当該投入された通貨単位で表される金額の情報と、当該投入された通貨の金額を特定の通貨単位に換算した結果の金額を表す情報とをセットでクレジットデータとして記憶するようになっている。
すなわち、クレジットデータの更新・表示処理(S64)では、特定の通貨単位の通貨が投入された場合には、特定の通貨単位による金額及びこれに対応するクレジット数を表す情報のみがクレジットデータとして記憶され、特定の通貨単位以外の通貨単位が投入された場合には、当該投入された通貨単位を表す情報、その通貨単位による金額を表す情報、特定の通貨単位に換算された金額を表す情報及びこれに対応するクレジット数を表す情報がクレジットデータとして記憶されることにより、ゲームコントローラ70では、このクレジットデータの内容を確認すれば、プレーヤに対して表示すべき通貨単位を把握することができる。
すなわち、ゲームコントローラ70は、クレジットデータとして記憶されている情報を確認し、特定の通貨単位で表される金額の情報及び特定の通貨単位以外の通貨単位による金額の情報(及びこれらに対応するクレジット数を表す情報)がセットで記憶されている場合は、特定の通貨単位以外の通貨単位の投入があったことを判別することができ、この場合は、特定の通貨単位以外の投入通貨単位で表される金額を下側画像表示パネル141に表示することにより(図10において後述)、内部の処理はクレジットデータとして記憶された特定の通貨単位で表される金額によって行われるのに対して、表示する金額は投入通貨の通貨単位に換算された金額とすることができる。また、この場合、当該金額の表示に加えて、通貨単位(特定の通貨単位以外の通貨単位)の種別を表す画像(記号)を表示することにより、プレーヤに対して、表示された金額の通貨単位を容易に把握させることができる。例えば、投入された紙幣の通貨単位が特定の通貨単位(例えば「ペソ」)以外の「ドル」であった場合は、表示内容として、「$10」といった表示を行う。すなわち、ドルを表す記号「$」を数字の前に表示することにより、当該通貨単位を表すことができる。なお、通貨単位を表す画像(記号)はこのドルマークに限らず、例えば別の表示枠に大きく「ドル」を印象的に表す画像(例えば、国旗を表現した画像等)を表示するようにしてもよい。
これに対して、クレジットデータとして特定の通貨単位で表される金額の情報のみが記憶されている場合、ゲームコントローラ70は、特定の通貨単位での金額を下側画像表示パネル141に表示する。例えば、特定の通貨単位が「ペソ」である場合には、「ペソ」に換算された金額が、当該「ペソ」の通貨単位を表す記号(「P」に横線2本を加えた記号)と共に表示される。図6(d)は、下側画像表示パネル141に表示される配当(賞)の額の表示例(図10において後述する下側画像表示パネル141におけるWINメータ206の表示例)を示す略線図である。図6(d)に示すように、ビルエントリー60にドル紙幣が投入されている場合には、ゲームの結果プレーヤに付与される配当(賞)の額が、ゲームコントローラ70の制御によってPTS装置700において「ドル」に換算されてWINメータ206に表示される。この場合、ゲームコントローラ70は、金額と共に「ドル」の通貨単位を表す記号を表示する。これに対して、ビルエントリー60にペソ紙幣が投入されている場合には、配当(賞)の額が「ペソ」の通貨単位に換算された金額及びその通貨単位を表す記号によって表示される。
なお、特定の通貨単位以外の通貨単位の紙幣が投入されたことにより当該特定の通貨単位以外の通貨単位での表示を行っている状態において、新たに特定の通貨単位の紙幣がビルエントリー60に投入された場合、PTS装置700から投入通貨情報(S63)を受信したゲームコントローラ70は、クレジットデータ更新・表示処理(S64)において、それまで記憶していた特定の通貨単位による金額の情報と特定の通貨単位以外の通貨単位による金額の情報のセットのうち、特定の通貨単位以外の通貨単位による金額の情報を削除し、特定の通貨単位による金額の情報のみとすることで、表示すべき情報が特定の通貨単位による金額の情報であることを判断することが可能となる。なお、いずれの通貨単位で表示を行うかについては、専用の情報をゲームコントローラ70の記憶部に表示通貨情報として別途記憶させるようにしてもよい。
