JP2019090718A - トルクセンサ、トルクセンサを備えたロボット装置 - Google Patents

トルクセンサ、トルクセンサを備えたロボット装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2019090718A
JP2019090718A JP2017220336A JP2017220336A JP2019090718A JP 2019090718 A JP2019090718 A JP 2019090718A JP 2017220336 A JP2017220336 A JP 2017220336A JP 2017220336 A JP2017220336 A JP 2017220336A JP 2019090718 A JP2019090718 A JP 2019090718A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
torque sensor
torque
seal member
detection unit
detection
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2017220336A
Other languages
English (en)
Inventor
透 永田
Toru Nagata
透 永田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Canon Inc filed Critical Canon Inc
Priority to JP2017220336A priority Critical patent/JP2019090718A/ja
Publication of JP2019090718A publication Critical patent/JP2019090718A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Manipulator (AREA)

Abstract

【課題】 トルクセンサの検出精度向上のためシール部材が用いられる。このシール部材本体の剛性によるトルク検出の精度悪化を低減し、かつ防塵性の高いトルクセンサを提供する。【解決手段】 トルクセンサを構成する第1の構造体と第2の構造体との間の空間における所定の位置に、シール部材が設けられた検出ユニットを備え、検出ユニットは、第1の構造体と第2の構造体のどちらか一方に固定された検出部と、他方に固定された被検出部からなり、シール部材は、検出部と被検出部の対向する空間を封止するよう設けられていることを特徴とするトルクセンサ。【選択図】 図6

Description

本発明は、トルクを検出するトルクセンサ及びトルクセンサを備えたロボット装置に関する。
近年、様々な工業製品の生産ラインにおいてロボット装置が利用されている。この種のロボット装置においては、柔軟物や軽量物、低強度部材等のワークの組付けや精密嵌合といった動作を実現することが要求されている。
しかし、上述のような柔軟物、軽量物、又は低強度部材といったワークは微小な力で破損や変形が生じやすい。そのため、このようなワークの組付けや精密嵌合といった動作では、動作によりワークに作用する力をロボット装置のロボットアーム本体によって高精度に制御する必要がある。そこで、ロボットアーム本体の各リンクに作用するトルクをトルクセンサにより計測して、ロボットアーム本体の駆動制御にフィードバックすることが考えられる。
上記のようにトルクセンサによりロボットアーム本体の駆動制御にフィードバックする場合、トルクセンサのトルク検出精度がロボット装置の駆動制御に大きく影響する。特にトルクセンサのトルク検出部にゴミが付着すると検出精度が悪化するため、トルクセンサは防塵構造を備えていることが望ましい。このような防塵構造に関して、特許文献1のようにトルクセンサの全周をシール部材で覆いゴミの侵入を防ぐ構成が考案されている。
特開2015−155291号公報
しかしながら特許文献1の構成では、トルクの検出方式がトルクセンサを構成する複数の構造体の相対移動量を検出して求める方式である場合に課題が生じる。トルクがかかることで構造体が相対移動を行うと、シール部材は構造体に引っ張られ外力が働く。その際シール部材は元の形に戻ろうとするため、作用・反作用の関係からシール部材には外力が働いている方向とは逆方向に内力が生じる。この内力によるトルクが構造体の相対移動の抵抗となる。このとき、特許文献1のようにトルクセンサの全周をシール部材で覆うと、シール部材が大きくなりシール部材自体の剛性が大きくなる。シール部材の剛性が大きくなると、シール部材に生じる内力も大きくなり発生するトルクも大きくなるため、シール部材自体が構造体の相対移動の抵抗となりトルク検出精度を悪化させてしまう。
