JP2019087778A - 画像復元フィルタ及び学習装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】画像圧縮に伴う画質劣化を改善する。【解決手段】画像復元フィルタ1は、補正係数生成部2、逆直交変換部3及び加算部4を備え、補正係数生成部2は、劣化ブロック列x~及び量子化ステップ列sに基づき、パラメータwが設定された回帰モデルを用いて、直交変換係数に対する補正係数列eを生成する。逆直交変換部3は、補正係数列eを逆直交変換し、画素値補正ベクトルrを生成する。加算部4は、劣化ブロック列x~に画素値補正ベクトルrの補正値を加算し、画質劣化を軽減した復元画像を生成する。【選択図】図2

Description

本発明は、画質を改善する画像復元フィルタ及び学習装置に関する。
従来、非可逆映像符号化において、復号画像の劣化を軽減する技術として、デブロッキングフィルタ、サンプルアダプティブオフセット(SAO:Sample Adaptive Offset)と称する技術が国際標準化され普及している。
例えば、動画圧縮規格の一つであるHEVC/H.265におけるデブロッキングフィルタは、予測ブロックまたは変換ブロックの境界部分を対象として、境界線方向と直交する方向に一種の平滑化フィルタを適用するものである。デブロッキングフィルタを用いることにより、ブロック境界部の不連続性であるブロック歪を軽減することができる。
一方、SAOは、直流成分の誤差及びリンギング(モスキート雑音)を抑制するための技術であり、HEVC/H.265においては、エッジオフセット及びバンドオフセットの二種類が実装される。
エッジオフセットは、画像エッジの方向性に応じて画素値オフセットを適用することにより、細かな画素値の凹凸を均すように動作し、リンギングを抑制することができる。バンドオフセットは、画素値のダイナミックレンジを複数のバンドに分割し、指定する4つの連続するバンドに対して、各バンドに指定する一定のオフセットを与えることにより、直流成分及び低周波成分の誤差に起因する劣化を軽減することができる。
また、アナログテレビジョンの映像信号において、妨害波に起因する画質劣化を除去する手法が知られている(例えば、特許文献1を参照)。この手法は、映像信号をフーリエ変換して周波数領域に変換し、周波数領域内において妨害波の検出及び除去を行い、さらに、除去結果を逆フーリエ変換することで、映像信号に再構成するものである。
特許第2835031号公報
前述のデブロッキングフィルタは、予め設定されたフィルタ係数による平滑化処理を行うものであり、条件分岐により、画像の適応化を図っている。しかし、デブロッキングフィルタは、条件分岐によりフィルタの強弱を切り替えているに過ぎず、また、単純な平滑化処理を行っているに過ぎない、
このように、デブロッキングフィルタは、ブロック歪の要因となる直交変換係数の量子化誤差の特性を考慮したものではないから、ブロック歪の軽減効果に限界があり、絵柄によっては却って劣化を招くおそれがある。
また、前述のSAOは、例えばバンドオフセットのように、画像に応じてオフセット値をシグナリングすることにより、画像に適応した画質改善が可能である。しかし、その処理自体は、画素値の所定範囲区分毎に同一のオフセット値を加えているに過ぎず、周波数領域におけるロスが画像領域におけるロスとして如何様に現れるかを反映していない。このため、SAOは、画像に対して不自然な補正を課してしまうおそれがある。
また、前述の特許文献1の手法は、周波数領域において妨害波の検出及び除去を行うものである。しかし、この手法は、アナログテレビジョンの映像信号の画質改善を目的としており、例えば、デジタル画像圧縮技術において、離散コサイン変換係数の量子化等の処理に起因するブロック歪を軽減するための技術を備えていない。
そこで、本発明は前記課題を解決するためになされたものであり、その目的は、画像圧縮に伴う画質劣化を改善可能な画像復元フィルタ及び学習装置を提供することにある。
前記課題を解決するために、請求項1の画像復元フィルタは、画質劣化した入力画像を復元する画像復元フィルタにおいて、前記入力画像のブロック境界の不連続性をブロック歪として観測し歪データを求め、予め設定されたパラメータを用いて、前記歪データから空間周波数成分毎の補正データを生成し、当該補正データを、前記入力画像の直交変換係数を補正するための空間周波数成分毎の補正係数列として出力する補正係数生成部と、前記補正係数生成部により出力された前記補正係数列に対して逆直交変換を行い、画素値補正データを生成する逆直交変換部と、前記入力画像に、前記逆直交変換部により生成された前記画素値補正データを加算する加算部と、を備えたことを特徴とする。
請求項1の画像復元フィルタによれば、入力画像の画質劣化が空間周波数領域の処理に起因することを前提とした補正処理が行われ、入力画像を空間周波数領域で補正するようにしたから、精度の高い画像復元を実現することができる。
また、請求項2の画像復元フィルタは、請求項1に記載の画像復元フィルタにおいて、前記補正係数生成部が、前記入力画像のブロック境界の不連続性をブロック歪として観測し歪データを求め、予め設定されたパラメータを用いて、前記歪データから空間周波数成分毎の補正データを生成し、当該補正データ、及び前記画質劣化の要因となる処理に用いた要因情報に基づいて、前記直交変換係数を補正するための空間周波数成分毎の補正係数列を生成し、当該補正係数列を出力する、ことを特徴とする。