ゲームコントローラ70においてクレジットデータが更新されると、その更新情報がコントロールパネル30へ送信される(S65)。コントロールパネル30では、ゲームコントローラ70から送られた更新情報に基づいて、ディスプレイコントローラ170に記憶されている表示情報を更新する(S66)。この表示情報は、コントロールパネル30の表示装置40a・41a・42a・43a・44aに表示されるベット額(クレジットボタン40・41・42・43・44に割り当てられるベット額)の表示を行うための情報であって、ベットに必要なクレジットの金額を特定の通貨単位又は特定の通貨単位以外の投入通貨の通貨単位で表される金額によって表示するための具体的な文字の画像データである。例えば、投入通貨が特定の通貨単位(例えば「ペソ」)である場合、表示装置40a・41a・42a・43a・44aには、ベットに必要な各々のクレジット数が表示されると共に、これに対応した金額が特定の通貨単位(例えば「ペソ」)で表示される。一方、投入された通貨の通貨単位が特定の通貨単位以外の通貨単位(例えば、「ドル」)である場合、表示装置40a・41a・42a・43a・44aには、ベットに必要な各々のクレジット数が表示されると共に、これに対応した金額が投入された通貨の通貨単位(例えば「ドル」)で表示される。この表示を行うための表示情報(図6(b)、(c)に示したベット額テーブル)は、ゲームコントローラ70に記憶されており、ゲームコントローラ70では、このベット額テーブルを参照することにより、コントロールパネル30の表示装置40a・41a・42a・43a・44aに表示すべき情報(ゲームを開始するために必要なベット数と当該ベット数に対応する金額(投入通貨が特定の通貨単にある場合には特定の通貨で表される金額であり、これに対して投入通貨が特定の通貨単位以外の通貨単位である場合は当該投入通貨の通貨単位で表される金額))を選択してディスプレイコントローラ170に送信する。ディスプレイコントローラ170は、この情報に基づいて、コントロールパネル30の表示装置40a・41a・42a・43a・44aに各情報を表示する。なお、コントロールパネル30の表示装置34a〜38aに対する表示もディスプレイコントローラ170が行う。これにより、投入された紙幣の通貨単位がそれまで投入された通貨単位とは異なる場合、クレジットデータ更新・表示処理(S64)及び更新・表示処理(S66)によって、コントロールネル30の表示装置40a・41a・42a・43a・44aに表示される金額(通貨単位)が変更されることになる。
このようにしてゲームコントローラ70において、クレジットデータが更新され、コントロールパネル30の各表示装置の表示が更新された状態において、プレーヤがコントロールパネル30を操作してベット入力を行うと(S67)、コントロールパネル30からベット内容を表すベット情報(操作情報)がゲームコントローラ70に送信される(S68)。ゲームコントローラ70では、クレジットデータ更新・表示処理(S64)において、コントロールパネル30の各表示装置に表示されたクレジット数及び金額を記憶しており、また、各表示装置が設けられた各ボタン34〜38、40〜44に割り当てられた機能を記憶しており、コントロールパネル30の操作情報(操作されたボタンを表す情報)に基づいて、ベット数及びこれに対応する金額を把握することができる。
これにより、コントロールパネル30からベット内容を表す情報を受信したゲームコントローラ70は、スロットマシン10の下側画像表示パネル141の一部にベット情報を表示する(S69)。この場合、ゲームコントローラ70は、記憶部に記憶されているクレジットデータ(又は別途記憶された表示通貨情報)に基づいて、特定の通貨単位又は特定の通貨単位以外の通貨単位によるベット金額を下側画像表示パネル141に表示する。具体的には、ビルエントリー60に投入された通貨単位が特定の通貨単位である場合には、ベット額を特定の通貨単位で表される金額で表示し、投入された通貨単位が特定の通貨単位以外の通貨単位である場合には、ベット額を当該投入された通貨単位で表される金額で表示する。
