JP2019068590A - 振動モータ - Google Patents
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Abstract
【課題】吸引力を向上させることのできる振動モータを提供する。【解決手段】コイル部Lを有する静止部と、振動体5と、前記振動体と前記静止部との間に配置され、前記振動体を横方向に振動可能に支持する弾性部材6,7と、を備え、前記振動体は、磁石部M1,M2と、磁性片56A,56B,57A,57Bと、を有し、前記磁石部は、前記コイル部に対して横方向に直交する縦方向一方側に配置され、前記磁石部は、縦方向における磁束の方向を有する第1磁石M1と、前記第1磁石の横方向一方側に配置され、横方向における磁束の方向を有する第2磁石M2と、を有し、前記磁性片は、前記第2磁石の横方向一方側に配置され、前記磁性片は、縦方向に延びる基部と、前記基部における縦方向他方側から横方向他方側へ突出する突出部と、を有する振動モータ。【選択図】図3
Description
本発明は、振動モータに関する。
従来、スマートフォン等の各種機器には、振動モータが備えられる。この振動モータには、横方向に振動体が振動する所謂、横リニア型の振動モータが存在する。ここで、特許文献1には、次のようなハプティックアクチュエータが開示される。
特許文献1のハプティックアクチュエータは、ケース、ボトムプレート、振動体、および弾性部材を有する。ボトムプレートには、コイル部材が固定される。ケース内には、コイル部材、振動体、および弾性部材が収容される。
振動体は、横方向(左右方向)両側を弾性部材により支持されることで、ケースに対してコイル部材を中心に横方向に振動する。振動体は、複数の磁石と、磁性体、および重量体から構成される。
上記磁石は、第1〜第3磁石と、第4〜第6磁石とに区分される。横方向に配列される第1〜第3磁石と、横方向に配列される第4〜第6磁石とは、縦方向(横方向に直交する方向)にコイル部材を挟んで対向する。第1の磁性体は、第1の磁石と第4の磁石の横方向一方側に隣接して配置される。第2の磁性体は、第2の磁石と第5の磁石の横方向他方側に隣接して配置される。
ここで、上記特許文献1のハプティックアクチュエータにおける上記磁性体は、縦方向に延びる平板状の部材である。このような磁性体では、磁性体とコイル部材との間を流れる磁束線の本数が十分でない虞があった。そのため、吸引力が低下する虞があった。
上記状況に鑑み、本発明は、吸引力を向上させることのできる振動モータを提供することを目的とする。
本発明の例示的な振動モータは、コイル部を有する静止部と、
振動体と、
前記振動体と前記静止部との間に配置され、前記振動体を横方向に振動可能に支持する弾性部材と、
を備え、
前記振動体は、磁石部と、磁性片と、を有し、
前記磁石部は、前記コイル部に対して横方向に直交する縦方向一方側に配置され、
前記磁石部は、
縦方向における磁束の方向を有する第1磁石と、
前記第1磁石の横方向一方側に配置され、横方向における磁束の方向を有する第2磁石と、
を有し、
前記磁性片は、前記第2磁石の横方向一方側に配置され、
前記磁性片は、縦方向に延びる基部と、前記基部における縦方向他方側から横方向他方側へ突出する突出部と、を有する構成としている。
振動体と、
前記振動体と前記静止部との間に配置され、前記振動体を横方向に振動可能に支持する弾性部材と、
を備え、
前記振動体は、磁石部と、磁性片と、を有し、
前記磁石部は、前記コイル部に対して横方向に直交する縦方向一方側に配置され、
前記磁石部は、
縦方向における磁束の方向を有する第1磁石と、
前記第1磁石の横方向一方側に配置され、横方向における磁束の方向を有する第2磁石と、
を有し、
前記磁性片は、前記第2磁石の横方向一方側に配置され、
前記磁性片は、縦方向に延びる基部と、前記基部における縦方向他方側から横方向他方側へ突出する突出部と、を有する構成としている。
例示的な本発明の振動モータによれば、吸引力を向上させることができる。
以下に本発明の例示的な実施形態について図面を参照して説明する。なお、以下の図面において、振動体が振動する方向である横方向をX方向で表す。具体的に、横方向一方側をX1方向、横方向他方側をX2方向で表す。また、横方向に対して、直交する方向である縦方向をY方向として表す。具体的に、縦方向一方側をY1方向、縦方向他方側をY2方向として表す。また、横方向および縦方向に直交する方向である上下方向(高さ方向)をZ方向として表す。具体的に、上側をZ1方向、下側をZ2方向として表す。但し、この方向の定義は、実際の機器に組み込まれたときの位置関係および方向を示すものではない。
