JP2019088549A - インプラント窩チェック用器具 - Google Patents

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Abstract

【課題】 インプラント窩の状態を視認できない場合であっても、インプラント窩の深さを容易かつ確実に確認する。【解決手段】 インプラント窩チェック用器具1は、インプラント窩に挿入される部材であって、当該インプラント窩の形状に応じた形状の基端面11aを有すると共に、当該基端面11aからの長さが当該インプラント窩に埋植されるフィクスチャの軸方向の長さに応じた長さである挿入部11と、挿入部11の基端面11aから当該挿入部の長さ方向に延びる棒状の軸部12とを備える。【選択図】 図1

Description

本発明は、形成したインプラント窩のチェックに用いられるインプラント窩チェック用器具に関する。
従来から、歯科治療において、インプラント治療が知られている(例えば、特許文献1参照)。インプラント治療の方法としては、例えば、歯肉の切開剥離手術が二回必要な二回法、一回で済ませる一回法、歯肉の切開、剥離及び縫合を必要としないフラップレス法がある。
特開2010−136944号公報
フラップレス法は歯肉の切開、剥離及び縫合を必要としないため、一回法及び二回法等と比べて患者の身体的負担が圧倒的に少ない。しかしながら、フィクスチャを埋植するための穴であるインプラント窩を、歯肉の切開をせず顎骨の形態を目視で確認できない条件下で形成するため、顎骨に形成されたインプラント窩の深さを直接目で見て確認することが困難である。従って、適切な深さのインプラント窩を形成できず、想定よりも浅いインプラント窩を形成してしまう可能性が生じる。
インプラント窩が浅いとフィクスチャを顎骨に完全に埋植することができず、その結果、フィクスチャを顎骨にしっかりと結合させることができなくなる。その場合、埋植されるフィクスチャ、引いては、フィクスチャに装着されるアバットメント及び人工歯が、ぐらついたり、顎骨から脱落してしまったりすることがある。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであり、インプラント窩の状態を視認できない場合であっても、インプラント窩の深さを容易かつ確実に確認することができるインプラント窩チェック用器具を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明に係るインプラント窩チェック用器具は、インプラント窩に挿入される部材であって、当該インプラント窩の形状に応じた形状の基端面を有すると共に、当該基端面からの長さが当該インプラント窩に埋植されるフィクスチャの軸方向の長さに応じた長さである挿入部と、挿入部の基端面から当該挿入部の長さ方向に延びる棒状の軸部と、を備える。
本発明に係るインプラント窩チェック用器具は、以下のように用いられる。患者の顎骨に形成されたインプラント窩に挿入部が挿入される。このとき、挿入部が突き当たるまで挿入される。この状態で、探針等によって基端面の外縁周辺の状態が確認されることで、インプラント窩の深さを確認することができる。従って、本発明に係るインプラント窩チェック用器具によれば、インプラント窩の状態を視認できない場合であっても、インプラント窩の深さを容易かつ確実に確認することができる。
挿入部は、フィクスチャの軸方向の長さに応じた長さの柱状の部材であることとしてもよい。この構成によれば、容易かつ確実に挿入部を構成することができ、容易かつ確実に本発明を実施することができる。
挿入部及び軸部は、チタン製であることとしてもよい。チタンは十分な硬度を有し、かつその硬度は骨や歯肉とは異なる。従って、挿入部と顎骨との境界を明確に認識することができる。また、チタンはアレルギー反応を起こしにくい素材であるため、骨及び歯肉に触れても患者に害を及ぼす可能性が低い。従って、適切にインプラント窩の深さを確認することができる。
インプラント窩チェック用器具は、基端面よりも大きい形状であると共に患者の歯肉に接触する接触面を有し、当該接触面に軸部を挿抜することが可能な孔が設けられた長さ計測用部材を更に備えることとしてもよい。この構成によれば、インプラント窩の底から歯肉の上部までの長さを計測することができる。その結果、フィクスチャと嵌合されるアバットメントについて、適切な長さのものを準備することができる。