ゲームコントローラ70では、特定の通貨単位で表される金額によってゲームの進行(ベット、配当の算出等)を行うように構成されており、特定の通貨単位以外の通貨単位でのベット額を下側画像表示パネル141に表示する場合、ゲームコントローラ70は、コントロールパネル30からのベット情報(S68)(ボタンの操作情報)に基づいて、特定の通貨単位でのベット額を得、これをベット情報(S70)としてPTS装置700に送信する(S70)。PTS装置700ではこのベット額を図6(a)に示した換算レートで特定の通貨単位以外の通貨単位で表される金額に換算し(S71)、換算結果を換算結果情報としてゲームコントローラ70に返送する(S72)。これにより、ゲームコントローラ70では、プレーヤがコントロールパネル30を操作してベット入力を行うと、そのベット入力に関する情報(特定通貨単位以外の投入通貨の通貨単位で表されるベット額)がゲームコントローラ70によってスロットマシン10の下側画像表示パネル141の一部に表示されることになる。なお、PTS装置700は、通貨単位によるベット額に加えて、対応するクレジット数を算出し、これをゲームコントローラ70に送信することにより、ゲームコントローラ70は、下側画像表示パネル141にクレジット数によってベット額を表示することもできる。
なお投入通貨の通貨単位を表す情報や金額の情報、表示装置40a・41a・42a・43a・44aに表示される通貨額の情報、さらにはその画像表示用の情報は、PTS装置700、ディスプレイコントローラ170、ゲームコントローラ70の記憶部等、種々の記憶部に記憶して用いることができる。
また、レートの換算はPTS装置700以外(例えば、ゲームコントローラ70やコントロールパネル30等)において実行するようにしてもよい。
このように、本実施形態では、スロットマシン10(ゲームコントローラ70)の処理を特定の通貨単位で行う構成において、ビルエントリー60に投入された紙幣の通貨単位に合わせてコントロールパネル30の各表示部の表示や下側画像表示パネル141における表示(例えば、投入紙幣が「ドル」であれば「ドル」で表示し、投入紙幣が「ペソ」であれば「ペソ」で表示する)を行うことにより、プレーヤが使用する通貨単位に合わせて当該プレーヤにとって把握し易い表示を行うことができる。
(賞の発生処理)
図9は、スロットマシン10のゲームコントローラ70とPTS装置700との間で実行される賞の発生時の処理を示すフローチャートである。
ゲームコントローラ70においては、図7に示したメイン制御処理においてゲームが実行され、その結果として、配当(賞)が発生する(S101)。
ゲームコントローラ70は、配当が発生すると、配当の内容(金額)を表す配当情報をPTS装置700に送信する(S102)。ゲームコントローラ70は、ゲームの処理(配当の付与等)を予め設定されている特定の通貨単位(例えば「ペソ」)で配当の算出等を行うように構成されている。
ゲームコントローラ70では、このような特定の通貨単位での処理に対して、プレーヤが投入した紙幣の通貨単位(投入通貨単位)が異なる通貨単位(例えば、特定の通貨単位が「ペソ」である場合に「ドル」が投入された場合)である場合には、その金額表示(例えば、下側画像表示パネル141やコントロールパネル30の各種表示部に表示される金額)を、特定の通貨単位(例えば「ペソ」)ではなく投入通貨単位(例えば「ドル」)で表示するように構成されている。この特定の通貨単位から投入通貨単位への換算を行うために、ゲームコントローラ70は、配当の発生結果(特定の通貨単位での金額情報)を、配当情報としてPTS装置700へ送信するようになされている(S102)。
配当情報を受信したPTS装置700では、受信した配当情報(特定の通貨単位で表される金額)を、図6(a)について上述した換算レートに基づいて、投入通貨の通貨単位で表される金額に換算し(S103)、換算結果(例えば特定の通貨単位である「ペソ」から投入通貨単位である「ドル」に換算(エクスチェンジ)した結果の金額情報)を換算結果情報としてゲームコントローラ70に返送する(S104)。
換算結果情報を受信したゲームコントローラ70は、受信した換算結果情報に基づいて、各種表示部(下側画像表示パネル141やコントロールパネル30の各表示部)に配当金額をクレジット情報として表示する(S105)。「クレジット情報として表示」とは、発生した配当(賞)の金額や当該金額を加算したプレーヤの所有金額を意味する。
