JP2019067546A - ステージ装置およびそれを用いた荷電粒子線装置 - Google Patents

ステージ装置およびそれを用いた荷電粒子線装置 Download PDF

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Abstract

【課題】駆動源から伝達する熱の影響を効果的に低減するステージ装置を提供する。【解決手段】真空チャンバー内に配置されるステージ装置であって、試料と共に移動するテーブル2と、テーブル2を特定方向に案内するガイドレール7と、テーブル2に接続され、ガイドレール7上をテーブル2と共に移動するスライドユニット9aと、テーブル2とスライドユニット9aの間に配置されるペルチェモジュール10aを備え、ペルチェモジュール10aは2面の伝熱面を持ち、一方の伝熱面はテーブル2に接触し、他方の伝熱面はスライドユニット9aに接触するように構成する。【選択図】図1

Description

本開示は、ステージ装置及びそれを用いた荷電粒子線装置に係り、特にステージを駆動することによる発熱の変化によって生じる影響を抑制するのに好適なステージ装置及び荷電粒子線装置に関する。
試料を測定、検査、観察する装置には、試料を移動するためのステージが備えられている。特許文献1には、プローブを試料に接触させることによって半導体チップ(ダイ)の検査を行う半導体テスタが開示されている。更に特許文献1には、検査の際、ダイが使用される環境の温度となるようダイを加熱/冷却すべく、ボールねじによって駆動されるウェハチャック内に設けられた第1の加熱/冷却部材を用いてウェハチャックの温度制御を行うことが開示されている。また、第1の加熱/冷却部材部材の加熱/冷却によって生ずるステージ変形の影響を抑制するために、第1の加熱/冷却部材に連動して動作する第2の加熱/冷却部材が開示されている。このような連動制御によって、第1の加熱/冷却部材による加熱/冷却によって発生するバイメタル効果によるステージ変形を低減することが説明されている。
また非特許文献1には、ボールねじ駆動の精密位置決め装置が開示されている。更に非特許文献1には、ボールねじの回転によって発熱するナット部を覆うハウジングを冷却するペルチェモジュールが開示されている。ハウジングに、ペルチェモジュールの冷却面を接触させ、放熱面にはヒートシンクを設けると共に、当該ヒートシンクにクーリングファンを搭載し、周囲の空気に放熱することが説明されている。
特開2008−10633号公報
「精密位置決め装置のボールねじ熱膨張のペルチェモジュール冷却による防止」精密工学会誌Vol.82(2016),No.11p.970−975
昨今、走査電子顕微鏡等の荷電粒子線装置内に設けられたXYステージの駆動源として、リニアモータが用いられるようになってきた。リニアモータは可動子と固定子からなり、可動子或いは固定子を構成するコイルに電流を流すことによって推力を発生する。一方、リニアモータに電流を供給するとコイルが熱を発生するが、走査電子顕微鏡の試料室の内部は真空空間であるため、大気を介した熱伝達ができず、発生した熱は可動子、或いは固定子が接するステージに伝達される。このような熱伝達によってステージが変形し、所望のビーム照射位置と実際のビーム照射位置との間に位置ずれが発生する可能性がある。特許文献1に開示の構成によれば、試料の加熱/冷却部材によってもたらされるステージの変形を、別の加熱/冷却部材を用いて抑制することについて説明されているが、リニアモータ等のステージの駆動源によってもたらされる熱の影響については何ら論じられていない。また、非特許文献1には、ボールねじの軸受けとなるナット部分を冷却する構成が説明されているが、ステージの冷却については何ら論じられていない。更に、真空室内では非特許文献1に開示されているようなクーリングファンを用いた冷却を行うことができない。
以下に真空空間内において、リニアモータ等のステージに取り付けられる駆動源から伝達する熱の影響を効果的に低減することを目的とするステージ装置、及び荷電粒子線装置について説明する。
上記目的を達成するための一態様として、真空チャンバー内に配置されるステージ装置であって、試料と共に移動するテーブルと、当該テーブルを特定方向に案内するガイドレールと、テーブルに接続され、ガイドレール上をテーブルと共に移動するスライドユニットと、テーブルに接続されると共に当該テーブルを特定方向に移動させる駆動力を発生する駆動源と、テーブルとスライドユニットの間に配置されるペルチェモジュールを備え、当該ペルチェモジュールは2面の伝熱面を持ち、一方の伝熱面はテーブルに接触し、他方の伝熱面はスライドユニットに接触するように構成されたステージ装置、及び荷電粒子線装置を提案する。
上記構成によれば、真空空間内において、リニアモータ等のステージに取り付けられる駆動源から伝達する熱の影響を効果的に低減することが可能となる。
