JP2019078013A - 枕木、及び枕木の組立方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】防護部材の交換を容易に行うことができる、枕木及びその組立方法を提供する。【解決手段】本発明に係る枕木は、列車の線路に配置される枕木であって、直方体形状の枕木本体と、前記枕木本体の上面に配置される防護部材と、前記枕木本体と前記防護部材とを着脱自在に連結する、少なくとも1つの連結部材と、を備え、前記防護部材には、前記連結部材を受け入れる貫通孔が形成され、前記貫通孔に挿入された連結部材が前記防護部材に固定される。【選択図】図7

Description

本発明は、枕木、及び枕木の組立方法に関する。
従来より、寒冷地の線路に敷設される枕木として、特許文献1のような枕木が提案されている。この枕木は、上枕木と下枕木とを備え、両者の間に電熱線を挟んでいる。そのため、電熱線を通電して発熱させると、枕木近傍の積雪を溶かすことができ、列車の運行に支障を来すのを防止することができる。
ところで、上述の融雪用枕木を用いると、枕木近傍の積雪を溶かすことは可能であるが、寒冷地では、巻き上げた氷雪が走行する列車の底面に付着し、低温度により塊状になることがある。その場合、列車の高速運転中に、その氷雪が列車から離脱すると、線路のレール間に配置されたレール駆動シャフトや信号用配線等のレール駆動装置に衝突するおそれがある。そして、その衝突によって、レール駆動装置が破壊されることがあり、運行上大きな問題となっている。
これに対して、特許文献2では、次のような枕木が開示されている。この枕木は、直方体状の枕木本体と、この枕木本体の上面に固定され傾斜面を有する防護部材と、を備えている。そして、防護部材の傾斜面には、凹凸が形成されている。また、枕木本体と防護部材とは、接着剤または釘などで固定されている。この枕木を、列車の進行方向において、レール駆動装置よりも後方側に配置すると、列車の底面から離脱した氷雪が、レール駆動装置に到達する前に、傾斜面に衝突して粉砕される。これにより、レール駆動装置が氷雪により破壊されるのを防止することができる。
特許第3586299号公報 特開2009−41254号公報
しかしながら、上記のような枕木では、次のような問題があった。まず、上記枕木において、防護部材は、氷雪が繰り返し衝突することにより、亀裂が生じたり、衝撃によって防護部材と枕木本体との間に隙間が生じたりするなどの不具合が発生することがある。ところが、枕木本体と防護部材とは接着剤や釘で固定されているため、防護部材を取り外すことができず、交換が困難であった。また枕木本体よりも防護部材に氷雪が衝突することが多く、防護部材にだけ不具合が生じていた。
そこで、枕木ごと交換することも考えられるが、既設の線路のレールがジャッキアップできない場合、例えば、枕木がコンクリートで固められていたり、夜間の列車の通過により破線できない場合には、枕木ごとの交換ができない。本発明は、上記問題を解決するためになされたものであり、防護部材の交換を容易に行うことができる、枕木、及び枕木の組立方法を提供することを目的する。
本発明に係る枕木は、列車の線路に配置される枕木であって、直方体形状の枕木本体と、前記枕木本体の上面に配置される防護部材と、前記枕木本体と前記防護部材とを着脱自在に連結する、少なくとも1つの連結部材と、を備え、前記防護部材には、前記連結部材を受け入れる貫通孔が形成され、前記貫通孔に挿入された連結部材が前記防護部材に固定される。
この構成によれば、連結部材によって、防護部材と枕木本体とが着脱自在に固定されているため、防護部材が損傷したときに、防護部材を枕木本体から取り外し、交換することができる。なお、防護部材が損傷したときには、枕木ごと交換することも考えられるが、レールのジャッキアップが不可能な場合など、枕木ごとの交換ができない場合には、防護部材を枕木本体から取り外せる本発明の枕木は、特に有利である。
