JP2019080630A - トレーニング機器 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】力変換機構(40)は、回転部材(42)と、それぞれ回転部材(42)に巻き付けられる部分(52b、50b)と引出される部分(52c、50c)とを有する第1、第2紐状部材(52、50)と、を含み、第1紐状部材(52)に付与された引張力(F1)に応じて第2紐状部材(50)に牽引力(G1)を付与する。力発生装置(20)は、それぞれ弾性力を生む複数の弾性部材(24)と、弾性力を第1紐状部材(52)に伝達する中継部材と、を含み、第1紐状部材(52)に引張力(F1)を付与する。力付与機構(10)は、牽引力(G1)に応じて運動者に負荷を与える。複数の弾性部材(24)は、中継部材(26)を挟んで配置される2組の弾性部材(28b、28c)群を含む。
【選択図】図1
Description
これらから、本発明者は、トレーニング機器には、トレーニング機器の大型化を抑制して使いやすさを向上する観点で改善する余地があることを認識した。
また、第1、第2などの序数を含む用語は多様な構成要素を説明するために用いられるが、この用語は一つの構成要素を他の構成要素から区別する目的でのみ用いられ、この用語によって構成要素が限定されるものではない。
図1〜図8を参照して、本発明の第1実施形態に係るトレーニング機器100について説明する。図1は、第1実施形態に係るトレーニング機器100の構成の一例を示す正面図である。以下、XYZ直交座標系をもとに説明する。X軸方向は水平な左右方向に対応し、Y軸方向は水平な前後方向に対応し、Z軸方向は鉛直な上下方向に対応する。Y軸方向およびZ軸方向はそれぞれX軸方向に直交する。以下の説明において、各図面における右方または左方を右方または左方と、各図上における上方または下方を上方または下方と、表記する。なお、複数の図面を参照している場合は正面図の表記に基づく。このような方向の表記はトレーニング機器100の使用姿勢を制限するものではなく、トレーニング機器100は任意の姿勢で使用されうる。
力発生装置20は、弾性機構22を複数含んでいる。各弾性機構22は、1または複数の弾性部材24から構成されている。換言すると、力発生装置20は、複数の弾性部材24を含んでいる。力発生装置20は、引張力F1に寄与する弾性機構22の数を変更可能に構成されている。力発生装置20は、中継部材26と、N個(Nは2以上の整数、この例では4)の連結部材36と、2N個の環囲部材38と、連結具34と、動滑車18と、2N個の吊り部材48と、ガイド部材26gと、を含んでいる。図2に示すように、連結部材36の両端に一対の環囲部材38が結合されており、連結部材36と一対の環囲部材38とは伝達機構30を構成する。伝達機構30は、弾性部材24の弾性力を中継部材26に伝達する。換言すると、中継部材26は伝達機構30を介して弾性部材24の弾性力を集める。弾性力は、収縮力と伸展力とを含むが、本例では主に収縮力を使用している。
中継部材26は、各弾性部材24の弾性力を各伝達機構30を介して集める中継部として機能する。中継部材26は、Z軸方向に移動可能に支持される。中継部材26は、Y軸方向に離間して平行に配置される一対の中継部材26b、26cを含んでいる。図2、図3に示すように、中継部材26b、26cそれぞれは、Z軸方向に伸びてY軸方向に薄い板状の部材である。中継部材26b、26cそれぞれは、基部26dと、本体部26eと、孔26fと、複数の係合部26hと、を有する。本体部26eはZ軸方向に伸びる帯状の部分である。基部26dは、本体部26eから上側に突き出した帯状の部分である。基部26dにはY軸方向に貫通する孔26fが設けられる。孔26fは後述する動滑車18の軸部18bを支持する。本体部26eには複数の係合部26hが設けられる。図2の例では、係合部26hはY軸方向に穿設された孔である。複数の係合部26hは、Z軸方向に等間隔で配置される。
連結部材36は連結部32を有している。この例では、連結部32は連結部材36のX軸方向の中央においてY軸方向に穿設された孔である。連結部材36はX軸方向に伸びるレバー状の部材である。各連結部材36は、それぞれ個別に中継部材26と連結可能に構成されている。各連結部材36は、並べて配置されている。この例では、各連結部材36は、中継部材26の可動方向であるZ軸方向に並べて配置されている。並べて設けられたN個の連結部材36を、上から順に1番目の連結部材36(1)〜N番目の連結部材36(N)と表記する。各連結部材36は各環囲部材38を介して各弾性機構22に繋がっている。この例では、各環囲部材38には後述する一対の弾性部材24の伸縮端24bが連結されている。中継部材26の複数の係合部26hは、並べて配置された各連結部材36の各連結部32に対応する位置に設けられている。
