JP2019075329A - 電装品ケースのシール構造 - Google Patents
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Abstract
【課題】トレーとカバーを組み付ける際の作業性の向上を図るとともに、シール性の向上を図ることが可能な電装品ケースのシール構造を提供する。【解決手段】上部に開口を有し、電装品(電池モジュール3)を収容するトレー5と、トレーの開口に被せられて、電装品を外部から遮蔽するカバー6とを備えて構成されるケース4と、可撓性を有し、トレーとカバーとの間に介在して双方をシールするガスケット8とを備えている。トレーおよびカバーには、互いに重ね合わせられて固定される合わせ部55,65がそれぞれ設けられている。ガスケットは、長手方向と直交する断面形状が環状のシール部81と、シール部と一体で設けられ、シール部から伸長してトレーの合わせ部に形成された位置決め孔57に挿通される位置決め部82とを備えている。【選択図】 図2
Description
本発明は、車両に搭載される電装品のケースにおけるシール構造に関する。
蓄電装置から電力供給された駆動装置(電動モータ)により走行可能な電動車両、例えば電気自動車(EV)やプラグインハイブリッド電気自動車(PHEV)などは、電動モータの電力供給源として蓄電装置を備えている。蓄電装置(バッテリパック)は、例えば複数の電池モジュールがケース(バッテリケース)内に収容されて構成されている。各電池モジュールは、例えば複数の蓄電池(セル)が所定間隔をあけてホルダで1つにまとめられている。
蓄電装置は、車室空間を広げるため、フロアパネルの下側(つまり、車外)などに配置される場合が少なくない。この場合、蓄電装置は、風雨に晒された状態となるため、ケース内部に対するシール性(密封性)、特に高い液密性が求められる。このため、従来から蓄電装置における各種のシール構造が提案されている。例えば、特許文献1には、バッテリケースのトレーおよびカバーの開口縁に全周に亘ってフランジをそれぞれ設け、これらフランジの間でシール部材(ガスケット)を挟み付けたシール構造が開示されている。フランジは、トレーとカバーとを組み付ける際に重ね合わせられる部位である。
ところで、バッテリケースは、内部に電池モジュールを収容するため、高い安全性が求められる。このため、近年では、従来の樹脂製ではなく、金属製のトレーやカバーが多く用いられている。しかしながらその一方で、金属製のトレーやカバーは、板金加工などによって成形されるため、樹脂製のものと比べた場合、成形の自由度が落ちる。したがって、トレーやカバーが金属製である場合には、その成形性を考慮したシール構造とする必要がある。加えて、トレーとカバーを組み付ける際の作業性なども考慮したシール構造が求められる。
本発明は、これを踏まえてなされたものであり、その目的は、トレーとカバーを組み付ける際の作業性の向上を図るとともに、シール性の向上を図ることが可能な電装品ケースのシール構造を提供することにある。
本発明の電装品ケースのシール構造は、上部に開口を有し、電装品を収容するトレーと、トレーの開口に被せられて、電装品を外部から遮蔽するカバーとを備えて構成されるケースと、可撓性を有し、トレーとカバーとの間に介在して双方をシールするガスケットとを備えている。トレーおよびカバーには、互いに重ね合わせられて固定される合わせ部がそれぞれ設けられている。ガスケットは、長手方向と直交する断面形状が環状のシール部と、シール部と一体で設けられ、シール部から伸長してトレーの合わせ部に形成された位置決め孔に挿通される位置決め部とを備えている。
位置決め部には、位置決め孔の周縁に係合する返し部が設けられている。
シール部は、ガスケットの長手方向の全長に亘って連続して設けられている。位置決め部は、ガスケットの長手方向において、所定間隔をあけて断続的に設けられている。
シール部は、トレーの合わせ部に沿った平坦状をなす平坦部と、断面形状において平坦部の両端から上方へそれぞれ伸長し、湾曲して上部で連続する湾曲部と、を含んで構成されている。ガスケットは、シール部における平坦部と湾曲部で囲まれた空隙に起立する隔壁部を備えている。隔壁部は、位置決め部を位置決め孔に挿通する際の湾曲部の弾性変形時には、先端が湾曲部の内面と接触し、トレーの合わせ部とカバーの合わせ部との固定後には、先端が湾曲部の内面と接触しない所定高さで起立している。
トレーの合わせ部およびカバーの合わせ部は、互いを締結固定する締結部材を挿通する挿通孔をそれぞれ有している。トレーの合わせ部において、位置決め孔は、挿通孔と互いの孔の中心位置が周方向に同一位相となるように配置することができる。あるいは、トレーの合わせ部において、位置決め孔は、挿通孔と互いの孔の中心位置が周方向に別位相となるように配置することができる。
位置決め孔は、矩形の開口を有する角孔を含む。
トレーの合わせ部には、開口を全周に亘って凹状に取り囲む溝部が設けられている。位置決め孔は、溝部の溝底に形成されている。ガスケットは、溝部に収容されてシール部を支持する支持部を備えている。溝部は、溝底の長手方向に沿って一対をなして起立する溝壁を有している。支持部は、一対の溝壁に向けてそれぞれ突出する突起を有している。
