JP2019077859A - 樹脂組成物 - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明は、硬化物が熱伝導性に優れる樹脂組成物を提供する。【解決手段】本発明は、特定のエポキシ樹脂と、特定の硬化剤とを含有する樹脂組成物などである。【選択図】 なし
Description
本発明は、樹脂組成物に関する。
従来、エレクトロニクス分野において、エポキシ樹脂と、該エポキシ樹脂の硬化剤とを含有する樹脂組成物が用いられている。
下記特許文献1には、前記樹脂組成物が、シート状に形成され硬化されることにより、絶縁シートとして用いられていることが開示されている。
また、下記特許文献1には、該樹脂組成物に無機フィラーを含ませることにより、前記絶縁シートの熱伝導性を高めることが開示されている。
また、下記特許文献1には、該樹脂組成物に無機フィラーを含ませることにより、前記絶縁シートの熱伝導性を高めることが開示されている。
しかしながら、無機フィラーを含ませること以外に、樹脂組成物の硬化物の熱伝導性を高める方法についてはこれまで十分には検討がなされていない。
そこで、本発明は、硬化物が熱伝導性に優れる樹脂組成物を提供することを課題とする。
本発明者らが鋭意研究したところ、樹脂組成物は、特定のエポキシ樹脂及び特定の硬化剤を含有することで、樹脂組成物の硬化物が熱伝導性に優れたものとなることを見出し、本発明を想到するに至った。
即ち、本発明に係る樹脂組成物は、エポキシ樹脂と、該エポキシ樹脂の硬化剤とを含有する樹脂組成物であって、
前記エポキシ樹脂として、下記式(1)のエポキシ樹脂を含有し、前記硬化剤として、下記式(2)のフェノール樹脂を含有する。
前記エポキシ樹脂として、下記式(1)のエポキシ樹脂を含有し、前記硬化剤として、下記式(2)のフェノール樹脂を含有する。
本発明によれば、硬化物が熱伝導性に優れる樹脂組成物を提供し得る。
以下、添付図面を参照しつつ、本発明の一実施形態について説明する。
本実施形態に係る樹脂組成物は、最終的に硬化物を構成する成分を備えている。
すなわち、本実施形態に係る樹脂組成物は、重合により硬化物の樹脂成分となる重合性成分を含有する。
また、本実施形態に係る樹脂組成物は、熱伝導性に優れるという観点から、無機フィラーを含有することが好ましい。
さらに、本実施形態に係る樹脂組成物は、プラスチック配合薬品として一般に用いられる添加剤を本発明の効果を損なわない範囲において含有してもよい。
すなわち、本実施形態に係る樹脂組成物は、重合により硬化物の樹脂成分となる重合性成分を含有する。
また、本実施形態に係る樹脂組成物は、熱伝導性に優れるという観点から、無機フィラーを含有することが好ましい。
さらに、本実施形態に係る樹脂組成物は、プラスチック配合薬品として一般に用いられる添加剤を本発明の効果を損なわない範囲において含有してもよい。
本実施形態に係る樹脂組成物では、硬化物となる成分に占める前記重合性成分の含有割合は、好ましくは10〜70質量%、より好ましくは30〜40質量%である。
本実施形態に係る樹脂組成物を硬化して得られる硬化物は、固形分を100体積%としたときに、無機フィラーを、好ましくは10〜60体積%、より好ましくは40〜50体積%含有する。
また、前記硬化物における前記無機フィラーの含有割合が上記のような範囲内となり易くなるという観点から、本実施形態に係る樹脂組成物は、前記重合性成分100質量部に対して、前記無機フィラーを、好ましくは30〜90質量部、より好ましくは60〜70質量部含有する。
また、前記硬化物における前記無機フィラーの含有割合が上記のような範囲内となり易くなるという観点から、本実施形態に係る樹脂組成物は、前記重合性成分100質量部に対して、前記無機フィラーを、好ましくは30〜90質量部、より好ましくは60〜70質量部含有する。
さらに、本実施形態に係る樹脂組成物は、前記重合性成分100質量部に対して、前記添加剤を、好ましくは0.005〜0.1質量部、より好ましくは0.01〜0.03質量部含有する。
本実施形態に係る樹脂組成物は、前記重合性成分として、エポキシ樹脂と、該エポキシ樹脂の硬化剤とを含有する。
前記重合性成分は、前記エポキシ樹脂及びエポキシ樹脂の硬化剤を、合計で、好ましくは80〜100質量%、より好ましくは90〜100質量%含有する。
