JP2019066256A - 物理量センサー、慣性計測装置、移動体測位装置、携帯型電子機器、電子機器および移動体 - Google Patents

物理量センサー、慣性計測装置、移動体測位装置、携帯型電子機器、電子機器および移動体 Download PDF

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Abstract

【課題】基板に配置された電極や配線がダメージを受け難く、特性劣化が生じ難い物理量センサー、慣性計測装置、移動体測位装置、携帯型電子機器、電子機器および移動体を提供する。【解決手段】本発明の物理量センサーは、基板と、前記基板と重なるように配置されている素子部と、前記基板に、前記素子部と対向するように配置されている導体パターンと、前記基板と前記素子部とが重なる方向からの平面視で、前記導体パターンの前記素子部から露出する露出部の少なくとも一部を覆う保護膜と、を含んでいる。【選択図】図1

Description

本発明は、物理量センサー、慣性計測装置、移動体測位装置、携帯型電子機器、電子機器および移動体に関するものである。
特許文献1には、基板と、基板に固定されている固定櫛歯電極と、基板に対して変位可能であり固定電極指と対向して配置されている可動櫛歯電極と、を有し、固定櫛歯電極と可動櫛歯電極との間の静電容量の変化に基づいて加速度を検出する加速度センサーが記載されている。なお、固定櫛歯電極および可動櫛歯電極は、例えば、基板に接合されているシリコン基板をドライエッチングによってパターニングすることで形成することができる。
また、特許文献2には、基板と、基板に対してシーソー揺動可能な可動電極と、基板に設けられ、可動電極と対向して配置されている固定電極と、を有し、可動電極と固定電極との間の静電容量の変化に基づいて加速度を検出する加速度センサーが記載されている。可動電極には、複数の貫通孔が形成されており、可動電極がシーソー揺動する際の空気抵抗が低減されている。なお、可動電極は、例えば、基板に接合されているシリコン基板をドライエッチングによってパターニングすることで形成することができる。
特開2000−286430号公報 米国特許出願公開第2005/0109109号明細書
しかしながら、特許文献1に記載されているような加速度センサーにおいて、基板に配置されている電極や配線が、平面視で、固定櫛歯電極と可動櫛歯電極との間と重なっている場合や、特許文献2に記載されているような加速度センサーにおいて、基板に配置された電極や配線が、平面視で、可動電極の周囲や貫通孔と重なっている場合には、前述したドライエッチング時に電極や配線がダメージを受け、特性劣化の原因となるという問題があった。
本発明の目的は、基板に配置された導体パターン(電極、配線等)がダメージを受け難く、特性劣化が生じ難い物理量センサー、慣性計測装置、移動体測位装置、携帯型電子機器、電子機器および移動体を提供することにある。
このような目的は、下記の本発明により達成される。
本発明の物理量センサーは、基板と、
前記基板と重なるように配置されている素子部と、
前記基板に、前記素子部と対向するように配置されている導体パターンと、
前記基板と前記素子部とが重なる方向からの平面視で、前記導体パターンの前記素子部から露出する露出部の少なくとも一部を覆う保護膜と、を含むことを特徴とする。
これにより、基板に配置された導体パターン(電極、配線等)がダメージを受け難く、特性劣化が生じ難い物理量センサーとなる。
本発明の物理量センサーでは、前記素子部は、
第1質量部および第2質量部を含む可動部と、
前記基板に取り付けられている固定部と、
前記可動部と前記固定部とを接続している梁部と、を含み、
前記導体パターンは、
前記第1質量部と対向して配置されている第1固定電極と、
前記第2質量部と対向して配置されている第2固定電極と、を含むことが好ましい。
これにより、基板と素子部とが重なる方向の加速度を検出することのできる物理量センサーとなる。
本発明の物理量センサーでは、前記可動部は、貫通孔が形成されていることが好ましい。
これにより、可動部が変位する際の空気抵抗が低減され、物理量の検出感度が向上する。
本発明の物理量センサーでは、前記第1固定電極の前記第1質量部と対向している部分の少なくとも一部は、前記保護膜から露出し、
前記第2固定電極の前記第2質量部と対向している部分の少なくとも一部は、前記保護膜から露出していることが好ましい。
これにより、第1固定電極と第1質量部との間の静電容量の変動および第2固定電極と第2質量部との間の静電容量の変動を抑制することができる。
本発明の物理量センサーでは、前記導体パターンは、配線を含み、
前記配線に設けられている前記保護膜の厚さは、前記第1固定電極および前記第2固定電極のそれぞれに配置されている前記保護膜の厚さよりも厚いことが好ましい。
これにより、第1固定電極と第1質量部との間の静電容量の変動および第2固定電極と第2質量部との間の静電容量の変動を抑制することができると共に、配線がダメージを受け難くなる。
本発明の物理量センサーでは、前記素子部は、
前記基板に固定されている固定電極指と、
前記基板に対して変位可能であり前記固定電極指とギャップを介して対向配置されている可動電極指と、を含み、
前記導体パターンは、
前記固定電極指と電気的に接続されている第1配線と、
前記可動電極指と電気的に接続されている第2配線と、を含むことが好ましい。
これにより、固定電極指と可動電極指とが向き合う方向の加速度を検出することのできる物理量センサーとなる。
本発明の物理量センサーでは、前記導体パターンは、並んで配置されている第1部分および第2部分を有し、
前記第1部分および前記第2部分の少なくとも一方は、他方の側の外縁部に前記露出部を有し、
前記第1部分および前記第2部分の離間距離が50μm以下であり、
前記露出部の少なくとも一部は、前記保護膜で覆われていることが好ましい。
これにより、第1部分と第2部分との短絡を効果的に抑制することができる。
本発明の物理量センサーでは、前記導体パターンは、並んで配置されている第1部分および第2部分を含み、
前記第1部分および前記第2部分の少なくとも一方は、他方の側の外縁部に前記露出部を有し、
前記第1部分および前記第2部分の離間距離が50μmよりも大きく、
前記露出部の少なくとも一部は、前記保護膜で覆われていないことが好ましい。
これにより、保護膜を減らすことができ、保護膜の帯電による影響(例えば、第1固定電極と第1質量部との間の静電容量の変動および第2固定電極と第2質量部との間の静電容量の変動)を小さく抑えることができる。
本発明の物理量センサーでは、前記保護膜は、構成材料として酸化シリコンを含んでいることが好ましい。
これにより、保護膜の構成が簡単なものとなる。
本発明の物理量センサーでは、前記保護膜は、複数の層が積層されてなる積層体で構成されていることが好ましい。
これにより、容易に、保護膜に種々の機能(例えば、導体パターンの保護機能、基板や配線への密着機能等)を持たせることができる。
本実施形態の慣性計測装置は、本発明の物理量センサーと、
前記物理量センサーの駆動を制御する制御回路、または、前記物理量センサーの出力信号を処理する処理回路と、を含むことを特徴とする。
これにより、本発明の物理量センサーの効果を享受でき、高い信頼性を有する慣性計測装置が得られる。
本発明の移動体測位装置は、本発明の慣性計測装置と、
測位用衛星から位置情報が重畳された衛星信号を受信する受信部と、
受信した前記衛星信号に基づいて、前記受信部の位置情報を取得する取得部と、
前記慣性計測装置から出力された慣性データに基づいて、移動体の姿勢を演算する演算部と、
算出された前記姿勢に基づいて前記位置情報を補正することにより、前記移動体の位置を算出する算出部と、を含むことを特徴とする。
これにより、本発明の慣性計測装置の効果を享受でき、高い信頼性を有する移動体測位装置が得られる。
本発明の携帯型電子機器は、本発明の物理量センサーと、
前記物理量センサーが収容されているケースと、
前記ケースに収容され、前記物理量センサーからの出力データを処理する処理部と、
前記ケースに収容されている表示部と、
前記ケースの開口部を塞いでいる透光性カバーと、を含むことを特徴とする。
これにより、本発明の物理量センサーの効果を享受でき、高い信頼性を有する携帯型電子機器が得られる。
本発明の電子機器は、本発明の物理量センサーと、
前記物理量センサーから出力された検出信号に基づいて制御を行う制御部と、を含むことを特徴とする。
これにより、本発明の物理量センサーの効果を享受でき、高い信頼性を有する電子機器が得られる。
本発明の移動体は、本発明の物理量センサーと、
前記物理量センサーから出力された検出信号に基づいて制御を行う制御部と、を含むことを特徴とする。
これにより、本発明の物理量センサーの効果を享受でき、高い信頼性を有する移動体が得られる。
