JP2019090283A - レール締結装置 - Google Patents

レール締結装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2019090283A
JP2019090283A JP2017221247A JP2017221247A JP2019090283A JP 2019090283 A JP2019090283 A JP 2019090283A JP 2017221247 A JP2017221247 A JP 2017221247A JP 2017221247 A JP2017221247 A JP 2017221247A JP 2019090283 A JP2019090283 A JP 2019090283A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
rail
washer
fastening
fastening device
tie plate
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2017221247A
Other languages
English (en)
Inventor
秀明 柳川
Hideaki Yanagawa
秀明 柳川
淳一 嶋
Junichi Shima
淳一 嶋
利昭 篠原
Toshiaki Shinohara
利昭 篠原
佐藤 克彦
Katsuhiko Sato
克彦 佐藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
TETSUDO KIKI KAISHA
Tetsudo Kiki KK
Original Assignee
TETSUDO KIKI KAISHA
Tetsudo Kiki KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by TETSUDO KIKI KAISHA, Tetsudo Kiki KK filed Critical TETSUDO KIKI KAISHA
Priority to JP2017221247A priority Critical patent/JP2019090283A/ja
Publication of JP2019090283A publication Critical patent/JP2019090283A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Railway Tracks (AREA)

Abstract

【課題】レールを確実に締結することができるとともに、レールを短時間で簡単に着脱することができるレール締結装置を提供する。【解決手段】レール締結装置8は、まくらぎ7とレール2との間に挿入される分岐タイプレート9にこのレール2を締結する。座金14は、レール2の底部上面2gを押さえ付けており、隣接するレール2同士の間隔が狭くなる狭隘部のレール2を上下方向に着脱可能なように、分岐タイプレート9の座金固定部9cに着脱自在に固定される。締結ナット13b及び座金13c,13dを取り外し、締結ナット15b及び座金15cを取り外すと、レール2の上方への移動に支障となる座金11,14が取り外せる。このため、レール2を横方向に一旦ずらしてから上方に移動させたり、レール2の姿勢を一旦斜めにしてから上方に移動させたりする作業が不要になる。【選択図】図4