軸部には、目盛りが設けられていることとしてもよい。この構成によれば、目盛りから、患者のインプラント窩の底から歯肉の上部までの長さを読み取ることができる。これにより、容易に当該長さを計測することができる。
長さ計測用部材は、透明な部材で構成されていることとしてもよい。この構成によれば、長さ計測用部材の接触面が、歯肉に接触したか否かを容易に判別することができる。これにより、適切にインプラント窩の底から患者の歯肉までの長さを計測することができる。
軸部には、紐状の部材を通すことが可能な孔が設けられていることとしてもよい。この構成によれば、本器具を患者が誤って飲み込んでしまうことを防止することができる。
挿入部には、ドリル刃が設けられていることとしてもよい。この構成によれば、インプラント窩を形成すると共に、形成したインプラント窩の深さを確認することができる。
本発明によれば、インプラント窩の状態を視認できない場合であっても、インプラント窩の深さを容易かつ確実に確認することができる。
本発明の実施形態に係るインプラント窩チェック用器具の斜視図である。 本発明の実施形態に係るインプラント窩チェック用器具の側面図である。 実施形態に係るインプラント窩チェック用器具を用いてインプラント窩のチェックを行う際の状態を示す断面図である。 実施形態に係るインプラント窩チェック用器具を用いてインプラント窩の底から歯肉の上部までの長さを計測する際の状態を示す断面図である。 本発明の実施形態に係るインプラント窩チェック用器具の変形例の側面図である。
以下、図面と共に本発明に係るインプラント窩チェック用器具の実施形態について詳細に説明する。なお、図面の説明においては同一要素には同一符号を付し、重複する説明を省略する。また、図面の寸法比率は、説明のものと必ずしも一致していない。
図1は、本実施形態に係るインプラント窩チェック用器具1の斜視図である。以下、本実施形態に係るインプラント窩チェック用器具1を本器具1と呼ぶ。図2は、本器具1の側面図である。上述したようにインプラント窩の深さは、フィクスチャを埋植するのに十分である必要がある。本器具1は、インプラント治療の際に形成されたインプラント窩の深さが十分なものであるかを確認するためのものである。インプラント窩の深さを確認するために、本器具1はインプラント窩に挿入される。本器具1のインプラント窩への挿入は、フィクスチャのインプラント窩への埋植のシミュレーションと捉えることもできる。即ち、本器具1は、インプラントシミュレータ、あるいはフィクスチャの埋植補助器具とも捉えることができる。
本器具1を用いたインプラント窩の深さの確認では、インプラント窩の深さを直接目で見て確認する必要がない。そのため、歯肉の切開をせずにインプラント窩を形成するフラップレス法によってインプラント治療が行われる際に特に有用である。但し、フラップレス法以外のインプラント治療の場合にも、本器具1が用いられてもよい。
図1及び図2に示すように、本器具1は、本体部10と、長さ計測用部材20と備えて構成される。本体部10は、挿入部11と、軸部12とを備えて構成される。
挿入部11は、インプラント窩に挿入される部材である。挿入部11の形状は、インプラント窩に収まる形状であり、図1及び図2に示されるように予め設定された長さの柱形状である。挿入部11は、インプラント窩に挿入される先端に対する基端面11aを有する。基端面11aの形状は、これから形成されるインプラント窩の形状に応じて予め設定された形状である。
具体的には、基端面11aの形状は、挿入部11がインプラント窩に挿入されて突き当たった際、基端面11aの外縁(外周)が全周に亘ってインプラント窩の側面に接する形状とされる。例えば、基端面11aの形状は、インプラント窩の軸方向と垂直な面での形状、即ち、インプラント窩を軸方向から見た場合の形状と同じ形状である。インプラント窩の上記の形状は、通常、円形であるため、基端面11aは円形とされる。基端面11aの大きさである直径は、インプラント窩の底(フィクスチャ又は本器具1が挿入されて突き当たる位置)から挿入部11の軸方向の高さでの位置でのインプラント窩の直径と同じとされ、例えば、3〜4mmとされる。基端面11aの直径は、インプラント窩に挿入されることを考慮して、インプラント窩の上記の直径よりもごくわずかに小さくすることとしてもよい。なお、基端面11aの形状は、インプラント窩の形状に応じたもの、かつインプラント窩の深さのチェックが可能なものであれば、上記以外の形状であってもよい。
