JP6392663B2 - 電子写真用正帯電トナー - Google Patents
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Description
一方、非晶質ポリエステルとの相溶性が低い結晶性ポリエステルを含有するトナーには、結晶性ポリエステルの分散性が低いため、低温定着性を十分に発揮できないという課題や、着色剤の分散不良により画像濃度が低下する課題等があり、相溶性の制御のみでは、低温定着性、画像濃度等の両立ができないことが確認されている。
また、特許文献2には、優れた粉砕性を有し、感光体カブリがなく、優れた画像濃度を得るという課題に対して、結着樹脂と電荷調整樹脂として第4級アンモニウム塩基含有共重合体とを混練機により溶融混練する工程を有する製造方法によって製造した正帯電性カラートナーが開示されている。
本発明は、低温定着性に優れ、高温度高湿度環境下における感光体カブリの発生及び低温度低湿度環境下におけるスジの発生を抑制可能な電子写真用正帯電トナーを提供することを課題とする。
結着樹脂として、非晶質ポリエステル(A)、非晶質樹脂(B)、及び結晶性樹脂(C)と、荷電制御剤として、正荷電制御樹脂(D)とを含有し、以下の(1)〜(7)の条件を満たす電子写真用正帯電トナー。
(1)非晶質ポリエステル(A)の軟化点が140℃以上170℃以下である。
(2)非晶質樹脂(B)が、非晶質ポリエステル成分(b−1)と、付加重合系樹脂成分(b−2)とを含む樹脂であり、
非晶質ポリエステル成分(b−1)の原料モノマーと、付加重合系樹脂成分(b−2)の原料モノマーと、非晶質ポリエステル成分(b−1)の原料モノマー及び付加重合系樹脂成分(b−2)の原料モノマーのいずれとも反応し得る両反応性モノマー(b−3)とを重縮合させて得られる樹脂であって、
該付加重合系樹脂成分(b−2)の原料モノマーの質量(Mb−2)が、非晶質ポリエステル成分(b−1)の原料モノマーの質量(Mb−1)、付加重合系樹脂成分(b−2)の原料モノマーの質量(Mb−2)、及び両反応性モノマー(b−3)の質量(Mb−3)の合計(Mb−1+Mb−2+Mb−3)中、5質量%以上40質量%以下であり、
軟化点が、90℃以上125℃以下である。
(3)結晶性樹脂(C)が、結晶性ポリエステル成分(c−1)と、付加重合系樹脂成分(c−2)とを含む樹脂であり、
結晶性ポリエステル成分(c−1)の原料モノマーと、付加重合系樹脂成分(c−2)の原料モノマーと、結晶性ポリエステル成分(c−1)の原料モノマー及び付加重合系樹脂成分(c−2)の原料モノマーのいずれとも反応し得る両反応性モノマー(c−3)とを重縮合させて得られる樹脂であって、
該付加重合系樹脂成分(c−2)の原料モノマーの質量(Mc−2)が、結晶性ポリエステル成分(c−1)の原料モノマーの質量(Mc−1)、付加重合系樹脂成分(c−2)の原料モノマーの質量(Mc−2)、及び両反応性モノマー(c−3)の質量(Mc−3)の合計(Mc−1+Mc−2+Mc−3)中、5質量%以上39質量%以下であり、
結晶性ポリエステル成分(c−1)が、炭素数9以上14以下の脂肪族ジオールを含有するアルコール成分と、炭素数9以上14以下の脂肪族ジカルボン酸化合物を含有するカルボン酸成分とを重縮合させて得られる樹脂である。
(4)正荷電制御樹脂(D)が、4級アンモニウム塩基含有共重合体を含有する。
(5)結晶性樹脂(C)の含有量が、非晶質ポリエステル(A)、非晶質樹脂(B)、及び結晶性樹脂(C)の合計質量に対して、3質量%以上25質量%以下である。
(6)正荷電制御樹脂(D)の含有量が、非晶質ポリエステル(A)、非晶質樹脂(B)、及び結晶性樹脂(C)の総質量100質量部に対して、3質量部以上14質量部以下である。
(7)結着樹脂のうち軟化点が130℃以上である結着樹脂(H)と、軟化点が130℃未満である結着樹脂(L)との質量比(結着樹脂(H)/結着樹脂(L))が0.9以上2.4以下である。
本発明の電子写真用正帯電トナー(以下、単に「トナー」ともいう)は、結着樹脂として、非晶質ポリエステル(A)、非晶質樹脂(B)、及び結晶性樹脂(C)と、荷電制御剤として、及び正荷電制御樹脂(D)とを含有し、以下の(1)〜(7)の条件を満たす電子写真用正帯電トナーである。
(1)非晶質ポリエステル(A)の軟化点が140℃以上170℃以下である。
(2)非晶質樹脂(B)が、非晶質ポリエステル成分(b−1)と、付加重合系樹脂成分(b−2)とを含む樹脂であり、
非晶質ポリエステル成分(b−1)の原料モノマーと、付加重合系樹脂成分(b−2)の原料モノマーと、非晶質ポリエステル成分(b−1)の原料モノマー及び付加重合系樹脂成分(b−2)の原料モノマーのいずれとも反応し得る両反応性モノマー(b−3)とを重縮合させて得られる樹脂であって、
該付加重合系樹脂成分(b−2)の原料モノマーの質量(Mb−2)が、非晶質ポリエステル成分(b−1)の原料モノマーの質量(Mb−1)、付加重合系樹脂成分(b−2)の原料モノマーの質量(Mb−2)、及び両反応性モノマー(b−3)の質量(Mb−3)の合計(Mb−1+Mb−2+Mb−3)中、5質量%以上40質量%以下であり、
軟化点が、90℃以上125℃以下である。
(3)結晶性樹脂(C)が、結晶性ポリエステル成分(c−1)と、付加重合系樹脂成分(c−2)とを含む樹脂であり、
結晶性ポリエステル成分(c−1)の原料モノマーと、付加重合系樹脂成分(c−2)の原料モノマーと、結晶性ポリエステル成分(c−1)の原料モノマー及び付加重合系樹脂成分(c−2)の原料モノマーのいずれとも反応し得る両反応性モノマー(c−3)とを重縮合させて得られる樹脂であって、
該付加重合系樹脂成分(c−2)の原料モノマーの質量(Mc−2)が、結晶性ポリエステル成分(c−1)の原料モノマーの質量(Mc−1)、付加重合系樹脂成分(c−2)の原料モノマーの質量(Mc−2)、及び両反応性モノマー(c−3)の質量(Mc−3)の合計(Mc−1+Mc−2+Mc−3)中、5質量%以上39質量%以下であり、
結晶性ポリエステル成分(c−1)が、炭素数9以上14以下の脂肪族ジオールを含有するアルコール成分と、炭素数9以上14以下の脂肪族ジカルボン酸化合物を含有するカルボン酸成分とを重縮合させて得られる樹脂である。
(4)正荷電制御樹脂(D)が、4級アンモニウム塩基含有共重合体を含有する。
(5)結晶性樹脂(C)の含有量が、非晶質ポリエステル(A)、非晶質樹脂(B)、及び結晶性樹脂(C)の合計質量に対して、3質量%以上25質量%以下である。
(6)正荷電制御樹脂(D)の含有量が、非晶質ポリエステル(A)、非晶質樹脂(B)、及び結晶性樹脂(C)の総質量100質量部に対して、3質量部以上14質量部以下である。
