JP2019085477A - ゴム組成物、加硫ゴム、及びタイヤ - Google Patents

ゴム組成物、加硫ゴム、及びタイヤ Download PDF

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Abstract

【課題】氷上性能と耐摩耗性能のバランスに優れるタイヤが得られるゴム組成物、加硫ゴム及び氷上性能と耐摩耗性能のバランスに優れるタイヤを提供する。【解決手段】ゴム成分と、前記ゴム成分100質量部に対する含有量が0.5質量部以上10質量部未満、カラヤガム、タマリンドシードガム、ローカストビーンガム、キサンタンガム及びグアーガムからなる群より選ばれる少なくとも1つの増粘剤と、充填剤と、発泡剤と、加硫剤と、を含有するゴム組成物。【選択図】なし

Description

本発明は、ゴム組成物、加硫ゴム、及びタイヤに関する。
従来より、車両の安全性を向上させる観点から、乾燥路面のみならず、湿潤路面、氷雪路面等の様々な路面上でのタイヤの制動性、駆動性等を向上させるために、種々の検討がなされている。
例えば、滑り抵抗、着雪或いは凍結路面のグリップ等のタイヤの挙動を改善するため、少なくとも一つのジエンエラストマー、一つの補強用充填剤及び一つの加硫系に基づく組成物を有するタイヤトレッドであって、組成物がキサンタンガム粉末をエラストマー100部に対して10〜40質量部の割合で含むものが開示されている(例えば、特許文献1参照)。また、キサンタンガム粉末に代えて、グアーガム粉末を含むものも開示されている(例えば、特許文献2参照)。
特表2010−514868号公報 特表2010−514867号公報
特許文献1及び2のように、キサンタンガム、グアーガム等を配合することにより、タイヤの氷上性能を向上することが検討されているが、背反性能である耐摩耗性能と氷上性能を両立することができなかった
本発明は、氷上性能と耐摩耗性能のバランスに優れるタイヤが得られるゴム組成物、加硫ゴム及び氷上性能と耐摩耗性能のバランスに優れるタイヤを提供することを目的とし、該目的を解決することを課題とする。
<1> ゴム成分と、前記ゴム成分100質量部に対する含有量が0.5質量部以上10質量部未満の、カラヤガム、タマリンドシードガム、ローカストビーンガム、キサンタンガム及びグアーガムからなる群より選ばれる少なくとも1つの増粘剤と、充填剤と、発泡剤と、加硫剤と、を含有するゴム組成物である。
<2> 前記増粘剤が、キサンタンガム及びグアーガムからなる群より選ばれる少なくとも1つを含む<1>に記載のゴム組成物である。
<3> 更に、親水性短繊維を含有する<1>または<2>に記載のゴム組成物である。
<4> <1>〜<3>のいずれか1つに記載のゴム組成物を加硫した加硫ゴムであって、発泡率が5〜30%である加硫ゴムである。
<5> <4>に記載の加硫ゴムを用いたタイヤである。
本発明によれば、氷上性能と耐摩耗性能のバランスに優れるタイヤが得られるゴム組成物、加硫ゴム及び氷上性能と耐摩耗性能のバランスに優れるタイヤを提供することができる。
<ゴム組成物>
本発明のゴム組成物は、ゴム成分と、前記ゴム成分100質量部に対する含有量が0.5質量部以上10質量部未満の、カラヤガム、タマリンドシードガム、ローカストビーンガム、キサンタンガム及びグアーガムからなる群より選ばれる少なくとも1つの増粘剤と、充填剤と、発泡剤と、加硫剤と、を含有する。
なお、本発明のゴム組成物は、加硫前の未加硫ゴム組成物であり、本発明のゴム組成物を加硫することで、加硫ゴムが得られる。
