JP2019074166A - 複合遊星歯車装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ローコストで作製でき、かつ大きな減速比を発生させることができる複合遊星歯車装置を提供する。【解決手段】第1サンギヤ24、第2サンギヤ29、第3サンギヤ42、第1遊星歯車25、第2遊星歯車26、第3遊星歯車39、第1ピニオン軸31、およびキャリア23を備える。第1サンギヤ24には、トルクが入力される。第2サンギヤ29は、第1サンギヤ24と同軸上に配置され、かつ回転しないように固定されている。第3サンギヤ42は、第1サンギヤ24と同軸の回転軸を中心に回転し、かつトルクが増減されたトルクを出力する。第2遊星歯車26は、第1サンギヤ24からトルクが伝達される。第2遊星歯車26は、第2サンギヤ29にトルクを伝達する。第3遊星歯車39は、第3サンギヤ42にトルクを伝達する。第1ピニオン軸31は、第1遊星歯車25、第2遊星歯車26および第3遊星歯車39を一体的に回転可能に支持する。キャリア23は、第1ピニオン軸31を軸支し、かつ第1サンギヤ24と同軸の回転軸を中心に回転する。【選択図】図1

Description

本発明は、実質的に2組の遊星歯車機構のける回転要素同士を連結して構成された複合遊星歯車装置に関するものである。
従来、複数の遊星歯車機構を備えた複合遊星歯車機構は、単体の遊星歯車機構では実現できない高回転数比(高減速比又は高増速比)を実現できるため、種々のものが知られている(例えば、特許文献1)。特許文献1に記載の複合遊星歯車機構は、外歯を有するサンギヤ、外歯を有してサンギヤに噛み合う複数のピニオンギヤ(遊星歯車)、および内歯を有して複数のピニオンギヤに噛み合うリングギヤを備える遊星歯車機構の2組を連結している。そして、2組の遊星歯車機構の遊星歯車を非軸対称に配置することにより設計条件を緩和した構成を有している。
特開2008−275112号公報
特許文献1に記載された複合遊星歯車機構では、駆動トルクに対する反力トルクを発生するための部材としてリングギヤを設けており、そのリングギヤはチューブの先端部に取り付ける円筒状部材の先端内周面に形成され、いわゆる内歯となっている。内歯歯車は、ホブなどの切削具を円筒状のワークの内側に挿入して加工を行うことにより製造するのが一般的であり、そのために加工しにくいこと、歯の仕様が限定されるなどのことにより、外歯歯車に対して高コストになり易い。
本発明は、上記の技術的課題に着目して考え出されたものであり、低コスト化を図ることができる複合遊星歯車装置を提供することを目的とするものである。
本発明は、上記の目的を達成するために、トルクが入力される第1サンギヤと、前記第1サンギヤと同軸上に配置され、かつ回転しないように固定された第2サンギヤと、前記第1サンギヤと同軸の回転軸を中心に回転し、かつ前記トルクが増減されたトルクを出力する第3サンギヤと、前記第1サンギヤからトルクが伝達される第1遊星歯車と、前記第2サンギヤにトルクを伝達する第2遊星歯車と、前記第3サンギヤにトルクを伝達する第3遊星歯車と、前記第1遊星歯車、第2遊星歯車、および第3遊星歯車を一体的に回転可能に支持する第1ピニオン軸と、前記第1ピニオン軸を軸支し、かつ前記第1サンギヤと同軸の回転軸を中心に回転するキャリアとを備えていることを特徴とするものである。
本発明の複合遊星歯車装置では、前記キャリアは、前記第1ピニオン軸の両端を軸支してもよい。
前記キャリアにおける前記第1ピニオン軸に対して内径側に軸支された第2ピニオン軸と、前記第2ピニオン軸に回転可能に支持され、かつ前記第2遊星歯車および前記第2サンギヤに噛み合う第4遊星歯車と、前記キャリアにおける前記第1ピニオン軸に対して内径側に軸支された第3ピニオン軸と、前記第3ピニオン軸に回転可能に支持され、かつ前記第3遊星歯車および前記第3サンギヤに噛み合う前記第5遊星歯車とをさらに備えていてよい。
前記第1遊星歯車、前記第2遊星歯車、および前記第3遊星歯車は、同じ歯数で一体化して作られた一個の遊星歯車になっていてよい。
前記第1サンギヤおよび前記第1遊星歯車に噛み合う第6遊星歯車を備え、前記6遊星歯車は、前記第1ピニオン軸よりも内径側に配置される第4ピニオン軸に支持されており、前記第4ピニオン軸は、前記キャリアに軸支されていてよい。
前記第1サンギヤと同軸上に配置され、かつ前記第1サンギヤと一体的に回転する第4サンギヤと、前記第4サンギヤに噛み合い、かつ前記第1ピニオン軸に支持され、かつ前記第1遊星歯車と一体的に回転される第6遊星歯車とをさらに備えていてよい。
回転トルクが入力される第5サンギヤと、前記第5サンギヤと同軸上に配置され、かつ回転が固定される固定要素または前記回転トルクが増減された回転トルクを出力する出力要素のうちのいずれか一方である第6サンギヤと、前記第5サンギヤと同軸上に配置され、かつ前記一方とは異なる他方であるリングギヤと、前記第5サンギヤの外径側に配置される第7遊星歯車と、前記第7遊星歯車の外径側で、かつ前記第7遊星歯車に噛み合う第8遊星歯車と、前記第8遊星歯車と前記第6サンギヤに噛み合う第9遊星歯車とが一緒に回転するように第5ピニオン軸で軸支する第3キャリア部と、前記第7遊星歯車と前記リングギヤに噛み合う第10遊星歯車とが一緒に回転するように第6ピニオン軸で軸支する第4キャリア部と、前記第5ピニオン軸と前記第6ピニオン軸とを径方向にずらして軸支する第3中間キャリアとを備え、第5サンギヤは、前記第7遊星歯車、または第10遊星歯車に噛み合うようにしてよい。
