JP2019069705A - 乗物用シート - Google Patents

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Abstract

【課題】シートパッドが乗員からの押圧を受けた際に着座部が部分的に乗員に向けて過度に突出することを極力回避しつつ、乗物用シートの性能向上を図ることにある。【解決手段】着座部4Paは、シート幅方向において、第一領域11と、第二領域12と、第一領域11と第二領域12との間に形成された中央領域13とに区分けされ、第一領域11と第二領域12の双方は、着座状態の乗員の押圧にて表側とは反対の裏側(下側)に向けて凹み変形可能とされており、着座部4Paが押圧されていない自由状態において、凹み変形が予定されている第一領域11と第二領域12との間に配置する中央領域部分(20)は、第一領域11と第二領域12に比して裏側(下側)に向けて凹んだ形状とされている。【選択図】図4

Description

本発明は、乗員を弾性的に支持可能なシートパッドを備え、シートパッドの着座部が乗員からの押圧で部分的に凹み変形する乗物用シートに関する。
一般的な乗物用シートでは、シートの意匠面を構成するシートカバーの裏側に、乗員を弾性的に支持可能なシートパッドが配置されている。例えば特許文献1に開示のクッションパッドは、本発明のシートパッドに相当する上方視で略矩形の部材であり、座部となるシートクッションに用いられている。そしてクッションパッドには、乗員の着座が可能な着座部が設けられており、この着座部の表側となる上面(着座面)は、シート幅方向である左右方向と前後方向とに概ね平坦とされている。そして乗員が着座部上に着座した際には、乗員臀部に強く押圧される部分が着座部の左右に分かれて生じることとなる(特許文献1の図4を参照)。
特開2016−36350号公報
ところで乗物用シートの分野では、シートパッドの着座性等を向上させるなどして、乗物用シートの性能向上を図ることが望まれている。しかし公知技術のクッションパッド(シートパッド)では、乗員の着座時に着座部の左右の部分が大きく凹み変形するため、シートの着座性向上という観点においては、やや不向きの構成となっていた。すなわち着座部の左右の部分が凹み変形するということは、これらの間の部分(着座部の中央部分)が相対的に乗員側に向けて突出することを意味する。そして着座部の中央部分を乗員側に過度に突出させてしまうと、この突出した部分が乗員に接するなどして異物感の発生原因となり、シートの着座性の悪化を招くことが懸念される。本発明は上述の点に鑑みて創案されたものであり、本発明が解決しようとする課題は、シートパッドが乗員からの押圧を受けた際に着座部が部分的に乗員に向けて過度に突出することを極力回避しつつ、乗物用シートの性能向上を図ることにある。
上記課題を解決するための手段として、第1発明の乗物用シートは、乗員を弾性的に支持可能なシートパッドを備えるとともに、シートパッドの表側には、乗員の着座が可能な着座部が設けられている。そして着座部は、シート幅方向において、第一領域と、第二領域と、第一領域と第二領域との間に形成された中央領域とに区分けされ、第一領域と第二領域の双方は、着座状態の乗員の押圧にて表側とは反対の裏側に向けて凹み変形可能とされている。この種のシート構成においては、シートパッドが乗員からの押圧を受けた際に着座部が部分的に乗員に向けて過度に突出することを極力回避しつつ、乗物用シートの性能向上を図ることが望ましい。
そこで本発明では、着座部が押圧されていない自由状態において、凹み変形が予定されている第一領域と第二領域との間に配置する中央領域部分は、第一領域と第二領域に比して裏側に向けて凹んだ形状とされている。本発明では、第一領域と第二領域との間に中央領域を設定し、この中央領域を、相対的に裏側に向けて凹ませておく。そして乗員からの押圧をシートパッドが受けた際に、中央領域の相対的な突出をその凹み形状にて抑えることにより、着座部が部分的に乗員に向けて過度に突出することを極力回避することができる。
第2発明の乗物用シートは、第1発明の乗物用シートにおいて、シートパッドが乗員からの押圧を受けた状態において、第一領域と第二領域の最も凹んでいる箇所同士を結ぶようにシート幅方向に延びる仮想線を想定した場合、中央領域部分は、仮想線と同位置又は仮想線よりも裏側に位置している。本発明では、シートパッドが乗員からの押圧を受けた際に、中央領域が、第一領域及び第二領域よりも乗員側に突出することがないため、着座部が部分的に乗員に向けて過度に突出することをより確実に回避することができる。
第3発明の乗物用シートは、第1発明又は第2発明の乗物用シートにおいて、第一領域と第二領域と中央領域とは、シートパッドの表側に設けられている溝状または切目状の分割部によって分断されて区分けされている。本発明では、隣り合う領域同士が分割部で区分けされている。このため本発明では、乗員の着座時などにおいて、特定の領域の挙動が他の領域に影響を与えることを極力回避でき、領域毎に予定されている性能を適切に発揮させることができる。
