JP2019086439A - 空気流量計測装置、及び空気流量計測システム - Google Patents
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Abstract
【課題】脈動誤差を補正するために通信負荷が増加することを抑制できる空気流量計測装置、及び空気流量計測システムを提供すること。【解決手段】エアフロメータは、空気が流れる環境に配置されるセンシング部の出力信号に基づいて空気流量を測定し、空気流量をECUに出力する処理部120を備えている。処理部120は、出力信号に基づいて、空気流量を取得する吸入空気流量演算部30と、取得した空気流量に基づいて、脈動誤差を補正するための脈動補正情報を取得する引数取得部40及び脈動補正値演算部50を備えている。さらに、処理部120は、空気流量に加えて、脈動補正情報をECUに出力するエアフロメータ出力部60を備えている。【選択図】図3
Description
本開示は、空気流量計測装置、及び空気流量計測システムに関する。
従来、特許文献1に開示された内燃機関の制御装置がある。制御装置は、エアフローセンサの出力値に基づいて吸入空気流量を演算する。制御装置は、吸入空気流量の脈動振幅量及び平均空気流量から脈動振幅比を演算する脈動振幅比演算手段と、機関の回転数に起因する脈動周波数を演算する脈動周波数演算手段と、を備えている。さらに、制御装置は、脈動振幅比演算手段と脈動周波数演算手段とを用いて脈動誤差を算出する脈動誤差算出手段を備え、脈動誤差算出手段で算出した脈動誤差補正量に基づいて吸入空気流量を補正する。
しかしながら、上記制御装置では、脈動振幅比などの情報を正確に把握するために、脈動の波形を捉えることができるようにエアフローセンサの出力信号を十分にサンプリングすることが求められる。このため、制御装置では、エアフローセンサとの通信負荷が増えるという問題がある。
本開示は、上記問題点に鑑みなされたものであり、脈動誤差を補正するために通信負荷が増加することを抑制できる空気流量計測装置、及び空気流量計測システムを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために本開示は、
空気が流れる環境に配置されるセンシング部(110)の出力信号に基づいて空気流量を測定し、空気流量を電子装置に出力する空気流量計測装置であって、
出力信号に基づいて、空気流量を取得する流量取得部(30)と、
流量取得部で取得した空気流量に基づいて、空気の脈動による空気流量の誤差である脈動誤差を補正するための脈動補正情報を取得する補正情報取得部(40、50)と、
空気流量に加えて、脈動補正情報を電子装置に出力する出力部(60)と、を備えていることを特徴とする。
空気が流れる環境に配置されるセンシング部(110)の出力信号に基づいて空気流量を測定し、空気流量を電子装置に出力する空気流量計測装置であって、
出力信号に基づいて、空気流量を取得する流量取得部(30)と、
流量取得部で取得した空気流量に基づいて、空気の脈動による空気流量の誤差である脈動誤差を補正するための脈動補正情報を取得する補正情報取得部(40、50)と、
空気流量に加えて、脈動補正情報を電子装置に出力する出力部(60)と、を備えていることを特徴とする。
このように、本開示は、空気流量に加えて、脈動誤差を補正するための脈動補正情報を電子装置に出力するため、脈動誤差を補正するために電子装置が空気流量を、脈動補正をしない場合より高速にサンプリングする必要がない。よって、本開示は、脈動誤差を補正するために、電子装置と空気流量計測装置との間における通信負荷が増加することを抑制できる。
また、上記目的を達成するさらなる特徴は、上記空気流量計測装置と、電子装置とを備えた空気流量計測システムであって、
電子装置は、空気流量計測装置から出力された空気流量と脈動補正情報とを取得し、脈動補正情報に基づいて空気流量を補正する脈動誤差補正部(211)を有していることを特徴とする。
電子装置は、空気流量計測装置から出力された空気流量と脈動補正情報とを取得し、脈動補正情報に基づいて空気流量を補正する脈動誤差補正部(211)を有していることを特徴とする。
このように、本開示は、上記と同様の効果を奏することができる。さらに、電子装置は、空気流量計測装置から出力された脈動補正情報を取得するため、空気流量に基づいて脈動補正状態を取得する必要がない。このため、電子装置は、処理負荷が増加することを抑制しつつ、脈動誤差を補正することができる。
なお、特許請求の範囲、及びこの項に記載した括弧内の符号は、ひとつの態様として後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものであって、本開示の技術的範囲を限定するものではない。
以下において、図面を参照しながら、本開示を実施するための複数の形態を説明する。各形態において、先行する形態で説明した事項に対応する部分には同一の参照符号を付して重複する説明を省略する場合がある。各形態において、構成の一部のみを説明している場合は、構成の他の部分については先行して説明した他の形態を参照し適用することができる。
(第1実施形態)
図1、図2、図3を用いて、第1実施形態のエアフロメータ100、ECU(Electronic Control Unit)200に関して説明する。エアフロメータ100は、空気流量計測装置としての処理部120を備えており、ECU200と通信可能に構成されている。よって、空気流量計測システムは、処理部120とECU200を含んでいると言える。また、本実施形態では、図2に示すように、エアフロメータ100とECU200を燃焼システム10に適用した例を採用する。ECU200は、電子装置に相当する。
図1、図2、図3を用いて、第1実施形態のエアフロメータ100、ECU(Electronic Control Unit)200に関して説明する。エアフロメータ100は、空気流量計測装置としての処理部120を備えており、ECU200と通信可能に構成されている。よって、空気流量計測システムは、処理部120とECU200を含んでいると言える。また、本実施形態では、図2に示すように、エアフロメータ100とECU200を燃焼システム10に適用した例を採用する。ECU200は、電子装置に相当する。
図2に示す燃焼システム10は、ディーゼルエンジン等の内燃機関11、吸気通路12、排気通路13、エアクリーナ14、エアフロメータ100及びECU200などを有しており、例えば車両に搭載されている。また、燃焼システム10は、スロットルバルブ16、インジェクタ17、空燃比センサ21、クランク角センサ22、カム角センサ23なども含んでいる。
エアフロメータ100は、吸気通路12に設けられており、内燃機関11に供給される吸入空気の流量や温度、湿度といった物理量を計測する機能を有している。エアフロメータ100は、流体としての吸入空気を計測対象とした物理量計測装置と言える。吸入空気は、内燃機関11の燃焼室11aに供給される空気であり、気体に相当する。なお、吸入空気を吸気と称することもできる。
エアフロメータ100は、エアクリーナ14の下流側において、吸気通路12を形成する吸気管12aに取り付けられている。エアクリーナ14は、吸入空気に混じった異物を取り除くエレメント15を有しており、エアフロメータ100にはエアクリーナ14により清浄化された吸入空気が到達するようになっている。エレメント15は、例えば合成繊維の不織布やろ紙などのろ材によって構成されている。なお、エアフロメータ100に関しては、後程詳しく説明する。
