JP2019078819A - 定着装置および画像形成装置 - Google Patents

定着装置および画像形成装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2019078819A
JP2019078819A JP2017204027A JP2017204027A JP2019078819A JP 2019078819 A JP2019078819 A JP 2019078819A JP 2017204027 A JP2017204027 A JP 2017204027A JP 2017204027 A JP2017204027 A JP 2017204027A JP 2019078819 A JP2019078819 A JP 2019078819A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
heater
belt
temperature
fixing device
sheet
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2017204027A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6960822B2 (ja
Inventor
智絵 宮内
Chie Miyauchi
智絵 宮内
高木 修
Osamu Takagi
修 高木
菊地 和彦
Kazuhiko Kikuchi
和彦 菊地
眞人 大庭
Masato Oba
眞人 大庭
義憲 撫養
Yoshinori Muya
義憲 撫養
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba TEC Corp
Toshiba Hokuto Electronics Corp
Original Assignee
Toshiba TEC Corp
Toshiba Hokuto Electronics Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba TEC Corp, Toshiba Hokuto Electronics Corp filed Critical Toshiba TEC Corp
Priority to JP2017204027A priority Critical patent/JP6960822B2/ja
Publication of JP2019078819A publication Critical patent/JP2019078819A/ja
Priority to JP2021167234A priority patent/JP7210675B2/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6960822B2 publication Critical patent/JP6960822B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Fixing For Electrophotography (AREA)

Abstract

【課題】用紙の搬送方向と直角の方向(ヒータ長手方向)の温度ムラを低減し、高精度な温度制御が可能な定着装置、および画像形成装置を提供すること。【解決手段】本実施形態の定着装置および画像形成装置は、回転する無端状のベルトと、前記ベルトの回転軸方向に、第1の離間ギャップを有する複数のヒータブロックに分割され、かつ前記ヒータブロックのそれぞれは、第2の離間ギャップを有する複数のヒータセルに分割された発熱領域を有し、前記ベルト内側に当接して配置されるヒータと、前記ベルトを挟んで前記ヒータと対向する位置に、搬送する用紙を加圧するように配置された加圧体と、前記ヒータブロックのそれぞれに対して、ヒータブロック内の各ヒータセルを同一温度に制御する定着制御部と、を備える。【選択図】図4