第4発明の乗物用シートは、第1発明〜第3発明のいずれかの乗物用シートにおいて、シートパッドを被覆するシートカバーを備えているとともに、シートカバーの一部は、シートパッドの表側でシート幅方向に延びている吊り込み溝に引き込み状に係止されている。この吊り込み溝は、シート幅方向と直交する方向から第一領域と第二領域と中央領域とに隣接して設けられている。そして中央領域の吊り込み溝側の端部は、中央領域部分よりもシートカバー側に向けて盛り上がっている。本発明では、中央領域の適所を盛り上げることで、この盛り上がった部分によってシートカバーを裏側から支持することが可能となり、意匠性などのシート性能の向上に資する構成となる。
第5発明の乗物用シートは、第4発明の乗物用シートにおいて、中央領域の吊り込み溝側の端部から中央領域部分に至る中央領域の表面は傾斜面又は湾曲面となっている。本発明では、中央領域の適所を傾斜面又は湾曲面として部分的な出っ張りの発生を回避したことにより、着座性や意匠性などのシート性能の向上に資する構成となる。
第6発明の乗物用シートは、第1発明〜第5発明のいずれかの乗物用シートにおいて、シートパッドを被覆するシートカバーと、シートカバーとシートパッドの間に配設される付属部材とを備え、付属部材の少なくとも一部は、中央領域部分の表面に配設されている。本発明では、乗物用シートに付属部材を配設して性能向上を図る際に、この付属部材の一部又は全部を凹み形状の中央領域部分に配設しておく。こうすることで付属部材がシートカバー側に浮き出る(ハイライトが生じる)といった不具合を極力回避することができ、乗物用シートの更なる意匠性の向上を図ることが可能となる。
本発明に係る第1発明によれば、シートパッドが乗員からの押圧を受けた際に着座部が部分的に乗員に向けて過度に突出することを極力回避しつつ、乗物用シートの性能向上を図ることができる。また第2発明によれば、着座部が部分的に乗員に向けて過度に突出することをより確実に回避することができる。また第3発明によれば、乗物用シートの更なる性能向上を図ることができる。また第4発明によれば、乗物用シートの意匠性の向上を図ることができる。また第5発明によれば、乗物用シートの意匠性や着座性の向上を図ることができる。そして第6発明によれば、乗物用シートの更なる意匠性の向上を図ることができる。
乗物用シートの斜視図である。 シートパッドの上面図である。 乗物用シートの概略横断面図である。 乗物用シート一部の概略横断面図である。 乗物用シートの概略縦断面図である。 乗物用シート一部の概略縦断面図である。 乗員着座時の乗物用シート一部の概略横断面図である。
以下、本発明を実施するための形態を、図1〜図7を参照して説明する。各図には、乗物用シートの前後方向と上下方向と左右方向を示す矢線を適宜図示する。また図3〜図6では、便宜上、シートカバーをシートパッドから浮かせて図示しているが、実際のシートカバーは、シートパッドの表側となる上面に接している。そして図7では、便宜上、シートカバーと乗員臀部を二点破線で図示する。
図1の乗物用シート2は、シートクッション4とシートバック6とヘッドレスト8を備えている。これらシート構成部材(4,6,8)は、各々、シート骨格をなすシートフレーム(4F,6F,8F)と、シート外形をなすシートパッド(4P,6P,8P)と、シートパッドを被覆するシートカバー(4S,6S,8S)を有する。そしてシートクッション4(詳細後述)の後部に、起立状態のシートバック6の下部が起倒可能に連結されている。また起立状態のシートバック6の上部にヘッドレスト8が配設されている。
[シートクッション]
シートクッション4は、乗員の着座が可能な上面視で略矩形の部材であり、上述の基本構成4F,4P,4Sを有している。そしてシートクッション4では、シートパッド4P(詳細後述)が、シートフレーム4F上に配置されてシートカバー4S(詳細後述)で被覆されている。ここでシートフレーム4F(図示省略)は、典型的に上方視で略矩形の枠体であり、金属や硬質樹脂などの剛性に優れる素材にて形成できる。またシートパッド4Pの表側となる上面には、後述する着座部4Paが設けられており、この着座部4Paの適宜の位置に乗員が着座することとなる。この種のシート構成では、シートパッド4Pの着座性等を向上させるなどして、乗物用シート2の性能向上を図ることが望まれている。特に乗員が着座部4Paに着座した際に、この着座部4Paが部分的に乗員側に過度に突出することは、シートの着座性向上の観点などから極力回避すべきである。そこで本実施例では、後述する構成によって、シートパッド4Pが乗員からの押圧を受けた際に着座部4Paが部分的に乗員側に大きく突出することを極力回避しつつ、乗物用シート2の性能向上を図ることとした。以下、各構成について詳述する。
[シートパッド]