さらに、特許文献1のようにトルクセンサの全周をシール部材で覆うことで、トルクセンサ外からのゴミの侵入を防ぐことはできるが、シール部材の内部で発生したゴミを防ぐことができない。
そこで本発明は、シール部材によるトルク検出の精度悪化を低減し、かつ防塵性の高いトルクセンサを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために本発明は、第1の構造体と第2の構造体を、弾性を有する連結部材で互いに連結し、前記第1の構造体と前記第2の構造体との相対移動量から、前記第1の構造体と前記第2の構造体とに作用するトルクを算出するトルクセンサであって、前記第1の構造体と前記第2の構造体との間の所定の位置に、前記相対移動量を検出する検出ユニットを備え、前記検出ユニットは、前記第1の構造体と前記第2の構造体のどちらか一方に固定された検出部と、他方に固定された被検出部と、シール部材とからなり、前記シール部材は、前記検出部と前記被検出部の対向する空間を封止するよう設けられていることを特徴とするトルクセンサを採用した。
本発明によれば、シール部材によりトルクセンサの全周を覆うことなく、防塵が必要なトルクセンサを構成する複数の構造体の相対移動量を検出するための検出ユニットを配した空間を覆っている。そのためシール部材を小さくすることができ、生じる内力を減らすことができる。ゆえにシール部材によるトルク検出の精度悪化が微小となり、高精度なトルク測定が可能になる。またトルクセンサ外部からのゴミの侵入を防ぐだけでなく、トルクセンサを構成する構造体の内部からのゴミも防ぐことができ、ロボットアーム本体に配する場合に極めて効果的である。
本発明の第1の実施形態におけるロボットシステム100の概略構成を示した説明図である。 本発明の実施形態1におけるロボットアーム本体200の各リンク201〜206間における各電動モータ211〜216、各トルクセンサ221〜226の配置の模式図である。 本発明の第1の実施形態におけるロボットシステム100のブロック図である。 本発明の第1の実施形態におけるトルクセンサ201〜206の斜視図である。 本発明の第1の実施形態における光学式エンコーダ502の詳細図である。 本発明の第1の実施形態におけるトルクセンサ201〜206の断面図である。 本発明の第1の実施形態におけるトルクセンサ201〜206の変形例の断面図である。 本発明の第1の実施形態におけるトルクセンサ201〜206の変形例の断面図である。 本発明の第1の実施形態におけるトルクセンサ201〜206の変形例の断面図である。 本発明の第1の実施形態におけるシール部材511の詳細図である。
以下、添付図面を参照して本発明を実施するための形態につき説明する。なお、以下に示す実施形態はあくまでも一例であり、例えば細部の構成については本発明の趣旨を逸脱しない範囲において当業者が適宜変更することができる。また、本実施形態で取り上げる数値は、参考数値であって、本発明を限定するものではない。
(第1の実施形態)
図1は本実施形態のロボットシステムの概略構成を示している。図1において、ロボットシステム100は、多関節ロボットとして構成されたロボットアーム本体200と、ロボットアーム本体200を制御する制御装置300と、外部入力装置400を備えている。
本実施形態のロボットアーム本体200は6軸多関節で構成されている。ロボットアーム本体200は、台座210と6つのリンク201〜206で構成されている。各リンク201〜206は各関節軸A1〜A6を図示した矢印周りにそれぞれ回転駆動する6つの電動モータ211〜216により回転駆動される。即ち、電動モータ211〜216は、各関節が各々連結する各リンク201〜206を相対変位させる駆動力を発生させる駆動源となる。さらに各電動モータ211〜216には電動モータ自体の回転角度を検出するエンコーダが内蔵されている。
電動モータ211〜216の一端にはトルクセンサ221〜226が設けられている。トルクセンサ221〜226は後述する構造体およびその相対移動量を検出する光学式エンコーダを備えている。ロボットアーム本体200の関節駆動時には、ロボットアーム本体200のリンクの相対変位に伴うトルクセンサ221〜226の構造体の相対移動量が光学式エンコーダによって検出される。
同図より、ロボットアーム本体200の台座210とリンク201は図中の電動モータ211とトルクセンサ221を挟んで接続されている。電動モータ211は、初期姿勢から矢印方向に可動範囲を有するものとする。
ロボットアーム本体200のリンク201とリンク202は電動モータ212とトルクセンサ222を挟んで接続されている。電動モータ212は、初期姿勢から矢印方向に可動範囲を有するものとする。
ロボットアーム本体200のリンク202とリンク203は電動モータ213とトルクセンサ223を挟んで接続されている。電動モータ213は、初期姿勢から矢印方向に可動範囲を有するものとする。