テーブルとスライドユニットの間にペルチェモジュールを設置したステージ装置の一例を示す図(上段テーブルの移動方向から見た図)。 下段テーブルの移動方向から見たステージ装置の一例を示す図。 ステージ装置のペルチェモジュール周りのカット表示による構成図。 ステージ装置のペルチェモジュール周りの断面構成図。 制御装置を含むステージ装置の構成図。 上段テーブルを駆動する駆動機構の可動子を磁石とした例を示す図。 上段テーブルのスライドユニットとは別に上段テーブル冷却用のスライドユニットを設けたステージ装置の一例を示す図。 中央のスライドユニット上にペルチェモジュールを設置したステージ装置の一例を示す図。
近年の半導体素子の微細化に伴い、製造装置のみならず、検査や評価装置にもそれに対応した高精度化が要求されている。半導体ウェハ上に形成した回路の形状寸法が正しいか否かを評価する方法として、電子顕微鏡を用いて回路の寸法を測定する方法がある。この場合、測長機能を備えた走査型電子顕微鏡(以下、測長SEMと称す)が用いられる。
また、測長以外にも電子顕微鏡を用いて高倍率に拡大してウェハを観察することにより様々な検査を行うことが可能になる。電子顕微鏡を用いることは、光学式顕微鏡では得られない高い分解能を実現できる一方で、電子線のような荷電粒子線を照射するために、対象物を真空空間に置く必要が生じる。
測長SEMでは、ウェハを真空空間で動作するXYステージに搭載し、電子線を照射する位置にウェハの観察したい場所を合せることで、任意の箇所の観察を可能にしている。この際、電子線を照射できる範囲は限られた領域になるため、XYステージはその位置にウェハの位置を正確に合わせるための精密さと、ウェハを移動させて位置を決めた後、その位置がずれないようにするための機構が必要となる。
XYステージの位置ずれが起きる原因の1つに、ステージのわずかな温度変化よって熱膨張もしくは収縮を起こすことによるステージの熱変形がある。測長SEMなどの装置の稼働率を上げるには、XYステージがより高負荷で動作する必要が生じるが、その場合、ステージ内での発熱が増え、ステージの温度変化を起こす原因となる。
大気中で稼働するステージにあっては、大気中への放熱が期待できるが、荷電粒子線を用いる装置にあっては、XYステージを真空中に置く必要があり、大気を介した放熱ができない。一方、配管を用いて冷却流体を導入することができれば、真空中であってもペルチェモジュールを用いてステージを冷却することが可能になるが、その配管はXYステージの動作に追従して動く必要が生じる。柔軟な材質によるホースなどを用いれば、配管が変形すること自体は可能であるものの、変形に伴って大きな反力が発生するため、XYステージの精密な位置決めが阻害される。電子顕微鏡の高倍率の撮像に見合うだけの精密さで位置ずれを起こさないXYステージを実現するには、非常に精密な温度制御によって熱変形を抑えるとともに、温度以外の要因による外乱も同時に抑えることが必要となる。
以下に説明する実施例では、主に、真空チャンバー内に配置されるステージ装置であって、試料と共に移動するテーブルと、当該テーブルを特定方向に案内するガイドレールと、テーブルに接続され、ガイドレール上をテーブルと共に移動するスライドユニットと、テーブルに接続されると共に当該テーブルを特定方向に移動させる駆動力を発生する駆動源と、テーブルとスライドユニットの間に配置されるペルチェモジュールを備え、当該ペルチェモジュールは2面の伝熱面を持ち、一方の伝熱面はテーブルに接触し、他方の伝熱面はスライドユニットに接触するように構成されたステージ装置について説明する。
なお、ペルチェモジュールの熱伝達効率を極大化するため、2つの熱伝達面それぞれの全面をテーブルとスライドユニットに接触させることが望ましい。
上記構成によれば、ペルチェモジュールはテーブルと接触する伝熱面から熱を吸収し、スライドユニットと接触する伝熱面から熱を放出することが可能になる。このような動作をさせた場合、ペルチェモジュールから熱を受けたスライドユニットは、ガイドレールと摺動することで、ガイドレールに熱を伝え、そのガイドレールはそれを固定しているベース部に熱を伝えることで放熱することが可能になる。
このような伝熱経路を形成することにより、真空チャンバー内のXYステージに、ステージ動作に追従する配管で冷却流体を導くことなく積極的にXYステージを冷却することが可能になる。これにより、配管の反力でステージの位置決めに外乱を与えることがなくなり、かつ、積極的な冷却によって精密にステージの温度制御を行うことが可能になり、ステージの熱変形による試料の位置ずれを防止することが可能になる。
以下に説明する実施例は、主に荷電粒子線装置等に用いられるステージ装置に関するものである。例えば、回路の形状寸法を評価するために用いられる測長SEMや上位の欠陥検査装置にて得られた欠陥の座標情報に基づいて欠陥をレビューするSEMは荷電粒子線装置の代表例である。その他、イオンビームを試料に照射し、加工を行う装置であってもよい。測長SEMなどの装置には、半導体ウェハのように大型の試料上に形成された微細な回路パターンや欠陥の箇所に位置を合せるためのステージ装置が内蔵されている。特に昨今の測長SEMでは、検査処理の高速化のニーズが高く、ステージを駆動する負荷が高まり、ステージ内の発熱が増大する傾向にある。このため、ステージの駆動機構で生じる発熱で生じる問題に対して、より効果的な対策が求められる。これを解決手段として、以下、図面を用いて実施例を説明する。