Description

この発明は、レールを支持する支承体とこのレールとの間に挿入される挿入部材に、このレールを締結するレール締結装置に関する。
分岐器の狭隘部のようなレール同士の間隔が狭くなる箇所では、レール底部の両縁部を座金によって押さえ付けて締結することができない。このため、このような狭い箇所でレールを締結するときには、レール底部の両縁部を座金によって締結する構造ではなく、レール底部の片側の縁部に凹形の金具を嵌め込み、レールに作用する横方向の力のみに対抗している。従来のレール締結装置は、隣接するレール間の間隔が狭くなる分岐器の狭隘部において、レールと支承体との間に挿入される分岐タイプレートにこのレールを締結部材によって締結している(例えば、特許文献1参照)。このような従来のレール締結装置では、レールのレール底部の一方の縁部を座金によって押さえ付け、このレール底部の他方の縁部を分岐タイプレートに溶接された掛け止め部によって掛け止めする構造の分岐タイプレートを使用している。
特開2014-214538号公報
図9〜図11に示す従来のレール締結装置108は、分岐器のレール102とまくらぎ107との間に挿入される分岐タイプレート109と、この分岐タイプレート109をまくらぎ107に締結する締結部材110と、レール底部102bの一方の底部上面102gを押さえ付けるブロック状の座金111と、座金111を分岐タイプレート109に締結する締結部材113と、レール底部102bの他方の底部上面102gを引っ掛ける逆L字状の引っ掛け部114などを備えている。このような従来のレール締結装置108では、図10に示すように、分岐タイプレート109の上面に凹形の金具を溶接して逆L字状の引っ掛け部114を形成しており、レール底部102bの一方の縁部をこの引っ掛け部114に嵌め込んでいる。従来のレール締結装置108では、レール底部102bの底部上面102gと座金111の押さえ部111aとを密着させて上方向から作用する力を受け、レール底部102bの底部側面102iと座金111及び引っ掛け部114とを密着させて横方向から作用する力を受けている。
しかし、従来のレール締結装置108では、レール底部102bの底部上面102gと引っ掛け部114との間に微小な隙間(例えば設計寸法で3.4mm程度)が形成されている。このため、従来のレール締結装置108では、レール底部102bの一方の底部上面102gについては座金111の押さえ部111aによって鉛直方向から締結されているが、レール底部102bの他方の底部上面102gについては引っ掛け部114によって鉛直方向から締結されていない。
また、従来のレール締結装置108では、分岐タイプレート109から座金111を取り外した後に、レール102を分岐タイプレート109から取り外すときに、レール底部102bの一方の縁部が引っ掛け部114と干渉し、レール102を真上に持ち上げて移動させることができない。このため、従来のレール締結装置108では、図12に示すように、レール102を横方向に一旦移動させて、レール底部102bの一方の縁部を引っ掛け部114から抜け出させた後に、レール102を上方向に移動させる必要がある。また、従来のレール締結装置108では、図13に示すように、引っ掛け部114とは反対側のレール底部102bの縁部を持ち上げてレール102を傾かせて、レール底部102bの縁部を引っ掛け部114から抜け出させた後に、レール102を上方向に移動させる必要がある。このため、従来のレール締結装置108では、レール102の着脱作業に手間がかかるとともに作業時間が長くなり作業性が良好ではない。
この発明の課題は、レールを短時間で簡単に着脱することができるとともに、レールを確実に締結することができるレール締結装置を提供することである。
この発明は、以下に記載するような解決手段により、前記課題を解決する。
なお、この発明の実施形態に対応する符号を付して説明するが、この実施形態に限定するものではない。
請求項1の発明は、図1〜図5及び図8に示すように、レール(2)を支持する支承体(3)とこのレールとの間に挿入される挿入部材(9)に、このレールを締結するレール締結装置であって、隣接するレール同士の間隔が狭くなる狭隘部(N1〜N4)で、前記レールの底部上面(2g)を押さえ付ける座金(14)を備え、前記座金は、前記狭隘部のレールを上下方向に着脱可能なように、前記挿入部材に着脱自在に固定されることを特徴とするレール締結装置(8)である。
請求項2の発明は、請求項1に記載のレール締結装置において、図2〜図4及び図7に示すように、前記挿入部材は、前記座金を着脱自在に固定する座金固定部(9c)を備え、前記座金固定部は、前記レールの底部側面(2i)を押さえる押さえ部(9d)を備えることを特徴とするレール締結装置である。
請求項3の発明は、図1〜図5及び図8に示すように、レール(2)を支持する支承体(3)とこのレールとの間に挿入される挿入部材(9)に、このレールを締結するレール締結装置であって、隣接するレール同士の間隔が狭くなる狭隘部(N1〜N4)の外側で前記レールの底部上面(2g)を押さえ付ける第1の座金(11)と、この狭隘部の内側で前記レールの底部上面を押さえ付ける第2の座金(14)とを備え、前記第1及び前記第2の座金は、前記狭隘部のレールを上下方向に着脱可能なように、前記挿入部材に着脱自在に固定されることを特徴とするレール締結装置(8)である。
請求項4の発明は、請求項3に記載のレール締結装置において、図2〜図4及び図7に示すように、前記挿入部材は、前記第1の座金を着脱自在に固定する座金固定部(9c)を備え、前記座金固定部は、前記レールの底部側面(2i)を押さえる押さえ部(9d)を備えることを特徴とするレール締結装置である。
請求項5の発明は、請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載のレール締結装置において、図1に示すように、前記挿入部材は、前記分岐器類(3)に使用される分岐タイプレート(9)又は床板であることを特徴とするレール締結装置である。
この発明によると、レールを短時間で簡単に着脱することができるとともに、レールを確実に締結することができる。
この発明の実施形態に係るレール締結装置が使用される分岐器を模式的に示す平面図である。 この発明の実施形態に係るレール締結装置の斜視図である。 この発明の実施形態に係るレール締結装置の正面図である。 この発明の実施形態に係るレール締結装置の縦断面図である。 この発明の実施形態に係るレール締結装置の平面図である。 この発明の実施形態に係るレール締結装置によって締結される分岐タイプレートの外観図であり、(A)は平面図であり、(B)は(A)のVI-VIB線で切断した状態を示す断面図であり、(C)は(A)のVI-VIC線で切断した状態を示す断面図である。 この発明の実施形態に係るレール締結装置の座金の外観図であり、(A)は正面図であり、(B)は平面図であり、(C)は右側面図であり、(D)は左側面図である。 この発明の実施形態に係るレール締結装置によって締結されるレールの交換作業時の動作を説明するための正面図である。 従来のレール締結装置の斜視図である。 従来のレール締結装置の正面図である。 従来のレール締結装置の平面図である。 従来のレール締結装置によって締結されるレールの交換作業時の動作の一例を説明するための正面図である。 従来のレール締結装置によって締結されるレールの交換作業時の動作の他の例を説明するための正面図である。
以下、図面を参照して、この発明の実施形態について詳しく説明する。
図1、図3及び図4に示す車輪1は、レール2と回転接触する部材である。車輪1は、レール頭部2aの頭頂面2dと接触して摩擦抵抗を受ける踏面1aと、脱輪を防止するために車輪1の外周部に連続して形成されたフランジ面1bなどを備えている。
図1〜図5に示すレール2は、車輪1を案内する部材である。レール2は、車輪1を支持し案内して鉄道車両を走行させる。レール2は、図2〜図5に示すように、車輪1と接触するレール頭部2aと、分岐タイプレート9を介してまくらぎ7に支持されるレール底部(フランジ部)2bと、レール頭部2aとレール底部2bとを繋ぐレール腹部(ウェブ部)2cなどを備えている。レール頭部2aは、車輪1と接触する部分である。レール頭部2aは、図2〜図5に示すように、車輪1を直接支持する頭頂面(頭部上面)2dと、レール頭部2aの左右の側面部分を構成し頭頂面2dと連続する頭部側面2eなどを備えている。図2〜図5に示すレール底部2bは、レール締結装置8によって分岐タイプレート9上に設置されて取り付けられる部分である。レール底部2bは、レール締結装置8の座金11,14によって押さえ付けられる底部上面2gと、分岐タイプレート9と接合する底部下面2hと、レール底部2bの左右の側面部分を構成する底部側面2iなどを備えている。レール腹部2cは、レール頭部2aとレール底部2bとを繋ぐ部分であり、レール頭部2aに作用する輪重及び横圧をレール底部2bに伝達する。図1〜図5に示すレール2は、例えば、主に在来線で使用される50kgNレール、又は新幹線及び主要な在来線で使用される60kgレールである。
