以下に添付図面を参照して、情報処理システム、画像形成装置、情報処理方法、およびプログラムの実施形態を詳細に説明する。
(第1の実施形態)
図1は、第1の実施形態の情報処理システムの全体構成図である。図1に示すように、本実施形態の情報処理システムは、画像形成装置100と、情報処理装置200とがネットワーク90を介して接続されている。ネットワーク90は、例えば、インターネットやLAN(Local Area Network)等である。
本実施形態では、画像形成装置100は、MFP(Multi‐Function Printer)等であって、情報処理装置200による遠隔操作の対象機器である。情報処理装置200は、PC等であって、画像形成装置100の遠隔操作を行うリモート装置である。
本実施形態の情報処理システムでは、情報処理装置200においてアプリケーションデータから生成した印刷データを画像形成装置100に送信し、画像形成装置100は受信した印刷データに基づいてアプリケーションデータを印刷するものである。アプリケーションデータとは、例えばマイクロソフト社のWord(登録商標)などのアプリケーションによって作成されたデータである。なお、画像形成装置100および情報処理装置200は、図示した台数に限られるものではなく、複数台接続されていてもよい。また、印刷は出力の一例であり、印刷データは出力データの一例である。
次に、情報処理装置200のハードウェア構成について図を用いて説明する。図2は、第1の実施形態の情報処理装置のハードウェア構成を示すブロック図である。
情報処理装置200は、CPU(Central Processing Unit)51などの制御装置と、ROM(Read Only Memory)52やRAM(Random Access Memory)53などの記憶装置と、ネットワークに接続して通信を行う通信I/F54と、HDD(Hard Disk Drive)55などの外部記憶装置と、ディスプレイ装置などの表示装置56と、キーボードやマウスなどの入力装置57とを備え、バス58により接続されている。情報処理装置200は、通常のコンピュータを利用したハードウェア構成となっている。
次に、画像形成装置100のハードウェア構成について図を用いて説明する。図3は、第1の実施形態の画像形成装置のハードウェア構成を示すブロック図である。
図3に示すように、画像形成装置100は、CPU71と、ROM72と、RAM73と、HDD74と、通信I/F75と、操作パネル76と、エンジンI/F77とを備え、バス78により通信可能に接続されている。
CPU71は、画像形成装置100全体の動作を制御する演算装置である。ROM72は、画像形成装置100で実行するプログラムを記憶している不揮発性記憶装置である。RAM73は、CPU71の演算用のワークエリアとして使用される揮発性記憶装置である。HDD74は、画像データおよび印刷データ等の各種データを記憶する外部記憶装置である。画像データおよび印刷データの詳細は後述する。
通信I/F75は、ネットワーク90を利用してデータを通信するためのインターフェースである。操作パネル76は、例えば、タッチパネル等であり、画像形成装置100に対する入力を受け入れるとともに、画像形成装置100の状態等を表示する装置である。
エンジンI/F77は、プリンタエンジン79と通信するためのインターフェースである。プリンタエンジン79は、スキャナ機能およびプリンタ機能等を実現するハードウェア装置である。ここで、スキャナ機能とは、原稿を読み取ってスキャナ画像を生成する機能である。また、プリンタ機能とは、上述のスキャナ画像、または情報処理装置200から送信されたデータに対して画像処理を実行し、出力可能な形式であるプロッタ画像を、印刷用紙に印字する機能である。
次に、情報処理装置200の機能構成について図を用いて説明する。図4は、第1の実施形態の情報処理装置の機能構成を示すブロック図である。図4に示すように、情報処理装置200は、通信制御部201と、表示制御部202と、入力受付部203と、文書作成アプリケーション210と、を備えている。
表示制御部202は、表示装置56に各種情報を表示するものである。本実施形態では、例えば、表示制御部202は、文書作成アプリケーション210で作成した文書であるアプリケーションデータや、ユーザからの印刷指示の入力を受け付けるための印刷画面、印刷設定の入力を受け付けるための印刷設定画面を表示装置56に表示する。
入力受付部203は、入力装置57によってユーザから入力された各種入力を受け付けるものである。本実施形態では、例えば、入力受付部203は、表示装置56に表示された文書データの作成や編集に関する入力を受け付ける。また、入力受付部203は、表示装置56に表示された印刷画面からユーザによる印刷を所望するアプリケーションデータの選択や印刷指示を受け付けたり、印刷設定画面からユーザによる印刷設定(出力設定の一例)を受け付ける。
通信制御部201は、ネットワーク90を介して接続された他の装置との間で各種データの通信制御を行うものである。本実施形態では、通信制御部201は、画像形成装置100との間で各種データの通信制御を行う。なお、通信制御部201が第2の通信制御部の一例である。
具体的には、通信制御部201は、文書作成アプリケーション210によって作成されたアプリケーションデータを印刷したい場合、アプリケーションデータから生成された印刷データに当該アプリケーションデータを付加した印刷処理要求データを画像形成装置100に送信する。印刷処理要求データの詳細については後述する(図5参照)。送信されたアプリケーションデータは画像形成装置100に保存される。
また、通信制御部201は、情報処理装置200を利用するユーザが選択可能なアプリケーションデータを含むファイルリストの取得要求を画像形成装置100に送信する。ここで、ファイルリストとは、アプリケーションデータ、および当該アプリケーションデータに関連付けられた画像データの一覧である。そして、通信制御部201は、要求したファイルリストを画像形成装置100から受信する。なお、画像データとは、アプリケーションデータからの生成された印刷データの印刷画像を示している。
また、通信制御部201は、受信したファイルリストからユーザにより選択されたアプリケーションデータの取得要求を画像形成装置100に送信し、要求したアプリケーションデータを画像形成装置100から受信する。
文書作成アプリケーション210は、文書を作成するためのアプリケーションであって、例えば、マイクロソフト社のWord(登録商標)などである。文書作成アプリケーション210は、さらに、文書作成部211と、編集部212と、データ生成部213とを備えている。
文書作成部211は、ユーザが所望する文書を作成してアプリケーションデータを作成する。編集部212は、作成したアプリケーションデータや、アプリケーションデータの取得要求に基づいて画像形成装置100から受信したアプリケーションデータに対して編集を行う。
データ生成部213は、文書作成部211により作成されたアプリケーションデータを印刷する際に、当該アプリケーションデータに基づいて印刷指示を含む印刷データを生成し、生成した印刷データにアプリケーションデータを付加した印刷処理要求データを生成する。さらに、データ生成部213は、編集されたアプリケーションデータの印刷指示を含む印刷データに、編集部212により編集されたアプリケーションデータを付加した印刷処理要求データを生成する。