シートパッド4Pは、図2を参照して、シートクッション4の外形をなす上面視で略矩形の部材であり、後述する付属部材50が取付けられている。ここでシートパッド4Pの材質は、乗員を弾性的に支持可能である限り特に限定しないが、ポリウレタンフォーム(密度:10kg/m3〜60kg/m3)等の発泡樹脂を例示できる。そしてシートパッド4Pの表側となる上面は、着座部4Paと、右側土手部4Pbと、左側土手部4Pcと、後側土手部4Pdとに区分けでき、さらに後述する複数の溝部(31〜34,36,38)が設けられている。ここで着座部4Pa(詳細後述)は、シート幅方向である左右方向の中央に形成されている部位であり、後述する複数の領域(11〜13)に区分けされている。また各土手部4Pb,4Pcは、着座部4Paの右方と左方において相対的に上側に突出している部位であり、旋回走行時等に乗員の側方を支持することができる。そして後側土手部4Pdは、着座部4Paの後側に位置する部分であり、上方視においてシート幅方向に長尺とされた略矩形とされている。この後側土手部4Pdは、左右の土手部4Pb,4Pcと同様に上方に突出しており、後述する着座部4Paよりも一段高くされている。そして後側土手部4Pdの前面側は、前方に向かうにつれて次第に下方に向けて傾斜している。また後側土手部4Pdの右側は、右側土手部4Pbの後部につながっているとともに、後側土手部4Pdの左側は、左側土手部4Pcの後部につながっている。
[着座部]
着座部4Paは、図2を参照して、左右の土手部4Pb,4Pcの間で適度な幅寸法を有して前後方向に延びているとともに、前方領域10と、第一領域11と、第二領域12と、中央領域13とに区分けされている。前方領域10は、着座部4Paの前部を構成する領域であり、上方視においてシート幅方向に長尺とされた略矩形をなし、さらに前方領域10の表面は概ね平坦とされている。また前方領域10の前縁は左右に直線的に延び、前方領域10の後縁は、後方に向けて凸の円弧形状をなして左右に延びている。そして第一領域11と第二領域12と中央領域13は、前方領域10を除く着座部4Pa部分を構成する領域であり、シート前後方向において前方領域10と後側土手部4Pdとの間に配置されている。
[第一領域・第二領域]
第一領域11と第二領域12は、図2を参照して、左右対称となるように着座部4Paの左右に分かれて配置されている。第一領域11は、着座部4Paの右側に配置されている前後に長尺な上方視で略矩形の領域であり、前方に向かうにつれて次第に左側に張出している。また第二領域12は、着座部4Paの左側に配置されている前後に長尺な上方視で略矩形の領域であり、前方に向かうにつれて次第に右側に張出している。そして第一領域11の後部(HP)と第二領域12の後部(HP)は、各々、着座状態の乗員臀部が配置される部分であり、この乗員臀部からの押圧によって下方(裏側)に向けて凹み変形することが予定されている。また図3及び図4を参照して、第一領域11の表面と第二領域12の表面とは、各々、概ね平坦とされて前後方向に延長しているとともに、概ね上下の高さ位置が同一となるように設定されている。すなわちシートパッド4Pが押圧を受けていない自由状態を基準として、第一領域11表面の高さ位置T1と第二領域12表面の高さ位置T2は、前方領域10表面の高さ位置と概ね同位置となるように設定されている。
[中央領域]
中央領域13は、図2を参照して、シート幅方向において第一領域11と第二領域12の間に配置されている領域であり、凹み部位20と、前側盛り上がり部位21と、後側盛り上がり部位22とを有している。この中央領域13は、前後に長尺な上方視で略台形の領域であり、前方に向かうにつれて次第に左右の寸法が小さくされている。そして中央領域13後部側の左右の寸法は、第一領域11の後部(HP)と第二領域12の後部(HP)の離間寸法よりも短寸とされており、乗員臀部等からの押圧を受けにくくされている。また中央領域13は、前後の寸法が第一領域11及び第二領域12と同一であり、図5に示すように前方領域10と後側土手部4Pdの間に配置されている。
また凹み部位20は、図2〜図4に示すようにシート幅方向において第一領域11の後部(HP)と第二領域12の後部(HP)の間に設けられている部位である。そして凹み部位20は、図3及び図4を参照して、自由状態において第一領域11と第二領域12に比して下方(裏側)に向けて凹んだ形状を有している(高さ位置の詳細は後述)。すなわち本実施例では、凹み部位20が、本発明の「凹み変形が予定されている第一領域と第二領域との間に配置する中央領域部分」に相当する。なお本実施例の凹み部位20の表面は概ね平坦とされており、第一領域11と第二領域12に対して段差状に一段低くされている。また凹み部位20の前後の寸法は、図2及び図6に示すように第一領域11の後部(HP)と第二領域12の後部(HP)を網羅可能な寸法とされており、乗員臀部の前後のサイズを考慮して適宜設定できる。
