JP2019084819A - 接合構造及び熱交換器 - Google Patents

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浜田 浩
Hiroshi Hamada
浩 浜田
中村 友彦
Tomohiko Nakamura
友彦 中村
雄太 松田
Yuta Matsuda
雄太 松田
達彦 西野
Tatsuhiko Nishino
達彦 西野
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Abstract

【課題】金属部材と異種部材との接合強度を確保することが可能な接合構造を提供する。【解決手段】円筒形状の金属部材20と、金属部材20とは異なる材質からなる円筒状の異種部材30との接合構造10では、金属部材20の内周面21には、微細な凹凸形状を有するアンカー処理部23が形成され、金属部材20のアンカー処理部23と異種部材30の外周面31とが接合されている。【選択図】図1

Description

本開示は、金属部材と異種部材との接合構造、及び当該接合構造を用いた熱交換器に関する。
従来、金属部材と、金属とは別の種類の材料からなる異種部材との接合方法としては、下記特許文献1に記載の接合方法がある。特許文献1に記載の接合方法では、まず、平板状の金属部材の表面をレーザスキャニング加工することにより、金属部材の表面に、異種部材を接合するための接合部を形成する。その後、異種部材に設けられた熱可塑性の突起部を加熱し、且つこの突起部を接合部に加圧することにより金属部材の表面に異種部材を溶着により接合している。
特開2015−116684号公報
ところで、特許文献1に記載の接合方法を用いる場合、金属部材が平板状に形成されていれば、金属部材の表面が平面であるため、異種部材との接合部分の面積を十分に確保することができる。
しかしながら、金属部材が円筒状に形成され、且つ金属部材の端部に異種部材を接合するような場合、金属部材の端面が円環状であるため、異種部材との接合部分の面積を十分に確保できない。このような場合、異種部材の加圧不足や位置ずれが発生すると、金属部材と異種部材との接合面積が、接合強度を確保可能な必要接合面積に満たない可能性が高くなり、結果として金属部材と異種部材との接合強度が低下するおそれがある。
本開示は、こうした実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、金属部材と異種部材との接合強度を確保することが可能な接合構造、及び当該接合構造を用いた熱交換器を提供することにある。
上記課題を解決するために、円筒状の金属部材(20)と、金属部材とは異なる材質からなる円筒状の異種部材(30)との接合構造(10)において、金属部材の一方の周面(21,51)には、微細な凹凸状を有するアンカー処理部(23,28,41,53)が形成され、金属部材のアンカー処理部と異種部材の他方の周面(31,61)とが接合されることとした。
また、上記課題を解決するために、円筒状の金属部材(74)と、金属部材とのは異なる材質からなる円筒状の異種部材(80)とが接合される熱交換器(10)において、金属部材と異種部材との接合構造として、上記の接合構造を用いることとした。
これらの構成のように、金属部材の一方の周面にアンカー処理部を形成し、このアンカー処理部に異種部材の他方の周面を接合すれば、金属部材の端面に異種部材を接合する場合と比較すると、より広い接合面積を確保することができる。よって、金属部材と異種部材との接合強度を確保することができる。
なお、上記手段、特許請求の範囲に記載の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示す一例である。
本開示によれば、金属部材と異種部材との接合強度を確保することが可能な接合構造及び熱交換器を提供できる。