図5は、印刷処理要求データの概略の一例を示す説明図である。例えば、図5に示す印刷処理要求データDは、印刷データd10とアプリケーションデータd20とにより構成されている。
印刷データd10は、テキストデータよりなるヘッダ部d11が含まれて構成されている。ヘッダ部d11は、PJL(Printer Job Language:プリンタジョブ言語)の集合体であり、プレーンテキストよりなるデータである。行頭から「@PJL SET 」の後に変数名を記述し、その後に「=」を付して、変数の中身を記述する。
図5に示す印刷データのヘッダ部d11には、印刷指示が含まれており、具体的にはジョブ名、ユーザ識別情報、アプリケーションデータを作成した日時、用紙サイズ、およびページサイズなどが含まれている。この印刷データに含まれているジョブ名、ユーザ識別情報等を用いて、所望のアプリケーションデータを取得できる。
アプリケーションデータd20は、文書作成部211により作成されたアプリケーションデータである。印刷データd10に含まれる印刷ジョブ終了を示す「@PJL EOJ」コマンドによって、印刷データd10とアプリケーションデータd20とを区別することができる。
次に、画像形成装置100の機能構成について図を用いて説明する。図6は、第1の実施形態の画像形成装置の機能構成を示すブロック図である。図6に示すように、画像形成装置100は、通信制御部101と、画像処理部102と、印刷制御部103と、保存制御部105と、取得部106と、を備えている。
通信制御部101は、ネットワーク90を介して接続された他の装置との間で各種データの通信制御を行うものである。本実施形態では、通信制御部101は、情報処理装置200との間で各種データの通信制御を行う。なお、通信制御部101が第1の通信制御部(または通信制御部)の一例である。
具体的には、通信制御部101は、情報処理装置200に搭載された文書作成アプリケーション210によって生成されたアプリケーションデータの印刷指示を含む印刷データに、アプリケーションデータを付加した印刷処理要求データを情報処理装置200から受信する。
また、通信制御部101は、アプリケーションデータおよび画像データのファイルリストの取得要求を情報処理装置200から受信する。そして、通信制御部101は、受信したファイルリストの取得要求に基づいて取得部106により取得されたアプリケーションデータおよび画像データから生成されたファイルリストを送信する。
また、ファイルリストを情報処理装置200に送信した後、通信制御部101は、情報処理装置200からユーザにより選択されたアプリケーションデータの取得要求を受信する。そして、通信制御部101は、受信したアプリケーションデータの取得要求に基づいて取得部106により取得されたアプリケーションデータを、情報処理装置200に送信する。
画像処理部102は、情報処理装置200から印刷データを受信した場合、アプリケーションデータに画像処理を施して、プリンタエンジン79のプリンタ機能によって印刷するための画像データを生成する。
印刷制御部103は、情報処理装置200から印刷処理要求データを受信した場合、印刷処理要求データに含まれる印刷指示に基づいて、画像処理部102によって生成された画像データをプリンタエンジン79のプリンタ機能によって印刷する制御を行う。印刷制御部103は、出力制御部の一例である。
保存制御部105は、各種データをHDD74に保存する制御を行う。具体的には、保存制御部105は、情報処理装置200から受信した印刷データによる印刷の実行とともに、当該印刷データに付加されたアプリケーションデータを保存する。このとき、アプリケーションデータとは別に印刷データを保存するように構成してもよい。保存制御部105は、アプリケーションデータをユーザごとの階層構造でHDD74に保存することでディレクトリ管理する。
さらに、保存制御部105は、アプリケーションデータの保存とともに、アプリケーションデータの印刷画像である画像データをアプリケーションデータに関連付けてHDD74に保存する。
ここで、アプリケーションデータおよび画像データの保存について例を挙げて説明する。図7、図8は、HDDに保存されたデータの一例を示す説明図である。図7では、例えば、情報処理装置200からユーザ(ユーザ識別情報が「user1」)によって、印刷データにアプリケーションデータ「document1.doc」が付加された印刷処理要求データを受信した場合について説明する。
図7に示すように、保存制御部105は、印刷データから、ユーザ名、印刷日付を取り出し、フォルダ「/home/user1/20160825」を作成し、当該フォルダ下に、ファイル名に時刻を付加したファイル「document1_125023.doc」としてアプリケーションデータを保存する。そして、保存制御部105は、アプリケーションデータ「document1.doc」が印刷されると、同じフォルダ下に、ファイル名に時刻を付加したファイル「document1_125023.pdf」として印刷画像である画像データを保存する。
さらに、アプリケーションデータ「document1.doc」が編集された場合は、例えば「document2.doc」とファイル名が変更される。そして、この編集されたアプリケーションデータを保存する場合も同様の手順で行い、図8に示すように、「/home/user1/20160826」のフォルダ下に「document2_161033.doc」として編集されたアプリケーションデータを保存し、「document2_161033.pdf」として画像データを保存する。
このように、アプリケーションデータおよび画像データを保存する際には、受信したユーザ識別情報を含むフォルダ下に保存する。また、アプリケーションデータを編集したアプリケーションデータや画像データを生成した場合には、図8に示したように、アプリケーションデータと同様のユーザ識別情報を含むフォルダ下に保存する。このように、保存制御部105は、アプリケーションデータ、編集したアプリケーションデータ、画像データ等を、ユーザごとに(ユーザ識別情報ごとに)関連付けてHDD74に保存(例えば、同じディレクトリにまとめて保存)することができる。
取得部106は、必要に応じて、HDD74に保存された各種データを取得する。具体的には、取得部106は、情報処理装置200から受信したファイルリストの取得要求を受信した場合、当該情報処理装置200のユーザのユーザ識別情報に対応するアプリケーションデータおよび画像データを取得する。そして、取得部106は、取得したアプリケーションデータおよび画像データを一覧にしたファイルリストを生成する。また、取得部106は、情報処理装置200からアプリケーションデータの取得要求を受信した場合、要求されたアプリケーションデータをHDD74から取得する。
次に、本実施形態の情報処理システムにおいて、アプリケーションデータを保存する処理の流れについて説明する。図9は、情報処理システムにおけるアプリケーションデータの保存処理の流れを示すシーケンス図である。
