JP2019088551A - 消火器の漏れ検査装置 - Google Patents

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学 近藤
高橋 宏幸
Hiroyuki Takahashi
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貴之 津田
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Abstract

【課題】 詰め替え作業が行われるような現場などでも持ち込みやすくかつ短時間で漏れを判断できる消火器の漏れ検査装置を提供する。【解決手段】 容器と、容器に着脱可能に設けられる着脱部材と、を有する消火器に生ずる漏れを検出するための消火器の漏れ検査装置であって、容器と着脱部材との接続部が少なくとも収容可能な収容領域を画定し、かつ収容領域を視認可能に構成されかつ検査用液体が供給可能な筐体を有する本体部と、検査用液体が筐体に供給された状態で、容器の内部の圧力と収容領域の圧力との圧力差を大きくする圧力差生成部と、を備える。【選択図】 図4

Description

本発明は、消火器の漏れ検査装置に関する。
消火器は、一般に所定の期間毎に機能試験をする必要がある。機能試験した後に、改めて詰め替え作業をし、中でも蓄圧式と称されるものはガス漏れが生じているか否かを検査する必要がある。ガス漏れの検査方法として、水槽に消火器を水没させて消火器から気泡が発生するか否かを目視で判断する方法がある。
前述した検査方法は、水没によって自然に発生する気泡を目視で確認する検査であるため、気泡の発生に時間を要し、わずかな漏れを発見することが困難である。このため、詰め替え作業をして、ある程度の期間、例えば、1日〜1週間ほど経過した後に、消火器の内部の圧力が低下した否かを、消火器に備えられた圧力計から確認することで漏れの有無を検査する検査方法もある。
一方、消火器の製造工場であれば、出荷検査の一部として、各種のリーク試験機を用いて漏れを検査することができる(例えば、特許文献1及び2参照)。
特開2017−136469公報 特開2011−224138公報
出荷後の定期検査などでは、詰め替え作業を行った現場で漏れ検査をする必要があり、大型の装置や重量のある装置を持ち込むことが困難な場合が多い。また、現場で漏れ検査をする場合には、短時間で検査結果を出す必要がある。
本発明は、上述の点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、詰め替え作業が行われるような現場などでも持ち込みやすくかつ短時間で正確に漏れを判断できる消火器の漏れ検査装置を提供することにある。
本発明による消火器の漏れ検査装置の特徴は、
圧力差(真空)を利用して検査用液体の注入・排出を行う構造と、
漏れ検査を短時間に確実に行う検査用液体と、
と、を備えることである。
詰め替え作業が行われるような現場などでも持ち込みやすくかつ短時間で正確に漏れを判断することができる。
検査対象となる消火器の全体を示す斜視図である。 消火器のホースをバルブケースから取り外した状態を示す斜視図である。 消火器のハンドルをバルブケースから取り外した状態を示す斜視図である。 漏れ検査装置100を消火器10に取り付けた状態を示す斜視図である。 漏れ検査装置100の全体の構成を機能的に示すブロック図である。 図6(a)は、チャンバー110の内部を減圧する減圧工程を示す概略ブロック図、図6(b)は、チャンバー110に検査用液体を注入(供給)する注入工程を示す概略ブロック図、図6(c)は、消火器10からの漏れを検査する漏れ検査工程を示す概略ブロック図、図6(d)は、検査用液体を回収する検査用液体回収工程を示す概略ブロック図である。 第2の実施の形態による漏れ検査装置200の構成を示す斜視図である。 第3の実施の形態による漏れ検査装置300の概略を示すブロック図である。 漏れ検査装置の条件や検査用液体の相違による実験結果を示す表である。
<<<<本実施の形態の概要>>>>
<<第1の実施の態様>>
第1の実施の態様によれば、
容器(例えば、後述する耐圧容器11など)と、前記容器に着脱可能に設けられる着脱部材(例えば、後述する袋ナット15など)と、を有する消火器に生ずる漏れを検出するための消火器の漏れ検査装置であって、
前記容器と前記着脱部材との接続部(例えば、後述する接合部CP1や接合部CP2など)が少なくとも収容可能な収容領域を画定し、かつ前記収容領域を視認可能に構成されかつ検査用液体が供給可能な筐体を有する本体部(例えば、後述するチャンバー110など)と、
検査用液体が前記筐体に供給された状態で、前記容器の内部の圧力と前記収容領域の圧力との圧力差を大きくする圧力差生成部(例えば、バルブ154、配管160、配管162、配管168、ポンプ180など)と、を備える消火器の漏れ検査装置が提供される。
検査用液体が収容領域に供給された状態で、容器の内部の圧力と収容領域の圧力との差を大きくすることができ、接続部から気泡を発生させやすい状態にすることができ、短時間で漏れを判断できる。
また、第1の実施の態様において、
前記筐体は透光性を有し、
前記圧力差が大きい状態でかつ前記接続部が検査用液体に浸漬された状態で発生する気泡を前記筐体を介して視認可能であることが好ましい。
圧力差を大きくすることで漏れが生じている場合には気泡を迅速に発生させやい環境にし、発生した気泡を容易に視認することができ、漏れを短時間かつ適格に判断することができる。
さらに、第1の実施の態様において、
前記接続部が前記収容領域に収容された状態で検査用液体を前記収容領域に供給し前記接続部を浸漬させる検査用液体供給部(例えば、後述する検査用液体貯蔵容器140、配管170、バルブ154、配管172、ポンプ180など)を、更に備えることが好ましい。