エポキシ樹脂の当量に対する、エポキシ樹脂の硬化剤の当量の比は、好ましくは1/2〜2/1、より好ましくは2/3〜3/2である。
また、本実施形態に係る樹脂組成物は、前記エポキシ樹脂として、下記式(1)のエポキシ樹脂を含有し、前記硬化剤として、下記式(2)のフェノール樹脂(4,4’,4’’−メチリジントリスフェノール)を含有することが重要である。
前記エポキシ樹脂は、上記式(1)のエポキシ樹脂を、好ましくは50〜100質量%、より好ましくは70〜100質量%、更により好ましくは80〜100質量%含有する。
但し、発明の効果を確実に発揮させる上において、前記エポキシ樹脂における上記式(1)のエポキシ樹脂の割合が高い方が好ましい。
但し、発明の効果を確実に発揮させる上において、前記エポキシ樹脂における上記式(1)のエポキシ樹脂の割合が高い方が好ましい。
前記エポキシ樹脂の硬化剤は、上記式(2)のフェノール樹脂を、好ましくは50〜100質量%、より好ましくは70〜100質量%、更により好ましくは80〜100質量%含有する。
但し、発明の効果を確実に発揮させる上において、前記エポキシ樹脂の硬化物における上記式(2)のフェノール樹脂の割合が高い方が好ましい。
但し、発明の効果を確実に発揮させる上において、前記エポキシ樹脂の硬化物における上記式(2)のフェノール樹脂の割合が高い方が好ましい。
上記式(1)のエポキシ樹脂としては、下記式(3)のエポキシ樹脂、下記式(4)のエポキシ樹脂が挙げられる。
上記式(3)のエポキシ樹脂は、4,4’−オキシビスフェノールと1−クロロ−2、3−エポキシプロパンとを反応させて得ることができる。
また、上記式(4)のエポキシ樹脂は、3,3’−オキシビスフェノールと1−クロロ−2、3−エポキシプロパンとを反応させて得ることができる。
また、上記式(4)のエポキシ樹脂は、3,3’−オキシビスフェノールと1−クロロ−2、3−エポキシプロパンとを反応させて得ることができる。
上記式(1)のエポキシ樹脂以外のエポキシ樹脂としては、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂などが挙げられる。
前記エポキシ樹脂の硬化剤としては、例えば、アミン系硬化剤、フェノール系硬化剤、酸無水物などが挙げられる。
前記アミン系硬化剤としては、例えば、ジアミノジフェニルスルホン、ジシアンジアミド、ジアミノジフェニルメタン、トリエチレンテトラミンなどが挙げられる。
前記フェノール系硬化剤としては、上記式(2)のフェノール樹脂以外に、例えば、フェノールノボラック樹脂、アラルキル型フェノール樹脂、ジシクロペンタジエン変性フェノール樹脂、ナフタレン型フェノール樹脂、ビスフェノール系フェノール樹脂などが挙げられる。
前記酸無水物としては、例えば、無水フタル酸、無水トリメリット酸、無水マレイン酸などが挙げられる。
前記アミン系硬化剤としては、例えば、ジアミノジフェニルスルホン、ジシアンジアミド、ジアミノジフェニルメタン、トリエチレンテトラミンなどが挙げられる。
前記フェノール系硬化剤としては、上記式(2)のフェノール樹脂以外に、例えば、フェノールノボラック樹脂、アラルキル型フェノール樹脂、ジシクロペンタジエン変性フェノール樹脂、ナフタレン型フェノール樹脂、ビスフェノール系フェノール樹脂などが挙げられる。
前記酸無水物としては、例えば、無水フタル酸、無水トリメリット酸、無水マレイン酸などが挙げられる。
前記無機フィラーとしては、窒化ホウ素フィラー、窒化アルミニウムフィラー、窒化ケイ素フィラー、窒化ガリウムフィラー、アルミナフィラー、炭化ケイ素フィラー、二酸化ケイ素フィラー、酸化マグネシウムフィラー、ダイヤモンドフィラーなどが挙げられる。
窒化ホウ素フィラーは熱伝導性に優れる。また、アルミナフィラーは、表面官能基(OH等)を比較的多く含んでおり、表面官能基により、硬化物の凝集破壊強度を高めることができる。
よって、本実施形態に係る樹脂組成物は、硬化物の熱伝導率を高めつつ、硬化物の凝集破壊強度を高めるという観点から、窒化ホウ素フィラー及びアルミナフィラーを含有することが好ましい。
また、本実施形態に係る樹脂組成物に含ませる窒化ホウ素フィラーの量、及び、アルミナフィラーの量を調整することにより、硬化物の熱伝導率、及び、硬化物の凝集破壊強度を調整することができる。