前記第6サンギヤは、前記固定要素であり、前記リングギヤは、前記出力要素であり、前記第5サンギヤが前記第7遊星歯車に噛み合っていてよい。
前記第6サンギヤは、前記出力要素であり、前記リングギヤは、前記固定要素であり、前記第5サンギヤが前記第10遊星歯車に噛み合っていてよい。
本発明によれば、少なくとも一方の遊星歯車機構が外歯歯車により構成されているため、内歯歯車を使用しない分、ローコストで作製でき、かつ大きな減速比を得ることができる。
本発明の複合遊星歯車装置を採用した歯車伝動装置の第1実施形態を示す断面図である。 歯車伝動装置の第2実施形態を示す断面図である。 歯車伝動装置の第3実施形態を示す断面図である。 歯車伝動装置の第4実施形態を示す断面図である。 歯車伝動装置の第5実施形態を示す断面図である。 歯車伝動装置の第6実施形態を示す断面図である。
以下に本発明の実施形態を、図面を参照して説明する。図1は、本発明の複合遊星歯車装置を採用した歯車伝動装置10の一例を示す断面図である。図1に示す歯車伝動装置10は、減速歯車装置の一例として示しているが、入力部11と出力部12とを入れ替えることで増速歯車装置として使用することができる。減速歯車装置として使用する場合には、例えば電気自動車のインホイールモータに連結して使用されてよい。この場合には、ホイールの径方向または軸方向に短縮してホイールの内部に収まるように小型化が必要になる。
図1に示すように歯車伝動装置10は、入力部11、出力部12、ハウジング13、および複合遊星歯車機構15を備え、入力部11と出力部12との間でトルクを増幅して出力部12に伝達する。入力部11は、例えば電動モータであってよい。出力部12は、例えばインホイールモータ用の減速歯車機構として使用する場合には車輪ハブであってよい。
複合遊星歯車機構15は、入力軸16、出力軸17、固定軸18、第1遊星歯車機構19、および第2遊星歯車機構20を備える。第1遊星歯車機構19、および第2遊星歯車機構20は、左右に並んで、かつ左右方向での略中央を軸に非軸対称に配置されている。入力軸16には、入力部11からトルクが伝達される。入力軸16、および出力軸17は、同軸上に配置されており、第1軸受21、および第2軸受22を介してハウジング13に回転自在に支持されている。
第1遊星歯車機構19は、第1サンギヤ24、第1遊星歯車25、第2遊星歯車26、第4遊星歯車27、第2サンギヤ29、第4サンギヤ37、および第1キャリア部28などを備える。第1サンギヤ24は、外歯を有する歯車(外歯歯車)であり、入力軸16と同軸上に配置された第1回転軸30を介して入力部11からトルクが伝達されることで第1回転軸30を中心に回転する。例えば、第1回転軸30は、第1サンギヤ24の中心軸に連結されていてよい。
第1遊星歯車25は、第1サンギヤ24に噛み合う外歯歯車である。その第1遊星歯車25は、第1回転軸30と平行に配置された第1ピニオン軸31により支持されている。第1ピニオン軸31は、第1遊星歯車25に対して入力部11側に並べて配置された第2遊星歯車26を支持している。第2遊星歯車26は、第1遊星歯車25と一体的に回転する。
第1ピニオン軸31の一端31aは、第1キャリア部28に設けられた第1支持部33に軸支されている。第1キャリア部28は、第1支持部33に対して内径側に第2支持部35が設けられている。第2支持部35は、第2ピニオン軸34を軸支する。第2ピニオン軸34は、第4遊星歯車27を支持している。第4遊星歯車27は、第2遊星歯車26、および第2サンギヤ29にそれぞれ噛み合っている。第2サンギヤ29は、中心軸が第1回転軸30上に配置された外歯歯車になっており、固定軸18に連結されて回転が止められている。固定軸18は、ハウジング13の一部に固定されている。第1遊星歯車25、第2遊星歯車26、および第4遊星歯車27は、第1回転軸30を中心とする円周を略等分割した位置に複数設けられている。なお、不均等位置に複数設けられていてもよい。
第2遊星歯車機構20は、第4サンギヤ37、第6遊星歯車38、第3遊星歯車39、第5遊星歯車40、第2キャリア部41、および第3サンギヤ42などを備える。第4サンギヤ37は、中心軸が第1回転軸30と同軸上に配置された外歯歯車であり、第1サンギヤ24に対して出力部12側に並べて配置されており、第1回転軸30からトルクが伝達されることで第1回転軸30を中心に回転する。例えば、第4サンギヤ37は、中心軸が第1回転軸30に連結されていてもよい。