(7)結着樹脂のうち軟化点が130℃以上である結着樹脂(H)と、軟化点が130℃未満である結着樹脂(L)との質量比(結着樹脂(H)/結着樹脂(L))が0.9以上2.4以下である。
スジ発生の原因としては、寒冷地における乾燥した冬場の早朝に電源を入れた直後のような低温度低湿度環境下では、プリンター内の現像ローラーの表面やトナーの硬度が上がり硬くなるため、トナーが現像ローラーの表面やブレードに付着しやすくなること、また、特にビニル系樹脂は、靭性はあるものの、弾性が低く、現像ローラーの表面やブレードに付着しやすい傾向にあり、この付着が原因で印字されない部分(スジ)が発生すること等が考えられる。
カブリ発生の原因としては、連続使用する時のような高温度高湿度環境下では、静電気が少なく、トナーの現像ローラーへの静電気的付着力が弱くなり、現像ローラーの表面に担持されたトナーが、像担持体上の本来白地となるべき部分に付着して、印刷画像の白地部分にトナーが転写されてしまうトナーの帯電量不足が考えられる。
そこで、本発明の電子写真用正帯電トナーは、各々の相溶性を制御した特定の非晶質ポリエステル(A)、非晶質樹脂(B)、結晶性樹脂(C)、及び正荷電制御樹脂(D)を含有し、前記(1)〜(7)の条件を満たすことで、非晶質ポリエステル(A)、非晶質樹脂(B)、結晶性樹脂(C)、及び正荷電制御樹脂(D)、それぞれを微分散させることにより、現像ローラーの表面やブレードに付着しやすいビニル系樹脂の表面露出を少なく抑えることができ、スジの発生を抑制できると考えられる。また、トナー中の各成分の分散径を小さくできたため、荷電制御樹脂(D)をトナー粒子間でばらつくことなく分配できることからトナーの帯電量不足を起こさず、感光体カブリを抑制できると共に、結晶性樹脂(C)の表面積が大きくなることで非晶質ポリエステル(A)及び非晶質樹脂(B)と相溶する部位が増加し、非晶質部位が可塑化されガラス転移温度が低下するため、低温定着性にも優れると考えられる。
非晶質ポリエステル(A)は、軟化点が140℃以上170℃以下の樹脂である。
本発明において、樹脂の結晶性は、軟化点と示差走査熱量計(DSC)による吸熱の最高ピーク温度との比、即ち、「軟化点/吸熱の最高ピーク温度」で定義される結晶性指数によって表される。一般に、この結晶性指数が1.4を超えると樹脂は非晶質であり、0.6未満では結晶性が低く非晶質部分が多い。本発明において、「非晶質」の樹脂とは、結晶性指数が1.4を超えるか、0.6未満の樹脂をいう。一方、「結晶性」の樹脂とは、結晶性指数が0.6以上1.4以下の樹脂をいう。
「吸熱の最高ピーク温度」とは、実施例に記載する測定方法の条件下で観測される吸熱ピークのうち、最も高温側にあるピークの温度のことを指す。最高ピーク温度が軟化点と20℃以内の差であれば、最高ピーク温度を結晶性樹脂の融点とし、軟化点との差が20℃を超えるピークは非晶質樹脂のガラス転移に起因するピークとする。
樹脂の結晶性は、原料モノマーの種類とその比率、及び製造条件(例えば、反応温度、反応時間、冷却速度)等により調整することができる。結晶性指数は、実施例に記載の方法により測定することができる。
非晶質ポリエステル(A)の含有量は、非晶質ポリエステル(A)、非晶質樹脂(B)、及び結晶性樹脂(C)の合計質量に対して、低温定着性及びスジの発生抑制の観点から、好ましくは40質量%以上、より好ましくは45質量%以上、更に好ましくは49質量%以上であり、そして、スジの発生抑制の観点から、好ましくは75質量%以下、より好ましくは65質量%以下、更に好ましくは56質量%以下である。
アルコール成分(A−al)としては、脂肪族ジオール、芳香族ジオール、3価以上の多価アルコール等が挙げられる。
アルコール成分(A−al)は、低温定着性、感光体カブリの発生抑制、及びスジの発生抑制の観点から、下記式(1)で表されるビスフェノールAのアルキレンオキサイド付加物を含有することが好ましい。
アルコール成分(A−al)中の、前記式(1)で表されるビスフェノールAのアルキレンオキサイド付加物の含有量は、低温定着性、感光体カブリの発生抑制、及びスジの発生抑制の観点から、好ましくは80モル%以上、より好ましくは85モル%以上、更に好ましくは90モル%以上であり、そして、好ましくは100モル%以下、より好ましくは100モル%である。
アルコール成分(A−al)中の、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパンのポリオキシプロピレン付加物の含有量は、低温定着性、感光体カブリの発生抑制、及びスジの発生抑制の観点から、好ましくは50モル%以上、より好ましくは60モル%以上、更に好ましくは65モル%以上であり、そして、好ましくは100モル%以下、より好ましくは90モル%以下、更に好ましくは80モル%以下である。
ビスフェノールAのアルキレンオキサイド付加物以外のアルコール成分としては、後述するアルコール成分(C−al)として挙げられるアルコール成分等が挙げられる。
カルボン酸成分(A−ac)としては、ジカルボン酸、3価以上の多価カルボン酸、並びにそれらの無水物及びそれらの炭素数1以上3以下のアルキルエステル等が挙げられる。中でも、ジカルボン酸が好ましく、ジカルボン酸と3価以上の多価カルボン酸とを併用することがより好ましい。
ジカルボン酸としては、芳香族ジカルボン酸、脂肪族ジカルボン酸、及び脂環式ジカルボン酸が挙げられ、芳香族ジカルボン酸及び脂肪族ジカルボン酸が好ましく、芳香族ジカルボン酸がより好ましい。
カルボン酸成分(A−ac)には、遊離酸だけでなく、反応中に分解して酸を生成する無水物、及び各カルボン酸の炭素数1以上3以下のアルキルエステルも含まれる。
芳香族ジカルボン酸としては、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸等が挙げられ、低温定着性、感光体カブリの発生抑制、及びスジの発生抑制の観点から、イソフタル酸、テレフタル酸が好ましく、テレフタル酸がより好ましい。
脂肪族ジカルボン酸は、低温定着性、感光体カブリの発生抑制、及びスジの発生抑制の観点から、炭素数2以上30以下が好ましく、炭素数3以上20以下がより好ましい。
炭素数2以上30以下の脂肪族ジカルボン酸としては、シュウ酸、マロン酸、マレイン酸、フマル酸、シトラコン酸、イタコン酸、グルタコン酸、コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、1,12−ドデカン二酸、アゼライン酸、炭素数1以上20以下のアルキル基又は炭素数2以上20以下のアルケニル基で置換されたコハク酸等が挙げられる。炭素数1以上20以下のアルキル基又は炭素数2以上20以下のアルケニル基で置換されたコハク酸の具体例としては、ドデシルコハク酸、ドデセニルコハク酸、オクテニルコハク酸等が挙げられる。
