JP4415845B2 - タイヤ耐久試験方法 - Google Patents

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Description

本発明は、ドラム式耐久試験装置を用いたタイヤ耐久試験方法に関し、さらに詳しくは、実走行での耐久性をより正確に評価することを可能にしたタイヤ耐久試験方法に関する。
空気入りタイヤの劣化には、走行に伴うプロファイル変化(外径成長)と、ゴム物性の変化とがあり、その劣化はタイヤ走行時のゴム酸化、発熱、繰り返し歪みによって促進される。従って、空気入りタイヤの耐久試験を実施するにあたって、これらの条件を十分に考慮する必要がある。特に、トラック・バス等の重荷重用空気入りタイヤの場合、一般に新品からの1次寿命を終えた後でトレッドの更生が行われ、更に長期間にわたって使用されることが多いので、タイヤに対して1次寿命を想定した経時劣化を与えた上での耐久性を評価することが求められている。
従来、空気入りタイヤの1次寿命後の残存耐久性を評価する方法として、空気入りタイヤに高濃度の酸素を充填し、その状態で放置又は加熱して酸化による劣化を促進した後、空気を充填した状態で第1次耐久試験を実施し、更に、高濃度の酸素を充填した状態で劣化を促進した後、空気を充填した状態で第2次耐久試験を実施することが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、酸化による劣化や外径成長はタイヤ自体の発熱特性に依存するので、上述のように劣化促進工程と耐久試験工程とを区分した場合、空気入りタイヤの耐久性を正確に評価することができない。例えば、実走行では空気入りタイヤのトレッド部の温度が比較的高くなるが、劣化促進工程において空気入りタイヤを全体的に加熱した場合、実走行時の温度分布とは異なることになる。この場合、サイドウォール部の劣化が過度に促進され、その部分のゴムのモジュラスが過度に増大する。その結果、ドラム式耐久試験装置を用いて評価された耐久性と実走行での耐久性とが不一致になることがある。
特開平9−133611号公報
本発明の目的は、実走行での耐久性をより正確に評価することを可能にしたタイヤ耐久試験方法を提供することにある。
上記目的を達成するための本発明のタイヤ耐久試験方法は、ドラム式耐久試験装置を用いたタイヤ耐久試験方法において、空気入りタイヤに酸素濃度30%以上の第1気体を充填した状態で少なくとも24時間の連続走行を含むドラム上での前処理走行を実施し、次いで、前記空気入りタイヤに充填された第1気体を該第1気体よりも酸素濃度が低い第2気体に入れ替えてドラム上での本走行を実施することを特徴とするものである。
本発明では、本走行に先駆けて、空気入りタイヤに酸素濃度30%以上の第1気体を充填した状態で少なくとも24時間の連続走行からなる前処理走行を実施する。そのため、前処理走行では、空気入りタイヤが固有の発熱特性に応じて発熱し、実走行に近似した発熱状態で、酸素濃度が高い第1気体が存在する条件下において、繰り返し歪みを受けながら酸化劣化と外径成長を生じる。従って、上述の前処理走行を経てから本走行を実施することにより、実走行での耐久性をより正確に評価することが可能になる。特に、1次寿命後の残存耐久性をより正確に評価することが可能になる。
本走行では、第1気体よりも酸素濃度が低い第2気体を使用するが、この第2気体としては、例えば、空気又は窒素を使用することができる。本走行において第1気体よりも酸素濃度が低い第2気体を使用することにより、本走行時の空気圧変化を抑制することができる。
本発明において、前処理走行及び本走行での荷重条件及び速度条件は任意に設定することが可能であるが、前処理走行におけるタイヤへの荷重(MN)とタイヤの走行速度(km/h)との積から算出される前処理走行でのオペレーションMNKPH値を、本走行におけるタイヤへの荷重とタイヤの走行速度との積から算出される本走行でのオペレーションMNKPH値以上にすることが好ましい。
空気入りタイヤの外径成長はオペレーションMNKPH値により決まるものであり、前処理走行でのオペレーションMNKPH値を本走行でのオペレーションMNKPH値より大きくすれば、本走行において外径成長は実質的に生じない。その結果、本走行では外径成長が飽和した状態の耐久性を評価することができる。一方、実走行では1次寿命が終了したとき、通常、外径成長が飽和した状態になっており、トレッド更生後の2次寿命では外径成長を殆ど生じない。従って、オペレーションMNKPH値を適正化することは、1次寿命後の残存耐久性を正確に評価する上で有効である。
本走行において、空気入りタイヤにはスリップ角及びキャンバー角の少なくとも一方を付与することが好ましい。つまり、本走行では、スリップ角を0°以外に設定し、キャンバー角を0°以外に設定し、或いは、スリップ角及びキャンバー角の両方を0°以外に設定すると良い。これにより、1次寿命後のベルト耐久性を評価することができる。
本発明のタイヤ耐久試験方法では、ドラム式耐久試験装置を使用する。このドラム式耐久試験装置は、空気入りタイヤを転動させるドラムと、該ドラムを回転させる駆動手段と、空気入りタイヤを所定の荷重条件で回転自在に支持する支持手段とを備えるものであり、タイヤ業界において公知のものを使用することができる。ドラムの直径は、例えば、1500〜2000mmの範囲にあれば良く、一般的には1707mmである。
前処理走行においては、空気入りタイヤに酸素濃度30%以上の第1気体を充填した状態にする。ここで言う酸素濃度とは体積分率であり、例えば、第1気体の全圧に対する酸素の分圧から求めることができる。前処理走行での酸素濃度が30%未満であると酸化劣化の促進が不十分になる。
