JP2019069630A - 乗物用シート - Google Patents
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上記の構成であれば、より簡単な構成にて、爪部に引っ掛けられた表皮の端部が爪部から外れるのを抑制することが可能となる。
上記の構成では、表皮の端部が乗物用シートの幅方向においてベース部材の中央位置に向かって引っ張られて爪部に引っ掛けられている一方で、爪部の先端突出部分がベース部分の中央位置に向かって突出している。かかる構成であれば、爪部に引っ掛けられた表皮の端部が爪部から外れるのを効果的に抑制することが可能となる。
上記の構成では、表皮中、表皮片が繋ぎ合わされた部分に取り付けられた延出部、及び、表皮の端部がともに爪部に引っ掛けられているため、これらの各々を引っ掛ける部分を別々に設ける場合と比較して、より簡素な構成とすることが可能となる。
上記の構成では、表皮の端部及び延出部が、乗物用シートの幅方向において互いに反対側から爪部に近付いて当該爪部に引っ掛けられている。かかる構成であれば、乗物用シートの幅方向における一方の向きに向かって、過度な力が爪部に作用するのを抑制することが可能となる。
上記の構成では、爪部に上下方向延出部が設けられていることで、爪部の剛性を向上させることが可能となる。
上記の構成では、ベース部材において爪部周辺に隣接突出部が設けられていることで、ベース部材における爪部周辺の剛性を向上させることが可能となる。
上記の構成では、爪部よりも突出量が大きい凸部が車体と係合又は当接するので、爪部が車体に接触して損傷してしまうのを抑制することが可能となる。
上記の構成では、乗物用シートの幅方向において第一爪部と第二爪部の間に凸部が設けられているため、第一爪部及び第二爪部の各々が車体に接触して損傷してしまうのを抑制することが可能となる。
上記の構成では、乗物用シートの幅方向における表皮の一端部が、複数の第一爪部に引っ掛けられている。また、表皮の他端部は、複数の第二爪部に引っ掛けられていると共に、側方支持部の上下方向において複数の第二爪部の間にてベース部材の木目込み溝に木目込まれている。このような構成であれば、比較的簡単な構成にて、皺が発生し易い表皮の上下方向中央部を適切に張って皺の発生を効果的に抑制することが可能となる。
また、本発明の乗物用シートによれば、より簡単な構成にて、爪部に引っ掛けられた表皮の端部が爪部から外れるのを抑制することが可能となる。
また、本発明の乗物用シートによれば、爪部に引っ掛けられた表皮の端部が爪部から外れるのを、より効果的に抑制することが可能となる。
また、本発明の乗物用シートによれば、表皮中、表皮片が繋ぎ合わされた部分に取り付けられた延出部、及び、表皮の端部の各々を引っ掛ける部分を別々に設ける場合と比較して、より簡素な構成とすることが可能となる。
また、本発明の乗物用シートによれば、乗物用シートの幅方向における一方の向きに向かって、過度な力が爪部に作用するのを抑制することが可能となる。
また、本発明の乗物用シートによれば、爪部の剛性を向上させることが可能となる。
また、本発明の乗物用シートによれば、ベース部材における爪部周辺の剛性を向上させることが可能となる。
また、本発明の乗物用シートによれば、爪部が車体に接触して損傷してしまうのを抑制することが可能となる。
また、本発明の乗物用シートによれば、第一爪部及び第二爪部の各々が車体に接触して損傷してしまうのを抑制することが可能となる。
また、本発明の乗物用シートによれば、比較的簡単な構成にて、皺が発生し易い表皮の上下方向中央部を適切に張って皺の発生を効果的に抑制することが可能となる。
また、シート幅方向における「外側」とは、シート幅方向における一端側に相当し、具体的には、車両のドアにより近い側を意味する。また、シート幅方向における「内側」とは、シート幅方向における他端側に相当し、車両の左右方向中央により近い側を意味する。
シートSは、車両のリアシートとして利用され、図1に示すように、シートバック1とシートクッション2とを有する。図1は、シートSの斜視図である。シートバック1は、着座者の上半身を支える部分であり、シートクッション2は、乗員の臀部及び大腿部が載る部分である。なお、図1に図示のシートSは、二人掛け用のシートであるが、これに限定されるものではなく、一人掛け用のシートであってもよく、あるいは、三人以上が着座可能なシートであってもよい。
側方支持部4について説明すると、側方支持部4は、図2に示すように、その骨格をなすベース部材10を表皮30によって前方から覆うことで構成されている。このようにして構成された側方支持部4は、図3に図示の外観を呈しており、同図に示すように上下方向に沿って十分長く延びており、シート幅方向にも比較的幅広となっている。
なお、図2は、側方支持部4の構成部品を示す図であり、図3は、側方支持部4の外観図である。
なお、以下の説明では、ベース部材10の厚み方向において、シートSに着座者が着座している状態にあるときに着座者の身体により近い側を「表側」と呼び、着座者の身体からより離れている側を「裏側」と呼ぶこととする。