[中央領域の高さ位置]
そして図4に示す凹み部位20(中央領域部分)の高さ位置T3は、着座する乗員の体格に応じた第一領域11と第二領域12の凹み度合を考慮して設定できる。すなわち図7に示す乗員着座時を基準として、第一領域11の最も凹んでいる箇所(図7では頂点P1)と第二領域12の最も凹んでいる箇所(図7では頂点P2)を結ぶようにシート幅方向に延びる仮想線VLを想定する。そして中央領域13では、乗員の着座時において凹み部位20の最も表側に突出している箇所が、仮想線VLと同位置又は仮想線VLよりも下側に位置するように設定することができる。例えば本実施例では、図4に示す凹み部位20の高さ位置T3を、第一領域11の高さ位置T1から所定の高さ(Tx)分だけ低く設定している。この所定の高さ(Tx)は、図7に示す自由状態の第一領域11の高さ位置T1と乗員着座時に最も凹んでいる箇所(頂点P1)の高さ位置との差分(Tx)と概ね同一である(図7では、便宜上、中央領域13の表面と仮想線VLとを若干上下にずらしているが、実際にはこれらは重なっている)。なお本実施例においては、凹み部位20の表面が平坦であるため、最も表側に突出する箇所とは凹み部位20の表面全面となる。ここで第一領域11と第二領域12の凹み度合は、例えば各種の乗員模型(マネキン)を実際に着座させることで測定できる。この種の乗員ダミーとして、例えばSAE規格に準拠した乗員模型を用いることができ、AM95乗員模型とJF05乗員模型との間に位置するサイズの乗員模型を適宜用いることができる。
[中央領域の盛り上がり部分]
また前側盛り上がり部位21は、図2及び図6を参照して、凹み部位20に比して上方に盛り上がっている部分であり、中央領域13の前端に設けられている。この前側盛り上がり部位21は、図6に示すように左右に延びる前縁側が最も上方に突出しており、この最も突出している前縁部分の高さ位置T4は、第一領域11の表面(及び第二領域の表面)と概ね同位置となるように設定できる。そして前側盛り上がり部位21の前縁部分から凹み部位20に至る前側盛り上がり部位21部分は傾斜面21aとなっている。この傾斜面21aは、後方に向かうにつれて次第に下方に直線的に傾斜しており、上方に向けて突出する出っ張り部分が実質的に生じていない状態とされている。また後側盛り上がり部位22も、凹み部位20に比して上方に盛り上がっている部分であり、中央領域13の後端に設けられている。この後側盛り上がり部位22は、左右に延びる後縁側が最も上方に突出しており、この最も突出している後縁部分の位置T5は、第一領域11の表面(及び第二領域の表面)と同一又はこれらよりもやや低い高さ位置となるように設定できる。そして後側盛り上がり部位22の後縁部分から凹み部位20に至る後側盛り上がり部位22部分は傾斜面22aとなっている。この傾斜面22aは、前方に向かうにつれて次第に下方に直線的に傾斜しており、上方に向けて突出する出っ張り部分が実質的に生じていない状態とされている。
[溝部(吊り込み溝)]
図2を参照して、複数の溝部(第一吊り込み溝31〜第四吊り込み溝34,左右一対の分割溝部36,38)は、それぞれシートパッド4Pの表側に設けられている線状の凹み箇所である。ここで各吊り込み溝31〜34は、後述するシートカバー4Sの一部を引込み状に係止可能な溝部であり、これら各吊り込み溝31〜34の底面には、係止部材40を複数又は単数配設することができる(図2では、便宜上、一部の係止部材にのみ符号40を付す)。各係止部材40は、対応する吊り込み溝の底面から上方に突出する断面U字状の部材であり、図3及び図5に示すシートカバー4S側の係止部42を挟持して係止可能である。
そして第一吊り込み溝31は、右側土手部4Pbと着座部4Pa(第一領域11)の間で前後に延びており、また第二吊り込み溝32は、左側土手部4Pcと着座部4Pa(第二領域12)の間で前後に延びている。また第三吊り込み溝33は、着座部4Paを左右に横断する溝部であり、前方領域10の後端に沿って設けられている。この第三吊り込み溝33は、第一領域11と第二領域12と中央領域13の前側に隣接配置された状態とされているとともに、第三吊り込み溝33の左右の端部が、第一吊り込み溝31と第二吊り込み溝32に連通している。また第四吊り込み溝34は、後側土手部4Pdの前縁に沿って左右に延びている溝部である。この第四吊り込み溝34は、第一領域11と第二領域12と中央領域13の後側に隣接配置された状態とされているとともに、第四吊り込み溝34の左右の端部が、第一吊り込み溝31の後端と第二吊り込み溝32の後端に連通している。そして本実施例では、第三吊り込み溝33と第四吊り込み溝34の双方が本発明の吊り込み溝に相当し、前後方向(シート幅方向と直交する方向)から第一領域11と第二領域12と中央領域13とに隣接して設けられている。
[分割溝部(分割部)]
