JP2019068557A - 電力供給システム - Google Patents

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Shintaro Murakami
伸太郎 村上
真宏 原田
Masahiro Harada
真宏 原田
昌作 門脇
Shosaku Kadowaki
昌作 門脇
竜太 西田
Ryuta Nishida
竜太 西田
幸希 夜久
Koki Yaku
幸希 夜久
晋太朗 中山
Shintaro Nakayama
晋太朗 中山
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Abstract

【課題】発電部で発電された電力を有効に活用することが可能な電力供給システムを提供する。【解決手段】電力経路Lに設けられて電力経路Lの当該設けられた箇所を流通する電力を検出するセンサ41・42・43を具備し、センサ41・42・43は、電力経路Lにおいて第二蓄電システム20の系統電源K側に隣接するように設けられて、第一蓄電システム10のハイブリッドパワコン13に検出結果を出力可能なセンサ42を具備し、第一蓄電システム10のハイブリッドパワコン13は、センサ42の検出結果に基づいて蓄電池12の動作を制御するPV余剰充電モード2を実行可能に構成され、PV余剰充電モード2において、センサ42が逆潮流される電力を検出した場合、当該逆潮流される電力を、負荷Hへと供給するか、又は、第一蓄電システム10の蓄電池12に充電する。【選択図】図1

Description

本発明は、発電可能な発電部と、電力を充放電可能な蓄電池と、を有する電力供給システムの技術に関する。
従来、発電可能な発電部と、電力を充放電可能な蓄電池と、を有する電力供給システムの技術は公知となっている。例えば、特許文献1に記載の如くである。
特許文献1に記載される蓄電池システムは、太陽電池(発電部)で発電した電力を蓄電池に充電し、蓄電池を最大充電量で充電させても電力が余剰する場合に、当該余剰した電力を系統電源へ逆潮流させる。
仮に、このような特許文献1に記載される蓄電池システムが複数設けられた場合、当該複数の蓄電池システムは、最大充電量及び太陽電池の発電量に応じて、個別に蓄電池の充電や系統電源への逆潮流を制御することとなる。このような構成においては、ある蓄電池システムでは発電量が増える等して電力を逆潮流させているにも関わらず、他の蓄電池システムでは発電量が減る等して電力が不足し、蓄電池を最大充電量で充電できない場合がある。このように、従来技術においては、太陽電池で発電した電力を有効に活用することができない場合があった。
特開2012−44733号公報
本発明は、以上の如き状況を鑑みてなされたものであり、その解決しようとする課題は、発電部で発電された電力を有効に活用することが可能な電力供給システムを提供するものである。
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段を説明する。
即ち、請求項1においては、電力を負荷に供給する電力供給部が、系統電源と前記負荷とを接続する電路に複数接続された電力供給システムであって、前記電力供給部は、発電可能な発電部と、前記発電部によって発電された電力を充電可能であると共に当該電力を前記負荷へと供給可能な蓄電池と、前記蓄電池の動作を制御するパワーコンディショナと、を具備し、前記電力供給部には、下流側電力供給部、及び前記下流側電力供給部よりも前記系統電源側に位置する上流側電力供給部が含まれ、前記電力供給システムは、前記電路に設けられて前記電路の当該設けられた箇所を流通する電力を検出する検出部を具備し、前記検出部は、前記電路において前記上流側電力供給部の前記系統電源側に隣接するように設けられて、前記下流側電力供給部の前記パワーコンディショナに検出結果を出力可能な上流側検出部を具備し、前記下流側電力供給部の前記パワーコンディショナは、前記上流側検出部の検出結果に基づいて前記蓄電池の動作を制御する第一モードを実行可能に構成され、前記第一モードにおいて、前記上流側検出部が逆潮流される電力を検出した場合、当該逆潮流される電力を、前記負荷へと供給するか、又は、前記下流側電力供給部の前記蓄電池に充電するものである。
請求項2においては、前記検出部は、前記電路において前記下流側電力供給部の前記系統電源側に隣接するように設けられて、前記下流側電力供給部の前記パワーコンディショナに検出結果を出力可能な下流側検出部を具備し、前記下流側電力供給部の前記パワーコンディショナは、前記下流側検出部の検出結果に基づいて前記蓄電池の動作を制御する第二モードを実行可能に構成され、前記電力供給システムは、前記電力供給部それぞれの前記パワーコンディショナを制御すると共に、前記下流側電力供給部の前記パワーコンディショナに、前記第一モード及び前記第二モードを設定可能な制御部を具備するものである。
請求項3においては、前記制御部は、前記電力供給システムにおいて、前記系統電源への逆潮流が発生しており、かつ、残量が所定値以下の前記蓄電池が存在する場合、当該蓄電池の動作を制御する前記パワーコンディショナを前記第一モードに設定するものである。
請求項4においては、前記制御部は、残量が所定値以下の前記蓄電池が複数存在する場合、最も残量の少ない前記蓄電池の動作を制御する前記パワーコンディショナを前記第一モードに設定するものである。
請求項5においては、前記制御部は、前記下流側電力供給部の前記パワーコンディショナを前記第一モードに設定した場合、当該下流側電力供給部と前記上流側検出部との間に位置する前記電力供給部の前記蓄電池を充電不可とするように、当該電力供給部の前記パワーコンディショナを制御するものである。
請求項6においては、前記制御部は、前記電力供給システムにおいて、前記系統電源からの買電が発生しており、かつ、前記第一モードに設定された前記パワーコンディショナが存在する場合、当該第一モードに設定された前記パワーコンディショナを前記第二モードに切り替えると共に、充電不可とした前記蓄電池を充電可能とするように、当該蓄電池の動作を制御する前記パワーコンディショナを制御するものである。
本発明の効果として、以下に示すような効果を奏する。
請求項1においては、発電部で発電された電力を有効に活用することができる。
請求項2においては、蓄電池の動作を適宜変更することができる。
請求項3においては、残量が所定値以下の蓄電池の残量が減るのを抑制することができる。
請求項4においては、最も残量の少ない蓄電池の残量が減るのを抑制することができる。
請求項5においては、系統電源へと逆潮流される電力を、下流側供給部又は下流側供給部よりも下流側に供給し易くすることができる。
請求項6においては、前記系統電源からの買電量を低減させることができる。
第一実施形態に係る電力供給システムを示したブロック図。 運転モード設定処理を示したフローチャート。 第一状態の電力供給システムを示したブロック図。 第一状態の電力供給システムにおいて、下流側のハイブリッドパワコンがPV余剰充電モード2に設定されたときの電力の流れを示したブロック図。 第二状態の電力供給システムを示したブロック図。 第二状態の電力供給システムにおいて、下流側のハイブリッドパワコンがPV余剰充電モード2に設定されたときの電力の流れを示したブロック図。 第三状態の電力供給システムを示したブロック図。 第三状態の電力供給システムにおいて、下流側のハイブリッドパワコンがPV余剰充電モード2に設定されたときの電力の流れを示したブロック図。 第四状態の電力供給システムを示したブロック図。 第四状態の電力供給システムにおいて、下流側のハイブリッドパワコンがPV余剰充電モード2に設定されたときの電力の流れを示したブロック図。 第五状態の電力供給システムを示したブロック図。 第五状態の電力供給システムにおいて、下流側のハイブリッドパワコンがPV余剰充電モード2に設定されたときの電力の流れを示したブロック図。 第六状態の電力供給システムを示したブロック図。 第六状態の電力供給システムにおいて、下流側のハイブリッドパワコンがPV余剰充電モード2に設定されたときの電力の流れを示したブロック図。 第二実施形態に係る電力供給システムを示したブロック図。 第二実施形態の別例に係る電力供給システムを示したブロック図。 図6に示す電力供給システムにおいて、余剰電力充電処理を行ったときの電力の流れを示したブロック図。 図14に示す電力供給システムにおいて、余剰電力充電処理を行ったときの電力の流れを示したブロック図。 第七状態の電力供給システムを示したブロック図。 第七状態の電力供給システムにおいて、余剰電力充電処理を行ったときの電力の流れを示したブロック図。
