JP2019087341A - 蓄電素子 - Google Patents

蓄電素子 Download PDF

Info

Publication number
JP2019087341A
JP2019087341A JP2017212897A JP2017212897A JP2019087341A JP 2019087341 A JP2019087341 A JP 2019087341A JP 2017212897 A JP2017212897 A JP 2017212897A JP 2017212897 A JP2017212897 A JP 2017212897A JP 2019087341 A JP2019087341 A JP 2019087341A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
positive electrode
current collector
electrode
slit
main body
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2017212897A
Other languages
English (en)
Inventor
祐介 小川
Yusuke Ogawa
祐介 小川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
GS Yuasa Corp
Original Assignee
GS Yuasa Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by GS Yuasa Corp filed Critical GS Yuasa Corp
Priority to JP2017212897A priority Critical patent/JP2019087341A/ja
Publication of JP2019087341A publication Critical patent/JP2019087341A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/10Energy storage using batteries

Abstract

【課題】集電体をヒューズとして機能させつつも、集電体自体の機械的強度を高める。【解決手段】電極体400と電極端子(正極端子200)とを電気的に接続する集電体(正極集電体700)を有する蓄電素子10であって、集電体は、本体部710と、本体部710から連続し、電極体400に接続される接続部720とを備え、本体部710には、電極端子が接合される接合部711が設けられているとともに、当該接合部711の少なくとも接続部720側を囲むスリット713が形成されている。【選択図】図4