Description

本発明の実施形態は、定着装置および画像形成装置に関する。
定着装置ではヒータにより用紙を加熱させトナーを定着させる。セラミック基板上に複数の発熱体を配置したヒータが知られており、複数個の発熱体を基板長手方向にグループ化して発熱体群を形成し、この発熱体群毎に加熱駆動する(例えば特許文献1参照)。
ヒータの温度ムラは定着品質に影響する(例えば、特許文献2参照)。特にカラー印刷の場合には、発色、光沢に差異が発生する可能性がある。しかし、発熱体群毎に加熱する構成を有するヒータの場合、発熱体群毎のベルト表面温度を正確に把握することが難しく、ベルト表面温度を均一にすることが困難であるという問題があった。
特開2015−219417号公報 特開2008−15235号公報
本発明が解決しようとする課題は上記問題を解決し、ヒータ基板長手方向の温度ムラを低減し、高精度な温度制御が可能な定着装置、および画像形成装置を提供することにある。
上記課題を達成するために、本実施形態の定着装置および画像形成装置は、回転する無端状のベルトと、前記ベルトの回転軸方向に、第1の離間ギャップを有する複数のヒータブロックで分割され、かつ前記ヒータブロックのそれぞれは、第2の離間ギャップを有する複数のヒータセルに分割された発熱領域を有し、前記ベルト内側に当接して配置されるヒータと、前記ベルトを挟んで前記ヒータと対向する位置に、搬送する用紙を加圧するように配置された加圧体と、前記ヒータブロックのそれぞれに対して、ヒータブロック内の各ヒータセルを同一温度に制御する定着制御部と、を備える。
実施形態に係る定着装置を含む画像形成装置の構成図。 実施形態に係る画像形成装置の制御系を示すブロック図。 実施形態に係る定着装置の一例を示す構成図。 実施形態に係るヒータの一例を示す平面図。 実施形態に係るヒータの一例を示す断面図。 ヒータブロックがヒータセルに分割されていない時のヒータ構造を示す説明図。 ヒータブロックがヒータセルに分割されていない時のヒータの温度分布図。 ヒータブロックがヒータセルに分割されている時のヒータ構造を示す説明図。 ヒータブロックがヒータセルに分割されている時のヒータの温度分布図。 ヒータセルの離間ギャップと温度リップルの関係を示す説明図。 ヒータの設計方法、および調整方法の一例を示すフローチャート図。
以下、実施形態について図1から図11を参照しながら詳細に説明する。なお、以下の説明において、略同一の機能及び構成を有する構成要素については、同一符号を付し、重複説明は必要な場合にのみ行う。
図1において、画像形成装置10は、例えば複合機であるMFP(Multi-Function Peripherals)、プリンタ、および複写機等である。以下の説明ではMFPを例に説明する。
画像形成装置10の本体11の上部には透明ガラスの原稿台12があり、原稿台12上にはADF(Auto Document Feeder)13が開閉自在に設けられている。また、本体11の上部には入出力制御部14が設けられている。入出力制御部14は、画像形成装置10を操作するための各種キーを有する操作パネル14aとタッチパネル式の表示部14bを有している。
本体11内のADF13の下部には、読取装置であるスキャナ部15が設けられている。スキャナ部15は、ADF13によって送られる原稿または原稿台上に置かれた原稿を読み取って画像データを生成するもので、例えば密着型イメージセンサ16(以下、単にイメージセンサと称する)を備えている。イメージセンサ16は、主走査方向に配置されている。
イメージセンサ16は、原稿台12に載置された原稿の画像を読み取る場合は原稿台12に沿って移動しながら、原稿画像を1ライン分ずつ読み取る。これを原稿サイズ全体にわたって実行し、1ページ分の原稿の読み取りを行う。また、ADF13によって送られる原稿の画像を読み取る場合、イメージセンサ16は、固定位置(図示の位置)にある。尚、主走査方向は、イメージセンサ16が原稿台12に沿って移動するときの移動方向と
直交する方向(図1では奥行方向)である。
更に、本体11内の中央部にはプリンタ部17を有している。プリンタ部17は、スキャナ部15で読み取った画像データや、パーソナルコンピュータなどで作成された画像データを処理して、記録媒体(例えば用紙)に画像を形成する。また本体11の下部には、各種サイズの用紙を収容する複数の給紙カセット18を備えている(図1では、2つの給紙カセット18a、18bを示す)。尚、画像を形成する記録媒体としては、用紙のほかにOHPシート等があるが、以下の説明では、用紙に画像を形成する例を説明する。
プリンタ部17は、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色用の露光器としてLEDまたはレーザを含む走査ヘッド19Y、19M、19C、19Kを有し、露光器の各走査ヘッド19からの光線を走査して感光体に画像を生成する。このプリンタ部17は、例えば、パターンデム方式によるカラーレーザプリンタであり、各色の画像形成部20Y,20M,20C,20Kで構成される。この画像形成部20Y〜20Kは、中間転写ベルト21の下側に上流から下流側に沿って並列に配置される。
