JP2015163108A - トレーニング装置及び制御ユニット - Google Patents

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Hisatoshi Hirota
久寿 広田
賢樹 森下
Sakaki Morishita
賢樹 森下
昌史 榎本
Masashi Enomoto
昌史 榎本
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Abstract

【課題】トレーニング装置を安全で利便的にできる技術を提供する。
【解決手段】トレーニング装置10は、運動者の操作により移動可能なハンドル50と、ハンドル50の移動と回転運動を相互変換する運動変換機構と、運動変換機構によりハンドル50の移動と連動して回転軸が回転するモータ71と、モータ71のトルクを制御する制御部と、を備えることを特徴とする。モータ71によりハンドル50に負荷が加えられるため、ハンドル50に負荷を加えるためのウェイトが不要となる。
【選択図】図1

Description

本発明は、運動者の筋力トレーニングに用いられる装置と、ハンドル等の外部の対象物に加える負荷を制御するための制御ユニットに関する。
一般的なトレーニング装置は、着座部と、着座した運動者が操作するバーベル、バー等のハンドルとを備え、ハンドルを操作する運動者の手足にはウェイトを使って負荷が加えられる(特許文献1参照)。
特開2006−122499号公報
従来のトレーニング装置ではウェイトを使って運動者に負荷を与える。このため運動者が70kgのバーベルを持ち上げる運動をしたければ、70kgのウェイトが必要になる。また、トレーニング中にウェイトが落下すると大きな事故を起こしかねない。更に、トレーニング中の重さの調整やトレーニング装置の運搬もウェイトが存在しているために面倒で不便である。
本発明は、このような課題に鑑みてなされ、その目的は、トレーニング装置を安全で利便的にできる技術を提供することにある。
本発明のある態様はトレーニング装置に関する。トレーニング装置は、運動者の操作により移動可能なハンドルと、ハンドルの移動と回転運動を相互変換する運動変換機構と、運動変換機構によりハンドルの移動と連動して回転軸が回転するモータと、モータのトルクを制御する制御部と、を備えることを特徴とする。
また、本発明の別の態様に係るトレーニング装置は、支持体と、支持体に固定される負荷発生装置と、運動者の操作により移動可能であり、負荷発生装置により負荷が加えられるハンドルと、を備え、負荷発生装置は、モータのトルクを制御することを特徴とする。
これらの態様によれば、運動者がハンドルを用いて運動している間、モータによりハンドルに負荷が加えられ、従来のウェイトと同等の負荷をハンドルに加えることができる。
また、本発明の別の態様は制御ユニットに関する。制御ユニットは、モータと、モータが外部の対象物へ力を伝達するための媒体と、媒体に発生させるべき負荷の目標値を取得する第1取得部と、媒体に生じる力のセンサによる検出値を取得する第2取得部と、モータのトルクを制御するトルク調整部と、を備え、トルク調整部は、対象物から作用する外力によりモータの回転軸が一方向に回転しようとするとき、検出値が目標値に近づくように、前記一方向とは逆方向のトルクをモータに発生させることを特徴とする。
この態様によれば、ハンドル等の対象物にモータにより負荷が加えられ、対象物に負荷を加えるためのウェイトが不要となる。
本発明によれば、トレーニング装置を安全で利便的にできる。
(a)は第1実施形態に係るトレーニング装置の全体構成を示すブロック図であり、(b)はその動作時の全体構成を示すブロック図である。 第1実施形態に係るトレーニング装置の制御系全体を示すブロック図である。 ダンベルを用いて運動者が運動している状態を模式的に示す図である。 第1実施形態に係るモータの制御系を示すブロック図である。 第2実施形態に係るトレーニング装置をベンチプレスとして使用している状態を斜め横方向から見た図である。 第2実施形態に係るトレーニング装置を運動者の頭部側から見た図である。 第2実施形態に係るトレーニング装置の収容時の状態を示す図である。 第2実施形態に係るトレーニング装置をラットプルダウンとして使用している状態を示す斜視図である。 第2実施形態に係るトレーニング装置をアームカールとして使用している状態を示す斜視図である。 第2実施形態に係るトレーニング装置をレッグカールとして使用している状態を示す斜視図である。 第2実施形態に係る負荷発生装置の構成を示す斜視図である。 第2実施形態に係る負荷発生装置を別の角度から見た斜視図である。 第2実施形態に係る駆動ユニットの構成を示す平面断面図である。 第2実施形態に係る駆動ユニットの回転伝達部材が回転ストッパに係合している状態を示す図である。 第3実施形態に係るトレーニング装置を用いてラットプルダウンをしている状態を示す図である。 第3実施形態に係るトレーニング装置を用いてレッグカールをしている状態を示す図である。 第3実施形態に係る負荷発生装置の内部構成を示す側面断面図である。 (a)は、第3実施形態に係る負荷発生装置の内部構成を示す平面断面図であり、(b)は(a)の一部を拡大した平面断面図である。 第3実施形態に係る揺動アームの一つの動作態様を示す図である。 第3実施形態に係る揺動アームの他の動作態様を示す図である。 第4実施形態に係るトレーニング装置の制御系を示すブロック図である。 第5実施形態に係るトレーニングシステムの構成図である。 第5実施形態に係るトレーニングシステムが行う処理内容を説明するための図である。
(第1の実施の形態)
図1(a)は第1の実施の形態に係るトレーニング装置10の全体構成を示すブロック図である。トレーニング装置10は、ハンドル50と、基体61と、負荷発生装置60とを備える。
ハンドル50は、ワイヤー51に脱着可能に取り付けられ、そのワイヤー51を介して負荷発生装置60のドラム81とつながれる。ハンドル50は往復動するように運動者により操作される。すなわち、ハンドル50によりワイヤー51を引く方向(以下、往路方向Q1という)と、逆側に戻す方向(以下、復路方向Q2という)に操作される。
基体61は上下方向に延びる長尺部材である。基体61は床面に固定される。基体61には第1固定プーリ153が回転自在に支持される。基体61にはプーリ保持部69が設けられ、そのプーリ保持部69には第2固定プーリ154が回転自在に支持される。また、基体61には可動プーリ151が取り付けられる。可動プーリ151は鉛直方向にスライド可能に設けられた支持軸155に回転自在に取り付けられる。また、可動プーリ151は基体61に取り付けられたつるまきばね157により吊り支持される。ワイヤー51は、ハンドル50から第1固定プーリ153、可動プーリ151、第2固定プーリ154を経由してドラム81に至る。
負荷発生装置60は、運動変換機構80と、モータ71を備える。運動変換機構80は、ドラム81の他に、減速機構83を含む。ドラム81にはワイヤー51が巻き回される。
減速機構83は、複数のギアやベルト等により構成される。減速機構83は、モータ71のモータ回転軸72の回転を減速してドラム81に伝達する。モータ71のモータ回転軸72が一方向Maに回転すると、ドラム81によりワイヤー51が巻き取られる。以下、このモータ回転軸の一方向Maの回転と、これとは逆方向Mbの回転を、それぞれ正回転、逆回転という。また、ドラム81によりワイヤー51を巻き取り方向と送り出す方向を、それぞれ方向Da、方向Dbという。
運動者がハンドル50を往路方向Q1に移動させてワイヤー51を引くと、ドラム81が送り出し方向Dbに回転する。ドラム81の送り出し方向Dbの回転は、減速機構83を介してモータ71のモータ回転軸52の逆回転として伝達される。このようにドラム81と減速機構83を含む運動変換機構80は、ハンドル50の往路方向Q1の移動と、ドラム81等の回転運動を相互変換する。また、モータ71は、運動変換機構80により、ハンドル50の移動と連動してモータ回転軸72が逆回転する。
モータ回転軸72が方向Mbに逆回転する間、モータ71は、後述の制御部110により、方向Maの正回転のトルクがモータ回転軸72に加わるように制御され、そのトルクによりハンドル50に負荷が加えられる。
運動者がハンドル50を復路方向Q2に移動させると、モータ回転軸72が正回転し、減速機構83によりドラム81が巻き取り方向Daに回転する。ドラム81が巻き取り方向Daに回転すると、ドラム81にワイヤー51が巻き取られる。このとき、ハンドル50の移動速度がドラム81の巻き取り速度より遅いかぎり、ハンドル50に負荷が加えられる。
ここで、運動者がハンドル50をドラム81の巻き取り速度より速く戻した場合、ワイヤー51の張力が失われ、ワイヤー51がたるんでしまう。
このたるみを防止する機構として張力付与機構150が設けられている。図1(b)は、ハンドル50を往路方向Q1に移動させ、ワイヤー51に張力を加えている際の張力付与機構150の状態を示す図である。張力付与機構150は、可動プーリ151と、一端を基体61に固定され、他端を可動プーリ151と接続されたつるまきばね157を有する。可動プーリ151は、直線上を往復運動できるように取り付けられ、プーリストッパ159に接触することで移動が制限される。