ロボットアーム本体200のリンク203とリンク204は電動モータ214とトルクセンサ224を挟んで接続されている。電動モータ214は、初期姿勢から矢印方向に可動範囲を有するものとする。
ロボットアーム本体200のリンク204とリンク205は電動モータ215とトルクセンサ225を挟んで接続されている。電動モータ215は、初期姿勢から矢印方向に可動範囲を有するものとする。
ロボットアーム本体200のリンク205とリンク206は電動モータ216とトルクセンサ226を挟んで接続されている。電動モータ216は、初期姿勢から矢印方向に可動範囲を有するものとする。
制御装置300が、各電動モータ211〜216の回転角度をそれぞれ制御することにより、ロボットアーム本体200の手先であるリンク206を任意の3次元位置で任意の方向に向けることができる。
外部入力装置400は、制御装置300に複数の教示点のデータを送信する教示装置であり、主にロボットシステム100の設置現場において、操作者がロボットアーム本体200の動作を指定するのに用いられる。
図2はロボットアーム本体200の各リンク201〜206間における各電動モータ211〜216、各トルクセンサ221〜226の配置を模式的に表している。今回は説明の簡略化のため、リンク201とリンク202を例にとり説明する。
図2のように電動モータ212はリンク201に対して、リンク202をA2を軸として相対回転可能に連結する。電動モータ212は入力駆動軸251によりリンク201に設けられている。
また、トルクセンサ222は、電動モータ212の出力駆動軸252と、リンク202側のリンク駆動軸253の間に配置されている。トルクセンサ222は、後述する構造体およびその相対移動量を検出する光学式エンコーダを備える。リンク202が電動モータ212により駆動される際には、リンク駆動軸253と出力駆動軸252の相対変位に伴うトルクセンサ222の構造体の相対移動量が光学式エンコーダによって検出される。
なお、簡略化のため、図示を省略しているが、電動モータ211〜216の部位には、他に波動歯車機構などを利用した減速機が含まれていてよい。
図3は本実施形態におけるロボットシステム100の制御ブロック図である。制御装置300が制御プログラムを実行することにより、ロボットアーム本体200の各部が制御される。
図3より、制御装置300はロボットアーム本体200の各種動作に応じて対応する電動モータ211〜216を制御するためのプログラムや、それらの制御に必要なデータ等を記憶したROM302を有する。さらにロボットシステム100を制御する上で必要なデータ、設定値、プログラム等を展開するとともにCPU301の作業領域として使用するRAM303を備えている。外部入力装置400は汎用入出力インターフェイスI/O304などによって接続されている。
各電動モータ211〜216はモータドライバ231〜236に各々接続されており制御装置300からの制御値に従って駆動する。また各電動モータ211〜216の駆動量を検出するためのエンコーダ261〜266が、各電動モータ211〜216に内蔵されており制御装置300に位置の情報をフィードバックする事ができる。
また上述した各トルクセンサ221〜226の出力を制御装置300に返し、各電動モータ211〜216の駆動にフィードバックする事で、駆動時に各リンク201〜206でかかるトルクを制御できる。さらに各トルクセンサ221〜226の値からロボットアーム本体200のリンク206で発生する力を計算で求める事ができ、組立対象の部品に印加する荷重をフィードバック制御する事が可能である。
図4は本実施形態におけるトルクセンサ221の構造を示した図である。なお、図4は各トルクセンサ221〜226を代表して示しており、図4と同様の構造を各トルクセンサ222〜226も有している。同図より、トルクセンサ221は円筒形のフレーム501と、光学式エンコーダ502により構成されている。光学式エンコーダ502は回転軸503を中心としたフレーム501の円周上に対向配置されている。
フレーム501は、第1の固定部材504、第2の固定部材505、およびこれら両者を相対移動可能に連結するフレーム501の円周上に配置された連結部材506により構成されている。第1の固定部材504、第2の固定部材505、連結部材506は本実施形態では同じ材質で一体に作られている。また第1の固定部材504には検出ヘッド支持部510を取り付ける取付部512が設けられている。第1の固定部材504は特許請求の範囲に記載の「第1の構造体」の一例であり、第2の固定部材505は特許請求の範囲に記載の「第2の構造体」の一例である。
第1の固定部材504と第2の固定部材505は、図示のような中空の円筒形状に構成される。これら第1の固定部材504、第2の固定部材505は、相対変位する測定対象、例えば図2の電動モータ211〜216の出力駆動軸252および各リンク201〜206のリンク駆動軸253にそれぞれ締結するためのフランジ部位として機能する。