中間転写ベルト21は、駆動ローラ31及び従動ローラ32に張架され、循環的に移動する。また中間転写ベルト21は感光体ドラム22Y、22M、22C、22Kに対向して接触している。
各色の画像形成部20Y〜20Kは同じ構成であるので、画像形成部20Kを例に説明すると、感光体ドラム22Kの周囲には、帯電器23K、現像器24K、一次転写ローラ25K等を配置している。感光体ドラム22Kの露光位置には、走査ヘッド19Kから光を照射し、感光体ドラム22K上に静電潜像を形成する。
帯電器23Kは、感光体ドラム22Kの表面を一様に帯電する。現像器24Kは、現像バイアスが印加される現像ローラによりブラックのトナーを感光体ドラム22Kに供給し、静電潜像の現像を行う。
また、画像形成部20Y〜20Kの上部には、各現像器24Y〜24Kにトナーを供給する図示しないトナーカートリッジを設けている。中間転写ベルト21の感光体ドラム22Kに対向する位置には、一次転写ローラ25Kに より一次転写電圧が印加され、感光体ドラム22K上のトナー像を中間転写ベルト21に 一次転写する。
中間転写ベルト21を張架する駆動ローラ31は、二次転写ローラ33を対向して配置される。用紙Pが駆動ローラ31と二次転写ローラ33間を通過する際には、二次転写ローラ33により二次転写電圧が用紙Pに印加される。そして中間転写ベルト21上のトナー像を用紙Pに二次転写する。中間転写ベルト21の従動ローラ32付近には、ベルトクリーナ34が設けられている。
また、給紙カセット18から二次転写ローラ33に至る搬送路には、給紙カセット18内から取り出した用紙Pを搬送するための給紙ローラ35が設けられている。更に、二次転写ローラ33の下流には加熱装置である定着装置36を設けている。さらに、定着装置36の下流には搬送ローラ37を設け、この搬送ローラ37によって用紙Pを排紙部38に排出する。また画像形成装置10は、システム制御部39によって統合的に制御される。
また、通紙領域に配置されるラインセンサ40を用いて、搬送される用紙のサイズと位置をリアルタイムで判定できる。
本実施形態の定着装置36については、詳しく後述する。尚、図1は実施形態の一例であって、この例に限定するものではなく、公知の電子写真方式画像形成装置の構造を用いることができる。
図2は、実施形態における画像形成装置10の制御系の構成例を示すブロック図である。画像形成装置10の制御系は、システム制御部39、入出力制御部14、給紙・搬送制御部130、画像形成制御部140、および定着制御部150によって形成され、バスライン110で相互に接続されている。
システム制御部39は、例えば、画像形成装置10全体を制御するCPU100、リードオンリーメモリ(ROM)120、ランダムアクセスメモリ(RAM)121、インターフェース(I/F)122で構成される。
CPU100は、ROM120或いはRAM121に記憶されたプログラムを実行することにより画像形成制御、定着温度制御をはじめとする装置全体の制御を実現する。ROM120は、画像形成制御、および定着温度制御などの制御プログラム及び制御データなどを記憶する。RAM121は、主として装置全体の制御を実行するためのワーキングメモリとして使用する。
ROM120(或いはRAM121)は、例えば、画像形成部20や定着装置36等の制御プログラムと、制御プログラムが使用する各種の制御データを記憶する。I/F122は、ユーザ端末やファクシミリ等の各種装置との通信を行う。
入出力制御部14は、入出力制御回路123に接続された操作パネル14aと、表示部14b、およびスキャナ部15を制御する。操作者は操作パネル14aを操作して、たとえば用紙サイズや、原稿のコピー部数、等を指定することができる。表示部14bは画像形成装置10の動作状態等を表示する。
給紙・搬送制御部130は、給紙・搬送制御回路131、モータ群132、センサ群133で構成され、給紙、用紙搬送の制御を実行する。給紙・搬送制御回路131は、搬送路上の給紙ローラ35或いは搬送ローラ37等を駆動するモータ群132等を制御する。また、給紙・搬送制御回路131は、CPU100からの制御信号に基づいて、給紙カセット18近傍、あるいは搬送路上の各種センサ群133の検知結果に応じてモータ群132等を制御する。
画像形成制御部140は、CPU100からの制御信号に基づいて感光体ドラム22、帯電器23、露光器(走査ヘッド)19、現像器24、転写器(転写ローラ)25をそれぞれ制御する画像形成制御回路141で構成され、画像形成の制御を実行する。
定着制御部150は、定着装置36を構成するモータ151、加熱のためのヒータ152、温度検知を行う各種温度センサ153、定着温度制御、および過昇温防止などの安全制御を行う定着制御回路154で構成され、定着制御を実行する。
図3は定着装置の一例を示す構成図である。図3に示すように、定着装置36はベルト表面51およびベルト裏面52を有する無端状のベルト53と、ベルト53に対向する加圧ローラ(加圧体)54とを備えている。加圧ローラ54は、図示しないモータによって駆動力が伝達され矢印T方向に回転する。
