JP2019071152A - 記憶装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】メモリセルの多値化が容易な記憶装置を提供する。【解決手段】記憶装置は、3水準以上の抵抗値を実現可能なメモリセルと、前記メモリセルに2水準以上の電圧を印加することにより、前記抵抗値の水準を判別する駆動回路と、を備える。前記駆動回路は、書込動作時において、前記メモリセルに2番目に高い水準の抵抗値を実現させようとする場合に、書込電圧を印加した後、前記メモリセルに最も高い水準の前記電圧を印加することにより、前記メモリセルの抵抗値が前記2番目に高い水準になったか否かを検証し、前記メモリセルに最も低い水準の抵抗値を実現させようとする場合に、書込電圧を印加した後、前記メモリセルに最も低い水準の前記電圧を印加することにより、前記メモリセルの抵抗値が前記最も低い水準になったか否かを検証する。【選択図】図9
Description
実施形態は、記憶装置に関する。
近年、抵抗変化型記憶装置において、メモリセルに3水準以上の抵抗値を実現させることにより、3つ以上の値を記憶させる多値化技術が提案されている。これにより、抵抗変化型記憶装置の記憶容量を増加できる。メモリセルを多値化する場合、データの信頼性を高めるためには、抵抗値間の差が大きい方が好ましいが、抵抗値間の差が大きいと、メモリセルに流れる電流の大きさが大きく異なり、全ての値について、読出電流を正確に評価することが困難になる。
実施形態の目的は、メモリセルの多値化が容易な記憶装置を提供することである。
実施形態に係る記憶装置は、3水準以上の抵抗値を実現可能なメモリセルと、前記メモリセルに2水準以上の電圧を印加することにより、前記抵抗値の水準を判別する駆動回路と、を備える。前記駆動回路は、書込動作時において、前記メモリセルに2番目に高い水準の抵抗値を実現させようとする場合に、書込電圧を印加した後、前記メモリセルに最も高い水準の前記電圧を印加することにより、前記メモリセルの抵抗値が前記2番目に高い水準になったか否かを検証し、前記メモリセルに最も低い水準の抵抗値を実現させようとする場合に、書込電圧を印加した後、前記メモリセルに最も低い水準の前記電圧を印加することにより、前記メモリセルの抵抗値が前記最も低い水準になったか否かを検証する。
(第1の実施形態)
以下、第1の実施形態について説明する。
図1は、本実施形態に係る記憶装置を示す図である。
図2は、本実施形態におけるメモリセルの状態を示す図である。
以下、第1の実施形態について説明する。
図1は、本実施形態に係る記憶装置を示す図である。
図2は、本実施形態におけるメモリセルの状態を示す図である。
図1に示すように、本実施形態に係る記憶装置1においては、メモリセル10及び駆動回路20が設けられている。メモリセル10は駆動回路20に接続されている。なお、図1には、メモリセル10を1個のみ示しているが、記憶装置1には複数個のメモリセル10が設けられていてもよい。メモリセル10が複数個設けられている場合は、例えば、全てのメモリセル10が1つの駆動回路20に接続されている。メモリセル10はバイポーラ素子であり、例えば、CBRAM(Conductive Bridging Random Access Memory:メタルブリッジ型メモリ)である。
メモリセル10においては、例えば、シリコン酸化物(SiO2)からなる抵抗変化層11、銀(Ag)からなるイオン供給層12、タンタルシリコン窒化物(TaSiN)からなる電流制限層13が、この順に積層されている。抵抗変化層11はノードN1に接続されており、電流制限層13はノードN2に接続されている。但し、メモリセル10の構成は、これには限定されない。また、必要に応じて、電極層及び拡散防止層等の機能層が設けられていてもよい。
