JP2019082619A - 静電荷像現像用トナー - Google Patents
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Abstract
【課題】トナーについて、低温定着性、耐ホットオフセット性及び筆記用具による画像に対する書き込み性を改善する。【解決手段】静電荷像現像用トナーは、結着樹脂、着色剤、ワックスを含む。DSC曲線にて、融点MP2は70〜83℃である。MP2よりも低く且つ60.0℃における熱流より0.5mW低い熱流を示す温度T21と、MP2より2℃低い温度T22との間で、熱流の変化率dHF21/dTは−0.50〜−0.10mW/℃である。MP2より1℃高い温度T23と、MP2よりも高く且つ60.0℃における熱流より0.5mW低い熱流を示す温度T24との間で、熱流の変化率dHF22/dTは0.50〜1.80mW/℃である。【選択図】図2
Description
本開示は、プリンター等に用いる静電荷像現像用トナーに関する。
電子写真方式の画像形成に用いられる静電荷像現像用トナー(以下、単に「トナー」ともいう)について、その特性には様々な要求がある。例えば、定着工程では、低温定着性、耐ホットオフセット性、並びに画像へのグロス付与及び発色性付与等の機能がトナーに求められる。
低温定着性は、プリンターの消費電力低下のために有効である。トナーの定着温度を下げるには、加熱下におけるトナーの各温度での溶融粘度を精密に制御することが有効である。一例としては、トナーの主要構成成分の非晶性樹脂に、結晶性樹脂を添加する方法があり、例えば、特許文献1に開示がある。
画像のホットオフセットを抑制するためには、トナーには、加熱下での樹脂の溶融粘度が一定以上で定着部材(ローラー、フィルム)の接触面に移行しないこと、及び、トナーがその面に対して離形性を有することが求められる。離形性は、溶融状態にあるトナー層上にワックスなどの成分が層を形成することによって発現される。これに関しては、例えば特許文献2に開示がある。
しかし、定着工程において表面層のワックス量が増えると、定着後の画像表面のワックス量も多くなるので、画像表面の摩擦力が低下し、筆記用具によって画像に書き込みにくくなる。また、画像部と非画像部とにおいて、摩擦力が異なることから手触りに差が生じ、感触の均一性が低下する。これに関しては、例えば、特許文献3に開示がある。
前記の様々な要求について、個別に達成する技術であれば様々に提案されている。しかしながら、これらの様々な要求を総合的に満足するトナーについては未だ実現されていない。従って、本開示の目的は、低温定着性、耐ホットオフセット性及び筆記用具による画像に対する書き込み性について、いずれも改善できるトナーを提供することである。
前記の課題を解決するために、本願発明者らは、トナーの溶融状態に応答した量のワックスがトナー粒子表面に出るようにトナーの構造と特性を調整して、定着後の画像表面に存在するワックスの量を一定にすることに想到した。
具体的には、本開示の静電荷像現像用トナーは、非晶性樹脂及び結晶性樹脂を含有する結着樹脂と、着色剤と、ワックスとを含む静電荷像現像用トナーである。当該トナーについて、示差走査熱量計により測定される、1回目の昇温とそれに続く降温を行った後の2回目の昇温時の曲線において、以下の特性を有する。
融点MP2は、70.0℃以上で且つ83.0℃以下である。
MP2よりも低く、且つ、60.0℃における熱流よりも0.5mW低い熱流を示す際の温度T21と、MP2よりも2℃低い温度T22との間における、熱流の変化率dHF21/dTは、−0.50mW/℃以上で且つ−0.10mW/℃以下である。
MP2よりも1℃高い温度と、MP2よりも高く、且つ、60.0℃における熱流よりも0.5mW低い熱流を示す際の温度T24との間における、熱流の変化率dHF22/dTは、0.50mW/℃以上で且つ1.80mW/℃以下である。
本開示の静電荷像現像用トナーによると、トナーの溶融状態に応答した量のワックスがトナー粒子表面に出るので、定着後の画像表面に存在するワックス量を一定にすることができ、低温定着性、耐ホットオフセット性及び筆記用具による画像に対する書き込み性をいずれも改善することができる。
以下、本開示の静電荷像現像用トナーの一実施形態を説明する。
本開示の静電荷像現像用トナー(以下では、単に「トナー」とも呼ぶ)は、非晶性樹脂及び結晶性樹脂を含有する結着樹脂と、着色剤と、ワックスとを含み、以下に説明する熱特性を備える。
<トナーの熱特性>
本実施形態の静電荷像現像用トナーは、示差走査熱量測定(Differential scanning calorimetry、DSC)によって得られるDSC曲線から求められる所定の熱特性を有する。ここで、DSC曲線は資料(ここではトナー)の熱履歴の影響を受けることがあるので、1回目の昇温とそれに続く降温を行った後、2回目(以降)の昇温時に得られるDSC曲線に基づいて熱特性を求めることが好ましい。これにより、熱履歴の影響を除いて特性を見ることができる。また、1回目の昇温の後の降温時における熱特性についても検討する。
本実施形態の静電荷像現像用トナーは、示差走査熱量測定(Differential scanning calorimetry、DSC)によって得られるDSC曲線から求められる所定の熱特性を有する。ここで、DSC曲線は資料(ここではトナー)の熱履歴の影響を受けることがあるので、1回目の昇温とそれに続く降温を行った後、2回目(以降)の昇温時に得られるDSC曲線に基づいて熱特性を求めることが好ましい。これにより、熱履歴の影響を除いて特性を見ることができる。また、1回目の昇温の後の降温時における熱特性についても検討する。
図1は、従来の静電荷像現像用トナー(非晶性樹脂及び結晶性樹脂を含有する結着樹脂と、着色剤と、ワックスとを含む)のDSC曲線を模式的に示す図である。前記の通り、これは2回目の昇温時のDSC曲線である。
図1に示す通り、昇温に伴い、ガラス転移温度Tge付近においてトナーに含まれる樹脂成分がガラス状体から溶融状体に変化する。その後、更に昇温すると融点MPe付近においてトナーに含まれるワックス成分が溶融する。ここで、ワックス成分の溶融によるDSCのピークは比較的急峻である。更に、樹脂成分の溶融が起こる温度範囲と、ワックス成分の溶融が起こる温度範囲とは比較的容易に区別でき、温度上昇に伴って樹脂成分が溶融した後に、ワックス成分が溶融している。