請求項2の画像復元フィルタによれば、入力画像の画質劣化が空間周波数領域の処理に起因することを前提とした補正処理が行われ、画質劣化の機序に則した画像が復元され、画質劣化を効率的に除去することが可能となる。
また、請求項3の画像復元フィルタは、請求項2に記載の画像復元フィルタにおいて、前記要因情報を、前記直交変換係数に対する量子化処理に用いた量子化ステップに関する情報とする、ことを特徴とする。
請求項3の画像復元フィルタによれば、入力画像の画質劣化が空間周波数領域の量子化処理に起因することを前提とした補正処理が行われ、画質劣化の機序に則した画像が復元され、画質劣化を効率的に除去することが可能となる。
また、請求項4の画像復元フィルタは、請求項1から3までのいずれか一項に記載の画像復元フィルタにおいて、前記補正係数生成部が、前記パラメータを用いて前記歪データから前記補正データを生成する際に、入力データを前記歪データとし、出力データを前記補正データとし、重み係数を前記パラメータとするニューラルネットワークを用いる、ことを特徴とする。
請求項4の画像復元フィルタによれば、ニューラルネットワークを用いることで、実際の画像に対して生じる劣化の非線形かつ複雑な過程を補正係数生成部に反映することができ、高品質な画像復元が可能となる。
また、請求項5の学習装置は、学習用画像に基づいて、画質劣化した画像を復元するためのパラメータを生成する学習装置において、前記学習用画像に対して直交変換を行い、直交変換係数列を生成する直交変換部と、前記直交変換部により生成された前記直交変換係数列に対し、量子化ステップに関する情報に基づいて量子化を行い、量子化変換係数列を生成する量子化部と、前記量子化部により生成された前記量子化変換係数列に対し、前記量子化ステップに関する情報に基づいて逆量子化を行い、逆量子化変換係数を生成する逆量子化部と、前記逆量子化部により生成された前記逆量子化変換係数に対して逆直交変換を行い、学習用劣化画像を生成する逆直交変換部と、前記逆直交変換部により生成された前記学習用劣化画像のブロック境界の不連続性をブロック歪として観測し、歪データを出力するブロック歪観測部と、前記直交変換部により生成された前記直交変換係数列と、前記逆量子化部により生成された前記逆量子化変換係数との間の差分を算出し、当該差分を補正データとして出力する減算部と、前記ブロック歪観測部により出力された前記歪データ、及び前記減算部により出力された前記補正データに基づいて、前記歪データから前記補正データへの回帰を行い、前記歪データから前記補正データを予測するための前記パラメータを生成する回帰部と、を備えたことを特徴とする。
請求項5の学習装置によれば、実際の画像に基づく事例ベースでのパラメータ最適化が行われ、画像の性質を反映したパラメータを生成することができる。
また、請求項6の画像復元フィルタは、請求項3に記載の画像復元フィルタにおいて、前記パラメータを、請求項5の学習装置により生成されたパラメータとする、ことを特徴とする。
請求項6の画像復元フィルタによれば、実際の画像の性質を反映した高品質な画像復元が可能となる。
以上のように、本発明によれば、画像圧縮に伴う画質劣化を改善することが可能となる。
劣化ブロック列x~及び復元ブロックx^の形状及び位置関係の一例を示す図である。 本発明の実施形態による画像復元フィルタの構成例を示すブロック図である。 補正係数生成部の構成例を示すブロック図である。 ブロック歪観測領域の一例を示す図である。 ブロック歪観測部により生成される歪ベクトルbの各成分を説明する図である。 本発明の実施形態による学習装置の構成例を示すブロック図である。
以下、本発明を実施するための形態について図面を用いて詳細に説明する。
〔画像復元フィルタ〕
まず、本発明の実施形態による画像復元フィルタについて説明する。画像復元フィルタの入力画像は、画質劣化した画像(劣化画像)またはその部分領域(2以上のブロック)の画像であり、出力画像は、復元画像またはその部分領域(1以上のブロック)の画像である。
以下、画像復元フィルタへの入力画像を劣化ブロック列といい、これを構成する画素値列を成分とするベクトルをx~とする。各画素値をベクトルx~のいずれの成分に対応付けるかは任意であるが、例えば、劣化ブロック列を構成するブロックを左から右への主走査及び上から下への副走査によるラスタ走査の順序で番号付けし(例えば、後述する図1では0〜8)、第i番目(後述する図1の例では、i∈{0,1,・・・,8})のブロックに関する画素値列からなる部分ベクトルをx~iとする。
劣化ブロック列のベクトルx~は、以下の式にて表される。
Figure 2019087778
さらに、例えば、ベクトルx~iは、第i番目のブロック内の画素を左から右への主走査及び上から下への副走査によるラスタ走査の順序で走査した順序で画素値を列ベクトルとして並べることで構成される。
一方、画像復元フィルタの出力画像を復元ブロックといい、これを構成する画素値列を成分とするベクトルをx^とする。各画素値をベクトルx^のいずれの成分に対応付けるかは任意であるが、例えば、復元ブロック内において、左から右への主走査及び上から下への副走査によるラスタ走査の順序で1次元化して対応付ける。
