JP2019078646A - タイヤの耐久試験方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】タイヤのブレーカーエッジルースを効率的に評価できる試験方法の提供。【解決手段】この試験方法は、耐ブレーカーエッジルースの試験方法である。この試験方法は、試験タイヤ2にスリップ角を付与して走行させるスリップ走行工程と、試験タイヤ2を直進走行させる直進走行工程とを備えている。スリップ走行工程の走行時間をTsとし、直進走行工程の走行時間をTnとし、走行時間Tsと走行時間Tnとを合わせた走行時間をTtとする。このときに、走行時間Ttに対する走行時間Tsの比(Ts/Tt)は、0.2以上0.6以下である。【選択図】図2

Description

本発明は、タイヤの耐久試験方法に関する。
タイヤはトレッドの内側にベルトを備えている。走行するタイヤでは繰り返し変形が生じる。このタイヤ2では、ベルトの端に歪みが集中し易い。このベルトの端に剥離が生じることがある。この剥離を伴うベルトの損傷は、ブレーカーエッジルース(以下、BELともいう)と称される。この耐BELは、タイヤの耐久性の一つの評価項目である。
このBELの試験方法が種々検討されている。例えば、特開2015−55581公報には、実車で発生するBELを再現する試験方法が開示されている。特開2015−141017公報には、短時間でBELを発生させる試験方法が開示されている。
特開2015−55581公報 特開2015−141017公報
BELの試験方法では、タイヤの摩耗や発熱によって、他の不具合を生じ、BELを発生させることができないことがある。例えば、試験方法によっては、BELが発生する前に、トレッドのショルダーが完全に摩耗することがある。また、トレッドのショルダーの温度上昇によって、BELが発生する前に、ブロー(熱による発泡)が生じることある。
本発明の目的は、タイヤのブレーカーエッジルースを効率的に評価できる試験方法の提供にある。
本発明に係るタイヤの試験方法は、耐ブレーカーエッジルースの試験方法である。この試験方法は、試験タイヤにスリップ角を付与して走行させるスリップ走行工程と、上記試験タイヤを直進走行させる直進走行工程とを備えている。上記スリップ走行工程の走行時間をTsとし、上記直進走行工程の走行時間をTnとし、上記走行時間Tsと上記走行時間Tnとを合わせた走行時間をTtとする。このときに、上記走行時間Ttに対する上記走行時間Tsの比は、0.2以上0.6以下である。
好ましくは、この試験方法は、上記スリップ走行工程を複数備えている。この試験方法では、上記スリップ走行工程の間に、上記直進走行工程が実行される。
それぞれのスリップ走行工程は、スリップ角が0(°)から絶対値|θs|まで変化する角度漸増走行工程と、スリップ角が一定の絶対値|θs|にされる角度一定走行工程と、スリップ角が絶対値|θs|から0(°)まで漸減する角度漸減走行工程とを備えている。
上記スリップ走行工程において、スリップ角の最大値は絶対値|θs|にされている。好ましくは、上記絶対値|θs|は、0.5(°)以上5(°)以下である。
好ましくは、それぞれのスリップ走行工程の走行時間tsが5(sec)以上30(sec)以下である。
好ましくは、それぞれのスリップ走行工程の走行時間tsと上記絶対値|θs|との積|θs|・tsが、10(°・sec)以上50(°・sec)以下である。
好ましくは、それぞれのスリップ走行工程において、上記角度一定走行工程の走行時間は、上記角度漸増走行工程の走行時間より長い。
好ましくは、それぞれのスリップ走行工程において、上記角度一定走行工程の走行時間は、上記角度漸減走行工程の走行時間より長い。
好ましくは、上記試験タイヤの内圧は、正規内圧の40%以上100%以下にされている。
好ましくは、上記スリップ走行及び上記直進走行において、試験タイヤに鉛直方向の荷重Fが負荷されている。上記荷重Fは、正規荷重の80%以上150%以下である。
