JP6702484B2 - 空気流量測定装置 - Google Patents

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Description

本開示は、空気流量測定装置に関する。
従来、空気流量測定装置の一例として、特許文献1に開示された内燃機関の制御装置がある。この制御装置は、脈動振幅比と脈動周波数とを演算し、脈動振幅比と脈動周波数から脈動誤差を算出する。そして、制御装置は、脈動振幅比と脈動周波数とから脈動誤差を補正するために必要な補正係数を脈動誤差補正マップから参照し、脈動誤差を補正した空気量を演算する。
特開2014−20212号公報
制御装置は、脈動時の最大流量と最小流量の差分である脈動振幅量を、そのときの平均空気量で除して脈動振幅比を算出している。ところが、最小流量は、流体力学上、不安定な現象の測定となやすく、本質的に測定再現性や測定精度が悪化しやすい。よって、制御装置では、脈動振幅比の算出精度が低下し、これに伴って補正精度が悪化する可能性がある。
本開示は、上記問題点に鑑みなされたものであり、空気流量の補正精度を向上できる空気流量測定装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために本開示は、
空気が流れる環境に配置されるセンシング部(10)の出力値に基づいて空気流量を測定する空気流量測定装置であって、
出力値から空気流量の平均値である平均空気量を所定の計測期間について算出する平均空気量演算部(37)と、
出力値から空気流量の最大値である脈動最大値を計測期間について求める脈動最大値演算部(36)と、
脈動最大値と平均空気量との差を取ることで空気流量の脈動振幅を演算する脈動振幅演算部(36、38)と、を備えていることを特徴とする。
このように、本開示は、平均空気量と脈動最大値との差を取ることで、空気流量の脈動振幅を演算している。この空気流量の最大値である脈動最大値は、空気流量の最小値よりも測定精度が高い。このため、本開示では、測定精度が低い空気流量の最小値の影響が低減された脈動振幅を得ることができる。そして、本開示は、この脈動振幅に相関した脈動誤差を予測し、脈動誤差が小さくなるように空気流量を補正するものである。従って、本開示は、空気流量の補正精度を向上できる。つまり、本開示は、脈動誤差が低減された空気流量を得ることができる。
なお、特許請求の範囲、及びこの項に記載した括弧内の符号は、ひとつの態様として後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものであって、本開示の技術的範囲を限定するものではない。
第1実施形態におけるAFMの概略構成を示すブロック図である。 第1実施形態における処理部の概略構成を示すブロック図である。 第1実施形態における脈動振幅の算出方法を説明するための波形図である。 第1実施形態における計測期間の決定方法を説明するための波形図である。 第1実施形態における平均空気量の算出方法を説明するための波形図である。 第2実施形態における処理部の概略構成を示すブロック図である。 第3実施形態における処理部の概略構成を示すブロック図である。 第4実施形態における処理部の概略構成を示すブロック図である。 第4実施形態における脈動周波数の算出方法を説明するための波形図である。 第4実施形態における脈動周波数のその他の算出方法を説明するための波形図である。 第4実施形態の変形例における処理部の概略構成を示すブロック図である。 第5実施形態における処理部の概略構成を示すブロック図である。 第5実施形態における2次元マップを示す図面である。 第5実施形態における平均空気量と脈動周波数毎の脈動振幅‐脈動誤差を示す図面である。 第5実施形態の変形例1における3次元マップを示す図面である。 第5実施形態の変形例2における平均空気量と脈動周波数毎の脈動振幅‐脈動誤差を示す図面である。 第5実施形態の変形例2における3次元マップを示す図面である。 第5実施形態の変形例3における平均空気量と脈動周波数毎の脈動率‐脈動誤差を示す図面である。 第5実施形態の変形例3における3次元マップを示す図面である。 第6実施形態における処理部の概略構成を示すブロック図である。 第6実施形態における計測期間が短い場合の最大流量と平均空気量を示す波形図である。 第6実施形態における長い計測期間を示す波形図である。 第7実施形態における処理部の概略構成を示すブロック図である。 第7実施形態における3次元マップを示す図面である。 第7実施形態における脈動振幅‐脈動誤差を示す図面である。 第8実施形態におけるAFMの概略構成を示すブロック図である。 第9実施形態における処理部の概略構成を示すブロック図である。 第9実施形態における空気流量と時間との関係を示す波形図である。
以下において、図面を参照しながら、本開示を実施するための複数の形態を説明する。各形態において、先行する形態で説明した事項に対応する部分には同一の参照符号を付して重複する説明を省略する場合がある。各形態において、構成の一部のみを説明している場合は、構成の他の部分については先行して説明した他の形態を参照し適用することができる。
(第1実施形態)
図1〜図5を用いて、第1実施形態の空気流量測定装置に関して説明する。本実施形態では、図1に示すように、空気流量測定装置をAFM(air flow meter)100に適用した例を採用する。つまり、AFM100は、空気流量測定装置に相当する。このAFM10は、例えば内燃機関(以下、エンジン)を備えた車両に搭載される。そして、AFMは、エンジンの気筒に吸入される吸気の流量(以下、空気流量)を測定する熱式の空気流量測定機能を有している。よって、AFM100は、熱線式エアフロメータと言える。また、空気流量は、吸気流量とも言える。
AFM100は、主に、センシング部10と処理部20とを含んでいる。また、AFM100は、ECU(Electronic Control Unit)200に電気的に接続されている。ECU200は、内燃機関制御装置に相当し、AFM100からの検出信号などに基づいてエンジンを制御する機能を備えたエンジン制御装置である。この検出信号は、後程説明する脈動誤差補正部40によって補正された空気流量を示す電気信号である。
センシング部10は、空気が流れる環境として、例えば、エアクリーナのアウトレットや吸気管等の吸気ダクト内に配置される。センシング部10は、特開2016−109625号公報などに開示されているように、例えば、通路形成部材に取り付けられた状態で吸気ダクトに配置される。つまり、センシング部10は、吸気ダクトの内部(主空気通路)を流れる吸気の一部が通過するバイパス通路(副空気通路)及びサブバイパス通路(副々空気通路)が形成される通路形成部材に取り付けられることで、サブバイパス通路に配置される。しかしながら、本開示は、これに限定されず、センシング部10が直接、主空気通路に配置されていてもよい。
また、センシング部10は、周知の発熱抵抗体や測温抵抗体などを含んでいる。センシング部10は、サブバイパス流路を流れる空気流量に対応したセンサ信号(出力値、出力信号)を処理部20に対して出力する。なお、センシング部10は、サブバイパス流路を流れる空気流量に対応した電気信号である出力値を処理部20に対して出力するとも言える。
