JP6195404B2 - 処理システム、前処理装置、後処理装置、前処理プログラム及び後処理プログラム - Google Patents

処理システム、前処理装置、後処理装置、前処理プログラム及び後処理プログラム Download PDF

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Description

本発明は、処理システム、前処理装置、後処理装置、前処理プログラム及び後処理プログラムに関する。
信号を伝送または蓄積する際に、その品質を保ちつつ伝送帯域を節減するため、各種変調方式や各種符号化方式が用いられる。変調や符号化においては、前処理および後処理を付加することで、客観的または主観的な評価基準における信号劣化を軽減させる方法がある。例えば、前処理としてのプリエンファシスと後処理としてのディエンファシス処理は、音声信号のダイナミックレンジと量子化雑音の両者を主観的に保つ目的を以て導入されている。しかし、従来のプリエンファシスおよびディエンファシスは、その各特性が互いに相殺するよう予め設計されている。このため、それらの挙動は入力信号に対して常に最適とは限らない。
それに対し、映像符号化において、ウィーナフィルタ等の統計的基準に基づく後処理を設け、符号化側で該後処理の結果が入力画像により近づくよう後処理を設計することが行われている(特許文献1参照)。
また、符号化において、前処理および後処理に解像度変換を行うものも提案されており、例えば、後処理の結果が入力信号をできる限り近似するよう、後処理のパラメータを符号化側で最適化する手法が提案されている(特許文献2参照)。
WO2008/152797号公報 特開2011−234316号公報
特許文献1のような後処理による手法は、あくまでも後処理なしの場合に生じてしまう符号化劣化を抑制することを目標としており、符号化劣化自体を積極的に制御することがない。そのため、符号化と復号の総体のシステムとしてみたときには最適とはいえず、未だ改善の余地がある。
一方、特許文献2の手法は、符号化側において後処理結果が入力画像を近似するよう最適化を行った結果として、後処理は「前処理および符号化劣化」総体の逆過程に近づくものといえる。しかし、後処理は、「前処理および符号化劣化」総体の逆過程に近づけるために、後処理はパラメータの種類や値を多く試行する必要があり、計算コストが大きいという問題があった。
そこで本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、符号化劣化を抑制する際の計算コストを低減することを可能とする処理システム、前処理装置、後処理装置、前処理プログラム及び後処理プログラムを提供することを課題とする。
(1)本発明は前記事情に鑑みなされたもので、本発明の一態様は、符号化システムに符号化対象とする符号化信号を供給する前処理装置と該符号化システムから復号信号を受信する後処理装置とを備える処理システムであって、前記前処理装置は、入力信号に対して仮のパラメータに基づいて、前処理を行う第1の前処理部と、前記第1の前処理部が前処理を行った後の信号に対して、前記符号化システムが実行する符号化と復号に相当する処理を施して、局所復号信号を生成する復号信号生成部と、前記仮のパラメータに基づいて、前記復号信号生成部が生成した局所復号信号に対して、前記第1の前処理部が行った処理の逆処理を行う第1の逆処理部と、前記第1の逆処理部が処理を行った後の出力信号と前記入力信号との差分の大きさを得る比較部と、前記比較部から得られた差分の大きさが予め決められた閾値以上である場合、前記差分の大きさが前記予め決められた閾値より小さくなるように前記仮のパラメータを最適化する最適化部と、前記入力信号に対して前記最適化部が最適化したパラメータに基づいて、前記第1の前処理部と同一の前処理を行って前記符号化信号を生成する第2の前処理部と、を備え、前記第1の前処理部および前記第2の前処理部における前処理は、標本点を間引く処理または標本点の追加の処理を伴うものであり、前記後処理装置は、前記最適化部が最適化したパラメータに基づいて、前記符号化システムから受信した復号信号に対して、前記第2の前処理部が行った処理の逆処理を行う第2の逆処理部を備えることを特徴とする処理システムである。
(2)本発明の一態様は、符号化システムに符号化対象とする符号化信号を供給する前処理装置であって、入力信号に対して仮のパラメータに基づいて前処理を行う第1の前処理部と、前記第1の前処理部が前処理を行った後の信号に対して、前記符号化システムが実行する符号化と復号に相当する処理を施して、局所復号信号を生成する復号信号生成部と、前記仮のパラメータに基づいて、前記復号信号生成部が生成した局所復号信号に対して、前記第1の前処理部が行った処理の逆処理を行う逆処理部と、前記逆処理部が処理を行った後の出力信号と前記入力信号との差分の大きさを得る比較部と、前記比較部から得られた差分の大きさが予め決められた閾値以上である場合、前記差分の大きさが前記予め決められた閾値より小さくなるように前記仮のパラメータを最適化する最適化部と、前記入力信号に対して前記最適化部が最適化したパラメータに基づいて、前記第1の前処理部と同一の前処理を行って前記符号化信号を生成する第2の前処理部と、を備え、前記第1の前処理部および前記第2の前処理部における前処理は、標本点を間引く処理または標本点の追加の処理を伴うものである、ことを特徴とする前処理装置である。
(3)本発明の一態様は、前処理装置が入力信号から符号化対象とする符号化信号を生成する際に用いるために最適化したパラメータを前記前処理装置から取得し、該取得したパラメータに基づいて、前記符号化信号に符号化と復号とが施されることで得られた復号信号に対して、前記前処理装置が前記符号化信号を生成する際に行った処理の逆処理を行う逆処理部を備え、前記前処理装置が前記符号化信号を生成する際に行った処理は、標本点を間引く処理または標本点の追加の処理を伴うものである、ことを特徴とする後処理装置である。