好ましくは、上記スリップ走行及び上記直進走行において、試験タイヤにキャンバー角度が付与されている。
本発明に係る試験方法では、スリップ走行工程と直進走行工程とが実行される。スリップ走行工程の走行時間Tsと、直進走行工程の走行時間Tnとが、所定の割合にされている。これにより、タイヤのトレッドのショルダーの温度上昇を抑制しつつ、BELを発生させうる。この試験方法では、タイヤのBELが効率的に評価されうる。
図1は、本発明の一実施形態に係るタイヤの試験方法で試験がされるタイヤの部分断面図である。 図2は、図1のタイヤの試験のため試験機が示された概念図である。 図3は、図2の矢印III の向きに見た試験機の説明図である。 図4は、図2の試験機を用いた試験方法の他の説明図である。 図5は、図2の試験機を用いた試験方法での、スリップ角と時刻との関係が示されたグラフである。
以下、適宜図面が参照されつつ、好ましい実施形態に基づいて本発明が詳細に説明される。
図1には、空気入りタイヤ2が例示されている。ここでは、このタイヤ2を例にして、本発明に係る試験方法が説明される。図1において、上下方向がタイヤ2の半径方向であり、左右方向がタイヤ2の軸方向であり、紙面に垂直な方向がタイヤ2の周方向である。図1の一点鎖線CLは、赤道面を表す。このタイヤ2の形状は、トレッドパターンを除き、赤道面に対して対称である。
このタイヤ2は、トレッド4、一対のサイドウォール6、一対のビード8、カーカス10、ベルト12及びバンド14を備えている。トレッド6は、路面に接地するトレッド面16を形成する。それぞれのサイドウォール6は、トレッド4の端から半径方向内向きに延びている。それぞれのビード8は、サイドウォール6の半径方向内側に位置している。カーカス10は、トレッド4及び一対のサイドウォール6に沿って延在し、軸方向一方のビード8と他方のビード8とに架け渡されている。ベルト12は、トレッド4の半径方向内側に位置している。ベルト12は、カーカス10に積層されている。バンド14は、トレッド4の半径方向内側に位置している。バンド14は、ベルト12の半径方向外側に積層されている。
ベルト12は、内側層18と、内側層18の外側に積層された外側層20とを備えている。内側層18及び外側層20のそれぞれは、並列された多数のコードとトッピングゴムとからなっている。各コードは赤道面に対して傾斜している。この傾斜角度の絶対値は、通常10°以上35°以下である。内側層18のコードの傾斜方向と外側層20のコード20の傾斜方向とは赤道面に対して逆である。コードの好ましい材質は、スチールである。このコードは、有機繊維からなってもよい。
ベルト12の軸方向一端12aは、トレッド4の軸方向一端の内側に位置している。図示されないが、ベルト12の軸方向他端は、トレッド4の軸方向他端の内側に位置している。ベルト12は、トレッド4の軸方向一端の近傍から他端の近傍まで延在する。このベルト12は、カーカス10を補強する。このベルト12は内側層18と外側層20との2層を備えているが、ベルト12は1層を備えていてもよいし3層以上を備えていてもよい。
図2には、本発明の試験方法に用いられる試験機の例として、ドラム式試験機22が示されている。図2には、この試験機22と共に、タイヤ2が示されている。この試験機22は、タイヤ支持部24及びドラム支持部26を備えている。図示されないが、試験機22は、制御装置を備えている。この試験機22では、図1の矢印Xが前後方向前向きであり、矢印Yが左右方向左向きであり、矢印Zが上下方向上向きとして、説明がされる。
タイヤ支持部24は、スピンドル28及びリム30を備えている。図示されないが、このタイヤ支持部24は、駆動モータ、負荷装置、スリップ角付与機構及びキャンバー角付与機構を備えている。スピンドル28の先端に、リム30が着脱可能に取り付けられている。このリム30に、タイヤ2が組み込まれている。
