JP2019082300A - 蓄熱式ガス処理装置 - Google Patents

蓄熱式ガス処理装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2019082300A
JP2019082300A JP2017210967A JP2017210967A JP2019082300A JP 2019082300 A JP2019082300 A JP 2019082300A JP 2017210967 A JP2017210967 A JP 2017210967A JP 2017210967 A JP2017210967 A JP 2017210967A JP 2019082300 A JP2019082300 A JP 2019082300A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
heat storage
gas
inlet
outlet
storage chamber
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2017210967A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6914168B2 (ja
Inventor
将志 早上
Masashi Hayakami
将志 早上
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Taikisha Ltd
Original Assignee
Taikisha Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Taikisha Ltd filed Critical Taikisha Ltd
Priority to JP2017210967A priority Critical patent/JP6914168B2/ja
Publication of JP2019082300A publication Critical patent/JP2019082300A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6914168B2 publication Critical patent/JP6914168B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Incineration Of Waste (AREA)

Abstract

【課題】蓄熱式ガス処理装置のガス処理効率を高める。【解決手段】燃焼室3を、蓄熱室2夫々の一端に対する連通口が開口する入出口領域3aと、それら入出口領域3aどうしを連通させる連通路領域3bとに区分し、連通路領域3bは、ガス通過断面積の縮小により平均ガス風速が入出口領域3aの夫々における平均ガス風速より増大する絞り風路領域にするとともに、連通路領域3bの天井面tbは、入出口領域3a夫々の天井面taより低くて入出口領域3a夫々の天井面taとの間に段差tcが存在する下がり天井面にする。【選択図】図1

