JP2019066818A - 電子写真感光体、プロセスカートリッジ及び電子写真装置 - Google Patents
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Abstract
Description
そこで、電子写真装置において繰り返し使用される電子写真感光体(以下「感光体」とも称する)には、繰り返し使用時の電気特性に優れ、出力される画像の画質が一定であることが求められる。
特許文献1には、電子写真感光体の下引き層に比表面積の異なる二種の酸化亜鉛粒子を含有させ、ハーフトーン画像の濃度ムラ及びゴーストの発生を抑制する技術が記載されている。
また、特許文献1に記載の電子写真感光体では、低温低湿環境下で長期間繰り返し使用した際(200000枚程度印刷した際)に、出力される画像に黒点状の画像欠陥(以下「黒点」という)が発生する場合があった。
本発明の電子写真感光体は、支持体、該支持体上に形成された下引き層、および、該下引き層上に形成された感光層を有する電子写真感光体である。
特に、ローラー型帯電部材である帯電ローラーを用い、帯電ローラーを電子写真感光体の表面に接触させ、帯電させるローラー型接触帯電方式の場合、帯電横スジが発生しやすいことが分かった。
さらにまた、下引き層中の酸化亜鉛粒子(P2)および酸化亜鉛粒子(P1)の含有量の合計が、下引き層中の酸化亜鉛粒子の全含有量に対して、75個数%以上100個数%以下であることが、より好ましい。
また、下引き層に含有される樹脂と酸化亜鉛粒子の比率は、下引き層を取り出し、熱処理を行った際の質量変化から算出した。
本発明の電子写真感光体は、例えば、図1に示すように、支持体上に下引き層を有し、さらに下引き層上に感光層を有する。図1中、1−1は支持体であり、1−2は下引き層であり、1−3は感光層である。
本発明の電子写真感光体は、支持体を有し、支持体は導電性を有する導電性支持体であることが好ましい。また、支持体の形状としては、円筒状、ベルト状、シート状などが挙げられる。中でも、円筒状支持体であることが好ましい。また、支持体の表面に、陽極酸化などの電気化学的な処理や、ブラスト処理、切削処理などを施してもよい。
金属としては、アルミニウム、鉄、ニッケル、銅、金、ステンレスや、これらの合金などが挙げられる。中でも、アルミニウムを用いたアルミニウム製支持体であることが好ましい。
また、樹脂やガラスには、導電性材料を混合又は被覆するなどの処理によって、導電性を付与してもよい。
本発明において、支持体の上に、下引き層を設ける。
前記のとおり、本発明の電子写真感光体が有する下引き層は、結着樹脂と、特定の粒径の酸化亜鉛粒子を特定の比率で含有する。また、酸化亜鉛粒子の有するBET比表面積に関しては、BET比表面積が16m2/g以上21m2/g以下である酸化亜鉛粒子と、BET比表面積が27m2/g以上38m2/g以下である酸化亜鉛粒子を混合して用いることが好ましい。本発明の下引き層で用いられる酸化亜鉛粒子は、必要に応じて表面処理を施してあってもよい。表面処理法としては種々の方法が知られているが、例えば表面処理剤を酸化亜鉛粒子の表面に吸着または反応させて表面処理する方法や、水蒸気雰囲気中に暴露して加湿処理を施す方法などを挙げることができる。これらの表面処理方法は、複数の方法を組み合わせて用いても良い。
シランカップリング剤の例としては、例えば、N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、3−アミノプロピルメチルジエトキシシラン、(フェニルアミノメチル)メチルジメトキシシラン、N−2−(アミノエチル)−3−アミノイソブチルメチルジメトキシシラン、N−エチルアミノイソブチルメチルジエトキシシラン、N−メチルアミノプロピルメチルジメトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−クロロプロピルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン等が挙げられる。これらの中でも、アミノ基を有するアミノシランカップリング剤は特に好適に用いることができる。
レベリング剤としては、シリコーンオイルやフッ素系オイルなどが挙げられる。
本発明の電子写真感光体は、下引き層の上に、感光層を有する。
電子写真感光体の感光層は、主に、(1)積層型感光層と、(2)単層型感光層とに分類される。(1)積層型感光層は、電荷発生物質を含有する電荷発生層と、電荷輸送物質を含有する電荷輸送層と、を有する。(2)単層型感光層は、電荷発生物質と電荷輸送物質を共に含有する感光層である。
積層型感光層は、電荷発生層と、電荷輸送層と、を有する。
電荷発生層は、電荷発生物質と、樹脂と、を含有することが好ましい。
電荷輸送層は、電荷輸送物質と、樹脂と、を含有することが好ましい。
単層型感光層は、電荷発生物質、電荷輸送物質、樹脂及び溶剤を含有する感光層用塗布液を調製し、この塗膜を下引き層上に形成し、乾燥させることで形成することができる。電荷発生物質、電荷輸送物質、樹脂としては、上記「(1)積層型感光層」における材料の例示と同様である。
本発明において、感光層の上に、保護層を設けてもよい。保護層を設けることで、耐久性を向上することができる。