ところで、吸気ダクト内では、エンジンにおけるピストンの往復運動などにより、逆流を含む吸気脈動が発生する。センシング部10は、吸気脈動の影響を受けて、出力値に真の空気流量に対する誤差が生じる。特に、センシング部10は、スロットル弁が全開側に操作されると吸気脈動の影響を受けやすくなる。以下においては、この吸気脈動による誤差を脈動誤差Errとも称する。また、真の空気流量とは、吸気脈動の影響を受けていない空気流量である。
処理部20は、センシング部10の出力値に基づいて空気流量を測定して、測定した空気流量をECU200へ出力する。処理部20は、少なくともひとつの演算処理装置(CPU)と、プログラムとデータとを記憶する記憶装置とを有する。例えば、処理部20は、コンピュータによって読み取り可能な記憶装置を備えるマイクロコンピュータで実現される。処理部20は、演算処理装置が記憶媒体に記憶されているプログラムを実行することで各種演算を行って空気流量を測定して、測定した空気流量をECU200へ出力する。
記憶装置は、コンピュータによって読み取り可能なプログラム及びデータを非一時的に格納する非遷移的実体的記憶媒体である。記憶媒体は、半導体メモリ又は磁気ディスクなどによって実現される。この記憶装置は、記憶媒体と言い換えることもできる。また、処理部20は、データを一時的に格納する揮発性メモリを備えていてもよい。
また、処理部20は、脈動誤差Errが生じた出力値を補正する機能を有している。言い換えると、処理部20は、脈動誤差Errが生じた空気流量を、真の空気流量に近づけるように補正する。よって、処理部20は、検出信号として、脈動誤差Errを補正した空気流量をECU200へ出力する。なお、処理部20は、空気流量を示す電気信号をECU200に出力するとも言える。
処理部20は、プログラムを実行することによって、複数の機能ブロックとして動作する。言い換えると、処理部20は、図2に示すように、複数の機能ブロック31〜41を有している。処理部20は、機能ブロックとして、センサ出力A/D変換部31、サンプリング部32、出力空気流量変換テーブル33を含んでいる。処理部20は、センシング部10から出力された出力値を、センサ出力A/D変換部31によってA/D変換する。そして、処理部20は、A/D変換された出力値をサンプリング部32でサンプリングし、出力空気流量変換テーブル33によって出力値を空気流量に変換する。
さらに、処理部20は、機能ブロックとして、サンプリング記憶部34、上極値判定部35、脈動最大値演算部36、平均空気量演算部37、脈動振幅演算部38、脈動誤差予測部39、脈動誤差補正部40、脈動補正後流量出力部41を含んでいる。
サンプリング記憶部34は、上極値判定部35によって判定された2つの上極値間における複数のサンプリング値を記憶する。上極値判定部35は、例えば図4に示すように、複数のサンプリング値のうち、サンプリング値に対応する空気流量が上昇から下降に切り替わるサンプリング値を第1上極値と判定する。そして、上極値判定部35は、複数のサンプリング値のうち、次に、サンプリング値に対応する空気流量が上昇から下降に切り替わるサンプリング値を第2上極値と判定する。言い換えると、上極値判定部35は、第1ピーク時間のサンプリング値を第1上極値と判定し、次のピーク時間である第2ピーク時間のサンプリング値を第2上極値と判定する。そして、サンプリング記憶部34は、第1上極値と第2上極値との間のサンプリング値を記憶する。
これは、平均空気量Gaveと脈動最大値Gmaxの計測期間(算出期間)を決定し、この計測期間で平均空気量Gaveと脈動最大値Gmaxを算出するためである。ここでは、第1上極値と第2上極値との間が計測期間となる。また、サンプリング数は、できるだけ多い方が正確な平均空気量Gaveと脈動最大値Gmaxを算出することができる。なお、平均空気量Gaveは、所定期間における空気流量の平均値である。一方、脈動最大値Gmaxは、空気が脈動している際の空気流量の最大値と言える。
脈動最大値演算部36は、サンプリング記憶部34で記憶した複数のサンプリング値から、空気流量の最大値を取得する。つまり、脈動最大値演算部36は、センシング部10の出力値から、計測期間における空気流量の最大値、すなわち最大流量である脈動最大値Gmaxを求める。なお、以下においては、計測期間における空気流量の最小値を脈動最小値とも称する。
脈動最大値演算部36は、出力値から空気流量における複数の上極値を取得し、複数の上極値の平均値から脈動最大値Gmaxを求めてもよい。例えば、脈動最大値演算部36は、第1上極値と第2上極値を取得し、第1上極値と第2上極値との平均値を脈動最大値として算出する。これによって、脈動最大値演算部36は、第1上極値と第2上極値のいずれかに誤差が生じていても、その影響を低減することができる。このため、脈動最大値演算部36は、脈動最大値Gmaxの算出精度を向上できる。なお、脈動最大値演算部36は、三つ以上の上極値を取得し、取得した三つ以上の上極値の平均値から脈動最大値Gmaxを求めてもよい。
平均空気量演算部37は、サンプリング記憶部34で記憶した複数のサンプリング値から、空気流量の平均値を算出する。つまり、平均空気量演算部37は、センシング部10の出力値から、計測期間における空気流量の平均空気量Gaveを算出する。
平均空気量演算部37は、例えば、積算平均を用いて平均空気量Gaveを算出する。ここでは、一例として、図5に示す波形を用いた平均空気量Gaveの算出に関して説明する。この例では、時間T1から時間Tnを計測期間とし、時間T1の空気流量をG1、時間Tnの空気流量をGnとしている。そして、平均空気量演算部37は、数1を用いて、平均空気量Gaveを算出する。この場合、サンプリング数が少ない場合よりも、多い場合の方が、検出精度が比較的低い脈動最小値の影響が低減された平均空気量Gaveを算出できる。
Figure 0006702484
また、平均空気量演算部37は、計測期間における空気流量の最小値である脈動最小値と脈動最大との平均によって平均空気量Gaveを算出してもよい。つまり、平均空気量演算部37は、数2を用いて平均空気量Gaveを算出する。
Figure 0006702484
さらに、平均空気量演算部37は、空気流量の最大値よりも検出精度が低い脈動最小値、又は脈動最小値と脈動最小値の前後数個の空気量を用いることなく、平均空気量Gaveを算出してもよい。後程説明するが、処理部20は、平均空気量Gaveと脈動最大値Gmaxとから脈動振幅Aを算出する。よって、処理部20は、平均空気量演算部37が脈動最小値を用いずに平均空気量Gaveを算出することで、脈動最小値の影響が低減された脈動振幅Aを算出できる。言い換えると、処理部20は、脈動振幅Aを算出する際に、検出精度が低い脈動最小値を使わずに、平均空気量Gaveと検出精度が比較的高い脈動最大値Gmaxとを用いて脈動振幅Aを算出することで、脈動振幅Aの算出精度を向上できる。
脈動振幅演算部38は、図3に示すように、脈動最大値Gmaxと平均空気量Gaveとの差を取ることで空気流量の脈動振幅Aを演算(取得)する。つまり、脈動振幅演算部38は、空気流量の全振幅ではなく、空気流量の片振幅を求める。これは、上記のように検出精度が比較的低い脈動最小値の影響を小さくするためである。脈動最大値演算部36と脈動振幅演算部38は、特許請求の範囲における脈動振幅演算部に相当する。