図1〜5は第1の実施例における装置構成を様々な表示方法で示したものであり、一つの構造を示している。
図1は、下段ステージ用のガイドレール7が紙面横に伸びて見える方向の視点で示した構成図であり、この視点で表示しやすいものに限定して構成を示したものである。XYステージのベース部1は、真空チャンバーである試料室の一部でもあり、ベース部1の上側は真空空間を意味している。このベース部1の上にガイドレール7が設置され、下段テーブル2は紙面横方向に案内される。ガイドレール7上を摺動するスライドユニット5(第2のスライドユニット)によって、下段テーブル2は紙面横方向にのみ動けるようになり、下段テーブル2が紙面垂直方向に移動できないよう拘束している。また、下段テーブル2の四隅にスライドユニット5を直接取付け、ガイドレール7を2本用いて拘束することで、下段テーブル2の振動変形を抑え込むことが可能になる。
下段テーブル2の上にガイドレール8が設置され、これに摺動して移動するスライドユニット6によって、上段テーブル3は、紙面垂直方向にのみ動けるようになり、上段テーブル3が下段テーブル2に対して紙面横方向に移動できないように拘束している。上段テーブル3も四隅にスライドユニット6を直接取付け、ガイドレール8を2本用いて拘束することで、テーブルの振動変形を抑え込んでいる。
上段テーブル3の上に試料であるウェハを搭載するためのチャック4を設け、搭載したウェハが上段テーブル3に対して動かないようにしている。このような上下2段で直交したガイドレールを用いることで、X軸とY軸を自由に移動して、ウェハの任意の箇所に電子線を照射できるようにしている。
上段テーブル3は、上段用のリニアモータによって駆動され、このリニアモータは可動子であるコイル部品16と、固定子である磁石部品17によって構成される。磁石部品17が形成する磁場の中でコイル部品16に電流を流すことで、推力を生じさせ、その推力をテーブル3に伝達することで、テーブル3が紙面垂直方向に移動する。一方、下段テーブル2は、図1に示していない下段ステージ用のリニアモータによって紙面横方向に移動し、下段テーブル2が横方向に移動することで上段テーブル3も横方向に移動する。このようなステージの駆動を行うと、コイル部品に流した電流によって発熱が生じる。すなわち、コイルは必ず電気抵抗を持ち、電気抵抗とそこに流れる電流の2乗の積に比例してジュール発熱が生じる。コイル部品16は、テーブル3に推力を伝達する必要があるため、両者は必ず接続している必要があり、コイル部品16のジュール発熱はテーブル3に伝達され、テーブル3を温度上昇させる。さらに、テーブル3に伝わった熱はスライドユニット6とガイドレール8の摺動によりガイドレール8に伝わる。ガイドレール8は下段テーブル2に固定されているため、下段テーブル2にも熱が伝わり、テーブル2も温度上昇する。この他、ガイドレールとスライドユニットの摩擦によっても発熱が生じ、ステージの温度変化を起こす原因になっている。
スライドユニット9a(第1のスライドユニット)は、四隅のスライドユニット5とガイドレール7を共有して使用し、四隅のスライドユニットの内側に設け、これにペルチェモジュール10aが取り付けられ、ステージの冷却を行う。ペルチェモジュール10aは、熱電素子が内部に組み込まれた部品であり、その熱電素子に電流を流すと、ペルチェ効果で熱輸送が起きることを利用したものである。この熱輸送現象を利用するため、モジュールの表裏を伝熱面にして、一方の面で吸熱を行い、反対の面の放熱を行う。エネルギー保存則により、吸収した熱量は必ず放出する必要があるが、ペルチェモジュールの場合、放熱面で放出される熱量は、吸熱面で吸収した熱量に加えて、ペルチェモジュールを駆動するために消費した電気エネルギーも放出することになる。よって、ペルチェモジュールを用いると、放熱量が増えることになるが、ペルチェモジュールを用いる利点は温度が高い方に向かって熱を流せる点にある。熱伝導による熱輸送は必ず温度が低い方に向かって流れ、かつ、温度差が小さくなると伝熱量が減少することから逃れられない。よって、伝熱促進構造によって温度変化を抑えようとする場合、伝熱に必要な温度差が、変化を抑えたい温度差そのものとなるため、本質的に温度変化をなくすことは出来ない。一方、ペルチェモジュールを用いると、温度が高い側に熱を渡すことが出来るため、そこで温度差を稼ぎ、その下流側の伝熱に必要な温度に高めることで、放熱を成り立たせることが可能になる。
図1におけるペルチェモジュール10aの上面が吸熱面になるように電流を流すことで、下面が放熱面となり、下段テーブル2から熱を吸い取り、スライドユニット9aに熱を渡すことが出来る。熱を渡されたスライドユニット9aはそのことで温度上昇し、ガイドレール7との温度差が拡大する。これによりスライドユニット9aからガイドレール7に伝わる熱量が増え、ペルチェモジュール10aから受ける熱とバランスする所までスライドユニットの温度が上昇し、バランスした所で定常状態を保つことが可能になる。これにより、スライドユニット9aは温度上昇するものの、下段テーブル2を、制御したい温度に冷却することが可能になる。