導電性粒子としては、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化スズ、酸化インジウムなどの金属酸化物の粒子が挙げられる。
電荷輸送物質としては、多環芳香族化合物、複素環化合物、ヒドラゾン化合物、スチリル化合物、エナミン化合物、ベンジジン化合物、トリアリールアミン化合物や、これらの物質から誘導される基を有する樹脂などが挙げられる。これらの中でも、トリアリールアミン化合物、ベンジジン化合物が好ましい。
樹脂としては、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂、フェノキシ樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリスチレン樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、エポキシ樹脂などが挙げられる。中でも、ポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂が好ましい。
本発明の電子写真感光体は、該電子写真感光体に接触させるクリーニング手段(クリーニングブレード)の挙動をより安定化させる目的で、電子写真感光体の表面層に凹部または凸部を設けることや、表面層を研磨し粗さを付与することができる。
凸部を形成する場合は、凸部に対応した凹部を有するモールドを電子写真感光体の表面に圧接し、形状転写を行うことにより、電子写真感光体の表面に凸部を形成することができる。
本発明のプロセスカートリッジは、これまで述べてきた電子写真感光体と、帯電手段、現像手段、転写手段及びクリーニング手段からなる群より選択される少なくとも1つの手段とを一体に支持し、電子写真装置本体に着脱自在であることを特徴とする。
1は円筒状の電子写真感光体であり、軸2を中心に矢印方向に所定の周速度で回転駆動される。電子写真感光体1の表面は、帯電手段3により、正又は負の所定電位に帯電される。尚、図においては、ローラー型帯電部材によるローラー帯電方式を示しているが、その他の帯電方式を採用してもよい。ローラー帯電方式の場合、ローラー型帯電部材に印加する電圧を直流電圧のみにしたDC帯電方式と、直流電圧に交流電圧を重畳したAC/DC帯電方式があるが、装置コスト削減、装置小型化などの観点からはDC帯電方式が好ましい。帯電された電子写真感光体1の表面には、露光手段(不図示)から露光光4が照射され、目的の画像情報に対応した静電潜像が形成される。電子写真感光体1の表面に形成された静電潜像は、現像手段5内に収容されたトナーで現像され、電子写真感光体1の表面にはトナー像が形成される。電子写真感光体1の表面に形成されたトナー像は、転写手段6により、転写材7に転写される。トナー像が転写された転写材7は、定着手段8へ搬送され、トナー像の定着処理を受け、電子写真装置の外へプリントアウトされる。電子写真装置は、転写後の電子写真感光体1の表面に残ったトナーなどの付着物を除去するための、クリーニング手段9を有していてもよい。また、クリーニング手段を別途設けず、上記付着物を現像手段などで除去する、所謂、クリーナーレスシステムを用いてもよい。電子写真装置は、電子写真感光体1の表面を、前露光手段(不図示)からの前露光光10により除電処理する除電機構を有していてもよい。また、本発明のプロセスカートリッジ11を電子写真装置本体に着脱するために、レールなどの案内手段12を設けてもよい。
以下、実施例及び比較例を用いて本発明を更に詳細に説明する。本発明は、その要旨を超えない限り、下記の実施例によって何ら限定されるものではない。尚、以下の実施例の記載において、「部」とあるのは特に断りのない限り質量基準である。
<表面処理されたZnO(A)の製造例>
酸化亜鉛粒子(比表面積:30m2/g)100部をトルエン500部と撹拌混合した。これにシランカップリング剤(化合物名:N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、商品名:KBM602、信越化学工業(株)製)0.8部を添加し、6時間攪拌した。その後、トルエンを減圧留去して、6時間130℃で乾燥(加熱乾燥)させることによって、表面処理された酸化亜鉛粒子ZnO(A)を得た。
酸化亜鉛粒子(比表面積:19m2/g)100部をトルエン500部と撹拌混合した。これにシランカップリング剤(化合物名:N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、商品名:KBM602、信越化学工業(株)製)0.8部を添加し、6時間攪拌した。その後、トルエンを減圧留去して、6時間130℃で乾燥(加熱乾燥)させることによって、表面処理された酸化亜鉛粒子ZnO(B)を得た。
酸化亜鉛粒子(比表面積:55m2/g)100部をトルエン500部と撹拌混合した。これにシランカップリング剤(化合物名:N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、商品名:KBM602、信越化学工業(株)製)0.8部を添加し、6時間攪拌した。その後、トルエンを減圧留去して、6時間130℃で乾燥(加熱乾燥)させることによって、表面処理された酸化亜鉛粒子ZnO(C)を得た。