図1は、第1実施形態の金属部材及び異種部材の部分断面構造を示す断面図である。 図2は、第1実施形態の接合構造の部分断面構造を示す断面図である。 図3は、第1実施形態の変形例の接合構造の部分断面構造を示す断面図である。 図4は、第2実施形態の接合構造の部分断面構造を示す断面図である。 図5は、第2実施形態の変形例の接合構造の部分断面構造を示す断面図である。 図6は、第3実施形態の接合構造の部分断面構造を示す断面図である。 図7は、第4実施形態の金属部材及び異種部材の部分断面構造を示す断面図である。 図8は、第4実施形態の接合構造の部分断面構造を示す断面図である。 図9は、第5実施形態の熱交換器の正面構造を示す正面図である。 図10は、第5実施形態の熱交換器のモジュレータタンク及びブラケットの接合部分の拡大構造を示す拡大図である。
以下、接合構造の実施形態について図面を参照しながら説明する。説明の理解を容易にするため、各図面において同一の構成要素に対しては可能な限り同一の符号を付して、重複する説明は省略する。
<第1実施形態>
はじめに、第1実施形態の接合構造について説明する。
図1に示されるように、本実施形態の接合構造10は、金属部材20と異種部材30とが接合された構造からなる。
金属部材20は、軸線m1を中心に円筒状に形成されている。金属部材20は、アルミニウムや合金等からなる。金属部材20の端部の内周面21には、雌ねじ部22が形成されている。金属部材20の端部の内周面において雌ねじ部22が形成されている部分が含まれる領域には、全周にわたってアンカー処理部23が形成されている。アンカー処理部23は、レーザ加工等により表面に微細な凹凸が形成されている部分である。
異種部材30は、軸線m1を中心に円筒状に形成されている。異種部材30は、金属部材20とは異なる熱可塑性の材料、例えばエポキシ樹脂等の樹脂材料により構成されている。異種部材30の外径は、金属部材20の内径よりも若干小さい。すなわち、異種部材30は、金属部材20の内部に挿入可能である。異種部材30の端部の外周面31には、金属部材20の雌ねじ部22に対応した雄ねじ部32が形成されている。
図2に示されるように、本実施形態の接合構造10では、金属部材20の雌ねじ部22に異種部材30の雄ねじ部32がねじ込まれることにより、金属部材20の端部の内周面21に異種部材30の端部の外周面31が接合されている。また、金属部材20のアンカー処理部23の凹凸状の構造に異種部材30の外周面31の一部が溶融、浸透、凝固することで、アンカー効果により金属部材20と異種部材30との接合強度が高められている。本実施形態では、金属部材20の内周面21が、金属部材20の一方の周面に相当し、異種部材30の外周面31が、異種部材30の他方の周面に相当する。
次に、本実施形態の接合構造10の製造方法について説明する。
まず、図1に示されるような金属部材20と異種部材30とを成型した後、組み付け行程として、図2に示されるように、金属部材20の雌ねじ部22に異種部材30の雄ねじ部32をねじ込む。これにより、金属部材20と異種部材30とが仮固定される。組み付け行程に続いて、金属部材20の外周面25を加熱装置により加熱する加熱工程を行うことにより、異種部材30の外周面31を溶融させる。これにより、溶融した異種部材30の外周面31の一部が金属部材20のアンカー処理部23の内部に浸透する。その後、金属部材20及び異種部材30を自然冷却することにより、金属部材20のアンカー処理部23に浸透した異種部材30が凝固し、金属部材20と異種部材30とが接合される。これにより、接合構造10の製造が完了する。
以上説明した本実施形態の接合構造10によれば、以下の(1)〜(3)に示される作用及び効果を得ることができる。
(1)金属部材20の内周面21にアンカー処理部23を形成し、このアンカー処理部23に異種部材30の外周面31を接合すれば、図1に示されるような金属部材20の端面24において異種部材30を接合する場合と比較すると、より広い接合面積を確保することができる。よって、金属部材20と異種部材30との接合強度を確保することができる。また、金属部材20と異種部材30との接合面積が増加することにより、加熱工程の際に、より広い範囲を加熱することが可能となるため、加熱効率を向上させることができる。
