JP2019072860A - 筆記具 - Google Patents

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Abstract

【課題】筆記部を保持する保持部の内径及び筆記部の外径の寸法について、所定許容範囲を設定することができ、しかも筆記部が先軸に確実に保持される筆記具を提供する【解決手段】この筆記具の先軸6の内周面には、内周面から先軸の中心方向に、かつ先軸の軸線方向に形成された複数のリブからなる、筆記部を保持する保持部6aを備え、保持部6aは、筆記部の外周と圧接することにより筆記部を保持し、筆記部の進退に対して摺動抵抗を与える摺接する摺接部6a1と、摺接部6a1の内径よりも大きい内径で形成された、筆記部の進退の際に筆記部をガイドする案内部6a2と、を備えている。【選択図】図4

Description

本発明は筆記具に関し、特に、筆記部の先軸からの脱落を抑制した筆記具に関する。
従来、特許文献1に示すように、軸筒の先端部(先軸)にペン芯を有し、軸筒内のインク収容部の空気置換する筆記具が提案されている。
この特許文献1に示された筆記具について説明すると、軸筒の先端部の開口部にはペン芯が装着され、該ペン芯が空気溝を有する先軸によって保持される。具体的には、先軸の内周面に、複数のリブが軸線方向に延設され、前記複数のリブによって、ペン芯は保持され、前記リブ間に空気溝が形成される。
また、軸筒内には、繊維束よりなるインキ吸蔵体が収容され、前記インキ吸蔵体先端に、前記ペン芯の後端が没入接続される。
このようにして、ペン芯は先軸によって保持されると共に、前記リブによって、ペン芯の外周に空気溝が配設され、この空気溝によって軸筒内は外気と連通する。
特開平9−86091公報
ところで、特許文献1に示された筆記具にあっては、先軸の内周面に複数のリブを形成し、前記リブによってペン芯(筆記部) を保持している。
そのため、筆記部を保持するリブ先端全体に亘って、その内径を高い寸法精度で製作しなければならず、また筆記部の外径についても、高い寸法精度で製作しなければならいという課題があった。
即ち、前記リブ先端内径及び筆記部の外径が高い寸法精度で形成されていない場合には、筆記部が先軸に嵌合せず、あるいは筆記部が先軸に確実に保持されないため、使用時において、筆記部が先軸から不用意に脱落するという課題があった。
本発明は、上記技術的課題を解決するためになされたものであり、筆記部を保持する保持部の内径及び筆記部の外径の寸法について、所定許容範囲を設定することができ、しかも筆記部が先軸に確実に保持される筆記具を提供することを目的とするものである。
上記目的を達成するためになされた本発明にかかる筆記具は、軸筒内にインクが収容され、前記軸筒の先端に、筆記部を保持する先軸が装着される筆記具であって、前記先軸の内周面には、前記内周面から先軸の中心方向に、かつ先軸の軸線方向に形成された複数のリブからなる、前記筆記部を保持する保持部を備え、前記保持部は、筆記部の外周と圧接することにより筆記部を保持し、前記筆記部の進退に対して摺動抵抗を与え、摺接する摺接部と、前記摺接部の内径よりも大きい内径で形成された、筆記部の進退の際に筆記部をガイドする案内部と、を備えることを特徴としている。
このように本発明にかかる筆記具にあっては、筆記部と摺接部は圧接しているため、筆記部は先軸に確実に保持され、筆記部が不用意に先軸から脱落するのを防止できる。
また、筆記部と摺接部は圧接しているため、筆記部が先軸内を進退する際、適度な摺動抵抗を与えることができる。
更に、前記摺接部の内径よりも大きい内径で形成された、即ち、摺接部の高さよりも低い位置に、筆記部の進退の際に筆記部をガイドする案内部が設けられている。この案内部よって、筆記部の進退動作の際の筆記部の傾きを防止でき、筆記部の円滑な進退動作を得ることができる。
ここで、案内部が摺接部の内径よりも大きい内径で形成されているため、筆記部は、摺接部に接し、案内部に接しない範囲内の外径を有するものであれば良い。