連結部材506は、ドーナツ形状の第1の固定部材504と、第2の固定部材505の間を結合するリブ形状の部材として構成されている。この複数の連結部材506は回転軸503を中心として、第1の固定部材504と第2の固定部材505の間に円陣配置されている。
また第1の固定部材504と第2の固定部材505には、電動モータ211〜216の出力駆動軸252と各リンク201〜206のリンク駆動軸253にそれぞれ締結するための締結部位507が複数個配置されている。本実施形態ではビス止めを行うビス孔が締結部位507として、第1の固定部材504および第2の固定部材505にそれぞれ12個配置されている。
フレーム501の各部位は、目的のトルク検出範囲およびその必要分解能などに応じた弾性係数を有する所定の材質、例えば樹脂や、金属(鋼材、ステンレスなど)の材質から構成される。さらにフレーム501は3Dプリンタによって製造されてもよい。具体的には、フレーム501の設計データ(例えばCADデータ)から、3Dプリンタ用のスライスデータを作成し、そのデータを従来の3Dプリンタに入力することにより製造することができる。
光学式エンコーダ502は光学式の位置センサとしての機能を有する。光学式エンコーダ502は、スケール508と、スケール508から位置情報を検出する検出ヘッド509を備える。また検出ヘッド509は検出ヘッド支持部510に取り付けられており、検出ヘッド509とスケール508が対向する空間をシール部材511により封止している。以下、詳細に説明する。
なお、光学式エンコーダ502は特許請求の範囲に記載の「検出ユニット」の一例である。検出ヘッド509は特許請求の範囲に記載の「検出部」の一例であり、スケール508は特許請求の範囲に記載の「被検出部」の一例である。
図5は光学式エンコーダ502を詳細に説明した図である。図5(a)はスケール508の平面図、図5(b)は検出ヘッド509の平面図、図5(c)はスケール508及び検出ヘッド509を対向配置させた際の図である。
図5(a)よりスケール508は、反射型のスケールであり、格子配列の光学パターン541を有する。光学パターン541は、例えばAl、Crで形成されている。
図5(b)より検出ヘッド509は、反射型の検出ヘッドであり、発光素子551及び受光素子552を有する。
図5(c)より検出ヘッド509は、発光素子551から光をスケール508に対して矢印S1のように照射し、スケール508の光学パターン541から矢印S2のように反射した光を受光素子552が受光する。
なお、検出ヘッド509は第1の固定部材504に、スケール508は第2の固定部材505に設けられているが逆でも構わない。相対移動量が検出できるならば、第1の固定部材と第2の固定部材のどちらか一方に検出ヘッド509、他方にスケール508が設けられていればよい。
ここで、回転軸503まわりのトルクが作用し、第1の固定部材504と第2の固定部材505とが相対移動すると、検出ヘッド509とスケール508の相対位置が矢印E方向に変化する。そしてスケール508に照射されている光の照射位置がスケール508上を移動する。
このとき、スケール508に照射されている光がスケール508上に設けられたパターンを通過すると、検出ヘッド509の受光素子552で検出される光の光量が変化する。この光量の変化から、第1の固定部材504と第2の固定部材505との相対移動量を検出する。検出ヘッド509が検出した相対移動量をフレーム501に作用したトルクに変換する感度係数を用いることでトルク検出値に変換される。
なお、このスケールパターンは、検出演算の方式によっては1条のみならず、(例えば配置位相の異なる)複数条の濃淡パターンを複数条配置することもできる。スケールパターンのピッチは、位置検出に必要とされる分解能などに応じて決定するが、近年ではエンコーダの高精度化/高分解能化に伴い、μmオーダのピッチのものも利用可能である。
上述した検出ヘッド509とスケール508の対向する空間が一点鎖線で示した空間Dである。この空間Dを本実施形態の方法により封止する。
図6は、光学式エンコーダ502の部分に相当する断面図であり、図4の一点鎖線AAより矢印P方向の矢視断面に相当する。図5より検出ヘッド支持部510、スケール508は、それぞれ第1の固定部材504、および第2の固定部材505に対して固定されており、検出ヘッド509については、検出ヘッド支持部510に固定されている。
図6より、検出ヘッド支持部510は第1の固定部材504に形成された取付部512に固定される。図に示すように取付部512は、第1の固定部材504に凹部形状を有して設けられている。
この検出ヘッド509とスケール508との間にシール部材511が挿入されている。シール部材511はリング状の形状で、発光素子551と受光素子552とスケール508に接触しないよう、かつ上述した空間Dに外界からの異物が侵入しないよう局所的に空間Dの周囲に配置されている。また、シール部材511は第1の固定部材504と第2の固定部材505の間の空間に配置され、シール部材511にはスポンジ等の低剛性の材料が用いられている。