トナーを用いた画像の定着工程では、与えられる熱量に応答してトナーが溶融し、が園上層に溶融したワックスが滲出する。図1にDSC曲線を示す従来のトナーの場合、所定の温度にてワックスがほぼ全量溶融し、上層に滲出する。このとき、必要量以上のワックスが画像の上層に存在するようになっており、画像表面の摩擦力が低下して、鉛筆等の筆記用具による書き込みが困難となる。
これに対し、本実施形態のトナーのDSC曲線(ここでも、2回目の昇温時のもの)を図2に例示する。本実施形態のトナーにおいても、昇温に伴い、ガラス転移温度Tg2付近において樹脂成分が溶融し、更に、融点MP2付近においてワックス成分が溶融する。しかしながら、ワックスの溶融に伴うDSC曲線のピークは、特に融点MP2よりも低温側の部分について、傾きが緩やかになっている。更に、樹脂成分が溶融する温度範囲と、ワックス成分が溶融する温度範囲とが明瞭には区別し難く、重複していることもある。つまり、昇温中、樹脂成分が溶融する途中において、ワックス成分の溶融も始まり、少なくとも部分的には同時に溶融している。
このようなトナーによると、樹脂成分の溶融状態に応じた量のワックス成分を溶融させることができる。その結果、このようなトナーを用いて画像を現像した場合、ワックス成分と樹脂成分との分離が生じにくく、適正な量のワックスが画像の上層に配置される。従って、画像表面のワックス量を適性にして、筆記用具による書き込み性を改善し、また、人が画像に触れたときの感触を一定にすることができる。
次に、望ましいDSC曲線の形状について更に説明する。
(2回目昇温時の熱特性)
2回目の昇温時のDSC曲線を示す図2において、ガラス転移温度はTg2、融点はMP2と示している。本実施形態のトナーについて、ガラス転移温度Tg2は、48.0℃以上であることが好ましく、49.0℃以上であることがより好ましく、50.0℃以上であることが更に好ましい。また、ガラス転移温度Tg2は、58.0℃以下であることが好ましく、56.0℃以下であることがより好ましく、54.0℃以下であることが更に好ましい。
2回目の昇温時のDSC曲線を示す図2において、ガラス転移温度はTg2、融点はMP2と示している。本実施形態のトナーについて、ガラス転移温度Tg2は、48.0℃以上であることが好ましく、49.0℃以上であることがより好ましく、50.0℃以上であることが更に好ましい。また、ガラス転移温度Tg2は、58.0℃以下であることが好ましく、56.0℃以下であることがより好ましく、54.0℃以下であることが更に好ましい。
次に、本実施形態のトナーにおいて、融点MP2は、70.0℃以上であることが好ましく、72.0℃以上であることがより好ましく、74.0℃以上であることが更に好ましい。また、融点MP2は、83.0℃以下であることが好ましく、81.0℃以下であることがより好ましく、79.0℃以下であることが更に好ましい。
また、融点MP2付近において、DSC曲線の傾きが緩やかであることが好ましい。
具体的に、60℃のときの熱流をH60mWとするとき、これよりも0.5mW小さい熱流となる温度を考える。このような温度は、融点MP2よりも低温の領域及び高温の領域にそれぞれ存在するので、順にT21及びT24とする。
また、融点MP2よりも2.0℃低い温度をT22とすると共に、融点MP2よりも1.0℃高い温度をT23とする。
このとき、温度T21以上で且つ温度T22以下の範囲において、DSC曲線の傾き、つまり、熱流の変化率(dHF21/dT)が、−0.50mW/℃以上であることが好ましく、−0.45mW/℃以上であることがより好ましく、−0.40mW/℃以上であることが更に好ましい。また、当該熱流の変化率(dHF21/dT)は、−0.10mW/℃以下であることが好ましい。
同様に、温度T23以上で且つ温度T24以下の範囲において、熱流の変化率(dHF22/dT)は、0.50mW/℃以上であることが好ましく、0.52mW/℃以上であることがより好ましく、0.54mW/℃以上であることが更に好ましい。また、当該熱流の変化率(dHF22/dT)は、1.80mW/℃以下であることが好ましく、1.70mW/℃以下であることがより好ましく、1.60mW/℃以下であることが更に好ましい。
尚、図2において、dHF21/dT及びdHF22/dTは、それぞれ一例を示すものである。
以上のような熱特性を有する本実施形態のトナーを用いると、樹脂成分の溶融状態に応じた量のワックス成分を溶融させることができ、適正な量のワックスが画像の上層に配置される。従って、筆記用具による書き込み性を改善し、また、人が画像に触れたときの感触を一定にすることができる。
尚、以上では、昇温及びそれに続く降温を行うことにより熱履歴の影響を除き、その後の2回目(以降)の昇温時にて融点等を求めている。これらの値と、1回目の昇温時のDSCによる曲線から求めた融点等とは、熱履歴の影響により異なる場合がある。
例えば、2回目の昇温時に上記のような各数値となるトナーにおいて、1回目の昇温時には、次のような各値、つまり、
・ガラス転移温度Tg1が49.0〜59.0℃、融点MP1が72.0〜85.0℃
・60℃以上で且つ融点MP1よりも2.0℃低い温度以下の範囲において、熱流の変化率(dHF11/dT)が−1.20〜−0.10mW/℃
・融点MP1よりも1.0℃高い温度(T12)以上であり、且つ、融点MP1よりも低く、60℃における熱流よりも0.5mW小さい熱流となる温度以下の範囲において、熱流の変化率(dHF/dT22)が0.80〜2.20mW/℃
となることがある。
・ガラス転移温度Tg1が49.0〜59.0℃、融点MP1が72.0〜85.0℃
・60℃以上で且つ融点MP1よりも2.0℃低い温度以下の範囲において、熱流の変化率(dHF11/dT)が−1.20〜−0.10mW/℃
・融点MP1よりも1.0℃高い温度(T12)以上であり、且つ、融点MP1よりも低く、60℃における熱流よりも0.5mW小さい熱流となる温度以下の範囲において、熱流の変化率(dHF/dT22)が0.80〜2.20mW/℃
となることがある。
(降温時の熱特性)
昇温時(より正確には2回目の昇温時)の熱特性に関して図2に示したが、トナーの熱特性は、降温時において設定することもできる。ここでは、トナーの熱履歴の影響を除くための1回目の昇温を行った後における、1回目の降温時を考える。
昇温時(より正確には2回目の昇温時)の熱特性に関して図2に示したが、トナーの熱特性は、降温時において設定することもできる。ここでは、トナーの熱履歴の影響を除くための1回目の昇温を行った後における、1回目の降温時を考える。
降温時において、融点をMPdとする。融点MPdは、70.0℃以上であることが好ましく、71.0℃以上であることがより好ましく、72.0℃以上であることが更に好ましい。また、融点MPdは、80.0℃以下であることが好ましく、79.0℃以下であることがより好ましく、78.0℃以下であることが更に好ましい。