例えば、トレーおよびカバーは、いずれも金属製とすることができる。
本発明の電装品ケースのシール構造によれば、トレーとカバーを組み付ける際の作業性の向上を図るとともに、シール性の向上を図ることができる。
以下、本発明の実施形態に係る電装品ケースのシール構造(以下、単にシール構造という)について、図1から図14を参照して説明する。本実施形態では、電装品の一例として、電動車両に搭載された電動モータに電力を供給(給電)する蓄電装置(バッテリパック)を想定する。電動車両としては、蓄電装置から給電される電動モータで走行可能な任意の車両を適用できる。すなわち、実施形態に係る電動車両には、電動モータのみを動力源として走行する電気自動車(EV)や、電動モータと内燃機関(エンジン)の双方を動力源として走行可能なハイブリッド自動車(一例として、プラグインイブリッド電気自動車(PHEV))などが含まれる。
(第1の実施形態)
図1および図2には、第1の実施形態に係るシール構造1を備えた蓄電装置(バッテリパック)2を模式的に示す。図1は、蓄電装置2の外観形態を示す斜視図である。図2は、蓄電装置2を構成部材に分解して示す斜視図である。図1に矢印Xと矢印Yで示す方向は、同一平面上で直交する2つの方向であり、矢印Zで示す方向は、これら2つの方向といずれも直交する方向である。以下の説明では便宜上、矢印Xで示す方向を前、その反対方向を後、矢印Yで示す方向を右、その反対方向を左、矢印Z示す方向を上、その反対方向を下としてそれぞれ規定する。これらの規定方向は、蓄電装置2が車載された状態における各方向(向き)と、必ずしも対応していなくともよい。
図1および図2には、第1の実施形態に係るシール構造1を備えた蓄電装置(バッテリパック)2を模式的に示す。図1は、蓄電装置2の外観形態を示す斜視図である。図2は、蓄電装置2を構成部材に分解して示す斜視図である。図1に矢印Xと矢印Yで示す方向は、同一平面上で直交する2つの方向であり、矢印Zで示す方向は、これら2つの方向といずれも直交する方向である。以下の説明では便宜上、矢印Xで示す方向を前、その反対方向を後、矢印Yで示す方向を右、その反対方向を左、矢印Z示す方向を上、その反対方向を下としてそれぞれ規定する。これらの規定方向は、蓄電装置2が車載された状態における各方向(向き)と、必ずしも対応していなくともよい。
蓄電装置2は、電池モジュール3がケース4に収容されて構成されている。ケース4に収容される電池モジュール3の数は、例えば電動モータに対して要求される給電能力などに応じて任意に設定される。
ケース4は、トレー5とカバー6とを備え、これらが互いに組み付けられて構成されている。
トレー5は、上部に開口を有し、電池モジュール3を収容する容体である。トレー5の材質は限定されないが、本実施形態ではトレー5が金属製である場合を想定している。例えば、トレー5は、板金を加工して成形されている。トレー5は、前後を長手、左右を短手とする略長方形の底部51を持つ箱状とされている。底部51の周縁には、長手方向および短手方向にそれぞれ一対をなして側壁52,53が起立している。これにより、トレー5は、底部51および側壁52,53によって画された略直方体状の電池モジュール3の収容空間54を有して構成される。
側壁52,53の起立端には、合わせ部(以下、トレーフランジという)55がトレー5の開口を全周に亘って取り囲むように設けられている。すなわち、トレーフランジ55は、トレー5の開口縁に沿った直線状の各辺(四辺)部と各コーナー(四隅)部を含んで、周方向へ平坦状に連続している。トレーフランジ55は、トレー5にカバー6を組み付ける際に、後述するカバー6の合わせ部(カバーフランジ)65と重ね合わせられて固定される部位である。なお、平坦状とは、図1に示すX方向およびY方向によって規定される面と平行な状態として規定する(以下、他の部材、部分についても同様)。
本実施形態では、トレー5とカバー6は、締結部材(一例としてボルト)71によって締結固定されている。このため、トレー5には、ボルト71を挿通する挿通孔(以下、トレー側挿通孔という)56が複数形成されている。これらのトレー側挿通孔56は、トレーフランジ55を上下に貫通し、周方向に所定位相(所定周期)で配置されている。トレーフランジ55には、各トレー側挿通孔56と同心状に連通してナット72(図4参照)が溶接されている。これらのナット(溶接ナット)72は、トレーフランジ55の下面(カバーフランジ65との合わせ側とは反対側の面)に、トレー側挿通孔56と周方向に同一位相(同一周期)で配置されている。
図2および図3に示すように、トレー5は、後述するガスケット8を位置決めするための位置決め孔57を複数有している。位置決め孔57には、図4に示すように、後述するガスケット8の位置決め部82が挿通される。位置決め孔57は、トレーフランジ55を上下に貫通している。位置決め孔57の数、大きさ、形状、配置などは、後述するガスケット8の位置決め部82の構成に応じて任意に設定すればよい。
