JP2019086423A - 測距装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】測距対象物への安全を確保しつつ高い精度で測距を行うことが可能な測距装置を提供する。【解決手段】パルス化されたレーザ光を投射し、対象物で反射した反射光を受光して対象物までの距離を測定する測距装置であって、パルス光を出射する光源部と、パルス光で所定の領域を走査する光走査部と、所定の領域内の一部の領域である単位領域に向けて単位時間内に出射されたパルス光の光量に基づいて、パルス光の出射を制御する制御部と、を有する。【選択図】図5B
Description
本発明は、測距装置、特に、光学的な測距を行う測距装置に関する。
例えば、測距装置は、光を対象領域内の物体に照射(投射)し、当該物体によって反射された光を検出することで、当該物体までの距離を計測するように構成されている。また、例えば、光スキャナによって当該対象領域の光走査を行うことで、2次元的又は3次元的に測距を行う測距装置が知られている。
光走査型の測距装置には、例えば、光走査装置として、MEMS(Micro Electro Mechanical Systems)ミラーが搭載されている。例えば、当該MEMS装置には光反射面が設けられ、当該光反射面は2次元的に揺動(振動)する。この光反射面に光を照射することで、当該光反射面によって反射された光によって、対象領域を走査することができる。例えば、特許文献1には、光反射面を有する可動部が揺動することで光反射面に入射される光を対象領域内でリサージュ走査できる光走査部を有する光測距装置が開示されている。
光走査型の測距装置においては、例えば、パルス化されたレーザ光を用いて測距対象の領域(空間)内の光走査を行う。従って、測距対象の領域及び当該領域内に存在する対象物には、一時的又は間欠的にレーザ光が照射されることとなる。
ここで、例えば、測距装置は、種々の用途に用いられることができる。例えば、測距装置は、車両などの移動体に搭載されて当該移動体の周囲の状況を常時監視する用途に用いられることができる。この場合、測距の対象物が人体や動物などの生物となり、測距装置から出射されたレーザ光はこれらを含む対象物(対象空間)に照射されることが想定される。
従って、生物などにレーザ光が照射され得る環境で用いられる場合を考慮して、光走査に使用されるレーザ光源は安全上の基準を満たすように設計される必要がある。一方で、測距機能、例えば走査位置毎での測距精度は高いことが好ましい。
本発明は上記した点に鑑みてなされたものであり、測距対象物への安全を確保しつつ高い精度で測距を行うことが可能な測距装置を提供することを課題の1つとしている。
請求項1に記載の発明は、投射した光が対象物で反射した反射光を受光して対象物までの距離を測定する測距装置であって、パルス光を出射する光源部と、パルス光で所定の領域を走査する光走査部と、所定の領域内の一部の領域である単位領域に向けて単位時間内に出射されたパルス光の光量に基づいて、パルス光の出射を制御する制御部と、を有することを特徴とする。
以下に本発明の実施例について詳細に説明する。
図1は、実施例1に係る測距装置10のブロック図である。測距装置10は、光学的に対象物までの距離を計測する光測距装置である。図1を用いて、測距装置10の全体構成について説明する。
まず、本実施例においては、測距装置10は、光源11A及び光源11Aを駆動する光源駆動回路11Bを含む光源部11を有する。光源11Aは、パルス化されたレーザ光(以下、パルス光と称する)を生成及び出射する。光源駆動回路11Bは、光源11Aがパルス光を出射するための駆動信号を生成し、光源11Aに印加する。
測距装置10は、光源部11の光源11Aから出射されたパルス光を用いて測距の対象となる領域(以下、有効走査領域と称する)を含む領域(以下、走査対象領域と称する)を走査する光走査部12を有する。本実施例においては、光走査部12は、当該パルス光を用いて走査対象領域の光走査を実行するスキャナ(光走査手段)12Aと、スキャナ12Aを駆動するスキャナ駆動回路12Bと、を含む。スキャナ駆動回路12Bは、スキャナ12Aを駆動する駆動信号を生成し、スキャナ12Aに印加する。
測距装置10は、光走査部12のスキャナ12Aの動作によって得られた光を受光して有効走査領域内に存在する対象物までの距離を測定する測距部13を有する。本実施例においては、測距部13は、パルス光が当該対象物によって反射された光(以下、反射光と称する)を受光して検出する受光部13Aと、受光部13Aが受光した反射光に基づいて測距装置10と当該対象物との間の距離を計測する計測部13Bとを有する。
