以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。この場合、画像形成装置としてのインクジェットプリンタについて説明する。
図2は本発明の実施の形態におけるインクジェットプリンタの斜視図、図3は本発明の実施の形態におけるインクジェットプリンタの要部斜視図である。
図において、10はインクジェットプリンタ、Csは該インクジェットプリンタ10の本体、すなわち、装置本体を包囲する筐体、Frはインクジェットプリンタ10のフレームであり、該フレームFrは、アッパフレームFr1及びロワフレームFr2から成る。
前記アッパフレームFr1は、インクジェットプリンタ10を前側(図において手前側)から見たときの左端から右端にかけて延在させて配設された受け板PB、該受け板PBの左端から立ち上げて形成されたサイドプレートPL1、受け板PBの右端から立ち上げて形成されたサイドプレートPR1、前記サイドプレートPL1より所定の距離だけ右方において前記受け板PBから立ち上げて形成された枠体PL2、前記サイドプレートPR1より所定の距離だけ左方において前記受け板PBから立ち上げて形成された枠体PR2、並びに各サイドプレートPL1、PR1及び枠体PL2、PR2の各上端を連結する上板PTを備える。
また、前記ロワフレームFr2は、インクジェットプリンタ10の左端の近傍と右端の近傍との間に所定の距離を置いて平行に配設され、アッパフレームFr1を支持する台座35、36、及び該各台座35、36の中央から立ち上げて形成された支柱37、38を備える。
前記筐体Csは、前記アッパフレームFr1を包囲する外装体であり、枠体PL2、PR2間を包囲する第1の筐体部Cs1、サイドプレートPL1と枠体PL2との間を包囲する第2の筐体部Cs2、及びサイドプレートPR1と枠体PR2との間を包囲する第3の筐体部Cs3から成る。また、前記筐体Csは、頂壁Wt、該頂壁Wtの前端部から斜め下方に向けて延在させられる前壁Wf、頂壁Wtの後端部から垂下させて延在させられる背壁Wr、及び頂壁Wtの左右の端部からサイドプレートPL1、PR1に沿って垂下させて延在させられる側壁Ws1、Ws2を備える。そして、前記前壁Wfにおける枠体PL2、PR2間に、光透過材料(透明又は半透明の材料)で形成された、筐体Cs内の状態を観察するための透過窓としての板状のカバー28が、上端に配設されたヒンジhgによって開閉自在に配設される。
前記筐体Cs内において、サイドプレートPL1、PR1間にレール15が配設され、該レール15に沿ってキャリッジ17が左右方向、すなわち、主走査方向に移動自在に配設される。そのために、前記サイドプレートPR1に駆動側のプーリ18が、サイドプレートPL1に従動側のプーリ19が回転自在に配設され、駆動側のプーリ18と従動側のプーリ19とによって無端ベルト21が走行自在に張設され、該無端ベルト21の所定の箇所に前記キャリッジ17が取り付けられる。また、前記駆動側のプーリ18に近接させてキャリッジ走行用の駆動部としてのキャリッジモータ24が配設される。
前記キャリッジ17には、一つ又は複数の、本実施の形態においては、カラーの画像を形成することができるように、後述される複数の記録ヘッドHdi(i=1、2、…)(図5)がノズル面を下方に向けて搭載される。
前記レール15に沿って、かつ、レール15と平行に延在させてリニアスケール23が配設され、該リニアスケール23の目盛りが、キャリッジ17に配設された図示されないエンコーダによって読み取られ、該エンコーダのセンサ出力に基づいてキャリッジ17の位置が検出される。また、キャリッジ17の位置の変化及び時間に基づいてキャリッジ17の移動速度が算出される。
したがって、前記キャリッジモータ24を駆動することによって前記駆動側のプーリ18を回転させ、無端ベルト21を走行させると、キャリッジ17を主走査方向に移動させ、各記録ヘッドHdiを主走査方向に移動させることができる。このとき、キャリッジ17の移動に伴って各記録ヘッドHdiから各色のインク滴が記録媒体Pに向けて吐出され、記録媒体Pに付着させられることによって、記録媒体Pに文字、イメージ等の画像が形成される。このようにして、記録ヘッドHdiによる記録が行われ、印刷が行われる。本実施の形態においては、記録媒体Pとして、用紙のほかに、塩化ビニル、PET等の樹脂製のフィルム等を使用することができる。
また、前記レール15に沿って、かつ、レール15と平行に、すなわち、主走査方向に延在させて、プレート状の形状を有するプラテン25が配設される。該プラテン25は、第1の筐体部Cs1内において、前記受け板PB上における枠体PL2、PR2間に延在させて配設され、プラテン25上を搬送される記録媒体Pを支持する。