Description

本発明は、電極体と集電体とを備える蓄電素子に関する。
従来、電極体と集電体とを備え、電極体に集電体が接続された構成の蓄電素子が広く知られている。例えば、特許文献1には、集電体の一部を狭幅化することで、その狭くなった部位の電気抵抗を高めて、ヒューズとして機能させる蓄電素子が開示されている。
特開2015−8115号公報
しかしながら、集電体の一部を単に狭幅化しただけでは、その狭くなった部位の機械的強度が低下してしまうのが実状である。
本発明は、集電体をヒューズとして機能させつつも、集電体自体の機械的強度を高めることができる蓄電素子を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の一態様に係る蓄電素子は、電極体と電極端子とを電気的に接続する集電体を有する蓄電素子であって、集電体は、本体部と、本体部から連続し、電極体に接続される接続部とを備え、本体部には、電極端子が接合される接合部が設けられているとともに、当該接合部の少なくとも接続部側を囲むスリットが形成されている。
これによれば、接合部の少なくとも接続部側を囲むスリットが本体部に形成されているので、接続部から接合部までの導電経路の経路長を長くしつつ、導電経路の一部を細くすることができる。細くなった導電経路では、他の部分と比べて電気抵抗が高くなるためにヒューズとして機能する。また、導電経路の細い部分が長いと、当該部分はしなやかに変形することとなる。つまり、導電経路自体がバネ性を有することになる。このため、振動や衝撃を起因とした応力が、集電体に発生したとしても、導電経路の細い部分がしなやかに変形して、当該応力を吸収することができ、集電体自体の機械的な強度を高めることができる。したがって、集電体をヒューズとして機能させつつも、集電体自体の機械的強度を高めることができる。
また、接合部は、電極端子が貫通する貫通孔を有し、スリットは、貫通孔の中心を基準とした180度以上の範囲を囲っている。
これによれば、スリットが、貫通孔の中心を基準とした180度以上の範囲を囲っているので、導電経路の細い部分をより長くすることができる。したがって、本体部をよりしなやかに変形させることが可能となり、集電体自体の機械的な強度をより高めることができる。
また、スリットは、接合部における接続部とは反対側の部分で閉塞されている。
これによれば、スリットが、接合部における接続部とは反対側の部分で閉塞されているので、本体部内において導電経路を極力長くすることができる。したがって、本体部を極力しなやかに変形させることが可能となり、集電体自体の機械的な強度も一層高めることができる。
また、蓄電素子は、さらに、本体部における接続部との境界から接合部までの経路のうち、断面積が最も小さい部分を封止する絶縁部材を備える。
ここで、ヒューズとして機能する導電経路が溶断する際においては、その経路のうち断面積が最も小さい部分が溶断して火花を飛散させることになる。このため、当該部分が絶縁部材によって封止されているので、導電経路が溶断したとしても、絶縁部材で火花の飛散を遮ることができる。
また、絶縁部材は、スリットの全体を覆って経路の一部を封止している。
絶縁部材が、スリットの全体を覆って経路の一部を封止しているので、スリットによって断面積が小さくなった部分の全体を封止することができる。つまり、導電経路のうち、断面積が最も小さい部分以外で溶断が生じたとしても、溶断時に発生する火花の飛散をより確実に抑制することができる。また、絶縁部材が、スリットの全体を覆うことで、スリットの全体を封止しているために、当該絶縁部材をガスケットとして機能させることも可能である。
なお、本発明は、このような蓄電素子として実現することができるだけでなく、当該蓄電素子が備える集電体としても実現することができる。
本発明における蓄電素子によれば、集電体をヒューズとして機能させつつも、集電体自体の機械的強度を高めることができる。
図1は、本実施の形態に係る蓄電素子の構成を、容器本体を分離して示す斜視図である。 図2は、本実施の形態に係る蓄電素子の容器本体内方に配置されている構成を、スペーサ及びを分離して示す斜視図である。 図3は、本実施の形態に係る蓄電素子の容器内方に配置されている各構成要素を分解して示す斜視図である。 図4は、本実施の形態に係る正極集電体及び下部正極ガスケットの構成を示す分解斜視図である。 図5は、本実施の形態に係る正極集電体の本体部及び下部正極ガスケットの構成を示す上面視図である。 図6は、本実施の形態に係る正極集電体の本体部及び下部正極ガスケットの構成を示す下面視図である。 図7は、変形例1に係る正極集電体の構成を示す下面視図である。 図8は、変形例2に係る正極集電体の構成を示す下面視図である。 図9は、変形例3に係る正極集電体の構成を示す下面視図である。 図10は、変形例4に係る正極集電体の構成を示す下面視図である。 図11は、変形例5に係る正極集電体の構成を示す下面視図である。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施の形態(及びその変形例)に係る蓄電素子について説明する。なお、以下で説明する実施の形態は、いずれも包括的または具体的な例を示すものである。以下の実施の形態で示される数値、形状、材料、構成要素、構成要素の配置位置及び接続形態、製造工程、製造工程の順序などは、一例であり、本発明を限定する主旨ではない。また、以下の実施の形態における構成要素のうち、最上位概念を示す独立請求項に記載されていない構成要素については、任意の構成要素として説明される。また、各図において、寸法等は厳密に図示したものではない。
また、以下実施の形態での説明及び図面中において、蓄電素子が有する一対の電極端子の並び方向、一対の集電体の並び方向、一対のスペーサの並び方向、電極体の両端部(一対の活物質層非形成部)の並び方向、電極体の巻回軸方向、または、容器の短側面の対向方向をX軸方向と定義する。また、複数の電極体の並び方向、1つの集電体における電極体との接続部の並び方向、容器の長側面の対向方向、容器の短側面の短手方向、または、容器の厚さ方向をY軸方向と定義する。また、蓄電素子の容器本体と蓋体との並び方向、容器の短側面の長手方向、集電体の電極体との接続部の延設方向、または、上下方向をZ軸方向と定義する。これらX軸方向、Y軸方向及びZ軸方向は、互いに交差(本実施の形態では直交)する方向である。なお、使用態様によってはZ軸方向が上下方向にならない場合も考えられるが、以下では説明の便宜のため、Z軸方向を上下方向として説明する。また、以下の説明において、例えば、X軸方向プラス側とは、X軸の矢印方向側を示し、X軸方向マイナス側とは、X軸方向プラス側とは反対側を示す。Y軸方向やZ軸方向についても同様である。
(実施の形態)
[1 蓄電素子10の全般的な説明]
まず、図1〜図3を用いて、本実施の形態における蓄電素子10の全般的な説明を行う。図1は、本実施の形態に係る蓄電素子10の構成を、容器本体110を分離して示す斜視図である。また、図2は、本実施の形態に係る蓄電素子10の容器本体110内方に配置されている構成を、スペーサ500、600を分離して示す斜視図である。つまり、同図は、電極体400に正極集電体700及び負極集電体800を接続した後の状態を示している。また、図3は、本実施の形態に係る蓄電素子10の容器100内方に配置されている各構成要素を分解して示す斜視図である。つまり、同図は、電極体400に正極集電体700及び負極集電体800を接続する前の状態を示している。
蓄電素子10は、電気を充電し、また、電気を放電することのできる二次電池であり、具体的には、リチウムイオン二次電池などの非水電解質二次電池である。蓄電素子10は、例えば、電気自動車(EV)、ハイブリッド電気自動車(HEV)またはプラグインハイブリッド電気自動車(PHEV)等の自動車用電源や、電子機器用電源、電力貯蔵用電源などに使用される。なお、蓄電素子10は、非水電解質二次電池には限定されず、非水電解質二次電池以外の二次電池であってもよいし、キャパシタであってもよい。また、蓄電素子10は、二次電池ではなく、使用者が充電をしなくても蓄えられている電気を使用できる一次電池であってもよい。また、本実施の形態では、直方体形状(角型)の蓄電素子10を図示しているが、蓄電素子10の形状は、特に限定されず、円柱形状や長円柱形状等であってもよいし、ラミネート型の蓄電素子とすることもできる。
図1に示すように、蓄電素子10は、容器本体110及び蓋体120を有する容器100と、正極端子200と、上部正極ガスケット210と、負極端子300と、上部負極ガスケット310と、電極体400と、スペーサ500、600とを備えている。また、図2及び図3に示すように、蓄電素子10は、さらに、正極集電体700と、負極集電体800と、下部正極ガスケット220と、下部負極ガスケット320と、クリップ900とを備えている。
なお、容器100の内部には、電解液(非水電解質)が封入されているが、図示は省略する。なお、当該電解液としては、蓄電素子10の性能を損なうものでなければその種類に特に制限はなく、様々なものを選択することができる。また、上記の構成要素の他、容器100内の圧力が上昇したときに当該圧力を開放するためのガス排出弁、容器100内に電解液を注入するための注液部、または、電極体400等を包み込む絶縁フィルムなどが配置されていてもよい。
[1.1 容器100、正極端子200及び負極端子300の説明]
容器100は、矩形筒状で底を備える容器本体110と、容器本体110の開口を閉塞する板状部材である蓋体120とで構成された直方体形状(箱型)のケースである。具体的には、蓋体120は、X軸方向に延設された平板状かつ矩形状の壁部であり、容器本体110のZ軸方向プラス側に配置されている。容器本体110は、Z軸方向マイナス側に平板状かつ矩形状の底壁部、Y軸方向両側の側面に平板状かつ矩形状の長側壁部、及び、X軸方向両側の側面に平板状かつ矩形状の短側壁部の5つの壁部を有している。