以下では、本発明の第一実施形態に係る電力供給システム1について説明する。
図1に示す電力供給システム1は、系統電源Kからの電力や、太陽光を利用して発電された電力を負荷Hへと供給するものである。本実施形態に係る電力供給システム1は、集合住宅に設けられ、当該集合住宅の負荷H(例えば、複数の住宅の機器等)へと電力を供給する。電力供給システム1は、主として第一蓄電システム10、第二蓄電システム20、センサ41・42、増設センサ51及びEMS60を具備する。
第一蓄電システム10は、太陽光を利用して発電された電力を蓄電したり、負荷Hへと供給するものである。第一蓄電システム10は、太陽光発電部11、蓄電池12及びハイブリッドパワコン13を具備する。
太陽光発電部11は、太陽光を利用して発電する装置である。太陽光発電部11は、太陽電池パネル等により構成される。太陽光発電部11は、例えば、住宅の屋根の上等の日当たりの良い場所に設置される。
蓄電池12は、電力を充電可能に構成されるものである。蓄電池12は、例えば、リチウムイオン電池により構成される。蓄電池12は、後述するハイブリッドパワコン13を介して太陽光発電部11と接続される。なお、蓄電池12は、本実施形態において、その最大充電量が2000Wであり、最大放電量が2000Wであるものとする。最大充電量とは、蓄電池12が単位時間当たりに充電可能な最大の電力量を指す。最大放電量とは、蓄電池12が単位時間当たりに放電可能な最大の電力量を指す。
ハイブリッドパワコン13は、電力を適宜変換するもの(ハイブリッドパワーコンディショナ)である。ハイブリッドパワコン13は、太陽光発電部11で発電された電力及び蓄電池12から放電された電力を負荷Hに出力可能であると共に、太陽光発電部11で発電された電力及び系統電源Kからの電力を蓄電池12に出力可能に構成される。また、ハイブリッドパワコン13は、太陽光発電部11及び蓄電池12の運転状態に関する情報を取得可能に構成される。ハイブリッドパワコン13は、所定の記憶装置に蓄電池12の最大充電量を記憶している。このようなハイブリッドパワコン13は、系統電源Kから負荷Hへと電力を供給する電力経路Lの第一接続点P1と接続される。
このように構成される第一蓄電システム10のハイブリッドパワコン13は、後述するセンサ41及び増設センサ51の検出結果等に基づいて、蓄電池12の充放電を切り替えることができる。
第二蓄電システム20は、第一蓄電システム10よりも電力経路Lの上流側の第二接続点P2にハイブリッドパワコン23が接続される点を除いて、第一蓄電システム10と同様に構成される。具体的には、第二蓄電システム20の太陽光発電部21、蓄電池22及びハイブリッドパワコン23は、それぞれ第一蓄電システム10の太陽光発電部11、蓄電池12及びハイブリッドパワコン13に相当する。
センサ41は、電力経路Lにおいて、第一接続点P1と第二接続点P2との間に設けられる。また、センサ41は、第一接続点P1の上流側(系統電源K側)に隣接するように(電力経路Lと他の蓄電システムとの接続点が介在しないように)設けられる。センサ41は、設けられた箇所を流通する電力(例えば、負荷H等へと供給される電力や、系統電源Kへと逆潮流される電力)の電圧(供給電圧)及び電流(供給電流)を検出する。センサ41は、第一蓄電システム10のハイブリッドパワコン13と接続され、検出結果に関する信号をハイブリッドパワコン13へ出力可能に構成される。
センサ42は、電力経路Lにおいて、第二接続点P2と系統電源Kとの間に設けられる点、及び第二蓄電システム20のハイブリッドパワコン23と接続される点を除いて、センサ41と同様に構成される。
増設センサ51は、電力経路Lにおいて、第二接続点P2とセンサ42との間に設けられる。また、増設センサ51は、第二接続点P2の上流側(系統電源K側)に隣接するように(他の接続点等が介在しないように)設けられる。増設センサ51は、設けられた箇所を流通する電力の電圧(供給電圧)及び電流(供給電流)を検出する。増設センサ51は、第一蓄電システム10のハイブリッドパワコン13と接続され、検出結果に関する信号をハイブリッドパワコン13へ出力可能に構成される。
EMS60は、電力供給システム1の動作を管理するエネルギーマネジメントシステム(Energy Management System)である。EMS60は、RAMやROM等の記憶部や、CPU等の演算処理部、I/O等の入出力部等を具備する。EMS60は、所定の演算処理や記憶処理等を行うことができる。EMS60には、電力供給システム1の動作を制御する際に用いられる種々の情報やプログラム等が予め記憶される。
EMS60は、第一蓄電システム10(より詳細には、ハイブリッドパワコン13)及び第二蓄電システム20(より詳細には、ハイブリッドパワコン23)と電気的に接続される。EMS60は、所定の信号を第一蓄電システム10及び第二蓄電システム20に送信し、当該第一蓄電システム10及び第二蓄電システム20の運転(例えば、蓄電池12及び蓄電池22の充放電等)を制御することができる。また、EMS60は、第一蓄電システム10及び第二蓄電システム20の運転状況に関する信号を受信する。こうして、EMS60は、第一蓄電システム10及び第二蓄電システム20の運転状況に関する情報を取得することができる。
以下では、上述の如く構成された電力供給システム1において、蓄電池12・22及び負荷Hへ電力を供給する流れについて、簡単に説明する。
系統電源Kや太陽光発電部11・21からの電力は、電力経路Lを介して負荷Hへ供給される。こうして、住宅の居住者は、系統電源Kや、太陽光発電部11・21からの電力を用いて照明を点灯させたり、調理器具やエアコンを使用したりすることができる。
この場合において、負荷Hの消費電力が太陽光発電部11・21からの電力で賄える場合には、系統電源Kからの電力を用いないことも可能である。このようにして系統電源Kからの買電量を減少させ、電力料金を節約することができる。
また、系統電源Kや太陽光発電部11・21からの電力は、適宜の時間帯に蓄電池12・22に供給することができる。蓄電池12・22に供給された電力は、当該蓄電池12・22に充電することができる。蓄電池12・22が充電される時間帯は、居住者の任意に設定することができる。例えば、前記時間帯を深夜に設定すれば、料金の安い深夜電力を蓄電池12・22に充電することができる。また、前記時間帯を昼間の時間帯に設定すれば、太陽光発電部11・21からの電力を蓄電池12・22に充電することができる。
また、蓄電池12・22に充電された電力は、電力経路Lを介して負荷Hへ供給することができる。具体的には、蓄電池12・22を放電すると、当該放電された電力が電力経路Lを介して負荷Hに供給される。蓄電池12・22が放電される時間帯は、居住者の任意に設定することができる。例えば、前記時間帯を昼間の時間帯に設定すれば、蓄電池12・22に充電した料金の安い深夜電力を当該昼間の時間帯に用いることができる。こうして、昼間の時間帯に系統電源Kからの電力量(買電量)を減少させ、電力料金を節約することができる。
次に、電力供給システム1における電力の供給態様(モード)について説明する。
EMS60は、ハイブリッドパワコン13・23に運転モードを設定することができる。運転モードには、PV余剰充電モード1及びPV余剰充電モード2が含まれる。
PV余剰充電モード1は、太陽光発電部11・21で発電した電力を負荷Hで消費することで宅内消費を行うことを目的としたモードである。PV余剰充電モード1が設定されたハイブリッドパワコン13・23はそれぞれ、センサ41・42の検出結果に基づいて負荷追従運転を行う。
太陽光発電部11・21の発電電力は、ハイブリッドパワコン13・23を介して電力経路Lへと出力され、負荷Hに供給される。太陽光発電部11・21の発電電力では負荷Hの消費電力を賄えない場合、PV余剰充電モード1に設定されたハイブリッドパワコン13・23は、センサ41・42の検出値に基づいて、不足分の電力を蓄電池12・22から放電させて、負荷Hに供給する。
一方、太陽光発電部11・21の発電電力で負荷Hの消費電力を賄える場合、ハイブリッドパワコン13・23は、余剰電力(負荷Hの消費電力に対して余剰する太陽光発電部11・21の発電電力)を蓄電池12・22に充電させる。蓄電池12・22を最大充電量(2000W)で充電しても太陽光発電部11・21の発電電力が依然として余剰する場合には、当該電力は系統電源Kへと逆潮流される。