(4)本発明の一態様は、符号化システムに符号化対象とする符号化信号を供給する前処理装置に、入力信号に対して仮のパラメータに基づいて前処理を行う第1の前処理ステップと、前記第1の前処理ステップにより前処理が行われた後の信号に対して、前記符号化システムが実行する符号化と復号に相当する処理を施して、局所復号信号を生成する復号信号生成ステップと、前記仮のパラメータに基づいて、前記復号信号生成ステップにより生成された局所復号信号に対して、前記第1の前処理ステップにより行なわれた処理の逆処理を行う逆処理ステップと、前記逆処理ステップにより処理を行った後の出力信号と前記入力信号との差分の大きさを得る比較ステップと、前記比較ステップにより得られた差分の大きさが予め決められた閾値以上である場合、前記差分の大きさが前記予め決められた閾値より小さくなるように前記仮のパラメータを最適化する最適化ステップと、前記入力信号に対して前記最適化ステップにより最適化されたパラメータに基づいて、前記第1の前処理ステップと同一の前処理を行って前記符号化信号を生成する第2の前処理ステップと、を実行させるための前処理プログラムであって、前記第1の前処理ステップおよび前記第2の前処理ステップにおける前処理は、標本点の追加の処理または標本点を間引く処理を伴うものである、前処理プログラムである。
(5)本発明の一態様は、コンピュータに、前処理装置が入力信号から符号化対象とする符号化信号を生成する際に用いるために最適化したパラメータを前記前処理装置から取得し、該取得したパラメータに基づいて、前記符号化信号に符号化と復号とが施されることで得られた復号信号に対して、前記前処理装置が前記符号化信号を生成する際に行った処理の逆処理を行う逆処理ステップを実行させるための後処理プログラムであって、前記前処理装置が前記符号化信号を生成する際に行った処理は、標本点を間引く処理または標本点の追加の処理を伴うものである、後処理プログラムである。
本発明によれば、第1の逆処理部と第2の逆処理部とが、前処理部が行った処理の逆処理を近似した処理を行うようにし、最適部が最適化する対象を前処理部の処理にすることで、最適化における探索範囲を狭めることができる。その結果、符号化劣化を抑制する際の計算コストを低減することができる。
本実施形態における処理システムの構成を示す概略ブロック図である。 本実施形態における符号化システムの構成を示す概略ブロック図である。 本実施形態における逆処理手段の構成を示す概略ブロック図である。 本実施形態における逆処理手段の構成を示す概略ブロック図である。 本実施形態における処理システムの処理の流れの一例を示すフローチャートである。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本実施形態における処理システム9の構成を示す概略ブロック図である。処理システム9は、前処理装置7と、後処理装置8とを備える。
前処理装置7は、仮のパラメータθを最適化させる。そして、前処理装置7は、最適化することにより得られた最適なパラメータθ(ハット)を用いて入力信号に対して前処理を行う。そして、前処理を行うことにより得られた最適な符号化信号を符号化システム1へ出力する。
符号化システム1は、データ圧縮(情報源符号化)または誤り耐性付加(伝送路符号化または通信路符号化)またはその両方を目的とする符号化を行う。符号化システム1は、前処理装置7から入力された符号化信号を、予め決められた符号化方式に従って、ビット列に変換する。そして、符号化システム1は、変換後のビット列を上述した符号化方式に対応した復号方式に従って復号し、復号することにより得られた復号信号を後処理装置8へ出力する。
後処理装置8は、前処理装置7が生成した最適なパラメータθ(ハット)に基づいて、符号化システム1から入力された復号信号に対して、前処理装置7が施した前処理とは逆の処理である逆処理を施す。そして、後処理装置8は、逆処理を施した後の信号を出力信号として自装置の外部へ出力する。
図1に示すように、前処理装置7は、前処理手段(第2の前処理部)2と、逆処理手段(第1の逆処理部)4と、比較手段5と、最適化手段6と、前処理手段(第1の前処理部)100と、符号化システム(復号信号生成部)101とを備える。
本実施形態では、一例として、前処理装置7は、事前に前処理手段100、符号化システム101、逆処理手段4、比較手段5および最適化手段6を反復的に試行して仮のパラメータθを最適値に収束させる。そして、前処理装置7は、最適値に収束させることにより得られた最適なパラメータθ(ハット)を用いて入力信号に対して前処理を行う。そして、前処理装置7は、前処理を行うことにより得られた最適な符号化信号を符号化システム1へ出力する。符号化システム1は前処理装置7から入力された最適な符号化信号をビット列に変換する。符号化システム1は変換後のビット列を伝送する。そして、符号化システム1は伝送されたビット列を復号し、復号により得られた最適な復号信号を後処理装置8へ出力する。
本実施形態では、一例として、本実施形態に係る処理システム9が非可逆符号化方式において生じる入出力間の誤差(以下、符号化劣化という)を抑制することを目的とする。非可逆符号化方式とは、符号化システム1へ入力される符号化信号と、符号化システム1が出力する復号信号とが一致しない可能性のある符号化方式である。
なお、処理システム9は、誤り耐性の向上と符号化劣化の抑制の両者を目的としてもよい。以下では、符号化劣化の抑制を目的とする処理システム9に関して詳説する。
符号化システム1の対象とする符号化信号の種類は問わないものとする。例えば、符号化システム1は、音声信号、画像信号または映像信号を対象としてもよい。本実施形態では、一例として、符号化システム1は画像信号を対象とする。