(2)金属部材20のアンカー処理部23には、雌ねじ部22が形成されている。異種部材30の外周面31には、金属部材20の雌ねじ部22にねじ込まれる雄ねじ部32が形成されている。これにより、加熱工程の際に、雌ねじ部22と雄ねじ部32とのねじ作用により金属部材20と異種部材30とを仮固定することができるため、金属部材20及び異種部材30の位置ずれを抑制することができる。また、このように金属部材20及び異種部材30の位置ずれが抑制されることにより、加熱工程の際に金属部材20に異種部材30を加圧する作業が不要となるため、仮固定の作業を簡素化することができる。
(3)アンカー処理部23は、金属部材20の内周面21の全周に形成されている。このような構成によれば、金属部材20の内周面21の全周が異種部材30の外周面31に接合されるため、金属部材20と異種部材30と接合部分に隙間が形成され難くなる。そのため、仮に金属部材20及び異種部材30の内部を流体が流れている場合でも、その流体が外部に漏れ難くなる。
(変形例)
次に、第1実施形態の接合構造10の変形例について説明する。
図3に示されるように、本変形例の接合構造10では、アンカー処理部23が金属部材20の端面24にも形成されている。異種部材30の外周面31には、フランジ部34が形成されている。雄ねじ部32は、異種部材30の先端面33とフランジ部34との間に設けられている。フランジ部34は、アンカー効果により、金属部材20の端面24に形成されたアンカー処理部23に接合されている。
このような構成によれば、金属部材20の端面24と異種部材30のフランジ部34とを更に接合させることができるため、第1実施形態の接合構造10と比較すると、金属部材20と異種部材30との接合面積を増加させることができる。よって、接合強度を向上させることができる。
<第2実施形態>
次に、接合構造10の第2実施形態について説明する。以下、第1実施形態の接合構造10との相違点を中心に説明する。
図4に示されるように、本実施形態の金属部材20は、その端部に形成された開口部26の内径が他の部分の内径よりも大きくなるように形成されている。これにより、金属部材20の内周面21には、中心軸m1に直交する面からなり、且つ軸線m1を中心に円環状をなす段差部27が設けられている。段差部27には、微細な凹凸構造からなるアンカー処理部28が全周にわたって形成されている。
異種部材30の外周面31には、フランジ部35が形成されている。フランジ部35は、金属部材20の段差部27に加圧された後、加熱工程を経てアンカー処理部28に接合される。これにより、金属部材20のアンカー処理部28と異種部材30のフランジ部35とがアンカー効果により接合されている。
以上説明した本実施形態の接合構造10によれば、上記の(3)に記載の作用及び効果に加え、以下の(4)に示される作用及び効果を得ることができる。
(4)金属部材20の内周面21に段差部27を形成し、この段差部27に設けられたアンカー処理部28に異種部材30のフランジ部35を接合すれば、金属部材20の端面24に異種部材30を接合する場合と比較すると、より広い接合面積を確保することができる。よって、金属部材20と異種部材30との接合強度を確保することができる。
(変形例)
次に、第2実施形態の接合構造10の変形例について説明する。
図5に示されるように、本変形例の金属部材20の端面24には、複数の爪部29が形成されている。爪部29は、異種部材30のフランジ部35をアンカー処理部28との間で挟み込むようにして異種部材30をかしめて固定している。
次に、本変形例の接合構造10の製造方法について説明する。
金属部材20を成型した時点では、図5に二点鎖線で示されるように、爪部29は、金属部材20の端面24から軸線m1に平行な方向に延びるように形成されている。接合構造10の製造の際、金属部材20の段差部27に設けられたアンカー処理部28に異種部材30のフランジ部35を接合した後、複数の爪部29を内側に折り曲げることにより、異種部材30のフランジ部35をアンカー処理部28との間で挟み込むようにして異種部材30をかしめる。
このような構成によれば、金属部材20の爪部29により異種部材30のフランジ部35をかしめて固定することができるため、金属部材20と異種部材30との接合強度を更に向上させることができる。
