JP2019085671A - 衣料 - Google Patents

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Abstract

【課題】精度よく三次元姿勢情報を検知可能であり、かつ着用快適性および着脱容易性に優れた、モーションセンサーを備えてなる衣料を提供する。【解決手段】モーションセンサーを備えてなる衣料であって、ヨコ方向およびタテ方向のうち少なくともどちらか一方のストレッチ性が10〜250%の範囲内であり、かつ単繊維径が50〜3000nmの極細繊維を含む布帛を含む。【選択図】なし

Description

本発明は、モーションセンサーを備えてなる衣料であって、モーションセンサーを適切に身体に密着させ、精度よく3次元姿勢情報を検知可能であり、かつ着用快適性および着脱容易性に優れた衣服に関する。
近年、各種モーションセンサーを用いた3次元姿勢情報計測システムが開発されており、スポーツ工学、リハビリテーション工学、ロボット工学、作業者管理など他分野で応用されている。(例えば、特許文献1参照。)
しかしながら、これらのモーションセンサーを適切に身体に密着させ、精度よく三次元姿勢情報を検知可能であり、かつ着用快適性および着脱容易性に優れた衣料は、これまであまり提案されていない。
特許第5388473号公報
本発明は上記の背景に鑑みなされたものであり、その目的はモーションセンサーを適切に身体に密着させ、精度よく三次元姿勢情報を検知可能であり、かつ着用快適性および着脱容易性に優れた衣料を提供することにある。
本発明者は上記の課題を達成するため鋭意検討した結果、モーションセンサーを備えてなる衣料において、極細繊維を含み、かつストレッチ性を有する布帛を用いると、身体を動かしてもセンサーと身体との密着性の変化が小さく、かつモーションセンサーが確実に身体に密着し精度よく三次元姿勢情報を検知可能であり、かつ着用快適性および着脱容易性に優れることを見出し、さらに鋭意検討を重ねることにより本発明を完成するに至った。
かくして、本発明によれば「モーションセンサーを備えてなる衣料であって、ヨコ方向およびタテ方向のうち少なくともどちらか一方のストレッチ性が10〜250%であり、かつ単繊維径が50〜3000nmの極細繊維を含む布帛を、含むことを特徴とする衣料。」が提供される。
その際、前記布帛が、衣料のモーションセンサー配置部分の裏面に配されていることが好ましい。また、前記布帛において、ヨコ方向およびタテ方向のうち少なくともどちらか一方のストレッチ性が20〜160%の範囲内であることが好ましい。また、前記布帛の伸長回復性が70%以上であることが好ましい。また、前記布帛の摩擦係数が1.0以上であることが好ましい。また、前記布帛がポリエステル繊維からなることが好ましい。
本発明の衣料において、衣料が前記布帛と他の布帛とで構成されることが好ましい。その際、前記布帛および/または他の布帛が編物からなることが好ましい。また、前記編物が経編組織を有することが好ましい。また、前記布帛および/または他の布帛に吸水加工が施されていることが好ましい。また、前記布帛および/または他の布帛において、目付けが70〜300g/mの範囲内であることが好ましい。また、前記モーションセンサーが慣性センサーであることが好ましい。また、前記モーションセンサーの取付け方法が面ファスナーであることが好ましい。
本発明によれば、モーションセンサーを備えてなる衣料であって、精度よく三次元姿勢情報を検知可能であり、かつ着用快適性および着脱容易性に優れたな衣料が得られる。
以下、本発明の実施の形態について詳細に説明する。まず、本発明はモーションセンサーを備えてなる衣料であって、ヨコ方向およびタテ方向のうち少なくともどちらか一方のストレッチ性が10〜250%の範囲内であり、かつ繊維径が50〜3000nmの極細繊維を含む布帛を含む。