また、60.0℃以上で且つ65.0℃以下の範囲において、熱流の変化率(dHFd1/dT)は、0.20mW/℃以上であることが好ましく、0.21mW/℃以上であることがより好ましく、0.22mW/℃以上であることが更に好ましい。また、当該熱流の変化率(dHFd1/dT)は、0.50mW/℃以下であることが好ましく、0.45mW/℃以下であることがより好ましく、0.40mW/℃以下であることが更に好ましい。
また、融点MPdよりも2.0℃高い温度をTd3、融点MPdよりも3.0℃高い温度をTd4とする。このとき、温度Td3以上で且つ温度Td4以下の範囲において、熱流の変化率(dHFd2/dT)は、−5.00mW/℃以上であることが好ましく、−4.50mW/℃以上であることがより好ましく、−4.00mW/℃以上であることが更に好ましい。また、当該熱流の変化率(dHFd2/dT)は、−0.30mW/℃以下であることが好ましく、−0.50mW/℃以下であることがより好ましく、−0.80mW/℃以下であることが更に好ましい。
<静電荷像現像用トナーの成分>
本実施形態の静電荷像現像用トナーは、少なくとも着色剤と、離型剤(ワックス等)と、結着樹脂とを含む。
本実施形態の静電荷像現像用トナーは、少なくとも着色剤と、離型剤(ワックス等)と、結着樹脂とを含む。
結着樹脂は、非晶性樹脂と、結晶性樹脂とを含む。例えば、非晶性樹脂として非晶性ポリエステル樹脂を用い、結晶性樹脂として結晶性ポリエステル系樹脂を用いても良い。
非晶性樹脂としては、非晶性スチレンアクリル樹脂やその他の樹脂を用いても良い。また、非結晶性樹脂としては、その他の結晶性樹脂を用いても良い。
非晶性ポリエステル樹脂は、重量平均分子量が5000以上で且つ50000以下であることが好ましく、より好ましくは、10000以上で且つ40000以下である。重量平均分子量が5000以上で且つ50000以下であると、低温定着性と保存性の両方が優れるトナーを実現することができる。低温定着性の悪化を避けるためには、重量平均分子量が50000以下であることが好ましい。保存性を良好に保つためには、重量平均分子量が5000以上であることが好ましい。
非晶性ポリエステル系樹脂の重量平均分子量は、合成温度、合成時間などを調節することにより制御することができる。また、非晶性ポリエステル系樹脂の重量平均分子量は、例えば、ゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー(GPC)測定により求めることができる。
非晶性ポリエステル系樹脂は、ポリカルボン酸成分とポリオール成分とを脱水縮合し、脱水縮合により得られた樹脂をウレタン伸長することにより合成されるものである。第1の好ましい態様の結着樹脂に用いる非晶性ポリエステル系樹脂は、2種類以上の非晶性ポリエステル系樹脂の混合物であってもよい。
非晶性ポリエステル系樹脂の合成に使用可能なポリカルボン酸成分として、脂肪族カルボン酸、芳香族カルボン酸、それらの酸無水及び低級アルキル(炭素数1以上4以下)エステルなどの一般的な有機ポリカルボン酸などが挙げられる。具体例として、脂肪族(脂環式を含む)ジカルボン酸としては、炭素数2以上50以下のアルカンジカルボン酸(シュウ酸、マロン酸、コハク酸、アジピン酸、レパルギン酸、セバシン酸など)、炭素数4以上50以下のアルケンジカルボン酸(ドデセニルコハク酸などのアルケニルコハク酸、マレイン酸、フマル酸、シトラコン酸、メサコン酸、イタコン酸、グルタコン酸など)などが挙げられる。芳香族ジカルボン酸としては、炭素数8以上36以下の芳香族ジカルボン酸(フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、ナフタレンジカルボン酸など)、それらの酸無水物及び低級アルキル(炭素数1以上4以下)エステルなどが挙げられる。
非晶性ポリエステル系樹脂の合成に使用可能なポリオール成分として、一般的なポリオールなどが挙げられる。具体例として、炭素数2以上36以下の脂肪族ジオール(エチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、2,3−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、2,3−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、2,3−ヘキサンジオール、3,4−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、1,7−ヘプタンジオール、ドデカンジオールなど);炭素数4以上36以下のポリアルキレンエーテルグリコール(ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコールなど);上記炭素数2以上36以下の脂肪族ジオールの炭素数2以上4以下のアルキレンオキシド(以下AOと略記する)〔エチレンオキシド(以下EOと略記する)、プロピレンオキシド(以下POと略記する)、ブチレンオキシドなど〕付加物(付加モル数2以上30以下);炭素数6以上36以下の脂環式ジオール(1,4−シクロヘキサンジメタノール、水素添加ビスフェノールAなど);上記脂環式ジオールの炭素数2以上4以下のAO付加物(付加モル数2以上30以下);ビスフェノール類(ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールSなど)の炭素数2以上4以下のAO付加物(付加モル数2以上30以下)などが挙げられる。
非晶性ポリエステル系樹脂の合成に使用可能なウレタン伸長のためのポリイソシアネート成分として、一般的な有機ポリイソシアネート化合物などが挙げられる。具体例として、ジフェニルメタンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、p−フェニレンジイソシアネート、トルエンジイソシアネート、ナフタリンジイソシアネート、ジベンジルジメチルメタンp,p’−ジイソシネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、ノルボルネンジイソシアネート、それらのヌレート化合物及びアダクト体などが挙げられる。