挿入部11の軸方向の高さ(長さ)、即ち、基端面11aから先端までの長さは、インプラント窩に埋植されるフィクスチャの軸方向の長さに応じて予め設定された長さである。例えば、当該長さはフィクスチャの軸方向の長さと同じとされ、4mmとされる。なお、挿入部11の当該長さは、必ずしもフィクスチャの軸方向の長さと同じにされる必要はなく、フィクスチャの軸方向の長さよりもわずかに大きく、あるいは小さくしてもよい。
インプラント窩の形状が、底から徐々に径が大きくなるものであった場合等には、挿入部11の形状は、インプラント窩の形状にあわせて、図1及び図2に示されるように基端面11aから先端に向かって径が小さくなる円錐台形状(テーパーがつけられた円柱形状)になっていてもよい。あるいは、インプラント窩の径が軸方向に亘って一定のものであった場合等には、挿入部11の円柱形状は、軸方向に亘って径が一定の大きさの円柱形状であってもよい。また、挿入部11は、基端面11aの形状と軸方向の長さとが上記を満たし、インプラント窩に挿入可能な形状であれば、上記以外の形状であってもよい。
軸部12は、挿入部11がインプラント窩に挿入される際に歯科医師等の操作者の指又は冶具等によって把持される部材である。軸部12は、挿入部11の基端面11aから当該挿入部11の長さ方向に延びる棒状、具体的には細長い円柱状の部材である。軸部12は、基端面11aの中心から延びており、軸部12の軸線と挿入部11の軸線とが同一になっている。軸部12の直径は、挿入部11の基端面11aの直径よりも小さくされている。軸部12の軸方向の長さは、操作者又は冶具等によって把持可能で挿入部11がインプラント窩に挿入された際に患者の口内に収まることができる程度とする。例えば、軸部12の軸方向の長さは、20mm程度とされる。
軸部12には、目盛り12aが設けられている。目盛り12aは、長さ計測用部材20とあわせて、インプラント窩の底から歯肉の上部までの長さを計測するためのものである。例えば、図1及び図2に示されるように基端面11aから2.5mm、4.5mm、6.5mmの位置に1mm幅で3つの目盛り12aが設けられる。
軸部12には、紐状の部材を通すことが可能な孔(貫通孔)12bが設けられている。例えば、孔12bは、挿入部11側とは逆側の端部に設けられる。孔12bに糸を通しておき、操作者が作業時に通した糸の端部を指に巻いておくことで、本器具1を患者が誤って飲み込んでしまうことを防ぐことができる。
軸部12には、ペリオテストを行う際の目印となるレーザーマーク12cが設けられる。レーザーマーク12cは、ペリオテストを行うのに適切な位置、例えば、孔12bよりもわずかに挿入部11側の位置に設けられる。
挿入部11と軸部12とは、一体形成されていてもよい。挿入部11及び軸部12は、例えば、チタン製である。但し、挿入部11及び軸部12は、チタン以外の材料によって構成されていてもよい。
長さ計測用部材20は、インプラント窩の底から歯肉の上部までの長さを計測するための部材である。長さ計測用部材20は、挿入部11の基端面11aよりも大きい形状であると共に患者の歯肉に接触する接触面20bを有している。長さ計測用部材20は、当該接触面に軸部12を挿抜することが可能な孔20aが設けられている。
例えば、長さ計測用部材20は、図1及び図2に示すように、中央に孔(貫通孔)20aが設けられた円板形状の部材である。即ち、長さ計測用部材20は、フランジ状の部材である。長さ計測用部材20の外径である直径は、挿入部11の直径、即ち、インプラント窩の直径よりも数mm程度大きくなっている。即ち、軸部12に挿し込まれた際の長さ計測用部材20の挿入部11側の面である接触面20bは、基端面11aよりも大きい形状となっている。軸部12に挿し込まれた際の接触面20bは、軸部12の軸方向と垂直になっている。