上記枕木において、前記連結部材は、前記枕木本体の上面から突出する軸部材を備えることができ、前記貫通孔に挿入された軸部材が前記防護部材に固定されるように構成することができる。
上記枕木において、前記枕木本体は、前記軸部材が挿通される貫通孔を有し、前記軸部材の下端には、前記枕木本体の下面において、前記貫通孔の周縁に係合する係合部材が取付けられるように構成することができる。
上記枕木においては、複数の前記連結部材を備え、複数の前記連結部材を、前記枕木本体の下面側で一体的に連結することができる。これにより、複数の第1連結部材が一体化されるため、枕木本体と防護部材とをさらに強固に固定することができる。
上記枕木において、前記防護部材は、前記列車の進行方向に向かって上方へ傾斜する傾斜部を有し、当該傾斜部に前記貫通孔を形成することができる。
前記傾斜部は、種々の形状に形成することができるが、階段状に形成することができる。
上記各枕木においては、前記連結部材は中空に形成することができ、当該連結部材に、前記枕木本体の下方へ開放される水抜き孔を形成することができる。
本発明に係る複線線路は、上述したいずれかの枕木と、前記枕木の枕木本体の上面の両端部に配置される一対のレールと、前記枕木よりも、前記列車の進行方向前方に配置されるレール駆動装置と、を備えている。
本発明に係る単線線路は、第1方向に進行する列車用に用いられ、上述したいずれかの枕木と同一構成の第1枕木と、前記第1方向とは反対方向の第2方向に進行する列車用に用いられ、上述したいずれかの枕木と同一構成の第2枕木と、前記各枕木の枕木本体の上面の両端部に配置される一対のレールと、前記第1枕木と第2枕木との間に配置されるレール駆動装置と、を備えている。
本発明に係る枕木の組立方法は、列車の線路に配置される枕木本体の上面に、防護部材を配置する、第1ステップと、前記防護部材及び枕木本体を貫通する少なくとも1つの貫通孔を形成する、第2ステップと、前記貫通孔に、前記防護部材及び枕木本体を固定する第1連結部材を取付ける、第3ステップと、を備えている。
上記枕木の組立方法において、前記第1連結部材は、棒状に延びる軸部材を備えており、前記第3ステップは、前記防護部材を前記枕木本体から取り外すステップと、前記枕木本体の貫通孔から、前記軸部材を上方に突出させるように、前記軸部材を前記枕木本体に係合させるステップと、前記枕木本体から突出した前記軸部材に、前記防護部材の貫通孔を挿入させるように、当該防護部材を前記枕木本体の上面に配置するステップと、前記防護部材の貫通孔に挿入された前記軸部材を、前記防護部材に係合させるステップと、を備えることができる。
上記枕木の組立方法においては、前記第3ステップの後、前記枕木本体の外面と、前記防護部材の外面とを第2連結部材によって固定する、第4ステップをさらに備えることができる。
上記枕木の組立方法においては、前記貫通孔及び前記第1連結部材を複数設けることができ、前記第3ステップでは、複数の前記第1連結部材を、前記枕木本体の下面側で連結することができる。
本発明によれば、防護部材の交換を容易に行うことができる。
本発明に係る枕木の一実施形態を示す斜視図である。 枕木本体の斜視図である。 図2の断面図である。 枕木の組立を説明する断面図である。 枕木の組立を説明する断面図である。 図5の後面図である。 枕木の組立を説明する断面図である。 枕木の組立を説明する断面図である。 図8(b)の後面図である。 複線線路の平面図である。 単線線路の平面図である。 防護部材の作用を示す側面図である。 枕木の他の例を示す断面図である。 枕木の他の例を示す後面図である。 枕木の他の例を示す斜視図である。 枕木本体と連結部材との組立の他の例を示す断面図である。 枕木の他の例を示す断面図である。 枕木の他の例を示す斜視図である。 防護部材の他の例を示す側面図である。
以下、本発明に係る枕木の一実施形態について図面を参照しつつ説明する。図1は、この枕木の斜視図である。なお、以下では、線路のレールが延びる方向を前後方向または列車の進行方向、それと直交する方向を横方向または幅方向と称することとする。