例えば、図3に示すように、位置決め孔57は、トレーフランジ55におけるトレー5の長手方向および短手方向に沿った部位では、矩形状の長孔(矩形の開口を有する角孔)57aとなっており、各コーナー(四隅)部位(長手方向の長孔57aと短手方向の長孔57aの間)では、湾曲状の長孔57bとなっている。長孔57bの曲率中心は、長孔57bに対してトレー5の開口寄りに位置している。これにより、各コーナー部位で後述するガスケット8が途切れることがなく、トレーフランジ55の全周に亘って連続してガスケット8を取り付け可能となっている。
また例えば、図3に示すように、トレーフランジ55において、位置決め孔57は、トレー側挿通孔56と互いの孔の中心位置(孔心)57c,56cが周方向に同一位相(同一周期)となるように配置する。この場合、位置決め孔57とトレー側挿通孔56は、同数とすればよいが、適宜いずれかを間引いてもよい。また、図5に示すように、位置決め孔57は、トレー側挿通孔56と互いの孔心57c,56cが周方向に別位相(別周期)となるように配置してもよい。すなわち、位置決め孔57とトレー側挿通孔56とを、周方向に位置をずらして配置してもよい。この場合、位置決め孔57とトレー側挿通孔56の数は、同数であっても、異なっていてもよい。例えば、図5に示すような別位相とした場合、図3に示すような同一位相とした場合と比べ、トレー5とカバー6をボルト71で締結固定する際のトレーフランジ55やカバーフランジ65の変形などを抑制できる。結果として、トレーフランジ55やカバーフランジ65の強度や剛性の向上を図ることが可能となる。なお、互いの孔心57c,56cが周方向に同一位相である位置決め孔57とトレー側挿通孔56の組と、別位相である組とを混在させてもよい。
図1、図2および図6に示すように、カバー6は、トレー5の開口に被せられて、電池モジュール3を外部から遮蔽する蓋部材である。カバー6の材質は限定されないが、本実施形態ではカバー6が金属製である場合を想定している。例えば、カバー6は、トレー5と同一素材の板金を加工して成形されている。カバー6は、前後を長手、左右を短手とする略長方形の天部61を持つ箱状とされている。天部61の周縁には、長手方向および短手方向にそれぞれ一対をなして側壁62,63が垂下している。これにより、カバー6は、天部61および側壁62,63によって画された略直方体状の電池モジュール3の収容空間64を有して構成される。
トレー5にカバー6を組み付けることで、トレー5の収容空間54とカバー6の収容空間64が1つの収容空間となり、この収容空間に電池モジュール3が収容される。具体的には、電池モジュール3の下部がトレー5の収容空間54に収容され、電池モジュール3の上部がカバー6の収容空間64に収容される。
カバー6には、トレー5に組み付けられる際にトレーフランジ55と重ね合わせられて固定される部位である平坦状の合わせ部(以下、カバーフランジという)65が設けられている。本実施形態では、トレー5とカバー6は、上述したように締結部材(ボルト)71によって締結固定されている。このため、カバー6には、ボルト71を挿通するための挿通孔(以下、カバー側挿通孔という)66が複数形成されている。これらのカバー側挿通孔66は、カバーフランジ65を上下に貫通し、トレー5のトレー側挿通孔56と周方向に同一間隔で配置されている。これにより、カバー側挿通孔66は、トレー側挿通孔56、さらにはナット72と同心状に連通している。
この場合、トレーフランジ55において、位置決め孔57は、トレー側挿通孔56およびカバー側挿通孔66と互いの孔心57c,56c,66c(図6参照)が周方向に同一位相(同一周期)となるように配置してもよいし、別位相(別周期)となるように配置してもよい。
また、カバー6には、カバーフランジ65に加えて、シール構造1のガスケット8をトレーフランジ55との間で挟み付ける段差部67が設けられている。段差部67は、側壁62,63とカバーフランジ65の間に介在して段差を形成する。すなわち、段差部67は、側壁62,63の垂下端の全周に亘ってカバー6の開口を取り囲むように設けられ、側壁62,63とカバーフランジ65とを繋いでいる。
段差部67は、カバーフランジ65よりも上方へ隆起するとともに、トレーフランジ55の位置決め孔57と対向可能に全周に亘って連続している。すなわち、段差部67は、カバー6の開口縁に沿った直線状の各辺(四辺)部と各コーナー(四隅)部を含んで周方向に連続している。
図6に示すように、段差部67は、立壁部68と天井部69により構成されている。立壁部68は、カバーフランジ65から側壁62,63側へ傾斜して起立している。天井部69は、立壁部68の起立端から平坦状に広がって、側壁62,63に連続している。
トレー5にカバー6が組み付けられると、立壁部68と天井部69、およびトレーフランジ55により、カバーフランジ65の内周側にはガスケット8でシールされる領域(シール領域)が形成される。段差部67の高さや奥行(シール領域の大きさ)は、ガスケット8の形態に応じて設定される。すなわち、段差部67は、後述するようにトレー5にカバー6が組み付けられ、ガスケット8(シール部81)が天井部69で押圧された状態(図6に示す状態)において、その弾性復元力によって天井部69およびトレーフランジ55にシール部81が密着し得る高さや奥行とする。