本発明の第1実施形態に係る物理量センサーを示す平面図である。 図1中のA−A線断面図である。 図1に示す物理量センサーに印加する電圧パターンを示す図である。 素子部の形成方法を説明する断面図である。 素子部の形成方法を説明する断面図である。 素子部の形成方法を説明する断面図である。 図1に示す物理量センサーが有する導体パターンを示す平面図である。 図1中のB−B線断面図である。 図1中のB−B線断面図である。 図1中のB−B線断面図である。 保護膜の断面図である。 保護膜の断面図である。 図1中のC−C線断面図である。 図1中のC−C線断面図である。 図1に示す物理量センサーの断面図である。 図1に示す物理量センサーの断面図である。 図1に示す物理量センサーの断面図である。 図1中のD−D線断面図である。 本発明の第2実施形態に係る物理量センサーを示す平面図である。 図19中のE−E線断面図である。 図19に示す物理量センサーが有する導体パターンを示す平面図である。 図19に示す物理量センサーが有する素子部の斜視図である。 図19に示す物理量センサーに印加する電圧パターンを示す図である。 図19に示す物理量センサーが有する導体パターンを示す平面図である。 図24中のF−F線断面図である。 本発明の第3実施形態に係る慣性計測装置の分解斜視図である。 図26に示す慣性計測装置が有する基板の斜視図である。 本発明の第4実施形態に係る移動体測位装置の全体システムを示すブロック図である。 図28に示す移動体測位装置の作用を示す図である。 本発明の第5実施形態に係る電子機器を示す斜視図である。 本発明の第6実施形態に係る電子機器を示す斜視図である。 本発明の第7実施形態に係る電子機器を示す斜視図である。 本発明の第8実施形態に係る携帯型電子機器を示す平面図である。 図33に示す携帯型電子機器の概略構成を示す機能ブロック図である。 本発明の第9実施形態に係る移動体を示す斜視図である。
以下、本発明の物理量センサー、慣性計測装置、移動体測位装置、携帯型電子機器、電子機器および移動体を添付図面に示す実施形態に基づいて詳細に説明する。
<第1実施形態>
図1は、本発明の第1実施形態に係る物理量センサーを示す平面図である。図2は、図1中のA−A線断面図である。図3は、図1に示す物理量センサーに印加する電圧パターンを示す図である。図4ないし図6は、それぞれ、素子部の形成方法を説明する断面図である。図7は、図1に示す物理量センサーが有する導体パターンを示す平面図である。図8ないし図10は、それぞれ、図1中のB−B線断面図である。図11および図12は、それぞれ、保護膜の断面図である。図13および図14は、それぞれ、図1中のC−C線断面図である。図15ないし図17は、それぞれ、図1に示す物理量センサーの断面図である。図18は、図1中のD−D線断面図である。
なお、説明の便宜上、各図には互いに直交する3つの軸として、X軸、Y軸およびZ軸を図示している。また、X軸に平行な方向を「X軸方向」、Y軸に平行な方向を「Y軸方向」、Z軸に平行な方向を「Z軸方向」とも言う。また、各軸方向の矢印先端側を「プラス側」、基端側を「マイナス側」とも言う。また、Z軸方向プラス側を「上」、Z軸方向マイナス側を「下」とも言う。また、説明の便宜上、図1、図2、図4ないし図8では保護膜8の図示を省略している。
図1に示す物理量センサー1は、Z軸方向の加速度Azを測定することのできる加速度センサーである。この物理量センサー1は、基板2と、基板2に配置された素子部3およびシールド部4と、素子部3およびシールド部4を覆うように基板2に接合された蓋体5と、基板2に配置された導体パターン6と、保護膜8(図1では図示せず)と、を有している。
図1に示すように、基板2は、上面側に開放する凹部21および溝部25、26、27、28を有している。凹部21は、Z軸方向からの平面視で、素子部3を内側に内包するように素子部3よりも大きく形成されている。凹部21は、素子部3と基板2との接触を防止するための逃げ部として機能する。また、図2に示すように、基板2は、凹部21の底面から突出するマウント部22を有している。そして、マウント部22の上面に素子部3が接合されている。これにより、素子部3は、凹部21の底面と離間した状態で基板2に支持される。
本実施形態では、基板2として、アルカリ金属イオンを含むガラス材料、例えば、テンパックスガラス(登録商標)、パイレックスガラス(登録商標)のような硼珪酸ガラスで構成されたガラス基板を用いている。ただし、基板2としては、ガラス基板に限定されず、例えば、シリコン基板、SOI(Silicon on Insulator)基板、セラミックス基板等を用いてもよい。
このような基板2には導体パターン6が設けられている。導体パターン6は、図1に示すように、凹部21の底面に配置された第1固定電極61、第2固定電極62およびダミー電極63と、溝部25、26、27、28に配置された配線65、66、67、68と、を有している。配線65、66、67、68の一端部は、それぞれ、蓋体5の外側に露出しており、外部装置との電気的な接続を行うための電極パッドPとして機能する。また、配線65は、第1固定電極61と電気的に接続されている。また、配線66は、第2固定電極62と電気的に接続されている。また、配線67は、マウント部22上において素子部3と電気的に接続されていると共に、ダミー電極63と電気的に接続されている。また、配線68は、シールド部4と電気的に接続されている。
導体パターン6の構成材料としては、特に限定されず、例えば、金(Au)、銀(Ag)、白金(Pt)、パラジウム(Pd)、イリジウム(Ir)、銅(Cu)、アルミニウム(Al)、ニッケル(Ni)、Ti(チタン)、タングステン(W)等の金属材料、これら金属材料を含む合金(TiN、AlCu、AlSiCu等)、ITO(Indium Tin Oxide)、IZO(Indium Zinc Oxide)、ZnO、IGZO等の酸化物系の透明導電性材料が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を組み合わせて(例えば2層以上の積層体として)用いることができる。また、例えば、第1固定電極61、第2固定電極62およびダミー電極63と、配線65、66、67、68と、で材料や構成が異なっていてもよい。
図2に示すように、蓋体5は、下面側に開放する凹部51を有している。蓋体5は、凹部51内に素子部3およびシールド部4を収納するようにして、基板2の上面に接合されている。そして、蓋体5および基板2の内側に、素子部3およびシールド部4を収納する収納空間Sが形成されている。
収納空間Sは、窒素、ヘリウム、アルゴン等の不活性ガスが封入されて、使用温度(例えば、−40℃〜+120℃程度)で、ほぼ大気圧となっていることが好ましい。収納空間Sを大気圧とすることで、粘性抵抗が増してダンピング効果が発揮され、素子部3の振動を速やかに収束させることができる。そのため、物理量センサー1の加速度Azの検出精度が向上する。
本実施形態では、蓋体5として、シリコン基板を用いている。ただし、蓋体5としては、シリコン基板に限定されず、例えば、ガラス基板やセラミックス基板を用いてもよい。また、基板2と蓋体5との接合方法としては、特に限定されず、基板2や蓋体5の材料によって適宜選択すればよいが、本実施形態では、ガラスフリット19(低融点ガラス)を介して接合されている。なお、基板2と蓋体5とのその他の接合方法としては、接着剤接合、陽極接合、常温接合、直接接合やシロキサン結合を用いてもよい。
素子部3は、図1および図2に示すように、マウント部22の上面に固定された固定部31と、可動部32と、可動部32が固定部31に対して揺動可能となるように固定部31と可動部32とを接続するねじりばねとしての梁部33と、を有している。このような素子部3では、加速度Azを受けると、可動部32が、梁部33により形成される揺動軸Jまわりにシーソーのように揺動(回動)する。可動部32は、X方向に延びる長手形状をなし、揺動軸Jに対してX軸方向プラス側の部分が第1可動部321を構成し、揺動軸Jに対してX軸方向マイナス側の部分が第2可動部322を構成する。第1可動部321は、第2可動部322よりもX軸方向に長く、加速度Azが加わったときの回転モーメントが第2可動部322よりも大きくなっている。この回転モーメントの差により、加速度Azが加わると、その加速度Azの方向および大きさに応じて可動部32が揺動軸Jまわりに揺動する。
ここで、導体パターン6の説明に戻ると、図1に示すように、第1固定電極61は、第1可動部321と対向するように凹部21の底面に配置され、第2固定電極62は、第2可動部322と対向するように凹部21の底面に配置されている。これら第1、第2固定電極61、62は、Z軸方向から見た平面視で、揺動軸Jに対して対称的に配置されている。また、ダミー電極63は、凹部21の底面であって、第1、第2固定電極61、62が配置されていない領域を覆うように配置されている。本実施形態では、ダミー電極63は、第1可動部321の先端側(揺動軸Jから遠い側)の部分と対向するように凹部21の底面に配置されている。
なお、ダミー電極63は、次のような機能を有している。例えば、基板2の表面が凹部21の底面(特に素子部3と重なる領域)から露出している場合、凹部21の底面が帯電(アルカリ金属イオンの移動に起因した帯電)することで、凹部21の底面と可動部32との間に静電引力が生じ、当該静電引力すなわち検出対象である加速度Az以外の力によって可動部32が揺動してしまい、加速度Azの検出精度が低下するおそれがある。そこで、本実施形態では、基板2の表面が凹部21の底面からなるべく露出しないようにダミー電極63を配置して、上述の問題を低減している。また、ダミー電極63は、素子部3と共に配線67と電気的に接続されているため、素子部3と同電位である。そのため、ダミー電極63と素子部3との間に実質的に静電引力が作用せず、当該静電引力による可動部32の揺動が抑制され、加速度Azの検出精度の低下を低減することができる。