無端状のベルト53は、例えば厚さ40μmのNi(ニッケル)基材、あるいは70μmのポリイミド耐熱樹脂基材の外側に厚さ200μm程度のシリコーンゴム層が形成され、再外周は、PFA(Perfluoroalkoxy)等の保護層で被膜されている。加圧ローラ54は、例えばφ10mmの鉄棒表面に厚さ5mm程度のシリコーンスポンジ層が形成され、再外周は、PFA等の保護層で被膜されている。
また、定着装置36は、ベルト53の回転軸方向(ベルト幅方向)にベルト裏面52に当接する昇温のためのヒータ152が配置されている。無端状のベルト53は、矢印S方向に加圧ローラ54との間に定着ニップ幅Nを形成しながら回転する。矢印Aの方向に用紙Pが定着ニップ部を通過する際に、ヒータ152で発熱する熱と定着ニップ部での圧力により用紙P上のトナー像55は用紙Pに定着される。
定着温度を検知する各種温度センサ153については種々の方法がある。図3では、ヒータ152の裏面に配置する温度センサ56、ベルト裏面52に配置しベルト裏面の温度を検知する温度センサ57、ベルト表面51に配置しベルト表面の温度を計測する温度センサ58を示している。温度センサ57、58は、定着ニップ部とは離れたベルト53の周回上に配置する必要があるため、ベルト53の周回に伴う温度補正が必要である。また、温度センサ58は、ベルト53を傷付けないように非接触のものが好ましい。定着装置36は、定着制御回路154により制御される。
定着温度制御において、これらの温度センサ56、57,58を適宜選択、あるいは複数のタイプを併用することが可能である。また、後述するように、搬送される用紙の幅、搬送位置に応じて、温度制御されるヒータブロックが選択されるため、この選択されたヒータブロックの温度を検知する複数の温度センサが必要となる。
図4はヒータの一例を示す平面図、図5はその断面図である。ヒータ152は、2点鎖線で示すヒータ中央線(B−B’)に対して対称に複数のヒータブロックに分かれている。本実施形態では7分割されている例を示す。もちろんこの分割数は任意数である。すなわち、対応する用紙サイズ、または余白を除いた画像形成領域に応じて、ヒータブロックの分割数、ブロック幅を自在に選択、設定することができる。また、用紙Pの搬送位置をヒータ中央にしない場合は、ヒータブロックを対称に配置しなくてもよい。
このように、長手方向に複数のヒータブロックに分割されたヒータ152では、ヒータブロックの分割数が多い方が様々な用紙幅、用紙位置に対して発熱領域幅を適宜変えられるという利点を有する。ただし、温度センサの個数の増加によるコスト増や温度制御の複雑化などを考慮するとトレードオフの関係がある。従って、例えば給紙カセット18に収容されうる用紙サイズや主にユーザが使用する何種類かの紙サイズの用紙幅に応じて最適となる分割数を設定する。
また、画像形成装置10のアイドリング時など、用紙が搬送されない状態では、最も外側に位置するヒータブロックの最外側端部で温度低下が生じる。このヒータブロック端部の温度低下領域を使用すると定着不良を生じるため、分割されるヒータブロックのブロック幅は、ヒータブロック端部の温度低下を見越して用紙幅より広くなるように設定される。
このようにヒータ152を複数のヒータブロックに分割し、用紙サイズに応じて定着に必要なヒータブロックのみを選択して使用することで消費電力を低減させることができる。
図4に示すように、中央部にあるヒータブロック41を第1ヒータブロック、ヒータブロック41の両側に位置するヒータブロック42a、42bを第2ヒータブロック、その両隣に位置するヒータブロック43a、43bを第3ヒータブロック、さらにその両隣に位置するヒータブロック44a、44bを第4ヒータブロックと呼ぶことにする。
本実施形態では、このヒータブロック内をさらにヒータセルによって分割し、ヒータセル間には非発熱領域となる離間ギャップを設ける。
図4の例では、第1ヒータブロック41は10のヒータセルに分割され、第2ヒータブロック42a、42bは4つのヒータセル45に分割され、第3ヒータブロック43a、43bは3つのヒータセル45に分割され、第4ヒータブロック44a、44bは2つのヒータセル45に分割されている。また、全てのヒータセル45は同一サイズである。各ヒータセルは、発熱体としての抵抗領域46、電圧を印加する電極47a、47bからなり、抵抗領域46は縦幅WT、横幅WLを有している。ヒータ断面構造については、図5で後述する。
各ヒータブロック41〜44は、離間ギャップBGを有するように離間配置されている。この離間ギャップBGは、それぞれのヒータブロックを独立に温度制御するためヒータブロック間の絶縁特性などから設定される。
また、各ヒータセル45は、離間ギャップCGを有するように離間して配置される。このヒータセルの離間ギャップCGは、長手方向の温度ムラを低減するための最適な離間ギャップが設定される。最適な離間ギャップの設定方法については、後述する。
ヒータブロック41〜44は、それぞれヒータブロック毎に温度制御するための給電回路が形成される。図4の例では、説明のため、第2ヒータブロック42aの給電回路のみ図示している。第2ヒータブロックの各ヒータセル45は、それぞれ定着制御回路154内の制御電源48に並列接続されて発熱する。その他のヒータブロックも同様の構成である。