以下、劣化ブロック列のベクトルx~を劣化ブロック列x~とし、復元ブロックのベクトルx^を復元ブロックx^とする。
図1は、劣化ブロック列x~及び復元ブロックx^の形状及び位置関係の一例を示す図である。図1の左側は入力画像であり、太い破線で囲まれた領域は劣化ブロック列x~を示し、太い実線で囲まれた領域は復元対象ブロックを示す。図1の右側は出力画像であり、太い破線で囲まれた領域は入力画像の劣化ブロック列x~に対応しており、太い実線で囲まれた網掛け領域は復元ブロックx^を示す。1ブロックの大きさを4×4画素とする。
劣化ブロック列x~は、中央に位置する復元対象ブロックと、その周辺に位置する複数のブロックとにより、合計9ブロックで構成され、その画素値列は、4×4×9=144画素で構成される。また、復元ブロックx^は、画像全体において復元対象ブロックと同じ箇所に位置する1ブロックで構成され、その画素値列は、4×4×1=16画素で構成される。
画像復元フィルタは、劣化ブロック列x~内の所定の1以上のブロック(例えば、劣化ブロック列x~のうち画像内の配置として中央に存在する1ブロックの復元対象ブロック)に対して復元処理を実行し、その結果を復元ブロックx^として生成する。つまり、画像復元フィルタは、復元対象ブロックを復元して復元ブロックx^を生成する際に、復元対象ブロック及びその周辺の複数のブロックにより構成される劣化ブロック列x~から、復元ブロックx^を生成する。
一般に、画質劣化の要因には、画像の直交変換係数を量子化する量子化処理、ブロックの画素数を減らす標本化処理等、様々な処理がある。以下、画質劣化の要因となる様々な処理のうち量子化処理に着目し、量子化処理を起因とする画質劣化を改善する手法について具体的に説明する。
図2は、本発明の実施形態による画像復元フィルタの構成例を示すブロック図である。この画像復元フィルタ1は、非可逆画像圧縮における直交変換係数の量子化処理に起因して生じた画像劣化を軽減するための後処理を行う装置である。つまり、画像復元フィルタ1は、画像圧縮に伴う画質劣化の要因が直交変換係数の量子化処理にあるとして、量子化ステップに関する情報(量子化ステップのサイズ、以下、量子化ステップという。)を用いて復元処理を行う。画像復元フィルタ1は、補正係数生成部2、逆直交変換部3及び加算部4を備えている。
補正係数生成部2は、劣化ブロック列x~を入力すると共に、劣化ブロック列x~の各ブロック(または各ブロックの各空間周波数成分の直交変換係数)に対して適用する空間周波数成分毎の量子化ステップ列(各量子化ステップを成分にもつベクトルを量子化ステップ列sとする。)を入力する。そして、補正係数生成部2は、劣化ブロック列x~の画素値列、復元対象ブロックの量子化ステップ列sの各成分、及び予め設定されたパラメータwから、劣化ブロック列x~内の復元対象ブロックの画素値を補正するための、空間周波数成分毎の補正係数列(各補正係数を成分にもつベクトルを補正係数列eとする。)を生成する。補正係数生成部2は、復元対象ブロックの画素値を補正するための空間周波数成分毎の補正係数列eを逆直交変換部3に出力する。
具体的には、補正係数生成部2は、劣化ブロック列x~内の復元対象ブロックに対応する直交変換係数列を補正するための係数列を、補正係数列eとして生成する。図1の例では、補正係数列eは、4×4画素の復元対象ブロックに対応する空間周波数毎の係数列(16成分からなるベクトル)である。
一般に、画像圧縮時の画質劣化は、直交変換係数の量子化処理の影響が大きいことから、量子化処理に用いた量子化ステップを用いて、復元処理が行われることが望ましい。補正係数生成部2には、復元対象ブロックについて画像圧縮時に適用された量子化ステップ列sが入力される。また、補正係数生成部2には、様々な画像を用いて画像復元方法が学習されたデータ(パラメータw)が予め設定される。この画像復元方法は、パラメータwによりその挙動が決定される。
図3は、図2に示した補正係数生成部2の構成例を示すブロック図である。この補正係数生成部2は、ブロック歪観測部5、回帰部6及び乗算部7を備えている。
ブロック歪観測部5は、劣化ブロック列x~を入力し、劣化ブロック列x~の復元対象ブロックについて、画像劣化の目立ち易いブロック境界付近の不連続性をブロック歪として観測する。そして、ブロック歪観測部5は、その不連続性を数値化(特にベクトル化)して歪ベクトルb(歪データ)を生成し、歪ベクトルbを回帰部6に出力する。例えば、ブロック歪観測部5は、劣化ブロック列x~において、復元対象ブロックの輪郭付近の画素値列に基づいて、歪ベクトルbを算出する。
図4は、ブロック歪観測領域の一例を示す図である。復元対象ブロック(太い実線で囲まれた領域)の輪郭付近の画素値列の領域をブロック歪観測領域とする。ブロック歪観測領域は、図4に示す網掛け領域であり、中央の4×4画素からなる復元対象ブロック内外の境界を挟んで接する画素値列(この例では32画素)とする。
図5は、ブロック歪観測部5により生成される歪ベクトルbの各成分を説明する図である。歪ベクトルbの各成分は、復元対象ブロック内外の境界を挟んで接する複数の画素値間の演算により求められる。例えば、歪ベクトルbの各成分は、前記境界を挟んで接する画素対において外側の画素値から内側の画素値を減じた値とする。