そして、前記第1の筐体部Cs1内におけるプラテン25より後方に、後述される第1の媒体案内部としてのリヤペーパガイド29(図6)が配設され、該リヤペーパガイド29は、記録媒体Pを前記プラテン25に向けて案内する。そして、リヤペーパガイド29とプラテン25との間に、記録媒体Pを搬送する搬送部材としての搬送ローラ対30が回転自在に配設される。
該搬送ローラ対30は、プラテン25に隣接させて、主走査方向に延在させて回転自在に配設された第1のローラとしての搬送ローラ31、及び該搬送ローラ31より上方において、所定のピッチで複数箇所に回転自在に配設され、記録媒体Pを搬送ローラ31に押し付ける第2のローラとしてのピンチローラ32から成る。後述される搬送用の駆動部としての、かつ、第1の駆動部としての搬送モータ82(図5)を駆動し、搬送ローラ31を回転させると、ピンチローラ32が連れ回りで回転させられる。
これにより、記録媒体Pは、搬送ローラ31とピンチローラ32とによって挟持された状態で給紙側のロール状媒体としての給紙側ロール紙Rs(図1)から繰り出され、リヤペーパガイド29上をプラテン25に向けて搬送される。そして、プラテン25上を搬送されている間に、記録媒体Pと記録ヘッドHdiのノズル面とが対向させられ、記録ヘッドHdiからインク滴が吐出され、記録媒体Pに付着させられる。
本実施の形態においては、マルチパス方式によって印刷が行われるようになっていて、前記搬送モータ82が駆動されて記録媒体Pが所定の距離搬送された後、搬送モータ82が停止させられ、その状態でキャリッジ17が移動させられ、記録ヘッドHdiからインク滴が吐出され、1走査が行われる。そして、前記搬送モータ82が駆動されて記録媒体Pが所定の距離搬送されるごとに1走査が繰り返し行われ、複数の走査によって1ライン分の画像が形成される。この動作を繰り返すことによって、記録媒体Pに画像が形成され、印刷が行われる。
なお、シングルパス方式によって印刷を行う場合は、前記記録媒体Pが搬送される距離が記録ヘッドHdiのノズル列の寸法と等しくされ、1走査が行われるごとに1ライン分の画像が形成される。
そして、前記第1の筐体部Cs1内におけるプラテン25より前方に、第2の媒体案内部としてのフロントペーパガイド33が配設され、画像が形成された記録媒体Pは、フロントペーパガイド33によって筐体Cs外に案内され、排出される。なお、前記フロントペーパガイド33は、前記プラテン25から水平方向に排出された記録媒体Pを下方に向けて案内するために、湾曲した形状を有する。
また、第3の筐体部Cs3内における枠体PR2とサイドプレートPR1との間には、記録ヘッドHdiの図示されないノズルを良好な状態に保持するために、各記録ヘッドHdiのノズル面を払拭する第1のメンテナンス装置としてのワイプユニット41が配設され、第2の筐体Cs2内におけるサイドプレートPL1と枠体PL2との間には、ノズルの乾燥を防止するとともに、ノズル内で粘度が高くなったインクを吸引する吸引機構等から成る第2のメンテナンス装置としてのキャップユニット(パージユニット)42が配設される。
そして、第3の筐体部Cs3の所定の箇所、本実施の形態においては、サイドプレートPR1側に、操作ボタン等の操作要素から成る操作部、及び表示ランプ等の表示要素から成る表示部を備えた操作パネル43が配設される。
また、前記ロワフレームFr2において、各台座35、36の中央から立ち上げて形成された支柱37、38間に、記録媒体Pを繰り出し、リヤペーパガイド29を介してプラテン25に供給する後述される媒体搬送装置としての給紙装置51(図4)、プラテン25からフロントペーパガイド33を介して搬送された記録媒体Pを巻き取る巻取装置52等から成る媒体搬送ユニットu1が配設される。
次に、該媒体搬送ユニットu1について説明する。
図4は本発明の実施の形態における媒体搬送ユニットの斜視図である。
図において、u1は媒体搬送ユニット、51は給紙装置、52は巻取装置、26はテンションバーである。
図示されない紙管に記録媒体P(図3)を巻回することによって、ロール状媒体としてのロール紙が形成され、該ロール紙が前記給紙装置51に給紙側ロール紙Rsとしてセットされる。また、記録ヘッドHdiによって画像が形成された記録媒体Pが巻取装置52において紙管に巻き取られ、巻取側のロール状媒体としての巻取側ロール紙Reが形成される。
前記給紙装置51は、給紙側駆動部55、該給紙側駆動部55に隣接させて配設され、前記給紙側ロール紙Rsの一端を回転自在に支持する駆動側支持部56、該駆動側支持部56と対向させて配設され、前記給紙側ロール紙Rsの他端を回転自在に支持する従動側支持部57等を備え、前記給紙側駆動部55に、給紙側ロール紙Rsを回転させるための後述される給紙側の駆動部としての、かつ、第2の駆動部としての給紙側モータ84(図5)が配設される。