酸化亜鉛粒子(比表面積:15m2/g)100部をトルエン500部と撹拌混合した。これにシランカップリング剤(化合物名:N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、商品名:KBM602、信越化学工業(株)製)0.8部を添加し、6時間攪拌した。その後、トルエンを減圧留去して、6時間130℃で乾燥(加熱乾燥)させることによって、表面処理された酸化亜鉛粒子ZnO(D)を得た。
酸化亜鉛粒子(比表面積:28m2/g)100部をトルエン500部と撹拌混合した。これにシランカップリング剤(化合物名:N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、商品名:KBM602、信越化学工業(株)製)0.8部を添加し、6時間攪拌した。その後、トルエンを減圧留去して、6時間130℃で乾燥(加熱乾燥)させることによって、表面処理された酸化亜鉛粒子ZnO(E)を得た。
酸化亜鉛粒子(比表面積:21m2/g)100部をトルエン500部と撹拌混合した。これにシランカップリング剤(化合物名:N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、商品名:KBM602、信越化学工業(株)製)0.8部を添加し、6時間攪拌した。その後、トルエンを減圧留去して、6時間130℃で乾燥(加熱乾燥)させることによって、表面処理された酸化亜鉛粒子ZnO(F)を得た。
酸化亜鉛粒子(比表面積:26m2/g)100部をトルエン500部と撹拌混合した。これにシランカップリング剤(化合物名:N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、商品名:KBM602、信越化学工業(株)製)0.8部を添加し、6時間攪拌した。その後、トルエンを減圧留去して、6時間130℃で乾燥(加熱乾燥)させることによって、表面処理された酸化亜鉛粒子ZnO(G)を得た。
酸化亜鉛粒子(比表面積:23m2/g)100部をトルエン500部と撹拌混合した。これにシランカップリング剤(化合物名:N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、商品名:KBM602、信越化学工業(株)製)0.8部を添加し、6時間攪拌した。その後、トルエンを減圧留去して、6時間130℃で乾燥(加熱乾燥)させることによって、表面処理された酸化亜鉛粒子ZnO(H)を得た。
酸化亜鉛粒子(比表面積:7.5m2/g)100部をトルエン500部と撹拌混合した。これにシランカップリング剤(化合物名:N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、商品名:KBM602、信越化学工業(株)製)0.8部を添加し、6時間攪拌した。その後、トルエンを減圧留去して、6時間130℃で乾燥(加熱乾燥)させることによって、表面処理された酸化亜鉛粒子ZnO(I)を得た。
酸化亜鉛粒子(比表面積:32m2/g)100部をトルエン500部と撹拌混合した。これにシランカップリング剤(化合物名:N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、商品名:KBM602、信越化学工業(株)製)0.8部を添加し、6時間攪拌した。その後、トルエンを減圧留去して、6時間130℃で乾燥(加熱乾燥)させることによって、表面処理された酸化亜鉛粒子ZnO(J)を得た。
酸化亜鉛粒子(比表面積:18m2/g)100部をトルエン500部と撹拌混合した。これにシランカップリング剤(化合物名:N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、商品名:KBM602、信越化学工業(株)製)0.8部を添加し、6時間攪拌した。その後、トルエンを減圧留去して、6時間130℃で乾燥(加熱乾燥)させることによって、表面処理された酸化亜鉛粒子ZnO(K)を得た。
酸化亜鉛粒子(比表面積:35m2/g)100部をトルエン500gと撹拌混合した。これにシランカップリング剤(化合物名:N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルジメトキシシラン、商品名:KBM602、信越化学工業(株)製)0.5部を添加し、6時間撹拌した。その後、トルエンを減圧留去して、6時間130℃で乾燥(加熱乾燥)させることによって、表面処理された酸化亜鉛粒子ZnO(L)を得た。
酸化亜鉛粒子(比表面積:17m2/g)100部をトルエン500gと撹拌混合した。これにシランカップリング剤(化合物名:N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルジメトキシシラン、商品名:KBM602、信越化学工業(株)製)1.3部を添加し、6時間撹拌した。その後、トルエンを減圧留去して、6時間130℃で乾燥(加熱乾燥)させることによって、表面処理された酸化亜鉛粒子ZnO(M)を得た。
酸化亜鉛粒子(比表面積:27m2/g)100部をトルエン500gと撹拌混合した。これにシランカップリング剤(化合物名:N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルジメトキシシラン、商品名:KBM602、信越化学工業(株)製)1.3部を添加し、6時間撹拌した。その後、トルエンを減圧留去して、6時間130℃で乾燥(加熱乾燥)させることによって、表面処理された酸化亜鉛粒子ZnO(N)を得た。