第2キャリア部41は、第1キャリア部28と一体的に連結されており、第1回転軸30を中心に回転自在に配置されている。つまり、これら第1キャリア部28、および第2キャリア部41は、第1ピニオン軸31の両端31a,31bを軸支しており、かつ一つのキャリア23を形成している。例えば第1キャリア部28および第2キャリア部41は、ハウジング13の内部にて最外周に配置される連結部(図示なし)で連結されていてよい。
第6遊星歯車38は、第4サンギヤ37に噛み合う。その第6遊星歯車38は、第1ピニオン軸31により支持されており、第1遊星歯車25、および第3遊星歯車39と一体的に回転する。つまり、第1遊星歯車25、第2遊星歯車26、第6遊星歯車38、および第3遊星歯車39は、一体的に回転する。すなわち、キャリア23は、第11遊星歯車25、第2遊星歯車26、第6遊星歯車38、および第3遊星歯車39を、第1ピニオン軸31を中心に回転(自転)させ、かつ第1回転軸30を中心として公転させる。
第1ピニオン軸31の他端31bは、第2キャリア部41に設けられた第3支持部44で軸支されている。その第2キャリア部41は、第3支持部44の内径側で第3ピニオン軸45を軸支する第4支持部46を有する。第3ピニオン軸45は、第5遊星歯車40を支持している。第5遊星歯車40は、第3遊星歯車39、および第3サンギヤ42にそれぞれ噛み合っている。第3サンギヤ42は、外歯歯車となっており、第3遊星歯車39から伝達される回転トルクを第2回転軸47に伝達する。例えば、第3サンギヤ42は、中心軸が第2回転軸47に連結されていてもよい。第2回転軸47は、第1回転軸30と同軸上に配置されており、増幅されたトルクを出力軸17に伝達する。第1キャリア部28、および第2キャリア部41は、第1遊星歯車機構19、および第2遊星歯車機構20における入力軸16の軸線方向における両外側に配置されている。第1遊星歯車25、第2遊星歯車26、第4遊星歯車27、第6遊星歯車38、第3遊星歯車39、および第5遊星歯車40は、第2回転軸47を中心とする円周を略等分割した位置に複数設けられている。なお、不均等位置に複数設けられてもよい。
図1に示した実施形態は、第1遊星歯車機構19、および第2遊星歯車機構20を構成する歯車が全て外歯歯車で構成されている。これにより、複合遊星歯車機構15は、内歯を有する歯車(内歯歯車)を使用していない分、コストダウンを図ることができ、かつ径方向のサイズをコンパクトにすることができる。また、図1に示した実施形態は、詳しくは後述する図2に示す実施形態と比べて、第1サンギヤ24と同軸上に配置され、かつ第1サンギヤ24と一体的に回転する第4サンギヤ37と、第4サンギヤ37に噛み合い、かつ第1ピニオン軸31に支持され、かつ第1遊星歯車25と一体的に回転される第6遊星歯車38とを備えている点に特徴がある。
ハウジング13は、複合遊星歯車機構15を覆っており、内部には潤滑や冷却を行うための潤滑油48が液密に収容されていてよい。この場合には、潤滑油48は、ハウジング13の内部で複合遊星歯車機構15を構成するギヤにより掻き上げられて全体に供給される。
複合遊星歯車機構15は、入力軸16から入力される動力の流れを第1サンギヤ24と第4サンギヤ37とに分流する。第1サンギヤ24に分流された動力は、第1遊星歯車機構19に流入する。第1遊星歯車機構19は、流入された動力を増速する。第1遊星歯車機構19で増速された動力は、第2遊星歯車機構20の第6遊星歯車38に合流されて、入力された動力よりも大きな動力が出力軸17に伝達される。つまり、第1遊星歯車機構19は、第2遊星歯車機構20のトルクに対して反力となるトルクを付与する。
なお、第1キャリア部28は、第1遊星歯車25と第2遊星歯車26との間に配置されていてもよい。また、第2キャリア部41は、第6遊星歯車38と第3遊星歯車39との間に配置されていてもよい。さらに、第1遊星歯車25と第2遊星歯車26との間に図示していない中間キャリア部を配置してもよい。その中間キャリア部は、キャリア23の一部を構成する。この場合には、中間キャリア部に、第2ピニオン軸34を軸支する支持部を設けていてもよい。さらにまた、第6遊星歯車38と第3遊星歯車39との間に図示していない中間キャリア部を配置してもよい。その中間キャリア部は、キャリア23の一部を構成する。この場合には、中間キャリア部に、第3ピニオン軸45を軸支する支持部を設けていてもよい。
複合遊星歯車機構15は、ギヤの歯数の組み合わせにより、入力軸16の回転方向に対して出力軸17の回転方向が設定される。つまり、第1サンギヤ24の回転方向に対して、第3サンギヤ42の回転方向が、第1サンギヤ24(第4サンギヤ)と同じ回転方向、または逆の回転方向のいずれかの方向に設定される。
歯車伝動装置の最終減速率αは、下記に示す式(1)から求められる。最終減速率αは、第1サンギヤ24の回転速度を「1」とした際の第3サンギヤ42の回転速度である。下記式(1)は、下記式(2)から式(6)に基づいて求められる。式(2)は、最終キャリア減速率βを求める式である。式(3)は、第1遊星歯車機構19の第1遊星キャリア減速率β1を求める式である。式(4)は、第2遊星歯車機構20の第2遊星キャリア減速率β2を求める式である。式(5)は、第1遊星歯車機構19の第1リング減速率α1を求める式である。式(6)は、第2遊星歯車機構20の第2リング減速率α2を求める式である。