駆動モータは、スピンドル28に取り付けられたタイヤ2を回転させる機能を備えている。負荷装置は、このタイヤ2を上下方向に移動させる機能を備えている。負荷装置は、このタイヤ2に下向きに荷重を負荷する機能を備えている。スリップ角付与機構は、このタイヤ2にスリップ角を付与する機能を備えている。キャンバー角付与機構は、このタイヤ2にキャンバー角を付与する機能を備えている。
ドラム支持部26は、ドラム32を備えている。図示されないが、ドラム支持部26は、ドラム駆動モータを備えている。ドラム32は、円筒形状を備えている。ドラム32の軸線は、左右方向である。このドラム32の外周面は、路面34を形成している。タイヤ2は、この路面34を走行する。ドラム駆動モータは、ドラム32を回転させる機能を備えている。このドラム32は、その軸線を回転軸にして回転可能にされている。
制御装置は、タイヤ支持部24及びドラム支持部26を制御する。制御装置は、タイヤ2の回転速度、スリップ角、キャンバー角及び上下方向の負荷荷重を設定された値に調整する。また、制御装置は、ドラム支持部26のドラムの回転速度を設定された値に調整する。制御装置は、プログラム等で予め設定された手順で、タイヤ支持部24及びドラム支持部26を制御して、試験を実行させる機能を備えている。
図3には、図2の矢印III の向きに見た平面図が示されている。図3の一点鎖線Lxは、前後方向に延びる直線を表している。一点鎖線Lyは、左右方向に延びる直線である。この直線Lyは、ドラム32の軸線と平行に延びている。一点鎖線Laは、タイヤ2の回転軸を表している。一点鎖線Lmは、回転軸Laと直交するタイヤ2の幅方向中心線を表している。
両矢印SAは、タイヤ2のスリップ角を表している。このスリップ角SAは、直線Lxと中心線Lmとがなす角度として求められる。図3に示されたタイヤ2のスリップ角SAを正のスリップ角とし、直線Lxに対して逆向きに傾斜するスリップ角SAを負のスリップ角とする。
図4には、タイヤ2の周方向に垂直な断面が示されている。図4の矢印Lzは、ドラム32の路面34に直交する直線を表している。両矢印CAは、タイヤ2のキャンバー角を表している。このキャンバー角CAは、直線Lzと赤道面CLとのなす角度として求められる。
本発明に係る試験方法が、タイヤ2と試験機22を用いて説明される。この試験方法は、準備工程及び走行工程を備えている。
準備工程では、タイヤ2はリム30に組み込まれる。タイヤ2に空気が充填される。タイヤ2の内圧は、所定の試験内圧Pにされる。リム30がスピンドル28に取り付けられる。この様にして、タイヤ2は、試験機22に装着される。このタイヤ2は、予め設定されたキャンバー角θcが付与される。このキャンバー角θcは、0(°)であってもよい。走行工程では、タイヤ2は、路面34に、予め設定された荷重Fで押し付けられている。
図5を参照しつつ、この走行工程が説明される。走行工程は、複数の直進走行工程と、複数の第一スリップ走行工程と、複数の第二スリップ工程とを備えている。それぞれの直進走行工程では、スリップ角SAが0(°)にされた状態で、言い換えるスリップ角SAが付与されない状態で、タイヤ2が走行させられる。それぞれの第一スリップ走行工程では、タイヤ2に正のスリップ角SAが付与された状態で、タイヤ2が走行させられる。それぞれの第二スリップ走行工程では、タイヤ2に負のスリップ角SAが付与された状態で、タイヤ2が走行させられる。
開始時刻t0から時刻t1までの走行時間(t1−t0)、直進走行工程が実行される。スリップ角SAを0(°)にして、タイヤ2は走行させられる。この走行時間(t1−t0)では、タイヤ2は直進走行をさせられる。
時刻t1から時刻t4までの走行時間(t4−t1)、第一スリップ走行工程が実行される。時刻t1から時刻t2までの時間(t2−t1)、スリップ角SAが0(°)からθsまで変化する。時刻t2から時刻t3までの時間(t3−t2)、一定のスリップ角θsを付与した状態で、タイヤ2が走行させられる。時刻t3から時刻t4までの時間(t4−t3)、スリップ角SAがθsから0(°)まで変化する。
第一スリップ走行工程の次に、直進走行工程が実行される。前述の様に、この直進走行工程では、スリップ角SAは0(°)で、タイヤ2は走行させられる。時刻t4から時刻t5までの走行時間(t5−t4)、タイヤ2は直進走行をさせられる。