図5に示すように、ヒータ152は、必要に応じグレーズ層が形成されたセラミック系基板49上に発熱体としての抵抗層(抵抗領域46)を形成し、その抵抗層上に電極47a、電極47bが形成される。さらにガラス系の保護層50が形成される。定着制御回路154からヒータ152の長手方向と直交する方向に、すなわち、電極47a、電極47bの電極間に電流を流すことによって、発熱体である抵抗領域46を発熱させ、当接するベルト53を昇温させることができる。各ヒータブロック41〜44の断面は、同様の構造を有する。
基板61下に温度センサ56を用いる場合には、ベルト回転軸方向、すなわちヒータ152の基板長手方向の温度検知すべき発熱領域46の直下に、温度センサ56が適宜付加される。具体的には、各ヒータセル45の直下にそれぞれ温度センサ56を設け、各ヒータセルの温度ばらつきを検知してもよいし、各ヒータブロック41〜44に対して少なくとも1つの温度センサを用いて定着温度制御を行ってもよい。これらの温度センサ56にはサーミスタ等が用いられる。
図6は、各ヒータブロック41〜44が複数のヒータセルに分割されていない時のヒータ152aの構造を示している。なお、説明のため、全ヒータブロック41〜44が選択されている場合を示している。
各ヒータブロック41〜44は、それぞれ一つの発熱体(抵抗領域46)で構成されており、電流の方向は、図4と同様に長手方向に対して直交する方向である、ヒータの中央線B−B’を基準Oとして右側の部分のみを図示している。基準Oから各ヒータブロックの離間ギャップまでをそれぞれS1、S2、S3、およびヒータ端面をS4とする。
図7は、各ヒータブロック41〜44が複数のヒータセルに分割されていない時のヒータの温度分布図を示している。ヒータブロック41〜44は、一般的に長手方向中央で温度が高くなる傾向があり、また、ヒータブロックの離間ギャップ点S1〜S3、およびヒータ端部S4にて温度低下を生じる。さらに、長手方向に長い発熱体を有するヒータブロックでは、ヒータブロック内での抵抗値のばらつきに起因する温度分布を生じる。このためヒータ全体での温度差はΔTsとなる。この温度差ΔTsが所定の値以上、例えば5℃以上の時、ヒータ152aの長手方向に定着ムラが発生し、発色や光沢に差異が生じるようになる。
本実施形態では、この問題を低減するためにヒータブロック内を分割するヒータセルを導入した。図8はヒータブロック152がヒータセルに分割されている時のヒータ構造を示す説明図(図4と同様)であり、図9は、その時のヒータの長手方向の温度分布図である。ヒータセルの縦幅WTは、ヒータ152が定着ニップ幅Nに対して十分な発熱量と均一な発熱領域を持ち、用紙搬送方向には定着ムラは生じないような条件下で設定することができる。
図9に示すように、ヒータ152の長手方向の温度分布は、各ヒータセル45の中心で温度が高くなり、各ヒータセルの離間ギャップCGの位置で放熱され温度が低くなるという温度分布(温度リップル)を繰り返すことになる。このように、ヒータブロック内に配置されるヒータセルの個数の周期で温度リップルを生じさせることができるため、各ヒータブロック内の温度差をΔTcの範囲に抑えることができる。
また、S1〜S3点では、ヒータブロックの離間ギャップBGに起因する温度リップルが生じる。このため、ヒータセルの離間ギャップCGは、ヒータブロックの離間ギャップBGと等しいか、それより小さくすることにより、ヒータ全体として温度差ΔTb内に抑えることができる。
ヒータセルの縦幅WTを一定とし、横幅WLを狭くしてヒータブロック内の分割数を多くすることも考えられる。分割数を多くすると、ヒータセルの個数で決定される温度リップルの周期が短くなるため、さらに温度差が低減されるという効果がある。しかし、ヒータセルの離間ギャップCGが同じであるとすると、ヒータ全体に占める非発熱領域が増加することにより発熱効率が悪化する。従って、搬送方向に定着ムラを起こさない縦幅WTに等しいか、もしくは若干小さい横幅WLを設定すれば、長手方向に生じる定着ムラの影響を効果的に低減することができる。また、ヒータセルの離間ギャップCGについては、横幅WLの1/10以下にすることが好ましい。
各ヒータブロック41〜44内で分割されるヒータセルに対しては、同一の温度制御がなされるため、各ヒータセル45の抵抗値に大きなばらつきがあると、温度リップルは大きくなる。特にヒータ152の製造過程において、スクリーン印刷を用いた厚膜プロセスを用いた場合には、膜厚不均等による抵抗値のばらつきが生じやすい。そのため、各ヒータセルの抵抗値を測定し、ばらつきが大きい場合には、レーザトリミングなどの方法によって低い抵抗値のものを調整し、各ヒータセルの抵抗値を所定のばらつきの範囲内に収める。ヒータセルの発熱量を等しく調整することにより、ヒータセルを単位として、長手方向に温度ムラのない高精度な定着温度制御が可能となる。
さらに各ヒータセル内の抵抗膜厚の不均等によって、用紙の搬送方向にも定着ムラが発生する場合などには、ヒータセルの縦幅WTと横幅WLが等しい正方形の発熱領域を持つヒータセルを用いると効果的である。この時、各ヒータセルの発熱領域46内のシート抵抗(表面抵抗率)の分布を求め、レーザトリミングなどの方法によってシート抵抗の低い領域の部分を調整し、抵抗領域46のシート抵抗を面内で均一とする。このようにヒータセル面内のシート抵抗が均一化されたヒータセルを配置することで搬送方向およびヒータ長手方向に対する定着ムラをさらに低減することが可能である。