再び可動部32の説明に戻ると、第1可動部321は、図1に示すように、第1固定電極61と対向している部分と、ダミー電極63と対向している部分との間にY軸方向に延在する貫通孔321a(スリット)を有している。このような貫通孔321aを設けることにより、可動部32が揺動軸Jまわりに揺動する際の空気抵抗(ダンピング)が低減されたり、基板2(ガラス面)の帯電によるドリフト減少が低減されたり、合わせズレによる面積バランスの崩れが低減されたりするので、加速度Azの検出感度が向上する。なお、貫通孔321aの形状や数は、特に限定されない。また、例えば、同様の目的で、可動部32の他の部分にも、貫通孔を形成してもよい。
物理量センサー1の作動時には、例えば、素子部3に図3中の電圧V1が印加され、第1、第2固定電極61、62に、図3中の電圧V2が印加される。その結果、第1可動部321と第1固定電極61との間に静電容量C1が形成され、第2可動部322と第2固定電極62との間に静電容量C2が形成される。この状態で、物理量センサー1に加速度Azが加わると、可動部32が揺動軸Jまわりに揺動し、当該揺動に応じて静電容量C1、C2の大きさが変化する。物理量センサー1では、このような静電容量C1、C2の変化に基づいて加速度Azを検出することができる。
シールド部4は、図1に示すように、基板2の上面に接合されている。また、シールド部4は、Z軸方向から見た平面視で、枠状をなし、素子部3を囲んで配置されている。そして、物理量センサー1の作動時には、シールド部4は、グランド(0V)に接続される。これにより、シールド部4によって素子部3に影響を与える外乱(ノイズ)を遮断することができ、加速度Azの検出精度が向上する。なお、シールド部4の構成は、特に限定されず、素子部3の周囲の少なくとも一部を囲むように配置されていれば、枠状の一部が欠損していてもよい。また、このようなシールド部4は、省略してもよい。
以上、素子部3およびシールド部4について説明した。これら素子部3およびシールド部4は、例えば、次のようにして形成することができる。まず、図4に示すように、基板2の上面に接合され、リン(P)、ボロン(B)、砒素(As)等の不純物がドープされたシリコン基板30を準備する。次に、図5に示すように、シリコン基板30の上面に素子部3およびシールド部4の形状に対応した開口を有するハードマスクHMを成膜する。次に、図6に示すように、ハードマスクHMを介してシリコン基板30をドライエッチング(特にボッシュ法)する。以上により、シリコン基板30から、素子部3およびシールド部4が一括して形成される。
保護膜8は、素子部3およびシールド部4を形成する際のドライエッチングから導体パターン6を保護する機能を有している。図7に示すように、導体パターン6は、Z軸方向からの平面視で、素子部3およびシールド部4と重なっておらず、これらから露出する露出部6Aと、素子部3およびシールド部4と重なっておりこれらから露出しない非露出部6B(重なり部)を、を有している。本実施形態では、露出部6Aは、第1固定電極61の外縁部、第2固定電極62の外縁部、ダミー電極63の外縁部、配線65、66、67、68に存在している。なお、図7では、分かり易いように、露出部6Aを薄いグレースケールで、非露出部6Bを濃いグレースケールで図示している。
ここで、前述した素子部3の形成方法において、シリコン基板30から素子部3およびシールド部4を確実に形成するために、一般的には、シリコン基板30をオーバーエッチングする。すなわち、シリコン基板30に素子部3およびシールド部4を分離する貫通孔300が形成された後も、しばらくはドライエッチングが続けられる。そのため、図8に示すように、導体パターン6のうち、貫通孔300の直下に位置する部分すなわち露出部6Aが反応性ガスGのアタックによりダメージを受けるおそれがある。これにより、例えば、第1固定電極61や第2固定電極62の一部が除去され、静電容量C1、C2にずれが生じたり、ダミー電極63の一部が除去され、そこから基板2の表面が露出して素子部3との間に不本意な静電引力が生じたり、除去された導体パターン6の飛沫Hが基板2に再付着し、絶縁抵抗値が低下することにより物理量センサー1の精度が低下したり、配線65、66、67、68が断線して故障を招いたりするおそれがある。
そこで、図9に示すように、物理量センサー1では、露出部6Aを反応性ガスGのアタックから保護するために、露出部6Aを覆う保護膜8を配置している。これにより、導体パターン6への反応性ガスGのアタックが抑制され、導体パターン6がダメージを受け難くなる。そのため、前述した問題(静電容量C1、C2にずれが生じたり、不本意な静電引力が生じたり、飛沫Hの再付着によって絶縁抵抗値が低下したり、配線65、66、67、68に断線が生じたりし、物理量センサー1の特性劣化、故障を招いてしまうという問題)が生じ難くなる。
反応性ガスGは、図8に示すように、シリコン基板30に対して直交する方向に移動するため、理論的には、保護膜8は、露出部6Aのみを覆ってさえいれば、その目的(露出部6Aの保護)を達成することができる。しかしながら、エッチング装置やエッチング装置内でのシリコン基板30の配置によっては、図9中の鎖線で示すように、反応性ガスGが若干斜めに移動する場合がある。また、保護膜8の成膜時に位置ずれが生じ、露出部6Aの一部が保護膜8から露出してしまう場合もある。そこで、本実施形態では、保護膜8を、露出部6Aと非露出部6Bとの境界6Cを越えて、非露出部6Bにもわずかに重なるように配置している。すなわち、保護膜8は、Z軸方向からの平面視で、素子部3と重なる重なり部81を有している。
図10に示すように、導体パターン6の全域を保護膜8で覆っても露出部6Aを反応性ガスGのアタックから保護するという目的を達成できる。しかしながら、このような構成だと、重なり部81の面積が大きく、保護膜8の帯電によって、加速度Azが加わっていないにも関わらず静電容量C1、C2が変動するおそれがある。また、保護膜8の帯電によって反応性ガスGに斥力が作用し、反応性ガスGがシリコン基板30を下面側からアタックして素子部3にダメージを与えるおそれもある。
これらが原因となって、素子部3の機械的強度の滴下や、物理量センサー1の検出特性の悪化を招いてしまう。そこで、第1固定電極61、第2固定電極62およびダミー電極63の素子部3と対向している部分は、なるべく広く保護膜8から露出していることが好ましい。言い換えると、重なり部81は、その目的を達成することができる限り小さいことが好ましい。重なり部81の幅W(図9参照)としては、特に限定されず、凹部21の深さによっても異なるが、例えば、凹部21の深さが0.1μm以上10μm以下であれば、1μm以上10μm以下とすることが好ましい。これにより、重なり部81の目的を十分に達成することができると共に、重なり部81の面積を十分に小さくすることができ、物理量センサー1の検出特性の悪化を効果的に低減することができる。
なお、反応性ガスGのアタックは、反射作用によって非露出部6Bにも生じる場合がある。そのため、非露出部6Bであっても、飛沫Hの再付着が起って絶縁抵抗値が低下することも考えられるため、この場合は、露出部6Aと同様に、保護膜8でカバーすることが好ましい(例えば、Z軸Y軸方向の側の補正用容量の電極部)。
以上のような保護膜8の構成としては、特に限定されないが、本実施形態では、図11および図12に示すように、第1層8Aと、第2層8Bと、第3層8Cと、がこの順で積層した構成となっている。このうち、第1層8Aが、基板2および導体パターン6との密着性を向上させるためのプライマー層として機能し、第2層8Bおよび第3層8Cが、導体パターン6を反応性ガスGから保護する保護層として機能する。
第1層8Aの構成材料としては、特に限定されず、例えば、Cr(クロム)、Ni(ニッケル)、Ti(チタン)、W(タングステン)等の金属材料、これら金属材料を含む合金等を用いることができる。なお、本実施形態では、第1層8Aは、TiWで構成されている。また、第2層8Bおよび第3層8Cの構成材料としては、特に限定されず、例えば、酸化シリコン(SiO)、窒化シリコン(SiN)等のシリコン材料、DLC(ダイアモンドライクカーボン)、各種樹脂材料等の反応性ガスGに対する耐久性の高い材料を用いることができる。なお、本実施形態では、第2層8Bは、酸化シリコンで構成され、第3層8Cは、DLCで構成されている。このような構成によれば、密着性に優れ、反応性ガスGに対する耐性に優れた保護膜8となると共に、半導体プロセスを用いて保護膜8を容易に形成することができる。ただし、保護膜8の構成としては、特に限定されず、例えば、第1層8Aを省略してもよいし、第2層8Bおよび第3層8Cの一方を省略してもよいし、さらに別の層を有していてもよい。
ここで、保護膜8は、露出部6Aの全域に設けられていてもよいし、露出部6Aの一部にだけ設けられていてもよい。以下では、保護膜8を設けるべき露出部6Aと、保護膜8を設けなくてもよい露出部6Aと、について説明する。
例えば、本実施形態の導体パターン6では、図13に示すように、第1固定電極61(第1部分)とダミー電極63(第2部分)とが並んで配置されている。また、第1固定電極61のダミー電極63側の端部が露出部6Aとなっており、ダミー電極63の第1固定電極61側の端部も露出部6Aとなっている。すなわち、第1固定電極61とダミー電極63の露出部6A同士が隣り合って配置されている。