前記駆動側支持部56及び従動側支持部57は、それぞれ、「コ」字状の形状を有し、下方腕Am1、該下方腕Am1の一端から立ち上げて形成された立上部Am2、及び該立上部Am2の上端から下方腕Am1と平行に延びる押えベースAm3を備える。
そして、給紙側ロール紙Rsの両端に給紙側フランジfsが配設され、各給紙側フランジfsは、前記下方腕Am1上に配設された一対のコロ61上に置かれ、該コロ61によって回転自在に支持される。
また、各給紙側フランジfsは、上部において、前記押えベースAm3に対して回転自在に配設された押えローラ62によって回転自在に支持される。前記押えベースAm3は、リンク63を介して押えロック64に接続される。給紙側フランジfsに対して、押えベースAm3を移動させて押えローラ62を給紙側フランジfsに押し当て、押えロック64を操作して、押えベースAm3を固定すると、各給紙側フランジfsをコロ61及び押えローラ62によって回転自在に支持することができる。
駆動側支持部56側の給紙側フランジfsと前記給紙側モータ84とが連結され、給紙側モータ84を駆動することによって給紙側ロール紙Rsを回転させることができる。
また、前記巻取装置52は、巻取側駆動部65、該巻取側駆動部65に隣接させて配設され、前記巻取側ロール紙Reの一端を回転自在に支持する駆動側支持部66、該駆動側支持部66と対向させて配設され、前記巻取側ロール紙Reの他端を回転自在に支持する従動側支持部67等を備え、前記巻取側駆動部65に、巻取側ロール紙Reを回転させるための後述される巻取側の駆動部としての、かつ、第3の駆動部としての巻取側モータ85(図5)が配設される。
そのために、駆動側支持部66及び従動側支持部67は、それぞれ、「コ」字状の形状を有し、下方腕Am1、該下方腕Am1の一端から立ち上げて形成された立上部Am2、及び該立上部Am2の上端から下方腕Am1と平行に延びる押えベースAm3を備える。
そして、巻取側ロール紙Reの両端に巻取側フランジfeが配設され、各巻取側フランジfeは、前記下方腕Am1上に配設された一対のコロ71上に置かれ、該コロ71によって回転自在に支持される。
また、各巻取側フランジfeは、上部において、前記押えベースAm3に対して回転自在に配設された押えローラ72によって回転自在に支持される。前記押えベースAm3は、リンク73を介して押えロック74に接続される。巻取側フランジfeに対して押えベースAm3を移動させて押えローラ72を巻取側フランジfeに押し当て、押えロック74を操作して、押えベースAm3を固定すると、各巻取側フランジfeをコロ71及び押えローラ72によって回転自在に支持することができる。
駆動側支持部66側の巻取側フランジfeと前記巻取側モータ85とが連結され、巻取側モータ85を駆動することによって巻取側ロール紙Reを回転させることができる。
そして、テンションバー26は、巻取装置52の駆動側支持部66及び従動側支持部67に隣接させて配設されたローラガイドgdに沿って上下方向に移動自在に案内される。
なお、前記巻取側駆動部65には操作要素としての操作スイッチSWが配設され、操作者は、必要に応じて操作スイッチSWを操作することによって、巻取側モータ85の駆動方向の指示、オン・オフ等を手動で行うことができる。
次に、インクジェットプリンタ10の制御装置について説明する。
図5は本発明の実施の形態におけるインクジェットプリンタの制御ブロック図である。
図において、81はインクジェットプリンタ10の全体の制御を行う制御部、24はキャリッジモータ、Hdiは記録ヘッド、82は搬送ローラ対30(図3)を正方向又は逆方向に回転させるための搬送モータ、84は給紙装置51の給紙側駆動部55(図4)に配設された給紙側モータ、85は巻取装置52の巻取側駆動部65に配設された巻取側モータ、86は、前記給紙側駆動部55に配設され、回転伝達系を切り替えるための断続装置としての電磁クラッチ、Sdはテンションバー26が下方の設定位置に到達したことを検出する下位置センサ、Suはテンションバー26が上方の設定位置に到達したことを検出する上位置センサである。
前記制御部81は、給紙装置51において給紙側ロール紙Rsから記録媒体Pを繰り出して給紙し、搬送ローラ対30によって記録媒体Pを正方向に搬送する給紙処理部Pr1、記録ヘッドHdiによって画像を形成する印刷処理部Pr2、巻取装置52において記録媒体Pを巻取側ロール紙Reに巻き取る巻取処理部Pr3、及び記録媒体Pを逆方向に搬送し、給紙側ロール紙Rsに巻き戻す巻戻処理部Pr4を備える。
