JP2019075448A - 壁掛け型電子装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】筐体内に換気用の空気通路を設けることなく、外観と放熱性とが良好になる薄型の壁掛け型電子装置を提供する。【解決手段】壁掛け型電子装置1は、箱状の筐体3と、筐体3の内部に収容された冷却を要する複数の電子部品とを備える。筐体3は、支持壁2に沿う後壁11と、前壁12と、上壁13と、下壁14と、一対の側壁15とを備える。側壁15は、側方に向けて開放される形状でこの側壁15の下端から上端まで上下方向に延びる溝31を有している。【選択図】図1

Description

本発明は、冷却構造を有する箱状の筐体を備えた壁掛け型電子装置に関する。
従来、建物の設備管理や、警報の監視などを行うための装置として、壁掛け型の電子装置がある。この壁掛け型の電子装置は、箱状の筐体を備えており、上下方向に延びる支持壁に壁掛けの状態で取付けられることが多い。この「壁掛けの状態」とは、筐体の後壁の外面(後面)が支持壁に重なる状態である。
この種の壁掛け型電子装置は、筐体内の電子部品を冷却する冷却構造を備えている。この冷却構造としては、放熱式の冷却構造と、特許文献1に開示されているような換気式の冷却構造とがある。
放熱式の冷却構造においては、電子部品の熱が筐体内の空気や筐体内の部材などを介して筐体に伝達され、この筐体から大気中に放散される。壁掛け式の電子装置は、筐体の上面や底面にケーブルが通され、前面に表示・操作領域が設けられることが多い。このため、放熱式の冷却構造が採られる場合は、主に筐体の側面が放熱面になる。
一方、換気式の冷却構造においては、主に筐体の側壁に筐体の内外を連通する通気口が設けられ、電子部品と熱交換して昇温した筐体内の空気がこの通気口を通って大気中に流出する。特許文献1に開示されている通気口は、筐体の側壁に形成された複数のスリットによって構成されている。
ところで、壁掛け型の電子装置においては、支持壁からの突出量が可及的少なくなるように、前後方向の厚みを薄くすることが望まれている。
特開平9−69196号公報
放熱式の冷却構造では、筐体が上下方向に長く形成された場合に問題が生じる。筐体が上下方向に長くなると、側壁からなる放熱面が上下方向に長く形成されることになる。放熱面に接触した空気は、放熱面と熱交換して温度が上昇するために、側壁に沿って上方に向けて流れる。放熱面が上下方向に長いと、この空気と放熱面とで熱交換される距離が長くなり、側壁の上部に達する空気が高温になってしまう。このため、温度が相対的に高くなる側壁の上部を温度上昇後の空気で冷却しなければならず、側壁の放熱効率が低下してしまう。
また、特許文献1に示すような換気式の冷却構造では、筐体の通気口によって筐体の外観が損なわれてしまうという問題がある。
さらに、この換気式の冷却構造を採用した壁掛け型電子装置においては、筐体の前後方向の厚みを薄くすると、通気口を小さく形成したり、通気口の数を減らさなければならない。このような場合には、筐体内の電子部品を冷却できなくなるおそれがある。この冷却の問題を解消するためには、筐体内に換気用ファンを設けることが考えられる。
しかし、換気ファンを使用すると、冷却の問題が解消される反面、換気用ファンの風切り音が騒音になったり、換気ファンにも寿命があるために定期的に換気用ファンのメンテナンスを行なわなければならないなど、新たな問題が生じる。
筐体の外観が損なわれることなく冷却性を高くするためには、筐体内の中央部に換気用の空気通路を設けることも考えられる。しかし、この構成を採ると、筐体に空気通路の壁を取付けなければならないために著しくコストアップになるし、筐体内の電子部品の収容スペースが狭くなってしまう。
本発明の目的は、筐体内に換気用の空気通路を設けることなく、外観と放熱性とが良好になる薄型の壁掛け型電子装置を提供することである。