すなわち、センサ41・42によって逆潮流(下流側(負荷H側)から上流側(系統電源K側)へ流通する電力)を検出した場合とは、当該センサ41・42よりも下流側で電力経路Lに接続された蓄電システムにおいて電力が余剰していることを示している。
PV余剰充電モード2は、太陽光発電部11・21で発電した電力を負荷Hで消費することで宅内消費を行うことを目的としたモードであって、特に上流側(系統電源K側)の蓄電システム(特に太陽光発電部)の余剰電力を、下流側(負荷H側)に供給することを目的としたモードである。PV余剰充電モード2は、電力供給システム1において最も上流側のハイブリッドパワコンには設定されない。つまり、図1に示す電力供給システム1においては、PV余剰充電モード2は、ハイブリッドパワコン13に設定されるが、ハイブリッドパワコン23には設定されない。
ハイブリッドパワコン13にPV余剰充電モード2が設定された場合、ハイブリッドパワコン13は、センサ41ではなく、増設センサ51の検出結果に基づいて負荷追従運転を行う。PV余剰充電モード2における負荷追従運転の動作は、PV余剰充電モード1における負荷追従運転の動作と同様である。
また、EMS60は、ハイブリッドパワコン13にPV余剰充電モード2を設定した場合、第一蓄電システム10(の第一接続点P1)と増設センサ51との間に位置する蓄電システム、すなわち第二蓄電システム20の蓄電池22を待機状態とする待機指示を行うように、ハイブリッドパワコン23を制御する。ここで、「待機状態」とは、蓄電池が充放電できないようにされた状態のことをいう。EMS60は、ハイブリッドパワコン13の運転モードをPV余剰充電モード2からPV余剰充電モード1に切り替えた場合、ハイブリッドパワコン23を介して蓄電池22の待機状態を解除する。
以下では、図2を参照して、EMS60によるハイブリッドパワコン13への運転モード設定処理について説明する。なお、前述の如く、運転モードはハイブリッドパワコン13・23に設定されるものであるが、以下では説明の便宜上、対応する(ハイブリッドパワコン13・23が動作を制御する)蓄電池12・22に設定されるものとして説明することもある。
図2に示すように、ステップS10において、EMS60は、電力供給システム1において売電が行われているか否かを判定する。EMS60は、電力供給システム1において最も上流側のセンサ、すなわちセンサ42の検出結果に基づいて、この判定を行う。具体的には、EMS60は、センサ42が系統電源Kへの逆潮流を検出した場合、電力供給システム1において売電が行われていると判定する。一方、EMS60は、センサ42が系統電源Kへの逆潮流を検出していない場合、電力供給システム1において売電が行われていないと判定する。EMS60は、電力供給システム1において売電が行われていると判定した場合(ステップS10で「YES」)、ステップS30に移行する。一方、EMS60は、電力供給システム1において売電が行われていないと判定した場合(ステップS10で「NO」)、ステップS20に移行する。
ステップS20において、EMS60は、購入電力=0Wであるか否かを判定する。ここで、「購入電力」は、電力供給システム1が系統電源Kから購入(買電)した電力を示すものである。EMS60は、電力供給システム1において最も上流側のセンサ、すなわちセンサ42の検出結果に基づいて、この判定を行う。具体的には、EMS60は、センサ42が上流側から下流側へ向かう電力を検出しなかった場合、購入電力=0Wであると判定する。一方、EMS60は、センサ42が上流側から下流側へ向かう電力を検出した場合、購入電力=0Wでないと判定する。EMS60は、購入電力=0Wであると判定した場合(ステップS20で「YES」)、ステップS30に移行する。一方、EMS60は、購入電力=0Wでないと判定した場合(ステップS20で「NO」)、ステップS110に移行する。
ステップS30において、EMS60は、残量a%以下の蓄電池があるか否かを判定する。ここで、「a%」は任意の値に設定することができ、例えば40%に設定することができる。また、この判定において、電力供給システム1において最も上流側の蓄電池、すなわち蓄電池22は対象から除外される。つまり、図1に示す電力供給システム1においては、EMS60は、蓄電池12の残量がa%以下であるか否かを判定することとなる。EMS60は、残量a%以下の蓄電池がある(蓄電池12の残量がa%以下である)と判定した場合(ステップS30で「YES」)、ステップS40に移行する。一方、EMS60は、残量a%以下の蓄電池がない(蓄電池12の残量がa%以下でない)と判定した場合(ステップS30で「NO」)、ステップS80に移行する。
ステップS40において、EMS60は、該当蓄電池(ステップS30で残量a%以下と判定された蓄電池)がPV余剰充電モード2であるか否かを判定する。図1に示す電力供給システム1においては、EMS60は、(残量がa%以下の)蓄電池12がPV余剰充電モード2であるか否かを判定することとなる。EMS60は、該当蓄電池がPV余剰充電モード2であると判定した場合(ステップS40で「YES」)、運転モードの設定処理を終了する。一方、EMS60は、該当蓄電池がPV余剰充電モード2でないと判定した場合(ステップS40で「NO」)、ステップS50に移行する。
ステップS50において、EMS60は、PV余剰充電モード2及びそれに伴う待機指示による影響を試算する。図1に示す電力供給システム1においては、EMS60は、蓄電池12をPV余剰充電モード2に設定した場合、かつ、それに伴って蓄電池22を待機状態とした場合の影響を試算することとなる。EMS60は、例えば、購入電力は発生しないか、PV自己消費率(太陽光発電部11・21の発電電力を電力供給システム1内で使用する割合)が低下しないか、PV自己消費率が低下した場合、電気料金収支は向上するか等を試算する。EMS60は、当該ステップS50の処理を行った後、ステップS60に移行する。
ステップS60において、EMS60は、該当蓄電池(ステップS30で残量a%以下と判定された蓄電池)をPV余剰充電モード2に設定するか否かを判定する。図1に示す電力供給システム1においては、EMS60は、(残量がa%以下の)蓄電池12をPV余剰充電モード2に設定するか否かを判定することとなる。EMS60は、ステップS50における試算の結果に基づいて、この判定を行う。EMS60は、該当蓄電池をPV余剰充電モード2に設定すると判定した場合(ステップS60で「YES」)、ステップS70に移行する。一方、EMS60は、該当蓄電池をPV余剰充電モード2に設定しないと判定した場合(ステップS60で「NO」)、運転モードの設定処理を終了する。
なお、EMS60が該当蓄電池(ステップS30で残量a%以下と判定された蓄電池)をPV余剰充電モード2に設定しないと判定する場合としては、例えば、ステップS50において購入電力が発生すると試算した場合や、PV自己消費率が低下し、かつ、電気料金収支が向上しないと試算した場合等が挙げられる。
また、EMS60は、ステップS50及びステップS60の処理を、例えば1分間の間に複数回(5回以上)行い、ステップS60において該当蓄電池をPV余剰充電モード2に設定してもよいと5回判定した場合に、ステップS70に移行するようにしてもよい。これにより、電力の一瞬の(突発的な)変動によってPV余剰充電モード2が設定されてしまうのを防ぐことができる。
ステップS70において、EMS60は、該当蓄電池をPV余剰充電モード2に設定する。図1の電力供給システム1においては、EMS60は、(残量がa%以下の)蓄電池12をPV余剰充電モード2に設定することとなる。EMS60は、当該ステップS70の処理を行った後、運転モードの設定処理を終了する。
このようにして、充電する余地のある蓄電池(残量a%以下の蓄電池)が存在するにもかかわらず、売電が行われている(又は売電は行われていないが、買電も行われていない)場合に、残量が少ない蓄電池(の動作を制御するハイブリッドパワコン)をPV余剰充電モード2に設定することができる。