ここで、前記極細繊維において単繊維径が50〜3000nm(好ましくは100〜800nm)であることが肝要である。該単繊維径が3000nmより大きいと、布帛が身体に密着しにくく、精度よく三次元姿勢情報を検知できないおそれがある。逆に該単繊維径が50nmより小さいと製造が困難になるおそれがある。
前記極細繊維において、繊維形態は長繊維(マルチフィラメント)でもよいし短繊維(紡績糸)でもよいが、精度よく三次元姿勢情報を検知する上で長繊維(マルチフィラメント)が好ましい。
その際、長繊維(マルチフィラメント)の総繊度としては、33〜220dtexの範囲内であることが好ましい。また、長繊維(マルチフィラメント)のフィラメント数としては50〜30000本(より好ましくは100〜10000本)の範囲内であることが好ましい。
また、前記極細繊維の単繊維断面形状としては、通常の丸断面でもよいが、丸断面以外の異型断面形状であってもよい。かかる異型断面形状としては、三角、四角、十字、扁平、くびれ付扁平、H型、W型などが例示される。その際、扁平な断面形状の、長手中心線方向の長さBの、この長手中心線方向に直角をなして交差する方向における最大幅C1に対する比B/C1により表される断面扁平度が2〜6(より好ましくは3.1〜5.0)の範囲内であることが、布帛のソフト性の点で好ましい。また、その幅の最大値C1の、最小値C2に対する比C1/C2が、1.05〜4.00(より好ましくは1.1〜1.5)の範囲内であることが、布帛の吸水性の点で好ましい。
前記布帛は前記極細繊維のみで構成されていてもよいし、前記極細繊維と他の繊維とで構成されていてもよい。例えば、鞘部に前記極細繊維が配され、芯部に極細繊維よりも単繊維繊度の大きい繊維(弾性繊維など)が配された芯鞘型複合糸や混繊糸でもよい。また、前記極細繊維と他の繊維とを交織または交編してもよい。
前記布帛において構成する繊維(前記極細繊維や他の繊維)の種類は特に制限されず、ポリエステル繊維、アクリル繊維、ナイロン繊維、レーヨン繊維、アセテート繊維、さらには、綿、ウール、絹などの天然繊維やこれらを複合したものが使用可能である。特にポリエステル繊維が好ましい。
かかるポリエステルとしては、テレフタル酸を主たる酸成分とし、炭素数2〜6のアルキレングリコール、すなわちエチレングリコール、トリメチレングリコール、テトラメチレングリコール、ペンタメチレングリコール、ヘキサメチレングリコールからなる群より選ばれた少なくとも1種を主たるグリコール成分とするポリエステルが好ましい。なかでも、エチレングリコールを主たるグリコール成分とするポリエステル(ポリエチレンテレフタレート)またはトリメチレングリコールを主たるグリコール成分とするポリエステル(ポリトリメチレンテレフタレート)が特に好ましい。
かかるポリエステルには、必要に応じて少量(通常30モル%以下)の共重合成分を有していてもよい。その際、使用されるテレフタル酸以外の二官能性カルボン酸としては、例えばイソフタル酸、ナフタリンジカルボン酸、ジフェニルジカルボン酸、ジフェノキシエタンジカルボン酸、β−ヒドロキシエトキシ安息香酸、p−オキシ安息香酸、5−ナトリウムスルホイソフタル酸、アジピン酸、セバシン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸のごとき芳香族、脂肪族、脂環族の二官能性カルボン酸をあげることができる。また、上記グリコール以外のジオール化合物としては、例えばシクロヘキサン−1,4−ジメタノール、ネオペンチルグリコール、ビスフェノールA、ビスフェノールSのごとき脂肪族、脂環族、芳香族のジオール化合物およびポリオキシアルキレングリコール等をあげることができる。