接続部が収容領域に収容された状態にしてから検査用液体を収容領域に供給するので、検査用液体が存在しない状態で接続部を収容領域に収容することができ、検査用液体の存在に影響されることなく作業を容易かつ簡便に行うことができる。
また、第1の実施の態様において、
前記検査用液体は、水よりも低い粘度、又は水よりも低い表面張力を有する液体(例えば、後述する界面活性剤水溶液、アルコール類、塩素系溶剤、フロン類、フッ素系溶剤など)であることが好ましい。
低表面張力や低粘度の検査用液体を用いることで、消火器の容器などの対象物の細かな隙間に検査用液体を浸透(浸入)させやすくでき、隙間に残った気体を検査用液体と早く置換でき、漏れの確認を迅速にかつ正確に行うことができる。
さらに、第1の実施の態様において、
前記本体部は、消火器を正立させた状態で前記収容領域に消火器を収容することが好ましい。
収容領域に消火器を収容することで、消火器の全体から生じ得る漏れを的確に検出することができる。
さらにまた、第1の実施の態様において、
前記容器は、縮径して湾曲する形状を有する肩部を有し、
前記本体部は、消火器を正立させた状態で前記肩部と係合可能で、前記肩部との係合によって前記収容領域を画定することが好ましい。
漏れ検査装置を軽量化することができ、持ち運びを容易にすることができ、小型化することができ、必要になる検査用液体の量を減らすことができる。
さらに、第1の実施の態様において、
前記収容領域を排気する排気工程と、
前記収容領域に検査用液体を供給する供給工程と、
検査用液体が供給された状態で前記収容領域に減圧状態にして気泡の発生を検出する気泡検出工程と、を備えることが好ましい。
また、第1の実施の態様において、
排気用配管(例えば、後述する配管170や配管172など)と、検査用液体供給用配管(例えば、後述する配管160、配管162、配管164、配管166、配管168など)と、減圧生成装置(例えば、後述するポンプ180など)と、圧力切り替え装置(例えば、後述するバルブ150、バルブ152、バルブ154など)と、を備えることが好ましい。
圧力切り替え装置によって、排気工程や供給工程などに変更することができ、操作を簡便にすることができる。
さらにまた、第1の実施の態様において、
前記圧力差生成部は、前記接続部が前記収容領域に収容されかつ検査用液体が前記筐体に供給された状態で、前記容器の内部の圧力と前記容器の外部の圧力との圧力差を、前記接続部が収容領域に収容される前の状態での圧力差よりも大きくすることが好ましい。
また、第1の実施の態様において、
前記本体部は、前記接続部に対して着脱可能であることが好ましい。
<<<<本実施の形態の詳細>>>>
以下に、実施の形態について図面に基づいて説明する。以下の説明において、上又は下の方向は、消火器10を正立させた状態(図1や図4等)における上又は下を意味する。また、本明細書では、減圧と真空と負圧とを同義に用いている。
<<<第1の実施の形態>>>
<<消火器10の構成>>
図1は、本実施形態の検査対象となる消火器を示す外観斜視図である。
本実施形態の検査対象となる消火器10は、蓄圧式と称されるものである。消火器10は、耐圧容器11を有する。耐圧容器11には、消火のための消火薬剤とともに、放射のための圧力源となるガス(例えば、窒素ガス等)が、所定の圧力(例えば、約0.7〜約0.9MPa)で封入(蓄圧)されている。
前述した耐圧容器11は、アルミ材などの金属で形成されている。耐圧容器11は、直径が一定の略円筒状の円筒部19と、縮径して略椀状に湾曲した形状を有する肩部20とを有し、円筒部19と肩部20とはシームレスに一体に形成されている。
図2及び図3に示すように、ホース13は、バルブケース14の取り付け用開口部21(図3及び図4参照)に形成されているねじ(図示せず)に着脱可能に設けられている。ハンドル12は、バルブケース14にリベットなどで固定的に設けられているものが多い。ハンドル12は、固定されている固定ハンドル部12aと、固定ハンドル部12aに対して上下方向に移動可能に構成されている可動ハンドル部12bとからなる。可動ハンドル部12bは、ピン16を中心にして固定ハンドル部12aに対して回転でき、可動ハンドル部12bの自由端が上下動できる。ハンドル12の操作によって、消火薬剤がホース13を通過してノズル(図示せず)から放出される。また、消火器10は、圧力ゲージ(指示圧力計)を有し、圧力源となるガスの蓄圧状態が、圧力ゲージ(指示圧力計)によって外部から視認することができる。また、図3及び図4に示すように、ホース13は、バルブケース14から取り外すことができる。ホース13がバルブケース14から取り外された状態では、取り付け用開口部21が露出する。なお、図4は、構造を明確に示すために、ハンドル12も外した状態を示すが、前述したように、一般的にはハンドル12がバルブケース14にリベット止めされて外せない構造が採用されている消火器が多い。
<詰め替え作業及び漏れの発生>
消火器10は、耐圧容器11に螺合するための袋ナット15を備える。まず、ホース13をバルブケース14から取り外した状態にし、さらに、袋ナット15を緩めてバルブケース14を耐圧容器11から取り外した状態にすることで、消火薬剤の詰め替え作業を行うことができる。詰め替え作業が完了した後に、バルブケース14を袋ナット15で耐圧容器11に再び螺合することで、耐圧容器11を封止することができる。なお、詰め替え作業の際に、耐圧容器11とバルブケース14との間に設けられるパッキング(図示せず)に消火薬剤などが付着することもあり、このような状態でバルブケース14を袋ナット15で耐圧容器11に螺合したときには、パッキングに付着した消火薬剤によって、耐圧容器11を十分に封止することができない場合もあり得る。このように、耐圧容器11を十分に封止できない場合に、漏れが生じやすくなる。