蓄電装置2は、シール構造1を備えている。シール構造1は、トレー5とカバー6(端的には、ケース4の内部)をシールするガスケット8を備えている。ガスケット8は、トレー5とカバー6との間、具体的には、トレーフランジ55と段差部67の間に介在している。これにより、ケース4の内部、つまり電池モジュール3の収容空間54,64が外部に対して液密に保たれている。
図7には、ガスケット8の構成を示す。ガスケット8は、可撓性を有する素材、例えばEPDM(エチレンプロピレンジエンゴム)などのゴム材で構成されている。本実施形態では一例として、ガスケット8は、所望の型を用いて押出成形されている。したがって、ガスケット8は、トレーフランジ55および段差部67の全周に亘る長さの長尺の成形体となっている。押出成形時点でのガスケット8(長尺の成形体)は、長手方向(つまり押出方向)と直交する断面がいずれも同一形状となる。以下の説明において、「断面」および「断面形状」は、長手方向と直交するガスケット8の断面および断面形状とする。
ガスケット8は、シール部81と位置決め部82とが一体で設けられた構成となっている。ガスケット8において、シール部81は、ケース4の内部のシールに寄与する部位であり、位置決め部82は、ケース4(トレー5)への位置決め(取り付け)に寄与する部位である。なお、ガスケット8は、例えば押出成形した後、所定の長さに切断し、不要な部分を切り取った後に両端部(突き合わせ部分80)を接合して環状とし、その後に所定箇所に取り付けられる。
シール部81は、平坦部83と湾曲部84とを含んで構成され、これらによってガスケット8の断面形状が環状となるように連続している。換言すれば、シール部81は、平坦部83と湾曲部84で囲まれた空隙がガスケット8の長手方向に連続した形態をなしている。平坦部83は、トレーフランジ55に沿った平坦状をなしている。断面形状において、湾曲部84は、平坦部83の両端から上方へそれぞれ伸長し、なだらかに外側へ凸状に湾曲して上部で連続している。この場合、湾曲部84は、位置決め部82の伸長方向(上下方向)に沿った軸を対称軸とする線対称をなし、下部から上部に至るに従って徐々に曲率が大きくなる曲線状に湾曲している。
なお、図示は省略するが、シール部81の頂部に上方へ突出するシール突起、平坦部83の両端下部に下方へ突出するシール突起をそれぞれ設けてもよい。シール突起は、ガスケット8の長手方向において、全長に亘って連続して設ければよい。これにより、後述するようにトレー5にカバー6が組み付けられ、ガスケット8(シール部81)が天井部69で押圧された状態において、その弾性復元力をシール突起に集中させることができる。したがって、天井部69およびトレーフランジ55に対してより高い面圧でシール部81を密着(線接触)させることが可能となる。
位置決め部82は、シール部81から下方(放射方向の1つ)へ伸長している。これにより、位置決め部82は、トレーフランジ55の位置決め孔57に挿通可能とされている。断面形状において、位置決め部82は、位置決め孔57への挿通方向に向かって先細りになっている。位置決め部82には、位置決め孔57の周縁に係合する返し部85が設けられている。具体的には、返し部85は、位置決め孔57における挿通方向の奥側(下側)の周縁と係合する。上下において、返し部85と平坦部83との間には、位置決め孔57の周縁の肉厚に相当する空隙が位置決め部82の基端(シール部81との連続部位)周りに形成されている。返し部85が位置決め孔57の周縁に係合することで、位置決め部82(端的には、ガスケット8)の姿勢の安定と、位置決め孔57からの位置決め部82の抜け止め、さらには位置決め孔57の封止が図られている。
位置決め部82は、ガスケット8の長手方向において、所定間隔をあけて断続的に設けられている。これに対し、シール部81(平坦部83および湾曲部84)は、ガスケット8の長手方向において、全長に亘って連続して設けられている。すなわち、シール部81の長さは、ガスケット8の全長と一致しており、シール部81の長手方向において、位置決め部82は、平坦部83の複数箇所に別々に配置されている。
ガスケット8は、任意の成形方法で成形(製造)すればよい。例えば押出成形により、長手方向の全長に亘って連続して位置決め部82に相当する部分(位置決め部相当部分)を設けたガスケット8の中間成形体を、まず成形する。中間成形体は、長手方向(つまり押出方向)と直交する断面がいずれも同一形状となる。そして、この中間成形体の位置決め部相当部分から不要な部分を切除する。すなわち、位置決め部相当部分の長手方向の所定箇所を切除する。これにより、長手方向に所定間隔をあけて断続的に位置決め部82が配置された(並んだ)ガスケット8を成形することができる。その際には、位置決め部82と位置決め孔57の数および配置を相互に対応させる。
なお、本実施形態では一例として、位置決め孔57への挿通方向に向かって位置決め部82の長手方向の幅が狭まるように、位置決め部相当部分が切除されている。ただし、長手方向の幅を狭めることなく、同一幅となるように位置決め部相当部分を切除しても構わない。これらの形状は、位置決め孔57への挿通のし易さと、挿通後の安定性の観点から任意に設定すればよい。