図1に示す分岐器3は、一つの軌道を二つ以上の軌道に分ける装置である。図1に示す分岐器3は、基準線LMが直線であり分岐線(他の一線)LBが曲線である片開き分岐器である。分岐器3は、ポイント部4と、クロッシング部5と、リード部6などを備えている。分岐器3は、例えば、この分岐器3の前端(ポイント部4)側から後端(クロッシング部5)側に向かう方向(A,B方向(対向))に車輪1を誘導するとともに、この分岐器3の後端側から前端側に向かう方向(A,B方向とは反対方向(背向))にも車輪1を誘導する。分岐器3は、例えば、図中実線で示すように、車輪1がA方向に転動するときが常時開通している方向(定位)であり、図中二点鎖線で示すように車輪1がB方向に転動するときが常時開通していない方向(反位)である。
ポイント部4は、分岐器3を構成する部分のうち軌道を分ける部分である。ポイント部4は、先端部を尖らせた転換可能な可動レールであるトングレール4a,4bと、このトングレール4a,4bの先端部が密着及び分離する基本レール4c,4dなどを備えている。ポイント部4は、図中実線で示すように、車輪1がA方向に転動するときには、トングレール4a,4bがC1方向に転換して、トングレール4aが基本レール4cと密着し、トングレール4bが基本レール4dから離間している。一方、ポイント部4は、図中二点鎖線で示すように、車輪1がB方向に転動するときには、トングレール4a,4bがC1方向とは反対方向のC2方向に転換して、トングレール4aが基本レール4cから離間し、トングレール4bが基本レール4dと密着している。ポイント部4は、分岐器3を転換するための転換力を発生する電気転てつ機などの転換装置と連動するように、この転換装置につながれている転てつ棒にトングレール4a,4bが連結されている。
クロッシング部5は、分岐器3を構成する部分のうち軌道が交わる部分である。クロッシング部5は、このクロッシング部5とともに軌間を構成する主レール5a,5bと、クロッシング部5を構成し先端の頭部が尖ったノーズレール5cなどを備えている。
リード部6は、分岐器3を構成する部分のうちポイント部4とクロッシング部5とを連絡する部分である。リード部6は、トングレール4a,4bの後端とクロッシング部5の前端とを繋ぐリードレール6a,6bなどを備えている。リード部6は、ポイント部4の基本レール4c,4dとクロッシング部5の主レール5a,5bとをリードレール6a,6bによって繋いでいる。
狭隘部N1〜N4は、隣接するレール2同士の間隔が狭くなる箇所である。狭隘部N1〜N4は、図1に示すように、レール2が互いに接近している箇所である。狭隘部N1は、クロッシング部5の後端部付近であり、クロッシング部5に接続する箇所においてレール2が隣接している。狭隘部N2は、クロッシング部5の前端部付近であり、クロッシング部5がリード部6に接続する箇所においてリードレール6aとリードレール6bとが隣接している。狭隘部N3,N4は、ポイント部4の後端部付近であり、狭隘部N3はトングレール4aと基本レール4cとが隣接しており、狭隘部N4はトングレール4bと基本レール4dとが隣接している。
図3〜図5に示すまくらぎ7は、レール2を支持する支承体(支持体)である。まくらぎ7は、レール2を固定し軌間を正確に保持するとともに、レール2から伝達される列車荷重を広く道床に分散させるために、レール2と道床との間に設置される。図3〜図5に示すまくらぎ7は、天然の樹木から製造され防腐処理が施された木まくらぎであり、分岐器3に使用される分岐まくらぎである。まくらぎ7は、レール2の長さ方向に所定の間隔をあけて配置されており、レール2を離散的に支持している。
図2〜図5に示すレール締結装置8は、レール2をまくらぎ7に締結する装置である。レール締結装置8は、分岐タイプレート9にレール2を締結するとともに、この分岐タイプレート9をまくらぎ7に締結する。レール締結装置8は、図1に示す分岐器3の狭隘部N1〜N4においてレール2をまくらぎ7に締結する。以下では、図1に示す分岐器3の狭隘部N1のレール2をレール締結装置8が締結する場合を例に挙げて説明する。レール締結装置8は、図2〜図6に示す分岐タイプレート9と、図2及び図5に示す締結部材10と、図2〜図5に示す座金11と、ガイド部12と、締結部材13と、図2〜図5及び図7に示す座金14と、図2〜図5に示す締結部材15などを備えている。図2〜図5に示すレール締結装置8は、図9〜図11に示す従来のレール締結装置108の引っ掛け部114とは異なり、レール底部2bの底部上面2gを締結する締結構造を備えている。レール締結装置8は、レール2を軌間方向D1,D2に移動させて位置調整した後であっても、レール底部2bの底部上面2gを座金11によって押さえ付けられるように、軌間方向D1,D2にこの座金11を位置調整可能な位置調整機構を備えている。ここで、軌間方向D1,D2とは、レール2の幅方向(まくらぎ7の長さ方向)である。
図2〜図6に示す分岐タイプレート9は、レール2とまくらぎ7との間に挿入される部材である。分岐タイプレート9は、レール2とまくらぎ7との間に挟み込まれた状態でまくらぎ7に締結される締結用部材である。図2〜図6に示す分岐タイプレート9は、図1に示すような分岐器3に使用されるタイプレートであるとともに、レール2を軌間内側に傾斜して敷設する傾斜敷設が可能な傾斜タイプレートであり、分岐器3の狭隘部N1に設置される。分岐タイプレート9は、まくらぎ7が木まくらぎであるときには荷重を分散して木まくらぎの表面を保護するとともに、図2及び図5に示す締結部材10によってまくらぎ7に締結されることによって横圧抵抗力を増強する。図2〜図6に示す分岐タイプレート9は、例えば、一般構造用圧延材などの金属をプレス加工又は切断加工して所定の形状に形成されており、図2、図5及び図6に示すように平面形状が四角形の板状部材である。図2〜図5に示す分岐タイプレート9は、例えば、50kgNレール用分岐タイプレート又は60kgレール用分岐タイプレートである。分岐タイプレート9は、分岐器3の分岐する度合いを標準化して表す分岐器3の番数(図1に示す基準線LMと分岐線LBとのなす角度)に応じて必要な個数が使用され、分岐器3の番数が大きいときには設置個数が多数になる。分岐タイプレート9は、図3〜図6に示す座面9aと、図2、図5及び図6に示す締結孔9bと、図2〜図6に示す座金固定部9cと、押さえ部9dと、図4及び図6に示す締結孔9e,9fなどを備えている。
図3〜図6に示す座面9aは、レール底部2bの底部下面2hを搭載する部分である。座面9aは、車輪1からレール2に作用する車両の重量及び横圧の合成力の方向が傾斜するため、図3及び図4に示すようにレール2に傾斜を付与して軌道に作用する破壊力を減少させる。座面9aは、図6(B)に示すように、分岐タイプレート9の一方の端部から他方の端部に向かって徐々に傾斜する傾斜面に形成されている。座面9aは、図3及び図4に示すように、座金14に押さえ付けられる側のレール底部2bの底部下面2hの縁部が分岐タイプレート9上の所定の位置に位置決めされるように、この底部下面2hの縁部が引っ掛かる段差部が形成されている。
図2、図5及び図6に示す締結孔9bは、分岐タイプレート9を貫通する貫通孔である。締結孔9bは、図2及び図5に示す締結部材10の雄ねじ部10bを挿入するために、分岐タイプレート9に形成された円形状の貫通孔である。締結孔9bは、図6(A)に示すように、分岐タイプレート9の角部に合計4個所定の間隔をあけて形成されている。
図2〜図6に示す座金固定部9cは、座金14を着脱自在に固定する部分である。座金固定部9cは、図2〜図4に示すように、座金14を支持するとともにレール底部2bの底部側面2iを押さえ付ける。座金固定部9cは、分岐タイプレート9の上面に突出して形成されている。座金固定部9cは、例えば、この座金固定部9cの下面を分岐タイプレート9の上面に溶接することによって、この分岐タイプレート9と一体に形成されている。座金固定部9cは、図6(C)に示すように、断面形状が略U字状であり、図6(A)に示すように平面形状が四角形の板状部である。座金固定部9cは、分岐タイプレート9の一方の端部であってこの分岐タイプレート9の中心線上に形成されており、締結孔9bよりも僅かに内側に形成されている。座金固定部9cは、図3及び図6に示す接合面9gと、図5及び図6に示す嵌合面9hなどを備えている。図3及び図6に示す接合面9gは、座金14側の接合面14bと接合する部分である。接合面9gは、座金固定部9cの上面に形成された平坦面であり、座金14を支持する座面として機能する。図5及び図6に示す嵌合面9hは、座金14側の嵌合面14dと嵌合する部分である。嵌合面9hは、図6(A)(C)に示すように、座金固定部9cの接合面9gの両端に形成された垂直な壁部であり、レール2の長さ方向に座金14が移動するのを阻止する。