かくして、以上の構成によれば、スロットマシン10(ゲームコントローラ70)では、特定の通貨単位(例えば「ペソ」)でゲームの処理が実行されるのに対して、プレーヤが投入した投入通貨の通貨単位が特定の通貨単位とは異なる場合、特定の通貨単位で発生した配当(賞)の金額が、投入通貨の通貨単位(例えば「ドル」)で表示されることにより、プレーヤにとって使い慣れた通貨単位での金額表示によりプレーヤにとって容易に把握し得るゲーム表示を行うことができる。
なお投入通貨の通貨単位を表す情報やその通貨単位で表される金額(通貨額)の情報、表示装置40a・41a・42a・43a・44aに表示される通貨額の情報、さらにはその画像表示用の情報(通貨単位を表す記号等)は、PTS装置700の記憶部、ディスプレイコントローラ170、ゲーミングコントローラ70の記憶部等、種々の記憶部に記憶することができる。
また、レートの換算はPTS装置700以外(例えば、ゲームコントローラ70やコントロールパネル30等)において実行するようにしてもよい。
また、通貨種の換算(エクスチェンジ)を行う装置はPTS装置700以外であってもよい。例えば、スロットマシン10のゲーミングコントローラ70やコントロールパネル30等、他の装置において実行する構成としてもよい。
(表示装置の表示内容)
スロットマシン10の下側画像表示パネル141には、図10に示す通貨情報に関する情報等が表示される。
下側画像表示パネル141には、シンボル表示領域150の他に、デノミタッチアイコン201、MENUタッチアイコン202、音量タッチアイコン203、CREDIT(クレジット)メータ204、BET(ベット)メータ205、WIN(ウィン)メータ206、ゲームメッセージ表示領域207、フリーゲーム数カウンタ(FGカウンタ)208、WAY数表示領域209、エラー履歴表示領域210、システムメッセージ表示領域211、時計表示領域212(上部表示切換えアイコンを含む)、リトリガー時のストックカウンタ表示領域214が設けられている。
デノミタッチアイコン201は、1クレジット(credit)に相当する金額(例えば0.01ドル)をビルエントリー60に投入した紙幣の通貨単位で表示するものであり、投入通貨の通貨単位を表す通貨記号(例えば「ドル」を表す記号)と共に表示するものである。このデノミタッチアイコン201に触れることにより、1クレジットあたりの設定金額を変更することができる。なお、ビルエントリー60に投入された紙幣の通貨単位が「ペソ」である場合、ゲームコントローラ70は、当該デノミタッチアイコン201に表示される金額及びその通貨単位を表す記号を、「ペソ」を表す表記に切り換える。具体的には、1クレジットあたりの「ペソ」によって表される金額がPTS装置700において換算され、この換算結果がゲームコントローラ70によってデノミタッチアイコン201に表示される。この表示には、「P」に横線2本を加えた通貨単位「ペソ」を表す記号が付加される。このように、デノミタッチアイコン201に表示される1クレジットあたりの金額は、投入される通貨の通貨単位に応じ切り換えられる。
MENUタッチアイコン202は、下側画像表示パネル141に表示される内容(例えば、表示言語)を必要に応じて変更するためのアイコンである。このアイコンに触れることにより、言語を選択するためのポップアップアイコンが表示される。プレーヤはこのアイコンに触れることにより、当該選択内容がゲームコントローラ70に送信され、ゲームコントローラ70により、下側画像表示パネル141に表示される各種の表示文字を選択された言語によって表示する。これにより、プレーヤは所望とする言語表示を選択して表示させることができる。なお、当該選択結果は、ゲームコントローラ60からディスプレイ今ローラ170に送信されることにより、コントロールパネル30の各表示装置34a〜38a、40a〜44a、47aの表示言語を、選択された言語に切換えて表示させることができる。
音量タッチアイコン203は、ゲームコントローラ70に接続されたスピーカから出力される音声や効果音の音量を変化させるためのタッチアイコンである。このアイコンに触れる毎に、音量が小、中、大、小、……のように循環して選択可能となっている。
