JP2019072760A - 予熱装置 - Google Patents

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克敏 萩原
Katsutoshi Hagiwara
克敏 萩原
悠太 永川
Yuta Nagakawa
悠太 永川
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Abstract

【課題】スリーブの配置のために用いる固定具を必要とすることなく、金属片のキャビティ側への進入を抑制しつつ、溶湯供給経路を予熱する予熱装置の提供。【解決手段】予熱装置(40)は、熱風発生装置(40a)と、熱風発生装置(40a)から供給された熱風(h1〜h4)を導く複数のパイプ(41a〜44a)とを備える。複数のパイプ(41a〜44a)の先端(41b〜44b)は、鋳造金型(30)の金型キャビティ(C1)へ溶湯を供給する供給経路(20)に挿し込まれている。複数のパイプ(41a〜44a)は、熱風(h1〜h4)を供給経路(20)へ送る。供給経路(20)は、堰(241〜244)と、堰(241〜244)の断面積よりも大きな断面積を備える湯口(21)とを含む。金型キャビティ(C1)と堰(241〜244)と湯口(21)とは、溶湯が通過することができるように連続している。【選択図】図1

Description

本発明は、予熱装置に関し、鋳造装置の溶湯供給経路を予熱する予熱装置に関する。
特許文献1には、低圧鋳造装置における中間ストークを予熱する予熱装置が開示されている。この低圧鋳造装置は、溶湯をキャビティへ導く金型内湯路と、固定具を用いて金型内湯路に配置されたスリーブとを備える。溶湯を、ストーク、中間ストーク、及び金型内湯路をこの順に通過させて、キャビティへ供給する。このような予熱装置は、バーナを用いて火炎を放射し、この火炎を当該スリーブを通過させて、中間ストークを予熱する。
特開2011−056564号公報
このような予熱装置を用いて予熱する場合、固定具を用いるため、コスト改善の余地があった。
一方、固定具を用いることなく中間ストークを予熱した場合、火炎放射又はこれに伴う熱風等によって、中間ストークに残存した金属片が、キャビティ側に進入するおそれがあった。固定具を必要とすることなく、中間ストーク等の溶湯供給経路を予熱することができることが求められている。
本発明は、スリーブの配置のために用いる固定具を必要とすることなく、金属片のキャビティ側への進入を抑制しつつ、溶湯供給経路を予熱するものとする。
本発明に係る予熱装置は、
熱風発生装置と、
当該熱風発生装置から供給された熱風を導く複数のパイプと、を備え、
前記複数のパイプの先端は、鋳造金型の金型キャビティへ溶湯を供給する供給経路に挿し込まれており、
前記複数のパイプは、前記熱風を前記供給経路へ送る予熱装置であって、
前記供給経路は、堰と、前記堰の断面積よりも大きな断面積を備える湯口と、を含み、
前記金型キャビティと、前記堰と、前記湯口とは、前記溶湯が通過することができるように、連続しており、
前記複数のパイプは、それぞれ、前記熱風を異なる向きに出して、前記熱風を前記湯口内において旋回させる。
このような構成によれば、熱風が湯口内において旋回するため、金属片を湯口内の端に移動させる。堰は湯口よりも断面積が小さいため、金属片は堰を通過してキャビティ側に移動し難い。スリーブを固定する固定具を必要とすることなく、溶湯供給経路を予熱するこができる。
本発明は、スリーブの配置のために用いる固定具を必要とすることなく、金属片のキャビティ側への進入を抑制しつつ、溶湯供給経路を予熱することができる。
実施の形態1に係る予熱装置の断面図である。 鋳造金型装置の要部の上面図である。 鋳造金型装置の要部の断面図である。