タイヤが凍結した路面上でスリップを起こすのは、主として、路面上の氷とタイヤとの間に水の膜が生じることに起因する。凍結路面を走行するタイヤは、通常、発泡状態の加硫ゴムが用いられており、氷とタイヤとの間の水をタイヤ(特にトレッド)の気泡に取り込んでタイヤ表面を氷路面に密着させ、路面とタイヤとの接触面積を増やして、スリップを防止する。キサンタンガム、グアーガム等の多糖類は吸水性を有するため、多糖類を含むタイヤは、タイヤトレッドの気泡に、凍結路面の氷とタイヤの間の水を引き込み易いと考えられる。
一方、発泡状態の加硫ゴム(発泡ゴムと称することがある)であるタイヤは多くの気泡を有するため、摩耗し易い。キサンタンガム、グアーガム等の多糖類は、気泡の存在により摩耗し易い発泡ゴムを、更に脆くする作用も有している。そのため、特許文献1及び2で用いられているような多量の多糖類を、ゴム組成物が含有するタイヤは、氷上性能と耐摩耗性とを両立することが困難であった。
これに対し、本発明のゴム組成物を加硫した加硫ゴムを用いたタイヤは、氷上性能と耐摩耗性能のバランスに優れる。
これは、次の理由によるものと推察される。
本発明のゴム組成物は、多糖類の中でも、特に増粘性の高いカラヤガム、タマリンドシードガム、ローカストビーンガム、キサンタンガム及びグアーガムの少なくとも1つを含む。これにより、発泡ゴムの気泡に水が集まり易く、凍結路面の氷とタイヤとの間の水を排除して、タイヤと凍結路面とが直接接触し易くなり、タイヤのグリップ性が上がるものと考えられる。
一方、カラヤガム、タマリンドシードガム、ローカストビーンガム、キサンタンガム及びグアーガムの少なくとも1つの増粘剤は、ゴム成分100質量部に対する含有量が0.5質量部以上10質量部未満となる少量で、ゴム組成物に含まれるため、発泡ゴムの脆弱化に寄与しにくく、耐摩耗性も損ねにくいと考えられる。
以上より、本発明のゴム組成物を加硫した加硫ゴムを用いたタイヤは、氷上性能と耐摩耗性能のバランスに優れると考えられる。
以下、本発明のゴム組成物の詳細について説明する。
〔ゴム成分〕
本発明のゴム組成物に用いるゴム成分としては、特に制限はなく、天然ゴム(NR)の他、ポリイソプレンゴム(IR)、スチレン−ブタジエン共重合体ゴム(SBR)、ポリブタジエンゴム(BR)、エチレン−プロピレン−ジエンゴム(EPDM)、クロロプレンゴム(CR)、ハロゲン化ブチルゴム、アクリロニリトル−ブタジエンゴム(NBR)等の合成ゴムを使用することができ、中でも、天然ゴム(NR)、スチレン−ブタジエン共重合体ゴム(SBR)、ポリブタジエンゴム(BR)が好ましい。これらゴム成分は、1種単独で用いてもよく、2種以上組み合わせて用いてもよい。
〔増粘剤〕
本発明のゴム組成物は、カラヤガム、タマリンドシードガム、ローカストビーンガム、キサンタンガム及びグアーガムからなる群より選ばれる少なくとも1つの増粘剤を、ゴム成分100質量部に対して、0.5質量部以上10質量部未満含有する。
ゴム組成物が上記増粘剤を含有することで、発泡ゴムであるタイヤ(特にトレッド)の気泡に、凍結路面上の水が吸水され易く、凍結路面に対するタイヤのグリップ性能が向上することから、タイヤの氷上性能に優れる。増粘剤は上記5種の中から1種のみ用いてもよいし、2種以上を混合して用いてもよい。
増粘効果が高く、タイヤの氷上性能をより向上する観点から、増粘剤は、キサンタンガム及びグアーガムからなる群より選ばれる少なくとも1つを含むことが好ましい。
また、上記増粘剤のゴム組成物中の含有量がゴム成分100質量部に対して0.5質量部未満であると、タイヤの氷上性能が十分でなく、10質量部以上となると、加硫ゴム及びタイヤが脆くなり、耐摩耗性に優れない。増粘剤のゴム組成物中の含有量は、ゴム成分100質量部に対して、0.7質量部以上10質量部未満であることが好ましく、0.9質量部以上8質量部以下であることがより好ましく、1質量部以上6質量部以下であることが更に好ましい。