次に、前記インクジェットプリンタ10の動作について説明する。
図6は本発明の実施の形態におけるインクジェットプリンタの動作を説明するための図である。
図において、Rt1は記録媒体P(図3)の搬送路、25はプラテン、Hdiは記録ヘッド、26はテンションバー、29はリヤペーパガイド、30は搬送ローラ対、31は搬送ローラ、32はピンチローラ、33はフロントペーパガイド、51は給紙装置、52は巻取装置、Rsは給紙側ロール紙、Reは巻取側ロール紙である。
前記搬送ローラ対30は、記録媒体Pの搬送路Rt1におけるリヤペーパガイド29とプラテン25との間に配設される。前記搬送モータ82(図5)を正方向に駆動すると、搬送ローラ対30は正方向に回転させられ、記録媒体Pは搬送ローラ31及びピンチローラ32によって挟持され状態で正方向に搬送される。また、前記搬送モータ82を逆方向に駆動すると、搬送ローラ対30は逆方向に回転させられ、記録媒体Pは搬送ローラ31及びピンチローラ32によって挟持され状態で逆方向に搬送される。
給紙装置51において、前記給紙側モータ84が正方向に駆動されると、給紙側フランジfsが逆方向に回転させられ、給紙側フランジfsに取り付けられた紙管が逆方向に回転させられ、給紙側ロール紙Rsが逆方向に回転させられ、記録媒体Pが巻き戻される。そして、巻取装置52において、前記巻取側モータ85が正方向に駆動されると、巻取側フランジfeが回転させられ、巻取側フランジfeに取り付けられた紙管が回転させられ、巻取側ロール紙Reに記録媒体Pが巻き取られる。
印刷を行う場合、前記制御部81(図5)の給紙処理部Pr1は、前記搬送モータ82を正方向に駆動し、搬送ローラ対30を正方向に回転させる。これにより、給紙側ロール紙Rsが正方向に回転させられ、記録媒体Pは、給紙装置51から繰り出され、背壁Wr(図3)に形成された図示されない媒体導入口から筐体Cs内に供給され、筐体Cs内を正方向に搬送され、リヤペーパガイド29によって案内されてプラテン25に送られる。
続いて、制御部81の印刷処理部Pr2は、前記キャリッジモータ24を駆動し、キャリッジ17を主走査方向に移動させるとともに、各記録ヘッドHdiを駆動し、プラテン25上の記録媒体Pにインク滴を吐出し、記録媒体Pに画像を形成する。
そして、前記給紙処理部Pr1が記録媒体Pを所定の距離搬送するごとに、印刷処理部Pr3は1走査を行う。
画像の形成が終了すると、記録媒体Pはフロントペーパガイド33によって筐体Cs外に案内され、排出され、巻取装置52に送られて、巻取側ロール紙Reに巻き取られる。
画像が形成される間、搬送ローラ対30と巻取装置52との間において記録媒体Pに弛みが生じるのを防止するために、前記制御部81の巻取処理部Pr3は、巻取側駆動部65の巻取側モータ85を正方向に駆動し、記録媒体Pを巻取り側ロール紙Reに巻き取る。また、巻取側駆動部65に、搬送ローラ31及びピンチローラ32によって記録媒体Pが挟持されることによって生じる負荷より小さい値でトルクを制限する図示されない巻取側のトルクリミッタが配設され、記録媒体Pにテンションが付与される。
なお、画像が形成される間、前記巻取側のトルクリミッタによってトルクが制限されても、記録媒体Pの搬送に影響が及ぶことはない。
また、記録ヘッドHdiによって1ページ分の画像が形成されたときに記録媒体P上に生じる余白を小さくするために、制御部81の巻戻処理部Pr4は、搬送モータ82を逆方向に駆動し、搬送ローラ対30を逆方向に回転させ、記録媒体Pを逆方向に搬送する。搬送ローラ対30が逆方向に回転させられると、前記巻取側のトルクリミッタのトルクに抗して巻取側ロール紙Reが回転させられ、巻取側ロール紙Reから記録媒体Pが繰り出される。
さらに、前記フロントペーパガイド33と巻取装置52との間にはテンションバー26が配設される。該テンションバー26は、巻取装置52の駆動側支持部66及び従動側支持部67に隣接させて配設されたローラガイドgdに沿って上下方向に移動自在に案内され、記録媒体Pにテンションを付与する。
すなわち、テンションバー26は、下方の設定位置と上方の設定位置との間を移動させられ、下方の設定位置に到達すると、下位置センサSdによって検出され、巻取側モータ85が正方向に駆動されて上方に移動させられ、上方の設定位置に到達すると、上位置センサSuによって検出され、巻取側モータ85が逆方向に駆動されて下方に移動させられる。
したがって、巻取装置52に巻き取られる記録媒体Pに弛みが生じるのを確実に防止することができる。