駆動回路20においては、所定の電圧を生成する電圧発生回路21が複数個、例えば3個以上設けられている。また、電流の大きさを測定するセンスアンプ22が設けられている。駆動回路20は、ノードN1及びN2を介して、メモリセル10に接続されている。これにより、駆動回路20は、メモリセル10に複数水準の電圧を印加できると共に、メモリセル10に流れる電流を測定することができる。
図2に示すように、メモリセル10は4水準の抵抗状態を実現することができる。そして、これらの4水準の抵抗状態に4つの値を対応させることができる。
メモリセル10が最も高い抵抗値R0をとる状態を、値「00」とする。これは、例えば、抵抗変化層11内に銀からなるブリッジが形成されていないオフ状態である。
メモリセル10が最も高い抵抗値R0をとる状態を、値「00」とする。これは、例えば、抵抗変化層11内に銀からなるブリッジが形成されていないオフ状態である。
メモリセル10が2番目に高い抵抗値R1をとる状態を、値「01」とする。これは、例えば、値「00」の状態にあるメモリセル10に、所定の書込電圧Vset1を印加することにより、イオン供給層12内の銀原子がイオン化し、抵抗変化層11内に移動して析出し、抵抗変化層11内に銀からなる細いブリッジ15が形成された状態である。
メモリセル10が3番目に高い抵抗値R2をとる状態を、値「10」とする。これは、例えば、値「00」又は「01」の状態にあるメモリセル10に、書込電圧Vset1よりも高い書込電圧Vset2を印加することにより、抵抗変化層11内に中程度の太さのブリッジ15が形成された状態である。
メモリセル10が最も低い抵抗値R3をとる状態を、値「11」とする。これは、例えば、値「00」、「01」又は「10」の状態にあるメモリセル10に、書込電圧Vset2よりも高い書込電圧Vset3を印加することにより、抵抗変化層11内に太いブリッジ15が形成された状態である。すなわち、R0>R1>R2>R3であるとき、Vset1<Vset2<Vset3である。
次に、本実施形態に係る記憶装置の駆動方法について説明する。
先ず、読出動作について説明する。
図3は、横軸に書込電圧をとり、縦軸に読出電流をとって、本実施形態におけるメモリセルの特性を示すグラフ図である。
図4は、横軸に読出電圧をとり、縦軸に読出電流をとって、本実施形態における読出動作を示すグラフ図である。
図5は、本実施形態における読出動作の一例を示すフローチャート図である。
図6(a)及び(b)は、横軸に頻度をとり、縦軸に読出電流をとって、本実施形態における読出動作の一例を示す図である。
図7は、本実施形態における読出動作の他の例を示すフローチャート図である。
図8(a)及び(b)は、横軸に頻度をとり、縦軸に読出電流をとって、本実施形態における読出動作の他の例を示す図である。
なお、図3及び図4において、横軸の目盛は直線目盛であり、縦軸の目盛は対数目盛である。
先ず、読出動作について説明する。
図3は、横軸に書込電圧をとり、縦軸に読出電流をとって、本実施形態におけるメモリセルの特性を示すグラフ図である。
図4は、横軸に読出電圧をとり、縦軸に読出電流をとって、本実施形態における読出動作を示すグラフ図である。
図5は、本実施形態における読出動作の一例を示すフローチャート図である。
図6(a)及び(b)は、横軸に頻度をとり、縦軸に読出電流をとって、本実施形態における読出動作の一例を示す図である。
図7は、本実施形態における読出動作の他の例を示すフローチャート図である。
図8(a)及び(b)は、横軸に頻度をとり、縦軸に読出電流をとって、本実施形態における読出動作の他の例を示す図である。
なお、図3及び図4において、横軸の目盛は直線目盛であり、縦軸の目盛は対数目盛である。
図1に示すように、駆動回路20の電圧発生回路21がメモリセル10に対して所定の読出電圧を印加すると、メモリセル10に抵抗状態に応じた電流が流れる。この電流の大きさを駆動回路20のセンスアンプ22が測定することにより、メモリセル10の抵抗状態を判別し、メモリセル10に書き込まれた値を読み出すことができる。