CREDITメータ204は、スロットマシン10(ゲームコントローラ70)にプレーヤが投入した金額と、ゲームの結果プレーヤに付与された金額とを合計した金額を、プレーヤがビルエントリー60に投入した紙幣の通貨単位で表示するものである。具体的には、プレーヤが投入した紙幣の通貨単位が「ドル」であった場合、PTS装置700は、ビルエントリー60から送信される投入通貨情報(「ドル」で表される通貨単位とその金額)を、特定の通貨単位(例えば「ペソ」)で表される金額及びそれに対応したクレジット数を含む特定の通貨情報と共に、ゲームコントローラ70に送信する。これらの情報を受信したゲームコントローラ70は、プレーヤが投入した通貨単位(例えば「ドル」)によりその金額をCREDITメータ204に表示する。この場合、ゲームコントローラ70は、PTS装置700から送られた投入通貨の通貨単位(例えば「ドル」)を表す情報に基づいて、当該通貨単位「ドル」を表す記号を金額と合わせて表示する。
なお、ビルエントリー60に投入された紙幣の通貨単位が「ペソ」である場合、ゲームコントローラ70は、当該CREDITメータ204に表示される金額及びその通貨単位を表す記号を、「ペソ」を表す表記に切り換える。具体的には、PTS装置700は、ビルエントリー60から送信される投入通貨情報(「ペソ」で表される通貨単位とその金額)を、それに対応したクレジット数を含む特定の通貨情報として、ゲームコントローラ70に送信する。この情報を受信したゲームコントローラ70は、プレーヤが投入した通貨単位「ペソ」によりその金額をCREDITメータ204に表示する。この表示には、例えば、「P」に横線2本を加えた通貨単位「ペソ」を表す記号等が付加される。このように、CREDITメータ204に表示される金額は、投入される通貨の通貨単位に応じ切り換えられる。
プレーヤはこのCREDITメータ204に表示されている金額の範囲でゲームに対するBETを行うことができる。本実施形態では、投入通貨の通貨単位による表示に加えて、例えばクレジット数での表示を行うことが可能となっている。クレジット数による表示は、プレーヤが投入した通貨単位をそのときのレートによってクレジット数に換算された結果を意味する。具体的には、プレーヤが投入した紙幣の通貨単位が「ドル」であった場合、ゲームコントローラ70は、PTS装置700から送信される投入通貨情報と、これを特定の通貨単位(例えば「ペソ」)に換算した結果及びそれに対応したクレジット数を含む特定の通貨情報とに基づいて、投入金額から換算されたクレジット数(例えば「ドル」を「ペソ」に換算した場合の1php=1クレジットに相当するクレジット数)によりCREDITメータ204に表示することができる。
また、CREDITメータ204は、タッチアイコンで構成され、プレーヤがこれに触れることにより、投入通貨単位による表示のみ、又はクレジット数による表示のみに切り換えて表示することもできる。
CREDITメータ204は、プレーヤがベット額を指定する毎に当該ベット額の分だけ減算表示され、また、ゲームの結果配当が付与される毎に、当該配当の分だけ加算表示される。
BETメータ205は、プレーヤがコントロールパネル30を操作することにより指定された、ゲームを実行するためのベット額の総額を表示するものである。プレーヤがコントロールパネル30を操作してベット額を指定すると、指定されたベット額を表す情報がコントロールパネル30からPTS装置700に送信され、PTS装置700において投入通貨の通貨単位で表されるベット額と、これに相当するクレジット数とが算出され、PTS装置700からゲームコントローラ70に送信される。これらの情報を受け取ったゲームコントローラ70は、プレーヤによって指定されたベット額を投入通貨(例えば「ドル」)による金額、クレジット数又はそれらの両方(図10)によって選択的に表示する。この選択は、タッチアイコン構成のBETメータ205に触れることでゲームコントローラ70が実行可能となっている。ゲームコントローラ70は、プレーヤがゲームを終えて自分の手持ちクレジットを払い出すまでのベット額を加算することで、BETメータ205に表示されるベット額をゲーム毎ではなく、ゲームを終了するまでの総額として表示する。このBETメータ205は、各ゲームが行われるごとに更新される。