〔充填剤〕
本発明のゴム組成物は充填剤を含有する。
ゴム組成物が充填剤を含有することで、加硫ゴムとタイヤの耐摩耗性を向上することができる。
充填剤は、特に制限されず、例えば、ゴム組成物を補強する補強性充填剤が用いられる。補強性充填剤としては、例えば、シリカ、カーボンブラック等が挙げられ、シリカ及びカーボンブラックのいずれか一方を単独で用いてもよいし、シリカ及びカーボンブラックの両方を用いてもよい。
(シリカ)
シリカは特に限定されず、一般グレードのシリカ、シランカップリング剤などで表面処理を施した特殊シリカなど、用途に応じて使用することができる。シリカは、例えば、湿式シリカを用いることが好ましい。
(カーボンブラック)
カーボンブラックは、特に限定されず、目的に応じて適宜選択することができる。カーボンブラックは、例えば、FEF、SRF、HAF、ISAF、SAFグレードのものが好ましく、HAF、ISAF、SAFグレードのものがより好ましい。
本発明のゴム組成物中の充填剤の含有量は、ゴム成分100質量部に対して、40〜100質量部であることが好ましく、50〜90質量部であることがより好ましい。
ゴム組成物中の充填剤の含有量がゴム成分100質量部に対して、40質量部以上であることで、得られる加硫ゴム及びタイヤの耐摩耗性に優れ、100質量部以下であることで、得られる加硫ゴム及びタイヤの柔軟性を損ないにくく、氷上性能に優れる。
〔発泡剤〕
本発明のゴム組成物は、発泡剤を含有する。
ゴム組成物が発泡剤を含有することにより、ゴム組成物の加硫中に、発泡剤によって加硫ゴムに気泡が生じ、加硫ゴムを発泡ゴムとすることができる。発泡ゴムは柔軟性を有するため、加硫ゴムを用いたタイヤ表面は、氷路面に密着し易くなる。また、気泡により加硫ゴム表面及びタイヤ表面に気泡由来の穴が生じ、水を排水する水路として機能する。
発泡剤としては、具体的には、例えば、アゾジカルボンアミド(ADCA)、ジニトロソペンタメチレンテトラミン(DPT)、ジニトロソペンタスチレンテトラミンやベンゼンスルホニルヒドラジド誘導体、p,p’−オキシビスベンゼンスルホニルヒドラジド(OBSH)、二酸化炭素を発生する重炭酸アンモニウム、重炭酸ナトリウム、炭酸アンモニウム、窒素を発生するニトロソスルホニルアゾ化合物、N,N’−ジメチル−N,N’−ジニトロソフタルアミド、トルエンスルホニルヒドラジド、p−トルエンスルホニルセミカルバジド、p,p’−オキシビスベンゼンスルホニルセミカルバジド等が挙げられる。なかでも、製造加工性の観点から、アゾジカルボンアミド(ADCA)、及びジニトロソペンタメチレンテトラミン(DPT)が好ましい。これら発泡剤は、1種単独で用いてもよく、2種以上組み合わせて用いてもよい。
また、発泡剤のゴム組成物中の含有量は、特に限定されるものではないが、ゴム成分100質量部に対して0.1〜20質量部が好ましく、1〜10質量部がより好ましい。
ゴム組成物は、更に、発泡助剤として尿素、ステアリン酸亜鉛、ベンゼンスルフィン酸亜鉛、亜鉛華等を用いてもよい。これらは、1種単独で用いてもよく、2種以上組み合わせて用いてもよい。発泡助剤を併用することにより、発泡反応を促進して反応の完結度を高め、経時的に不要な劣化を抑制することができる。
〔加硫剤〕
本発明のゴム組成物は、加硫剤を含有する。
加硫剤は、特に制限はなく、通常、硫黄を用い、例えば、粉末硫黄、沈降硫黄、コロイド硫黄、表面処理硫黄、不溶性硫黄等を挙げることができる。
本発明のゴム組成物においては、当該加硫剤の含有量は、ゴム成分100質量部に対して、0.1〜10質量部が好ましい。この含有量が0.1質量部以上であることで加硫を充分に進行させることができ、10質量部以下をとすることで、加硫ゴムの耐老化性を抑制することができる。