図3に示すように、電流制限層13(図1参照)は、低い電圧範囲VLでは非線形性が強く、印加される電圧が増加すると電流値が急峻に増加する。一方、高い電圧領域VHでは非線形性が弱く、印加される電圧が増加すると電流値が緩やかに増加する。このため、本実施形態においては、メモリセル10の駆動には高い電圧範囲VHを使用する。これにより、より安定な動作を実現できる。しかしながら、この場合においても、書込電圧が数十%程度異なると、読出電流は10〜1000倍程度異なる。このため、データの信頼性は良好であるが、各値に対応した読出電流を、センスアンプ22の測定可能範囲内に収めることが困難である。
そこで、図4に示すように、本実施形態においては、読出電圧として2水準の電圧を使用する。なお、図4に示す「〇」は読出電流を測定可能な条件を示し、「×」は読出電流を測定不能な条件を示す。
読出電圧を相対的に低い電圧Vread1とすると、読出電流が相対的に小さくなる。このため、メモリセル10の値が「11」又は「10」である場合に、読出電流がセンスアンプ22の測定可能範囲内の値となり、判別が可能となる。一方、メモリセル10の値が「01」又は「00」である場合は、電流の大きさが測定可能範囲よりも小さくなるため、値「01」と値「00」との判別はできない。
また、読出電圧を電圧Vread1よりも高い電圧Vread2とすると、読出電流が相対的に大きくなる。このため、メモリセル10の値が「01」又は「00」である場合に、読出電流がセンスアンプ22の測定可能範囲内の値となり、判別が可能となる。一方、メモリセル10の値が「11」又は「10」である場合は、電流の大きさが測定可能範囲よりも大きくなるため、値「11」と値「10」との判別はできない。
このように、本実施形態の読出動作においては、相対的に低い読出電圧を印加することにより、読出電流を抑制して、メモリセル10の値が大きい場合、すなわち、抵抗値が低い場合のメモリセル10の値を判別する。一方、相対的に高い読出電圧を印加することにより、読出電流を促進して、メモリセル10の値が小さい場合、すなわち、抵抗値が高い場合のメモリセル10の値を判別する。
以上の特性を踏まえて、読出方法の一例を説明する。
先ず、図5のステップS11及び図6(a)に示すように、駆動回路20がメモリセル10に読出電圧Vread1を印加する。そして、ステップS12に示すように、メモリセル10に流れる読出電流が駆動回路20の測定可能範囲内にあるか否かを判断する。読出電流が測定可能範囲内にあれば、ステップS13に進み、メモリセル10の値が「11」か「10」かを判別し、読出動作を終了する。
先ず、図5のステップS11及び図6(a)に示すように、駆動回路20がメモリセル10に読出電圧Vread1を印加する。そして、ステップS12に示すように、メモリセル10に流れる読出電流が駆動回路20の測定可能範囲内にあるか否かを判断する。読出電流が測定可能範囲内にあれば、ステップS13に進み、メモリセル10の値が「11」か「10」かを判別し、読出動作を終了する。
一方、ステップS12において、読出電流が駆動回路20の測定可能範囲よりも小さければ、ステップS14に進み、図6(b)に示すように、駆動回路20がメモリセル10に読出電圧Vread2を印加する。電圧Vread2は電圧Vread1よりも高いため、全ての値について読出電流が大きくなり、値が「01」の場合、及び、値が「00」の場合の読出電流が駆動回路20の測定可能範囲内に入る。その後、ステップS15に進み、メモリセル10の値が「01」か「00」かを判別し、読出動作を終了する。このようにして、抵抗値が大きく異なる4つの値を読み出すことができる。
次に、読出方法の他の例を説明する。
先ず、図7のステップS21及び図8(a)に示すように、駆動回路20がメモリセル10に読出電圧Vread2を印加する。そして、ステップS22に示すように、メモリセル10に流れる読出電流が駆動回路20の測定可能範囲内にあるか否かを判断する。読出電流が測定可能範囲内にあれば、ステップS23に進み、メモリセル10の値が「01」か「00」かを判別し、読出動作を終了する。