エアフロメータ100(処理部120)とECU200とは、信号線を介して接続され、通信可能に構成されている。処理部120とECU200との通信には、例えば、処理部120からECU200への単方向で、且つ、単一の信号線で2チャンネル分の信号が送信可能な通信プロトコルなどを採用できる。このため、処理部120は、後程説明する検出信号と脈動補正情報を単一の信号線でECU200に出力することができる。つまり、処理部120は、検出信号と脈動補正情報を同時に出力することができる。しかしながら、処理部120とECU200との通信は、これに限定されない。
ECU200は、燃焼システム10の動作制御を行う制御装置である。ECU200は、図1に示すように、ECU側プロセッサ210、ECU側記憶部220、入出力インターフェース等を含んで構成されたコンピュータを有している。
ECU側記憶部220は、ECU側プロセッサ210によって読み取り可能なプログラム及びデータを非一時的に格納する非遷移的実体的記憶媒体、データを一時的に格納する揮発性メモリなどを含んでいる。つまり、ECU側記憶部220としては、RAMやROM等の記憶媒体が挙げられる。ECU側記憶部220は、半導体メモリ又は磁気ディスクなどによって実現されるとも言える。
ECU200は、例えば燃焼システム10の動作制御を行うためのプログラムがECU側記憶部220に記憶されており、このプログラムがECU側プロセッサ210により実行される。ECU200は、ECU側プロセッサ210がプログラムを実行しつつ、エアフロメータ100による計測結果などを用いて、スロットルバルブ16の開度の制御や、インジェクタ17の燃料噴射量の制御といったエンジン制御を行う。このため、ECU200をエンジン制御装置と称し、燃焼システム10をエンジン制御システムと称することもできる。
また、ECU200は、図3に示すように、エアフロメータ100による計測結果である空気流量の脈動誤差を補正する脈動誤差補正部211を含んでいる。言い換えると、ECU200は、機能ブロックとして脈動誤差補正部211を含んでいる。脈動誤差補正部211に関しては、後程詳しく説明する。なお、計測結果である空気流量は、空気流量に応じた検出信号とも言える。さらに、空気流量は、吸気通路12での吸入空気の流量である。
エアフロメータ100は、燃焼システム10に含まれる複数の計測部のひとつであり、このエアフロメータ100を含めて複数の計測部がECU200に電気的に接続されている。これら計測部としては、空燃比センサ21やクランク角センサ22、カム角センサ23などが挙げられ、これらセンサ21〜23は、それぞれ検出信号をECU200に対して出力する。空燃比センサ21は、内燃機関11の排気系に設けられており、排気通路13を流れる排気の空燃比を検出する。クランク角センサ22は、例えばシリンダブロックに取り付けられており、クランクシャフトの回転角を検出する。カム角センサ23は、例えばシリンダヘッドに取り付けられており、カムシャフトの回転角を検出する。ECU200は、クランク角センサ22やカム角センサ23の検出信号を用いてエンジン回転数を取得する。
エアフロメータ100は、図1に示すように、空気流量に応じた出力信号を出力するセンシング部110と、センシング部110からの出力信号に基づいて空気流量を計測する処理部120とを備えている。なお、出力信号は、流量信号と言い換えることもできる。
エアフロメータ100は、特開2016−109625号公報などに開示されているように、例えば、通路形成部材に取り付けられた状態で吸気通路12に配置される。つまり、センシング部110は、吸気通路12の内部(主空気通路)を流れる吸気の一部が通過するバイパス通路(副空気通路)及びサブバイパス通路(副々空気通路)が形成される通路形成部材に取り付けられることで、サブバイパス通路に配置される。しかしながら、本開示は、これに限定されず、センシング部110が直接、主空気通路に配置されていてもよい。このように、センシング部110は、吸入空気が流れる環境において吸入空気に触れるように設けられていることになる。つまり、センシング部110は、空気が流れる環境に配置されている。
センシング部110は、処理部120に電気的に接続されており、バイパス流路での吸入空気の空気流量に応じた出力信号を処理部120に対して出力する。センシング部110は、発熱抵抗体や測温抵抗体などを有する熱式のセンサ素子であり、流量検出部と称することもできる。本実施形態では、一例として、バイパス流路が、吸入空気が通過する通過流路と、通過流路から分岐した分岐流路とを有しており、センシング部110が分岐流路に設けられている例を採用する。
処理部120は、ECU200と同様に、処理部側プロセッサ121、処理部側記憶部122、入出力インターフェース等を含んで構成されたコンピュータを有しており、ECU200と電気的に接続されている。処理部側記憶部122は、処理部側プロセッサ121によって読み取り可能なプログラム及びデータを非一時的に格納する非遷移的実体的記憶媒体、データを一時的に格納する揮発性メモリなどを含んでいる。つまり、処理部側記憶部122としては、RAMやROM等の記憶媒体が挙げられる。処理部側記憶部122は、半導体メモリ又は磁気ディスクなどによって実現されるとも言える。
処理部120は、空気流量を計測するためのプログラムや、脈動誤差を補正するための脈動補正情報を取得するためのプログラムなどが処理部側記憶部122に記憶されており、このプログラムが処理部側プロセッサ121により実行される。つまり、処理部120は、処理部側プロセッサ121が処理部側記憶部122に記憶されているプログラムを実行することで各種演算を行って空気流量の計測や脈動補正情報の取得などを行い、測定した空気流量に相当する検出信号や脈動補正情報をECU200へ出力する。なお、処理部120は、出力信号に基づいて空気流量を取得するとも言える。
吸気通路12を流れる吸入空気は、内燃機関11でのピストンの往復運動などにより、逆流を含む脈動が発生する。この脈動は、空気の脈動又は吸気脈動と言える。このため、センシング部110の検出信号は、吸気脈動の影響を受けて、真の空気流量に対する誤差、すなわち脈動誤差が含まれる。特に、センシング部110は、スロットル弁が全開側に操作されると吸気脈動の影響を受けやすくなる。
ここで、真の空気流量とは、吸気脈動の影響を受けていない空気流量である。また、脈動誤差は、出力信号によって得られた補正していない空気流量と、真の空気流量との差である。つまり、脈動誤差は、出力値が出力空気流量変換テーブル33によって変換された空気流量と、真の空気流量との差に相当する。なお、出力信号によって得られた補正していない空気流量は、吸気脈動の影響を受けた空気流量、補正前の空気流量と言い換えることもできる。よって、補正前の空気流量を真の空気流量に近づけるための補正値は、脈動誤差がわかれば得ることができる。
ここで、図3を用いて、処理部120に関して詳しく説明する。処理部120は、処理部側プロセッサ121がプログラムを実行することによって、複数の機能を実現する。つまり、処理部120は、図3に示すように、複数の機能ブロックとして、吸入空気流量演算部30、引数取得部40、脈動補正値演算部50、エアフロメータ出力部60を備えていると言える。
吸入空気流量演算部30は、センシング部110の出力信号に基づいて、空気流量を取得する流量取得部に相当する。吸入空気流量演算部30は、センサ出力A/D変換部31、サンプリング部32、変換テーブル33を含んでいる。処理部側プロセッサ121は、センシング部110から出力された出力信号を、センサ出力A/D変換部31によってA/D変換する。そして、処理部側プロセッサ121は、A/D変換された出力信号をサンプリング部32でサンプリングし、変換テーブル33によって出力信号を空気流量(検出信号)に変換する。このため、変換テーブル33は、出力空気流量変換テーブルとも言える。また、変換テーブル33は、サンプリング部32でサンプリングされた出力信号(電圧値)に対応して予め記憶された空気流量を有しているとも言える。