そして、図13に示すように、第1固定電極61とダミー電極63との離間距離D1が50μm以下である場合(本実施形態)には、第1固定電極61の露出部6Aとダミー電極63の露出部6Aとに保護膜8を配置する。その理由は、第1固定電極61とダミー電極63の露出部6A同士が近いため、仮に、保護膜8を配置しないと、導体パターン6から飛散した飛沫Hの再付着により、第1固定電極61とダミー電極63との間にリークパスLPが形成され易く、これらの間に絶縁抵抗の低下が生じる可能性が高いためである。
これに対して、図14に示すように、第1固定電極61とダミー電極63との離間距離D1が50μmより大きい場合(本実施形態の変形例)には、第1固定電極61の露出部6Aとダミー電極63の露出部6Aとに保護膜8を配置しない。その理由は、第1固定電極61とダミー電極63の露出部6A同士が十分に離れているため、飛沫Hの再付着によって第1固定電極61とダミー電極63との短絡が生じる可能性が低いためである。さらに、前述したように、保護膜8を配置すると、重なり部81の帯電によって微小ではあるが静電容量C1の変動が生じるおそれがあるため、保護膜8を省略することで、このような問題の発生を防止でき、より高精度な物理量センサー1を提供することができる。
なお、物理量センサー1の構成は、上述の構成に限定されず、第1固定電極61とダミー電極63との離間距離D1が50μm以下であっても、第1固定電極61の露出部6Aとダミー電極63の露出部6Aとに保護膜8を配置しなくてもよいし、第1固定電極61とダミー電極63との離間距離D1が50μmより大きくても、第1固定電極61の露出部6Aとダミー電極63の露出部6Aとに保護膜8を配置してもよい。
また、物理量センサー1では、図7に示すように、第1固定電極61、第2固定電極62およびダミー電極63がそれぞれ凹部21の外縁(側壁)の近傍まで広がって配置されており、第1固定電極61、第2固定電極62およびダミー電極63の凹部21の外縁と対向する端部がそれぞれ露出部6Aとなっている。
そして、図15に示すように、露出部6Aと凹部21の外縁との離間距離D2が50μm以下である場合(本実施形態)には、露出部6Aに保護膜8を配置する。その理由は、各露出部6Aと凹部21の外縁とが近いため、仮に、保護膜8を配置しないと、図16に示すように、導体パターン6から飛散した飛沫Hの再付着により形成されたリークパスLPにより、第1固定電極61、第2固定電極62およびダミー電極63の少なくとも1つとシールド部4との短絡が生じる可能性が高いためである。
これに対して、図17に示すように、露出部6Aと凹部21の外縁との離間距離D2が50μmより大きい場合(本実施形態の変形例)には、露出部6Aに保護膜8を配置しない。その理由は、各露出部6Aと凹部21の外縁とが十分に離れているため、飛沫Hの再付着によってもリークパスLPが形成され難く、第1固定電極61、第2固定電極62およびダミー電極63の少なくとも1つとシールド部4との短絡が生じる可能性が低いためである。さらに、前述したように、保護膜8を配置すると、重なり部81の帯電によって微小ではあるが静電容量C1、C2の変動が生じるおそれがあるため、保護膜8を省略することで、このような問題の発生を防止でき、より高精度な物理量センサー1を提供することができる。
以上、第1固定電極61、第2固定電極62およびダミー電極63に設けられている保護膜8について説明した。配線65、66、67、68も、それぞれ露出部6Aを有しているため、図18に示すように、配線65、66、67、68にも、その露出部6Aを覆うように保護膜8が設けられている。これにより、配線65、66、67、68を反応性ガスGのアタックから保護することができ、特に、配線65、66、67、68の断線を効果的に低減することができる。なお、導通を確保するために電極パッドPの表面は、必ずしも保護膜8で覆われていなくてもよい。
ここで、本実施形態では、配線65、66、67、68に設けられた保護膜8の厚さT1(平均厚さ)は、第1固定電極61、第2固定電極62およびダミー電極63に設けられた保護膜8の厚さT2(平面厚さ)よりも厚くなっている。前述したように、第1固定電極61、第2固定電極62およびダミー電極63に設けられた保護膜8は、素子部3と重なる重なり部81を有している。そのため、重なり部81の帯電による静電容量C1、C2の変動を小さく抑えるために、保護膜8を薄くし、重なり部81と素子部3との離間距離を大きくすることが好ましい。これに対して、配線65、66、67、68は、重なり部81を有していないため、上述のような問題を気にする必要がなく、保護膜8を厚くすることができる。このようなことから、T1>T2とすることで、物理量センサー1の特性劣化を効果的に低減することができる。また、保護膜8の厚さT2が厚いと、可動部32の可動阻害の原因となるおそれがあるため、凹部21の深さ>(電極61、62、63の厚さ+保護膜8の厚さ)、および、凹部21の深さ>(配線65、66、67、68の厚さ+保護膜8の厚さ)の関係を満たすことが好ましい。
なお、厚さT1としては、特に限定されないが、例えば、0.1μm以上10μm以下とすることが好ましい。また、厚さT2としては、特に限定されないが、例えば、0.1μm以上10μm以下とすることが好ましい。これにより、上述した効果をより確実に発揮することができる。
以上、物理量センサー1について説明した。このような物理量センサー1は、前述したように、基板2と、基板2と重なるように配置されている素子部3と、基板2に、素子部3と対向するように配置されている導体パターン6と、基板2と素子部3とが重なる方向(Z軸方向)からの平面視で、導体パターン6の素子部3から露出する露出部6Aの少なくとも一部を覆う保護膜8と、を含んでいる。そのため、ドライエッチング時に、保護膜8によって導体パターン6が保護され、導体パターン6がダメージを受け難くなる。その結果、物理量センサー1の特性劣化や故障を効果的に抑制することができる。
また、前述したように、素子部3は、第1可動部321(第1質量部)および第2可動部322(第2質量部)を含む可動部32と、基板2に取り付けられている固定部31と、可動部32と固定部31とを接続している梁部33と、を含んでいる。また、導体パターン6は、第1可動部321と対向して配置されている第1固定電極61と、第2可動部322と対向して配置されている第2固定電極62と、を含んでいる。これにより、基板2と素子部3とが重なる方向(Z軸方向)の加速度Azを検出することのできる物理量センサー1となる。
また、前述したように、可動部32は、貫通孔321aが形成されている。これにより、可動部32が揺動軸Jまわりに揺動する際の空気抵抗が低減されたり、基板2(ガラス面)の帯電によるドリフト減少が低減されたり、合わせズレによる面積バランスの崩れが低減されたりするので、加速度Azの検出感度が向上する。
また、前述したように、第1固定電極61の第1可動部321と対向している部分の少なくとも一部は、保護膜8から露出し、第2固定電極62の第2可動部322と対向している部分の少なくとも一部は、保護膜8から露出している。これにより、保護膜8の帯電によって、加速度Azが加わっていないにも関わらず静電容量C1、C2が変動したり、反応性ガスGに斥力が作用し、反応性ガスGがシリコン基板30を下面側からアタックして素子部3にダメージを与えたりするおそれが小さくなる。そのため、素子部3の機械的強度の低下や、物理量センサー1の検出特性の悪化を効果的に低減することができる。
また、前述したように、導体パターン6は、配線65、66、67、68を含んでいる。そして、配線65、66、67、68に設けられている保護膜8の厚さT1は、第1固定電極61、第2固定電極62およびダミー電極63のそれぞれに配置されている保護膜8の厚さT2よりも厚くなっている。第1固定電極61、第2固定電極62およびダミー電極63に設けられた保護膜8は、素子部3と重なる重なり部81を有している。そのため、重なり部81の帯電による静電容量C1、C2の変動を小さく抑えるために、保護膜8を薄くし、重なり部81と素子部3との離間距離を大きくすることが好ましい。これに対して、配線65、66、67、68は、重なり部81を有していないため、上述のような問題を気にする必要がなく、保護膜8を厚くすることができる。このようなことから、T1>T2とすることで、物理量センサー1の特性劣化を効果的に抑制することができる。
また、前述したように、導体パターン6は、並んで配置されている第1固定電極61(第1部分)およびダミー電極63(第2部分)を有している。そして、第1固定電極61およびダミー電極63の少なくとも一方は、他方の側の外縁部に露出部6Aを有し(本実施形態では両方)、第1固定電極61およびダミー電極63の離間距離D1が50μm以下であり、露出部6Aの少なくとも一部(本実施形態では全部)は、保護膜8で覆われている。これにより、飛沫Hの発生を抑制でき、第1固定電極61とダミー電極63との絶縁抵抗の低下を効果的に低減することができる。
また、前述したように、導体パターン6は、並んで配置されている第1固定電極61(第1部分)およびダミー電極63(第2部分)を含んでいる。そして、第1固定電極61およびダミー電極63の少なくとも一方は、他方の側の外縁部に露出部6Aを有し(本実施形態では両方)、第1固定電極61およびダミー電極63の離間距離D1が50μmより大きく、露出部6Aの少なくとも一部(本実施形態では全部)は、保護膜8で覆われていない。これにより、保護膜8の帯電による特性劣化を抑制することができ、より高精度な物理量センサー1を提供することができる。