<1.振動モータの全体構成>
図1は、本発明の例示的な実施形態に係る振動モータ100の上方から視た全体斜視図である。図2は、振動モータ100のカバー12内部の構成を示す斜視図である。
図1は、本発明の例示的な実施形態に係る振動モータ100の上方から視た全体斜視図である。図2は、振動モータ100のカバー12内部の構成を示す斜視図である。
振動モータ100は、大きく分けると、静止部Sと、振動体5と、一対の弾性部材6、7と、を備える。静止部Sは、筐体1と、基板2と、コイル部Lと、を有する。
筐体1は、ベースプレート11と、カバー12と、を含む。ベースプレート11は、横方向に延びる板状部材であり、横方向他方側端部には突出基台部11Aを有する。カバー12は、上方に位置する天面部121と、天面部121の四辺からそれぞれ下方へ延びる側面部を有する。当該側面部には、互いに横方向に対向する側面部12A、12Bが含まれる。カバー12は、ベースプレート11に上方から取り付けられる。筐体1は、基板2、コイル部L、振動体5、および弾性部材6、7を内部に収容する。
基板2は、ベースプレート11の上面に固定され、FPC(フレキシブルプリント基板)により構成される。なお、基板2は、リジッド基板でもよい。基板2は、横方向に延び、横方向他方側端部が突出基台部11A上に配置される。基板2の当該端部には、端子21A、21Bが設けられる。
コイル部Lは、コイル3と、コア4と、を含む。コア4は、横方向に対向して配置された一対の板部と、当該板部を横方向に連結する連結部と、を有する。コイル3は、上記連結部の周囲に導線が巻き回されて構成される。コイル部Lは、ベースプレート11の上面に固定される。
コイル3の一方の引出線は端子21Aと導通し、他方の引出線は端子21Bに導通する。これにより、振動モータ100の外部から端子21A、21Bに電圧を印加することで、コイル3に電流を流して、コイル3を駆動させることができる。コイル3に流す電流を制御することで、コイル部Lは、横方向一方側にN極、横方向他方側にS極を発生する状態と、横方向一方側にS極、横方向他方側にN極を発生する状態と、を切替える。すなわち、コイル部Lは、横方向の磁束を発生する。
ここで、図3は、図2の構成を上方から視た平面図であり、図3も併せて参照する。振動体5は、第1プレート51と、第2プレート52と、第1磁石部M1と、第2磁石部M2と、第1磁性片56Aと、第2磁性片56Bと、第3磁性片57Aと、第4磁性片57Bと、第1ダンパー58Aと、第2ダンパー58Bと、第1おもり59Aと、第2おもり59Bと、を有する。
第1プレート51は、横方向に延びる側板部51Aと、側板部51Aの横方向他方側端部と連接され縦方向に延びる側板部51Bを有する。第2プレート52は、横方向に延びる側板部52Aと、側板部52Aの横方向一方側端部と連接され縦方向に延びる側板部52Bを有する。側板部51Aと側板部52Aは、縦方向に対向する。側板部51Bと側板部52Bは、横方向に対向する。
横方向に延びる第1磁石部M1は、第2プレート52の側板部52Aの内側面に固定される。横方向に延びる第2磁石部M2は、第1プレート51の側板部51Aの内側面に固定される。第1磁石部M1と第2磁石部M2は、コイル部Lを縦方向両側から挟むよう配置される。第1磁石部M1は、コイル部Lに対して縦方向一方側に配置される。第2磁石部M2は、コイル部Lに対して縦方向他方側に配置される。
第1おもり59Aと第2おもり59Bは、第1磁石部M1および第2磁石部M2を横方向両側から挟むように配置される。
第1磁石部M1は、第1磁石53Aと、第2磁石54Aと、第3磁石55Aと、を含んで構成され、横方向に延びる。第1磁石53Aは、第2磁石54Aと第3磁石55Aにより横方向両側から挟まれて配置される。
第2磁石54Aは、第1磁石53Aの横方向一方側に隣接して配置される。第1磁性片56Aは、第1おもり59Aと第2磁石54Aにより横方向両側から挟まれて配置される。第3磁石55Aは、第1磁石53Aの横方向他方側に隣接して配置される。第3磁性片57Aは、第2おもり59Bと第3磁石55Aにより横方向両側から挟まれて配置される。