前記ポリエステルは任意の方法によって合成したものでよい。例えばポリエチレンテレフタレートの場合について説明すると、テレフタル酸とエチレングリコールとを直接エステル化反応させるか、テレフタル酸ジメチルのごときテレフタル酸の低級アルキルエステルとエチレングリコールとをエステル交換反応させるかまたはテレフタル酸とエチレンオキサイドとを反応させるかしてテレフタル酸のグリコールエステルおよび/またはその低重合体を生成させる第1段階の反応と、第1段階の反応生成物を減圧下加熱して所望の重合度になるまで重縮合反応させる第2段階の反応によって製造されたものでよい。また、前記ポリエステルは、マテリアルリサイクルまたはケミカルリサイクルされたポリエステル、または、特開2004−270097号公報や特開2004−211268号公報に記載されているような、特定のリン化合物およびチタン化合物を含む触媒を用いて得られたポリエステルであってもよい。さらには、ポリ乳酸やステレオコンプレックスポリ乳酸などの生分解性を有するポリエステルでもよい。
前記ポリエステルに紫外線吸収剤がポリエステル重量対比0.1重量%以上(好ましくは0.1〜5.0重量%)含まれていると、布帛に紫外線遮蔽性が付加され好ましい。かかる紫外線吸収剤としては、ベンゾオキサジン系有機紫外線吸収剤、ベンゾフェノン系有機紫外線吸収剤、ベンゾトリアゾール系有機紫外線吸収剤、サリチル酸系有機紫外線吸収剤などが例示される。なかでも、紡糸の段階で分解しないという点からベンゾオキサジン系有機紫外線吸収剤が特に好ましい。
かかるベンゾオキサジン系有機紫外線吸収剤としては、特開昭62−11744号公報に開示されたものが好適に例示される。すなわち、2−メチル−3,1−ベンゾオキサジン−4−オン、2−ブチル−3,1−ベンゾオキサジン−4−オン、2−フェニル−3,1−ベンゾオキサジン−4−オン、2,2’−エチレンビス(3,1−ベンゾオキサジン−4−オン)、2,2’−テトラメチレンビス(3,1−ベンゾオキサジン−4−オン)、2,2’−p−フェニレンビス(3,1−ベンゾオキサジン−4−オン)、1,3,5−トリ(3,1−ベンゾオキサジン−4−オン−2−イル)ベンゼン、1,3,5−トリ(3,1−ベンゾオキサジン−4−オン−2−イル)ナフタレンなどである。
また、前記ポリエステルに艶消し剤(二酸化チタン)がポリエステル重量対比0.2重量%以上(好ましくは0.3〜2.0重量%)含まれていると、布帛に防透性が付加され好ましい。
さらに前記ポリエステルには、必要に応じて、微細孔形成剤(有機スルホン酸金属塩)、着色防止剤、熱安定剤、難燃剤(三酸化二アンチモン)、蛍光増白剤、着色顔料、帯電防止剤(スルホン酸金属塩)、吸湿剤(ポリオキシアルキレングリコール)、抗菌剤、その他の無機粒子の1種以上が含まれていてもよい。
前記布帛の組織は特に限定されず、編物、織物、不織布いずれでもよい。例えば、平織、綾織、サテンなどの織組織を有する織物や、天竺、スムース、フライス、鹿の子、そえ糸編、デンビー、ハーフなどの編組織を有する編物、不織布などが好適に例示されるが、これらに限定されるものではない。層数も単層でもよいし、2層以上の多層であってもよい。なかでも編物が好ましい。
前記布帛は、前記極細繊維を用いて常法により製編織することができる。その際、前記極細繊維は、特許第4473867号公報に記載のような海島型複合繊維の海成分を溶解除去することによっても製造することも可能である。かかる海島型複合繊維は、例えば以下の方法により製造することができる。すなわち、海成分ポリマーと島成分ポリマーとを用い溶融紡糸する。溶融紡糸に用いられる紡糸口金としては、島成分(好ましい島数は100〜2000)を形成するための中空ピン群や微細孔群を有するものなど任意のものを用いることができる。吐出された海島型複合繊維は、冷却風によって固化され、好ましくは400〜6000m/分で溶融紡糸された後に巻き取られる。得られた未延伸糸は、別途延伸工程をとおして所望の強度・伸度・熱収縮特性を有する複合繊維とすることが好ましい。あるいは、吐出された海島型複合繊維を一旦巻き取ることなく一定速度でローラーに引き取り、引き続いて延伸工程を通した後に巻き取る方法でも構わない。