この目的を達成するために、本発明に係る壁掛け型電子装置は、上下方向に延びる支持壁に取付けられる箱状の筐体と、前記筐体の内部に収容された冷却を要する複数の電子部品とを備え、前記筐体は、前記支持壁に沿う後壁と、この後壁と対向する前壁と、これらの後壁および前壁の上端どうしを接続する上壁と、前記後壁および前記前壁の下端どうしを接続する下壁と、前記後壁および前記前壁の左右方向の両端どうしを接続する一対の側壁とを備え、前記側壁は、側方に向けて開放される形状でこの側壁の下端から上端まで上下方向に延びる溝を有しているものである。
本発明は、前記壁掛け型電子装置において、前記筐体は、前記後壁を含むケースと、前記前壁を含む蓋体とによって前後方向に2分割されて形成され、前記溝は、前記ケースによって形成された第1の溝壁と、前記蓋体によって形成された第2の溝壁とによって形成されていてもよい。
本発明は、前記複数の電子部品は、前記ケースと前記蓋体とにそれぞれ少なくとも1つずつ取付けられ、前記ケースに取付けられた電子部品と、前記蓋体に取付けられた電子部品とは、前記筐体内で装置前側と装置後側とに振り分けられる位置であって、上下方向において互いに離間する位置に配置されていてもよい。
本発明は、前記壁掛け型電子装置において、前記溝は、断面V字状に形成されていてもよい。
本発明に係る壁掛け型電子装置において、筐体内の電子部品の熱は、筐体内の空気を介して筐体に間接的に伝達されたり、筐体との接続部分を介して熱伝導によって筐体に伝達される。このように筐体に伝達された熱は、筐体の外面から大気中に放散される。
筐体の側壁の放熱面積は、溝が形成されている分だけ、溝が形成されていない場合と較べて増加する。このため、側壁から大気中への放熱量は、側壁に溝が形成されていない場合より増える。
この側壁に筐体内の電子部品の熱が伝達され、側壁の温度が上昇すると、側壁の外面に接触した空気(大気)が温度上昇に伴って上方へ流れる。そして、側壁の溝を流路として高さ方向に自然対流が発生する。この自然対流により、筐体の下端部の近傍の相対的に温度が低い空気が溝内に誘引され、この溝に沿って筐体の上部に導かれる。すなわち、相対的に温度が低い空気が側壁の下端部から上端に向けて流れるようになり、側壁から大気中への放熱が促進される。
側壁の熱が大気中に放熱されて側壁が冷却されることにより、筐体の温度およびこの筐体に触れる筐体内の空気の温度が低下する。このため、筐体と電子部品との接続部分を介して電子部品から熱が奪われるとともに、温度が低い空気が電子部品に接触することによって、電子部品が冷却される。
したがって、本発明においては、筐体の前後方向の厚みが薄い場合であっても、側壁からの放熱量が増えることと、溝を流路とする自然対流で側壁からの放熱が促進されることとによって側壁が冷却され、筐体内の電子部品を効率よく冷却することができる。この冷却は、側壁に通気口を設けることなく行うことができる。
この結果、本発明によれば、外観と放熱性とが良好な薄型の壁掛け型電子装置を提供することができる。
本発明に係る壁掛け型電子装置の斜視図である。 筐体の上方から見た断面図である。 筐体の上方から見た断面図である。 筐体の溝部分を拡大して示す断面図である。 筐体の側方から見た断面図である。 ケースの正面図である。 扉の正面図である。 筐体の側面図である。 扉を開いた壁掛け型電子装置の斜視図である。 筐体内の電子部品の位置を示す正面図である。 筐体内の電子部品を示す側面図である。 筐体側部の流速分布を示す模式図である。 筐体側部の温度分布を示す模式図である。 溝の他の実施の形態を示す筐体の平面図である。 溝の他の実施の形態を示す筐体の平面図である。
以下、本発明に係る壁掛け型電子装置の一実施の形態を図1〜図13を参照して詳細に説明する。
図1に示す壁掛け型電子装置1は、上下方向に延びる支持壁2に取付けられている。この実施の形態による壁掛け型電子装置1は、例えばビル設備の監視、管理などを行う監視盤として使用することができる。この実施の形態においては、便宜上、壁掛け型電子装置1から支持壁2に向かう方向を後方とし、この方向とは反対の方向を前方として説明する。また、図1において左に向かう方向を左方とし、図1において右に向かう方向を右方として説明する。
この壁掛け型電子装置1は、箱状の筐体3と、この筐体3の前面3aの上部に露出する表示・操作器4を含む複数の冷却を要する電子部品5(図9参照)などを備えている。
