JP2019082007A - 除雪装置 - Google Patents
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Abstract
Description
これを解消するために、特許文献1及び特許文献2に示すように、人力に頼ることなく自動的に除雪するための除雪装置が開発されている。
また、除雪作動機構部は、予め屋根面から一定の高さの雪を残すことによって、屋根面や建造物に接触せずに移動するので、屋根面や建造物を損傷することを防止できる。
図1は、建造物40(建屋)の屋根面41の上から視た平面図である。図2は、建造物40(建屋)の正面図である。図3は、図2の側面図である。図4は、スクレーパ31の動作を示した図である。
また、支柱となる構造物42の基礎には、融雪槽44が形成されている。この融雪槽44は除雪した雪を投入して融かすための槽であり、融かされた水は排水溝に排出したり、地下へ排出したりすることができるようになっている。構造や機能については、現在一般に提供されているものに準じている。
したがって、第一アーム21は、図1の二点鎖線に示すように旋回可能であり、しかも、図2の二点鎖線に示すように上下方向に屈折可能である。
第二アーム22は、第一アーム21と同じように、例えば第一関節機構部11の位置から屋根面41の最も遠い端部までの距離(この場合、直線距離ではなく、屋根面に沿った距離)に対して半分以上の長さであることが望ましい。
したがって、第二アーム22は、図1及び図2の二点鎖線に示すように第一アーム21の延長上で上下方向に屈折可能である。第二アーム22の先端が、屋根面41の最も遠い端部まで達するように形成している。
前記第三関節機構部13には、屋根面41の積雪を除去する除雪作動機構部30が連結されている。第一の実施形態では、除雪作動機構部30としては、屋根面41の積雪を除雪する方向に掻き出すためのスクレーパ31である。
さらに、除雪装置10aには、屋根面41や地上における積雪量を検知するセンサ(検知装置)を備えている。
さらに、制御手段は、屋根面41の各交点における高さに対して予め設定した所定の高さ位置を計算する演算装置を備えている。また、演算装置は、前述のセンサによる検知情報に基づき、積雪の上面から一定の深さの雪を除雪するスクレーパ31の位置を計算することができるようになっている。
制御手段の演算装置では、センサによる積雪の検知信号によって積雪の高さが計算され、積雪の上面から予め設定した一定の深さの雪を除雪するように、第一関節機構部11と第二関節機構部12と第三関節機構部13における各駆動装置である駆動モータに指令が与えられる。
図5では、スクレーパ31は、屋根面41の各傾斜面ごとに端縁の直角方向に向けてほぼ平行に移動し、積雪を端縁から地上へ落下させている。しかし、スクレーパ31の移動軌跡は、特に限定されない。例えばスクレーパ31を各斜面ごとの稜線上の多点から、端縁の任意の一点に向かって繰り返し移動させる軌跡を取れれば、地上に落下した雪をトラックなどの運搬車両に積み込む際に、一地点で積み込むことができるので、集雪する労力を軽減することができる。
したがって、スクレーパ31に対し、過大な負荷がかからず、結果的に第一関節機構部11、第二関節機構部12、第三関節機構部13における各駆動装置の駆動モータに、過大な負荷がかからない。これにより、各駆動装置における駆動源として、大出力の駆動モータを用いる必要がなくなることから、コストの低減を図ることができる。
また、上記のように、予め屋根面41から一定の高さの雪を残すことによって、屋根を構成するトタンや瓦、並びにスクレーパ31などが傷ついたり損傷したりすることを未然に防止することができる。
第二の実施形態の除雪装置10bは、図6、図7及び図8に示すように、二階建ての建造物40(建屋)であり、一階部分の屋根面41aと二階部分の屋根面41bがある。支柱となる構造物42は、一階部分の屋根面41aに比較的近い位置に形成している。もし一階部分の屋根面41aから遠い位置に形成すると、第一アーム21と第二アーム22が二階部分の屋根面41bと干渉して、一階部分の屋根面41aの積雪の一部を除去できない可能性が出てくるからである。