Description

本発明は、揮発性有機化合物(VOC)を含む塗装排ガスなど種々のガスを脱臭や浄化などを目的として燃焼により処理する蓄熱式ガス処理装置に関する。
さらに詳しくは、通気性の蓄熱材層を室内に装備した複数の蓄熱室、及び、処理用燃焼装置を室内に装備した燃焼室を設けて、蓄熱室夫々の一端を燃焼室に連通させ、蓄熱室のうちの一部の蓄熱室を入口側蓄熱室にするとともに他の一部の蓄熱室を出口側蓄熱室にして、ガス供給路から供給される未処理ガスを入口側蓄熱室を通じ燃焼室に導入して燃焼により処理するとともに、処理済ガスを燃焼室から出口側蓄熱室を通じガス送出路へ送出するガス処理運転において、蓄熱室夫々の他端をガス供給路に連通させる状態とガス送出路に連通させる状態とに交互に切り換える形態で、複数の蓄熱室のうち入口側蓄熱室とする蓄熱室と出口側蓄熱室とする蓄熱室との夫々を順次に切り換える切換弁装置を設けた蓄熱式ガス処理装置に関する。
この種の蓄熱式ガス処理装置では、燃焼室において処理した後の高温の処理済ガスを出口側蓄熱室に通過させることで、その出口側蓄熱室の蓄熱材層に蓄熱し、その後、その出口側蓄熱室を切換弁装置により入口側蓄熱室に切り換えることで、その入口側蓄熱室を通じて燃焼室に導く未処理ガスを、その入口側蓄熱室における先に蓄熱した蓄熱材層により予熱し、この蓄熱及び予熱により高い熱効率でのガス処理運転を可能にする。
ところで、この種の蓄熱式ガス処理装置に関して下記の特許文献1では、燃焼室において蓄熱室夫々の上部に位置する入出口領域どうし間の箇所(換言すれば、入出口領域どうしを連通させる連通路領域)に、その箇所における天井部及び床部の夫々から離間させた中空状態で傾斜姿勢の撹拌板を設置することが提案されている。
この提案装置は、燃焼室において入口側蓄熱室から出口側蓄熱室に向う処理過程のガス流を撹拌板に衝突させて撹拌することで、高温状態になって出口側蓄熱室に流入する処理済ガスの温度ムラを解消するようにしたものである。
つまり、このように出口側蓄熱室に流入する処理済ガスの温度ムラを解消することで、出口側蓄熱室における蓄熱材層を処理済ガスによる蓄熱において均一に加熱できるようにして、その出口側蓄熱室における蓄熱材層が次に入口側蓄熱室の蓄熱材層となったときに、その入口側蓄熱室を通過する未処理ガスを均一に予熱できるようにし、これにより、未処理ガスが予熱ムラのある状態で燃焼室に流入することに原因するガス処理効率の低下を防止して、ガス処理効率の向上を図るようにしている。
特開2003−240223号公報
しかし、この種の蓄熱式ガス処理装置では、燃焼室におけるガス流の温度がかなりの高温(例えば800℃程度)になるため、特許文献1の上記提案装置では、金属板などにより形成する撹拌板に熱変形や熱劣化が生じ易く、このため耐久性の面で実用に即さない問題がある。
また、上記提案装置では、温度上昇によるガス流のドラフト作用が影響することなどもあって、燃焼室における平坦な天井面に沿って流れる形態で撹拌板の撹拌作用を十分に受けないままで燃焼室を素通り的に通過するガス流が存在し、これが原因で、出口側蓄熱室に流入する処理済ガスの温度ムラを十分に解消することが難しい問題もある。
かといって、処理済ガスの温度ムラを極力解消できるように燃焼室の天井面と撹拌板との離間寸法を小さくすると、ガス流の通過抵抗が大きくなってガス搬送に要する動力が大きく増大する問題が生じる。
この実情に鑑み、本発明の主たる課題は、燃焼室における連通路領域の構造を合理化することで上記の如き問題を解消する点にある。
本発明の第1特徴構成は蓄熱式ガス処理装置に係り、その特徴は、
通気性の蓄熱材層を室内に装備した複数の蓄熱室、及び、処理用燃焼装置を室内に装備した燃焼室を設けて、前記蓄熱室夫々の一端を前記燃焼室に連通させ、
前記蓄熱室のうちの一部の蓄熱室を入口側蓄熱室にするとともに他の一部の蓄熱室を出口側蓄熱室にして、ガス供給路から供給される未処理ガスを前記入口側蓄熱室を通じ前記燃焼室に導入して燃焼により処理するとともに、処理済ガスを前記燃焼室から前記出口側蓄熱室を通じガス送出路へ送出するガス処理運転において、
前記蓄熱室夫々の他端を前記ガス供給路に連通させる状態と前記ガス送出路に連通させる状態とに交互に切り換える形態で、複数の前記蓄熱室のうち前記入口側蓄熱室とする蓄熱室と前記出口側蓄熱室とする蓄熱室との夫々を順次に切り換える切換弁装置を設けた蓄熱式ガス処理装置であって、
前記燃焼室を、前記蓄熱室夫々の一端に対する連通口が開口する入出口領域と、それら入出口領域どうしを連通させる連通路領域とに区分し、
前記連通路領域は、ガス通過断面積の縮小により平均ガス風速が前記入出口領域の夫々における平均ガス風速より増大する絞り風路領域にし、
前記連通路領域の天井面は、前記入出口領域夫々の天井面より低くて前記入出口領域夫々の天井面との間に段差が存在する下がり天井面にしてある点にある。