また、容器100は、電極体400、スペーサ500、600、正極集電体700及び負極集電体800等を容器本体110の内方に収容後、容器本体110と蓋体120とが溶接等されることにより、内部を密封することができるものとなっている。なお、容器本体110及び蓋体120の材質は特に限定されず、例えばステンレス鋼、アルミニウム、アルミニウム合金、鉄、メッキ鋼板など溶接可能な金属とすることができるが、樹脂を用いることもできる。
正極端子200は、電極体400の正極板に電気的に接続された電極端子であり、負極端子300は、電極体400の負極板に電気的に接続された電極端子である。つまり、正極端子200及び負極端子300は、電極体400に蓄えられている電気を蓄電素子10の外部空間に導出し、また、電極体400に電気を蓄えるために蓄電素子10の内部空間に電気を導入するための金属製の電極端子である。また、正極端子200及び負極端子300は、電極体400の上方に配置された蓋体120に取り付けられている。
具体的には、正極端子200は、上部正極ガスケット210の貫通孔と蓋体120の貫通孔と正極集電体700の貫通孔712(図4参照)と下部正極ガスケット220の第一露出孔225(図4参照)とに挿入されて、かしめられている。これにより、正極端子200は、上部正極ガスケット210、正極集電体700及び下部正極ガスケット220とともに蓋体120に固定されている。また、負極端子300についても同様に、上部負極ガスケット310、負極集電体800及び下部負極ガスケット320とともに蓋体120に固定されている。このように、正極端子200及び負極端子300は、正極集電体700及び負極集電体800のZ軸方向プラス側に配置されている。
上部正極ガスケット210は、蓋体120と正極端子200との間に配置された絶縁部材である。下部正極ガスケット220は、蓋体120と正極集電体700との間に配置された絶縁部材である。上部正極ガスケット210及び下部正極ガスケット220は、例えば、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)、または、ポリフェニレンサルファイド樹脂(PPS)等の樹脂などによって形成されている。なお、上部負極ガスケット310及び下部負極ガスケット320についても、上部正極ガスケット210及び下部正極ガスケット220と同様の構成を有するため、詳細な説明は省略する。
[1.2 電極体400の説明]
電極体400は、正極板と負極板とセパレータとを備え、電気を蓄えることができる蓄電要素(発電要素)である。正極板は、アルミニウムやアルミニウム合金などからなる長尺帯状の集電箔である正極基材層上に正極活物質層が形成された極板である。負極板は、銅や銅合金などからなる長尺帯状の集電箔である負極基材層上に負極活物質層が形成された極板である。なお、上記集電箔として、ニッケル、鉄、ステンレス鋼、チタン、焼成炭素、導電性高分子、導電性ガラス、Al−Cd合金など、適宜公知の材料を用いることもできる。また、正極活物質層及び負極活物質層に用いられる正極活物質及び負極活物質としては、リチウムイオンを吸蔵放出可能な活物質であれば、適宜公知の材料を使用できる。また、セパレータは、例えば樹脂からなる微多孔性のシートや、不織布を用いることができる。
そして、電極体400は、正極板と負極板との間にセパレータが配置され巻回されて(積層されて)形成されている。具体的には、電極体400は、正極板と負極板とが、セパレータを介して、巻回軸(本実施の形態ではX軸方向に平行な仮想軸)の方向に互いにずらして巻回されている。そして、正極板及び負極板は、それぞれのずらされた方向の端部に、活物質が塗工されず(活物質層が形成されず)基材層が露出した部分(活物質層非形成部)を有している。
ここで、電極体400は、1以上の電極体から構成されていればよいが、本実施の形態では、複数の電極体から構成されていることとする。具体的には、電極体400は、別体の第一電極体410及び第二電極体420の2つの電極体を有していることとする。
つまり、第一電極体410は、巻回軸方向の一端部(X軸方向プラス側の端部)に、正極板の端部の活物質層非形成部が積層されて1つに束ねられた第一正極側端部412を有している。また、第一電極体410は、巻回軸方向の他端部(X軸方向マイナス側の端部)に、負極板の端部の活物質層非形成部が積層されて1つに束ねられた第一負極側端部413を有している。例えば、正極板及び負極板の活物質層非形成部(集電箔)の厚みは、5μm〜20μm程度であり、これらが例えば50〜70枚ほど束ねられることで、第一正極側端部412及び第一負極側端部413が形成されている。なお、第一電極体410のうちの、第一正極側端部412及び第一負極側端部413以外の部分を、第一電極体本体部411と称する。つまり、第一電極体本体部411は、第一電極体410のうちの、基材層に活物質層が形成された部分である。また同様に、第二電極体420は、活物質層が形成された第二電極体本体部421と、正極板の端部の活物質層非形成部が1つに束ねられた第二正極側端部422と、負極板の端部の活物質層非形成部が1つに束ねられた第二負極側端部423とを有している。
なお、本実施の形態では、電極体400(第一電極体410及び第二電極体420)の断面形状として長円形状を図示しているが、楕円形状、円形状、多角形状などでもよい。また、電極体400(第一電極体410及び第二電極体420)の形状は巻回型に限らず、平板状極板を積層した積層型(スタック型)であってもよいし、極板を蛇腹状に折り畳んだ形状(つづら折り形状)であってもよい。
[1.3 正極集電体700及び負極集電体800の説明]
正極集電体700は、電極体400の側方であるX軸方向プラス側に配置される正極側の集電体である。具体的には、正極集電体700は、電極体400の正極側端部と容器本体110の短側壁部との間に配置され、正極端子200と電極体400の正極側端部とに電気的に接続される導電性と剛性とを備えた部材である。また同様に、負極集電体800は、電極体400の側方であるX軸方向マイナス側に配置される負極側の集電体である。つまり、負極集電体800は、電極体400の負極側端部と容器本体110の短側壁部との間に配置され、負極端子300と電極体400の負極側端部とに電気的に接続される導電性と剛性とを備えた部材である。
具体的には、正極集電体700は、第一電極体410の第一正極側端部412及び第二電極体420の第二正極側端部422に固定的に接続(接合)されている。さらに具体的には、第一正極側端部412及び第二正極側端部422は、正極集電体700と2つのクリップ900とで挟み込まれて、溶接等で接合されている。クリップ900は、板状の金属部材である。なお、正極集電体700と第一正極側端部412及び第二正極側端部422との接合方法は、レーザ溶接、超音波溶接、抵抗溶接等どのような溶接であってもよく、また、溶接以外の、例えばかしめ等の機械的な接合等であってもよい。
また同様に、負極集電体800は、第一電極体410の第一負極側端部413及び第二電極体420の第二負極側端部423に固定的に接続(接合)されている。つまり、第一負極側端部413及び第二負極側端部423は、負極集電体800と2つのクリップ900とで挟み込まれて、溶接等で接合されている。
また、正極集電体700及び負極集電体800は、蓋体120に固定的に接続(接合)されている。この構成により、第一電極体410及び第二電極体420が、正極集電体700及び負極集電体800によって蓋体120から吊り下げられた状態で保持(支持)され、外部からの振動や衝撃等による揺れが抑制される。
なお、正極集電体700の材質は限定されないが、例えば、電極体400の正極基材層と同様、アルミニウムまたはアルミニウム合金などで形成されている。また、負極集電体800についても、材質は限定されないが、例えば、電極体400の負極基材層と同様、銅または銅合金などで形成されている。なお、正極集電体700及び負極集電体800の構成の詳細な説明については、後述する。
[1.4 スペーサ500、600の説明]
スペーサ500は、正極集電体700の側方であるX軸方向プラス側に配置されるスペーサであり、正極集電体700と容器本体110の短側壁部との間において、当該短側壁部に沿ってZ軸方向に延びるように配置されている。スペーサ600は、負極集電体800の側方であるX軸方向マイナス側に配置されるスペーサであり、負極集電体800と容器本体110の短側壁部との間において、当該短側壁部に沿ってZ軸方向に延びるように配置されている。つまり、スペーサ500とスペーサ600とは、電極体400をX軸方向の両端から挟み込むように、電極体400の両端部と容器100の両側壁との間に配置されている。
ここで、スペーサ500、600は、例えばPP、PPS、ポリエチレンテレフタラート(PET)、セラミック、およびそれらの複合材料などの絶縁性の材料で形成されている。つまり、スペーサ500、600は、電極体400、正極集電体700及び負極集電体800と容器100とを絶縁する。また、スペーサ500、600は、電極体400、正極集電体700及び負極集電体800と容器100との間のスペースを埋めることにより、電極体400、正極集電体700及び負極集電体800が容器100に対して振動しないように支持する。
[2 正極集電体700及び下部正極ガスケット220の詳細な説明]
次に、正極集電体700及び下部正極ガスケット220の構成について、詳細に説明する。なお、以下では正極集電体700及び下部正極ガスケット220の構成の説明を行うが、負極集電体800及び下部負極ガスケット320の構成についても、正極集電体700及び下部正極ガスケット220の構成と同様である。図4は、本実施の形態に係る正極集電体700及び下部正極ガスケット220の構成を示す分解斜視図である。