ハンドル50を往路方向Q1に移動させている場合、つるまきばね157の付勢力に抗して可動プーリ151がつるまきばね157を伸ばす方向にスライドする。これにより、可動プーリ151には、つるまきばね157が縮む方向に力が加えられている。また、可動プーリ151は、基体61に設けられるプーリストッパ159と係合するまでスライドする。可動プーリ151がつるまきばね157を伸ばす方向にスライドすることにより、ドラム81からハンドル50に至る経路で、ワイヤー51が架け渡される経路の距離が短くなる。
ワイヤー51にかかる張力が小さくなり、たるみが生じると、つるまきばね157の付勢力により可動プーリ151がつるまきばね157の縮む方向にスライドする。つまり、ワイヤー51が架け渡される経路の距離が長くなる。一般に、パネの復元力による応答速度は、減速機構83を介して接続されたモータ71の応答速度より速いため、ワイヤー51のたるみが顕在化するより前にたるみを解消できる。
図2は、図1のトレーニング装置10の制御系全体を示すブロック図である。トレーニング装置10は、モータ71の他に、第1センサ101aと、第2センサ101bと、第3センサ101cと、負荷センサ103と、入力部105と、表示部107と、通信部109と、制御部110と、駆動回路200を含む。
モータ71はブラシレスモータであるが、サーボモータ、ステッピングモータ等の他のモータが用いられてもよい。第1センサ101aは、ハンドル50の加速度を示す検出値S2を生成する。第2センサ101b、第3センサ101cは、ハンドル50の移動方向、移動量を示す検出値をそれぞれ生成する。
本実施の形態において、第1センサ101a〜第3センサ101cはロータリエンコーダを用いて一体に構成される。図1のトレーニング装置10では、第1センサ101a〜第3センサ101cとしてのロータリエンコーダは、回転センサ101としてモータ71に取り付けられている。ある変形例において、第1センサ101aとして、ジャイロセンサなどの加速度センサを用いてもよい。また、位置、速度(方向を含む)、加速度は、微分積分の関係にある。したがって、いずれかひとつを検出し、残りを微分、積分演算に基づいて求めてもよい。
負荷センサ103は、たとえば、ひずみセンサ(歪みゲージ)である。負荷センサ103は、図1の負荷発生装置60のプーリ保持部69に取り付けられる。ハンドル50にワイヤー51を通じて負荷が加えられたとき、その負荷に応じた大きさの荷重がプーリ保持部69に作用する。負荷センサ103は、この荷重を検出し、負荷の大きさを示す電気信号(負荷検出値S1)を制御部110に出力する。負荷検出値S1は、ワイヤー51の張力Fを示すものと把握できる。
入力部105は、データの入力を受け付ける機能を有し、キーユニット、フットスイッチ、マイク、音声認識ユニット等により構成される。表示部107は、データを表示する機能を有し、ディスプレイ等により構成される。通信部109は、携帯端末等の他の情報処理装置との間で通信する機能を有する。
制御部110は、検出結果取得部111と、目標値設定部113と、トルク調整部115と、管理部117を含む。制御部110の各機能は、演算装置、メモリ、メモリにロードされたプログラムや、回路などによって実現され、図2ではそれらの連携により実現される機能ブロックを描く。これらの機能ブロックはハードウェアのみ、ソフトウェアのみ、またはそれらの組み合わせによりいろいろな形で実現できる。
本実施の形態に係るトレーニング装置10は、ウェイトを用いた従来のトレーニング装置と同様の負荷を、運動者に与えることが可能となっている。
図3はダンベルを用いて運動者が運動している状態を模式的に示す図である。ウェイト120として質量mのダンベルを手121で掴み、運動者が腕を加速度αで上下に往復させる運動を考える。運動者の手121には、下記の式(10)に示すように、重力によりウェイト120から作用する力m[kg]×g[m/s]と、加速度運動によりウェイト120から作用する慣性力m[kg]×α[m/s]とを加算した負荷Fw[N]が加わる。つまり、運動者の手121には、加速度αの大きさに応じて時々刻々と変動する負荷が加わる。なお、加速度αは、鉛直方向(Z方向)に加速する向きを正にとるものとする。
Fw=m×g+m×α=m×(g+α) ・・・(10)
図2に戻る。質量mのウェイト120を用いて運動したときと同様の負荷をモータ71の制御によりハンドル50に加える場合、式(10)で与えられる力Fwを発生させるように、モータ71の発生トルクを制御すればよい。この力Fwは、上述したワイヤー51に作用する張力Fに相当する。つまり、モータ71の発生トルクは、現在の運動者の運動の状態、より詳しくは、運動者の体の部位に付随して動くハンドル50の加速度αに応じて、時々刻々と変化させる必要がある。
負荷センサ103からの負荷検出値S1は、ハンドル50に加わる負荷Fw、言い換えればワイヤー51の張力Fに比例した大きさとなる。したがって、負荷Fwの目標値FREFを、式(10)にもとづいて変化させることで、モータ71によって質量mのウェイト120を再現することが可能となる。
質量mは運動者の入力部105の操作を通じて入力される。ハンドル50の加速度αは、第1センサ101aの検出値S2にもとづいて取得される。たとえば、第1センサ101aとしてモータ71の回転センサ101を用いる場合、検出値S2として、モータの回転数ωの加速度ω’が取得される。その場合、回転加速度ω’に所定の係数を乗じた値が、ハンドルの加速度αとなる。係数は、ワイヤー51を巻き取るドラム81の径、減速機構83の減速比等に応じて定められる。
目標値設定部113は、入力部105から入力される質量mと、ハンドル50の移動中に第1センサ101aの検出値S2から得られる加速度α(t)と、を受け、式(10)にもとづいて、ハンドル50の負荷Fwの目標値FREFを演算する。
トルク調整部115は、ハンドル50に負荷が加わるように、モータ71のトルクを制御する。トルクの制御は、負荷センサ103の検出値が運動者の運動に応じて適応的に定められる目標値に近づくように、モータ71の電流を調整するフィードバック制御により実現される。なお、フィードバック制御に代えて、あるいはそれに加えて、フィードフォワード制御を用いてもよい。
目標値設定部113は、ハンドル50の操作によりハンドル50の加速度αが変化すると、その加速度αに応じて動的に目標値FREFを設定する。ハンドル50には、動的に変化する目標値REFに追従して変化する負荷Fwがフィードバック制御により加えられる。これにより、質量mのウェイトによりハンドル50に負荷を加えた場合と同様の慣性力を考慮した運動を実現できる。
図4は、モータ71の制御系を示すブロック図である。
トルク調整部115は、フィードバックコントローラ115aおよびデューティコントローラ115bを含む。フィードバックコントローラ115aは、ハンドル50の負荷の検出値FSENSEとその目標値FREF(t)の誤差がゼロとなるように値が調節されるトルク指令値S3を生成する。デジタル信号処理を用いる場合、フィードバックコントローラ115aは、PI(比例・積分)コントローラが利用できる。PIコントローラに代えて、P(比例)コントローラ、PID(比例・積分・微分)コントローラを用いてもよい。フィードバックコントローラ115aをアナログ回路で構成する場合、演算増幅器(誤差増幅器)が利用可能である。
デューティコントローラ115bは、トルク指令値S3に応じたデューティ比を有する制御パルスS4を生成する。駆動回路200は、制御パルスS4に応じてモータ71をPWM(パルス幅変調)駆動する。
トルク調整部115は、PWM駆動に代えて、リニア駆動を行ってもよい。この場合、トルク指令値S3に応じてモータ71に印加される駆動電圧の振幅が調節される。
図2に戻る。管理部117は、運動者のトレーニング内容に関するトレーニング情報を管理する。トレーニング情報には、1セット毎のハンドル50の移動回数や、負荷の質量を示す情報が含まれる。管理部117は、運動者がトレーニングを行う都度、回転センサ101の検出結果や入力部105から入力された情報を用いて、ハンドル50の移動回数等を監視して記憶する。管理部117は、入力部105からの入力により運動者が行うトレーニングの種類を判断し、トレーニングの種類毎にハンドル50の移動回数等を記憶してもよい。管理部117は、トレーニング情報を表示部107に表示したり、通信部109を通して携帯端末等の情報処理装置に送信してもよい。運動者は、トレーニング情報の表示を通して自らのトレーニング内容を確認できる。例えば、入力部105、表示部107、および管理部117は、携帯端末で動作するアプリケーションとして提供されてもよい。そのアプリケーションと通信部109とが通信をすることで、必要な情報が制御部110に提供されてもよい。
次に、本実施形態に係るトレーニング装置10の動作の一例を説明する。トレーニングの開始時、運動者はハンドル50を操作して移動開始位置に移動させ、入力部105の操作により準備ができた旨を入力する。移動開始位置では、ハンドル50を操作してワイヤー51を引くと張力が作用する。移動開始位置は、そのワイヤー51に張力が作用し始める位置からワイヤー51を更に引く等して調整してもよい。