前処理走行においては、少なくとも24時間の連続走行を含むドラム上での前処理走行を実施する。前処理走行での連続走行が24時間未満であると酸化劣化と外径成長の促進が不十分になる。前処理走行での連続走行時間は、タイヤへの荷重及びタイヤの走行速度に応じて任意に設定することができるが、その上限は480時間とすることが望ましい。また、前処理走行において、タイヤへの荷重はJATMAで規定される荷重の80〜150%とし、タイヤの走行速度は30〜200km/hとすれば良い。
上述した条件にて前処理走行を行った場合、空気入りタイヤが固有の発熱特性に応じて発熱し、実走行に近似した発熱状態となり、しかも酸素濃度が高い第1気体が存在する条件下において、繰り返し歪みを受けながら酸化劣化と外径成長を生じる。従って、前処理走行を通して、空気入りタイヤが実走行により1次寿命を終えた状態を模擬的に再現することが可能となる。
本走行においては、空気入りタイヤに第1気体よりも酸素濃度が低い第2気体を充填した状態にする。第2気体としては、空気又は窒素を使用することができる。そして、第2気体を充填した状態において、ドラム上での本走行を実施する。本走行での走行時間は、タイヤへの荷重及びタイヤの走行速度に応じて任意に設定することができるが、例えば、120〜480時間とすることが望ましい。また、本走行において、タイヤへの荷重はJATMAで規定される荷重の80〜150%とし、タイヤの走行速度は30〜200km/hとすれば良い。
本走行におけるタイヤへの荷重とタイヤの走行速度との積から算出される本走行でのオペレーションMNKPH値は、前処理走行におけるタイヤへの荷重とタイヤの走行速度との積から算出される前処理走行でのオペレーションMNKPH値と同じにするか、或いはそれよりも小さくする。これにより、本走行では、空気入りタイヤの外径成長が実質的に生じなくなり、外径成長が飽和した状態の耐久性を評価することができる。
上述した条件にて本走行を行った場合、1次寿命後の残存耐久性をより正確に評価することが可能になる。しかも、本走行においては、第1気体よりも酸素濃度が低い第2気体を使用するので、本走行時の空気圧変化を抑制することができる。これにより、本走行でスラローム等の試験形態を採用した場合であっても、空気圧変化に起因するコーナリングパワーの変化を抑制することができる。
本走行においては、空気入りタイヤにスリップ角及びキャンバー角の少なくとも一方を付与すると良い。つまり、本走行において、空気入りタイヤにスリップ角又はキャンバー角を付与した場合、ベルト層が埋設されたトレッド部への負荷が大きくなり、1次寿命後のベルト耐久性を評価することができる。ここで、スリップ角は−3°〜+3°の範囲に設定し、キャンバー角は−3°〜+3°の範囲に設定すると良い。
タイヤサイズ11R22.5であって補強構造が異なる2種類の重荷重用空気入りタイヤ(A,B)をそれぞれ多数生産し、各タイヤの一部をトラックに装着して使用する一方で、残りをドラム式耐久試験装置による耐久試験に供した。
実際にトラックに装着して使用したタイヤについては、1次寿命を終えた後、トレッドを更生し、可能な限り使用を継続した。そして、2次寿命を終えた際に故障状況を調査し、耐ベルトエッジセパレーション性と耐カーカスショルダーセパレーション性を評価した。その結果、タイヤAについては、耐ベルトエッジセパレーション性及び耐カーカスショルダーセパレーション性がいずれも悪いとの評価を得た。一方、タイヤBについては、耐ベルトエッジセパレーション性及び耐カーカスショルダーセパレーション性がいずれも良いとの評価を得た。
一方、耐久試験に供したタイヤについては、その試験条件を種々異ならせた。従来例では、本走行のみを実施した。比較例1〜3では、本走行に先駆けて、空気入りタイヤに酸素濃度を種々異ならせた気体を充填し、70℃に加熱した状態で10日間放置した。比較例4及び実施例1〜2では、本走行に先駆けて、空気入りタイヤに酸素濃度を種々異ならせた気体を充填し、オペレーションMNKPH値を1.7とする条件で10日間にわたって前処理走行を実施した。また、従来例、比較例1〜4及び実施例1〜2において、本走行でのオペレーションMNKPH値は1.7とした。このような耐久試験を通して、タイヤA,Bに生じた故障を調べた。その結果を表1に示す。
Figure 0004415845
この表1から判るように、実走行で得られた耐ベルトエッジセパレーション性と耐カーカスショルダーセパレーション性のデータと一致する結果を示しているのは、本発明で規定する試験条件を満足する実施例1〜2だけであった。

Claims (4)

  1. ドラム式耐久試験装置を用いたタイヤ耐久試験方法において、空気入りタイヤに酸素濃度30%以上の第1気体を充填した状態で少なくとも24時間の連続走行を含むドラム上での前処理走行を実施し、次いで、前記空気入りタイヤに充填された第1気体を該第1気体よりも酸素濃度が低い第2気体に入れ替えてドラム上での本走行を実施することを特徴とするタイヤ耐久試験方法。
  2. 前記第2気体が空気又は窒素である請求項1に記載のタイヤ耐久試験方法。
  3. 前処理走行におけるタイヤへの荷重とタイヤの走行速度との積から算出される前処理走行でのオペレーションMNKPH値を、本走行におけるタイヤへの荷重とタイヤの走行速度との積から算出される本走行でのオペレーションMNKPH値以上にした請求項1又は請求項2に記載のタイヤ耐久試験方法。
  4. 本走行において、前記空気入りタイヤにスリップ角及びキャンバー角の少なくとも一方を付与した請求項1〜3のいずれかに記載のタイヤ耐久試験方法。
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