第2磁石部M2は、第1磁石53Bと、第2磁石54Bと、第3磁石55Bと、を含んで構成され、横方向に延びる。第1磁石53Bは、第2磁石54Bと第3磁石55Bにより横方向両側から挟まれて配置される。
第2磁石54Bは、第1磁石53Bの横方向一方側に隣接して配置される。第2磁性片56Bは、第1おもり59Aと第2磁石54Bにより横方向両側から挟まれて配置される。第3磁石55Bは、第1磁石53Bの横方向他方側に隣接して配置される。第4磁性片57Bは、第2おもり59Bと第3磁石55Bにより横方向両側から挟まれて配置される。
ここで、図4Aには、第1磁石部M1および第2磁石部M2における磁極の配置の一例を示す。ここでは、第2磁石54Aは、横方向一方側にN極を有し、横方向他方側にS極を有する。第3磁石55Aは、横方向一方側にS極を有し、横方向他方側にN極を有する。すなわち、第2磁石54Aおよび第3磁石55Aは、互いに逆の横方向における磁束の方向を有する。
第1磁石53Aは、縦方向一方側にN極を有し、縦方向他方側にS極を有する。すなわち、第1磁石53Aは、縦方向に磁束の方向を有する。
第1磁石部M1とコイル部Lは、縦方向に対向して配置される。上記のような第1磁石部M1における磁極の配置により、所謂ハルバッハ配列構造が構成される。これにより、磁束をコイル部L側に集中させる磁路を形成できる。
また、第2磁石54Bは、横方向一方側にN極を有し、横方向他方側にS極を有する。第3磁石55Bは、横方向一方側にS極を有し、横方向他方側にN極を有する。すなわち、第2磁石54Bおよび第3磁石55Bは、互いに逆の横方向における磁束の方向を有する。
第1磁石53Bは、縦方向一方側にS極を有し、縦方向他方側にN極を有する。すなわち、第1磁石53Bは、縦方向に磁束の方向を有する。
第2磁石部M2とコイル部Lは、縦方向に対向して配置される。上記のような第2磁石部M2における磁極の配置により、ハルバッハ配列構造が構成される。これにより、磁束をコイル部L側に集中させる磁路を形成できる。
また、図4Bには、第1磁石部M1および第2磁石部M2における磁極の配置の別の一例を示す。ここでは、第2磁石54Aは、横方向一方側にS極を有し、横方向他方側にN極を有する。第3磁石55Aは、横方向一方側にN極を有し、横方向他方側にS極を有する。第1磁石53Aは、縦方向一方側にS極を有し、縦方向他方側にN極を有する。
第2磁石54Bは、横方向一方側にS極を有し、横方向他方側にN極を有する。第3磁石55Bは、横方向一方側にN極を有し、横方向他方側にS極を有する。第1磁石53Bは、縦方向一方側にN極を有し、縦方向他方側にS極を有する。
このような構成によっても、ハルバッハ配列構造により、磁束をコイル部L側に集中させることができる。
また、第1ダンパー58Aは、第1磁性片56Aと第2磁性片56Bにより縦方向に挟まれて配置される。第1ダンパー58Aの横方向一方側端面は、第1おもり59Aに固定される。第1ダンパー58Aの横方向他方側端は、第1磁性片56Aと第2磁性片56Bのいずれの横方向他方側端の位置よりも、横方向他方側に位置する。
第2ダンパー58Bは、第3磁性片57Aと第4磁性片57Bにより縦方向に挟まれて配置される。第2ダンパー58Bの横方向他方側端面は、第2おもり59Bに固定される。第2ダンパー58Bの横方向一方側端は、第3磁性片57Aと第4磁性片57Bのいずれの横方向一方側端の位置よりも、横方向一方側に位置する。
これにより、振動モータ100の落下時等に振動体5が過剰に変位した場合でも、第1磁性片56A等の各磁性片よりも前に第1ダンパー58Aまたは第2ダンパー58Bがコイル部Lに接触する。従って、磁性片がコイル部Lに接触することを回避し、ノイズ(音)等の抑制を行うことができる。
弾性部材6は、板バネ部材であり、複数の平板部61と、平板部61を順次連結する屈曲部62を有する。屈曲部62は、縦方向に屈曲する。各平板部61は、振動体5の静止状態で縦方向に延びる形状であり、湾曲する部分を有さない。なお、振動体5の静止状態とは、コイル3に通電されておらず、振動体5が振動していない非稼働状態を示す。横方向一方側端に位置する平板部61は、ケース12の側面部12Aの内壁面に固定される。横方向他方側端に位置する平板部61は、側板部52Bに固定される。