図10は、ヒートセルの離間ギャップCGとヒートセルの離間ギャップCGに起因する温度リップルΔTcの関係を示す説明図である。温度リップルΔTcは、ヒータ152が当接するベルト53の材料や構成によって異なるため、ベルト53の基材としてニッケル(Ni)、ポリイミド(Pi)の2種類を用い、かつ、ベルトゴム(シリコーンゴム)の厚さを変化させた時の測定結果を示す。この結果より、ヒートセルの離間ギャップCGと温度リップルΔTcとは概ね比例関係があることがわかる。また、一点鎖線60は、温度リップルをヒートセルの離間ギャップCGで割った値が5(℃/mm)となる直線(傾き)を示している。
Niを基材とした場合には、Ni厚が30μmから40μm、ベルトゴムの厚さが200μmの時、一点鎖線60で区切られる下側領域を満足する。
また、Piを基材とした場合には、Pi厚が70μmであれば、ベルトゴム厚0μmから200μmにおいて、一点鎖線60で区切られる下側領域を満足する。
従って、図10に示す基材とベルトゴムの膜厚構成を採用したならば、どのベルト構成の場合も一点鎖線60で区切られる下側領域を満足し、ヒータセル45に起因する温度リップルを所定の値以下に抑えることができる。例えば、ΔTcを5℃以下にするためには、ヒータセル45の離間ギャップCGは、1.0mm以下ということになる。また、温度リップルΔTcを3℃以下にするためには、ヒータセルの離間ギャップCGは、0.6mm以下ということになる。
さらに、本実施形態のヒータ152に使用するベルト53の基材とベルトゴムの厚さが決定している場合には、使用されるベルト基材とベルトゴムの厚さに対する、温度リップルΔTcとヒートセルの離間ギャップCGとの関係を示す直線を新たに求め、この直線から所定の温度リップルΔTcの範囲内になるようヒータセルの離間ギャップCGを決定してもよい。
図11は、ヒータの設計方法、および調整方法の一例を示すフローチャート図である。先ず、Act1において、画像形成装置に搭載するベルト53の材料と構成が定着特性や耐久特性などから決定される。Act2では、定着特性を満足するヒータ152の発熱量、定着ニップ幅Nなどから、搬送方向のヒータの縦幅WTが決定される。
Act3では、ヒータセルの縦幅WTと略同一の寸法、もしくはそれより小さいヒータセルの横幅WLを設定し、所定(所望)の温度リップルΔTcを満足するようなヒータセルの離間ギャップCGを図10に従って決定する。
またAct4では、各ヒータセル45の抵抗値を測定する。抵抗値が所定の値の範囲になければ(Act4:No)、抵抗値が低いヒータセルに対してレーザトリミングなどを施して抵抗値を調整する。各ヒータセルの抵抗値が全て所定の値の範囲にあれば、(Act4:Yes)、調整をせず終了する。これにより、ヒータブロック内に配置されたヒータセルの発熱特性を揃えることができるため、ヒータ長手方向に均熱化することが可能である。
以上、実施形態によれば、ヒータ152を複数のヒータブロックに分割し、さらに各ヒータブロック内を複数のヒータセルで分割する。そしてこのヒータセルは、非発熱体の離間ギャップを設けて配置される。これによりヒータセル単位での温度リップルを生じさせ、ヒータ152の長手方向の温度差を低減することが可能である。
また、ヒータセルの抵抗値を調整し、全てのヒータセルの発熱量を等しくすることにより、ヒータセルを単位として、長手方向に温度ムラのない高精度な定着温度制御が可能となる。
さらに、ヒータセルの発熱体の縦幅WTと横幅WLを略同一にすればヒータセルが略正方形になることから、ヒータセル内のシート抵抗を測定、調整することにより、抵抗膜厚の不均等によって生じた各ヒータセルの面内抵抗分布を均一化できる。すなわちヒータ長手方向に加え、用紙搬送方向にも各ヒータセル内の発熱分布を一定にできる。
また、ヒータセルの離間ギャップCGに対する温度リップル量が、5(℃/mm)以下になるように離間ギャップCGを設定すれば、一般的に使用されている、ほとんどの定着ベルトで所望の温度リップルを満足することができる。これにより種々の定着ベルトに対するヒータ設計や交換メンテナンスなどで有効である。
さらに、各ヒータセル45直下に温度センサ56を配置することで、用紙幅に応じて選択されたヒータブロックで形成される発熱体群のベルト表面温度を正確に把握することが可能となる。
尚、本発明のいくつかの実施形態を述べたが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。この新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。本実施形態及びその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
10…画像形成装置
36…定着装置
41〜44…ヒータブロック
45…ヒータセル
53…ベルト
54…加圧体
152…ヒータ
153、56,57、58…温度センサ

