JP2019075410A - 回路基板およびその製造方法 - Google Patents

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Michihiro Mita
倫広 三田
祐一 川戸
Yuichi Kawato
祐一 川戸
英俊 有村
Hidetoshi Arimura
英俊 有村
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Abstract

【課題】 液晶ポリマーまたはガラスエポキシ樹脂を基板に用いる場合に導電膜の密着性を向上させることができる回路基板およびその製造方法を提供する。【解決手段】 回路基板は、液晶ポリマーまたはポリイミドの基板と、前記基板上に形成され、熱可塑性ポリイミド樹脂およびエポキシ樹脂を含む樹脂層と、前記樹脂層上に形成され、金属微粒子の光焼成によって形成された導電膜と、を備える。【選択図】 図1

Description

本件は、回路基板およびその製造方法に関する。
従来から、銅箔から成る回路をフォトリソグラフィによって基板上に形成した回路基板(プリント基板)がある。フォトリソグラフィは、銅箔をエッチングする工程を有し、エッチングで発生する廃液の処理等にコストがかかる。
エッチングを要しない技術として、金属微粒子(金属ナノ粒子)を分散媒中に含有する金属微粒子分散液(金属インク)を用いて基板上に導電膜(導電性フィルム)を形成する方法が知られている。この方法では、金属微粒子分散液の液膜が基板上に形成され、液膜が乾燥され、金属微粒子から成る皮膜が形成される。この皮膜が光焼成されてバルク化し、導電膜が形成される。基板は、光のエネルギを吸収した金属微粒子の発熱に耐えるように、ガラスやポリイミド等、非熱可塑性の基材から成る。
この導電膜は、電気抵抗が低く、粘着テープで剥がれない程度に基板との密着性を有する。しかしながら、電気抵抗をさらに低くするために導電膜の膜厚を増大させようとすると、導電膜が剥離し易くなることが懸念される。
そこで、非熱可塑性基材上に、熱可塑性樹脂を形成し、当該熱可塑性樹脂上に銅微粒子によって皮膜を形成し、当該皮膜を光焼成することによって、導電膜の基板への密着性を向上させる技術が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2014−11199号公報
ところで、基板として、汎用性の高い液晶ポリマーまたはポリイミドを用いることが望まれている。
しかしながら、特許文献1の技術では、液晶ポリマーまたはポリイミドを基板に用いる場合にどのような樹脂を用いれば導電膜の密着性が向上するか、具体的には開示されていない。また、特許文献1の技術では、例えばポリイミド基板と導電膜との密着力が不足する場合があり、より実用レベルの密着性が望まれている。
本件は上記課題に鑑みなされたものであり、液晶ポリマーまたはポリイミドを基板に用いる場合に導電膜の密着性を向上させることができる回路基板およびその製造方法を提供することを目的とする。
本発明に係る回路基板は、液晶ポリマーまたはポリイミドの基板と、前記基板上に形成され、熱可塑性ポリイミド樹脂およびエポキシ樹脂を含む樹脂層と、前記樹脂層上に形成され、金属微粒子の光焼成によって形成された導電膜と、を備えることを特徴とする。前記熱可塑性ポリイミド樹脂の軟化点は、90℃以上180℃以下であり、前記樹脂層において、前記熱可塑性ポリイミドと前記エポキシ樹脂との割合を重量比で8:2〜4:6としてもよい。前記導電膜上に、めっき層を備えていてもよい。前記金属微粒子は、銅微粒子としてもよい。
本発明に係る回路基板の製造方法は、液晶ポリマーまたはポリイミドの基板上に、熱可塑性ポリイミド樹脂およびエポキシ樹脂を含む樹脂層を形成する工程と、金属微粒子分散液を用いて前記樹脂層上に金属微粒子の皮膜を形成する工程と、前記皮膜を光焼成する工程と、を含むことを特徴とする。前記熱可塑性ポリイミド樹脂の軟化点は、90℃以上180℃以下であり、前記樹脂層において、前記熱可塑性ポリイミドと前記エポキシ樹脂との割合を重量比で8:2〜4:6としてもよい。前記導電膜上に、めっき層を形成する工程を含んでいてもよい。電気めっきまたは無電解めっきによって、前記めっき層を形成してもよい。前記金属微粒子として、銅微粒子を用いてもよい。
本発明によれば、液晶ポリマーまたはポリイミドを基板に用いる場合に導電膜の密着性を向上させることができる回路基板およびその製造方法を提供することができる。