前記筆記部が摺接部及び案内部の両者に圧接する場合には、筆記部は確実に保持されるものの、摺動抵抗が大きくなり、筆記部の円滑な進退動作を行うことができない。
したがって、筆記部を保持する保持部の内径及び筆記部の外径の寸法の許容範囲として、摺接部と案内部の内径差(摺接部高さ分)を有することになる。
その結果、高い寸法精度で製作された保持部及び筆記部を用いなくても、筆記部は先軸に確実に保持され、筆記部が不用意に先軸から脱落するのを防止できる。また、筆記部が先軸内を進退する際、適度な摺動抵抗を与えることができる。
ここで、前記リブが前記摺接部及び案内部を有し、先軸の先端側に前記摺接部が形成され、続いて案内部が形成されていることが望ましい。
また、前記摺接部と案内部が別々のリブに形成されていることが望ましい。
また、前記軸筒の先端に、筆記部を保持する先軸が螺合することによって装着される筆記具であって、前記先軸の内周面に形成された雌ねじ部と、前記雌ねじに螺合する軸筒の外周面に形成された雄ねじ部と、を備え、前記雌ねじ部のねじ山の幅が、先軸後端側におけるねじ山の幅よりも、先軸先端側におけるねじ山の幅の方が小さく、かつ、前記雌ねじ部のねじ山の幅に対応して、前記雄ねじ部のねじ山の幅が、軸筒後端側におけるねじ山の幅よりも、軸筒先端側におけるねじ山の幅の方が小さいことが望ましい。
このように構成することにより、先軸との軸筒との相対位置が斜めにならず不用意な軸筒への乗り越えを防ぎ、先軸との軸筒とのねじ込みを安定化させることができる。
また、前記軸筒の先端に、筆記部を保持する先軸が螺合することよって装着される筆記具であって、前記先軸後端部の内周面に形成された雌ねじ部と、前記雌ねじ部に螺合する軸筒の先端部の内周面に形成された雄ねじ部と、を備え、前記雌ねじ部の内径が先軸後端側から先端側に向かって徐々に小さくなり、かつ、前記雌ねじ部の内径に対応して、前記雄ねじ部の外径が軸筒の後端側から先端側に向かって徐々に小さくなることが望ましい。
このように、雌ねじ部の内径が先軸の先端側に行くにしたがって、小さく形成されている(雄ねじ部の外径が軸筒の後端側から先端側に行くにしたがって小さく形成されている)ため、先軸の軸筒へのねじ込みをより安定化させることができる。
更に、前記先軸後端部の内周面に形成された雌ねじ部における、先軸後端部側の雌ねじ端部が、先軸の内周面から徐々に立ち上がり、ねじ山が形成されていることが望ましい。
このように、雌ねじの端部を先軸の内周面から徐々に立ち上がり、ねじ山を形成したため、先軸の軸筒へのねじ込みをより容易にすることができる。
本発明によれば、筆記部を保持する保持部の内径及び筆記部の外径の寸法について、所定許容範囲を設定することができ、しかも筆記部が先軸に確実に保持される筆記具を得ることができる。
図1は、本発明にかかる筆記具の第1の実施形態を示す斜視図である。 図2は、図1に示した筆記具の断面図である。 図3は、図1に示した先軸の斜視図である。 図4(a)は、図3に示した先軸の断面図、(b)は(a)のX部分の拡大図である。 図5は、先軸に筆記具が装着された状態を示す図であって、(a)は側面図、(b)は断面図である。 図6は、図5に示した先軸の正面図である。 図7は、図4に示した先軸の部分拡大図である。 図8は、筆記部の外径と摺接部の内径の寸法許容範囲を説明するための図である。 図9は、先軸の製作するための金型を説明する断面図である。 図10は、第2の実施形態を説明するために図であって、(a)は正面図、(b)は(a)のI−I断面図、(c)は(a)のII−II断面図である。 図11は、図10に示した先軸の斜視図であって、(a)は前方からの見た斜視図、(b)は後方からの斜視図である。
以下、本発明にかかる筆記具の第1の実施形態について、図1乃至図10に基づいて説明する。
この筆記具1は、図1、2に示すように、インクを収容する軸筒2と、その軸筒2の先端部2a内に装着されたバルブ機構4と、前記軸筒2の先端部2a外周に装着されて筆記部(ペン芯)5を保持して、前記筆記部5が進退する際、ガイドする先軸6と、筆記部5を覆い、先軸6に嵌着するキャップ3とを備えている。