本実施例においては、測距部13は、パルス光内の光パルスの各々が照射された対象物までの測距結果(距離情報)を示す測距データを生成する。例えば、本実施例においては、測距部13は、光走査部12による走査周期毎に当該複数の距離情報を含む1つの測距データを生成する。なお、走査周期とは、走査対象領域に対する走査を繰り返す場合において、任意の時点における走査状態が、その後に再度当該走査状態に戻る時点までの期間をいう。
また、測距装置10は、測距部13による測距結果を示す情報に対して種々の処理を行う情報処理部14を有する。本実施例においては、情報処理部14は、測距部13によって生成された測距データを2次元又は3次元のマップとして画像化する画像データを生成する画像生成部14Aと、当該画像データを表示する表示部14Bを有する。
本実施例においては、画像生成部14Aは、光走査部12の走査周期毎に測距部13が生成した複数の測距データの各々を画像データに変換する。表示部14Bは、これら複数の画像データを時系列に沿って動画として表示する。
測距装置10は、光源部11、光走査部12、測距部13及び情報処理部14の動作制御を行う制御部15を有する。本実施例においては、制御部15は、光走査部13から光走査部13の走査状況を示す情報(走査状況情報)を取得て、光走査部13の実際の走査軌道を判定(推定)する実走査軌道判定部15Aと、測距部13の測距時におけるパルス光の光量を算出する光量算出部15Bと、を有する。また、制御部15は、光走査部13の走査状況情報と、所定時間内に走査対象領域内に向けて出射されたパルス光の光量に基づいて、光源部11の動作制御を行う光源制御部15Cを有する。
図2Aは、光走査部12のスキャナ12Aの模式的な上面図である。図2Bは、スキャナ12Aの断面図である。図2Bは、図2AのV−V線に沿った断面図である。図2A及び図2Bを用いて、スキャナ12Aの構成例について説明する。
本実施例においては、スキャナ12Aは、光(電磁波)を反射させる光反射面24Aを有する光反射膜(ミラー)24を含み、この光反射膜24が2次元的に揺動するMEMS(Micro Electro Mechanical Systems)ミラー装置である。また、本実施例においては、スキャナ12Aは、電磁気的に光反射膜24を揺動させるように構成されている。
より具体的には、スキャナ12Aは、固定部(ベース部)21、可動部(揺動部)22、駆動力生成部23及び光反射膜24を有する。また、本実施例においては、スキャナ12Aは、互いに直交する2つの揺動軸(第1及び第2の揺動軸)AX及びAYを中心に光反射膜24が揺動するように構成されている。
本実施例においては、固定部21は、固定基板B1及び固定基板B1上に形成された環状の固定枠B2を含む。可動部22は、各々の一端が固定枠B2の内側に固定された一対のトーションバー(第1のトーションバー)TXを含む。一対のトーションバーTXの各々は、少なくとも周方向の弾性を有する棒状の弾性部材からなる。揺動軸AXに沿って整列している。また、可動部22は、外周部側面が一対のトーションバーTXの各々の他端に接続された環状の揺動枠(可動枠)SXを有する。
また、可動部22は、各々の一端が可動枠SXの内周部側面に接続され、一対のトーションバーTXに直交する方向(揺動軸AYに沿った方向)に整列した一対のトーションバー(第2のトーションバー)TYと、外周部側面が一対のトーションバーTYの各々の他端に接続された揺動板(可動板)SYと、を有する。一対のトーションバーTYの各々は、少なくとも周方向の弾性を有する棒状の弾性部材からなる。
本実施例においては、揺動枠SXは揺動軸AXを中心に揺動し、揺動板SYは揺動軸AX及びAYを中心に揺動する。また、揺動板SY上には光反射膜24が形成されている。従って、光反射膜24の光反射面24Aは、揺動板SYと共に、互いに直交する揺動軸AX及びAYを中心に揺動する。
駆動力生成部23は、固定基板B1上に配置された永久磁石MGと、揺動枠SX上において揺動枠SXの外周に沿って引き回された金属配線(第1のコイル)CXと、揺動板SY上において揺動板SYの外周に沿って引き回された金属配線(第2のコイル)CYとを含む。
本実施例においては、永久磁石MGは、固定基板B1上における固定枠B2の外側領域に設けられた複数の磁石片からなる。本実施例においては、4つの磁石片が、それぞれ、揺動軸AX及びAYの各々に沿った一対のトーションバーTX及びTYの外側の位置に配置されている。