(a)〜(f)は実施形態に係る回路基板の製造方法について例示する図である。
(実施形態)
図1(a)〜図1(f)は、実施形態に係る回路基板の製造方法について例示する図である。図1(a)で例示するように、まず、基板10を準備する。基板10は、液晶ポリマーまたはポリイミドである。液晶ポリマーは、熱可塑性樹脂である。液晶ポリマーとして、例えば、エチレンテレフタレートとパラヒドロキシ安息香酸との重縮合体、フェノールおよびフタル酸とパラヒドロキシ安息香酸との重縮合体、2,6−ヒドロキシナフトエ酸とパラヒドロキシ安息香酸との重縮合体などを用いることができる。ポリイミドは、非熱可塑性樹脂である。
次に、図1(b)で例示するように、基板10上に、熱可塑性ポリイミド樹脂およびエポキシ樹脂を含む溶媒を塗布し、当該溶媒を乾燥させる。それにより、熱可塑性ポリイミド樹脂およびエポキシ樹脂を含む樹脂層20が形成される。熱可塑性ポリイミド樹脂は、軟化点が90℃以上180℃以下の樹脂である。エポキシ樹脂は、熱可塑性ポリイミド樹脂層を維持する目的で使用する。熱可塑性ポリイミド樹脂とエポキシ樹脂との混合割合は重量比で8:2〜2:8である。
次に、図1(c)で例示するように、樹脂層20上に、金属ナノインクの液膜30aを印刷法などによって形成する。金属ナノインクは、金属微粒子40が液中に分散した液体である。金属ナノインクは、金属ナノ粒子と、金属ナノ粒子を含有する少なくとも1種の分散媒と、少なくとも1種の分散剤とを有する。金属ナノ粒子は、例えば、中心粒子径が1nm以上100nm以下の金属微粒子を含む。μmオーダーの中心粒子径を有する金属微粒子がさらに含まれていてもよい。金属微粒子として、銅粒子、金粒子、銀粒子、ニッケル粒子、スズ粒子などを用いることができる。金属微粒子として銅銀、銅錫などの合金粒子などを用いることができる。
分散媒は、特に限定されるものではない。分散媒として、例えば、極性分散媒を用いることができる。極性分散媒として、プロトン性分散媒または非プロトン性分散媒を用いることができる。プロトン性分散媒は、1個のヒドロキシル基を有する炭素数が5以上30以下の直鎖または分岐鎖状のアルキル化合物もしくはアルケニル化合物である。このプロトン性分散媒は、1個以上10個以下のエーテル結合を有してもよく、1個以上5個以下のカルボニル基を有してもよい。炭素数を5以上とすることで、金属微粒子の分散媒中への溶出(腐食)が抑制され、良好な分散安定性が得られる。炭素数を30以下とすることで、分散媒の極性低下が抑制され、分散剤が溶解しやすくなる。
このようなプロトン性分散媒としては、例えば、3−メトキシ−3−メチルブタノール、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノヘキシルエーテル、エチレングリコールモノ−tert−ブチルエーテル、2−オクタノール等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
プロトン性分散媒は、2個以上6個以下のヒドロキシル基を有する炭素数が2以上30以下の直鎖または分岐鎖状のアルキル化合物もしくはアルケニル化合物であってもよい。このプロトン性分散媒は、1個以上10個以下のエーテル結合を有してもよく、1個以上5個以下のカルボニル基を有してもよい。
このようなプロトン性分散媒としては、例えば、2−メチルペンタン−2,4−ジオール、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,5−ペンタンジオール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、グリセリン、ソルビトール等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
比誘電率が30以上の非プロトン性極性分散媒としては、例えば、プロピレンカーボネート、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、ヘキサメチルフォスフォラミド、N−メチルピロリドン、N−エチルピロリドン、ニトロベンゼン、N、N−ジエチルホルムアミド、N、N−ジメチルアセトアミド、フルフラール、γ−ブチロラクトン、エチレンスルファイト、スルホラン、ジメチルスルホキシド、スクシノニトリル、エチレンカーボネート等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