続いて、この筆記具を構成する各部材について、更に詳しく説明する。
〔キャップ3〕
図1に示すように、キャップ3には、その概略筒状体の胴部3aの外周面に通気するための溝部3bが周方向に複数形成されている。また、溝部3bが形成されていない胴部3aの外周には軸線方向に延びる凸部3cが周方向に複数が配列されている。溝部3b及び凸部3cは、図1には六箇所形成される場合を示したが、幼児などが誤飲した際の通気の安全上から少なくとも二箇所以上、設けることが望ましい。
また、溝部3bはキャップ3の開口部3f側において、幅2.0mm以上、中心方向への深さは0.5mm以上であることが望ましい。キャップ3の材質は、ゴム・エラストマーに代表される粘弾性を有するゴム弾性材料ではなく、ポリプロピレン、ポリカーボネート、ABS等の樹脂材料を使用することが望ましい。
キャップ3の開口部3f側において、溝部3bの周方向の最大幅W2は、凸部3cの周方向の最小幅W1より小さく設けられていることで、キャップ3及び軸筒2の外周全体に包装材を被覆しても意図しない破損を防ぐことができる。
図1のキャップ3の先端部3g側においては、溝部3bの周方向の最大幅W3は、凸部3cの周方向の最小幅W4より大きく形成されているが、当然、凸部3cの周方向の最小幅W4より小さく設けられていてもよい。
前記胴部3aの先部の内周面には,図2に示すように、内筒3dが形成され、内筒3dの内面には、先軸6の先部側面に接触して筆記部5の気密を保つシール箇所3eが形成されている。また、前記胴部3aの後方内面には、先軸6と嵌合する嵌合部3hが形成されている。
〔軸筒2〕
前記軸筒2の先端部2aは、図2に示すように、軸筒2の中央部よりも外径が小さく、その先端は開口している。また、軸筒2の後端部2bは閉塞されている。
この軸筒2の内部には、インクを収容するインク収容部2cが形成されている。即ち、前記軸筒2は、インクを収容する金属又は樹脂製のインク収容用の容器の機能を有している。尚、図2の符号7は、軸筒2内に収容されたインクを攪拌する攪拌ボールである。
〔バルブ機構12〕
前記先端部2a内に装着されるバルブ機構4は、図2に示すように、ホルダ4a、弁体4b、弁座4c及びスプリング4dを備えている。
前記ホルダ4aは、先端にフランジ4a1を備え、後部面にインク流通孔4a2の形成された筒状体である。このインク流通孔内4a2に、弁体4bの後部が進退動可能に装着される。
また弁体4bは、その中央部の周面に傘状の環状突起4b1が形成されている。前記弁体4bの先端部は中空開口4b2を備え、前記開口4b2(弁体4bの先端面4b3)には筆記部5の後端が当接して設置されている。
また、ホルダ4aの先端部には、長さ寸法がホルダ4aよりも短い筒状の弁座4cが装着されている。弁座4cの周囲のフランジ部4c1が、ホルダ4aのフランジの先端面に当接することによって、弁座12cはホルダ12aに位置決めされる。
その弁座4cの後部の凹部形状の座面4c2に、前記弁体4b周面が当接・離脱して弁機能を奏するように構成されている。
また、スプリング4dが、弁体4bとホルダ4aとの間に装着されている。このスプリング4dは、弁座4cから離脱した弁体4bを、スプリング4dの反発力によって、弁体4bが弁座4cに当接する状態に戻すものである。
尚、前記ホルダ4a、弁体4b、弁座4cは樹脂材からなる。スプリング4dはSUSや樹脂等の弾発部材からなる。
〔筆記部5〕
筆記部5は、図2示すように、先端・後端が砲弾状を呈し全体が概略柱状を呈している。筆記部5の後端面5aは、弁体4bの先端面4b3と当接し、また前記筆記部5は、先軸6内面に形成された保持部6aに対して、先・後に進退可能に構成されている。
また、筆記部5は、樹脂製のインク誘導体、樹脂製又は天然繊維の繊維束、樹脂製連続気泡体など各種材質とする構造とすることができる。