なお、映像信号を対象とする場合には、その映像方式は、例えばMPEG−1、MPEG−2、MPEG−4またはMPEG−4 AVC/H.264、Motion JPEGなどの既存の方式または今後標準化される方式(例えば、HEVC(High Efficiency Video Coding)など)である。
前処理手段2は、入力信号xに対して信号処理を行う。より詳細には、前処理手段2は、入力信号xに対して演算処理hを行い、その結果を仮の符号化信号zとして符号化システム1へ出力する。ここで、入力信号xは、例えば標本点ごとの標本値を各成分にとるベクトルであり、仮の符号化信号zは最適化される前の信号である。なお、入力信号xは、時間、空間または時空間における領域(例えば、時間区間や、ブロック分割した領域)ごとの標本値列を含むものとしてもよい。
前処理手段2は、演算処理hのときに、仮のパラメータθによって、その演算処理の内容を変化させる。具体的には、前処理手段2は、以下の式(1)に従って、入力信号xに対して演算処理hを行う。
Figure 0006195404
ここで、zは最適化される前の仮の符号化信号である。また、演算処理hは例えば、畳み込み演算である。この畳み込み演算は、空間畳み込み、時間畳み込み及び時空間畳み込みを含むものとする。例えば、入力信号xに対して3×3の畳み込み演算をする場合、仮のパラメータθは、3×3の行列で表される係数である。
一例として、前処理手段2は、以下の式(2)に従って、入力信号xに対して係数Hを乗じる。
Figure 0006195404
ここで、仮のパラメータθはM行N列の行列Hのサイズおよび各成分からなる行列である。なお、式(2)の表現では、畳み込み演算や標本点数の増減、変換(直交変換など)、標本点の移動や入れ替えを扱うことができる。
なお、演算処理hは、例えば、標本点の間引き(例えば、標本化周波数の低減または空間解像度の縮小)、標本点の追加(例えば、補間による標本化周波数の増加や空間解像度の増大)、変換(例えば、離散コサイン変換、離散サイン変換、離散フーリエ変換、アダマール変換、カルーネン・レーベ変換またはウェーブレッド変換)であってもよい。また、前処理手段2は、例えば、量子化段階数の増減(例えば、ダイナミックレンジの増減)、量子化間隔の非線形化、標本値のオフセット、標本値に対する線形または非線形の変換、雑音付加(例えば、ガウス雑音付加またはパターンノイズ付加)、雑音除去(例えば、中央値フィルタ、トータル・バリエーションフィルタまたはバイラテラルフィルタ)、ディザリング、または標本点位置の移動や入れ替えであってもよい。
また、前処理手段2の仮のパラメータθは、前処理手段2の処理が畳み込みの場合、例えば、畳み込みのタップ係数である。前処理手段2の仮のパラメータθは、前処理手段2の処理が標本点の間引きの場合、例えば、標本点の間引きや追加の比率である。前処理手段2の仮のパラメータθは、前処理手段2の処理が変換の場合、変換の基底関数(例えば、ドベシー基底によるウェーブレット変換のインデックス番号)である。前処理手段2の仮のパラメータθは、前処理手段2の処理が標本値に対する線形または非線形の変換の場合、例えば、輝度値に対するトーンカーブ形状(例えば、ガンマ特性のガンマ値)である。前処理手段2の仮のパラメータθは、前処理手段2の処理が雑音付加の場合、例えば、付加する雑音の強度(ガウス雑音の分散値など)である。前処理手段2の仮のパラメータθは、前処理手段2の処理が中央値フィルタによる雑音除去の場合、例えば、中央値フィルタの窓の大きさである。前処理手段2の仮のパラメータθは、前処理手段2の処理がディザリングである場合、ディザパターンの種類である。前処理手段2の仮のパラメータθは、前処理手段2の処理が標本点位置の入れ替えの場合、標本点位置の入れ替えパターンである。
逆処理手段4は、前処理手段2が行った信号処理の逆処理または逆処理を近似した処理(以下、単に逆処理という)を行う。ここで、近似というのは、その解に誤差または不定性、多価性または不良設定に起因する他の解の存在可能性、あるいは非大局解である局所解に収束している可能性を含み得ることを意味する。誤差などが生じるのは、例えば、前処理手段2が不良設定の場合に正則化を行って求解する場合、繰り返し収束演算によって逆問題を求解する場合、または高速近似演算法によって求解する場合である。
逆処理手段4は、前処理手段2が行った演算処理の逆処理を行うために、その内部に前処理手段2と同様の動作を行う前処理手段41を備える。
例えば、逆処理手段4は、符号化システム101から入力された局所復号信号に対する逆処理実行結果を仮定する。そして、逆処理手段4は、仮定した仮の逆処理結果を逆処理手段4が備える前処理手段41によって前処理を試行する。そして、逆処理手段4は、前処理手段41が前処理を試行した後の信号と局所復号信号とを比較して、その比較結果が一致するよう仮の逆処理結果を修正することで、逆処理の結果を算出する。そして、逆処理手段4は、算出した逆処理の結果を局所出力信号として、比較手段5へ出力する。
比較手段5は、逆処理手段4が処理を行った後の局所出力信号と入力信号xとを比較する。具体的には、比較手段5は、例えば、比較の一例として、入力信号xの系列と局所出力信号の系列との間で、対応する標本点ごとの標本値の差分の絶対値の和(以下、差分絶対値和という)を生成する。そして、比較手段5は、比較により得られた比較結果を最適化手段6へ出力する。
なお、比較手段5は、対応する標本点ごとの標本値の差分(画像や映像にあっては差分画像)、標本点の集合に対する標本値の差分二乗和、標本点の集合に対する標本値の相互相関、または標本点の集合に対する標本値のバタチャリヤ距離の評価によって、比較してもよい。