引数取得部40と脈動補正値演算部50は、脈動誤差を補正するための脈動補正情報を取得する補正情報取得部に相当する。本実施形態では、脈動補正情報の一例として、補正値を採用する。しかしながら、本開示は、これに限定されず、後程説明するように、脈動補正情報として引数を採用することもできる。
引数取得部40は、脈動誤差の補正に用いる補正値を算出(取得)するための引数を取得する。つまり、処理部120は、引数取得部40にて、吸入空気流量演算部30で取得した検出信号に基づいて、補正値を算出するための引数を取得する。また、引数取得部40では、検出信号から検出信号の波形を捉えて、補正値を算出するための引数、すなわち脈動誤差を得るための引数を取得するとも言える。よって、引数は、脈動誤差に相関する値である。
脈動補正値演算部50は、引数取得部40で取得した引数を用いて、演算処理を行なうことで補正値を取得する。つまり、処理部120は、脈動補正値演算部50にて、引数取得部40で取得した引数を用いて、引数に相関する補正値を取得する。また、処理部120は、引数に相関した脈動誤差を予測し、この脈動誤差をなくすようにするための補正値を取得すると言える。さらに、処理部120は、引数取得部40で取得した引数を用いて、補正前の空気流量を真の空気流量に近づけるための補正値を取得するとも言える。
エアフロメータ100は、上記のように、センシング部110が通路形成部材に取り付けられた状態で吸気通路12に配置される。よって、通路形成部材の形状の影響などによって、脈動誤差は、引数が大きくなるに連れて大きくなるだけでなく、引数が大きくなるに連れて小さくなることもありうる。同様に、脈動誤差は、引数が小さくなるに連れて小さくなるだけでなく、引数が小さくなるに連れて大きくなることもありうる。
このため、引数と補正値との関係は、関数で表すことができない場合がある。従って、処理部120は、脈動補正値演算部50にて、引数と補正値とを関連付けたマップを用いることで、正確な補正値を取得することができるので好ましい。このように、処理部120は、吸入空気流量演算部30で取得した空気流量に基づいて、脈動誤差を補正するための脈動補正情報(ここでは補正値)を取得する。
このマップは、複数の引数と、各引数に相関した補正値とが関連付けられたものであり、処理部側記憶部122などに記憶されている。また、マップにおける各補正値は、引数の値を変えて、実機を用いた実験やシミュレーションを行った場合に、引数毎に得られた値である。
なお、処理部120は、脈動補正値演算部50にて、引数と脈動誤差とを関連付けたマップを用いて脈動誤差を予測し、予測した脈動誤差から補正値を取得してもよい。このマップは、複数の引数と、各引数に相関した脈動誤差とが関連付けられたものであり、処理部側記憶部122などに記憶されている。また、マップにおける各脈動誤差は、引数の値を変えて、実機を用いた実験やシミュレーションを行った場合に、引数毎に得られた値である。この点は、以下の実施形態でも同様である。
しかしながら、引数と補正値との関係は、センシング部110が直接、主空気通路に配置されている場合など関数で表すことができる場合もある。この場合、処理部120は、この関数を用いて補正値を算出してもよい。処理部120は、関数を用いて補正値を算出することで、マップを持つ必要がないため、処理部側記憶部122の容量を減らすことができる。この点は、以下の実施形態でも同様である。つまり、以下の実施形態では、マップのかわりに関数を用いて補正値を得てもよい。
エアフロメータ出力部60は、空気流量に加えて、脈動補正情報をECU200に出力する出力部に相当する。つまり、処理部120は、エアフロメータ出力部60にて、変換テーブル33によって変換された補正前の空気流量と、脈動補正値演算部50で得られた脈動補正情報としての補正値とを信号線を介してECU200に出力する。本実施形態では、上記のような通信プロトコルを採用しているため、補正前の空気流量と補正値とを単一の信号線で同時に、ECU200に出力することができる。
このように、処理部120は、脈動補正情報として補正値を出力する。このため、ECU200は、引数から補正値を得るための処理を行う必要がない。よって、処理部120は、ECU200の処理負荷を低減できる。
ここで、ECU200の説明に戻り、脈動誤差補正部211などに関して説明する。ECU200は、処理部120から出力された補正前の空気流量と補正値とを取得可能に構成されている。この補正前の空気流量は、処理部120から出力された空気流量に相当する。
脈動誤差補正部211は、取得した補正値に基づいて、取得した空気流量を補正する。つまり、ECU側プロセッサ210は、脈動誤差補正部211にて、補正値を用いて脈動誤差がなくなるように空気流量を補正する。言い換えると、脈動誤差補正部211では、吸気脈動の影響を受けた空気流量を、真の空気流量に近づけるように補正する。例えば、脈動誤差補正部211では、取得した空気流量に補正値を加算したり減算したりすることで、吸気脈動の影響を受けた空気流量を、真の空気流量に近づけることができる。しかしながら、本開示は、これに限定されず、補正値を用いて脈動誤差がなくなるように空気流量を補正することができればよい。
なお、処理部120によって実現されていた機能は、前述のものとは異なるハードウェア及びソフトウェア、又はこれらの組み合わせによって実現してもよい。処理部120は、たとえば他の制御装置、たとえばECU200と通信し、他の制御装置が処理の一部又は全部を実行してもよい。処理部120は、電子回路によって実現される場合、多数の論理回路を含むデジタル回路、又はアナログ回路によって実現することができる。
ここで、比較例を用いて、処理部120及び空気流量計測システムの効果を説明する。比較例は、エアフロメータの処理部が空気流量を出力するものの、補正値などの脈動補正情報を出力しない。また、比較例は、ECUが空気流量から補正値を得るものである。
比較例のECUは、空気流量から補正値を得るために、吸気脈動の影響を受けた空気流量の波形を捉えて引数を取得する必要がある。つまり、ECUは、吸気脈動の影響を受けた空気流量の波形を捉えるために、処理部で得られた空気流量を十分に高速でサンプリングする必要がある。
なお、脈動誤差を補正しないECUは、補正値を得る必要がないため、空気流量の波形を捉える必要がない。よって、このECUは、例えば空気流量の平均値が取れる程度にサンプリングするだけでよい。つまり、このECUは、比較例のECUよりも遅いサンプリング間隔でよい。
このように、比較例のECUは、脈動誤差を補正するためにサンプリング回数が多くなるので、脈動補正を行わない場合よりも処理部との通信負荷が大きくなる。
これに対して、処理部120は、空気流量に加えて、脈動誤差を補正するための補正値をECU200に出力するため、ECU200が脈動誤差を補正するために空気流量をサンプリングする必要がない。よって、処理部120は、脈動誤差を補正するために、処理部120とECU200との間における通信負荷と処理負荷が増加することを抑制できる。つまり、処理部120は、ECU200を例えば空気流量の平均値が取れる程度にサンプリングするだけで補正値を取得可能と、することができる。
空気流量計測システムは、処理部120とECU200とを含んでいるため同様の効果を奏することができる。さらに、ECU200は、処理部120から出力された脈動補正情報を取得するため、空気流量に基づいて脈動補正状態を取得する必要がない。このため、ECU200は、処理負荷が増加することを抑制しつつ、脈動誤差を補正することができる。