<第3実施形態>
次に、第3実施形態の接合構造10について説明する。以下、第1実施形態の接合構造10との相違点を中心に説明する。
図6に示されるように、本実施形態の金属部材20の内周面には、テーパ面40が形成されている。テーパ面40は、金属部材20の端部に形成された開口部に向けて内径が徐々に大きくなるように金属部材20の中心軸m1に対して傾斜するように形成されている。テーパ面40には、微細な凹凸構造からなるアンカー処理部41が全周にわたって形成されている。
異種部材30の外周面31には、金属部材20のテーパ面40に対応するテーパ面36が形成されている。異種部材30のテーパ面36は、金属部材20のテーパ面40に加圧された後、加熱工程を経てアンカー処理部41に接合される。これにより、金属部材20のアンカー処理部41と異種部材30の外周面31とがアンカー効果により接合されている。
以上説明した本実施形態の接合構造10によれば、上記の(3)に記載の作用及び効果に加え、以下の(5)に示される作用及び効果を得ることができる。
(5)金属部材20の内周面21にテーパ面40を形成し、このテーパ面40に設けられたアンカー処理部41に異種部材30の外周面31を接合すれば、金属部材20の端面24において異種部材30を接合する場合と比較すると、より広い接合面積を確保することができる。よって、金属部材20と異種部材30との接合強度を確保することができる。
<第4実施形態>
次に、第4実施形態の接合構造10について説明する。以下、第1実施形態の接合構造との相違点を中心に説明する。
図7に示されるように、本実施形態の接合構造10では、金属部材20の外周面51に異種部材30の内周面61が接合される点で、第1実施形態の接合構造10と異なる。
具体的には、金属部材20は、軸線m1を中心に円筒状に形成されている。金属部材20の端部の外周面51には雄ねじ部52が形成されている。金属部材20の端部の外周面において雄ねじ部52が形成されている部分が含まれる領域には、アンカー処理部53が全周にわたって形成されている。アンカー処理部53は、雄ねじ部52及び金属部材20の外周面51に形成されている。なお、アンカー処理部53は、雄ねじ部52にのみ形成されていてもよい。
異種部材30は、軸線m1を中心に円筒状に形成されている。異種部材30の内径は、金属部材20の外径より若干大きい。すなわち、金属部材20は、異種部材30の内部に挿入可能である。異種部材30の端部の内周面61には、金属部材20の雄ねじ部52に対応した雌ねじ部62が形成されている。
図8に示されるように、本実施形態の接合構造10では、金属部材20の雄ねじ部52が異種部材30の雌ねじ部62にねじ込まれることにより、金属部材20の端部の外周面51に異種部材30の端部の内周面61が接合されている。また、金属部材20のアンカー処理部53の凹凸状の構造に異種部材30の内周面61の一部が溶融、浸透、凝固することで、アンカー効果により金属部材20と異種部材30との接合強度が高められている。本実施形態では、金属部材20の外周面51が、金属部材20の一方の周面に相当し、異種部材30の内周面61が、異種部材30の他方の周面に相当する。
次に、本実施形態の接合構造10の製造方法について説明する。
まず、図7に示されるような金属部材20と異種部材30とを成型した後、組み付け行程として、図8に示されるように、金属部材20の雄ねじ部52に異種部材30の雌ねじ部62をねじ込む。これにより、金属部材20と異種部材30とが仮固定される。組み付け行程に続いて、金属部材20の内周面55を加熱装置により加熱する加熱工程を行うことにより、異種部材30の内周面61を溶融させる。これにより、溶融した異種部材30の内周面61の一部が金属部材20のアンカー処理部53の内部に浸透する。その後、金属部材20及び異種部材30を自然冷却することにより、金属部材20のアンカー処理部53に浸透した異種部材30が凝固し、金属部材20と異種部材30とが接合される。これにより、接合構造10の製造が完了する。
以上説明した本実施形態の接合構造10によれば、上記の(1)〜(3)に記載の作用及び効果に類似の作用及び効果を得ることができる。