図2〜図6に示す押さえ部9dは、レール底部2bの底部側面2iを押さえる部分である。押さえ部9dは、座金固定部9cの側面に形成された平坦面である。押さえ部9dは、締結部材13によって締結される側とは反対側のレール底部2bの底部側面2iと密着するように、この底部側面2iと同様に垂直面に形成されている。
図4及び図6に示す締結孔9eは、分岐タイプレート9を貫通する貫通孔である。締結孔9eは、図4に示す締結部材15の締結ボルト15aを分岐タイプレート9の上面側から挿入するために、図6(A)(B)に示すように分岐タイプレート9に形成された貫通孔である。締結孔9eは、座金固定部9cの接合面9gの中心に形成されている。締結孔9eは、図4及び図6(B)(C)に示すように、回り止め部9iと抜け止め部9jなどを備えている。回り止め部9iは、締結部材15の締結ボルト15aの回転を阻止する部分である。回り止め部9iは、図6(B)(C)に示すように、分岐タイプレート9の上面側に形成されており、図6(A)に示すようにボルト頭部15dを挿入可能なように長孔状に形成されている。回り止め部9iは、図4に示す締結ボルト15a側の回り止め部15fが嵌合することによって、締結ボルト15aに締結ナット15bを装着するときに、この締結ボルト15aが中心線回りに回転するのを阻止する。回り止め部9iは、この回り止め部9iから締結ボルト15aを挿入し、この締結ボルト15aを90°回転させて上方に僅かにスライドさせたときに,この締結ボルト15a側の回り止め部15fが嵌合する。回り止め部9iは、締結ボルト15aのボルト頭部15dを挿入する挿入口としても機能する。抜け止め部9jは、締結部材15の締結ボルト15aが締結孔9bから抜け出すのを阻止する部分である。抜け止め部9jは、図4及び図6(B)(C)に示すように、回り止め部9iと連続して分岐タイプレート9の下面側に形成されており、ボルト頭部15dが引っ掛かるように段状に形成されている。抜け止め部9jは、ボルト頭部15dを回り止め部9iから挿入して締結ボルト15aを中心線回りに90°回転させることによって、このボルト頭部15dを引っ掛けてこのボルト頭部15dが締結孔9eから抜け出すのを阻止する。
図4及び図6に示す締結孔9fは、分岐タイプレート9を貫通する貫通孔である。締結孔9fは、図4に示す締結部材13の締結ボルト13aを分岐タイプレート9の上面側から挿入するために、図6(A)(B)に示すように分岐タイプレート9に形成された貫通孔である。締結孔9fは、図6(A)に示すように、座金固定部9cが形成されている側とは反対側の分岐タイプレート9の端部に、この分岐タイプレート9の中心線上に形成されており、締結孔9bよりも内側に形成されている。締結孔9fは、図6(A)に示すように、分岐タイプレート9の上面側に形成されており、ボルト頭部13eを挿入可能なように略T形状に形成されている。締結孔9fは、図6(A)(B)に示す挿入口9kと、図6(B)に示す抜け止め部9mと、回り止め部9nなどを備えている。図6(A)(B)に示す挿入口9kは、締結部材13の締結ボルト13aのボルト頭部13eを挿入する部分である。挿入口9kは、分岐タイプレート9の上面側に形成されており、図6(A)に示すようにボルト頭部13eを挿入可能なように長孔状に形成されている。図6(B)に示す抜け止め部9mは、締結部材13の締結ボルト13aが締結孔9fから抜け出すのを阻止する部分である。抜け止め部9mは、挿入口9kと連続して分岐タイプレート9の下面側に形成されている。抜け止め部9mは、挿入口9kから締結ボルト13aを挿入し、この締結ボルト13aを抜け止め部9mに向けてスライドさせたときに,この締結ボルト13aのボルト頭部13eが引っ掛かる。抜け止め部9mは、締結ボルト13aのボルト頭部13eを引っ掛けることによって、この締結ボルト13aが締結孔9fから抜け出すのを阻止する。回り止め部9nは、締結部材13の締結ボルト13aの回転を阻止する部分である。回り止め部9nは、図6(B)に示すように、分岐タイプレート9の上面側に形成されている。回り止め部9nは、挿入口9kから締結ボルト13aを挿入し、この締結ボルト13aを抜け止め部9mに向けてスライドさせたときに、この締結ボルト13a側の回り止め部13gと嵌合する。回り止め部9nは、図4に示す締結ボルト13a側の回り止め部13gが嵌合することによって、締結ボルト13aに締結ナット13bを装着するときに、この締結ボルト13aが中心線回りに回転するのを阻止する。
図2及び図5に示す締結部材10は、分岐タイプレート9をまくらぎ7に締結する部材である。締結部材10は、例えば、分岐タイプレート9をまくらぎ7に締結するねじくぎである。締結部材10は、図2及び図5に示すように、分岐タイプレート9の上面を押さえ付けるように平面形状が円形の頭部10aと、図5に示すように水平面で切断したときの断面形状が円形であり分岐タイプレート9の締結孔9bに挿入されてまくらぎ7の下穴にねじ込まれる雄ねじ部10bなどを備えている。締結部材10は、分岐器3の番数に応じて必要な本数が使用される。
図2〜図5に示す座金11は、レール2を押さえ付ける部材である。座金11は、図2〜図4に示すように、分岐タイプレート9と締結部材13との間に挟み込まれるとともに、レール底部2bの底部側面2iとガイド部12の傾斜部12bとの間に挟み込まれており、図1に示す狭隘部N1でレール底部2bの底部上面2gを押さえ付ける。座金11は、図2〜図5に示すように、図1に示す狭隘部N1の外側でレール底部2bの底部上面2gを押さえ付ける。ここで、狭隘部N1の外側とは、座金14によって押さえ付けられる側とは反対側(図2〜図5に示す右側)であり、左右のレール2の内側(軌間内側)である。座金11は、狭隘部N1のレール2を上下方向に着脱可能なように、分岐タイプレート9に着脱自在に固定される。座金11は、例えば、一般構造用圧延材などの金属をプレス加工又は切断加工して所定の形状に形成されており、図5に示すように平面形状が略台形形の板状部材である。座金11は、図3及び図14に示す押さえ部11a,11bと、図2〜図4に示す接合面11cと、図4及び図5に示す挿入孔11dなどを備えている。座金11は、この座金11側の押さえ部11aと座金14側の押さえ部14aとの間にレール底部2bを挟み込むことによって、レール2に作用する軌間方向D1,D2の力に対して抵抗力を発生させる。
図3及び図14に示す押さえ部11aは、レール底部2bの底部上面2gを押さえる部分である。押さえ部11aは、レール底部2bの底部上面2gと密着するように、この底部上面2gと同様の傾斜角度(勾配)で傾斜面に形成されている。押さえ部11bは、レール底部2bの底部側面2iを押さえる部分である。押さえ部11bは、レール底部2bの底部側面2iと密着するように、この底部側面2iと同様に垂直面に形成されている。図2〜図5に示す接合面11cは、締結部材13の座金13cと接合する部分である。接合面11cは、座金11の上面に形成された平坦面であり、座金13cを支持する座面として機能する。図4及び図5に示す挿入孔11dは、締結部材13の締結ボルト13aを挿入する部分である。挿入孔11dは、図5に示すように、分岐タイプレート9に対して座金11をスライドさせた状態で締結ボルト13aが座金11を貫通するように長孔に形成されている。
図2〜図5に示すガイド部12は、座金11を軌間方向D1,D2に位置調整可能なように、分岐タイプレート9に対してこの座金11をスライド自在にガイドする部分である。ガイド部12は、分岐タイプレート9に対して座金11をスライドさせたときに、この座金11を軌間方向D1,D2に進退させてこの座金11の位置を調整する位置調整部として機能する。ガイド部12は、図2〜図6に示す傾斜部12aと、図2〜図4に示す傾斜部12bなどを備えており、くさび状の傾斜部12aと傾斜部12bとの接合位置を調整することによって、分岐タイプレート9に対して座金11の位置を調整する。ガイド部12は、分岐タイプレート9側の傾斜部12aと座金11側の傾斜部12bとのスライド位置を調整することによって、この座金11を軌間方向D1,D2に位置調整する。