ガスケット8は、例えば次のような手順によってケース4に取り付けられる。取り付けに当たっては、長手方向の一端から順に他端まで、ガスケット8の位置決め部82をトレーフランジ55の位置決め孔57に1つずつ挿通していく。その際には、位置決め部82の先端(下端)を位置決め孔57に挿し込み、その状態でシール部81を下方へ押圧する。そして、返し部85が位置決め孔57を抜ける(通過する)まで、シール部81を下方へ押圧し、返し部85を位置決め孔57の下側の周縁に係合させる(図4に示す状態)。
トレーフランジ55の長手方向および短手方向に沿った部位では、矩形状の長孔57a(図3)に位置決め部82が挿通され、各方向に沿った直線状にガスケット8が配置される。トレーフランジ55のコーナー(四隅)部においては、湾曲状の長孔57b(図3)に位置決め部82が挿通され、長孔57bに沿った湾曲状にガスケット8が配置される。すべての位置決め部82が位置決め孔57に挿通された状態で、ガスケット8は、長手方向の両端が突き合わされる。これにより、ガスケット8は、位置決め孔57の並び方向、つまりトレーフランジ55の周方向に沿って環状に配置される。なお、ガスケット8の両端の突き合わせ部分80(図2)は、トレーフランジ55における車両の進行方向のより後方に(後方の短辺に沿って)位置付けられるようにすることが好ましい。このように位置付けることで、前進する車両において、より効果的にケース4の内部(電池モジュール3の収容空間54,64)を外部に対して液密に保つことが可能となる。突き合わせ部分80(ガスケット8の両端)は、ガスケット8の取り付け前に接合すればよいが、例えばガスケット8の取り付け後に、ガスケット8と同一素材(例えばEPDMなどのゴム材)のジョイント部材などを突き合わせ部分80に嵌め込んでもよい。
すべての位置決め部82を位置決め孔57に挿通することで、トレー5に対してガスケット8を位置決めすることができる。位置決め孔57に挿通された位置決め部82は、返し部85が位置決め孔57の周縁に係合した状態となる。このため、ガスケット8が位置決め孔57から脱落することなく、トレー5に対するガスケット8の姿勢を安定させることができる。本実施形態では、位置決め孔57は、矩形状の長孔(矩形の開口を有する角孔)57aと湾曲状の長孔57bを含んでいる。このため、位置決め孔57に挿通した位置決め部82を孔内で位置ずれさせることなく、孔内で安定させることができ、トレー5に対するガスケット8の位置決めをスムーズに行うことができる。
このようにガスケット8を位置決めした状態で、トレー5の開口を覆うように、カバー6を被せる。カバー6を被せる段階では、トレー5の収容空間54に電池モジュール3が収容された状態とする。したがって、トレー5に対してガスケット8を位置決めする前、もしくは位置決め後のいずれかに、収容空間54に電池モジュール3を所定位置に組み込み、収容すればよい。
そして、トレーフランジ55の上にカバーフランジ65を重ね合わせる。また、段差部67の天井部69をガスケット8のシール部81の上に載せ、カバー側挿通孔66をトレー側挿通孔56と連通させる。そして、カバー側挿通孔66とトレー側挿通孔56にボルト71を挿通して、ナット72に締結させる。この場合、すべてのカバー側挿通孔66およびトレー側挿通孔56にボルト71を1本ずつ挿通し、すべてのボルト71をナット72に締結する。
すべてのボルト71をナット72に締結することで、段差部67とトレーフランジ55に挟み付けられたガスケット8が天井部69によって下方へ押圧される。押圧されたガスケット8は、図6に示すように、シール部81の湾曲部84が下方に潰れ、天井部69と密着する。また、シール部81は、天井部69からの押圧力を受けて、平坦部83がトレーフランジ55と密着する。
これにより、ガスケット8は、トレー5およびカバー6の開口の周縁を全周に亘ってシールする。したがって、例えばトレー側挿通孔56、カバー側挿通孔66、トレーフランジ55とカバーフランジ65の重なり部分、位置決め孔57からケース4の内部への浸水をガスケット8のシール部81で堰き止めることができる。位置決め孔57からの浸水は、位置決め孔57の周縁に係合(当接)する返し部85によっても抑制される。この結果、ケース4の内部(電池モジュール3の収容空間54,64)を外部に対して液密に保つことができる。
なお、図6は、ガスケット8の変形態様の一例を示すに過ぎず、ガスケット8は、必ずしも図示の態様で変形する訳ではない。要するに、ガスケット8は、段差部67の天井部69に押圧されて弾性を残しながら潰れた状態となればよい。その際、湾曲部84は、急激に潰れることなく、少しずつ潰れて湾曲することで弾性を維持する。これにより、トレーフランジ55および天井部69の双方に、ガスケット8を液密に密着させることが可能となる。また、返し部85が位置決め孔57の周縁に係合した状態となるため、トレー5に対するガスケット8の姿勢を安定させることができる。したがって、ボルト71をナット72に締結する際、ガスケット8の傾きや回転を抑制でき、作業性の向上を図ることができる。
加えて、本実施形態のシール構造1によれば、シール性を担保するにあたっては、トレーフランジ55および位置決め孔57をトレー5に形成するとともに、カバーフランジ65および段差部67をカバー6に形成すれば済む。したがって、金属製のトレー5やカバー6であっても複雑な板金加工を行わなくとも、高いシール性を担保することができる。
