JP2019065219A - シリコーンゴム組成物及びシリコーンゴム - Google Patents
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Abstract
Description
(A)下記平均組成式(1)で表され、一分子中に少なくとも2個の脂肪族不飽和基を有するオルガノポリシロキサン:100質量部
RnSiO(4−n)/2 (1)
(式中、Rは同一又は異種の非置換もしくは置換の炭素数1〜12の1価炭化水素基であり、nは1.95〜2.05の正数である。)、
(B)比表面積が50m2/g以上の補強性シリカ:5〜100質量部、
(C)酸化チタンを含む金属酸化物粒子を担持し、ケイ素原子含有疎水化剤で表面が疎水化され、かつ前記金属酸化物粒子を担持する前の一次粒子径が5〜50nmの範囲であるシリカ:0.01〜50質量部、
(D)硬化剤:0.01〜10質量部、
を含有するシリコーンゴム組成物を提供する。
R1Si(Y)3 (2)
(式中、R1は、それぞれ同一又は異なっていてもよく、(メタ)アクリル基、オキシラニル基、アミノ基、メルカプト基、イソシアネート基もしくはフッ素原子で置換されていてもよい炭素数1以上20以下のアルキル基と、炭素数2以上20以下のアルケニル基と、炭素数6以上20以下のアリール基と、ケイ素数1以上50以下の(ポリ)ジメチルシロキシ基とからなる群から選ばれる置換基又は水素原子であり、Yはアルコキシ基、アセトキシ基、エノール基、及び塩素原子からなる群から選ばれる置換基である。)
RnSiO(4−n)/2 (1)
(式中、Rは同一又は異種の非置換もしくは置換の炭素数1〜12の1価炭化水素基であり、nは1.95〜2.05の正数である。)、
(B)比表面積が50m2/g以上の補強性シリカ:5〜100質量部、
(C)酸化チタンを含む金属酸化物粒子を担持し、ケイ素原子含有疎水化剤で表面が疎水化され、かつ前記金属酸化物粒子を担持する前の一次粒子径が5〜50nmの範囲であるシリカ:0.01〜50質量部、
(D)硬化剤:0.01〜10質量部、
を含有するシリコーンゴム組成物である。
本発明のシリコーンゴム組成物は、上記(A)〜(D)成分を含むものである。このシリコーンゴム組成物としては、ベースポリマーとして1分子中に少なくとも2個の脂肪族不飽和基を有するオルガノポリシロキサン(A)に、硬化剤(D)として付加反応硬化剤(D−1)及び/又は有機過酸化物硬化剤(D−2)を用いたものが好ましい。シリコーンゴム組成物の形状はミラブルタイプでも液状タイプでもよい。液状シリコーンゴム組成物は、室温(通常、25℃±10℃)において自己流動性があるものであるのに対して、ミラブル型シリコーンゴム組成物とは、粘度が高く、室温において自己流動性がない非液状(固体状又は高粘ちょうなペースト状)であって、ロールミル等の混練手段によって高せん断応力下で均一に混合できる生ゴム状の組成物を意味するものである。
本発明において、(A)成分は、下記平均組成式(1)で表され、一分子中に少なくとも2個の脂肪族不飽和基を有するオルガノポリシロキサンである。
RnSiO(4−n)/2 (1)
(式中、Rは同一又は異種の非置換もしくは置換の炭素数1〜12の1価炭化水素基であり、nは1.95〜2.05の正数である。)
(B)成分の補強性シリカは、機械的強度の優れたシリコーンゴム組成物を得るために添加される充填剤であり、この目的のためには比表面積(BET吸着法)が50m2/g以上であることが必要であり、好ましくは100〜450m2/g、より好ましくは100〜300m2/gである。比表面積が50m2/g未満だと、硬化物の機械的強度が低くなってしまう。
(C)成分は、酸化チタンを含む金属酸化物粒子を担持し、ケイ素原子含有疎水化剤で表面が疎水化され、かつ金属酸化物粒子を担持する前の一次粒子径が5〜50nmの範囲であるシリカ(金属酸化物担持シリカ)である。
R1Si(Y)3 (2)
(式中、R1は、それぞれ同一又は異なっていてもよく、(メタ)アクリル基、オキシラニル基、アミノ基、メルカプト基、イソシアネート基もしくはフッ素原子で置換されていてもよい炭素数1以上20以下のアルキル基と、炭素数2以上20以下のアルケニル基と、炭素数6以上20以下のアリール基と、ケイ素数1以上50以下の(ポリ)ジメチルシロキシ基とからなる群から選ばれる置換基又は水素原子であり、Yはアルコキシ基、アセトキシ基、エノール基、及び塩素原子からなる群から選ばれる置換基である。)