図2〜図6に示す傾斜部12aは、座金11側の傾斜部12bとスライド自在に接合する部分である。傾斜部12aは、図5に示すように、レール2の長さ方向と交差する方向に分岐タイプレート9の上面に、図2〜図4及び図6(B)に示すように所定の深さで直線状に形成されている。傾斜部12aは、図5及び図6(A)に示すように、分岐タイプレート9の一方の縁部から他方の縁部まで形成されている。傾斜部12aは、図2〜図4に示すように、分岐タイプレート9に形成された凹状の溝であり、この溝の外側側面を傾斜させて傾斜壁に形成している。
図2〜図4に示す傾斜部12bは、分岐タイプレート9側の傾斜部12aとスライド自在に接合する部分である。傾斜部12bは、図2〜図4に示すように、分岐タイプレート9側の傾斜部12aに沿ってレール2の長さ方向に位置調整可能なように、傾斜部12aと同じ傾斜角度で直線状に形成されている。傾斜部12bは、座金11の一方の端部から他方の端部まで形成されている。傾斜部12bは、座金11の下面から突出して形成された傾斜壁であり、傾斜部12aと密着するように傾斜部12a側の傾斜壁と同じ傾斜角度(勾配)で形成されている。
図2〜図5に示す締結部材13は、レール2を分岐タイプレート9に締結する部材である。締結部材13は、分岐タイプレート9に座金11を締結することによって、この座金11の押さえ部11aをレール底部2bの底部上面2gに密着させて、この分岐タイプレート9にレール2を締結する。締結部材13は、締結ボルト13aと、締結ナット13bと、座金13c,13dなどを備えている。
締結ボルト13aは、座金11を締め付ける部材である。締結ボルト13aは、分岐タイプレート9に着脱自在に固定されており、図4に示すボルト頭部13eと、図2〜図4に示す雄ねじ部13fと、図4に示す回り止め部13gなどを備えている。図4に示すボルト頭部13eは、分岐タイプレート9と嵌合する部分である。ボルト頭部13eは、図6(B)に示す抜け止め部9mに嵌合するように、縦断面形状が略T字状に形成されている。図2〜図4に示す雄ねじ部13fは、締結ナット13bの雌ねじ部と噛み合う部分である。雄ねじ部13fは、締結ボルト13aの先端部に形成されている。図4に示す回り止め部13gは、締結ボルト13aの回転を阻止する部分である。回り止め部13gは、図6(B)に示す分岐タイプレート9側の回り止め部9nと嵌合するように、図4に示すボルト頭部13eの首下の一部の横断面形状が正方形に形成されている。図2〜図5に示す締結ナット13bは、締結ボルト13aに装着される部材である。座金13cは、締結ナット13bと座金13dとの間に挟み込まれる部材であり、座金13dは座金11の接合面11cと座金13cとの間に挟み込まれる部材である。
図2〜図5及び図7に示す座金14は、レール2を押さえ付ける部材である。座金14は、分岐タイプレート9の座金固定部9cと締結部材15との間に挟み込まれており、図1に示す狭隘部N1でレール底部2bの底部上面2gを押さえ付ける。座金14は、図2〜図5に示すように、図1に示す狭隘部N1の内側でレール底部2bの底部上面2gを押さえ付ける。ここで、狭隘部N1の内側とは、座金11によって押さえ付けられる側とは反対側(図2〜図5に示す左側)であり、左右のレール2の外側(軌間外側)である。座金14は、狭隘部N1のレール2を上下方向に着脱可能なように、分岐タイプレート9に着脱自在に固定される。座金14は、図2〜図5に示すように、分岐タイプレート9の所定に位置に位置決めされた状態で、分岐タイプレート9と締結部材15との間に挟み込まれる。座金14は、例えば、一般構造用圧延材などの金属をプレス加工又は切断加工して所定の形状に形成されており、図5及び図7(B)に示すように平面形状が略四角形の板状部材である。座金14は、図9〜図11に示す従来のレール締結装置108の引っ掛け部114とは異なり、分岐タイプレート9に着脱自在に交換可能である。座金14は、図2〜図4及び図7(A)(C)に示す押さえ部14aと、図4及び図7に示す接合面14bと、図2〜図5及び図7に示す接合面14cと、図5及び図7に示す嵌合面14dと、図4及び図7に示す挿入孔14eなどを備えている。
図2〜図4及び図7(A)(C)に示す押さえ部14aは、レール底部2bの底部上面2gを押さえる部分である。押さえ部14aは、図3及び図4に示すように、レール底部2bの底部上面2gと密着するように、この底部上面2gと同様の傾斜角度(勾配)で傾斜面に形成されている。図4及び図7に示す接合面14bは、座金固定部9cの接合面9gと接合する部分である。接合面14bは、座金14の下面に形成された平坦面である。図2〜図5及び図7に示す接合面14cは、締結部材15の座金15cと接合する部分である。接合面14cは、座金14の上面に接合面14bと平行に形成された平坦面であり、座金15cを支持する座面として機能する。図5及び図7に示す嵌合面14dは、座金固定部9c側の嵌合面9hと嵌合する部分である。嵌合面14dは、座金固定部9c側の嵌合面9hに嵌合するようにこの嵌合面9hと同様に平坦面に形成されている。図4及び図7に示す挿入孔14eは、締結部材15の締結ボルト15aを挿入する部分である。挿入孔14eは、図2〜図4に示す締結ボルト15aの雄ねじ部15eを挿入するために、図7(B)に示すように座金14に形成された円形状の貫通孔である。挿入孔14eは、締結ボルト15aのボルト頭部15dを締結孔9eに挿入した後に、この締結ボルト15aの雄ねじ部15eが挿入する。
図2〜図5に示す締結部材15は、レール2を分岐タイプレート9に締結する部材である。締結部材15は、分岐タイプレート9に座金14を締結することによって、この座金14の押さえ部14aをレール底部2bの底部上面2gに密着させて、この分岐タイプレート9にレール2を締結する。締結部材15は、図2〜図5に示す締結部材13と同一構造であり、締結ボルト15aと、締結ナット15bと、座金15cなどを備えている。
締結ボルト15aは、座金14を締め付ける部材である。締結ボルト15aは、分岐タイプレート9に着脱自在に固定されており、図4に示すボルト頭部15dと、図2〜図4に示す雄ねじ部15eと、図4に示す回り止め部15fなどを備えている。図4に示すボルト頭部15dは、分岐タイプレート9と嵌合する部分である。ボルト頭部15dは、分岐タイプレート9の座金固定部9cの回り止め部9iから挿入して、掛け止め部9jに掛け止めされるように、縦断面形状が略T字状に形成されている。図2〜図4に示す雄ねじ部15eは、締結ナット15bの雌ねじ部と噛み合う部分である。雄ねじ部15eは、締結ボルト15aの先端部に形成されている。図4に示す回り止め部15fは、締結ボルト15aの回転を阻止する部分である。回り止め部15fは、図6に示す分岐タイプレート9側の回り止め部9iと嵌合するように、図4に示すボルト頭部15dの首下の一部の横断面形状が正方形に形成されている。図2〜図5に示す締結ナット15bは、締結ボルト15aに装着される部材である。座金15cは、締結ナット13bと座金14との間に挟み込まれる部材である。
次に、この発明の実施形態に係るレール締結装置の作用を説明する。
図1に示す分岐器3の狭隘部N1のレール2を交換するときには、この狭隘部N1の分岐タイプレート9からレール2を取り外す必要がある。この場合には、図2〜図5に示す締結部材13の締結ナット13bを作業者が緩めて、締結ナット13b及び座金11,13c,13dを締結ボルト13aから作業者が取り外す。同様に、締結部材15の締結ナット15bを作業者が緩めて、締結ナット15b及び座金15cを締結ボルト15aから作業者が取り外した後に、分岐タイプレート9の座金固定部9cから座金14を作業者が取り外す。その結果、レール底部2bの底部上面2gから座金11,14の押さえ部11a,14aが離れて、分岐タイプレート9からレール2が締結解除される。この状態で、レール交換作業時に使用されるレール山越器を作業者が軌道を跨ぐように設置し、このレール山越器に装着されたレール巻上器によってレール2が吊り上げられて、分岐タイプレート9の座面9aからレール2が取り外される。図9〜図11に示す従来のレール締結装置108の引っ掛け部114に代えて、図2〜図5に示すレール締結装置8が着脱自在の座金14を備えているため、図8に示すようにレール2の上方への移動に支障となる座金11,14が取り外せる。このため、図12に示すように、レール2を横方向に一旦ずらしてから上方に移動させたり、図13に示すようにレール2の姿勢を一旦斜めにしてから上方に移動させたりする作業が不要になる。