窒化ホウ素フィラーは熱伝導性に優れる。また、アルミナフィラーは、表面官能基(OH等)を比較的多く含んでおり、表面官能基により、硬化物の凝集破壊強度を高めることができる。
よって、本実施形態に係る樹脂組成物は、硬化物の熱伝導率を高めつつ、硬化物の凝集破壊強度を高めるという観点から、窒化ホウ素フィラー及びアルミナフィラーを含有することが好ましい。
また、本実施形態に係る樹脂組成物に含ませる窒化ホウ素フィラーの量、及び、アルミナフィラーの量を調整することにより、硬化物の熱伝導率、及び、硬化物の凝集破壊強度を調整することができる。
また、無機フィラーを含有する場合、無機フィラーと樹脂とを馴染みやすくするという観点から、本実施形態に係る樹脂組成物は、前記無機フィラーとシランカップリング剤とを含むフィラーを含有し、前記無機フィラーが前記シランカップリング剤で処理されていることが好ましい。
前記添加剤としては、例えば、前記エポキシ樹脂と前記エポキシ樹脂の硬化剤との硬化反応を促進する硬化促進剤が挙げられ、また、分散剤、粘着性付与剤、老化防止剤、酸化防止剤、加工助剤、安定剤、消泡剤、難燃剤、増粘剤、顔料なども挙げられる。
前記硬化促進剤としては、例えば、テトラフェニルホスホニウム テトラフェニルボレート(Tetraphenylphosphonium tetraphenylborate)、イミダゾール類、トリフェニルフォスフェイト(TPP)、アミン系硬化促進剤などが挙げられる。該アミン系硬化促進剤としては、例えば、三フッ化ホウ素モノエチルアミンなどが挙げられる。
本実施形態に係る樹脂組成物は、前記エポキシ樹脂と前記エポキシ樹脂の硬化剤との合計100質量部に対して、前記硬化促進剤を、好ましくは0.5〜1.5質量部、より好ましくは0.5〜5.0質量部含有する。
重合性成分(エポキシ樹脂等)は、重合によって硬化することにより、硬化樹脂(硬化物の樹脂成分)となる。
本実施形態に係る樹脂組成物は、シート状で硬化されて、金属ベース回路基板に用いられうる。該金属ベース回路基板は、例えば、シート状の樹脂組成物の硬化物に回路層が接着されて構成されうる。斯かる構成からなる金属ベース回路基板は、前記シート状の樹脂組成物の硬化物を有しているため、この金属ベース回路基板も熱伝導性に優れたものとなる。
更に、本実施形態に係る樹脂組成物は、シート状で硬化されて、パワーモジュールに用いられうる。該パワーモジュールは、例えば、前記金属ベース回路基板の回路層の上に半導体チップや、パワーICなどの発熱素子が実装され、これらの素子が一旦シリコーンゲルにて封止され、さらにシリコーンゲル上に樹脂モールドが実施されて構成されうる。斯かる構成からなるパワーモジュールは、前記シート状の樹脂組成物の硬化物を有しているため、このパワーモジュールも熱伝導性に優れたものとなる。
なお、本発明に係る樹脂組成物は、上記実施形態に限定されるものではない。また、本発明に係る樹脂組成物は、上記した作用効果によって限定されるものでもない。本発明に係る樹脂組成物は、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
次に、実施例および比較例を挙げて本発明についてさらに具体的に説明する。
(実施例1)
下記エポキシ樹脂、下記硬化剤、下記硬化促進剤、及び、下記無機フィラーを混合することにより、樹脂組成物を得た。
エポキシ樹脂 : 下記式(3)のエポキシ樹脂
硬化剤 : 下記式(2)のフェノール樹脂
硬化促進剤 : テトラフェニルホスホニウム テトラフェニルボレート(Tetraphenylphosphonium tetraphenylborate)(TPP−K(登録商標)、北興化学工業社製)
無機フィラー : 窒化ホウ素フィラー(BNフィラー)及びアルミナフィラー(Al2O3フィラー)(BNフィラー:Al2O3フィラー(体積比) = 7:3)
エポキシ樹脂及び硬化剤は、当量比1:1で樹脂組成物に含ませた。
また、硬化促進剤は、エポキシ樹脂と硬化剤との合計100質量部に対して0.01質量部で樹脂組成物に含ませた。
さらに、樹脂組成物を硬化して得られる硬化物が固形分を100体積%としたときに無機フィラーを48体積%となるように、無機フィラーを樹脂組成物に含ませた。