かくして得られた海島型複合繊維(マルチフィラメント)において、単繊維繊度、フィラメント数、総繊度としてはそれぞれ単繊維繊度0.5〜10.0dtex、フィラメント数5〜75本、総繊度30〜170dtexの範囲内であることが好ましい。また、かかる海島型複合繊維の沸水収縮率としては5〜30%の範囲内であることが好ましい。
前記海島複合型繊維(または海島複合型繊維を含む布帛)にアルカリ水溶液処理を施し、前記海島型複合繊維の海成分をアルカリ水溶液で溶解除去すると、極細繊維が得られる。その際、アルカリ水溶液処理の条件としては、濃度3〜4%のNaOH水溶液を使用し55〜65℃の温度で処理するとよい。
また、前記極細繊維は、花弁型複合繊維やサイドバイサイド型複合繊維などの複合繊維を割繊してなる極細繊維や、通常の紡糸、延伸工程により得られた極細繊維でもよい。
前記布帛において、ヨコ方向およびタテ方向のうち少なくともどちらか一方のストレッチ性が10〜250%(好ましくは20〜160%)の範囲内であることが肝要である。ヨコ方向およびタテ方向ともにストレッチ性が10%より小さいと、身体を動かした際にモーションセンサーと身体との密着性の変化が大きくなり、またモーションセンサーのズレなどが発生して三次元姿勢情報の検知精度が低下するおそれがある。またヨコ方向およびタテ方向ともにストレッチ性が250%より大きいと、身体を動かした際に布帛ごとモーションセンサーがズレて三次元姿勢情報の検知精度が低下するおそれがある。
また、前記布帛において、ヨコ方向およびタテ方向のうち少なくともどちらか一方の伸長回復性が70%以上(より好ましくは90%以上)であることが好ましい。ヨコ方向およびタテ方向ともに伸長回復性が70%より低いと、身体を動かした際に布帛が身体に追従せず、三次元姿勢情報の検知精度が低下するおそれがある。
前記布帛において、前記極細繊維以外の繊維を含んでいてもよい。また、前記布帛に、常法の染色加工、吸水加工、起毛加工、紫外線遮蔽あるいは抗菌剤、消臭剤、防虫剤、蓄光剤、再帰反射剤、マイナスイオン発生剤、撥水剤等の機能を付与する各種加工を付加適用してもよい。
本発明の衣料において、衣料が前記布帛(前記極細繊維を含む布帛)と他の布帛(前記極細繊維を含まない布帛)とで構成されることが好ましい。その際、前記布帛(前記極細繊維を含む布帛)と他の布帛(前記極細繊維を含まない布帛)との重量比率としては(前者:後者)5:95〜80:20の範囲内であることが好ましい。前記布帛の重量比率が該範囲より小さいと、衣料のグリップ力が足りず、身体を動かした際に布帛ごとモーションセンサーがずれて三次元姿勢情報の検知精度が低下するおそれがある。また、逆に前記布帛の重量比率が該範囲より大きいと、衣料のグリップ力が高すぎて着脱時の不快感が増すおそれがある。
ここで、他の布帛を構成する繊維や織編物組織は特に限定されず、前記布帛と同様でよい。特に編物からなることが好ましく、経編組織を有することが好ましい。また、各種加工を付加適用してもよく、特に吸水加工を施すことが好ましい。
本発明の衣料は、前記布帛(極細繊維を含む布帛)と必要に応じて他の布帛とを用いて縫製し、モーションセンサーを取り付けることにより得られる。
その際、モーションセンサーの取付け方法は特に限定されず、例えば、面ファスナー、スナップ、粘着剤、縫着、磁石、ポケット等が例示されるが、これらに限定されるものではない。なかでも面ファスナーが好ましい。
その際、前記布帛(極細繊維を含む布帛)が、衣料のモーションセンサー配置部分の裏面(肌側面)に配されていると、モーションセンサーを適切に身体に密着させ、精度よく3次元姿勢情報を検知可能となり好ましい。
また、前記モーションセンサーとしては、加速度センサー、ジャイロセンサー、地磁気センサーなどの慣性センサー、光学式センサー、機械式センサー、磁気式センサー、画像式センサーなどが例示されるが特に限定されるものではない。なかでも慣性センサーが好ましい。