なお、以下の説明では、表皮30の厚み方向において、シートSに着座者が着座している状態にあるときに着座者の身体により近い側(換言すると、露出する側)を「表側」と呼び、着座者の身体からより離れている側(換言すると、ベース部材10と対向する側)を「裏側」と呼ぶこととする。
また、本実施形態では、二つの表皮片を互いに繋ぎ合わせることで表皮30が構成されているが、これに限定されるものではなく、三つ以上の表皮片を互いに繋ぎ合わせることで表皮30を構成してもよい。
なお、外側端部31は、外側表皮片33のシート幅方向外側端部によって構成されている。そして、外側端部31は、図4に示すように、ベース部材10の外縁のうち、シート幅方向外側に位置する部分に沿わせて折り曲げられており、ベース部材10の表側から裏側に回り込んでいる。
なお、内側端部32は、内側表皮片34のシート幅方向内側端部によって構成されている。そして、内側端部32は、図4に示すように、ベース部材10の外縁のうち、シート幅方向内側に位置する部分に沿わせて折り曲げられている。
以下、表皮30各部(具体的には、外側端部31、内側端部32及び繋ぎ合わせ部分40)をベース部材10に留めるために表皮30に備えられた機構について、図4及び図5を参照しながら説明する。図5は、表皮30の裏側を示す図である。
ベース部材10の構造について図4並びに図6乃至図12を参照しながら説明する。図6は、ベース部材10を表側から見たときの図である。図7は、ベース部材10を裏側から見たときの図である。図8は、ベース部材10の裏側部分を斜め下方から見たときの図である。図9は、ベース部材10の裏側部分のうち、上方部分を拡大して示す図である。図10は、図6のI−I断面を示す図である。図11は、図6のJ−J断面を示す図である。
また、第二締結部22の後方への突出量は、図9に示すように第一爪部16Aの突出量に比べて大きくなっており、また、第二爪部16Bの突出量よりも大きくなっている。
また、第一当接部23の後方への突出量は、図9に示すように第一爪部16Aの突出量に比べて大きくなっており、また、第二爪部16Bの突出量よりも大きくなっている。同様に、第二当接部24の後方への突出量は、第一爪部16A及び第二爪部16Bの各々の突出量よりも大きくなっている。
さらに、木目込み溝26の内壁面の一部は、図10に示すように隆起して抜け止めビード27を形成している。この抜け止めビード27が形成されていることで、木目込み溝26に木目込まれたトリムコード37が木目込み溝26から抜け出てしまうのを抑えることが可能となる。
次に、ベース部材10に対する表皮30の留め方について図4、図12及び図13を参照しながら説明する。図12は、ベース部材10に被せられた表皮30を張るための構成についての説明図である。図13は、第一爪部16Aに引っ掛けられた帯体35及び表皮30の外側端部31を側方から見た図である。
また、スリット孔25の開口25a(厳密には、ベース部材10の裏側に位置する開口25a)は、図4に示すように、シート幅方向外側に面している。そして、帯体35の自由端部35bは、開口25aを通じてスリット孔25の外側に出ている。
なお、第一爪部16Aは、外側ベース部分11の裏面のうち、シート幅方向外側の端部(ベース部材10の一端部)に設けられている。つまり、本実施形態では、帯体35の自由端部35bが外側ベース部分11のシート幅方向外側の端部に引っ掛けられることになっている。
また、帯体35の基部35aが通過するスリット孔25の開口25aは、シート幅方向外側、すなわち、第一爪部16Aが位置する側に面している。このような構成により、より簡単に、帯体35の基部35aを第一爪部16Aに留めておくことが可能となる。
一方、表皮30の内側端部32は、ベース部材10の内側ベース部分12のシート幅方向内側端部に留められる。より詳しく説明すると、内側ベース部分12の外縁のうち、シート幅方向内側の端に位置する部分に沿って表皮30の内側端部32を折り曲げる。さらに、内側端部32の所定部分(具体的には、係止孔36が係止されている部分)を内側ベース部分12の表側から裏側に回り込ませる。
以上までに説明してきた手順により、表皮30各部(具体的には、外側端部31、内側端部32及び繋ぎ合わせ部分40)がベース部材10に留められる。そして、表皮30がベース部材10に留められることで、本実施形態に係る側方支持部4が構成される。
以上までに、本発明の乗物用シートについて、具体的な実施例を一つ挙げて説明したが、上記の実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定するものではない。すなわち、本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物が含まれることは、勿論である。
なお、変形例に係るベース部材100は、上記のパッド材が嵌合凹部101に嵌まり込んだ状態では、上記の実施形態に係る図6に図示のベース部材10と略同様の構造を成している。
2 シートクッション