また、ECU200は、処理部120が補正値を出力するため、比較例のECUよりも遅いサンプリング間隔であっても、脈動誤差を補正するための情報(補正値)を得ることができる。よって、ECU200は、比較例のECUよりも遅いサンプリング間隔であっても脈動補正を行うことができる。言い換えると、ECU200は、比較例のECUよりも処理部120との通信回数を減らしつつ、脈動補正を行うことができる。さらに、ECU200は、脈動補正を行わないECUと同様のサンプリング間隔で、すなわち処理部120との通信回数で脈動補正を行うことができる。なお、本開示は、処理部120が空気流量と補正値とを同時に出力するため、ECU200が比較例のECUよりも遅い間隔で処理部120と通信を行っても、空気流量と補正値とを得ることができ、脈動誤差を補正できるとも言える。
以上、本開示の好ましい実施形態について説明した。しかしながら、本開示は、上記実施形態に何ら制限されることはなく、本開示の趣旨を逸脱しない範囲において、種々の変形が可能である。以下に、本開示のその他の形態として、第2〜第11実施形態に関して説明する。上記実施形態及び第2〜第11実施形態は、それぞれ単独で実施することも可能であるが、適宜組み合わせて実施することも可能である。本開示は、実施形態において示された組み合わせに限定されることなく、種々の組み合わせによって実施可能である。
(第2実施形態)
図4を用いて、第2実施形態のエアフロメータに関して説明する。本実施形態のエアフロメータは、処理部120aの構成が上記実施形態と異なる。具体的には、処理部120aは、図4に示すように、引数取得部40の一例として脈動率算出部41を備えている点が処理部120と異なる。
図4を用いて、第2実施形態のエアフロメータに関して説明する。本実施形態のエアフロメータは、処理部120aの構成が上記実施形態と異なる。具体的には、処理部120aは、図4に示すように、引数取得部40の一例として脈動率算出部41を備えている点が処理部120と異なる。
本実施形態では、処理部120aにおける処理部120との相違点を中心に説明する。また、本実施形態では、上記実施形態と同様の個所に同じ符号を付与する。よって、上記実施形態と同じ符号の構成要素に関しては、上記実施形態を参照して適用できる。
脈動率算出部41は、脈動誤差の補正に用いる補正値を算出するための引数として、吸気の脈動波形における脈動率を取得する。つまり、処理部120aは、脈動率算出部41にて、吸入空気流量演算部30で取得した検出信号に基づいて、補正値を算出するための脈動率を取得する。また、脈動率算出部41では、検出信号から検出信号の波形を捉えて、補正値を算出するための脈動率、すなわち脈動誤差を得るための脈動率を取得するとも言える。よって、脈動率は、脈動誤差に相関する値である。
脈動率算出部41は、例えば空気流量の脈動振幅と平均空気流量を用いて脈動率を算出する。なお、本開示においては、算出を取得や予測という言葉に置き換えることもできる。
処理部120aは、吸入空気流量演算部30で取得した検出信号を用いて、平均空気流量を算出する。平均空気流量は、積算平均を用いて計測期間における平均空気流量を算出してもよいし、計測期間における空気流量の最小値である脈動最小値と計測期間における空気流量の最大値である脈動最大値との平均によって平均空気流量を算出してもよい。
さらに、処理部120aは、空気流量の最大値よりも検出精度が低い脈動最小値、又は脈動最小値と脈動最小値の前後数個の空気量を用いることなく、平均空気流量を算出してもよい。後程説明するが、処理部120aは、平均空気流量と脈動最大値とから脈動振幅を算出する。よって、処理部120aは、脈動最小値を用いずに平均空気量を算出することで、脈動最小値の影響が低減された脈動振幅を算出できる。言い換えると、処理部120aは、脈動振幅を算出する際に、検出精度が低い脈動最小値を使わずに、平均空気量と検出精度が比較的高い脈動最大値とを用いて脈動振幅を算出することで、脈動振幅の算出精度を向上できる。平均空気量は、平均流量とも言える。
また、処理部120aは、吸入空気流量演算部30で取得した検出信号を用いて、脈動振幅を算出する。処理部120aは、吸入空気流量演算部30で取得した検出信号を用いて、上記のように得られた平均空気流量と脈動最大値とから脈動振幅を算出する。処理部120aは、例えば脈動最大値と平均空気量との差を取ることで空気流量の脈動振幅を算出する。つまり、脈動振幅=脈動最大値‐平均空気流量である。このように、処理部120aは、空気流量の全振幅ではなく、空気流量の片振幅を求める。これは、上記のように検出精度が比較的低い脈動最小値の影響を小さくするためである。
なお、処理部120aは、例えば、吸入空気流量演算部30で取得した検出信号をサンプリングし、サンプリング値の二つの上側極値間を平均空気流量と脈動最大値の計測期間(算出期間)とする。この上側極値は、検出信号が上昇から下降に切り替わる点の値である。また、このサンプリング数は、できるだけ多い方が正確な平均空気流量と脈動最大値を算出することができる。
そして、脈動率算出部41は、上記のようにして得られた脈動振幅を平均空気流量で除して空気流量の脈動率を演算する。具体的には、脈動率=(脈動最大値‐平均空気流量)/平均空気流量×100で得ることができる。このように、脈動率は、脈動振幅と相関関係を有したパラメータである。
なお、ここで説明した脈動率を得る方法は、一例に過ぎない。つまり、脈動率を得る方法は、これに限定されない。同様に、平均空気流量、脈動振幅を得る方法は、上記の方法に限定されない。
上記実施形態と同様に、脈動誤差は、脈動率が大きくなるに連れて大きくなるだけでなく、脈動率が大きくなるに連れて小さくなることもありうる。同様に、脈動誤差は、脈動率が小さくなるに連れて小さくなるだけでなく、脈動率が小さくなるに連れて大きくなることもありうる。脈動補正値演算部50では、上記実施形態と同様に、脈動率と補正値とを関連付けたマップを用いることで、正確な補正値を取得することができるので好ましい。このように、処理部120aは、吸入空気流量演算部30で取得した空気流量に基づいて、脈動誤差を補正するための補正値を取得する。
このマップは、複数の脈動率と、各脈動率に相関した補正値とが関連付けられたものであり、処理部側記憶部122などに記憶されている。また、マップにおける各補正値は、脈動率の値を変えて、実機を用いた実験やシミュレーションを行った場合に、脈動率毎に得られた値である。また、上記実施形態と同様に、脈動率と補正値との関係を関数で表すことができる場合、処理部120aは、この関数を用いて補正値を算出してもよい。
なお脈動振幅と脈動率は、相関する値である。このため、処理部120aは、引数として、脈動率のかわりに脈動振幅を用いても同様の効果を奏することができる。この点は、下記の実施形態でも同様である。
このように構成された本実施形態の処理部120aは、処理部120と同様の効果を奏することができる。また、処理部120aを含む空気流量計測システムは、上記実施形態と同様の効果を奏することができる。さらに、上記のように、補正値を得るための脈動率は、エアフロメータに設けられた処理部120aで取得するので、ECU200への出力サンプリングより高速サンプリングデータの情報を用いることができる。この様な差が生じるのは、エアフロメータ処理部120aでは他への影響なく高速サンプリングが実現できるがECU200への出力サンプリングを高速化するには通信負荷(ECU演算負荷)が増加させなといけないからである。この負荷増加させないように高速サンプリングができない状態では脈動の最大値を取得できない可能性が大きくなるからである。
(第3実施形態)
図5、図6を用いて、第3実施形態のエアフロメータに関して説明する。本実施形態のエアフロメータは、処理部120bの構成が第2実施形態と異なる。具体的には、処理部120bは、図6に示すように、引数取得部40の一例として脈動率算出部41に加えて脈動周波数算出部42を備えている点が処理部120aと異なる。