このように、ビルエントリー60に投入された紙幣の通貨単位が「ドル」である場合には、図10に示すようにベット額として、「ドル」に換算された金額と当該通貨単位(「ドル」)を表す記号とがBETメータ205に表示され、これに対して、ビルエントリー60に特定の通貨単位(例えば「ペソ」)が投入された場合には、BETメータ205には、「ペソ」に換算された金額と当該特定の通貨単位(「ペソ」)を表す記号(「P」に横線2本を加えた記号)とが共に表示される。すなわち、ドル紙幣が投入されている場合には、下側画像表示パネル141のBETメータ205には、プレーヤがコントロールパネル30を操作して入力したベット額が「ドル」の通貨単位で表示され、これに対して、ペソ紙幣が投入されている場合には、BETメータ205には、プレーヤがコントロールパネル30を操作して入力したベット額が「ペソ」の通貨単位で表示される。
WINメータ206は、各ゲーム結果に基づいてプレーヤに付与される配当(賞)の額を表示するものであり、ゲームコントローラ70は、ゲームの実行結果により配当が発生すると、その金額を、投入通貨(例えば「ドル」)による金額、クレジット数又はそれらの両方(図10)によって選択的に表示する。この選択は、タッチアイコン構成のWINメータ206に触れることで実行可能となっている。なお、図10に示したWINメータ206は、ビルエントリー60に投入された紙幣の通貨単位が「ドル」である場合を示しているが、ビルエントリー60に投入された紙幣の通貨単位が「ペソ」であった場合には、図6(d)に示したように、ゲームコントローラ70は、PTS装置700から得られる「ペソ」の通貨単位による金額データに基づいて、「ペソ」による金額及びその通貨単位を表す記号(例えば、「P」に横線2本を加えた記号等)による表記に切り換えられる。
ゲームメッセージ表示領域207は、ゲーム内容に関する説明等を文章により表示するものである。フリーゲーム数カウンタ(FGカウンタ)208は、フリーゲーム数に関する情報を表示するものである。WAY表示領域209は、プレーヤがコントロールパネル30を操作することにより指定したWAYS BETの種類を文字等によって表示するものである。エラー履歴表示領域210は、ゲームの実行に関するエラー表示を行うための領域である。システムメッセージ表示領域211は、支払い、チケット履歴、通信情報等の各種メッセージを表示するための領域である。上部画面切替えボタン212は、上側画像表示パネル131の表示内容を切替えるための領域である。リトリガー時のストックカウンタ214は、リトリガーしたときの残りフィーチャ回数を表示するものである。
(他の実施形態)
上述の実施形態においては、遊技媒体(紙葉類)として紙幣を用いる場合について述べたが、これに限られるものではなく、例えば、電子マネーなどの電子的な有価情報の他、コイン、メダル、トークン、バーコード付きチケットなどを適用することができる。また、通貨単位は「ペソ」、「ドル」に限らず種々の通貨単位を適用可能である。
上述の実施形態においては、投入された紙幣の通貨単位とスロットマシン10に設定された特定の通貨単位との間の換算をPTS装置700において行う場合について述べたが、これに限られるものではなく、例えば、ゲームコントローラ70等、他の装置において実行するようにしてもよい。
上述の実施形態においては、本発明をスロットマシン10に適用する場合について述べたが、これに限られるものではなく、他のゲームマシン、さらには飲料等の自動販売機等、他の機器に広く適用することができる。飲料等の自動販売機に適用する場合、利用者が特定の通貨単位以外の通貨単位の通貨を自動販売機に投入すると、当該自動販売機の制御部は、投入された通貨を特定の通貨単位に換算した上で、当該特定の通貨単位での販売処理を実行する。販売処理とは、投入された金額から利用者が押しボタン等を操作して指定した商品の代金を差し引き、残金をおつりとして払い出す処理を意味する。この場合において、制御部は、投入金額やおつりの額の表示については、販売処理を行った特定の通貨単位ではなく、当該特定の通貨単位から利用者が投入した通貨単位に換算した結果を表示することにより、利用者は自分の慣れた通貨単位での表示を見ることができ、その額の把握が容易となる。
上述の実施形態においては、コントロールパネル30や下側画像表示パネル141へのクレジットデータ(BET額、プレーヤの投入したクレジット数等のデータ)の表示制御をゲームコントローラ70が実行する場合について述べたが、これに限られるものではなく、例えばPTS装置700等、他の装置が実行するようにしてもよい。