長さ計測用部材20の軸部12が挿抜される孔20aは、以下のように構成される。長さ計測用部材20は、軸部12が挿し込まれた状態で軸部12の軸方向に移動することができる。軸部12に対する長さ計測用部材20の移動は、軸部12が固定されて、長さ計測用部材20を指で動かす等、長さ計測用部材20に力が加えられると行われる。長さ計測用部材20の孔20aに軸部12が挿入されており、長さ計測用部材20に力が加えられていない場合、当該孔20aと軸部12の表面との摩擦力で軸部12に対して長さ計測用部材20は移動しない。即ち、長さ計測用部材20は、軸部12に対して摩擦係止が可能になっている。
長さ計測用部材20は、ポリカーボネート樹脂等の透明な部材で構成されている。また、長さ計測用部材20は、互いに異なる大きさの外径のものを複数用意しておき、患者の術野の状態に応じたものを用いることとしてもよい。例えば、歯肉がインプラント窩を形成する位置を中心に広い範囲にある場合には、大きい外径のものを用いることとしてもよい。以上が、本器具1の構成である。
引き続いて、図3及び図4を用いて、本器具1を使用する方法を説明する。図3及び図4は、インプラント窩Fの断面図である。まず、例えば、ドリル等によって患者の顎骨Bにインプラント窩Fを形成する。インプラント窩Fの形成は、例えば、フラップレス法によって行われる。即ち、歯肉Gを貫通し顎骨B内に達する穴をインプラント窩Fとして開ける。続いて、図3に示すように、操作者が、形成されたインプラント窩Fに本器具1の挿入部11を挿入する。このとき、操作者は、挿入部11が突き当たるまで挿入部11をインプラント窩Fに深く挿し込む。図3に示すように、インプラント窩Fの形状によっては、挿入部11がインプラント窩Fに突き当たった際、挿入部11の先端とインプラント窩Fとの間に隙間ができてもよい。
続いて、先端が細長くとがったもの、例えば、歯科器具である探針(プローブ)Pを用意する。操作者は、探針Pの先端をインプラント窩Fに挿し込み、探針Pの先端によって、インプラント窩Fの内部の側面のうち、挿入部11の基端面11a近傍の部分(図3において挿入部11の基端面11aからわずかに上の部分)をつつく。探針Pでつついたときの探針Pの先端から伝わる感触を頼りに、操作者は挿入部11の基端面11aと顎骨Bとの境界を確認する。
図3(a)に示すように、挿入部11がインプラント窩Fの顎骨Bの部分に完全に収容されていれば、インプラント窩Fの内部の側面のうち、挿入部11の基端面11a近傍の部分は顎骨Bである。従って、探針Pの先端から伝わる感触が顎骨Bに係るものであれば、即ち、先端に骨の壁を感じれば、挿入部11がインプラント窩Fの顎骨Bの部分に完全に収容されていることになる。
挿入部11の基端面11aの外縁の全周に亘って上記の探針Pによるチェックを行う。当該全周に亘って、骨の壁を感じれば、挿入部11全体がインプラント窩Fの顎骨Bの部分に完全に収容されていることになる。上述したように挿入部11の軸方向の長さは、フィクスチャの軸方向の長さに応じたものである。従って、この場合、インプラント窩Fの深さはフィクスチャを埋植するのに十分であると確認される。なお、フィクスチャの軸方向の長さが4mmとすると、顎骨Bに形成されたインプラント窩Fの深さ、即ち、インプラント窩Fの底から顎骨Bの上部までの長さは、4.5〜5mm程度とすることが望ましい。
一方で、図3(b)に示すように、挿入部11がインプラント窩Fの顎骨Bの部分に完全に収容されておらず、歯肉Gの部分に露出していたら、インプラント窩Fの内部の側面のうち、挿入部11の基端面11a近傍の部分は歯肉Gである。従って、探針Pの先端から伝わる感触が歯肉Gに係るものであれば、即ち、先端が挿入部11の基端面11aの外側にずるりと滑り落ちる感覚があれば、挿入部11がインプラント窩Fの顎骨Bの部分から歯肉Gの部分に露出していることになる。
この場合、インプラント窩Fが浅く、インプラント窩Fの深さはフィクスチャを埋植するのに十分ではない。そのため、ドリル等によってインプラント窩Fを更に深くする。再度、本器具1及び探針Pによるチェックを行い、インプラント窩Fの深さがフィクスチャを埋植するのに十分であると確認されるまで、ドリル等によるインプラント窩Fの形成と本器具1及び探針Pによるチェックとを繰り返す。
なお、図3(c)に示すように、顎骨Bが傾斜している部分にインプラント窩Fを形成した場合には、骨の壁を感じられる部分(図3(c)の例では左側の探針Pが突いている部分)と、骨の壁を感じられない部分(図3(c)の例では右側の探針Pが突いている部分)とが混在することとなる。そのため、上述したように、挿入部11の基端面11aの外縁の全周に亘る探針Pによるチェックが必要となる。