酸化亜鉛粒子(比表面積:20m2/g)100部をトルエン500gと撹拌混合した。これにシランカップリング剤(化合物名:N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルジメトキシシラン、商品名:KBM602、信越化学工業(株)製)0.8部を添加し、6時間撹拌した。その後、トルエンを減圧留去して、6時間130℃で乾燥(加熱乾燥)させることによって、表面処理された酸化亜鉛粒子ZnO(O)を得た。
表面処理された酸化亜鉛粒子ZnO(A)を、温度23℃、湿度50%RHに設定した恒温槽中に100日間暴露放置し、加湿処理された酸化亜鉛粒子ZnO(P)を得た。
表面処理された酸化亜鉛粒子ZnO(B)を、温度23℃、湿度50%RHに設定した恒温槽中に100日間暴露放置し、加湿処理された酸化亜鉛粒子ZnO(Q)を得た。
表面処理された酸化亜鉛粒子ZnO(A)を、温度50℃、湿度95%RHに設定した恒温槽中に7日間暴露放置し、加湿処理された酸化亜鉛粒子ZnO(R)を得た。
表面処理された酸化亜鉛粒子ZnO(B)を、温度50℃、湿度95%RHに設定した恒温槽中に7日間暴露放置し、加湿処理された酸化亜鉛粒子ZnO(S)を得た。
支持体(導電性支持体)として、長さ357.5mm、厚さ0.7mm、外径30mmのアルミニウムシリンダーを用意した。用意したアルミニウムシリンダーを、旋盤を用いて表面の切削加工を行った。
切削条件として、R0.1のバイトを用い、主軸回転数=10000rpm、バイトの送り速度を0.03〜0.06mm/rpmの範囲で連続的に変化させて加工した。
この下引き層用塗布液を上記支持体上に浸漬塗布して塗膜を形成し、この塗膜を40分間160℃で乾燥(加熱乾燥)させて、膜厚が30μmの下引き層を形成した。
この電荷発生層用塗布液を前記下引き層上に浸漬塗布し、得られた塗膜を15分間80℃で乾燥させることによって、膜厚0.19μmの電荷発生層を形成した。
この電荷輸送層用塗布液を前記電荷発生層上に浸漬塗布して塗膜を形成し、得られた塗膜を30分間100℃で乾燥させることによって、膜厚18μmの電荷輸送層を形成した。
その後、下記式(F)で示される正孔輸送性化合物52.0部、下記式(G)で示される化合物(アロニックスM−315、東亞合成(株)製)16.0部、下記式(H)で示される化合物(シグマ−アルドリッチ製)2.0部、シロキサン変性アクリル化合物0.75部(BYK−3550、ビックケミー・ジャパン(株)製)、1,1,2,2,3,3,4−ヘプタフルオロシクロペンタン35部及び1−プロパノール15部を前記分散液に加え、ポリフロンフィルター(商品名:PF−040、アドバンテック東洋(株)製)で濾過を行い、保護層用塗布液を調製した。
具体的には、概ね図5に示す構成の圧接形状転写加工装置に、図4に示すモールドを設置し、作製した凹部形成前の電子写真感光体に対して表面加工を行った。図4は、実施例および比較例で用いたモールドを示す図である。図4(a)はモールドの概略を示す上面図、図4(b)はモールドの凸部の電子写真感光体の軸方向の概略断面図(図4(a)のB−B断面における断面図)である。図4(c)はモールドの凸部の電子写真感光体の周方向の断面図(図4(a)のC−C断面の断面図)である。図4に示されるモールドは、最大幅(モールド上の凸部を上から見たときの電子写真感光体の軸方向の最大幅のこと。)X:50μm、最大長さ(モールド上の凸部を上から見たときの電子写真感光体の周方向の最大長さのこと。)Y:75μm、面積率56%、高さH:4μmの凸形状である。なお、面積率とは、モールドを上から見たときに表面全体に占める凸部の面積の比率である。加工時には、電子写真感光体の表面の温度が120℃になるように電子写真感光体およびモールドの温度を制御した。そして、7.0MPaの圧力で電子写真感光体と加圧部材をモールドに押し付けながら、電子写真感光体を周方向に回転させて、電子写真感光体の表面層(周面)の全面に凹部を形成した。
以上のようにして、実施例1の電子写真感光体を作製した。
(帯電横スジおよび黒点の評価)
電子写真感光体の帯電横スジおよび黒点の評価は以下のように行った。
評価は温度15℃/湿度10%RHの環境下にて行った。
評価装置として、キヤノン(株)製の複写機(商品名:iR−ADVC5250)の帯電器を、帯電ローラーを用いた直流帯電方式に改造して用いた。そして、電子写真感光体の初期暗部電位(Vd0)が−900[V]、初期明部電位(Vl0)が−200[V]になるように、帯電ローラーに印加する直流電圧および露光光量の条件を設定した。
感光体ドラムをプロセスカートリッジに装着し、これを上記評価装置に装着した後、画像比率3%の画像をA4縦サイズ紙にて200000枚出力した。
200000枚の画像出力後、電子写真感光体の暗部電位をVdが−900[V]、明部電位(Vl)を−200[V]に調整した後、1ドット桂馬パターンのハーフトーン画像を出力した。
ハーフトーン画像の濃度は、分光濃度計(商品名:X−Rite504/508、X−Rite(株)製)を用いて、濃度が0.100になるように調整した。出力したハーフトーン画像に対して、目視で評価を行った。