連結具34は、各係合部26hに各連結部32を固定する留め具として機能する。図4の例では、連結具34は係合部26hと連結部32とに嵌合するシャフト部を有する嵌合ピンである。図4に示すように、連結具34が、中継部材26bの係合部26hと、連結部材36の連結部32と、中継部材26cの係合部26hと、に嵌合することによって、中継部材26と連結部材36とが連結される。より具体的には、連結具34が、係合部26h(i)とi番目の連結部材36(i)の連結部32(i)とに嵌合することによって、中継部材26はi番目の連結部材36(i)に連結される。連結具34を外すことにより、中継部材26とi番目の連結部材36(i)の連結は解除される。
各弾性機構22は、Z軸方向に伸縮してその伸縮端24bの変位に比例して変化する収縮力を発生させる一対の弾性部材24を含んでいる。本明細書で、各弾性部材24の伸縮可能な方向を伸縮方向と表記する。この例では、伸縮方向はZ軸方向に実質的に一致している。各弾性部材24の伸縮端24bとは反対側の固定端24cはフレームに固定されている。この例では、各弾性部材24はZ軸方向に伸縮可能なコイルスプリングである。各弾性部材24は、自然長の状態で所定の収縮力により縮んでいる。各弾性部材24は、自然長からZ軸方向に引き伸ばすと、その伸縮端24bの変位量に比例して増加する収縮力を出力する。一対の弾性部材24それぞれは、X軸方向において連結部32から等距離の位置に離隔して平行に配置されている。
複数の環囲部材38それぞれは、複数の弾性部材24それぞれの少なくとも一部を環囲する部材である。図5(a)の例では、環囲部材38は、上側の筒端部から下側の筒端部38fまでZ軸方向に延在する円筒状の部材である。環囲部材38は、環囲本体部38bと、連携部38eと、延長部38cと、固定部38gと、を含んでいる。環囲本体部38bおよび延長部38cは一体に形成されている。環囲本体部38bおよび延長部38cは弾性部材24を環囲する。
力発生装置20は、後述する第1紐状部材52の経路上に動滑車18を備えている。動滑車18は、策輪18cと、策輪18cの中心に設けられる軸部18bとを含む。動滑車18の軸部18bは、中継部材26の孔26fに支持され、中継部材26を介して張力F0を受ける。図1に示すように、第1紐状部材52の引出された部分52cの中途部52eは、動滑車18の策輪18cに巻き掛けられる。第1紐状部材52の中途部52eの先の端部52fはフレーム組立62に固定されている。軸部18bに張力F0が加えられると、第1紐状部材52には引張力F1(=張力F0/2)が付与される。第1紐状部材52の経路には別の滑車装置が設けられてもよい。力発生装置20が動滑車18を含むことにより第1紐状部材52の可動幅は弾性部材24の可動幅の2倍に拡大される。
次に、図6も参照して力変換機構40について説明する。図6(a)、(b)は、力変換機構40の要部の一例を示す説明図である。図6(a)は側面視の力変換機構40を示し、図6(b)は正面視の力変換機構40を示している。力変換機構40は、回転部材42と、第1紐状部材52と、第2紐状部材50と、を主に含む。力変換機構40は、第1紐状部材52に入力された引張力F1に応じて第2紐状部材50に牽引力G1を出力する力変換機構として機能する。第1紐状部材52は、回転部材42に巻き付けられる部分52bと、引出される部分52cとを含む。第2紐状部材50は、回転部材42に巻き付けられる部分50bと、引出される部分50cとを含む。
回転部材42は、側面視で円形の部材である。回転部材42は、部材本体42bと、部材本体42bの回転中心Cに沿って設けられるシャフト42cと、を含む。シャフト42cは部材本体42bをX軸方向に貫通している。シャフト42cは図示しない軸受手段により支持されており、回転部材42は、回転中心Cを中心に回転可能に設けられている。