<1.枕木の構造>
まず、本実施形態に係る枕木10の構造について説明する。図1に示すように、枕木10は、レールが配置される直方体状の枕木本体1と、この枕木本体1の上面に配置される防護部材2と、これら枕木本体1と防護部材2とを連結する複数の連結部材(後述)と、を備えている。以下、これらを詳細に説明する。
<1−1.枕木本体>
図1に示すように、枕木本体1は、上面11、下面12、前面13、後面14、及び一対の側面15を有する直方体状に形成されている。枕木本体1は、種々の材料で形成することができるが、木材、金属、コンクリートのほか、例えば、ガラス長繊維で補強された硬質ウレタン樹脂発泡体で形成することができる。このような、硬質ウレタン樹脂発泡体としては、比重が0.74程度で強度が大きなものが好ましい。また、枕木本体1の横方向の長さLは、例えば、約2600mmに形成することができ、前後方向の長さDは、例えば、約240mmに形成することができる。
<1−2.防護部材>
図2は防護部材の斜視図、図3は図2の断面図である。防護部材2は、枕木本体1の上面の中央付近に配置され、側面視で台形状に形成されている。すなわち、上面21、下面22、前面23、後面24、及び一対の側面25を備えている。上面21と下面22の前端縁は前後方向にほぼ同じ位置にあり、前面23は、上面21及び下面22と直交している。上面21の前後方向の長さは、下面22よりも長いため、後面24は前方にいくにしたがって上方に延びる傾斜部24を構成している。そして、この傾斜部24は階段状に形成されている。
また、図3に示すように、防護部材2には、上面21と下面22とを結ぶ複数の貫通孔26が形成されている。これら貫通孔26は、横方向に沿って所定間隔(例えば、100mm以上)をおいて配置されている。各貫通孔26は、防護部材2の下面22から延びる円柱状の小径部261と、この小径部261の上端と連通し、防護部材2の上面21に開放する円柱状の大径部262と、で構成されている。小径部261と大径部262との軸心は同一直線状にある。大径部262の内径は、小径部261よりも大きいため、その連結部分において段263が形成される。そして、これら貫通孔26には、後述するように、連結部材が挿通される。
防護部材2の高さTは、例えば、30〜130mmであることが好ましい。これは、高さTが30mm未満であると、走行中の列車から離脱した氷雪が防護部材2の上面21を滑り、氷雪の衝撃力が直に枕木本体1の表面に加わってしまうため、枕木を損傷させるおそれがあることによる。また、氷雪が水平方向に近い角度で防護部材2に飛来した場合、氷雪が防護部材2上を滑って、列車の底面に再び戻ってしまい、この底面を損傷させるおそれもある。一方、高さTが130mmを超えると、防護部材2の上面21がレールよりも高く形成されてしまい、列車の車両間に設置してあるモータや、列車の底面の配管に接触するおそれがある。
なお、具体的な防護部材2の寸法としては、例えば、横方向の長さPが約1000mm、高さTが約120mmとすることができる。
防護部材2を構成する材料は特には限定されないが、例えば、真比重が1.2〜1.8(好ましくは約1.5)の枕木本体1の研削粉と、ウレタン樹脂とを含有した材料とすることができる。このとき、研削粉とウレタン樹脂の含有比率は特には限定されないが、例えば、枕木本体1の研削粉を70%と、ウレタン樹脂を30%含んだものとすることができる。
<2.枕木の組立て>
次に、枕木の組み立てについて、図4〜図9を参照しつつ説明する。図4、図5、図7、及び図8は、枕木の組立を説明する断面図、図6は図5の後面図、図9は図8(b)の後面図である。まず、図4(a)に示すように、枕木本体1の上面11に、上記のように構成された防護部材2を配置し、両者をクランプ9により固定する。次に、図4(b)に示すように、防護部材2の各貫通孔26と連続するように、枕木本体1に貫通孔16を形成する。すなわち、防護部材2の貫通孔26からドリルなどの穿孔器具を挿入し、枕木本体1に3つの貫通孔16を形成する。なお、枕木本体1の貫通孔16は、割れを防止するため、枕木本体1の前面13及び後面14から50mm程度離れた位置に形成されることが好ましく、枕木本体1の前後方向の中央付近に形成されることがさらに好ましい。