左右一対の分割溝部36,38は、着座部4Pa内で前後に延びている溝部であり、シートカバー4Sの一部を配置することが可能である。これら左右の分割溝部36,38は、それぞれ本発明の分割部に相当する溝部であり、隣り合う領域同士を区画している。すなわち右側の分割溝部36は、第一領域11と中央領域13を分割するように前後に延びている溝部であり、中央領域13の表面よりも更に裏側に向けて凹んでいる。また左側の分割溝部38は、第二領域12と中央領域13を分割するように前後に延びている溝部であり、中央領域13の表面よりも更に裏側に向けて凹んでいる。そして左右一対の分割溝部36,38の深さ寸法は、シートカバー4Sでシートパッド4Pを被覆した状態において、後述するシートカバー4Sの一部である縫い代を配置可能な寸法に設定されている。
[付属部材]
付属部材50は、図2を参照して、例えば乗員を感知可能なセンサ機能を備えた面状の部材であり、図3に示すようにシートパッド4Pとシートカバー4Sの間に配置することができる。この付属部材50は、図2を参照して、面状の本体部52と、帯状の接続部54を有している。そこで本実施例では、付属部材50の本体部52を、中央領域13の凹み部位20に配設しつつ、第一領域11の後部(HP)と第二領域12の後部(HP)の間に配置しておく。このように凹み部位20に付属部材50の本体部52を配置することで、この本体部52がシートカバー4S側に浮き出る(ハイライトが生じる)といった不具合を極力回避することができる。また接続部54は、本体部52の後端から後方に延設されており、第四吊り込み溝34上を通過して後側土手部4Pdの貫通孔H内に引き込まれたのち、シートクッション4裏側の図示しない制御部につなげられている。
[シートカバー]
シートカバー4Sは、図1を参照して、シートパッド4Pを被覆して意匠面を構成する面材であり、複数の表皮ピース(SPa〜SPg)と、後述する複数の縫合部61〜66及び係止部42とを有している。ここで各表皮ピースSPa〜SPgの材質として、例えば布帛(織物,編物,不織布)や皮革(天然皮革,合成皮革)を用いることができ、各表皮ピースの裏面には、ウレタンラミなどのパッド材や不織布などの裏基布(図示省略)を適宜取付けることもできる。そして着座部4Paは、図3及び図5を参照して、前表皮ピースSPaと、右表皮ピースSPbと、左表皮ピースSPcと、中央表皮ピースSPdで覆われている。前表皮ピースSPaは前方領域10を被覆し、右表皮ピースSPbは第一領域11を被覆し、左表皮ピースSPcは第二領域12を被覆し、中央表皮ピースSPdは中央領域13を被覆している。さらに右側土手部4Pbは右土手表皮ピースSPeで覆われており、左側土手部4Pcは左土手表皮ピースSPfで覆われており、後側土手部4Pdは後土手表皮ピースSPgで覆われている。
ここで図4及び図6を参照して、隣り合う表皮ピース同士は縫合線SEWで縫合されているとともに、各表皮ピースは、縫合線SEWを基点に面状に展開されている。そして隣り合う表皮ピースの間には、縫い代同士が中表状に縫合された箇所(第一縫合部61〜第六縫合部66)が形成されている。これら各縫合部61〜66は、シートカバー4Sでシートパッド4Pを被覆した状態において、シートカバー4Sの一部をなし且つシートパッド4P側に突出して配置されることとなる。例えば図3を参照して、第一縫合部61は、右土手表皮ピースSPeの左縁と右表皮ピースSPbの右縁の縫合箇所である。この第一縫合部61は、第一吊り込み溝31に沿って前後方向に延びている。また第二縫合部62は、左土手表皮ピースSPfの右縁と左表皮ピースSPcの左縁の縫合箇所である。この第二縫合部62は、第二吊り込み溝32に沿って前後方向に延びている。そして第一縫合部61と第二縫合部62には、各々、板状の係止部42が縫合して取付けられており、この係止部42の矢尻状の先端は、対応する吊り込み溝31,32の係止部材40に係止可能である。
また図1及び図5及び図6を参照して、第三縫合部63は、前表皮ピースSPaの後縁と、その後方に配置する各表皮ピースSPb,SPc,SPdの各前縁の縫合箇所である。この第三縫合部63は、第三吊り込み溝33に沿って左右方向に延びている。また第四縫合部64は、後土手表皮ピースSPgの前縁と、その前方に配置する各表皮ピースSPb,SPc,SPdの各後縁の縫合箇所である。この第四縫合部64は、第四吊り込み溝34に沿って左右方向に延びている。そして第三縫合部63と第四縫合部64にも、各々、板状の係止部42が縫合して取付けられており、この係止部42の矢尻状の先端は、対応する吊り込み溝33,34の係止部材40に係止可能である。
そして図3及び図4を参照して、第五縫合部65は、右表皮ピースSPbの左縁と中央表皮ピースSPdの右縁の縫合箇所である。この第五縫合部65は、右側の分割溝部36に沿って前後方向に延びている。また第六縫合部66は、左表皮ピースSPcの右縁と中央表皮ピースSPdの左縁の縫合箇所である。この第六縫合部66は、左側の分割溝部38に沿って前後方向に延びている。そして第五縫合部65と第六縫合部66には、係止部が取付けられておらず、対応する分割溝部36,38内に単に配置可能である。