また、センサーで得られたデータは解析し、スポーツ工学、リハビリテーション工学、ロボット工学、作業者管理などの行動分析に用いてもよい。また、それらのデータはスポーツ競技等で判定が必要な場合や、見守り、医療分野の判定基準として採用してもよい。
また、センサーで得られたデータとその他のエレクトロニクス端末を組み合わせて複合的な製品を展開してもよい。複合的なサービスとしては、センサーで得られたデータに対応して光および音などの二次媒体でアナウンスを行うことができるサービスや、他のバイタルデータ(心拍数、血圧、呼吸、体温、肌乾燥など)との相関を調査して利用するサービスが挙げられる。
ここで、センサーで得られたデータを用いてITサービスを実施してもよい。ITサービスとしては、前記データの売買、前記データを利用して開発したアプリケーションを提供するサービスなどが挙げられる。また、前記サービスをスポーツ施設、病院、介護施設、現場作業などでモニタリングするサービスに利用し、遠隔地からサービスを提供できるような支援に用いてもよい。
本発明の衣料は、前記布帛を含むので、身体を動かしてもセンサーと身体との密着性の変化が小さく、かつモーションセンサーを確実に身体に密着させ精度よく三次元姿勢情報を検知可能であり、かつ着用快適性及び着脱容易性に優れた衣料となる。
なお、かかる衣料には、スポーツ衣料、ダンスや舞踊衣料、紳士衣料、婦人衣料、アウター、インナー、寝衣、ベスト、腹巻、帽子、手袋、靴下などが含まれる。
以下、実施例をあげて本発明を詳細に説明するが、本発明はこれらによって何ら限定されるものではない。なお、実施例中の各物性は下記の方法により測定したものである。
(1)ストレッチ性およびストレッチ回復性
布帛から、ヨコ方向およびタテ方向のいずれか一方に、巾5cm、長さ20cmの試験片を2枚採取し、試験片とする。自記記録装置付定速伸長形引張試験機を用い、試験片に対し、初荷重196.1mN(20gf)を加え、つかみ間隔10cm、引張速度30cm/minで14.7N(1.5kgf)定荷重まで引き伸ばし、伸長率、すなわちストレッチ性(%)を、小数点一桁を四捨五入して算出する。
引き続き、その後1分間放置し、次に同速度でもとに位置に戻す。3分間放置後、スケールで残留伸び(0.01cmまで)を測定する。描かれた荷重−伸長曲線からつぎの式で伸長回復率、すなわちストレッチ回復性(%)を、小数点一桁を四捨五入して算出する。
E(%)=((L−L1)/L)×100
ここでそれぞれ、E:伸長回復率、L=一定伸び(mm)、L1=残留伸び(mm)である。
上記の操作を同一試験片に対して3回繰り返し行い、その作業を各条件で2枚の試験片に対してそれぞれ実施する。ストレッチ性およびストレッチ回復性については合計6点の測定値の平均値を算出する。
(2)摩擦係数
底面積5×8cm、高さ3cm、重量98cN(100g)の木製ヘッドに試料を取り付けたのち、シリコンゴムを敷いた平滑台にヘッドを乗せ、自記記録装置付定速伸長形引張試験機を用いて移動速度100mm/minにてヘッドを移動させ、移動距離10mm−150mmにおける抵抗力(g)の平均値を計測し、100で割った数値を算出した。
(3)運動時の三次元姿勢情報の精度
モーションセンサーとして、Xsens(イクスセンス)社のモーションキャプチャシステムMVN−awindaの慣性式センサーを取り付けた衣料を着用し、静止状態でキャリブレーションを行った後に、その場で跳びあがって同じ姿勢で着地するという動作を10回繰り返し行い、着地時の各センサーの座標値(x軸,y軸,Z軸)とキャリブレーション直後の各センサーの座標値(x軸,y軸,Z軸)の差の平均値を算出した。平均値が5cm以内の場合を「精度が非常に良い」、平均値が10cm以内の場合を「精度が良い」とし、10cm以上の場合を「精度が悪い」とした。
(4)着用快適性