以下、本発明を適用した具体的な実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。ただし、本発明が以下の実施形態に限定される訳ではない。また、説明を明確にするため、以下の記載及び図面は、適宜、簡略化されている。図1〜図3は、右手系xyz三次元座標を規定した。なお、分かりやすくするため、図1及び図3では、湯口21のハッチング、及び、図2では、湯口21の図示を省略した。
(実施の形態1)
図1〜図3を参照して実施の形態1に係る予熱装置について説明する。
図1に示すように、予熱装置40は、例えば、鋳造金型装置100の少なくとも一部を予熱するために用いられる。
鋳造金型装置100は、ベース10と、溶湯供給路20と、鋳造金型30とを備える。
ベース10は、ダイベース11と、支持部12とを備える。ダイベース11は、支持部材(図示略)等を介して、所定の高さ及び位置に固定されている。ダイベース11は、支持部12を支持して、所定の高さ及び位置に配置させる。
溶湯供給路20は、湯口21と、湯口入子22と、堰支持部23と、堰241、242、243(図示略)、244(図示略)とを備える。湯口21は、ストーク等を介して保持炉(図示略)につながっていてもよく、保持炉から随時、溶湯を供給される。湯口入子22は、湯口21に設けられており、湯口21を覆う。湯口入子22は、使用頻度に応じて、適宜、交換するとよい。堰支持部23は、ダイベース11又は支持部材(図示略)等を介して、所定の高さ及び位置に固定されている。堰支持部23は、湯口21及び湯口入子22と接触している。堰支持部23は、堰241、242、243(図示略)、244(図示略)を支持する。
鋳造金型30は、下型31と、横型32とを備える。下型31は、分割下型31a、31bを備え、分割下型31aと、分割下型31bとは、支持部12に配置され、堰241、242、243(図示略)、244(図示略)を挟んで対向する。横型32は、分割横型32a、32bを備え、分割横型32aは、分割下型31aの上側に配置されている。分割横型32bは、分割下型31bの上側に配置されている。下型31と横型32と上型(図示略)とが、所定位置に配置されることによって、金型キャビティC1が形成される。分割横型32a、32bは、金型キャビティC1から接近及び離間することができるように、設けられている。金型キャビティC1と、堰241、242、243(図示略)、244(図示略)と、湯口21とは、溶湯が通過することができるように連続している。すなわち、溶湯は、堰241、242、243(図示略)、244(図示略)と、湯口21とを通過して、金型キャビティC1へ供給される。
予熱装置40は、熱風発生装置40aと、熱風発生装置40aから供給された複数のパイプ41a、42a、43a(図示略)、44a(図示略)と、を備える。複数のパイプ41a、42a、43a(図示略)、44a(図示略)の先端41b、42b、43b(図示略)、44b(図示略)は、それぞれ堰241、242、243(図示略)、244(図示略)に挿し込まれている。パイプ41aの先端41bは、堰241に挿し込まれている。同様に、パイプ42a、43a(図示略)、44a(図示略)の先端42b、43b(図示略)、44b(図示略)は、それぞれ堰242、243(図示略)、244(図示略)に挿し込まれている。図1及び図2に示すように、パイプ41aは、熱風h1を先端41bへ導いて、溶湯供給経路20へ送る。他のパイプ42a、43a、44aも、同様に、熱風h2、h3、h4を先端42b、43b(図示略)、44b(図示略)へ導き、溶湯供給経路20へ送る。複数のパイプ41a、42a、43a、44aは、それぞれ、異なる向きに突出している。複数のパイプ41a、42a、43a、44aは、それぞれ、熱風h1、h2、h3、h4を互いに異なる向きに出す。図2に示す一例では、パイプ41aはパイプ42a側に向い、パイプ42aはパイプ43a側に向い、パイプ43aはパイプ44a側に向い、パイプ44aはパイプ41a側に向うように突出している。