筐体3は、図1に示すように、支持壁2に沿う後壁11と、この後壁11と対向する前壁12と、これらの後壁11と前壁12との間で前後方向に延びる上壁13、下壁14および左右一対の側壁15,15などを有している。上壁13は、後壁11および前壁12の上端どうしを接続している。下壁14は、後壁11および前壁12の下端どうしを接続している。側壁15は、後壁11および前壁12の左右方向の両端どうしを接続している。
この実施の形態による筐体3は、後壁11を含むケース16と、前壁12を含む扉17とによって前後方向に2分割されて形成されている。このため、上壁13、下壁14および側壁15は、それぞれケース16側の上壁後部13a、下壁後部14aおよび側壁後部15aと、扉17側の上壁前部13b、下壁前部14bおよび側壁前部15bとによって構成されている。
ケース16は、後壁11を底として前方に向けて開口する有底角筒状に形成されている。この実施の形態によるケース16は、金属製の板材料を折り曲げて所定の形状に形成されている。ケース16の4箇所の角部、すなわち上壁後部13aと側壁後部15aとの接続部分と、下壁後部14aと側壁後部15aとの接続部分とは、それぞれ隙間が生じることがないように密着している。
ケース16の上壁後部13aと下壁後部14aには、図示してはいないが、外部配線を通すための貫通穴が形成される。
ケース16の側壁後部15aは、図2に示すように、後壁11から前方に後壁11とは垂直に延びる基部21と、この基部21の前端から傾斜して延びる先端部22とによって形成されている。先端部22は、前方に向かうにしたがって次第にケース16の左右幅が狭くなるように、所定の角度αだけ傾斜している。この実施の形態による傾斜角度αは30度である。このように先端部22が傾斜していることにより、ケース16内の左右方向の両端部であって後部に前方からは見え難い隠れスペースSが生じる。この隠れスペースSには、図示してはいないが、外部配線やその他の配線類を収容することができる。
扉17は、図2〜図5および図7に示すように、前壁12と、上壁前部13bと、下壁前部14bと、側壁前部15bと、前壁12の後方で前壁12と平行に延びる枠状の補強壁23とを有しており、ケース16の右側の側壁後部15aにヒンジ24を介して取付けられている。この扉17は、金属製の板材を折り曲げて所定の形状に形成されている。この実施の形態においては、扉17が本発明でいう「蓋体」に相当する。
補強壁23は、上壁前部13bに接続された補強壁上部23a(図5参照)と、下壁前部14bに接続された補強壁下部23b(図5参照)と、左右一対の側壁前部15bにそれぞれ接続された補強壁側部23c(図2参照)とによって、方形の枠状に形成されている。
ヒンジ24は、ケース16の右側に位置する側壁後部15aの先端部22と、扉17の右側に位置する側壁前部15bとの間に介装されており、上下方向に延びる支軸24a(図2,3参照)を中心にして扉17をケース16に対して水平方向へ揺動自在に支持している。支軸24aは、扉17の内方に配置されている。
ヒンジ24のケース16側の端部は、上述した先端部22に突設された取付座25(図6参照)に取付られている。ヒンジ24の扉17側の端部は、扉17の右側の端部に溶接されている。この実施の形態によるヒンジ24は、筐体3の上下方向の2箇所に配置されている。これらのヒンジ24を介してケース16に取付けられた扉17は、図2に示すように、ケース16の前端部に重なる閉位置と、図3に示すように、ケース16から前方に離間した開位置との間で揺動する。扉17が閉位置に位置付けられる(扉17が閉じる)ことによりケース16の開口部分が扉17によって閉塞される。扉17が開位置に位置付けられる(扉17が開く)ことによって、ケース16が前方に向けて広く開放される。
扉17の補強壁23は、図2に示すように、扉17が閉じている状態でケース16の前端に接触する。この前端とは、上壁後部13aの前端、下壁後部14aの前端、左右一対の側壁後部15aの前端などである。側壁後部15aの先端部22と、扉17の側壁前部15bに接続されている補強壁側部23cとは、図2に示すように、扉17が閉じた状態において、側方に向けて開放される断面V字状の溝31を形成する。