つまり、この構成では、基本的には前記した特許文献1の提案装置と同様、燃焼室における連通路領域をガス通過断面積が小さな絞り風路領域にすることで、その連通路領域における平均ガス風速を増大させてガス流に乱れを生じさせ、このガス流の乱れにより出口側蓄熱室に流入する処理済ガスの温度ムラを解消することでガス処理効率を高める。
そして、この構成では、燃焼室における連通路領域を絞り風路領域にするのに、先述した中空配置の撹拌板などを用いず、連通路領域の天井面を入出口領域夫々の天井面よりも低くする絞り形態を採るから、撹拌板で生じる熱変形や熱劣化などの問題を解消することができて、耐久性の面で十分に実用に即した装置にすることができる。
また、このように連通路領域の天井面を入出口領域夫々の天井面より低くして入出口領域の天井面との間に段差が生じる下がり天井面にすることで、ガス流の一部が燃焼室における平坦な天井面に沿って流れる形態で、乱れを生じることなく素通り的に連通路領域を通過してしまうことも防止することができ、これにより、出口側蓄熱室に流入する処理済ガスの温度ムラを一層効果的に解消することができて、ガス処理効率を一層効果的に高めることができる。
しかも、従来は処理用燃焼装置に対するエネルギ投入量を大きくすることで極力高いガス処理効率を確保するといったことも行われていたが、上記のようにガス処理効率を効果的に高め得ることで、処理用燃焼装置に対するエネルギ投入量も効果的に節減することができる。
さらには、前記の如く処理済ガスの温度ムラを効果的に解消できることから、連通路領域の横断面積(即ち、ガス通過断面積)を過度に縮小する必要もなく、これにより、ガス流の通過抵抗も小さくすることができて、ガス搬送に要する動力も併せて低減することができる。
本発明の第2特徴構成は、第1特徴構成の実施に好適な実施形態を特定するものであり、その特徴は、
前記入出口領域及び前記連通路領域はともに、壁材に断熱材を重ね合わせた同仕様の外壁構造により形成してある点にある。
つまり、従来から燃焼室は一般的に、壁材に断熱材を重ね合わせた外壁構造により形成されるが、上記構成によれば、従来と同様、壁材に断熱材を重ね合わせた外壁構造により燃焼室の全体を形成するだけにしながら、絞り風路領域としての連通路領域を形成することができる。
したがって、先述の撹拌板のような専用の別部材を用いて絞り風路領域を形成するのに比べ、装置の製作を容易にすることができる。
本発明の第3特徴構成は、第1特徴構成の実施に好適な実施形態を特定するものであり、その特徴は、
前記入出口領域の夫々に前記処理用燃焼装置を配備してある点にある。
この構成によれば、複数の入出口領域の夫々に処理用燃焼装置を配備するから、各蓄熱室を入口側蓄熱室と出口側蓄熱室とに切り換えるのに伴い連通路領域におけるガス流の向きが変化することにかかわらず、未処理ガスを常に同様の処理形態で処理することができ、この点で、一層安定的なガス処理性能を得ることができる。
本発明の第4特徴構成は、第1特徴構成の実施に好適な実施形態を特定するものであり、その特徴は、
前記連通路領域を介して連通する2域の前記入出口領域のうちの一方の入出口領域にのみ前記処理用燃焼装置を配備してある点にある。
この構成によれば、連通路領域を介して連通する2域の入出口領域のうちの一方の入出口領域にのみ処理用燃焼装置を配備するから、前記の如く複数の入出口領域の夫々に処理用燃焼装置を配備するのに比べ、必要とするガス処理性能は得ながらも、装置の製作を容易にするとともに装置コストも安価にすることができる。
本発明の第5特徴構成は、第1特徴構成の実施に好適な実施形態を特定するものであり、その特徴は、
3域以上の前記入出口領域を、前記連通路領域を介して直列に連通させてある点にある。
この構成によれば、入出口領域が3域以上であるにしても、それら入出口領域を連通路領域を介して単純に直列に連通させるだけであるから、3域以上の入出口領域の配列形態の簡素化と連通路領域により形成するガス経路の簡素化とを両立することができ、その分、並列の連通形態を採用するのに比べて装置構造を簡素にするができる。
本発明の第6特徴構成は、第5特徴構成の実施に好適な実施形態を特定するものであり、その特徴は、
前記連通路領域を介して直列に連通させた3域の前記入出口領域のうち中央に位置する前記入出口領域にのみ前記処理用燃焼装置を配備してある点にある。
この構成によれば、中央に位置する入出口領域に処理用燃焼装置を配備するから、直列に連通させた3域の入出口領域のうち一端に位置する入出口領域にのみ処理用燃焼装置を配備するのに比べて、入口側蓄熱室と出口側蓄熱室との切り換えに伴うガス流の向き変化に原因する処理形態の変化を小さくすることができ、この点で、一層安定的なガス処理性能を得ることができる。
本発明の第7特徴構成は、第1特徴構成の実施に好適な実施形態を特定するものであり、その特徴は、