ここで、予熱装置40を用いて、鋳造金型装置100の溶湯供給経路20を予熱する。まず、複数のパイプ41a、42a、43a、44aは、それぞれ熱風h1、h2、h3、h4を溶湯供給経路20へ送る。複数のパイプ41a、42a、43a、44aは、それぞれ、熱風h1、h2、h3、h4を互いに異なる向きに出す。熱風h1、h2、h3、h4は、溶湯供給経路20の湯口21内において渾然一体となって、旋回流H1が形成する。熱風h1、h2、h3、h4の大きさは、旋回流H1が発生するのに必要な大きさを備えるとよい。ここで、事前に実施された鋳造工程等によって、溶湯が凝固し、金属片M1が形成して、湯口21内に残存している。旋回流H1が遠心力を発生させて、金属片M1を湯口21の中央から周辺へ押し流し、湯口入子22の端22a近傍にまで移動させる。堰241、242、243(図示略)、244(図示略)の全断面積は、湯口21よりも断面積が小さいため、金属片M1は堰241、242、243(図示略)、244(図示略)を通過してキャビティC1側に移動し難い。スリーブを固定する固定具を必要とすることなく、金属片M1のキャビティC1側に進入を抑制しつつ、溶湯供給経路20を予熱することができる。なお、湯口入子22の端22a近傍にまで移動した金属片M1は、鋳造工程時に、湯口21内の溶湯に取り込まれて溶解し、当該溶湯と一体化する。
(関連する技術)
ところで、上記した予熱装置40を用いた鋳造方法に関連する鋳造する方法がある。当該関連する鋳造方法は、複数のパイプが同じ向きに突出することを除いて予熱装置40と同じ構成を備える予熱装置を用いて、鋳造する。また、当該関連する鋳造方法では、メッシュ状フィルタを堰241、242、243(図示略)、244(図示略)に設けて、金属片M1を除去する、又は分離する。
(関連する技術との比較)
一方、上記した予熱装置40を用いた鋳造方法は、当該関連する鋳造方法と比較して、メッシュ状フィルタを設置しないため、複数のパイプ41a、42a、43a、44aの先端41b、42b、43b(図示略)、44b(図示略)直下における圧力損失が小さい。そのため、上記した予熱装置40を用いた鋳造方法は、熱風h1、h2、h3、h4の流速低下が抑制されるため、当該関連する鋳造方法と比較して、予熱時間が短い。また、上記した予熱装置40を用いた鋳造方法は、当該関連する鋳造方法と比較して、メッシュ状フィルタの取付けを必要としないため、作業安全及び稼働率の観点から好ましい。
なお、本発明は上記実施の形態に限られたものではなく、趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更することが可能である。例えば、予熱装置は、熱風を直接発生させる熱風式装置を用いたが、火炎を放射することによって、熱風を発生させるバーナ式装置を用いてもよい。また、堰241、242、243(図示略)、244(図示略)を備えたが、堰の数は4つに限定されることなく、1つ、又は複数であってもよい。
40 予熱装置
40a 熱風発生装置 41a、42a、43a、44a パイプ
41b、42b、43b、44b 先端
100 鋳造金型装置
20 溶湯供給路
21 湯口 22 湯口入子
22a 端
23 堰支持部 241、242、243、244 堰
30 鋳造金型
C1 金型キャビティ
H1 旋回流 h1、h2、h3、h4 熱風
M1 金属片

Claims (1)

  1. 熱風発生装置と、
    当該熱風発生装置から供給された熱風を導く複数のパイプと、を備え、
    前記複数のパイプの先端は、鋳造金型の金型キャビティへ溶湯を供給する供給経路に挿し込まれており、
    前記複数のパイプは、前記熱風を前記供給経路へ送る予熱装置であって、
    前記供給経路は、堰と、前記堰の断面積よりも大きな断面積を備える湯口と、を含み、
    前記金型キャビティと、前記堰と、前記湯口とは、前記溶湯が通過することができるように、連続しており、
    前記複数のパイプは、それぞれ、前記熱風を異なる向きに出して、前記熱風を前記湯口内において旋回させる、
    予熱装置。
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