なお、前記樹脂組成物は、硬化物となる成分に占める、エポキシ樹脂を34.7質量%、硬化剤を0.3質量%含有していた。すなわち、前記樹脂組成物は、硬化物となる成分に占める重合性成分(エポキシ樹脂及び硬化剤)を35.0質量%含有していた。
また、前記樹脂組成物は、前記重合性成分(エポキシ樹脂及び硬化剤)100質量部に対して、前記無機フィラーを65質量部含有していた。
下記エポキシ樹脂、下記硬化剤、下記硬化促進剤、及び、下記無機フィラーを混合することにより、樹脂組成物を得た。
エポキシ樹脂 : 下記式(3)のエポキシ樹脂
硬化剤 : 下記式(2)のフェノール樹脂
硬化促進剤 : テトラフェニルホスホニウム テトラフェニルボレート(Tetraphenylphosphonium tetraphenylborate)(TPP−K(登録商標)、北興化学工業社製)
無機フィラー : 窒化ホウ素フィラー(BNフィラー)及びアルミナフィラー(Al2O3フィラー)(BNフィラー:Al2O3フィラー(体積比) = 7:3)
エポキシ樹脂及び硬化剤は、当量比1:1で樹脂組成物に含ませた。
また、硬化促進剤は、エポキシ樹脂と硬化剤との合計100質量部に対して0.01質量部で樹脂組成物に含ませた。
さらに、樹脂組成物を硬化して得られる硬化物が固形分を100体積%としたときに無機フィラーを48体積%となるように、無機フィラーを樹脂組成物に含ませた。
なお、前記樹脂組成物は、硬化物となる成分に占める、エポキシ樹脂を34.7質量%、硬化剤を0.3質量%含有していた。すなわち、前記樹脂組成物は、硬化物となる成分に占める重合性成分(エポキシ樹脂及び硬化剤)を35.0質量%含有していた。
また、前記樹脂組成物は、前記重合性成分(エポキシ樹脂及び硬化剤)100質量部に対して、前記無機フィラーを65質量部含有していた。
(実施例2)
前記式(2)のフェノール樹脂として、R1がHであるフェノール樹脂の代わりに、R1がCH3であるフェノール樹脂を用いたこと以外は、実施例1と同様に樹脂組成物を得た。
なお、エポキシ樹脂及び硬化剤は、当量比1:1で樹脂組成物に含ませた。
また、硬化促進剤は、エポキシ樹脂と硬化剤との合計100質量部に対して0.01質量部で樹脂組成物に含ませた。
さらに、樹脂組成物の硬化後において該樹脂組成物の硬化物の固形分を100体積%としたときの無機フィラーの含有割合が48体積%となるように、無機フィラーを樹脂組成物に含ませた。
前記式(2)のフェノール樹脂として、R1がHであるフェノール樹脂の代わりに、R1がCH3であるフェノール樹脂を用いたこと以外は、実施例1と同様に樹脂組成物を得た。
なお、エポキシ樹脂及び硬化剤は、当量比1:1で樹脂組成物に含ませた。
また、硬化促進剤は、エポキシ樹脂と硬化剤との合計100質量部に対して0.01質量部で樹脂組成物に含ませた。
さらに、樹脂組成物の硬化後において該樹脂組成物の硬化物の固形分を100体積%としたときの無機フィラーの含有割合が48体積%となるように、無機フィラーを樹脂組成物に含ませた。
(比較例1)
硬化剤として下記式(5)の硬化剤を用いたこと以外は、実施例1と同様に樹脂組成物を得た。
なお、エポキシ樹脂及び硬化剤は、当量比1:1で樹脂組成物に含ませた。
また、硬化促進剤は、エポキシ樹脂と硬化剤との合計100質量部に対して0.01質量部で樹脂組成物に含ませた。
さらに、樹脂組成物の硬化後において該樹脂組成物の硬化物の固形分を100体積%としたときの無機フィラーの含有割合が48体積%となるように、無機フィラーを樹脂組成物に含ませた。
硬化剤として下記式(5)の硬化剤を用いたこと以外は、実施例1と同様に樹脂組成物を得た。
なお、エポキシ樹脂及び硬化剤は、当量比1:1で樹脂組成物に含ませた。
また、硬化促進剤は、エポキシ樹脂と硬化剤との合計100質量部に対して0.01質量部で樹脂組成物に含ませた。
さらに、樹脂組成物の硬化後において該樹脂組成物の硬化物の固形分を100体積%としたときの無機フィラーの含有割合が48体積%となるように、無機フィラーを樹脂組成物に含ませた。
なお、n1は、正の整数である。
(比較例2)
エポキシ樹脂として下記式(6)のエポキシ樹脂を用い、硬化剤として上記式(5)の硬化剤を用いたこと以外は、実施例1と同様に樹脂組成物を得た。