これらの中でも、炭素数1以上20以下のアルキル基又は炭素数2以上20以下のアルケニル基で置換されたコハク酸が好ましく、ドデセニルコハク酸がより好ましい。
3価以上の多価カルボン酸としては、低温定着性、感光体カブリの発生抑制、及びスジの発生抑制の観点から、トリメリット酸及びその酸無水物が好ましく、トリメリット酸無水物がより好ましい。
重縮合反応に好適に用いられるエステル化触媒としては、チタン化合物及びSn−C結合を有していない錫(II)化合物が挙げられ、これらは単独で又は2種以上を併せて使用することができる。
チタン化合物としては、Ti−O結合を有するチタン化合物が好ましく、総炭素数1以上28以下のアルコキシ基、アルケニルオキシ基又はアシルオキシ基を有する化合物がより好ましい。
Sn−C結合を有していない錫(II)化合物としては、Sn−O結合を有する錫(II)化合物、Sn−X(Xはハロゲン原子を示す)結合を有する錫(II)化合物等が好ましく挙げられ、Sn−O結合を有する錫(II)化合物がより好ましく、中でも、反応性、分子量調整、及び非晶質ポリエステル(A)の物性調整の観点から、ジ(2−エチルヘキサン酸)錫(II)が更に好ましい。
上記エステル化触媒の使用量は、反応性、分子量調整、及び非晶質ポリエステル(A)の物性調整の観点から、アルコール成分(A−al)とカルボン酸成分(A−ac)との総量100質量部に対して、好ましくは0.01質量部以上、より好ましくは0.1質量部以上、更に好ましくは0.2質量部以上であり、そして、好ましくは2.0質量部以下、より好ましくは1.5質量部以下、更に好ましくは1.0質量部以下である。
エステル化助触媒としては、ピロガロール化合物が好ましい。このピロガロール化合物は、互いに隣接する3個の水素原子が水酸基で置換されたベンゼン環を有するものであり、ピロガロール、没食子酸、没食子酸エステル、2,3,4−トリヒドロキシベンゾフェノン、2,2’,3,4−テトラヒドロキシベンゾフェノン等のベンゾフェノン誘導体、エピガロカテキン、エピガロカテキンガレート等のカテキン誘導体等が挙げられる。
上記エステル化助触媒の使用量は、反応性、分子量調整、及び非晶質ポリエステル(A)の物性調整の観点から、アルコール成分(A−al)とカルボン酸成分(A−ac)との総量100質量部に対して、好ましくは0.001質量部以上、より好ましくは0.005質量部以上、更に好ましくは0.01質量部以上であり、そして、好ましくは1.0質量部以下、より好ましくは0.4質量部以下、更に好ましくは0.2質量部以下である。
〔重合禁止剤〕
重合禁止剤としては、4−t−ブチルカテコール等が挙げられる。
非晶質ポリエステル(A)の軟化点は、スジの発生抑制及び感光体カブリの発生抑制の観点から、140℃以上であり、好ましくは144℃以上、より好ましくは148℃以上であり、そして、非晶質ポリエステル(A)、非晶質樹脂(B)、結晶性樹脂(C)、及び正荷電制御樹脂(D)の分散性の観点から、170℃以下であり、好ましくは165℃以下、より好ましくは160℃以下である。
(ガラス転移温度)
非晶質ポリエステル(A)のガラス転移温度は、低温定着性、感光体カブリの発生抑制、及びスジの発生抑制の観点から、好ましくは40℃以上、より好ましくは50℃以上、更に好ましくは60℃以上であり、そして、好ましくは90℃以下、より好ましくは80℃以下、更に好ましくは70℃以下である。
(酸価)
非晶質ポリエステル(A)の酸価は、低温定着性、感光体カブリの発生抑制、及びスジの発生抑制の観点から、好ましくは1mgKOH/g以上、より好ましくは3mgKOH/g以上、更に好ましくは6mgKOH/g以上であり、そして、好ましくは20mgKOH/g以下、より好ましくは15mgKOH/g以下、更に好ましくは10mgKOH/g以下である。
非晶質ポリエステル(A)の軟化点、ガラス転移温度、及び酸価は、原料モノマーの種類及びその比率、並びに反応温度、反応時間、冷却速度等の製造条件により適宜調整することができる。
非晶質樹脂(B)は、非晶質ポリエステル成分(b−1)と、付加重合系樹脂成分(b−2)とを含む樹脂であり、非晶質ポリエステル成分(b−1)の原料モノマーと、付加重合系樹脂成分(b−2)の原料モノマーと、非晶質ポリエステル成分(b−1)の原料モノマー及び付加重合系樹脂成分(b−2)の原料モノマーのいずれとも反応し得る両反応性モノマー(b−3)とを重縮合させて得られる樹脂である。
非晶質樹脂(B)の含有量は、非晶質ポリエステル(A)、非晶質樹脂(B)、及び結晶性樹脂(C)の合計質量に対して、低温定着性及びスジの発生抑制の観点から、好ましくは10質量%以上、より好ましくは20質量%以上、更に好ましくは28質量%以上であり、そして、スジの発生抑制の観点から、好ましくは57質量%以下、より好ましくは50質量%以下、更に好ましくは45質量%以下である。
非晶質ポリエステル成分(b−1)は、アルコール成分(以下、「アルコール成分(B−al)」ともいう)と、カルボン酸成分(以下、「カルボン酸成分(B−ac)」ともいう)とを重縮合して得られるものである。
アルコール成分(B−al)は、アルコール成分(A−al)と同様のものが挙げられ、好ましい態様も同様である。
アルコール成分(B−al)は、単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
カルボン酸成分(B−ac)は、カルボン酸成分(A−ac)と同様のものが挙げられる。これらの中でも、芳香族ジカルボン酸、3価以上の多価カルボン酸が好ましく、テレフタル酸、無水トリメリット酸がより好ましく、テレフタル酸と無水トリメリット酸との併用が更に好ましい。
カルボン酸成分(B−ac)は、単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
付加重合系樹脂成分(b−2)としては、結晶性樹脂(C)との相溶性を向上させる観点から、スチレン系樹脂が好ましい。
スチレン系樹脂としては、ポリスチレン、スチレン誘導体の重合体、スチレン−アクリル共重合体等が挙げられ、低温定着性、感光体カブリの発生抑制、及びスジの発生抑制の観点から、ポリスチレン、スチレン誘導体の重合体及びスチレン−アクリル共重合体から選ばれる1種以上が好ましく、ポリスチレン及びスチレン−アクリル共重合体から選ばれる1種以上がより好ましく、スチレン−アクリル共重合体が更に好ましい。