また、トレー5に対してガスケット8を位置決めする際には、シール部81と一体をなす位置決め部82を位置決め孔57に挿通すれば済む。すなわち、ガスケット8の位置決めに際して位置決め用の別部材(ピンなど)を用いる必要がない。したがって、作業性の向上のみならず、部品点数の削減も図ることができる。
次に、本発明の第2の実施形態および第3の実施形態について、それぞれ説明する。第2の実施形態については図8から図10、第3の実施形態については図11から図14をそれぞれ参照する。なお、これらの実施形態においては、以下に説明する相違点(特徴点)を除き、上述した第1の実施形態に係るシール構造1と同様として構わない。したがって、以下では、第2の実施形態および第3の実施形態の特徴(第1の実施形態との相違)についての説明にとどめる。その際、第1の実施形態と同様の構成については、説明中で同一符号を用いるとともに図面上で同一符号を付して、詳細な説明を省略する。
(第2の実施形態)
第1の実施形態では、位置決め孔57を平坦状のトレーフランジ55に形成している。これに対し、本実施形態のシール構造1aでは、下方へ窪む溝部58をトレーフランジ55に設け、該溝部58の溝底58aに位置決め孔57を形成している。この場合、位置決め孔57は、溝底58aに形成されていることを除き、第1の実施形態と同一の態様(数、大きさ、形状、配置、ガスケットの成形(製造)方法など)となっている。
第1の実施形態では、位置決め孔57を平坦状のトレーフランジ55に形成している。これに対し、本実施形態のシール構造1aでは、下方へ窪む溝部58をトレーフランジ55に設け、該溝部58の溝底58aに位置決め孔57を形成している。この場合、位置決め孔57は、溝底58aに形成されていることを除き、第1の実施形態と同一の態様(数、大きさ、形状、配置、ガスケットの成形(製造)方法など)となっている。
図8および図9に示すように、溝部58は、溝底58aと溝壁58bにより構成され、トレーフランジ55の開口縁に沿った直線状の各辺(四辺)部と各コーナー(四隅)部を含んで周方向に連続している。すなわち、溝部58は、トレー5の開口を全周に亘って凹状に取り囲んでいる。溝底58aは、カバー6がトレー5に組み付けられた状態で、該カバー6における段差部67の天井部69と対向可能に配置されている。溝壁58bは、溝底58aの長手方向に沿って一対をなして起立している。
これにより、溝部58は、溝底58aと溝壁58bにより囲まれた所定の空間が周方向に連続した形態をなす。本実施形態において、所定の空間は、ガスケット8aが取り付けられる空間(ガスケット取付空間)となっている。溝部58の深さ(溝壁58b)の高さは、ガスケット8の平坦部83と返し部85との上下方向における離間距離に相当する。
図9および図10に示すように、ガスケット8aは、上述した第1の実施形態のガスケット8の構成に加えて、溝部58に収容されてシール部81を支持する支持部86を備えている。支持部86は、位置決め部82が位置決め孔57へ挿通され、返し部85が位置決め孔57の周縁と係合した状態において、溝部58の中に位置付けられる(収容される)。支持部86は、上下において平坦部83と返し部85の間に設けられている。すなわち、支持部86の高さ(上下の寸法)は、溝部58の深さ(溝壁58bの高さ)と略一致している。
支持部86は、ガスケット8aの長手方向において、全長に亘って連続して設けられている。すなわち、支持部86の長さは、ガスケット8aの全長と一致している。したがって、本実施形態においては、支持部86の長手方向の複数箇所に別々に、位置決め部82が配置されている。上下において、支持部86と返し部85との間には、位置決め孔57の周縁の肉厚に相当する空隙が位置決め部82の基端(支持部との連続部位)周りに形成されている。
支持部86は、溝部58において、一対の溝壁58bに向けてそれぞれ突出する突起87を有している。突起87は、支持部86の長手方向において、全長に亘って連続して設けられている。ただし、突起87の形態は、特に限定されない。例えば、突起87は、一対の溝壁58bに向けてそれぞれ1条ずつ突出させればよいが、複数条ずつ突出させてもよい。また、支持部86の長手方向において、例えば位置決め部82に対応して所定間隔をあけて断続的に、突起87を設けてもよい。また、ガスケット8aの断面形状において、突起87は、中実の略半円状や半楕円状などをなしていればよい。
突起87を有することで、支持部86は、溝部58内において一対の溝壁58bの間で突っ張り、バランスをとるようになっている。このため、第1の実施形態と比べ、本実施形態によれば、トレー5に対する姿勢をより安定させた状態で、トレー5に対してガスケット8aを位置決めすることができる。したがって、ボルト71をナット72に締結する際、ガスケット8aの傾きや回転をさらに抑制でき、作業性を一層向上させることができる。結果として、ガスケット8aの取付精度が高められ、ガスケット8aによるシール性をより高めることが可能となる。
(第3の実施形態)