最適化手段6は、比較手段5が比較した結果に基づいて、前処理手段2の処理を最適化する。例えば、最適化手段6は、比較結果ができる限り一致するよう(例えば、標本値の差分がすべて0に近くなるよう)、仮のパラメータθを最適化する。具体的には、例えば、最適化手段6は、比較手段5が生成した標本値の差分絶対値和が予め決められた閾値より小さいか否か判定する。そして、最適化手段6は、差分絶対値和が予め決められた閾値より小さい場合、仮のパラメータθを最適化したと判定する。そして、最適化手段6は、仮のパラメータθを最適なパラメータθ(ハット)として前処理手段2及び後処理装置8の後述する逆処理手段3へ出力する。これにより、前処理手段2は、最適なパラメータθ(ハット)に基づいて、入力信号に対して前処理を行い、最適な符号化信号を生成する。
一方、最適化手段6は、差分絶対値和が予め決められた閾値以上の場合、仮のパラメータθを最適化していないと判定し、仮のパラメーθを予め決められた規則に従って変更する。具体的には、例えば、最適化手段6は、仮のパラメータθに乱数を加算して、仮のパラメータθを変更する。最適化手段6は、変更した後の仮のパラメータθを逆処理手段4の前処理手段41と前処理手段100とへ出力する。ここで、前処理手段100は、前処理手段2と同一の機能を有する。前処理手段100は、最適化手段6から入力された仮のパラメータθに基づいて、入力信号に対して前処理を施し、前処理を施した後の信号を符号化システム101へ出力する。
符号化システム101は符号化システム1と同一の機能を有する。符号化システム101は、前処理手段100から入力された前処理を施した後の信号を予め決められた符号化方式に従って符号化し、符号化することにより得られた信号を上述の符号化方式に対応する復号方式に従って復号する。そして、符号化システム101は復号することにより得られた局所復号信号を逆処理手段4に出力する。
このように、仮のパラメータθが最適化されない場合、その仮のパラメータθに基づいて、局所復号信号が更新され、逆処理手段4は、更新された局所復号信号と仮のパラメータθとを用いて局所出力信号を再度生成する。これにより、前処理装置7は、仮のパラメータθが最適化されるまで、上述した一連の処理を繰り返す。
なお、符号化システム101は符号化システム1と近似する機能を有してもよい。その場合、符号化システム101と符号化システム1との差異は、GOP構造やピクチャ(スライス)のタイプが異なる程度である。
なお、前処理手段100と前処理手段2とでハードウェアまたはソフトウェアのモジュールを共用してもよい。その場合、例えば、前処理手段100と前処理手段2とは、時分割で共用するハードウェアまたはソフトウェアのモジュールを使用してもよい。符号化システム1と前処理装置7とを同一の装置や同一のソフトウェアで実装する場合には、符号化システム1と符号化システム101とでハードウェアまたはソフトウェアのモジュールを共用してもよい。その場合、上記と同様に、例えば、符号化システム1と符号化システム101は、時分割で共用する共用するハードウェアまたはソフトウェアのモジュールを使用してもよい。
なお、最適化手段6は、標本値の差分がすべて0に近くなるようにしたが、これに限ったものではない。最適化手段6は、例えば、差分絶対値和が0に近くなるようにしてもよいし、差分二乗和が0に近くなるようにしてもよいし、相互相関が1に近くなるようしてもよいし、またはバタチャリヤ距離が0に近くなるようにしてもよい。
続いて、後処理装置8について説明する。後処理装置8は、逆処理手段(第2の逆処理部)3を備える。逆処理手段3は、逆処理手段4と同様に前処理手段2が行った演算処理の逆処理を行う。より詳細には、逆処理手段4は、逆処理手段4は、符号化システム1から入力された最適な復号信号に対して、最適化手段6から入力された最適なパラメータθ(ハット)に基づいて、前処理手段2が行った演算処理の逆処理を行う。ここで、逆処理手段3は、その内部に前処理手段2と同様の動作を行う前処理手段31を備える。これは、前処理手段2が行った演算処理の逆処理を行うためである。逆処理手段3の動作は、逆処理手段4と同様であるからその説明を省略する。逆処理手段4は、逆処理を行うことにより得られた出力信号を自装置の外部へ出力する。
図2は、本実施形態における符号化システム1の構成を示す概略ブロック図である。符号化システム1は、符号化手段11と、復号手段12とを備える。
符号化手段11は、前処理手段2から入力された最適な符号化信号を予め決められた符号化方式に従ってビット列に変換する。そして、符号化手段11は、変換後のビット列を復号手段12へ伝送する。
復号手段12は、符号化手段11から伝送されたビット列を上述した符号化方式に対応する復号方式に従って復号し、復号により得られた復号信号を後処理装置8の逆処理手段3へ出力する。
図3は、本実施形態における逆処理手段4の構成を示す概略ブロック図である。
逆処理手段4は、前処理手段41と、記憶手段42と、比較手段43と、最適化手段44と、スイッチ45とを備える。
記憶手段42は上述した仮の逆処理結果を保持する。
前処理手段41は、記憶手段42から仮の逆処理結果を読み出し、読み出した仮の逆処理結果に対して、前処理手段41が保持する仮の前処理パラメータθを用いて前処理を行う。そして、前処理手段41は、前処理を行った結果を示す前処理結果信号を比較手段43へ出力する
比較手段43は、前処理手段41から入力された前処理結果信号と符号化システム101から入力された局所復号信号とを比較する。そして、比較手段43は、比較することにより得られた比較結果を最適化手段44へ出力する。
最適化手段44は、比較手段43から入力された比較結果を参照して、前処理結果信号と局所復号信号とが予め決められた閾値よりも小さい場合、スイッチ45を閉じてその仮の逆処理結果を局所出力信号として比較手段5へ出力する。一方、それ以外の場合には仮の逆処理結果を修正して、その修正後の仮の逆処理結果を記憶手段42に記憶された仮の逆処理結果を更新する。