なお、「アルキル(メタ)アクリレート」とは、アルキルアクリレートとアルキルメタクリレートの両方を意味する。以下においても同様である。
スチレン誘導体としては、メチルスチレン、α−メチルスチレン、β−メチルスチレン、t−ブチルスチレン、クロロスチレン、クロロメチルスチレン、メトキシスチレン、スチレンスルホン酸及びその塩等が挙げられる。
さらに、付加重合系樹脂成分(b−2)の原料モノマー中のスチレンの含有量は、低温定着性、感光体カブリの発生抑制、及びスジの発生抑制の観点から、好ましくは50質量%以上、より好ましくは60質量%以上、更に好ましくは70質量%以上、より更に好ましくは80質量%以上であり、そして、好ましくは100質量%以下、より好ましくは95質量%以下、更に好ましくは90質量%以下である。
アルキル(メタ)アクリレートの具体例としては、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、(イソ)プロピル(メタ)アクリレート、(イソ又はターシャリー)ブチル(メタ)アクリレート、(イソ)アミル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、(イソ)オクチル(メタ)アクリレート、(イソ)デシル(メタ)アクリレート、(イソ)ドデシル(メタ)アクリレート、(イソ)パルミチル(メタ)アクリレート、(イソ)ステアリル(メタ)アクリレート、(イソ)ベヘニル(メタ)アクリレート等が挙げられる。これらの中でも、低温定着性、感光体カブリの発生抑制、及びスジの発生抑制の観点から、2−エチルヘキシルアクリレートが好ましい。
アルキル(メタ)アクリレートを用いる場合、付加重合系樹脂成分(b−2)中のアルキル(メタ)アクリレート由来の構成単位の含有量は、低温定着性、感光体カブリの発生抑制、及びスジの発生抑制の観点から、好ましくは1質量%以上、より好ましくは5質量%以上、更に好ましくは10質量%以上であり、そして、好ましくは50質量%以下、より好ましくは30質量%以下、更に好ましくは20質量%以下である。
スチレン及びアルキル(メタ)アクリレートを併用する場合には、モノマーの原料価格、並びに低温定着性、感光体カブリの発生抑制、及びスジの発生抑制の観点から、スチレンとアルキル(メタ)アクリレートとの質量比(スチレン/アルキル(メタ)アクリレート)は、好ましくは1以上、より好ましくは3以上、更に好ましくは4以上であり、そして、好ましくは10以下、より好ましくは9以下、更に好ましくは7以下である。
両反応性モノマー(b−3)としては、分子内に、カルボキシ基、水酸基、エポキシ基、第1級アミノ基及び第2級アミノ基から選ばれる1種以上の官能基を有する化合物と、エチレン性不飽和結合とを有する化合物が挙げられる。これらの中でも、反応性の観点から、好ましくは水酸基及び/又はカルボキシ基とエチレン性不飽和結合とを有する化合物、より好ましくはカルボキシ基とエチレン性不飽和結合とを有する化合物である。このような両反応性モノマー(b−3)を用いることにより、分散相となる樹脂の分散性をより一層向上させることができる。
両反応性モノマー(b−3)としては、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸及び無水マレイン酸等が挙げられる。重縮合反応及び付加重合反応の反応性の観点から、アクリル酸及びメタクリル酸が好ましく、アクリル酸がより好ましい。
(i)重縮合反応を行う工程(A)の後に、付加重合反応を行う工程(B)を行う方法
(ii)重縮合反応を行う工程(A)の後に、付加重合反応を行う工程(B)を行い、工程(B)の後に、再度反応温度を上昇させ、必要に応じて架橋剤となる3価以上の重縮合系樹脂の原料モノマーを重合系に添加し、工程(A)の重縮合反応をさらに進める方法
(iii)付加重合反応に適した温度条件下で、重縮合反応を行う工程(A)と付加重合反応を行う工程(B)とを並行して行い、反応温度を前記条件下で保持して工程(B)を完結させた後、反応温度を上昇させ、必要に応じて架橋剤となる3価以上の重縮合系樹脂の原料モノマーを重合系に添加し、工程(A)の重縮合反応をさらに進める方法
上記(i)、(ii)の方法において、重縮合反応を行う工程(A)の代わりに、予め重合した重縮合系樹脂を用いてもよい。
上記(iii)の方法において、工程(A)と工程(B)を並行して行う際には、重縮合系樹脂の原料モノマーを含有した混合物中に、付加重合系樹脂の原料モノマーを含有した混合物を滴下して反応させることもできる。
また、両反応性モノマー(b−3)は、付加重合系樹脂の原料モノマーと共に用いることが好ましい。
なお、重合開始剤を使用する場合、付加重合系樹脂成分(b−2)の原料モノマーの量は、重合開始剤の量を含まないものとする。
付加重合反応の温度は、反応性の観点から、好ましくは120℃以上、より好ましくは130℃以上であり、そして、好ましくは200℃以下、より好ましくは180℃以下である。
非晶質樹脂(B)の軟化点は、スジの発生抑制、及び感光体カブリの発生抑制の観点から、90℃以上であり、好ましくは97℃以上、より好ましくは100℃以上であり、そして、低温定着性及びスジの発生抑制の観点から、125℃以下であり、好ましくは120℃以下、より好ましくは115℃以下である。
(ガラス転移温度)
非晶質樹脂(B)のガラス転移温度は、低温定着性、感光体カブリの発生抑制、及びスジの発生抑制の観点から、好ましくは40℃以上、より好ましくは45℃以上、更に好ましくは50℃以上であり、そして、好ましくは90℃以下、より好ましくは80℃以下、更に好ましくは70℃以下である。
(酸価)
非晶質樹脂(B)の酸価は、低温定着性、感光体カブリの発生抑制、及びスジの発生抑制の観点から、好ましくは1mgKOH/g以上、より好ましくは3mgKOH/g以上、更に好ましくは6mgKOH/g以上であり、そして、好ましくは20mgKOH/g以下、より好ましくは15mgKOH/g以下、更に好ましくは10mgKOH/g以下である。
非晶質樹脂(B)の軟化点、ガラス転移温度、及び酸価は、原料モノマーの種類及びその比率、並びに反応温度、反応時間、冷却速度等の製造条件により適宜調整することができる。
結晶性樹脂(C)は、結晶性ポリエステル成分(c−1)と、付加重合系樹脂成分(c−2)とを含む樹脂であり、結晶性ポリエステル成分(c−1)の原料モノマーと、付加重合系樹脂成分(c−2)の原料モノマーと、結晶性ポリエステル成分(c−1)の原料モノマー及び付加重合系樹脂成分(c−2)の原料モノマーのいずれとも反応し得る両反応性モノマー(c−3)とを重縮合させて得られる樹脂である。