ブロック歪観測部5は、図5に示すように、復元対象ブロック内外の境界において、外側の画素値から内側の画素値をそれぞれ減算し、減算結果の各成分b0〜b19を求め、以下の式のように歪ベクトルbを生成する。
Figure 2019087778
図5に示すように、復元対象ブロックが4×4画素から構成される場合、歪ベクトルbを構成する成分の数は20であり、各成分の値は、矢印の終点が指す画素の画素値から同矢印の始点が指す画素の画素値を減じた値とする。
図3に戻って、回帰部6は、ブロック歪観測部5から歪ベクトルbを入力する。回帰部6には、後述する学習装置8により予め学習されたパラメータwが設定されている。パラメータwは、入力値である歪ベクトルbから、出力値である正規化補正ベクトルdへの写像を決定付けるパラメータである。
すなわち、パラメータwは、空間周波数領域の量子化処理によりブロック歪が生じるとして、ブロック歪が生じた画像領域の歪情報から、ブロック歪を軽減するための空間周波数領域の補正情報を生成するための情報である。
回帰部6は、以下の式にて、パラメータwを用いて、歪ベクトルbから、空間周波数成分毎に量子化ステップで正規化された補正ベクトルである正規化補正ベクトルdへの回帰を行うための演算を行う。正規化補正ベクトルdの各成分は、直交変換係数列の空間周波数成分に対応付けられたものである。
Figure 2019087778
ここで、Φは回帰関数であり、wはそのパラメータである。回帰部6は、空間周波数成分毎の正規化補正ベクトルdを乗算部7に出力する。
回帰部6は、任意の回帰モデルによるものとし、好ましくは非線形回帰モデルによるものとする。回帰部6としては、例えばニューラルネットワークを用いることができる。回帰部6としてニューラルネットワークが用いられる場合、入力データが歪ベクトルb、出力データが正規化補正ベクトルdであり、シナプス結合の重み係数列がパラメータwである。ニューラルネットワークとしては、例えば、全結合型のネットワーク(例えば、多層パーセプトロン)を用いることができる。
乗算部7は、回帰部6から空間周波数成分毎の正規化補正ベクトルdを入力すると共に、量子化ステップ列sを入力し、正規化補正ベクトルdの各空間周波数成分に対し、量子化ステップ列sをそれぞれ乗算する。そして、乗算部7は、その結果を、空間周波数成分毎の補正係数列eとして出力する。
画像圧縮時に直交変換係数の量子化をその空間周波数に関係なく同一の量子化ステップで実行していた場合には、乗算部7は、正規化補正ベクトルdの各空間周波数成分に対し、同一の量子化ステップを乗算する。一方、画像圧縮時に直交変換係数の量子化をその空間周波数に応じて異なる量子化ステップで実行していた場合には、乗算部7は、正規化補正ベクトルdの各空間周波数成分に対し、量子化ステップ列sの各空間周波数成分、すなわち対応する空間周波数の直交変換係数の量子化に用いた量子化ステップを乗算する。
空間周波数成分毎の量子化ステップをs(0),s(1),・・・,s(N-1)とすると、これらを列ベクトル化した空間周波数毎の量子化ステップ列sは、以下の式で表される。
Figure 2019087778
ただし、Nは空間周波数成分の数、すなわち1ブロック内の画素数を示す。図1の例ではN=16である。
また、正規化補正ベクトルdを、以下の式で表すものとする。
Figure 2019087778
乗算部7は、以下の式にて、前記式(4)の量子化ステップ列sと前記式(5)の正規化補正ベクトルdとのアダマール積(成分毎の積)を求め、その結果を補正係数列eとして出力する。
Figure 2019087778
ここで、第二項の演算子〇はアダマール積を表す。
図2に戻って、逆直交変換部3は、補正係数生成部2から空間周波数成分毎の補正係数列eを入力し、空間周波数成分毎の補正係数列eに対して逆直交変換を行い、画素値補正ベクトルrを生成する。そして、逆直交変換部3は、画素値補正ベクトルrを加算部4に出力する。
ここで、逆直交変換部3は、逆直交変換を行う際に、画像復元フィルタ1が復元しようとする画像劣化を生じさせた画像符号化方式における直交変換と同一または類似する基底を用いる。類似する基底とは、画像符号化方式において適用された基底関数との関数形状の誤差が所定の誤差範囲内に収まることを意味する。逆直交変換部3による逆直交変換には、逆離散コサイン変換、逆離散サイン変換、整数精度逆離散コサイン変換、整数精度逆離散サイン変換、逆アダマール変換等が含まれる。
具体的には、逆直交変換部3は、補正係数列eに対し、後述する直交変換部9における変換のうち復元対象ブロック(図1の例では第4番目のブロック)に対する変換の逆直交変換を行い、以下の式にて、その結果を画素値補正ベクトルrとして生成する。
Figure 2019087778
加算部4は、劣化ブロック列x~を入力すると共に、逆直交変換部3から画素値補正ベクトルrを入力する。そして、加算部4は、劣化ブロック列x~のうち復元対象ブロック(図1の例では第4番目のブロック)に属する画素値ベクトルに、画素値補正ベクトルrを加算し、その結果を復元ブロックx^として出力する。加算部4は、以下の式にて復元ブロックx^を生成する。
Figure 2019087778