図9では、ユーザ識別情報「user1」により識別されるユーザによって情報処理装置200においてアプリケーションデータを生成し、図5の印刷処理要求データを用いて印刷および保存を行う例を示す。
まず、情報処理装置の文書作成アプリケーション210の文書作成部211は、アプリケーションデータ「document1.doc」を作成する(ステップS101)。そして、入力受付部203がユーザから印刷指示、印刷設定の入力を受け付けた場合、データ生成部213は、印刷データを生成し、当該印刷データにアプリケーションデータを付加した印刷処理要求データ(図5参照)を生成する(ステップS102)。
通信制御部201は、生成された印刷処理要求データを画像形成装置100に送信する(ステップS103)。画像形成装置100の通信制御部101が印刷処理要求データを受信すると、画像処理部102は、アプリケーションデータに画像処理を施した画像データを生成する。そして、印刷制御部103は、生成された画像データを印刷実行する(ステップS104)。
また、アプリケーションデータの印刷の実行とともに、保存制御部105は、受信した印刷処理要求データに付加されたアプリケーションデータを、フォルダ「/home/user1/20160825」の下に、ファイル「document1_125023.doc」として、HDD74に保存する(ステップS105)。さらに、保存制御部105は、アプリケーションデータと画像データ「document1_125023.pdf」とを関連付けてHDD74に保存する(ステップS106)。
次に、本実施形態の情報処理システムにおいて、画像形成装置から取得したアプリケーションデータを編集した後、保存する処理の流れについて説明する。図10は、情報処理システムにおけるアプリケーションデータの保存処理の流れを示すシーケンス図である。
画像形成装置100に保存されたアプリケーションデータを編集して印刷する場合、情報処理装置200の通信制御部201は、「user1」のファイルリストの取得要求を画像形成装置100に送信する(ステップS111)。画像形成装置100の通信制御部101が当該取得要求を受信すると、取得部106は、「user1」に対応するアプリケーションデータおよび画像データを取得して、ファイルリストを生成する(ステップS112)。
図10の例では、「user1」以下のアプリケーションデータ「document1_125023.doc」、および画像データ「document1_125023.pdf」のファイル名を載せたファイルリストが生成される。通信制御部101は、生成されたファイルリストを、情報処理装置200に送信する(ステップS113)。
情報処理装置200の通信制御部201がファイルリストを受信すると、表示制御部202が表示装置56にファイルリストを表示し、入力受付部203がユーザからいずれかのデータの選択を受け付ける。このとき、ユーザは、画像データを参照して、目的のアプリケーションデータを特定することができる。図10では、アプリケーションデータ「document1_125023.doc」を選択された場合について説明する。
データが選択されると、通信制御部201は、選択されたアプリケーションデータ「document1_125023.doc」の取得要求を画像形成装置100に送信する(ステップS114)。画像形成装置100の通信制御部101が当該取得要求を受信すると、取得部106は、HDD74からアプリケーションデータ「document1_125023.doc」を取得する(ステップS115)。そして、通信制御部101は、アプリケーションデータ「document1_125023.doc」を情報処理装置200に送信する(ステップS116)。
情報処理装置200の通信制御部201がアプリケーションデータ「document1_125023.doc」を受信すると、文書作成アプリケーション210の編集部212は、アプリケーションデータ「document1_125023.doc」を編集し、ファイル名を「document2.doc」に変更する(ステップS117)。
そして、入力受付部203がユーザから印刷指示、印刷設定の入力を受け付けた場合、データ生成部213は、印刷データを生成し、当該印刷データに編集したアプリケーションデータ「document2.doc」を付加した印刷処理要求データを生成する(ステップS118)。
通信制御部201は、生成された印刷処理要求データを画像形成装置100に送信する(ステップS119)。画像形成装置100の通信制御部101が印刷処理要求データを受信すると、画像処理部102は、編集したアプリケーションデータに画像処理を施した画像データを生成する。そして、印刷制御部103は、生成された画像データを印刷実行する(ステップS120)。
また、編集したアプリケーションデータの印刷の実行とともに、保存制御部105は、受信した印刷処理要求データに付加された編集したアプリケーションデータを、フォルダ「/home/user1/20160825」の下に、ファイル「document2_161033.doc」として、HDD74にさらに保存する(ステップS121)。さらに、保存制御部105は、編集したアプリケーションデータと印刷画像である画像データ「document2_161033.pdf」とを関連付けてHDD74に保存する(ステップS122)。
このように、本実施形態の情報処理システムは、情報処理装置200で生成した印刷データにアプリケーションデータを付加して、ファイルサーバ機能を備えた画像形成装置100に送信する。画像形成装置100は、アプリケーションデータに画像処理を施した画像データを印刷するとともに、印刷データに付加されたアプリケーションデータを保存し、さらに当該アプリケーションデータに関連付けて画像データを保存する。その後、情報処理装置200は、画像形成装置100に保存されたアプリケーションデータおよび画像データのファイルリストから目的のアプリケーションデータの取得要求を送信して、目的のアプリケーションデータを取得する。情報処理装置200は、取得したアプリケーションデータを編集し、印刷データに編集したアプリケーションデータを付加して、画像形成装置100に送信する。そして、画像形成装置100は、編集したアプリケーションデータに画像処理を施した画像データを印刷するとともに、印刷データに付加された編集したアプリケーションデータを保存し、さらに当該編集したアプリケーションデータに関連付けて画像データを保存する。これにより、画像形成装置100で印刷の実行とともに保存されたアプリケーションデータを再度編集して印刷することができるため、アプリケーションデータを再利用する際の利便性を向上させることができる。
第1の実施形態の画像形成装置で実行されるプログラムは、上述した各部(通信制御部101、画像処理部102、印刷制御部103、保存制御部105、取得部106)を含むモジュール構成となっており、実際のハードウェアとしてはCPU(プロセッサ)が上記ROMからプログラムを読み出して実行することにより上記各部が主記憶装置上にロードされ、上記各部が主記憶装置上に生成されるようになっている。また、例えば、上述した各部の機能のうちの一部または全部が専用のハードウェア回路で実現されてもよい。
(第2の実施形態)