図4に示すように、正極集電体700は、本体部710と、本体部710から連続し、電極体400に接続される接続部720とを備えている。
本体部710は、正極集電体700の正極端子200側(上側、Z軸方向プラス側)に配置される矩形状かつ平板状の部位である。本体部710の中央部には、正極端子200が接合される接合部711が設けられている。接合部711の中央には、正極端子200が貫通する平面視円形状の貫通孔712が形成されている。この貫通孔712に対して正極端子200が貫通した状態でかしめられることによって、正極端子200は接合部711に電気的及び機械的に接続(接合)される。
図5は、本実施の形態に係る正極集電体700の本体部710及び下部正極ガスケット220の構成を示す上面視図である。図6は、本実施の形態に係る正極集電体700の本体部710及び下部正極ガスケット220の構成を示す下面視図である。なお、図5及び図6においては、正極集電体700の接続部720の基端部(第二中間部7242)のみを図示している。
図5及び図6に示すように、本体部710には、接合部711の少なくとも接続部720側を囲むスリット713と、補強用のビード部714とが形成されている。
スリット713は、平面視略C字状に形成されている。スリット713は、貫通孔712の中心Cを基準とした180度以上の範囲Hを囲っている。スリット713は、接合部711における接続部720とは反対側の部分で閉塞されている。この閉塞部715は、範囲Hから外れた部分である。スリット713は、中心Cを通るX軸方向に平行な線に対して対称な形状となっている。具体的には、スリット713の外形は、内縁部7131と、外縁部7132と、一対の連結部7133とによって形成されている。内縁部7131は、円弧状に形成されている。外縁部7132は、円弧状の円弧部7134と、円弧部7134の両端から本体部710の外形に沿って延びる一対のL字状部7135とを備えている。一対のL字状部7135と、内縁部7131の両端部とが、それぞれR状の連結部7133によって連結されている。
本体部710における接続部720との境界から接合部711までの経路は、導電経路730であり、スリット713によって一旦分岐して、閉塞部715で合流している。この導電経路730のうち、スリット713のない部分は、基部731であり、導電経路730における他の部分よりも幅が広い部分である。基部731は、全体として均等な幅(Y軸方向の長さ)となっている。
導電経路730のうち、一対のL字状部7135に対応する狭幅部732は、導電経路730における他の部分よりも幅が狭い部位である。狭幅部732は、全体として均等な幅となっている。狭幅部732の幅は、導電経路730を通過する電気の進行方向(図5中、矢印Y1、Y2参照)に対して直交する方向の長さである。なお、図5中の矢印Y1、Y2は、蓄電時及び放電時の電気の流れを示しているため、両端が矢印となっている。
導電経路730のうち、基部731と狭幅部732との間の部分は中間部分733である。中間部分733では、幅(Y軸方向の長さ)がX軸方向に沿って変化している。
ここで「断面積」とは、導電経路730を通過する電気の進行方向(図5中、矢印Y1、Y2参照)に対して直交する平面で切断した場合の面積である。本実施の形態では、本体部710は、全体として均等な厚みであるので、幅の大きさに比例して断面積も大きくなる。このため、全体として均等な幅の狭幅部732は、断面積も全体として均等になっている。また、導電経路730のうち、最も幅の狭い部分である狭幅部732は、最も断面積が小さい部分であると言える。
このように狭幅部732の断面積が、他の部分よりも小さくなっているので、狭幅部732は、他の部分よりも電気抵抗が高く溶断しやすい。狭幅部732に過電流が流れると、狭幅部732は溶断して電流を遮断する。つまり、狭幅部732はヒューズとして機能する。
狭幅部732の断面積は、接合部711の断面積や閉塞部715の断面積よりも小さいことが好ましい。接合部711の断面積は、当該接合部711を周方向に直交する平面で切断した場合の面積である。閉塞部715の断面積は、当該閉塞部715をYZ平面で切断した場合の面積である。これにより、狭幅部732は、接合部711や閉塞部715が溶断するよりも先に溶断することになる。
図4に示すように、接続部720は、第一電極体接続部721及び第二電極体接続部722と、繋ぎ部723と、中間部724と、延設部725とを備えている。
第一電極体接続部721及び第二電極体接続部722は、電極体400に接続される部位である。つまり、第一電極体接続部721及び第二電極体接続部722は、正極集電体700の電極体400側(下側、Z軸方向マイナス側)に配置される部位であり、電極体400に電気的及び機械的に接続(接合)される。具体的には、第一電極体接続部721は、Z軸方向に延びる長尺状かつ平板状の部位であり、第一電極体410側(Y軸方向マイナス側)に配置されて、第一電極体410の第一正極側端部412に接続される。また、第二電極体接続部722は、Z軸方向に延びる長尺状かつ平板状の部位であり、第二電極体420側(Y軸方向プラス側)に配置されて、第二電極体420の第二正極側端部422に接続される。
繋ぎ部723は、第一電極体接続部721の電極体400側(X軸方向マイナス側)の端縁、及び、第二電極体接続部722の電極体400側の端縁を繋ぐ部位である。つまり、繋ぎ部723は、正極集電体700が有する電極体400に接続される2つの接続部の電極体400側の端縁同士を繋ぐ、Z軸方向に延びる長尺状かつ平板状の壁部である。これにより、繋ぎ部723は、X軸方向において、電極体400に対向する位置に配置される。なお、繋ぎ部723には、電解液の注液性を確保する等のために、貫通孔が形成されていてもよい。
中間部724は、繋ぎ部723と本体部710との間であって、繋ぎ部723よりも外側(X軸方向プラス側)に配置される部位である。ここで、中間部724は、第一中間部7241と、第二中間部7242とを有している。
第一中間部7241は、繋ぎ部723の上端部(Z軸方向プラス側の端部)からX軸方向プラス側に延設される矩形状かつ平板状の部位である。つまり、第一中間部7241は、第一電極体接続部721及び第二電極体接続部722よりもZ軸方向プラス側に配置されるXY平面に平行な壁部である。また、第二中間部7242は、本体部710のX軸方向プラス側の端部から下方(Z軸方向マイナス側)に延設される矩形状かつ平板状の部位である。つまり、第二中間部7242は、X軸方向において、電極体400の端部に対向する位置に、当該端部に沿って配置されるYZ平面に平行な壁部である。
延設部725は、繋ぎ部723から、第一電極体接続部721及び第二電極体接続部722よりも、本体部710とは反対側(Z軸方向マイナス側)に延設される部位である。具体的には、延設部725は、繋ぎ部723よりも、第一電極体接続部721側かつ第二電極体接続部722側である外側(X軸方向プラス側)に配置され、かつ、繋ぎ部723よりもZ軸方向マイナス側に配置されている。ここで、延設部725は、第一延設部7251と、第二延設部7252とを有している。
第一延設部7251は、繋ぎ部723の下端部(Z軸方向マイナス側の端部)からX軸方向プラス側に延設される矩形状かつ平板状の部位である。つまり、第一延設部7251は、第一電極体接続部721及び第二電極体接続部722よりもZ軸方向マイナス側に配置されるXY平面に平行な壁部である。また、第二延設部7252は、第一延設部7251のX軸方向プラス側の端部から下方(Z軸方向マイナス側)に延設される矩形状かつ平板状の部位である。つまり、第二延設部7252は、X軸方向において、電極体400の端部に対向する位置に、当該端部に沿って配置されるYZ平面に平行な壁部である。このように、第一延設部7251及び第二延設部7252は、Z軸方向において、第一中間部7241及び第二中間部7242とで、第一電極体接続部721及び第二電極体接続部722を挟む位置に配置されている。
図4〜図6に示すように、下部正極ガスケット220は、正極集電体700の本体部710に一体的に設けられており、一部が蓋体120と正極集電体700との間に配置されている。下部正極ガスケット220は、天板部221と、底板部222と、壁部223と、充填部224とを備えた一体成形体である。
天板部221は、図5に示すように、正極集電体700の本体部710の上面に取り付けられている。具体的には、天板部221は、本体部710のスリット713の全体を上側(Z軸方向プラス側)から覆うように、本体部710に取り付けられている。天板部221には、本体部710の貫通孔712を露出させる第一露出孔225が形成されている。第一露出孔225は、貫通孔712と同じ大きさの同心円である。第一露出孔225及び貫通孔712に対して正極端子200をかしめた際には、天板部221が圧縮されて、本体部710と蓋体120と正極端子200とに密着する。つまり、天板部221は、本体部710と蓋体120と正極端子200との間の気密性を維持する。
底板部222は、図6に示すように、正極集電体700の本体部710の下面に取り付けられている。具体的には、底板部222は、本体部710のスリット713の全体を下側(Z軸方向マイナス側)から覆うように、本体部710に取り付けられている。底板部222には、本体部710の貫通孔712を露出させる第二露出孔226が形成されている。第二露出孔226は、貫通孔712よりも大きさが大きい同心円である。これにより、第二露出孔226からは、正極集電体700の接合部711が貫通孔712とともに露出する。貫通孔712に対して正極端子200をかしめた際には、正極端子200のカシメ部が、第二露出孔226を介して接合部711と接合される。