第1リング減速率α1は、第1サンギヤ24の回転速度を「1」とした際の第4遊星歯車27の回転速度である。第1遊星キャリア減速率β1は、第1キャリア部28と第2キャリア部41とを分断したと仮定した際に、第1サンギヤ24の回転速度を「1」としたときの第1キャリア部28の回転速度である。第2リング減速率α2は、第4サンギヤ37の回転速度を「1」とした際の第5遊星歯車40の回転速度である。第2遊星キャリア減速率β2は、第1キャリア部28と第2キャリア部41とを分断したと仮定した際に、第4サンギヤ37の回転速度を「1」としたときの第2キャリア部41の回転速度である。最終キャリア減速率βは、第1キャリア部28と第2キャリア部41とを一体化した際のキャリア減速率であって、第2遊星キャリア減速率β2と第1遊星キャリア減速率β1との差になる。
ここで、下記式(5)では、第1サンギヤ24の歯数をZr1、第1遊星歯車25の歯数をZr2−1、第2遊星歯車26の歯数をZr2−2、第2サンギヤ29の歯数をZr3とする。また、下記式(6)では、第4サンギヤ37の歯数をZR1、第6遊星歯車38の歯数をZR2−1、第3遊星歯車39の歯数をZR2−2、第3サンギヤ42の歯数をZR3とする。なお、下記式(5)および式(6)では、第4遊星歯車27の歯数、および第5遊星歯車40の歯数については歯数比の計算に影響を与えないため、省略している。
α=β(α2+1) …(1)
β=β2−β1 …(2)
β1=1/(1+(1/α1)) …(3)
β2=1/(1+(1/α2)) …(4)
α1=(Zr1/ZR2−1)×(Zr2−2/Zr3) …(5)
α2=(ZR1/ZR2−1)×(Zr2−2/ZR3) …(6)
表1は、複合遊星歯車機構15に使用される各ギヤの歯数の未定数の具体例を示す。複合遊星歯車機構15は、遊星歯車機構の構成条件などを含む所定の条件を満たす上で一定範囲の減速比を実現できる未定数の組み合わせが無数にある。そこで、具体的な例を有限数の解が得られるように、表1に示すようにNo.1からNo.6までの6つの例について数値範囲を適宜に限定した上で、所定の条件を満たす上でプログラムを作成してシミュレーションを行った。複合遊星歯車機構15の減速比は、最終減速率αの逆数の値である。
Figure 2019074166
表1のNo.1に示す例は、第1サンギヤ24の歯数Zr1が「30」、第1遊星歯車25の歯数Zr2−1が「30」、第2遊星歯車26の歯数Zr2−2が「29」、第2サンギヤ29の歯数Zr3が「31」、第4サンギヤ37の歯数ZR1が「30」、第6遊星歯車38の歯数ZR2−1が「29」、第3遊星歯車39の歯数ZR2−2が「28」、および第3サンギヤ42の歯数ZR3が「31」の場合である。この実施例の場合には、最終減速率が略「−0.00057471」となり、減速比が略「−1740」になる。なお、最終減速率α、および減速比(1/α)が負値の場合は、出力軸17が入力軸16と逆方向に回転することを表す。
No.2に示す例は、第1サンギヤ24の歯数Zr1が「17」、第1遊星歯車25の歯数Zr2−1が「18」、第2遊星歯車26の歯数Zr2−2が「17」、第2サンギヤ29の歯数Zr3が「17」、第4サンギヤ37の歯数ZR1が「17」、第6遊星歯車38の歯数ZR2−1が「19」、第3遊星歯車39の歯数ZR2−2が「18」、および第3サンギヤ42の歯数ZR3が「17」の場合である。この実施例の場合には、最終減速率が略「0.001503759」となり、減速比が略「665」になる。
No.3に示す例は、第1サンギヤ24の歯数Zr1が「20」、第1遊星歯車25の歯数Zr2−1が「40」、第2遊星歯車26の歯数Zr2−2が「20」、第2サンギヤ29の歯数Zr3が「40」、第4サンギヤ37の歯数ZR1が「17」、第6遊星歯車38の歯数ZR2−1が「19」、第3遊星歯車39の歯数ZR2−2が「18」、および第3サンギヤ42の歯数ZR3が「17」の場合である。この実施例の場合には、最終減速率が略「−0.00031」となり、減速比が略「−3225」になる。
No.4に示す例は、第1サンギヤ24の歯数Zr1が「26」、第1遊星歯車25の歯数Zr2−1が「19」、第2遊星歯車26の歯数Zr2−2が「17」、第2サンギヤ29の歯数Zr3が「28」、第4サンギヤ37の歯数ZR1が「24」、第6遊星歯車38の歯数ZR2−1が「20」、第3遊星歯車39の歯数ZR2−2が「18」、および第3サンギヤ42の歯数ZR3が「26」の場合である。この実施例の場合には、最終減速率が略「−3.2×10−5」となり、減速比が略「−31655」になる。図1に示した実施形態は、詳しくは後述する図2に示す実施形態に比べて、表1のNo.4の実施例に示すように第1サンギヤ24の歯数Zr1、第1遊星歯車25の歯数Zr2−1、第4サンギヤ37の歯数ZR1、および第6遊星歯車38の歯数ZR2−1を異なる歯数に変えることで高減速比の設定が可能になる。
