JP2019071318A - 多層配線板及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
Description
1 絶縁層を介して厚さ方向に積層された配線層と、前記配線層及び絶縁層を厚さ方向に貫通する貫通孔と、この貫通孔の内壁に配置され前記配線層と電気的に接続するスルーホールめっきと、を備える多層配線板であって、前記配線層のうち、内層に配置された内層配線層が信号配線を有し、前記内層に配置された少なくとも一部の内層配線層において、前記貫通孔と内層の信号配線とが重なる領域が、前記貫通孔の内周上に、前記貫通孔の内壁のスルーホールめっきと前記内層の信号配線とが接続する部分及び接続しない部分を有しており、前記スルーホールめっきと前記信号配線とが接続する部分及び接続しない部分の垂直方向の断面において、前記接続しない部分における前記スルーホールめっきの板厚方向長さが、前記接続する部分における前記スルーホールめっきの板厚方向長さよりも短いか、又は、前記接続しない部分における前記スルーホールめっきの板厚方向には前記スルーホールめっきを有しないことを特徴とする多層配線板。
2 1において、前記貫通孔が、この貫通孔の内周にスルーホールめっきを形成したスルーホール部分と、前記スルーホールめっきのスタブを除去した座繰り孔部分とを組合せて形成され、前記貫通孔の内壁のスルーホールめっきと前記内層の信号配線とが接続する部分が、前記スルーホール部分に配置され、前記貫通孔の内壁のスルーホールめっきと前記内層の信号配線とが接続しない部分が、前記座繰り孔部分に配置されることを特徴とする多層配線板。
3 2において、前記スタブを除去した座繰り孔が、前記スルーホールの中心位置を基準として座繰られた第1の座繰り孔部分と、前記スルーホールの中心位置に対して、前記スルーホールめっきと前記信号配線とが接続する方向とは反対側の方向にずらした位置を基準として座繰られた第2の座繰り孔部分を有することを特徴とする多層配線板。
4 2又は3において、スルーホールめっきのスタブを除去した座繰り孔が楕円形であることを特徴とする多層配線板。
5 4において、前記第2の座繰り孔が、前記第1の座繰り孔よりも小径であることを特徴とする多層配線板。
6 絶縁層を介して厚さ方向に積層された配線層と、厚さ方向に貫通する貫通孔を開けて金属めっきして前記配線層と電気的に接続するスルーホールとを形成する工程(a)、多層配線板の表裏面の少なくとも一方の開口部より内層の信号配線と接続する部分に達しない部分までスルーホールのスタブをスルーホールよりも大きい径のドリルでスルーホール孔の中心を基準として穴開けしてスタブ除去する第1の座繰り孔を形成する工程(b)、スルーホール孔の中心位置からスルーホールと接続する配線層の配線方向とは逆側のスルーホール壁面側に向かって中心位置をずらしてドリルで穴開けしてスタブ除去する第2の座繰り孔を形成する工程(c)を有する多層配線板の製造方法。
7 6において、スルーホールのスタブを除去した座繰り孔が楕円形であることを特徴とする多層配線板の製造方法。
8 6又は7において、スルーホール中心位置からずらしてスルーホールのスタブを除去した第2の座繰り孔が、スルーホール中心を基準にしてスタブを除去した第1の座繰り孔よりも小径であることを特徴とする多層配線板の製造方法。
本発明の多層配線板の一実施形態は、絶縁層を介して厚さ方向に積層された配線層と、前記配線層及び絶縁層を厚さ方向に貫通する貫通孔と、この貫通孔の内壁に配置され前記配線層と電気的に接続するスルーホールめっきと、を備える多層配線板である。配線層のうち、内層に配置された内層配線層が信号配線を有し、内層に配置された少なくとも一部の内層配線層において、貫通孔と内層の信号配線とが重なる領域が、貫通孔の内周上に、貫通孔の内壁のスルーホールめっきと前記内層の信号配線とが接続する部分及び接続しない部分を有している。また、スルーホールめっきと信号配線とが接続する部分及び接続しない部分の垂直方向の断面において、接続しない部分におけるスルーホールめっきの板厚方向長さが、接続する部分におけるスルーホールめっきの板厚方向長さよりも短いか、又は、接続しない部分におけるスルーホールめっきの板厚方向にはスルーホールめっきを有しない。
このように、本実施の形態の多層配線板では、貫通孔の内周のうち、スルーホールめっきと信号配線とが接続しない部分側における板厚方向のスタブを、スルーホールめっきと信号配線とが接続する部分側の板厚方向のスタブよりも短くするか、完全に除去する。このことにより、従来は困難であった、内層の信号配線より深い部分(より他方のスルーホール入り口側の部分)のスタブや、貫通孔の内周上におけるスルーホールめっきと接続しない部分の余分な信号配線の終端を含めて除去したことになり、残留したスタブが信号の高速伝送の妨げとなるのを抑制できる。特に、多層配線板などのスルーホール長が長い場合においては影響が大きい。したがって、スタブ除去によって高速伝送(高周波数化)に対応可能な多層配線板及びその製造方法を提供することができる。
以下、本発明の一実施形態の多層配線板について詳細に説明する。図1(A)に示すように、本実施の形態の多層配線板は、絶縁層5を介して厚さ方向に積層された配線層3と、厚さ方向に貫通する貫通孔を開けて金属めっきして前記配線層3と電気的に接続するスルーホール9と、を備える多層配線板であって、スルーホール9を前記配線層3に向かってスルーホール9の余分なスタブが除去され、且つ、スルーホール9に接続された前記配線層3の配線方向とは逆側(反対側)のスルーホール9が前記配線層3の厚さ方向よりもスタブ長が短いスルーホールを有する多層配線板である。図1(B)はそれを補足する平面図である。