続いて、図5及び図6に示すように、クランプ9を取り外し、防護部材2を枕木本体1から取り外した後、枕木本体1の下面12から貫通孔16に固定具31を取付ける。固定具31は、枕木本体1の下面12に当接する板状の連結材(係合部材)311と、この連結材311の上面から突出し、各貫通孔16に挿入される雄ネジ部312と、を備えている。ここで、図6に示すように、連結材311は、3つの貫通孔16に跨がるように延びており、この連結材311によって3つの雄ネジ部312が連結されている。
次に、図7(a)に示すように、枕木本体1の各貫通孔16の上部開口から棒状の軸部材32を挿入する。この軸部材32は、軸方向の上端及び下端に雌ネジ部が形成されている。そして、貫通孔16から挿入した軸部材32の下端の雌ネジ部を、雄ネジ部312に連結する。
続いて、図7(b)に示すように、枕木本体1上に防護部材2を取付ける。このとき、枕木本体1の各貫通孔16から突出する軸部材32に、防護部材2の貫通孔26を挿通させる。これにより、各軸部材32の上端は、防護部材2の貫通孔26の段263付近まで達する。そして、図8(a)に示すように、防護部材2の貫通孔26の上部開口からボルト33を挿入し、ボルト33の雄ネジ部を、軸部材32の上端の雌ネジ部に連結する。このとき、ボルト33のフランジ部の外径は、防護部材2の小径部261の内径よりも大きく、大径部262の内径よりも小さく形成されている。そのため、ボルト33のフランジ部が段263に係合する。このように、枕木本体1と防護部材2とを連結する、固定具31、軸部材32、ボルト33が、連結部材を構成する。
これに続いて、図8(b)及び図9に示すように、帯状の固定板41を、防護部材2の後面24と、枕木本体1の後面14とに跨がるように複数箇所に配置し、この固定板41をボルト42によって、枕木本体1及び防護部材2に固定する。最後に、防護部材2の貫通孔26の大径部262や、防護部材2と枕木本体1の継ぎ目部分に、シリコン等のシール剤を充填し、これらの部分をシールする。こうして、枕木本体1に対して、防護部材2が固定される。
<3.枕木の利用>
続いて、本実施形態に係る枕木の利用について、図10〜図12を参照しつつ説明する。図10及び図11は線路の平面図、図12は線路の側面図である。以下では、本実施形態に係る枕木を防護用枕木と称し、通常の枕木と区別することとする。図10に示すように、この防護用枕木10の枕木本体1の両端には、一対のレール4が配置され、これらレール4の間に、防護部材2が配置される。また、この防護用枕木10は、線路におけるレール駆動装置5の近くに配置される。レール駆動装置5とは、例えば、レール駆動シャフトや信号用配線を含むものである。具体的には、図10に示すように、列車の進行方向において、レール駆動装置5の後方側(進行方向とは反対側)に、傾斜部24を後方側に向けて防護用枕木10が配置される。このとき、防護用枕木10は、レール駆動装置5のすぐ後ろ側に配置することもできるが、レール駆動装置5と防護用枕木10との間に、1以上の通常の枕木500を配置することもできる。また、防護用枕木10を複数配置することもできる。
単線線路では、線路上を両方の方向に列車が進行するため、図11に示すように、この防護用枕木10は、レール駆動装置5を挟んで、線路の延びる方向の両側に配置することができる。このとき、各防護用枕木10は、傾斜部24をレール駆動装置5とは反対側に向けて配置される。また、レール駆動装置5を挟んで、列車の進行方向の前方、及び後方にそれぞれ、複数の防護用枕木10を配置することもできる。