なお、最適化手段44は、前処理結果信号と局所復号信号とが予め決められた閾値よりも小さい場合に限らず、予め決められた繰り返し回数に達した場合に、スイッチ45を閉じてもよい。
図4は、本実施形態における逆処理手段3の構成を示す概略ブロック図である。逆処理手段3は、前処理手段31と、記憶手段32と、比較手段33と、最適化手段34と、スイッチ35とを備える。
記憶手段32は、記憶手段42と同様に、仮の逆処理結果を保持する。
前処理手段31は、記憶手段32から仮の逆処理結果を読み出し、読み出した仮の逆処理結果に対して最適化手段6から入力された仮のパラメータθを用いて前処理を行う。そして、前処理手段31は、前処理を行った結果を示す前処理結果信号を比較手段33へ出力する
比較手段33は、前処理手段41から入力された前処理結果信号と符号化システム1の復号手段12から入力された最適な復号信号とを比較する。そして、比較手段33は、比較することにより得られた比較結果を最適化手段34へ出力する。
最適化手段34は、比較手段33から入力された比較結果を参照して、前処理結果信号と復号信号とが予め決められた閾値よりも小さい場合、スイッチ35を閉じてその仮の逆処理結果を出力信号として自装置の外部へ出力する。一方、それ以外の場合には仮の逆処理結果を修正して、その修正後の仮の逆処理結果で記憶手段32に記憶された仮の逆処理結果を更新する。
なお、最適化手段34は、前処理結果信号と復号信号とが予め決められた閾値よりも小さい場合に限らず、予め決められた繰り返し回数に達した場合に、スイッチ35を閉じてもよい。
<処理の詳細>
続いて、本実施形態の処理システム9の処理の詳細について説明する。
符号化システム101が演算して得られる局所復号信号yは、一例として、以下の式(3)で表される。
Figure 0006195404
ここで、d(z)は、符号化手段11および復号手段12(ならびに符号化手段11および局所復号手段13)における符号化信号zに対する信号劣化(符号化劣化ともいう)である。
逆処理手段4は、符号化システム101から入力された局所復号信号yに対して前処理手段41(仮のパラメータθ)の逆処理を行い、逆処理を行ったことにより得られた局所出力信号k(θ;y)を比較手段5へ出力する。
具体的には、例えば、逆処理手段4は、以下の式(4)に従って、局所出力信号k(θ;y)を生成する。
Figure 0006195404
ここで、式(4)は、右辺中括弧内の評価関数を最小化する変数ξを求める演算である。変数ξは、記憶手段42に記憶されている仮の逆変換結果である。h(θ;ξ)は前処理手段41が実行する関数である。また、関数fは比較手段43における二つの信号間の比較演算であり、例えば、以下の式(5)で表される。
Figure 0006195404
ここで、nは正の整数で、pは正の整数である。例えば、nが1でpが1であるとき、右辺はL1ノルムを表す。
また、関数gは前処理hが不良設定の場合などに符号化により失われた信号を元に戻すために与える拘束条件に関する正則化項である。関数gは、例えばトータルバリエーションに基づく値(例えば、トータルバリエーション値の定数倍)である。ここで、トータルバリエーションノルムは、処理対象画素と隣接する画素との間の画素値の差分の絶対値和である。関数gは、例えば、以下の式(6)で表される。
Figure 0006195404
ここで、処理対象の画像信号が示す画像がxy座標で表されるとすると、xがその画像のx座標の値、yがその画像のy座標の値である。また、I(x,y)は画素(x、y)における画素値である。∇(ナブラ)は、微分演算子である。式(6)は、トータルバリエーションノルムの1倍の関数である。
最適化手段44は、例えば、式(4)の右辺中括弧内の評価関数を最小化する変数ξを算出する。その際、最適化手段44は、例えば、以下の処理により、評価関数を最小化する変数ξを算出する。ここで、前提として、前処理パラメータが、典型的な値(例えば、何も前処理をしていないときの前処理パラメータの値)をとるときに、復号手段12から出力される復号信号を仮に変数ξの初期値とする。その前提のもとで、最適化手段44は、例えば、画素の画素値に乱数を与えて画素値を変更し、画素値を変更する毎に評価関数を更新し、評価関数が予め決められた閾値より小さい場合に収束したと判定する。そして、最適化手段44は、例えば、そのときの変数ξを局所出力信号としてスイッチ45を介して比較手段5へ出力する。
なお、最適化手段44は、変数ξをランダムでなく、予め決められた規則に基づいて、評価関数が最小となる変数ξを算出してもよい。具体的には、例えば、最適化手段44は、以下の処理により、評価関数が最小となる変数ξを算出してもよい。最適化手段44は例えば、画像の左上端の画素から順に、画素値を1上昇させたときに、評価関数の変化量を算出する。そして、最適化手段44は、例えば、算出した各変化量に基づいて、最急降下させるためのベクトルを算出する。ここで、最急降下させるためのベクトルとは、どの画素値をどれだけ変更したら評価関数が小さくなるかを示すベクトルである。そして、最適化手段44は、例えば、最急降下させるためのベクトルに従って画素値を変更し、画素値を変更する毎に評価関数を更新する。そして、最適化手段44は、例えば、更新した評価関数が予め決められた閾値より小さい場合に、そのときの変数ξを評価関数が最小となる変数ξとしてもよい。
最適化手段6は、入力信号xと局所出力信号k(θ;y)との比較結果が最も一致するような最適なパラメータθ(ハット)を算出する。例えば、比較手段5が差分絶対値和により一致の度合いを評価し、最適化手段6が該差分絶対値和が最小になるパラメータθ(ハット)を探索する。その場合、最適化手段6は、以下の式(7)に従って、最適なパラメータθ(ハット)を算出する。
Figure 0006195404