縫製した衣料を被験者5名が着用し、規定の動きを実施しその後、衣料の着用快適性を「良い」「ふつう」「悪い」の3段階で官能評価した。なお、規定の動きとは、両腕を全力でそれぞれ10回ずつ振り回した後に両脚をそれぞれ10回激しく蹴り上げさらにその場で全速力で走る動作を50回行う動きを指す。
(5)着脱容易性
縫製した衣料の着脱の繰り返し(3回)を被験者5名が実施しその後、衣料の着脱容易性を「良い」「ふつう」「悪い」の3段階で官能評価した。なお、規定の動きとは、両腕を全力でそれぞれ10回ずつ振り回した後に両脚をそれぞれ10回激しく蹴り上げさらにその場で全速力で走る動作を50回行う動きを指す。
[実施例1]
ポリエステル仮撚捲縮加工糸44dtex/36fil(単繊維繊度1.22dtex)とポリウレタン弾性糸 44dtex/1filとを用いて32Gトリコット機を使用してデンビー組織の編地を編成した。そして該編地に通常の染色仕上げ加工を行い、ファイナルセット工程で吸水加工を施した。なお、かかる吸水加工としては、親水化剤(ポリエチレンテレフタレート−ポリエチレングリコール共重合体)を編地に編地重量に対して0.30重量%付着させた。
かくして得られた編地は目付け200g/m、密度70コース/2.54cm、69ウェール/2.54cm、伸縮性:タテ73.8%、ヨコ52.6%、伸長回復性:タテ97.1%、ヨコ97.2%、摩擦係数:0.86であった(以後布帛1と表現する)。
一方、ポリエステル仮撚り加工糸33dtex/36filとポリウレタン弾性糸 44dtex/1filと以下の海島型複合繊維56dtex/10filを用いて28Gダブル丸編機を使用してハニカムベア組織の編地を編成した。
かかる海島型複合繊維は下記のようにして製造した。島成分としてポリエチレンテレフタレート(280℃における溶融粘度が1200ポイズ)、海成分として5−ナトリウムスルホイソフタル酸6モル%と数平均分子量4000のポリエチレングリコール6重量%を共重合したポリエチレンテレフタレート(280℃における溶融粘度が1750ポイズ)を用い(溶解速度比(海/島)=230)、海:島=30:70、島数=836の海島型複合未延伸繊維を、紡糸温度280℃、紡糸速度1500m/分で溶融紡糸して一旦巻き取った。得られた未延伸糸を、延伸温度80℃、延伸倍率2.5倍でローラー延伸し、次いで150℃で熱セットして巻き取った。得られた海島型複合延伸糸は56dtex/10filであり、透過型電子顕微鏡TEMによる繊維横断面を観察したところ、島の形状は丸形状でかつ島の径は700nmであった。
そして、該編地に通常の染色仕上げ加工および減量加工を行い、海島型複合繊維を単繊維径700nmの極細繊維とした。なお、減量加工は2.5%NaOH水溶液で、70℃にて30%アルカリ減量した。次いで、ファイナルセット工程で吸水加工を施した。なお、かかる吸水加工としては、親水化剤(ポリエチレンテレフタレート−ポリエチレングリコール共重合体)を編地に編地重量に対して0.30重量%付着させた。
かくして得られた編地において、目付け177g/m、密度82コース/2.54cm、52ウェール/2.54cm、伸縮性:タテ52.9%、ヨコ42.5%、伸長回復性:タテ91.7%、ヨコ92.7%、摩擦係数:2.18であった(以後布帛2と表現する)。
そして、布帛1を全体重量の70%、布帛2を全体重量の30%(具体的にはトップスの両腕部外側および胴口〜5cm、およびボトムスの両脚部外側と袖口〜3cmの部分を布帛2の高摩擦抵抗面が肌側に位置するように縫製した。)用いてスポーツ衣料を縫製した後、トップスの両腕部外側、胴口〜5cm、ボトムスの両脚部外側、袖口〜3cmにモーションセンサーを取り付けて、モーションセンサーを備えてなる衣料を得た。
かかる衣料は、運動時の三次元姿勢情報の精度が非常に良く、かつ着用快適性及び着脱容易性の良い衣料であった。
[実施例2]
ポリエステル仮撚捲縮加工糸 44dtex/36fil(単繊維繊度1.22dtex)とポリウレタン弾性糸 44dtex/1filとを用いて28Gシングル丸編機を使用して天竺組織の編地を編成した。そして該編地に通常の染色仕上げ加工を行い、ファイナルセット工程で吸水加工を施した。