弾性部材7は、板バネ部材であり、複数の平板部71と、平板部71を順次連結する屈曲部72を有する。屈曲部72は、縦方向に屈曲する。各平板部71は、振動体5の静止状態で縦方向に延びる形状であり、湾曲する部分を有さない。横方向他方側端に位置する平板部71は、ケース12の側面部12Bの内壁面に固定される。横方向一方側端に位置する平板部71は、側板部51Bに固定される。
これにより、振動体5は、弾性部材6、7によって筐体1に対して横方向に振動可能に支持される。
上記で説明したような構成の振動モータ100の動作について説明すると、図3の状態は、コイル部Lに通電されておらず振動体5が静止した状態である。この状態から、コイル部Lに発生する磁極を切替える制御を通電制御によって行うことにより、振動体5を横方向に振動させることができる。
通常動作の場合は、振動体5は、第1ダンパー58Aおよび第2ダンパー58Bのそれぞれがコイル部Lに接触しない程度に変位して振動する。もし振動体5が過剰に変位した場合には、第1ダンパー58Aまたは第2ダンパー58Bがコイル部Lに接触するので、磁性片がコイル部Lに衝突してノイズが生じること等を回避できる。
<2.磁性片の構成>
次に、第1磁性片56A等の各磁性片の構成について述べる。図10は、第1磁性片56Aの構成を具体的に示す平面図である。第1磁性片56Aは、基部561と、突出部562と、を有する。基部561と突出部562とは同一部材として構成される。すなわち、第1磁性片56Aは、一つの部材として構成される。
次に、第1磁性片56A等の各磁性片の構成について述べる。図10は、第1磁性片56Aの構成を具体的に示す平面図である。第1磁性片56Aは、基部561と、突出部562と、を有する。基部561と突出部562とは同一部材として構成される。すなわち、第1磁性片56Aは、一つの部材として構成される。
基部561は、縦方向に延びる。突出部562は、基部561における縦方向他方側から横方向他方側へ突出する。基部561は、第2磁石54Aの横方向一方側端と接触する。突出部562は、第2磁石54Aの縦方向他方側端に接触する。
基部561と突出部562が第2磁石54Aに接触する箇所全体が接着剤により第2磁石54Aに固定される。これにより、第1磁性片56Aの固定強度を向上できる。また、基部561と突出部562はともに第2磁石54Aと接触するので、製造時において第2磁石54Aに対して第1磁性片56Aを固定する場合、第1磁性片56Aの位置決めが容易となる。
なお、第1磁性片56Aを第2磁石54Aに接着により固定するとともに、基部561を第1おもり59Aに溶接により固定してもよい。また、第1磁性片56Aは、第1おもり59Aのみに固定してもよい。また、第1磁性片56Aは、第1おもり59Aに接着により固定してもよい。
すなわち、上記で説明したように、第1磁性片56Aは、屈曲した形状を有する。第2磁性片56B、第3磁性片57A、および第4磁性片57Bについても、第1磁性片56Aと同様である。
このような第1磁性片56A等の各磁性片を備えることによる効果について述べる。ここで、図5は、本発明の実施形態との比較例としての磁石部および磁性片の構成について、磁束線解析を行った結果を示す。
図5に示す比較例に係る一方の磁石部は、第1磁石530A、第2磁石540A、および第3磁石550Aを有する。他方の磁石部は、第1磁石530B、第2磁石540B、および第3磁石550Bを有する。これらの磁石部は、本実施形態の第1磁石部M1、第2磁石部M2に対応する。
また、図5の第1磁性片560A、第2磁性片560B、第3磁性片570A、および第4磁性片570Bは、本実施形態の第1磁性片56A等の各磁性片に対応する。第1磁性片560A、第2磁性片560B、第3磁性片570A、および第4磁性片570Bは、それぞれ縦方向に延びる平板状であり、本実施形態のように屈曲していない。第1磁性片560A等の各磁性片は、コイル部Lと横方向に対向する。
一方、図7は、本実施形態に係る磁石部(M1,M2)および磁性片の構成について、磁束線解析を行った結果を示す。図7に示すように、第1磁性片56Aの突出部562は、コイル部Lと横方向に対向する。すなわち、第1磁性片56Aは、コイル部Lと横方向に対向する。第2磁性片56B、第3磁性片57A、および第4磁性片57Bについても同様である。