なお、金属酸化物担持シリカの疎水化度は、40以上であることが好ましい。疎水化度がこのような範囲内であれば、シリカの凝集を防ぐことができ、得られるシリコーンゴムの透明性が良好となる。疎水化度の測定方法については、以下の実施例において説明する。
R2Si(Y)3 (3)
(式中、R2は、それぞれ同一又は異なっていてもよく、(メタ)アクリル基、オキシラニル基、アミノ基、メルカプト基、イソシアネート基もしくはフッ素原子で置換されていてもよい炭素数1以上20以下のアルキル基と、炭素数2以上20以下のアルケニル基と、炭素数6以上20以下のアリール基と、ケイ素数50以下の(ポリ)ジメチルシロキシ基とからなる群から選ばれる置換基又は水素原子であり、Yはアルコキシ基、アセトキシ基、エノール基、塩素原子からなる群から選ばれる置換基である。)
(D)成分は、硬化剤である。この硬化剤としては、上記したように(D−1)付加反応硬化剤と(D−2)有機過酸化物硬化剤が挙げられる。
(D−1)付加反応硬化剤としては、オルガノハイドロジェンポリシロキサンとヒドロシリル化触媒を組み合せて用いる。
オルガノハイドロジェンポリシロキサンとしては、1分子中に2個以上、好ましくは3個以上、より好ましくは3〜200個、更に好ましくは4〜100個程度のケイ素原子に結合した水素原子(即ち、SiH基)を含有すれば、直鎖状、環状、分枝状、三次元網状構造のいずれであってもよい。オルガノハイドロジェンポリシロキサンの例としては、付加反応硬化型シリコーンゴム組成物の架橋剤として公知のオルガノハイドロジェンポリシロキサンを用いることができ、より具体的には、下記平均組成式(5)で表されるオルガノハイドロジェンポリシロキサンを用いることができる。
R3 pHqSiO(4−p−q)/2 (5)
(式中、R3は、同一又は異なっていてもよく、非置換又は置換の1価炭化水素基を示し、p及びqは、0<p<3、0<q≦3、0<p+q≦3を満たす正数である。)
(D−2)有機過酸化物硬化剤としては、例えば、ベンゾイルパーオキサイド、2,4−ジクロロベンゾイルパーオキサイド、p−メチルベンゾイルパーオキサイド、o−メチルベンゾイルパーオキサイド、2,4−ジクミルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ビス(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、ジ−t−ブチルパーオキサイド、t−ブチルパーベンゾエート、1,6−ヘキサンジオール−ビス−t−ブチルパーオキシカーボネート等が挙げられる。有機過酸化物硬化剤の添加量は、(A)成分100質量部に対して0.1〜10質量部、特に0.2〜5質量部が好ましい。上記配合量が0.1質量部以上であれば、硬化が十分となり、10質量部以下であれば、有機過酸化物の分解残渣によりシリコーンゴム硬化物が黄変する恐れがない。なお、(A)成分に、(D−1)成分と(D−2)成分とを、それぞれ上記配合量の範囲内で組み合せて配合した、付加反応硬化と有機過酸化物硬化とを併用した共加硫型のシリコーンゴム組成物とすることもできる。
本発明のシリコーンゴム組成物には、上記成分に加え、必要に応じて、粉砕石英、結晶性シリカ、珪藻土、炭酸カルシウム等の充填材、着色剤、受酸剤、アルミナや窒化硼素等の熱伝導率向上剤、離型剤、充填材用分散剤として各種アルコキシシラン、特にフェニル基含有アルコキシシラン及びその加水分解物、ジフェニルシランジオール、カーボンファンクショナルシラン、シラノール基含有低分子シロキサンなどの熱硬化型のシリコーンゴム組成物における公知の充填材や添加剤を添加することは任意である。
更に、本発明では、上記のシリコーンゴム組成物の硬化物からなるシリコーンゴムを提供する。このようなシリコーンゴムであれば、透明性と紫外線吸収性能に優れたものとなる。
(調製例1A:コアシェル粒子の水分散液(1)の調製)