前記入出口領域において前記連通路領域の開口箇所の両横側夫々に前記処理用燃焼装置を配備してある点にある。
この構成によれば、前記したガス流の乱流化により処理済ガスの温度ムラを解消するのに加え、連通路領域の開口箇所の両横側夫々に対する処理用燃焼装置の配備により、出口側蓄熱室に流入する処理済ガスの温度ムラを一層効果的に解消することができ、その分、ガス処理効率を一層効果的に高めることができる。
また、連通路領域の開口箇所の両横側夫々に処理用燃焼装置を配備することで、個々の処理用燃焼装置を小型なもので済ませることができる。
本発明の第8特徴構成は、第1特徴構成の実施に好適な実施形態を特定するものであり、その特徴は、
前記連通路領域における平均ガス風速が15m/秒以下である点にある。
つまり、連通路領域における平均ガス風速を15m/秒以下にすれば、ガス流の通過抵抗を一般的な許容範囲内に止めることでき、これにより、ガス通過抵抗の増大に原因するガス搬送動力の増大も抑止することができる。
また、燃焼室及び蓄熱室の外壁内面側には一般に断熱材が貼設されるが、連通路領域における平均ガス風速を15m/以下にすれば、連通路領域における断熱材の損傷も防止することができる。
2塔型の蓄熱式ガス処理装置の全体構成を示す正面視断面図 2塔型の蓄熱式ガス処理装置の斜視図 図1におけるIII−III線断面図に相当する外壁構造を示す平面視断面図 ガス処理運転を説明する図 ガス経路を切り換えた状態を説明する図 別実施形態を示す2塔型の蓄熱式ガス処理装置の斜視図 別実施形態を示す3塔型の蓄熱式ガス処理装置の斜視図 3塔型の蓄熱式ガス処理装置でのガス処理運転を説明する図 3塔型の蓄熱式ガス処理装置でガス経路を切り換えた状態を説明する図 3塔型の蓄熱式ガス処理装置でガス経路を切り換えた状態を説明する図 別実施形態を示す連通路領域の開口面図 別実施形態を示す入出口領域どうしの連通形態を説明する平面図
図1,図2は2塔型の蓄熱式ガス処理装置を示し、この装置では、各室内に通気性の蓄熱材層1を配備した2室の蓄熱室2を設け、これら2室の蓄熱室2の上には、それら2室の蓄熱室2にわたる燃焼室3を配設してある。
図3に示すように、燃焼室3及び蓄熱室2は、いずれも、壁材4に断熱材5を重ね合わせた外壁構造により形成してあり、各蓄熱室2の上端部は、燃焼室3の底部に開口させて燃焼室3に連通させてある。
そして、燃焼室3には、処理用燃焼装置として処理用のバーナ6を装備してある。
2室の蓄熱室2に対しては、揮発性有機化合物を含んだ塗装排ガスなどの未処理ガスGを各蓄熱室2に導くガス供給路7、及び、処理済ガスG′を導くガス送出路8を施設してある。
各蓄熱室2の下端部からはガス給排路9を延出させ、これらガス給排路9の夫々は、ガス給排路9をガス供給路7に連通させる状態とガス送出路8に連通させる状態とに切り換える切換弁装置としての切換用三方弁Vを介してガス供給路7及びガス送出路8に接続してある。
つまり、この蓄熱式ガス処理装置では、図4に示すように、切換用三方弁Vによる切り換えにより、2室の蓄熱室2のうちの一方の蓄熱室2をガス供給路7に連通する入口側蓄熱室2aにするとともに、他方の蓄熱室2をガス送出路8に連通する出口側蓄熱室2bにし、この状態で、ガス供給路7から供給される未処理ガスGを入口側蓄熱室2aを通じ燃焼室3に導入することで、燃焼室3において処理用バーナ6が形成する燃焼雰囲気中で未処理ガスGを処理する。
また、このガス処理に併行して、燃焼室3から送出される処理済ガスG′を出口側蓄熱室2bを通じガス送出路8へ送出する。
その後、図5に示すように、切換三方弁Vによる切り換えにより、一方の蓄熱室2(即ち、先に入口側蓄熱室2aであった蓄熱室2)をガス送出路8に連通する出口側蓄熱室2bに切り換えるとともに、他方の蓄熱室2(即ち、先に出口側蓄熱室2bであった蓄熱室2)をガス供給路7に連通する入口側蓄熱室2aに切り換え、この切り換え状態において、同じく、ガス供給路7から供給される未処理ガスGを入口側蓄熱室2aを通じ燃焼室3に導入して燃焼雰囲気中で処理するとともに、燃焼室3から送出される処理済ガスG′を出口側蓄熱室2bを通じガス送出路8へ送出する。
このガス処理運転は、図4に示す切り換え状態と図5に示す切り換え状態とを切換用三方弁Vによる切り換えにより交互に繰り返す形態で実施し、これにより、未処理ガスGを燃焼室3において燃焼により処理するガス処理運転を連続させる。
このガス処理運転では、燃焼室3から送出される高温の処理済ガスG′を出口側蓄熱室2bの蓄熱材層1に通過させることで、その出口側蓄熱室2bの蓄熱材層1に処理済ガスG′の保有熱を蓄熱させ、その後、その出口側蓄熱室2bを入口側蓄熱室2aに切り換えた状態では、その入口側蓄熱室2aの蓄熱材層1(即ち、先に蓄熱した高温状態の蓄熱材層1)に未処理ガスGを通過させることで、燃焼室3に送る未処理ガスGを予熱する。