また、揺動軸AXに沿った方向において互いに対向する2つの磁石片は、互いに反対の極性を示す部分が対向するように配置されている。同様に、揺動軸AYに沿った方向において互いに対向する2つの磁石片は、互いに反対の極性を示す部分が対向するように配置されている。
本実施例においては、金属配線CXに電流が流れると、揺動軸AYに沿った方向に並んだ永久磁石MGの2つの磁石片によって生じた磁界との相互作用により、一対のトーションバーTXが周方向にねじれ、揺動枠SXが揺動軸AXを中心に揺動する。同様に、金属配線CYに流れる電流と揺動枠AXに沿った方向に並んだ永久磁石MGの2つの磁石片による磁界とによって一対のトーションバーTYがねじれ、揺動板SYが揺動軸AYを中心に揺動する。
金属配線CX及びCYは、スキャナ駆動回路12Bに接続されている。スキャナ駆動回路12Bは、金属配線CX及びCYに電流(駆動信号)を供給する。駆動力生成部23は、当該駆動信号の印加によって、可動部22及び光反射膜24を揺動させる電磁気力を生成する。
なお、本実施例においては、光反射膜24は、円板形状を有する。また、光反射膜24の中心軸ACは、揺動軸AX及びAYに直交する位置に設けられている。なお、光反射膜24、揺動枠SX及び揺動板SYは同軸をなすように構成及び配置されている。可動部22及び光反射膜24は、光反射膜24の中心軸ACに関して回転対称に配置されている。
図2Bに示すように、本実施例においては、固定部21の固定基板B1は、凹部を有する。また、固定枠B2は、固定基板B1の当該凹部に可動部22を懸架するように固定基板B1に固定されている。また、固定枠B2及び可動部22(揺動枠SX、揺動板SY並びにトーションバーTX及びTY)は、例えば半導体基板を加工することで形成された当該半導体基板の部分である。
光反射膜24は、揺動板SYと共に、固定基板B1の凹部に揺動可能に懸架(支持)されている。また、永久磁石MGは、固定基板B1上における凹部の外側に形成されている。また、本実施例においては、トーションバーTX及びTYがねじれることで、固定枠B2の内側において、トーションバーTX及びTYを挟んだ可動部22の両端部が固定基板B1の凹部に向かう方向及び離れる方向に揺動する。また、光反射膜24は、中心軸AC上の1点を揺動中心とし、固定枠B2に対して傾斜するように揺動する。
次に、図3A及び図3Bを用いて、測距装置10の動作について説明する。図3A及び図3Bは、光源11A及びスキャナ12Aの模式的な配置例を示す図である。図3Aは、光源11Aから出射されたパルス光L1が対象物OBに照射される際のパルス光L1の進路を模式的に示す図である。また、図3Bは、対象物OBから反射された反射光L3が測距部13の受光部13Aに受光される際の反射光L3の進路を模式的に示す図である。
まず、図3Aに示すように、光源11Aは、パルス光L1を生成し、スキャナ12Aの光反射膜24(光反射面24A)に向けて出射する。本実施例においては、光源11Aとスキャナ12Aとの間のパルス光L1の光路上には、ビームスプリッタBSが設けられている。パルス光L1の出射時においては、パルス光L1はビームスプリッタBSを透過し、スキャナ12Aに向けて進む。
なお、光源11Aは、光源駆動回路11Bから供給される駆動信号(光源駆動信号)DLに基づいてパルス光L1を生成及び出射する。具体的には、光源11Aは、駆動信号DLに基づいたタイミングで、パルス光L1としてのレーザパルスを出射する。
スキャナ12Aの光反射膜24は、パルス光L1を反射させて走査光(測距光)L2を生成し、走査光L2を走査対象となる領域である走査対象領域R0に向けて出射する。走査対象領域R0の走査光L2の光路上に対象物OB(パルス光L1を反射する性質を持った物体又は流体)が存在する場合、走査光L2が対象物OBに照射される。
また、スキャナ12Aは、光反射膜24(光反射面24A)が揺動することで、パルス光L1の反射方向を変化させる。より具体的には、スキャナ駆動回路12Bは、光反射膜24がそれぞれ揺動軸AX及びAYの周りを揺動するための駆動信号(第1及び第2のスキャナ駆動信号)DX及びDYを生成する。本実施例においては、駆動信号DX及びDYは、それぞれスキャナ12Aの金属配線CX及びCYに供給される。これによって光反射膜24が揺動し、パルス光L1の反射方向、すなわち走査光L2の出射方向が変化する。
なお、走査対象領域R0は、光反射膜24の揺動軸AX及びAYを中心とした揺動可能範囲(走査光L2の方向の可変範囲)に対応する幅及び高さを有し、走査光L2の到達可能距離に対応する奥行を有する仮想の3次元空間である。図3Aにおいては、走査対象領域R0を破線で囲まれた空間として例示した。