また、前述したように、保護膜8は、構成材料として酸化シリコンを含んでいる。これにより、ドライエッチング耐性に優れ、かつ、半導体プロセスで形成し易い保護膜8となる。
また、前述したように、保護膜8は、複数の層(第1層8A、第2層8Bおよび第3層8C)が積層されてなる積層体で構成されている。これにより、容易に、保護膜8に種々の機能(例えば、導体パターン6の保護機能、基板2への密着機能等)を持たせることができる。
<第2実施形態>
次に、本発明の第2実施形態に係る物理量センサーについて説明する。
図19は、本発明の第2実施形態に係る物理量センサーを示す平面図である。図20は、図19中のE−E線断面図である。図21は、図19に示す物理量センサーが有する導体パターンを示す平面図である。図22は、図19に示す物理量センサーが有する素子部の斜視図である。図23は、図19に示す物理量センサーに印加する電圧パターンを示す図である。図24は、図19に示す物理量センサーが有する導体パターンを示す平面図である。図25は、図24中のF−F線断面図である。
本実施形態にかかる物理量センサーでは、素子部の構成が異なること以外は、前述した第1実施形態の物理量センサーと同様である。
なお、以下の説明では、第2実施形態の物理量センサー1に関し、前述した第1実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項に関してはその説明を省略する。また、図19ないし図24では、それぞれ、前述した実施形態と同様の構成について、同一符号を付している。また、図19から図22、図24では、説明の便宜上、保護膜8の図示を省略している。
図19に示す物理量センサー1は、X軸方向の加速度Axを測定することのできる加速度センサーである。また、図20に示すように、基板2は、凹部21の底面に設けられた突起状のマウント部22を有している。そして、マウント部22の上面に素子部9が接合されている。これにより、素子部9が基板2と離間した状態で支持される。また、図19に示すように、基板2は、上面側に開放する溝部25、26、27を有している。なお、凹部21の深さは、前述した第1実施形態の物理量センサー1の凹部21の深さと異なり、それよりも深い。
また、導体パターン6は、図19に示すように、溝部25、26、27に配置された配線65、66、67を有している。また、図20および図21に示すように、配線65、66、67は、それぞれ、凹部21の底面を伝ってマウント部22上まで引き回されている。また、配線67は、配線65、66と絶縁された状態を保ちつつ、凹部21の底面のほぼ全域に広がって配置されている。
図19および図22に示すように、素子部9は、基板2に固定された固定電極部90および固定部93と、固定部93に対してX軸方向に変位可能な可動部94と、固定部93と可動部94とを連結するばね部95、96と、可動部94に設けられた可動電極部97と、を有している。また、固定電極部90は、第1固定電極部91および第2固定電極部92を有し、可動電極部97は、第1可動電極部98および第2可動電極部99を有している。このような素子部9は、前述した第1実施形態の素子部3と同様に、例えば、リン(P)、ボロン(B)、砒素(As)等の不純物がドープされたシリコン基板をドライエッチング(ボッシュ法)によってパターニングすることで形成することができる。
図19に示すように、固定部93は、X軸方向に延在する長手形状をなしている。そして、固定部93は、X軸方向マイナス側の端部にマウント部22と接合している接合部931を有している。そして、接合部931において、配線67と電気的に接続されている。なお、固定部93の形状としては、その機能を発揮することができる限り、特に限定されない。
可動部94は、Z軸方向からの平面視で、枠状をなし、固定部93、ばね部95、96および第1、第2固定電極部91、92を囲んでいる。このように、可動部94を枠状とすることで、可動部94の質量を大きくすることができる。そのため、感度が向上し、精度よく加速度Axを検出することができる。また、可動部94は、内側に第1固定電極部91を配置するための第1開口部948と、内側に第2固定電極部92を配置するための第2開口部949と、を有している。
ばね部95、96は、弾性変形可能であり、ばね部95、96が弾性変形することにより、可動部94が固定部93に対してX軸方向に変位する。ばね部95は、可動部94のX軸方向プラス側の端部と固定部93のX軸方向プラス側の端部とを連結し、ばね部96は、可動部94のX軸方向マイナス側の端部と固定部93のX軸方向マイナス側の端部とを連結している。これにより、可動部94をX軸方向の両側で支持することができ、可動部94の姿勢および挙動が安定する。そのため、X軸方向以外への不要な変位が低減し、より高い精度で加速度Axを検出することができる。
第1固定電極部91は、マウント部22に接合された接合部913aを有する第1固定部913と、第1固定部913に支持された第1幹部911と、第1幹部911からY軸方向両側に延出した複数の第1固定電極指912と、を有している。また、第1幹部911は、Z軸方向からの平面視で、X軸およびY軸のそれぞれに対して傾斜した方向に延在している。
また、第2固定電極部92は、マウント部22に接合された接合部923aを有する第2固定部923と、第2固定部923に支持された第2幹部921と、第2幹部921からY軸方向両側に延出した複数の第2固定電極指922と、を有している。また、第2幹部921は、Z軸方向からの平面視で、X軸およびY軸のそれぞれに対して傾斜した方向に延在している。
第1可動電極部98は、第1開口部948内に向けて突出し、Y軸方向に延在する複数の第1可動電極指981を有している。各第1可動電極指981は、対応する第1固定電極指912に対してX軸方向プラス側に位置し、この第1固定電極指912とギャップを介して対向している。
第2可動電極部99は、第2開口部949内に向けて突出し、Y軸方向に延在する複数の第2可動電極指991を有している。各第2可動電極指991は、対応する第2固定電極指922に対してX軸方向マイナス側に位置し、この第2固定電極指922とギャップを介して対向している。
物理量センサー1の作動時には、例えば、可動電極部97に図23中の電圧V4が印加され、第1固定電極部91および第2固定電極部92に、それぞれ、図23中の電圧V5が印加される。そのため、第1可動電極指981と第1固定電極指912との間および第2可動電極指991と第2固定電極指922との間に、それぞれ、静電容量が形成される。
物理量センサー1に加速度Axが加わると、その加速度Axの大きさに基づいて、可動部94がばね部95、96を弾性変形させながらX軸方向に変位する。すると、第1可動電極指981と第1固定電極指912とのギャップおよび第2可動電極指991と第2固定電極指922とのギャップがそれぞれ変化し、それに伴って、第1可動電極指981と第1固定電極指912との間の静電容量および第2可動電極指991と第2固定電極指922との間の静電容量の大きさがそれぞれ変化する。そのため、これら静電容量の変化に基づいて加速度Axを検出することができる。
図24に示すように、導体パターン6は、Z軸方向からの平面視で、素子部9から露出する露出部6Aを有している。そして、図25に示すように、露出部6Aを覆うように保護膜8が設けられている。なお、保護膜8は、露出部6Aの全部を覆ってもよいし、一部を覆っていてもよい。
以上、本実施形態の物理量センサー1について説明した。このような物理量センサー1は、前述したように、素子部9は、基板2に固定されている第1、第2固定電極指912、922(固定電極指)と、基板2に対して変位可能であり第1、第2固定電極指912、922とギャップを介して対向配置されている第1、第2可動電極指981、991(可動電極指)と、を含んでいる。また、導体パターン6は、第1、第2固定電極指912、922と電気的に接続されている配線65、66(第1配線)と、第1、第2可動電極指981、991と電気的に接続されている配線67(第2配線)と、を含んでいる。これにより、第1、第2固定電極指912、922と第1、第2可動電極指981、991とが対向する方向(X軸方向)の加速度Axを検出することのできる物理量センサー1となる。
このような第2実施形態によっても、前述した第1実施形態と同様の効果を発揮することができる。
<第3実施形態>
次に、本発明の第3実施形態に係る慣性計測装置について説明する。
図26は、本発明の第3実施形態に係る慣性計測装置の分解斜視図である。図27は、図26に示す慣性計測装置が有する基板の斜視図である。
図26に示す慣性計測装置2000(IMU:Inertial Measurement Unit)は、自動車や、ロボットなどの運動体(被装着装置)の姿勢や、挙動(慣性運動量)を検出する装置である。慣性計測装置2000は、3軸の加速度センサーと、3軸の角速度センサーと、を備えた、いわゆる6軸モーションセンサーとして機能する。
慣性計測装置2000は、平面形状が略正方形の直方体である。また、正方形の対角線方向に位置する2ヶ所の頂点近傍に、固定部としてのネジ穴2110が形成されている。この2ヶ所のネジ穴2110に2本のネジを通して、自動車などの被装着体の被装着面に慣性計測装置2000を固定することができる。なお、部品の選定や設計変更により、例えば、スマートフォンや、デジタルカメラに搭載可能なサイズに小型化することも可能である。