これらの極性分散媒は、1種類を単独で用いても、2種類以上を適宜混合して用いてもよい。
分散剤は、特に限定されるものではない。分散剤として、例えば、少なくとも1個以上の酸性官能基を有する分子量200以上100000以下の化合物またはその塩を用いることができる。分散剤の酸性官能基は、酸性、すなわち、プロトン供与性を有する官能基であり、例えば、リン酸基、ホスホン酸基、スルホン酸基、硫酸基、カルボキシル基などである。これらの分散剤を使用する場合、1種類を単独で用いても、2種類以上を適宜混合して用いてもよい。
上記のように配合された金属ナノインクにおいて、分散剤が酸性官能基を有し、分散媒が極性分散媒であれば、分散剤は分散媒との相溶性を有する。さらに、分散媒がプロトン性分散媒である場合、プロトン供与性を有するので、分散媒分子間で水素結合を形成し、分散剤の酸性官能基と相互作用を及ぼす。分散媒が非プロトン性極性分散媒である場合、プロトン供与性を有しないが、比誘電率が30以上と高いため、分散剤の酸性官能基はプロトン(H)を解離できる。
金属微粒子は、分散剤分子で表面が覆われるので、分散剤と分散媒の静電的相互作用によって分散媒中に分散される。金属微粒子は、粒子径が小さいので、分散剤と分散媒の静電的相互作用が大きければ凝集が防がれ、凝集しなければ、沈降せず、金属ナノインクの分散安定性が高くなる。
プロトン性分散媒は、エーテル結合やカルボニル基を有する場合、極性が大きくなるので、分散剤との相溶性が高くなり、金属ナノインクの分散安定性が高くなる。
次に、液膜30aに対して乾燥処理を行う。乾燥処理によって、図1(d)で例示するように、金属微粒子40が樹脂層20上に残り、金属微粒子40の皮膜30bが樹脂層20上に形成される。
次に、図1(e)で例示するように、皮膜30bに光を照射する。それにより、皮膜30bが光焼成される。光焼成において、皮膜30b内の金属微粒子40の表面酸化皮膜の還元と、金属微粒子40の焼結とが起きる。図1(e)で例示するように、金属微粒子40は、焼結によって互いに溶融し、樹脂層20を介して基板10に溶着する。光焼成は、大気下、室温で行ってもよい。光焼成に用いられる光源は、例えば、キセノンランプである。光源にレーザ装置を用いてもよい。光源から照射される光の照射エネルギは、例えば、0.1J/cm以上、100J/cm以下である。照射時間は、例えば、0.1ms以上、100ms以下である。照射回数は、1回でも複数回の多段照射でもよい。多段照射の場合、照射時間は、インターバルを含めない合計時間である。光の照射によって光焼成された導電膜30cは、バルク化して導電性を有するとともに、樹脂層20を介して基板10に密着する。この導電膜30cは、導電性であれば、電気抵抗(シート抵抗)が高くても構わない。なお、光焼成においては、熱焼成と異なり、焼結体が得られる過程で基板の表面が軟化するため、当該焼結体が基板の表面に食い込むようになる。本実施形態においては、導電膜30cに含まれる金属粒子が樹脂層20の表面に食い込むようになる。例えば、50nm〜300nm程度の食い込みが観察されるようになる。
次に、図1(f)で例示するように、導電膜30cにめっき処理を施すことで、導電膜30c上にめっき層50を形成する。めっき処理として、電気めっき処理または無電解めっき処理を行うことができる。電気めっきにおいては、導電膜30cは、めっき液に浸漬され、シード層としての陰極となる。無電解めっきにおいては、導電膜30cは、めっき液に含まれる還元剤の酸化反応に対して触媒活性なシード層となる。めっき層50が形成されることによって、厚膜化された導電膜60が得られる。
電気めっきの場合には、めっき金属として、銅、ニッケル、錫、クロム、パラジウム、金、ビスマス、コバルト、鉄、銀、鉛、白金、イリジウム、亜鉛、インジウム、ルテニウム、ロジウム等を用いることができるが、これらに限定されない。無電解めっきの場合には、めっき金属として、銅、錫、銀、ニッケル、パラジウム、金等を用いることができるが、これらに限定されない。めっきは合金めっきであってもよい。
ここで、比較形態について説明する。比較形態では、本実施形態とは異なり、樹脂層20を形成せずに、基板10上に金属微粒子40から成る皮膜を形成する。この皮膜の電気抵抗をさらに低くするためには、厚膜化する必要がある。しかしながら、皮膜にめっき処理を施して導電膜を厚膜化すると、厚膜化した導電膜が基板10から剥離し易くなることを、本願発明の発明者が実験によって発見した。