スライドユニット9aから熱を渡されたガイドレール7は、ベース部1に固定されていることで、ベース部に熱を流す。ベース部1は固定した冷却水配管11で冷却水を導入することで冷却を行い、温度変化を防ぐ。移動するステージを冷却水で冷却する場合、その移動に追従するため、柔軟な配管が必要となり、かつ、その配管がステージの動きを阻害しないようにすることの困難さがあるが、ベース部に冷却水を導くことは、移動がないため、非常に簡単であり、かつ、十分な伝熱面積の確保も容易となる。
図2は、図1の視点から90°向きを変えた図であり、この視点で表示しやすいものを示した。なお、図1と同じ部品は同じ符号を記載することで、説明を省略する。上段ステージのスライドユニット6は、テーブル3の四隅に取り付けたスライドユニットであり、図1では、奥行き方向に重なっていたものが、視点が90°変わることで、1本のガイドレール8の上に2コ存在している状態を示している。スライドユニット9b(第3のスライドユニット)は四隅のスライドユニット6の内側に取り付けられ、その上面にペルチェモジュール10bを取り付ける。ペルチェモジュール10bの上側の伝熱面は上段テーブル3に接触し、上段テーブル3を冷却可能にしている。
上段テーブル3を冷却した場合、ペルチェモジュール10bは、スライドユニット9bに対して放熱し、スライドユニット9bが温度上昇することで、ガイドレール8に伝わる熱量を増やす。よって、ガイドレール8に伝わる熱量と、スライドユニット9bが放出する熱量がバランスする所まで、スライドユニット9bの温度が上昇し、その状態で定常状態を作れる。
下段テーブル2の四隅に取り付けられたスライドユニットは、図2の紙面奥側と紙面手前側に存在し、図2では表示していない。スライドユニット9aは四隅のスライドユニットとガイドレール7を共有して使用し、図1の説明で示した通り、ペルチェモジュール10aを利用して下段テーブル2を冷却する。図1では、スライドユニット9aとペルチェモジュール10aのセットが1組しか表示していないが、図2では視点を90°変えたことで、2組表示されている。
また、上段ステージと下段ステージの放熱負荷に関しては、上段ステージは上段側で発生した熱量を放熱すればいいのに対し、下段ステージは上段ステージの放熱が降りてきた上で、下段ステージの発熱も放熱しないといけないため、下段ステージの方が、放熱負荷が高くなる。このため、ペルチェモジュールとスライドユニットをセットにして冷却を行う機構を、上段ステージでは1組使用し、下段ステージでは2組使用している。ただし、数量の組合せは、上段=0組、下段=1組にする場合や、上段=1組、下段=3組にする場合など、ステージの構成に応じて他の組合せにしてもよい。
図2では、下段ステージを駆動するためのリニアモータとそれに対する温度上昇防止手段も示した。下段ステージ用リニアモータはコイル部品20と磁石部品21からなり、上段ステージ用リニアモータと同様の動作原理で作動し、発熱も生じる。リニアモータのコイル部品20の発熱の影響を抑えるため、ガイドレール7aとスライドユニット5を設ける。これにより、コイル部品20の発熱が、ベース部1に流れやすいようにしている。また、コイル部品20が得た推力と下段テーブル2に伝達して、下段テーブルを駆動する必要があるが、その推力を伝達する部品の間に、断熱部品22を設ける。断熱部品22は、樹脂やセラミック材などの熱伝導率が低い材質で構成することで、力の伝達を行いつつ、熱の伝わりを抑える。下段テーブル2へ熱が伝わりにくくしたことと、ベース部1へ熱が伝わりやすくしたことの組合せで、下段テーブル2に対する断熱は実現できている。
図3は、ペルチェモジュールとスライドユニットをセットで用いる際の構成を、カットモデルで示した図である。図4は同じ箇所の構成を示すにあたり、断面図の表示方法で示したものである。図3、4を用いて説明する構成は、下段テーブルを冷却する場合と、上段テーブルを冷却する場合に共通して用いることができるが、図では上下の部品の関係を示すにあたり、下段テーブルの場合を例にした。
図3のベース部1の上にガイドレール7が固定されており、これと摺動して移動するスライドユニット9が取り付けられている。これの上にペルチェモジュール10があり、その上に下段テーブル2がある。4本のボルト18によって、スライドユニット9とペルチェモジュール10が共に下段テーブル2に接続され、下段テーブル2と共に移動する。ペルチェモジュール10は直流通電によって稼働させるが、そのための2本の電気配線が14である。電気配線14は下段テーブル2に取り付けて引き回し、リニアモータ等の配線と同様に、U字状にたわませて固定側と可動側の相対変位を配線のたわみで吸収させる。また、ボルト18が下段テーブル2と接触する箇所の間にクッション部品19を設置し、弾性を付加する。クッション部品19は樹脂材で構成することにより、金属よりも柔らかいことによる弾性効果と、金属よりも熱伝導率が低いことによる断熱効果を得ることができる。