脈動誤差予測部39は、脈動振幅Aに相関した、空気流量の脈動誤差Errを予測する。脈動誤差予測部39は、例えば、脈動振幅Aと脈動誤差Errとが関連付けられたマップなどを用いて、脈動振幅Aに相関した、空気流量の脈動誤差Errを予測する。つまり、脈動誤差予測部39は、脈動振幅演算部38によって脈動振幅Aが得られると、得られた脈動振幅Aに相関する脈動誤差Errをマップから抽出する。また、脈動誤差予測部39は、脈動振幅Aに相関する脈動誤差Errを取得するとも言える。
この場合、AFM100は、複数の脈動振幅Aと、各脈動振幅Aに相関した脈動誤差Errとが関連付けられたマップを備えている。また、マップは、実機を用いた実験やシミュレーションなどによって、各脈動振幅Aと、各脈動振幅Aに相関した脈動誤差Errとの関係を確認しておくことで作成できる。つまり、各脈動誤差Errは、脈動振幅Aの値を変えて、実機を用いた実験やシミュレーションを行った場合に、脈動振幅A毎に得られた値と言える。なお、以下に説明する実施形態におけるマップは、同様に、実機を用いた実験やシミュレーションなどによって作成できる。
AFM100は、上記のように、センシング部10が通路形成部材に取り付けられた状態で吸気ダクトに配置される。よって、AFM100は、通路形成部材の形状の影響などによって、脈動振幅Aが大きくなるに連れて脈動誤差Errが大きくなるだけでなく、脈動振幅Aが大きくなるに連れて脈動誤差Errが小さくなることもありうる。このため、AFM100では、脈動振幅Aと脈動誤差Errとの関係を関数で表すことができない場合がある。従って、AFM100は、上記のようにマップを用いることで、正確な脈動誤差Errを予測することができるので好ましい。なお、マップは、複数の脈動振幅Aと、各脈動振幅Aに相関した補正量Qとが関連付けられていてもよい。
しかしながら、AFM100は、センシング部10が直接、主空気通路に配置されている場合など、脈動振幅Aと脈動誤差Errとの関係を関数で表すことができる場合もある。この場合、AFM100は、この関数を用いて脈動誤差Errを算出してもよい。AFM100は、関数を用いて脈動誤差Errを算出することで、マップを持つ必要がないため、記憶装置の容量を減らすことができる。この点は、以下の実施形態でも同様である。つまり、以下の実施形態では、マップのかわりに関数を用いて脈動誤差Errを得てもよい。
なお、脈動誤差Errは、出力値によって得られた補正していない空気流量と、真の空気流量との差である。つまり、脈動誤差Errは、出力値が出力空気流量変換テーブル33によって変換された空気流量と、真の空気流量との差に相当する。よって、補正前の空気量を真の空気流量に近づけるための補正量Qは、脈動誤差Errがわかれば得ることができる。
脈動誤差補正部40は、脈動誤差予測部39にて予測した脈動誤差Errを用いて、脈動誤差Errが小さくなるように空気流量を補正する。つまり、脈動誤差補正部40は、吸気脈動の影響を受けた空気流量を、真の空気流量に近づけるように空気流量を補正する。ここでは、空気流量の補正対象として、平均空気量Gaveを採用する。
例えば、脈動誤差補正部40は、演算や、脈動誤差Errと補正量Qとが関連付けられたマップなどを用いて、予測した脈動誤差Errから補正量Qを得る。そして、例えば、脈動誤差補正部40は、平均空気量Gaveに補正量Qを加算することで、脈動誤差Errが小さくなるように空気流量を補正することができる。
つまり、補正量QがマイナスQ1の場合、脈動誤差補正部40は、平均空気量GaveにマイナスQ1を加算、すなわち、平均空気量GaveからQ1を減算することで、脈動誤差Errが低減された補正後の空気流量を得ることができる。また、補正量QがプラスQ2の場合、脈動誤差補正部40は、平均空気量GaveにQ2を加算することで、脈動誤差Errが低減された補正後の空気流量を得ることができる。しかしながら、本開示は、これに限定されず、脈動誤差Errが小さくなるように空気流量を補正することができれば採用できる。
なお、本実施形態では、平均空気量Gaveを対象として、脈動誤差Errが小さくなるように空気流量を補正している。しかしながら、本開示は、これに限定されない。脈動誤差補正部40は、図2の破線で示すように、平均空気量演算部37で演算される前の値を対象として、脈動誤差Errが小さくなるように空気流量を補正してもよい。
脈動補正後流量出力部41は、脈動誤差補正部40によって補正された空気流量を示す電気信号を出力する。本実施形態では、脈動誤差補正部40によって補正された空気流量をECU200に出力する脈動補正後流量出力部41を採用している。
このように、AFM100は、平均空気量Gaveと脈動最大値Gmaxとの差を取ることで、空気流量の脈動振幅Aを演算している。この脈動最大値Gmaxは、空気流量の最小値よりも測定精度が高い。このため、AFM100では、測定精度が低い空気流量の最小値の影響が低減された脈動振幅Aを得ることができる。そして、AFM100は、この脈動振幅Aに対応した脈動誤差Errを予測し、予測した脈動誤差Errが小さくなるように空気流量を補正するものである。従って、AFM100は、空気流量の補正精度を向上できる。つまり、AFM100は、脈動誤差Errが低減された空気流量を得ることができる。また、AFM100は、空気流量を補正するための引数を得る際のロバスト性を向上できるとも言える。
なお、本実施形態では、一例として、処理部20に加えて、センシング部10を備えたAFM100を採用した。しかしながら、本開示は、センシング部10の出力値に基づいて空気流量を測定するもので、脈動最大値演算部36、平均空気量演算部37、脈動振幅演算部38、脈動誤差予測部39、脈動誤差補正部40を含んだ処理部20を備えていればよい。
以上、本開示の好ましい実施形態について説明した。しかしながら、本開示は、上記実施形態に何ら制限されることはなく、本開示の趣旨を逸脱しない範囲において、種々の変形が可能である。以下に、本開示のその他の形態として、第2実施形態〜第8実施形態に関して説明する。上記実施形態及び第2実施形態〜第8実施形態は、それぞれ単独で実施することも可能であるが、適宜組み合わせて実施することも可能である。本開示は、実施形態において示された組み合わせに限定されることなく、種々の組み合わせによって実施可能である。
なお、処理部20によって実現されていた機能は、前述のものとは異なるハードウェア及びソフトウェア、又はこれらの組み合わせによって実現してもよい。処理部20は、たとえば他の制御装置、たとえばECU200と通信し、他の制御装置が処理の一部又は全部を実行してもよい。処理部20は、電子回路によって実現される場合、多数の論理回路を含むデジタル回路、又はアナログ回路によって実現することができる。
(第2実施形態)
図6を用いて、第2実施形態のAFM(以下、単にAFM)に関して説明する。AFMは、処理部20の一部がAFM100と異なる。AFMは、図6に示すように、脈動率演算部38aと脈動誤差予測部39aとを含んでいる点がAFM100と異なる。AFMは、AFM100に加えて脈動率演算部38aを有しており、AFM100の脈動誤差予測部39にかわりに脈動誤差予測部39aを有しているとも言える。
脈動率演算部38aは、脈動振幅Aを平均空気量Gaveで除して空気流量の脈動率Pを演算する。つまり、脈動率演算部38aは、上記脈動振幅演算部38と同様に空気流量の脈動振幅Aを予測するとともに、この脈動振幅Aを平均空気量演算部37で得られた平均空気量Gaveで除することで脈動率Pを得ることができる。具体的には、脈動率P=(Gmax‐Gave)/Gave×100で得ることができる。このように、脈動率Pは、脈動振幅Aと相関関係を有したパラメータである。