先ず、図7のステップS21及び図8(a)に示すように、駆動回路20がメモリセル10に読出電圧Vread2を印加する。そして、ステップS22に示すように、メモリセル10に流れる読出電流が駆動回路20の測定可能範囲内にあるか否かを判断する。読出電流が測定可能範囲内にあれば、ステップS23に進み、メモリセル10の値が「01」か「00」かを判別し、読出動作を終了する。
一方、ステップS22において、読出電流が駆動回路20の測定可能範囲よりも大きければ、ステップS24に進み、図8(b)に示すように、駆動回路20がメモリセル10に読出電圧Vread1を印加する。電圧Vread1は電圧Vread2よりも低いため、全ての値について読出電流が小さくなり、値が「11」の場合、及び、値が「10」の場合の読出電流が駆動回路20の測定可能範囲内に入る。その後、ステップS25に進み、メモリセル10の値が「11」か「10」かを判別し、読出動作を終了する。本例によっても、抵抗値が大きく異なる4つの値を読み出すことができる。
次に、書込動作について説明する。
図9は、横軸にメモリセルに書き込もうとする値をとり、縦軸に電圧をとって、本実施形態における書込動作を示す図である。
図9は、横軸にメモリセルに書き込もうとする値をとり、縦軸に電圧をとって、本実施形態における書込動作を示す図である。
メモリセル10の初期状態は、値が「00」の状態であるとする。このとき、例えば、図2に示すように、抵抗変化層11内にブリッジは形成されておらず、メモリセル10の抵抗値は高い。
図9に示すように、メモリセル10に値「01」を書き込む場合は、メモリセル10に書込電圧Vset1を印加する。これにより、図2に示すように、抵抗変化層11内に細いブリッジ15が形成されて、メモリセル10の抵抗値が低下する。
次に、駆動回路20がメモリセル10に対してベリファイ電圧Vver1を印加して、メモリセル10の値が「01」になっているか否かを検証する。そして、メモリセル10の値が「01」になっていなければ、再度、書込電圧Vset1か、それよりもやや高い書込電圧を印加する。その後、再びベリファイ電圧Vver1を印加して、メモリセル10の値が「01」になっているか否かを検証する。このようにして、メモリセル10の値が「01」になるまで、書込電圧Vset1(又は、それよりもやや高い電圧)及びベリファイ電圧Vver1の印加を繰り返す。書込電圧Vset1及びベリファイ電圧Vver1の波形は、例えば矩形である。
メモリセル10に値「10」を書き込む場合は、書込電圧Vset2を印加する。書込電圧Vset2は書込電圧Vset1よりも高い。これにより、図2に示すように、抵抗変化層11内に中程度の太さのブリッジ15が形成されて、メモリセル10の抵抗値が減少する。
次に、駆動回路20がメモリセル10に対してベリファイ電圧Vver2を印加して、メモリセル10の値が「10」になっているか否かを検証する。メモリセル10の値が「10」であるときは、「01」であるときよりも抵抗値が低いため、より多くの電流が流れる。このため、ベリファイ電圧Vver2は、ベリファイ電圧Vver1よりも低くする。そして、メモリセル10の値が「10」になるまで、書込電圧Vset2(又は、それよりもやや高い電圧)及びベリファイ電圧Vver2の印加を繰り返す。書込電圧Vset2及びベリファイ電圧Vver2の波形は、例えば矩形である。
メモリセル10に値「11」を書き込む場合は、書込電圧Vset3を印加する。書込電圧Vset3は書込電圧Vset2よりも高い。これにより、図2に示すように、抵抗変化層11内に太いブリッジ15が形成されて、メモリセル10の抵抗値が減少する。
次に、駆動回路20がメモリセル10に対してベリファイ電圧Vver3を印加して、メモリセル10の値が「11」になっているか否かを検証する。メモリセル10の値が「11」であるときは、「10」であるときよりも抵抗値が低いため、より多くの電流が流れる。このため、ベリファイ電圧Vver3は、ベリファイ電圧Vver2よりも低くする。そして、メモリセル10の値が「11」になるまで、書込電圧Vset3(又は、それよりもやや高い電圧)及びベリファイ電圧Vver3の印加を繰り返す。書込電圧Vset3及びベリファイ電圧Vver3の波形は、例えば矩形である。