時刻t5から時刻t8までの走行時間(t8−t5)、第二スリップ走行工程が実行される。第二スリップ走行工程では、時刻t5から時刻t6までの時間(t6−t5)、スリップ角SAが0(°)から−θsまで変化する。その後、時刻t6から時刻t7までの時間(t7−t6)、一定のスリップ角−θsを付与した状態で、タイヤ2が走行させられる。続いて、時刻t7から時刻t8までの時間(t8−t7)、スリップ角SAが−θsから0(°)まで変化する。
この走行工程は、直進工程、第一スリップ走行工程、直進工程及び第二スリップ走行工程を一つのサイクルとしている。この走行工程では、このサイクルが繰り返し実行される。このサイクルは、タイヤ2にBELが発生するまで繰り返し実行される。また、BELが発生しない場合には、予め設定した試験時間で走行工程が終了する。
この試験方法では、第一スリップ走行工程では、スリップ角SAが0(°)からθsにされている。第二スリップ走行工程では、スリップ角SAが0(°)から−θsにされている。本発明では、スリップ角SAが0(°)から絶対値|θs|まで変化することはスリップ角SAの漸増と称され、スリップ角SAが絶対値|θs|から0(°)まで変化することはスリップ角SAの漸減と称される。
この試験方法では、時間(t2−t1)及び時間(t6−t5)において、スリップ角SAは0(°)から絶対値|θs|に漸増している。この時間(t2−t1)及び時間(t6−t5)は漸増時間と称される。一方で、時間(t4−t3)及び時間(t8−t7)において、スリップ角SAは絶対値|θs|から0(°)までが漸減している。この時間(t4−t3)及び時間(t8−t7)は漸減時間と称される。
この試験方法の走行工程では、タイヤ2にスリップ角SAとして絶対値|θs|を付与している。この絶対値|θs|が付与されることで、タイヤ2に横力が発生する。この横力は、トレッド4のショルダーに機械的疲労を発生させる。この絶対値|θs|が付与されることで、BELの発生が促されている。この試験方法は、BELが発生し易くされている。
この走行工程では、スリップ走行工程と直進走行工程とが実行されている。この直進走行工程が存在することで、トレッド4のショルダーに、負荷が集中し過ぎることが抑制されている。スリップ走行工程の後に直進走行工程が実行されることで、トレッド4のショルダーの発熱が抑制されている。これにより、BELが生じる前に、トレッド4のショルダーが完全に摩耗することや、このショルダーの温度上昇によるブロー等の不具合が発生することが抑制されている。この試験方法は、他の不具合の発生を抑制しつつ、耐BELを適正に評価しうる。
直進走行工程の走行時間Tnを長く設定することで、他の不具合の発生を抑制しつつ、BELの発生が促される。言い換えると、スリップ走行工程の走行時間Tsを短く設定することで、他の不具合の発生を抑制しつつ、BELの発生が促される。この観点から、走行時間Tsと走行時間Tnとを合わせた走行時間Ttに対して、走行時間Tsの比(Ts/Tt)は、好ましくは0.6以下である。一方で、スリップ走行工程の走行時間Tsを長くすることで、BELが発生するまでの時間を短縮しうる。この走行時間Tsを長くすることで、試験時間を短縮しうる。この観点から、比(Ts/Tt)は、好ましくは0.2以上である。
本発明の試験方法は、図5の様に一定のサイクルが繰り返し実行されるものに限られない。この試験方法は、直進走行工程とスリップ走行工程とが実行されればよい。本発明において、走行時間Tnは、試験開始から試験終了までの間で、直進走行工程の走行時間の総合計時間として算出される。走行時間Tsは、試験開始から試験終了までの間で、スリップ走行工程の走行時間の総合計時間として算出される。
この試験方法では、複数の直進走行工程と、複数の第一スリップ走行工程と、複数の第二スリップ走行工程とが実行されたが、これに限られない。この試験方法では、直進走行工程を含み、走行時間Ttに対して走行時間Tsの比(Ts/Tt)を所定の比率にすることで、他の不具合の発生を抑制しつつ、BELの発生が促される。