結晶性ポリエステル成分(c−1)は、炭素数9以上14以下の脂肪族ジオールを含有するアルコール成分(以下、「アルコール成分(C−al)」ともいう)と、炭素数9以上14以下の脂肪族ジカルボン酸化合物を含有するカルボン酸成分(以下、「カルボン酸成分(C−ac)」ともいう)とを重縮合させて得られる樹脂である。
アルコール成分(C−al)は、炭素数9以上14以下の脂肪族ジオールを含有する。
炭素数9以上14以下の脂肪族ジオールとしては、低温定着性、感光体カブリの発生抑制、及びスジの発生抑制の観点、並びに画像濃度を向上する観点から、1,9−ノナンジオール、1,10−デカンジオール、1,11−ウンデカンジオール、1,12−ドデカンジオール等が挙げられ、これらの中でも、1,10−デカンジオール、1,12−ドデカンジオールが好ましく、1,12−ドデカンジオールがより好ましい。
炭素数9以上14以下の脂肪族ジオールの含有量は、結晶性を向上する観点、及び画像濃度を向上する観点から、アルコール成分(C−al)中、好ましくは70モル%以上、より好ましくは80モル%以上、更に好ましくは90モル%以上、より更に好ましくは95モル%以上であり、そして、好ましくは100モル%以下、より好ましくは100モル%である。
アルコール成分(C−al)が含み得る他のアルコール成分としては、炭素数9以上14以下の脂肪族ジオール以外の脂肪族ジオール、芳香族ジオール、脂環式ジオール、3価以上の多価アルコール、又はそれらの炭素数2以上4以下のアルキレンオキサイド(平均付加モル数1以上16以下)付加物等が挙げられる。
炭素数9以上14以下の脂肪族ジオール以外のアルコール成分としては、エチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,2−ペンタンジオール、1,3−ペンタンジオール、1,4−ペンタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,2−ヘキサンジオール、1,3−ヘキサンジオール、1,4−ヘキサンジオール、1,5−ヘキサンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,8−オクタンジオール、1,4−ブテンジオール、ネオペンチルグリコール、2,3−ブタンジオール、2,3−ペンタンジオール、2,4−ペンタンジオール、2,3−ヘキサンジオール、3,4−ヘキサンジオール、2,4−ヘキサンジオール、2,5−ヘキサンジオール等が挙げられる。
カルボン酸成分(C−ac)は、炭素数9以上14以下の脂肪族ジカルボン酸化合物を含有する。
炭素数9以上14以下の脂肪族ジカルボン酸化合物としては、例えば、アゼライン酸(炭素数9)、セバシン酸(炭素数10)、ウンデカン二酸(炭素数11)、ドデカン二酸(炭素数12)、トリデカン二酸(炭素数13)、テトラデカン二酸(炭素数14)、炭素数5以上10以下のアルキル基又は炭素数5以上10以下のアルケニル基で置換されたコハク酸等が挙げられる。これらの中でも、低温定着性、感光体カブリの発生抑制、及びスジの発生抑制の観点から、好ましくはセバシン酸、ドデカン二酸、より好ましくはセバシン酸である。
なお、脂肪族ジカルボン酸化合物の炭素数は、直鎖又は分岐鎖の炭化水素基の炭素数にカルボキシ基の炭素数を含めたものであり、アルキルエステルの炭素数は含めない。
カルボン酸成分(C−ac)が含み得る他のカルボン酸成分としては、炭素数9以上14以下の脂肪族ジカルボン酸化合物以外のジカルボン酸、芳香族ジカルボン酸、脂環式ジカルボン酸、3価以上の多価カルボン酸、並びにそれらの無水物及びそれらの炭素数1以上3以下のアルキルエステル等が挙げられる。
カルボン酸成分(C−ac)には、遊離酸だけでなく、反応中に分解して酸を生成する無水物、及び各カルボン酸の炭素数1以上3以下のアルキルエステルも含まれる。
芳香族ジカルボン酸としては、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸等が挙げられる。
炭素数9以上14以下の脂肪族ジカルボン酸化合物以外の脂肪族ジカルボン酸化合物としては、例えば、マロン酸(炭素数3)、マレイン酸(炭素数4)、フマル酸(炭素数4)、シトラコン酸(炭素数5)、イタコン酸(炭素数5)、グルタコン酸(炭素数5)、コハク酸(炭素数4)、アジピン酸(炭素数6)、スベリン酸(炭素数8)、ペンタデカン二酸(炭素数15)、ヘキサデカン二酸(炭素数16)、炭素数1以上4以下のアルキル基又は炭素数2以上4以下のアルケニル基で置換されたコハク酸、炭素数11以上20以下のアルキル基又は炭素数11以上20以下のアルケニル基で置換されたコハク酸等が挙げられる。
3価以上の多価カルボン酸としては、トリメリット酸、2,5,7−ナフタレントリカルボン酸、ピロメリット酸等が挙げられる。
付加重合系樹脂成分(c−2)としては、低温定着性、感光体カブリの発生抑制、及びスジの発生抑制の観点から、スチレン系樹脂が好ましい。
スチレン系樹脂としては、ポリスチレン、スチレン誘導体の重合体、スチレン−アクリル共重合体等が挙げられ、低温定着性、感光体カブリの発生抑制、及びスジの発生抑制の観点から、ポリスチレン、スチレン誘導体の重合体及びスチレン−アクリル共重合体から選ばれる1種以上が好ましく、ポリスチレン及びスチレン−アクリル共重合体から選ばれる1種以上がより好ましく、ポリスチレンが更に好ましい。
スチレンの含有量は、低温定着性、感光体カブリの発生抑制、及びスジの発生抑制の観点から、好ましくは70質量%以上、より好ましくは80質量%以上、更に好ましくは90質量%以上、より更に好ましくは95質量%以上であり、そして、好ましくは100質量%以下、より好ましくは100質量%である。
両反応性モノマー(c−3)としては、両反応性モノマー(b−3)と同様のものが挙げられ、好ましい化合物の種類及び使用量も同様である。
付加重合反応の温度は、反応性の観点から、好ましくは120℃以上、より好ましくは130℃以上であり、そして、好ましくは200℃以下、より好ましくは180℃以下である。
結晶性樹脂(C)の軟化点は、低温定着性、感光体カブリの発生抑制、及びスジの発生抑制の観点から、好ましくは55℃以上、より好ましくは65℃以上、更に好ましくは78℃以上であり、そして、好ましくは120℃以下、より好ましくは105℃以下、更に好ましくは95℃以下である。
(融点)
結晶性樹脂(C)の融点は、低温定着性、感光体カブリの発生抑制、及びスジの発生抑制の観点から、好ましくは55℃以上、より好ましくは65℃以上、更に好ましくは75℃以上であり、そして、好ましくは120℃以下、より好ましくは105℃以下、更に好ましくは95℃以下である。