これら蓄熱及び予熱により、処理済ガスG′とともに外部に放出する熱量を低減するとともに、処理用バーナ6に要求される発生熱量を低減し、これにより、高い熱効率でのガス処理運転を可能にする。
燃焼室3は、各蓄熱室2の上端部に対する連通口が開口する2つの入出口領域3aと、それら2つの入出口領域3aどうしを連通させる連通路領域3bとに区分されるが、この蓄熱式ガス処理装置において連通路領域3bは、ガス通過断面積の縮小により平均ガス風速が入出口領域3aの夫々における平均ガス風速より増大する絞り風路領域にしてある。
このように連通路領域3bにおいてガス流の平均ガス風速を増大させることで、連通路領域3bを通過するガス流に乱れを生じさせることができ、また、絞り風路領域である連通路領域3bにおいて通過ガスとバーナ6により生成された熱風との接触頻度を高くして、それら通過ガスとバーナ熱風との間での熱交換を促進でき、これらことにより、燃焼室3から出口側蓄熱室2bに流入する処理済ガスG′の温度ムラを解消して、出口側蓄熱室2bにおける蓄熱材層1を処理済ガスG′による蓄熱において均一に加熱できるようにする。
そして、このように出口側蓄熱室2bにおける蓄熱材層1を均一に加熱することで、その出口側蓄熱室2bが次に入口側蓄熱室2aになったときに、その入口側蓄熱室2aを通過する未処理ガスGを均一に予熱できるようにし、これにより、未処理ガスGが予熱ムラのある状態で燃焼室3に流入することに原因するガス処理効率の低下を防止して、ガス処理効率を向上させる。
また、連通路領域3bを上記の如き絞り風路領域にするにあたり、連通路領域3bの天井面tbは入出口領域3a夫々の天井面taより低い下がり天井面にしてあり、連通路領域3bの天井面tbと入出口領域3a夫々の天井面taとの間には、所定高さ寸法dの段差tcが形成されるようにしてある。
即ち、入出口領域3aの天井面taと連通路領域3bの天井面tbとを同じ高さの天井面にして、燃焼室3における天井面の全体を面一状態の天井面にすると、ガス流の慣性作用や壁面効果あるいはまた温度上昇によるガス流のドラフト作用などが影響することもあって、ガス流の一部が燃焼室3の天井面に沿って流れる形態で乱れを生じることなく素通り的に連通路領域3bを通過する状態になり、そのことで、燃焼室3から出口側蓄熱室2bに流入する処理済ガスG′の温度ムラを解消する効果が低減されてしまう。
これに対し、連通路領域3bの天井面tbを入出口領域3aの天井面taとの間に段差tcが存在する下がり天井面にすることで、ガス流の一部が上記の如く燃焼室3の天井面に沿って流れる形態で素通り的に連通路領域3bを通過してしまうことを防止して、連通路領域3bを通過するガスの流入側及び流出側の夫々で段差tcによりガス流に乱れを生じさせることができ、また、連通路領域3bの通過により増速したガス流が流出側の入出口領域3aの壁に衝突することでもガス流に乱れが生じ、これらのことにより、燃焼室3から出口側蓄熱室2bに流入する処理済ガスG′の温度ムラを一層効果的に解消できるようにして、一層高いガス処理効率が得られるようにしてある。
なお、上記段差tcの高さ寸法d(即ち、入出口領域3aの天井面taと連通路領域3bの天井面tbとの高さの差)は、少なくとも100mm以上であることが望ましい。
上記の如く連通路領域3bにおける平均ガス流速を大きくすることに対して、処理用のバーナ6は一方の入出口領域3aに配置してあり、これにより、処理用バーナ6の燃焼火炎がガス流により乱されることを回避して安定的なバーナ運転を保てるようにしてある。
処理済ガスGの温度ムラを解消する効果は、連通路領域3bにおける平均ガス風速が大きいほど高くなるが、ガス流の通過抵抗が大きくなることによるガス搬送動力の増大を抑止するには、連通路領域3bにおける平均ガス風速を15m/以下に止めるのが望ましい。
また、連通路領域3bにおける平均ガス風速を15m/以下にすれば、連通路領域3bにおける断熱材5の損傷も防止することができる。
〔別実施形態〕
次の本発明の別実施形態を列記する。
前述の実施形態では、一方の入出口領域3aにのみ処理用バーナ6を配備したが、これに代えて、図6に示すように、連通路領域3bを介して連通させる入出口領域3aの夫々に処理用バーナ6などの処理用燃焼装置を配備してもよい。
また場合によっては、連通路領域3bに処理用バーナ6などの処理用燃焼装置を配備してもよい。
図7,図8は3塔型の蓄熱式ガス処理装置を示し、3室の蓄熱室2を備えるのに対して、各蓄熱室2に未処理ガスGを供給するガス供給路7と、各蓄熱室2から送出される処理済ガスG′を導くガス送出路8と、各蓄熱室2に清浄なパージ用ガスPを通過させるパージ用ガス路10とを施設してある。
なお、この例では燃焼室3における燃焼雰囲気中で処理した処理済ガスG′の一部をパージ用ガスPとして利用しているが、パージ用ガスPとしては、処理済ガスG′の一部に限らず種々の清浄ガスを使用することができる。