具体的には、以下の動作、作用により筆記部5に対して、インクの供給、遮断がなされる。
筆記部5を紙面に対して、スプリング4dの反発力に抗しながら、押圧すると、筆記部5は前記保持部6aに対して、後方に移動し、弁体4bを後方に押す。そして、押された弁体4bは、弁座4cから離脱し、弁を開放し、軸筒2内に収容されたインクを筆記部5に供給する。
一方、筆記部5を紙面から離すと、スプリング4dの反発力によって、筆記部5及び弁体4bは先方に移動する。そして、先方に移動した弁体4bは、弁座4cに当接し、弁を閉じ、インクの供給を遮断する。
尚、図2に示すように、筆記部5の後端面5aと弁体4bの先端面4b3の外周を囲うように、円筒状のスポンジ8が設けられている。このスポンジ8は、筆記部5に供給された、余分なインクを吸収し、筆記具1からのインクの漏れを抑制するものである。
〔先軸6〕
先軸6の内部形状は、図2乃至図4に示すように、先端部から段階的により拡径した形状に形成されている。即ち、先軸6は、内径D1の最も小さい本体先端部6Aと、内径D3の最も大きい本体後端部6Cと、本体先端部6Aの内径D1と本体後端部6Cの内径D3の中間の内径D2を有する本体中間部6Bを備えている。
この先軸6の内部形状に対応して、先軸6の外形形状は、先端部から段階的により外径が大きくなる、いわゆる階段形状に形成されている。
また、図2、図5に示すように、前記本体先端部6Aは、筆記部5を先後に摺動可能に保持する保持部6aを有し、本体中間部6Bはスポンジ8を収容するスポンジ収容部6bを有し、本体後端部6Cは、軸筒10の先端部10aの外周面に装着するためのねじ部6cを有している。
〔保持部6a〕
続けて、本体先端部6Aの保持部6aについて説明する。
前記本体先端部6Aの内周面には、図4乃至図7に示すように、前記内周面から本体先端部6Aの中心方向に、かつ本体先端部6Aの軸線方向に形成された複数のリブが形成されている。この複数のリブにより、筆記部5を保持してガイドする保持部6aが形成される。
この保持部6aは、図6に示すように、本体先端部6Aの内周面に、90度間隔で4個形成されている。
尚、保持部6aの間隙(リブの間隙)から空気を導入することができ、バルブ機構4が動作した際、軸筒2内に空気を導入でき、いわゆる空気置換を行うことができる。
更に、図7に示すように、この保持部6aの先端部(先軸6の先端側)には、本体先端部6Aの中心方向に突出した摺接部6a1が形成されている。
また、前記摺接部6a1を除く保持部6aには、摺接部6a1の内径よりも大きい内径で形成された、即ち、摺接部の高さよりも低い位置に、筆記部5の進退の際に,筆記部5をガイドする案内部6a2が設けられている。この案内部6aによって、筆記部5が摺動した際、筆記部5の傾きを防止する。
次に、前記摺接部6a1を設けた理由について、図8に基づいて説明する。
まず、摺接部6a1が設けられていない場合には、図8(a)に示すように、保持部6aの内径は同一径で形成され、また筆記部5外径も同一径で形成されているため、保持部6aの内径寸法と筆記部5の外径寸法は、両者が接するように、同一寸法になす必要がある。
即ち、保持部6aの内径寸法が筆記部5の外径寸法より大きい場合(図8(a)のXの状態)には、筆記部5の外周面は保持部6aの内周面と接しないため、摺動抵抗を得ることができない。言い換えれば、筆記部5は先軸6から脱落し易いという問題を有することになる。一方、保持部6aの内径寸法が筆記部5の外径寸法より小さい場合(図8(a)のYの状態)には、保持部6a全体が筆記部5の外周面に圧接し、摺動抵抗が極端に大きくなる。言い換えれば、筆記部5は先軸6から脱落し難いが、筆記部5の進退動作に大きな力を必要とする問題がある。
これに対して、保持部6aの一部に摺接部6a1が形成されている場合には、摺接部6a1の内径寸法が筆記部5の外径寸法より小さい場合には(図8(b)のYの状態)には、摺接部6a1が筆記部5の外周面に圧接するが、保持部6a全体(案内部6a2)が圧接しないため、摺動抵抗はさほど大きくならない。言い換えれば、筆記部5は先軸6から脱落し難く、筆記部5の進退動作も大きな力は必要としない。