ゴム組成物中の加硫剤の含有量はゴム成分100質量部に対して、0.5〜8質量部であることがより好ましく、1〜6質量部であることが更に好ましい。
〔短繊維〕
本発明のゴム組成物は、短繊維を含有することが好ましい。
ゴム組成物が短繊維を含有すると、ゴム組成物の加硫後、タイヤ(特にトレッド)中に長尺状の気泡が存在し、タイヤの摩耗によって長尺状の気泡がタイヤ表面に露出して空洞が形成され、効率的な排水を行う排水路として機能し易い。ここで、空洞は、穴状、窪み状及び溝状のいずれの形状であってもよい。
短繊維の形状は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、短繊維を含むゴム組成物を加硫して得られる加硫ゴム中に、ミクロな排水溝として機能し得る長尺状気泡を効率良く形成する観点から、短繊維100個の平均値として、長軸方向の長さが0.1〜10mmであることが好ましく、0.5〜5mmであることがより好ましい。また、同様の観点から短繊維の平均径(D)としては、短繊維100個の平均値として、5〜200μmであることが好ましく、10〜100μmであることがより好ましい
短繊維のゴム組成物中の含有量は、ゴム成分100質量部に対し、0.2〜20質量部であることが好ましく、1〜10質量部であることがより好ましい。
短繊維は、タイヤ表面にできる短繊維由来の空洞が吸水し易いように、親水性短繊維であることが好ましい。
(親水性短繊維)
親水性短繊維とは、水に対する接触角が5〜80度である短繊維をいう。
親水性短繊維の水に対する接触角は、親水性短繊維を平滑な板状に成形した試験片を用意し、協和界面化学(株)製の自動接触角計DM−301を用い、25℃、相対湿度55%条件下で、試験片の表面に水を滴下して、その直後に真横から観察したときに、試験片表面が成す直線と水滴表面の接線とが成す角度を測定することにより求めることができる。
親水性短繊維としては、分子内に親水性基を有する樹脂(親水性樹脂と称することがある)を用いることができ、具体的には、酸素原子、窒素原子、及び硫黄原子から選択される少なくとも1つを含む樹脂であることが好ましい。例えば、−OH、−COOH、−OCOR(Rはアルキル基)、−NH、−NCO、及び−SHからなる群より選ばれる少なくとも1種の置換基を含む樹脂が挙げられる。これらの置換基のなかでも、−OH、−COOH、−OCOR、−NH、及び−NCOが好ましい。
親水性樹脂は水に対する接触角が小さく、水に対して親和性があることが好ましいが、親水性樹脂は水に不溶であることが好ましい。
親水性樹脂が水に不溶であることで、加硫ゴム表面及びタイヤ表面に水が付着したときに、水に親水性樹脂が溶け込んでしまうことを防ぐことができ、短繊維由来の空洞の吸水力を保持することができる。
以上のような、水に対する接触角が大きく、一方で、水に不溶である親水性樹脂としては、より具体的には、エチレン−ビニルアルコール共重合体、ビニルアルコール単独重合体、ポリ(メタ)アクリル酸樹脂或いはそのエステル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリエチレングリコール樹脂、カルボキシビニル共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、ポリビニルピロリドン樹脂、ビニルピロリドン−酢酸ビニル共重合体、メルカプトエタノール等が挙げられる。