壁部223は、天板部221と底板部222との間に設けられており、本体部710の周囲の一部を囲んでいる。具体的には、壁部223は、X軸方向プラス側が開放されており、この開放部分から本体部710が突出している。充填部224は、天板部221と底板部222との間に設けられており、本体部710のスリット713内に充填されている。
例えば、下部正極ガスケット220は、正極集電体700に対するインサート成形によって形成されている。これにより、スリット713内に充填部224を充填させた状態で、下部正極ガスケット220と正極集電体700とを密着させて一体化することができる。天板部221、底板部222、壁部223及び充填部224によって、導電経路730の一部と接合部711の一部とが封止された状態で絶縁されている。つまり、導電経路730における狭幅部732も、天板部221、底板部222、壁部223及び充填部224によって封止されている。
なお、インサート成形以外にも、正極集電体700に対して下部正極ガスケットを一体化することは可能である。この場合、充填部のない下部正極ガスケットを準備し、当該下部正極ガスケットの壁部の開放部分から、正極集電体700の本体部710を挿入する。この下部正極ガスケットと本体部710とを一体化するためには、接着や溶着を採用することができる。接着の場合には、本体部710に対して接着剤を塗布してから、当該本体部710を下部正極ガスケットに挿入する。この際、接着剤の一部がスリット713内に進入するので、スリット713内で硬化した接着剤が上記の充填部として機能する。一方、溶着の場合には、本体部710を下部正極ガスケットに挿入してから、下部正極ガスケットを加熱する。これにより、下部正極ガスケットの一部が溶けてスリット713内に進入する。その後、スリット713内で硬化した下部正極ガスケットの一部が上記の充填部として機能する。
[3 導電経路730の作用の説明]
まず、導電経路730の電気的な作用について説明する。導電経路730は、放電時においては、導電経路730は、電極体400から正極集電体700の接続部720を介して流入した電流を接合部711まで導く。これにより、正極端子200には、接合部711から電流が出力される。一方、充電時においては、導電経路730は、正極端子200から接合部711を介して流入した電流を、接続部720まで導く。これにより、電極体400には、接続部720から電流が入力される。
ここで、導電経路730に過電流が流れると、狭幅部732は溶断して電流を遮断する。溶断時においては、火花が発生する場合も想定される。しかしながら、狭幅部732が下部正極ガスケット220によって封止されているために、火花が発生したとしても、下部正極ガスケット220の外部まで飛散することが抑制されている。
特に、本実施の形態では、下部正極ガスケット220がスリット713の全体を覆って、導電経路730の一部を封止している。つまり、下部正極ガスケット220は、スリット713によって断面積が小さくなった導電経路730の全体を封止している。このため、導電経路730のうち、狭幅部732以外で溶断が生じたとしても、溶断時に発生する火花の飛散をより確実に抑制することができる。
次に、導電経路730の機械的な作用について説明する。
蓄電素子10に衝撃や振動が生じると、電極体400も容器100内で揺れることになる。このとき、正極集電体700では、電極体400に接続されている接続部720が電極体400とともに振動する。一方、正極集電体700の接合部711は、容器100の蓋体120に固定された状態である。導電経路730は、接続部720の振動を接合部711に伝達することになる。
ところで、本体部710にスリット713が設けられていない場合には、接続部720から接合部711までの最短距離が導電経路となる。本実施の形態のように、本体部710にスリット713が設けられていると、導電経路730はスリット713を迂回することとなり導電経路730の経路長が長くなる。また、スリット713によって導電経路730の一部(狭幅部732及び中間部分733)は基部731よりも細くなる。導電経路730の細い部分は、長ければ長いほどしなやかに変形することとなる。つまり、導電経路730自体がバネ性を有することになる。このため、振動や衝撃を起因とした応力が、正極集電体700に発生したとしても、導電経路730の細い部分がしなやかに変形して、当該応力を吸収することができる。これにより、接合部711に伝達される振動も抑制することができ、接合部711と正極端子200と蓋体120との接合が緩むことも抑えられる。
なお、導電経路730におけるしなやかに変形する部分(狭幅部732及び中間部分733)は、下部正極ガスケット220によって封止された状態である。下部正極ガスケット220は、導電経路730よりも柔軟性があるために、導電経路730の変形に追従して変形する。つまり、下部正極ガスケット220は、導電経路730の変形を妨げにくい程度の柔軟性を有していることが望まれる。
また、本実施の形態では、スリット713は、貫通孔712の中心Cを通るX軸方向に平行な線に対して対称な形状となっている。このため、導電経路730の分岐した部分のそれぞれを同じ形状とすることができる。これにより、導電経路730の分岐した部分のそれぞれで偏りなく応力を吸収することができるとともに、電気的な偏りも抑えることができる。
[4 効果の説明]
以上のように、本発明の実施の形態に係る蓄電素子10によれば、電極体400と正極端子200(電極端子の一例)とを電気的に接続する正極集電体700(集電体の一例)を有する蓄電素子10であって、正極集電体700は、本体部710と、本体部710から連続し、電極体400に接続される接続部720とを備え、本体部710には、正極端子200が接合される接合部711が設けられているとともに、当該接合部711の少なくとも接続部720側を囲むスリット713が形成されている。
これによれば、接合部711の少なくとも接続部720側を囲むスリット713が本体部710に形成されているので、接続部720から接合部711までの導電経路730の経路長を長くしつつ、導電経路730の一部を細くすることができる。細くなった導電経路730では、他の部分と比べて電気抵抗が高くなるためにヒューズとして機能する。また、導電経路730の細い部分(狭幅部732及び中間部分733)が長いと、当該部分はしなやかに変形することとなる。つまり、導電経路730自体がバネ性を有することになる。このため、振動や衝撃を起因とした応力が、正極集電体700に発生したとしても、導電経路730の細い部分がしなやかに変形して、当該応力を吸収することができ、集電体自体の機械的な強度を高めることができる。したがって、正極集電体700をヒューズとして機能させつつも、正極集電体700自体の機械的強度を高めることができる。
また、接合部711は、正極端子200が貫通する貫通孔712を有し、スリット713は、貫通孔712の中心Cを基準とした180度以上の範囲Hを囲っている。
これによれば、スリット713が、貫通孔712の中心Cを基準とした180度以上の範囲Hを囲っているので、導電経路730の細い部分をより長くすることができる。したがって、本体部710をよりしなやかに変形させることが可能となり、正極集電体700自体の機械的な強度をより高めることができる。
また、スリット713は、接合部711における接続部720とは反対側の部分(閉塞部715)で閉塞されている。
これによれば、スリット713が、接合部711における接続部720とは反対側の閉塞部715で閉塞されているので、本体部710内において導電経路730を極力長くすることができる。したがって、本体部710を極力しなやかに変形させることが可能となり、正極集電体700自体の機械的な強度も一層高めることができる。
また、蓄電素子10は、さらに、本体部710における接続部720との境界から接合部711までの導電経路730(経路の一例)のうち、断面積が最も小さい狭幅部732を封止する下部正極ガスケット220(絶縁部材の一例)を備える。
ここで、ヒューズとして機能する導電経路730が溶断する際においては、その経路のうち断面積が最も小さい狭幅部732が溶断して火花を飛散させることになる。このため、狭幅部732が下部正極ガスケット220によって封止されているので、導電経路730が溶断したとしても、下部正極ガスケット220で火花の飛散を遮ることができる。
また、下部正極ガスケット220は、スリット713の全体を覆って導電経路730の一部を封止している。
下部正極ガスケット220が、スリット713の全体を覆って導電経路730の一部を封止しているので、スリット713によって断面積が小さくなった部分(狭幅部732及び中間部分733)の全体を封止することができる。つまり、導電経路730のうち、断面積が最も小さい部分以外で溶断が生じたとしても、溶断時に発生する火花の飛散をより確実に抑制することができる。
なお、負極側についても、正極側と同様の構成を有するため、同様の作用、効果を奏することができる。
[5 変形例の説明]
以上、上記実施の形態に係る蓄電素子10について説明したが、蓄電素子10は、上述した態様とは異なる集電体を備えてもよい。そこで、以下に、蓄電素子10が備える集電体の変形例を、上記実施の形態との差分を中心に説明する。なお、以降の変形例については、集電体として正極集電体を例示して説明するが、負極集電体についても同様である。
(変形例1)
上記実施の形態の正極集電体700では、接続部720の第一電極体接続部721と第二電極体接続部722とが繋ぎ部723及び中間部724を介して本体部710に設けられている場合を例示した。この変形例1では、接続部の第一電極体接続部と第二電極体接続部とが本体部に直接設けられている場合を例示して説明する。なお、以降の説明において、上記実施の形態と同一部分については、同一の符号を付してその説明を省略する場合がある。