A:帯電横スジが全くない
B:帯電横スジが僅かに観察されるが、実用上問題ないレベル
C:実用上問題となるレベルの帯電横スジが観察される
200000枚の画像出力後、電子写真感光体の暗部電位をVdが−900[V]に調整した後、ベタ白画像を出力した。
出力したベタ白画像に対して、目視で評価を行った。
A:黒点が全くない
B:黒点僅かに観察されるが、実用上問題ないレベル
C:実用上問題となるレベルの黒点が観察される
本発明においては、下引き層中の酸化亜鉛粒子の粒径と個数に関する情報は、FIB−SEM(SII/Zeiss製 NVision40)のSlice&Viewモードを用いて、以下のようにして得た。
実施例1において、酸化亜鉛粒子ZnO(A)の使用量を12部から2部に変更し、酸化亜鉛粒子ZnO(B)の使用量を69部から79部に変更した。それ以外は、実施例1と同様にして、実施例2の下引き層用塗布液を調製した。
実施例2の下引き層用塗布液を用いて下引き層を支持体上に形成した以外は、実施例1と同様にして、実施例2の電子写真感光体を製造し、帯電横スジおよび黒点の評価、ならびに下引き層の構成物の評価を行った。
実施例1において、酸化亜鉛粒子ZnO(A)の使用量を12部から4部に変更し、酸化亜鉛粒子ZnO(B)の使用量を69部から77部に変更した。それ以外は、実施例1と同様にして、実施例3の下引き層用塗布液を調製した。
実施例3の下引き層用塗布液を用いて下引き層を支持体上に形成した以外は、実施例1と同様にして、実施例3の電子写真感光体を製造し、帯電横スジおよび黒点の評価、ならびに下引き層の構成物の評価を行った。
実施例1において、酸化亜鉛粒子ZnO(A)の使用量を12部から20部に変更し、酸化亜鉛粒子ZnO(B)の使用量を69部から61部に変更した。それ以外は、実施例1と同様にして、実施例4の下引き層用塗布液を調製した。
実施例4の下引き層用塗布液を用いて下引き層を支持体上に形成した以外は、実施例1と同様にして、実施例4の電子写真感光体を製造し、帯電横スジおよび黒点の評価、ならびに下引き層の構成物の評価を行った。
実施例1において、酸化亜鉛粒子ZnO(A)の使用量を12部から24部に変更し、酸化亜鉛粒子ZnO(B)の使用量を69部から57部に変更した。それ以外は、実施例1と同様にして、実施例5の下引き層用塗布液を調製した。
実施例5の下引き層用塗布液を用いて下引き層を支持体上に形成した以外は、実施例1と同様にして、実施例5の電子写真感光体を製造し、帯電横スジおよび黒点の評価、ならびに下引き層の構成物の評価を行った。
実施例1において、酸化亜鉛粒子ZnO(A)の使用量を12部から10部に変更し、酸化亜鉛粒子ZnO(B)の使用量を69部から63部に変更した。さらに、ZnO(C)4部、ZnO(D)4部を加え、下引き層用塗布液を調製した。それ以外は、実施例1と同様にして、実施例6の下引き層用塗布液を調製した。
実施例6の下引き層用塗布液を用いて下引き層を支持体上に形成した以外は、実施例1と同様にして、実施例6の電子写真感光体を製造し、帯電横スジおよび黒点の評価、ならびに下引き層の構成物の評価を行った。
実施例6において、酸化亜鉛粒子ZnO(A)の使用量を10部から8部に変更し、酸化亜鉛粒子ZnO(B)の使用量を63部から45部に変更した。さらに、ZnO(C)の使用量を4部から6部に変更し、ZnO(D)の使用量を4部から22部に変更した。それ以外は、実施例6と同様にして、実施例7の下引き層用塗布液を調製した。
実施例7の下引き層用塗布液を用いて下引き層を支持体上に形成した以外は、実施例6と同様にして、実施例7の電子写真感光体を製造し、帯電横スジおよび黒点の評価、ならびに下引き層の構成物の評価を行った。
実施例1において、酸化亜鉛粒子ZnO(A)の代わりに酸化亜鉛粒子ZnO(J)、酸化亜鉛粒子ZnO(B)の代わりに酸化亜鉛粒子ZnO(K)を使用して、下引き層用塗布液を調製した。それ以外は、実施例1と同様にして、実施例8の下引き層用塗布液を調製した。
実施例8の下引き層用塗布液を用いて下引き層を支持体上に形成した以外は、実施例1と同様にして、実施例8の電子写真感光体を製造し、帯電横スジおよび黒点の評価、ならびに下引き層の構成物の評価を行った。
実施例1において、ブチラール樹脂(商品名:BM−1、積水化学工業(株)製)の使用量を15部から20部に変更した。また、ブロック化イソシアネート(商品名:スミジュール3175、住友バイエルウレタン社製、不揮発成分75%)の使用量を20部から27部に変更した。それ以外は、実施例1と同様にして、実施例9の下引き層用塗布液を調製した。
実施例9の下引き層用塗布液を用いて下引き層を支持体上に形成した以外は、実施例1と同様にして、実施例9の電子写真感光体を製造し、帯電横スジおよび黒点の評価、ならびに下引き層の構成物の評価を行った。
実施例1において、ブチラール樹脂(商品名:BM−1、積水化学工業(株)製)の使用量を15部から11.5部に変更した。また、ブロック化イソシアネート(商品名:スミジュール3175、住友バイエルウレタン社製、不揮発成分75%)の使用量を20部から15.5部に変更した。それ以外は、実施例1と同様にして、実施例10の下引き層用塗布液を調製した。