なかでも、エチレン−ビニルアルコール共重合体、ビニルアルコール単独重合体、ポリ(メタ)アクリル酸樹脂、ポリアミド樹脂、脂肪族ポリアミド系樹脂、芳香族ポリアミド系樹脂、ポリエステル樹脂、ポリオレフィン樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、及びアクリル系樹脂からなる群より選ばれる少なくとも1種が好ましく、エチレン−ビニルアルコール共重合体がより好ましい。
本発明のゴム組成物は、上記ゴム成分に、特定の増粘剤、充填剤、発泡剤及び加硫剤とともに、必要に応じて、短繊維、発泡助剤、ゴム工業界で通常使用される配合剤、例えば、軟化剤、ステアリン酸、老化防止剤、亜鉛華、加硫促進剤等を、本発明の目的を害しない範囲内で適宜選択して含有していてもよい。
<加硫ゴム>
本発明の加硫ゴムは、既述の本発明のゴム組成物を加硫したゴムである。
本発明の加硫ゴムは、ゴム成分と少量の所定の増粘剤と充填剤と発泡剤と加硫剤とを含有するゴム組成物を加硫した発泡ゴムであるため、耐摩耗性と氷上性能のバランスに優れる。
本発明の加硫ゴムの発泡率は、5〜30%であることが好ましく、10〜28%がより好ましく、12〜27%が更に好ましい。発泡率が5%以上であることで、タイヤと凍結路面との接触面積を上げることができ、氷上性能に優れる。一方、発泡率が30%以下であることで、加硫ゴム及びタイヤの耐久性及び耐摩耗性に優れる。
ここで、上記加硫ゴムの発泡率とは、平均発泡率Vを意味し、具体的には次式(I)により算出される値を意味する。
V=(ρ/ρ−1)×100(%)・・・(I)
式(I)中、ρは加硫ゴム(発泡ゴム)の密度(g/cm)を示し、ρは加硫ゴム(発泡ゴム)における固相部の密度(g/cm)を示す。
なお、式(I)により求まる発泡率は、発泡剤の発泡により生じた気泡の空孔のほか、短繊維が加硫により溶融し、空洞化したことにより生じる空隙も包含する空隙率である。
<タイヤ>
本発明のタイヤは、本発明の加硫ゴムを用いてなる。
本発明のタイヤは、既述の構成の本発明の加硫ゴムを用いているため、耐摩耗性と氷上性能のバランスに優れる。従って、本発明のタイヤはスタッドレスタイヤに好適である。
タイヤは、適用するタイヤの種類や部材に応じ、未加硫のゴム組成物を用いて成形後に加硫して得てもよく、または予備加硫工程等を経て、一旦未加硫のゴム組成物から半加硫ゴムを得た後、これを用いて成形後、さらに本加硫して得てもよい。タイヤの各種部材のなかでも、耐摩耗性と氷上性能のバランスに優れる観点から、トレッド部材に適用するのが好ましい。なお、タイヤに充填する気体としては、通常の或いは酸素分圧を調整した空気の他、窒素、アルゴン、ヘリウム等の不活性ガスを用いることができる。
以下、実施例を挙げて本発明をさらに詳しく説明するが、これらの実施例は、本発明の例示を目的とするものであり、本発明を何ら限定するものではない。
<ゴム組成物の調製及びタイヤの作製>
〔ゴム組成物の調製〕
表1の配合に従って各成分を配合して混練し、実施例及び比較例のゴム組成物を得た。
<評価>
(1)氷上性能指数
実施例及び比較例のゴム組成物から新品の発泡状態の供試タイヤを製造する。供試タイヤを装着した車両にて、氷上平坦路を走行させ、時速20km/hの時点でブレーキをかけてタイヤをロックさせ、停止状態になるまでの制動距離を測定する。
比較例1の制動距離の逆数を100として指数表示する。指数値が大きい程、氷上での制動性に優れることを示す。評価結果を表2に示す。
(2)耐摩耗性能指数
実施例及び比較例のゴム組成物から新品の発泡状態の供試タイヤを製造する。供試タイヤを装着した車両にて舗装路面を1万km走行後、残溝を測定する。トレッドが1mm摩耗するのに要する走行距離を算出する。比較例1において、トレッドが1mm摩耗するのに要する走行距離を100として指数表示する。指数が大きい程、耐摩耗性が良好なことを示す。評価結果を表2に示す。