第1の実施形態において、シール部81は、平坦部83と湾曲部84で囲まれた空隙がガスケット8の長手方向に連続した形態をなしている。これに対し、本実施形態のシール構造1bにおいて、ガスケット8bは、図11に示すように、シール部81の平坦部83と湾曲部84で囲まれた空隙に起立する隔壁部88を備えている。この場合、ガスケット8bは、隔壁部88を有することを除き、第1の実施形態のガスケット8と同一の形態となっている。
第1の実施形態において、シール部81は、平坦部83と湾曲部84で囲まれた空隙がガスケット8の長手方向に連続した形態をなしている。これに対し、本実施形態のシール構造1bにおいて、ガスケット8bは、図11に示すように、シール部81の平坦部83と湾曲部84で囲まれた空隙に起立する隔壁部88を備えている。この場合、ガスケット8bは、隔壁部88を有することを除き、第1の実施形態のガスケット8と同一の形態となっている。
隔壁部88は、平坦部83と湾曲部84で囲まれた空隙において、位置決め部82とは反対方向(上方向)へ起立している。この場合、隔壁部88は、湾曲部84の対称軸上に起立している。また、隔壁部88は、ガスケット8bの長手方向において、全長に亘って連続している。すなわち、隔壁部88の長さは、ガスケット8bの全長と一致している。
隔壁部88の起立高さ(上下における基端(平坦部83からの起立部位)から先端(起立端88a)までの寸法)は、次のような2つの条件をいずれも満たす所定高さに設定されている。1つめの条件は、位置決め部82を位置決め孔57に挿通させるべく、シール部81を所定の力Fで下方へ押圧した際には、起立端88aがシール部81(湾曲部84)の内面84aと接触することである(図12に示す状態)。2つめの条件は、カバー6がトレー5に組み付けられ、ガスケット8bが弾性復元力によって平坦部83と天井部69に密着した状態では、起立端88aがシール部81(湾曲部84)の内面84aと接触しない(対峙する)ことである(図13に示す状態)。すなわち、隔壁部88は、位置決め部82を位置決め孔57に挿通する際の湾曲部84の弾性変形時には、先端(起立端88a)が湾曲部84の内面84aと接触する所定高さで起立している。これに対し、トレーフランジ55とカバーフランジ65との固定後には、先端(起立端88a)が湾曲部84の内面84aと接触しない所定高さで起立している。図12および図13には、これら2つの条件を満たす状態をそれぞれ一例として示す。
隔壁部88をこのような所定高さとすることで、位置決め部82を位置決め孔57に挿通させるべく、シール部81を下方へ押圧した際には、起立端88aをシール部81(湾曲部84)の内面84aと接触させることができる。これにより、シール部81を下方へ押圧する力を隔壁部88に作用させることができる。隔壁部88に作用された力は、位置決め部82を位置決め孔57に挿し込む力として作用する。このため、第1の実施形態と比べ、本実施形態によれば、位置決め部82を位置決め孔57へよりスムーズに挿通させることができる。したがって、トレー5に対するガスケット8aの位置決め作業を容易に行うことができる。
また、カバー6がトレー5に組み付けられ、ガスケット8bが弾性復元力によって平坦部83と天井部69に密着した状態では、起立端88aをシール部81(湾曲部84)の内面84aとは非接触とすることができる。これにより、平坦部83と湾曲部84の間で隔壁部88が突っ張ることがなく、ガスケット8b(シール部81)の弾性復元力に隔壁部88が影響を及ぼすことを回避できる。すなわち、シール部81が天井部69で押圧された状態において、その弾性復元力を偏らせることなく、シール部81を天井部69およびトレーフランジ55に密着させることができる。結果として、ガスケット8bによるシール性をより高めることが可能となる。
なお、隔壁部88を所定高さとすることで、ガスケット8bが弾性変形する前、端的にはガスケット8bの成形時に、隔壁部88の起立端88aは、シール部81(湾曲部84)の内面84aと接触しない。このため隔壁部88を有する場合であっても、成形時におけるガスケット8bの全体形状が安定し、成形精度を高めることが可能となる。
以上、本発明の実施形態を説明したが、上述した各実施形態は、一例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。このような新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
例えば、第3の実施形態では、第1の実施形態のガスケット8に隔壁部88を設けてガスケット8bを構成したが、図14に示す変形例のように、第2の実施形態のガスケット8aに隔壁部88を設けてガスケット8cを構成してもよい。ガスケット8cにおいて、ガスケット8aと同様の構成については、図面上で同一符号を付す。このようなガスケット8cを用いる場合、トレーフランジ55には、第2の実施形態と同様の溝部58を形成すればよい(図8および図9参照)。
また、第1から第3の各実施形態においては、トレーフランジ55および段差部67の全周に亘る長さの1本のガスケット8,8a,8bを曲げて、ケース4に取り付けている。ガスケットの本数は、複数本であってもよい。例えば、各実施形態の長さの半分の長さのガスケットを2本作成し、互いのガスケットの両端同士を突き合わせて接合したものを使用してもよい。