また、パージ用ガス路10により導かれる使用済のパージ用ガスPは、ガス供給路7における未処理ガスGに合流させて、未処理ガスGとともに燃焼室3において再処理するようにしてもよい。
各蓄熱室2の下端部は、各蓄熱室2をガス供給路7に連通させる状態と、ガス送出路8に連通させる状態と、パージ用ガス路10に連通させる状態とに択一的に切り換える切換弁装置としての開閉弁V′を介して各路7,8,10に接続してある。
この3塔型の蓄熱式ガス処理装置では、図8に示すように、3室の蓄熱室2のうちの1室の蓄熱室2をガス供給路7に連通する入口側蓄熱室2aにし、かつ、他の1室の蓄熱室2をガス送出路8に連通する出口側蓄熱室2bにするのに加えて、さらに他の1室の蓄熱室2をパージ用ガス路10に連通するパージ蓄熱室2cにしてガス処理運転を実施する。
そして、図8〜図10の順に示すように、各開閉弁V′の開閉操作により、各蓄熱室2を入口側蓄熱室2aとパージ蓄熱室2cと出口側蓄熱室2bとの順に繰り返して切り換えることにより、先に入口側蓄熱室2aの蓄熱材層1として未処理ガスGを通過させた蓄熱材層1は、次にはパージ蓄熱室2cの蓄熱材層1としてパージ用ガスPを通過させることでパージ処理する。
また、先にパージ蓄熱室2cの蓄熱材層1としてパージ処理した蓄熱材層1は、次には出口側蓄熱室2bの蓄熱材層1として処理済ガスG′を通過させることで蓄熱させる。
さらに、先に出口側蓄熱室2bの蓄熱材層1として蓄熱した蓄熱材層1は、次には再び入口側蓄熱室2aの蓄熱材層1として未処理ガスGを通過させることで、その未処理ガスGに対して予熱機能させる。
燃焼室3において各蓄熱室2の上端部を連通させた3つの入出口領域3aは、連通路領域3bを介して直列に連通させてあり、各連通路領域3bは、前記した実施形態と同様、ガス通過断面積の縮小により平均ガス風速を入出口領域3aの夫々における平均ガス風速より増大させる絞り風路領域にし、各連通路領域3bの天井面tbは、入出口領域3a夫々の天井面taより低くて入出口領域3a夫々の天井面taとの間に段差tcが存在する下がり天井面にしてある。
なお、図7に示す3塔型の蓄熱式ガス処理装置では、直列に連通させた3域の入出口領域3aのうち、中央に位置する入出口領域3aにのみ処理用バーナ6などの処理用燃焼装置を配備してあり、また、中央に位置する入出口領域3aにおいて連通路領域3bの開口箇所の両横側夫々に処理用バーナ6などの処理用燃焼装置を配備してある。
連通路領域3bを入出口領域3aに対して開口させるのに、その開口部は、図11(a)に示すように入出口領域3aの横幅方向において左右一方側に偏らせて配置したり、図11(b)に示すように入出口領域3aの横幅方向において左右中央部に配置したり、あるいは、図11(c)に示すように入出口領域3aの横幅方向における全幅にわたらせて配置するなど、状況に応じてどのように配置してもよい。
また、連通路領域3bを入出口領域3aに対して開口させるのに、その開口形状も長方形や正方形に限られるものではなく、図11(d)に示すような楕円形や図11(e)に示すようなひし形など、どのような形状であってもよい。
3室以上の蓄熱室2を備える蓄熱式ガス処理装置の場合、3域以上の入出口領域3aは絞り風路領域としての連通路領域3bを介して直列に連通させるのに限らず、図12の(a)や(b)に示すように、絞り風路領域としての連通路領域3bを介して3域以上の入出口領域3aを並列的に連通させるようにしてもよい。
また、図12(c)に示すように絞り風路領域としての連通路領域3bを介して3域以上の入出口領域3aを環状に連通させたり、あるいは、絞り風路領域としての連通路領域3bを介して3域以上の入出口領域3aを直列的な連通と並列的な連通とを組み合わせた連通形態で連通させるようにしてもよい。
本発明の実施において、燃焼室3に連通させる各蓄熱室2の一端は、各蓄熱室2の上端に限られるものではなく、各蓄熱室2の一方側横端や各蓄熱室2の下端などであってもよく、同様に切換弁装置Vに接続する各蓄熱室2の他端も、各蓄熱室2の下端に限られるものではなく、各蓄熱室2の他方側横端や各蓄熱室2の上端などであってもよい。
処理対象の未処理ガスGは、塗装ブースなどから排出される塗装排ガスに限られるものではなく、燃焼室3に配備する処理用バーナ6などの処理用燃焼装置の燃焼運転により処理できるガスであれば、どのようなガスであってもよい。
本発明による蓄熱式ガス処理装置は、各種分野における種々のガスの脱臭を浄化などに利用することができる。
1 蓄熱材層
2 蓄熱室
6 処理用バーナ(処理用燃焼装置)
3 燃焼室
2a 入口側蓄熱室
2b 出口側蓄熱室
7 ガス供給路
G 未処理ガス
G′ 処理済ガス
8 ガス送出路
V 切換用三方弁(切換弁装置)
V′ 開閉弁(切換弁装置)
3a 入出口領域
3b 連通路領域
ta 入出口領域の天井面
tb 連通路領域の天井面
tc 段差
4 壁材
5 断熱材