実施例10の下引き層用塗布液を用いて下引き層を支持体上に形成した以外は、実施例1と同様にして、実施例10の電子写真感光体を製造し、帯電横スジおよび黒点の評価、ならびに下引き層の構成物の評価を行った。
実施例1において、酸化亜鉛粒子としてZnO(A)、ZnO(B)を使用せずに、ZnO(E)を12部、ZnO(F)69部を使用して、下引き層用塗布液を調製した。それ以外は、実施例1と同様にして、実施例11の下引き層用塗布液を調製した。
実施例11の下引き層用塗布液を用いて下引き層を支持体上に形成した以外は、実施例1と同様にして、実施例11の電子写真感光体を製造し、帯電横スジおよび黒点の評価、ならびに下引き層の構成物の評価を行った。
実施例1において、酸化亜鉛粒子ZnO(A)の代わりにシランカップリング処理をしていない酸化亜鉛粒子ZnO(A2)(比表面積:30m2/g)、酸化亜鉛粒子ZnO(B)の代わりにシランカップリング処理をしていない酸化亜鉛粒子ZnO(B2)(比表面積:19m2/g)を使用して、下引き層用塗布液を調製した。それ以外は、実施例1と同様にして、実施例12の下引き層用塗布液を調製した。
実施例12の下引き層用塗布液を用いて下引き層を支持体上に形成した以外は、実施例1と同様にして、実施例12の電子写真感光体を製造し、帯電横スジおよび黒点の評価、ならびに下引き層の構成物の評価を行った。
実施例1において、構造式(1)で示される化合物(ベンゾフェノン誘導体)(東京化成工業(株)製)を使用せずに下引き層用塗布液を調製した。
それ以外は、実施例1と同様にして、実施例13の下引き層用塗布液を調製した。
実施例13の下引き層用塗布液を用いて下引き層を支持体上に形成した以外は、実施例1と同様にして、実施例13の電子写真感光体を製造し、帯電横スジおよび黒点の評価、ならびに下引き層の構成物の評価を行った。
実施例12において、構造式(1)で示される化合物(ベンゾフェノン誘導体)(東京化成工業(株)製)を使用せずに下引き層用塗布液を調製した。
それ以外は、実施例12と同様にして、実施例14の下引き層用塗布液を調製した。
実施例14の下引き層用塗布液を用いて下引き層を支持体上に形成した以外は、実施例12と同様にして、実施例14の電子写真感光体を製造し、帯電横スジおよび黒点の評価、ならびに下引き層の構成物の評価を行った。
ブチラール樹脂(商品名:BM−1、積水化学工業(株)製)20部およびブロック化イソシアネート(商品名:スミジュール3175、住友バイエルウレタン社製、不揮発成分75%)27部を、メチルエチルケトン65部および1−ブタノール65部の混合溶剤に溶解させることによって、溶液を得た。この溶液に、酸化亜鉛粒子ZnO(E)3部、酸化亜鉛粒子ZnO(F)52部、酸化亜鉛粒子ZnO(C)1部、酸化亜鉛粒子ZnO(D)25部を加え、これを直径0.8mmのガラスビーズを用いたサンドミル装置に入れ、23±3℃雰囲気下で3時間分散処理した。
分散処理後、シリコーンオイル(商品名:SH28PA、東レダウコーニングシリコーン社製)0.01部、架橋ポリメタクリル酸メチル(PMMA)粒子(商品名:TECHPOLYMERSSX−102、積水化成品工業(株)製、平均一次粒径:2.5μm)を5.6部加えて攪拌することによって、実施例15の下引き層用塗布液を調製した。
実施例15の下引き層用塗布液を用いて支持体上に下引き層を形成した以外は、実施例1と同様にして、実施例15の電子写真感光体を製造し、帯電横スジおよび黒点の評価、ならびに下引き層の構成物の評価を行った。
実施例1において、酸化亜鉛粒子ZnO(A)の使用量を12部から24部に変更し、酸化亜鉛粒子ZnO(B)の使用量を69部から57部に変更した。また、ブチラール樹脂(商品名:BM−1、積水化学工業(株)製)の使用量を15部から11.5部に変更し、ブロック化イソシアネート(商品名:スミジュール3175、住友バイエルンウレタン社製、不揮発成分75%)の使用量を20部から15.5部に変更した。それ以外は、実施例1と同様にして、実施例16の下引き層用塗布液を調製した。
実施例16の下引き層用塗布液を用いて下引き層を支持体上に形成した以外は、実施例1と同様にして、実施例16の電子写真感光体を製造し、帯電横スジおよび黒点の評価、ならびに下引き層の構成物の評価を行った。
実施例1において、下引き層の膜厚を30μmから18μmに変更し、その他は実施例1と同様に電荷輸送層の形成までを行った。
この液に、四フッ化エチレン樹脂粉体(商品名:ルブロンL−2、ダイキン工業(株)製)30部を加え、この液を高圧分散機(商品名:マイクロフルイダイザーM−110EH、米Microfluidics(株)製)に通し、分散液を得た。その後、構造式(F)で示される正孔輸送性化合物70部、および、1,1,2,2,3,3,4−ヘプタフルオロシクロペンタン30部及び1−プロパノール30部を前記分散液に加え、ポリフロンフィルター(商品名:PF−040、アドバンテック東洋(株)製)で濾過を行い、保護層用塗布液を調製した。
この保護層用塗布液を上記電荷輸送層上に浸漬塗布し、得られた塗膜を5分間50℃で乾燥させた。乾燥後、窒素雰囲気下にて、加速電圧70kV、吸収線量5000Gyの条件で1.6秒間電子線を塗膜に照射した。その後、窒素雰囲気下にて、塗膜の温度が120℃になる条件で1時間加熱処理を行い、膜厚5μmである保護層を形成した。
研磨シートの送りスピード;400mm/min