図7は、変形例1に係る正極集電体700Aの構成を示す下面視図である。具体的には、図7は、図6に対応する図である。図7に示すように、正極集電体700Aでは、接続部720aの第一電極体接続部721aと第二電極体接続部722aとが、本体部710から直接、下方(Z軸方向マイナス側)に延設している。具体的には、第一電極体接続部721aは、本体部710のX軸方向プラス側の端部であって、Y軸方向プラス側の角部から下方に延設される矩形状かつ平板状の部位である。第二電極体接続部722aは、本体部710のX軸方向プラス側の端部であって、Y軸方向マイナス側の角部から下方に延設される矩形状かつ平板状の部位である。
この場合においても、スリット713は、接合部711における接続部720aとは反対側(X軸方向マイナス側)の閉塞部715で閉塞されることとなる。つまり、変形例1のように、接続部720aの第一電極体接続部721aと第二電極体接続部722aとが本体部710に直接設けられていた場合でも、導電経路730を極力長くして、正極集電体700Aの機械的な強度を高めることができる。
(変形例2)
上記変形例1の正極集電体700Aでは、接続部720aが第一電極体接続部721aと第二電極体接続部722aとを備えている場合を例示した。ここで、変形例1では、電極体400が、別体の第一電極体410及び第二電極体420の2つの電極体を有しているので、第一電極体接続部721aが第一電極体410に接続されて、第二電極体接続部722aが第二電極体420に接続される。ところで、電極体400が一つの電極体から構成されている場合もある。その場合、電極体接続部も一つとすることが可能である。この変形例2では、接続部が電極体接続部を一つ備えている場合を例示して説明する。なお、以降の説明において、変形例1と同一部分については、同一の符号を付してその説明を省略する場合がある。
図8は、変形例2に係る正極集電体700Bの構成を示す下面視図である。具体的には、図8は、図7に対応する図である。図8に示すように、正極集電体700Bでは、接続部720bには、第一電極体接続部721aが、本体部710から直接、下方(Z軸方向マイナス側)に延設している。
この場合においても、スリット713は、接合部711における接続部720bとは反対側(X軸方向マイナス側)の閉塞部715で閉塞されることとなる。つまり、変形例2のように、接続部720bの第一電極体接続部721aが本体部710に直接設けられていた場合でも、導電経路730を極力長くして、正極集電体700Bの機械的な強度を高めることができる。
(変形例3)
上記変形例2の正極集電体700Bでは、X軸方向において、スリット713が、接合部711における接続部720bとは反対側の部分で閉塞されている場合を例示した。この変形例3では、二次元的に見て、スリットが接合部711における接続部720bとは反対側の部分で閉塞されている場合を例示して説明する。なお、以降の説明において、変形例2と同一部分については、同一の符号を付してその説明を省略する場合がある。
図9は、変形例3に係る正極集電体700Cの構成を示す下面視図である。具体的には、図9は、図8に対応する図である。図9に示すように、正極集電体700Cの本体部710cには、接続部720bとともに、接合部711を挟んで対向する位置に閉塞部715cが設けられている。具体的には、接続部720bと閉塞部715cは、本体部710cにおける対角線上に配置されている。これにより、スリット713cは、二次元的に見て、接合部711における接続部720bとは反対側の閉塞部715cで閉塞されている。この場合においても、導電経路730cを極力長くして、正極集電体700Cの機械的な強度を高めることができる。
(変形例4)
ここで、巻回型の電極体、積層型の電極体、つづら折り形状の電極体のいずれにおいても、正極側及び負極側のそれぞれにタブを有した電極体が存在している。この変形例4では、電極体のタブに対して接続される正極集電体700を例示して説明する。なお、以降の説明において、上記実施の形態と同一部分については、同一の符号を付してその説明を省略する場合がある。
図10は、変形例4に係る正極集電体700Dの構成を示す下面視図である。具体的には、図10は、図6に対応する図である。図10に示すように、正極集電体700Dの接続部720dは、電極体のタブに接続される。接続部720dは、本体部710のX軸方向プラス側の端部からX軸方向プラス側に延設される矩形状かつ平板状の部位である。つまり、本体部710と接続部720dとは、全体としてXY平面に平行な板状体である。電極体のタブと、接続部720dとの接合方法は、レーザ溶接、超音波溶接、抵抗溶接等どのような溶接であってもよく、また、溶接以外の、例えばかしめ等の機械的な接合等であってもよい。
変形例4によれば、電極体のタブに接続される正極集電体700Dにおいても、上記実施の形態と同様の作用、効果を得ることができる。
なお、接続部720dは、本体部710に対して折り曲げられていてもよい。例えば、接続部720dは、本体部710に対して略90度に曲げられていてもよいし、180度に曲げられていてもよい。
(変形例5)
上記実施の形態の正極集電体700では、スリット713が、貫通孔712の中心Cを基準とした180度以上の範囲Hで接合部711を囲っている場合を例示した。この変形例5では、スリットが接合部711を囲む範囲を180度未満とした場合について説明する。なお、以降の説明において、上記実施の形態と同一部分については、同一の符号を付してその説明を省略する場合がある。
図11は、変形例5に係る正極集電体700Eの構成を示す下面視図である。具体的には、図11は、図6に対応する図である。図11に示すように、スリット713eは、本体部710eに対して例えば平面視略三日月状に形成されており、接合部711eを囲む範囲Hが180度未満となっている。接合部711eにおけるスリット713eに囲まれていない部分の周囲は、閉塞部715eである。つまり、この場合においてもスリット713eは、接合部711eの少なくとも接続部720側を囲んでいる。また、本体部710eにおける接続部720との境界から接合部711eまでの経路が、導電経路730eとなる。導電経路730eは、実施の形態の導電経路730よりも短くなるが、スリットがない正極集電体と比べれば長い。このように、変形例5においても、接続部720から接合部711eまでの導電経路730eの経路長を長くしつつ、導電経路730eの一部を細くすることができる。
なお、「接合部の少なくとも接続部側を囲むスリット」を実現するには、スリットを接続部と接合部との間に配置するとともに、スリットの形状を、接合部側が凹状となる連続した形状に少なくともすればよい。この条件が満たされているのであれば、スリットの形状は閉曲線でなくてもよい。つまり、スリットは、正極集電体の本体部に形成された切欠きであってもよい。
[6 その他]
以上、本発明の実施の形態に係る蓄電素子について説明したが、本発明は、この実施の形態に限定されるものではない。つまり、今回開示された実施の形態は全ての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
例えば、上記実施の形態では、スリット713が接合部711における接続部720とは反対側の部分で閉塞されている場合を例示したが、それ以外の部分でスリットが閉塞されていてもよい。
また、上記実施の形態では、正極集電体700と、下部正極ガスケット220とが蓄電素子10の組み立て前から一体化されている場合を例示したが、正極集電体と下部正極ガスケットとは、正極端子と接合されることによって一体化されてもよい。
また、上記実施の形態では、正極集電体700及び負極集電体800の双方が、上記の構成を有していることとしたが、正極集電体または負極集電体が上記の構成を有していないことにしてもよい。
また、上記実施の形態及びその変形例に含まれる構成要素を任意に組み合わせて構築される形態も、本発明の範囲内に含まれる。
また、本発明は、このような蓄電素子として実現することができるだけでなく、当該蓄電素子が備える集電体(正極集電体700、負極集電体800)としても実現することができる。
本発明は、リチウムイオン二次電池などの蓄電素子等に適用できる。
10 蓄電素子
100 容器
110 容器本体
120 蓋体
200 正極端子
210 上部正極ガスケット
220 下部正極ガスケット
221 天板部
222 底板部
223 壁部
224 充填部
225 第一露出孔
226 第二露出孔
300 負極端子
310 上部負極ガスケット
320 下部負極ガスケット
400 電極体
410 第一電極体
411 第一電極体本体部
412 第一正極側端部
413 第一負極側端部
420 第二電極体
421 第二電極体本体部
422 第二正極側端部
423 第二負極側端部
500、600 スペーサ
700、700A、700B、700C、700D、700E 正極集電体
710、710c、710e 本体部
711、711e 接合部
712 貫通孔
713、713c、713e スリット
714 ビード部
715、715c、715e 閉塞部
720、720a、720b、720d 接続部
721、721a 第一電極体接続部
722、722a 第二電極体接続部
723 繋ぎ部
724 中間部
725 延設部
730、730c、730e 導電経路
731 基部
732 狭幅部
733 中間部分
800 負極集電体
900 クリップ
7131 内縁部
7132 外縁部
7133 連結部
7134 円弧部
7135 字状部
7241 第一中間部
7242 第二中間部
7251 第一延設部
7252 第二延設部
C 中心
H 範囲