Claims (8)

  1. 通気性の蓄熱材層を室内に装備した複数の蓄熱室、及び、処理用燃焼装置を室内に装備した燃焼室を設けて、前記蓄熱室夫々の一端を前記燃焼室に連通させ、
    前記蓄熱室のうちの一部の蓄熱室を入口側蓄熱室にするとともに他の一部の蓄熱室を出口側蓄熱室にして、ガス供給路から供給される未処理ガスを前記入口側蓄熱室を通じ前記燃焼室に導入して燃焼により処理するとともに、処理済ガスを前記燃焼室から前記出口側蓄熱室を通じガス送出路へ送出するガス処理運転において、
    前記蓄熱室夫々の他端を前記ガス供給路に連通させる状態と前記ガス送出路に連通させる状態とに交互に切り換える形態で、複数の前記蓄熱室のうち前記入口側蓄熱室とする蓄熱室と前記出口側蓄熱室とする蓄熱室との夫々を順次に切り換える切換弁装置を設けた蓄熱式ガス処理装置であって、
    前記燃焼室を、前記蓄熱室夫々の一端に対する連通口が開口する入出口領域と、それら入出口領域どうしを連通させる連通路領域とに区分し、
    前記連通路領域は、ガス通過断面積の縮小により平均ガス風速が前記入出口領域の夫々における平均ガス風速より増大する絞り風路領域にし、
    前記連通路領域の天井面は、前記入出口領域夫々の天井面より低くて前記入出口領域夫々の天井面との間に段差が存在する下がり天井面にしてある蓄熱式ガス処理装置。
  2. 前記入出口領域及び前記連通路領域はともに、壁材に断熱材を重ね合わせた同仕様の外壁構造により形成してある請求項1記載の蓄熱式ガス処理装置。
  3. 前記入出口領域の夫々に前記処理用燃焼装置を配備してある請求項1記載の蓄熱式ガス処理装置。
  4. 前記連通路領域を介して連通する2域の前記入出口領域のうちの一方の入出口領域にのみ前記処理用燃焼装置を配備してある請求項1記載の蓄熱式ガス処理装置。
  5. 3域以上の前記入出口領域を、前記連通路領域を介して直列に連通させてある請求項1記載の蓄熱式ガス処理装置。
  6. 前記連通路領域を介して直列に連通させた3域の前記入出口領域のうち中央に位置する前記入出口領域にのみ前記処理用燃焼装置を配備してある請求項5記載の蓄熱式ガス処理装置。
  7. 前記入出口領域において前記連通路領域の開口箇所の両横側夫々に前記処理用燃焼装置を配備してある請求項1記載の蓄熱式ガス処理装置。
  8. 前記連通路領域における平均ガス風速が15m/秒以下である請求項1記載の蓄熱式ガス処理装置。
JP2017210967A 2017-10-31 2017-10-31 蓄熱式ガス処理装置 Active JP6914168B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017210967A JP6914168B2 (ja) 2017-10-31 2017-10-31 蓄熱式ガス処理装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017210967A JP6914168B2 (ja) 2017-10-31 2017-10-31 蓄熱式ガス処理装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2019082300A true JP2019082300A (ja) 2019-05-30
JP6914168B2 JP6914168B2 (ja) 2021-08-04