<第5実施形態>
次に、上記実施形態の接合構造10を用いた熱交換器の一実施形態について説明する。
はじめに、本実施形態の熱交換器の概略構成について説明する。
図9に示される本実施形態の熱交換器70は、例えば車両用空調装置を構成する冷凍サイクルの凝縮器として用いられる。すなわち、熱交換器70の内部には、コンプレッサから圧送される冷媒が流れている。熱交換器70は、内部を流れる冷媒と、外部を流れる空気との間で熱交換を行うことにより冷媒を冷却する。熱交換器70により冷却された冷媒は、冷凍サイクルにおいて熱交換器70の後段に配置される蒸発器に流れる。
図9に示されるように、熱交換器70は、コア部71と、第1ヘッダタンク72と、第2ヘッダタンク73と、モジュレータタンク74とを備えている。これらの部材は、アルミニウム等の金属材料により形成されている。
コア部71は、所定の間隔をあけて複数のチューブ710が積層配置された構造を有している。チューブ710の内部には、冷媒が流れている。コア部71では、チューブ710の内部を流れる冷媒と、チューブ710の外部を流れる冷媒との間で熱交換が行われることにより冷媒が冷却される。隣り合うチューブ710,710の間には、冷媒と空気との間の熱交換を促進するためのフィン711が配置されている。
ヘッダタンク72,73は、コア部71の両端部にそれぞれ設けられる筒状の部材からなる。ヘッダタンク72,73は、チューブ710の両端部にそれぞれ接続されている。ヘッダタンク72,73は、その内部を流れる冷媒をチューブ710に分配する部分として機能したり、チューブ710を流れた冷媒を集合させる部分として機能したりする。
第1ヘッダタンク72の内部における中央よりも下方の部分には、セパレータ75が設けられている。セパレータ75は、第1ヘッダタンク72の内部空間を第1内部空間S11と第2内部空間S12とに区画している。同様に、第2ヘッダタンク73における中央よりも下方の部分には、セパレータ76が設けられている。セパレータ76は、第2ヘッダタンク73の内部空間を第1内部空間S21と第2内部空間S22とに区画している。第2ヘッダタンク73の第1内部空間S21は、コア部71において上方に配置されるチューブ710を通じて第1ヘッダタンク72の第1内部空間S11に連通されている。第2ヘッダタンク73の第2内部空間S22は、コア部71において下方に配置されるチューブ710を通じて第1ヘッダタンク72の第2内部空間S12に連通されている。
第1ヘッダタンク72には、冷媒が流入する流入口720と、冷媒が流出する流出口721とが設けられている。流入口720は、第1ヘッダタンク72の第1内部空間S11に連通されている。流出口721は、第1ヘッダタンク72の第2内部空間S12に連通されている。
第2ヘッダタンク73におけるチューブ710に接続される部分とは反対側の外周面には、筒状のモジュレータタンク74が接続されている。モジュレータタンク74の内部空間は、第1連結管77を通じて第2ヘッダタンク73の第1内部空間S21に連通されるとともに、第2連結管78を通じて第2ヘッダタンク73の第2内部空間S22に連通されている。モジュレータタンク74は、気相冷媒及び液相冷媒を分離する部分として機能する。
この熱交換器70では、流入口720を通じて第1ヘッダタンク72の第1内部空間S11に流入した冷媒が、第1ヘッダタンク72から、コア部71の上方に配置される複数のチューブ710に分配される。そして、コア部71の上方に配置される複数のチューブ710を流れる冷媒と、チューブ710の外部を流れる空気との間で熱交換が行われることにより、冷媒が冷却される。チューブ710で冷却された冷媒は、チューブ710から第2ヘッダタンク73の第1内部空間S21に流入して、第2ヘッダタンク73の第1内部空間S21に集められる。第2ヘッダタンク73の第1内部空間S21に集められた冷媒は、第1連結管77を通じてモジュレータタンク74の内部に流入する。
第1連結管77を通じてモジュレータタンク74に流入する冷媒は、液相冷媒と気相冷媒とが混合された状態となっている。モジュレータタンク74では、第1連結管77から流入する液相冷媒及び気相冷媒を分離して貯留する。すなわち、モジュレータタンク74内の上方には気相冷媒が貯留され、モジュレータタンク74内の下方には液相冷媒が貯留される。