Claims (5)

  1. 電極体と電極端子とを電気的に接続する集電体を有する蓄電素子であって、
    前記集電体は、
    本体部と、
    前記本体部から連続し、前記電極体に接続される接続部とを備え、
    前記本体部には、前記電極端子が接合される接合部が設けられているとともに、当該接合部の少なくとも前記接続部側を囲むスリットが形成されている
    蓄電素子。
  2. 前記接合部は、前記電極端子が貫通する貫通孔を有し、
    前記スリットは、前記貫通孔の中心を基準とした180度以上の範囲を囲っている
    請求項1に記載の蓄電素子。
  3. 前記スリットは、前記接合部における前記接続部とは反対側の部分で閉塞されている
    請求項2に記載の蓄電素子。
  4. さらに、
    前記本体部における前記接続部との境界から前記接合部までの経路のうち、断面積が最も小さい部分を封止する絶縁部材を備える
    請求項1〜3のいずれか一項に記載の蓄電素子。
  5. 前記絶縁部材は、前記スリットの全体を覆って前記経路の一部を封止している
    請求項4に記載の蓄電素子。
JP2017212897A 2017-11-02 2017-11-02 蓄電素子 Pending JP2019087341A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017212897A JP2019087341A (ja) 2017-11-02 2017-11-02 蓄電素子