<弁棒17及び漏れの発生>
また、図3に示すように、バルブケース14には、貫通孔18が形成されており、貫通孔18には、弁棒17が上下移動可能に設けられている。弁棒17の下端にバルブ(図示せず)が設けられている。弁棒17の上端部は、可動ハンドル部12bに当接しており、可動ハンドル部12bの上下動に応じて、弁棒17が上下動することができる。弁棒17が下方に移動したときには、弁棒17の下端に設けられているバルブが開放され、耐圧容器11に収納されている消火薬剤を、バルブケース14の内部に形成されている消火薬剤通路(図示せず)を介して外部に排出することができる。なお、詰め替え作業の際に、弁棒17の下端に設けられているバルブ(図示せず)にも消火薬剤などが付着することもある。このバルブのパッキングに付着した消火薬剤によって、弁棒17の下端のバルブを完全に閉じることができずに間隙が形成されてしまうような場合に、漏れが生じやすくなる。なお、漏れの検査を行うときには、バルブケース14からホース13が取り外され、取り付け用開口部21が露出した状態となる。このため、漏れが生じている場合には、消火器10の内部の気体は、パッキングに付着した消火薬剤によって形成された間隙を通過し、さらに、バルブケース14内の消火薬剤通路を通って、取り付け用開口部21から気泡として出てくることが多い。
<接合部CP1及び接合部CP2>
以下では、袋ナット15を耐圧容器11に螺合して接合する部分を接合部CP1と称し、ホース13がバルブケース14に取り付けられる取り付け用開口部21を接合部CP2と称する。前述したように、これらの接合部CP1及び接合部CP2の部分で漏れが生じやすく、後述するように、接合部CP1及び接合部CP2から気泡が発生するか否かによって、漏れの有無を検査することができる。
<<漏れ検査装置100の構成>>
図4は、漏れ検査装置100を消火器10に取り付けた状態を示す斜視図である。図4に示す漏れ検査装置100は、消火器10の全体を収納する態様である。
漏れ検査装置100は、チャンバー110と開口部112とパッキング114と天面体116と底面体118とを有する。
<チャンバー110>
チャンバー110は、略円筒体の形状を有する。チャンバー110は、透明や半透明(すなわち、透光性を有する)で剛性のある塩化ビニール、アクリル、ガラス等によって構成することができる。透明や半透明にすることで、チャンバー110の外側からチャンバー110の内部を視認したり目視したりすることができる。また、チャンバー110は、剛性によって内部を減圧状態で安定的に維持することができる。
チャンバー110は、略円筒体の形状であり、2つの端部である第1の底部と第2の底部とを有する。第1の底部及び第2の底部は、略円形状を有する。第1の底部に、後述する開口部112が形成される。第2の底部には、後述する天面体116が取り付けられる。
なお、チャンバー110の全体を透明や半透明の部材で構成する必要はなく、チャンバー110の一部のみを透明や半透明の部材で構成された窓を設け、窓を介して視認できるようにしてもよい。窓以外の部分は、不透明の部材、例えば、金属などの材料で構成することができる。このようにすることで、全体の剛性や耐久性を高めつつ視認性を確保することができる。
<開口部112及びパッキング114>
開口部112は、チャンバー110の第1の底部によって構成される。開口部112には、パッキング114が取り付けられる。なお、図4では、パッキング114は、太い実線で示した。パッキング114は、ゴムやスポンジなどの弾性を有し封止性の高い材料によって構成されている。パッキング114は、検査用液体と接触しても劣化しない材料が採用されている。パッキング114は、略環状の形状を有し、開口部112と略同じ大きさ又は若干大きめに形成され、開口部112の全周に亘って密着して取り付けられている。弾性を有し封止性の高い材料で構成することで、後述する底面体118との密着性を高め、開口部112の全周に亘ってチャンバー110と底面体118との間を的確に封止することができ、検査用液体が外部に漏れることを防止することができる。
なお、掛止部材(図示せず)を設けて、チャンバー110を底面体118に掛止することで、チャンバー110と底面体118との間に間隙が生じないようにして、より密着性や封止性を向上させることができる。
<底面体118>
底面体118は、全体として皿状の形状(シャーレのような薄いカップ状のものが望ましい)を有し、略円形状の底面と底面から立設する円筒状の側面とを有する。底面体118として、シャーレのような浅い皿状の形状の容器にすることで、消火器10を底面体118に容易に載置することができ、作業を簡便にすることができる。前述したように、底面体118は、パッキング114を介してチャンバー110の開口部112と当接し、パッキング114によって密着性や封止性を維持しつつチャンバー110に取り付けられる。
なお、底面体118として、消火器10の全体を収納できる深い容器(高さが高い容器)にしてもよい。このようにすることで、検査用液体が外部に漏れ難くすることができ、作業を容易にすることができる。底面体118の高さは、消火器10や現場の環境などに応じて適宜に決定することができる。
<天面体116>
天面体116は、略円板状の形状を有し、チャンバー110の第2の底部に固定的に取り付けられる。天面体116によって、チャンバー110の第2の底部の全体を覆って封止する。なお、メンテナンスや修理等の手間を考慮して、天面体116をチャンバー110に対して着脱可能に構成してもよい。