モジュレータタンク74の下方に貯留される液相冷媒は、第2連結管78を通じて第2ヘッダタンク73の第2内部空間S22に流入することにより、コア部71の下方に配置されるチューブ710に分配される。そして、コア部71の下方に配置されるチューブ710を流れる液相冷媒と、チューブ710の外部を流れる空気との間で更に熱交換が行われることにより、液相冷媒が過冷却される。過冷却された冷媒は、第1ヘッダタンク72の第2内部空間S12及び流出口721を通じて熱交換器70の外部に排出される。
一方、第1ヘッダタンク72及びモジュレータタンク74のそれぞれの外周面には、ブラケット80が接合されている。ブラケット80は、ねじ等により車両に取り付けられることにより、熱交換器70を車両に固定するために用いられる。
図10に示されるように、モジュレータタンク74の外周面740に取り付けられるブラケット80は、平板状の部材からなり、モジュレータタンク74の外周面740に沿うように円弧状に形成された接合部81と、接合部81の一端部からモジュレータタンク74の径方向外側に向かって延びるように形成される取付部82とを有している。接合部81の内周面810は、モジュレータタンク74の外周面740に接合されている。取付部82は、ねじ等により車両に取り付けられる部分である。ブラケット80は、エポキシ樹脂等の樹脂材料により形成されている。すなわち、ブラケット80は、モジュレータタンク74とは異なる材質からなる。このように、熱交換器70では、モジュレータタンク74が金属部材に相当し、ブラケット80が異種部材に相当する。
図10に示されるように、熱交換器70は、モジュレータタンク74の外周面とブラケット80の接合部81とが接合された接合構造90を備えている。この接合構造90に、上述の実施形態の接合構造10と類似の接合構造が採用されている。
具体的には、モジュレータタンク74の外周面740の全周には、アンカー処理部741が形成されている。このアンカー処理部741の凹凸状の構造にブラケット80の接合部81の一部が溶融、浸透、凝固することで、アンカー効果によりモジュレータタンク74とブラケット80との接合強度が高められている。本実施形態では、モジュレータタンク74の外周面740が、金属部材の一方の周面に相当し、ブラケット80の接合部81の内周面810が、異種部材の他方の周面に相当する。
なお、第1ヘッダタンク72とブラケット80との接合構造にも、同様の接合構造を用いることが可能である。
以上説明した本実施形態の熱交換器70によれば、以下の(5)に示される作用及び効果を得ることができる。
(5)近年、車両のEV化に伴って、熱交換器70の軽量化が望まれている。この点、本実施形態の熱交換器70によれば、ブラケット80を樹脂材料により形成することができるため、ブラケット80を金属材料により形成する場合と比較すると、熱交換器70の軽量化の需要に対応することができる。しかも、ブラケット80とモジュレータタンク74との接合構造90に、上記実施形態の接合構造10と類似の接合構造が採用されているため、ブラケット80とモジュレータタンク74とが異種部材からなる場合であっても、それらの接合強度を確保することも可能である。
<他の実施形態>
なお、上記各実施形態は、以下の形態にて実施することもできる。
・第1実施形態又はその変形例の接合構造10では、金属部材20に雄ねじ部が形成され、異種部材30に雌ねじ部が形成されていてもよい。
・第1〜第3実施形態の接合構造10では、金属部材20の内周面21の一部にアンカー処理部23が形成されていてもよい。また、第4実施形態の接合構造10では、金属部材20の外周面の一部にアンカー処理部53が形成されていてもよい。
・第5実施形態の熱交換器70では、モジュレータタンク74の外周面740の一部にのみアンカー処理部741が形成されていてもよい。このような構成であっても、モジュレータタンク74の外周面740においてアンカー処理部741が形成されている部分にブラケット80を接合することが可能であるため、それらの接合強度を確保することは可能である。