結晶性樹脂(C)の軟化点、及び融点は、原料モノマーの種類及びその比率、並びに反応温度、反応時間、冷却速度等の製造条件により適宜調整することができる。
結晶性樹脂(C)の軟化点、及び融点は、実施例に記載の方法により測定することができる。
正荷電制御樹脂(D)は、4級アンモニウム塩基含有共重合体を含有するものである。
4級アンモニウム塩基含有共重合体の単量体としては、下記式(I)〜(III)で表される単量体又はその4級化物が挙げられ、低温定着性、感光体カブリの発生抑制、及びスジの発生抑制の観点から、下記式(III)で表される単量体を含有する単量体混合物の重合工程を含む工程により得られる第4級アンモニウム塩基含有共重合体が好ましい。
単量体混合物中の式(II)で表される単量体の含有量は、同様の観点から、好ましくは0質量%以上、より好ましくは5質量%以上であり、そして、好ましくは33質量%以下、より好ましくは20質量%以下である。
単量体混合物中の式(III)で表される単量体又はその4級化物の含有量は、同様の観点から、好ましくは2質量%以上、より好ましくは5質量%以上であり、そして、好ましくは35質量%以下、より好ましくは15質量%以下である。
なお、式(II)で表される単量体は任意のモノマーであり、式(I)と式(III)で表される単量体のみを含有する単量体混合物であってもよい。
溶媒としては、トルエン、キシレン、ジオキサン、エチレングリコールモノメチルエーテル、酢酸エチル、メチルエチルケトン等の有機溶媒、及びこれらとメタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール等の低級アルコールとの混合溶媒が挙げられる。
4級化剤の使用量は、式(III)で表される単量体1モルに対して、0.8モル以上1.0モル以下が好ましい。かかる共重合体の第4級化は、例えば、共重合体と4級化剤とを、溶媒中、60℃以上90℃以下に加熱することにより、行うことができる。
正荷電制御樹脂(D)中の第4級アンモニウム塩基含有共重合体の含有量は、好ましくは90質量%以上、より好ましくは100質量%である。
本発明のトナー中の結着樹脂は、非晶質ポリエステル(A)、非晶質樹脂(B)及び結晶性樹脂(C)等の複数種類の樹脂成分により構成されるが、これらの樹脂のうち、軟化点が130℃以上である樹脂を総じて結着樹脂(H)とし、軟化点が130℃未満である樹脂を総じて結着樹脂(L)とする。
本発明のトナー中の、結着樹脂のうち軟化点が130℃以上である結着樹脂(H)と、軟化点が130℃未満である結着樹脂(L)との質量比(結着樹脂(H)/結着樹脂(L))は、低温定着性及びスジの発生抑制の観点から、0.9以上であり、好ましくは0.95以上であり、低温定着性、感光体カブリの発生抑制、及びスジの発生抑制の観点から、2.4以下であり、好ましくは2.33以下、より好ましくは2以下、更に好ましくは1.5以下である。
本発明のトナーに含まれる結着樹脂には、本発明の効果を損なわない範囲で、非晶質ポリエステル(A)、非晶質樹脂(B)、結晶性樹脂(C)以外のポリエステル、スチレン−アクリル樹脂等のビニル系樹脂、エポキシ樹脂、ポリカーボネート、ポリウレタン等を含有していてもよい。
本発明のトナーに含まれる結着樹脂中、非晶質ポリエステル(A)、非晶質樹脂(B)及び結晶性樹脂(C)の合計含有量は、低温定着性、感光体カブリの発生抑制、及びスジの発生抑制の観点から、好ましくは70質量%以上、より好ましくは80質量%以上、更に好ましくは90質量%以上、より更に好ましくは95質量%以上であり、そして、好ましくは100質量%以下、より好ましくは100質量%である。
着色剤の含有量は、画像品質を向上させる観点から、結着樹脂100質量部に対して、好ましくは1質量部以上、より好ましくは2質量部以上であり、そして、好ましくは40質量部以下、より好ましくは20質量部以下、更に好ましくは15質量部以下である。
正荷電制御樹脂(D)以外の荷電制御剤の含有量は、画像品質を向上させる観点から、結着樹脂100質量部に対して、好ましくは0.01質量部以上、より好ましくは0.015質量部以上、更に好ましくは0.02質量部以上であり、そして、好ましくは20質量部以下、より好ましくは15質量部以下、更に好ましくは13質量部以下である。
離型剤の融点は、低温定着性、感光体カブリの発生抑制、及びスジの発生抑制の観点から、好ましくは60℃以上であり、そして、好ましくは160℃以下、より好ましくは150℃以下である。
離型剤の含有量は、結着樹脂100質量部に対して、結着樹脂中への分散性の観点から、好ましくは0.01質量部以上、より好ましくは0.015質量部以上、更に好ましくは0.02質量部以上であり、そして、好ましくは20質量部以下、より好ましくは17質量部以下、更に好ましくは15質量部以下である。
樹脂の酸価は、JIS K 0070の方法に基づき測定した。ただし、測定溶媒のみJIS K 0070の規定のエタノールとエーテルの混合溶媒から、アセトンとトルエンの混合溶媒(アセトン:トルエン=1:1(容量比))に変更した。
フローテスター「CFT−500D」(株式会社島津製作所製)を用い、1gの試料を昇温速度6℃/分で加熱しながら、プランジャーにより1.96MPaの荷重を与え、直径1mm、長さ1mmのノズルから押し出した。温度に対し、フローテスターのプランジャー降下量をプロットし、試料の半量が流出した温度を軟化点とした。
示差走査熱量計「Q−100」(ティー・エイ・インスツルメント・ジャパン株式会社製)を用いて、試料0.01〜0.02gをアルミパンに計量し、室温から降温速度10℃/分で0℃まで冷却しそのまま1分間静止させた。その後、昇温速度50℃/分で測定した。観測される吸熱ピークのうち、最も高温側にあるピークの温度を吸熱の最高ピーク温度とした。最高ピーク温度が軟化点と20℃以内の差であれば融点とした。
上記で得られた軟化点と、吸熱の最高ピークとの比[軟化点/吸熱の最高ピーク温度]から結晶性指数を求めた。
示差走査熱量計「DSC210」(セイコーインスツル株式会社製)を用いて、試料0.01〜0.02gをアルミパンに計量し、200℃まで昇温し、その温度から降温速度10℃/分で−10℃まで冷却した。次に試料を昇温速度10℃/分で昇温し、吸熱の最高ピーク温度以下のベースラインの延長線とピークの立ち上がり部分からピークの頂点までの最大傾斜を示す接線との交点の温度をガラス転移温度とした。
示差走査熱量計「DSC210」(セイコーインスツル株式会社製)を用いて、試料0.01〜0.02gをアルミパンに計量し、昇温速度10℃/分で200℃まで昇温し、その温度から降温速度10℃/分で0℃まで冷却する。次に試料を昇温速度10℃/分で180℃まで昇温し測定した。そこで得られた融解吸熱カーブから観察される吸熱の最高ピーク温度を離型剤の融点とした。