図4はペルチェモジュール取付け部を断面図で表示したものである。スライドユニット9は、内部に転動体(=表示していない)を備え、転動体がスライドユニットの本体とガイドレールの両方と転がり接触を行うことで、ガイドレール7に対して摺動する際の摩擦を低減している。ステージを駆動するにあたっては、摩擦が小さいほどモータの負荷が下がり、それによりモータの発熱が抑えられたり、摺動部で発生する摩擦発熱を抑えられたりする。そのため、摩擦は低いほどよいが、スライドユニット9はガイドレール7との伝熱も担うので、よりしっかりとした接触を行い、熱が伝わりやすい構造になっていることが好ましい。スライドユニットに用いる転動体には、球を使う方式と円筒状のコロを使う方式があるが、コロを使う方がより接触面積を増やせる利点がある。
ペルチェモジュール10は、内部に熱電素子13と、電気的な絶縁を担う板15a、15bがある。熱電素子13にはP型素子とN型素子があり、P型素子は電流と同方向に熱が流れ、N型素子は電流と逆向きに熱が流れる。このため、P型素子には紙面下向きに電流を流し、N型素子には紙面上向きに電流を流すと、全ての熱電素子が下向きに熱を流すようになる。このため、P型素子とN型素子を交互に並べ、各素子の上下の端面に電極(=表示していない)を接合し、隣り合う素子をつないで直列配線にすることで、モジュールに流した電流をそのまま各素子に流すことができ、最大限の熱輸送効果を得ることができる。電気的な短絡を防ぐため、板15a、15bは電気絶縁材にて構成し、これに電極を接合し、電極と熱電素子を接合して電気回路を構成する。板15a、15bにはセラミック材(酸化アルミや窒化アルミなど)による板を用いることが好適な他に、樹脂フィルムを用いることもできる。樹脂フィルムを用いる場合は、柔軟性が得られることで、伝熱面が曲面である場合に好適となる。ただし、樹脂フィルムを用いる場合は、熱電素子どうしが接触することを防ぐためのセパレータが必要となる。
セラミック材もしくは樹脂フィルムで構成した板15a、15bの外側は伝熱面を構成し、熱電素子が輸送した熱をモジュールの外部に伝達する。この伝熱面に対して、熱伝導シート15a、15bを介して伝熱対象と接触させる。すなわち、ペルチェモジュール10の上側伝熱面と、下段テーブル2との間に熱伝導シート15aが介在して接触し、下段テーブル2を冷却する時は、熱伝導シート15aに熱を通過させてペルチェモジュールの上側伝熱面が熱を吸収する。また、ペルチェモジュール10の下側伝熱面と、スライドユニット9との間に熱伝導シート15bが介在して接触し、ペルチェモジュール10の下側伝熱面から放出された熱は、熱伝導シート15bに通過させてスライドユニット9に伝わる。
熱電素子は、電流を流すことで熱輸送ができるというペルチェ効果を利用するとともに、素子に温度勾配が生じるとゼーベック効果による起電力も生じる。このゼーベック効果はペルチェ効果と表裏一体の関係にあり、ペルチェ効果を利用して温度が高い側に向かって熱を流すと、必ずその時の電流に対して抵抗になる方向に電圧が生じる。このため、熱電素子を駆動する際は、素子が持つ電気抵抗にプラスして、ゼーベック効果で生じる電圧にも打ち勝って電流を流す必要があり、素子に電流を流すために必要な電圧は、素子の上下の温度差によって変化する。その上で、ペルチェモジュールを駆動する際の電流×電圧(=電力)は、ペルチェモジュールに投入しているエネルギーとなる。ペルチェモジュールが定常的に動作するには、入力エネルギーと出力エネルギーが釣り合う必要があり、放熱面で放出する熱量は、吸熱面で吸収した熱量と、電力として投入したエネルギーの和になる。このため、吸熱量よりも放熱量の方が必ず大きくなる。
仮にペルチェモジュール10の下側伝熱面の一部が、どこにも接触せずに宙に浮く場合、その伝熱面の位置にある熱電素子は熱を放出してもそれを渡す相手がいな状態となる。そうなると、熱電素子自身の温度が上昇し、熱伝導現象によって素子から吸熱面に向かって熱が流れるようになる。この際、吸収した熱よりも電力分だけプラスした熱を戻すことになり、ペルチェモジュールは冷却作用を行わないだけでなく、ヒーターとして作用する。このため、ペルチェモジュールの伝熱面は、必ず熱の受け渡しが出来るように、全面を伝熱対象に接触させる必要がある。
図4の構成で下段テーブル2を冷却する場合、放熱を受けるスライドユニット9は温度が上昇する。スライドユニット9と下段テーブル2はつながった状態にしたいため、ボルト18を通じて締結する。この際、ボルトを通じてスライドユニット9から下段テーブル2に熱が流れる可能性が生じるが、それをクッション部品19によって阻止する。特に材質を樹脂にすることで、熱伝導率を低く抑えて、かつ剛性を下げることが出来る。スライドユニット9が温度上昇を起こすと、熱伝導の問題の他に、熱膨張も生じる。スライドユニット9の熱膨張をそのまま下段テーブル2に伝えると、テーブルの歪みとなり、ステージの位置精度が悪化する。そのため、ステージの位置精度は、ペルチェモジュールを取り付けていないスライドユニットが担い、ペルチェモジュールを取り付けたスライドユニットは位置精度を確保する機能は持たずに、伝熱に専念するのがよい。よって、テーブル2を特定方向に案内するスライドユニット5とは、別のスライドユニット9を設け、当該スライドユニット9に放熱を担わせることが望ましい。また、ボルト自体をスライドユニットやガイドレールより熱伝導率が低い部材で構成しても同等の効果を期待することができる。更に、スライドユニットのボルトが締結される部分に孔を開け、当該孔に雌ねじが切られた低熱伝導部材を挿入、固定した上でボルトを締結するようにしても良い。テーブルとスライドユニットを締結する締結部材の少なくとも一部を低熱伝導部材で構成することによって、意図しない熱の逆流を抑制することができる。