Family

ID=66670784

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017210967A Active JP6914168B2 (ja) 2017-10-31 2017-10-31 蓄熱式ガス処理装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6914168B2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JP6914168B2 (ja) 2021-08-04

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US10626500B2 (en) Showerhead design
JP6959233B2 (ja) 加工対象物を処理する処理設備及び方法
CN102017068B (zh) 具有增加的流动均匀度的狭缝阀
US9589817B2 (en) Dryer
US9726373B2 (en) Heat storage type waste gas purification apparatus
JP2521386B2 (ja) 鉄鋼加熱炉
JP6377642B2 (ja) ガス注入装置及びその装置を組み込む基板プロセスチャンバ
JP2003113473A5 (ja)
JP6617904B2 (ja) 蓄熱燃焼方式を用いたバッチタイプの塗装システム
US20100269365A1 (en) System and Method for Alternating Fluid Flow
JP2019082300A (ja) 蓄熱式ガス処理装置
JP4620327B2 (ja) 流体を薄い要素の少なくとも表面に吹きつける装置及び組合された吹きつけユニット
JP2001194071A (ja) 糸条の横型熱処理装置及びその熱処理方法
JP2008157486A (ja) 蓄熱型排気処理装置
JPH0221187A (ja) 燃焼式連続焼成トンネル炉
TW552394B (en) Continuous furnace
US20090214991A1 (en) Apparatus and methods for supplying fuel employed by abatement systems to effectively abate effluents
JP7253438B2 (ja) カーテンバーナーおよび熱処理設備
JP4670715B2 (ja) 連続式加熱炉群の被加熱物の振り分け方法
KR102011146B1 (ko) 에피택셜 웨이퍼 제조장치
ITRE20000096A1 (it) Forno di cottura per piastrelle ceramiche con sezione di raffreddamento perfezionata
WO2006068241A1 (ja) 基板表面処理装置
TWM607569U (zh) 瓦斯爐的齒蓋結構
JP2006071278A (ja) 焼成炉
JPH06323750A (ja) 焼成用匣

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20200828

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20210416

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20210420

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20210607

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20210706

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20210713

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6914168

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250