ここで、θの上に記号^が付けられた記号は、最適なパラメータθ(ハット)である。また、||k(θ;y)−x||は、入力信号と局所出力信号k(θ;y)とのL1ノルムである。比較手段5は、例えばこのL1ノルムを算出する。式(7)は、このL1ノルムを最小にする前処理パラメータθを算出する関数である。
前処理手段2は、最適化手段6から入力された最適なパラメータθ(ハット)に基づいて、前処理を施した結果である最適な符号化信号z(ハット)を以下の式(8)に従って、算出する。
Figure 0006195404
ここで、zの上に記号^が付けられた符号はz(ハット)である。符号化システム1は、最適な符号化信号z(ハット)を符号化し、符号化により得られた第2のビット列を伝送する。また、符号化システム1は、伝送された第2のビット列を蓄積し、蓄積した第2のビット列を読み出し、読み出した第2のビット列を復号する。このとき、信号は符号化劣化dを受けるため、復号手段12は、以下の式(9)で表される最適な復号信号y(ハット)を出力する。
Figure 0006195404
ここで、yの上に記号^が付けられた符号はy(ハット)である。逆処理手段3は、最適な復号信号y(ハット)と最適化手段6から伝送されてきた前処理の最適なパラメータθ(ハット)とに基づいて、出力信号x(ハット)を算出する。逆処理手段3は、例えば、以下の式(10)に従って、出力信号x(ハット)を算出する。
Figure 0006195404
ここで、xの上に記号^が付けられた符号をx(ハット)という。また、関数fは比較手段33における二つの信号間の比較演算である。変数χは、記憶手段32に記憶されている仮の逆変換結果である。また、h(θ(ハット);χ)は前処理手段31が実行する演算である。関数gは前処理hが不良設定の場合などに対応させるための正則化項であり、例えばトータルバリエーションノルムに基づく値(例えば、トータルバリエーション値の定数倍)である。最適化手段34は、式(10)の右辺中括弧内の第2の評価関数を最小化する変数χを算出する。
以上の動作により、後処理装置8は、入力信号xを最適に近似する出力信号x(ハット)を得ることができる。
本発明に係る処理システム9は、逆処理手段3の内部のループ(記憶手段32、前処理手段31、比較手段33および最適化手段34からなるループ)に符号化劣化dを実行する過程を含まないように構成する。このように構成することで、後処理装置8は、演算コストの大きい符号化システム1の試行を繰り返さずに符号化劣化dの復元することができる。
図5は、本実施形態における処理システム9の処理の流れの一例を示すフローチャートである。まず、ステップS101において、前処理手段100は、入力信号に対して仮のパラメータθを用いた前処理を行う。次に、ステップS102において、符号化システム101は、前処理手段100が前処理を行った後の信号に対して、符号化システム1が実行する符号化と復号に相当する処理を施して、局所復号信号を生成する。
次に、ステップS103において、前処理手段41は、記憶手段42から変数ξを読み出す。次に、ステップS104において、前処理手段41は、仮のパラメータθと変数ξとに基づいて前処理を実行する。次に、ステップS105において、比較手段43は、前処理を実行することにより得られた前処理結果と局所復号信号との比較演算を行う。
次に、ステップS106において、最適化手段44は、比較演算を行うことにより得られた比較結果に基づいて、評価関数を算出する。次に、ステップS107において、最適化手段44は、評価関数が予め決められた閾値よりも小さいか否か判定する。評価関数が予め決められた閾値以上の場合(ステップS107 NO)、最適化手段44はステップS108の処理へ遷移する。一方、評価関数が予め決められた閾値より小さい場合(ステップS107 YES)、最適化手段44はステップS109の処理へ遷移する。
ステップS108において、最適化手段44は各画素の画素値に乱数を与えて、記憶手段42に記憶されている変数ξを更新し、ステップS103の処理に戻る。
ステップS109において、最適化手段44は、スイッチ45を閉じて、局所出力信号を比較手段5へ出力すし、ステップS110の処理へ遷移する。
次に、ステップS110において、比較手段5は、入力信号xと局所出力信号との間で、対応する標本点ごとの標本値の差分絶対値和を算出する。次に、ステップS111において、最適化手段6は、差分絶対値和が予め決められた閾値よりも小さいか否か判定する。差分絶対値和が予め決められた閾値以上の場合(ステップS111 NO)、最適化手段6は、仮のパラメータθを変更し(ステップS112)、ステップS101の処理に戻る。一方、差分絶対値和が予め決められた閾値よりも小さい場合(ステップS111 YES)、前処理手段2は、最適なパラメータθ(ハット)を用いて前処理する(ステップS113)。
次に、ステップS114において、符号化システム1は、前処理手段2から入力された最適な符号化信号を符号化し、符号化により得られたビット列を伝送する。そして、符号化システム1は、伝送されたビット列を復号し、最適な復号信号y(ハット)を生成する。次に、ステップS115において、逆処理手段3は、最適なパラメータθに基づいて、最適な復号信号y(ハット)に対して前処理手段2が行った処理の逆処理を近似した処理を行って出力信号x(ハット)を生成する。そして、逆処理手段3は、生成した出力信号x(ハット)を自装置の外部へ出力する。以上で、本フローチャートの処理を終了する。
以上、本実施形態のおける処理システム9において、前処理装置7は、複数の前処理パラメータを試行して符号化劣化の影響を最も受けにくい最適なパラメータθ(ハット)を求める。前処理手段2は、この最適なパラメータθ(ハット)に基づいて、前処理を行う。逆処理手段3は、この最適なパラメータθ(ハット)に基づいて、前処理手段2の処理と近似的に逆の処理を行う。このように、前処理手段2と逆処理手段3とが、この最適なパラメータθ(ハット)を共通して用いることで、処理システム9は、前処理、符号化および逆処理の総体における信号劣化を低減することができる。