ステップS80において、EMS60は、PV余剰充電モード2の蓄電池があるか否かを判定する。図1の電力供給システム1においては、最も上流側の蓄電池22にはPV余剰充電モード2は設定されないため、EMS60は、蓄電池12がPV余剰充電モード2であるかを判定することとなる。EMS60は、PV余剰充電モード2の蓄電池がある(蓄電池12がPV余剰充電モード2である)と判定した場合(ステップS80で「YES」)、ステップS90に移行する。一方、EMS60は、PV余剰充電モード2の蓄電池がない(蓄電池12がPV余剰充電モード2でない)と判定した場合(ステップS80で「NO」)、運転モードの設定処理を終了する。
ステップS90において、EMS60は、該当蓄電池(ステップS80でPV余剰充電モード2であると判定された蓄電池)は残量b%以上であるか否かを判定する。図1に示す電力供給システム1においては、EMS60は、(PV余剰充電モード2に設定された)蓄電池12は残量b%以上であるか否かを判定することとなる。ここで、「b%」は任意の値に設定することができ、例えば80%に設定することができる。EMS60は、該当蓄電池は残量b%以上であると判定した場合(ステップS90で「YES」)、ステップS100に移行する。一方、EMS60は、該当蓄電池は残量b%以上でないと判定した場合(ステップS90で「NO」)、運転モードの設定処理を終了する。
ステップS100において、EMS60は、該当蓄電池(ステップS80でPV余剰充電モード2であると判定された蓄電池)をPV余剰充電モード1に戻す。図1に示す電力供給システム1においては、EMS60は、蓄電池12をPV余剰充電モード1に戻すこととなる。EMS60は、当該ステップS100の処理を行った後、運転モードの設定処理を終了する。
このようにして、PV余剰充電モード2に設定されているにもかかわらず、充電する余地のない(少ない)蓄電池が存在する場合、その蓄電池(図1に示す電力供給システム1においては蓄電池12)をPV余剰充電モード1に戻すことができる。これにより、蓄電池22の待機指示も解除されるため、待機状態の蓄電池22に充電の余地があるにもかかわらず、買電が行われてしまうのを防ぐことができる。
ステップS110において、EMS60は、PV余剰充電モード2の蓄電池があるか否かを判定する。図1の電力供給システム1においては、最も上流側のハイブリッドパワコン23にはPV余剰充電モード2は設定されないため、EMS60は、蓄電池12がPV余剰充電モード2であるかを判定することとなる。EMS60は、PV余剰充電モード2の蓄電池がある(蓄電池12がPV余剰充電モード2である)と判定した場合(ステップS110で「YES」)、ステップS120に移行する。一方、EMS60は、PV余剰充電モード2の蓄電池がない(蓄電池12がPV余剰充電モード2でない)と判定した場合(ステップS110で「NO」)、運転モードの設定処理を終了する。
ステップS120において、EMS60は、該当蓄電池(ステップS110でPV余剰充電モード2であると判定された蓄電池)をPV余剰充電モード1に戻す。図1に示す電力供給システム1においては、EMS60は、蓄電池12をPV余剰充電モード1に戻すこととなる。EMS60は、当該ステップS120の処理を行った後、運転モードの設定処理を終了する。
このようにして、電力供給システム1において買電が行われている場合、PV余剰充電モード2に設定された蓄電池(図1に示す電力供給システム1においては蓄電池12)をPV余剰充電モード1に戻すことができる。これにより、蓄電池22の待機指示も解除されるため、待機状態であった蓄電池22から電力を放電して負荷Hに供給することが可能となる。したがって、買電量の低減を図ることができる。
以上の如く、図2に示す運転モード設定処理において、最も上流側のハイブリッドパワコンを除くハイブリッドパワコン(図1に示す電力供給システム1においてはハイブリッドパワコン13)の運転モードを切り替えることができる。
次に、図3から図14を用いて、電力供給システム1における電力の供給態様の例について説明する。
まず、図3に示す第一状態の電力供給システム1における電力の供給態様の例について説明する。図3に示す第一状態においては、ハイブリッドパワコン13・23はともに、PV余剰充電モード1に設定されているとする。そして、図3に示す第一状態においては、負荷Hの消費電力が1500Wであり、太陽光発電部11の発電電力が1200W、太陽光発電部21の発電電力が1100Wであるとする。また、前述の如く蓄電池12・22の最大充電量及び最大放電量はともにそれぞれ2000Wであり、蓄電池12の残量(最大容量に対する蓄電量)は40%、蓄電池22の残量は100%(満充電)であるとする。
図3に示す第一状態において、太陽光発電部11の発電電力(1200W)は、負荷Hに供給される。このとき、センサ41は、負荷Hの消費電力(1500W)に対して不足する分の電力(300W)を検出する。ハイブリッドパワコン13は、センサ41の検出結果に基づいて、蓄電池12から電力(300W)を放電し、当該電力を負荷Hに供給する。このようにして、第一蓄電システム10によって負荷Hの消費電力(1500W)が賄われる。
第一蓄電システム10によって負荷Hの消費電力(1500W)が賄われるため、第二蓄電システム20からの電力は負荷Hに供給されない。蓄電池22が満充電である場合、太陽光発電部21の発電電力(1100W)は、蓄電池22に充電できないため、ハイブリッドパワコン23から電力経路Lへと出力される。当該出力された電力は、負荷Hの消費電力に対して余剰するものであるため、系統電源Kへと逆潮流される。
図3に示す第一状態において、太陽光発電部21からの電力(1100W)が売電されており、かつ、蓄電池12の残量は40%である。よって、EMS60は、図2に示す運転モード設定処理を行うことにより、ハイブリッドパワコン13をPV余剰充電モード2に設定すると共に、増設センサ51と第一蓄電システム10との間にある蓄電システム、すなわち第二蓄電システム20の蓄電池22を待機状態とする。PV余剰充電モード2に設定されたハイブリッドパワコン13は、センサ41ではなく、増設センサ51の検出結果に基づいて負荷追従運転を行うこととなる。図3に示す第一状態においては、増設センサ51は、逆潮流する電力(1100W)を検出している。
そうすると、ハイブリッドパワコン13は、増設センサ51の検出結果に基づいて、負荷Hの消費電力は他の蓄電システムによって十分賄われていると判断(錯覚)し、蓄電池12の充放電を制御することで第一蓄電システム10から負荷Hへの電力の供給を抑制させる。具体的には、ハイブリッドパワコン13は、蓄電池12の放電量を減少させること、さらには太陽光発電部11からの電力を蓄電池12に充電させることにより、第一蓄電システム10から負荷Hへの電力の供給を抑制させる。
第一蓄電システム10から負荷Hへの電力の供給が抑制されることにより、抑制した分の電力が第二蓄電システム20から負荷Hに供給される。ハイブリッドパワコン13は、増設センサ51が逆潮流を検知しなくなるまで(つまり、第二蓄電システム20から逆潮流されていた電力の全てが負荷Hに供給されるようになるまで)、第一蓄電システム10から負荷Hへ供給する電力の抑制量を増加させる。図4に示すように、ハイブリッドパワコン13が、蓄電池12の放電(300W)を停止させ、さらに太陽光発電部11からの電力(1200W)の一部の電力(800W)を蓄電池12の充電に充てた時点で、第二蓄電システム20(太陽光発電部21)から系統電源Kへと逆潮流されていた電力(1100W)の全てが、負荷Hに供給される。
その結果、図4に示すように、太陽光発電部21の発電電力(1100W)が負荷Hに供給されると共に、太陽光発電部11の発電電力(1200W)の一部の電力(400W)が負荷Hに供給され、残りの電力(800W)が蓄電池12に充電される。
このように、第一状態において、ハイブリッドパワコン13をPV余剰充電モード2に設定することにより、第二蓄電システム20から系統電源Kへと逆潮流させていた電力を、負荷Hの消費電力に用いることができる。よって、PV自己消費率を向上させることができる。さらに、蓄電池12を、放電状態から充電状態とすることができる。
次に、図5に示す第二状態の電力供給システム1における電力の供給態様の例について説明する。図5に示す第二状態が図3に示す第一状態と異なる点は、太陽光発電部21の発電電力が1100Wから3100Wに変更されている点であり、その他の条件は同じである。
図5に示す第二状態においては、太陽光発電部11の発電電力(1200W)が負荷Hに供給されると共に、蓄電池12から電力(300W)が放電されて負荷Hに供給される。そして、太陽光発電部21の発電電力(3100W)は、系統電源Kへと逆潮流される。