脈動誤差予測部39aは、脈動振幅Aに相関した脈動誤差Errとして、脈動率Pに相関した脈動誤差Errを予測する。この場合、脈動誤差予測部39aは、例えば、脈動率Pと脈動誤差Errとが関連付けられたマップなどを用いて、脈動率Pに相関した脈動誤差Errを予測する。つまり、脈動誤差予測部39aは、脈動率演算部38aによって脈動率Pが得られると、得られた脈動率Pに相関する脈動誤差Errをマップから抽出する。この場合、AFMは、複数の脈動率Pと、各脈動率Pに相関した脈動誤差Errとが関連付けられたマップを備えている。つまり、各脈動誤差Errは、脈動率Pの値を変えて、実機を用いた実験やシミュレーションを行った場合に、脈動率P毎に得られた値と言える。
このように構成された第2実施形態のAFMは、AFM100と同様の効果を奏することができる。
(第3実施形態)
図7を用いて、第3実施形態のAFM(以下、単にAFM)に関して説明する。AFMは、処理部20の一部がAFM100と異なる。AFMは、図7に示すように、平均空気量演算部37で得られた平均空気量Gaveが脈動誤差予測部39bに入力される点がAFM100と異なる。
脈動誤差予測部39bは、平均空気量Gaveと脈動振幅Aとを用いて脈動誤差Errを予測する。つまり、脈動誤差予測部39bは、脈動振幅Aに加えて、さらに平均空気量Gaveにも相関した脈動誤差Errを予測する。
この場合、脈動誤差予測部39bは、例えば、平均空気量Gaveと脈動振幅Aとに脈動誤差Errが関連付けられたマップなどを用いて、平均空気量Gaveと脈動振幅Aとに相関した脈動誤差Errを予測する。つまり、脈動誤差予測部39bは、平均空気量演算部37によって平均空気量Gaveが得られ、脈動振幅演算部38によって脈動振幅Aが得られると、得られた平均空気量Gaveと脈動振幅Aとに相関する脈動誤差Errをマップから抽出する。
この場合、AFMは、複数の平均空気量Gaveと脈動振幅Aの複数の組み合わせと、各組み合わせに相関した脈動誤差Errとが関連付けられた2次元マップを備えている。ここでの2次元マップは、例えば、一方の軸に平均空気量Gave1〜Gavenをとり、他方の軸に脈動振幅A1〜Anをとり、平均空気量Gave1〜Gavenと脈動振幅A1〜Anの各組み合わせに脈動誤差Err1〜Errnのそれぞれが関連付けられている。例えば、平均空気量Gave1と脈動振幅A1とには、脈動誤差Err1が関連付けられている。また、平均空気量Gavenと脈動振幅Anとには、脈動誤差Errnが関連付けられている。脈動誤差Err1〜Errnのそれぞれは、脈動振幅Aと平均空気量Gaveの値を変えて、実機を用いた実験やシミュレーションを行った場合に、脈動振幅Aと平均空気量Gaveの各組み合わせで得られた値と言える。
このように構成された本実施形態のAFMは、AFM100と同様の効果を奏することができる。さらに、脈動誤差Errは、平均空気量Gaveにも影響される。このため、本実施形態では、脈動振幅Aと平均空気量Gaveに相関した脈動誤差Errを予測して、この脈動誤差Errを用いて補正するため、脈動振幅Aに対応した脈動誤差Errだけを用いて補正する場合よりも、より精度の高い補正が可能となる。
また、脈動誤差予測部39bは、平均空気量Gaveと脈動率Pとを用いて脈動誤差Errを予測してもよい。これは、第3実施形態と第2実施形態とを組み合わせて実施する例とみなすことができる。
この場合、脈動誤差予測部39bは、例えば、平均空気量Gaveと脈動率Pとに脈動誤差Errが関連付けられたマップなどを用いて、平均空気量Gaveと脈動率Pとに相関した脈動誤差Errを予測する。つまり、脈動誤差予測部39bは、平均空気量演算部37によって平均空気量Gaveが得られ、脈動率演算部38aによって脈動率Pが得られると、得られた平均空気量Gaveと脈動率Pとに相関する脈動誤差Errをマップから抽出する。
この場合、AFMは、平均空気量Gaveと脈動率Pの複数の組み合わせと、各組み合わせに相関した脈動誤差Errとが関連付けられた2次元マップを備えている。ここでの2次元マップは、例えば、一方の軸に平均空気量Gave1〜Gavenをとり、他方の軸に脈動率P1〜Pnをとり、平均空気量Gaveと脈動率Pの各組み合わせに脈動誤差Err1〜Errnのそれぞれが関連付けられている。例えば脈動周波数Fと平均空気量Gave1と脈動率P1とには、脈動誤差Err1が関連付けられている。また、平均空気量Gavenと脈動率Pnとには、脈動誤差Errnが関連付けられている。脈動誤差Err1〜Errnのそれぞれは、脈動率Pと平均空気量Gaveの値を変えて、実機を用いた実験やシミュレーションを行った場合に、脈動率Pと平均空気量Gaveの各組み合わせで得られた値と言える。
よって、このAFMは、AFM100と同様の効果を奏することができる。さらに、このAFMは、脈動率Pと平均空気量Gaveに相関した脈動誤差Errを予測して、この脈動誤差Errを用いて補正するため、脈動率Pに対応した脈動誤差Errだけを用いて補正する場合よりも、より精度の高い補正が可能となる。
(第4実施形態)
図8、図9、図10を用いて、第4実施形態のAFM(以下、単にAFM)に関して説明する。AFMは、処理部20の一部がAFM100と異なる。AFMは、図8に示すように、周波数分析部42を備えており、周波数分析部42で得られた脈動周波数Fが脈動誤差予測部39cに入力される点がAFM100と異なる。
脈動誤差予測部39cは、脈動振幅Aと脈動周波数Fとを用いて脈動誤差Errを予測する。つまり、脈動誤差予測部39bは、脈動振幅Aに加えて、さらに脈動周波数Fにも相関した脈動誤差Errを予測する。なお、周波数分析部42は、特許請求の範囲における周波数取得部に相当する。また、脈動周波数Fは、空気における脈動波形の周波数であり、空気流量の周波数とも言える。また、脈動周波数Fは、1次波だけでなく、2次波、3次波など高次の周波数も含む。
周波数分析部42は、サンプリング記憶部34で記憶した複数のサンプリング値から脈動周波数Fを算出する。周波数分析部42は、例えば、図9に示すように、2つのピークの間隔によって脈動周波数Fを算出する。図9の例では、ひとつ目のピークの時間を第1ピーク時間T11、2つ目のピークの時間を第2ピーク時間T12とする。この場合、脈動周波数F[Hz]=1/(T12−T11)である。よって、周波数分析部42は、1/(T12−T11)を演算することで、脈動周波数Fを得ることができる。
また、周波数分析部42は、図10に示すように、閾値Gsを跨ぐ時間によって脈動周波数Fを算出してもよい。図10の例では、閾値Gsと交差するひとつ目の時間を第1交差時間T21、閾値Gsと交差する2つ目の時間を第2交差時間T22とする。この場合、脈動周波数F[Hz]=1/(T22−T21)である。よって、周波数分析部42は、1/(T22−T21)を演算することで、脈動周波数Fを得ることができる。さらに、周波数分析部42は、フーリエ変換によって脈動周波数Fを算出してもよい。
脈動誤差予測部39cは、例えば、脈動周波数Fと脈動振幅Aとに脈動誤差Errが関連付けられたマップなどを用いて、脈動周波数Fと脈動振幅Aとに相関した脈動誤差Errを予測する。つまり、脈動誤差予測部39cは、周波数分析部42によって脈動周波数Fが得られ、脈動振幅演算部38によって脈動振幅Aが得られると、得られた脈動周波数Fと脈動振幅Aとに相関する脈動誤差Errをマップから抽出する。