以上のように、本発明の実施形態による画像復元フィルタ1によれば、補正係数生成部2のブロック歪観測部5は、劣化ブロック列x~の復元対象ブロックについて、ブロック境界付近の不連続性を数値化した歪ベクトルbを生成する。回帰部6には、学習装置8により予め学習されたパラメータwが設定されている。回帰部6は、パラメータwを用いて、歪ベクトルbから空間周波数成分毎の正規化補正ベクトルdを生成する。乗算部7は、正規化補正ベクトルdに量子化ステップ列sを乗算し、空間周波数成分毎の補正係数列eを生成する。
逆直交変換部3は、空間周波数成分毎の補正係数列eに対し逆直交変換を行い、画素値補正ベクトルrを求める。加算部4は、劣化ブロック列x~に画素値補正ベクトルrを加算し、復元ブロックx^を生成する。
これにより、画像圧縮に伴う画質劣化の要因が空間周波数領域の量子化処理にあるとして、量子化処理に用いた量子化ステップを用いて復元処理を行うようにしたから、画像圧縮に伴う画質劣化を改善することが可能となる。
学習装置8により予め学習されたパラメータwは、後述のとおり、画像復元フィルタ1が復元する画像に近い性質を有する学習用ブロック列xから導出されたデータである。また、量子化処理に用いる量子化ステップは、信号劣化の過程で用いられるデータである。したがって、ブロック歪を、画像の性質及び信号劣化過程を考慮して除去することができる。
〔学習装置〕
次に、画像復元フィルタ1により使用されるパラメータwを学習する学習装置について説明する。図6は、本発明の実施形態による学習装置の構成例を示すブロック図である。
この学習装置8は、学習用ブロック列(これを構成する画素値列をベクトルxとする。)、及び、学習用ブロック列の各ブロック(または各ブロックの各空間周波数成分の直交変換係数)に対して適用する量子化ステップ列sに基づいて、図3に示した回帰部6と同一のモデルにおいて回帰を実行し、その実行結果として得られるパラメータwを生成し、これを出力する。
以下、学習用ブロック列のベクトルxを学習用ブロック列xとする。学習用ブロック列xとしては、画像復元フィルタ1が復元する画像に近い性質を有する画像が用いられる。
学習装置8は、直交変換部9、量子化部10、逆量子化部11、逆直交変換部12、減算部13、除算部14、ブロック歪観測部15及び回帰部16を備えている。
直交変換部9は、学習用ブロック列xを入力し、学習用ブロック列xに対して、ブロック毎に直交変換を行い、空間周波数成分毎の直交変換係数列(全ブロックをまとめてベクトルcとする。)を生成する。そして、直交変換部9は、直交変換係数列cを量子化部10及び減算部13に出力する。
ここで、直交変換部9は、直交変換を行う際に、図2に示した画像復元フィルタ1が復元しようとする画像劣化を生じさせた画像符号化方式における直交変換と同一または類似する基底を用いる。類似する基底とは、画像符号化方式において適用された基底関数との関数形状の誤差が所定の誤差範囲内に収まることを意味する。直交変換部9による直交変換には、離散コサイン変換、離散サイン変換、整数精度離散コサイン変換、整数精度離散サイン変換、アダマール変換等が含まれる。
例えば、学習用ブロック列xを構成する各ブロック内の画素値からなるベクトルをxi(i∈{0,1,・・・,8})とし、第0〜8番目の各ブロック位置は、例えば図1に示した劣化ブロック列x~の対応する数字の各ブロック位置とする。また、その直交変換係数からなるベクトルをciとする。
直交変換部9は、以下の式にて、ベクトルxiからベクトルciへの直交変換を行う。
Figure 2019087778
ここで、行列Fiは、学習用ブロック列xのうちi番めのブロックに適用する直交変換の変換行列であって、その第j行(この例ではj∈{0,1,・・・,15})は、第j番目の空間周波数成分を得るための基底ベクトルfi (j)である。尚、上付きのTは、行列またはベクトルの転置を表す。
量子化部10は、直交変換部9から直交変換係数列cを入力し、直交変換係数列cに対し、与えられた量子化ステップ列s(各ブロック、各空間周波数成分に対する量子化ステップを成分とするベクトルとしてまとめたもの)に基づく量子化を行い、量子化変換係数列qを生成する。そして、量子化部10は、量子化変換係数列qを逆量子化部11に出力する。
例えば、量子化部10は、以下の式にて、量子化変換係数列qを算出する。
Figure 2019087778
前記式(10)において、
Figure 2019087778
は、zより大きくない最大の整数を表す(床関数)。また、ci (j)は、ブロックiの第j番目の直交変換係数であり、si (j)は、ブロックiの第j番目の直交変換係数に対する量子化ステップである。
逆量子化部11は、量子化部10から量子化変換係数列qを入力すると共に、量子化ステップ列sを入力する。そして、逆量子化部11は、以下の式にて、量子化変換係数列qと量子化ステップ列sとのダマール積(成分毎の積)を求め、その結果を逆量子化変換係数列c~として逆直交変換部12及び減算部13に出力する。
Figure 2019087778
尚、量子化部10及び逆量子化部11は、1つの構成部としてこれらの処理をまとめ、以下の式の演算により、逆量子化変換係数列c~を求めるようにしてもよい。
Figure 2019087778
逆直交変換部12は、逆量子化部11から逆量子化変換係数列c~を入力し、逆量子化変換係数列c~に対して、直交変換部9に対応して逆直交変換を行い、学習用劣化ブロック列(全ブロックの画素値をベクトル化したものをx~とする。(学習用劣化画像))を生成する。そして、逆直交変換部12は、学習用劣化ブロック列x~をブロック歪観測部15に出力する。