分岐タイプレート9にレール2を取り付けるときには、レール巻上器によってレール2を吊り下げながら分岐タイプレート9の座面9a上にレール2の底部下面2hが搭載される。このとき、レール2の下方への移動に支障となる座金11,14が取り外されているため、レール2を下方に移動させてから横方向に移動させたり、レール2の姿勢を斜めにしながら横方向に移動させたりする作業が不要になる。
次に、図2〜図5に示す締結部材13の締結ボルト13aに座金11,13c,13dを作業者が取り付けて、この締結ボルト13aの雄ねじ部13fに締結ナット13bを作業者が締め付ける。同様に、分岐タイプレート9の座金固定部9cに座金14を作業者が取り付けた後に、締結部材15の締結ボルト15aに座金15cを作業者が取り付けて、この締結ボルト15aの雄ねじ部15eに締結ナット15bを作業者が締め付ける。その結果、レール底部2bの一方の底部上面2gが座金11によって締結されるとともに、このレール底部2bの他方の底部上面2gが座金14によって締結される。図9〜図11に示す従来のレール締結装置108の引っ掛け部114に代えて、図2〜図5に示すレール締結装置8が着脱自在の座金14を備えているため、レール底部2bの底部上面2gと座金14との間に隙間が形成されず、座金14の押さえ部14aがこの底部上面2gに密着する。
この発明の実施形態に係るレール締結装置には、以下に記載するような効果がある。
(1) この実施形態では、隣接するレール2同士の間隔が狭くなる狭隘部N1で、レール2の底部上面2gを座金14が押さえ付け、この狭隘部N1のレール2を上下方向に着脱可能なように、分岐タイプレート9にこの座金14が着脱自在に固定される。また、この実施形態では、隣接するレール同士の間隔が狭くなる狭隘部N1の外側でレール2の底部上面2gを座金11が押さえ付けるとともに、この狭隘部N1の内側でレール2の底部上面2gを座金14が押さえ付けており、この狭隘部N1のレール2を上下方向に着脱可能なように、分岐タイプレート9に座金11,14が着脱自在に固定される。このため、レール2を短時間で簡単に着脱することができるとともに、レール2を確実に締結することができる。例えば、図9〜図11に示す従来のレール締結装置108では、図10に示すように、レール102の底部上面102gと引っ掛け部114との間に僅かに隙間が形成されている。しかし、この実施形態では、従来のレール締結装置108の引っ掛け部114を省略して、図4に示すようにレール2の底部上面2gを座金14が押さえ付けている。このため、この実施形態では、分岐タイプレート9にレール2をより一層確実に締結することができる。また、図9〜図11に示す従来のレール締結装置108では、レール102を上方向に移動するときにレール102の底部上面102gと引っ掛け部114とが干渉するため、図12及び図13に示すようにレール102を一旦横方向に移動させたり姿勢を斜めにしたりする必要があった。しかし、この実施形態では、図8に示すように、レール2の底部上面2gを押さえ付ける座金14が着脱自在である。このため、この実施形態では、分岐タイプレート9上からレール2を上方向に移動させることができ、レール交換時の作業性を大幅に向上させることができる。さらに、レール締結装置8の本体部分の大きさが従来のレール締結装置108と変わらないため、既設品の交換品として簡単に低コストで使用することができる。
(2) この実施形態では、座金14を着脱自在に固定する座金固定部9cを分岐タイプレート9が備えており、この座金固定部9cの押さえ部9dがレール2の底部側面2iを押さえる。このため、レール2に作用する上下方向の力を座金14によって受けることができるとともに、レール2に作用する横方向の力を座金固定部9cの押さえ部9dによって受けることができる。
(3) この実施形態では、分岐タイプレート9が分岐器3に使用されるタイプレートである。このため、レール締結装置8を構成する装置本体部分の基本構造を大規模に改変しないで、既存の分岐タイプレート9の基本構造を利用することができる。その結果、低コストでレール2を確実に締結することができるとともに、レール交換時の作業性を向上させることができる。
この発明は、以上説明した実施形態に限定するものではなく、以下に記載するように種々の変形又は変更が可能であり、これらもこの発明の範囲内である。
(1) この実施形態では、分岐器3が片開き分岐器である場合を例に挙げて説明したが、このような分岐器類に限定するものではない。例えば、渡り線、シーサースクロッシング、ダブルスリップスイッチ、シングルスリップスイッチ、固定ダイヤモンドクロッシング又は可動ダイヤモンドクロッシングなどの他の分岐器類についても、この発明を適用することができる。また、この実施形態では、分岐器3が直線から分岐する片開き分岐器である場合を例に挙げて説明したが、片開き分岐器に限定するものではない。例えば、直線から分岐する両開き分岐器、振分分岐器、三枝分岐器、複分岐器又は三線式分岐器など、曲線の内方に分岐する内方分岐器、又は曲線の外方に分岐する外方分岐器などの他の分岐器類についても、この発明を適用することができる。
(2) この実施形態では、狭隘部N1のレール2をレール締結装置8が締結する場合を例に挙げて説明したが、狭隘部N2〜N4のレール2をレール締結装置8が締結する場合についても、この発明を適用することができる。また、この実施形態では、狭隘部N1の軌間内側でレール底部2bの底部上面2gを座金11が押さえ付け、狭隘部N1の軌間外側でレール底部2bの底部上面2gを座金14が押さえ付ける場合を例に挙げて説明したが、このような締結方法にこの発明を限定するものではない。例えば、狭隘部N1〜N4の軌間外側でレール底部2bの底部上面2gを座金11が押さえ付け、狭隘部N1〜N4の軌間内側でレール底部2bの底部上面2gを座金14が押さえ付ける場合についても、この発明を適用することができる。
(3) この実施形態では、レール2とまくらぎ7との間に挿入される挿入部材が分岐タイプレート9である場合を例に挙げて説明したが、主として2本以上のレール2とまくらぎ7との間に挿入される鋼板である床板などの他の挿入部材についても、この発明を適用することができる。また、この実施形態では、まくらぎ7が木まくらぎである場合を例に挙げて説明したが、木まくらぎに限定するものではない。例えば、緊張材として使用される鋼材によってプレストレスが与えられたプレストレストコンクリート製まくらぎ(PC(Prestressed concrete)まくらぎ)、合成樹脂製の合成まくらぎ、又は鋼製若しくは鋳鉄製の鉄まくらぎなどについても、この発明を適用することができる。さらに、この実施形態では、支承体としてまくらぎ7を例に挙げて説明したが、このような支承体に限定するものではない。例えば、矩形平板状のプレキャストのコンクリート板(軌道スラブ)によって構成されて道床とまくらぎとを一体化させた省力化軌道の一種である軌道スラブ、又はレール2をそれぞれ支持するプレストレスコンクリート構造(PRC構造)の縦梁を鋼管製の継材によって連結する梯子状のラダーまくらぎなどの支承体についても、この発明を適用することができる。
(4) この実施形態では、締結部材10がねじくぎである場合を例に挙げて説明したが、止めくぎ又は犬くぎなどの他の締結部材についても、この発明を適用することができる。また、この実施形態では、狭隘部N1の外側でレール2の底部上面2gを座金11によって押さえ付け、この狭隘部N1の内側でレール2の底部上面2gを座金14によって押さえ付ける場合を例に挙げて説明したが、この狭隘部N1の内側及び外側でレール2の底部上面2gを座金14によって押さえ付ける場合についても、この発明を適用することができる。さらに、この実施形態では、レール底部2bの底部上面2gを座金14によって押さえる場合を例に挙げて説明したが、座金14の構造を一種類に限定するものではない。例えば、底部上面2gの傾斜角度や底部側面2iの高さが異なる場合についても対応可能なように、底部側面2iと接触する部分の押さえ部14aの高さとこの押さえ部14aの傾斜角度とが異なる複数種類の座金14を用意し、レール底部2Bの寸法形状の異なる複数種類のレール2に対応可能なように最適な座金14を選択する場合についても、この発明を適用することができる。
1 車輪
2 レール
2b レール底部
2g 底部上面
2i 底部側面
3 分岐器(分岐器類)
4 ポイント部
5 クロッシング部
6 リード部
7 まくらぎ(支承体)
8 レール締結装置
9 分岐タイプレート(挿入部材)
10 締結部材
11 座金(第1の座金)
11a,11b 押さえ部
12 ガイド部
12a,12b 傾斜部
13 締結部材(第1の締結部材)
14 座金(第2の座金)
14a 押さえ部
15 締結部材(第2の締結部材)