この場合、AFMは、脈動周波数Fと脈動振幅Aの複数の組み合わせと、各組み合わせに相関した脈動誤差Errとが関連付けられた2次元マップを備えている。ここでの2次元マップは、例えば、一方の軸に脈動周波数F1〜Fnをとり、他方の軸に脈動振幅A1〜Anをとり、脈動周波数Fと脈動振幅Aの各組み合わせに脈動誤差Err1〜Errnのそれぞれが関連付けられている。例えば、脈動周波数F1と脈動振幅A1とには、脈動誤差Err1が関連付けられている。また、脈動周波数Fnと脈動振幅Anとには、脈動誤差Errnが関連付けられている。脈動誤差Err1〜Errnのそれぞれは、脈動周波数Fと脈動振幅Aの値を変えて、実機を用いた実験やシミュレーションを行った場合に、脈動周波数Fと脈動振幅Aの各組み合わせで得られた値と言える。
このように構成された本実施形態のAFMは、AFM100と同様の効果を奏することができる。さらに、脈動誤差Errは、脈動周波数Fにも影響される。このため、本実施形態では、脈動振幅Aと脈動周波数Fに相関した脈動誤差Errを予測して、この脈動誤差Errを用いて補正するため、脈動振幅Aに対応した脈動誤差Errだけを用いて補正する場合よりも、より精度の高い補正が可能となる。
また、脈動誤差予測部39cは、脈動周波数Fと脈動率Pとを用いて脈動誤差Errを予測してもよい。これは、第4実施形態と第2実施形態とを組み合わせて実施する例とみなすことができる。
この場合、脈動誤差予測部39cは、例えば、脈動周波数Fと脈動率Pとに脈動誤差Errが関連付けられたマップなどを用いて、脈動周波数Fと脈動率Pとに相関した脈動誤差Errを予測する。つまり、脈動誤差予測部39cは、周波数分析部42によって脈動周波数Fが得られ、脈動率演算部38aによって脈動率Pが得られると、得られた脈動周波数Fと脈動率Pとに相関する脈動誤差Errをマップから抽出する。
この場合、AFMは、脈動周波数Fと脈動率Pの複数の組み合わせと、各組み合わせに相関した脈動誤差Errとが関連付けられた2次元マップを備えている。ここでの2次元マップは、例えば、一方の軸に脈動周波数F1〜Fnをとり、他方の軸に脈動率P1〜Pnをとり、脈動周波数Fと脈動率Pの各組み合わせに脈動誤差Err1〜Errnのそれぞれが関連付けられている。例えば、脈動周波数F1と脈動率P1とには、脈動誤差Err1が関連付けられている。また、脈動周波数Fnと脈動率Pnとには、脈動誤差Errnが関連付けられている。脈動誤差Err1〜Errnのそれぞれは、脈動周波数Fと脈動率Pの値を変えて、実機を用いた実験やシミュレーションを行った場合に、脈動周波数Fと脈動率Pの各組み合わせで得られた値と言える。
よって、このAFMは、AFM100と同様の効果を奏することができる。さらに、このAFMは、脈動率Pと脈動周波数Fに相関した脈動誤差Errを予測して、この脈動誤差Errを用いて補正するため、脈動率Pに対応した脈動誤差Errだけを用いて補正する場合よりも、より精度の高い補正が可能となる。
(変形例)
ここで、図11を用いて、第4実施形態の変形例に関して説明する。この変形例の周波数分析部42aは、ECU200からの信号に基づいて脈動周波数を取得する点が周波数分析部42と異なる。
周波数分析部42aは、例えば、ECU200からエンジン出力軸の回転速度(つまり、エンジン回転速度)を示す信号や、クランク角センサのセンサ信号などを取得する。そして、周波数分析部42aは、ECU200から取得した信号に基づいて脈動周波数を算出する。この場合、周波数分析部42aは、例えば、エンジン回転速度と脈動周波数Fとが関連付けられたマップなどを用いて、脈動周波数Fを取得してもよい。
変形例のAFMは、第4実施形態と同様の効果を奏することができる。さらに、変形例のAFMは、ECU200からの情報に基づいて脈動周波数を取得するため、サンプリング記憶部34で記憶した複数のサンプリング値から脈動周波数を算出する場合よりも、AFM内での処理負荷を低減できる。
(第5実施形態)
図12、図13、図14を用いて、第5実施形態のAFM(以下、単にAFM)に関して説明する。AFMは、処理部20の一部がAFM100と異なる。AFMは、図12に示すように、平均空気量演算部37で得られた平均空気量Gaveと周波数分析部42で得られた脈動周波数Fとが脈動誤差予測部39dに入力される点がAFM100と異なる。
脈動誤差予測部39dは、脈動周波数Fと平均空気量Gaveと脈動振幅Aとを用いて脈動誤差Errを予測する。つまり、脈動誤差予測部39dは、脈動振幅Aに加えて、さらに脈動周波数Fと平均空気量Gaveにも相関した脈動誤差Errを予測する。よって、第5実施形態は、第1実施形態、第3実施形態、第4実施形態を組み合わせた実施形態とみなすことができる。
この場合、脈動誤差予測部39dは、例えば、図13に示す2次元マップと、数3に示す誤差予測式とを用いて脈動周波数Fと平均空気量Gaveと脈動振幅Aとに相関した脈動誤差Errを予測する。
Figure 0006702484
なお、誤差予測式は、Cnnが傾きであり、Bnnが切片である。
脈動誤差Err[%]と脈動振幅Aとの関係は、図14に示すように、複数の脈動周波数Fと複数の平均空気量Gaveの各組み合わせで異なる。なお、図14における実線は、補正後の脈動誤差Errと脈動振幅Aとの関係を示している。一方、破線は、補正前の脈動誤差Errと脈動振幅Aの関係、つまり脈動特性を示している。
そして、図13に示すように、マップは、平均空気量Gaveと脈動周波数Fとの各組み合わせに相関する、傾きCnnと切片Bnnの組み合わせが関連付けられている。詳述すると、2次元マップは、例えば、一方の軸に平均空気量Gave1〜Gavenをとり、他方の軸に脈動周波数F1〜Fnをとり、平均空気量Gave1〜Gavenと脈動周波数F1〜Fnの各組み合わせに傾きCnnと切片Bnnの組み合わせそれぞれが関連付けられている。傾きCnnと切片Bnnのそれぞれは、実機を用いた実験やシミュレーションによって得ることができる。
このように、マップは、脈動誤差Errを算出する際における、傾きCnnと切片Bnnを取得するためのものと言える。言い換えると、マップは、誤差予測式における係数が、各平均空気量Gaveと各脈動周波数Fとに関連付けられている。
脈動誤差予測部39dは、例えば、脈動振幅A1、脈動周波数F1、平均空気量Gave1の場合、マップを用いることで傾きC11と切片B11を取得する。つまり、脈動振幅Aと脈動誤差Errとの関係は、図14の左端グラフにおける実線で表すことができる。そして、脈動誤差予測部39dは、数3を用いて、C11×脈動振幅A1+B11を演算することで、脈動誤差Errを得ることができる。
このように構成された本実施形態のAFMは、AFM100と同様の効果を奏することができる。さらに、本実施形態では、脈動振幅Aと平均空気量Gaveと脈動周波数Fに相関した脈動誤差Errを予測して、脈動誤差Errを用いて補正するため、脈動振幅Aに対応した脈動誤差Errだけを用いて補正する場合よりも、より精度の高い補正が可能となる。
また、脈動誤差予測部39dは、脈動振幅Aにかえて脈動率Pを用いてもよい。これは、第2実施形態、第3実施形態、第4実施形態を組み合わせて実施する例とみなすことができる。
この場合、脈動誤差予測部39dは、脈動周波数Fと平均空気量Gaveと脈動率Pとを用いて脈動誤差Errを予測する。つまり、脈動誤差予測部39dは、脈動振幅Aにかえて、脈動率Pを用いて脈動誤差Errを予測する。この場合、数3に示す誤差予測式は、脈動振幅Aの項が脈動率Pに変更となる。これによっても同様の効果を奏することができる。