この試験方法では、第一スリップ走行工程と第二スリップ走行工程とが実行されたが、これに限られない。本発明に係る試験方法では、スリップ角θsを付与する第一スリップ走行工程と直進走行工程とが実行されてもよい。また、この試験方法では、スリップ角−θsを付与する第二スリップ走行工程と直進走行工程とが実行されてもよい。
このスリップ走行工程は、スリップ角SAが0(°)から絶対値|θs|まで漸増する角度漸増走行工程と、スリップ角が一定の絶対値|θs|にされる角度一定走行工程と、スリップ角SAが絶対値|θs|から0(°)まで漸減する角度漸減走行工程とを含む。この角度一定走行工程では、この走行中にタイヤ2に所定の大きさの横力が付与され続ける。この角度一定走行工程は、トレッド4のショルダーに機械的疲労を付与する。このタイヤ2に、BELが発生し易くされている。
この絶対値|θs|が大きい試験方法では、タイヤ2に大きな横力が発生する。この横力は、BELの発生に寄与する。この観点から、この絶対値|θs|は、好ましくは0.5(°)以上であり、更に好ましくは1.5(°)以上である。一方で、この絶対値|θs|が小さい試験方法では、トレッド4の発熱が抑制される。これにより、タイヤ2にBEL以外の他の不具合が生じることを抑制しうる。この観点から、絶対値|θs|は、好ましくは5(°)以下であり、更に好ましくは4(°)以下である。
ここで、一回のスリップ走行工程の走行時間をtsとする。例えば、第一スリップ走行工程の走行時間(t4−t1)や第二スリップ走行工程の走行時間(t8−t5)のそれぞれは、走行時間tsである。この試験方法では、直進走行工程とスリップ走行工程とが交互に繰り返されている。これにより、一回のスリップ走行工程の走行時間tsが短くされている。これにより、トレッド4の発熱を更に抑制しうる。この試験方法は、更に、他の不具合の発生を抑制しつつ、BELの発生が促される。
一回のスリップ走行工程の走行時間tsが長い試験方法では、タイヤ2に横力が長い時間連続に発生する。横力が長い時間連続で発生することは、BELの発生に寄与する。この観点から、この走行時間tsは、好ましくは5(sec)以上であり、更に好ましくは10(sec)以上である。一方で、この走行時間tsが短い試験方法では、トレッド4の発熱が抑制される。これにより、タイヤ2にBEL以外の他の不具合が生じることを抑制しうる。この観点から、この走行時間tsは、好ましくは30(sec)以下であり、更に好ましくは20(sec)以下である。
絶対値|θs|と走行時間tsとの積|θs|・tsが大きい試験方法では、BELの発生が促進される。この観点から、この積|θs|・tsは、好ましくは10(°・sec)以上であり、更に好ましくは20(°・sec)以上である。一方で、積|θs|・tsが小さい試験方法では、BEL以外の他の不具合が生じることを抑制しうる。この観点から、この積|θs|・tsは、好ましくは50(°・sec)以下であり、更に好ましくは40(°・sec)以下である。
この走行工程では、角度一定走行工程の走行時間を長くすることで、BELの発生が促進される。BELの発生までの時間が短縮される。角度一定走行工程の走行時間を長くすることで、効率的に、この試験が実施される。この観点から、それぞれのスリップ走行工程において、角度一定走行工程の走行時間は、角度漸増走行工程の走行時間より長いことが好ましい。それぞれのスリップ走行工程において、角度一定走行工程の走行時間は、角度漸減走行工程の走行時間より長いことが好ましい。更に、それぞれのスリップ走行工程において、角度一定走行工程の走行時間は、角度漸増走行工程の走行時間と角度漸減走行工程の走行時間と合わせた走行時間より長いことが好ましい。