次に、図3Bに示すように、本実施例においては、対象部OBによって反射された走査光L2である反射光L3は、光反射膜24(光反射面24A)に戻る。そして、反射光L3は、光反射面24Aによって反射され、ビームスプリッタBSによって分離された後、測距部13の受光部13Aによって受光される(検出される)。例えば、受光部13Aは、反射光L3の強度に基づいた電気信号(受光信号)を生成する。
測距部13の計測部13Bは、受光部13Aが受光した反射光L3に基づいて、例えば受光部13Aと対象物OBとの間の距離を計測する。例えば、計測部13Bは、タイムオブフライト法を用いて、対象物OBの測距を行う。このようにして、測距装置10は、所定領域内の対象物に対して測距動作を行う。
なお、以下においては、説明上、走査対象領域R0内におけるスキャナ30から所定の距離だけ離れた仮想の面を走査対象面R1と称する場合がある。また、本実施例においては、測距装置10における測距の対象となる有効走査領域は、走査対象領域R0(走査対象面R1)の外縁部分を除いた領域(空間)であり、図3Aには走査対象面R1の外縁部分を除いた内側の領域(有効走査面)R2として例示した。測距装置10の測距動作は、有効走査面R2に向けて出射される走査光L2を用いて行われる。なお、走査対象面R1及び有効走査面R2は、現実に存在するものではなく、走査光L2の出射方向上に存在すると仮定した場合の走査光L2の仮想の被照射面(被走査面)である。
情報処理部14の画像生成部14Aは、有効走査領域(有効走査面R2)内に出射されたパルス光L1(走査光L2)の各々についての測距データを取得し、これらの測距データを画素データとした画像データを生成する。
図4は、スキャナ駆動回路12Bが生成する駆動信号DX及びDYと、これに基づいたスキャナ12Aの揺動状態の変化及び走査光L2の走査軌道と、の関係を模式的に示す図である。図4を用いて、スキャナ12Aの動作態様及び走査光L2による走査対象領域R0の走査態様について説明する。
まず、スキャナ駆動回路12Bが生成する駆動信号DXは、A1及びB1を定数とし、θ1を変数としたとき、DX(θ1)=A1sin(θ1+B1)の式で示される正弦波の信号である。また、駆動信号DYは、A2及びB2を定数とし、θ2を変数としたとき、DY(θ2)=A2sin(θ2+B2)の式で示される正弦波の信号である。
また、変数θ1は、駆動信号DXが、スキャナ12AのトーションバーTX、揺動枠SX、トーションバーTY及び揺動板SYの共振周波数に対応する周波数の正弦波となるように設定される。また、変数θ2は、駆動信号DYが、スキャナ12AのトーションバーTY及び揺動板SYの共振周波数に対応する周波数の正弦波となるように設定される。
従って、光反射膜24(揺動板SY)は、揺動軸AXを中心に共振し、かつ揺動軸AYを中心に共振する。従って、図4に示すように、走査対象領域R0の走査対象面R1を見たとき、スキャナ12Aの光反射膜24に反射されたパルス光L1である走査光L2は、リサージュ曲線を描くような軌跡TR(L2)を示す。
換言すれば、本実施例においては、スキャナ12A(光走査部12)は、パルス光L1を反射させかつ互いに直交する第1及び第2の揺動軸AX及びAYを中心に揺動する光反射面24Aを有し、リサージュ曲線に従った走査軌跡に沿って走査対象領域R0を走査するように構成されている。
次に、図5A及び図5Bを用いて、測距部13が測距する有効走査面R2内の測距点MP、及び制御部15によるパルス光L1の出射制御について説明する。図5Aは、図4の破線で囲まれた有効走査面R2内の一部の領域RCを拡大して示す図である。
まず、図5Aを用いて、有効走査面R2内におけるスキャナ12Aの走査軌道、すなわち走査光L2の軌跡TRについて説明する。有効走査面R2内においては、走査光L2の軌跡TRは、第1の方向DR1に沿った複数の第1の軌跡線(線分)TR1からなる第1の軌跡線群G1と、第1の方向DR1とは異なる第2の方向DR2に沿った複数の第2の軌跡線(線分)TR2からなる第2の軌跡線群G2とからなる。
また、本実施例においては、光源駆動回路11Bは、光源12Aに対し、所定の時間間隔でパルス光L1を出射するような駆動信号DLを光源12Aに供給する。従って、例えば図5Aに示すように、測距部13が測距を行うポイントである測距点MPは、パルス光L1の走査軌跡TR上に点在する。