これにより、第1の固定部材504と第2の固定部材505の相対移動量を検出するのに必要な空間を微小な量のシール部材で封止できるので、シール部材511の剛性による相対移動量への影響を低減させることができる。
また、シール部材511は検出ヘッド509により押圧されて挟みこまれている。その際、第1の固定部材504と第2の固定部材505の相対移動により生じるシール部材511の内力が、シール部材511に働く静止摩擦力より小さくなるようにしている。そのため、シール部材511と検出ヘッド509の間に擦れは発生せず、シール部材511が損傷して生じるゴミを防ぐことができる。
また、シール部材511を各トルクセンサ221〜226を構成する部品に密着させて擦れの発生を防いでも良い。
また、図7のように検出ヘッド支持部510と、第2の固定部材505との間にシール部材511を挿入し、検出ヘッド509とスケール508全体を封止し、検出ヘッド509とスケール508の対向する空間を封止しても同様の効果を得ることができる。
また、図8のように検出ヘッド支持部510をステー部材で構成し、発光素子551のための配線514を外部へ引き出しやすいよう構成してもよい。この場合、検出ヘッド支持部510には発光素子551からの照射光をスケール508側に送りかつスケール508からの反射光を受光素子552で受光するための開口部515が設けられている。
検出ヘッド509は、検出ヘッド支持部510との取付において開口部515を覆うよう検出ヘッド支持部510に固定される。そのため開口部515からの異物が、検出ヘッド509とスケール508の対向する空間へ侵入することを防ぐ。
また検出ヘッド支持部510が、発光素子551に電力を供給するための配線514の障壁とならないため、配線514の引き出しが容易となる。
さらに、トルクセンサ221を構成する第1の固定部材504と第2の固定部材505の相対移動量が少なくてもトルクセンサの検出精度に影響がない場合、図9のように連結部材506を短くしても良い。こうすれば検出ヘッド支持部510を用いず、第1の固定部材504、第2の固定部材505に直接検出ヘッド509とスケール508を設けて、シール部材511により検出ヘッド509とスケール508の対向する空間を封止することができる。
この場合、連結部材506を短くすることで、検出ヘッド509とスケール508を近づけて対向させることができる。そして検出ヘッド509とスケール508の対向する空間をシール部材511で囲み、検出ヘッド509と第2の固定部材505でシール部材511を挟み込む。こうすることで検出ヘッド509とスケール508の対向する空間を封止し、検出ヘッド支持部510を用いない簡素な構成にすることができる。なお、シール部材511の配置の仕方は図6のように検出ヘッド509に接触させながら設けても良いし、図7のように検出ヘッド支持部510に接触させながら設けても構わない。
(実施例)
以下、実際にシール部材511の設計値を用いて説明する。図10はシール部材の詳細図である。図10(a)はシール部材511をxy平面から見た図、図10(b)はxz平面から見た図である。
図10(a)よりシール部材511は一辺8.8mmの正方形となっており、角を全て面取りしている。また検出ヘッド509とスケール508を囲うため、一辺6.2mmの全ての角を面取りした正方形の孔が設けられている。図10(b)よりシール部材511の厚みは1.0mmである。シール部材511の材質はPVAスポンジである。図4よりこのシール部材511が2か所設けられた光学式エンコーダ502にそれぞれ設けられている。なお、シール部材511は押圧されて挿入されているため、実際に変形する時の厚みは0.8mmとなっている。シール部材511が変形する方向の弾性係数は115kPaである。
ここで、ある部材が変形することで生じる応力σは、内力をQ、内力が生じる断面積をAとすると数式(1)より求まる。
Figure 2019090718
応力が生じる断面積Aは、トルクによりねじれて変形する部分の断面積となる。本実施例では、応力が生じる断面積Aは数式(2)より、
Figure 2019090718
となり、応力が生じる断面積Aはシール部材511一つあたり約39mmとなった。
また、応力σは変形する方向の弾性係数とひずみから算出される。今回はトルクによりねじれて変形するため、弾性係数をG、せん断ひずみをγとすると応力σはフックの法則より数式(3)より求まる。
Figure 2019090718
せん断ひずみγはシール部材511の厚みをl、変形量をΔXとすると数式(4)で求まる。
Figure 2019090718