試験内圧Pが低いタイヤ2を走行させることで、タイヤ2の劣化が促進される。これにより、BELの発生が促進される。この観点から、試験内圧Pは、好ましくは正規内圧の100%以下であり、更に好ましくは90%以下であり、特に好ましくは80%以下である。一方で、試験内圧Pが高いタイヤ2は各部に適切な張力を生じる。このタイヤ2を走行させることは、実車走行と同様の不具合を発生させうる。この観点から、試験内圧Pは、好ましくは正規内圧の40%以上であり、更に好ましくは50%以上であり、特に好ましくは60%以上である。
鉛直方向の荷重Fが大きい試験方法では、タイヤ2の劣化が促進される。これにより、BELの発生が促進される。この観点から、荷重Fは、好ましくは正規荷重の80%以上であり、更に好ましくは90%以上であり、特に好ましくは100%以上である。一方で、この荷重Fが小さい試験方法では、タイヤ2の発熱が抑制される。この発熱の抑制は、BEL以外の他の不具合の発生を抑制しうる。この観点から、荷重Fは、好ましくは正規荷重の150%以下であり、更に好ましくは140%以下であり、特に好ましくは130%以下である。
更に、この試験方法では、タイヤ2にキャンバー角度が付与されることが好ましい。キャンバー角CAを付与することで、BELの発生が促進される。キャンバー角CAを大きくすることで、BELの発生が促進される。この観点から、このキャンバー角CAの絶対値は、好ましくは2°以上である。一方で、キャンバー角CAを小さくすることで、BEL以外の他の不具合の発生を抑制しうる。この観点から、このキャンバー角CAの絶対値は、好ましくは4°以下である。
本発明において、BELはベルト12の端に剥離が生じる損傷を意味するが、このBELは、タイヤ2の内側層18の端に生じる損傷に限られない。このBELは、外側層20の端に生じる損傷をも含む。更に、ベルト12が3層以上からなる場合には、それぞれの層の端で生じる損傷をも含む。
本明細書において正規リムとは、タイヤ2が依拠する規格において定められたリムを意味する。JATMA規格における「標準リム」、TRA規格における「Design Rim」、及びETRTO規格における「Measuring Rim」は、正規リムである。本明細書において正規内圧とは、タイヤ2が依拠する規格において定められた内圧を意味する。JATMA規格における「最高空気圧」、TRA規格における「TIRE LOAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES」に掲載された「最大値」、及びETRTO規格における「INFLATION PRESSURE」は、正規内圧である。本明細書において正規荷重とは、タイヤ2が依拠する規格において定められた荷重を意味する。JATMA規格における「最高負荷能力」、TRA規格における「TIRE LOAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES」に掲載された「最大値」、及びETRTO規格における「LOAD CAPACITY」は、正規荷重である。
以下、実施例によって本発明の効果が明らかにされるが、この実施例の記載に基づいて本発明が限定的に解釈されるべきではない。
[実施例1]
試験タイヤが準備された。このタイヤサイズは、「330/710R18」であった。このタイヤが図2のドラム式試験機に装着された。このタイヤでは、内圧、荷重及び走行速度が以下の通りにされた。その他の試験条件は、表1に示される通りにされて、耐BELの試験が実施された。表1において、走行工程の欄の「A」は、図5に示される様に、直進走行工程とスリップ走行工程とが繰り返し実行された走行工程を表している。この欄の「B」は、直進走行のみの走行工程を表している。表1のts(sec)は、走行時間(t4−t1)を表している。この試験方法では、走行時間(t8−t5)も走行時間(t4−t1)と同じ長さにされた。
内圧 130(kPa)
荷重 6.5(kN)
速度 220(km/h)
[比較例1]
スリップ角を付与せずに走行させた他は、実施例1と同様にして耐BELの試験が実施された。
[比較例2、比較例3及び実施例2−3]