このように、本実施形態の書込動作においては、メモリセル30に書き込む値が大きいほど、すなわち、抵抗値を低くするほど、書込電圧を高くし、ベリファイ電圧を低くする。すなわち、Vset1<Vset2<Vset3とし、Vver1>Vver2>Vver3とする。
なお、メモリセル10の値は、4つには限定されず、3つ以上であればよい。また。ベリファイ電圧の水準は3水準には限定されず、2水準以上であればよい。例えば、センスアンプ22の測定可能範囲が十分に広ければ、2つ以上の値の検出に際して、共通のベリファイ電圧を使用することもできる。
より一般的に表現すれば、nを3以上の整数とするとき、メモリセル10はn水準の抵抗値を実現可能であり、ベリファイ電圧は2水準以上であればよい。但し、正確な検証を行うためには、ベリファイ電圧は(n−1)水準であることが好ましい。これにより、メモリセル10が取り得る値のうち、抵抗値が最も高い状態の値「00」を除く全ての値について、専用のベリファイ電圧を用いることができ、検証の精度が向上する。
次に、消去動作について説明する。
図10は、横軸に消去前のメモリセルの値をとり、縦軸に電圧をとって、本実施形態における消去動作を示す図である。
図10は、横軸に消去前のメモリセルの値をとり、縦軸に電圧をとって、本実施形態における消去動作を示す図である。
図10に示すように、消去前のメモリセル10の値が「01」である場合は、メモリセル10に消去電圧Vera1を印加する。消去電圧Vera1の極性は、書込電圧Vset1に対して逆である。これにより、抵抗変化層11内のブリッジ15を形成する銀原子がイオン化し、イオン供給層12に移動する。この結果、ブリッジ15の少なくとも一部が消滅し、メモリセル10の抵抗値が増加する。
次に、駆動回路20がメモリセル10に対してベリファイ電圧Vver1を印加して、メモリセル10の値が「00」に戻っているか否かを検証する。そして、メモリセル10の値が「00」に戻っていなければ、再度、消去電圧Vera1か、それよりも絶対値がやや大きい消去電圧を印加する。その後、再びベリファイ電圧Vver1を印加して、検証する。このように、メモリセル10の値が「00」になるまで、消去電圧Vera1(又は、それよりも絶対値がやや大きい電圧)及びベリファイ電圧Vver1の印加を繰り返す。消去電圧Vera1の波形は、例えば矩形である。
消去前のメモリセル10の値が「10」である場合は、メモリセル10に消去電圧Vera2を印加する。消去電圧Vera2の極性は、消去電圧Vera1の極性と同じであり、消去電圧Vera2の絶対値は、消去電圧Vera1の絶対値よりも大きい。これにより、メモリセル10の抵抗値が増加する。
次に、駆動回路20がメモリセル10に対してベリファイ電圧Vver1を印加して、メモリセル10の値が「00」に戻っているか否かを検証する。そして、メモリセル10の値が「00」に戻るまで、消去電圧Vera2(又は、それよりも絶対値がやや大きい電圧)及びベリファイ電圧Vver1の印加を繰り返す。消去電圧Vera2の波形は、例えば矩形である。
消去前のメモリセル10の値が「11」である場合は、メモリセル10に消去電圧Vera3を印加する。消去電圧Vera3の極性は、消去電圧Vera2の極性と同じであり、消去電圧Vera3の絶対値は、消去電圧Vera2の絶対値よりも大きい。これにより、メモリセル10の抵抗値が増加する。
次に、駆動回路20がメモリセル10に対してベリファイ電圧Vver1を印加して、メモリセル10の値が「00」に戻っているか否かを検証する。そして、メモリセル10の値が「00」に戻るまで、消去電圧Vera3(又は、それよりも絶対値がやや大きい電圧)及びベリファイ電圧Vver1の印加を繰り返す。消去電圧Vera3の波形は、例えば矩形である。