制御部110は、運動者の入力を受け付けてから、所定時間の経過後、表示部107の表示を通して準備が完了した旨を報知する。運動者は、これを確認したら、ハンドル50の操作を開始する。この報知はスピーカー等の音声出力部による音声出力を通して行われてもよい。
運動者がハンドル50を往路方向Q1(図1参照)に移動させると、運動変換機構80によりモータ回転軸72が逆回転する。モータ回転軸72の逆回転の間、モータ71は、モータ回転軸72に正回転のトルクが加わるように制御部110により制御される。ハンドル50には、モータ回転軸72のトルクに応じた大きさの復路方向Q2(図1参照)の負荷が加えられる。トルクの制御には、上述のように、負荷センサ103の検出値FSENSEが目標値FREFに近づくようにフィードバック制御が行われる。ハンドル50には、質量mのウェイトにより負荷を加えた場合と同様の復路方向Q2の負荷が加わる。
運動者がハンドル50を復路方向Q2に移動させると、モータ回転軸72が正回転し、ドラム81が巻き取り方向Daに回転してワイヤー51が巻き取られる。制御部110は、このときも上述のフィードバック制御を行い、ハンドル50に復路方向Q2の負荷が加わる。管理部117は、ハンドル50が移動した回数をカウントし、予め設定された回数に到達すると運動の終了を通知するとともにハンドル50にかかる負荷を無くす。
別の例では、入力部105が音声認識機能を有し、運動者からの音声指示に応じて制御部110は動作してもよい。例えば、運動者が「開始」と声を発すると、トレーニングのための負荷を加え始める。トレーニング中に運動者が「少し重く」とか「少し軽く」と声を発することで、入力部105が音声を認識して目標値設定部113に設定されている目標値を調整してもよい。また「中止」と声を発することで、負荷を無くしてトレーニング処理を中止しても良い。
以上のトレーニング装置10によれば、モータ71が発生するトルクによりハンドル50に負荷が加わるため、負荷用のウェイトが不要となる。例えば、50kg相当の負荷をモータ71と減速機構83を使って実現する場合、それらは50kgに満たない重量で実現できる。設計にもよるが10kg程度で実現できる。また、電気的な制御によりモータ71が発生するトルクの大きさを制御できるため、運動者に与える負荷の大きさにかかわらず、トレーニング装置10の重量は一定である。つまり、従来の運動装置は、運動者に与える負荷の大きさに比例して装置とウェイトの重量も増すが、トレーニング装置10は負荷が大きくなっても装置の重量は一定である。このように、従来の装置と比べて軽い重量になるため、運搬作業が容易である。また、軽量になるため、設置場所についても床の補強などの必要がなくなる。また、負荷の調整をモータ71のトルク制御により簡単に実現できるため、従来のような様々な重さのウェイトを手作業で組み替える手間が不要になる。また、ウェイトの落下という危険性が無いため、運動者が安心してトレーニングに励むことができ、子供や高齢者などの弱者であっても安心して体力作りに挑戦することができる。
(第2の実施の形態)
図5は、第2の実施の形態に係るトレーニング装置10をベンチプレスとして使用している状態を斜め横方向から見た図であり、図6は、図5のトレーニング装置10を運動者の頭部側から見た図である。以下、第1の実施の形態で説明した要素と同一の要素に同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
トレーニング装置10は、ハンドル50と、負荷発生装置60の他に、支持体20と、座体40とを備える。支持体20は、一対のフレーム構造体21を備える。フレーム構造体21は、複数のパイプ等のフレームを接続して構成され、各フレームにより平面状の構面が形成される。左右のフレーム構造体21には、それぞれ負荷発生装置60が着脱可能に取り付けられている。負荷発生装置60から伸びるワイヤー51は、複数のプーリに架け渡されてハンドル50に導かれる。ワイヤー51とハンドル50はカラビナ53を介して接続される。
カラビナ53はワイヤー51の捻れを取り除き、ハンドル50に捻れの影響が及ばないようにするとともに、十分な大きさを有することでワイヤー51が負荷発生装置60に巻き取られる長さを規制する物理的なリミッタの役目がある。これにより、なんからの理由によりモータ71の制御ができなくなった場合でも、運動者に危険がおよぶまでワイヤー51が巻き取られることを防止できる。
フレーム構造体21は、床面に載置される脚フレーム23と、脚フレーム23から上方に延びるメインフレーム25と、メインフレーム25より脚フレーム23の後方位置から上方に延びる補強フレーム27を含む。脚フレーム23には、その上面に座体40や運動者が載るマット29が載置される。脚フレーム23は、複数の分割フレーム24をヒンジで連結して構成される。
座体40は、床面にマット29を介して載置される支持台41と、支持台41の上面に装着されるシートとしての着座部43を備える。マット29は脚フレーム23を上から押さえつけるように配置され、座体40に載った運動者の体重がマット29を介して脚フレーム23に伝わるように構成される。これにより、運動者の体重でトレーニング装置10を支えることができ、トレーニング装置10の重量が軽量であったとしても運動時に装置を固定し、安全に運動を行うことができる。別の例では、支持台41と脚フレーム23とが結合することで、運動者の体重がトレーニング装置10に作用するように構成してもよい。
一対のフレーム構造体21は平行に配置され、それらの間には運動者がトレーニングするためのトレーニング用スペース31が設けられる。各フレーム構造体21は補強フレーム27がリンク体34を介して連結される。リンク体34は複数のリンクにより構成される。
運動者は、着座部43に横たわり通常のベンチプレスと同じようにハンドル50を両手で握る。腕を曲げた状態から、ワイヤー51を介して腕に作用する荷重に打ち勝ちながら徐々に腕を伸ばす。伸ばし終えたら、今度はゆっくりと腕を折り曲げてハンドル50を自身の胸に近づける。これを繰り返すことで運動者は上半身を鍛えることができる。
負荷発生装置60は、図2の制御部110により制御され、運動者があたかもウェイトを持ち上げているかのようにワイヤー51を引っ張り、ハンドル50を把持する運動者の腕に負荷を加える。制御部110はハンドル50の加速度も考慮してモータ71を制御するので、運動者はリアルなウェイトを持ち上げているかのように感じることができる。つまり、運動者が非常にゆっくりとハンドル50を持ち上げようとすれば、運動者には設定した荷重のみが加わる。運動者が急激にハンドル50を持ち上げようとすれば、その加速度に応じて大きくなる慣性力も加えた荷重がかかる。
従来のベンチプレスの場合、運動者はウェイトの上げ下げを繰り返した後、所定の位置にウェイトを戻さなければならない。運動者は自身の筋力の限界を認識し、限界の範囲内で余力を残してトレーニングをする必要がある。これは、トレーニングが危険であることの裏返しであり、ある程度の筋力を有する者だけが許される運動手段であると言える。また、ウェイトトレーニングの熟練者であっても、意図せずウェイトを自分に落としてしまうかもしれないという不安を感じながらトレーニングを行っている。
図5のトレーニング装置10は、ハンドル50に加える荷重をモータ71のトルクを利用して生成するため、運動者が安全に、そして安心してトレーニングできるように負荷を調整することができる。すなわち、トレーニング装置10は、運動者がハンドル50にかかる荷重に耐えられなくなり、ハンドル50に挟まるような状態になったとしてもハンドル50にかかる荷重を無くして運動者の身の安全を確保する。また、トレーニング装置10は、運動者がトレーニング装置10にかかる荷重に耐えられなくなったと判断した場合、引っ張り荷重を無くし、単にハンドル50自体の重量だけが腕にかかるように制御することができる。
図2のトルク調整部115は、負荷を加える方向(復路方向Q2)にハンドル50が移動するとき、負荷センサ103の検出値が所定の上限値より小さくなるようにモータ71のトルクを制御する。つまり、なんらかの理由によりハンドル50が運動者の身体の一部に触れ、運動者がハンドル50に挟まるような状態になったとしても、ハンドル50を引っ張り続けることが無いように上限値が定められている。この上限値は、負荷によりハンドル50が加速されて運動者やトレーニング装置10等に衝突しても安全な値が設定される。
ハンドル50の移動方向は第2センサ101bの検出値から得る。第2センサ101bとしてモータ71の回転センサ101を用いる場合、この検出値として、モータ回転軸72の回転方向が得られる。ハンドル50が復路方向Q2に移動するとき、モータ回転軸72が方向Maに正回転する。トルク調整部115は、モータ回転軸72の正回転を回転センサ101により検出した場合、負荷センサ103の検出値が上限値以下となるように制御する。
運動者が疲労によりハンドル50にかかる荷重に耐えられないと判断された場合、自動的に荷重を軽くすることで安全にトレーニングを行うことができる。トルク調整部115は、ハンドル50が復路方向Q2にあり、負荷センサ103の検出値が急激に低くなった場合に運動者が疲労していると判断して、荷重を下げてもよい。例えば、一定間隔で負荷センサ103の検出値を取り込み、現時点までの平均値より所定の閾値を越えて検出値が低くなった場合に疲労したと判断してもよい。