(変形例1)
ここで、図15を用いて、第5実施形態の変形例1に関して説明する。この変形例の脈動誤差予測部39dは、3次元マップを用いて脈動誤差Err(補正量Q)を予測する点が第5実施形態と異なる。
この場合、脈動誤差予測部39dは、例えば、脈動振幅Aと平均空気量Gaveと脈動周波数Fとに補正量Qが関連付けられたマップなどを用いて、脈動振幅Aと平均空気量Gaveと脈動周波数Fとに相関した補正量Qを取得する。
AFMは、図15に示すような、平均空気量Gaveと脈動周波数Fの複数の組み合わせと、各組み合わせに相関した補正量Qとが関連付けられた2次元マップが、脈動振幅A毎に設けられた3次元マップを備えている。例えば、脈動振幅A1に関する2次元マップは、一方の軸に平均空気量Gave1〜Gavenをとり、他方の軸に脈動周波数F1〜Fnをとり、平均空気量Gave1〜Gavenと脈動周波数F1〜Fnの各組み合わせに補正量Q111〜Q1nnのそれぞれが関連付けられている。補正量Q111〜Q1nnのそれぞれは、脈動振幅A1の場合に、平均空気量Gaveと脈動周波数Fの値を変えて、実機を用いた実験やシミュレーションを行った場合に、平均空気量Gaveと脈動周波数Fの各組み合わせで得られた値と言える。脈動振幅A2以降に関する2次元マップも同様である。
脈動誤差予測部39dは、脈動振幅Aと平均空気量Gaveと脈動周波数Fを取得すると、3次元マップを用いて、これらのパラメータに関連付けられた補正量Qを取得する。例えば、脈動誤差予測部39dは、脈動振幅A1と平均空気量Gave1と脈動周波数F1を取得した場合、補正量Q111を取得する。
この変形例1は、第5実施形態と同様の効果を奏することができる。
なお、この変形例1においても、脈動振幅Aにかえて脈動率Pを用いてもよい。この場合、脈動誤差予測部39dは、平均空気量Gaveと脈動周波数Fの複数の組み合わせと、各組み合わせに相関した補正量Qとが関連付けられた2次元マップが、脈動率P毎に設けられた3次元マップを用いて補正量Qを取得する。これによっても同様の効果を奏することができる。
(変形例2)
次に、図16、図17を用いて、第5実施形態の変形例2に関して説明する。この変形例の脈動誤差予測部39dは、脈動振幅Aの大きさに応じて、脈動誤差Errを予測する際に用いる誤差予測式を変更する点が第5実施形態と異なる。
この場合、脈動誤差予測部39dは、例えば、図17に示す3次元マップと、数3、数4に示す誤差予測式とを用いて脈動周波数Fと平均空気量Gaveと脈動振幅Aとに相関した脈動誤差Errを予測する。
Figure 0006702484
なお、数4に示す誤差予測式は、Dnnが傾きであり、Ennが切片である。数3に関しては、上記と同様である。
脈動誤差Errと脈動振幅Aとの関係は、図16に示すように、複数の脈動周波数Fと複数の平均空気量Gaveの各組み合わせで異なる。さらに、脈動誤差Errと脈動振幅Aとの関係は、平均空気量Gaveと脈動周波数Fとが同じであっても、閾値Asを境に傾向が異なる。つまり、脈動誤差Errと脈動振幅Aとの関係は、閾値Asを境に逆になる。脈動振幅Aが閾値Asよりも小さい場合、脈動誤差Errは、脈動振幅Aが大きくなるに連れて小さくなる。そして、脈動振幅Aが閾値Asよりも大きい場合、脈動誤差Errは、脈動振幅Aが大きくなるに連れて大きくなる。なお、図16における実線は、補正後の脈動誤差Errと脈動振幅Aとの関係を示している。一方、破線は、補正前の脈動誤差Errと脈動振幅Aの関係、つまり脈動特性を示している。
このため、図17に示すように、マップは、脈動振幅A<閾値Asの場合の2次元マップと、脈動振幅A>閾値Asの場合の2次元マップとを含んでいる。脈動振幅A<閾値Asの場合の2次元マップは、図13に示す2次元マップと同様であり、平均空気量Gaveと脈動周波数Fとの各組み合わせに相関する、傾きCnnと切片Bnnの組み合わせが関連付けられている。一方、脈動振幅A>閾値Asの場合の2次元マップは、平均空気量Gaveと脈動周波数Fとの各組み合わせに相関する、傾きDnnと切片Ennの組み合わせが関連付けられている。この場合の2次元マップは、傾きDnnと切片Ennが脈動振幅A<閾値Asの場合の2次元マップと異なる。
この場合、脈動誤差予測部39dは、例えば、脈動振幅A1(<As)、脈動周波数F1、平均空気量Gave1の場合、マップを用いることで傾きC11と切片B11を取得する。そして、脈動誤差予測部39dは、数3を用いて、C11×脈動振幅A1+B11を演算することで、脈動誤差Errを得ることができる。また、脈動誤差予測部39dは、例えば、脈動振幅A2(>As)、脈動周波数F1、平均空気量Gave1の場合、マップを用いることで傾きD11と切片E11を取得する。そして、脈動誤差予測部39dは、数4を用いて、D11×脈動振幅A2+E11を演算することで、脈動誤差Errを得ることができる。
この変形例2は、第5実施形態と同様の効果を奏することができる。さらに、脈動誤差Errは、脈動周波数Fと平均空気量Gaveが同じであっても、脈動振幅Aに応じて傾向が異なる。よって、変形例2は、脈動振幅Aの大きさに応じて、誤差予測式を切り替えるため、適切な補正が可能となる。
また、変形例2では、閾値Asを平均空気量Gaveとすることで、逆流の発生有無で誤差予測式を切り替えることができる。このため、変形例2は、逆流が発生した場合であっても高精度な補正が可能となる。
(変形例3)
次に、図18、図19を用いて、第5実施形態の変形例3に関して説明する。この変形例の脈動誤差予測部39dは、脈動率Pの大きさに応じて、脈動誤差Errを予測する際に用いる誤差予測式を変更する点が変形例2と異なる。
この場合、脈動誤差予測部39dは、例えば、図18に示す3次元マップと、数3、数4に類似する誤差予測式とを用いて脈動周波数Fと平均空気量Gaveと脈動率Pとに相関した脈動誤差Errを予測する。ここで用いる誤差予測式は、数3、数4における脈動振幅Aの項を脈動率Pに変更したものである。以下においては、数3における脈動振幅Aの項を脈動率Pに変更したものを数13、数4における脈動振幅Aの項を脈動率Pに変更したものを数14とも称する。
脈動誤差Errと脈動率Pとの関係は、図18に示すように、複数の脈動周波数Fと複数の平均空気量Gaveの各組み合わせで異なる。さらに、脈動誤差Errと脈動率Pとの関係は、平均空気量Gaveと脈動周波数Fとが同じであっても、閾値Psを境に傾向が異なる。つまり、脈動誤差Errと脈動率Pとの関係は、閾値Psを境に逆になる。脈動率Pが閾値Asよりも小さい場合、脈動誤差Errは、脈動率Pが大きくなるに連れて小さくなる。そして、脈動率Pが閾値Psよりも大きい場合、脈動誤差Errは、脈動率Pが大きくなるに連れて大きくなる。なお、図18における実線は、補正後の脈動誤差Errと脈動率Pとの関係を示している。一方、破線は、補正前の脈動誤差Errと脈動率Pの関係、つまり脈動特性を示している。
このため、図19に示すように、マップは、脈動率P<閾値Psの場合の2次元マップと、脈動率P>閾値Psの場合の2次元マップとを含んでいる。脈動率P<閾値Psの場合の2次元マップは、図13に示す2次元マップと同様であり、平均空気量Gaveと脈動周波数Fとの各組み合わせに相関する、傾きCnnと切片Bnnの組み合わせが関連付けられている。一方、脈動率P>閾値Psの場合の2次元マップは、平均空気量Gaveと脈動周波数Fとの各組み合わせに相関する、傾きDnnと切片Ennの組み合わせが関連付けられている。この場合の2次元マップは、傾きDnnと切片Ennが脈動率P<閾値Psの場合の2次元マップと異なる。