このように、本実施形態の消去動作においては、消去前のメモリセル10の値が大きいほど、すなわち、メモリセル10の抵抗値が低いほど、消去電圧の絶対値を大きくする。一方、消去前のメモリセル10の値に拘わらず、ベリファイ電圧は、最も高い水準のベリファイ電圧Vver1とする。これにより、メモリセル10の値が最も小さい値「00」に戻っているか否かを、正確に検証できる。なお、消去動作時のベリファイ電圧として、ベリファイ電圧Vver1よりも高いベリファイ電圧Vver0(図示せず)を用いてもよい。
次に、本実施形態の効果について説明する。
本実施形態においては、読出動作時に2水準の読出電圧を用いることにより、メモリセルの値に応じて抵抗値を大きく異ならせても、読出電流を正確に測定し、メモリセルの値を精度良く読み出すことができる。このため、メモリセルを多値化しても、データの信頼性が高い。
本実施形態においては、読出動作時に2水準の読出電圧を用いることにより、メモリセルの値に応じて抵抗値を大きく異ならせても、読出電流を正確に測定し、メモリセルの値を精度良く読み出すことができる。このため、メモリセルを多値化しても、データの信頼性が高い。
また、本実施形態においては、書込動作時に3水準のベリファイ電圧を用いることにより、メモリセルに4水準の値を書き込む場合に、所期の値に書き込まれたかどうかを正確に検証することができる。
更に、本実施形態においては、消去動作時に、3水準のベリファイ電圧のうち、最も高いベリファイ電圧を用いることにより、メモリセルが消去されたかどうかを正確に検証することができる。
このように、本実施形態によれば、メモリセルの多値化が容易な記憶装置を実現することができる。
このように、本実施形態によれば、メモリセルの多値化が容易な記憶装置を実現することができる。
(第2の実施形態)
次に、第2の実施形態について説明する。
図11は、本実施形態に係る記憶装置を示す図である。
次に、第2の実施形態について説明する。
図11は、本実施形態に係る記憶装置を示す図である。
図11に示すように、本実施形態に係る記憶装置2においては、前述の第1の実施形態に係る記憶装置1(図1参照)のメモリセル10の替わりに、メモリセル30が設けられている。メモリセル30はユニポーラ素子であり、例えば、PRAM(Phase Random Access Memory:相変化型メモリ)である。メモリセル30においては、相変化層31及び電流制限層13が積層されている。
相変化層31は、アモルファス状態、結晶状態、及び、アモルファス部分と結晶部分が混在した状態になることができる。例えば、アモルファス部分の割合が多いほど、相変化層31の抵抗値は高く、結晶部分の割合が多いほど、相変化層31の抵抗値は低い。従って、メモリセル30の抵抗値が最も高い状態は、相変化層31全体がアモルファス状態であるか、又は、アモルファス部分の割合が最も高い状態である。一方、メモリセル30の抵抗値が最も低い状態は、相変化層31全体が結晶状態であるか、又は、結晶部分の割合が最も高い状態である。
次に、本実施形態に係る記憶装置の駆動方法について説明する。
本実施形態における読出動作は、前述の第1の実施形態と同様である。
以下、書込動作について説明する。
図12は、横軸にメモリセルに書き込もうとする値をとり、縦軸に電圧をとって、本実施形態における書込動作を示す図である。
本実施形態における読出動作は、前述の第1の実施形態と同様である。
以下、書込動作について説明する。
図12は、横軸にメモリセルに書き込もうとする値をとり、縦軸に電圧をとって、本実施形態における書込動作を示す図である。
メモリセル30の初期状態は、値が「00」の状態であるとする。このとき、例えば、相変化層31全体がアモルファス状態であり、メモリセル30の抵抗値は最も高い水準の値R0である。