負荷センサ103が歪みゲージの場合、ワイヤー51に張力が生じている場合に歪みが生じ、張力が無くなると歪みも無くなる。ベンチプレスをしている際に運動者が疲れてハンドル50を支えきれなくなると、急激にハンドル50が落ちようとする。このとき歪みが減る。トルク調整部115は、歪みの変化量に基づいて、運動者の疲労の度合いを判断して安全な荷重を自動的に設定する。
図7は、図5のトレーニング装置10を収容した時の状態を示す図である。脚フレーム23は、複数の分割フレーム24の連結箇所で折り曲げ可能である。この連結箇所は運動時には一体化してひとつの構造体になるように形成される。つまり、連結箇所は収容時には折り曲げることができ、運動時には図5のマット29を介して運動者の体重がトレーニング装置10に作用するように一体化するように形成される。
リンク体33は、一対のフレーム構造体21が近づく方向に折り畳み可能である。トレーニング装置10は、フレーム構造体21に取り付けられた負荷発生装置60の位置をずらし、リンク体33を折り畳んだうえで脚フレーム23を折り曲げて、支持体20全体を小型化した状態で収容できる。
図8は、図5のトレーニング装置10をラットプルダウンとして使用している状態を示す斜視図である。トレーニング装置10は、ワイヤー51を運動方法に応じて適切なプーリにかけることで複数の運動を実現する。ラットプルダウンとして使用する場合、メインフレーム25からプーリ支持棒39を引き延ばし、プーリ支持棒39の先端に中間プーリ37を取り付ける。別の例ではプーリ支持棒39は着脱可能に構成されても良い。そして、負荷発生装置60から延びるワイヤー51を中間プーリ37にかける。これにより、運動者が座体40に座った状態でハンドル50を引き下げる運動、つまりラットプルダウンと呼ばれる運動を行うことができる。
図9は、図5のトレーニング装置10をアームカールとして使用している状態を示す斜視図である。この例では、左右の負荷発生装置60に接続されたワイヤー51にそれぞれ運動者が把持する部分が輪状に形成されている環状ハンドル50Bを取り付けてある。左右の負荷発生装置60には異なる荷重を設定できるので、例えば右手には30kgの荷重をかけ、左手には25kgの荷重をかけるということもできる。
図10は、図5のトレーニング装置10をレッグカールとして使用している状態を示す斜視図である。この例では、左右の負荷発生装置60に接続されたワイヤー51にそれぞれ環状ハンドル50Bが取り付けられている。環状ハンドル50Bは、運動者の足首に装着できるように輪状に形成されており、運動者の足首が痛くならないように布などの柔らかい素材でできている。
このように、トレーニング装置10では運動の種類に応じて複数の形状のハンドル50が用意されており、運動の種類に応じて取り替えることができる。また、負荷発生装置60は着脱可能であり、位置を自由に変えることができるため、運動の種類に応じて適切な位置に取り付けることで様々な運動形態に柔軟に対応できる。
図11は、図5から図10を用いて説明した負荷発生装置60の詳細な構成を示す斜視図である。図12は、図11の負荷発生装置60を別の角度から見た斜視図である。負荷発生装置60は、基体61と、基体61に取り付けられた揺動フレーム63と、駆動ユニット73と、メインフレーム25に負荷発生装置60を固定するための装着部67が設けられる。装着部67は、メインフレーム25を締め付けて固定するクランプであってよい。これによりメインフレーム25に対する負荷発生装置60の位置を調整したり、メインフレーム25から負荷発生装置60を取り外したりできる。別の例では、装着部67は、ピンやねじ等の固定具を用いてメインフレーム25に着脱可能に構成されてもよい。
駆動ユニット73は、モータ71とワイヤー51が巻かれるドラム81とドラム81を覆うハウジング89を有する。モータ71の駆動力はギア機構を介してドラム81に伝達される。また、モータ71には回転センサ101が設けられており、モータ71の回転状態をリアルタイムで検出する。
基体61には支軸65が取り付けられる。揺動フレーム63は支軸65を介して基体61に取り付けられる。揺動フレーム63は、支軸65の周りに回動自在に取り付けられる。揺動フレーム63は一対の板材により構成され、その間に幅Wの隙間66が設けられる。揺動フレーム63にはワイヤー51をガイドするための複数の可動プーリ64が回転自在に支持される。また、基体61にはプーリ保持部69が設けられ、ワイヤー51をガイドするための固定プーリ70が回転自在に支持される。ワイヤー51は、ドラム81から固定プーリ70、可動プーリ64を経由してハンドル50に至る。
図5のカラビナ53は、揺動フレーム63の隙間66の幅Wより大きく、かつ、揺動フレーム63内の複数の可動プーリ64の間隔より大きい幅寸法を有する。これにより、カラビナ53は、ワイヤー51がドラム81に巻き取られたときに、揺動フレーム63や各可動プーリ64と接触することにより、ワイヤー51の巻き取りを規制する規制部材となる。このとき、揺動フレーム63や可動プーリ64はワイヤー51の巻き取りを止める巻き取りストッパとなる。
カラビナ53は、負荷発生装置60に巻き取られるワイヤー51の他端に連結される。ハンドル50には、カラビナ53と連結するための短いワイヤー51(以下、接続用ワイヤーという)が接続されており、接続用ワイヤーとカラビナ53とが連結される。運動に応じた長さの接続用ワイヤーを用意しておくことにより、意図しないワイヤー51の巻き取りが生じた場合でも、カラビナ53でワイヤー51の巻き取りが制限され、接続用ワイヤーは適切な長さがあるので運動者の安全を確保できる。
固定プーリ70と可動プーリ64と支軸65は、固定プーリ70および可動プーリ64の接線の方向と固定プーリ70と可動プーリ64とに渡るワイヤー51の断面の中心線と支軸65がほぼ一直線上に並ぶように配置される。これにより揺動フレーム63が揺動してもスムーズにワイヤー51を導くことができる。負荷発生装置60が装着部67と揺動フレーム63を有することにより、負荷発生装置60の取り付け位置やワイヤー51のかけ方を柔軟にできるようになり、ひとつのトレーニング装置10で複数種類の運動を実現できる。
図13は、図11および図12の駆動ユニット73の平面断面図である。駆動ユニット73は、運動変換機構80と、モータ71を含む。運動変換機構80は、ドラム81の他に、減速機構83を含む。モータ71はハウジング89に取り付けられ、ドラム81や減速機構83はハウジング89に収容される。
減速機構83は、出力ギア85と、複数の中間ギア87を備える。各中間ギア87はウォームギアやスパーギアである。減速機構83は、モータ回転軸72の回転を各中間ギア87により減速して出力ギア85に伝達する。
出力ギア85には一体に回転する出力軸91が設けられる。出力軸91は、ハウジング89に軸受(図示せず)で回転自在に支持される。出力軸91の中間部はドラム81内に配置され、雄ねじ部91aが形成される。
ドラム81内には回転伝達部材93が配置される。回転伝達部材93は、出力軸91が挿通される筒状部93aと、筒状部93aから外周側に延びる複数の延出部93bを備える。筒状部93aには雌ねじ部93cが形成され、雌ねじ部93cに出力軸91の雄ねじ部91aが螺合される。雄ねじ部91aと雌ねじ部93cは、出力軸91の回転を回転伝達部材93の直線運動に変換する送りねじ機構95となる。
ドラム81の内周面には、出力軸91の軸方向に沿って複数の溝部81aが形成される。回転伝達部材93の延出部93bは溝部81a内に嵌め合わされ、溝部81aに沿ってスライド可能である。回転伝達部材93は、溝部81aと延出部93bの係合によりドラム81と一体に回転する。
出力ギア85の軸方向の側部には複数の回転ストッパ97が設けられる。回転ストッパ97はドラム81の内側に向けて突出する。
駆動ユニット73の動作を説明する。回転伝達部材93は、駆動ユニット73の動作前、出力ギア85から出力軸91の軸方向に離れた位置にある。モータ回転軸72が一方向Maに回転すると、減速機構83の各ギア85、87及び出力軸91が回転し、送りねじ機構95により回転伝達部材93が出力ギア85に近づく方向(以下、接近方向Cという)に移動する。
図14は、図13の回転伝達部材93が回転ストッパ97に係合している状態を示す図である。回転伝達部材93は、延出部93bが回転ストッパ97に係合する位置(以下、係合位置という)に到達するまで移動する。回転伝達部材93が係合位置にあるとき、回転ストッパ97と延出部93bとが接することにより、出力ギア85の回転力がドラム81に伝達される。
運動者がハンドル50を往路方向Q1(図5参照)に移動させてワイヤー51を引くと、ドラム81が送り出し方向Dbに回転してワイヤー51が送り出される。ドラム81の送り出し方向Dbの回転は、係合位置にある回転伝達部材93により、出力ギア85に伝達される。出力ギア85の回転により、各中間ギア87が回転し、モータ回転軸72が方向Mbに逆回転する。
モータ回転軸72が方向Mbに逆回転する間、前述の制御部110により、モータ71は方向Maの正回転のトルクがモータ回転軸72に加わるように制御され、そのトルクによりハンドル50に負荷が加えられる。