図5、図6を用いて、第3実施形態のエアフロメータに関して説明する。本実施形態のエアフロメータは、処理部120bの構成が第2実施形態と異なる。具体的には、処理部120bは、図6に示すように、引数取得部40の一例として脈動率算出部41に加えて脈動周波数算出部42を備えている点が処理部120aと異なる。
本実施形態では、処理部120bにおける処理部120aとの相違点を中心に説明する。また、本実施形態では、第2実施形態と同様の個所に同じ符号を付与する。よって、第2実施形態と同じ符号の構成要素に関しては、上記実施形態を参照して適用できる。
脈動周波数算出部42は、脈動誤差の補正に用いる補正値を算出するための引数として、吸気における脈動波形の高調波を含む脈動周波数を取得する。つまり、処理部120bは、脈動周波数算出部42にて、吸入空気流量演算部30で取得した検出信号に基づいて、補正値を算出するための脈動周波数を取得する。また、脈動周波数算出部42では、検出信号から検出信号の波形を捉えて、補正値を算出するための脈動周波数、すなわち脈動誤差を得るための脈動周波数を取得するとも言える。よって、脈動周波数は、脈動誤差に相関する値である。なお、脈動周波数算出部42は、脈動誤差の補正に用いる補正値を算出するための引数として、吸気における脈動波形の高調波を含まない脈動周波数を取得してもよい。
脈動周波数算出部42は、検出信号をサンプリングした複数のサンプリング値から脈動周波数を算出する。脈動周波数算出部42は、例えば、複数のサンプリング値における2つのピークの間隔によって脈動周波数を算出する。例では、図6に示すように、ひとつ目のピークの時間を第1ピーク時間t1、2つ目のピークの時間を第2ピーク時間t2とする。この場合、脈動周波数[Hz]=1/(t2−t1)である。よって、脈動周波数算出部42は、1/(t2−t1)を演算することで、脈動周波数を得ることができる。第1ピーク時間t1は、第1上限値の時間である。一方、第2ピーク時間t2は、第2上限値の時間である。
また、脈動周波数算出部42は、フーリエ変換によって脈動周波数を算出してもよい。なお、脈動周波数は、空気における脈動波形の周波数であり、空気流量の周波数とも言える。さらに、脈動周波数は、1次波だけでなく、2次波、3次波など高次の周波数も含んでいてもよい。
脈動補正値演算部50は、脈動率と脈動周波数とを用いて脈動補正値を取得する。つまり、処理部120bは、脈動補正値演算部50にて、脈動率算出部41で取得した脈動率と、脈動周波数算出部42で取得した脈動周波数とを用いて、脈動率及び脈動周波数に相関する補正値を取得する。また、処理部120bは、脈動率及び脈動周波数に相関した脈動誤差を予測し、この脈動誤差をなくすようにするための補正値を取得すると言える。
脈動補正値演算部50は、例えば、脈動周波数と脈動率とに補正値が関連付けられたマップなどを用いて、脈動周波数と脈動率とに相関した補正値を取得する。つまり、脈動補正値演算部50は、脈動周波数算出部42によって脈動周波数が得られ、脈動率算出部41によって脈動率が得られると、得られた脈動周波数と脈動率とに相関する補正値をマップから抽出する。
この場合、処理部120bは、脈動周波数と脈動率の複数の組み合わせと、各組み合わせに相関した補正値とが関連付けられた2次元マップを備えている。ここでの2次元マップは、例えば、一方の軸に脈動周波数をとり、他方の軸に脈動率をとり、脈動周波数と脈動率の各組み合わせに補正値のそれぞれが関連付けられている。複数の補正値のそれぞれは、脈動周波数と脈動率の値を変えて、実機を用いた実験やシミュレーションを行った場合に、脈動周波数と脈動率の各組み合わせで得られた値と言える。
なお、処理部120bは、脈動補正値演算部50にて、脈動周波数と脈動率の複数の組み合わせと、各組み合わせに相関した脈動誤差とを関連付けたマップを用いて脈動誤差を予測し、予測した脈動誤差から補正値を取得してもよい。このマップにおける各脈動誤差は、脈動周波数と脈動率の値を変えて、実機を用いた実験やシミュレーションを行った場合に、脈動周波数と脈動率の組み合わせ毎に得られた値である。
このように構成された本実施形態の処理部120bは、処理部120aと同様の効果を奏することができる。また、処理部120bを含む空気流量計測システムは、第2実施形態と同様の効果を奏することができる。処理部120bは、高速サンプリングデータから得る周波数(高調波)情報を用いることができる。
さらに、脈動誤差は、脈動周波数にも影響される。このため、処理部120bは、脈動率と脈動周波数に相関した脈動誤差を予測して、この脈動誤差を用いて補正値を取得する。つまり、処理部120bは、脈動率に加えて、脈動周波数に依存した補正値を取得できる。よって、処理部120bは、脈動率だけに相関した補正値よりも、補正精度をより一層高めることが可能な補正値を得ることができる。また、ECU200は、脈動率だけに対応した補正値を用いて補正する場合よりも、より一層高精度に脈動誤差を補正することができる。
なお、脈動周波数の取得方法は、上記の例に限定されない。脈動周波数算出部42は、例えば、ECU200からクランク角センサ22やカム角センサ23の検出結果を取得する。そして、脈動周波数算出部42は、ECU200から取得した検出結果に基づいて脈動周波数を算出する。この場合、脈動周波数算出部42は、例えば、エンジン回転速度と脈動周波数とが関連付けられたマップなどを用いて、脈動周波数を取得してもよい。
このようにしても、処理部120bや、処理部120bを含む空気流量計測システムは、上記と同様の効果を奏することができる。さらに、処理部120bは、ECU200からの検出結果に基づいて脈動周波数を取得するため、複数のサンプリング値から脈動周波数を算出する場合よりも処理負荷を低減できる。
(第4実施形態)
図7を用いて、第4実施形態のエアフロメータに関して説明する。本実施形態のエアフロメータは、処理部120cの構成が第3実施形態と異なる。具体的には、処理部120cは、図7に示すように、引数取得部40の一例として脈動率算出部41に加えて平均流量算出部43を備えている点が処理部120bと異なる。
図7を用いて、第4実施形態のエアフロメータに関して説明する。本実施形態のエアフロメータは、処理部120cの構成が第3実施形態と異なる。具体的には、処理部120cは、図7に示すように、引数取得部40の一例として脈動率算出部41に加えて平均流量算出部43を備えている点が処理部120bと異なる。
本実施形態では、処理部120cにおける処理部120bとの相違点を中心に説明する。また、本実施形態では、第3実施形態と同様の個所に同じ符号を付与する。よって、第3実施形態と同じ符号の構成要素に関しては、上記実施形態を参照して適用できる。
平均流量算出部43は、脈動誤差の補正に用いる補正値を算出するための引数として、空気流量の平均流量を取得する。平均流量は、上記の平均空気流量と同意である。よって、平均流量算出部43は、平均空気流量と同様の方法によって平均流量を取得できる。
脈動補正値演算部50は、脈動率と平均流量とを用いて脈動補正値を取得する。つまり、処理部120cは、脈動補正値演算部50にて、脈動率算出部41で取得した脈動率と、平均流量算出部43で取得した平均流量とを用いて、脈動率及び平均流量に相関する補正値を取得する。また、処理部120cは、脈動率及び平均流量に相関した脈動誤差を予測し、この脈動誤差をなくすようにするための補正値を取得すると言える。
脈動補正値演算部50は、例えば、平均流量と脈動率とに補正値が関連付けられたマップなどを用いて、平均流量と脈動率とに相関した補正値を取得する。つまり、脈動補正値演算部50は、平均流量算出部43によって平均流量が得られ、脈動率算出部41によって脈動率が得られると、得られた平均流量と脈動率とに相関する補正値をマップから抽出する。