また、結晶性ポリエステル樹脂は、重量平均分子量が5000以上で且つ15000以下であることが好ましく、より好ましくは、7000以上で且つ14000以下である。重量平均分子量が5000以上で且つ15000以下であると、低温定着性と保存性の両方が優れるトナーを実現することができる。低温定着性の悪化を避けるためには、重量平均分子量が15000以下であることが好ましい。非晶性ポリエステル系樹脂との相溶が生じて保存性が悪化するのを避けるためには、重量平均分子量が5000以上であることが好ましい。
結晶性ポリエステル樹脂の重量平均分子量は、合成温度、合成時間などを調節することにより制御することができる。結晶性ポリエステル樹脂の重量平均分子量は、例えば、ゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー(GPC)測定により求めることができる。
結晶性ポリエステル樹脂は、ポリカルボン酸成分とポリオール成分とを脱水縮合することにより合成されるものである。第1の好ましい態様の結着樹脂に用いる結晶性ポリエステル樹脂は、2種類以上の結晶性ポリエステル樹脂の混合物であってもよい。
結晶性ポリエステル樹脂の合成に使用可能なポリカルボン酸成分として、脂肪族ポリカルボン酸などが挙げられる。具体例として、シュウ酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、セバシン酸、デカン二酸、ドデカン二酸などが挙げられる。
結晶性ポリエステル樹脂の合成に使用可能なポリオール成分として、脂肪族ポリオールなどが挙げられる。具体例として、エチレングリコール、1,4−ブタンジオール、1.6−ヘキサンジオール、1,8−オクタンジオール、1.9−ノナンジオール、1.10−デカンジオールなどが挙げられる。
次に、本実施形態のトナーに含まれるワックス(離型剤)としては、固形のパラフィンワックス、マイクロワックス、ライスワックス、脂肪酸アミド系ワックス、脂肪酸系ワックス、脂肪族モノケトン類、脂肪酸金属塩系ワックス、脂肪酸エステル系ワックス、部分ケン化脂肪酸エステル系ワックス、シリコーンワニス、高級アルコール、カルナウバワックスなどが挙げられる。また、低分子量ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィンなどを用いることもできる。
ここで、ワックスのテトラヒドロフラン可溶分をゲル・パーミエーション・クロマトグラフィにより測定した際に、分子量1000以下の成分がクロマトグラムのピーク面積比において0.2%以上であることが好ましい。また、当該分子量が1000以下の成分は、0.40%以下であることが好ましく、0.38%以下であることがより好ましく、0.35%以下であることが更に好ましい。
分子量が1000以下の成分がこのような範囲となっていると、保管性の良好なトナーとなる。
用いるワックスの違いにより、前記のような本開示の静電荷像現像用トナーの熱特性について設定することができる。
着色剤としては、無機系着色剤及び有機系着色剤のいずれも用いることが可能である。このような例として、カーボンブラック、ランプブラック、マグネタイト、チタンブラック、クロムイエロー、群青、アニリンブルー、フタロシアニンブルー、フタロシアニングリーン、ハンザイエローG、ローダミン6G、カルコオイルブルー、キナクリドン、ベンジジンイエロー、ローズベンガル、マラカイトグリーンレーキ、キノリンイエロー、C.I.ピグメント・レッド48:1、C.I.ピグメント・レッド57:1、C.I.ピグメント・レッド122、C.I.ピグメント・レッド184、C.I.ピグメント・レッド269、C.I.ピグメント・イエロー12、C.I.ピグメント・イエロー17、C.I.ピグメント・イエロー93、C.I.ピグメント・イエロー97、C.I.ピグメント・イエロー155、C.I.ピグメント・イエロー180、C.I.ソルベント・イエロー93、C.I.ソルベント・イエロー162、C.I.ピグメント・ブルー5:1、C.I.ピグメント・ブルー15:3等の染料及び顔料が挙げられる。これらは単独であるいは混合して使用可能である。
また、本実施形態の静電荷像現像用トナーは、鉄元素、珪素元素及び硫黄元素を含む。鉄元素の含有量は1.0×103ppm以上1.0×104ppm以下であり、珪素元素の含有量は1.0×103ppm以上5.0×104ppm以下であり、硫黄元素の含有量は500ppm以上3000ppm以下であることが好ましい。尚、いずれも単位は質量分率である。
鉄元素及び珪素元素は、トナーの製造の際に用いる凝集剤由来の成分であり、硫黄元素は、触媒及び凝集剤由来の成分である。このため、静電荷像現像用トナー中の鉄元素及び珪素元素の含有量は、使用する凝集剤の種類及び量などを調節することにより制御することができ、硫黄元素の含有量は、使用する触媒及び凝集剤の種類及び量などを調節することにより制御することができる。
静電荷像現像用トナー中の鉄元素の含有量は、上述のように、1.0×103ppm以上であることが好ましく、1.2×103ppm以上であることがより好ましく、1.5×103ppm以上であることが更に好ましい。また、当該鉄元素の含有量は、1.0×104ppm以下であることが好ましく、9.0×103pm以下であることがより好ましく、8.0×103pm以下であることが更に好ましい。
鉄元素の含有量がこのような範囲であると、良好な特性の静電荷像現像用トナーとして使用することができる。鉄元素の含有量が1.0×104ppm以下であれば、トナーの最低定着温度(MFT)が高くなりすぎるのを避けることができ、好ましい。また、トナー粒子を構成するためには、鉄元素の含有量が1.0×103ppm以上であることが好ましい。
静電荷像現像用トナー中の珪素元素の含有量は、上述のように、1.0×103ppm以上であることが好ましく、1.2×103ppm以上であることがより好ましく、1.5×103ppm以上であることが更に好ましい。また、当該珪素元素の含有量は、5.0×103ppm以下であることが好ましく、4.5×103pm以下であることがより好ましく、4.0×103pm以下であることが更に好ましい。
珪素元素の含有量が、このような範囲であるとであると、静電荷像現像用トナーとして使用することができる。珪素元素の含有量が5.0×103ppm以下であれば、トナーの最低定着温度(MFT)が高くなりすぎるのを避けることができ、好ましい。また、トナー粒子を構成するためには、珪素元素の含有量が1.0×103ppm以上であることが好ましい。
静電荷像現像用トナー中の硫黄元素の含有量は、上述のように、500ppm以上であることが好ましい。また、当該硫黄元素の含有量は、3000ppm以下であることが好ましく、2500ppm以下であることがより好ましく、2000ppm以下であることが更に好ましい。