No.5に示す例は、第1サンギヤ24の歯数Zr1が「30」、第1遊星歯車25の歯数Zr2−1が「30」、第2遊星歯車26の歯数Zr2−2が「30」、第2サンギヤ29の歯数Zr3が「29」、第4サンギヤ37の歯数ZR1が「30」、第6遊星歯車38の歯数ZR2−1が「30」、第3遊星歯車39の歯数ZR2−2が「30」、および第3サンギヤ42の歯数ZR3が「30」の場合である。この実施例の場合には、最終減速率が略「−0.0169492」となり、減速比が略「−59」になる。
No.6に示す例は、第1サンギヤ24の歯数Zr1が「20」、第1遊星歯車25の歯数Zr2−1が「17」、第2遊星歯車26の歯数Zr2−2が「17」、第2サンギヤ29の歯数Zr3が「18」、第4サンギヤ37の歯数ZR1が「20」、第6遊星歯車38の歯数ZR2−1が「17」、第3遊星歯車39の歯数ZR2−2が「17」、および第3サンギヤ42の歯数ZR3が「17」の場合である。この実施例の場合には、最終減速率が略「0.030959752」となり、減速比が略「32.3」になる。
このように、上記実施例で説明した歯車伝動装置10では、第1遊星歯車機構19、および第2遊星歯車機構20を結合することで、各ギヤの歯数が比較的少ないにもかかわらず、例えばNo.4に示したように概ね「32000」程度の高減速比を実現することができる。
図2は、歯車伝動装置の第2実施形態を示す断面図である。図2は、図1に示した複合遊星歯車機構の変形例である。図2に示すように複合遊星歯車機構50は、図1に示した第2遊星歯車機構20の第6遊星歯車38、および第4サンギヤ37を省略して、入力軸16の軸方向におけるサイズのコンパクト化を図っている。
図2に示すように、第1遊星歯車機構19は、図1で説明したと同じ、または同様に第1サンギヤ24、第1遊星歯車25、第2遊星歯車26、第4遊星歯車27、第1キャリア部28、および第2サンギヤ29を備える。
第2遊星歯車機構51は、第3遊星歯車39、第5遊星歯車40、第2キャリア部41、および第3サンギヤ42を有する。第3遊星歯車39は、第1ピニオン軸31により支持されており、かつ第1ピニオン軸31を中心に第1遊星歯車25と一体的に回転する。第1ピニオン軸31は、図1で説明したように第1遊星歯車25、および第2遊星歯車26を支持している。第1ピニオン軸31は、一端31aが第1キャリア部28に、かつ他端31bが第2キャリア部41にそれぞれ支持されており、第1キャリア部28、および第2キャリア部41は、図示していない連結部により連結されて一つのキャリア23を構成している。キャリア23は、第1遊星歯車25、第2遊星歯車26、および第3遊星歯車39を、第1ピニオン軸31を中心に一体的に自転させ、かつ第1回転軸30を中心に公転させる。
なお、図2では、図1で示した部材と同じ、または同様な部材に同符号を付与して、ここでの詳しい説明を省略する。また、第1キャリア部28は、第1遊星歯車25と第2遊星歯車26との間に配置されてもよい。また、第2キャリア部41は、第1遊星歯車25と第3遊星歯車39との間に配置されてもよい。さらに、第1遊星歯車25と第2遊星歯車26との間に図示していない中間キャリア部を追加して配置してもよい。その中間キャリア部は、キャリア23の一部を構成する。この場合には、第2ピニオン軸34を中間キャリア部に軸支させてもよい。さらに、第1遊星歯車25と第3遊星歯車39との間に図示していない中間キャリア部を配置してもよい。その中間キャリア部は、キャリア23の一部を構成する。この場合には、第3ピニオン軸45を中間キャリアに軸支させてもよい。この実施形態では、図1に示した実施形態と比べて、第4サンギヤ37、および第6遊星歯車38を省略した分、コストダウンを図ることができる。
図3は、歯車伝動装置の第3実施形態を示す断面図である。図3は、図2に示した複合遊星歯車機構の変形例である。図3に示すように複合遊星歯車機構53では、図2に示した第1遊星歯車25、第2遊星歯車26、および第3遊星歯車39を省略し、代わりにそれらを同じ歯数で一体化して作られた一個のロングピニオンギヤ54を使用している。ロングピニオンギヤ54は、入力軸16と平行な軸方向に長く伸ばして作られている。つまり、図3に示す実施形態では、ロングピニオンギヤを使用して、組立の容易性の向上、およびコストダウンを図ることができる。また、図3に示す複合遊星歯車機構53の減速比の一例は、例えば表1に示したNo.5に記載の減速比、つまり第1遊星歯車25の歯数Zr1、第2遊星歯車26の歯数Zr2−1、第6遊星歯車38の歯数R2−1、および第3遊星歯車39の歯数ZR2−2を全て同じ歯数にした実施例と同じ、または同様である。
図3に示すように複合遊星歯車機構53では、第1サンギヤ24、ロングピニオンギヤ54、第4遊星歯車27、第1キャリア部28、および第2サンギヤ29が第1遊星歯車機構55を構成する。また、複合遊星歯車機構53は、ロングピニオンギヤ54、第5遊星歯車40、第2キャリア部41、および第3サンギヤ42が第2遊星歯車機構56を構成する。ロングピニオンギヤ54は、第1ピニオン軸31に支持されており、第1サンギヤ24、第4遊星歯車27、および第5遊星歯車40にそれぞれ噛み合っている。ロングピニオンギヤ54は、第1回転軸30を中心とする周方向に複数配置されている。