Claims (5)

  1. 回転する無端状のベルトと、
    前記ベルトの回転軸方向に、第1の離間ギャップを有する複数のヒータブロックに分割され、かつ前記ヒータブロックのそれぞれは、第2の離間ギャップを有する複数のヒータセルに分割された発熱領域を有し、前記ベルト内側に当接して配置されるヒータと、
    前記ベルトを挟んで前記ヒータと対向する位置に、搬送する用紙を加圧するように配置された加圧体と、
    前記ヒータブロックのそれぞれに対して、ヒータブロック内の各前記ヒータセルを同一温度に制御する定着制御部と、
    を備える定着装置。
  2. 前記ヒータセルの発熱体の電流方向は、前記用紙の搬送方向であって、前記各ヒータブロック内のヒータセルの抵抗値が所定の範囲内になるように等しく調整される請求項1記載の定着装置。
  3. 前記ヒータセルは、全て同一サイズであるとともに略正方形であることを特徴とする請求項1または請求項2記載の定着装置。
  4. 前記第2の離間ギャップに対する温度リップル量が、5(℃/mm)以下になるように前記第2の離間ギャップが設定される請求項1または請求項2記載の定着装置。
  5. 前記請求項1から4記載の定着装置を有する画像形成装置。
JP2017204027A 2017-10-20 2017-10-20 定着装置および画像形成装置 Active JP6960822B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017204027A JP6960822B2 (ja) 2017-10-20 2017-10-20 定着装置および画像形成装置
JP2021167234A JP7210675B2 (ja) 2017-10-20 2021-10-12 定着装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017204027A JP6960822B2 (ja) 2017-10-20 2017-10-20 定着装置および画像形成装置