天面体116は、ゴムやプラスチックやアクリル等の樹脂によって構成することができる。天面体116は、チャンバー110の第2の底部の全周に亘って密着して取り付けられ、封止性が維持される。
<収容領域HR>
以下では、チャンバー110と天面体116と底面体118とによって画定される内側の領域を収容領域HRと称する。収容領域HRには、消火器10と後述する検査用液体とが収容される。
<検査用液体用貫通孔120及び圧力調整用貫通孔122>
天面体116には、検査用液体用貫通孔120及び圧力調整用貫通孔122が形成されている。
<検査用液体用貫通孔120>
検査用液体用貫通孔120には、後述する配管170が取り付けられ、配管170を介して検査用液体貯蔵容器140(図5参照)が取り付けられている。後述するように、検査用液体貯蔵容器140には、検査用液体が蓄えられている。検査用液体用貫通孔120を介して、検査用液体が、検査用液体貯蔵容器140から収容領域HRに注入されたり、収容領域HRから検査用液体貯蔵容器140に排出されたりする。
チャンバー110の内部(収容領域HR)では、検査用液体用貫通孔120から底面体118に至るまで(直上まで)、配管170が取り付けられている。配管170の先端の開口部174と底面体118との間には、検査用液体の注入及び排出が可能な程度に間隙が設けられている。配管170を底面体118に至るまで取り付けることで、収容領域HRに注入した検査用液体のほぼ全てを排出することができ、検査用液体の無駄を抑えることができる。
<圧力調整用貫通孔122>
圧力調整用貫通孔122には、後述する配管160が取り付けられ、配管160を介してポンプ180(図5参照)が取り付けられており、ポンプ180を駆動することで、収容領域HRから空気を排出したり収容領域HRに空気を注入したりすることで、収容領域HRの圧力を調整することができる。
<圧力計130>
さらに、天面体116には、圧力計130が取り付けられている。圧力計130には収容領域HRの圧力が表示される。圧力計130が示す圧力値によって、収容領域HRの圧力が所望するものであるか否かを確認することができる。
<漏れ検査装置100の全体>
図5は、漏れ検査装置100の全体の構成を機能的に示すブロック図である。
<検査用液体貯蔵容器140>
検査用液体貯蔵容器140は、排出・注入可能に検査用液体を貯蔵するための容器である。ポンプ180を駆動してチャンバー110を減圧状態にすることで、配管170及び配管172を介して検査用液体を検査用液体貯蔵容器140からチャンバー110に流入(供給)させることができる。また、ポンプ180を駆動して検査用液体貯蔵容器140を減圧状態にすることで、配管170及び配管172を介して検査用液体をチャンバー110から検査用液体貯蔵容器140に流入させる(戻す)ことができる。検査用液体の流動については後述する。
<検査用液体>
検査用液体として、もっとも一般的である水を使用することができる。
また、表面張力や粘度が水に比べて低い液体を検査用液体として用いることもできる。低表面張力や低粘度の検査用液体を用いることで、消火器10の耐圧容器11やハンドル12などの対象物の細かな隙間に浸透(浸入)しやすくでき、隙間に残った気体を検査用液体と早く置換でき、漏れの確認を迅速にかつ正確に行うことができる。また、消火器10の耐圧容器11やハンドル12などの部材の表面に検査用液体を広がりやすくでき、部材の表面に付着している空気を容易に取り除くことができ、漏れによって生ずる気泡を視認しやすくすることができる。
さらに、漏れ部(接合部CP1及び接合部CP2の部分など)から発生する気泡が小さな状態のままで浮上させることができ、気泡発生の頻度を高めることで、漏れの確認を迅速にかつ正確に行うことができる。
また、水以外の検査用液体の例として以下のものを挙げることができる。
(1)界面活性剤およびその水溶液
界面活性剤の種類として、炭化水素系、シリコーン系、フッ素系の単独又は複数の組み合わせなどにすることができる。
界面活性剤を用いる場合には、界面活性剤を現場に持ち運び、水を現場で準備することで、検査用液体を現場で調整することができる。このようにすることで、界面活性剤のみを持ち運ぶことになり、現場に持っていく装置などを軽量化することができる。
(2)溶剤の単品および複数種の混合液(水溶液を含む)
溶剤の種類として、
a)炭化水素類:トルエン・ノルマルヘキサンなど
b)アルコール類:エタノール・イソプロピルアルコールなど
c)ケトン類:アセトン・メチルエチルケトンなど
d)エステル類:酢酸メチルなど
e)エーテル類:エチルエーテルなど
f)ハロゲン系:
・塩素系溶剤:
トリクロロエチレン
ジクロロエタンなど
・フロン類:
CFC(クロロ・フルオロ・カーボン)
HCFC(ハイドロ・クロロ・フルオロ・カーボン)
HFC(ハイドロ・フルオロ・カーボン)など
・フッ素系溶剤:
HFE(ハイドロ・フルオロ・エーテル)
HFO(ハイドロ・フルオロ・オレフィン)など
を用いることができる。
検査用液体の選定として、漏れの確認を迅速にかつ正確に行うことができる性状に加え、実用上の毒性や作業の安全性、検査対象物への腐食性などの影響、さらに環境への影響を踏まえて選定することができる。
前述したように、天面体116には配管170が取り付けられている。配管170は、バルブ154を介して配管172に接続されている。配管172は、検査用液体貯蔵容器140の底面の近くまで配置されている。バルブ154を閉状態にしたときには、検査用液体の流動を禁止する。バルブ154を開状態にしたときには、配管170と配管172とが連通した状態となり、検査用液体が流動できる状態となる。