なお、この実施形態では、ロングピニオンギヤ54のうちの第5遊星歯車40に噛み合う一部、もしくは第5遊星歯車40が第2入力要素の一例である。また、第1サンギヤ24と第4遊星歯車27との間に図示していない中間キャリアを追加して配置してもよい。その中間キャリアは、キャリア23の一部を構成する。この場合には、第2ピニオン軸34を中間キャリアに軸支させてもよい。また、第1サンギヤ24と第5遊星歯車40との間に図示していない中間キャリアを追加して配置してもよい。その中間キャリアは、キャリア23の一部を構成する。この場合には、第3ピニオン軸45を中間キャリアに軸支させてもよい。図3では、図1で示した部材と同じ、または同様な部材に同符号を付与して、ここでの詳しい説明を省略する。
図4は、歯車伝動装置の第4実施形態を示す断面図である。図4は、図2に示した複合遊星歯車機構の変形例である。図4に示すように複合遊星歯車機構58は、図2に示した第4遊星歯車27、および第5遊星歯車40を省略し、代わりに第1サンギヤ24と第1遊星歯車25とに噛み合う第6遊星歯車59を使用している。
図4に示すように第6遊星歯車59は、第4ピニオン軸60に支持されており、第1サンギヤ24、および第1遊星歯車25にそれぞれ噛み合っている。第4ピニオン軸60は、両端が第1中間キャリア部61に設けられた第5支持部62、および第2中間キャリア部63に設けられた第6支持部64に軸支されている。第1中間キャリア部61には、第1ピニオン軸31を軸支する第6支持部64が第5支持部62よりも外径側に設けられている。
第2中間キャリア部63には、第1ピニオン軸31を軸支する第7支持部65が第6支持部64よりも外径側に設けられている。第1キャリア部28、第1中間キャリア部61、第2中間キャリア部63、および第2キャリア部41は、入力軸16と同一軸線上を中心として一体的に回転される。例えば第1キャリア部28、第1中間キャリア部61、第2中間キャリア部63、および第2キャリア部41は、ハウジング13の内部にて最外周側で連結部66により連結されていてよい。
第2遊星歯車26は、第2サンギヤ29に噛み合い、かつ第1ピニオン軸31に支持されており、かつ第1遊星歯車25と一体的に回転する。第3遊星歯車39は、第3サンギヤ42に噛み合い、かつ第1ピニオン軸31に支持されており、かつ第1遊星歯車25と一体的に回転する。複合遊星歯車機構58は、第1サンギヤ24、第6遊星歯車59、第1遊星歯車25、第2遊星歯車26、第1キャリア部28、および第2サンギヤ29が第1遊星歯車機構67を構成する。また、複合遊星歯車機構58は、第3遊星歯車39、第2キャリア部41、および第3サンギヤ42が第2遊星歯車機構68を構成する。なお、第1中間キャリア部61、および第2中間キャリア部63のいずれか一方を省略してもよい。なお、図4では、図1で示した部材と同じ、または同様な部材に同符号を付与して、ここでの詳しい説明を省略する。
図5は、歯車伝動装置の第5実施形態を示す断面図である。図5は、図1に示した複合遊星歯車機構の変形例である。図5に示すように複合遊星歯車機構70は、第1遊星歯車機構71、および第2遊星歯車機構72を備え、第1遊星歯車機構71のみを外歯歯車で構成している。つまり、第1遊星歯車機構71は、第5サンギヤ73、第7遊星歯車74、第8遊星歯車75、第9遊星歯車76、第6サンギヤ77、および第3キャリア部101などで構成されており、ギヤは全て外歯歯車である。第5サンギヤ73は、第1回転軸30からトルクが伝達される。第6サンギヤ77は、固定軸18に連結されており、本発明の実施形態における固定要素の一例である。
第5サンギヤ73は、第7遊星歯車74に噛み合っている。第7遊星歯車74は、第8遊星歯車75に噛み合っている。第8遊星歯車75、および第9遊星歯車76は、第5ピニオン軸82に支持されており、第5ピニオン軸82を中心として一体的に回転する。第5ピニオン軸82は、一端が第3キャリア部101に設けられた第1支持部33に、他端が第3中間キャリア部78に設けられた第8支持部79にそれぞれ軸支されている。第9遊星歯車76は、第6サンギヤ77に噛み合っている。第3中間キャリア部78は、第8遊星歯車75と第9遊星歯車76との間に配置されており、第1回転軸30を中心として第1キャリア部28と一体的に回転する。つまり、第3キャリア部101、および第3中間キャリア部78は、キャリア23の一部を構成する。
第2遊星歯車機構72は、第10遊星歯車80、および第1リングギヤ81で構成されている。第1リングギヤ81は、内歯を有する歯車(内歯歯車)である。第1リングギヤ81は、第2回転軸47にトルクを伝達するものであり、本発明の実施形態における出力要素の一例である。第7遊星歯車74、および第10遊星歯車80は、第6ピニオン軸83により支持されており、かつ第6ピニオン軸83を中心として一体的に回転される。第6ピニオン軸83は、一端が第4キャリア部102に設けられた第3支持部44に、他端は第3中間キャリア部78における第8支持部79に対して内径側に設けられた第9支持部84にそれぞれ軸支されている。第4キャリア部102は、第1回転軸30と同軸上に配置された中心軸を中心として第3中間キャリア部78と一体的に回転する。つまり、第4キャリア部102は、キャリア23の一部を構成する。