その結果、摺接部6a1の内径と筆記部5の外径は、摺接部6a1の高さ寸法t(摺接部6a1と案内部6a2の径の差)の許容範囲を有する。
したがって、高い寸法精度で製作した、先軸6と筆記部5を用いる必要がなくなる。
具体的に述べると、先軸6に対する筆記部5の摺動力(保持力)は0.1〜2.0Nとなるように、摺接部6a1の長さ寸法、高さ寸法(摺接部6a1と案内部6a2の径の差)を設計するのが望ましい。尚、摺接部6a1の内径は、筆記部5の外径よりも寸法差にして0.01〜0.15mm小さく形成されているのが望ましい。
〔ねじ部6c〕
続けて、本体後端部6Cのねじ部6cについて、説明する。
図4(b)に模式的に示すように、ねじ部6cにおけるねじ山6c1の断面は、頂部が平面に、かつ側面が円弧状に形成され、ねじ山6c1の幅t1、t2が、先軸6の先端側に行くにしたがって、幅狭に形成されている。また、図4(a)に模式的に示すように、ねじ部6cの内径D4は、先軸6の先端側に行くにしたがって、小さくなるように形成されている。尚、ねじ山6c1のピッチPは同一に形成されている。
また、図示しないが、ねじ部6cのねじ山6c1の幅に対応して,軸筒6側のねじ部のねじ山の幅についても、軸筒後端側におけるねじ山の幅よりも、軸筒先端側におけるねじ山の幅の方が小さく形成されている。また、ねじ部6cのねじ山6c1の内径に対応して,軸筒6側のねじ部の外径が軸筒の後端側から先端側に向かって徐々に小さく、形成されている。
このように、ねじ山の幅t1、t2が、先軸6の先端側に行くにしたがって小さく形成されているため、先軸との軸筒との相対位置が斜めにならず不用意な軸筒への乗り越えを防ぎ、ねじ込みを安定することができる。
また、ねじ部6cの内径D4は、先軸6の先端側に行くにしたがって、小さく形成されているため、先軸の軸筒へのねじ込みをより安定させることができる。
また、先軸6の後端側のねじ山6c1の端部6c2は、図3、図5に示すように、本体後端部6Cの内周面から徐々に立ち上がり、ねじ山6cとなる斜面が形成されている。
このように、ねじ部6cの端部6c2を斜面に形成したため、先軸の軸筒へのねじ込みをより容易にすることができる。
この先軸6は、図9に示す金型20と、第1のコアピン21、第2のコアピン22と、第3のコアピン24を用いることによって製作される。
即ち、金型20内に第1のコアピン21を進出させ、また一体化した、第2のコアピン、第3のコアピン24、ストリッパーブッシュ25を進出させ、金型20内に先軸6を形成するキャビティPを形成する。
そして、図示しない溶融樹脂注入口から溶融樹脂を注入することによって、いわゆる射出成形によって、先軸6を成形する。
成形後、一体化した、第2のコアピン、第3のコアピン24、ストリッパーブッシュ25を、金型20から後退させる。このとき、第2のコアピン、第3のコアピン24に成形された先軸6が付着するため、前記第2のコアピン、第3のコアピン24、ストリッパーブッシュ25移動に伴い、金型20外に搬出される。
その後、成形された先軸6から第2のコアピンを抜き、更にストリッパーブッシュ25を介して、第3のコアピン24を回転させながら抜くことにより、成形された先軸6を取り出すことができる。
また、第1のコアピン21と第2のコアピン22との突合せ面23は、前記摺接部6a1の後端に位置するようになされている。即ち、第2のコアピン22の外径は小さいために、その第2のコアピン22に外径が微妙に異なる摺動部6a1、案内部6a2を形成することは、加工上、困難を伴うものである。
そのため、第1のコアピン21の先端部に摺接部6a1に対応する部分を形成し、第2のコアピン22の先端部に、案内部6a2に対応する部分(案内部6a2)を形成する。
このような第1のコアピン21と第2のコアピン22を用いて、先軸6を成形した場合には、先軸6の摺接部6a1の後端に、分割面であるいわゆるパーティングラインが形成される。