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017212897A JP2019087341A (ja) 2017-11-02 2017-11-02 蓄電素子

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2019087341A true JP2019087341A (ja) 2019-06-06

Family

ID=66763220

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017212897A Pending JP2019087341A (ja) 2017-11-02 2017-11-02 蓄電素子

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2019087341A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2021060008A1 (ja) * 2019-09-26 2021-04-01 三洋電機株式会社 二次電池
WO2021124797A1 (ja) * 2019-12-19 2021-06-24 パナソニック株式会社 非水電解質二次電池
WO2021155560A1 (zh) * 2020-02-07 2021-08-12 宁德新能源科技有限公司 电池和具有所述电池的用电装置

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2021060008A1 (ja) * 2019-09-26 2021-04-01 三洋電機株式会社 二次電池
CN114207932A (zh) * 2019-09-26 2022-03-18 三洋电机株式会社 二次电池
WO2021124797A1 (ja) * 2019-12-19 2021-06-24 パナソニック株式会社 非水電解質二次電池
CN114830432A (zh) * 2019-12-19 2022-07-29 松下控股株式会社 非水电解质二次电池
CN114830432B (zh) * 2019-12-19 2024-01-09 松下控股株式会社 非水电解质二次电池
WO2021155560A1 (zh) * 2020-02-07 2021-08-12 宁德新能源科技有限公司 电池和具有所述电池的用电装置
US11901590B2 (en) 2020-02-07 2024-02-13 Ningde Amperex Technology Ltd. Battery and power consuming device having the same

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5618706B2 (ja) 積層型電池
WO2017159760A1 (ja) 蓄電素子及び蓄電素子の製造方法
CN111052443B (zh) 蓄电元件以及蓄电装置
JP2019053863A (ja) 蓄電素子
JP2019087341A (ja) 蓄電素子
JP6950406B2 (ja) 蓄電素子
JP2019067762A (ja) 蓄電素子の製造方法、蓄電素子及び蓄電装置
JP7286991B2 (ja) 蓄電素子
US11610743B2 (en) Energy storage device
JP7176300B2 (ja) 蓄電素子
WO2013168260A1 (ja) 二次電池
JP7009884B2 (ja) 蓄電素子
JP2018110084A (ja) 蓄電装置及び蓄電装置の製造方法
JP2019067580A (ja) 蓄電素子
JP6375610B2 (ja) 蓄電素子及びその製造方法
JP6958165B2 (ja) 蓄電素子
JP5651610B2 (ja) 二次電池
JP7024286B2 (ja) 蓄電素子
JP6254647B2 (ja) 扁平形電池
JP2019061893A (ja) 蓄電素子
WO2018235768A1 (ja) 蓄電素子
JP7442269B2 (ja) 二次電池
JP6001885B2 (ja) 扁平形電池
JP6926899B2 (ja) 蓄電素子
JP2018120830A (ja) 蓄電素子