この場合、処理部120cは、平均流量と脈動率の複数の組み合わせと、各組み合わせに相関した補正値とが関連付けられた2次元マップを備えている。ここでの2次元マップは、例えば、一方の軸に平均流量をとり、他方の軸に脈動率をとり、平均流量と脈動率の各組み合わせに補正値のそれぞれが関連付けられている。複数の補正値のそれぞれは、平均流量と脈動率の値を変えて、実機を用いた実験やシミュレーションを行った場合に、平均流量と脈動率の各組み合わせで得られた値と言える。
なお、処理部120cは、脈動補正値演算部50にて、平均流量と脈動率の複数の組み合わせと、各組み合わせに相関した脈動誤差とを関連付けたマップを用いて脈動誤差を予測し、予測した脈動誤差から補正値を取得してもよい。このマップにおける各脈動誤差は、平均流量と脈動率の値を変えて、実機を用いた実験やシミュレーションを行った場合に、平均流量と脈動率の組み合わせ毎に得られた値である。
このように構成された本実施形態の処理部120cは、処理部120bと同様の効果を奏することができる。また、処理部120cを含む空気流量計測システムは、第3実施形態と同様の効果を奏することができる。
さらに、脈動誤差は、平均流量にも影響される。このため、処理部120cは、脈動率と平均流量に相関した脈動誤差を予測して、この脈動誤差を用いて補正値を取得する。つまり、処理部120cは、脈動率に加えて、平均流量に依存した補正値を取得できる。よって、処理部120cは、脈動率だけに相関した補正値よりも、補正精度をより一層高めることが可能な補正値を得ることができる。また、ECU200は、脈動率だけに対応した補正値を用いて補正する場合よりも、より一層高精度に脈動誤差を補正することができる。
(第5実施形態)
図8〜図11を用いて、第5実施形態のエアフロメータに関して説明する。本実施形態のエアフロメータは、処理部120dの構成が第2実施形態と異なる。具体的には、処理部120dは、図8に示すように、引数取得部40の一例として脈動率算出部41と脈動周波数算出部42と平均流量算出部43を備えている点が処理部120aと異なる。つまり、処理部120dは、第2、第3、第4実施形態を組み合わせたものとも言える。
図8〜図11を用いて、第5実施形態のエアフロメータに関して説明する。本実施形態のエアフロメータは、処理部120dの構成が第2実施形態と異なる。具体的には、処理部120dは、図8に示すように、引数取得部40の一例として脈動率算出部41と脈動周波数算出部42と平均流量算出部43を備えている点が処理部120aと異なる。つまり、処理部120dは、第2、第3、第4実施形態を組み合わせたものとも言える。
本実施形態では、処理部120dにおける処理部120aとの相違点を中心に説明する。また、本実施形態では、第2、第3、第4実施形態と同様の個所に同じ符号を付与する。よって、第2、第3、第4実施形態と同じ符号の構成要素に関しては、上記実施形態を参照して適用できる。
脈動補正値演算部50は、脈動率と脈動周波数と平均流量とを用いて脈動補正値を取得する。また、処理部120dは、脈動率と脈動周波数と平均流量に相関した脈動誤差を予測し、この脈動誤差をなくすようにするための補正値を取得すると言える。
なお、本実施形態では、複数の脈動率を脈動率P1〜nと記載する。同様に、複数の脈動周波数を脈動周波数F1〜Fn、複数の平均流量を平均流量G1〜Gnと記載する。nは、自然数である。脈動誤差を脈動誤差Errと記載する。
脈動補正値演算部50は、例えば、図9に示す2次元マップと、数1に示す誤差予測式とを用いて脈動率と脈動周波数と平均流量とに相関した脈動誤差Errを予測し、予測した脈動誤差Errから補正値を取得する。数1は、脈動誤差Err=Ann×脈動率P1〜n+Bnnである。
図9に示すような補正係数マップを用いる。この補正係数マップは、脈動周波数F1〜Fnと平均流量G1〜Gnとの各組み合わせに傾きA11〜Annと切片B11〜Bnnが関連付けられている。詳述すると、補正係数マップは、例えば、一方の軸に平均流量G1〜Gnをとり、他方の軸に脈動周波数F1〜Fnをとり、平均流量G1〜Gnと脈動周波数F1〜Fnの各組み合わせに傾きA11〜Annと切片B11〜Bnnの組み合わせそれぞれが関連付けられている。傾きA11〜Annと切片B11〜Bnnのそれぞれは、実機を用いた実験やシミュレーションによって得ることができる。
このように、補正係数マップは、脈動誤差Errを算出する際における、傾きA11〜Annと切片B11〜Bnnを取得するためのものと言える。言い換えると、補正係数マップは、誤差予測式における係数が、各平均流量Gと各脈動周波数Fとに関連付けられている。
脈動補正値演算部50は、例えば、脈動周波数F1、平均流量G1の場合、マップを用いることで傾きA11と切片B11を取得する。この場合、脈動周波数F1、平均流量G1の関係は、図10のグラフにおける実線で表すことができる。このように、脈動補正値演算部50は、脈動率P1〜n依存の傾きAnnを平均流量G1〜Gnと脈動周波数F1〜Fnごとに変更する。そして、脈動補正値演算部50は、数1を用いて、A11×脈動率P1+B11を演算することで、脈動誤差Errを得ることができる。なお、図10の一点鎖線は、補正前の脈動誤差Errと脈動率の関係、つまり脈動特性を示している。本実施形態では脈動率と誤差の関係を1次式にて近似したが2次以上の近似やマップによる折れ線近似してもよい、この場合は2次以上の係数やマップ点などの情報を脈動周波数F1〜Fnと平均流量G1〜Gnとの組み合わせ毎に設定する。
また、処理部120dは、図11の上段における第1ピーク時間t1から第2ピーク時間t2の期間で補正値を取得して、図11の下段に示すように次の期間で補正値を出力する。つまり、処理部120dは、脈動一周期前の情報に基づいて補正値を取得する。また、処理部120dは、図11の上段に示す空気流量を示す各値の全てを出力せずECUとの通信間隔で出力する。例えば、処理部120dは、図11の上段に示す空気流量を示す各値の全てを出力するわけではなく、丸(○)で囲った値を出力する。この点は、他の実施形態でも同様である。
このように構成された本実施形態の処理部120dは、処理部120aと同様の効果を奏することができる。また、処理部120dを含む空気流量計測システムは、第2実施形態と同様の効果を奏することができる。
さらに、処理部120dは、脈動率と脈動周波数と平均流量に相関した脈動誤差Errを予測して、この脈動誤差Errを用いて補正値を取得する。よって、処理部120dは、脈動率だけに相関した補正値よりも、補正精度をより一層高めることが可能な補正値を得ることができる。また、ECU200は、脈動率だけに対応した補正値を用いて補正する場合よりも、より一層高精度に脈動誤差を補正することができる。
(第6実施形態)
図12、図13を用いて、第6実施形態のエアフロメータに関して説明する。本実施形態のエアフロメータは、処理部120eの構成が第3実施形態と異なる。具体的には、処理部120eは、図12に示すように、脈動周期平均演算部70を備えている点が処理部120bと異なる。
図12、図13を用いて、第6実施形態のエアフロメータに関して説明する。本実施形態のエアフロメータは、処理部120eの構成が第3実施形態と異なる。具体的には、処理部120eは、図12に示すように、脈動周期平均演算部70を備えている点が処理部120bと異なる。
本実施形態では、処理部120eにおける処理部120bとの相違点を中心に説明する。また、本実施形態では、第3実施形態と同様の個所に同じ符号を付与する。よって、第3実施形態と同じ符号の構成要素に関しては、上記実施形態を参照して適用できる。