このように成形された先軸6の後部が、軸筒2の先端部2aの外周面に装着される。
前記先軸6が軸筒2の先端部2aに装着されることによって、前記バルブ機構4は軸筒2先端部に固定される。また、筆記部5は、保持部6aの摺接部6a1に圧接し、適度な摺動抵抗をもって、先後方向に摺動可能に保持する。更に、筆記部5が摺動する際、筆記部5は案内部6a2によりガイドされるため、傾くことなく、摺動する。
〔インクの組成〕
本発明の筆記具に用いられるインクは、例えば、油性マーキングペン用インキが用いられる。この油性マーキングペン用インキ組成物は、特に限定されるものではないが、少なくともカーボンブラック又は有機顔料と、分散剤と、低級アルコールと、固着樹脂と、ポリオキシアルキレン部を有するポリエーテル変性シリコーンとを含有する油性マーキングペン用インキ組成物であって、前記ポリエーテル変性シリコーンのポリオキシアルキレン部がポリオキシエチレンからのみ構成されると共に平均重合度が20〜50の範囲にあり、かつ、そのポリエーテル変性シリコーンの融点が40℃以上であるものが、好適に用いられる。
また、この油性マーキングペン用インキ組成物には、上記各成分の他、クラフトテープへの筆記性、ポリプロピレンへの固着性、筆記部下向き保存後の筆記性の効果を損なわない範囲で、難揮発性液体としてのベンジルアルコール、乳酸エチル、また、顔料分散性を更に向上させるための顔料表面処理剤などの種々の添加剤を適宜量選択して使用することができる。
更に、カスレなく筆記できるようにするという点から、粘度(25℃、以下同様)が3〜30mPa・sとすることが望ましい。
このように構成される油性マーキングペン用インキ組成物では、カーボンブラックや有機顔料を含む顔料系インキ組成物であっても、ポリエーテル変性シリコーンとして上記物性のポリエーテル変性シリコーンを含有することにより、従来の液状のポリエーテル変性シリコーンやトリメチルシロキシケイ酸を含有したインキ系よりも、分散安定性に優れると共に、ポリエチレンのような難付着部表面やクラフトテープの表面に筆記しても確実に筆記でき、しかも、固着性に優れたものとなる。
次に、本発明にかかる筆記具1の動作、作用について説明する。
まず、軸筒2内にインクを収容し、バルブ機構4を軸筒2内に装着する。そして、先軸6を前記軸筒2の先端部に装着する。その後、前記先軸6に筆記部5を圧入する。
尚、この筆記部5の外径と先軸6の摺接部6a1の内径の寸法差は、所定の範囲許容されるため、厳格な寸法管理がなされた筆記部5と先軸6を用いる必要はない。
このようにして組み立てられた筆記具1では、筆記部5がバルブ機構4の弁体12bの先端に当接している。そして、常時にはスプリング4dによって弁体4bが先方に押圧されて、弁座4cに当接してバルブ機構4は閉状態になされている。
そして、筆記部5にインクを供給するときには、軸筒2を使用者が持って筆記部5を紙面等に押圧して当該筆記部5を後方に移動させる。これによって、弁体4bが弁座4cから離脱し、バルブ機構4が開状態になり、筆記部4にインクが供給される。
筆記部5を紙面等に押圧して当該筆記部5を後方に移動させる際、摺接部6a1が筆記部5の外周面に圧接しているため、適度な摺動抵抗を受ける。また、摺接部6a1が筆記部5の外周面との間に、適度な摺動抵抗が形成されているため、使用時において、使用者が意図しない筆記部の脱落を防止することができる。
次に、本発明にかかる筆記具の第2の実施形態を、図10、図11に基づいて説明する。
前記第1の実施形態にあっては、一つのリブ(保持部6a)に、摺動部6a1と案内部6a2が形成されている場合を示した。
しかしながら、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、図10、図11に示すように、摺動部6a1と案内部6a2とを別々のリブに形成しても良い。即ち、図10(a)に示すように、摺動部6a1を形成する複数のリブ(図では4個の場合を図示)と、案内部6a2を形成する複数のリブ(図では4個の場合を図示)と形成しても良い。