外添剤の個数平均粒径は、走査型電子顕微鏡(SEM)写真から測定した500個の粒子の粒径の数平均値とした。なお、長径と短径がある場合は長径を粒子の粒径とした。
トナーの体積中位粒径は以下の通り測定した。
・測定機:コールターマルチサイザーII(ベックマンコールター株式会社製)
・アパチャー径:100μm
・解析ソフト:コールターマルチサイザーアキュコンプ バージョン 1.19(ベックマンコールター株式会社製)
・電解液:アイソトンII(ベックマンコールター株式会社製)
・分散液:電解液にポリオキシエチレンラウリルエーテル「エマルゲン109P」(花王株式会社製、HLB(グリフィン):13.6)を溶解して5質量%に調整したもの。
・分散条件:前記分散液5mlに測定試料10mgを添加し、超音波分散機にて1分間分散させ、その後、前記電解液25mlを添加し、さらに、超音波分散機にて1分間分散させて、試料分散液を調製した。
・測定条件:ビーカーに前記電解液100mlと分散液を加え、3万個の粒子の粒径を20秒間で測定できる濃度となるように前記分散液を加え、3万個の粒子を測定し、その粒度分布から体積中位粒径(D50)を求めた。
未定着画像が得られるように改造した、プリンター「HL−2040」(ブラザー工業株式会社製)にトナーを充填し、2cm角のベタ画像の未定着画像を印刷した。「OKI MICROLINE 3010」(株式会社沖データ製)を改造した外部定着装置を使用して、定着ロールの回転速度120mm/秒にて、定着ロールの温度を100℃から230℃まで5℃ずつ上昇させながら、各温度でこの未定着画像の定着処理を行い、定着画像を得た。各定着温度で得られた画像を、500gの荷重をかけた砂消しゴム「消ゴム・砂 No.502」(株式会社ライオン事務器製)で5往復擦り、擦り前後の画像濃度を画像濃度測定器「GREGSPM50」(Gretag社製)を用いて測定し、擦り前後の画像濃度比率([擦り後の画像濃度÷擦り前の画像濃度]×100)が最初に90%を超える温度を最低定着温度とし、低温定着性の指標とした。値が小さいほど低温定着性に優れる。
プリンター「HL−2040」(ブラザー工業株式会社製)のカートリッジを空転できる治具を作製し、温度10℃、湿度20%の条件下で、40回転/分で空回し運転を行い、1時間毎に、画像を印字して、画像を目視にて観察し、スジの発生の有無を確認した。印刷物にスジが最初に発生した時間を、低温度低湿度環境下での耐久性の指標とした。スジ発生までの時間が長いほど、低温度低湿度環境下での耐久性に優れることを示す。
プリンター「HL−2040」(ブラザー工業株式会社製)のカートリッジを空転できる治具を作製し、温度32℃、湿度85%の条件下で、40回転/分で空回し運転を行い、1時間毎に、プリンター「HL−2240」(ブラザー工業株式会社製)にて、印字した。通紙途中でプリンタを停止させ、有機感光体(OPC)表面に「Scotchメンディングテープ」(住友スリーエム株式会社製、幅:18mm)を貼付け、感光体表面のトナーを採取した。該感光体表面のトナーを採取したメンディングテープと、リファレンスとしてのメンディングテープ単体との色差を、画像濃度測定器「GREGSPM50」(Gretag社製)を用いて測定し、その値が0.05以上になった時、感光体カブリが発生したものとした。感光体カブリが最初に発生した時間を、高温度高湿度環境下での耐久性の指標とした。感光体カブリ発生までの時間が長いほど、高温度高湿度環境下での耐久性に優れることを示す。
(非晶質ポリエステルA−1〜A−3の製造)
表1に示す無水トリメリット酸以外の原料モノマー及びエステル化触媒を、窒素導入管、脱水管、ステンレス製撹拌棒及び熱電対を装備した10リットルの四つ口フラスコに入れ、窒素雰囲気下にてマントルヒーター中で、常圧(101.3kPa)にて200℃まで昇温して6時間反応させた。さらに210℃に昇温した後、無水トリメリット酸を添加し、常圧にて1時間反応させ、さらに210℃を保持したまま40kPaに減圧して、表1に記載の軟化点に達するまで反応させた。得られた樹脂の物性を表1に示す。
(非晶質樹脂B−1〜B−9の製造)
表2に示すトリメリット酸以外の非晶質ポリエステル成分の原料モノマー、エステル化触媒を窒素導入管、脱水管、ステンレス製撹拌棒及び熱電対を装備した10リットルの四つ口フラスコに入れ、窒素雰囲気下にてマントルヒーター中で、常圧、230℃にて12時間反応を行った後、8.3kPaに減圧し、230℃を保持したまま、1時間反応させた。その後、常圧に戻し160℃に降温し、付加重合系樹脂成分の原料モノマー、両反応性モノマー及びジクミルパーオキサイドを個別に同時に滴下ロートにより1時間かけて滴下した。160℃に保持したまま1時間付加重合反応を行った後、210℃に昇温し、8.3kPaに減圧し、210℃を保持したまま1時間、付加重合系樹脂成分の未反応の原料モノマーの除去を行った。さらに、常圧に戻し、210℃にて、無水トリメリット酸を添加し、表2に記載の軟化点に達するまで反応させた。得られた樹脂の物性を表2に示す。
(結晶性樹脂C−1〜C−3、C−5〜C−7の製造)
表3に示す結晶性ポリエステル成分の原料モノマー、及びエステル化触媒を窒素導入管、脱水管、ステンレス製撹拌棒及び熱電対を装備した10リットルの四つ口フラスコに入れ、窒素雰囲気下にてマントルヒーター中で、常圧、160℃まで加熱し、6時間反応させた。その後、表3に示す付加重合系樹脂成分の原料モノマー及び両反応性モノマーを個別に同時に滴下ロートにより1時間かけて滴下した。160℃に保持したまま1時間付加重合反応を行った後、8.3kPaに減圧し、160℃を保持したまま1時間、付加重合系樹脂成分の未反応の原料モノマーの除去を行った。さらに、200℃まで8時間かけて昇温し、8.3kPaにて2時間反応させた。得られた樹脂の物性を表3に示す。
(結晶性樹脂C−4の製造)
表3に示す結晶性ポリエステル成分の原料モノマー、及びエステル化触媒を窒素導入管、脱水管、ステンレス製撹拌棒及び熱電対を装備した10リットルの四つ口フラスコに入れ、窒素雰囲気下にてマントルヒーター中で、常圧、130℃まで加熱し、その後130℃から200℃まで10時間かけて昇温を行い、200℃に保持したまま8kPaに減圧して1時間反応させて、結晶性樹脂C−4を得た。得られた樹脂の物性を表3に示す。
(正電荷制御樹脂の製造)