図5および図7ともに、振動体が静止した状態での中央位置から所定量だけ横方向他方側へ変位した状態を示す。図5と図7とで、磁性片とコイル部Lとの間の横方向の距離は同じである。
図6は、図5における第2磁性片560B周辺の一部拡大図を示す。図8は、図7における第2磁性片56B周辺の一部拡大図を示す。図6の領域R1に示すように、比較例に係る構成では、磁性片とコイル部Lとの間に流れる磁束線の本数は10本である。一方、図8の領域R2に示すように、本実施形態に係る構成では、磁性片とコイル部Lとの間に流れる磁束線の本数は11本である。従って、本実施形態では比較例に比べて磁束線が増加する。これは、第1磁性片56A側についても同様である。
磁束線の本数が増加するのは、本実施形態では、第1磁性片56Aおよび第2磁性片56Bが屈曲する分、第2磁石54A,54Bの縦方向長さL2(図7)が比較例に係る第第2磁石540A,540Bの縦方向長さL1(図5)よりも長くなるので、磁力が強くなることに起因する。さらに、本実施形態では、第1磁性片56Aおよび第2磁性片56Bを内側に屈曲させることにより、磁束線はコイル部L側を通ったほうが、コイル部Lのない外側を通るよりも効率が良いことに起因する。
本実施形態では、磁性片とコイル部Lとの間を流れる磁束線が増加するため、吸引力が向上する。なお、吸引力は、磁気抵抗の分布に応じて生じる力(リラクタンス力)である。図9は、振動体の変位と吸引力との関係を本実施形態(実線)と比較例(破線)について示す。本実施形態では、比較例に比べて、同じ変位量に対する吸引力が向上する。
なお、図10に示す突出部562の横方向幅W2が長ければ磁気効率は良くなるが、コイル部Lと磁性片との間の距離は規定の振動量を得るためには或る程度必要であるので、横方向幅W2があまりに長いと規定のピークの振動量を得ることができない。横方向幅W2は、基部561の横方向幅W1との関係で、例えば、W1:W2=1:0.3〜1:1.8であると望ましい。
<3.磁性片の変形例>
次に、本実施形態での磁性片の変形例について述べる。図11は、第1変形例に係る第1磁性片561Aの構成を示す平面図である。第1磁性片561Aは、基部5611と、突出部5612と、を有する。基部5611と、突出部5612とは、同一部材として構成される。第1変形例では、基部5611は、第2磁石54Aに接触するが、突出部5612は第2磁石54Aに接触しない。
次に、本実施形態での磁性片の変形例について述べる。図11は、第1変形例に係る第1磁性片561Aの構成を示す平面図である。第1磁性片561Aは、基部5611と、突出部5612と、を有する。基部5611と、突出部5612とは、同一部材として構成される。第1変形例では、基部5611は、第2磁石54Aに接触するが、突出部5612は第2磁石54Aに接触しない。
但し、先述した図10の構成において、基部561と突出部562がともに第2磁石54Aに固定され、基部561が第1おもり59Aに固定される場合は、第1変形例に比べて第2磁石54Aの外れを抑制することができる。
また、図12は、第2変形例に係る第1磁性片562Aの構成を示す平面図である。第1磁性片562Aは、基部5621と、突出部5622と、を有する。基部5621と、突出部5622とは、同一部材として構成される。第1磁性片562Aの角部Cは、曲面を有する。このような第2変形例に係る第1磁性片562Aは、偏肉プレス成型により容易に成形することができる。
また、図13は、第3変形例に係る第1磁性片563Aの構成を示す平面図である。第1磁性片563Aは、基部5631と、突出部5632と、を有する。基部5631と、突出部5632とは、別部材として構成される。突出部5632の横方向一方側端は、基部5631の縦方向他方側端に接触される。これにより、基部と突出部のそれぞれの形状を簡易化できるので、それぞれの部材を容易に成形できる。
但し、図10〜図12に示す実施形態のように磁性片は一つの部材により構成したほうが、磁性片からの磁束線の漏れを抑制できる。
<4.触覚デバイス>
図14に示す通り、振動モータ100は、例えば、触覚デバイス200に搭載可能である。触覚デバイス200は、振動モータ100の振動によって、触覚デバイス200を操作する人に触覚的な刺激を与えるものである。触覚デバイス200としては、例えば、スマートフォンを含む携帯電話、タブレット、ゲーム機器、および、ウェアラブル端末を採用できる。