なお、本実施例においては、測距点MPは、第1及び第2の軌跡線TR1及びTR2が交差する測距点である交差測距点(以下、交差点と称する場合がある)MP1と、第1及び第2の軌跡線TR1及びTR2が交差しない測距点である非交差測距点MP2とに分類される。
第1の軌跡線TR1に沿って走査する際の交差測距点MP1への走査光L2の出射時と、第2の軌跡線TR2に沿って走査する際の交差測距点MP1への走査光L2の出射時とでは、光反射面24Aからの走査光L2の出射方向は同一である。なお、非交差測距点MP2は、第1の軌跡線TR1上の測距点MPであるか、又は第2の軌跡線TR2上の測距点MPである。換言すれば、光走査部12は、走査対象面R1を見たときに交差する走査軌跡TRに沿って走査対象領域R0を走査するように構成されている。
次に、図5Bは、制御部15によるパルス光L1の光量算出及びこれに基づくパルス光L1の出射制御の態様を示す制御テーブルを示す図である。まず、本実施例においては、初期設定として、光源20が一定の強度で繰り返しパルス光L1を出射するように構成されている場合について説明する。
まず、制御部15の光量算出部15Bは、光源部11から、有効走査面R2に対するパルス光L1の出射頻度に関する情報を取得する。例えば、光量算出部15Bは、光源部11によるパルス光L1の出射回数(例えば1走査周期内のパルス数)に関する情報を取得する。これによって、光量算出部15Bは、有効走査面R2の単位領域に向けて出射されるパルス光L1の出射回数を算出する。
なお、この単位領域については、例えば日本工業規格(JIS)のクラス1に定められたレーザ光の強度を測定(試験)するための領域サイズなどに対応するように定められれば良い。本実施例においては、図4及び図5Aにおける領域RC、すなわち有効走査面R2内に区画された4つの領域の各々が単位領域に対応する領域である場合について説明する。しかし、当該単位領域は、走査対象領域R0内の一部の任意の領域であればよく、有効走査面R2の全体であってもよいし、もっと細かく規定されていても良い。
また、光量算出部15Bは、光源部11から1回当たりのパルス光L1の出射強度に関する情報を取得し、光走査部12からパルス光L1の走査周期に関する情報を取得する。これによって、光量算出部15Bは、単位領域RCの各々に向けて単位時間内に出射されたパルス光L1の光量(総光量)を算出する。
なお、この単位時間は、パルス光L1の出射制御を行うためにパルス光L1の光量算出を行う時間(算出時間)である。
制御部15の光源制御部15Cは、光量算出部15Bが算出した単位領域RC内に向けて単位時間内に出射されたパルス光L1の総光量に基づいて、光源部11によるパルス光L1の出射制御を行う。なお、総光量は、単位領域RCに向けて照射したパルス光L1の出射強度と出射回数から求めることができる。
例えば、図5Bに示すように、4つの単位領域RCの各々について、パルス光L1の単位時間における単位領域RCに向けて出射した総光量がA1以下であると算出された場合、その単位領域RCについては、光源制御部15Cは、算出後の走査周期からパルス光L1の出射強度を上げる、若しくは出射回数を増やす等の制御を行う。この場合は、例えば、安全上の基準は満たしつつも、パルス光L1の総光量が少なすぎる場合に相当する。この場合、パルス光L1の出射強度を上げることで、各測距点MPでの測距の精度が向上する。
次に、パルス光L1の単位時間当たりの光量が値A1と値A2との間の値であると算出された場合、その単位領域RCへの出射については、光源制御部15Cは、パルス光L1の出射条件を変更しない。従って、光源部11は、算出時の状態を維持する。この場合は、例えば、安全上の基準を満たしつつ、パルス光L1の光量が適切である場合に相当し、この状態で測距動作を行うことが好ましい場合に相当する。
一方、パルス光L1の単位時間当たりの光量が値A2以上であると算出された場合、その単位領域RCへの出射については、光源制御部15Cは、パルス光L1の光量を下げる、若しくは出射回数を減らすように出射条件を変更する。例えば、本実施例においては、制御部15は、当該単位領域RC内における次の走査周期(次の単位時間RC)のパルス光L1の総光量が値A2未満(例えば値A1〜A2の範囲内)となるように、パルス光L1の出射を制御する。
具体的には、光源制御部15Cは、光量の算出後の走査周期から、パルス光L1の出射回数(頻度)を減らす制御を行うか、及び/又はパルス光L1の出射強度を下げる制御を行う。この場合は、例えば、算出時の条件のまま測距動作(パルス光L1の出射)を続けると安全上の基準の上限に近づくことが想定される場合に相当する。なお、この光量調節の閾値としての値A2は、上記安全上の規格で定められた光量の上限値を当該単位時間分に換算し、この換算値よりも十分に低い値に設定される。