検査用液体貯蔵容器140の上部には、配管164が配置されている。配管164は、バルブ152を介して配管166に接続されている。さらに、配管166は、後述する配管162とともに配管168に接続され、チャッキ弁182を介してポンプ180に接続されている。バルブ152を大気側に開状態にした場合には、配管164は大気側と連通し、検査用液体貯蔵容器140を大気開放することができる。また、バルブ152をポンプ180側に開状態にした場合には、配管164と配管166と配管168とが連通し、ポンプ180の駆動により、検査用液体貯蔵容器140の空気を配管164と配管166と配管168とを介して排出し、検査用液体貯蔵容器140の内部を減圧状態にすることができる。後述するように、検査用液体貯蔵容器140の内部を減圧状態にすることで、収容領域HRに収容されている検査用液体を、配管170及び配管172を介して検査用液体貯蔵容器140に戻すことができる。
前述したように、天面体116には配管160が取り付けられている。配管160は、バルブ150を介して配管160に接続されている。配管160は、配管166とともに、配管168に接続され、チャッキ弁182を介してポンプ180に接続されている。バルブ150をポンプ180側に開状態にしたときには、配管160と配管162と配管168とが連通し、ポンプ180の駆動により、収容領域HRの空気を配管160と配管162と配管168とを介して排出し、収容領域HRを減圧状態にすることができる。また、バルブ150を大気側に開状態にしたときには、収容領域HRは大気開放される。
ポンプ180の駆動状態やバルブ150の開閉状態によって、収容領域HRの減圧状態を適宜に調節することができ、消火器10の種類や、消火器10の内部の圧力や、検査用液体の種類などの検査条件や検査環境に応じて減圧状態を調節することができる。
また、収容領域HRの減圧状態にすることで、消火器10の耐圧容器11やハンドル12などの部材の表面や対象物の隙間に残った気体を検査用液体と置換して除去し易くでき、漏れによって生ずる気泡との区別を視認し易くできる。
<<<漏れ検査装置100の動作>>>
図6(a)は、チャンバー110の内部を減圧する減圧工程を示す概略ブロック図、図6(b)は、チャンバー110に検査用液体を注入(供給)する注入工程を示す概略ブロック図、図6(c)は、消火器10からの漏れを検査する漏れ検査工程を示す概略ブロック図、図6(d)は、検査用液体を回収する検査用液体回収工程を示す概略ブロック図である。なお、図6(a)〜図6(d)において、開状態のバルブは、白い三角で示し、閉状態のバルブは、黒い三角で示す。また、バルブ154が開状態となって、配管170と配管172とが連通している状態を実線で示し、バルブ154が閉状態となって、配管170と配管172とが連通していない状態を破線で示す。
<減圧工程>
図6(a)は、チャンバー110の内部を減圧する減圧工程を示す概略ブロック図である。
この減圧工程では、バルブ150が開状態であり、バルブ152が大気側に開状態であり、バルブ154が閉状態である。この減圧工程では、配管160と配管162と配管168とが連通した状態となる。ポンプ180を駆動すると、配管160と配管162と配管168とを介して、チャンバー110の収容領域HRが排気され、収容領域HRは減圧状態となる。なお、この減圧工程では、バルブ154が閉状態であるので、収容領域HRが減圧されても、検査用液体が検査用液体貯蔵容器140からチャンバー110に流入することはない。
<注入工程>
図6(b)は、チャンバー110に検査用液体を注入(供給)する注入工程を示す概略ブロック図である。
この注入工程では、バルブ150が開状態であり、バルブ152が大気側に開状態であり、バルブ154が開状態である。この注入工程では、配管160と配管162と配管168とが連通するとともに、配管170と配管172とが連通した状態となる。この注入工程では、前述した減圧工程に引き続き、ポンプ180は、駆動されており、配管160と配管162と配管168とを介して、チャンバー110の収容領域HRが排気され、収容領域HRは減圧状態が維持されている。注入工程では、バルブ154が開状態であり、収容領域HRは減圧状態となっているため、検査用液体が、配管170及び配管172を介して検査用液体貯蔵容器140からチャンバー110に流入する。
<漏れ検査工程>
図6(c)は、消火器10からの漏れを検査する漏れ検査工程を示す概略ブロック図である。
この漏れ検査工程では、バルブ150が開状態であり、バルブ152が大気側に開状態であり、バルブ154が閉状態である。この漏れ検査工程では、配管160と配管162と配管168とが連通した状態となる。この漏れ検査工程では、前述した減圧工程及び注入工程に引き続き、ポンプ180は駆動されており、配管160と配管162と配管168とを介して、収容領域HRの減圧状態が維持されている。
前述した注入工程によって、チャンバー110に検査用液体が注入され、作業者は、接合部CP1や接合部CP2まで検査用液体が浸漬されたことを確認して、バルブ154を閉状態にして、チャンバー110への検査用液体の注入を終了する。この漏れ検査工程において、作業者は、接合部CP1や接合部CP2から気泡が発生するか否かを目視で確認する。この漏れ検査工程では、チャンバー110の収容領域HRは減圧状態となっており、大気圧状態よりも、チャンバー110の収容領域HRの圧力と耐圧容器11の内部の圧力との圧力差を大きくでき、接合部CP1や接合部CP2から気泡を発生させやすい状態にすることができる。
この漏れ検査工程において、接合部CP1や接合部CP2から気泡が生じたときには、チャンバー110を介して気泡を視認することができる。前述したように、チャンバー110は、透明や半透明などで構成されており、収容領域HRに配置された接合部CP1や接合部CP2から発生した気泡を的確に視認することができる。