今回はフレーム501に50Nmのトルクがかかった場合を考える。このかけているトルクがトルクセンサ221〜226により検出したい値となる。構造解析の結果、第1の固定部材504と第2の固定部材505の相対移動量は約23μmと試算された。この相対移動量分シール部材511も同様に変形するものとして、相対移動量を変位量ΔXとし、押圧されているシール部材511の厚みl=0.8mmを数式(4)に代入するとシール部材511のせん断ひずみγは約0.029となった。
以上よりG=115kPa、γ=0.029を数式(3)に代入すると、シール部材511に働く応力σは約3.30kPaとなった。このσ=3.30kPaと、A=39mmから、シール部材511に生じる内力Qは数式(1)より約0.13Nとなった。
シール部材511は回転軸503から距離37.5mmの位置にあるため、シール部材511の内力によるトルクは0.0048Nmとなる。これが2つ設けられているため約0.01Nmが第1の固定部材と第2の固定部材の相対移動に抵抗し検出誤差となりうる。
今回は50Nmのトルクをかけているため、シール部材511の内力によるトルクはかけているトルクに比べて0.02%程度となった。つまりシール部材511の内力による検出誤差への影響は0.02%となる。一般的にトルクセンサの検出誤差精度は1%以下の精度で求められるため、本実施例によりトルクセンサ221〜226の検出誤差精度は問題ないことがわかる。
本実施例のトルクセンサ221〜226を特許文献1のように全周をシール部材で覆って封止する場合、シール部材511に生じる内力がかかる断面積Aは約6700mmであることがトルクセンサ221〜226の設計仕様より算出された。
本発明を適用した場合の断面積は、2つのシール部材511を合わせて約80mmとなる。トルクセンサ221〜226の全周を覆った場合の断面積はこれの80倍以上であるため、内力により生じるトルクも数式(1)より80倍となる。結果、トルクセンサ221〜226の全周をシール部材511で覆った場合の検出誤差への影響は0.02%の80倍、つまり1.6%となり、1パーセント以上となってしまった。
以上、本実施形態のトルクセンサによれば、シール部材511により検出ヘッド509とスケール508の対向する空間を囲うよう局所的に用いている。これにより必要なシール部材511の量を低減させることができる。また、シール部材511を微小にさせることができるため、シール部材511に生じる内力によるトルクを低減させることでき、検出精度を高めることができる。
ゆえに、シール部材自体が構造体の相対移動の抵抗となってトルク検出精度を悪化させることなく、トルクセンサ221〜226の検出部分を封止することができ、検出誤差やエラーの発生を抑制することができる。
また、図7で示したトルクセンサ221〜226により検出ヘッド509のための配線514を、外部に引き出しやすくなるため、配線へのダメージが少ない引き回し方を容易にとることができる。
さらにトルクセンサ外部からのゴミの侵入を防ぐだけでなく、トルクセンサを構成する構造体の内部からのゴミも防ぐことができ、ロボットアーム本体200に配する場合に極めて効果的である。
なお、上記実施形態におけるトルクセンサ221〜226のフレーム501の連結部材506の本数は、本実施形態で示した本数に限定されるものではない。図4では、光学式エンコーダ502に隣接する連結部材506は、他の箇所よりも配置の間隔を広く図示しているが、本実施形態で示した配置間隔に限定されるものではない。また、スケール508および検出ヘッド509の設置数についても、本実施例で示した設置個数に限定されるものではなく、例えば1個でも良いし3個以上設置しても良い。
上記実施形態ではスケール508と検出ヘッド509は回転軸503に沿って対向するよう配置されたが、これに限らず回転軸503に直交するように対向配置させても良い。
(その他の実施形態)
また上記実施形態では、第1の固定部材504と第2の固定部材505との相対移動量を検出するために光学式のエンコーダを用いたが別の形態をとっても良い。例えば磁気的に変位を計測する方法に関して、第1の固定部材504と第2の固定部材505のどちらに磁束発生源、磁電変換素子を配置して検出しても良い。第1の固定部材504と第2の固定部材505が相対移動することで、磁束発生源と磁電変換素子との距離の変化に伴い、磁電変換素子へ流入する磁束密度の大きさに変化が生じ、磁束密度の変化に伴う磁電変換素子の出力が変化する。この磁電変換素子の出力の変化を検出することで変位を計測することができる。
また上記実施形態では、ロボットアーム本体200が6つの関節を有する6関節ロボットである場合を説明したが、関節の数はこれに限定されるものではない。ロボットアーム本体200の形式として、垂直多軸構成を示したが、パラレルリンク型など異なる形式のロボットアーム本体200の関節においても上記と同等の構成を実施することができる。
ロボットアーム本体200の関節の構成例を図2により示したが、関節の構成はこれだけに限定されるものではなく、当業者において任意に設計変更が可能である。また、各電動モータ211〜216は、上述の構成に限定されるものではなく、各関節を駆動する駆動源は例えば人工筋肉のようなデバイス等であってもよい。