この溝31は、図4に示すように、先端部22からなる第1の溝壁31aと、補強壁側部23cからなる第2の溝壁31bとによって形成されている。この溝31は、図8に示すように、筐体3の側壁15の下端から上端まで上下方向に延びている。
筐体3内に設けられている電子部品5は、図9〜図11に示すように、ケース16に取付けられた電源装置32、コントローラ33およびブレーカ34と、扉17に取付けられた表示・操作器4および信号線用接続装置35などである。
ケース16側の電源装置32、コントローラ33およびブレーカ34は、ケース16の後壁11に沿う1枚の支持板36にそれぞれ取付けられており、この支持板36を介してケース16に搭載されている。電源装置32は、ケース16内の下端部であって、左側の端部に配置されている。コントローラ33は、ケース16内の上下方向の中央部であって、左右方向において右側に偏った位置に配置されている。ブレーカ34は、コントローラ33の左側にコントローラ33と並べて配置されている。
扉17側の表示・操作器4と信号線用接続装置35は、扉17の前壁12に取付けられている。表示・操作器4は、前壁12に形成された穴37(図5参照)に通されて前端が筐体3の前面3aに露出する状態で前壁12の上端部に固定されている。信号線用接続装置35は、前壁12の下端部であって、右側の端部に固定されている。
これらのケース16に取付けられた電源装置32、コントローラ33およびブレーカ34と、扉17に取付けられた表示・操作器4および信号線用接続装置35とは、図11に示すように、筐体3内で装置前側と装置後側とに振り分けられる位置に配置されている。
詳述すると、ケース16に設けられている電源装置32、コントローラ33およびブレーカ34は、後壁11に沿う支持板36から前方へ向けて突出しており、装置後側に振り分けられるように配置されている。これらの電源装置32、コントローラ33およびブレーカ34と、扉17の前壁12との間にはそれぞれ隙間S1〜S3が形成されている。
扉17に設けられている表示・操作器4と信号線用接続装置35とは、扉17の前壁12から後方へ向けて突出しており、装置前側に振り分けられるように配置されている。これらの表示・操作器4および信号線用接続装置35と支持板36との間には、それぞれ隙間S4,S5が形成されている。
また、ケース16側のコントローラ33およびブレーカ34と、扉17側の表示・操作器4および信号線用接続装置35とは、上下方向において互いに離間する位置に配置されている。詳述すると、表示・操作器4は、コントローラ33およびブレーカ34より上方に離間する位置に配置されている。信号線用接続装置35は、コントローラ33およびブレーカ34より下方に離間する位置に配置されている。
電源装置32は、コントローラ33およびブレーカ34と同様に装置後側に振り分けられるように配置されているが、コントローラ33およびブレーカ34より下方に離間する位置に配置されている。
冷却を要する電子部品5がこのように配置されていることにより、図10および図11中に矢印で示すように、筐体3内で空気が対流するときの空気の流路が電子部品どうしの間および電子部品と筐体3との間に形成される。この流路は、ケース16側の電源装置32、コントローラ33およびブレーカ34の前方と、扉17側の表示・操作器4および信号線用接続装置35の後方とを通って上下方向に延びるように形成される。
このように構成された壁掛け型電子装置1においては、使用時に筐体3内の電子部品5が発熱する。ケース16側の電子部品5、すなわち電源装置32、コントローラ33およびブレーカ34などの熱は、筐体3内の空気や支持板36を介して筐体3に間接的に伝達される。扉17側の電子部品5、すなわち表示・操作器4、信号線用接続装置35などの熱は、筐体3内の空気を介して筐体3に間接的に伝達されるとともに、筐体3の前壁12に直接伝達される。
これらの電子部品の熱で温度が上昇した筐体3内の空気は、筐体3内に形成されている流路を通って筐体3内で上に向けて流れる。このように空気が流れるときに筐体3と接触することにより、空気の熱が筐体3に伝達される。