図12に示すように、メモリセル30に値「01」を書き込む場合は、メモリセル30に書込波形Wset1を印加する。書込波形Wset1は片台形波である。すなわち、電圧は、ゼロから所定の電圧Vpまで速やかに昇圧し、電圧Vpに一定時間保持された後、電圧Vpからゼロまで降圧時間t1をかけて連続的に降圧する。これにより、一旦加熱された相変化層31が降圧時間t1をかけて冷却されるため、相変化層31の一部が結晶化し、メモリセル30の抵抗値が低下する。
次に、駆動回路20がメモリセル30に対してベリファイ電圧Vver1を印加して、メモリセル30の値が「01」になっているか否かを検証する。そして、第1の実施形態と同様に、メモリセル30の値が「01」になるまで、書込波形Wset1及びベリファイ電圧Vver1の印加を繰り返す。
メモリセル30に値「10」を書き込む場合は、メモリセル30に書込波形Wset2を印加する。書込波形Wset2も片台形波である。書込波形Wset2の昇圧、最高電圧及びその保持時間は、書込波形Wset1と同じである。但し、書込波形Wset2においては、電圧Vpからゼロまで降圧させる降圧時間t2が、書込波形Wset1の降圧時間t1よりも長い。これにより、書込波形Wset1を印加した場合と比較して、相変化層31が徐冷されるため、相変化層31のより多くの部分が結晶化し、メモリセル30の抵抗値がより低下する。
次に、駆動回路20がメモリセル30に対してベリファイ電圧Vver2を印加して、メモリセル30の値が「10」になっているか否かを検証する。そして、メモリセル30の値が「10」になるまで、書込波形Wset2及びベリファイ電圧Vver2の印加を繰り返す。
メモリセル30に値「11」を書き込む場合は、メモリセル30に書込波形Wset3を印加する。書込波形Wset3も片台形波である。書込波形Wset3の昇圧、最高電圧及びその保持時間は、書込波形Wset1及び書込波形Wset2と同じである。但し、書込波形Wset3は、電圧Vpからゼロまで降圧させる降圧時間t3が、書込波形Wset2の降圧時間t2よりも長い。これにより、書込波形Wset2を印加した場合と比較して、相変化層31がより緩やかに徐冷されるため、相変化層31のより多くの部分が結晶化し、メモリセル30の抵抗値がより低下する。
次に、駆動回路20がメモリセル30に対してベリファイ電圧Vver3を印加して、メモリセル30の値が「11」になっているか否かを検証する。そして、メモリセル30の値が「11」になるまで、書込波形Wset3及びベリファイ電圧Vver3の印加を繰り返す。
このように、本実施形態の書込動作においては、メモリセル30に書き込む値が大きいほど、すなわち、抵抗値を低くするほど、降圧時間を長くし、ベリファイ電圧を低くする。すなわち、t1<t2<t3とし、Vver1>Vver2>Vver3とする。
次に、消去動作について説明する。
図13は、横軸に消去前のメモリセルの値をとり、縦軸に電圧をとって、本実施形態における消去動作を示す図である。
図13は、横軸に消去前のメモリセルの値をとり、縦軸に電圧をとって、本実施形態における消去動作を示す図である。
図13に示すように、消去前のメモリセル30の値が「01」、「10」及び「11」のいずれの値であっても、駆動回路20はメモリセル30に対して消去電圧Veraを印加する。消去電圧Veraの極性は、書込波形Wset1〜Wset3の極性と同じである。また、消去電圧Veraの波形は矩形である。すなわち、最高電圧からゼロまでの降圧時間は、ほぼゼロである。これにより、加熱されてアモルファス状態となった相変化層31が急冷されるため、相変化層31の全体又は大部分がアモルファス状態のまま固定される。この結果、メモリセル30の抵抗値が増加する。
次に、駆動回路20がメモリセル30に対してベリファイ電圧Vver1を印加して、メモリセル30の値が「00」に戻っているか否かを検証する。そして、メモリセル30の値が「00」に戻るまで、消去電圧Vera及びベリファイ電圧Vver1の印加を繰り返す。
このように、本実施形態の消去動作においては、消去前の値に拘わらず、消去電圧及びベリファイ電圧が一定である。
本実施形態における上記以外の構成、駆動方法及び効果は、前述の第1の実施形態と同様である。