このような、めっき処理によって厚膜化された導電膜の剥離は、下記のような作用によると考えられる。金属微粒子40から成る皮膜を光焼成して形成される導電膜は、光焼成における光の照射エネルギが十分に大きければ、粘着テープで剥がれない程度に基板10との密着性を有する。しかしながら、めっき処理によって厚膜化された導電膜は、めっき層内に残留する内部応力によって、基板10から剥離し易くなる。なお、上記の作用は、実験結果を説明するための一説であり、本発明を限定するものではない。
比較形態に対して、本実施形態のように、液晶ポリマーまたはポリイミドの基板10上に、熱可塑性ポリイミド樹脂およびエポキシ樹脂を含む樹脂層20を形成し、樹脂層20上で光焼成により形成された導電膜30c上にめっき層50を形成して導電膜60を形成すると、実用レベルの密着性が得られて導電膜60が剥離し難くなることを、本願発明の発明者が実験によって発見した。
樹脂層20による導電膜60の密着性の向上は、下記のような作用によると考えられる。樹脂層20に含まれる熱可塑性ポリイミドは同質成分であるので、ポリイミドの基板10に接着する。また、樹脂層20に含まれるエポキシ樹脂は、通常接着剤に使用される成分であるので、液晶ポリマーの基板10と強固に接着する。金属微粒子40から成る皮膜30bが光焼成される時、金属微粒子40は、光のエネルギを吸収して発熱し、焼結が進み導体になる。樹脂層20の表面は、金属微粒子40の発熱により瞬間的に軟化した後に固まり、樹脂層20に接している金属微粒子40は、樹脂層20にくい込むように強く溶着する。樹脂層20に含まれる熱可塑性ポリイミドの軟化点は90℃以上180℃以下が望ましい。熱可塑性ポリイミドの軟化点が90℃より低いと、金属微粒子40の焼結が不十分な状態で、樹脂層20が軟化してしまい、光焼成によって形成された導電膜30cにクラックが入り、連続した皮膜が得られないからである。熱可塑性ポリイミドの軟化点が180℃より高いと、光焼成で、金属微粒子40が樹脂層20に溶着する前に、低抵抗で連続した導電膜30cが得られてしまい、樹脂層20へのくい込みが発生しないからである。樹脂層20に含まれるエポキシ樹脂は、軟化した熱可塑性ポリイミドが流れ出さないように維持するために添加される。樹脂層20に含まれるエポキシ樹脂は、熱可塑性樹脂でなく、樹脂層20と金属微粒子40の密着に寄与しないので、少量の方が良い。光焼成によって形成された導電膜30cは、光焼成によるバルク化が不十分となって金属微粒子40間に隙間が生じても、めっき処理において析出する金属でその隙間が充填されるので、バルク化される。このようなバルク化によって形成された導電膜60は、樹脂層20に強く溶着した金属微粒子40がアンカーとなって、樹脂層20からの剥離が防がれる。なお、上記の作用は、実験結果を説明するための一説であり、本発明を限定するものではない。
(実施例1〜12)
以下、上記実施形態に係る回路基板の製造方法に従って、実験を行った。実施例1〜10では、基板10としてパラヒドロキシ安息香酸性系の液晶ポリマー(プライマテック社製、厚み0.5mm、耐熱300℃)を用いた。実施例11、12では、基板10としてポリイミド、商品名「カプトン150ENA」(東レ・デュポン社製、厚み38μm)を用いた。基板はともに5cm角に切り出し用いた。
樹脂層20の形成用に、熱可塑性ポリイミド樹脂およびエポキシ樹脂を含む溶媒を用いた。熱可塑性ポリイミド樹脂として、荒川化学工業製の商品名「PIAD200」(軟化点約95℃)「PIAD300」(軟化点約140℃)、「PIAD400」(軟化点約175℃)を用いた。エポキシ樹脂として、三菱ガス化学製の商品名「TETRAD-X」を用いた。ポリイミド樹脂とエポキシ樹脂とを任意の重量比率で混合し、シクロヘキサノンで3倍に希釈した。この溶媒を、基板10上にスピンコート法により塗布後、大気雰囲気下100℃〜250℃で30分間乾燥し、膜厚0.3μmの樹脂層20を形成した。
この樹脂層20上に銅微粒子分散液(石原ケミカル株式会社製、商品名「CJ−0104」)をスピンコート法により塗布し、大気雰囲気下80℃で1分間乾燥した後、キセノンランプを用いたフラッシュ照射装置にて光焼成して試料基板を作った。光焼成は、0.5J/cm以上、30J/cm以下のエネルギ範囲で、1回につき0.1ms〜10msの時間実施し、1回又は複数回の光照射によって約1000mΩ/□以下のシート抵抗の導電膜が得られるまで行った。