なお、本実施の形態においては、フロントペーパガイド33と巻取装置52との間にテンションバー26が配設されるようになっているが、テンションバー26を配設することなく、フロントペーパガイド33によって案内された記録媒体Pを、図において二点鎖線L1で表されるように、直接、巻取装置52に送ることができる。
前記リヤペーパガイド29には、第1の加熱部材としての図示されないリヤヒータが配設される。該リヤヒータによって、リヤペーパガイド29に沿って第1の加熱領域Ar1を搬送される記録媒体Pが加熱される。これにより、インク滴が付着させられる前の記録媒体Pが一様に加熱されるので、プラテン25上で記録媒体Pにインク滴が付着したときに、インクを記録媒体Pに良好に定着させることができる。
また、前記プラテン25には、第2の加熱部材としての図示されないプラテンヒータが配設される。該プラテンヒータによって、プラテン25に沿って第2の加熱領域Ar2を搬送される記録媒体Pが加熱される。プラテン25上の記録媒体Pを所定の温度にすることによって、インク滴を安定させて記録媒体Pに付着させることができる。記録媒体Pの温度が低すぎたり、高すぎたりすると、付着したインクの広がり方が不安定になり、画像品位が低下してしまう。
なお、プラテン25の下方には、図示されない吸引機構が配設され、該吸引機構は、プラテン25に形成された図示されない複数の吸引孔から空気を吸引することによって、記録媒体Pをプラテン25に密着させ、平坦にする。
前記フロントペーパガイド33には、第3の加熱部材としての図示されないフロントヒータが配設される。該フロントヒータによって、フロントペーパガイド33に沿って第3の加熱領域Ar3を搬送される記録媒体Pが加熱される。画像が形成された後の記録媒体Pが一様に加熱されるので、記録媒体Pに付着したインクを良好に定着させることができる。
リヤペーパガイド29、プラテン25及びフロントペーパガイド33において記録媒体Pを十分に加熱するために、記録媒体Pを、リヤペーパガイド29、プラテン25及びフロントペーパガイド33の表面に密着させた状態で搬送する必要がある。
例えば、記録ヘッドHdiによって画像を形成するために、搬送ローラ対30を正方向に回転させ、プラテン25に向けて記録媒体Pを正方向に搬送しているときに、搬送ローラ対30と給紙装置51との間において記録媒体Pに弛みが生じると、弛みが解消されるまで搬送ローラ対30によって記録媒体Pを安定させて搬送することができず、記録ヘッドHdiによって形成される画像の画像品位が低下してしまう。
そこで、前記給紙処理部Pr1(図5)が搬送ローラ対30を正方向に駆動し、記録媒体Pを巻取装置52に向けて正方向に搬送している間に、前記巻戻処理部Pr4は、給紙装置51において、給紙側モータ84を正方向に駆動し、給紙側ロール紙Rsを逆方向に回転させ、記録媒体Pを給紙側ロール紙Rsに巻き戻し、記録媒体Pに弛みが生じるのを防止するようにしている。
したがって、搬送ローラ対30と給紙側ロール紙Rsとの間の記録媒体Pに適正なテンションが付与されるので、記録媒体Pを安定させて搬送することができ、記録ヘッドHdiによって形成される画像の画像品位を向上させることができる。
ところで、本実施の形態においては、マルチパス方式によって印刷が行われるようになっていて、複数の走査によって1ライン分の画像が形成される。そして、1走査が行われるたびに記録媒体Pが搬送される距離、すなわち、1回のパスで搬送される距離Δkは、1ライン分の画像を形成するためのパス数に応じて設定される。
したがって、1回のパスで搬送される距離Δkは、記録媒体Pがフロントペーパガイド33に沿って搬送される距離Lkと比べて極めて短く、距離Lkは、距離Δkの5〜100倍程度になる。
記録媒体Pは、プラテン25上を搬送され、記録ヘッドHdiによって画像が形成されている間、1回のパスで距離Δkだけ搬送されるが、記録ヘッドHdiによる1ページの画像の形成が完了した後、インク滴が吐出されない1回のパスで同じ距離Δkだけ搬送される。このようにすることによって、第3の加熱領域Ar3を搬送される記録媒体Pの単位距離当たりの加熱条件を、画像の末端と他の部分とで異ならないようにして、画像品位が低下しないようにしている。
1回のパスにおける同じ距離Δkの搬送は、記録媒体P上の画像の末端がフロントペーパガイド33を通過するまで行われる。
この場合、記録ヘッドHdiによって、続けて次のページの画像の形成が開始されると、第3の加熱領域Ar3の長さに相当する長さ分の余白が生じてしまう。