・第5実施形態の熱交換器70では、図10に示される接合構造90のような接合形態に限らず、熱交換器70を構成する円筒状の金属部材と円筒状の異種部材との接合構造として、第1〜第4実施形態の接合構造10と同一又は類似の構造を採用することが可能である。
・異種部材30は、樹脂材料とは異なる材質からなるものであってもよい。
・本開示は上記の具体例に限定されるものではない。上記の具体例に、当業者が適宜設計変更を加えたものも、本開示の特徴を備えている限り、本開示の範囲に包含される。前述した各具体例が備える各要素、及びその配置、条件、形状等は、例示したものに限定されるわけではなく適宜変更することができる。前述した各具体例が備える各要素は、技術的な矛盾が生じない限り、適宜組み合わせを変えることができる。
10:接合構造
20:金属部材
21:内周面
22:雌ねじ部
23,28,41,53:アンカー処理部
24:端面
27:段差部
29:爪部
30:異種部材
31:外周面
32:雄ねじ部
34:フランジ部
35:フランジ部
40:テーパ面
51:外周面
61:内周面
70:熱交換器
74:モジュレータタンク(金属部材)
80:ブラケット(異種部材)

Claims (9)

  1. 円筒状の金属部材(20)と、前記金属部材とは異なる材質からなる円筒状又は円弧状の異種部材(30)との接合構造(10)であって、
    前記金属部材の一方の周面(21,51)には、微細な凹凸状を有するアンカー処理部(23,28,41,53)が形成され、
    前記金属部材の前記アンカー処理部と前記異種部材の他方の周面(31,61)とが接合されている
    接合構造。
  2. 前記アンカー処理部は、前記金属部材の周面の一部又は全周に形成されている
    請求項1に記載の接合構造。
  3. 前記異種部材は円筒状に形成されており、
    前記金属部材の一方の周面は、内周面(21)であり、前記異種部材の他方の周面は、外周面(31)である
    請求項1又は2に記載の接合構造。
  4. 前記金属部材の前記アンカー処理部、及び前記異種部材の外周面のいずれか一方には、雌ねじ部(22)が形成され、
    前記金属部材の前記アンカー処理部、及び前記異種部材の外周面のいずれか他方には、前記雌ねじ部にねじ込まれる雄ねじ部(32)が形成されている
    請求項3に記載の接合構造。
  5. 前記異種部材の外周面には、フランジ部(34)が形成されており、
    前記アンカー処理部は、前記金属部材の端面(24)に更に形成されており、
    前記金属部材の前記端面に形成された前記アンカー処理部と、前記異種部材の前記フランジ部とが更に接合されている
    請求項4に記載の接合構造。
  6. 前記異種部材の外周面には、フランジ部(35)が形成されており、
    前記金属部材の内周面には、前記アンカー処理部(28)が形成され、且つ前記異種部材のフランジ部が接合される段差部(27)が設けられている
    請求項3に記載の接合構造。
  7. 前記金属部材には、前記異種部材の前記フランジ部を前記アンカー処理部との間で挟み込むようにして前記異種部材をかしめて固定する爪部(29)が形成されている
    請求項6に記載の接合構造。
  8. 前記金属部材の内周面には、前記金属部材の端部に形成された開口部に向けて内径が徐々に大きくなるように前記金属部材の中心軸に対して傾斜するテーパ面(40)が設けられ、
    前記アンカー処理部(41)は、前記テーパ面に形成され、
    前記金属部材の前記テーパ面と前記異種部材の外周面とが接合されている
    請求項3に記載の接合構造。
  9. 円筒状の金属部材(74)と、前記金属部材とは異なる材質からなる円筒状又は円弧状の異種部材(80)とが接合される熱交換器(70)であって、
    前記金属部材と前記異種部材との接合構造として、請求項1〜8のいずれか一項に記載の接合構造が用いられている
    熱交換器。
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