3 背支持部
4 側方支持部
10 ベース部材
11 外側ベース部分
12 内側ベース部分
13 収容溝部(溝部)
13a 底部
14 矩形孔群
15 肉厚部
16 爪部
16A 第一爪部
16B 第二爪部
17 芯部
17a 後方突出部分
17b 先端突出部分
18 上下方向延出部
19 隣接突出部
20 外縁外側部分
21 第一締結部
22 第二締結部(凸部)
23 第一当接部(凸部)
24 第二当接部(凸部)
25 スリット孔
25a 開口
26 木目込み溝
27 抜け止めビード
28 取付部
30 表皮
31 外側端部(一端部)
32 内側端部(他端部)
33 外側表皮片(第一表皮片)
34 内側表皮片(第二表皮片)
35 帯体(延出部)
35a 基部
35b 自由端部
35c 掛け留め孔
36 係止孔
37 トリムコード
40 繋ぎ合わせ部分(表皮片が繋ぎ合わされた部分)
100 ベース部材
101 嵌合凹部
S シート(乗物用シート)
Claims (10)
- 着座者の背を支持する背支持部と、該背支持部の側方に位置する側方支持部と、を有し、
該側方支持部は、前記側方支持部の外形形状を規定するためのベース部材と、該ベース部材に被せられて前記側方支持部の外表面をなす表皮と、を備え、
該表皮は、該表皮を構成するために互いに繋ぎ合わされた複数の表皮片を備え、
前記ベース部材の表面には、前記表皮片が繋ぎ合わされた部分が入り込む溝部が設けられ、
前記ベース部材の裏面には、前記表皮を張るために前記表皮の端部が引っ掛けられる爪部が、前記溝部に沿って複数設けられていることを特徴とする乗物用シート。 - 前記爪部は、後方に突出した後方突出部分と、該後方突出部分の先端に隣接し前記後方突出部分の突出方向と交差する方向に突出した先端突出部分と、を有することを特徴とする請求項1に記載の乗物用シート。
- 前記先端突出部分は、前記乗物用シートの幅方向における前記ベース部材の中央位置に向かって突出していることを特徴とする請求項2に記載の乗物用シート。
- 前記表皮は、前記表皮の裏側部において前記表皮片が繋ぎ合わされた部分から延出した延出部を備え、
該延出部は、前記ベース部材に対して前記表皮片が繋ぎ合わされた部分が位置する側とは反対側に引っ張られて前記爪部に引っ掛けられており、
前記表皮の端部が、前記爪部のうち、前記延出部が引っ掛けられている部分よりも前記爪部の先端に近い部分に引っ掛けられていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の乗物用シート。 - 前記ベース部材には、スリット孔が設けられており、
前記延出部は、前記スリット孔に通されて、前記ベース部材に対して前記表皮片が繋ぎ合わされた部分が位置する側とは反対側に引っ張られており、
前記乗物用シートの幅方向において、前記ベース部材の外縁のうち、前記表皮の端部が回り込んでいる部分と、前記スリット孔との間に前記爪部が配置されていることを特徴とする請求項4に記載の乗物用シート。 - 前記爪部は、該爪部の芯部と、該芯部から前記側方支持部の上下方向に沿って延出した上下方向延出部と、を有することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載の乗物用シート。
- 前記ベース部材の裏面には、前記爪部と隣接している位置にて突出している隣接突出部が設けられており、
該隣接突出部は、前記乗物用シートの幅方向に沿って前記ベース部材の外縁に向かって延出していることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一項に記載の乗物用シート。 - 前記ベース部材の裏面には、前記爪部よりも突出量が大きく、前記側方支持部が車体に搭載された状態で車体の一部と係合または当接している凸部が設けられていることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか一項に記載の乗物用シート。
- 前記爪部は、先端部が前記乗物用シートの幅方向において前記ベース部材の一端から他端に向かう向きに延出した第一爪部と、先端部が前記幅方向において前記ベース部材の他端から一端に向かう向きに延出した第二爪部と、を有し、
前記凸部は、前記幅方向において前記第一爪部と前記第二爪部との間に配置されていることを特徴とする請求項8に記載の乗物用シート。 - 前記第一爪部及び前記第二爪部は、それぞれ、前記側方支持部の上下方向に沿って複数設けており、
前記ベース部材のうち、前記幅方向において前記第一爪部よりも前記第二爪部に近い端部には、木目込み溝が形成されており、
前記幅方向における前記表皮の一端部は、複数の前記第一爪部に引っ掛けられており、
前記幅方向における前記表皮の他端部は、複数の前記第二爪部に引っ掛けられていると共に、前記上下方向において複数の前記第二爪部の間にて前記木目込み溝内に入り込んでいることを特徴とする請求項9に記載の乗物用シート。
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