テーブルやスライドユニットより低剛性の熱伝導シート15a,15bを用いることと、クッション部品19を用いることは、スライドユニット9と下段テーブル2の接続の剛性を下げることにつながり、熱膨張による変形をそれらが吸収する作用を持つ。これにより、熱変形によるステージの位置精度の悪化を防ぐことが可能となる。
図3、4の説明にあたっては、下段テーブル2の冷却として記載したが、上段テーブルを冷却する際の構造は、下段テーブル2を上段テーブルに読み替え、ベース部1を下段テーブル2に読み替えることで、同じ原理を用いることができる。
図5は、図2と同じ視点での構成を示した上で、ペルチェモジュールを駆動する上での制御方法の一例を示したものである。下段テーブル2に接するペルチェモジュール10aは、電流供給装置25aから電流が供給される。その際、流す電流の目標値を決めるのが制御装置26aであり、制御装置26aが決めた電流値になるように電流供給装置25aは動作を行い、結果として出力電圧が調整される。また、下段テーブル2に温度センサ23を取付け、この温度を見て制御装置26aは目標電流を決める。この際の決め方の一例として、事前に目標温度を決めておき、計測温度との差が0になるようにPID制御の演算式によって決める方法もある。PID制御は、比例制御と積分制御と微分制御を組合せるものであり。比例制御のゲイン、積分制御の積分時間、微分制御の微分時間を制御パラメータとし、そのパラメータを系の特性に合わせることで最適な制御を行うことができる。
同様に、上段テーブル3の温度を温度センサ24で計測し、それを制御装置26bが把握し、それが目標温度になるように目標電流を決め、電流供給装置25bがその電流になるように動作した上で、上段テーブル用ペルチェモジュール10bを駆動する。
電気抵抗を用いたヒーターの場合、電流の向きを変えても発熱がプラスであることに変わりはないが、ペルチェモジュールの場合は、電流の向きを逆にすると熱輸送の向きを反転させることが出来る。このため、通常はペルチェモジュールがテーブルを冷却しつつも、オーバーシュートなどで温度が下がり過ぎた場合は、電流の向きを反転させ、テーブルを加熱することも可能となる。また、そのような電流の反転もある運転方法の場合、目標温度の前後の限定した温度範囲では駆動電流を0にして、加熱も冷却もしない範囲を設け、細かな温度変化を防ぐことも可能である。
また、ステージが無負荷で発熱がなく、かつ、ペルチェモジュールも動作していない時に、試料室を冷却する冷却水の作用でステージの温度が目標より低くなるように冷却水温度設定しておくと、無負荷の時はペルチェモジュールがステージを加熱する動作を行うことで目標温度に保ち、一定以上の負荷がかかると、ステージを冷却するように運転することができる。このような冷却水温度の設定にすると、ペルチェモジュールが必要とする最大冷却能力が小さくて済み、装置の小型化が図れる。
また、電流供給装置25は、出力電圧が変化して、電流を変化させる方式の他、出力電圧は常に一定にしたままで、PWM動作によって時間平均の電流を制御する方法もある。すなわち、一定周期のパルスによって電流を流し、そのパルスの通電時間を制御することにより、時間平均で見た場合の通電時間の割合を変化させ、そのことで時間平均の電流を制御することもできる。この場合、電源の電圧を変化させる必要がないため、電流供給装置の内部の構成が比較的簡単になる。
なお、図1乃至5に例示するステージ装置は、走査電子顕微鏡等の荷電粒子線装置の真空チャンバー内に設置される。走査電子顕微鏡は、電子源から放出された電子ビームを集束して試料に照射するためのレンズ、集束された電子ビームを走査する走査偏向器、電子ビームの走査によって得られる電子を検出する検出器、当該検出器の出力に基づいて画像や信号波形を生成する演算処理装置を備えている。走査電子顕微鏡の原理上、試料雰囲気を真空に維持する必要があるため、試料を支持する移動ステージは真空内に配置される。
図6は、第2の実施例における装置構成を示したものであり、第1の実施例における図1と同じ視点で表示している。また、第1の実施例と同じ箇所は、部品に同じ符号を記載することで、説明を省略する。