図14に示す通り、振動モータ100は、例えば、触覚デバイス200に搭載可能である。触覚デバイス200は、振動モータ100の振動によって、触覚デバイス200を操作する人に触覚的な刺激を与えるものである。触覚デバイス200としては、例えば、スマートフォンを含む携帯電話、タブレット、ゲーム機器、および、ウェアラブル端末を採用できる。
本実施形態の触覚デバイス200は、振動モータ100と、振動モータ100が実装される基板110と、制御部120と、を有している。振動モータ100は、基板110に対して電気的および機械的に接続されている。制御部120は、基板110を介して振動モータ100に駆動電流を出力する。振動モータ100は、制御部120からの駆動信号に応じて振動する。触覚デバイス200は、振動モータ100の振動によって、触覚デバイス200を操作する人に対して触覚的な刺激を与えるように振動する。
<5.本実施形態による作用効果>
以上のように本実施形態に係る振動モータ(100)は、コイル部(L)を有する静止部(S)と、振動体(5)と、前記振動体と前記静止部との間に配置され、前記振動体を横方向に振動可能に支持する弾性部材(6,7)と、を備える。前記振動体は、磁石部(M1)と、磁性片(56A等)と、を有する。前記磁石部は、前記コイル部に対して横方向に直交する縦方向一方側に配置される。前記磁石部は、縦方向における磁束の方向を有する第1磁石(53A)と、前記第1磁石の横方向一方側に配置され、横方向における磁束の方向を有する第2磁石(54A)と、を有する。前記磁性片は、前記第2磁石の横方向一方側に配置される。前記磁性片は、縦方向に延びる基部(561等)と、前記基部における縦方向他方側から横方向他方側へ突出する突出部(562等)と、を有する。
以上のように本実施形態に係る振動モータ(100)は、コイル部(L)を有する静止部(S)と、振動体(5)と、前記振動体と前記静止部との間に配置され、前記振動体を横方向に振動可能に支持する弾性部材(6,7)と、を備える。前記振動体は、磁石部(M1)と、磁性片(56A等)と、を有する。前記磁石部は、前記コイル部に対して横方向に直交する縦方向一方側に配置される。前記磁石部は、縦方向における磁束の方向を有する第1磁石(53A)と、前記第1磁石の横方向一方側に配置され、横方向における磁束の方向を有する第2磁石(54A)と、を有する。前記磁性片は、前記第2磁石の横方向一方側に配置される。前記磁性片は、縦方向に延びる基部(561等)と、前記基部における縦方向他方側から横方向他方側へ突出する突出部(562等)と、を有する。
このような構成によれば、磁性片とコイル部との間に生じる磁束線の数が増加し、吸引力を向上させることができる。
また、前記基部(561等)と前記突出部(562等)は、ともに前記第2磁石(54A)に接触する。
これにより、磁性片を第2磁石に固定する場合に固定強度を向上できる。また、製造時に第2磁石に対して磁性片を固定する場合、磁性片の位置決めが容易である。
また、前記振動体(5)は、前記磁性片(56A等)の横方向一方側に配置されるおもり(59A)をさらに有し、前記基部(561等)は、前記おもりに固定される。
これにより、磁性片を第2磁石に固定する場合に、第2磁石の外れを抑制することができる。
また、前記磁性片(56A等)は、一つの部材により構成される。これにより、磁性片からの磁束線の漏れを抑制できる。
また、前記磁性片(562A)の角部(C)は、曲面を有する。これにより、磁性片をプレス加工により容易に成形できる。
また、前記基部(5631)と前記突出部(5632)は、別々の部材である。これにより、基部と突出部のそれぞれの形状を簡易化できるので、それぞれの部材を容易に成形できる。
また、前記突出部(562等)は、前記コイル部(L)と横方向に対向する。これにより、磁性片とコイル部との間に生じる磁束線がより増加し、吸引力を向上することができる。
また、前記振動体(5)は、ダンパー(58A)をさらに備える。前記ダンパーは、前記磁性片(56A等)の縦方向他方側に配置され、前記コイル部(L)と横方向に対向する。前記ダンパーの横方向他方側端は、前記突出部(562等)の横方向他方側端よりも横方向他方側に位置する。
これにより、振動モータの落下時等に振動体が過剰に変位した場合でも、磁性片より前にダンパーがコイル部に接触するので、磁性片のコイル部への接触を回避できる。