なお、第二の実施の形態の除雪装置10bの作用は、前述の第一の実施形態とほぼ同様であるので、詳しい説明は省略する。
図10、図11及び図12に示すように、第三の実施形態の除雪装置10cにおける支柱となる構造物42は、前述の第一の実施形態における融雪槽44に替え、地中に深く形成した基礎部45の上に形成されている。
エア噴射装置34は、図9(a),(c)に示すように、エア噴射ノズル34aが第二アーム22の先端の第三関節機構部13に固定されており、図10、図11及び図12に示すように、エア噴射ノズル34aに圧縮空気を供給するためのエアホース34cを介して地上に備えたコンプレッサ34dと連結されている。
また、エア噴射ノズル34aは、図9(b),(d)に示すように、先端が扁平形状且つ楕円形の噴射口34bを備えている。コンプレッサ34dの圧縮空気は、エアホース34cを経て、エア噴射ノズル34aに供給され、先端から噴射して雪を吹き飛ばすことが可能な圧力に調整されている。
エア噴射ノズル34aに供給する圧縮空気を作り出すコンプレッサ34は、図10、11及び図12に示すように、地上に設置されているとともに、エアホース34cの一端が連結され、エアホース34cの他端はエア噴射ノズル34aと接続されている。コンプレッサ34dで作られた圧縮空気は、エアホース34cを介しエア噴射ノズル34aの先端から噴射されて雪を吹き飛ばす構成である。
エア噴射ノズル34aは、図5の矢印で示すように、屋根面41の稜線から斜め下方に向けられ、これにより満遍なく屋根面41上を除雪する。この時、エア噴射ノズル34aの軌跡の間隔は、エア噴射ノズル34aの噴射口34bの幅β以下の寸法にする必要がある。エア噴射ノズル34aは、屋根面41の傾斜角度に対して適切な傾きを形成するように制御されて移動する。エア噴射ノズル34aが適切な傾きに制御されることで、効率よく除雪作業が行われる。
第四の実施形態の除雪装置10dは、図13,図14及び図15に示すように、支柱となる構造物42の基礎には、融雪槽44が形成されている。
図9(a),(c)、図17に示すように、除雪用吸引装置35の吸引用ノズル35aは、第二アーム22の先端の第三関節機構部13の支持プレート13iに固定されており、その取付構造は第三の実施形態におけるエア噴射ノズル34aとほぼ同様である。
また、除雪用吸引装置35は、図13,図14及び図15に示すように、吸引用ノズル35aに、負圧をかけて雪を吸引するための吸引ダクト35cが連結されている。吸引ダクト35cは、例えば支柱42に取付けた送風機35dに連結されている。送風機35dは、送風ホース35eを介して融雪槽44に向けてエアを送風することにより、送風ホース35eの反対側に連結した吸引ダクト35cに負圧を生じさせる構成である。
吸引用ノズル35aは、図16の矢印で示すように、屋根面41の稜線と端縁との間を交互に上下方向に移動して満遍なく除雪する。この時、吸引用ノズル35aの軌跡の間隔は吸引用ノズル35aの吸引口35bの幅γ以下の寸法にする必要がある。吸引用ノズル35aは、屋根面41の傾斜角度に対して適切な傾きを形成するように制御されて移動する。吸引用ノズル35aが適切な傾きに制御されることで、効率よく除雪作業が行われる。
例えば、前述の除雪装置10において、第二アーム22の他端と、第三関節機構部13を連結した除雪作動機構部30との間に、補助関節機構部と補助アームとをそれぞれ一つ以上を交互に連結して構成する。補助関節機構部としては、回転機能と屈折機能の少なくともいずれかを有するものである。
また、制御手段は、第一アーム21と、第二アーム22と、除雪作動機構部30と、前述の一つ、或いは複数の補助アームの動作について、除雪作動機構部30が屋根面41に積もった雪を除雪する方向に移動させるように制御する。
(1)いろいろな形状の屋根面41の積雪に対応して屋根のほぼ全面を自動的に除雪することができる。