そこで、次のページの画像の形成が開始される前に、前記巻戻処理部Pr4は、搬送モータ82を逆方向に駆動し、搬送ローラ対30を逆方向に回転させ、記録媒体Pを所定の長さ逆方向に搬送することによって、生じる余白を短くするようにしている。このとき、形成された画像がピンチローラ32に接触し、潰されることがないように、記録媒体Pは、画像の末端が搬送ローラ対30に隣接する位置に到達するまで逆方向に搬送される。このように、画像の各ページ間に生じる余白が短くされるので、記録媒体Pの消費量を少なくすることができる。
ところが、記録媒体Pが逆方向に搬送されたときに、記録媒体Pに弛みが生じると、再び記録媒体Pが正方向に搬送されたときにテンションが付与されなくなり、記録媒体Pの搬送量が多くなり、その後、弛みが解消されると、記録媒体Pにテンションが付与され、記録媒体Pの搬送量が少なくなる。したがって、記録媒体Pに弛みが生じたり、弛みが解消されたりして記録媒体Pの搬送量が変動すると、記録媒体Pに形成される画像の画像品位が低下する。
また、記録媒体Pが、逆方向に搬送されたときに、図において一点鎖線L2で示されるように、リヤペーパガイド29から浮き上がることがある。この状態では、記録媒体Pをリヤヒータによって一様に加熱することができず、記録媒体Pに温度むらが生じてしまう。その場合、温度むらが生じたままで記録媒体Pが正方向に搬送されると、プラテン25上で、プラテンヒータによって記録媒体Pを所定の温度にすることができなくなり、画像品位が低下してしまう。
さらに、記録媒体Pを安定させて搬送することができなくなり、記録媒体Pにスキュー(斜行)、搬送皺等が発生したり、記録媒体Pがキャリッジ17(図3)に接触し、ジャムが発生したりすることがある。
そこで、本実施の形態においては、搬送モータ82が逆方向に駆動されている間、前記巻戻処理部Pr4は、給紙側モータ84を正方向に駆動し、給紙側ロール紙Rsを逆方向に回転させ、記録媒体Pを給紙側ロール紙Rsに巻き戻すようにしている。この場合、給紙側モータ84を逆方向に駆動することによって巻き戻される記録媒体Pの搬送量は、搬送モータ82を駆動することによって搬送される記録媒体Pの搬送量より多くされる。
次に、前記給紙処理部Pr1は、搬送モータ82を正方向に駆動し、搬送ローラ対30を正方向に回転させ、記録媒体Pを正方向に搬送し、プラテン25に送る。そして、記録媒体Pにおける、第1の加熱領域Arにおいて一様に加熱された部分から記録ヘッドHdiによる画像の形成が開始される。
このように、搬送モータ82が逆方向に駆動されている間、記録媒体Pが給紙側ロール紙Rsに巻き戻されるので、記録媒体Pにテンションが付与され、弛みが生じるのを防止することができる。したがって、記録媒体Pをリヤペーパガイド29に密着させることができ、リヤヒータによって一様に加熱することができるので、記録媒体Pに温度むらが生じることがない。そして、記録媒体Pがプラテン25に向けて搬送されたときに、プラテン25上で、プラテンヒータによって記録媒体Pを所定の温度にすることができるので、画像品位を向上させることができる。
また、記録媒体Pを安定させて搬送することができるので、記録媒体Pにスキュー、搬送皺等が発生したり、記録媒体Pがキャリッジ17に接触し、ジャムが発生したりすることがない。
ところで、記録媒体Pは、搬送ローラ対30において、搬送ローラ31及びピンチローラ32によって、大きい挟持力で挟持されるようになっているが、巻取処理部Pr3が巻取装置52において巻取側モータ85を駆動して、巻取側ロール紙Reを回転させたり、巻戻処理部Pr4が給紙装置51において給紙側モータ84を駆動して、給紙側ロール紙Rsを回転させたりしたときに、記録媒体Pにおける搬送ローラ31及びピンチローラ32によって挟持された位置が変化すると、記録媒体Pに精度良く画像を形成することができなくなってしまう。
そこで、本実施の形態においては、前述されたように、前記巻取側駆動部65に配設された巻取側のトルクリミッタが、搬送ローラ31及びピンチローラ32によって記録媒体Pが挟持されることによって生じる負荷より小さい値でトルクを制限する。また、搬送される記録媒体Pにテンションを付与するために、給紙側駆動部55に後述される第1のトルクリミッタ90(図1)が配設され、該第1のトルクリミッタ90が、巻取側のトルクリミッタと同様に、搬送ローラ31及びピンチローラ32によって記録媒体Pが挟持されることによって生じる負荷より小さい値でトルクを制限する。
したがって、巻取側モータ85を駆動して、巻取側ロール紙Reを回転させたり、給紙側モータ84を駆動して、給紙側ロール紙Rsを回転させたりしたときに、記録媒体Pにおける搬送ローラ31及びピンチローラ32によって挟持される位置が変化することがないので、記録媒体Pに精度良く画像を形成することができる。