このように、漏れ検査工程では、少なくとも接合部CP1や接合部CP2を検査用液体で浸漬するとともに、耐圧容器11の外側を減圧状態にして耐圧容器11の内側の圧力と外側の圧力との圧力差を大きくした状態にして気泡の発生の有無を目視で確認する。
なお、チャンバー110に光源(図示せず)を設けて、発生した気泡に光を照射することで、気泡をより視認しやすくしてもよい。光源を設ける位置は、チャンバー110の内部でも外部でもよい。気泡に光を照射できる位置であればよい。また、光の波長も気泡の視認に適したものであればよい。さらに、直接視認するのではなく、カメラなどでチャンバー110の内部を撮影する場合には、撮影に適した波長の光を発する光源を用いればよい。
<検査用液体回収工程>
図6(d)は、検査用液体を回収する検査用液体回収工程を示す概略ブロック図である。
この検査用液体回収工程では、バルブ150が大気側に開状態であり、バルブ152がポンプ180側に開状態であり、バルブ154が開状態である。この検査用液体回収工程では、配管164と配管166と配管168とが連通した状態となるとともに、配管170と配管172とが連通した状態となる。この検査用液体回収工程では、チャンバー110の収容領域HRが大気開放されるとともに、検査用液体貯蔵容器140の内部が減圧状態となる。これにより、チャンバー110に注入されていた検査用液体は、配管170及び配管172を介してチャンバー110から検査用液体貯蔵容器140に流出し回収することができる。
<第1の実施の形態による漏れ検査装置100の概要>
第1の実施の形態による漏れ検査装置100を用いることで、収容領域HRの圧力(消火器10の外側の圧力)と消火器10の内側の圧力との差を大きくすることで、気泡を発生させやすい環境に消火器10を設けることができ、気泡の発生を加速させることで、漏れが生じていた場合には、短時間にかつ的確に漏れを検出することができる。
第1の実施の形態による漏れ検査装置100を用いることで、消火器10を正立させた状態で(転倒させることなく)、消火器10の全体を収容領域HRに配置することで、消火器10の全体を検査用液体で浸漬させることができ、消火器10のいずれの箇所で漏れが生じた場合でも的確に漏れを検出することができる。
第1の実施の形態による漏れ検査装置100を用いることで、消火器10を正立させた状態で検査できるので、消火器10の内部に含まれている空気を接合部CP1や接合部CP2に向かって(消火器10の上部に向かって)事前に移動させることができ、漏れが生じている場合には、接合部CP1や接合部CP2から迅速に気泡を発生させることができる。
第1の実施の形態による漏れ検査装置100を用いることで、消火器10を正立させた状態で検査できるので、消火器10を傾けたり転倒させたりすることなく検査を開始することができ、検査時の作業を容易にすることができる。
第1の実施の形態による漏れ検査装置100を用いることで、接合部CP1や接合部CP2を収容領域HRに的確に位置づけることができ、接合部CP1や接合部CP2で漏れが生じた場合には、接合部CP1や接合部CP2から生ずる気泡を的確に視認することができる。
<<<第2の実施の形態>>>
図7は、第2の実施の形態による漏れ検査装置200の概略を示す斜視図である。第1の実施の形態による漏れ検査装置100は、消火器10の全体を収容する態様であったが、第2の実施の形態による漏れ検査装置200は、接合部CP1や接合部CP2やその近傍のみを収容領域HRに収容する態様である。なお、図7では、第1の実施の形態の漏れ検査装置100と同様の構成には、同一の符号を付した。
図7に示すように、漏れ検査装置200のチャンバー210は、漏れ検査装置100のチャンバー110の長さよりも短く形成されている。チャンバー210の下端部には、チャンバー110と同様に、開口部112が形成されており、開口部112には、パッキング114が取り付けられている。漏れ検査装置200では、開口部112を消火器10の肩部20に密着させてチャンバー210を消火器10に取り付ける。
漏れ検査装置200のチャンバー210は、漏れ検査装置100のチャンバー110に対して長さ(高さ)のみが相違し、他の構成は同一である。また、チャンバー110と同様に、チャンバー210の一部のみを透明や半透明(すなわち、透光性を有する)の部材で構成することもできる。
<収容領域HR>
第2の実施の形態による漏れ検査装置200では、チャンバー210と天面体116と消火器10の肩部20とによって画定される内側の領域が収容領域HRとなる。収容領域HRには、第1の実施の形態と同様に、検査用液体が注入され、接合部CP1や接合部CP2が検査用液体によって浸漬される。
このように、第2の実施の形態による漏れ検査装置200においても、少なくとも接合部CP1や接合部CP2を検査用液体で浸漬するとともに、耐圧容器11の外側を減圧状態にして耐圧容器11の内側の圧力と外側の圧力との圧力差を大きくした状態にして気泡の発生の有無を目視で確認する。
このように構成することで、漏れ検査装置200を軽量化することができ、持ち運びを容易にすることができる。また、漏れ検査装置200を小型化することができ、収容領域HRを小さくすることで、必要になる検査用液体の量を減らすことができ、持ち運びを容易にすることができる。
第2の実施の形態による漏れ検査装置200を用いることで、収容領域HRの圧力(消火器10の外側の圧力)と消火器10の内側の圧力との差を大きくすることで、気泡を発生させやすい環境に消火器10を設けることができ、気泡の発生を加速させることで、漏れが生じていた場合には、短時間にかつ的確に漏れを検出することができる。
第2の実施の形態による漏れ検査装置200を用いることで、消火器10を正立させた状態で(転倒させることなく)、チャンバー210や天面体116の自重によって、消火器10とチャンバー210の開口部112とを密着させて収容領域HRを形成して画定することができる。