Claims (5)

  1. レールを支持する支承体とこのレールとの間に挿入される挿入部材に、このレールを締結するレール締結装置であって、
    隣接するレール同士の間隔が狭くなる狭隘部で、前記レールの底部上面を押さえ付ける座金を備え、
    前記座金は、前記狭隘部のレールを上下方向に着脱可能なように、前記挿入部材に着脱自在に固定されること、
    を特徴とするレール締結装置。
  2. 請求項1に記載のレール締結装置において、
    前記挿入部材は、前記座金を着脱自在に固定する座金固定部を備え、
    前記座金固定部は、前記レールの底部側面を押さえる押さえ部を備えること、
    を特徴とするレール締結装置。
  3. レールを支持する支承体とこのレールとの間に挿入される挿入部材に、このレールを締結するレール締結装置であって、
    隣接するレール同士の間隔が狭くなる狭隘部の外側で前記レールの底部上面を押さえ付ける第1の座金と、この狭隘部の内側で前記レールの底部上面を押さえ付ける第2の座金とを備え、
    前記第1及び前記第2の座金は、前記狭隘部のレールを上下方向に着脱可能なように、前記挿入部材に着脱自在に固定されること、
    を特徴とするレール締結装置。
  4. 請求項3に記載のレール締結装置において、
    前記挿入部材は、前記第2の座金を着脱自在に固定する座金固定部を備え、
    前記座金固定部は、前記レールの底部側面を押さえる押さえ部を備えること、
    を特徴とするレール締結装置。
  5. 請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載のレール締結装置において、
    前記挿入部材は、前記分岐器類に使用される分岐タイプレート又は床板であること、
    を特徴とするレール締結装置。
JP2017221247A 2017-11-16 2017-11-16 レール締結装置 Pending JP2019090283A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017221247A JP2019090283A (ja) 2017-11-16 2017-11-16 レール締結装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017221247A JP2019090283A (ja) 2017-11-16 2017-11-16 レール締結装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2019090283A true JP2019090283A (ja) 2019-06-13