運動者がハンドル50を復路方向Q2(図5参照)に移動させると、モータ回転軸72が正回転し、各中間ギア87が回転し、出力ギア85が巻き取り方向Daに回転する。この回転は、係合位置にある回転伝達部材93により、ドラム81に伝達される。ドラム81が巻き取り方向Daに回転し、ドラム81にワイヤー51が巻き取られる。このとき、モータ71の回転速度はハンドル50を戻す速度に応じて変化し、ハンドル50を戻す速度が速くなれば、ハンドル50を戻す速度が遅いときより高速に回転して、ハンドル50の動きに追従するように制御される。
モータ71が追従できない早さでハンドル50が復路方向Q2に戻された場合、すなわちドラム81の最大の巻き取り速度より早くハンドル50が復路方向Q2に戻された場合、ワイヤー51がたるんでしまう。このたるみを防止する張力付与機構150として、ドラム81内には、ぜんまいばね99が配置される。ぜんまいばね99は、出力軸91の外周面に長手方向の一端側が固定され、他端側がドラム81の内周面に固定される。
ぜんまいばね99は、ドラム81に対して出力軸91が巻き取り方向Daに相対回転すると巻き締められる。この巻き締めは、図13に示すように、回転伝達部材93の延出部93bが回転ストッパ97に係合しない位置(以下、非係合位置という)にあるとき、モータ回転軸72が正回転すると行われる。この巻き締めによりドラム81が巻き取り方向Daに付勢される。この巻き締め時、ぜんまいばね99の付勢力によりドラム81が回転しないように、運動者がハンドル50を引いてワイヤー51に張力を与えてもよい。
ぜんまいばね99の巻き締め後、ワイヤー51がたるむと、即座に、ぜんまいばね99の付勢力により出力軸91に対してドラム81が巻き取り方向Daに相対回転する。一般に、パネの復元力による応答速度は、減速機構83を介して接続されたモータ71の応答速度より速いため、ワイヤー51のたるみが顕在化するより前にたるみを解消できる。この回転によりワイヤー51がドラム81に巻き取られ、ワイヤー51のたるみが取り除かれる。たるみが無くなり、ワイヤー51に張力が与えられるとドラム81の回転が止まる。
このドラム81の相対回転により、回転伝達部材93が一体に回転し、送りねじ機構95により回転伝達部材93が出力ギア85から離れる方向(以下、離間方向Dという)に移動する。回転ストッパ97は、回転伝達部材93が離間方向Dの移動を伴い回転するとき、回転伝達部材93の延出部93bと接触してその回転を規制しないように、出力ギア85からの長さが調整される。ドラム81の巻き取り方向Daの回転が回転ストッパ97により拘束されず、ドラム81の回転量を大きくでき、ワイヤー51のたるみ量が大きい場合でも張力を与え易くなる。
ドラム81の回転が止まるまでの間、モータ回転軸72は正回転し続け、出力軸91がドラム81より遅い回転速度で巻き取り方向Daに回転する。ドラム81の回転が止まると、出力軸91の巻き取り方向Daの回転により、回転伝達部材93が接近方向Cに移動しつつ、ぜんまいばね99がまた巻き締められる。回転伝達部材93が係合位置に到達すると、出力ギア85とドラム81の間でまた回転を伝達可能となる。このような構造により、図1を用いて説明した張力付与機構150よりコンパクトな張力付与機構150を形成できる。
(第3の実施の形態)
図15は、第3の実施の形態に係るトレーニング装置10を用いてラットプルダウンをしている状態を示す図である。この形態のトレーニング装置10は、モータからの負荷をギアと剛体の構造部材とを介して運動者に伝達する負荷発生装置60を有する。
負荷発生装置60は、支持台41に支持体20を介して取り付けられる。支持体20は、複数のアーム部材を連結したアームユニット130である。アームユニット130は、第1支持アーム131と、第2支持アーム133を含む。第1支持アーム131の基端側は支持台41に回動可能に連結される。第1支持アーム131の先端側は第2支持アーム133の基端側に回動可能に連結され、第2支持アーム133の先端側には負荷発生装置60が回動可能に連結される。また、第1支持アーム131および第2支持アーム133の他部材との連結箇所は、所定の角度で固定できるように形成されている。
図16は、図15のトレーニング装置10を用いてレッグカールをしている状態を示す図である。このように第1支持アーム131および第2支持アーム133の連結部分の固定角度を調整することにより、複数の運動をひとつのトレーニング装置10で実現できる。
図17は、図15の負荷発生装置60の内部構成を示す側面断面図である。負荷発生装置60は、運動変換機構80と、モータ71を含む。運動変換機構80は、減速機構83と、揺動アーム140を含む。モータ71や減速機構83はハウジング89に収容される。ハウジング89の前部にはアーム孔89aが開口し、揺動アーム140の前部はアーム孔89aから突き出る。
減速機構83は、出力ギア85と、複数の中間ギア87を備える。ハウジング89には支軸141が設けられ、出力ギア85は支軸141周りに回動自在に支持される。各中間ギア87はウォームギアやスプロケットであり、複数のスプロケットには無端状のローラーチェーン88が架け渡される。
出力ギア85の軸方向に直交する一方の面には筒状のレール部85aが形成される。レール部85a内には筒状の揺動アーム140が嵌合される。出力ギア85が支軸141周りに回動すると、レール部85aとの係合により揺動アーム140が一体に回動する。つまり、運動者がハンドル50を握り揺動アーム140を動かせば、その移動方向とは逆側に負荷が生じるようにモータ71がトルクを発生する。この形態によれば、揺動アーム140をどちらの方向に動かしても適切な負荷を与えることができる。
支軸141を中心に揺動アーム140が回動すると、ハンドル50の軌跡は円弧になる。一般にアームカールやベンチプレスではウェイトを鉛直方向に上げ下げするので、ハンドル50が円弧状に動いてしまうと運動者は違和感を覚える。そこで、揺動アーム140には長手方向に延びる長孔140bが形成され、長孔140bには支軸141が挿通される。レール部85aに対して揺動アーム140が長手方向にスライドすると、長孔140b内を支軸141が相対移動し、揺動アーム140のスライドが支軸141により拘束されない。これにより、ハンドル50を鉛直方向に動かすことができるとともに、ハンドル50を動かす際の手ぶれも再現でき、従来のトレーニング方法と同じ感覚が得られる。また、アームカールやレッグカールなどのトレーニングではハンドル50は円弧状に動くことが好ましいため、第1ロックピン147が設けられる。第1ロックピン147を使い、揺動アーム140がレール部85aに対してスライドすることを抑制することによりハンドル50を円弧状に動かすことができる。
図18(a)は、負荷発生装置60の内部構成を示す平面断面図である。図18では負荷発生装置60の主要な部分のみ示し、他の部位を適宜省略する。揺動アーム140の前端部には側方に突出するハンドル50が設けられる。ハンドル50は、運動者の手や足で操作され、四肢の曲げ伸ばしを伴う往復動作により移動する。ハンドル50は回動自在に揺動アーム140に取り付けられており、運動者がハンドル50をしっかりと握っていても揺動アーム140の角度で運動者の手首に余計な負担がかからないように形成される。揺動アーム140の前端部には負荷センサ103が取り付けられ、揺動アーム140を介して運動者に加わる負荷を計測する。
図18(b)は、図18(a)の第1ロックピン147の周辺を拡大した平面断面図である。揺動アーム140の後部の外周側にはリンク部材143とリンク動作切替部材145が配置される。リンク部材143は、前端部143aが開口するU字状に形成され、内側に揺動アーム140が収められる。リンク動作切替部材145は、前端部145aが開口するU字状に形成され、内側にリンク部材143と揺動アーム140が収められる。
リンク部材143は、後部寄りの位置が固定ピン144により揺動アーム140に回動自在に連結される。リンク部材143の前端部143aには側方に突出する凸部146が形成される。リンク動作切替部材145には中間部分に凸部146が嵌められる穴が形成され、リンク動作切替部材145とリンク部材143は凸部146により回動自在に連結される。リンク動作切替部材145の前端部145aは支軸141に回動自在に連結される。
リンク動作切替部材145の後部には第1ロックピン147と第2ロックピン149が脱着可能に取り付けられる。第1ロックピン147および第2ロックピン149の着け外しにより、揺動アーム140の動作が変化する。
図19は揺動アーム140の一つの動作態様を示す図である。リンク動作切替部材145に第1ロックピン147を取り付け、第2ロックピン149を取り外したとき、リンク部材143やリンク動作切替部材145は、第1ロックピン147により揺動アーム140に固定される。よって、揺動アーム140が支軸141周りに揺動したとき、リンク部材143やリンク動作切替部材145も一体に回動する。揺動アーム140の前端部140aは支軸141周りの曲線状軌跡T1を描くように移動する。