逆直交変換部12は、以下の式にて、学習用劣化ブロック列x~を算出する。
Figure 2019087778
減算部13は、直交変換部9から直交変換係数列cを入力すると共に、逆量子化部11から逆量子化変換係数列c~を入力する。そして、減算部13は、以下の式にて、直交変換係数列cのうち復元対象ブロックの直交変換係数列(図1に示した復元対象ブロックの配置においては、第4番目のブロックの直交変換係数列c4)と、逆量子化変換係数列c~のうち復元対象ブロックの逆量子化変換係数列(図1に示した復元対象ブロックの配置においては、第4番目のブロックの逆量子化変換係数列c~4)との間の差分を算出する。そして、減算部13は、その結果を補正係数列eとして除算部14に出力する。
Figure 2019087778
除算部14は、減算部13から補正係数列eを入力すると共に、量子化ステップ列sを入力する。そして、除算部14は、以下の式にて、量子化ステップ列sのうち復元対象ブロックを対象とする量子化ステップ列(図1に示した復元対象ブロックの配置においては、量子化ステップ列s4)により補正係数列eを空間周波数成分毎に除算する。除算部14は、その結果を空間周波数成分毎の正規化補正ベクトルdとして回帰部16に出力する。
Figure 2019087778
第二項の演算子
Figure 2019087778
はアダマール商(成分毎の除算)を表す。
ブロック歪観測部15は、逆直交変換部12から学習用劣化ブロック列x~を入力し、図3に示したブロック歪観測部5と同様の処理を行う。すなわち、ブロック歪観測部15は、学習用劣化ブロック列x~の復元対象ブロックについて、画像劣化の目立ち易いブロック境界付近の不連続性を数値化して歪ベクトルbを生成し、これを回帰部16に出力する。
回帰部16は、図3に示した回帰部6と同一の回帰モデルによるものとする。回帰部16は、ブロック歪観測部15から歪ベクトルbを入力すると共に、除算部14から空間周波数成分毎の正規化補正ベクトルdを入力する。回帰部16は、歪ベクトルb及び正規化補正ベクトルdの対に基づいて、歪ベクトルbから正規化補正ベクトルdを予測するための最適なパラメータwを導出する。対の個数は1以上とする。
例えば、対の個数をK(Kは自然数)とし、第k番目(k∈{1,2,・・・,K})の対を(bk,dk)とする。回帰部16は、図3に示した回帰部6と同一の回帰モデルにより、以下の式にて、歪ベクトルbから正規化補正ベクトルdを予測した結果が、除算部14から入力した正規化補正ベクトルd の値に近づくように、最小二乗法を用いて、パラメータwを導出する。
Figure 2019087778
前記式(16)において、
Figure 2019087778
はL2ノルム(ユークリッドノルム)である。
尚、回帰部6,16が非線形回帰モデルによる場合、回帰部6,16は非線形最小二乗法を用いる。回帰部16は、最小二乗法を用いる際に、以下の式のように、必要に応じてパラメータwに対する正則化項R(w)を追加してもよい。
Figure 2019087778
λは0以上の実数である。
回帰部6,16がLasso(ラッソ)回帰モデルによる場合、回帰部16は、以下の式に示す正則化項R(w)を用いる。
Figure 2019087778
前記式(18)において、
Figure 2019087778
はL1ノルムである。
回帰部6,16がRidge(リッジ)回帰モデルによる場合、回帰部16は、以下の式に示す正則化項R(w)を用いる。
Figure 2019087778
回帰部6,16がニューラルネットワークによる場合、回帰部16は、例えば誤差逆伝播法(バックプロパゲーション法)により、パラメータwである結合重み係数を導出することができる。
学習装置8により学習(導出)されたパラメータwは、図2に示した画像復元フィルタ1において、図3に示した回帰部6に設定され、歪ベクトルbから正規化補正ベクトルdを生成するために用いられ、結果として、劣化ブロック列x~から復元ブロックx^が生成される。つまり、ユーザは、学習装置8を用いてパラメータwを事前に取得しておき、パラメータwを画像復元フィルタ1に固定的に設定するように運用する。
以上のように、本発明の実施形態の学習装置8によれば、減算部13は、学習用ブロック列xから生成された直交変換係数列cと、直交変換係数列cを量子化及び逆量子化して生成された逆量子化変換係数列c~との間の差分を、空間周波数成分毎の補正係数列eとして求める。除算部14は、空間周波数成分毎の補正係数列eを量子化ステップ列sで除算し、空間周波数成分毎の正規化補正ベクトルdを求める。
また、逆直交変換部12は、逆量子化変換係数列c~を逆直交変換して学習用劣化ブロック列x~を求め、ブロック歪観測部15は、学習用劣化ブロック列x~の復元対象ブロックについて、ブロック境界付近の不連続性を数値化した歪ベクトルbを生成する。
回帰部16は、歪ベクトルb及び正規化補正ベクトルdの対に基づいて、歪ベクトルbから正規化補正ベクトルdを予測するための最適なパラメータwを導出する。