硫黄元素の含有量が500ppm以上3000ppm以下であると、静電荷像現像用トナーとして使用することができる。良好なトナーの電気特性を得るためには、硫黄元素の含有量が3000ppm以下であることが好ましい。トナー粒子を構成するために、硫黄元素の含有量が500ppm以上であることが好ましい。
尚、静電荷像現像用トナー中の各元素の含有量は、蛍光X線分析法により測定することができる。また、トナーには、更に他の添加剤等が含まれていても良い。
以下、本開示の静電荷像現像用トナーについて、実施例を説明する。
本開示の静電荷像現像用トナーは、結晶性樹脂及び非晶性樹脂と、着色剤と、ワックスとをそれぞれ製造し、これらを用いて製造する。以下、順に説明する。
<静電荷像現像用トナーの製造方法>
――工程1:非晶性ポリエステル樹脂の製造――
(エステル化工程)
容量500mlのセパラブルフラスコに、ビスフェノールAのプロピレンオキサイド2モル付加物(アデカ社製、商品名:アデカポリエーテルBPX−11)100gと、無水マレイン酸(略称MA、アデカ社製)34.74gと、パラトルエンスルホン酸・1水和物(略称PTSA、和光純薬(株)製)0.98gとを投入した。その後、フラスコ内に窒素を導入し、フラスコ内を攪拌装置で撹拌しながら、ビスフェノールAのプロピレンオキサイド2モル付加物と無水マレイン酸とパラトルエンスルホン酸・1水和物との混合物を70℃に加熱し、溶解させた。その後、フラスコ内を撹拌しながら、フラスコ内の混合溶液を97℃に昇温した。その後、フラスコ内を真空(10mPa・s以下)にし、フラスコ内を撹拌しながら、97℃で45時間、ビスフェノールAのプロピレンオキサイド2モル付加物と無水マレイン酸との脱水縮合反応を行い、ポリエステル樹脂を形成した。
――工程1:非晶性ポリエステル樹脂の製造――
(エステル化工程)
容量500mlのセパラブルフラスコに、ビスフェノールAのプロピレンオキサイド2モル付加物(アデカ社製、商品名:アデカポリエーテルBPX−11)100gと、無水マレイン酸(略称MA、アデカ社製)34.74gと、パラトルエンスルホン酸・1水和物(略称PTSA、和光純薬(株)製)0.98gとを投入した。その後、フラスコ内に窒素を導入し、フラスコ内を攪拌装置で撹拌しながら、ビスフェノールAのプロピレンオキサイド2モル付加物と無水マレイン酸とパラトルエンスルホン酸・1水和物との混合物を70℃に加熱し、溶解させた。その後、フラスコ内を撹拌しながら、フラスコ内の混合溶液を97℃に昇温した。その後、フラスコ内を真空(10mPa・s以下)にし、フラスコ内を撹拌しながら、97℃で45時間、ビスフェノールAのプロピレンオキサイド2モル付加物と無水マレイン酸との脱水縮合反応を行い、ポリエステル樹脂を形成した。
エステル化工程で形成されたポリエステル樹脂をフラスコから一部取り出し、物性を確認した。
得られたポリエステル樹脂は、重量平均分子量が4450であった。
(ウレタン伸長工程)
フラスコ内を常圧に戻した後、フラスコに、ジフェニルメタンジイソシアネート(略称MDI、和光純薬(株)製)9.05gと、トルエン(和光純薬(株)製)29.02gとを添加した。その後、フラスコ内に窒素を導入し、フラスコ内を撹拌しながら、97℃で、未反応のジフェニルメタンジイソシアネートが無くなるまで、エステル化工程で得られたポリエステル樹脂とジフェニルメタンジイソシアネートとを反応させ、ウレタン伸長済みポリエステル樹脂を形成した。未反応のジフェニルメタンジイソシアネートが無くなったことは、フラスコから溶液を一部取り出し、その溶液を赤外分光光度計で測定し、2275cm−1近辺のイソシアネート由来のピークが無くなったことにより確認した。
フラスコ内を常圧に戻した後、フラスコに、ジフェニルメタンジイソシアネート(略称MDI、和光純薬(株)製)9.05gと、トルエン(和光純薬(株)製)29.02gとを添加した。その後、フラスコ内に窒素を導入し、フラスコ内を撹拌しながら、97℃で、未反応のジフェニルメタンジイソシアネートが無くなるまで、エステル化工程で得られたポリエステル樹脂とジフェニルメタンジイソシアネートとを反応させ、ウレタン伸長済みポリエステル樹脂を形成した。未反応のジフェニルメタンジイソシアネートが無くなったことは、フラスコから溶液を一部取り出し、その溶液を赤外分光光度計で測定し、2275cm−1近辺のイソシアネート由来のピークが無くなったことにより確認した。
(回収工程)
ウレタン伸長工程で得られた、ウレタン伸長済みポリエステル樹脂が形成された溶液から、トルエンを蒸発させることにより非晶性ポリエステル系樹脂を得た。
ウレタン伸長工程で得られた、ウレタン伸長済みポリエステル樹脂が形成された溶液から、トルエンを蒸発させることにより非晶性ポリエステル系樹脂を得た。
得られた非晶性ポリエステル系樹脂は、重量平均分子量が14030であり、ガラス転移温度が60.3℃であった。
――工程2:非晶質ポリエステル樹脂分散液の製造――
容量3リットルの二重ジャケット反応容器に、工程1のように製造した非晶性ポリエステル樹脂を300gと、メチルエチルケトン(以下、MEKと略す)250gと、イソプロピルアルコール(以下、IPAと略す)50gとを投入した。その後、約30℃の環境下において、半月型インペラを用いて反応容器内を撹拌しながら、工程1にて得られた非晶性ポリエステル系樹脂を、MEKとIPAとの混合溶媒に溶解した。その後、反応容器内を撹拌しながら、反応容器に、5%アンモニア水溶液27gを徐々に添加し、続けて、水1200gを20g/分の速度で添加し、乳化液を形成した。その後、非晶性ポリエステル系樹脂が28.7重量%の濃度になるまで、減圧蒸留方法により、乳化液からMEKとIPAとの混合溶媒を除去し、非晶性ポリエステル系樹脂ラテックスを得た。
容量3リットルの二重ジャケット反応容器に、工程1のように製造した非晶性ポリエステル樹脂を300gと、メチルエチルケトン(以下、MEKと略す)250gと、イソプロピルアルコール(以下、IPAと略す)50gとを投入した。その後、約30℃の環境下において、半月型インペラを用いて反応容器内を撹拌しながら、工程1にて得られた非晶性ポリエステル系樹脂を、MEKとIPAとの混合溶媒に溶解した。その後、反応容器内を撹拌しながら、反応容器に、5%アンモニア水溶液27gを徐々に添加し、続けて、水1200gを20g/分の速度で添加し、乳化液を形成した。その後、非晶性ポリエステル系樹脂が28.7重量%の濃度になるまで、減圧蒸留方法により、乳化液からMEKとIPAとの混合溶媒を除去し、非晶性ポリエステル系樹脂ラテックスを得た。