以上説明した実施形態によれば、メモリセルの多値化が容易な記憶装置を実現することができる。
以上、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明及びその等価物の範囲に含まれる。
例えば、前述の第1及び第2の実施形態においては、電流制限層13がTaSiNからなる例を示したが、これには限定されず、電流制限層13は他の材料によって形成されていてもよく、例えば、チタンシリコン窒化物(TiSiN)によって形成されていてもよい。また、電流制限層13は設けられていなくてもよい。更に、メモリセルの構成は、前述の第1及び第2の実施形態において示した構成には限定されず、2端子の抵抗変化型のメモリセルであればよい。
1、2:記憶装置、10:メモリセル、11:抵抗変化層、12:イオン供給層、13:電流制限層、15:ブリッジ、20:駆動回路、21:電圧発生回路、22:センスアンプ、30:メモリセル、31:相変化層、N1、N2:ノード、R0、R1、R2、R3:抵抗値、t1、t2、t3:降圧時間、Vera、Vera1、Vera2、Vera3:消去電圧、Vp:電圧、Vread1、Vread2:読出電圧、Vset1、Vset2、Vset3:書込電圧、Vver1、Vver2、Vver3:ベリファイ電圧、Wset1、Wset2、Wset3:書込波形
Claims (7)
- 3水準以上の抵抗値を実現可能なメモリセルと、
前記メモリセルに2水準以上の電圧を印加することにより、前記抵抗値の水準を判別する駆動回路と、
を備え、
前記駆動回路は、書込動作時において、
前記メモリセルに2番目に高い水準の抵抗値を実現させようとする場合に、書込電圧を印加した後、前記メモリセルに最も高い水準の前記電圧を印加することにより、前記メモリセルの抵抗値が前記2番目に高い水準になったか否かを検証し、
前記メモリセルに最も低い水準の抵抗値を実現させようとする場合に、書込電圧を印加した後、前記メモリセルに最も低い水準の前記電圧を印加することにより、前記メモリセルの抵抗値が前記最も低い水準になったか否かを検証する
記憶装置。 - 前記抵抗値の水準はn(nは3以上の整数)であり、前記電圧の水準はである請求項1記載の記憶装置。
- 前記メモリセルに前記2番目に高い水準の抵抗値を実現させようとする場合に印加する前記書込電圧は、前記メモリセルに最も低い水準の抵抗値を実現させようとする場合に印加する前記書込電圧よりも低い請求項1または2に記載の記憶装置。
- 前記メモリセルに前記2番目に高い水準の抵抗値を実現させようとする場合に印加する前記書込電圧の降圧時間は、前記メモリセルに最も低い水準の抵抗値を実現させようとする場合に印加する前記書込電圧の降圧時間よりも短い請求項1または2に記載の記憶装置。
- 前記駆動回路は、消去動作時において、前記メモリセルに消去電圧を印加した後、前記メモリセルに最も高い水準の前記電圧を印加することにより、前記メモリセルが消去されたか否かを検証する請求項1〜4のいずれか1つに記載の記憶装置。
- 前記駆動回路は、読出動作時において、
前記メモリセルに第1水準の前記電圧を印加し、前記メモリセルに流れた電流が測定可能範囲よりも小さかった場合に、前記メモリセルに前記第1水準よりも高い第2水準の前記電圧を印加する請求項1〜5のいずれか1つに記載の記憶装置。 - 前記駆動回路は、読出動作時において、
前記メモリセルに第1水準の前記電圧を印加し、前記メモリセルに流れた電流が測定可能範囲よりも大きかった場合に、前記メモリセルに前記第1水準よりも低い第2水準の前記電圧を印加する請求項1〜5のいずれか1つに記載の記憶装置。
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- 2017-10-06 JP JP2017195657A patent/JP2019071152A/ja active Pending
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