第1の実施形態の情報処理システムでは、情報処理装置から印刷データにアプリケーションデータが付加された印刷処理要求データが送信されると、画像形成装置はアプリケーションデータを印刷するとともに、付加されたアプリケーションデータおよび印刷画像である画像データを関連付けて保存するものであった。これに対し、第2の実施形態の情報処理システムでは、さらに、印刷データに印刷メモが付加された印刷処理要求データが送信されることで、画像形成装置はアプリケーションデータと画像データとを関連付けて保存する際、受信した印刷メモも関連付けて保存する。
まず、情報処理装置400の機能構成について図を用いて説明する。図11は、第2の実施形態の情報処理装置の機能構成を示すブロック図である。図11に示すように、情報処理装置400は、通信制御部401と、表示制御部402と、入力受付部403と、文書作成アプリケーション410と、を備えている。
表示制御部402は、表示装置56に各種情報を表示するものである。本実施形態では、例えば、表示制御部402は、文書作成アプリケーション410で文書を作成する際のアプリケーションデータや、ユーザからの印刷指示の入力を受け付けるための印刷画面、印刷設定や印刷メモの入力を受け付けるための印刷設定画面を表示装置56に表示する。
図12は、印刷設定画面の一例を示す模式図である。図12に示す印刷設定画面では、原稿サイズの入力欄S1、原稿方向の入力欄S2、カラー/白黒の選択入力欄S3、および印刷メモの入力欄S4が設けられている。印刷メモの入力欄S4には、アプリケーションデータの印刷目的に関するキーワードが入力できるようになっている。この例では、「製品発表会配布資料」がキーワードに相当する。入力されたキーワードは印刷データに付加して画像形成装置300に送信される。なお、キーワードが関連情報の一例である。
入力受付部403は、入力装置57によってユーザから入力された各種入力を受け付けるものである。本実施形態では、例えば、入力受付部403は、表示装置56に表示された文書データの作成や編集に関する入力を受け付ける。また、入力受付部403は、表示装置56に表示された印刷画面からユーザによる印刷を所望するアプリケーションデータの選択や印刷指示を受け付けたり、印刷設定画面(図12)からユーザによる印刷設定を受け付ける。この時、入力受付部403は、印刷設定の入力とともに、印刷メモの入力欄S4からアプリケーションデータに関連するキーワードの入力を受け付ける。
文書作成アプリケーション410は、第1の実施形態と同様であって、文書作成部211、編集部212、データ生成部413とを備えている。文書作成部211および編集部212は、第1の実施形態と同様である。
データ生成部413は、文書作成部211により作成されたアプリケーションデータを印刷する際に、当該アプリケーションデータに基づいて印刷指示を含む印刷データを生成し、生成した印刷データにアプリケーションデータを付加した印刷処理要求データを生成する。また、本実施形態の印刷データには、アプリケーションデータに関連するキーワードが含まれている。
図13は、印刷データの概略の一例を示す説明図である。図13では、印刷処理要求データDに含まれた印刷データd10を示しており、アプリケーションデータd20(図5参照)は省略されている。印刷データd10は、上述したように、テキストデータよりなるヘッダ部d11が含まれており、記述方法については、第1の実施形態と同様である。
図13に示す印刷データのヘッダ部d11には、ジョブ名、ユーザ識別情報、アプリケーションデータを作成した日時、用紙サイズ、およびページサイズなどが含まれ、さらに、アプリケーションデータに関連するキーワード(符号d11−1で示す「@PJL SET PRINTMEMO = "製品発表会配布資料"」)が含まれている。
通信制御部401は、第1の実施形態の機能に加えて以下の機能を有する。通信制御部401は、文書作成アプリケーション410によって作成されたアプリケーションデータを印刷したい場合、データ生成部413によって生成された、キーワードをさらに含む印刷データにアプリケーションデータを付加した印刷処理要求データを画像形成装置300に送信する。
次に、画像形成装置300の機能構成について図を用いて説明する。図14は、第2の実施形態の画像形成装置の機能構成を示すブロック図である。図14に示すように、画像形成装置300は、通信制御部301と、画像処理部102と、印刷制御部103と、保存制御部305と、取得部106と、を備えている。ここで、画像処理部102、印刷制御部103、および取得部1064については、第1の実施形態と同様であるため、説明を省略する。
通信制御部301は、第1の実施形態の機能に加えて以下の機能を有する。通信制御部301は、データ生成部413により生成された、キーワードを含む印刷データに、アプリケーションデータを付加した印刷処理要求データを情報処理装置400から受信する。
保存制御部305は、第1の実施形態の機能に加えて以下の機能を有する。保存制御部305は、アプリケーションデータの保存とともに、印刷データからキーワードを抜き出して印刷メモファイルを生成し、キーワードとアプリケーションデータとを関連付けてHDD74に保存する。
図15は、HDDに保存されたデータの一例を示す説明図である。図15では、アプリケーションデータ「/home/user1/20160825/document1_125023.doc」、画像データ「/home/user1/20160825/document1_125023.pdf」に加え、印刷メモファイル「document1_125023.txt」を「/home/user1/20160825」のフォルダ下に保存している(符号t参照)。
図16は、印刷メモファイルの内容例を示す説明図である。図16に示すように、印刷メモファイルには、アプリケーションデータのファイル名「document1.doc」、印刷日時「2016/08/25 12:50:23 印刷」、キーワードを示す「印刷メモ:製品発表会配布資料」、およびユーザを示す「印刷ユーザ:user1」が含まれている。
情報処理システムにおけるアプリケーションデータを印刷して保存する処理の流れ、およびアプリケーションデータを再利用する処理の流れについては、第1の実施形態と同様である(図9、10参照)。
このように、本実施形態の情報処理システムは、情報処理装置400でキーワードを含めて生成した印刷データにアプリケーションデータを付加して、ファイルサーバ機能を備えた画像形成装置300に送信する。画像形成装置300は、アプリケーションデータに画像処理を施した画像データを印刷するとともに、印刷データに付加されたアプリケーションデータを保存し、さらに当該アプリケーションデータに関連付けて画像データおよびキーワードを保存する。その後、情報処理装置400は、画像形成装置300に保存されたアプリケーションデータおよび画像データのファイルリストから目的のアプリケーションデータの取得要求を送信して、目的のアプリケーションデータを取得する。情報処理装置400は、取得したアプリケーションデータを編集し、印刷データに編集したアプリケーションデータを付加して、画像形成装置300に送信する。そして、画像形成装置300は、編集したアプリケーションデータに画像処理を施した画像データを印刷するとともに、印刷データに付加された編集したアプリケーションデータを保存し、さらに当該編集したアプリケーションデータに関連付けて画像データを保存する。これにより、画像形成装置300で印刷の実行とともに保存されたアプリケーションデータを再度編集して印刷することができるため、アプリケーションデータを再利用する際の利便性を向上させることができる。