また、接合部CP1や接合部CP2やその近傍のみを収容領域HRに配置することで、接合部CP1や接合部CP2を検査用液体で浸漬させることができ、接合部CP1や接合部CP2で漏れが生じた場合に的確に漏れを検出することができる。
<<<第3の実施の形態>>>
図8は、第3の実施の形態による漏れ検査装置300の概略を示す斜視図である。第3の実施の形態による漏れ検査装置300は、第2の実施の形態による漏れ検査装置200と同様に、接合部CP1や接合部CP2やその近傍のみを収容領域HRに収容する態様である。図8では、第1の実施の形態の漏れ検査装置100や、第2の実施の形態の漏れ検査装置200と同様の構成には、同一の符号を付した。なお、図8(a)は、漏れ検査装置300のチャンバー310及び消火器10の双方を倒立させた状態を示す概略ブロック図であり、図8(b)は、漏れ検査装置300のチャンバー310及び消火器10の双方を正立させた状態を示す概略ブロック図である。
<漏れ検査装置300の構成>
図8に示すように、漏れ検査装置300はチャンバー310を有する。チャンバー310は、漏れ検査装置200のチャンバー210と同様に、略円筒状の形状を有し、漏れ検査装置100のチャンバー110の長さよりも短く形成されている。図8(b)に示すように、チャンバー310の下端部には、チャンバー110と同様に、開口部112が形成されており、開口部112には、パッキング114が取り付けられている。図8では、パッキング114を太い実線で示した。また、チャンバー310の上端部には、略円板状の形状を有する天面体316が形成されており、天面体316によって、チャンバー310の上端部の全体が、覆われて封止されている。漏れ検査装置300では、漏れ検査装置200と同様に、開口部112を消火器10の肩部20に密着させてチャンバー310を消火器10に取り付ける。
漏れ検査装置300のチャンバー310は、漏れ検査装置200のチャンバー210と同様に、漏れ検査装置100のチャンバー110に対して長さ(高さ)のみが相違し、他の構成は同一である。また、チャンバー110やチャンバー210と同様に、チャンバー310の一部のみを透明や半透明(すなわち、透光性を有する)の部材で構成することもできる。
漏れ検査装置300では、検査用液体が予めチャンバー310に蓄えられており、検査用液体を注入したり排出したりする配管は接続されていない。検査用液体は、消火器10の大きさや形状に応じて適宜に定めればよく、後述するように、消火器10とチャンバー310との双方を正立させたときに、接合部CP1や接合部CP2を検査用液体で浸漬できればよい。また、略円筒状のチャンバー310の側面には、圧力調整用の2本の配管360及び配管370が接続されている。配管360は、バルブ350を介して配管362に接続されている。配管370は、バルブ352を介して配管372に接続されている。配管372には、バルブ354が接続されている。配管362と配管372とが連結されてポンプ180に接続されている。
<収容領域HR>
第3の実施の形態による漏れ検査装置300では、チャンバー310と天面体316と消火器10の肩部20とによって画定される内側の領域が収容領域HRとなる。収容領域HRには、第1の実施の形態や第2の実施の形態と同様に、検査用液体が注入され、接合部CP1や接合部CP2が検査用液体によって浸漬される。
<漏れ検査装置300を用いた検査の手順>
第3の実施の形態による漏れ検査装置300を用いた手順を説明する。なお、ポンプ180は既に起動されて駆動しているものとする。
まず、図8(a)に示すように、チャンバー310を倒立させてチャンバー310の開口部112を上向きにするとともに、消火器10も倒立させた状態にして、開口部112に消火器10の肩部20を密着させてチャンバー310を消火器10に取り付ける。この状態では、検査用液体は、天面体316側に位置しており、接合部CP1や接合部CP2は、検査用液体によって浸漬されていない。また、配管370は、検査用液体が存在しない空気が存在する領域に位置し、配管360は、検査用液体が存在する領域に位置する。
この状態では、バルブ352は開状態であり、バルブ354は閉状態であり、配管370と配管372とは連通しており、ポンプ180の駆動により、収容領域HRは減圧状態となる。収容領域HRを減圧状態にすることで、消火器10チャンバー310に密着させることができる。
次に、バルブ352を閉状態にし、消火器10をチャンバー310に密着させた状態を維持しつつ、消火器10とチャンバー310との双方を正立させる。消火器10及びチャンバー310を正立させることにより、検査用液体は、開口部112側に流動し、接合部CP1や接合部CP2は、検査用液体によって浸漬される。また、配管370は、検査用液体が存在する領域に位置し、配管360は、検査用液体が存在しない空気が存在する領域に位置する。
次に、バルブ350を開状態にすることで、配管360と配管362とを連通させ、ポンプ180の駆動により、収容領域HRを減圧状態にする。バルブ350の開度やポンプ180の駆動を適宜に調節して、収容領域HRを所望する圧力の減圧状態にする。この状態は、大気圧状態よりも、チャンバー310の収容領域HRの圧力と耐圧容器11の内部の圧力との圧力差を大きくでき、接合部CP1や接合部CP2から気泡を発生させやすい状態にすることができる。この状態で、作業者は、接合部CP1や接合部CP2から気泡が発生するか否かを目視で確認する。接合部CP1や接合部CP2から気泡が生じたときには、チャンバー310を介して気泡を視認することができる。チャンバー310は、チャンバー110と同様に、透明や半透明などで構成されており、収容領域HRに配置された接合部CP1や接合部CP2から発生した気泡を的確に視認することができる。