筐体3に伝達された熱は、筐体3の各壁の外面から大気中に放散される。筐体3の側壁15の放熱面積は、溝31が形成されている分だけ、溝31が形成されていない場合と較べて増加する。このため、側壁15から大気中への放熱量は、側壁15に溝31が形成されていない場合より増える。
この側壁15に筐体3内の電子部品5の熱が伝達され、側壁15の温度が上昇すると、側壁15の外面に接触した筐体外の空気の温度が上昇し、この空気が温度上昇に伴って上昇する。そして、いわゆる煙突効果により、側壁15の溝31を流路として高さ方向に自然対流が発生する。
この自然対流により、図12中に矢印で示すように、筐体3の下端部の近傍の相対的に温度が低い空気が溝31内に誘引され、溝31に沿って筐体3の上部に導かれる。自然対流が生じているときに側壁15の近傍を上昇する空気の速度を解析したところ、図12中にハッチングで示すような流速分布になっていることが判った。図12においては、ハッチングの間隔が短くなればなるほど流速が高いことを示している。図12に示すように、自然対流が生じることにより、側壁15の下端部の近傍の空気が溝31に沿って上昇し、煙突効果によって、上昇するにしたがって流速が徐々に高くなることが判る。このように相対的に温度が低い空気が側壁15の下端部から上端に向けて流れるようになり、側壁15から大気中への放熱が促進される。
自然対流が生じているときの側壁近傍の温度を解析したところ、図13中にハッチングで示すような温度分布になっていることが判った。図13においては、ハッチングの間隔が短くなればなるほど温度が高いことを示している。図13に示すように、自然対流が生じることにより、溝31に沿って低温な空気が上昇し、側壁15の近傍の空気の温度が上昇することが判る。側壁15の近傍の空気の温度が上昇することは、側壁15の温度が低下していることを意味する。
側壁15の熱が大気中に放熱されて側壁15が冷却されることにより、筐体3の温度が低下するとともに、これに触れる筐体3内の空気の温度も低下するために、電子部品5が冷却される。
したがって、この実施の形態においては、筐体3の前後方向の厚みが薄い場合であっても、側壁15からの放熱量が溝31によって増えることと、溝31を流路とする自然対流により側壁15からの放熱が促進されることとによって、側壁15が冷却されて筐体3内の電子部品を効率よく冷却することができる。この冷却は、側壁15に通気口を設けることなく行うことができる。
この結果、この実施の形態によれば、外観と放熱性とが良好な薄型の壁掛け型電子装置1を提供することができる。
この実施の形態による壁掛け型電子装置1を試作して電子部品5の表面温度を測定した結果、溝31が設けられていない場合と較べて温度が約2℃〜3℃低くなることが判った。
この実施の形態による筐体3は、後壁11を含むケース16と、前壁12を含む扉17とによって前後方向に2分割されて形成されている。側壁15の溝31は、ケース16の先端部22からなる第1の溝壁31aと、扉17の補強壁側部23cからなる第2の溝壁31bとによって形成されている。
この実施の形態によれば、側壁15の溝31がケース16と扉17との境界部分に形成されるから、筐体3の外観に溝31が表れ難くなる。このため、外観がより一層良好な壁掛け型電子装置を提供することができる。
この実施の形態による溝31は、ケース16と扉17との境界部分に断面V字状に形成されている。このため、扉17を開くことにより、溝31の第2の溝壁31bが第1の溝壁31aから分かれて離間するから、筐体3内の隠れスペースSで作業をする場合に、傾斜している第1の溝壁31aに沿って作業者(図示せず)が手を入れ易い。
この実施の形態による筐体3内の複数の電子部品5は、ケース16と扉17とにそれぞれ複数個ずつ取付けられている。ケース16に取付けられた電子部品5(電源装置32、コントローラ33およびブレーカ34)と、扉17に取付けられた電子部品5(表示・操作器4および信号線用接続装置35)とは、筐体3内で装置前側と装置後側とに振り分けられる位置であって、上下方向において互いに離間する位置に配置されている。