[シートカバーによるシートパッドの被覆作業]
図3〜図6を参照して、シートカバー4Sでシートパッド4Pを被覆しつつ、シートカバー4Sの一部である各縫合部61〜66を、対応する溝部31〜34,36,38に係止又は配置する。このとき図4を参照して、第五縫合部65と第六縫合部66とは、係止部が取付けられておらず、対応する分割溝部36,38内に単に配置される。これとは異なり、第一縫合部61〜第四縫合部64は、図3及び図5に示すように対応する吊り込み溝31〜34に引き込まれた状態で係止される。すなわち図3を参照して、下方に引き込まれた第一縫合部61と第二縫合部62には係止部42が取付けられており、この係止部42が、対応する吊り込み溝31,32の係止部材40に係止される。
また図6を参照して、下方に引き込まれた第三縫合部63にも係止部42が取付けられており、この係止部42が、第三吊り込み溝33の係止部材40に係止される。そして第三縫合部63を基点に、前表皮ピースSPaと中央表皮ピースSPd等が面状に展開されるのであるが、このとき中央表皮ピースSPdの前側が、凹み形状とされた中央領域13上に配置されることで、下方に弛んでしまうことが懸念される。また同様に下方に引き込まれた第四縫合部64にも係止部42が取付けられており、この係止部42が、第四吊り込み溝34の係止部材40に係止される。そして第四縫合部64を基点に、中央表皮ピースSPd等と後土手表皮ピースSPgが面状に展開されるのであるが、このとき中央表皮ピースSPdの後側が、凹み形状とされた中央領域13上に配置されることで、下方に弛んでしまうことが懸念される。
そこで本実施例では、図6を参照して、中央領域13の前端に、上方に突出する前側盛り上がり部位21を設け、この前側盛り上がり部位21にて中央表皮ピースSPdの前側を下支えしている。また同様に中央領域13の後端にも、上方に突出する後側盛り上がり部位22を設け、この後側盛り上がり部位22にて中央表皮ピースSPdの後側を下支えしている。このため本実施例によれば、中央表皮ピースSPdの意図しない弛みの発生を防止又は低減することができ、シートカバー4Sを見栄えよく配置することが可能となる。さらに本実施例では、前側盛り上がり部位21の後側は傾斜面21aとなっており、後側盛り上がり部位22の前側も傾斜面22aとなっている。そして各傾斜面21a,22aでは、上方に向けて突出する出っ張り部分が実質的に生じていない。このためシートカバー4Sに、シートパッド4Pの凹凸(ハイライト)が浮き出るといった不具合を極力回避できるとともに、意図しない箇所に生じた凹凸による異物感の発生を極力回避できる。
[乗員着座時のシートパッドの挙動]
図7を参照して、シートクッション4に乗員が着座することにより、シートパッド4Pの着座部4Paの一部が、乗員からの押圧を受けて下方(裏側)に撓み変形する。すなわち本実施例では、乗員臀部Xからの押圧によって、第一領域11と第二領域12の双方が凹み変形しつつ乗員臀部Xを支持することとなる。このとき第一領域11と第二領域12とは、対応する分割溝部36,38によって中央領域13から分断されている。このため乗員の着座時において、第一領域11と第二領域12とが、中央領域13から実質的に独立して(極力邪魔されることなく)スムーズに撓みながら凹み変形することとなる。
そして上述のシート構成では、着座部4Paに乗員が着座した際に、この着座部4Paが部分的に乗員側に過度に突出することは極力回避すべきである。特に本実施例では、上述の通り、第一領域11と第二領域12が、中央領域13から分断されて撓み変形しやすくされている。しかしながらこの構成では、中央領域13が、第一領域11と第二領域12の撓み変形に追従せず突出しやすいことを意味する。そこで本実施例では、図4及び図6を参照して、中央領域13に凹み部位20を設けるとともに、この凹み部位20を、凹み変形が予定されている第一領域11の後部(HP)と第二領域12の後部(HP)との間に配置する。そして凹み部位20は、第一領域11と第二領域12に比して裏側に向けて凹んだ形状とされている。このため乗員からの押圧をシートパッド4Pが受けた際に、凹み部位20の相対的な突出をその凹み形状にて抑えることにより、着座部4Paが部分的に乗員に向けて過度に突出することを極力回避することができる。