このように、単位時間当たりの光量が所定値を超えることが算出された単位領域RCについては、制御部15は、安全上の基準を満たすことを優先した制御動作を行う。従って、確実に安全上の基準を満たす測距動作を行うことができる。
なお、本実施例のように、光走査部12がリサージュ曲線に沿った軌道で光走査を行うように構成されている場合、上記したように、走査軌跡TRが重複する交差測距点MP1が存在する。この場合、パルス光L1の光量を減らすことを考慮すると、当該交差測距点MP1へのパルス光L1の出射を停止することが好ましい。
具体的には、交差測距点MP1においては、複数回の測距動作が行われる。従って、その複数回の測距動作は、冗長な測距動作となる場合が多い。従って、この交差測距点MP1での測距動作を1回停止した場合でも、測距精度はほとんど低下しない。従って、測距精度を犠牲にすることなく安全上の基準を確実に満たすことができる。
換言すれば、光走査部12が有効走査面R2(仮想の被走査面)を見たときに走査軌跡TRが交差する交差点MP1を有する場合、制御部15は、当該交差点MP1へのパルス光L1の出射及び非出射を切替える制御を行うことが好ましい。
このように、本実施例においては、制御部15は、光走査部12の走査軌道を判定(推定)しつつ、単位領域RCに向けて単位時間内に出射されたパルス光L1の光量を算出し、これに基づいてパルス光L1の出射を制御する。これによって、安全上の基準を満たしつつ測距精度を安定して高く保つことができる。
また、本実施例においては、制御部15は、有効走査面R2内に複数の単位領域RCを区画し、当該複数の単位領域RCの各々に向けて単位時間内に出射されたパルス光L1の光量に基づいて、当該複数の単位領域RCの各々に向けたパルス光L1の出射を制御する。これによって、例えば、有効走査面R2内において、単位領域RC毎のパルス光L1の出射量を調節するような制御を行うことができる。
なお、本実施例における測距装置10の構成は一例に過ぎない。例えば、本実施例においては、光走査部13のスキャナ12Aが電磁気的に光反射面24Aを揺動させるMEMSスキャナであり、走査軌跡TRがリサージュ曲線を描くような走査態様を有する場合について説明した。しかし、光走査部13の構成は一例に過ぎない。
例えば、スキャナ12Aの駆動力は電磁気力に限定されず、静電気力であってもよいし、圧電力であってもよい。例えば静電気力によって光反射面24Aを揺動させる場合、駆動力生成部23は、永久磁石MG及び金属配線CX及びCYではなく、それぞれ固定枠B2上、揺動枠SX上及び揺動板SY上において互いに離間して配置された電極対であればよい。また、スキャナ駆動回路12Bは、当該電極に駆動信号DX及びDYとして電圧を印加するように構成されていればよい。
また、スキャナ12A(光走査部12)は、リサージュ曲線に従った軌道で走査対象領域R0を走査する場合に限定されない。例えば、走査周期毎(画像データのフレーム毎)に走査軌道が異なっていてもよく、また、一部領域ではラスタースキャンに従った軌道で走査されてもよい。光走査部12は、走査対象領域R0(測距対象領域R2)を走査するように構成されていればよい。
また、本実施例においては、光源部11が所定の時間間隔でパルス光L1を出射するように構成され、制御部15は、単位領域RCに向けて単位時間内に出射されたパルス光L1の光量に基づいて、パルス光L1の出射頻度又は強度を調整する制御を行う場合について説明した。しかし、光源部11及び制御部15の構成はこれに限定されない。
例えば、光源部11は、パルス光L1を出射する時間間隔を変化させるように構成されていてもよい。また、制御部15は、算出したパルス光L1の出射量に基づいて所定の領域(例えば単位領域)内に出射されるパルス光L1の出射制御を行うように構成されていればよい。
また、本実施例においては、制御部15の光源制御部15Cが光源部11の制御を行うに際し、光走査部12の走査中における実際の走査軌跡TRを考慮する場合について説明した。これによって、正確に走査軌跡TRを把握し、正確にパルス光L1の光量の算出及び出射制御を行うことができる。しかし、制御部15による光源部11の制御条件はこれに限定されない。
例えば、想定の範囲内の使用環境(温度や湿度、動作時間など)であれば、光走査部12による走査光L2の走査軌跡TRは、設計上の軌跡と同様の軌跡をたどることが想定される。従って、予め走査軌跡TRを特定することができる。従って、制御部15は、光源部11からパルス光L1の出射間隔及びその強度を取得すれば、単位時間当たりのパルス光L1の光量を算出することができる。