図20は揺動アーム140の他の動作態様を示す図である。リンク動作切替部材145から第1ロックピン147を取り外し、第2ロックピン149を取り付けたとき、リンク動作切替部材145は、支軸141と第2ロックピン149により二箇所でハウジング89に固定される。よって、揺動アーム140が支軸141に揺動したとき、リンク動作切替部材145は、ハウジング89に固定されたままとなる。一方、リンク部材143は、リンク動作切替部材145との連結箇所の位置(図20の凸部146の位置)が固定され、揺動アーム140の揺動に追従して、その連結箇所周りに回動する。
リンク部材143と揺動アーム140のなす角度をθとし、支軸141から揺動アーム140の前端部140aまでの距離をL1とする。この角度θがゼロのとき、つまり、揺動アーム140とリンク部材143が同一直線上の位置にあるとき、距離L1は最も短くなる。角度θが大きくなるように回動すると、揺動アーム140は、距離L1が大きくなるように長手方向前方にスライドする。角度θに応じた距離L1の変化量はリンク部材143の長さにより調整される。この調整により、揺動アーム140の前端部140aは、支軸141周りに揺動したとき、直線状軌跡T2を描くように移動する。
揺動アーム140の前端部140aが直線状軌跡T2を描くとき、運動者は、図15に示すように、ラットプルダウン等のハンドル50を直線状に移動させるトレーニングを行える。また、揺動アーム140の前端部140aが曲線状軌跡T1を描くとき、運動者は、図16に示すように、レッグカール等のハンドル50を曲線状に移動させるトレーニングを行える。よって、本実施形態に係るトレーニング装置10によれば、ハンドル50の描く軌跡が異なる複数種類のトレーニングを行う場合でも、単一のトレーニング装置10により実現できる。
なお、ハンドル50は、図17に示すように、支軸141周りの一方向を往路方向P1とし、その往路方向P1と反対の方向を復路方向P2として操作される。ハンドル50が往路方向P1に移動したとき、その移動により揺動アーム140が同方向に移動し、減速機構83の各ギア85、87が回転し、モータ回転軸72が方向Mbに逆回転する。ハンドル50が復路方向P2に移動したとき、揺動アーム140の移動や、減速機構83の各ギア85、87の回転により、モータ回転軸72が方向Maに正回転する。
このように揺動アーム140と減速機構83を含む運動変換機構80は、ハンドル50の往復動と、各ギア85等の回転運動を相互変換する。また、モータ71は、この運動変換機構80により、ハンドル50の往復動と連動してモータ回転軸72が回転する。
第1および第2の実施形態に係る運動変換機構80では、モータ71の駆動力をハンドル50に伝達する経路にワイヤー51が含まれている。ワイヤー51に張力が作用する方向となる往路方向Q1にハンドル50を移動させた場合、モータ71によりドラム81を巻き取り方向Daに回転させることで、ドラム81からワイヤー51を介してハンドル50に負荷を加えられる。一方、ハンドル50を復路方向Q2に移動させる場合、運動者はハンドル50を往路方向Q1に押し支えながら徐々に自分に近づけることで筋力を鍛えることになる。これは、従来のウェイトを用いたベンチプレスにおいて、バーベルを押し上げ、ゆっくりと手前に戻すときに筋肉に加わる負荷のかかり方と同じである。
これに対して、第3の実施形態に係る運動変換機構80では、モータ71の駆動力がギアや剛体の揺動アーム140を介してハンドル50に伝達される。このため、ハンドル50を往路方向P1、および復路方向P2の何れの方向に移動させるときにも逆方向にモータ71により負荷を加えることができる。つまり、復路方向P2であっても、運動者が積極的に揺動アーム140を近づけるように筋肉を使う必要がある。
制御部110は、ハンドル50を往路方向P1に移動させたときは復路方向P2の負荷を加え、復路方向P2に移動させたときは往路方向P1の負荷を加えるようにモータ71を制御してもよい。ハンドル50の移動方向に応じて負荷の方向を変化させることになる。これにより、たとえば、図15に示すように、ハンドル50を掴んで上下に動かす場合に、ハンドル50を下降させるときは上向きの負荷を加えることができ、ハンドル50を上昇させるときは下向きの負荷を加えることができる。つまり、運動者はハンドル50をどちらの方向に動かしても積極的に筋肉を使うトレーニングが可能になる。もちろん、ハンドル50を往路方向P1に動かす場合に、復路方向P2の負荷を加え、ハンドル50を復路方向P2に動かす場合に、従来のウェイトを用いたトレーニング装置と同じように復路方向P2に負荷を加えてもよい。この場合は、運動者は負荷を押し支えることにより筋肉を鍛えることができる。また、揺動アーム140を利用することにより、運動者が運動中にハンドル50を手放したとしても、運動者にハンドル50が落ちてくることは無い。つまり、従来のトレーニング装置では当然起こりうる「落として怪我をする」という事故が起こらない。運動者は安全に、そして安心してトレーニングを行うことができる。
(第4の実施の形態)
図21は、第4の実施の形態に係るトレーニング装置10の制御系を示すブロック図である。この形態のトレーニング装置10は、操作状態検知センサ119をさらに備える。
操作状態検知センサ119はロードセルである。センサ119はハンドル50に取り付けられる。センサ119は、運動者の手や足に接触する位置に受圧面が設けられ、受圧面に加えられる荷重を検出する。
トルク調整部115は、以下のように、操作状態検知センサ119の検出結果に応じてモータ71のトルクを制御する。センサ119により荷重が検出される間、ハンドル50が運動者により操作されていると判断できる。このとき、トルク調整部115は、ハンドル50に負荷が加わるようにモータ71のトルクを制御する。
一方、操作状態検知センサ119により荷重が検出されない間、ハンドル50が運動者により操作されていないと判断できる。この場合、モータ71にトルクを加える制御を停止し、ハンドル50に負荷を加えないようにする。ハンドル50を操作不能になっても、負荷によりハンドル50が大きく加速され難くなり、運動者等へのハンドル50の強い衝突を抑えられる。
なお、第3の実施の形態に係るトレーニング装置10のように、ハンドル50に往路方向P1、復路方向P2の負荷を与えられる構造の場合、操作状態検知センサ119により荷重が検出されなければハンドル50の移動方向と反対方向に負荷を加えるようにモータ71を制御し、ハンドル50を停止させてもよい。
また、操作状態検知センサ119は、ハンドル50が運動者により操作されているか否かが検出できればよい。センサ119は、運動者の手や足がハンドル50に接触する位置に、物体が存在しているか否かを検出する近接センサ等により構成されてもよい。
(第5の実施の形態)
モータのトルクを利用して運動者に負荷を与える装置であれば、電気的な信号を装置に与えることで負荷を調整できる。この実施の形態は、負荷を調整する信号をトレーニング装置間で通信することで、対戦型ゲームのような娯楽性のあるトレーニングを実現するものである。綱引きを例に実施の形態を説明する。
図22は、第5の実施の形態に係るトレーニングシステム300の構成図である。トレーニングシステム300は、第1トレーニング装置10aと、第2トレーニング装置10bを備える。第1トレーニング装置10aは、第1ハンドル50aと、第1モータ71aと、第1制御部110aと、第1通信部109aを備える。第2トレーニング装置10bは、第2ハンドル50bと、第2モータ71bと、第2制御部110bと、第2通信部109bを備える。第1トレーニング装置10aの第1ハンドル50aは運動者Aが操作し、第2トレーニング装置10bの第2ハンドル50bは運動者Bが操作する。各構成要素の詳細は第1の実施の形態に係るトレーニング装置と同じであるため、第1トレーニング装置10aと第2トレーニング装置10bとで区別しない場合、それらの構成要素の「第1」、「第2」、「a」、「b」の記載を省略する。
第1通信部109aは、第1情報取得部161aを含む。第1情報取得部161aは、第2トレーニング装置10bにおいて運動者Bにより操作される第2ハンドル50bの移動量を示す操作情報を取得する。第2ハンドル50bの移動量は、第2トレーニング装置10bの第3センサ101c(図示せず)の検出値に基づいて取得される。この操作情報は、第2トレーニング装置10bの第2通信部109bから第1通信部109aに送信される。
第2通信部109bも第2情報取得部161bを含む。第2情報取得部161bは、第1トレーニング装置10aにおいて運動者Aにより操作される第1ハンドル50aの移動量を示す操作情報を取得する。
図23はトレーニングシステム300が行う処理内容を説明するための図である。第1ハンドル50aが移動する座標系は、第1モータ71aにより負荷が加えられる方向(図中右側)を負の方向とし、負荷の方向と反対の方向(図中左側)を正の方向とする。この座標系は、第1ハンドル50aの初期位置の座標をxa0とする。また、第2ハンドル50bが移動する座標系は、第2モータ71bにより第2ハンドル50bに負荷が加えられる方向(図中左側)を正の方向とし、負荷の方向と反対の方向(図中右側)を負の方向とする。この座標系は、第2ハンドル50bの初期位置の座標をxb0とする。