なお、搬送モータ82を駆動し、搬送ローラ対30を回転させて記録媒体Pを搬送したときの搬送量は、搬送ローラ31の回転数を検出し、回転数に基づいて算出されるので、搬送ローラ31及びピンチローラ32によって挟持された位置で記録媒体Pにすべり等が生じると、記録媒体Pの搬送量を精度良く算出することができない。したがって、記録媒体Pにすべり等が生じることがないように、前記巻取側のトルクリミッタ及び第1のトルクリミッタ90によって制限されるトルクの設定値を精度良く調整する必要がある。
次に、給紙側駆動部55について説明する。
図1は本発明の実施の形態における給紙側駆動部の概念図である。
図において、55は給紙側駆動部、Rsは給紙側ロール紙、Bsは給紙側駆動部55の各要素を取り付けるための基台としてのベース、84は該ベースBsに取り付けられた給紙側モータ、sh1は、前記給紙側フランジfs(図4)に取り付けられ、給紙側ロール紙Rsを支持し、給紙側モータ84の回転を伝達する第1の軸としての、かつ、媒体支持軸としてのロール紙支持軸、90は、ベースBsに取り付けられ、ロール紙支持軸sh1のトルクを制限し、ロール紙支持軸sh1にテンションを付与する第1のトルクリミッタ、sh2は第2の軸としての給紙側モータ84の出力軸、gr1は該出力軸sh2に取り付けられた第1の歯車、sh3はベースBsによって回転自在に支持された第3の軸としての回転伝達軸、gr2は、該回転伝達軸sh3を介してベースBsによって回転自在に支持され、第1の歯車gr1と噛合させられた第2の歯車、86は該第2の歯車gr2と回転伝達軸sh3との間を選択的に接続する電磁クラッチ、91は、回転伝達軸sh3に取り付けられ、前記給紙側モータ84から出力されたトルクを制限し、ロール紙支持軸sh1に伝達する第2のトルクリミッタ、gr3は該第2のトルクリミッタ91を介して回転伝達軸sh3と連結された第3の歯車、gr4は前記ロール紙支持軸sh1に取り付けられた第4の歯車である。なお、第1〜第4の歯車gr1〜gr4によって、回転伝動部材が構成される。
前記給紙側モータ84は、ロール紙支持軸sh1に第1〜第4の歯車gr1〜gr4を介して連結され、駆動されて、前記給紙側ロール紙Rsを、記録媒体Pを繰り出すときの正方向及び記録媒体Pを巻き戻すときの逆方向に回転させる。
また、前記電磁クラッチ86は、給紙側モータ84からロール紙支持軸sh1への回転の伝達を断続し、搬送モータ82が正方向に駆動されたときに、給紙側モータ84とロール紙支持軸sh1とを遮断し、搬送モータ82が逆方向に駆動されたときに、給紙側モータ84とロール紙支持軸sh1とを接続する。
なお、第2のトルクリミッタ91によって制限されるトルクの値は第1のトルクリミッタ90によって制限されるトルクの値より大きく設定される。また、第4の歯車gr4は、第3の歯車gr3より径が大きく、歯数が多くされ、第3、第4の歯車gr3、gr4によって減速ギヤが構成される。
前記給紙処理部Pr1が搬送モータ82を正方向に駆動すると、搬送ローラ対30が正方向に回転させられ、給紙側ロール紙Rsから記録媒体Pが繰り出される。このとき、給紙側ロール紙Rsから記録媒体Pが繰り出されるのに伴って、紙側ロール紙Rsが回転させられるが、第1のトルクリミッタ90によって、紙側ロール紙Rsの回転が抑制され、記録媒体Pにテンションが付与される。なお、所定の値の負荷がロール紙支持軸sh1に加わると、第1のトルクリミッタ90は空転させられるので、所定の値以上の負荷がロール紙支持軸sh1に加わることはない。
前記給紙処理部Pr1が搬送モータ82を正方向に駆動している間、前記巻戻処理部Pr4は電磁クラッチ86をオフにし、第2の歯車gr2と回転伝達軸sh3とを遮断し、給紙側モータ84とロール紙支持軸sh1とを遮断する。したがって、前記第2のトルクリミッタ91はトルクを制限せず、給紙側ロール紙Rsが回転させられるのに伴って、第3、第4の歯車gr3、gr4は空転させられる。
また、前記巻戻処理部Pr3が搬送モータ82を逆方向に駆動すると、搬送ローラ対30が逆方向に回転させられ、記録媒体Pが逆方向に搬送される。このとき、前記巻戻処理部Pr3が給紙側モータ84を駆動し、電磁クラッチ86をオンにし、第2の歯車gr2と回転伝達軸sh3とを接続し、給紙側モータ84とロール紙支持軸sh1とを接続すると、給紙側モータ84の出力軸sh2に出力されたトルクは、第1のトルクリミッタ90によって制限されるトルクに抗してロール紙支持軸sh1に伝達される。すなわち、給紙側モータ84の回転が、第1、第2の歯車gr1、gr2、電磁クラッチ86、回転伝達軸sh3、第2のトルクリミッタ91、第3、第4の歯車gr3、gr4及びロール紙支持軸sh1を介して給紙側ロール紙Rsに伝達され、給紙側ロール紙Rsが回転させられる。これにより、記録媒体Pが給紙側ロール紙Rsに巻き戻され、搬送ローラ対30と給紙側ロール紙Rsとの間の記録媒体Pの弛みが解消される。