なお、エポキシ樹脂及び硬化剤は、当量比1:1で樹脂組成物に含ませた。
また、硬化促進剤は、エポキシ樹脂と硬化剤との合計100質量部に対して0.01質量部で樹脂組成物に含ませた。
さらに、樹脂組成物の硬化後において該樹脂組成物の硬化物の固形分を100体積%としたときの無機フィラーの含有割合が48体積%となるように、無機フィラーを樹脂組成物に含ませた。
エポキシ樹脂として下記式(6)のエポキシ樹脂を用い、硬化剤として上記式(5)の硬化剤を用いたこと以外は、実施例1と同様に樹脂組成物を得た。
なお、エポキシ樹脂及び硬化剤は、当量比1:1で樹脂組成物に含ませた。
また、硬化促進剤は、エポキシ樹脂と硬化剤との合計100質量部に対して0.01質量部で樹脂組成物に含ませた。
さらに、樹脂組成物の硬化後において該樹脂組成物の硬化物の固形分を100体積%としたときの無機フィラーの含有割合が48体積%となるように、無機フィラーを樹脂組成物に含ませた。
なお、n2は、正の整数である。
(比較例3)
エポキシ樹脂として上記式(6)のエポキシ樹脂を用いたこと以外は、実施例1と同様に樹脂組成物を得た。
なお、エポキシ樹脂及び硬化剤は、当量比1:1で樹脂組成物に含ませた。
また、硬化促進剤は、エポキシ樹脂と硬化剤との合計100質量部に対して0.01質量部で樹脂組成物に含ませた。
さらに、樹脂組成物の硬化後において該樹脂組成物の硬化物の固形分を100体積%としたときの無機フィラーの含有割合が48体積%となるように、無機フィラーを樹脂組成物に含ませた。
エポキシ樹脂として上記式(6)のエポキシ樹脂を用いたこと以外は、実施例1と同様に樹脂組成物を得た。
なお、エポキシ樹脂及び硬化剤は、当量比1:1で樹脂組成物に含ませた。
また、硬化促進剤は、エポキシ樹脂と硬化剤との合計100質量部に対して0.01質量部で樹脂組成物に含ませた。
さらに、樹脂組成物の硬化後において該樹脂組成物の硬化物の固形分を100体積%としたときの無機フィラーの含有割合が48体積%となるように、無機フィラーを樹脂組成物に含ませた。
<ピール試験>
実施例及び比較例の樹脂組成物を電解銅箔(厚み:35μm)の片面に塗布し、樹脂層(厚み:145μm)を有するシートを2枚作製した。
次に、2枚のシートを熱プレス(3.0MPa、120℃、20min)して樹脂層どうしを貼り合わせ、シートの背面から銅箔を1枚剥離した。
そして、この銅箔を剥離した面にアルミニウム板を配置させ、熱プレス(2.0MPa、120℃、20min)によりシートをアルミニウム板に転着させ、さらに該シートから銅箔を剥がすことにより、半硬化状態のシートを得た。
次に、この半硬化状態のシートに被着体(銅箔1oz)を積層し、熱プレス(2.0MPa、180℃、120min)により樹脂層と被着体を一体化させるとともに、樹脂層を十分に硬化させた後、20mm×100mmのサイズに切り出し、切り出したものの被着体を幅10mm幅に加工(エッチング)し剥離試験用テストピースを作製した。
該テストピースを50mm/minの剥離速度で90°ピール試験を実施し、被着体と樹脂層との密着度合いを接着力によって評価した。
結果を下記表1に示す。
実施例及び比較例の樹脂組成物を電解銅箔(厚み:35μm)の片面に塗布し、樹脂層(厚み:145μm)を有するシートを2枚作製した。
次に、2枚のシートを熱プレス(3.0MPa、120℃、20min)して樹脂層どうしを貼り合わせ、シートの背面から銅箔を1枚剥離した。
そして、この銅箔を剥離した面にアルミニウム板を配置させ、熱プレス(2.0MPa、120℃、20min)によりシートをアルミニウム板に転着させ、さらに該シートから銅箔を剥がすことにより、半硬化状態のシートを得た。
次に、この半硬化状態のシートに被着体(銅箔1oz)を積層し、熱プレス(2.0MPa、180℃、120min)により樹脂層と被着体を一体化させるとともに、樹脂層を十分に硬化させた後、20mm×100mmのサイズに切り出し、切り出したものの被着体を幅10mm幅に加工(エッチング)し剥離試験用テストピースを作製した。
該テストピースを50mm/minの剥離速度で90°ピール試験を実施し、被着体と樹脂層との密着度合いを接着力によって評価した。
結果を下記表1に示す。