これにより、画質劣化が空間周波数領域の量子化処理により生じる場合に、歪ベクトルbから、画質劣化を改善するための正規化補正ベクトルdを生成するためのパラメータwが得られる。そして、パラメータwが図2に示した画像復元フィルタ1に設定され、画像復元フィルタ1が、パラメータw及び量子化処理に用いた量子化ステップを用いて復元処理を行うことで、画像圧縮に伴う画質劣化を改善することが可能となる。
パラメータwは、画像復元フィルタ1が復元する画像に近い性質を有する学習用ブロック列xから導出されたデータであり、量子化処理に用いる量子化ステップは、信号劣化の過程で用いられるデータである。したがって、ブロック歪を、画像の性質及び信号劣化過程を考慮して除去することができる。
尚、本発明の実施形態による画像復元フィルタ1及び学習装置8のハードウェア構成としては、通常のコンピュータを使用することができる。画像復元フィルタ1及び学習装置8は、CPU、RAM等の揮発性の記憶媒体、ROM等の不揮発性の記憶媒体、及びインターフェース等を備えたコンピュータによって構成される。
画像復元フィルタ1に備えた補正係数生成部2、逆直交変換部3及び加算部4の各機能は、これらの機能を記述したプログラムをCPUに実行させることによりそれぞれ実現される。また、学習装置8に備えた直交変換部9、量子化部10、逆量子化部11、逆直交変換部12、減算部13、除算部14、ブロック歪観測部15及び回帰部16の各機能は、これらの機能を記述したプログラムをCPUに実行させることによりそれぞれ実現される。
これらのプログラムは、前記記憶媒体に格納されており、CPUに読み出されて実行される。また、これらのプログラムは、磁気ディスク(フロッピー(登録商標)ディスク、ハードディスク等)、光ディスク(CD−ROM、DVD等)、半導体メモリ等の記憶媒体に格納して頒布することもでき、ネットワークを介して送受信することもできる。
以上、実施形態を挙げて本発明を説明したが、本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、その技術思想を逸脱しない範囲で種々変形可能である。例えば、画像データの符号化を行う送信側(符号化側)装置、及び画像データの復号を行う受信側(復号側)装置からなるシステムにおいて、送信側装置が学習装置8を備え、受信側装置が画像復元フィルタ1を備えるようにしてもよい。この場合、送信側装置は、学習装置8にパラメータwを適宜導出させ、パラメータwを受信側装置へ送信する。受信側装置は、パラメータwを受信し、画像復元フィルタ1にパラメータwを設定する。このように、画像復元フィルタ1に設定するパラメータwを動的に変化させることができる。
また、前記実施形態では、図2に示した画像復元フィルタ1及び図6に示した学習装置8は、画質劣化の要因が量子化処理にあるとして、量子化ステップ列sを用いて、劣化ブロック列x~から復元ブロックx^を生成する。これに対し、画像復元フィルタ1は、量子化ステップ列sを用いることなく、劣化ブロック列x~から復元ブロックx^を生成するようにしてもよい。また、学習装置8は、量子化ステップ列sを用いることなく、学習用ブロック列xに基づいて、パラメータwを生成するようにしてもよい。
具体的には、画像復元フィルタ1の補正係数生成部2は、例えばブロック歪観測部5及び回帰部6を備え、パラメータwが設定された回帰部6の回帰モデルを用いて、劣化ブロック列x~から補正係数列eを生成する。回帰部6は、ブロック歪観測部5により生成された歪ベクトルbから、パラメータwを用いて、正規化補正ベクトルdを補正係数列eとして生成し、補正係数列eを逆直交変換部3に出力する。パラメータwは、ブロック歪が生じた画像領域の歪情報から、当該ブロック歪を軽減するための空間周波数領域の補正情報を生成するための情報であり、学習装置8により予め学習される。
図6を参照して、学習装置8の減算部13は、補正係数列eを回帰部16に出力する。回帰部16は、歪ベクトルb及び補正係数列eの対に基づいて、歪ベクトルbから補正係数列eを予測するための最適なパラメータwを導出する。つまり、学習装置8は、学習用ブロック列xを入力し、学習用ブロック列xに基づいて、画像復元フィルタ1の補正係数生成部2の回帰部6と同一のモデルにおいて回帰を実行し、その実行結果として得られるパラメータwを生成する。
尚、図2、図3及び図6において、量子化ステップ列sが固定値である場合には、画像復元フィルタ1の補正係数生成部2の乗算部7、並びに学習装置8の量子化部10、逆量子化部11及び除算部14は、量子化ステップ列sを入力しないで、量子化ステップ列sの代わりに予め設定された値を用いて処理を行う。
また、画像復元フィルタ1は、画質劣化の要因がブロックの画素数を減らすための標本化処理にあるとして、標本化処理により画素数が減じられた標本数を用いて、劣化ブロック列x~から復元ブロックx^を生成するようにしてもよい。
この場合、画像復元フィルタ1は、劣化ブロック列x~を入力すると共に、標本数を入力し、パラメータwが設定された回帰モデルを用いて、劣化ブロック列x~から復元ブロックx^を生成する。パラメータwは、ブロック毎の標本化処理によりブロック歪が生じるとして、ブロック歪が生じた画像領域の歪情報から、当該ブロック歪を軽減するための空間周波数領域の補正情報を生成する情報であり、学習装置8により予め学習される。
学習装置8は、学習用ブロック列xを入力すると共に、標本数を入力し、学習用ブロック列x及び標本数に基づいて、画像復元フィルタ1の補正係数生成部2の回帰部6と同一のモデルにおいて回帰を実行し、その実行結果として得られるパラメータwを生成する。