本発明は産業用ロボットに利用可能である。
100 ロボットシステム
200 ロボットアーム本体
211〜216 電動モータ
221〜226 トルクセンサ
231〜236 モータドライバ
251 入力駆動軸
252 出力駆動軸
253 リンク駆動軸
261〜266 エンコーダ
300 制御装置
400 外部入力装置
501 フレーム
502 光学式エンコーダ
503 回転軸
504 第1の固定部材
505 第2の固定部材
506 連結部材
507 締結部位
508 スケール
509 検出ヘッド
510 検出ヘッド支持部
512 取付部
514 配線
541 光学パターン
551 発光素子
552 受光素子

Claims (7)

  1. 第1の構造体と第2の構造体を、弾性を有する連結部材で互いに連結し、前記第1の構造体と前記第2の構造体との相対移動量から、前記第1の構造体と前記第2の構造体とに作用するトルクを算出するトルクセンサであって、
    前記第1の構造体と前記第2の構造体との間の所定の位置に、前記相対移動量を検出する検出ユニットを備え、
    前記検出ユニットは、前記第1の構造体と前記第2の構造体のどちらか一方に固定された検出部と、他方に固定された被検出部と、シール部材とからなり、
    前記シール部材は、前記検出部と前記被検出部の対向する空間を封止するよう設けられていることを特徴とするトルクセンサ。
  2. 請求項1に記載のトルクセンサにおいて、前記シール部材は、弾性を有し、前記検出部と前記被検出部とが対向する空間の周囲を、前記検出ユニットと接触しながら取り囲むよう、かつ押圧されて配されていることを特徴とするトルクセンサ。
  3. 請求項1または請求項2に記載のトルクセンサにおいて、
    中空の円筒形で、前記トルクセンサの円周上に前記検出ユニットが配されていることを特徴とするトルクセンサ。
  4. 請求項2に記載のトルクセンサにおいて、
    前記検出部はステー部材を介して前記第1の構造体もしくは前記第2の構造体に固定され、
    前記ステー部材から、前記検出部の配線が引き出されていることを特徴とするトルクセンサ。
  5. 請求項1または請求項4のいずれか1項に記載のトルクセンサにおいて、前記トルクによって、前記シール部材に生じる内力によるトルクの値が前記トルクの値に対して1%以下であると計算されることを特徴とするトルクセンサ。
  6. 請求項3に記載のトルクセンサにおいて、
    前記検出部は発光素子と受光素子を備え、
    前記被検出部はスケールであることを特徴とするトルクセンサ。
  7. 請求項1から請求項6のいずれか1項に記載のトルクセンサを、ロボットアームを構成するリンクの間に備えたロボット装置。
JP2017220336A 2017-11-15 2017-11-15 トルクセンサ、トルクセンサを備えたロボット装置 Pending JP2019090718A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017220336A JP2019090718A (ja) 2017-11-15 2017-11-15 トルクセンサ、トルクセンサを備えたロボット装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017220336A JP2019090718A (ja) 2017-11-15 2017-11-15 トルクセンサ、トルクセンサを備えたロボット装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2019090718A true JP2019090718A (ja) 2019-06-13

Family

ID=66836204

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017220336A Pending JP2019090718A (ja) 2017-11-15 2017-11-15 トルクセンサ、トルクセンサを備えたロボット装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2019090718A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2021187332A1 (ja) * 2020-03-18 2021-09-23 ファナック株式会社 力センサを備えた回転軸構造及びロボット
DE102022213548B4 (de) 2021-12-24 2024-04-18 Canon Kabushiki Kaisha Roboter mit verschiedenen Drehmomentsensoren in verschiedenen Gelenken