脈動周期平均演算部70は、平均算出部に相当する。脈動周期平均演算部70は、吸入空気流量演算部30で取得した空気流量における脈動周期の平均値を算出する。つまり、脈動周期平均演算部70は、変換テーブル33によって変換された補正前の空気流量と、脈動周波数算出部42で得られた脈動周波数とに基づいて、補正前の空気流量の脈動周期毎の平均値を取得する。
エアフロメータ出力部60は、空気流量として、脈動周期平均演算部70で得られた平均値を出力する。つまり、エアフロメータ出力部60は、図13に示すように、平均値と補正値とを出力する。
このように構成された本実施形態の処理部120eは、処理部120bと同様の効果を奏することができる。また、処理部120eを含む空気流量計測システムは、第3実施形態と同様の効果を奏することができる。
(第7実施形態)
図14を用いて、第7実施形態のエアフロメータに関して説明する。本実施形態のエアフロメータは、処理部120fの構成が第2実施形態と異なる。具体的には、処理部120fは、図14に示すように、脈動補正値演算部50を備えていない点が処理部120aと異なる。
図14を用いて、第7実施形態のエアフロメータに関して説明する。本実施形態のエアフロメータは、処理部120fの構成が第2実施形態と異なる。具体的には、処理部120fは、図14に示すように、脈動補正値演算部50を備えていない点が処理部120aと異なる。
本実施形態では、処理部120fにおける処理部120aとの相違点を中心に説明する。また、本実施形態では、第2実施形態と同様の個所に同じ符号を付与する。よって、第2実施形態と同じ符号の構成要素に関しては、上記実施形態を参照して適用できる。
処理部120fは、上記のように脈動補正値演算部50を備えていない。このため、エアフロメータ出力部60は、脈動補正情報として、引数である脈動率をECUに出力する。つまり、処理部120fは、エアフロメータ出力部60にて、変換テーブル33によって変換された補正前の空気流量と、脈動率算出部41で得られた脈動補正情報としての脈動率とを信号線を介してECU200に出力する。
この場合、ECU200は、脈動補正値演算部50と同様に、処理部120fから出力された脈動率に基づいて補正値を取得する。つまり、ECU200は、脈動補正値演算部50と同様の機能を備えていると言える。
このように構成された本実施形態の処理部120fは、処理部120aと同様の効果を奏することができる。また、処理部120fを含む空気流量計測システムは、上記実施形態と同様の効果を奏することができる。さらに、処理部120fは、補正値を取得する必要がないので、処理部120aよりも処理負荷を低減できる。
(第8実施形態)
図15を用いて、第8実施形態のエアフロメータに関して説明する。本実施形態のエアフロメータは、処理部120gの構成が第3実施形態と異なる。具体的には、処理部120gは、図15に示すように、脈動補正値演算部50を備えていない点が処理部120bと異なる。
図15を用いて、第8実施形態のエアフロメータに関して説明する。本実施形態のエアフロメータは、処理部120gの構成が第3実施形態と異なる。具体的には、処理部120gは、図15に示すように、脈動補正値演算部50を備えていない点が処理部120bと異なる。
本実施形態では、処理部120gにおける処理部120bとの相違点を中心に説明する。また、本実施形態では、第3実施形態と同様の個所に同じ符号を付与する。よって、第3実施形態と同じ符号の構成要素に関しては、上記実施形態を参照して適用できる。
処理部120gは、上記のように脈動補正値演算部50を備えていない。このため、エアフロメータ出力部60は、脈動補正情報として、引数である脈動率と脈動周波数をECUに出力する。つまり、処理部120gは、エアフロメータ出力部60にて、変換テーブル33によって変換された補正前の空気流量と、脈動率算出部41で得られた脈動率と、脈動周波数算出部42で得られた脈動周波数を、信号線を介してECU200に出力する。この脈動周波数は、エアフロメータ内の高速でサンプリングした情報から得るので、高調波成分もECU200に出力することができる。
この場合、ECU200は、脈動補正値演算部50と同様に、処理部120gから出力された脈動率と脈動周波数に基づいて補正値を取得する。つまり、ECU200は、脈動補正値演算部50と同様の機能を備えていると言える。
このように構成された本実施形態の処理部120gは、処理部120bと同様の効果を奏することができる。また、処理部120gを含む空気流量計測システムは、上記実施形態と同様の効果を奏することができる。さらに、処理部120gは、補正値を取得する必要がないので、処理部120bよりも処理負荷を低減できる。
(第9実施形態)
図16を用いて、第9実施形態のエアフロメータに関して説明する。本実施形態のエアフロメータは、処理部120hの構成が第6実施形態と異なる。具体的には、処理部120hは、図16に示すように、脈動補正値演算部50を備えていない点が処理部120eと異なる。
図16を用いて、第9実施形態のエアフロメータに関して説明する。本実施形態のエアフロメータは、処理部120hの構成が第6実施形態と異なる。具体的には、処理部120hは、図16に示すように、脈動補正値演算部50を備えていない点が処理部120eと異なる。
本実施形態では、処理部120hにおける処理部120eとの相違点を中心に説明する。また、本実施形態では、第6実施形態と同様の個所に同じ符号を付与する。よって、第6実施形態と同じ符号の構成要素に関しては、上記実施形態を参照して適用できる。
処理部120hは、上記のように脈動補正値演算部50を備えていない。このため、エアフロメータ出力部60は、脈動補正情報として、引数である脈動率と脈動周波数をECUに出力する。つまり、処理部120hは、エアフロメータ出力部60にて、脈動周期平均演算部70で取得された補正前の空気流量の脈動周期の平均値と、脈動率算出部41で得られた脈動率と、脈動周波数算出部42で得られた脈動周波数を、信号線を介してECU200に出力する。
この場合、ECU200は、脈動補正値演算部50と同様に、処理部120hから出力された脈動率と脈動周波数に基づいて補正値を取得する。つまり、ECU200は、脈動補正値演算部50と同様の機能を備えていると言える。
このように構成された本実施形態の処理部120hは、処理部120eと同様の効果を奏することができる。また、処理部120hを含む空気流量計測システムは、上記実施形態と同様の効果を奏することができる。さらに、処理部120hは、補正値を取得する必要がないので、処理部120eよりも処理負荷を低減できる。
なお、脈動補正値演算部50を備えない構成は、第4、第5実施形態にも適用できる。この場合、上記と同様に、処理部の処理負荷を低減できる。
(第10実施形態)
図17を用いて、第10実施形態のエアフロメータに関して説明する。本実施形態のエアフロメータは、処理部120iの構成が第2実施形態と異なる。具体的には、処理部120iは、図17に示すように、脈動率算出部41のかわりに脈動周波数算出部42を備えている。さらに、処理部120iは、周波数応答遅れ補正部44、変換テーブル45、サンプリング記憶部46、脈動振幅比演算部47、脈動誤差算出部51を備えている。
図17を用いて、第10実施形態のエアフロメータに関して説明する。本実施形態のエアフロメータは、処理部120iの構成が第2実施形態と異なる。具体的には、処理部120iは、図17に示すように、脈動率算出部41のかわりに脈動周波数算出部42を備えている。さらに、処理部120iは、周波数応答遅れ補正部44、変換テーブル45、サンプリング記憶部46、脈動振幅比演算部47、脈動誤差算出部51を備えている。