特許文献2の手法では、「前処理と後処理とが近似的に逆過程である」あるいは「前処理と符号化」の総体と「後処理とが近似的に逆過程である」という拘束がない。それに対して、本実施形態における処理システム9は、「前処理と後処理とが近似的に逆過程である」という拘束を設けた。これにより、逆処理手段4が行う処理が、前処理手段2が行う処理のほぼ逆の処理であるという前提をおくことにより、前処理手段2だけに注目して最適化をかけることができるので、変数ξの探索範囲を狭めることができる。本実施形態の処理システム9は、従来手法よりも、最適化において試行すべきパラメータの種類数を削減することができ、演算コストを削減することができる。
また、前処理装置7において、比較手段5が、符号化システム1における局部復号信号に対して逆処理手段4を適用することにより得られた局所出力信号と入力信号とを比較することで、前処理装置7は、信号劣化を事前に知ることができる。そして、最適化手段6が、比較手段5が事前に知った信号劣化が最小となるように最適なパラメータθ(ハット)を生成することができる。
後処理装置8は、この最適なパラメータθ(ハット)に基づいて後処理をするので、より「前処理および符号化劣化」総体の逆過程に近い後処理を実現することができる。
以上により、本実施形態の処理システム9は、従来手法に比べてより計算コストを低減しつつ、より「前処理および符号化劣化」総体の逆過程に近い後処理を実現することができる。
なお、前処理装置7は、この最適化を逐次実行しつつ、符号化システム1に、その時点で符号化により得られたビット列を伝送させてもよい。その場合、最適化手段6は、最適化処理する毎に、得られた最適なパラメータθ(ハット)を逆処理手段4の前処理手段41に出力し、前処理手段41は、その最適なパラメータθ(ハット)に基づいて、前処理を行ってもよい。
また、前処理装置7は、前処理手段2を備えないようにして、前処理手段41と記憶手段42との間に第1のスイッチを設け、更に、前処理手段41と比較手段43との間に第2のスイッチを設けてもよい。
その場合、前処理手段41は、最適化手段6から最適なパラメータθ(ハット)が入力された場合、前処理手段41は、記憶手段42との接続を切断して、入力信号xを受信できるように第1のスイッチを切り替える。そして、前処理手段41は、入力信号xを受信した場合、比較手段43との接続を切断して、符号化手段11と接続するように第2のスイッチを切り替える。これにより、前処理手段41は、最適なパラメータθ(ハット)に基づいて、入力信号xに前処理を行い、前処理を行うことにより得られた最適な符号化信号z(ハット)を符号化手段11に出力することができる。
これにより、前処理装置7は、前処理手段2における前処理を前処理手段41に行わせることにより、前処理手段2を備えないようにすることができる。この結果、前処理装置7の回路面積を削減できるので、前処理装置7の小型化及び低コスト化を実現できる。
また、本実施形態の前処理装置7及び後処理装置8の各処理を実行するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、当該記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することにより、前処理装置7及び後処理装置8に係る上述した種々の処理を行ってもよい。
なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものであってもよい。また、「コンピュータシステム」は、WWWシステムを利用している場合であれば、ホームページ提供環境(あるいは表示環境)も含むものとする。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、フラッシュメモリ等の書き込み可能な不揮発性メモリ、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。
さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムが送信された場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリ(例えばDRAM(Dynamic Random Access Memory))のように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。また、上記プログラムは、このプログラムを記憶装置等に格納したコンピュータシステムから、伝送媒体を介して、あるいは、伝送媒体中の伝送波により他のコンピュータシステムに伝送されてもよい。ここで、プログラムを伝送する「伝送媒体」は、インターネット等のネットワーク(通信網)や電話回線等の通信回線(通信線)のように情報を伝送する機能を有する媒体のことをいう。また、上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良い。さらに、前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であっても良い。
以上、本発明の実施形態について図面を参照して詳述したが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も含まれる。
1 符号化システム
2 前処理手段(第2の前処理部)
3 逆処理手段(第2の逆処理部)
4 逆処理手段(第1の逆処理部)
5 比較手段
6 最適化手段
7 前処理装置
8 後処理装置
9 処理システム
11 符号化手段
12 復号手段
13 局所復号手段