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2021187332A1 (ja) * 2020-03-18 2021-09-23 ファナック株式会社 力センサを備えた回転軸構造及びロボット
DE112021001706T5 (de) 2020-03-18 2023-01-12 Fanuc Corporation Drehwellenstruktur mit kraftsensor und roboter
JP7364784B2 (ja) 2020-03-18 2023-10-18 ファナック株式会社 力センサを備えた回転軸構造及びロボット
DE102022213548B4 (de) 2021-12-24 2024-04-18 Canon Kabushiki Kaisha Roboter mit verschiedenen Drehmomentsensoren in verschiedenen Gelenken

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US10350767B2 (en) Sensor, driving mechanism, and robot
US10583570B2 (en) Displacement measurement device, robot, and robot arm
US20160221193A1 (en) Robot apparatus, method for controlling robot, program, and recording medium
US9120228B2 (en) Method of controlling robot and robot
JP2019132857A (ja) センサ、駆動機構、およびロボット
US7040033B2 (en) Six degrees of freedom precision measuring system
JP7254579B2 (ja) センサ、ロボット、ロボットシステム、ロボットシステムを用いた物品の製造方法、センサの制御方法、構造体、プログラム及び記録媒体
JP2010531238A (ja) 切断機用自在軸受装置の位置調整用装置および方法
JP2019090718A (ja) トルクセンサ、トルクセンサを備えたロボット装置
Garnier et al. A metrological device for robot identification
US11826909B2 (en) Driving mechanism, robot apparatus, method for controlling driving mechanism, method of manufacturing an article using robot arm, and storage medium
CN213703489U (zh) 力传感器组件及包括该组件的执行器、机器人
US20230136568A1 (en) Robot, control method therefor, method for manufacturing article using robot, and storage medium
JP2020097078A (ja) ロボット装置、ロボット装置の制御方法、ロボット装置を用いた物品の製造方法、検出装置、制御プログラム及び記録媒体
Tsetserukou et al. Development of a whole-sensitive teleoperated robot arm using torque sensing technique
JP6977363B2 (ja) トルク検出用モジュール、駆動装置、ステージ装置、ロボット装置、及び制御装置
JP2022094042A (ja) 検出装置、検出方法、ロボット装置、ロボット装置の制御方法、ロボット装置を用いた物品の製造方法、駆動装置、制御プログラムおよび記録媒体
KR20220135729A (ko) 플렉스플라인의 변형량 시험 장치
JP2020015146A (ja) ロボットアーム、ロボット装置
CN113146659B (zh) 扭矩检测设备及方法、机器人、物品制造方法、控制设备
CN111558954A (zh) 力传感器组件、测量方法及包括该组件的执行器、机器人
JP2020069625A (ja) 関節装置、ロボットアーム、ロボットアームの制御方法、検出装置、及び物品の製造方法
Garant et al. Noncollocated proprioceptive sensing for lightweight flexible robotic manipulators
JP7469523B2 (ja) 変位検出センサ、制御装置、及び制御システム
Renaud et al. Kinematic analysis for a novel design of MRI-compatible torque sensor