続いて、図4に示すように、操作者は、軸部12に取り付けられた長さ計測用部材20を、接触面20bが歯肉Gに接触するまで歯肉Gの方向に動かす。なお、長さ計測用部材20は、この段階で軸部12に取り付けられることとしてもよい。また、操作者は、長さ計測用部材20によって歯肉Gが圧迫されるようにする、即ち、長さ計測用部材20を歯肉G方向に押し込む。歯肉は柔らかいため、長さ計測用部材20に圧迫されると血流障害で白くなる(貧血帯)。上述したように長さ計測用部材20を透明な部材で構成したとすると、接触面20bとは反対側から、長さ計測用部材20が接触した歯肉Gの部分を視覚的に確認することができる。上記の血流障害が生じていることを確認することで、長さ計測用部材20が歯肉Gに接触しているか否かを容易に確認することができる。
続いて、操作者は、軸部12に対する長さ計測用部材20の位置を動かさないようにして、本器具1をインプラント窩Fから引き抜く。操作者は、軸部12に対する長さ計測用部材20の接触面20bの位置を読み取る。この位置の読み取りは、例えば、軸部12に設けられた目盛り12aを用いて行ってもよい。挿入部11の先端から長さ計測用部材20の接触面20bの位置までの長さは、インプラント窩Fの底から歯肉の上部までの長さに相当する。このように、インプラント窩Fの底から歯肉Gの上部までの長さが計測される。計測された長さに応じて、患者に装着するアバットメントとして適切な長さのアバットメントを選択することができる。
なお、軸部12に設けられた孔12bに糸を通しておき、操作者が上記の作業時に通した糸の端部を指に巻いておく。これによって、患者が本器具1を誤飲することを防止することができる。
以降は、通常のフラップレス法と同様の処置(フィクスチャの埋植及びアバットメントの装着)を行う。
インプラント窩Fの深さがフィクスチャを埋植するのに十分であると確認された後に本器具1は以下のように用いられてもよい。例えば、本器具1をペリオテストに用いることとしてもよい。インプラント窩Fに本器具1を挿入した状態で、軸部12に設けられたレーザーマーク12cの位置を叩くことでペリオテストを行う。本器具1を用いてペリオテストを行うことで、フィクスチャを埋植する前にインプラント窩Fが適切なものかを判断することができる。ペリオテストの結果に応じて、更にインプラント窩Fを深くする等の対処をすることができる。また、叩く位置を一定の位置にすることで適切なペリオテストを行うことができる。
また、複数のインプラント窩Fを形成する場合に、2つ目以降のインプラント窩Fを形成する際に、既に形成したインプラント窩Fに本器具1を挿入しておく。2つ目以降のインプラント窩Fを形成する際に、軸部12の軸方向を参照しながら、形成するインプラント窩Fの軸方向が軸部12の軸方向と平行になるようにする。即ち、インプラント窩Fに挿入された本器具1が、2つ目以降のインプラント窩Fを形成する際のガイドとなる。これによって、2つ目以降のインプラント窩Fを適切な軸方向で形成する、即ち、既に形成したインプラント窩Fの軸方向と平行に形成することができる。以上が、本器具1を使用する方法である。
上述したように本実施形態によれば、例えば、フラップレス法による施術を行う場合のような、インプラント窩の状態を視認できない場合であっても、即ち、明視野ではない術野であっても、インプラント窩Fの深さを容易かつ確実に確認することができる。これによって、フィクスチャを安全かつ確実にインプラント窩Fに埋植することができる。
また、本器具1は、ペリオテスト、あるいは複数のインプラント窩Fを形成する際のガイドにも用いることができる。本器具1を用いることで、インプラント治療をより適切に行うことができる。
また、本実施形態のように挿入部11を柱状にすることとしてもよい。この構成によれば、容易かつ確実に挿入部11を構成することができ、容易かつ確実に本発明を実施することができる。但し、挿入部11を必ずしも柱状にする必要はなく、上述した条件を満たす形状であればどのような形状を採用してもよい。