また、チャンバー110と同様に、チャンバー310に光源(図示せず)を設けて、発生した気泡に光を照射することで、気泡をより視認しやすくしてもよい。
漏れの検査を終了した後、バルブ350を閉状態にし、再び、消火器10をチャンバー310に密着させた状態を維持しつつ、消火器10及びチャンバー310を倒立させる。
次に、バルブ352及びバルブ354を開状態にして、チャンバー310を大気開放し、チャンバー310から消火器10を取り外して検査を終了する。
このように、第3の実施の形態による漏れ検査装置300においても、少なくとも接合部CP1や接合部CP2を検査用液体で浸漬するとともに、耐圧容器11の外側を減圧状態にして耐圧容器11の内側の圧力と外側の圧力との圧力差を大きくした状態にして気泡の発生の有無を目視で確認する。
第3の実施の形態による漏れ検査装置300を用いることで、検査用液体の注入及び排出をすることなく、収容領域HRを直ちに減圧状態にして漏れの検査を開始することができる。
このように構成することで、漏れ検査装置300を軽量化することができ、持ち運びを容易にすることができる。また、漏れ検査装置300を小型化することができ、収容領域HRを小さくすることで、必要になる検査用液体の量を減らすことができ、持ち運びを容易にすることができる。
第3の実施の形態による漏れ検査装置300を用いることで、収容領域HRの圧力(消火器10の外側の圧力)と消火器10の内側の圧力との差を大きくすることで、気泡を発生させやすい環境に消火器10を設けることができ、気泡の発生を加速させることで、漏れが生じていた場合には、短時間にかつ的確に漏れを検出することができる。
第3の実施の形態による漏れ検査装置300を用いることで、消火器10を正立させた状態で(転倒させることなく)、漏れを検出することができる。
また、接合部CP1や接合部CP2やその近傍のみを収容領域HRに配置することで、接合部CP1や接合部CP2を検査用液体で浸漬させることができ、接合部CP1や接合部CP2で漏れが生じた場合に的確に漏れを検出することができる。
<<実験結果>>
図9は、漏れ検査装置の条件や検査用液体の相違による実験結果を示す表である。図9に示す数値は、目視によって気泡が浮上するのに要する1粒当たりの時間(秒/粒)である。この時間が短いほど良好となる。
検査用液体として、水と、界面活性剤(炭化水素系界面活性剤0.01vol%水溶液、フッ素系界面活性剤0.005vol%水溶液)と、アルコール類(エタノール、エタノール10wt%水溶液)と、塩素系溶剤(ジクロロメタン)と、フロン類(HCFC(ジクロロペンタフルオロプロパン))と、フッ素系溶剤(HFE(メチルノナフルオロブチルエーテル))とを用いた。
消火器の種類として漏れ試料A及び漏れ試料Bを用いた。真空度(減圧状態)として、0(大気圧)、−0.03MPa、−0.06MPaを採用した。消火器の設置状態として、正立と横倒とを採用した。
消火器を正立した状態と横倒させた状態とを比較すると、横倒させた状態は、正立した状態よりも1.5〜1.8倍だけ長い時間を要し、正立した状態の方が良好であった。また、真空度は、0(大気圧)は、0.06MPaよりも1.9〜4.1倍だけ長い時間を要し、0(大気圧)から徐々に0.06MPaまで減圧させるに従って、良好であった。さらに、水と水以外の溶液とを比較すると、水は、水以外の溶液よりも1.5〜13.8倍だけ長い時間を要し、水以外の溶液が良好である。特に、塩素系溶剤、フロン類フッ素系溶剤が良好であった。
<<<<本実施の形態の詳細>>>>
上述したように、本発明は、第1〜第2の実施の形態によって記載したが、この開示の一部をなす記載及び図面はこの発明を限定するものであると理解すべきでない。このように、本発明は、ここでは記載していない様々な実施の形態等を含むことはもちろんである。
10 消火器
11 耐圧容器
100 漏れ検査装置
110 チャンバー
180 ポンプ
200 漏れ検査装置
HR 収容領域
CP 接合部

Claims (6)

  1. 容器と、前記容器に着脱可能に設けられる着脱部材と、を有する消火器に生ずる漏れを検出するための消火器の漏れ検査装置であって、
    前記容器と前記着脱部材との接続部が少なくとも収容可能な収容領域を画定し、かつ前記収容領域を視認可能に構成されかつ検査用液体が供給可能な筐体を有する本体部と、
    検査用液体が前記筐体に供給された状態で、前記容器の内部の圧力と前記収容領域の圧力との圧力差を大きくする圧力差生成部と、を備える消火器の漏れ検査装置。
  2. 前記筐体は透光性を有し、
    前記圧力差が大きい状態でかつ前記接続部が検査用液体に浸漬された状態で発生する気泡を前記筐体を介して視認可能である請求項1に記載の消火器の漏れ検査装置。
  3. 前記接続部が前記収容領域に収容された状態で検査用液体を前記収容領域に供給し前記接続部を浸漬させる検査用液体供給部を、更に備える請求項1又は2記載の消火器の漏れ検査装置。
  4. 前記検査用液体は、水よりも低い粘度、又は水よりも低い表面張力を有する液体である請求項1ないし3のいずれかに記載の消火器の漏れ検査装置。
  5. 前記本体部は、消火器を正立させた状態で前記収容領域に消火器を収容することができる請求項1ないし4のいずれかに記載の消火器の漏れ検査装置。
  6. 前記容器は、縮径して湾曲する形状を有する肩部を有し、
    前記本体部は、消火器を正立させた状態で前記肩部と係合可能で、前記肩部との係合によって前記収容領域を画定する請求項1ないし4のいずれかに記載の消火器の漏れ検査装置。
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