得られた非晶性ポリエステル系樹脂ラテックス中の粒子は、体積平均粒子径Dv50が129nmであり、体積平均粒度分布指標GSDvが1.18であった。
――工程3:結晶性ポリエステル樹脂の製造――
容量500mlのセパラブルフラスコに、1,9−ノナンジオール(和光純薬(株)製)198.7gと、ドデカン二酸(和光純薬(株)製)250.6gと、パラトルエンスルホン酸・1水和物(略称PTSA、和光純薬(株)製)0.45gとを投入した。その後、フラスコ内に窒素を導入し、フラスコ内を攪拌装置で撹拌しながら、1,9−ノナンジオールとドデカン二酸とPTSAとの混合物を80℃に加熱して溶解した。その後、フラスコ内を撹拌しながら、フラスコ内の混合溶液を97℃に昇温した。その後、フラスコ内を真空(10mPa・s以下)にし、フラスコ内を撹拌しながら、97℃で5時間、1,9−ノナンジオールとドデカン二酸との脱水縮合反応を行い、結晶性ポリエステル樹脂を得た。
容量500mlのセパラブルフラスコに、1,9−ノナンジオール(和光純薬(株)製)198.7gと、ドデカン二酸(和光純薬(株)製)250.6gと、パラトルエンスルホン酸・1水和物(略称PTSA、和光純薬(株)製)0.45gとを投入した。その後、フラスコ内に窒素を導入し、フラスコ内を攪拌装置で撹拌しながら、1,9−ノナンジオールとドデカン二酸とPTSAとの混合物を80℃に加熱して溶解した。その後、フラスコ内を撹拌しながら、フラスコ内の混合溶液を97℃に昇温した。その後、フラスコ内を真空(10mPa・s以下)にし、フラスコ内を撹拌しながら、97℃で5時間、1,9−ノナンジオールとドデカン二酸との脱水縮合反応を行い、結晶性ポリエステル樹脂を得た。
得られた結晶性ポリエステル樹脂は、重量平均分子量が13304であり、融点が67.03℃であった。
――工程4:結晶性ポリエステル樹脂分散液の製造――
3リットルの二重ジャケット反応容器に、工程3で得られた結晶性ポリエステル樹脂300gと、MEK250gと、IPA50gとを投入した。その後、約30℃の環境下にて、半月型インペラを用いて反応容器内を撹拌しながら、工程3で得られた結晶性ポリエステル樹脂を、MEKとIPAとの混合溶媒に溶解した。その後、反応容器内を撹拌しながら、反応容器に、5%アンモニア水溶液25gを徐々に添加し、続けて、水1200gを20g/分の速度で添加し、乳化液を形成した。その後、結晶性ポリエステル樹脂が28.5重量%の濃度になるまで、減圧蒸留方法により、乳化液からMEKとIPAとの混合溶媒を除去し、結晶性ポリエステル樹脂ラテックスを得た。
3リットルの二重ジャケット反応容器に、工程3で得られた結晶性ポリエステル樹脂300gと、MEK250gと、IPA50gとを投入した。その後、約30℃の環境下にて、半月型インペラを用いて反応容器内を撹拌しながら、工程3で得られた結晶性ポリエステル樹脂を、MEKとIPAとの混合溶媒に溶解した。その後、反応容器内を撹拌しながら、反応容器に、5%アンモニア水溶液25gを徐々に添加し、続けて、水1200gを20g/分の速度で添加し、乳化液を形成した。その後、結晶性ポリエステル樹脂が28.5重量%の濃度になるまで、減圧蒸留方法により、乳化液からMEKとIPAとの混合溶媒を除去し、結晶性ポリエステル樹脂ラテックスを得た。
得られた結晶性ポリエステル樹脂ラテックス中の粒子は、体積平均粒子径Dv50が136nmであり、体積平均粒度分布指標GSDvが1.19であった。
――工程5:シアン顔料分散液の製造――
撹拌器、温度計及びコンデンサが設けられた体積3lである反応器に、シアン顔料(大日精化工業(株)製、ECB303)540gと、アニオン性界面活性剤(ダウケミカル社製、商品名:Dowfax2A1)27gと、蒸溜水2450gとを入れた後、約10時間徐々に撹拌しつつ予備分散を行った。10時間の予備分散を行った後、さらに、直径0.8mm以上1mm以下のガラスビーズ400gを投入して、ビーズミル(ドイツ・Netzsch社、ZetaRS)を利用して4時間分散させた。以上により、着色剤分散液を得た。
撹拌器、温度計及びコンデンサが設けられた体積3lである反応器に、シアン顔料(大日精化工業(株)製、ECB303)540gと、アニオン性界面活性剤(ダウケミカル社製、商品名:Dowfax2A1)27gと、蒸溜水2450gとを入れた後、約10時間徐々に撹拌しつつ予備分散を行った。10時間の予備分散を行った後、さらに、直径0.8mm以上1mm以下のガラスビーズ400gを投入して、ビーズミル(ドイツ・Netzsch社、ZetaRS)を利用して4時間分散させた。以上により、着色剤分散液を得た。
得られたシアン顔料粒子は、体積平均粒子径Dv50が170nmであり、体積平均粒度分布指標GSDvが1.24であった。得られた着色剤分散液中の着色剤の濃度は18.1重量%であった。
――工程6:ワックス分散液の製造――
反応容器に、表1のワックスAを270gと、アニオン性界面活性剤(Dowfax2A1)2.7gと、イオン交換水400gとを投入した。その後、密閉式の反応容器内を110℃に加熱し、ホモジナイザ(IKA社製、商品名:ウルトラタラックスT50)を用いて分散した後、さらに、高圧ホモジナイザ(吉田機械興業(株)製、商品名:NanoVater NVL-ES008)を用いて360分間分散した。得られた分散液にイオン交換水250gを投入し、撹拌して均一にすることにより、第1のワックス分散液を得た。得られたワックス分散液中のワックスの濃度は29.1重量%であった。
反応容器に、表1のワックスAを270gと、アニオン性界面活性剤(Dowfax2A1)2.7gと、イオン交換水400gとを投入した。その後、密閉式の反応容器内を110℃に加熱し、ホモジナイザ(IKA社製、商品名:ウルトラタラックスT50)を用いて分散した後、さらに、高圧ホモジナイザ(吉田機械興業(株)製、商品名:NanoVater NVL-ES008)を用いて360分間分散した。得られた分散液にイオン交換水250gを投入し、撹拌して均一にすることにより、第1のワックス分散液を得た。得られたワックス分散液中のワックスの濃度は29.1重量%であった。
尚、表1に記載の通り、接線離脱温度[℃]、吸熱開始温度[℃]及び融点[ピーク:℃]をワックスの特性として考慮している。これに関し、図3に示す。図3は、ワックスのDSC曲線の一例であり、接線離脱温度、吸熱開始温度及び融点を示している。
尚、接線脱離温度とは、それまでの温度範囲における熱流が、ベースライン(直線部分)から離れ始める点である。また、吸熱開始温度とは、ベースラインと、最も小さい勾配の接線との交点である。