第2の実施例が、第1の実施例と異なる点は、上段ステージを駆動するためのリニアモータの構成が異なる。第1の実施例では、コイル部品を可動子とし、磁石部品を固定子としていたが、第2の実施例ではそれを反転させ、磁石部品17を可動子とし、コイル部品16を固定子としている。これにより、磁石部品17が上段テーブル3と接続され、リニアモータで生じた推力は磁石部品を通じて伝達される。リニアモータでは主にコイル部品が発熱するため、この構成にすることにより、モータの発熱が上段テーブルに伝わらなくて済むようになる。その代わり、コイル部品16は下段テーブル2に接続されており、コイルの発熱は下段テーブル2に直接伝えられる。その伝熱による下段テーブル2の温度上昇は、ペルチェモジュール10aによって冷却され、温度変化を防いでいる。
この構成を採ると、上段テーブル3を冷却することが不要になり、上段テーブル冷却用のペルチェモジュールを設置しなくても済む。ただし、一般にリニアモータを構成する場合、コイル部品と磁石部品では磁石部品の方が重くなるため、磁石部品を可動子にすると、リニアモータが推力を与える対象の質量が増加し、リニアモータの負荷が増大する。よって、可動部の質量低減を優先する場合は、実施例1に例示したような構成を採用することが望ましい。
図7は、第3の実施例における装置構成を示したものであり、先ほどと同様に第1の実施例における図1と同じ視点で表示している。また、第1の実施例と同じ箇所は、部品に同じ符号を記載することで、同様に説明を省略する。第3の実施例においては、第1の実施例と同様に、上段用リニアモータの可動子をコイル部品16にしている。ただし、コイル部品16の発熱が上段テーブル3に伝わることを防ぐため、図の左側の部品を追加している。すなわち、コイル部品16の発熱は伝熱部品29が受け、伝熱部品29はスライドユニット6bに熱を伝える。
スライドユニット6bは追加したガイドレール8bと摺動しており、このレールにモータの発熱が伝わる。ガイドレール8bは伝熱部品27に取り付けられており、伝熱部品27は下段テーブル2と接続している。ただし、部品27と下段テーブル2の間の伝熱を防ぐため、断熱部品28を間に挟んでいる。伝熱部品27の下面はペルチェモジュール10cが接続され、さらにその下面にスライドユニット9cが接続される。図7では、スライドユニット9cが、下段テーブルの四隅のスライドユニット5が使用しているガイドレール7を共有して使用するケースを示した。この構成以外に、スライドユニット9cは、下段用モータの発熱を逃がすために使用するスライドユニットが使用するガイドレールを共有して使用することも可能である。
ペルチェモール10cを高負荷で運転すると、伝熱部品27の温度を下段テーブル2より低くすることが可能になる。伝熱部品27の温度が下がると、それに接続するガイドレール8b、スライドユニット6b、伝熱部品29の温度も低下させることができる。伝熱部品29の温度が上段テーブル3の温度よりも低くなると、コイル部品16の発熱は上段テーブル3には伝わらなくなり、伝熱部品29にのみ伝わるようになる。これにより、上段テーブル3の温度変化を防ぎ、かつ、下段テーブル2の温度にも影響を与えないで済むことが可能になる。
図8は、第4の実施例における装置構成を示したものであり、第1の実施例の図2と同じ方向の視点を使用するが、下段ステージの表示位置が異なる。下段ステージの移動を拘束するガイドレール7と摺動するスライドユニット5は、下段テーブル2の四隅に取り付けられたスライドユニットである。中央のガイドレール7aは、下段用モータの発熱を逃がすためのスライドユニットと共有して使用するガイドレールを示している。このガイドレール7aと摺動するスライドユニット9aの上面にペルチェモジュール10aを取付け、そのペルチェモジュール10aの上面が下段テーブル2と接触している。
第1の実施例では下段テーブルを冷却するにあたり、四隅のスライドユニットと共通のガイドレールに向かって放熱していたが、第4の実施例では、モータの発熱を逃がすためのガイドレール7aに放熱している点が異なる。このため、第4の実施例ではガイドレール7aに放熱負荷が集中する。このため、ガイドレール7aからベース部1への伝熱がスムーズに行くようにするため、冷却水配管11の伝熱部11aをよりガイドレール7aに近付けている。ガイドレール7aから伝熱部11aに熱を伝えるための熱抵抗はベース部1の材質の熱伝導率と距離が関係し、熱抵抗が大きい場合は、その間の熱を伝えるための温度差がより大きくなる。その場合、その温度差の拡大は冷却水の温度を下げることで対応する必要がある。ただし、それによって冷却水温度を下げ過ぎると、ベース部1の全体の温度が下がり、ガイドレール7の温度も下がってステージの温度が下がってしまう。これに対し、ガイドレール7aと伝熱部11aの距離を縮めて熱抵抗を小さくすると、冷却水温度を不必要に下げる必要がなくなり、ステージ温度を適正に保つことが可能になる。
1 ベース部
2 下段テーブル
3 上段テーブル
4 ウェハ用チャック
5 下段ステージ用スライドユニット
6 上段ステージ用スライドユニット
7 下段ステージ用ガイドレール
8 上段ステージ用ガイドレール
9 伝熱用スライドユニット
10 ペルチェモジュール
11 冷却水配管
12 電気絶縁板
13 熱電素子
14 ペルチェモジュール用電気配線
15 熱伝導シート
16 上段ステージ用リニアモータのコイル部品