従って、制御部15は、所定の領域(例えば有効走査面R2)の単位領域RCに向けて単位時間内に出射されたパルス光L1の光量に基づいてパルス光L1の出射を制御するように構成されていればよい。
また、制御部15がパルス光L1の制御を行う領域(制御対象領域)は、有効走査面R2の全体であってもよいし、その一部の領域(例えば単位領域RC)であってもよい。すなわち、制御部15は、光量算出部15Bの算出結果に基づいて、走査対象領域R0内に出射されるパルス光L1の制御を行うように構成されていればよい。
このように、本実施例においては、測距装置10は、投射した光(走査光L2)が対象物OBで反射した反射光L3を受光して対象物OBまでの距離を測定する測距装置であって、パルス光L1を出射する光源部11と、パルス光L1によって所定の領域(走査対象領域R0)を走査する光走査部12と、当該所定の領域内の一部の領域である単位領域RCに向けて単位時間内に出射されたパルス光L1の光量に基づいて、パルス光L1の出射を制御する制御部15と、を有する。従って、測距対象物OBへの安全を確保しつつ高い精度で測距を行うことが可能な測距装置10を提供することができる。
図6Aは、実施例2に係る測距装置10Aにおける制御部16のブロック図である。測距装置10Aは、制御部16の構成を除いては、測距装置10と同様の構成を有する。本実施例においては、制御部16は、光走査部12の走査状況に応じてパルス光L1の光量算出用の領域(算出対象領域)及び時間(算出時間)を設定するように構成された光量算出部16Aを有する。
本実施例においては、光量算出部16Aは、測距中の測距点MPの位置(すなわち走査光L2の出射方向)に応じて光量算出の対象領域を設定する対象領域設定部16A1と、当該測距点MPに向けて走査光L2が出射されるタイミングに応じて光量の算出時間を設定する算出時間設定部16A2とを有する。
換言すれば、本実施例においては、対象領域設定部16A1は、走査光L2の出射方向(すなわち測距点MPの位置)の変化に応じて、光量算出を行うために設定する対象領域を動的(所定の時間毎に)に変位させる。また、算出時間設定部16A2は、当該対象領域が設定されたタイミングに応じて、光量の算出時間を設定する。
図6Bは、測距点MPの位置変化及びこれに伴って変化する算出対象領域の位置を模式的に示す図である。図6Bには、所定の2つのタイミングt1及びt2のそれぞれにおける測距点MP(t1)及びMP(t2)と、算出対象領域RC(t1)及びRC(2)とを示している。
対象領域設定部16A1は、パルス光L1が出射される所定のタイミング毎に、当該タイミングに対応するパルス光L1の出射方向である有効走査面R2上の測距点MPを中心とした所定の領域を算出対象領域として設定し、光量産出部16Aは当該算出対象領域へ向けて出射したパルス光L1の総光量を算出する。また、本実施例においては、算出時間設定部16A2は、当該タイミングの前後の所定の時間を算出時間として設定する。
従って、例えば図6Bに示すように、タイミングt1では測距点MP(t1)を中心とした所定の領域が算出対象領域RC(t1)として設定される。一方、その所定時間後のタイミングt2では、タイミングt1とは異なる位置の測距点MP(t2)に向けて走査光L2が出射される。従って、タイミングt2では、この測距点MP(t2)を中心とした所定の領域、すなわち算出対象領域RC(t1)とは異なる領域が算出対象領域RC(t2)として設定される。
このように、光量算出部16Aは、対象領域設定部16A1によって動的に設定された算出対象領域(単位領域)の各々に対し、算出時間設定部16A2によって設定された算出時間(単位時間)内に出射されたパルス光L1(走査光L2)の総光量を算出する。
なお、例えば、光量算出部16Aは、測距装置10の光量算出部15Bと同様に、実走査軌道判定部15Aから光走査部12の実際の走査軌道に関する情報を取得し、また光源部11からパルス光L1の出射タイミングに関する情報を取得し、これを考慮して対象領域(単位領域)及び算出時間(単位時間)を設定する。
そして、制御部16は、光量算出部16によって算出されたパルス光L1の対象領域(単位領域)毎の総光量に基づいて、例えば算出後の走査周期から光源部11によるパルス光L1の出射を制御する光源制御部16Bを有する。例えば、図5Bに示すように、1つの走査周期内におけるタイミングt1の対象領域RC(t1)に向けてのパルス光L1の光量が値A2以上であると算出された場合、光源制御部16Bは、次の走査周期における対象領域RC(t1)に向けたパルス光L1の出射頻度又は強度を下げる等の制御を行ってもよい。