この場合、脈動誤差予測部39dは、例えば、脈動率P1(<Ps)、脈動周波数F1、平均空気量Gave1の場合、マップを用いることで傾きC11と切片B11を取得する。そして、脈動誤差予測部39dは、数13を用いて、C11×脈動率P1+B11を演算することで、脈動誤差Errを得ることができる。また、脈動誤差予測部39dは、例えば、脈動率P2(>Ps)、脈動周波数F1、平均空気量Gave1の場合、マップを用いることで傾きD11と切片E11を取得する。そして、脈動誤差予測部39dは、数14を用いて、D11×脈動率P2+E11を演算することで、脈動誤差Errを得ることができる。
このように、変形例3の脈動誤差予測部39dは、複数の誤差予測式を用いて、脈動率Pに相関した脈動誤差Errを予測するものである。複数の誤差予測式のそれぞれは、脈動率Pの変化に対する脈動誤差Errの変化の傾向が異なる。そして、脈動誤差予測部39dは、脈動率Pの大きさに応じて、誤差予測式を変更する。
この変形例3は、第5実施形態と同様の効果を奏することができる。さらに、脈動誤差Errは、脈動周波数Fと平均空気量Gaveが同じであっても、脈動率Pに応じて傾向が異なる。よって、変形例3は、脈動率Pの大きさに応じて、誤差予測式を切り替えるため、適切な補正が可能となる。
また、変形例3では、閾値Psを100%とすることで、逆流の発生有無で誤差予測式を切り替えることができる。このため、変形例3は、逆流が発生した場合であっても高精度な補正が可能となる。
さらに、変形例2では、閾値Asを平均空気量Gaveに応じて変更する必要がった。しかしながら、変形例3では、閾値Psを100%とすることで、逆流の発生有無で誤差予測式を切り替えることができる。このため、変形例3では、演算を簡略化することができるとともに、メモリ量を低減することができる。
(変形例4)
さらに、脈動誤差予測部39dは、下記の回帰式で補正量Qを算出してもよい。
補正量Q=αG+βF+γA
G:平均空気量、F:脈動周波数、A:脈動振幅、α、β、γ:定数
定数α、β、γは、上記通路形成部材によって決まる値である。
(第6実施形態)
ここで、図20、図21、図22を用いて、第6実施形態のAFM(以下、単にAFM)に関して説明する。AFMは、処理部20の一部がAFM100と異なる。AFMは、平均空気量Gaveと脈動最大値Gmaxを計測する計測期間の決め方が第1実施形態と異なる。AFMは、サンプリング記憶部34と上極値判定部35のかわりに、脈動周期演算部34aと計測期間演算部34bと備えている。
脈動周期演算部34aは、空気の脈動周期を演算する。詳述すると、脈動周期演算部34aは、出力空気流量変換テーブル33によって変換された空気流量を用いて脈動周期を演算する。
計測期間演算部34bは、平均空気量Gaveと脈動最大値Gmaxを求める計測期間を、脈動周期演算部34aで得られた脈動周期に応じて変更する。詳述すると、計測期間演算部34bは、脈動周期が長い場合、脈動周期が短い場合よりも計測期間を長くする。例えば、計測期間演算部34bは、脈動周期演算部34aで得られた脈動周期(1周期)を計測期間とする。
例えば、図21に示すように、脈動周期に対して計測期間が短かった場合、真の脈動最大値Gmaxと計測期間中の脈動最大値Gmaxに誤差が生じる。同様に、真の平均空気量Gaveと計測期間中の平均空気量Gaveに誤差が生じる。よって、この場合は、脈動誤差Err(補正量Q)の精度が低下する。
また、図22に示すように、脈動周期に対して計測期間が長かった場合、平均空気量Gaveと脈動最大値Gmaxを得るまでの時間が長くなる。よって、この場合は、脈動誤差Err(補正量Q)を得るまでの時間が長く、応答性が悪化する。
しかしながら、AFMは、上記のように脈動周期に応じて計測期間を変更するため、平均空気量Gaveと脈動最大値Gmaxの算出精度を向上できるとともに、応答性を向上できる。当然ながら、第6実施形態のAFMは、AFM100と同様の効果を奏することができる。
なお、本実施形態では、図20に示すように、脈動振幅Aを用いて脈動誤差Errを得る例を採用している。しかしながら、本開示は、これに限定されず、上記第2〜第5実施形態において、サンプリング記憶部34と上極値判定部35のかわりに、脈動周期演算部34aと計測期間演算部34bを採用してもよい。
(第7実施形態)
ここで、図23、図24、図25を用いて、第7実施形態のAFM(以下、単にAFM)に関して説明する。AFMは、処理部20の一部がAFM100と異なる。また、AFMは、図23に示すように、AFMが搭載されるダクトの径(ダクト径H)を記憶しているダクト径記憶部43を備えている。そして、AFMは、図23に示すように、ダクト径記憶部43に記憶されたダクト径Hが脈動誤差予測部39eに入力される点がAFM100と異なる。
脈動誤差Errと脈動振幅Aとの関係は、複数の脈動周波数Fと複数の平均空気量Gaveの各組み合わせで異なる。さらに、脈動誤差Errと脈動振幅Aとの関係は、平均空気量Gaveと脈動周波数Fとが同じであっても、ダクト径Hによりダクト内の流速分布が変化するため、ダクト径Hによって異なる。図25には、あるダクト径Hである場合の脈動誤差Errと脈動振幅Aとの関係を示している。これが、図24で示したように、ダクト径Hに応じて異なる。
そこで、脈動誤差予測部39eは、脈動振幅Aと脈動周波数Fと平均空気量Gaveとダクト径Hを用いて脈動誤差Errを予測する。つまり、脈動誤差予測部39eは、脈動振幅A、脈動周波数F、平均空気量Gaveに加えて、さらにダクト径Hにも相関した脈動誤差Errを予測する。この場合、脈動誤差予測部39eは、例えば、図24に示す3次元マップと、数3に示す誤差予測式とを用いて脈動振幅Aと脈動周波数Fと平均空気量Gaveとダクト径Hとに相関した脈動誤差Errを予測する。
AFMは、図24に示すような、平均空気量Gaveと脈動周波数Fの複数の組み合わせと、各組み合わせに相関する、傾きCnnnと切片Bnnnの組み合わせが関連付けられた2次元マップが、ダクト径H毎に設けられた3次元マップを備えている。詳述すると、各2次元マップは、例えば、一方の軸に平均空気量Gave1〜Gavenをとり、他方の軸に脈動周波数F1〜Fnをとり、平均空気量Gave1〜Gavenと脈動周波数F1〜Fnの各組み合わせに傾きCnnnと切片Bnnnの組み合わせそれぞれが関連付けられている。傾きCnnnと切片Bnnnのそれぞれは、実機を用いた実験やシミュレーションによって得ることができる。この各2次元マップに関しては、図13などと同様である。
脈動誤差予測部39eは、例えば、ダクト径H1、脈動振幅A1、脈動周波数F1、平均空気量Gave1の場合、マップを用いることで傾きC111と切片B111を取得する。そして、脈動誤差予測部39eは、数3を用いて、C111×脈動振幅A1+B111を演算することで、脈動誤差Errを得ることができる。
このように構成された本実施形態のAFMは、AFM100と同様の効果を奏することができる。さらに、本実施形態では、脈動振幅Aと平均空気量Gaveと脈動周波数Fとダクト径Hに相関した脈動誤差Errを予測して、脈動誤差Errを用いて補正するため、脈動振幅Aに対応した脈動誤差Errだけを用いて補正する場合よりも、より精度の高い補正が可能となる。