(2)除雪作動機構部30は屋根面41の積雪に対して満遍なく積雪の深さに応じて何度でも移動するので、積雪の多少にかかわらず除雪することができる。したがって、除雪作動機構部30に対して過大な負荷がかからないので、結果として第一関節機構部11、第二関節機構部12、第三関節機構部13における各駆動装置にも過大な負荷がかからない。このため、各駆動装置は大出力でなくてもよいのでコストダウンを図ることができる。
(3)除雪作動機構部30は、予め屋根面41から一定の高さの雪を残すことによって、屋根面41や建屋40に接触せずに移動するので、屋根面41や建屋40の損傷を防止できる。
(4)除雪作動機構部30は、屋根面41における各点の小範囲を除雪してゆくので、大きな負荷がかかることなく、効率よく除雪作業を行うことができる。しかも、エアを噴射することによって除雪する場合、小型のコンプレッサ34dで十分に対応できるので、省力化やコストダウンを図ることができる。
(5)積雪や降雪を検知するセンサを備え、このセンサの検知信号により制御手段の演算装置で積雪の高さを計算することができるので、除雪装置10は自動的に作動したり、停止したりして省力化を図ることができる。
12 第二関節機構部 13 第三関節機構部
13a 第三関節機構部本体 13b 第一の回転軸
13c 上フランジ 13d 下フランジ
13e 第二の回転軸 13f 第三の回転軸
13g 軸孔 13h 支持部材
13i 支持プレート 13j フランジ部
13k 孔部
21 第一アーム 22 第二アーム
22a 軸孔
30 除雪作動機構部 31 スクレーパ
34 エア噴射装置 34a エア噴射ノズル
34b 噴射口 34c エアホース
34d コンプレッサ
35 除雪用吸引装置 35a 吸引用ノズル
35b 吸引口 35c 吸引ダクト
35d 送風機 35e 送風ホース
40 建造物 41 屋根面
41a 一階部分の屋根面 41b 二階部分の屋根面
42 構造物(支柱) 43 アーム保持部
44 融雪槽 45 基礎部
Claims (6)
- 屋根面の近くに位置する構造物に形成した、回転機能及び屈折機能を有する第一関節機構部と、
前記第一関節機構部に一端を連結した第一アームと、
前記第一アームの他端に連結した、屈折機能を有する第二関節機構部と、
前記第二関節機構部に一端を連結した第二アームと、
前記第二アームの他端に連結され、水平方向及び垂直方向のうち、少なくとも一つの方向に旋回可能な第三関節機構部と、
前記第三関節機構部に連結され、屋根面の積雪を除去する除雪作動機構部と、
前記第一関節機構部、第二関節機構部、第三関節機構部の動作を制御する制御手段と、を具備し、
該制御手段は、前記の第一関節機構部、第二関節機構部、第三関節機構部を協働させながら、前記第一アーム、第二アーム及び除雪作動機構部の動作を制御して、該除雪作動機構部を、屋根面の積雪を除雪する方向へ動作させることを特徴とする除雪装置。 - 前記第二アームの他端と、前記第三関節機構部を連結した除雪作動機構部との間に、
回転機能及び屈折機能のいずれかの機能を有する補助関節機構部、若しくは補助アームのうち一方を交互に連結するとともに、
前記制御手段は、前記の第一関節機構部、第二関節機構部、第三関節機構部、前記補助関節機構部を協働させながら、前記第一アームと第二アームと除雪作動機構部と前記の加えた補助アームの動作を制御して、前記除雪作動機構部を、屋根面の積雪を除雪する方向へ動作させることを特徴とする請求項1に記載の除雪装置。 - 前記除雪作動機構部は、屋根面の積雪を除雪する方向に動作させて掻き出すためのスクレーパであることを特徴とする請求項1又は2に記載の除雪装置。
- 前記除雪作動機構部は、屋根面の積雪を除雪する方向に吹き飛ばすためのエアを噴出するエア噴射装置であることを特徴とする請求項1又は2に記載の除雪装置。
- 前記除雪作動機構部は、屋根面の積雪を吸引して除雪する除雪用吸引装置であることを特徴とする請求項1又は2に記載の除雪装置。
- 前記制御手段は、前記除雪作動機構部が、屋根面から予め設定した一定の高さまでの積雪を残して除雪するよう制御することを特徴とする請求項1項〜5項のうち、何れか1項に記載の除雪装置。
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