図5に示す第二状態において、太陽光発電部21からの電力(3100W)が売電されており、かつ、蓄電池12の残量は40%である。よって、EMS60は、図2に示す運転モード設定処理を行うことにより、ハイブリッドパワコン13をPV余剰充電モード2に設定すると共に、第二蓄電システム20の蓄電池22を待機状態とする。PV余剰充電モード2に設定されたハイブリッドパワコン13は、増設センサ51の検出結果に基づいて負荷追従運転を行うこととなる。図5に示す第二状態においては、増設センサ51は、逆潮流する電力(3100W)を検出している。
そうすると、ハイブリッドパワコン13は、増設センサ51の検出結果に基づいて、蓄電池12の充放電を制御することで第一蓄電システム10から負荷Hへの電力の供給を抑制させる。
図6に示すように、ハイブリッドパワコン13が、蓄電池12の放電(300W)を停止させ、さらに太陽光発電部11からの電力(1200W)の全てを蓄電池12の充電に充てた時点で、第二蓄電システム20(太陽光発電部21)から系統電源Kへと逆潮流されていた電力(3100W)の一部の電力(1500W)が、負荷Hの消費電力を賄うために当該負荷Hに供給される。
その結果、図6に示すように、太陽光発電部21の発電電力(3100W)のうち、負荷Hの消費電力を賄うための電力(1500W)が当該負荷Hに供給され、残りの電力(1600W)が系統電源Kへと逆潮流される。また、太陽光発電部11からの電力(1200W)の全てが蓄電池12に充電される。
このように、第二状態において、ハイブリッドパワコン13をPV余剰充電モード2に設定することにより、第二蓄電システム20から系統電源Kへと逆潮流させていた電力を、負荷Hの消費電力に用いることができる。よって、PV自己消費率を向上させることができる。さらに、蓄電池12を、放電状態から充電状態とすることができる。
次に、図7に示す第三状態の電力供給システム1における電力の供給態様の例について説明する。図7に示す第三状態が図3に示す第一状態と異なる点は、負荷Hの消費電力が1500Wから2500Wに変更されている点であり、その他の条件は同じである。
図7に示す第三状態においては、太陽光発電部11の発電電力(1200W)が負荷Hに供給されると共に、蓄電池12から電力(1300W)が放電されて負荷Hに供給される。そして、太陽光発電部21の発電電力(1100W)は、系統電源Kへと逆潮流される。
図7に示す第三状態において、太陽光発電部21からの電力(1100W)が売電されており、かつ、蓄電池12の残量は40%である。よって、EMS60は、図2に示す運転モード設定処理を行うことにより、ハイブリッドパワコン13をPV余剰充電モード2に設定すると共に、第二蓄電システム20の蓄電池22を待機状態とする。PV余剰充電モード2に設定されたハイブリッドパワコン13は、増設センサ51の検出結果に基づいて負荷追従運転を行うこととなる。図7に示す第三状態においては、増設センサ51は、逆潮流する電力(1100W)を検出している。
そうすると、ハイブリッドパワコン13は、増設センサ51の検出結果に基づいて、蓄電池12の充放電を制御することで第一蓄電システム10から負荷Hへの電力の供給を抑制させる。
図8に示すように、ハイブリッドパワコン13が、蓄電池12の放電量を1300Wから200Wまで減少させた時点で、第二蓄電システム20(太陽光発電部21)から系統電源Kへと逆潮流されていた電力(1100W)の全てが、負荷Hに供給される。
その結果、図8に示すように、太陽光発電部21の発電電力(1100W)が負荷Hに供給されると共に、太陽光発電部11の発電電力(1200W)が負荷Hに供給され、蓄電池12から電力(200W)が放電されて負荷Hに供給される。
このように、第三状態において、ハイブリッドパワコン13をPV余剰充電モード2に設定することにより、第二蓄電システム20から系統電源Kへと逆潮流させていた電力を、負荷Hの消費電力に用いることができる。よって、PV自己消費率を向上させることができる。さらに、蓄電池12の放電量を減少させることができる。
次に、図9に示す第四状態の電力供給システム1における電力の供給態様の例について説明する。図9に示す第四状態が図3に示す第一状態と異なる点は、負荷Hの消費電力が1500Wから3500Wに変更されている点であり、その他の条件は同じである。
図9に示す第四状態においては、太陽光発電部11の発電電力(1200W)が負荷Hに供給されると共に、蓄電池12から最大放電量(2000W)で放電された電力が負荷Hに供給される。そして、太陽光発電部21の発電電力(1100W)の一部の電力(300W)は負荷Hに供給され、残りの電力(800W)は系統電源Kへと逆潮流される。
図9に示す第四状態において、太陽光発電部21からの電力(800W)が売電されており、かつ、蓄電池12の残量は40%である。よって、EMS60は、図2に示す運転モード設定処理を行うことにより、ハイブリッドパワコン13をPV余剰充電モード2に設定すると共に、第二蓄電システム20の蓄電池22を待機状態とする。PV余剰充電モード2に設定されたハイブリッドパワコン13は、増設センサ51の検出結果に基づいて負荷追従運転を行うこととなる。図9に示す第四状態においては、増設センサ51は、逆潮流する電力(800W)を検出している。
そうすると、ハイブリッドパワコン13は、増設センサ51の検出結果に基づいて、蓄電池12の充放電を制御することで第一蓄電システム10から負荷Hへの電力の供給を抑制させる。
図10に示すように、ハイブリッドパワコン13が、蓄電池12の放電量を2000Wから1200Wまで減少させた時点で、第二蓄電システム20(太陽光発電部21)から系統電源Kへと逆潮流されていた電力(800W)の全てが、負荷Hに供給される。
その結果、図10に示すように、太陽光発電部21の発電電力(1100W)が負荷Hに供給されると共に、太陽光発電部11の発電電力(1200W)が負荷Hに供給され、蓄電池12から電力(1200W)が放電されて負荷Hに供給される。
このように、第四状態において、ハイブリッドパワコン13をPV余剰充電モード2に設定することにより、第二蓄電システム20から系統電源Kへと逆潮流させていた電力を、負荷Hの消費電力に用いることができる。よって、PV自己消費率を向上させることができる。さらに、蓄電池12の放電量を減少させることができる。
次に、図11に示す第五状態の電力供給システム1における電力の供給態様の例について説明する。図11に示す第五状態が図3に示す第一状態と異なる点は、蓄電池22の残量(蓄電量)が100%(満充電)から90%に変更されている点であり、その他の条件は同じである。
図11に示す第五状態においては、太陽光発電部11の発電電力(1200W)が負荷Hに供給されると共に、蓄電池12から電力(300W)が放電されて負荷Hに供給される。そして、蓄電池22は満充電でない(つまり、充電の余地がある)ので、太陽光発電部21の発電電力(1100W)は、蓄電池22に充電される。
図11に示す第五状態において、買電が行われておらず、かつ、蓄電池12の残量は40%である。よって、EMS60は、図2に示す運転モード設定処理を行うことにより、ハイブリッドパワコン13をPV余剰充電モード2に設定すると共に、第二蓄電システム20の蓄電池22を待機状態とする。PV余剰充電モード2に設定されたハイブリッドパワコン13は、増設センサ51の検出結果に基づいて負荷追従運転を行うこととなる。
ここで、蓄電池22は待機状態であるので、太陽光発電部21の発電電力(1100W)は、蓄電池22に充電されずに、電力経路Lへと出力される。負荷Hの消費電力は第一蓄電システム10によって賄われているので、太陽光発電部21から電力経路Lへと出力された電力は、系統電源Kへと逆潮流される。このとき、増設センサ51は、逆潮流する電力(1100W)を検出している。
そうすると、ハイブリッドパワコン13は、増設センサ51の検出結果に基づいて、蓄電池12の充放電を制御することで第一蓄電システム10から負荷Hへの電力の供給を抑制させる。
図12に示すように、ハイブリッドパワコン13が、蓄電池12の放電(300W)を停止させ、さらに太陽光発電部11からの電力(1200W)の一部の電力(800W)を蓄電池12の充電に充てた時点で、第二蓄電システム20(太陽光発電部21)から系統電源Kへと逆潮流されていた電力(1100W)の全てが、負荷Hに供給される。