――工程7:他のワックス分散液の製造――
工程6と同様に、但し、ワックスAに代えて表1のワックスB〜Gを用いて、実施例の分散剤である第2〜第7のワックス分散液を得た。
工程6と同様に、但し、ワックスAに代えて表1のワックスB〜Gを用いて、実施例の分散剤である第2〜第7のワックス分散液を得た。
また、工程6と同様に、但し、ワックスAに代えて表1の比較例用のワックス(ベヘン酸ベヘニル、HNP-51、ポリエチレンワックス)を用いて、比較例のワックス分散液である第8〜第10のワックス分散液を得た。
表1に示す通り、用いたワックスは、それぞれ接線離脱温度、吸熱開始温度及び融点が異なっている。
――工程8:実施例のトナー1の製造――
3リットルの反応容器に、工程2にて得られた非晶性ポリエステル系樹脂ラテックス544.1と、工程4にて得られた結晶性ポリエステル樹脂ラテックス47.6gと、工程5にて得られた着色剤分散液78.1gと、工程6にて得た第1のワックス分散液(離型剤分散液)106.1gと、アニオン性界面活性剤(Dowfax2A1)7.0gと、脱イオン水1109gとを投入した。その後、反応容器内をホモジナイザ(ウルトラタラックスT50)を用いて3分間撹拌した。その後、凝集剤として濃度3.0重量%のポリシリカ鉄(水道機工社製、商品名:PSI−100)63.2gを添加した。その後、ホモジナイザを用いて反応容器内を撹拌しながら、反応容器内の混合溶液を1℃/分の速度で44℃まで昇温し、更に、0.7℃/分の速度で47℃まで昇温し、更に、体積平均粒子径が5μm以上6μm以下の一次凝集粒子が得られるまで、温度を47℃に維持した。この際、反応容器内の撹拌は、反応容器内の混合溶液の粘度変化に応じて、撹拌状態が維持できるようにホモジナイザの回転翼の回転数を調整しながら行った。一次凝集粒子が所定の体積平均粒子径になったことは、反応容器から混合溶液を一部取り出し、その溶液に含まれる一次凝集粒子を分析することにより確認した。
3リットルの反応容器に、工程2にて得られた非晶性ポリエステル系樹脂ラテックス544.1と、工程4にて得られた結晶性ポリエステル樹脂ラテックス47.6gと、工程5にて得られた着色剤分散液78.1gと、工程6にて得た第1のワックス分散液(離型剤分散液)106.1gと、アニオン性界面活性剤(Dowfax2A1)7.0gと、脱イオン水1109gとを投入した。その後、反応容器内をホモジナイザ(ウルトラタラックスT50)を用いて3分間撹拌した。その後、凝集剤として濃度3.0重量%のポリシリカ鉄(水道機工社製、商品名:PSI−100)63.2gを添加した。その後、ホモジナイザを用いて反応容器内を撹拌しながら、反応容器内の混合溶液を1℃/分の速度で44℃まで昇温し、更に、0.7℃/分の速度で47℃まで昇温し、更に、体積平均粒子径が5μm以上6μm以下の一次凝集粒子が得られるまで、温度を47℃に維持した。この際、反応容器内の撹拌は、反応容器内の混合溶液の粘度変化に応じて、撹拌状態が維持できるようにホモジナイザの回転翼の回転数を調整しながら行った。一次凝集粒子が所定の体積平均粒子径になったことは、反応容器から混合溶液を一部取り出し、その溶液に含まれる一次凝集粒子を分析することにより確認した。
その後、反応容器に、工程2にて得られた非晶性ポリエステル系樹脂ラテックス212.0gを添加し、反応容器内を撹拌しながら、60分間、一次凝集粒子と非晶性ポリエステル系樹脂とを凝集させ、一次凝集粒子の外表面に非晶性ポリエステル系樹脂からなる被覆層を形成し、被覆凝集粒子分散液を得た。その後、反応容器に、濃度1Nの水酸化ナトリウム水溶液63.0gを添加し、反応容器内を撹拌しながら20分間保持した。その後、反応容器内を撹拌しながら、反応容器内の混合溶液を89℃に昇温し、さらに、被覆凝集粒子の円形度が0.97以上0.98以下になるまで、89℃に温度を維持した。
その後、反応容器内の混合溶液を28℃以下に冷却した後、ろ過することによって、トナー粒子を回収し、その後、乾燥することよって、実施例のトナー1を得た。
――工程9:その他のトナーの製造――
工程8と同様に、但し、第1のワックス分散液に代えて第2〜第7のワックス分散液を用いて、実施例のトナー2〜トナー7を得た。また、工程8と同様に、但し、第1のワックス分散液に代えて第8〜第10のワックス分散液を用いて、比較例のトナー8〜トナー10を得た。
工程8と同様に、但し、第1のワックス分散液に代えて第2〜第7のワックス分散液を用いて、実施例のトナー2〜トナー7を得た。また、工程8と同様に、但し、第1のワックス分散液に代えて第8〜第10のワックス分散液を用いて、比較例のトナー8〜トナー10を得た。
<試験評価>
以上のようにして得たそれぞれのトナーについて、示差走査熱量計による分析を行った。結果を表2に示す。また、トナーにおける鉄元素(Fe)、珪素元素(Si)、硫黄元素(S)、フッ素元素(F)の含有量(蛍光X線分析による)と、ワックスに含まれるテトラヒドロフラン可溶分の分子量1000以下の成分(ゲル・パーミエーション・クロマトグラフィによる)の量とについても合わせて表2に示す。
以上のようにして得たそれぞれのトナーについて、示差走査熱量計による分析を行った。結果を表2に示す。また、トナーにおける鉄元素(Fe)、珪素元素(Si)、硫黄元素(S)、フッ素元素(F)の含有量(蛍光X線分析による)と、ワックスに含まれるテトラヒドロフラン可溶分の分子量1000以下の成分(ゲル・パーミエーション・クロマトグラフィによる)の量とについても合わせて表2に示す。
尚、用いた示差走査熱量計は、TA Instruments製 DSC Q2000である。また示差走査熱量計による測定の際には、30℃から140℃まで毎分10℃にて昇温し、その後、同じく毎分10℃にて0℃まで降温し、更にその後、再度140℃まで毎分10℃の速度にて昇温した。また、試料は、10mg±1mgに揃えて行った。
実施形態にて説明したとおり、トナーにおける熱履歴の影響を避けるために、昇温時の各種の値については、昇温とそれに続く降温を行った後、2回目の昇温時において評価した。降温時の値については、1回目の昇温に続く降温時において評価した。
表2における2回目昇温時及び降温時の評価項目の意味についても、実施形態にて説明したとおりである。表2に示すように、材料として用いるワックスの熱特性を選択することにより、トナーの熱特性を設定することができる。
また、各トナーの定着性について、画像形成装置を用いて以下のように評価した。