(第8実施形態)
ここで、図26を用いて、第8実施形態の変形例に関して説明する。第8実施形態は、AFM110にセンシング部10が設けられており、ECU210に処理部20が設けられている点が第1実施形態と異なる。つまり、本実施形態では、本開示をECU210に設けられた処理部20に適用した例とみなすことができる。なお、本開示(空気流量測定装置)は、処理部20に加えて、センシング部10を含んでいてもよい。
このため、AFM110とECU210は、AFM100と同様の効果を奏することができる。さらに、AFM110は、処理部20を備えていないため、AFM100よりも処理負荷を低減できる。
第8実施形態は、第2〜第7実施形態に適用することもできる。この場合、各実施形態における処理部は、ECU210に設けられることになる。よって、ECU210は、脈動率Pの演算や、脈動周波数Fの分析などを行うことになる。
(第9実施形態)
ここで、図27、図28を用いて、第9実施形態のAFM(以下、単にAFM)に関して説明する。AFMは、図27に示すように、フィルタ部44を含んでいる点がAFM100と異なる。つまり、本実施形態のAFMは、フィルタ部44を含む処理部20を有しているとも言える。
フィルタ部44は、サンプリング記憶部34及び上極値判定部35よりも前に設けられている。フィルタ部44は、出力値(出力信号)にフィルタ処理を実施し、処理後出力値を出力する。本実施形態では、出力空気流量変換テーブル33とサンプリング記憶部34及び上極値判定部35との間にフィルタ部44が設けられた処理部20を採用している。なお、処理後出力値は、処理後出力信号とも言える。
フィルタ部44は、例えばローパスフィルタを採用できる。図28に示す波形は、破線がフィルタ処理前の出力信号であり、実線がフィルタ処理後の出力信号である。なお、図28におけるフィルタ処理後の出力信号は、フィルタ部44として時定数3msのローパスフィルタを採用した場合の処理後出力信号である。
このため、平均空気量演算部37は、出力値としての処理後出力値から平均空気量Gaveを算出する。脈動最大値演算部36は、出力値としての処理後出力値から脈動最大値Gmaxを求める。
このように構成された第9実施形態のAFMは、AFM100と同様の効果を奏することができる。さらに、第9実施形態のAFMは、図28に示すように、出力値にノイズが重畳していた場合であっても、電気ノイズや乱流による出力の乱れの影響を低減することができ、上極値の検出精度を向上できる。
なお、第9実施形態は、第2〜第8実施形態に適用することもできる。この場合、各実施形態における処理部は、フィルタ44を備えることになる。
10…センシング部、20…処理部、31…センサ出力A/D変換部、32…サンプリング部、33…出力空気流量変換テーブル、34…サンプリング記憶部、34a…脈動周期演算部、34b…計測期間演算部、35…上極値判定部、36…脈動最大値演算部、37…平均空気量演算部、38…脈動振幅演算部、38a…脈動率演算部、39,39a〜39e…脈動誤差予測部、40…脈動誤差補正部、41…脈動補正後流量出力部、42,42a…周波数分析部、43…ダクト径記憶部、100,110…AFM、200,210…ECU

Claims (12)

  1. 空気が流れる環境に配置されるセンシング部(10)の出力値に基づいて空気流量を測定する空気流量測定装置であって、
    前記出力値から前記空気流量の平均値である平均空気量を所定の計測期間について算出する平均空気量演算部(37)と、
    前記出力値から前記空気流量の最大値である脈動最大値を前記計測期間について求める脈動最大値演算部(36)と、
    前記脈動最大値と前記平均空気量との差を取ることで前記空気流量の脈動振幅を演算する脈動振幅演算部(38)と、を備えている空気流量測定装置。
  2. 前記脈動振幅に相関した、前記空気流量の脈動誤差を予測する脈動誤差予測部(39,39a〜39e)と、
    前記脈動誤差予測部にて予測した前記脈動誤差を用いて、前記脈動誤差が小さくなるように前記空気流量を補正する脈動誤差補正部(40)と、を備えている請求項1に記載の空気流量測定装置。
  3. 前記脈動振幅を前記平均空気量で除して前記空気流量の脈動率を演算する脈動率演算部(38a)を備え、
    前記脈動誤差予測部(39a)が、前記脈動振幅に相関した前記脈動誤差として、前記脈動率に相関した前記脈動誤差を予測する請求項に記載の空気流量測定装置。
  4. 前記脈動誤差予測部が、さらに、前記平均空気量にも相関した前記脈動誤差を予測する請求項又はに記載の空気流量測定装置。
  5. 前記空気における脈動波形の周波数である脈動周波数を取得する周波数取得部(42、42a)を備えており、
    前記脈動誤差予測部が、さらに、前記周波数取得部で取得した脈動周波数にも相関した前記脈動誤差を予測する請求項乃至のいずれか一項に記載の空気流量測定装置。
  6. 前記脈動誤差補正部で補正された前記空気流量を用いて内燃機関を制御する内燃機関制御装置から前記内燃機関の運転状態を示す信号を取得可能に構成されており、
    前記周波数取得部が、前記内燃機関制御装置からの前記信号を取得し、取得した前記信号に基づいて前記脈動周波数を取得する請求項に記載の空気流量測定装置。
  7. 前記空気の脈動周期を演算する脈動周期演算部(34a)と、
    前記平均空気量と前記脈動最大値を求める計測期間を、前記脈動周期演算部で演算した脈動周期に応じて変更する計測期間演算部(34b)と、を備え、
    前記計測期間演算部は、前記脈動周期が長い場合、前記脈動周期が短い場合よりも前記計測期間を長くする請求項乃至のいずれか一項に記載の空気流量測定装置。
  8. 前記センシング部は、ダクト内に搭載されており、前記ダクト内を流れる前記空気流量を測定するものであり、
    前記ダクトのダクト径を記憶しているダクト径記憶部(43)を備えており、
    前記脈動誤差予測部が、さらに、前記ダクト径記憶部に記憶された前記ダクト径にも相関した前記脈動誤差を予測する請求項乃至のいずれか一項に記載の空気流量測定装置。
  9. 前記脈動誤差予測部は、複数の誤差予測式を用いて、前記脈動振幅に相関した前記脈動誤差を予測するものであり、
    複数の前記誤差予測式のそれぞれは、前記脈動振幅の変化に対する前記脈動誤差の変化の傾向が異なり、
    前記脈動誤差予測部は、前記脈動振幅の大きさに応じて、前記誤差予測式を変更する請求項乃至のいずれか一項に記載の空気流量測定装置。
  10. 前記出力値にフィルタ処理を実施し、処理後出力値を出力するフィルタ処理部を備えており、
    前記平均空気量演算部は、前記出力値としての前記処理後出力値から、前記平均空気量を算出し、
    前記脈動振幅演算部は、前記出力値としての前記処理後出力値から、前記脈動最大値を求める請求項1乃至のいずれか一項に記載の空気流量測定装置。
  11. 前記脈動振幅演算部は、前記出力値から前記空気流量における複数の上極値を取得し、複数の前記上極値の平均値から前記脈動最大値を求める脈動最大値演算部(36)を含んでいる請求項1乃至10のいずれか一項に記載の空気流量測定装置。
  12. 前記計測期間は、前記空気の脈動周期の1周期以上である請求項1乃至11のいずれか一項に記載の空気流量測定装置。
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