そして、このように配置された防護用枕木10は、次のような役割を果たす。冬季には、列車の底面に氷雪が巻き上げて塊状に付着する場合があり、この氷雪が列車の底面から下方に突出した状態で、列車が走行することがある。この場合、図12に示すように、氷雪は、列車の高速走行中に、防護部材2の傾斜部24に衝突する。このとき、傾斜部24は階段状に凹凸が形成されているため、衝突した氷雪はこの凹凸によって、レール駆動装置5に到達する前に粉砕される。したがって、レール駆動装置5が氷雪により破壊されるのを防止することができる。また、傾斜部24に凹凸が形成されることで、衝突した氷雪の衝撃を分散することができ、防護部材2に過度な負荷がかかるのを防止することもできる。
なお、単線線路の場合には、図11のように、防護用枕木10が配置されているため、列車がいずれの方向に走行しても、氷雪は、いずれかの防護用枕木の防護部材2に衝突して除去される。
<4.特徴>
以上のように、本実施形態によれば、連結部材3によって、防護部材2と枕木本体1とが着脱自在に固定されているため、防護部材2が損傷したときに、ボルト33を取り外した後、防護部材2を枕木本体1から取り外し、簡単に交換することができる。このとき、枕木本体1に取付けられた軸部材32、固定具31は、そのまま、新たな防護部材との固定に用いることができる。なお、防護部材2が損傷したときには、枕木ごと交換することも考えられるが、レールのジャッキアップが不可能な場合など、枕木ごとの交換ができない場合には、防護部材2を枕木本体1から取り外せる本実施形態に係る枕木は、特に有利である。
また、防護部材2は、枕木本体1から突出する連結部材の軸部材32によって支えられているため、水平方向から衝突する氷雪に対する耐衝撃性能を向上することができる。すなわち、例えば、防護部材2が枕木本体1から浮き上がって、枕木本体1との間に隙間が形成されるのを防止することができる。
さらに、防護部材2の上面21は水平方向に延びるように平坦に形成され、この平坦面に貫通孔26が形成されているため、防護部材2の上面21側からボルト33を挿入しやすくすることができる。
<5.変形例>
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて種々の変更が可能である。なお、以下の変形例は、適宜組み合わせ可能である。
<5−1>
連結部材の構成は、特には限定されず、枕木本体1と防護部材2とを固定できるのであれば、種々の構成が可能である。例えば、上記実施形態では、軸部材32が、枕木本体1の下面12から防護部材2の段263まで延びているが、図13に示すように、軸部材32が、枕木本体1の下面12から上面11付近まで延びるように形成されていてもよい。すなわち、軸部材32が枕木本体1の上面11から突出していなくてもよい。この場合、防護部材2の上面21側から取付けられるボルト33は、雄ネジ部が軸部材32の雌ネジまで達するような長さにする必要がある。
上記実施形態では、固定具31の連結材311により、3つの雄ネジ部312を連結しているが、このような連結材311を設けず、図14のように、各貫通孔に配置される連結部材が、それぞれ独立するようにしてもよい。すなわち、各貫通孔を覆うような大きさの板材(係合部材)313に、各雄ネジ部312を連結すればよい。
連結部材の取付け箇所も特には限定されず、上記実施形態のように、防護部材2の上面21に取付けるほか、例えば、図15に示すように、傾斜部24に取付けることもできる。このとき、図15(a)に示すように、傾斜部24の階段の平坦な面にのみ貫通孔26を形成するほか、図15(b)に示すように、階段の平坦面と垂直面とに亘って貫通孔26を形成することもできる。また、複数の連結部材を横方向に並べる以外に、例えば、縦方向に複数並べたり、格子状、あるいは千鳥状に配置することもできる。
また、次のように、連結部材を枕木本体1に取付けることもできる。まず、図16(a)に示すように、枕木本体1の下面12に円形等の凹部17を形成し、この凹部17の上面から、枕木本体1の上面11まで貫通する軸穴18を形成する。すなわち、枕木本体1の貫通孔16は凹部17と軸穴18とで構成されている。