その結果、図12に示すように、太陽光発電部21の発電電力(1100W)が負荷Hに供給されると共に、太陽光発電部11の発電電力(1200W)の一部の電力(400W)が負荷Hに供給され、残りの電力(800W)が蓄電池12に充電される。
このように、第五状態において、ハイブリッドパワコン13をPV余剰充電モード2に設定することにより、第二蓄電システム20の太陽光発電部21から蓄電池22に充電させていた電力を、負荷Hの消費電力に用いることができる。このため、太陽光発電部11から負荷Hへと供給していた電力の一部を、蓄電池12の充電に充てることができる。これにより、蓄電池12を、放電状態から充電状態とすることができる。
次に、図13に示す第六状態の電力供給システム1における電力の供給態様の例について説明する。図13に示す第六状態が図11に示す第五状態と異なる点は、太陽光発電部21の発電電力が1100Wから3100Wに変更されている点であり、その他の条件は同じである。
図13に示す第六状態においては、太陽光発電部11の発電電力(1200W)が負荷Hに供給されると共に、蓄電池12から電力(300W)が放電されて負荷Hに供給される。そして、蓄電池22は満充電でない(つまり、充電の余地がある)ので、太陽光発電部21の発電電力の一部が最大充電量(2000W)で蓄電池22に充電され、残りの電力(1100W)が系統電源Kへと逆潮流される。
図13に示す第六状態において、太陽光発電部21からの電力(1100W)が売電されており、かつ、蓄電池12の残量は40%である。よって、EMS60は、図2に示す運転モード設定処理を行うことにより、ハイブリッドパワコン13をPV余剰充電モード2に設定すると共に、第二蓄電システム20の蓄電池22を待機状態とする。PV余剰充電モード2に設定されたハイブリッドパワコン13は、増設センサ51の検出結果に基づいて負荷追従運転を行うこととなる。
ここで、蓄電池22は待機状態であるので、太陽光発電部21の発電電力(3100W)は、蓄電池22に充電されずに、電力経路Lへと出力される。負荷Hの消費電力は第一蓄電システム10によって賄われているので、太陽光発電部21から電力経路Lへと出力された電力は、系統電源Kへと逆潮流される。このとき、増設センサ51は、逆潮流する電力(3100W)を検出している。
そうすると、ハイブリッドパワコン13は、増設センサ51の検出結果に基づいて、蓄電池12の充放電を制御することで第一蓄電システム10から負荷Hへの電力の供給を抑制させる。
図14に示すように、ハイブリッドパワコン13が、蓄電池12の放電(300W)を停止させ、さらに太陽光発電部11からの電力(1200W)の全てを蓄電池12の充電に充てた時点で、第二蓄電システム20(太陽光発電部21)から系統電源Kへと逆潮流されていた電力(3100W)の一部の電力(1500W)が、負荷Hの消費電力を賄うために当該負荷Hに供給される。
その結果、図14に示すように、太陽光発電部21の発電電力(3100W)のうち、負荷Hの消費電力を賄うための電力(1500W)が当該負荷Hに供給され、残りの電力(1600W)が系統電源Kへと逆潮流される。また、太陽光発電部11からの電力(1200W)の全てが蓄電池12に充電される。
このように、ハイブリッドパワコン13をPV余剰充電モード2に設定することにより、第二蓄電システム20の太陽光発電部21から蓄電池22に充電させていた電力を、負荷Hの消費電力に用いることができる。このため、太陽光発電部11から負荷Hへと供給していた電力の一部を、蓄電池12の充電に充てることができる。これにより、蓄電池12を、放電状態から充電状態とすることができる。
以上の如く、本実施形態に係る電力供給システム1は、電力を負荷Hに供給する蓄電システム(電力供給部)が、系統電源Kと前記負荷Hとを接続する電力経路L(電路)に複数接続された電力供給システム1であって、前記蓄電システムは、発電可能な太陽光発電部11・21(発電部)と、前記太陽光発電部11・21によって発電された電力を充電可能であると共に当該電力を前記負荷Hへと供給可能な蓄電池12・22と、前記蓄電池12・22の動作を制御するハイブリッドパワコン13・23(パワーコンディショナ)と、を具備し、前記蓄電システムには、第一蓄電システム10(下流側電力供給部)、及び前記第一蓄電システム10よりも前記系統電源K側に位置する第二蓄電システム20(上流側電力供給部)が含まれ、前記電力供給システム1は、前記電力経路Lに設けられて前記電力経路Lの当該設けられた箇所を流通する電力を検出する検出部を具備し、前記検出部は、前記電力経路Lにおいて前記第二蓄電システム20の前記系統電源K側に隣接するように設けられて、前記第一蓄電システム10の前記ハイブリッドパワコン13に検出結果を出力可能な増設センサ51(上流側検出部)を具備し、前記第一蓄電システム10の前記ハイブリッドパワコン13は、前記増設センサ51の検出結果に基づいて前記蓄電池12の動作を制御するPV余剰充電モード2(第一モード)を実行可能に構成され、前記PV余剰充電モード2において、前記増設センサ51が逆潮流される電力を検出した場合、当該逆潮流される電力を、前記負荷Hへと供給するものである。
このように構成することにより、太陽光発電部11・21で発電された電力を有効に活用することができる。
また、前記検出部は、前記電力経路Lにおいて前記第一蓄電システム10の前記系統電源K側に隣接するように設けられて、前記第一蓄電システム10の前記ハイブリッドパワコン13に検出結果を出力可能なセンサ41(下流側検出部)を具備し、前記第一蓄電システム10の前記ハイブリッドパワコン13は、前記センサ41の検出結果に基づいて前記蓄電池12の動作を制御するPV余剰充電モード1(第二モード)を実行可能に構成され、前記電力供給システム1は、前記第一蓄電システム10及び第二蓄電システム20それぞれの前記ハイブリッドパワコン13・23を制御すると共に、前記第一蓄電システム10の前記ハイブリッドパワコン13に、前記PV余剰充電モード2及び前記PV余剰充電モード1を設定可能なEMS60(制御部)を具備するものである。
このように構成することにより、蓄電池12の動作を適宜変更することができる。
また、前記EMS60は、前記電力供給システム1において、前記系統電源Kへの逆潮流が発生しており、かつ、残量が所定値以下の前記蓄電池12が存在する場合、当該蓄電池12の動作を制御する前記ハイブリッドパワコン13を前記PV余剰充電モード2に設定するものである。
このように構成することにより、残量が所定値以下の蓄電池12の残量が減るのを抑制することができる。具体的には、残量が所定値以下の蓄電池12を放電状態から充電状態とすること、又は放電量を減らすことができる。
また、前記EMS60は、前記第一蓄電システム10の前記ハイブリッドパワコン13を前記PV余剰充電モード2に設定した場合、当該第一蓄電システム10と前記センサ42との間に位置する前記第二蓄電システム20の前記蓄電池22を充電不可とするように、当該第二蓄電システム20の前記ハイブリッドパワコン23を制御するものである。
このように構成することにより、系統電源Kへと逆潮流される電力を、第一蓄電システム10又は第一蓄電システム10よりも下流側に供給し易くすることができる。
また、前記EMS60は、前記電力供給システム1において、前記系統電源Kからの買電が発生しており、かつ、前記PV余剰充電モード2に設定された前記ハイブリッドパワコン13が存在する場合、当該PV余剰充電モード2に設定された前記ハイブリッドパワコン13を前記PV余剰充電モード1に切り替えると共に、充電不可とした前記蓄電池22を充電可能とするように、当該蓄電池22の動作を制御する前記ハイブリッドパワコン23を制御するものである。
このように構成することにより、前記系統電源Kからの買電量を低減させることができる。
なお、本実施形態に係る第一蓄電システム10及び第二蓄電システム20は、電力供給部の実施の一形態である。
また、本実施形態に係る太陽光発電部11・21は、発電部の実施の一形態である。
また、本実施形態に係るハイブリッドパワコン13・23は、パワーコンディショナの実施の一形態である。
また、本実施形態に係るセンサ41は、下流側検出部の実施の一形態である。
また、本実施形態に係る増設センサ51は、上流側検出部の実施の一形態である。
また、本実施形態に係るEMS60は、制御部の実施の一形態である。
以上、本発明の第一実施形態を説明したが、本発明は上記構成に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された発明の範囲内で種々の変更が可能である。