また、画像復元フィルタ1は、画質劣化の要因がブロック内の波形を2次曲面、3次曲面等の関数で近似する処理にあるとして、その関数の次数を用いて、劣化ブロック列x~から復元ブロックx^を生成するようにしてもよい。
この場合、画像復元フィルタ1は、劣化ブロック列x~を入力すると共に、近似処理に用いた関数の次数を入力し、パラメータwが設定された回帰モデルを用いて、劣化ブロック列x~から復元ブロックx^を生成する。パラメータwは、近似処理によりブロック歪が生じるとして、ブロック歪が生じた画像領域の歪情報から、当該ブロック歪を軽減するための空間周波数領域の補正情報を生成する情報であり、学習装置8により予め学習される。
学習装置8は、学習用ブロック列xを入力すると共に、近似処理に用いた関数の次数を入力し、学習用ブロック列x及び関数の次数に基づいて、画像復元フィルタ1の補正係数生成部2の回帰部6と同一のモデルにおいて回帰を実行し、その実行結果として得られるパラメータwを生成する。
1 画像復元フィルタ
2 補正係数生成部
3,12 逆直交変換部
4 加算部
5,15 ブロック歪観測部
6,16 回帰部
7 乗算部
8 学習装置
9 直交変換部
10 量子化部
11 逆量子化部
13 減算部
14 除算部
x~ 劣化ブロック列
x^ 復元ブロック
s 量子化ステップ列
w パラメータ
e 補正係数列
r 画素値補正ベクトル
b 歪ベクトル
d 正規化補正ベクトル
x 学習用ブロック列
c 直交変換係数列
q 量子化変換係数列
c~ 逆量子化変換係数列
x~ 学習用劣化ブロック列

Claims (6)

  1. 画質劣化した入力画像を復元する画像復元フィルタにおいて、
    前記入力画像のブロック境界の不連続性をブロック歪として観測し歪データを求め、予め設定されたパラメータを用いて、前記歪データから空間周波数成分毎の補正データを生成し、当該補正データを、前記入力画像の直交変換係数を補正するための空間周波数成分毎の補正係数列として出力する補正係数生成部と、
    前記補正係数生成部により出力された前記補正係数列に対して逆直交変換を行い、画素値補正データを生成する逆直交変換部と、
    前記入力画像に、前記逆直交変換部により生成された前記画素値補正データを加算する加算部と、
    を備えたことを特徴とする画像復元フィルタ。
  2. 請求項1に記載の画像復元フィルタにおいて、
    前記補正係数生成部は、
    前記入力画像のブロック境界の不連続性をブロック歪として観測し歪データを求め、予め設定されたパラメータを用いて、前記歪データから空間周波数成分毎の補正データを生成し、当該補正データ、及び前記画質劣化の要因となる処理に用いた要因情報に基づいて、前記直交変換係数を補正するための空間周波数成分毎の補正係数列を生成し、当該補正係数列を出力する、ことを特徴とする画像復元フィルタ。
  3. 請求項2に記載の画像復元フィルタにおいて、
    前記要因情報を、前記直交変換係数に対する量子化処理に用いた量子化ステップに関する情報とする、ことを特徴とする画像復元フィルタ。
  4. 請求項1から3までのいずれか一項に記載の画像復元フィルタにおいて、
    前記補正係数生成部は、
    前記パラメータを用いて前記歪データから前記補正データを生成する際に、入力データを前記歪データとし、出力データを前記補正データとし、重み係数を前記パラメータとするニューラルネットワークを用いる、ことを特徴とする画像復元フィルタ。
  5. 学習用画像に基づいて、画質劣化した画像を復元するためのパラメータを生成する学習装置において、
    前記学習用画像に対して直交変換を行い、直交変換係数列を生成する直交変換部と、
    前記直交変換部により生成された前記直交変換係数列に対し、量子化ステップに関する情報に基づいて量子化を行い、量子化変換係数列を生成する量子化部と、
    前記量子化部により生成された前記量子化変換係数列に対し、前記量子化ステップに関する情報に基づいて逆量子化を行い、逆量子化変換係数を生成する逆量子化部と、
    前記逆量子化部により生成された前記逆量子化変換係数に対して逆直交変換を行い、学習用劣化画像を生成する逆直交変換部と、
    前記逆直交変換部により生成された前記学習用劣化画像のブロック境界の不連続性をブロック歪として観測し、歪データを出力するブロック歪観測部と、
    前記直交変換部により生成された前記直交変換係数列と、前記逆量子化部により生成された前記逆量子化変換係数との間の差分を算出し、当該差分を補正データとして出力する減算部と、
    前記ブロック歪観測部により出力された前記歪データ、及び前記減算部により出力された前記補正データに基づいて、前記歪データから前記補正データへの回帰を行い、前記歪データから前記補正データを予測するための前記パラメータを生成する回帰部と、
    を備えたことを特徴とする学習装置。
  6. 請求項3に記載の画像復元フィルタにおいて、
    前記パラメータを、請求項5の学習装置により生成されたパラメータとする、ことを特徴とする画像復元フィルタ。
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