Related Child Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2021167234A Division JP7210675B2 (ja) 2017-10-20 2021-10-12 定着装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2019078819A true JP2019078819A (ja) 2019-05-23
JP6960822B2 JP6960822B2 (ja) 2021-11-05

Family

ID=66628761

Family Applications (2)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017204027A Active JP6960822B2 (ja) 2017-10-20 2017-10-20 定着装置および画像形成装置
JP2021167234A Active JP7210675B2 (ja) 2017-10-20 2021-10-12 定着装置

Family Applications After (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2021167234A Active JP7210675B2 (ja) 2017-10-20 2021-10-12 定着装置

Country Status (1)

Country Link
JP (2) JP6960822B2 (ja)

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20120155937A1 (en) * 2010-12-17 2012-06-21 Douglas Campbell Hamilton Fuser Heating Element for an Electrophotographic Imaging Device
JP2012189808A (ja) * 2011-03-10 2012-10-04 Canon Inc ヒータ及びこのヒータを搭載する像加熱装置
JP2014059508A (ja) * 2012-09-19 2014-04-03 Canon Inc ヒータ及びこのヒータを搭載する像加熱装置
JP2016161849A (ja) * 2015-03-04 2016-09-05 株式会社リコー 定着装置及び画像形成装置

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009282335A (ja) 2008-05-22 2009-12-03 Sharp Corp 定着装置およびそれを備えた画像形成装置
JP6486039B2 (ja) 2014-09-09 2019-03-20 キヤノン株式会社 ヒータ、及びこれを備えた画像加熱装置、製造方法
JP2016115512A (ja) 2014-12-15 2016-06-23 株式会社リコー ヒータモジュール、定着装置及び画像形成装置
JP6336026B2 (ja) 2016-12-28 2018-06-06 キヤノン株式会社 ヒータ及びこのヒータを搭載する像加熱装置

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20120155937A1 (en) * 2010-12-17 2012-06-21 Douglas Campbell Hamilton Fuser Heating Element for an Electrophotographic Imaging Device
JP2012189808A (ja) * 2011-03-10 2012-10-04 Canon Inc ヒータ及びこのヒータを搭載する像加熱装置
JP2014059508A (ja) * 2012-09-19 2014-04-03 Canon Inc ヒータ及びこのヒータを搭載する像加熱装置
JP2016161849A (ja) * 2015-03-04 2016-09-05 株式会社リコー 定着装置及び画像形成装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP6960822B2 (ja) 2021-11-05
JP2022001961A (ja) 2022-01-06
JP7210675B2 (ja) 2023-01-23

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN108196435B (zh) 定影装置及图像形成装置
JP6279440B2 (ja) 定着装置および画像形成装置
CN112198774B (zh) 加热器、加热装置及图像形成装置
JP7121478B2 (ja) 定着装置および画像形成装置
JP6333622B2 (ja) 定着装置および定着装置の定着温度制御プログラム
JP2022033252A (ja) ヒータ及び加熱装置
JP7259118B2 (ja) 加熱装置、画像形成装置
JP6416502B2 (ja) 定着装置および定着装置の定着温度制御プログラム
CN107526270B (zh) 加热装置、图像形成装置
JP6945342B2 (ja) ヒータ及び加熱装置
JP7210675B2 (ja) 定着装置
JP6876180B2 (ja) 加熱部材、定着装置および画像形成装置
JP6695410B2 (ja) 加熱部材および画像形成装置
JP7004505B2 (ja) ヒータ及び加熱装置
JP7312303B2 (ja) 定着装置および画像形成装置
JP6816234B2 (ja) 定着装置および画像形成装置
JP6646121B2 (ja) 定着装置および定着装置の定着温度制御プログラム
JP6938330B2 (ja) 定着装置および画像形成装置
JP6458119B2 (ja) 定着装置および画像形成装置
JP2020060799A (ja) 定着装置、画像形成装置および定着装置の定着温度制御プログラム
JP2021056529A (ja) 定着装置および画像形成装置
JP2018106211A (ja) 定着装置および画像形成装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20200624

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711

Effective date: 20201110

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20210414

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20210430

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20210621

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20210914

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20211012

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6960822

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150