次に、図16(b)に示すように、凹部17に収まる大きさの板状の基材314と、この基材314の上面に連結された上記軸部材32とで構成された連結具35を枕木本体1の下面12から貫通孔16に挿入する。続いて、基材314の上面と、凹部17の上面とを接着剤で仮止めした後、凹部17にエポキシ系樹脂などの接着剤8を流し込む。これにより、図16(c)に示すように、基材314と凹部17の開口との間が樹脂接着剤で埋められるとともに、連結具35が枕木本体1に固定される。その後の工程は、上記実施形態と同じである。
<5−2>
連結部材には、枕木本体1の下方に水を排出する水抜き穴を形成することができる。これにより、連結部材の内部に水が溜まった場合、この水を枕木本体1の下方に排出することができる。例えば、図17に示すように、軸部材32が中空である場合、この内部に水が溜まるおそれがあるが、固定具31の雄ネジ部312及び連結材311を貫通し、連結部材の内部と、枕木本体1の下方とを連通する水抜き穴38を形成することができる。これにより、連結部材が腐食するのを防止することができる。
なお、図16のように、接着剤8で貫通孔16を埋める場合には、この接着剤8にも水抜き穴を形成することができる。また、上記構成に限定されず、連結部材が中空である場合には、その内部と枕木本体1の下方へ開放される水抜き穴が形成されていればよい。また、水抜き穴は、複数設けることもできる。
<5−3>
上記実施形態では、防護部材2の傾斜部24を階段状に形成することで、傾斜部24に凹凸を形成しているが、凹凸の形成方法はこれに限定されない。例えば、図18に示すように、傾斜部24に、複数の突部28を形成することができる。各突部28は、三角錐形状、四角錐形状などの多角錐形状や円錐形状にすることもできる。このような形状にすると、鋭い頂点部によって、飛来してくる氷雪を効率よく粉砕することができる。
あるいは、突部28を、不定形のでこぼこ状の石つぶて(砂利)によって形成することができる。この突部28の先端形状は鋭利状のものでも、あるいは、丸みを帯びた形状のものでもよい。
なお、突部28の数量については、特には限定されないが、例えば、10〜40個程度が好ましい。突部28の数が少ないと、氷雪が傾斜部24における突部28以外の部分に衝突する可能性があるので効率よく粉砕することが出来ないおそれがある。一方、突部28の数が多すぎると、各突部28が小さくなってしまい、効率よく粉砕できないおそれがある。また、突部28は平面視縦横方向に整然と形成されることが好ましく、これによって氷雪がどの部位に衝突しても均等に砕くことができる。
また、突部28の材質も特には限定されないが、例えば、防護部材2と同じように、固体充填材を含むウレタン樹脂から成る素材で形成されてもよい。この場合、枕木本体1の研削粉を含むウレタン樹脂接着剤で防護部材に接着することができる。あるいは、突部28を、表面に防食加工した鉄等の金属から形成してもよく、この場合は、ねじ、釘、接着剤等で、防護部材2に固定することができる。また、突部28は、鉄道用バラスト(石つぶて)をポリエステル樹脂とチョップガラスを混合した樹脂で形成してもよい。さらには、固体充填材を多く含んだ熱硬化性樹脂成型体や金属製や石を埋め込んだものもよい。このように、突部28は、できる限り、圧縮や衝撃に対して強い材料で形成することが望ましい。
<5−4>
上記実施形態では、防護部材2を、枕木本体1の左右方向の中央に配置しているが、レール駆動装置5が敷設されている位置に合わせて、防護部材2の横方向の位置を適宜ずらすことができる。あるいは、防護部材2を、レール4の間の全体に亘る範囲に形成してもよい。
<5−5>