慣性計測装置2000は、アウターケース2100と、接合部材2200と、センサーモジュール2300と、を有し、アウターケース2100の内部に、接合部材2200を介在させて、センサーモジュール2300を挿入した構成となっている。また、センサーモジュール2300は、インナーケース2310と、基板2320と、を有している。
アウターケース2100の外形は、慣性計測装置2000の全体形状と同様に、平面形状が略正方形の直方体であり、正方形の対角線方向に位置する2ヶ所の頂点近傍に、それぞれネジ穴2110が形成されている。また、アウターケース2100は、箱状であり、その内部にセンサーモジュール2300が収納されている。
インナーケース2310は、基板2320を支持する部材であり、アウターケース2100の内部に収まる形状となっている。また、インナーケース2310には、基板2320との接触を防止するための凹部2311や後述するコネクター2330を露出させるための開口2312が形成されている。このようなインナーケース2310は、接合部材2200(例えば、接着剤を含浸させたパッキン)を介してアウターケース2100に接合されている。また、インナーケース2310の下面には接着剤を介して基板2320が接合されている。
図27に示すように、基板2320の上面には、コネクター2330、Z軸まわりの角速度を検出する角速度センサー2340z、X軸、Y軸およびZ軸の各軸方向の加速度を検出する加速度センサー2350などが実装されている。また、基板2320の側面には、X軸まわりの角速度を検出する角速度センサー2340xおよびY軸まわりの角速度を検出する角速度センサー2340yが実装されている。なお、角速度センサー2340z、2340x、2340yとしては、特に限定されず、例えば、コリオリの力を利用した振動ジャイロセンサーを用いることができる。また、加速度センサー2350としては、特に限定されず、例えば、静電容量型の加速度センサーを用いることができる。
また、基板2320の下面には、制御IC2360が実装されている。制御IC2360は、MCU(Micro Controller Unit)であり、不揮発性メモリーを含む記憶部や、A/Dコンバーターなどを内蔵しており、慣性計測装置2000の各部を制御する。記憶部には、加速度、および角速度を検出するための順序と内容を規定したプログラムや、検出データをデジタル化してパケットデータに組込むプログラム、付随するデータなどが記憶されている。なお、基板2320には、その他にも複数の電子部品が実装されている。
以上、慣性計測装置2000(慣性計測装置)について説明した。このような慣性計測装置2000は、物理量センサーとしての角速度センサー2340z、2340x、2340yおよび加速度センサー2350と、各角速度センサーセンサー2340z、2340x、2340yの駆動を制御する制御回路および加速度センサー2350の出力信号を処理する処理回路を含む制御IC2360(制御回路)と、を含んでいる。これにより、本発明の物理量センサーの効果を享受でき、信頼性の高い慣性計測装置2000が得られる。
<第4実施形態>
次に、本発明の第4実施形態に係る移動体測位装置について説明する。
図28は、本発明の第4実施形態に係る移動体測位装置の全体システムを示すブロック図である。図29は、図28に示す移動体測位装置の作用を示す図である。
図28に示す移動体測位装置3000は、移動体に装着して用い、当該移動体の測位を行うための装置である。移動体としては、特に限定されず、自転車、自動車(四輪自動車およびバイクを含む)、電車、飛行機、船等のいずれでもよいが、本実施形態では四輪自動車として説明する。移動体測位装置3000は、慣性計測装置3100(IMU)と、演算処理部3200と、GPS受信部3300と、受信アンテナ3400と、位置情報取得部3500と、位置合成部3600と、処理部3700と、通信部3800と、表示部3900と、を有している。なお、慣性計測装置3100としては、例えば、前述した第3実施形態の慣性計測装置2000を用いることができる。
また、慣性計測装置3100は、3軸の加速度センサー3110と、3軸の角速度センサー3120と、を有している。演算処理部3200は、加速度センサー3110からの加速度データおよび角速度センサー3120からの角速度データを受け、これらデータに対して慣性航法演算処理を行い、慣性航法測位データ(移動体の加速度および姿勢を含むデータ)を出力する。
また、GPS受信部3300は、受信アンテナ3400を介してGPS衛星からの信号(GPS搬送波。位置情報が重畳された衛星信号)を受信する。また、位置情報取得部3500は、GPS受信部3300が受信した信号に基づいて、移動体測位装置3000(移動体)の位置(緯度、経度、高度)、速度、方位を表すGPS測位データを出力する。このGPS測位データには、受信状態や受信時刻等を示すステータスデータも含まれている。
位置合成部3600は、演算処理部3200から出力された慣性航法測位データおよび位置情報取得部3500から出力されたGPS測位データに基づいて、移動体の位置、具体的には移動体が地面のどの位置を走行しているかを算出する。例えば、GPS測位データに含まれている移動体の位置が同じであっても、図29に示すように、地面の傾斜等の影響によって移動体の姿勢が異なっていれば、地面の異なる位置を移動体が走行していることになる。そのため、GPS測位データだけでは移動体の正確な位置を算出することができない。そこで、位置合成部3600は、慣性航法測位データ(特に、移動体の姿勢に関するデータ)を用いて、移動体が地面のどの位置を走行しているのかを算出する。なお、当該判定は、三角関数(鉛直方向に対する傾きθ)を用いた演算によって比較的簡単に行うことができる。
位置合成部3600から出力された位置データは、処理部3700によって所定の処理が行われ、測位結果として、表示部3900に表示されるようになっている。また、位置データは、通信部3800によって外部装置に送信されるようになっていてもよい。
以上、移動体測位装置3000について説明した。このような移動体測位装置3000は、前述したように、慣性計測装置3100と、測位用衛星から位置情報が重畳された衛星信号を受信するGPS受信部3300(受信部)と、受信した衛星信号に基づいて、GPS受信部3300の位置情報を取得する位置情報取得部3500(取得部)と、慣性計測装置3100から出力された慣性航法測位データ(慣性データ)に基づいて、移動体の姿勢を演算する演算処理部3200(演算部)と、算出された姿勢に基づいて位置情報を補正することにより、移動体の位置を算出する位置合成部3600(算出部)と、を含んでいる。これにより、本発明の慣性計測装置の効果を享受でき、信頼性の高い移動体測位装置3000が得られる。
<第5実施形態>
次に、本発明の第5実施形態に係る電子機器について説明する。
図30は、本発明の第5実施形態に係る電子機器を示す斜視図である。
図30に示すモバイル型(またはノート型)のパーソナルコンピューター1100は、本発明の電子機器を適用したものである。この図において、パーソナルコンピューター1100は、キーボード1102を備えた本体部1104と、表示部1108を備えた表示ユニット1106と、により構成され、表示ユニット1106は、本体部1104に対しヒンジ構造部を介して回動可能に支持されている。また、パーソナルコンピューター1100には、物理量センサー1と、物理量センサー1から出力された検出信号に基づいて制御を行う制御回路1110(制御部)と、が内蔵されている。
このようなパーソナルコンピューター1100(電子機器)は、物理量センサー1と、物理量センサー1と、物理量センサー1から出力された検出信号に基づいて制御を行う制御回路1110(制御部)と、を有している。そのため、前述した物理量センサー1の効果を享受でき、高い信頼性を発揮することができる。
<第6実施形態>
次に、本発明の第6実施形態に係る電子機器について説明する。
図31は、本発明の第6実施形態に係る電子機器を示す斜視図である。
図31に示す携帯電話機1200(PHSも含む)は、本発明の電子機器を適用したものである。この図において、携帯電話機1200は、アンテナ(図示せず)、複数の操作ボタン1202、受話口1204および送話口1206を備え、操作ボタン1202と受話口1204との間には、表示部1208が配置されている。また、携帯電話機1200には、物理量センサー1と、物理量センサー1から出力された検出信号に基づいて制御を行う制御回路1210(制御部)と、が内蔵されている。
このような携帯電話機1200(電子機器)は、物理量センサー1と、物理量センサー1から出力された検出信号に基づいて制御を行う制御回路1210(制御部)と、を有している。そのため、前述した物理量センサー1の効果を享受でき、高い信頼性を発揮することができる。
<第7実施形態>
次に、本発明の第7実施形態に係る電子機器について説明する。
図32は、本発明の第7実施形態に係る電子機器を示す斜視図である。
図32に示すデジタルスチールカメラ1300は、本発明の電子機器を適用したものである。この図において、ケース1302の背面には表示部1310が設けられ、CCDによる撮像信号に基づいて表示を行う構成になっており、表示部1310は、被写体を電子画像として表示するファインダーとして機能する。また、ケース1302の正面側(図中裏面側)には、光学レンズ(撮像光学系)やCCDなどを含む受光ユニット1304が設けられている。そして、撮影者が表示部1310に表示された被写体像を確認し、シャッターボタン1306を押すと、その時点におけるCCDの撮像信号が、メモリー1308に転送・格納される。また、デジタルスチールカメラ1300には、物理量センサー1と、物理量センサー1から出力された検出信号に基づいて制御を行う制御回路1320(制御部)と、が内蔵されている。