第1リングギヤ81は、第10遊星歯車80に噛み合っており、かつ第10遊星歯車80から伝達されるトルクを第2回転軸47に伝達する。例えば第10遊星歯車80は、中心軸が第2回転軸47に連結されていてよい。第5ピニオン軸82および第6ピニオン軸83は、径方向にずれて配置されていてよい。例えば、第6ピニオン軸83は、第5ピニオン軸82に対して内径側に配置されてよい。この場合には、第1リングギヤ81が第6ピニオン軸83と第5ピニオン軸82との段差により生じるスペースに収まるように配置するのが好適である。このように配置すれば、複合遊星歯車機構70は、一方の第2遊星歯車機構72にリングギヤ(内歯歯車)を使用しても径方向にてコンパクトなサイズを維持することができる。なお、図5では、図1で示した部材と同じ、または同様な部材に同符号を付与して、ここでの詳しい説明を省略する。
図6は、歯車伝動装置の第6実施形態を示す断面図である。図6は、図1に示した複合遊星歯車機構の変形例である。図6に示すように複合遊星歯車機構86は、第1遊星歯車機構87、および第2遊星歯車機構88を有し、第2遊星歯車機構88のみを外歯歯車で構成している。つまり、第2遊星歯車機構88は、第7遊星歯車92、第8遊星歯車94、第9遊星歯車93、第3キャリア部101、および第6サンギヤ95を有しており、ギヤは全て外歯歯車で構成されている。第6サンギヤ95は、第2回転軸47にトルクを伝達するものであり、本発明の実施形態における出力要素の一例である。第1遊星歯車機構87は、第5サンギヤ89、第10遊星歯車91、第4キャリア部102、第3中間キャリア部98,および第2リングギヤ96を有している。第5サンギヤ89は、第1回転軸30からトルクが伝達される。第2リングギヤ96は、固定軸18に連結されており、本発明の実施形態における固定要素の一例である。
第5サンギヤ89は、第10遊星歯車91に噛み合っている。第10遊星歯車91は、第2リングギヤ96に噛み合っている。第2リングギヤ96は、固定軸18に連結されており、回転が止められている。第10遊星歯車91は、第6ピニオン軸90に軸支されている。
第6ピニオン軸90は、出力部12側に伸ばされて、第10遊星歯車91と軸方向に並んで配置された第7遊星歯車92を支持している。第10遊星歯車91は、第6ピニオン軸90を中心に第7遊星歯車92と一体的に回転する。第6ピニオン軸90は、入力部11側の一端が第4キャリア部102に設けられた第1支持部33に軸支されている。また、第10遊星歯車91と第7遊星歯車92との間における第6ピニオン軸90の他端は、第3中間キャリア部98に設けられた第10支持部99に軸支されている。第3中間キャリア部98は、キャリア23の一部を構成しており、第1回転軸30と同軸を中心に回転自在に配置されている。
第8遊星歯車94、および第9遊星歯車93は、第5ピニオン軸97により支持されており、かつ第5ピニオン軸97を中心に一体的に回転される。第5ピニオン軸97は、入力部11側の一端が第3中間キャリア部98に設けられた第11支持部100に、また出力部12側の他端が第3キャリア部101に設けられた第3支持部44にそれぞれ軸支されている。第9遊星歯車93には、内径側で第6サンギヤ95が噛み合っている。第6サンギヤ95は、回転トルクを第2回転軸47に伝達する。例えば第6サンギヤ95は、中心軸が第2回転軸47に連結されていてもよい。
第5ピニオン軸97および第6ピニオン軸90は、径方向にずれて配置されていてよい。この場合には、第6ピニオン軸90を第5ピニオン軸97に対して内径側に配置してもよい。第2リングギヤ96は、第5ピニオン軸97と第6ピニオン軸90とが径方向にずれた段差により生じるスペースに収まるように配置するのが好適である。この場合には、複合遊星歯車機構86の径方向におけるサイズをコンパクトなサイズに維持することができる。なお、図6では、図1で示した部材と同じ、または同様な部材に同符号を付与して、ここでの詳しい説明を省略する。
以上、この発明に係る実施形態について説明したが、本発明の趣旨の範囲内であれば、実施形態は種々の変更が可能である。例えば上記各実施形態では、複合遊星歯車機構を減速機構として説明しているが、本発明ではこれに限らず、増速機構として使用してもよい。この場合には、入力部11と出力部12とを入れ替えればよい。