上記したように、本実施例においては、制御部16は、パルス光L1の光走査部12からの出射方向(光走査部12を基準とした走査光L2の投射方向)に応じて算出対象領域RC(単位領域)を変位させるように構成されている。これによって、例えば測距点MPの各々に対して正確に光量算出を行うことができ、確実にかつ詳細に光量調節を行うことができる。
10、10A 測距装置
11 光源部
12 光走査部
13 測距部
15、16 制御部
11 光源部
12 光走査部
13 測距部
15、16 制御部
Claims (6)
- 投射した光が対象物で反射した反射光を受光して前記対象物までの距離を測定する測距装置であって、
パルス光を出射する光源部と、
前記パルス光によって所定の領域を走査する光走査部と、
前記所定の領域内の一部の領域である単位領域に向けて単位時間内に出射された前記パルス光の光量に基づいて、前記パルス光の出射を制御する制御部と、を有することを特徴とする測距装置。 - 前記制御部は、前記所定の領域内に複数の前記単位領域を区画し、前記複数の前記単位領域の各々に向けて前記単位時間内に出射された前記パルス光の光量に基づいて、前記複数の前記単位領域の各々に向けた前記パルス光の出射を制御することを特徴とする請求項1に記載の測距装置。
- 前記制御部は、前記パルス光の前記光走査部からの出射方向に応じて前記単位領域を変位させることを特徴とする請求項1に記載の測距装置。
- 前記光源部は、所定の時間間隔で前記パルス光を出射するように構成され、
前記制御部は、前記単位領域に向けて前記単位時間内に出射された前記パルス光の光量に基づいて、前記パルス光の出射頻度又は前記パルス光の強度を調整する制御を行うことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1つに記載の測距装置。 - 前記制御部は、前記単位領域内における前記単位時間当たりの前記パルス光の光量が所定の範囲内となるように、前記パルス光の出射を制御することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1つに記載の測距装置。
- 前記光走査部は、前記所定の領域内の仮想の面を見たときに走査軌跡が交差する交差点を有し、
前記制御部は、前記交差点への前記パルス光の出射及び非出射を切替える制御を行うことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1つに記載の測距装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2017215382A JP2019086423A (ja) | 2017-11-08 | 2017-11-08 | 測距装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2017215382A JP2019086423A (ja) | 2017-11-08 | 2017-11-08 | 測距装置 |
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JP2019086423A true JP2019086423A (ja) | 2019-06-06 |
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Family Applications (1)
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JP2017215382A Pending JP2019086423A (ja) | 2017-11-08 | 2017-11-08 | 測距装置 |
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Country | Link |
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JP (1) | JP2019086423A (ja) |
-
2017
- 2017-11-08 JP JP2017215382A patent/JP2019086423A/ja active Pending
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