図3は、図1(A)を例として、本発明の貫通孔の内壁に配置されるスルーホールめっきの板厚方向長さが、内層の信号配線と接続する部分とその反対側の部分の長さで異なり、内層の信号配線と接続する部分の反対側の長さが短いことを模式的に説明する多層配線板の概略断面図を表す。
また、図1(C)は、図1(A)と同様にスルーホール9の余分なスタブを除去したものであるが、違いは前記配線層3の配線方向とは逆側のスルーホール壁面(スルーホールめっき)を完全に除去していることを特徴とした配線板である。図1(D)はそれを補足する平面図である。
次に、本発明の一実施形態の多層配線板の製造方法について説明する。
図2(a)に示すように、本実施の形態の多層配線板は、絶縁層5を介して厚さ方向に積層された配線層3と、厚さ方向に貫通する貫通孔を開けて金属めっきして前記配線層3と電気的に接続するスルーホール9と、を備える多層配線板である。
工程(b)は配線層3を基準としてスルーホールの余分なスタブをスルーホールよりも大きい径のドリルでスルーホール孔の中心を基準として穴開けしてスタブ除去した第1の孔10である(図2(b)参照)。
工程(c)、スルーホールと接続する配線層3の配線方向とは逆側(反対側)のスルーホール壁面部分の余分なスタブを除去する工程であり、スルーホール孔の中心位置からスルーホールと接続する配線層3の配線方向とは逆側のスルーホール壁面側に向かって、第1の孔と重ならないようにドリルで穴開けしてスタブ除去した第2の孔である(図2(c)参照)。この時、第2の孔11は配線密度やパターン配置によっては貫通させることも可能である(図1(C)参照)。
2 配線層又はグランド層
3 (信号)配線層又は信号配線
4 銅張積層板
5 絶縁層
6 (スルーホールとの)接続パッド
7 (表層)銅箔
8 金属めっき又はスルーホールめっき
9 (金属めっきされた)スルーホール
10 (スルーホールの余分なスタブを除去する)第1の座繰り孔
11 (スルーホールの余分なスタブを除去する)第2の座繰り孔
12 (バックドリルされた)スルーホール
Claims (8)
- 絶縁層を介して厚さ方向に積層された配線層と、前記配線層及び絶縁層を厚さ方向に貫通する貫通孔と、この貫通孔の内壁に配置され前記配線層と電気的に接続するスルーホールめっきと、を備える多層配線板であって、
前記配線層のうち、内層に配置された内層配線層が信号配線を有し、
前記内層に配置された少なくとも一部の内層配線層において、前記貫通孔と内層の信号配線とが重なる領域が、前記貫通孔の内周上に、前記貫通孔の内壁のスルーホールめっきと前記内層の信号配線とが接続する部分及び接続しない部分を有しており、
前記スルーホールめっきと前記信号配線とが接続する部分及び接続しない部分の垂直方向の断面において、前記接続しない部分における前記スルーホールめっきの板厚方向長さが、前記接続する部分における前記スルーホールめっきの板厚方向長さよりも短いか、又は、前記接続しない部分における前記スルーホールめっきの板厚方向には前記スルーホールめっきを有しないことを特徴とする多層配線板。 - 請求項1において、
前記貫通孔が、この貫通孔の内周にスルーホールめっきを形成したスルーホール部分と、前記スルーホールめっきのスタブを除去した座繰り孔部分とを組合せて形成され、
前記貫通孔の内壁のスルーホールめっきと前記内層の信号配線とが接続する部分が、前記スルーホール部分に配置され、
前記貫通孔の内壁のスルーホールめっきと前記内層の信号配線とが接続しない部分が、前記座繰り孔部分に配置されることを特徴とする多層配線板。 - 請求項2において、前記スタブを除去した座繰り孔が、前記スルーホールの中心位置を基準として座繰られた第1の座繰り孔部分と、前記スルーホールの中心位置に対して、前記スルーホールめっきと前記信号配線とが接続する方向とは反対側の方向にずらした位置を基準として座繰られた第2の座繰り孔部分を有することを特徴とする多層配線板。
- 請求項2又は3において、スルーホールめっきのスタブを除去した座繰り孔が楕円形であることを特徴とする多層配線板。
- 請求項4において、前記第2の座繰り孔が、前記第1の座繰り孔よりも小径であることを特徴とする多層配線板。
- 絶縁層を介して厚さ方向に積層された配線層と、厚さ方向に貫通する貫通孔を開けて金属めっきして前記配線層と電気的に接続するスルーホールとを形成する工程(a)、多層配線板の表裏面の少なくとも一方の開口部より内層の信号配線と接続する部分に達しない部分までスルーホールの余分なスタブをスルーホールよりも大きい径のドリルでスルーホール孔の中心を基準として穴開けしてスタブ除去する第1の座繰り孔を形成する工程(b)、スルーホール孔の中心位置からスルーホールと接続する配線層の配線方向とは逆側のスルーホール壁面側に向かって中心位置をずらしてドリルで穴開けしてスタブ除去する第2の座繰り孔を形成する工程(c)を有する多層配線板の製造方法。
- 請求項6において、スルーホールのスタブを除去した座繰り孔が楕円形であることを特徴とする多層配線板の製造方法。
- 請求項6又は7において、スルーホール中心位置からずらしてスルーホールのスタブを除去した第2の座繰り孔が、スルーホール中心を基準にしてスタブを除去した第1の座繰り孔よりも小径であることを特徴とする多層配線板の製造方法。
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