まず、画像形成装置として、一成分現像方式を採用した「サムスン電子社製カラーレーザープリンターCLP−610ND(プリント速度:21枚/分)」を用いた。また、転写材として、「富士ゼロックス社製フルカラー複写機用紙J(82g/cm2、A4サイズ)」を用いた。
定着器の設定温度を変えて、最低定着温度(MFT)とホットオフセット未発生温度(HOT)を求めた。定着温度域は、MFTとHOTとの差である。尚、MFTは、定着が可能な最低温度であり、低い方が望ましい。HOTはは、ホットオフセットが発生しない最高温度であり、高い方が望ましい。定着温度域はMFTとHOTとの差であり、広い方が望ましい。
また、書き込み性は、定着温度をMFTとHOTの中間の温度に設定して上記転写材上に画像を出力し、三菱鉛筆社製ハイユニ(HB)を用いて500gfの荷重をかけて2cmの直線を描画したときの線の濃さを以下の基準で評価した。
A:濃い(良い)
B:わずかに薄い
C:やや薄い(実用上問題なし)
D:薄い
E:すべってほとんど書けない
それぞれの評価結果を表3に示す。
A:濃い(良い)
B:わずかに薄い
C:やや薄い(実用上問題なし)
D:薄い
E:すべってほとんど書けない
それぞれの評価結果を表3に示す。
<評価結果>
表3に示すように、実施例のMFTは117℃〜140℃の範囲であり、比較例のMFTが141℃〜151℃の範囲であることに比べて低い。
表3に示すように、実施例のMFTは117℃〜140℃の範囲であり、比較例のMFTが141℃〜151℃の範囲であることに比べて低い。
また、実施例のHOTは170℃〜190℃の範囲であって、比較例のHOTが比較例1及び2のHOTが165℃及び172℃であることに比べて概ね高い。比較例3のHOTは214℃であって、実施例及び比較例の中で最も高いが、MFTについても最も高い151℃となっている。更に、比較例3は、書き込み性が評価Dであり、この点において好ましくない。
実施例7は、書き込み性の点ではCであり、実用上は問題無いが、実施例の中では劣る。また、HOTは170℃であって、比較例2の172℃よりも低い。しかし、MFTは117℃であり、実施例中では最も低い値である。
実施例5のMFTは140℃であって実施例の中では最も高く、比較例の中でMFTが最も低い比較例1の141℃とは1℃しか差が無い。しかしながら、実施例5はHOTが190℃と実施例中で最も高く、比較例1の165℃とは顕著に差がある。
実施例1〜4及び6については、MFT及びHOTが共に比較例1及び2よりも優れる。また、定着温度域を見ると、実施例では50℃〜60℃であり、比較例1及び2の24℃及び28℃に比べると2倍程度広い。尚、比較例3は定着温度域が63℃と大きいが、前記の通り書き込み性の点で劣る。
書き込み性について、実施例1〜6はいずれもA又はBであって優れている。比較例1及び2の書き込み性はA又はBであるが、MFT及びHOTについては前記の通り実施例よりも劣る。
以上のように、実施例1〜7は、比較例1〜3にくらべ、MFT、HOT及び書き込み性の総合的な評価において優れている。
本開示の静電荷像現像用トナーによると、低温定着性及び耐ホットオフセット性を維持しながら筆記用具による書き込み性、手で触れたときの感触の一定化を実現できるので、電子写真に用いるトナーとして有用である。
MP2 融点
Tg2 ガラス転移温度
T21 融点より低温且つ60℃における熱流よりも0.5mW小さい熱流となる温度
T22 融点よりも2.0℃低い温度
T23 融点よりも1.0℃高い温度
T24 融点より高温且つ60℃における熱流よりも0.5mW小さい熱流となる温度
Tg2 ガラス転移温度
T21 融点より低温且つ60℃における熱流よりも0.5mW小さい熱流となる温度
T22 融点よりも2.0℃低い温度
T23 融点よりも1.0℃高い温度
T24 融点より高温且つ60℃における熱流よりも0.5mW小さい熱流となる温度
Claims (6)
- 非晶性樹脂及び結晶性樹脂を含有する結着樹脂と、着色剤と、ワックスとを含む静電荷像現像用トナーであって、
示差走査熱量計により測定される昇温時の曲線において、
融点MP2は、70.0℃以上で且つ83.0℃以下であり、
MP2よりも低く、且つ、60.0℃における熱流よりも0.5mW低い熱流を示す際の温度T21と、MP2よりも2℃低い温度T22との間における、熱流の変化率dHF21/dTは、−0.50mW/℃以上で且つ−0.10mW/℃以下であり、
MP2よりも1℃高い温度T23と、MP2よりも高く、且つ、60.0℃における熱流よりも0.5mW低い熱流を示す際の温度T24との間における、熱流の変化率dHF22/dTは、0.50mW/℃以上で且つ1.80mW/℃以下である
ことを特徴とする静電荷像現像用トナー。 - 請求項1に記載の静電荷像現像用トナーにおいて、
示差走査熱量計により測定される昇温時の前記曲線は、少なくとも1回、昇温とそれに続く降温を行い、前記静電荷像現像用トナーにおける熱履歴の影響を除いた後に測定して得た曲線であることを特徴とする静電荷像現像用トナー。 - 請求項1又は2に記載の静電荷像現像用トナーにおいて、
示差走査熱量計により測定される、1回目の昇温と、2回目の昇温との間に行う降温の際の曲線において、
融点MPdは、70.0℃以上で且つ80.0℃以下であり、
60.0℃と、65.0℃との間における、熱流の変化率dHFd1/dTは、0.20mW/℃以上で且つ0.50mW/℃以下であり、
MPdよりも2℃高い温度Td3と、MPdよりも3℃高い温度Td4との間における、熱量の変化率dHFd2/dTは、−5.00mW/℃以上で且つ−0.30mW/℃以下であることを特徴とする静電荷像現像用トナー。 - 請求項1〜3のいずれか1つに記載の静電荷像現像用トナーにおいて、
鉄元素、珪素元素及び硫黄元素を含有することを特徴とする静電荷像現像用トナー。 - 請求項4に記載の静電荷像現像用トナーにおいて、
前記静電荷像現像用トナーに対して、
前記鉄元素の含有量は、1.0×103ppm以上で且つ1.0×104ppm以下であり、
前記珪素元素の含有量は、1.0×103ppm以上で且つ5.0×103ppm以下であり、
前記硫黄元素の含有量は、5.0×102ppm以上で且つ3.0×103ppm以下であることを特徴とする静電荷像現像用トナー。 - 請求項1〜5のいずれか1つに記載の静電荷像現像用トナーにおいて、
前記ワックスにおけるテトラヒドロフラン可溶分について、ゲル・パーミエーション・クロマトグラフィによる分子量1000以下の成分は、0.2%以上で且つ0.4%以下であることを特徴とする静電荷像現像用トナー。
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