さらに、本実施形態の情報処理システムでは、印刷メモであるキーワードも関連付けて保存することによって、アプリケーションデータの印刷目的を確認することができる。このため、画像形成装置300に保存されたデータを再利用する際に利用することで目的のデータを容易に検索することができる。
第2の実施形態の画像形成装置で実行されるプログラムは、上述した各部(通信制御部301、画像処理部102、印刷制御部103、保存制御部305、取得部106)を含むモジュール構成となっており、実際のハードウェアとしてはCPU(プロセッサ)が上記ROMからプログラムを読み出して実行することにより上記各部が主記憶装置上にロードされ、上記各部が主記憶装置上に生成されるようになっている。また、例えば、上述した各部の機能のうちの一部または全部が専用のハードウェア回路で実現されてもよい。
(第3の実施形態)
第1の実施形態の情報処理システムでは、情報処理装置から印刷データにアプリケーションデータが付加された印刷処理要求データが送信されると、画像形成装置はアプリケーションデータを印刷するとともに、付加されたアプリケーションデータおよび印刷画像である画像データを関連付けて保存するものであった。これに対し、第3の実施形態の情報処理システムでは、さらに、印刷データにアプリケーションデータの保存指示が付加された印刷処理要求データが送信された場合に、画像形成装置はアプリケーションデータを印刷するとともに、付加されたアプリケーションデータと画像データとを関連付けて保存する。
第3の実施形態の情報処理システムの全体構成、画像形成装置および情報処理装置のハードウェア構成については、第1の実施形態と同様であるため、説明を省略する。
まず、情報処理装置600の機能構成について図を用いて説明する。図17は、第3の実施形態の情報処理装置の機能構成を示すブロック図である。図17に示すように、情報処理装置600は、通信制御部601と、表示制御部602と、入力受付部603と、文書作成アプリケーション610と、を備えている。
表示制御部602は、表示装置56に各種情報を表示するものである。本実施形態では、例えば、表示制御部602は、文書作成アプリケーション610で文書を作成する際のアプリケーションデータや、ユーザからの印刷指示の入力を受け付けるための印刷画面、印刷設定やアプリケーションデータの保存指示の入力を受け付けるための印刷設定画面を表示装置56に表示する。
図18は、印刷設定画面の一例を示す模式図である。図18に示す印刷設定画面では、原稿サイズの入力欄S1、原稿方向の入力欄S2、カラー/白黒の選択入力欄S3、および保存指示の入力欄S6が設けられている。保存指示の入力欄S6には、アプリケーションデータを画像形成装置500で保存する旨の指示が入力できるようになっている。この例では、「する」の入力が保存指示に相当する。入力された保存指示は印刷データに付加して画像形成装置500に送信される。
入力受付部603は、入力装置57によってユーザから入力された各種入力を受け付けるものである。本実施形態では、例えば、入力受付部603は、表示装置56に表示された文書データの作成や編集に関する入力を受け付ける。また、入力受付部603は、表示装置56に表示された印刷画面からユーザによる印刷を所望するアプリケーションデータの選択や印刷指示を受け付けたり、印刷設定画面(図18)からユーザによる印刷設定を受け付ける。この時、入力受付部603は、印刷設定の入力とともに、保存指示の入力欄S6からアプリケーションデータを保存する旨を示す保存指示の入力を受け付ける。
文書作成アプリケーション610は、第1の実施形態と同様であって、文書作成部211、編集部212、データ生成部613とを備えている。文書作成部211および編集部212は、第1の実施形態と同様である。
データ生成部613は、文書作成部211により作成されたアプリケーションデータを印刷する際に、当該アプリケーションデータに基づいて印刷指示を含む印刷データを生成し、生成した印刷データにアプリケーションデータを付加した印刷処理要求データを生成する。また、本実施形態の印刷データには、アプリケーションデータの保存指示が含まれている。
図19は、印刷データの概略の一例を示す説明図である。図19では、印刷処理要求データDに含まれた印刷データd10を示しており、アプリケーションデータd20(図5参照)は省略されている。印刷データd10は、上述したように、テキストデータよりなるヘッダ部d11が含まれており、記述方法については、第1の実施形態と同様である。
図19に示す印刷データのヘッダ部d11には、ジョブ名、ユーザ識別情報、アプリケーションデータを作成した日時、用紙サイズ、およびページサイズなどが含まれ、さらに、アプリケーションデータの保存指示(符号d11−2で示す「@PJL SET SAVEDATA = "する"」)が含まれている。
通信制御部601は、第1の実施形態の機能に加えて以下の機能を有する。通信制御部601は、文書作成アプリケーション610によって作成されたアプリケーションデータを印刷したい場合、データ生成部613によって生成された、アプリケーションデータの保存指示をさらに含む印刷データにアプリケーションデータを付加した印刷処理要求データを画像形成装置500に送信する。
次に、画像形成装置500の機能構成について図を用いて説明する。図20は、第3の実施形態の画像形成装置の機能構成を示すブロック図である。図20に示すように、画像形成装置500は、通信制御部501と、画像処理部102と、印刷制御部103と、保存制御部505と、取得部106とを備えている。ここで、画像処理部102、印刷制御部103、および取得部106については、第1の実施形態と同様であるため、説明を省略する。
通信制御部501は、第1の実施形態の機能に加えて以下の機能を有する。通信制御部501は、データ生成部613により生成された、アプリケーションデータの保存指示を含む印刷データに、アプリケーションデータを付加した印刷処理要求データを情報処理装置600から受信する。
保存制御部505は、第1の実施形態の機能に加えて以下の機能を有する。保存制御部505は、印刷データにアプリケーションデータの保存指示が含まれている場合、アプリケーションデータをHDD74に保存する。