トレーニングシステム300では、各ハンドル50の操作を通じて綱引きのような運動が擬似的に行われる。綱引きでは、運動者Aが綱を握った状態のまま、その握った位置を距離Lだけ移動させると、運動者Bが綱を握った位置も同方向に距離Lだけ移動する。運動者Aが綱を握る位置と運動者Bが綱を握る位置との移動量が同じになる。
この綱を握る位置を各ハンドル50の位置に置き換えて考えると、第1ハンドル50aや第2ハンドル50bが移動したとき、それらの初期位置からの移動量が合致する位置(以下、合致位置という)に各ハンドル50があれば、綱引きを擬似的に実現できる。そこで、各トレーニング装置10の制御部110は、各ハンドル50の移動量に応じて異なる負荷をハンドル50に加え、各ハンドル50が合致位置に移動するようにモータ71のトルクを制御する。
運動者A、Bは、図23(a)に示すように、各々が操作するハンドル50を操作して初期位置に移動させ、入力部105の操作により準備ができた旨を入力する。各制御部110は、運動者A、Bの入力を受け付けてから、所定時間が経過後、初期位置にある各ハンドル50に初期負荷Fm0が加わるようにモータ71を制御する。ここでは、各ハンドル50に初期負荷Fm0と同じ力Fh0が運動者A、Bにより加えられ、各ハンドル50が初期位置から変位しないとする。制御部110は、ハンドル50に負荷を加えている間、逐次、自らのハンドル50の移動量を示す操作情報を通信部109を通して送信する。各情報取得部161は、逐次、他のトレーニング装置10のハンドル50の移動量を示す操作情報を取得する。
第1制御部110aは、第1ハンドル50aの初期位置からの移動量から、第2ハンドル50bの初期位置からの移動量を減算した値を基準値として演算する。第1ハンドル50aの移動量は第1トレーニング装置10aの回転センサ101の検出値を用いて求め、第2ハンドル50bの移動量は情報取得部161が取得した操作情報を用いる。
この基準値は各ハンドル50が合致位置にあるか否かを示す指標となる。各ハンドル50が初期位置から同じ移動量で移動すると、基準値はゼロとなり、各ハンドル50が合致位置にあると判断できる。一方、第1ハンドル50aの正の方向の移動量が第2ハンドル50bより大きいと、基準値は正となり、第1ハンドル50aの正の方向の移動量が第2ハンドル50bより小さいと、基準値は負となる。
図23(a)の例では、第1ハンドル50aと第2ハンドル50bの初期位置からの移動量がゼロとなり、基準値がゼロとなる。基準値がゼロの場合、制御部110は、初期負荷F0を加える制御を続行する。第1ハンドル50a、第2ハンドル50bは、運動者A、運動者Bが初期負荷F0と同じ力を加えているかぎり移動しない。
運動者Aが初期負荷Fh0より大きい負荷Fh1を第1ハンドル50aに加え、第1ハンドル50aが初期位置から正の方向に移動量La1だけずれた位置xa1に移動する場合を考える。この場合、第1ハンドル50aの移動量La1から第2ハンドル50bの移動量ゼロを減算した基準値は正となる。各ハンドル50を合致位置に移動させるには、第1ハンドル50aを負の方向に移動させるか、第2ハンドル50bを正の方向に移動させればよい。
そこで、第1制御部110aは、基準値が正の場合、図23(c)に示すように、初期負荷Fm0より大きい負の方向の負荷Fm1が第1ハンドル50aに加わるように第1モータ71aを制御する。また、第2制御部110bは、初期負荷Fm0より大きい正の方向の負荷Fm1が加わるように第2モータ71bを制御する。負荷Fm1は、運動者Aが操作している第1ハンドル50aを負の方向に移動させ、運動者Bが操作している第2ハンドル50bを正の方向に移動させるのに十分な大きさの負荷が設定される。第1ハンドル50aは位置xa1より負の方向に移動し、第2ハンドル50bは初期位置xb0より正の方向に移動する。
各ハンドル50は、図23(d)に示すように、初期位置xa0、xb0からの距離La2が同じとなる位置xa2、xb2、つまり、合致位置を通過する。この後、図23(e)に示すように、第1ハンドル50aは慣性により位置xa2から負の方向にずれた位置xa3に移動し、第2ハンドル50bは慣性により位置xb2から正の方向にずれた位置xb3に移動する。
このとき、第1ハンドル50aの移動量La3から第2ハンドル50bの移動量Lb3を減算した基準値は負となる。この場合、各ハンドル50を合致位置に移動させるためには、第1ハンドル50aを正の方向に移動させるか、第2ハンドル50bを負の方向に移動させればよい。
そこで、第1制御部110aは、基準値が負の場合、初期負荷Fm0より小さい負の方向の負荷Fm2が加わるように第1モータ71aを制御する。また、第2制御部110bは、初期負荷Fm0より小さい正の方向の負荷Fm2が加わるように第2モータ71bを制御する。運動者Aは第1ハンドル50aを正の方向に引き易くなり、運動者Bは第2ハンドル50bを負の方向に引き易くなり、図23(f)に示すように、各ハンドル50の初期位置からの移動量が同じとなる位置xa4、xb4となる合致位置に移動させ易くなる。
この動作の繰り返しにより、全体を通じて運動者により大きい荷重が加えられた方向に、各ハンドル50が初期位置から移動し、擬似的な綱引きが行われる。本実施形態に係るトレーニング装置10によれば、他のハンドル50の移動量を示す操作情報を用いてモータ71のトルクを制御して、他の運動者との間で力比べを行える。
なお、他のハンドル50の操作情報を用いて綱引きのような運動を行う例を説明したが、この他に、他のハンドル50の移動量と同じ移動量で自らのハンドル50が移動するように制御してもよい。この制御は、たとえば、次の場合に有効となる。
運動者A、Bがそれぞれ初心者、熟練者であり、運動者Aが第1トレーニング装置10aを用い、運動者Bが第2トレーニング装置10bを用いて同じトレーニングを行う。この場合に、第2ハンドル50bの移動量と同じ移動量で第1ハンドル50aを移動させると、第1ハンドル50aを操作している運動者Aの体の動きは、第2ハンドル50bを操作している運動者Bの体の動きに似る。よって、運動者Aは、運動者Bからトレーニングの説明を受けたり、運動者Bの姿勢を見ながら、運動者Bの動きと似た動きをでき、トレーニングの内容をより効果的に習得できる。
以上、実施の形態に基づき本発明を説明したが、実施の形態は、本発明の原理、応用を示すにすぎない。また、実施の形態には、請求の範囲に規定された本発明の思想を逸脱しない範囲において、多くの変形例や配置の変更が可能である。
第2の実施の形態に係るぜんまいばね99は、ドラム81からワイヤー51が送り出されているときに、ドラム81を巻き取り方向Daに付勢するドラム付勢部材として説明した。ドラム付勢部材は、ぜんまいばね99の他にも、ねじりばね、定荷重ばね等の公知のばね部材が用いられてもよい。
第3の実施形態に係る運動変換機構80は、揺動アーム140の前端部140aが曲線状軌跡T1と直線状軌跡T2の何れかを描いて揺動するように、複数の動作を切り替え可能に構成された。各動作において揺動アーム140の前端部140aが描く軌跡は、曲線状軌跡T1と直線状軌跡T2に限定されず、異なる軌跡を描いて揺動するように複数の動作を切り替え可能に構成されていればよい。
変形例として、図5のトレーニング装置10は、ハンドル50をつり上げるワイヤー(以下、つり上げワイヤーという)を更に備えてもよい。つり上げワイヤーでハンドル50を吊ることにより、運動者がハンドル50を手放した場合でもハンドル50が運動者に落ちること無く更に安全にトレーニングを行うことができる。この場合、つり上げワイヤーは、ワイヤー51の動きに連動して駆動するリールに接続される。ワイヤー51が引き出される場合、つり上げワイヤーはリールに巻きとられる。ワイヤー51が巻き取られる場合、つり上げワイヤーはリールから巻き出される。
別の変形例として、図22のトレーニングシステム300は、第1トレーニング装置10aに対して、複数台の第2トレーニング装置10bが通信可能に接続されても良い。例えば、有名なオリンピック選手と力比べをするテレビ番組を想定した場合、第1トレーニング装置10aをオリンピック選手が操作して、第2トレーニング装置10bを複数の視聴者が操作することも考えられる。この場合、第1トレーニング装置10aが第1トレーニング装置10aを操作するオリンピック選手の力を検出し、その力を各第2トレーニング装置10bの第2情報取得部161bが取得し、負荷として第2ハンドル50bに加えるように動作してもよい。
更に別の変形例として、図1および図11の負荷センサ103は、ハンドル50に負荷が加えられたとき、その負荷に応じた大きさの荷重を検出できる位置に取り付けられればよく、ハンドル50や支持体20等に取り付けられてもよい。負荷センサ103は、ひずみセンサの他に、ワイヤー51の途中位置に設置される張力センサ等でもよい。
更に別の変形例は、制御ユニットである。この制御ユニットは、モータ71と、モータ71が外部の対象物へ力を伝達するための媒体と、媒体に発生させるべき負荷の目標値を取得する第1取得部と、媒体に生じる力の負荷センサ103による検出値を取得する第2取得部と、モータ71のトルクを制御する制御部と、を備える。この制御部は、対象物から作用する外力によりモータ71のモータ回転軸72が一方向Maに回転しようとするとき、検出値が目標値に近づくように、一方向Maとは逆方向Mbのトルクをモータ71に発生させる。