尚、摺動部6a1を形成する複数のリブの内径と、案内部6a2を形成する複数のリブの内径の寸法差が、この筆記部5の外径と先軸6の摺接部6a1の内径の寸法差として許容されるため、第1の実施形態と同様に、厳格な寸法管理がなされた筆記部5と先軸6を用いる必要はない。
また、前記第1の実施形態にあっては、ねじ部6cにおけるねじ山6c1の断面が円弧状に形成されている場合を示したが、図10、図11に示すように、ねじ山6c1の断面が台形形状(頂部が平面に、かつ側面が平面に形成された形状)であっても良い。
この場合おいても、ねじ山6c1の幅t1、t2が、第1の実施形態と同様に、先軸6の先端側に行くにしたがって、幅狭に形成されている。また、ねじ部6cの内径D4は、先軸6の先端側に行くにしたがって、小さくなるように形成されるのが望ましい。
また、先軸の後端側のねじ山6c1の端部6c2は、本体後端部6Cの内周面から徐々に立ち上がり、ねじ山6cとなる斜面が形成されているのが望ましい。
このように、ねじ山6c1が形成されることにより、第1の実施形態と同様な効果を得ることができる。
1 筆記具
2 軸筒
3 キャップ
4 バルブ機構
5 筆記部
6 先軸
6a 保持部
6a1 摺接部
6a2 案内部
6c ねじ部
6c1 ねじ山
6c2 ねじ山端部
D4 先軸ねじ部の内径
t1、t2 ねじ山の幅

Claims (6)

  1. 軸筒内にインクが収容され、前記軸筒の先端に、筆記部を保持する先軸が装着される筆記具であって、
    前記先軸の内周面には、前記内周面から先軸の中心方向に、かつ先軸の軸線方向に形成された複数のリブからなる、前記筆記部を保持する保持部を備え、
    前記保持部は、
    筆記部の外周と圧接することにより筆記部を保持し、前記筆記部の進退に対して摺動抵抗を与え、摺接する摺接部と、
    前記摺接部の内径よりも大きい内径で形成された、筆記部の進退の際に筆記部をガイドする案内部と、
    を備えることを特徴とする筆記具。
  2. 前記リブが前記摺接部及び案内部を有し、
    先軸の先端側に前記摺接部が形成され、続いて案内部が形成されていることを特徴とする請求項1記載の筆記具。
  3. 前記摺接部と案内部が別々のリブに形成されていることを特徴とする請求項1記載の筆記具。
  4. 前記軸筒の先端に、筆記部を保持する先軸が螺合することによって装着される筆記具であって、
    前記先軸の内周面に形成された雌ねじ部と、
    前記雌ねじに螺合する軸筒の外周面に形成された雄ねじ部と、
    を備え、
    前記雌ねじ部のねじ山の幅が、先軸後端側におけるねじ山の幅よりも、先軸先端側におけるねじ山の幅の方が小さく、
    かつ、前記雌ねじ部のねじ山の幅に対応して、前記雄ねじ部のねじ山の幅が、軸筒後端側におけるねじ山の幅よりも、軸筒先端側におけるねじ山の幅の方が小さいことを特徴とする請求項1乃至請求項3記載のいずれかに記載の筆記具。
  5. 前記軸筒の先端に、筆記部を保持する先軸が螺合することよって装着される筆記具であって、
    前記先軸後端部の内周面に形成された雌ねじ部と、
    前記雌ねじに螺合する軸筒の先端部の内周面に形成された雄ねじ部と、
    を備え、
    前記雌ねじ部の内径が先軸後端側から先端側に向かって徐々に小さくなり、
    かつ、前記雌ねじ部の内径に対応して、前記雄ねじ部の外径が軸筒の後端側から先端側に向かって徐々に小さくなることを特徴とする請求項1乃至請求項5記載のいずれかに記載の筆記具。
  6. 前記先軸後端部の内周面に形成された雌ねじ部における、先軸後端部側の雌ねじ部端部が先軸の内周面から徐々に立ち上がり、ねじ山が形成されていることを特徴とする請求項4または請求項5記載の筆記具。
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