このとき、第2のトルクリミッタ91によって制限されたトルクが給紙側ロール紙Rsに伝達される。給紙側モータ84を駆動するときに、第2のトルクリミッタ91によって制限されたトルクより大きいトルクが発生すると、第2のトルクリミッタ91は空転させられる。
なお、電磁クラッチ86がオフにされると、給紙側モータ84の回転は給紙側ロール紙Rsに伝達されず、回転伝達軸sh3が空転させられるので、第2のトルクリミッタ91は機能しない状態になる。
ところで、記録媒体Pが給紙側ロール紙Rsに巻き戻される際に、給紙側モータ84を正方向に駆動することによって巻き戻される記録媒体Pの搬送量は、搬送モータ82を逆方向に駆動することによって搬送される記録媒体Pの搬送量より多くされるので、記録媒体Pの弛みが解消されると、給紙側モータ84を駆動しても、搬送ローラ対30によって搬送される記録媒体Pの搬送量より多く巻き戻すことができない。したがって、第2のトルクリミッタ91に大きな負荷が加わり、第2のトルクリミッタ91が空転させられる。
なお、第1のトルクリミッタ90は、記録媒体Pが給紙側ロール紙Rsに巻き戻されている間、大きい負荷が加わるので、空転させられる。
このように、給紙側駆動部55に第2のトルクリミッタ91が配設されるので、記録媒体Pの弛みが解消されたときに給紙側駆動部55に過剰な負荷が加わるのを防止することができる。また、記録媒体Pの弛みが解消された状態で、最適なテンションが付与された状態で記録媒体Pを巻き戻すことができる。
そして、第2のトルクリミッタ91が空転させられているときは給紙側モータ84のトルクが給紙側ロール紙Rsに伝達されないので、給紙側モータ84の駆動を制御する必要がない。すなわち、弛みが解消されたときに、弛みが解消されたことを検出し、給紙側モータ84の駆動を停止させたり、ロックしたりする必要がない。
さらに、第2のトルクリミッタ91によって制限されるトルクの値が大きいので、例えば、50〔kg〕を超えるような重い給紙側ロール紙Rsが給紙装置51にセットされた場合でも、給紙側モータ84を駆動することによって、給紙側ロール紙Rsを容易に回転させることができる。
また、搬送ローラ対30を正方向に駆動して印刷を行う際に、記録媒体Pにテンションを付与するのに必要なトルクと、給紙側モータ84を正方向に駆動して記録媒体Pを給紙側ロール紙Rsに巻き戻すのに必要なトルクとは値が異なる。したがって、本実施の形態においては、制限されるトルクの値が異なる第1、第2のトルクリミッタ90、91を配設するようにしている。
なお、給紙側モータ84を駆動して記録媒体Pを給紙側ロール紙Rsに巻き戻す際には、第1のトルクリミッタ90によって制限されるトルクに抗して給紙側ロール紙Rsにトルクを伝達することになるので、給紙側ロール紙Rsには、第1のトルクリミッタ90によって制限されるトルクより大きく、かつ、第2トルクリミッタ91によって制限されるトルクより小さいトルクが伝達される。第1、第2のトルクリミッタ90、91によって制限されるトルクは、あらかじめ行われた実験等の評価に基づいて設定される。
このように、本実施の形態においては、搬送モータ82が正方向に駆動されたときに、給紙側ロール紙Rsが正方向に回転させられ、給紙側ロール紙Rsを支持するロール紙支持軸sh1のトルクが第1のトルクリミッタ90によって制限され、給紙側モータ84が正方向に駆動されたときに、給紙側ロール紙Rsが逆方向に回転させられ、給紙側モータ84から出力されたトルクが第2のトルクリミッタ91によって制限されてロール紙支持軸sh1に伝達されるので、給紙側ロール紙Rsが正方向及び逆方向に回転させられたときに記録媒体Pに生じる弛みを解消することができる。
したがって、記録媒体Pを安定させて搬送することができるので、画像品位を向上させることができる。
本実施の形態においては、記録媒体Pに形成される余白を小さくするために、記録媒体Pが給紙側ロール紙Rsに巻き戻されるようになっているが、給紙装置51にセットされた給紙側ロール紙Rsのすべてが繰り出され、記録媒体Pに画像が形成され、巻取装置52の巻取側ロール紙Reに巻き取られた後、すべての記録媒体Pを給紙側ロール紙Rsに巻き戻すことができる。
前記実施の形態においては、インクジェットプリンタ10について説明したが、本発明を複写機、ファクシミリ、複合機等の画像形成装置に適用することができる。
なお、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨に基づいて種々変形させることが可能であり、それらを本発明の範囲から排除するものではない。