傾斜部24の構成も特には限定されない。すなわち、防護部材2には、列車の進行方向の後方側に傾斜部24が形成されていればよいため、例えば、図19に示すようにすることができる。すなわち、傾斜部24を湾曲させたり(図19(a)、図19(b))、上面を省いた三角形状にしたり(図19(c))、あるいは上面を列車の進行方向に向かって下方に傾斜させてもよい(図19(d))。また、上面に傾斜部を設けることもできる(図19(e))。
<5−6>
上記実施形態では、防護部材2に、列車の進行方向に向かって上方へ傾斜する傾斜部24を形成し、この傾斜部24に凹凸を形成しているが、防護部材2の構成は特には限定されず、例えば、氷雪を粉砕できたり、レール駆動装置に到達しないように方向を変えることができるのであれば、傾斜部24や凹凸を設けない構成にすることもできる。
1 :枕木本体
16 :貫通孔
2 :防護部材
24 :傾斜部
26 :貫通孔
28 :突出部
31 :固定具(連結部材)
32 :軸部材(連結部材)
33 :ボルト(連結部材)
10 :枕木

Claims (11)

  1. 線路に配置される枕木であって、
    直方体形状の枕木本体と、
    前記枕木本体の上面に配置される防護部材と、
    前記枕木本体と前記防護部材とを着脱自在に連結する、少なくとも1つの連結部材と、
    を備え、
    前記防護部材には、前記連結部材を受け入れる貫通孔が形成され、
    前記貫通孔に挿入された連結部材が前記防護部材に固定される、枕木。
  2. 前記連結部材は、前記枕木本体の上面から突出する軸部材を備え、
    前記貫通孔に挿入された軸部材が前記防護部材に固定される、請求項1に記載の枕木。
  3. 前記枕木本体は、前記軸部材が挿通される貫通孔を有し、
    前記軸部材の下端には、前記枕木本体の下面において、前記貫通孔の周縁に係合する係合部材が取付けられている、請求項2に記載の枕木。
  4. 複数の前記連結部材を備えており、
    複数の前記連結部材は、前記枕木本体の下面側で一体的に連結されている、請求項1から3のいずれかに記載の枕木。
  5. 前記防護部材は、前記列車の進行方向に向かって上方へ傾斜する傾斜部を有し、当該傾斜部に前記貫通孔が形成されている、請求項1から4のいずれかに記載の枕木。
  6. 前記傾斜部は、階段状に形成されている、請求項5に記載の枕木。
  7. 前記連結部材は、中空に形成されており、
    当該連結部材に、前記枕木本体の下方へ開放される水抜き孔が形成されている、請求項1から6のいずれかに記載の枕木。
  8. 列車の線路に配置される枕木本体の上面に、防護部材を配置する、第1ステップと、
    前記防護部材及び枕木本体を貫通する少なくとも1つの貫通孔を形成する、第2ステップと、
    前記貫通孔に、前記防護部材及び枕木本体を固定する第1連結部材を取付ける、第3ステップと、
    を備えている、枕木の組立方法。
  9. 前記第1連結部材は、棒状に延びる軸部材を備えており、
    前記第3ステップは、
    前記防護部材を前記枕木本体から取り外すステップと、
    前記枕木本体の貫通孔から、前記軸部材を上方に突出させるように、前記軸部材を前記枕木本体に係合させるステップと、
    前記枕木本体から突出した前記軸部材に、前記防護部材の貫通孔を挿入させるように、当該防護部材を前記枕木本体の上面に配置するステップと、
    前記防護部材の貫通孔に挿入された前記軸部材を、前記防護部材に係合させるステップと、
    を備えている、請求項8に記載の枕木の組立方法。
  10. 前記第3ステップの後、
    前記枕木本体の外面と、前記防護部材の外面とを第2連結部材によって固定する、第4ステップをさらに備えている、請求項8または9に記載の枕木の組立方法。
  11. 前記貫通孔及び前記第1連結部材が複数設けられ、
    前記第3ステップでは、複数の前記第1連結部材を、前記枕木本体の下面側で連結する、請求項8から10のいずれかに記載の枕木の組立方法。
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