1,1a,1b…シール構造、2…蓄電装置(バッテリパック)、3…電池モジュール、4…ケース、5…トレー、6…カバー、8,8a,8b,8c…ガスケット、51…底部、52,53…側壁、54…収容空間、55…合わせ部(トレーフランジ)、56…挿通孔(トレー側挿通孔)、56c…トレー側挿通孔の孔心、57…位置決め孔、57c…位置決め孔の孔心、58…溝部、58a…溝底、58b…溝壁、61…天部、62,63…側壁、64…収容空間、65…合わせ部(カバーフランジ)、66…挿通孔(カバー側挿通孔)、66c…カバー側挿通孔の孔心、67…段差部、68…立壁部、69…天井部、71…締結部材(ボルト)、72…ナット(溶接ナット)、80…突き合わせ部分、81…シール部、82…位置決め部、83…平坦部、84…湾曲部、84a…湾曲部の内面、85…返し部、86…支持部、87…突起、88…隔壁部、88a…隔壁部の起立端。
Claims (12)
- 上部に開口を有し、電装品を収容するトレーと、前記トレーの開口に被せられて、前記電装品を外部から遮蔽するカバーとを備えて構成されるケースと、
可撓性を有し、前記トレーと前記カバーとの間に介在して双方をシールするガスケットと、を備え、
前記トレーおよび前記カバーには、互いに重ね合わせられて固定される合わせ部がそれぞれ設けられ、
前記ガスケットは、長手方向と直交する断面形状が環状のシール部と、前記シール部と一体で設けられ、前記シール部から伸長して前記トレーの合わせ部に形成された位置決め孔に挿通される位置決め部と、を備えている
ことを特徴とする電装品ケースのシール構造。 - 前記位置決め部には、前記位置決め孔の周縁に係合する返し部が設けられている
ことを特徴とする請求項1に記載の電装品ケースのシール構造。 - 前記シール部は、前記ガスケットの長手方向の全長に亘って連続して設けられ、
前記位置決め部は、前記ガスケットの長手方向において、所定間隔をあけて断続的に設けられている
ことを特徴とする請求項1または2に記載の電装品ケースのシール構造。 - 前記シール部は、前記トレーの合わせ部に沿った平坦状をなす平坦部と、前記断面形状において前記平坦部の両端から上方へそれぞれ伸長し、湾曲して上部で連続する湾曲部と、を含んで構成され、
前記ガスケットは、前記シール部における前記平坦部と前記湾曲部で囲まれた空隙に起立する隔壁部を備えている
ことを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の電装品ケースのシール構造。 - 前記隔壁部は、前記位置決め部を前記位置決め孔に挿通する際の前記湾曲部の弾性変形時には、先端が前記湾曲部の内面と接触し、前記トレーの合わせ部と前記カバーの合わせ部との固定後には、前記先端が前記湾曲部の内面と接触しない所定高さで起立している
ことを特徴とする請求項4に記載の電装品ケースのシール構造。 - 前記トレーの合わせ部および前記カバーの合わせ部は、互いを締結固定する締結部材を挿通する挿通孔をそれぞれ有し、
前記トレーの合わせ部において、前記位置決め孔は、前記挿通孔と互いの孔の中心位置が周方向に同一位相となるように配置されている
ことを特徴とする請求項1に記載の電装品ケースのシール構造。 - 前記トレーの合わせ部および前記カバーの合わせ部は、互いを締結固定する締結部材を挿通する挿通孔をそれぞれ有し、
前記トレーの合わせ部において、前記位置決め孔は、前記挿通孔と互いの孔の中心位置が周方向に別位相となるように配置されている
ことを特徴とする請求項1に記載の電装品ケースのシール構造。 - 前記位置決め孔は、矩形の開口を有する角孔を含む
ことを特徴とする請求項1に記載の電装品ケースのシール構造。 - 前記トレーの合わせ部には、前記開口を全周に亘って凹状に取り囲む溝部が設けられ、
前記位置決め孔は、前記溝部の溝底に形成されている
ことを特徴とする請求項1から8のいずれか一項に記載の電装品ケースのシール構造。 - 前記ガスケットは、前記溝部に収容されて前記シール部を支持する支持部を備えている
ことを特徴とする請求項9に記載の電装品ケースのシール構造。 - 前記溝部は、前記溝底の長手方向に沿って一対をなして起立する溝壁を有し、
前記支持部は、一対の前記溝壁に向けてそれぞれ突出する突起を有している
ことを特徴とする請求項10に記載の電装品ケースのシール構造。 - 前記トレーおよび前記カバーは、いずれも金属製である
ことを特徴とする請求項1から11のいずれか一項に記載の電装品ケースのシール構造。
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JP2017201914A JP2019075329A (ja) | 2017-10-18 | 2017-10-18 | 電装品ケースのシール構造 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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-
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