このように、本実施形態の情報処理システムは、情報処理装置600でアプリケーションデータの保存指示を含めて生成した印刷データにアプリケーションデータを付加して、ファイルサーバ機能を備えた画像形成装置500に送信する。画像形成装置500は、アプリケーションデータの保存指示がある場合に、アプリケーションデータに画像処理を施した画像データを印刷するとともに、印刷データに付加されたアプリケーションデータを保存し、さらに当該アプリケーションデータに関連付けて画像データを保存する。その後、情報処理装置600は、画像形成装置500に保存されたアプリケーションデータおよび画像データのファイルリストから目的のアプリケーションデータの取得要求を送信して、目的のアプリケーションデータを取得する。情報処理装置600は、取得したアプリケーションデータを編集し、印刷データに編集したアプリケーションデータを付加して、画像形成装置500に送信する。そして、画像形成装置500は、編集したアプリケーションデータに画像処理を施した画像データを印刷するとともに、印刷データに付加された編集したアプリケーションデータを保存し、さらに当該編集したアプリケーションデータに関連付けて画像データを保存する。これにより、画像形成装置500で印刷の実行とともに保存されたアプリケーションデータを再度編集して印刷することができるため、アプリケーションデータを再利用する際の利便性を向上させることができる。
さらに、本実施形態の情報処理システムでは、ユーザがアプリケーションデータの保存を所望する場合、アプリケーションデータの保存指示を含めた印刷データを画像形成装置500に送信することによって、画像形成装置500にアプリケーションデータを保存できる。このため、HDD74などの記憶装置に不要なアプリケーションデータ等を保存することなく、保存領域の効率的な利用が可能となる。
第3の実施形態の画像形成装置で実行されるプログラムは、上述した各部(通信制御部501、画像処理部102、印刷制御部103、保存制御部505、取得部106)を含むモジュール構成となっており、実際のハードウェアとしてはCPU(プロセッサ)が上記ROMからプログラムを読み出して実行することにより上記各部が主記憶装置上にロードされ、上記各部が主記憶装置上に生成されるようになっている。また、例えば、上述した各部の機能のうちの一部または全部が専用のハードウェア回路で実現されてもよい。
(第4の実施形態)
第1の実施形態の情報処理システムでは、情報処理装置から印刷データにアプリケーションデータが付加された印刷処理要求データが送信されると、画像形成装置はアプリケーションデータを印刷するとともに、付加されたアプリケーションデータおよび印刷画像である画像データを関連付けて保存するものであった。これに対し、第4の実施形態の情報処理システムでは、情報処理装置から印刷データにアプリケーションデータが付加された印刷処理要求データが送信されると、画像形成装置はアプリケーションデータを印刷するとともに、付加されたアプリケーションデータおよび印刷画像である画像データを関連付けてファイルサーバに保存する。
図21は、第4の実施形態の情報処理システムの全体構成図である。図21に示すように、本実施形態の情報処理システムは、画像形成装置700と、情報処理装置200と、ファイルサーバ2000がネットワーク90を介して接続されている。なお、ファイルサーバ2000が外部装置の一例である。
本実施形態では、画像形成装置700は、MFP等であって、情報処理装置200による遠隔操作の対象機器である。情報処理装置200は、PC等であって、画像形成装置700の遠隔操作を行うリモート装置である。ファイルサーバ2000は、画像形成装置700から送信された各種データを保存する記憶装置である。
第4の実施形態の画像形成装置および情報処理装置のハードウェア構成、情報処理装置の機能構成については、第1の実施形態と同様であるため、説明を省略する。
まず、画像形成装置700の機能構成について図を用いて説明する。図22は、第4の実施形態の画像形成装置の機能構成を示すブロック図である。図22に示すように、画像形成装置700は、通信制御部701と、画像処理部102と、印刷制御部103と、保存制御部705と、取得部106とを備えており、ファイルサーバ2000に接続されている。ここで、画像処理部102、印刷制御部103、および取得部106については、第1の実施形態と同様であるため、説明を省略する。
ファイルサーバ2000は、HDDを有し、ネットワーク90を介して他の装置から送信された各種データを受信し、当該HDDに保存する記憶装置である。
通信制御部701は、第1の実施形態の機能に加えて以下の機能を有する。通信制御部701は、ネットワーク90を介して接続されたファイルサーバ2000との間で各種データの通信制御を行う。本実施形態では、通信制御部701は、ファイルサーバ2000との間でアプリケーションデータや画像データ等の通信制御を行う。
保存制御部705は、各種データを画像形成装置700のHDDやファイルサーバ2000のHDDに保存する制御を行う。具体的には、保存制御部705は、情報処理装置200から受信した印刷データによる印刷の実行とともに、当該印刷データに付加されたアプリケーションデータをユーザごとにファイルサーバ2000のHDDに保存する。さらに、保存制御部705は、アプリケーションデータの保存とともに、アプリケーションデータの印刷画像である画像データをアプリケーションデータに関連付けてファイルサーバ2000のHDDに保存する。
次に、本実施形態の情報処理システムにおいて、アプリケーションデータを保存する処理の流れについて説明する。図23は、情報処理システムにおけるアプリケーションデータの保存処理の流れを示すシーケンス図である。
図23では、図9と同様に、ユーザ識別情報「user1」により識別されるユーザによって情報処理装置200においてアプリケーションデータを生成し、図5の印刷処理要求データを用いて印刷および保存を行う例を示す。また、アプリケーションデータの作成から印刷処理までの処理(ステップS131〜ステップS134)は、第1の実施形態の保存処理の流れと同様である(ステップS101〜ステップS104)。
ステップS134のアプリケーションデータの印刷の実行とともに、保存制御部705は、受信した印刷処理要求データに付加されたアプリケーションデータを、フォルダ「/home/user1/20160825」の下に、ファイル「document1_125023.doc」として、ファイルサーバ2000のHDDに保存する(ステップS135)。さらに、保存制御部705は、アプリケーションデータと画像データ「document1_125023.pdf」とを関連付けてファイルサーバ2000のHDDに保存する(ステップS136)。
本実施形態の情報処理システムでは、アプリケーションデータおよび画像データを関連付けてファイルサーバ2000に保存しているが、第1の実施形態と同様に再利用が可能である。すなわち、情報処理装置200から画像形成装置700にアプリケーションデータの取得要求が送信された場合は、ファイルサーバ2000に保存されたアプリケーションデータおよび画像データを取得して情報処理装置200に送信することで編集し再度印刷等が実行できる。
このように、本実施形態の情報処理システムは、情報処理装置200で生成した印刷データにアプリケーションデータを付加して、画像形成装置700に送信する。画像形成装置700は、アプリケーションデータに画像処理を施した画像データを印刷するとともに、印刷データに付加されたアプリケーションデータをファイルサーバ2000に保存し、さらに当該アプリケーションデータに関連付けて画像データをファイルサーバ2000に保存する。その後、情報処理装置200は、画像形成装置700にアプリケーションデータおよび画像データのファイルリストから目的のアプリケーションデータの取得要求を送信して、ファイルサーバ2000から目的のアプリケーションデータを取得する。情報処理装置200は、取得したアプリケーションデータを編集し、印刷データに編集したアプリケーションデータを付加して、画像形成装置700に送信する。そして、画像形成装置700は、編集したアプリケーションデータに画像処理を施した画像データを印刷するとともに、印刷データに付加された編集したアプリケーションデータをファイルサーバ2000に保存し、さらに当該編集したアプリケーションデータに関連付けて画像データをファイルサーバ2000に保存する。これにより、画像形成装置700で印刷の実行とともに保存されたアプリケーションデータを再度編集して印刷することができるため、アプリケーションデータを再利用する際の利便性を向上させることができる。