特に本実施例においては、図4に示す中央領域13の凹み部位20の高さ位置T3を調整して、着座部4Paが部分的に乗員に向けて過度に突出することをより確実に回避している。すなわち図7に示すように第一領域11の後部(HP)と第二領域12の後部(HP)とが乗員臀部Xからの押圧で下方に撓み変形する。このとき第一領域11の後部(HP)は下方に凸の湾曲状に凹み変形して、湾曲部分の頂点P1が最も下方に配置する。また同様に第二領域12の後部(HP)も下方に凸の湾曲状に凹み変形して、湾曲部分の頂点P2が最も下方に配置する。そこで第一領域11の最も凹んでいる頂点P1と第二領域12の最も凹んでいる頂点P2を結ぶようにシート幅方向に延びる仮想線VLを設定する。そして中央領域13では、乗員の着座時において凹み部位20の最も表側に突出している箇所が、仮想線VLと同位置又は仮想線VLよりも下側(裏側)に位置するように設定している。このため本実施例では、中央領域13が、第一領域11及び第二領域12よりも乗員側に突出することがないため、着座部4Paが部分的に乗員に向けて過度に突出することをより確実に回避することができる。特に凹み部位20の最も表側に突出している箇所が、仮想線VLと同位置に位置するように設定することで、着座時の乗員に対する違和感の発生を好適に阻止することができる。
以上説明した通り本実施例では、第一領域11と第二領域12との間に中央領域13を設定し、この中央領域13を、相対的に裏側に向けて凹ませておく。そして乗員からの押圧をシートパッド4Pが受けた際に、中央領域13の相対的な突出をその凹み形状にて抑えることにより、着座部4Paが部分的に乗員に向けて過度に突出することを極力回避することができる。特に本実施例では、シートパッド4Pが乗員からの押圧を受けた際に、中央領域13が、第一領域11及び第二領域12(仮想線VL)よりも乗員側に突出することがないため、着座部4Paが部分的に乗員に向けて過度に突出することをより確実に回避することができる。また本実施例では、隣り合う領域11,13(12,13)同士が分割溝部36(38)で区分けされている。このため本実施例では、乗員の着座時などにおいて、特定の領域の挙動が他の領域に影響を与えることを極力回避でき、領域毎に予定されている性能を適切に発揮させることができる。また本実施例では、中央領域13の適所を盛り上げることで、この盛り上がった部分(21,22)によってシートカバー4Sを裏側から支持することが可能となり、意匠性などのシート性能の向上に資する構成となる。また本実施例では、中央領域13の適所を傾斜面(21a,22a)として部分的な出っ張りの発生を回避したことにより、着座性や意匠性などのシート性能の向上に資する構成となる。そして本実施例では、乗物用シート2に付属部材50を配設して性能向上を図る際に、この付属部材50を凹み形状の中央領域部分(凹み部位20)の表面に配設しておく。こうすることで付属部材50がシートカバー4S側に浮き出る(ハイライトが生じる)といった不具合を極力回避することができ、乗物用シート2の更なる意匠性の向上を図ることが可能となる。このため本実施例によれば、シートパッド4Pが乗員からの押圧を受けた際に着座部4Paが部分的に乗員に向けて過度に突出することを極力回避しつつ、乗物用シートの性能向上を図ることができる。
本実施形態の乗物用シート2は、上述した実施形態に限定されるものではなく、その他各種の実施形態を取り得る。本実施形態では、着座部4Paの各領域10〜13の構成(形状,寸法,配置関係,表面の高さ位置など)を例示したが、各領域の構成を限定する趣旨ではない。例えば前方領域と第一領域と第二領域との高さ位置は、同一であってもよく異なっていてもよい。また第一領域と第二領域とは、左右対称でもよく左右非対称でもよい。そして着座部は、第一領域と第二領域と中央領域を有しておればよく、前方領域を省略することができ、また第一領域と第二領域と中央領域の後方や側方に別の領域が形成されていてもよい。また各領域の表面は、着座性の悪化を招かないならば若干の凹凸が設けられていてもよい。
また中央領域の表面が凹凸状となっている場合には、その最も突出している凸部分を基準として中央領域と仮想線との関係を規定することができる。また中央領域は、シートパッドが乗員からの押圧を受けた状態において仮想線よりも下方に位置していてもよく、この場合にはシートカバーと中央領域との間に空気の流通可能な隙間が生じる(通気性向上に資する構成となる)。また中央領域は、着座性の悪化を招かない限り、シートパッドが乗員からの押圧を受けた状態において仮想線よりも上方にはみ出していてもよい。また中央領域は、第一領域と第二領域と前後の長さ寸法が異なっていてもよい。
また第一領域と第二領域と中央領域は、切目状の分割部で分断されて区分けされていてもよく、分割部を省略することもできる。また第一領域と第二領域と中央領域には、複数又は単数の吊り込み溝を隣接配置することができ、吊り込み溝を隣接させない構成とすることもできる。また中央領域には、隣接する吊り込み溝の数に応じて複数又は単数の盛り上がり部分を設けることができ、盛り上がり部分を省略することもできる。なお盛り上がり部分の高さ位置は、第一領域又は第二領域よりも高く設定することができ、この場合には、シートカバーからの押圧で盛り上がり部分をつぶしておくことが望ましい。また中央領域の吊り込み溝側の端部から凹み部位に至る中央領域の表面は傾斜面又は湾曲面となっていてもよく、段差状となっていてもよい。なおシートカバーの一部と吊り込み溝の係止手法として、ホグリング止めなどの各種手法を採用できる。