比(Ts/Tt)が表1に示される通りとさせた他は、実施例1と同様にして耐BELの試験が実施された。
[実施例4−10]
絶対値|θs|及びスリップ走行工程の走行時間tsが表2に示される通りにされた他は、実施例1と同様にして耐BELの試験が実施された。
[BEL評価]
これらの試験において、BELが発生するまでの時間と、BELの発生状況とが評価された。表1の「BEL発生時間」は、BELが発生するまでの時間を表している。この時間は、実施例1を100とする指数で表されている。この指数は、小さいほど、BELが発生するまでの時間が短い。この指数は、小さいほど好ましい。表1の「BEL発生規模」は、BELの発生状況を表している。BELが発生しなかったものを1として、全周の亘りBELが発生したものを5として、5段階で評価がされた。
Figure 2019078646
Figure 2019078646
表1及び表2に示されるように、実施例の試験方法では、比較例の試験方法に比べて、BELの評価に適している。この評価結果から、本発明の優位性は明らかである。
以上説明された試験方法は、種々のタイヤのBELの評価に広く適用されうる。
2・・・タイヤ
4・・・トレッド
12・・・ベルト
16・・・トレッド面
22・・・試験機
24・・・タイヤ支持部
26・・・ドラム支持部
28・・・スピンドル
30・・・リム
32・・・ドラム
34・・・路面

Claims (11)

  1. 耐ブレーカーエッジルースの試験方法であって、
    試験タイヤにスリップ角を付与して走行させるスリップ走行工程と、
    上記試験タイヤを直進走行させる直進走行工程と
    を備えており、
    上記スリップ走行工程の走行時間をTsとし、上記直進走行工程の走行時間をTnとし、上記走行時間Tsと上記走行時間Tnとを合わせた走行時間をTtとするときに、上記走行時間Ttに対する上記走行時間Tsの比が0.2以上0.6以下である、タイヤの試験方法。
  2. 上記スリップ走行工程を複数備えており、
    上記スリップ走行工程の間に上記直進走行工程が実行される請求項1に記載の試験方法。
  3. それぞれのスリップ走行工程が
    スリップ角が0(°)から絶対値|θs|まで変化する角度漸増走行工程と、
    スリップ角が一定の絶対値|θs|にされる角度一定走行工程と、
    スリップ角が絶対値|θs|から0(°)まで漸減する角度漸減走行工程と、
    を備えている請求項2に記載の試験方法。
  4. 上記スリップ走行工程においてスリップ角の最大値が絶対値|θs|にされており、
    上記絶対値|θs|が0.5(°)以上5(°)以下である請求項2又は3に記載の試験方法。
  5. それぞれのスリップ走行工程の走行時間tsが5(sec)以上30(sec)以下である請求項2から4のいずれかに記載の試験方法。
  6. それぞれのスリップ走行工程の走行時間tsと上記絶対値|θs|との積|θs|・tsが、10(°・sec)以上50(°・sec)以下である請求項4又は5に記載の試験方法。
  7. それぞれのスリップ走行工程において、上記角度一定走行工程の走行時間が、上記角度漸増走行工程の走行時間より長い請求項2から6のいずれかに記載の試験方法。
  8. それぞれのスリップ走行工程において、上記角度一定走行工程の走行時間が、上記角度漸減走行工程の走行時間より長い請求項2から7のいずれかに記載の試験方法。
  9. 上記試験タイヤの内圧が正規内圧の40%以上100%以下にされている請求項1から8のいずれかに記載の試験方法。
  10. 上記スリップ走行及び上記直進走行において、試験タイヤに鉛直方向の荷重Fが負荷されており、上記荷重Fが正規荷重の80%以上150%以下である請求項1から9のいずれかに記載の試験方法。
  11. 上記スリップ走行及び上記直進走行において、試験タイヤにキャンバー角度が付与されている請求項1から10のいずれかに記載の試験方法。
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