処理部120iは、A/D変換部31からの出力信号を入力として、第1期間であるサンプリングタイミング(例えば2ms)でサンプリング部32を用いてA/D変換値を参照する。このA/D変換部31は、センサの応答遅れ等の周波数特性により減衰した値である。このため、処理部120iは、周波数応答遅れ補正部44を用いて減衰前の値に戻す。そのために、処理部120iは、脈動周波数算出部42を用いて現在の脈動周波数を演算し、脈動周波数から波形の減衰量を予測し、周波数応答遅れ補正部44にて波形を減衰前の値に復元する。
変換テーブル45は、変換テーブル33と同様の機能を有している。この変換テーブル45は、変換テーブル33と異なり、周波数応答遅れ補正部44から出力された値を空気流量に変換する。
サンプリング記憶部46は、変換テーブル45からの出力信号を入力として、第2期間(第1期間よりも長く、例えば20ms)の空気流量を記憶、保持する。脈動振幅比演算部47は、第2期間の最大空気量、最小空気量、平均空気量から脈動振幅比を演算する。
脈動誤差算出部51は、脈動周波数と脈動振幅比を引数として補正値を取得する。脈動誤差算出部51は、脈動補正値演算部50と同様に、マップなどを用いて脈動周波数及び脈動振幅比に相関した脈動誤差を予測し、この脈動誤差をなくすようにするための補正値を取得する。
なお、ECU200は、脈動誤差補正部211に相当する空気量補正部211aを備えている。
このように構成された本実施形態の処理部120iは、処理部120aと同様の効果を奏することができる。また、処理部120iを含む空気流量計測システムは、第2実施形態と同様の効果を奏することができる。
さらに、処理部120iは、脈動周波数と脈動振幅比とに相関した脈動誤差を予測して、この脈動誤差を用いて補正値を取得する。よって、処理部120iは、脈動率だけに相関した補正値よりも、補正精度をより一層高めることが可能な補正値を得ることができる。また、ECU200は、脈動率だけに対応した補正値を用いて補正する場合よりも、より一層高精度に脈動誤差を補正することができる。
(第11実施形態)
図18を用いて、第11実施形態のエアフロメータに関して説明する。本実施形態のエアフロメータは、処理部120jの構成が第10実施形態と異なる。具体的には、処理部120jは、図18に示すように、脈動誤差算出部51を備えていない点が処理部120iと異なる。
図18を用いて、第11実施形態のエアフロメータに関して説明する。本実施形態のエアフロメータは、処理部120jの構成が第10実施形態と異なる。具体的には、処理部120jは、図18に示すように、脈動誤差算出部51を備えていない点が処理部120iと異なる。
エアフロメータ出力部60は、脈動補正情報として、引数である脈動振幅比をECU200に出力する。つまり、処理部120jは、エアフロメータ出力部60にて、変換テーブル33によって変換された補正前の空気流量と、脈動振幅比演算部47で得られた脈動補正情報としての脈動振幅比とを信号線を介してECU200に出力する。
一方、ECU200は、空気量補正部211aに加えて、機関回転数取得部212、脈動周波数演算部213、脈動誤差算出部214を備えている。
機関回転数取得部212は、上記のようにしてエンジン回転数を取得する。脈動周波数演算部213は、機関回転数取得部212で取得したエンジン回転数に基づいて脈動周波数を算出する。脈動誤差算出部214は、脈動誤差算出部51と同様の機能を有している。
このように構成された本実施形態の処理部120jは、処理部120iと同様の効果を奏することができる。また、処理部120jを含む空気流量計測システムは、第10実施形態と同様の効果を奏することができる。さらに、処理部120jは、補正値を取得する必要がないので、処理部120iよりも処理負荷を低減できる。
ところで、エアフロメータ出力部60における出力パターンは、上記第1〜第11実施形態で説明ものに限定されない。エアフロメータ出力部60は、図19に示すような複数の出力パターンが考えられる。つまり、エアフロメータ出力部60は、FAST1チャネル、FAST2チャネル、SLOW1チャネル、SLOW2チャネルのそれぞれで、図19に示すような情報を出力する。
なお、図19における瞬時流量は、空気流量に相当する。平均流量は、脈動周期の内部演算値の平均値やECU200との通信周期内の内部演算値の平均値に相当する。図19における温度は、吸気の温度である。また、図19における湿度は、吸気の湿度である。
11…内燃機関、11a…燃焼室、12…吸気通路、13…排気通路、12a…吸気管、14…エアクリーナ、15…エレメント、16…スロットルバルブ、17…インジェクタ、21…空燃比センサ、22…クランク角センサ、23…カム角センサ、30…吸入空気流量演算部、31…センサ出力A/D変換部、32…サンプリング部、33…変換テーブル、40…引数取得部、41…脈動率算出部、42…脈動周波数算出部、43…平均流量算出部、44…周波数応答遅れ補正部、45…変換テーブル、46…サンプリング記憶部、47…脈動振幅比演算部、50…脈動補正値演算部、51…脈動誤差算出部、60…エアフロメータ出力部、70…脈動周期平均演算部、100…エアフロメータ、110…センシング部、120、120a〜120j…処理部、121…処理部側プロセッサ、122…処理部側記憶部、200…ECU、210…ECU側プロセッサ、211…脈動誤差補正部、220…ECU側記憶部、212…機関回転数取得部、213…脈動周波数演算部、214…脈動誤差算出部
Claims (8)
- 空気が流れる環境に配置されるセンシング部(110)の出力信号に基づいて空気流量を測定し、前記空気流量を電子装置に出力する空気流量計測装置であって、
前記出力信号に基づいて、前記空気流量を取得する流量取得部(30)と、
前記流量取得部で取得した前記空気流量に基づいて、前記空気の脈動による前記空気流量の誤差である脈動誤差を補正するための脈動補正情報を取得する補正情報取得部(40、50)と、
前記空気流量に加えて、前記脈動補正情報を前記電子装置に出力する出力部(60)と、を備えている空気流量計測装置。 - 前記補正情報取得部は、前記脈動補正情報を取得するために、前記出力信号に基づいて、前記脈動誤差の補正に用いる補正値を算出するための引数である前記空気の脈動波形における脈動率又は脈動振幅を取得する請求項1に記載の空気流量計測装置。
- 前記補正情報取得部は、前記脈動補正情報を取得するために、前記出力信号に基づいて、前記脈動誤差の補正に用いる補正値を算出するための引数である前記空気における脈動波形の脈動周波数をさらに取得する請求項2に記載の空気流量計測装置。
- 前記補正情報取得部は、前記脈動補正情報を取得するために、前記出力信号に基づいて、前記脈動誤差の補正に用いる補正値を算出するための引数である前記空気流量の平均流量をさらに取得する請求項2又は3に記載の空気流量計測装置。
- 前記補正情報取得部は、前記脈動補正情報として、前記引数を用いて前記補正値を取得し、
前記出力部は、前記脈動補正情報として、前記補正値を前記電子装置に出力する請求項2乃至4のいずれか一項に記載の空気流量計測装置。 - 前記出力部は、前記引数を前記脈動補正情報として前記電子装置に出力する請求項2乃至4のいずれか一項に記載の空気流量計測装置。
- 前記流量取得部で取得した前記空気流量の脈動周期の平均値を算出する平均算出部(70)をさらに備え、
前記出力部は、前記空気流量として、前記平均算出部にて算出した前記平均値を出力する請求項1乃至6のいずれか一項に記載の空気流量計測装置。 - 請求項1乃至7のいずれか一項に記載の空気流量計測装置と、前記電子装置とを備えた空気流量計測システムであって、
前記電子装置は、前記空気流量計測装置から出力された前記空気流量と前記脈動補正情報とを取得し、前記脈動補正情報に基づいて前記空気流量を補正する脈動誤差補正部(211)を有している空気流量計測システム。
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