さらに、本実施形態の情報処理システムは、複数の画像形成装置から構成されている場合、それぞれの画像形成装置から送信されたアプリケーションデータおよび画像データ等の各種データをファイルサーバ2000一箇所で管理することができるため、保存したデータの検索や管理を容易にできる。
第4の実施形態の画像形成装置で実行されるプログラムは、上述した各部(通信制御部701、画像処理部102、印刷制御部103、保存制御部705、取得部106)を含むモジュール構成となっており、実際のハードウェアとしてはCPU(プロセッサ)が上記ROMからプログラムを読み出して実行することにより上記各部が主記憶装置上にロードされ、上記各部が主記憶装置上に生成されるようになっている。また、例えば、上述した各部の機能のうちの一部または全部が専用のハードウェア回路で実現されてもよい。
(第5の実施形態)
第4の実施形態の情報処理システムでは、情報処理装置から印刷データにアプリケーションデータが付加された印刷処理要求データが送信されると、画像形成装置はアプリケーションデータを印刷するとともに、付加されたアプリケーションデータおよび印刷画像である画像データを関連付けてファイルサーバに保存するものであった。これに対し、第5の実施形態の情報処理システムでは、ユーザが情報処理装置から画像形成装置にログインした場合に、当該ユーザの権限によって付加されたアプリケーションデータおよび画像データをファイルサーバに保存する。
第5の実施形態の情報処理システムの全体構成は第4の実施形態と同様であり、画像形成装置および情報処理装置のハードウェア構成については、第1の実施形態と同様であるため、説明を省略する。
まず、情報処理装置1000の機能構成について図を用いて説明する。図24は、第5の実施形態の情報処理装置の機能構成を示すブロック図である。図24に示すように、情報処理装置1000は、通信制御部1001と、表示制御部1002と、入力受付部1003と、文書作成アプリケーション210と、を備えている。文書作成アプリケーション210は、第1の実施形態と同様である。
表示制御部1002は、表示装置56に各種情報を表示するものである。本実施形態では、例えば、表示制御部1002は、文書作成アプリケーション210で文書を作成する際のアプリケーションデータや、画像形成装置900に対する情報処理装置1000の認証を行うためにユーザ識別情報の入力を受け付けるログイン画面、ユーザからの印刷指示の入力を受け付けるための印刷画面、印刷設定の入力を受け付けるための印刷設定画面を表示装置56に表示する。
図25は、ログイン画面の一例を示す模式図である。図25に示すログイン画面ではユーザ名の入力欄S11、およびパスワードの入力欄S12が設けられている。画像形成装置900からログイン要求を受信した場合、ユーザ名の入力欄S11およびパスワードの入力欄S12にそれぞれユーザ識別情報を入力できるようになっている。この例では、入力欄S11に「user1」のユーザ名が表示され、入力欄S12に入力されたパスワードは「******」として6文字分入力されている旨が表示されている。入力されたユーザ識別情報は、画像形成装置900に送信される。
図26は、印刷画面の一例を示す模式図である。図26に示す印刷画面では印刷するアプリケーションデータの選択指定の入力欄S21、および印刷指示を入力する印刷実行ボタンS22が設けられている。この例では、「document1」のアプリケーションデータが指定可能となっている。
入力受付部1003は、入力装置57によってユーザから入力された各種入力を受け付けるものである。本実施形態では、例えば、入力受付部1003は、表示装置56に表示された文書データの作成や編集に関する入力を受け付ける。また、入力受付部1003は、表示装置56に表示されたログイン画面(図25)からユーザ識別情報の入力を受け付けたり、表示装置56に表示された印刷画面(図26)からユーザによる印刷を所望するアプリケーションデータの選択や印刷指示を受け付けたり、印刷設定画面からユーザによる印刷設定を受け付ける。
通信制御部1001は、第1の実施形態の機能に加えて以下の機能を有する。通信制御部1001は、文書作成アプリケーション210によって作成されたアプリケーションデータを印刷する場合、画像形成装置900からログイン要求を受信し、ユーザから入力されたユーザ識別情報を画像形成装置900に送信する。情報処理装置1000が認証成功した場合は、認証成功の旨(ログインした旨)を受信する。
次に、画像形成装置900の機能構成について図を用いて説明する。図27は、第5の実施形態の画像形成装置の機能構成を示すブロック図である。図27に示すように、画像形成装置900は、通信制御部901と、画像処理部102と、印刷制御部103と、認証部904と、保存制御部905と、取得部106とを備えており、ファイルサーバ2000に接続されている。ここで、画像処理部102、印刷制御部103、および取得部106については、第1の実施形態と同様であるため、説明を省略する。
ファイルサーバ2000は、HDDを有し、ネットワーク90を介して他の装置から送信された各種データを受信し、当該HDDに保存する記憶装置である。
通信制御部901は、第1の実施形態の機能に加えて以下の機能を有する。通信制御部901は、情報処理装置1000にログイン要求を送信した後、情報処理装置1000からログインのためのユーザ識別情報を受信し、認証に成功した場合は、認証成功の旨(ログインした旨)を情報処理装置1000に送信する。また、通信制御部901は、ネットワーク90を介して接続されたファイルサーバ2000との間で各種データの通信制御を行う。本実施形態では、通信制御部901は、ファイルサーバ2000との間でアプリケーションデータや画像データ等の通信制御を行う。
認証部904は、情報処理装置1000から受信したユーザ識別情報(例えば、ユーザ名およびパスワード)と、記憶部に記憶されているユーザ識別情報とを照合して一致するか否かにより情報処理装置1000の認証を行う。受信したユーザ識別情報と記憶されているユーザ識別情報が一致する場合(認証成功の場合)は、情報処理装置1000のユーザはアプリケーションデータを印刷し、かつ保存することができる。
保存制御部905は、各種データを画像形成装置900のHDDやファイルサーバ2000のHDDに保存する制御を行う。具体的には、保存制御部905は、認証が成功してログインした情報処理装置1000から受信した印刷データによる印刷の実行とともに、当該印刷データに付加されたアプリケーションデータをユーザごとにファイルサーバ2000のHDDに保存する。さらに、保存制御部905は、アプリケーションデータの保存とともに、アプリケーションデータの画像データをアプリケーションデータに関連付けてファイルサーバ2000のHDDに保存する。