メタノール250g、トルエン200g、スチレン500g、アクリル酸ブチル40g、メタクリル酸ジメチルアミノエチル60g及びアゾビスジメチルバレロニトリル12gの混合物を、窒素導入管、脱水管、撹拌器及び熱電対を装備した5リットルの四つ口フラスコに入れ、窒素雰囲気下にてマントルヒーター中で、常圧で70℃にて10時間重合させ、得られた反応溶液を冷却し、トルエン150g、エタノール100g、p−トルエンスルホン酸メチル71gを添加し、常圧で70℃にて5時間撹拌して4級化反応を行った。その後、反応溶液を100℃に加熱し、減圧(8.3kPa)下で溶媒を留去した後、ジェットミルで粉砕し、正電荷制御樹脂(重量平均分子量:15000)を得た。
表4及び5に示す結着樹脂及び正電荷制御樹脂と、荷電制御剤「ボントロンN−94」(オリヱント化学工業株式会社製)4.0質量部、及びカーボンブラック「REGAL 330R」(キャボット・スペシャリティー・ケミカルズ・インク社製)6.0質量部、離型剤「SP−105」(株式会社加藤洋行製、フィッシャートロプシュワックス)1.0質量部をヘンシェルミキサーにて1分間撹拌混合後、同方向回転二軸押出機「PCM−30」(株式会社池貝製)を使用して溶融混練した。なお、同方向回転二軸押出機の運転条件は、バレル設定温度100℃、軸回転数200回転/分(軸の回転の周速0.30m/秒)、混合物供給速度10kg/時間とした。
得られた樹脂混練物を冷却し、IDS粉砕・分級機(日本ニューマチック工業株式会社製)を用いて体積中位粒径(D50)が7.5μmになるように粉砕及び分級を行い、トナー母粒子を得た。
得られたトナー母粒子100質量部と、外添剤として疎水性シリカ「AEROSIL RY50」(日本アエロジル株式会社製、平均粒子径:約40nm)1.0質量部、疎水性シリカ「CAB−O−SIL TG−820F」(キャボット・スペシャリティー・ケミカルズ・インク社製、個数平均粒径:8nm)0.3質量部、及びポリテトラフルオロエチレン微粒子「KTL−500F」(株式会社喜田村製、個数平均粒径:500nm)0.4質量部をヘンシェルミキサーにて3分間混合して、トナーを得た。トナーの評価結果を表4及び5に示す。
Claims (6)
- 結着樹脂として、非晶質ポリエステル(A)、非晶質樹脂(B)、及び結晶性樹脂(C)と、荷電制御剤として、正荷電制御樹脂(D)とを含有し、以下の(1)〜(7)の条件を満たす電子写真用正帯電トナー。
(1)非晶質ポリエステル(A)の軟化点が140℃以上170℃以下である。
(2)非晶質樹脂(B)が、非晶質ポリエステル成分(b−1)と、付加重合系樹脂成分(b−2)とを含む樹脂であり、
非晶質ポリエステル成分(b−1)の原料モノマーと、付加重合系樹脂成分(b−2)の原料モノマーと、非晶質ポリエステル成分(b−1)の原料モノマー及び付加重合系樹脂成分(b−2)の原料モノマーのいずれとも反応し得る両反応性モノマー(b−3)とを重縮合させて得られる樹脂であって、
該付加重合系樹脂成分(b−2)の原料モノマーの質量(Mb−2)が、非晶質ポリエステル成分(b−1)の原料モノマーの質量(Mb−1)、付加重合系樹脂成分(b−2)の原料モノマーの質量(Mb−2)、及び両反応性モノマー(b−3)の質量(Mb−3)の合計(Mb−1+Mb−2+Mb−3)中、5質量%以上40質量%以下であり、
軟化点が、90℃以上125℃以下である。
(3)結晶性樹脂(C)が、結晶性ポリエステル成分(c−1)と、付加重合系樹脂成分(c−2)とを含む樹脂であり、
結晶性ポリエステル成分(c−1)の原料モノマーと、付加重合系樹脂成分(c−2)の原料モノマーと、結晶性ポリエステル成分(c−1)の原料モノマー及び付加重合系樹脂成分(c−2)の原料モノマーのいずれとも反応し得る両反応性モノマー(c−3)とを重縮合させて得られる樹脂であって、
該付加重合系樹脂成分(c−2)の原料モノマーの質量(Mc−2)が、結晶性ポリエステル成分(c−1)の原料モノマーの質量(Mc−1)、付加重合系樹脂成分(c−2)の原料モノマーの質量(Mc−2)、及び両反応性モノマー(c−3)の質量(Mc−3)の合計(Mc−1+Mc−2+Mc−3)中、5質量%以上39質量%以下であり、
結晶性ポリエステル成分(c−1)が、炭素数9以上14以下の脂肪族ジオールを含有するアルコール成分と、炭素数9以上14以下の脂肪族ジカルボン酸化合物を含有するカルボン酸成分とを重縮合させて得られる樹脂である。
(4)正荷電制御樹脂(D)が、4級アンモニウム塩基含有共重合体を含有する。
(5)結晶性樹脂(C)の含有量が、非晶質ポリエステル(A)、非晶質樹脂(B)、及び結晶性樹脂(C)の合計質量に対して、3質量%以上25質量%以下である。
(6)正荷電制御樹脂(D)の含有量が、非晶質ポリエステル(A)、非晶質樹脂(B)、及び結晶性樹脂(C)の総質量100質量部に対して、3質量部以上14質量部以下である。
(7)結着樹脂のうち軟化点が130℃以上である結着樹脂(H)と、軟化点が130℃未満である結着樹脂(L)との質量比((H)/(L))が0.9以上2.4以下である。 - 非晶質ポリエステル(A)が、下記一般式(1)で表されるビスフェノールAのアルキレンオキサイド付加物を80モル%以上100モル%以下含有するアルコール成分と、カルボン酸成分とを重縮合させて得られるものである、請求項1に記載の電子写真用正帯電トナー。
(式中、ROはアルキレンオキサイドであり、Rは炭素数2又は3のアルキレン基、x及びyはアルキレンオキサイドの平均付加モル数を示す正の数を示し、xとyの和は、1以上16以下である。) - 非晶質ポリエステル成分(b−1)が、下記一般式(1)で表されるビスフェノールAのアルキレンオキサイド付加物を80モル%以上100モル%以下含有するアルコール成分と、カルボン酸成分とを重縮合させて得られるものである、請求項1又は2に記載の電子写真用正帯電トナー。
(式中、ROはアルキレンオキサイドであり、Rは炭素数2又は3のアルキレン基、x及びyはアルキレンオキサイドの平均付加モル数を示す正の数を示し、xとyの和は、1以上16以下である。) - 付加重合系樹脂成分(b−2)が、スチレン由来の構成単位を50質量%以上95質量%以下、アルキル(メタ)アクリレート由来の構成単位を5質量%以上50質量%以下含有する、請求項1〜3のいずれかに記載の電子写真用正帯電トナー。
- 付加重合系樹脂成分(c−2)が、スチレン由来の構成単位を80質量%以上100質量%以下含有する、請求項1〜4のいずれかに記載の電子写真用正帯電トナー。
- 非晶質ポリエステル(A)、非晶質樹脂(B)、結晶性樹脂(C)、及び正荷電制御樹脂(D)を、混練機により溶融混練して製造したものである、請求項1に記載の電子写真用正帯電トナー。
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