なお、かかる吸水加工としては、親水化剤(ポリエチレンテレフタレート−ポリエチレングリコール共重合体)を編地に編地重量に対して0.30重量%付着させた。
かくして得られた編地は目付け130g/m、密度65コース/2.54cm、69ウェール/2.54cm、伸縮性:タテ115.3%、ヨコ120.6%、伸長回復性:タテ97.4%、ヨコ94.0%、摩擦係数:0.78であった(以後布帛3と表現する)。
次いで、布帛3を全体重量の70%、実施例1と同じ布帛2を全体重量の30%(具体的にはトップスの両腕部外側および胴口〜5cm、およびボトムスの両脚部外側および袖口〜3cmの部分を布帛2の高摩擦抵抗面が肌側に位置するように縫製した。)用いてスポーツ衣料を縫製した後、トップスの両腕部外側、胴口〜5cm、ボトムスの両脚部外側、袖口〜3cmにモーションセンサーを取り付けて、モーションセンサーを備えてなる衣料を得た。
かかる衣料は、運動時の三次元姿勢情報の精度が非常に良く、かつ着用快適性および着脱容易性の良い衣料であった。
[比較例1]
布帛1のみを用いてスポーツ衣料を縫製した後、トップスの両腕部外側、胴口〜5cm、ボトムスの両脚部外側、袖口〜3cmにモーションセンサーを取り付けて、モーションセンサーを備えてなる衣料を得た。モーションセンサーを備えてなる衣料を得た。かかる衣料は、運動時の三次元姿勢情報の精度が悪く、着用快適性および着脱容易性の良い衣料であった。
[比較例2]
布帛3のみを用いてスポーツ衣料を縫製した後、トップスの両腕部外側、胴口〜5cm、ボトムスの両脚部外側、袖口〜3cmにモーションセンサーを取り付けて、モーションセンサーを備えてなる衣料を得た。モーションセンサーを備えてなる衣料を得た。かかる衣料は、運動時の三次元姿勢情報の精度が悪く、着用快適性および着脱容易性の良い衣料であった。
本発明によれば、精度よく三次元姿勢情報を検知可能であり、かつ着用快適性および着脱容易性に優れた、モーションセンサーを備えてなる衣料が提供され、その工業的価値は極めて大である。

Claims (13)

  1. モーションセンサーを備えてなる衣料であって、ヨコ方向およびタテ方向のうち少なくともどちらか一方のストレッチ性が10〜250%の範囲内であり、かつ単繊維径が50〜3000nmの極細繊維を含む布帛を、含むことを特徴とする衣料。
  2. 前記布帛が、衣料のモーションセンサー配置部分の裏面に配されている、請求項1に記載の衣料。
  3. 前記布帛において、ヨコ方向およびタテ方向のうち少なくともどちらか一方のストレッチ性が20〜160%の範囲内である、請求項1または請求項2に記載の衣料。
  4. 前記布帛の伸長回復性が70%以上である、請求項1〜3のいずれかに記載の衣料。
  5. 前記布帛の摩擦係数が1.0以上である、請求項1〜4のいずれかに記載の衣料。
  6. 前記布帛がポリエステル繊維からなる、請求項1〜5のいずれかに記載の衣料。
  7. 衣料が前記布帛と他の布帛とで構成される、請求項1〜6のいずれかに記載の衣料。
  8. 前記布帛および/または他の布帛が編物からなる、請求項7に記載の衣料。
  9. 前記編物が経編組織を有する、請求項8に記載の衣料。
  10. 前記布帛および/または他の布帛に吸水加工が施されている、請求項7に記載の衣料。
  11. 前記布帛および/または他の布帛において、目付けが70〜300g/mの範囲内である、請求項7に記載の衣料。
  12. 前記モーションセンサーが慣性センサーである、請求項1〜11のいずれかに記載の衣料。
  13. 前記モーションセンサーの取付け方法が面ファスナーである、請求項1〜12のいずれかに記載の衣料。
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