このため、筐体3内で空気が対流するときの空気の流路が電子部品5どうしの間および電子部品5と筐体3との間に形成される。この流路は、ケース16側の電子部品5の前方と、扉17側の電子部品5の後方とを通って上下方向に延びるように形成される。このように空気の流路が形成されることにより、電子部品5によって暖められた筐体3内の空気が電子部品5どうしの間を通って流れ易くなる。この結果、筐体3内で空気が循環し易くなって筐体3内の空気と筐体3とで熱交換が行われ易くなる。
したがって、電子部品5をより一層効率よく冷却することが可能な壁掛け型電子装置を提供することができる。
この実施の形態による側壁15の溝31は、断面V字状に形成されている。断面V字状の溝31は、筐体3の側壁15を構成する板材料(この実施の形態では側壁後部15a)を曲げて形成することが可能である。このため、筐体3のコストアップを可及的少なくなるように抑えながら、溝31を筐体3に設けることができる。
この実施の形態による壁掛け型電子装置1は、通気口が設けられていないために外観が単純になり、両側壁15が溝31によって絞られた形状に形成されている。このため、冷却を行うことに起因して減少する内部収納スペースを最小にできるとともに、前後方向に薄く見える外観となる。
この実施の形態においては、冷却を要する電子部品5がケース16と扉17とにそれぞれ複数個ずつ取付けられている例を示した。しかし、冷却を要する電子部品5をケース16側に一つだけ設けて扉17側に複数個設けたり、冷却を要する電子部品5をケース16側に複数個設けて扉17側に一つだけ設けることができる。また、冷却を要する電子部品5をケース16側と扉17側にそれぞれ一つずつ設けることもできる。
上述した実施の形態においては、溝31の第1の溝壁31a(先端部22)の前後方向に対する傾斜角度αを30度とする例を示した。しかし、この傾斜角度αは、適宜変更することができる。また、溝31の第2の溝壁31bも第1の溝壁31aと同様に前後方向に対して傾斜させることも可能である。
溝31の断面形状は、この実施の形態に示したV字状に限定されることはない。すなわち、図14に示すように、溝31の断面形状を矩形状に形成することができるし、図示してはいないが、一つの側壁15に溝31を複数設けることも可能である。また、溝31は、ケース16と扉17との境界に設ける他に、図15に示すように、ケース16の側壁後部15aのみに設けることも可能である。
1…壁掛け型電子装置、2…支持壁、3…筐体、5…電子部品、11…後壁、12…前壁、13…上壁、14…下壁、15…側壁、16…ケース、17…扉、31…溝、31a…第1の溝壁、31b…第2の溝壁。

Claims (4)

  1. 上下方向に延びる支持壁に取付けられる箱状の筐体と、
    前記筐体の内部に収容された冷却を要する複数の電子部品とを備え、
    前記筐体は、前記支持壁に沿う後壁と、この後壁と対向する前壁と、これらの後壁および前壁の上端どうしを接続する上壁と、前記後壁および前記前壁の下端どうしを接続する下壁と、前記後壁および前記前壁の左右方向の両端どうしを接続する一対の側壁とを備え、
    前記側壁は、側方に向けて開放される形状でこの側壁の下端から上端まで上下方向に延びる溝を有していることを特徴とする壁掛け型電子装置。
  2. 請求項1記載の壁掛け型電子装置において、
    前記筐体は、前記後壁を含むケースと、前記前壁を含む蓋体とによって前後方向に2分割されて形成され、
    前記溝は、
    前記ケースによって形成された第1の溝壁と、
    前記蓋体によって形成された第2の溝壁とによって形成されていることを特徴とする壁掛け型電子装置。
  3. 請求項2記載の壁掛け型電子装置において、
    前記複数の電子部品は、
    前記ケースと前記蓋体とにそれぞれ少なくとも1つずつ取付けられ、
    前記ケースに取付けられた電子部品と、前記蓋体に取付けられた電子部品とは、前記筐体内で装置前側と装置後側とに振り分けられる位置であって、上下方向において互いに離間する位置に配置されていることを特徴とする壁掛け型電子装置。
  4. 請求項1ないし請求項3のうちいずれか一つに記載の壁掛け型電子装置において、
    前記溝は、断面V字状に形成されていることを特徴とする壁掛け型電子装置。
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