また本実施形態では、乗物用シート2の構成を例示したが、乗物用シートの構成は適宜変更可能である。例えば乗物用シート2に付属部材50を設ける例を説明したが、この種の付属部材として、ヒータやセンサなどの機能を有する面材を例示できる。また付属部材の全てを中央領域の凹み部位に配設することもできる。なお乗物用シートから付属部材を省略することもできる。また本実施例では、シートクッション4を一例に説明したが、本実施例の構成は、シートバックなどの各種シート構成部材に適用できる。なおシートバックでは、乗員の着座(背凭れ)が可能な着座部をシートパッドに設ける。この着座部に、乗員肩甲骨に押圧されるシートパッド部分に第一領域と第二領域を設け、さらに中央領域を、相対的に後方(裏側)に凹ませておく。そして本実施形態の構成は、車両や航空機や電車や船舶などの乗物用シート全般に適用できる。
2 乗物用シート
4 シートクッション
6 シートバック
8 ヘッドレスト
4F シートフレーム
4P シートパッド
4S シートカバー
4Pa 着座部
4Pb 右側土手部
4Pc 左側土手部
4Pd 後側土手部
10 前方領域
11 第一領域
12 第二領域
13 中央領域
20 凹み部位(本発明の第一領域と第二領域との間に配置する中央領域部分)
21 前側盛り上がり部位(本発明の中央領域の吊り込み溝側の端部)
21a (前側盛り上がり部位の)傾斜面
22 後側盛り上がり部位(本発明の中央領域の吊り込み溝側の端部)
22a (後側盛り上がり部位の)傾斜面
31 第一吊り込み溝
32 第二吊り込み溝
33 第三吊り込み溝(本発明の吊り込み溝)
34 第四吊り込み溝(本発明の吊り込み溝)
36 右側の分割溝部(本発明の分割部)
38 左側の分割溝部(本発明の分割部)
40 係止部材
42 係止部
50 付属部材
52 本体部
54 接続部
61 第一縫合部
62 第二縫合部
63 第三縫合部(本発明のシートカバーの一部)
64 第四縫合部(本発明のシートカバーの一部)
65 第五縫合部
66 第六縫合部
SEW 縫合線
SPa 前表皮ピース
SPb 右表皮ピース
SPc 左表皮ピース
SPd 中央表皮ピース
SPe 右土手表皮ピース
SPf 左土手表皮ピース
SPg 後土手表皮ピース
VL 仮想線
X 乗員臀部
P1 頂点(本発明の第一領域の最も凹んでいる箇所)
P2 頂点(本発明の第二領域の最も凹んでいる箇所)

Claims (6)

  1. 乗員を弾性的に支持可能なシートパッドを備えるとともに、該シートパッドの表側には、乗員の着座が可能な着座部が設けられている乗物用シートにおいて、
    前記着座部は、シート幅方向において、第一領域と、第二領域と、該第一領域と該第二領域との間に形成された中央領域とに区分けされ、該第一領域と該第二領域の双方は、着座状態の乗員の押圧にて表側とは反対の裏側に向けて凹み変形可能とされており、
    前記着座部が押圧されていない自由状態において、凹み変形が予定されている前記第一領域と前記第二領域との間に配置する中央領域部分は、該第一領域と該第二領域に比して裏側に向けて凹んだ形状とされている乗物用シート。
  2. 前記シートパッドが乗員からの押圧を受けた状態において、前記第一領域と前記第二領域の最も凹んでいる箇所同士を結ぶようにシート幅方向に延びる仮想線を想定した場合、前記中央領域部分は、前記仮想線と同位置又は該仮想線よりも裏側に位置している請求項1に記載の乗物用シート。
  3. 前記第一領域と前記第二領域と前記中央領域とは、前記シートパッドの表側に設けられている溝状または切目状の分割部によって分断されて区分けされている請求項1又は2に記載の乗物用シート。
  4. 前記乗物用シートは、前記シートパッドを被覆するシートカバーを備えているとともに、該シートカバーの一部は、前記シートパッドの表側でシート幅方向に延びている吊り込み溝に引き込み状に係止されており、
    前記吊り込み溝は、シート幅方向と直交する方向から前記第一領域と前記第二領域と前記中央領域とに隣接して設けられており、
    前記中央領域の吊り込み溝側の端部は、前記中央領域部分よりもシートカバー側に向けて盛り上がっている請求項1〜3のいずれか一項に記載の乗物用シート。
  5. 前記中央領域の吊り込み溝側の端部から前記中央領域部分に至る前記中央領域の表面は傾斜面又は湾曲面となっている請求項4に記載の乗物用シート。
  6. 前記乗物用シートは、前記シートパッドを被覆するシートカバーと、該シートカバーと前記シートパッドの間に配設される付属部材とを備え、該付属部材の少なくとも一部は、前記中央領域部分の表面に配設されている請求項1〜5のいずれか一項に記載の乗物用シート。
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