次に、本実施形態の情報処理システムにおいて、アプリケーションデータを保存する処理の流れについて説明する。図28は、情報処理システムにおけるアプリケーションデータの保存処理の流れを示すシーケンス図である。
図28では、図9と同様に、ユーザ識別情報「user1」により識別されるユーザによって情報処理装置1000においてアプリケーションデータを生成し、図5の印刷処理要求データを用いて印刷および保存を行う例を示す。
まず、情報処理装置の文書作成アプリケーション210の文書作成部211は、アプリケーションデータ「document1.doc」を作成する(ステップS151)。そして、入力受付部1003がユーザから印刷指示、印刷設定の入力を受け付けた場合、データ生成部213は、印刷データを生成し、当該印刷データにアプリケーションデータを付加した印刷処理要求データ(図5参照)を生成する(ステップS152)。
通信制御部1001は、生成された印刷処理要求データを画像形成装置900に送信する(ステップS153)。画像形成装置900の通信制御部901は、受信した印刷処理要求データを一時保存する(ステップS154)。そして、通信制御部901は、情報処理装置1000にログイン要求を送信する(ステップS155)。
情報処理装置1000の通信制御部1001がログイン要求を受信すると、表示制御部1002がログイン画面を表示し、入力受付部1003がユーザからのユーザ識別情報の入力を受け付ける。そして、通信制御部1001は、受け付けたユーザ識別情報を画像形成装置900に送信する(ステップS156)。
画像形成装置900の通信制御部901がユーザ識別情報を受信すると、認証部904は、受信したユーザ識別情報と記憶されているユーザ識別情報とを照合することによって情報処理装置1000の認証を行う。認証に成功した場合、通信制御部901は、認証成功の旨を情報処理装置1000に送信し(ステップS157)、ユーザがログインしたことになる。
ユーザが画像形成装置900にログインすると、画像処理部102は、一時保存されているアプリケーションデータに画像処理を施した画像データを生成する。そして、印刷制御部103は、生成された画像データの印刷を実行する(ステップS158)。
また、アプリケーションデータの印刷の実行とともに、保存制御部905は、受信した印刷処理要求データに付加されたアプリケーションデータを、フォルダ「/home/user1/20160825」の下に、ファイル「document1_125023.doc」として、ファイルサーバ2000のHDDに保存する(ステップS159)。さらに、保存制御部905は、アプリケーションデータと印刷画像である画像データ「document1_125023.pdf」とを関連付けてファイルサーバ2000のHDDに保存する(ステップS160)。
このように、本実施形態の情報処理システムは、情報処理装置1000で生成した印刷データにアプリケーションデータを付加して、画像形成装置900に送信する。画像形成装置900は、情報処理装置1000のユーザがログインした場合、アプリケーションデータに画像処理を施した画像データを印刷するとともに、印刷データに付加されたアプリケーションデータをファイルサーバ2000に保存し、さらに当該アプリケーションデータに関連付けて画像データをファイルサーバ2000に保存する。その後、情報処理装置1000は、画像形成装置900にアプリケーションデータおよび画像データのファイルリストから目的のアプリケーションデータの取得要求を送信して、ファイルサーバ2000から目的のアプリケーションデータを取得する。情報処理装置1000は、取得したアプリケーションデータを編集し、印刷データに編集したアプリケーションデータを付加して、画像形成装置900に送信する。そして、画像形成装置900は、編集したアプリケーションデータに画像処理を施した画像データを印刷するとともに、印刷データに付加された編集したアプリケーションデータをファイルサーバ2000に保存し、さらに当該編集したアプリケーションデータに関連付けて画像データをファイルサーバ2000に保存する。これにより、画像形成装置900で印刷の実行とともに保存されたアプリケーションデータを再度編集して印刷することができるため、アプリケーションデータを再利用する際の利便性を向上させることができる。
さらに、本実施形態の情報処理システムは、複数の画像形成装置から構成されている場合、それぞれの画像形成装置から送信されたアプリケーションデータおよび画像データ等の各種データをファイルサーバ2000一箇所で管理することができるため、保存したデータの検索や管理を容易にできる。また、ログインした情報処理装置1000からのアプリケーションデータおよび画像データ等をファイルサーバ2000に保存するため、セキュリティを損なうことなくアプリケーションデータを再利用する際の利便性を向上させることができる。
第5の実施形態の画像形成装置で実行されるプログラムは、上述した各部(通信制御部901、画像処理部102、印刷制御部103、認証部904、保存制御部905、取得部106)を含むモジュール構成となっており、実際のハードウェアとしてはCPU(プロセッサ)が上記ROMからプログラムを読み出して実行することにより上記各部が主記憶装置上にロードされ、上記各部が主記憶装置上に生成されるようになっている。また、例えば、上述した各部の機能のうちの一部または全部が専用のハードウェア回路で実現されてもよい。
なお、本実施形態の画像形成装置で実行されるプログラムは、ROM等に予め組み込まれて提供される。本実施形態の画像形成装置で実行されるプログラムは、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルでCD−ROM、フレキシブルディスク(FD)、CD−R、DVD(Digital Versatile Disk)等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録して提供するように構成してもよい。
さらに、本実施形態の画像形成装置で実行されるプログラムを、インターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供するように構成してもよい。また、本実施形態の画像形成装置で実行されるプログラムをインターネット等のネットワーク経由で提供または配布するように構成してもよい。
なお、上記実施形態の画像形成装置は、コピー機能、プリンタ機能、スキャナ機能およびファクシミリ機能のうち少なくとも2つの機能を有する複合機、複写機、プリンタ、スキャナ装置、ファクシミリ装置等、画像を出力する画像形成装置であればいずれにも適用することができる。
また、上記の実施形態では、出力の一例としてアプリケーションデータを印刷する例を示したが、これに限定されることはない。すなわち、例えば、アプリケーションデータを画像形成装置のディスプレイ等の表示装置に表示する場合や、アプリケーションデータを画像形成装置から他の装置に送信する場合にも適用することができる。