例えば、電力供給システム1は、集合住宅に設けられるものとしたが、これに限定されるものではなく、例えば、オフィス等に設けられるものであってもよい。
また、第一蓄電システム10及び第二蓄電システム20は、所定の燃料を用いて発電する発電装置(例えば、燃料電池)等を具備する構成であってもよい。
また、発電部は、太陽光を利用して発電する太陽光発電部11・21であるものとしたが、燃料電池であってもよく、また他の自然エネルギー(例えば、水力や風力)を利用して発電するものであってもよい。
また、本実施形態に係る電力供給システム1においては、ハイブリッドパワコン13は、PV余剰充電モード2において増設センサ51の検出結果を用いるものとしたが、増設センサ51を設けずにセンサ42の検出結果を用いるものとしてもよい。
また、本実施形態において蓄電システムの台数は、2台であるものとしたが、2台以上の任意の台数とすることができる。以下では、図15を用いて、蓄電システムの台数が3台である、本発明の第二実施形態に係る電力供給システム2について説明する。
第二実施形態に係る電力供給システム2が、第一実施形態に係る電力供給システム1と異なる主な点は、さらに第三蓄電システム30、センサ43及び増設センサ52を具備する点である。よって以下では、第二実施形態に係る電力供給システム2のうち第一実施形態に係る電力供給システム1と同一の構成については、同一の符号を付して説明を省略する。
第三蓄電システム30は、第二蓄電システム20よりも電力経路Lの上流側の第三接続点P3にハイブリッドパワコン33が接続される点を除いて、第一蓄電システム10と同様に構成される。具体的には、第三蓄電システム30の太陽光発電部31、蓄電池32及びハイブリッドパワコン33は、それぞれ第一蓄電システム10の太陽光発電部11、蓄電池12及びハイブリッドパワコン13に相当する。
センサ43は、電力経路Lにおいて、第三接続点P3と系統電源Kとの間に設けられる点、及び第三蓄電システム30のハイブリッドパワコン33と接続される点を除いて、センサ41と同様に構成される。
増設センサ52は、電力経路Lにおいて、第三接続点P3とセンサ43との間に設けられる点、及び第二蓄電システム20のハイブリッドパワコン23と接続される点を除いて、増設センサ51と同様に構成される。
第一実施形態に係る電力供給システム1と同様に、第二実施形態に係る電力供給システム2において、PV余剰充電モード2は、最も上流側のハイブリッドパワコンには設定されない。つまり、図15に示す電力供給システム2においては、PV余剰充電モード2は、ハイブリッドパワコン13・23に設定されるが、ハイブリッドパワコン33には設定されない。
このように構成された第二実施形態に係る電力供給システム2において、ハイブリッドパワコン13・23は、PV余剰充電モード1において、センサ41・42の検出結果に基づいて負荷追従運転を行う。また、ハイブリッドパワコン13・23は、PV余剰充電モード2において、増設センサ51・52の検出結果に基づいて負荷追従運転を行う。
また、図2に示す運転モード設定処理を行う場合、EMS60は、ステップS30において、蓄電池12・22のうち、残量がa%以下の蓄電池が複数存在すると判定した場合、ステップS40において、残量a%以下の該当蓄電池12・22のうち、最も残量の少ない蓄電池がPV余剰充電モード2であるか否かを判定し、ステップS70において、最も残量の少ない蓄電池をPV余剰充電モード2に設定する。
以上の如く、第二実施形態に係る電力供給システム2において、前記EMS60は、残量が所定値以下の前記蓄電池12・22が複数存在する場合、最も残量の少ない前記蓄電池12・22の動作を制御する前記ハイブリッドパワコン13・23を前記PV余剰充電モード2に設定するものである。
このように構成することにより、蓄電池12・22のうち、最も残量の少ない蓄電池の残量が減るのを抑制することができる。具体的には、最も残量の少ない蓄電池を放電状態から充電状態とすること、又は放電量を減らすことができる。
なお、第二実施形態に係る第三蓄電システム30は、電力供給部の実施の一形態である。
また、本実施形態に係る太陽光発電部31は、発電部の実施の一形態である。
また、本実施形態に係るハイブリッドパワコン33は、パワーコンディショナの実施の一形態である。
また、本実施形態に係るセンサ42は、下流側検出部の実施の一形態である。
また、本実施形態に係る増設センサ52は、上流側検出部の実施の一形態である。
以上、本発明の第二実施形態を説明したが、本発明は上記構成に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された発明の範囲内で種々の変更が可能である。
例えば、第二実施形態においては、増設センサ51は、当該増設センサ51の検出結果を出力するハイブリッドパワコン13のすぐ上流側の蓄電システム(第二蓄電システム20)の(第二接続点P2の)上流側に隣接するように設けられるものとしたが、当該すぐ上流側の蓄電システム(第二蓄電システム20)よりもさらに上流側の蓄電システムの上流側に隣接するように設けられるものであってもよい。例えば、増設センサ51は、図16に示すように、第三蓄電システム30の上流側に隣接するように設けられるようにしてもよい。図16において、ハイブリッドパワコン13にPV余剰充電モード2が設定された場合、EMS60は、第一蓄電システム10(の第一接続点P1)と増設センサ51との間に位置する蓄電システムに待機指示を行う。すなわち、EMS60は、ハイブリッドパワコン23・33を介して、第二蓄電システム20の蓄電池22だけでなく、第三蓄電システム30の蓄電池32にも待機指示を行う。これにより、PV余剰充電モード1において第二蓄電システム20及び第三蓄電システム30から逆潮流されていた電力を、PV余剰充電モード2において負荷H側へと供給することができる。
次に、本発明の第三実施形態に係る電力供給システム3について説明する。
第三実施形態に係る電力供給システム3が、第一実施形態に係る電力供給システム1と異なる主な点は、ハイブリッドパワコン13が、所定の条件を満たした場合に、電力を電力経路Lから蓄電池12に充電させる余剰電力充電処理を行う点である。余剰電力充電処理において、ハイブリッドパワコン13は、センサ41(又は増設センサ51)によって逆潮流が検知された場合、購入電力が生じないように、かつ、最大充電量となるように(最大充電量に近づくように)、電力を電力経路Lから蓄電池12に充電させる。
前述の如く、図5に示す第二状態においてハイブリッドパワコン13にPV余剰充電モード2が設定された場合、図6に示すように、第二蓄電システム20から電力(1600W)が系統電源Kへと逆潮流され、電力(1500W)が負荷Hへと供給される。
図6に示す状態において、増設センサ51は、逆潮流する電力(1600W)を検知している。よって、ハイブリッドパワコン13は、余剰電力充電処理を行う。図17に示すように、ハイブリッドパワコン13は、余剰電力充電処理により、電力(800W)を電力経路Lから蓄電池12に充電させる。これにより、ハイブリッドパワコン13は、太陽光発電部11からの電力(1200W)と合わせて、最大充電量(2000W)で蓄電池12に充電させる。また、第二蓄電システム20から系統電源Kへと逆潮流されていた電力(1600W)の一部(800W)が、負荷Hの消費電力に用いられることで、系統電源Kへと逆潮流される電力が1600Wから800Wに減少する。
このように、ハイブリッドパワコン13をPV余剰充電モード2に設定し、かつ、余剰電力充電処理を行うことにより、第二蓄電システム20から系統電源Kへと逆潮流させていた電力を、蓄電池12の充電に用いることができる。よって、PV自己消費率を向上させることができる。さらに、蓄電池12の充電量を増やすことができる。
また、前述の如く、図13に示す第六状態において、ハイブリッドパワコン13にPV余剰充電モード2が設定された場合、図14に示すように、第二蓄電システム20から電力(1600W)が系統電源Kへと逆潮流され、電力(1500W)が負荷Hへと供給される。
図14に示す状態において、増設センサ51は、逆潮流する電力(1600W)を検知している。よって、ハイブリッドパワコン13は、余剰電力充電処理を行う。図18に示すように、ハイブリッドパワコン13は、余剰電力充電処理により、電力(800W)を電力経路Lから蓄電池12に充電させる。これにより、ハイブリッドパワコン13は、太陽光発電部11からの電力(1200W)と合わせて、最大充電量(2000W)で蓄電池12に充電させる。また、第二蓄電システム20から系統電源Kへと逆潮流されていた電力(1600W)の一部(800W)が、負荷Hの消費電力に用いられることで、系統電源Kへと逆潮流される電力が1600Wから800Wに減少する。