<熱伝導率>
熱伝導率はトランジスタ法により測定した。測定方法の詳細について図1を参照しながら以下に説明する。
実施例及び比較例の樹脂組成物を電解銅箔(厚み:105μm)の片面に塗布し、樹脂層(厚み:100μm)を有するシートを2枚作製した。
次に、2枚のシートを熱プレス(3.0MPa、120℃、20min)して樹脂層どうしを貼り合わせ、シートの背面から銅箔を1枚剥離した。
そして、この銅箔を剥離した面にアルミニウム板を配置させ、熱プレス(2.0MPa、180℃、120min)によりシートをアルミニウム板に転着させ、樹脂層が十分に熱硬化した熱伝導シートを得た。
この熱伝導シートにおける銅箔を10×15mmのサイズでエッチングし、この部分に、トランジスタ(TO−220型 「C2233」)をハンダで固定し、アルミニウム板に「1W/m・Kの放熱グリース」を適量塗布して、ここにヒートシンクを貼り付けた。そしてトランジスタにかける電圧と電流とを調整してトランジスタの消費電力が10〜40Wとなるようにして、トランジスタの放熱部の直下、及びアルミニウム板それぞれに取り付けた熱電対で温度を測定した。
トランジスタの放熱部の直下の温度(Tj)から、アルミニウム板の温度(Ts)を引き、それを電力で割り、その逆数から熱伝導率を算出した。
結果を下記表1に示す。
熱伝導率はトランジスタ法により測定した。測定方法の詳細について図1を参照しながら以下に説明する。
実施例及び比較例の樹脂組成物を電解銅箔(厚み:105μm)の片面に塗布し、樹脂層(厚み:100μm)を有するシートを2枚作製した。
次に、2枚のシートを熱プレス(3.0MPa、120℃、20min)して樹脂層どうしを貼り合わせ、シートの背面から銅箔を1枚剥離した。
そして、この銅箔を剥離した面にアルミニウム板を配置させ、熱プレス(2.0MPa、180℃、120min)によりシートをアルミニウム板に転着させ、樹脂層が十分に熱硬化した熱伝導シートを得た。
この熱伝導シートにおける銅箔を10×15mmのサイズでエッチングし、この部分に、トランジスタ(TO−220型 「C2233」)をハンダで固定し、アルミニウム板に「1W/m・Kの放熱グリース」を適量塗布して、ここにヒートシンクを貼り付けた。そしてトランジスタにかける電圧と電流とを調整してトランジスタの消費電力が10〜40Wとなるようにして、トランジスタの放熱部の直下、及びアルミニウム板それぞれに取り付けた熱電対で温度を測定した。
トランジスタの放熱部の直下の温度(Tj)から、アルミニウム板の温度(Ts)を引き、それを電力で割り、その逆数から熱伝導率を算出した。
結果を下記表1に示す。
表1に示すように、本発明の範囲内である実施例1、2の樹脂組成物では、接着力が同程度であった比較例1〜3の樹脂組成物に比べて、硬化物の熱伝導率が高かった。
Claims (4)
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2017204458 | 2017-10-23 | ||
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Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
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Country | Link |
---|---|
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2021031548A (ja) * | 2019-08-21 | 2021-03-01 | 昭和電工マテリアルズ株式会社 | 樹脂組成物の製造方法、樹脂組成物、樹脂シート、bステージシート、cステージシート、樹脂付金属箔、金属基板、及びパワー半導体装置 |
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- 2018-09-20 JP JP2018176350A patent/JP2019077859A/ja active Pending
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