電子写真感光体の回転数;450rpm
電子写真感光体のバックアップローラーへの押し込み;3.5mm
研磨シートと電子写真感光体の回転方向;ウィズ
バックアップローラー;外径100mm、アスカーC硬度25
研磨装置に装着する研磨シート101は、理研コランダム株式会社製のGC3000とGC2000に用いられている研磨砥粒を混合して作製した。
GC3000(研磨シート表面粗さRa0.83μm)
GC2000(研磨シート表面粗さRa1.45μm)
研磨シート101(研磨シート表面粗さRa1.12μm)
研磨シート101を用いた研磨の時間は20秒間とした。
製造した電子写真感光体に対して、実施例1と同様にして、評価を行った。
実施例1において、下引層用塗布液の形成方法を以下のように変更した。
ブチラール樹脂(商品名:BM−1、積水化学工業(株)製)15部およびブロック化イソシアネート(商品名:デュラネートTPA−B80E、不揮発分80質量%、旭化成ケミカルズ(株)製)15部を、メチルエチルケトン65部および1−ブタノール65部の混合溶剤に溶解させることによって、溶液を得た。この溶液に、上記表面処理された酸化亜鉛粒子ZnO(L)10部、上記表面処理された酸化亜鉛粒子ZnO(M)71部、下記式(1)で示される化合物(ベンゾフェノン誘導体)0.4部(東京化成工業(株)製)を加え、これを直径0.8mmのガラスビーズを用いたサンドミル装置に入れ、23±3℃雰囲気下で3時間分散処理した。
この下引き層用塗布液を上記支持体上に浸漬塗布して塗膜を形成し、この塗膜を40分間160℃で乾燥(加熱乾燥)させて、膜厚が30μmの下引き層を形成した。
それ以外は実施例1と同様にして、実施例18の電子写真感光体を製造し、帯電横スジおよび黒点の評価、ならびに下引き層の構成物の評価を行った。
実施例18において、酸化亜鉛粒子ZnO(L)10部を酸化亜鉛粒子ZnO(N)10部に変更し、酸化亜鉛粒子ZnO(M)71部を酸化亜鉛粒子ZnO(O)71部に変更した。それ以外は、実施例18と同様にして、実施例19の下引き層用塗布液を調製した。
実施例19の下引き層用塗布液を用いて下引き層を支持体上に形成した以外は、実施例18と同様にして、実施例19の電子写真感光体を製造し、帯電横スジおよび黒点の評価、ならびに下引き層の構成物の評価を行った。
実施例18において、酸化亜鉛粒子ZnO(L)10部を酸化亜鉛粒子ZnO(P)6部に変更し、酸化亜鉛粒子ZnO(M)71部を酸化亜鉛粒子ZnO(Q)75部に変更した。それ以外は、実施例18と同様にして、実施例20の下引き層用塗布液を調製した。
実施例20の下引き層用塗布液を用いて下引き層を支持体上に形成した以外は、実施例18と同様にして、実施例20の電子写真感光体を製造し、帯電横スジおよび黒点の評価、ならびに下引き層の構成物の評価を行った。
実施例18において、酸化亜鉛粒子ZnO(L)10部を酸化亜鉛粒子ZnO(R)6部に変更し、酸化亜鉛粒子ZnO(M)71部を酸化亜鉛粒子ZnO(S)75に変更した。それ以外は、実施例18と同様にして、実施例21の下引き層用塗布液を調製した。
実施例21の下引き層用塗布液を用いて下引き層を支持体上に形成した以外は、実施例18と同様にして、実施例21の電子写真感光体を製造し、帯電横スジおよび黒点の評価、ならびに下引き層の構成物の評価を行った。
実施例1において、酸化亜鉛粒子ZnO(A)の使用量を12部から1部に変更し、酸化亜鉛粒子ZnO(B)の使用量を69部から80部に変更した。それ以外は、実施例1と同様にして、比較例1の下引き層用塗布液を調製した。
比較例1の下引き層用塗布液を用いて下引き層を支持体上に形成した以外は、実施例1と同様にして、比較例1の電子写真感光体を製造し、帯電横スジおよび黒点の評価、ならびに下引き層の構成物の評価を行った。
実施例1において、酸化亜鉛粒子ZnO(A)の使用量を12部から28部に変更し、酸化亜鉛粒子ZnO(B)の使用量を69部から53部に変更した。それ以外は、実施例1と同様にして、比較例2の下引き層用塗布液を調製した。
比較例2の下引き層用塗布液を用いて下引き層を支持体上に形成した以外は、実施例1と同様にして、比較例2の電子写真感光体を製造し、帯電横スジおよび黒点の評価、ならびに下引き層の構成物の評価を行った。
実施例6において、酸化亜鉛粒子ZnO(A)の使用量を10部から7部に変更し、酸化亜鉛粒子ZnO(B)の使用量を63部から43部に変更した。さらに、ZnO(C)の使用量を4部から6部に変更し、ZnO(D)の使用量を4部から25部に変更して、下引き層用塗布液を調製した。それ以外は、実施例6と同様にして、比較例3の下引き層用塗布液を調製した。
比較例3の下引き層用塗布液を用いて下引き層を支持体上に形成した以外は、実施例6と同様にして、比較例3の電子写真感光体を製造し、帯電横スジおよび黒点の評価、ならびに下引き層の構成物の評価を行った。
実施例1において、ブチラール樹脂(商品名:BM−1、積水化学工業(株)製)の使用量を15部から22部に変更した。また、ブロック化イソシアネート(商品名:スミジュール3175、住友バイエルンウレタン社製、不揮発成分75%)の使用量を20部から29部に変更した。それ以外は、実施例1と同様にして、比較例4の下引き層用塗布液を調製した。