また、前記第1磁石(53A)は、縦方向一方側にN極を有し、縦方向他方側にS極を有し、前記第2磁石(54A)は、横方向一方側にN極を有し、横方向他方側にS極を有する。
また、前記第1磁石(53A)は、縦方向一方側にS極を有し、縦方向他方側にN極を有し、前記第2磁石(54A)は、横方向一方側にS極を有し、横方向他方側にN極を有する。
また、本実施形態に係る触覚デバイス(200)は、上記いずれかの構成の振動モータ(100)を有する。
<6.その他>
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明の趣旨の範囲内であれば、実施形態は種々の変形が可能である。
例えば、上記実施形態においてダンパーを設けることは必須ではない。また、弾性部材6、7の形態は、上述した板バネ部材に限らず、例えば巻きバネで構成してもよい。
本発明は、例えばスマートフォンまたはゲームパッドなどに備えられる振動モータに利用することができる。
100・・・振動モータ、S・・・静止部、1・・・筐体、11・・・ベースプレート、12・・・カバー、2・・・基板、L・・・コイル部、3・・・コイル、4・・・コア、5・・・振動体、51・・・第1プレート、52・・・第2プレート、M1・・・第1磁石部、M2・・・第2磁石部、53A、53B・・・第1磁石、54A、54B・・・第2磁石、55A、55B・・・第3磁石、56A・・・第1磁性片、56B・・・第2磁性片、57A・・・第3磁性片、57B・・・第4磁性片、58A・・・第1ダンパー、58B・・・第2ダンパー、59A・・・第1おもり、59B・・・第2おもり、6、7・・・弾性部材
Claims (11)
- コイル部を有する静止部と、
振動体と、
前記振動体と前記静止部との間に配置され、前記振動体を横方向に振動可能に支持する弾性部材と、
を備え、
前記振動体は、磁石部と、磁性片と、を有し、
前記磁石部は、前記コイル部に対して横方向に直交する縦方向一方側に配置され、
前記磁石部は、
縦方向における磁束の方向を有する第1磁石と、
前記第1磁石の横方向一方側に配置され、横方向における磁束の方向を有する第2磁石と、
を有し、
前記磁性片は、前記第2磁石の横方向一方側に配置され、
前記磁性片は、縦方向に延びる基部と、前記基部における縦方向他方側から横方向他方側へ突出する突出部と、を有する、
振動モータ。 - 前記基部と前記突出部は、ともに前記第2磁石に接触する、請求項1に記載の振動モータ。
- 前記振動体は、前記磁性片の横方向一方側に配置されるおもりをさらに有し、
前記基部は、前記おもりに固定される、請求項2に記載の振動モータ。 - 前記磁性片は、一つの部材により構成される、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の振動モータ。
- 前記磁性片の角部は、曲面を有する、請求項4に記載の振動モータ。
- 前記基部と前記突出部は、別々の部材である、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の振動モータ。
- 前記突出部は、前記コイル部と横方向に対向する、請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の振動モータ。
- 前記振動体は、ダンパーをさらに備え、
前記ダンパーは、前記磁性片の縦方向他方側に配置され、前記コイル部と横方向に対向し、
前記ダンパーの横方向他方側端は、前記突出部の横方向他方側端よりも横方向他方側に位置する、請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の振動モータ。 - 前記第1磁石は、縦方向一方側にN極を有し、縦方向他方側にS極を有し、
前記第2磁石は、横方向一方側にN極を有し、横方向他方側にS極を有する、請求項1から請求項8のいずれか1項に記載の振動モータ。 - 前記第1磁石は、縦方向一方側にS極を有し、縦方向他方側にN極を有し、
前記第2磁石は、横方向一方側にS極を有し、横方向他方側にN極を有する、請求項1から請求項8のいずれか1項に記載の振動モータ。 - 請求項1から請求項10のいずれか1項に記載の振動モータを有する触覚デバイス。
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