次に、電気銅めっき液を建浴した。電気銅めっきは、めっき金属が銅である電気めっきである。このめっき液の組成は、2価の銅イオンの供給源として硫酸銅五水和物を120g/L、硫酸を180g/L、塩酸を25ppm、及び純水(残余)とした。
試料基板を10wt%硫酸中で前処理を施し、直ちに純水で洗浄した。そして、上記の電気銅めっき液に浸漬し、液温25℃、陰極電流密度4.0A/dmの条件で試料基板に電気銅めっきを施した。試料基板を純水で洗浄し、乾燥した。試料基板における導電膜60の厚みは、18μmであった。
(比較例1〜10)
比較例1〜10は、樹脂層20の種類を変更して、実施例と同様に行った。樹脂層20に用いる樹脂として、荒川化学工業製の商品名「PIAD100H」(軟化点約80℃)、「コンポセランAI301」(軟化点約320℃)を用い、表1のように様々に組み合わせて実験を行った。PIAD100Hは、熱可塑性ポリイミド樹脂である。コンポラセンAI301は、熱可塑性ポリアミドイミド樹脂である。
(分析)
導電膜60の密着性の試験、90度剥離試験を行った。測定結果を表1に示す。なお、表1において、「LCP」は液晶ポリマーを意味する。90度剥離試験は、JISK6854−1に沿っておこなった。試料基板を幅1cm、長さ5cmに切断し、150℃10分間乾燥した。負荷速度は50mm/mとした。
Figure 2019075410
表1の結果から、比較例1〜10と比較して、実施例1〜12のいずれにおいても剥離力が大きくなった。これは、液晶ポリマーまたはポリイミドの基板10に対して、熱可塑性ポリイミド樹脂およびエポキシ樹脂を含む樹脂層20を形成したことで樹脂層20が基板10に強固に接着し、樹脂層20上に銅微粒子を光焼成したことで導電膜13cが樹脂層20に食い込むように強く溶着したからであると考えられる。また、実施例1〜6の剥離力が他の実施例よりも高くなった。これは、樹脂層20に含まれる熱可塑性ポリイミドの軟化点が90℃以上180℃以下かつ、熱可塑性ポリイミドとエポキシ樹脂の割合が重量比で8:2〜4:6にしたからであると考えられる。
以上、本発明の実施例について詳述したが、本発明は係る特定の実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。

Claims (9)

  1. 液晶ポリマーまたはポリイミドの基板と、
    前記基板上に形成され、熱可塑性ポリイミド樹脂およびエポキシ樹脂を含む樹脂層と、
    前記樹脂層上に形成され、金属微粒子の光焼成によって形成された導電膜と、を備えることを特徴とする回路基板。
  2. 前記熱可塑性ポリイミド樹脂の軟化点は、90℃以上180℃以下であり、
    前記樹脂層において、前記熱可塑性ポリイミドと前記エポキシ樹脂との割合が重量比で8:2〜4:6であることを特徴とする請求項1記載の回路基板。
  3. 前記導電膜上に、めっき層を備えることを特徴とする請求項1または2に記載の回路基板。
  4. 前記金属微粒子は、銅微粒子であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の回路基板。
  5. 液晶ポリマーまたはポリイミドの基板上に、熱可塑性ポリイミド樹脂およびエポキシ樹脂を含む樹脂層を形成する工程と、
    金属微粒子分散液を用いて前記樹脂層上に金属微粒子の皮膜を形成する工程と、
    前記皮膜を光焼成する工程と、を含むことを特徴とする回路基板の製造方法。
  6. 前記熱可塑性ポリイミド樹脂の軟化点は、90℃以上180℃以下であり、
    前記樹脂層において、前記熱可塑性ポリイミドと前記エポキシ樹脂との割合が重量比で8:2〜4:6であることを特徴とする請求項5記載の回路基板の製造方法。
  7. 前記導電膜上に、めっき層を形成する工程を含むことを特徴とする請求項5または6に記載の回路基板の製造方法。
  8. 電気めっきまたは無電解めっきによって、前記めっき層を形成することを特徴とする請求項7記載の回路基板の製造方法。
  9. 前記金属微粒子として、銅微粒子を用いることを特徴とする請求項5〜8のいずれか一項に記載の回路基板の製造方法。
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