(3)氷上性能と耐摩耗性能のバランス指数
氷上性能指数と耐摩耗性能指数とから、下記式により、氷上性能と耐摩耗性能のバランス指数を算出する。指数が大きい程、氷上性能と耐摩耗性能のバランスが良好なことを示す。結果を表2に示す。
バランス指数=〔(氷上性能指数−100)+(耐摩耗性能指数−100)〕/2
(4)加硫ゴム(タイヤ)の発泡率
実施例及び比較例のゴム組成物から新品の発泡状態の供試タイヤを製造する。発泡状態の供試タイヤのトレッドゴムから、ブロック状の試料を切出し、試料の密度ρ(g/m)を測定する。
一方、実施例及び比較例のゴム組成物において、発泡剤を含まないほかは同様にして得られるゴム組成物から、無発泡状態の新品の供試タイヤを作製する。無発泡の試験タイヤのトレッドゴムから、ブロック状の試料を切出し、無発泡ゴム(固相ゴム)の試料の密度ρ(g/m)を測定する。
実施例及び比較例のぞれぞれの密度ρ及び密度ρを用い、次式より発泡率Vを求める。
発泡率V=(ρ/ρ−1)×100(%)
比較例1を100として指数表示する。結果を表2に示す。
表1中の成分の詳細は次のとおりである。
ポリブタジエンゴム:JSR(株)製、「BR01」、シス−1,4−ポリブタジエン
カーボンブラック:旭カーボン(株)製、「カーボン N220」
加硫促進剤:ジ−2−ベンゾチアゾリルジスルフィド(MBTS)
樹脂(短繊維):ポリエチレン(日本ポリエチレン(株)製、ノバテックHJ360(MFR5.5、融点132℃)を混練機で混練りし、ダイから樹脂を押し出し、長さ3mmにカットした直径32μmの樹脂
発泡剤:ジニトロソペンタメチレンテトラミン(DPT)
増粘剤A:東京化成工業株式会社製、キサンタンガム
増粘剤B:東京化成工業株式会社製、グアーガム
増粘剤C:東京化成工業株式会社製、カラギナン
表2からわかるように、カラヤガム、タマリンドシードガム、ローカストビーンガム、キサンタンガム及びグアーガムからなる群より選ばれる少なくとも1つの増粘剤を、ゴム成分100質量部に対して0.5質量部以上10質量部未満となる少量の範囲で含む実施例のゴム組成物は、氷上性能と耐摩耗性能のバランスに優れることがわかる。
なお、比較例9は、氷上性能と耐摩耗性能のバランスが100を超えているが、同じ発泡率でキサンタンガムを加えている実施例3との対比で、バランスが悪化していることが明らかであり、カラヤガム、タマリンドシードガム、ローカストビーンガム、キサンタンガム及びグアーガムからなる群より選ばれる少なくとも1つの増粘剤を含むことで氷上性能と耐摩耗性能のバランスが優れることが明らかとなっている。

Claims (5)

  1. ゴム成分と、
    前記ゴム成分100質量部に対する含有量が0.5質量部以上10質量部未満の、カラヤガム、タマリンドシードガム、ローカストビーンガム、キサンタンガム及びグアーガムからなる群より選ばれる少なくとも1つの増粘剤と、
    充填剤と、
    発泡剤と、
    加硫剤と、
    を含有するゴム組成物。
  2. 前記増粘剤が、キサンタンガム及びグアーガムからなる群より選ばれる少なくとも1つを含む請求項1に記載のゴム組成物。
  3. 更に、親水性短繊維を含有する請求項1又は2に記載のゴム組成物。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載のゴム組成物を加硫した加硫ゴムであって、発泡率が5〜30%である加硫ゴム。
  5. 請求項4に記載の加硫ゴムを用いたタイヤ。
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