比較例4の下引き層用塗布液を用いて下引き層を支持体上に形成した以外は、実施例1と同様にして、比較例4の電子写真感光体を製造し、帯電横スジおよび黒点の評価、ならびに下引き層の構成物の評価を行った。
実施例1において、ブチラール樹脂(商品名:BM−1、積水化学工業(株)製)の使用量を15部から10部に変更した。また、ブロック化イソシアネート(商品名:スミジュール3175、住友バイエルンウレタン社製、不揮発成分75%)の使用量を20部から14部に変更した。それ以外は、実施例1と同様にして、比較例5の下引き層用塗布液を調製した。
比較例5の下引き層用塗布液を用いて下引き層を支持体上に形成した以外は、実施例1と同様にして、比較例5の電子写真感光体を製造し、帯電横スジおよび黒点の評価、ならびに下引き層の構成物の評価を行った。
実施例1において、酸化亜鉛粒子としてZnO(A)、ZnO(B)を使用せずに、ZnO(G)を12部、ZnO(H)69部を使用して、下引き層用塗布液を調製した。それ以外は、実施例1と同様にして、比較例6の下引き層用塗布液を調製した。
比較例6の下引き層用塗布液を用いて下引き層を支持体上に形成した以外は、実施例1と同様にして、比較例6の電子写真感光体を製造し、帯電横スジおよび黒点の評価、ならびに下引き層の構成物の評価を行った。
実施例1において、酸化亜鉛粒子としてZnO(A)を使用せずに、ZnO(B)を69部から72部に変更した。さらに、ZnO(I)を9部加えて、下引き層用塗布液を調製した。それ以外は、実施例1と同様にして、比較例7の下引き層用塗布液を調製した。
比較例7の下引き層用塗布液を用いて下引き層を支持体上に形成した以外は、実施例1と同様にして、比較例7の電子写真感光体を製造し、帯電横スジおよび黒点の評価、ならびに下引き層の構成物の評価を行った。
実施例1〜21および、比較例1〜7について、下引き層の構成物の評価および、帯電横スジ・黒点の評価の結果を、表1に示す。
1−2 下引き層
1−3 感光層
1 電子写真感光体
2 軸
3 帯電手段
4 露光光
5 現像手段
6 転写手段
7 転写材
8 定着手段
9 クリーニング手段
10 前露光光
11 プロセスカートリッジ
12 案内手段
101 研磨シート
102a ガイドローラー
102b ガイドローラー
103 バックアップローラー
104 被処理体(研磨を行う前の電子写真感光体)
105 巻き取り手段
106 中空の軸
5−1 被処理体(加工を行う前の電子写真感光体)
5−2 モールド型
5−3 加圧部材
5−4 支持部材
Claims (10)
- 支持体、下引き層、および、感光層をこの順に有する電子写真感光体において、
該下引き層が、
結着樹脂、
粒径が20nm以上40nm以下の範囲にある酸化亜鉛粒子(P1)、および、
粒径が45nm以上65nm以下の範囲にある酸化亜鉛粒子(P2)
を含有し、
該下引き層中の全酸化亜鉛粒子の含有量の合計が、該下引き層中の該結着樹脂に対して、200質量%以上350質量%以下であり、
該下引き層中の該酸化亜鉛粒子(P2)および該酸化亜鉛粒子(P1)の含有量の合計が、該下引き層中の酸化亜鉛粒子の全含有量に対して、50個数%以上100個数%以下であり、
該下引き層中の該酸化亜鉛粒子(P1)の含有量が、該下引き層中の該酸化亜鉛粒子(P2)および該酸化亜鉛粒子(P1)の含有量の合計に対して、5個数%以上60個数%以下であり、
該下引き層における該酸化亜鉛粒子(P2)の粒径の最頻値と、該酸化亜鉛粒子(P1)の粒径の最頻値との差が、10nm以上である
ことを特徴とする電子写真感光体。 - 前記下引き層中の前記酸化亜鉛粒子(P1)の含有量が、前記下引き層中の前記酸化亜鉛粒子(P2)および前記酸化亜鉛粒子(P1)の含有量の合計に対して、10個数%以上50個数%以下である請求項1に記載の電子写真感光体。
- 前記下引き層中の前記酸化亜鉛粒子(P2)および前記酸化亜鉛粒子(P1)の含有量の合計が、前記下引き層中の酸化亜鉛粒子の全含有量に対して、75個数%以上100個数%以下である請求項1又は2に記載の電子写真感光体。
- 前記下引き層中の前記酸化亜鉛粒子(P2)および前記酸化亜鉛粒子(P1)が、どちらも、アミノ基を有するシランカップリング剤で処理されている請求項1〜3のいずれか1項に記載の電子写真感光体。
- 前記下引き層が、ベンゾフェノン誘導体を含有する請求項1〜4のいずれか1項に記載の電子写真感光体。
- 請求項1〜5のいずれか1項に記載の電子写真感光体と、帯電手段、現像手段、転写手段およびクリーニング手段からなる群より選択される少なくとも1つの手段とを一体に支持し、電子写真装置本体に着脱自在であることを特徴とするプロセスカートリッジ。
- 前記帯電手段が帯電部材を有し、該帯電部材および前記電子写真感光体が接触している請求項6に記載のプロセスカートリッジ。
- 請求項1〜5のいずれか1項に記載の電子写真感光体、ならびに、帯電手段、露光手段、現像手段および転写手段を有することを特徴とする電子写真装置。
- 前記帯電手段が帯電部材を有し、該帯電部材および前記電子写真感光体が接触している請求項8に記載の電子写真装置。
- 前記電子写真装置が、前記帯電部材に直流電圧のみの電圧を印加する電源を有する請求項9に記載の電子写真装置。
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