Family

ID=66836005

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017221247A Pending JP2019090283A (ja) 2017-11-16 2017-11-16 レール締結装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2019090283A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN110952392A (zh) * 2019-12-01 2020-04-03 中铁二院工程集团有限责任公司 一种易维护的减振扣板式磁浮扣件系统

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5047303A (ja) * 1973-03-09 1975-04-26
JPS5235005A (en) * 1975-06-30 1977-03-17 Kins Developments Ltd Clip assembly for rail
JPH01210501A (ja) * 1988-02-17 1989-08-24 Buruman Kk 仮設軌条締結方法及びその装置
JPH0318202U (ja) * 1989-02-03 1991-02-22
JP2006045988A (ja) * 2004-08-06 2006-02-16 Tokyo Fabric Kogyo Kk レール締結装置
JP2006300277A (ja) * 2005-04-25 2006-11-02 Yamato Trackwork System Co Ltd ボルトの締結構造

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5047303A (ja) * 1973-03-09 1975-04-26
JPS5235005A (en) * 1975-06-30 1977-03-17 Kins Developments Ltd Clip assembly for rail
JPH01210501A (ja) * 1988-02-17 1989-08-24 Buruman Kk 仮設軌条締結方法及びその装置
JPH0318202U (ja) * 1989-02-03 1991-02-22
JP2006045988A (ja) * 2004-08-06 2006-02-16 Tokyo Fabric Kogyo Kk レール締結装置
JP2006300277A (ja) * 2005-04-25 2006-11-02 Yamato Trackwork System Co Ltd ボルトの締結構造

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN110952392A (zh) * 2019-12-01 2020-04-03 中铁二院工程集团有限责任公司 一种易维护的减振扣板式磁浮扣件系统

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8006624B2 (en) Machine for unloading and positioning rails on crossties in railway tracks
CA2166438C (en) Machine and an installation for implementing track maintenance operations
AU2006322422B2 (en) Rail carrying train for transporting longitudinally welded rails
AU2016389116A1 (en) Maintenance vehicle
DE2930682A1 (de) Einrichtung zum auswechseln bzw. erneuern der schienen eines verlegten gleises
CN106592985B (zh) 一种集块建筑混凝土空心砌块墙片绑扎系统及其绑扎方法
JP2019090283A (ja) レール締結装置
JP2012017610A (ja) 枕木交換用軌道作業車
CN106351093A (zh) 一种既有线路区间整体插铺1/42道岔的施工方法
CN103669132A (zh) P60-1/42大号码有砟高速道岔既有线插铺施工方法
JP2019090282A (ja) レール締結装置
JP2013104217A (ja) 軌道レールにおける分岐器の設置方法およびその装置
CN203866655U (zh) 一种用于弹性支承块无砟轨道施工的轨排
JP2008031653A (ja) Pc枕木継手
CH715209A2 (de) Gleiskörperübergangseinheit zwischen einem Schottergleisabschnitt und einem schotterlosen Gleisabschnitt.
DE4324329A1 (de) Gleisjoch-Justiereinrichtung
JP5840633B2 (ja) 軌道レールにおける分岐器の設置方法およびマクラギ吊金具
JP2022007256A (ja) ガード固定装置
JP2021080638A (ja) 横取り装置の自動転換装置及び横取り装置
DE547112C (de) Schienenbefestigung
CN204549909U (zh) 压绳装置
CN205088985U (zh) 过桥式可升降安全通道
EP2509844B1 (de) Arbeitswagen mit einer arbeitsbühne
CN103303831A (zh) 锁绳器
CN203284117U (zh) 锁绳器

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20200915

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20210730

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20210806

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20210930

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20220221

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20220421

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20220829