31 前処理手段
32 記憶手段
33 比較手段
34 最適化手段
35 スイッチ
41 前処理手段
42 記憶手段
43 比較手段
44 最適化手段
45 スイッチ
100 前処理手段(第1の前処理部)
101 符号化システム(復号信号生成部)

Claims (5)

  1. 符号化システムに符号化対象とする符号化信号を供給する前処理装置と該符号化システムから復号信号を受信する後処理装置とを備える処理システムであって、
    前記前処理装置は、
    入力信号に対して仮のパラメータに基づいて、前処理を行う第1の前処理部と、
    前記第1の前処理部が前処理を行った後の信号に対して、前記符号化システムが実行する符号化と復号に相当する処理を施して、局所復号信号を生成する復号信号生成部と、 前記仮のパラメータに基づいて、前記復号信号生成部が生成した局所復号信号に対して、前記第1の前処理部が行った処理の逆処理を行う第1の逆処理部と、
    前記第1の逆処理部が処理を行った後の出力信号と前記入力信号との差分の大きさを得る比較部と、
    前記比較部から得られた差分の大きさが予め決められた閾値以上である場合、前記差分の大きさが前記予め決められた閾値より小さくなるように前記仮のパラメータを最適化する最適化部と、
    前記入力
    信号に対して前記最適化部が最適化したパラメータに基づいて、前記第1の前処理部と同一の前処理を行って前記符号化信号を生成する第2の前処理部と、
    を備え、
    前記第1の前処理部および前記第2の前処理部における前処理は、標本点を間引く処理または標本点の追加の処理を伴うものであり、
    前記後処理装置は、
    前記最適化部が最適化したパラメータに基づいて、前記符号化システムから受信した復号信号に対して、前記第2の前処理部が行った処理の逆処理を行う第2の逆処理部を備えることを特徴とする処理システム。
  2. 符号化システムに符号化対象とする符号化信号を供給する前処理装置であって、
    入力信号に対して仮のパラメータに基づいて前処理を行う第1の前処理部と、
    前記第1の前処理部が前処理を行った後の信号に対して、前記符号化システムが実行する符号化と復号に相当する処理を施して、局所復号信号を生成する復号信号生成部と、 前記仮のパラメータに基づいて、前記復号信号生成部が生成した局所復号信号に対して、前記第1の前処理部が行った処理の逆処理を行う逆処理部と、
    前記逆処理部が処理を行った後の出力信号と前記入力信号との差分の大きさを得る比較部と、
    前記比較部から得られた差分の大きさが予め決められた閾値以上である場合、前記差分の大きさが前記予め決められた閾値より小さくなるように前記仮のパラメータを最適化する最適化部と、
    前記入力信号に対して前記最適化部が最適化したパラメータに基づいて、前記第1の前処理部と同一の前処理を行って前記符号化信号を生成する第2の前処理部と、
    を備え
    前記第1の前処理部および前記第2の前処理部における前処理は、標本点を間引く処理または標本点の追加の処理を伴うものである、
    ことを特徴とする前処理装置。
  3. 前処理装置が入力信号から符号化対象とする符号化信号を生成する際に用いるために最適化したパラメータを前記前処理装置から取得し、該取得したパラメータに基づいて、前記符号化信号に符号化と復号とが施されることで得られた復号信号に対して、前記前処理装置が前記符号化信号を生成する際に行った処理の逆処理を行う逆処理部を備え
    前記前処理装置が前記符号化信号を生成する際に行った処理は、標本点を間引く処理または標本点の追加の処理を伴うものである、
    ことを特徴とする後処理装置。
  4. 符号化システムに符号化対象とする符号化信号を供給する前処理装置に、
    入力信号に対して仮のパラメータに基づいて前処理を行う第1の前処理ステップと、 前記第1の前処理ステップにより前処理が行われた後の信号に対して、前記符号化システムが実行する符号化と復号に相当する処理を施して、局所復号信号を生成する復号信号生成ステップと、
    前記仮のパラメータに基づいて、前記復号信号生成ステップにより生成された局所復号信号に対して、前記第1の前処理ステップにより行なわれた処理の逆処理を行う逆処理ステップと、
    前記逆処理ステップにより処理を行った後の出力信号と前記入力信号との差分の大きさを得る比較ステップと、
    前記比較ステップにより得られた差分の大きさが予め決められた閾値以上である場合、前記差分の大きさが前記予め決められた閾値より小さくなるように前記仮のパラメータを最適化する最適化ステップと、
    前記入力信号に対して前記最適化ステップにより最適化されたパラメータに基づいて、前記第1の前処理ステップと同一の前処理を行って前記符号化信号を生成する第2の前処理ステップと、
    を実行させるための前処理プログラムであって、
    前記第1の前処理ステップおよび前記第2の前処理ステップにおける前処理は、標本点を間引く処理または標本点の追加の処理を伴うものである、
    前処理プログラム
  5. コンピュータに、
    前処理装置が入力信号から符号化対象とする符号化信号を生成する際に用いるために最適化したパラメータを前記前処理装置から取得し、該取得したパラメータに基づいて、前記符号化信号に符号化と復号とが施されることで得られた復号信号に対して、前記前処理装置が前記符号化信号を生成する際に行った処理の逆処理を行う逆処理ステップを実行させるための後処理プログラムであって、
    前記前処理装置が前記符号化信号を生成する際に行った処理は、標本点を間引く処理または標本点の追加の処理を伴うものである、
    後処理プログラム
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