このようなデジタルスチールカメラ1300(電子機器)は、物理量センサー1と、物理量センサー1から出力された検出信号に基づいて制御を行う制御回路1320(制御部)と、を有している。そのため、前述した物理量センサー1の効果を享受でき、高い信頼性を発揮することができる。
なお、本発明の電子機器は、前述した実施形態のパーソナルコンピューターおよび携帯電話機、本実施形態のデジタルスチールカメラの他にも、例えば、スマートフォン、タブレット端末、時計(スマートウォッチを含む)、インクジェット式吐出装置(例えばインクジェットプリンタ)、ラップトップ型パーソナルコンピューター、テレビ、HMD(ヘッドマウントディスプレイ)等のウェアラブル端末、ビデオカメラ、ビデオテープレコーダー、カーナビゲーション装置、ページャ、電子手帳(通信機能付も含む)、電子辞書、電卓、電子ゲーム機器、ワードプロセッサー、ワークステーション、テレビ電話、防犯用テレビモニター、電子双眼鏡、POS端末、医療機器(例えば電子体温計、血圧計、血糖計、心電図計測装置、超音波診断装置、電子内視鏡)、魚群探知機、各種測定機器、移動体端末基地局用機器、計器類(例えば、車両、航空機、船舶の計器類)、フライトシミュレーター、ネットワークサーバー等に適用することができる。
<第8実施形態>
次に、本発明の第8実施形態に係る携帯型電子機器について説明する。
図33は、本発明の第8実施形態に係る携帯型電子機器を示す平面図である。図34は、図33に示す携帯型電子機器の概略構成を示す機能ブロック図である。
図33に示す腕時計型の活動計1400(アクティブトラッカー)は、本発明の携帯型電子機器を適用したリスト機器である。活動計1400は、バンド1401によってユーザーの手首等の部位(被検体)に装着される。また、活動計1400は、デジタル表示の表示部1402を備えると共に、無線通信が可能である。上述した本発明に係る物理量センサー1は、加速度を測定するセンサーや角速度を計測するセンサーとして活動計1400に組込まれている。
活動計1400は、物理量センサー1が収容されているケース1403と、ケース1403に収容され、物理量センサー1からの出力データを処理する処理部1410と、ケース1403に収容されている表示部1402と、ケース1403の開口部を塞いでいる透光性カバー1404と、を備えている。また、透光性カバー1404の外側にはベゼル1405が設けられている。また、ケース1403の側面には複数の操作ボタン1406、1407が設けられている。
図34に示すように、物理量センサー1としての加速度センサー1408は、互いに交差する(理想的には直交する)3軸方向の各々の加速度を検出し、検出した3軸加速度の大きさおよび向きに応じた信号(加速度信号)を出力する。また、角速度センサー1409は、互いに交差する(理想的には直交する)3軸方向の各々の角速度を検出し、検出した3軸角速度の大きさおよび向きに応じた信号(角速度信号)を出力する。
表示部1402を構成する液晶ディスプレイ(LCD)では、種々の検出モードに応じて、例えば、GPSセンサー1411や地磁気センサー1412を用いた位置情報、移動量や物理量センサー1に含まれる加速度センサー1408や角速度センサー1409などを用いた運動量などの運動情報、脈拍センサー1413などを用いた脈拍数などの生体情報、もしくは現在時刻などの時刻情報などが表示される。なお、温度センサー1414を用いた環境温度を表示することもできる。
通信部1415は、ユーザー端末と図示しない情報端末との間の通信を成立させるための各種制御を行う。通信部1415は、例えば、Bluetooth(登録商標)(BTLE:Bluetooth Low Energyを含む)、Wi−Fi(登録商標)(Wireless Fidelity)、Zigbee(登録商標)、NFC(Near field communication)、ANT+(登録商標)等の近距離無線通信規格に対応した送受信機や、USB(Universal Serial Bus)等の通信バス規格に対応したコネクターを含んで構成される。
処理部1410(プロセッサー)は、例えば、MPU(Micro Processing Unit)、DSP(Digital Signal Processor)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)等により構成される。処理部1410は、記憶部1416に格納されたプログラムと、操作部1417(例えば操作ボタン1406、1407)から入力された信号とに基づき、各種の処理を実行する。処理部1410による処理には、GPSセンサー1411、地磁気センサー1412、圧力センサー1418、加速度センサー1408、角速度センサー1409、脈拍センサー1413、温度センサー1414、計時部1419の各出力信号に対するデータ処理、表示部1402に画像を表示させる表示処理、音出力部1420に音を出力させる音出力処理、通信部1415を介して情報端末と通信を行う通信処理、バッテリー1421からの電力を各部へ供給する電力制御処理などが含まれる。
このような活動計1400では、少なくとも以下のような機能を有することができる。
1.距離:高精度のGPS機能により計測開始からの合計距離を計測する。
2.ペース:ペース距離計測から、現在の走行ペースを表示する。
3.平均スピード:平均スピード走行開始から現在までの平均スピードを算出し表示する。
4.標高:GPS機能により、標高を計測し表示する。
5.ストライド:GPS電波が届かないトンネル内などでも歩幅を計測し表示する。
6.ピッチ:1分あたりの歩数を計測し表示する。
7.心拍数:脈拍センサーにより心拍数を計測し表示する。
8.勾配:山間部でのトレーニングやトレイルランにおいて、地面の勾配を計測し表示する。
9.オートラップ:事前に設定した一定距離や一定時間を走った時に、自動でラップ計
測を行う。
10.運動消費カロリー:消費カロリーを表示する。
11.歩数:運動開始からの歩数の合計を表示する。
このような活動計1400(携帯型電子機器)は、物理量センサー1と、物理量センサー1が収容されているケース1403と、ケース1403に収容され、物理量センサー1からの出力データを処理する処理部1410と、ケース1403に収容されている表示部1402と、ケース1403の開口部を塞いでいる透光性カバー1404と、を含んでいる。そのため、前述した物理量センサー1の効果を享受でき、高い信頼性を発揮することができる。
なお、活動計1400は、ランニングウォッチ、ランナーズウォッチ、デュアスロンやトライアスロン等マルチスポーツ対応のランナーズウォッチ、アウトドアウォッチ、および衛星測位システム、例えばGPSを搭載したGPSウォッチ、等に広く適用できる。
また、上述では、衛星測位システムとしてGPS(Global Positioning System)を用いて説明したが、他の全地球航法衛星システム(GNSS:Global Navigation Satellite System)を利用してもよい。例えば、EGNOS(European Geostationary-Satellite Navigation Overlay Service)、QZSS(Quasi Zenith Satellite System)、GLONASS(GLObal NAvigation Satellite System)、GALILEO、BeiDou(BeiDou Navigation Satellite System)、等の衛星測位システムのうち1または2以上を利用してもよい。また、衛星測位システムの少なくとも1つにWAAS(Wide Area Augmentation System)、EGNOS(European Geostationary-Satellite Navigation Overlay Service)等の静止衛星型衛星航法補強システム(SBAS:Satellite-based Augmentation System)を利用してもよい。
<第9実施形態>
次に、本発明の第9実施形態に係る移動体について説明する。
図35は、本発明の第9実施形態に係る移動体を示す斜視図である。
図35に示す自動車1500は、本発明の移動体を適用した自動車である。この図において、自動車1500には、物理量センサー1が内蔵されており、物理量センサー1によって車体1501の姿勢を検出することができる。物理量センサー1の検出信号は、車体姿勢制御装置1502(姿勢制御部)に供給され、車体姿勢制御装置1502は、その信号に基づいて車体1501の姿勢を検出し、検出結果に応じてサスペンションの硬軟を制御したり、個々の車輪1503のブレーキを制御したりすることができる。
このような自動車1500(移動体)は、物理量センサー1と、物理量センサー1から出力された検出信号に基づいて制御を行う車体姿勢制御装置1502(制御部)と、を有している。そのため、前述した物理量センサー1の効果を享受でき、高い信頼性を発揮することができる。
なお、物理量センサー1は、他にも、カーナビゲーションシステム、カーエアコン、アンチロックブレーキシステム(ABS)、エアバック、タイヤ・プレッシャー・モニタリング・システム(TPMS:Tire Pressure Monitoring System)、エンジンコントロール、ハイブリッド自動車や電気自動車の電池モニター等の電子制御ユニット(ECU:electronic control unit)に広く適用できる。