10…歯車伝動装置、 11…入力部、 12…出力部、 13…ハウジング、 15,50,53,58,70,86…複合遊星歯車機構、 16…入力軸、 17…出力軸、 19,55,67,71,87…第1遊星歯車機構、 20,51,56,68,72,88…第2遊星歯車機構、 23…キャリア、 24…第1サンギヤ、 25…第1遊星歯車、 26…第2遊星歯車、 27…第4遊星歯車、 28…第1キャリア部、 29…第2サンギヤ、 30…第1回転軸、 31…第1ピニオン軸、 34…第2ピニオン軸、 37…第4サンギヤ、 38…第6遊星歯車、 39…第3遊星歯車、 40…第2キャリア部、 42…第3サンギヤ、 47…第2回転軸、 59…第6遊星歯車、 60…第4ピニオン軸、 61…第1中間キャリア部、 63…第2中間キャリア部、 73…第5サンギヤ、 74…第7遊星歯車、 75…第8遊星歯車、 76…第9遊星歯車、 77…第6サンギヤ、 78…第3中間キャリア部、 80…第10遊星歯車、 81…第1リングギヤ、 82…第5ピニオン軸、 83…第6ピニオン軸、 89…第5サンギヤ、 90…第6ピニオン軸、 91…第10遊星歯車、 92…第7遊星歯車、 93…第9遊星歯車、 94…第8遊星歯車、 95…第6サンギヤ、 96…第2リングギヤ、 97…第5ピニオン軸、 98…第3中間キャリア部、 101…第3キャリア部、 102…第4キャリア部。

Claims (9)

  1. トルクが入力される第1サンギヤと、
    前記第1サンギヤと同軸上に配置され、かつ回転しないように固定された第2サンギヤと、
    前記第1サンギヤと同軸の回転軸を中心に回転し、かつ前記トルクが増減されたトルクを出力する第3サンギヤと、
    前記第1サンギヤからトルクが伝達される第1遊星歯車と、
    前記第2サンギヤにトルクを伝達する第2遊星歯車と、
    前記第3サンギヤにトルクを伝達する第3遊星歯車と、
    前記第1遊星歯車、第2遊星歯車、および第3遊星歯車を一体的に回転可能に支持する第1ピニオン軸と、
    前記第1ピニオン軸を軸支し、かつ前記第1サンギヤと同軸の回転軸を中心に回転するキャリアとを備えている
    ことを特徴とする複合遊星歯車装置。
  2. 前記キャリアは、前記第1ピニオン軸の両端を軸支している
    ことを特徴とする請求項1に記載の複合遊星歯車装置。
  3. 前記キャリアにおける前記第1ピニオン軸に対して内径側に軸支された第2ピニオン軸と、
    前記第2ピニオン軸に回転可能に支持され、かつ前記第2遊星歯車および前記第2サンギヤに噛み合う第4遊星歯車と、
    前記キャリアにおける前記第1ピニオン軸に対して内径側に軸支された第3ピニオン軸と、
    前記第3ピニオン軸に回転可能に支持され、かつ前記第3遊星歯車および前記第3サンギヤに噛み合う前記第5遊星歯車とをさらに備える
    ことを特徴とする請求項2に記載の複合遊星歯車装置。
  4. 前記第1遊星歯車、前記第2遊星歯車、および前記第3遊星歯車は、同じ歯数で一体化して作られた一個の遊星歯車になっている
    ことを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の複合遊星歯車装置。
  5. 前記第1サンギヤおよび前記第1遊星歯車に噛み合う第6遊星歯車を備え、
    前記6遊星歯車は、前記第1ピニオン軸よりも内径側に配置される第4ピニオン軸に支持されており、
    前記第4ピニオン軸は、前記キャリアに軸支されている
    ことを特徴とする請求項2に記載の複合遊星歯車装置。
  6. 前記第1サンギヤと同軸上に配置され、かつ前記第1サンギヤと一体的に回転する第4サンギヤと、
    前記第4サンギヤに噛み合い、かつ前記第1ピニオン軸に支持され、かつ前記第1遊星歯車と一体的に回転される第6遊星歯車とをさらに備える
    ことを特徴とする請求項1ないし3のいずれか一項に記載の複合遊星歯車装置。
  7. 回転トルクが入力される第5サンギヤと、
    前記第5サンギヤと同軸上に配置され、かつ回転が固定される固定要素または前記回転トルクが増減された回転トルクを出力する出力要素のうちのいずれか一方である第6サンギヤと、
    前記第5サンギヤと同軸上に配置され、かつ前記一方とは異なる他方であるリングギヤと、
    前記第5サンギヤの外径側に配置される第7遊星歯車と、
    前記第7遊星歯車の外径側で、かつ前記第7遊星歯車に噛み合う第8遊星歯車と、
    前記第8遊星歯車と前記第6サンギヤに噛み合う第9遊星歯車とが一緒に回転するように第5ピニオン軸で軸支する第3キャリア部と、
    前記第7遊星歯車と前記リングギヤに噛み合う第10遊星歯車とが一緒に回転するように第6ピニオン軸で軸支する第4キャリア部と、
    前記第5ピニオン軸と前記第6ピニオン軸とを径方向にずらして軸支する第3中間キャリアとを備え、
    第5サンギヤは、前記第7遊星歯車、または第10遊星歯車に噛み合う
    ことを特徴とする複合遊星歯車装置。
  8. 前記第6サンギヤは、前記固定要素であり、
    前記リングギヤは、前記出力要素であり、
    前記第5サンギヤが前記第7遊星歯車に噛み合う
    ことを特徴とする請求項7に記載の複合遊星歯車装置。
  9. 前記第6サンギヤは、前記出力要素であり、
    前記リングギヤは、前記固定要素であり、
    前記第5サンギヤが前記第10遊星歯車に噛み合う
    ことを特徴とする請求項7に記載の複合遊星歯車装置。
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