また、本実施形態のように本器具1の本体部10(挿入部11及び軸部12)は、チタン製であることとしてもよい。チタンは十分な硬度を有し、かつその硬度は骨や歯肉とは異なる。従って、挿入部11と顎骨Bとの境界を明確に認識することができる。また、チタンはアレルギー反応を起こしにくい素材であるため、骨及び歯肉Gに触れても患者に害を及ぼす可能性が低い。従って、適切にインプラント窩Fの深さを確認することができる。但し、本体部10を必ずしもチタン製とする必要はなく、他の素材によって構成されていてもよい。
また、本実施形態のように本器具1は、長さ計測用部材20を更に備える構成とすることとしてもよい。この構成によれば、インプラント窩Fの底から歯肉Gの上部までの長さを計測することができる。その結果、フィクスチャと嵌合されるアバットメントについて、適切な長さのものを準備することができる。また、上述したように異なる外径の大きさの複数のバリエーションの長さ計測用部材20を容易しておくことで、患者の術野の状態に応じて適切に上記の長さを計測することができる。但し、必ずしも、本器具1は、長さ計測用部材20が備えられている必要はない。
また、本実施形態のように、軸部12に目盛り12aを設けておき、長さ計測用部材20を用いて長さを計測することとしてもよい。この構成によれば、目盛りから、患者のインプラント窩Fの底から歯肉Gの上部までの長さを読み取ることができる。これにより、容易に当該長さを計測することができる。但し、軸部12に目盛り12aを設けずに、軸部12の目盛り12a以外の方法で長さを計測してもよい。
また、本実施形態のように、長さ計測用部材20は、透明な部材で構成されていることとしてもよい。この構成によれば、長さ計測用部材20の接触面20bが、歯肉に接触したか否かを容易に判別することができる。これにより、適切にインプラント窩Fの底から患者の歯肉までの長さを計測することができる。但し、長さ計測用部材20は、必ずしも透明な部材で構成されている必要はなく、他の素材によって構成されていてもよい。
また、本実施形態のように、本器具1について誤飲防止のための構成を取ることとしてもよい。
引き続いて、本実施形態の変形例を説明する。図5に示すように、本体部110の挿入部111に、インプラント窩Fを形成するためのドリル刃が設けられている構成としてもよい。この場合、本体部110の軸部112の挿入部11側とは逆側の端部は、コントラアングルハンドピースと接続できるようにしておき、挿入部111のドリル刃を回転できるようにする。この構成によれば、本器具によって、インプラント窩Fを形成すると共に、形成したインプラント窩Fの深さを確認することができる。即ち、本器具をインプラント窩Fの形成ツールとしても利用することができる。
1…インプラント窩チェック用器具、10,110…本体部、11,111…挿入部、12,112…軸部、20…長さ計測用部材。

Claims (8)

  1. インプラント窩に挿入される部材であって、当該インプラント窩の形状に応じた形状の基端面を有すると共に、当該基端面からの長さが当該インプラント窩に埋植されるフィクスチャの軸方向の長さに応じた長さである挿入部と、
    前記挿入部の基端面から当該挿入部の長さ方向に延びる棒状の軸部と、
    を備えるインプラント窩チェック用器具。
  2. 前記挿入部は、前記フィクスチャの軸方向の長さに応じた長さの柱状の部材である請求項1に記載のインプラント窩チェック用器具。
  3. 前記挿入部及び前記軸部は、チタン製である請求項1又は2に記載のインプラント窩チェック用器具。
  4. 前記基端面よりも大きい形状であると共に患者の歯肉に接触する接触面を有し、当該接触面に前記軸部を挿抜することが可能な孔が設けられた長さ計測用部材を更に備える請求項1〜3の何れか一項に記載のインプラント窩チェック用器具。
  5. 前記軸部には、目盛りが設けられている請求項4に記載のインプラント窩チェック用器具。
  6. 前記長さ計測用部材は、透明な部材で構成されている請求項4又は5に記載のインプラント窩チェック用器具。
  7. 前記軸部には、紐状の部材を通すことが可能な孔が設けられている請求項1〜6の何れか一項に記載のインプラント窩チェック用器具。
  8. 前記挿入部には、ドリル刃が設けられている請求項1〜7の何れか一項に記載のインプラント窩チェック用器具。
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