17 上段ステージ用リニアモータの磁石部品
18 スライドユニット固定用ボルト
19 クッション用樹脂部品
20 下段ステージ用リニアモータのコイル部品
21 下段ステージ用リニアモータの磁石部品
22 下段モータ接続用断熱部品
23 下段テーブル用温度センサ
24 上段テーブル用温度センサ
25 ペルチェモジュール用電流供給装置
26 ペルチェモジュール用制御装置

Claims (12)

  1. 真空チャンバー内に配置されるステージ装置において、
    試料と共に移動するテーブルと、当該テーブルを特定方向に案内するガイドレールと、前記テーブルに接続され、前記ガイドレール上を前記テーブルと共に移動する第1のスライドユニットと、前記テーブルに接続されると共に当該テーブルを前記特定方向に移動させる駆動力を発生する駆動源と、前記テーブルと前記第1のスライドユニットの間に配置されるペルチェモジュールを備え、
    当該ペルチェモジュールは2面の伝熱面を持ち、一方の伝熱面は前記テーブルに接触し、他方の伝熱面は前記第1のスライドユニットに接触するように構成されていることを特徴とするステージ装置。
  2. 請求項1において、
    前記ペルチェモジュールは、前記ペルチェモジュールの一方の伝熱面の全面が前記テーブルに接触し、他方の伝熱面の全面が前記第1のスライドユニットに接触するように設置されていることを特徴とするステージ装置。
  3. 請求項1において、
    前記ペルチェモジュールに接触するスライドユニットとは別に、前記テーブルと接触すると共に、前記特定方向に前記テーブルと共に移動する1以上の第2のスライドユニットを備えていることを特徴とするステージ装置。
  4. 請求項3において、
    前記第1のスライドユニットと前記テーブルとの接続剛性が、前記第2のスライドユニットと前記テーブルとの接続剛性より低いことを特徴とするステージ装置。
  5. 請求項3において、
    前記第2のスライドユニットは、前記テーブル下面の四隅に設置され、前記第1のスライドユニットは、前記四隅に設置された第2のスライドユニットの内側に設置されることを特徴とするステージ装置。
  6. 請求項1において、
    前記第1のスライドユニットと前記テーブルの間に当該第1のスライドユニットとテーブルより剛性の低いシートを介在させたことを特徴とするステージ装置。
  7. 請求項1において、
    前記第1のスライドユニットと前記テーブルとの間を接続するボルトを備え、当該ボルトと前記第1のスライドユニットとの間、及び当該ボルトと前記テーブルとの間の少なくとも一方にクッション部材を備えたことを特徴とするステージ装置。
  8. 請求項1において、
    前記第1のスライドユニットと前記テーブルとの間を接続するボルトを備え、当該ボルトと前記第1のスライドユニットとの間、及び当該ボルトと前記テーブルとの間の少なくとも一方に前記第1のスライドユニットより低剛性である部材を介在させたことを特徴とするステージ装置。
  9. 請求項1において、
    前記ステージ装置は下段ステージの上に上段ステージが設置されたXYステージであることを特徴とするステージ装置。
  10. 請求項9において、
    前記下段ステージ上設置され、前記上段ステージのテーブルを前記特定方向とは直交する方向に案内する上段ステージ用のガイドレールと、当該上段ステージ用ガイドレール上を、当該上段ステージと共に移動する第3のスライドユニットと、前記上段ステージ用のテーブルと前記第3のスライドユニットの間に配置されるペルチェモジュールを備え、当該ペルチェモジュールは2面の伝熱面を持ち、一方の伝熱面は前記上段ステージのテーブルに接触し、他方の伝熱面は前記第3のスライドユニットに接触するように構成されていることを特徴とするステージ装置。
  11. 請求項9において、
    前記下段ステージのテーブルと、前記上段ステージのテーブルのそれぞれにテーブルの温度を計測する温度センサと、当該温度センサの計測結果に応じて、前記上段ステージのペルチェモジュールと前記下段ステージのペルチェモジュールを独立に制御する制御装置を備えたことを特徴とするステージ装置。
  12. 荷電粒子源から放出された荷電粒子ビームが照射される試料を載せるステージと、当該ステージをその内部に設置する真空チャンバーを備えた荷電粒子線装置において、
    前記ステージは、試料と共に移動するテーブルと、当該テーブルを特定方向に案内するガイドレールと、前記テーブルに接続され、前記ガイドレール上を前記テーブルと共に移動するスライドユニットと、前記テーブルに接続されると共に当該テーブルを前記特定方向に移動させる駆動力を発生する駆動源と、前記テーブルと前記スライドユニットの間に配置されるペルチェモジュールを備え、
    当該ペルチェモジュールは2面の伝熱面を持ち、一方の伝熱面は前記テーブルに接触し、他方の伝熱面は前記スライドユニットに接触するように構成されていることを特徴とする荷電粒子線装置。
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