このように、ハイブリッドパワコン13をPV余剰充電モード2に設定し、かつ、余剰電力充電処理を行うことにより、第二蓄電システム20から系統電源Kへと逆潮流させていた電力を、蓄電池12の充電に用いることができる。よって、図14に示す例においては悪化していたPV自己消費率を向上させることができる。さらに、蓄電池12の充電量を増やすことができる。
次に、図19に示す第七状態の電力供給システム3における電力の供給態様の例について説明する。図19に示す第七状態においては、ハイブリッドパワコン13・23ともに、PV余剰充電モード1に設定されているとする。そして、図19に示す第七状態においては、負荷Hの消費電力が0Wであり、太陽光発電部11・21の発電電力がそれぞれ1000Wであるとする。また、蓄電池12の残量は40%、蓄電池22の残量は100%(満充電)であるとする。
図19に示す第七状態において、負荷Hの消費電力は0Wであるので、太陽光発電部11の発電電力(1000W)は、蓄電池12に充電される。そして、太陽光発電部21の発電電力(1000W)は、系統電源Kへと逆潮流される。
図19に示す第七状態において、太陽光発電部21からの電力(1000W)が売電されており、かつ、蓄電池12の残量は40%である。よって、EMS60は、図2に示す運転モード設定処理を行うことにより、ハイブリッドパワコン13をPV余剰充電モード2に設定すると共に、第二蓄電システム20の蓄電池22を待機状態とする。PV余剰充電モード2に設定されたハイブリッドパワコン13は、増設センサ51の検出結果に基づいて負荷追従運転を行うこととなる。図19に示す第七状態においては、増設センサ51は、逆潮流する電力(1000W)を検出している。
そうすると、図20に示すように、ハイブリッドパワコン13は、増設センサ51の検出結果に基づいて、余剰電力充電処理を行う。ハイブリッドパワコン13は、余剰電力充電処理により、電力(1000W)を電力経路Lから蓄電池12に充電させる。これにより、ハイブリッドパワコン13は、太陽光発電部11からの電力(1000W)と合わせて、最大充電量(2000W)で蓄電池12に充電させる。
このように、ハイブリッドパワコン13をPV余剰充電モード2に設定し、かつ、余剰電力充電処理を行うことにより、第二蓄電システム20から系統電源Kへと逆潮流させていた電力を、蓄電池12の充電に用いることができる。よって、PV自己消費率を向上させることができる。さらに、蓄電池12の充電量を増やすことができる。
以上の如く、第三実施形態に係る電力供給システム3は、電力を負荷Hに供給する蓄電システム(電力供給部)が、系統電源Kと前記負荷Hとを接続する電力経路L(電路)に複数接続された電力供給システム1であって、前記蓄電システムは、発電可能な太陽光発電部11・21(発電部)と、前記太陽光発電部11・21によって発電された電力を充電可能であると共に当該電力を前記負荷Hへと供給可能な蓄電池12・22と、前記蓄電池12・22の動作を制御するハイブリッドパワコン13・23(パワーコンディショナ)と、を具備し、前記蓄電システムには、第一蓄電システム10(下流側電力供給部)、及び前記第一蓄電システム10よりも前記系統電源K側に位置する第二蓄電システム20(上流側電力供給部)が含まれ、前記電力供給システム1は、前記電力経路Lに設けられて前記電力経路Lの当該設けられた箇所を流通する電力を検出する検出部を具備し、前記検出部は、前記電力経路Lにおいて前記第二蓄電システム20の前記系統電源K側に隣接するように設けられて、前記第一蓄電システム10の前記ハイブリッドパワコン13に検出結果を出力可能な増設センサ51(上流側検出部)を具備し、前記第一蓄電システム10の前記ハイブリッドパワコン13は、前記増設センサ51の検出結果に基づいて前記蓄電池12の動作を制御するPV余剰充電モード2(第一モード)を実行可能に構成され、前記PV余剰充電モード2において、前記増設センサ51が逆潮流される電力を検出した場合、当該逆潮流される電力を、前記第一蓄電システム10の前記蓄電池12に充電するものである。
このように構成することにより、太陽光発電部11・21で発電された電力を有効に活用することができる。
1 電力供給システム
10 第一蓄電システム
11・21・31 太陽光発電部
12・22・32 蓄電池
13・23・33 ハイブリッドパワコン
20 第二蓄電システム
30 第三蓄電システム
41・42・43 センサ
51・52 増設センサ
60 EMS

Claims (6)

  1. 電力を負荷に供給する電力供給部が、系統電源と前記負荷とを接続する電路に複数接続された電力供給システムであって、
    前記電力供給部は、
    発電可能な発電部と、
    前記発電部によって発電された電力を充電可能であると共に当該電力を前記負荷へと供給可能な蓄電池と、
    前記蓄電池の動作を制御するパワーコンディショナと、
    を具備し、
    前記電力供給部には、下流側電力供給部、及び前記下流側電力供給部よりも前記系統電源側に位置する上流側電力供給部が含まれ、
    前記電力供給システムは、
    前記電路に設けられて前記電路の当該設けられた箇所を流通する電力を検出する検出部を具備し、
    前記検出部は、
    前記電路において前記上流側電力供給部の前記系統電源側に隣接するように設けられて、前記下流側電力供給部の前記パワーコンディショナに検出結果を出力可能な上流側検出部を具備し、
    前記下流側電力供給部の前記パワーコンディショナは、
    前記上流側検出部の検出結果に基づいて前記蓄電池の動作を制御する第一モードを実行可能に構成され、
    前記第一モードにおいて、前記上流側検出部が逆潮流される電力を検出した場合、当該逆潮流される電力を、前記負荷へと供給するか、又は、前記下流側電力供給部の前記蓄電池に充電する、
    電力供給システム。
  2. 前記検出部は、
    前記電路において前記下流側電力供給部の前記系統電源側に隣接するように設けられて、前記下流側電力供給部の前記パワーコンディショナに検出結果を出力可能な下流側検出部を具備し、
    前記下流側電力供給部の前記パワーコンディショナは、
    前記下流側検出部の検出結果に基づいて前記蓄電池の動作を制御する第二モードを実行可能に構成され、
    前記電力供給システムは、
    前記電力供給部それぞれの前記パワーコンディショナを制御すると共に、前記下流側電力供給部の前記パワーコンディショナに、前記第一モード及び前記第二モードを設定可能な制御部を具備する、
    請求項1に記載の電力供給システム。
  3. 前記制御部は、
    前記電力供給システムにおいて、前記系統電源への逆潮流が発生しており、かつ、残量が所定値以下の前記蓄電池が存在する場合、当該蓄電池の動作を制御する前記パワーコンディショナを前記第一モードに設定する、
    請求項2に記載の電力供給システム。
  4. 前記制御部は、
    残量が所定値以下の前記蓄電池が複数存在する場合、最も残量の少ない前記蓄電池の動作を制御する前記パワーコンディショナを前記第一モードに設定する、
    請求項3に記載の電力供給システム。
  5. 前記制御部は、
    前記下流側電力供給部の前記パワーコンディショナを前記第一モードに設定した場合、当該下流側電力供給部と前記上流側検出部との間に位置する前記電力供給部の前記蓄電池を充電不可とするように、当該電力供給部の前記パワーコンディショナを制御する、
    請求項2から請求項4までのいずれか一項に記載の電力供給システム。
  6. 前記制御部は、
    前記電力供給システムにおいて、前記系統電源からの買電が発生しており、かつ、前記第一モードに設定された前記パワーコンディショナが存在する場合、当該第一モードに設定された前記パワーコンディショナを前記第二モードに切り替えると共に、充電不可とした前記蓄電池を充電可能とするように、当該蓄電池の動作を制御する前記パワーコンディショナを制御する、
    請求項5に記載の電力供給システム。
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