また、移動体としては、自動車1500に限定されず、例えば、飛行機、ロケット、人工衛星、船舶、AGV(無人搬送車)、二足歩行ロボット、ドローン等の無人飛行機等にも適用することができる。
以上、本発明の物理量センサー、慣性計測装置、移動体測位装置、携帯型電子機器、電子機器および移動体を図示の実施形態に基づいて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、各部の構成は、同様の機能を有する任意の構成のものに置換することができる。また、本発明に他の任意の構成物が付加されていてもよい。また、前述した実施形態を適宜組み合わせてもよい。
また、前述した実施形態では、物理量センサーが加速度を検出する構成について説明したが、物理量センサーが検出する物理量としては、特に限定されず、例えば、角速度、圧力等であってもよい。また、物理量センサーが複数の物理量を検出できるようになっていてもよい。なお、複数の物理量とは、検出軸が異なる同種の物理量(例えば、X軸方向の加速度、Y軸方向の加速度およびZ軸方向の加速度や、X軸まわりの角速度、Y軸まわりの角速度およびZ軸まわりの角速度)であってもよいし、異なる物理量(例えば、X軸まわりの角速度およびX軸方向の加速度)であってもよい。
1…物理量センサー、19…ガラスフリット、2…基板、21…凹部、22…マウント部、25、26、27、28…溝部、3…素子部、30…シリコン基板、300…貫通孔、31…固定部、32…可動部、321…第1可動部、321a…貫通孔、322…第2可動部、33…梁部、4…シールド部、5…蓋体、51…凹部、6…導体パターン、6A…露出部、6B…非露出部、6C…境界、61…第1固定電極、62…第2固定電極、63…ダミー電極、65、66、67、68…配線、8…保護膜、8A…第1層、8B…第2層、8C…第3層、81…重なり部、9…素子部、90…固定電極部、91…第1固定電極部、911…第1幹部、912…第1固定電極指、913…第1固定部、913a…接合部、92…第2固定電極部、921…第2幹部、922…第2固定電極指、923…第2固定部、923a…接合部、93…固定部、931…接合部、94…可動部、948…第1開口部、949…第2開口部、95、96…ばね部、97…可動電極部、98…第1可動電極部、981…第1可動電極指、99…第2可動電極部、991…第2可動電極指、1100…パーソナルコンピューター、1102…キーボード、1104…本体部、1106…表示ユニット、1108…表示部、1110…制御回路、1200…携帯電話機、1202…操作ボタン、1204…受話口、1206…送話口、1208…表示部、1210…制御回路、1300…デジタルスチールカメラ、1302…ケース、1304…受光ユニット、1306…シャッターボタン、1308…メモリー、1310…表示部、1320…制御回路、1400…活動計、1401…バンド、1402…表示部、1403…ケース、1404…透光性カバー、1405…ベゼル、1406…操作ボタン、1407…操作ボタン、1408…加速度センサー、1409…角速度センサー、1410…処理部、1411…GPSセンサー、1412…地磁気センサー、1413…脈拍センサー、1414…温度センサー、1415…通信部、1416…記憶部、1417…操作部、1418…圧力センサー、1419…計時部、1420…音出力部、1421…バッテリー、1500…自動車、1501…車体、1502…車体姿勢制御装置、1503…車輪、2000…慣性計測装置、2100…アウターケース、2110…ネジ穴、2200…接合部材、2300…センサーモジュール、2310…インナーケース、2311…凹部、2312…開口、2320…基板、2330…コネクター、2340x…角速度センサー、2340y…角速度センサー、2340z…角速度センサー、2350…加速度センサー、2360…制御IC、3000…移動体測位装置、3100…慣性計測装置、3110…加速度センサー、3120…角速度センサー、3200…演算処理部、3300…GPS受信部、3400…受信アンテナ、3500…位置情報取得部、3600…位置合成部、3700…処理部、3800…通信部、3900…表示部、Ax、Az…加速度、D1、D2…離間距離、G…反応性ガス、H…飛沫、HM…ハードマスク、J…揺動軸、LP…リークパス、P…電極パッド、S…収納空間、T1、T2…厚さ、V1、V2、V4、V5…電圧、θ…傾き

Claims (15)

  1. 基板と、
    前記基板と重なるように配置されている素子部と、
    前記基板に、前記素子部と対向するように配置されている導体パターンと、
    前記基板と前記素子部とが重なる方向からの平面視で、前記導体パターンの前記素子部から露出する露出部の少なくとも一部を覆う保護膜と、を含むことを特徴とする物理量センサー。
  2. 請求項1において、
    前記素子部は、第1質量部および第2質量部を含む可動部と、
    前記基板に取り付けられている固定部と、
    前記可動部と前記固定部とを接続している梁部と、を含み、
    前記導体パターンは、
    前記第1質量部と対向して配置されている第1固定電極と、
    前記第2質量部と対向して配置されている第2固定電極と、を含む物理量センサー。
  3. 請求項2において、
    前記可動部は、貫通孔が形成されている物理量センサー。
  4. 請求項2または3において、
    前記第1固定電極の前記第1質量部と対向している部分の少なくとも一部は、前記保護膜から露出し、
    前記第2固定電極の前記第2質量部と対向している部分の少なくとも一部は、前記保護膜から露出している物理量センサー。
  5. 請求項2ないし4のいずれか一項において、
    前記導体パターンは、配線を含み、
    前記配線に設けられている前記保護膜の厚さは、前記第1固定電極および前記第2固定電極のそれぞれに配置されている前記保護膜の厚さよりも厚い物理量センサー。
  6. 請求項1において、
    前記素子部は、
    前記基板に固定されている固定電極指と、
    前記基板に対して変位可能であり前記固定電極指とギャップを介して対向配置されている可動電極指と、を含み、
    前記導体パターンは、
    前記固定電極指と電気的に接続されている第1配線と、
    前記可動電極指と電気的に接続されている第2配線と、を含む物理量センサー。
  7. 請求項1ないし6のいずれか一項において、
    前記導体パターンは、並んで配置されている第1部分および第2部分を有し、
    前記第1部分および前記第2部分の少なくとも一方は、他方の側の外縁部に前記露出部を有し、
    前記第1部分および前記第2部分の離間距離が50μm以下であり、
    前記露出部の少なくとも一部は、前記保護膜で覆われている物理量センサー。
  8. 請求項1ないし6のいずれか一項において、
    前記導体パターンは、並んで配置されている第1部分および第2部分を含み、
    前記第1部分および前記第2部分の少なくとも一方は、他方の側の外縁部に前記露出部を有し、
    前記第1部分および前記第2部分の離間距離が50μmより大きく、
    前記露出部の少なくとも一部は、前記保護膜で覆われていない物理量センサー。
  9. 請求項1ないし8のいずれか一項において、
    前記保護膜は、構成材料として酸化シリコンを含んでいる物理量センサー。
  10. 請求項1ないし9のいずれか一項において、
    前記保護膜は、複数の層が積層されてなる積層体で構成されている物理量センサー。
  11. 請求項1ないし10のいずれか一項に記載の物理量センサーと、
    前記物理量センサーの駆動を制御する制御回路、または、前記物理量センサーの出力信号を処理する処理回路と、を含むことを特徴とする慣性計測装置。
  12. 請求項11に記載の慣性計測装置と、
    測位用衛星から位置情報が重畳された衛星信号を受信する受信部と、
    受信した前記衛星信号に基づいて、前記受信部の位置情報を取得する取得部と、
    前記慣性計測装置から出力された慣性データに基づいて、移動体の姿勢を演算する演算部と、
    算出された前記姿勢に基づいて前記位置情報を補正することにより、前記移動体の位置を算出する算出部と、を含むことを特徴とする移動体測位装置。
  13. 請求項1ないし10のいずれか一項に記載の物理量センサーと、
    前記物理量センサーが収容されているケースと、
    前記ケースに収容され、前記物理量センサーからの出力データを処理する処理部と、
    前記ケースに収容されている表示部と、
    前記ケースの開口部を塞いでいる透光性カバーと、を含むことを特徴とする携帯型電子機器。
  14. 請求項1ないし10のいずれか一項に記載の物理量センサーと、
    前記物理量センサーから出力された検出信号に基づいて制御を行う制御部と、を含むことを特徴とする電子機器。
  15. 請求項1ないし10のいずれか一項に記載の物理量センサーと、
    前記物理量センサーから出力された検出信号に基づいて制御を行う制御部と、を含むことを特徴とする移動体。
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