第1紐状部材52および第2紐状部材50は、柔軟性を有し張力を伝達可能なものであれば特に制限されない。第1紐状部材52および第2紐状部材50は、例えば、負荷に応じてワイヤ、ロープ、ケーブル、紐、糸、ベルト、チェーンなどから選択することができる。第1紐状部材52は、第1案内部46に巻き付けられた部分52bと引き出された部分52cとを有する。部分52bと部分52cとは一方が長くなると、他方が短くなる関係にある。第2紐状部材50は、第2案内部44に巻き付けられた部分50bと引き出された部分50cとを有する。部分50bと部分50cとは一方が長くなると、他方が短くなる関係にある。
牽引力G1=引張力F1×(半径R1/半径R2)・・・(1)
比率K1=牽引力G1/引張力F1=半径R1/半径R2・・・(2)
つまり、比率K1は半径R1に比例し半径R2に反比例する。図6(a)の状態から第1紐状部材52を巻き付けると、第2紐状部材50が引出され、半径R2は徐々に大きくなるから、比率K1は徐々に小さくなる。逆に、第1紐状部材52を引出すと、第1紐状部材を引出した引出し長さ(以下、引出量という)が長くなるにつれて、比率K1は徐々に大きくなる。第1紐状部材52の引出量は部分52cのZ軸方向の変位に対応する。したがって、部分52cが上方に変位するにつれて、引出量は徐々に短くなり、半径R2は徐々に大きくなり、比率K1が徐々に小さくなる。部分52cが下方に変位するにつれて、引出量は徐々に長くなり、半径R2は徐々に小さくなり、比率K1は徐々に大きくなる。つまり、比率K1は部分52cの変位を変数とする関数として与えられる。これらの原理に基づき、力変換機構40は引張力F1を牽引力G1に変換する。
力付与機構10は、負荷として牽引力G1に対応する張力G2を運動者に与える手段として機能する。力付与機構10は、滑車装置14と、第3紐状部材16と、を含んでいる。滑車装置14は、動滑車14bと、滑車群12と、出口滑車14dと、抑え滑車14eと、を含んでいる。動滑車14bの軸部14fには第2紐状部材50の引き出された部分50cの端部が接続されている。第3紐状部材16の中途部16aは、動滑車14bの策輪14gに巻き掛けられている。
変位量ΔLs=寸法Ls−37.4cm・・・(3)
G1(s)=F1(s)・(R1(s)/R2(s))・・・(4)
最大伸張状態の引張力F1、牽引力G1、半径R1、R2を、F1(m)、G1(m)、R1(m)、R2(m)と表記すると、式(5)が成立する。
G1(m)=F1(m)・(R1(m)/R2(m))・・・(5)
ここで、R1(s)=R1(m)としたとき、G1(m)がG1(s)と等しくなる条件は式(6)で示される。
R2(m)/R2(s)=F1(m)/F1(s)・・・(6)
式(6)から、最大伸張状態の半径R2をセット状態の半径R2で除した値を半径変化比Kcと定義する。半径変化比Kcを最大伸張状態の引張力F1をセット状態の引張力F1で除した値と等しくすることにより、各状態での牽引力G1の変化が最少になる。この例では、上述の引張力F1から、最適条件は半径変化比Kc=1.9と得られる。
第1実施形態では、中継部材26と第1紐状部材52の間に動滑車18を備える例について説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。動滑車18を介さず、中継部材26が第1紐状部材52に直接連結されてもよい。この変形例は第1実施形態と同様の作用・効果を奏する。
第1実施形態では、力付与機構10が動滑車14bを含む例について説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。動滑車14bを用いずに、第3紐状部材16の中途部16aは、第2紐状部材50の端部50eに接続されてもよい。この変形例は第1実施形態と同様の作用・効果を奏する。
第1実施形態では、トレーニング機器100は、運動者の各腕の筋肉に張力G2を加える例について説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。トレーニング機器100は、脚など腕以外の部位に負荷を加えるようにしてもよい。この変形例は第1実施形態と同様の作用・効果を奏する。
図9〜図16を参照して、本発明の第2実施形態に係るトレーニング機器200について説明する。図9は、第2実施形態に係るトレーニング機器200の一例を示す斜視図である。図10は、トレーニング機器200の構成を示す正面図である。図11は、トレーニング機器200の構成を示す背面図である。図12は、トレーニング機器200の構成を示す側面図である。図13は、トレーニング機器200の構成を示す底面図である。図14は、弾性部材24および環囲部材38の配置を示す底面図である。これらの図面では、理解を容易にするために、弾性部材24や一部のフレームなどの記載を省略している。特に、これらの図では、可動フレーム62w、出口滑車14dおよび抑え滑車14eの記載を省略している。