この制御ユニットでいう対象物とは上述の実施形態でいうハンドル50に対応するが、これに限定されないし、制御ユニットの用途もトレーニング装置に限定されない。また、媒体とは、上述の実施形態でいう運動変換機構80のドラム81、減速機構83、揺動アーム140や、ワイヤー51に対応する。また、第1取得部、第2取得部、制御部は、それぞれ検出結果取得部111、目標値設定部113、トルク調整部115に対応する。
モータ71のトルク制御に関する変形例を説明する。
実施の形態では、ウェイトを用いたトレーニングを再現する場合を説明したが、本発明はそれには限定されない。
上述したウェイトを再現するモードは、ハンドル50の負荷Fwが、ハンドル50の加速度に応じて変化する目標値FREFと一致するように、モータ71が制御されるものと把握できる。これを一般化すると、ハンドルの加速度αを引数とする関数f(α)を定義し、FREF=f(α)にしたがってハンドル50の負荷Fwの目標値FREFを設定するという技術的思想が導かれる。本発明はかかる技術的思想の範囲において有効である。
ウェイトを再現するモードに代えて、あるいはそれに加えて、以下のモードの少なくともひとつ、あるいは複数が切り替え可能であってもよい。
(第1モード)
このモードでは、ハンドル50の負荷Fwが、固定された目標値FREFに保たれるように、モータ71が制御される。
(第2モード)
このモードでは、ハンドル50の負荷Fwが、ハンドル50の位置に応じて変化する目標値FREFと一致するように、モータ71が制御される。たとえばハンドル50を所定範囲で往復運動させる際に、ハンドルの座標xを引数とする関数f(x)を定義し、FREF=f(x)にしたがってハンドル50の負荷Fwの目標値FREFを設定してもよい。たとえば、ワイヤー51の送り出し量が多くなるにしたがって、目標値FREFを低下させてもよい。
このモードでは、運動者がハンドル50を操作しているときの運動の状態に応じて目標値FREFが設定され、この運動の状態を示す状態量としてハンドル50の位置が用いられることになる。この状態量としては、ハンドル50の加速度の他、ハンドル50の速度が用いられてもよい。
(第3モード)
このモードでは、ハンドル50の負荷Fwが、時間tに応じて変化する目標値FREFと一致するように、モータ71が制御される。時間tを引数とする関数f(t)を定義し、FREF=f(t)にしたがってハンドル50の負荷Fwの目標値FREFを設定してもよい。たとえば周期関数f(t)=sin(ωt)にしたがって、周期的にハンドル50の負荷Fwを制御してもよい。このモードでは、運動者がハンドル50を操作して運動しているときの時間に応じて目標値FREFが設定されることになる。
(第4モード)
このモードでは、運動者の運動状態にかかわらず、モータ71は常に一定のトルクを発生する。
このほかにもモータ71を用いることで、任意の負荷をユーザに与えることができることが理解される。この利点を生かすことで、障害者のリハビリ運動に最適な負荷や、アスリートの特定動作のトレーニングに最適な負荷を発生させることが可能となる。
第1の実施の形態では、ハンドル50に加わる負荷Fwとしてワイヤー51の張力Fを負荷センサ103によって測定し、その目標値を式(10)にしたがって変化させる場合を説明したが、本発明はそれには限定されない。たとえば、張力F[N]に代えて、モータ71のトルクT[N・m]を検出してもよい。モータのトルクTと張力Fには以下の関係が成り立つ。
T=k×F
k[m]は、ワイヤー51を巻き取るドラム81の径、減速機構83の減速比等に応じた長さのディメンジョンを有するパラメータである。したがって、トルクTの検出値が、ハンドル50の負荷Fwの目標値TREF(=k×FREF)と一致するように、フィードバックあるいはフィードフォワード制御により、モータ71を制御することで、張力Fを測定したときと同様の効果を得ることができる。
実施の形態では、センサの出力を利用したフィードバック(クローズドループ)制御について説明したが、モータ71は、オープンループ制御してもよい。
更に別の変形例として、運動者がハンドルを適切な速度で移動できるように移動速度の目安を通知する機能を備えてもよい。ハンドルを適切な速度で移動することにより、ワイヤー51がたるむ現象を防ぐことができる。この機能を実現するために、図2の制御部110は、ハンドルの移動速度の目安を運動者に知らせるための通知部を更に備える。この通知部は、第1センサ101aが検出したハンドル50の加速度が所定の加速度を超えた場合に警告音を出してもよいし、常に「ピッピッピッ」と連続音を出し、ハンドル50の加速度が早くなるにつれて連続音の間隔を短くすることで運動者に注意を促してもよい。通知の形態はいろいろと考えられるが、要はモータ71の性能により予め決められる値とリアルタイムで検出されるハンドル50の加速度とに基づいて、適正な移動速度か否かを判定し、判定結果に応じた通知を行えばよい。
10 トレーニング装置、 20 支持体、 50 ハンドル、 51 ワイヤー、 60 負荷発生装置、 71 モータ、 80 運動変換機構、 81 ドラム、 103 負荷センサ、 110 制御部、 140 揺動アーム、 150 張力付与機構。

Claims (13)

  1. 運動者の操作により移動可能なハンドルと、
    前記ハンドルの移動と回転運動を相互変換する運動変換機構と、
    前記運動変換機構によりハンドルの移動と連動して回転軸が回転するモータと、
    前記モータのトルクを制御する制御部と、を備えることを特徴とするトレーニング装置。
  2. 前記制御部は、前記運動変換機構を介してハンドルに負荷が加わるようにモータのトルクを制御することを特徴とする請求項1に記載のトレーニング装置。
  3. 前記ハンドルに加わる負荷を検出する負荷センサを更に備え、
    前記制御部は、前記負荷センサの検出値が目標値に近づくようにモータのトルクを制御することを特徴とする請求項1または2に記載のトレーニング装置。
  4. 前記制御部は、運動者がハンドルを操作しているときの運動の状態及び/又は時間に応じて目標値を設定し、その目標値に前記負荷センサの検出値が近づくようにモータのトルクを制御することを特徴とする請求項3に記載のトレーニング装置。
  5. 前記制御部は、前記ハンドルの加速度に応じて目標値を設定し、その目標値に前記負荷センサの検出値が近づくようにモータのトルクを制御することを特徴とする請求項3または4に記載のトレーニング装置。
  6. 前記制御部は、前記ハンドルに負荷を加えている方向にハンドルが移動するとき、前記負荷センサの検出値が所定の上限値以下となるようにモータのトルクを制御することを特徴とする請求項3から5のいずれかに記載のトレーニング装置。
  7. 前記ハンドルが運動者により操作されている状態にあるか否かを検出する操作状態検知センサを更に備え、
    前記制御部は、前記操作状態検知センサの検出結果に応じてモータのトルクを制御することを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載のトレーニング装置。
  8. 他のトレーニング装置において他の運動者により操作されるハンドルの移動量を示す操作情報を取得する情報取得部を更に備え、
    前記制御部は、前記操作情報を用いてモータのトルクを制御することを特徴とする請求項1から7のいずれかに記載のトレーニング装置。
  9. 前記運動変換機構は、前記ハンドルに取り付けられるワイヤーが巻き回されるドラムを備え、
    前記ハンドルとドラムの間においてワイヤーに張力が作用している間、ワイヤーがたるもうとするときに動作してワイヤーに張力を付与する張力付与機構を更に備えることを特徴とする請求項1から8のいずれかに記載のトレーニング装置。
  10. 前記張力付与機構は、前記ドラムからワイヤーが送り出されているときに、ワイヤーを巻き取る方向にドラムを付勢するドラム付勢部材を有することを特徴とする請求項9に記載のトレーニング装置。
  11. 前記運動変換機構は、
    前記モータの回転軸の回転と連動して支軸周りに揺動する揺動アームを有し、
    前記揺動アームの端部が異なる軌跡を描いて揺動するように複数の動作を切り替え可能に構成されることを特徴とする請求項1から8のいずれかに記載のトレーニング装置。
  12. 支持体と、
    前記支持体に固定される負荷発生装置と、
    前記負荷発生装置により負荷が加えられるハンドルと、を備え、
    前記負荷発生装置は、モータのトルクを制御することにより前記ハンドルに負荷を加えることを特徴とするトレーニング装置。
  13. モータと、
    前記モータが外部の対象物へ力を伝達するための媒体と、
    前記媒体に発生させるべき負荷の目標値を取得する第1取得部と、
    前記媒体に生じる力のセンサによる検出値を取得する第2取得部と、
    前記モータのトルクを制御する制御部と、を備え、
    前記制御部は、前記対象物から作用する外力によりモータの回転軸が一方向に回転しようとするとき、前記検出値が前記目標値に近づくように、前記一方向とは逆方向のトルクをモータに発生させることを特徴とする制御ユニット。
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