Claims (10)
- 回転部材と、それぞれ前記回転部材に巻き付けられる部分と引出される部分とを有する第1、第2紐状部材と、を含み、前記第1紐状部材に付与された引張力に応じて前記第2紐状部材に牽引力を付与する力変換機構と、
それぞれ弾性力を生む複数の弾性部材と、前記弾性力を前記第1紐状部材に伝達する中継部材と、を含み、前記第1紐状部材に前記引張力を付与する力発生装置と、
前記牽引力に応じて運動者に負荷を与える力付与機構と、
を備え、
前記複数の弾性部材は、前記中継部材を挟んで配置される2組の弾性部材群を含むことを特徴とするトレーニング機器。 - 前記力発生装置は、前記各弾性部材を環囲する複数の環囲部材と、前記中継部材とそれぞれ連結可能な複数の連結部材と、を含み、
前記各環囲部材は、前記各弾性部材の伸縮可能な端部と連携する連携部と、前記各連結部材に固定される固定部と、を有することを特徴とする請求項1に記載のトレーニング機器。 - 前記環囲部材は、前記固定部から前記連携部とは反対側に伸びる延長部を有することを特徴とする請求項2に記載のトレーニング機器。
- 前記力発生装置は、前記各弾性部材の伸縮可能な伸縮方向と直交する列方向に配列された2以上の弾性部材からなる各弾性部材列を複数含み、
前記各弾性部材列は、前記伸縮方向および前記列方向と交差する行方向に重ねて配置されることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載のトレーニング機器。 - 前記力発生装置は、前記各弾性部材の伸張可能な端部を懸架する複数の吊り部材を含むことを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載のトレーニング機器。
- 回転部材と、それぞれ前記回転部材に巻き付けられる部分と引出される部分とを有する第1、第2紐状部材と、を含み、前記第1紐状部材に付与された引張力に応じて前記第2紐状部材に牽引力を付与する力変換機構と、
弾性力を生む複数の弾性機構と、前記弾性力を前記第1紐状部材に伝達する中継部材と、を含み、前記第1紐状部材に前記引張力を付与する力発生装置と、
前記牽引力に応じて運動者に負荷を与える力付与機構と、
を備え、
前記各弾性機構は、前記中継部材を挟んで離隔して配置される一対の弾性部材を含み、
前記力発生装置は、前記中継部材とそれぞれ連結可能なN個(Nは2以上の整数)の連結部材を含み、前記中継部材の連結相手をi番目(iは、2以上でN以下の整数)の連結部材からi−1番目の連結部材に切り替えたとき、前記引張力に寄与する前記弾性機構の数を1つ変化させることを特徴とするトレーニング機器。 - 回転部材と、それぞれ前記回転部材に巻き付けられる部分と引出される部分とを有する第1、第2紐状部材と、を含み、前記第1紐状部材に付与された引張力に応じて前記第2紐状部材に牽引力を付与する力変換機構であって、
前記回転部材は、前記第2紐状部材を巻き付けるための案内部を有し、
前記案内部の前記回転部材の半径は、前記第2紐状部材の引出し側に向かって徐々に小さくなるように定められていることを特徴とする力変換機構。 - 回転部材と、それぞれ前記回転部材に巻き付けられる部分と引出される部分とを有する第1、第2紐状部材と、を含み、前記第1紐状部材に付与された引張力に応じて前記第2紐状部材に牽引力を付与する力変換機構であって、
前記回転部材は、前記第2紐状部材を巻き付けるための案内部と、前記第1紐状部材を巻き付けるための別の案内部と、を有し、
前記案内部の前記回転部材の半径は、前記第2紐状部材の引出し側に向かって徐々に変化するように定められ、
前記別の案内部の半径は前記案内部の最大半径より小さいことを特徴とする力変換機構。 - 前記別の案内部の半径は、前記案内部の平均半径より小さいことを特徴とする請求項8に記載の力変換機構。
- 回転部材と、それぞれ前記回転部材に巻き付けられる部分と引出される部分とを有する第1、第2紐状部材と、を含み、前記第1紐状部材に付与された引張力に応じて前記第2紐状部材に牽引力を付与する力変換機構であって、
前記第1紐状部材を引出した引出し長さが短くなるにつれて、前記引張力に対する前記牽引力の比率が徐々に小さくなるように構成されていることを特徴とする力変換機構。
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