酸化チタン−酸化スズ複合酸化物を核とし、酸化ケイ素を殻とするコアシェル粒子を分散質とし、水を分散媒として用いて、金属酸化物の水分散液を調製した。具体的には、以下の手順で、まず、核となる酸化チタン−酸化スズ粒子を含有する複合酸化物分散液(i)を製造し、次いで、テトラエトキシシランを加水分解縮合することで、コアシェル粒子を含有する水分散液(1)とした。
36質量%の塩化チタン(IV)水溶液(石原産業(株)製、製品名:TC−36)66.0gに塩化スズ(IV)五水和物(和光純薬工業(株)製)1.8gを添加し、よく混合した後、これをイオン交換水1,000gで希釈した。この金属塩水溶液混合物に5質量%のアンモニア水(和光純薬工業(株)製)300gを徐々に添加して中和、加水分解することによりスズを含有する水酸化チタンの沈殿物を得た。このときの水酸化チタンスラリーのpHは8であった。得られた水酸化チタンの沈殿物を、イオン交換水の添加とデカンテーションを繰り返して脱イオン処理した。この脱イオン処理後のスズを含有する水酸化チタン沈殿物に30質量%過酸化水素水(和光純薬工業(株)製)100gを徐々に添加し、その後60℃で3時間撹拌して十分に反応させた。その後、純水を添加して濃度調整を行うことにより、半透明のスズ含有ペルオキソチタン酸溶液(固形分濃度1質量%)を得た。容積500mLのオートクレーブ(耐圧硝子工業(株)製、製品名:TEM−D500)に、上記のように合成したペルオキソチタン酸溶液350mLを仕込み、これを200℃、1.5MPaの条件下、240分間水熱処理した。その後、オートクレーブ内の反応混合物を、サンプリング管を経由して、25℃の水浴中に保持した容器に排出し、急速に冷却することで反応を停止させ、複合酸化物分散液(i)を得た。
磁気回転子と温度計を備えたセパラブルフラスコに、上記の複合酸化物分散液(i)1,000質量部、エタノール100質量部、アンモニア2.0質量部を室温(25℃)で加えて磁気撹拌した。このセパラブルフラスコを氷浴に浸漬し、内容物温度が5℃になるまで冷却した。ここに、テトラエトキシシラン18質量部(信越化学工業(株)社製、商品名「KBE−04」)を加えた後に、セパラブルフラスコをμReactorEx(四国計測工業(株)製)内に設置して、周波数2.45GHz・出力1,000Wのマイクロ波を1分間にわたって照射しながら磁気撹拌した。その間、温度計を観測して内容物温度が85℃に達するのを確認した。得られた混合物を定性ろ紙(Advantec 2B)でろ過して希薄コロイド溶液を得た。この希薄分散液をダイナフィルター(三菱化工機(株)社製、製品名「DyF152/S」、平均細孔径7nmのMgAl2O製ディスク[ANDRITZ KMPT GmbH製、品番2065181、型φ152/7nm])を用いた限外ろ過によって分散質濃度10質量%まで濃縮し、酸化チタン−酸化スズ複合酸化物を核とし酸化ケイ素を殻とするコアシェル粒子の水分散液(1)を得た。コアシェル粒子の水分散液(1)の固形分濃度は15.9質量%、粒径は19.5nmであった。この時、粒径は動的光散乱法で測定した体積基準の50%累積分布径(D50)の値であり、ナノトラックUPA−EX150(日機装(株)製)を用いて測定した。
ジムロート冷却管、窒素導入管、温度計、機械撹拌羽を備えた4つ口2Lセパラブルフラスコに、金属酸化物粒子の水分散液として、コアシェル粒子の水分散液(1)(300g、固形分濃度15.9質量%)と、触媒としてスルホン酸系カチオン性イオン交換樹脂を3g入れた。ここに表面修飾剤としてメチルトリメトキシシラン(信越化学業株式会社製、製品名「KBM−13」、230g)を入れて激しく撹拌(250rpm)した。撹拌によって分散液とアルコキシシランが反応し、均一になる様子が観測された。その際、分散液の温度が25℃から52℃まで上昇する様子が観測された。分散液の温度が50℃になるように2時間加熱撹拌した後、分散液にエタノール(750g)を撹拌(250rpm)しながら添加して希釈した。希釈分散液をダイナフィルター(三菱化工機株式会社製、製品名「DyF152/S」、平均細孔径7nmのMgAl2O製ディスク[ANDRITZ KMPT GmbH製、品番2065181、型φ152/7nm])に導入した。0.2MPaの静圧を圧縮空気によって与えながら、フィルターと連結した回転軸を回転(1,000rpm)させた。セラミックフィルターを経て分散液が滲出する様子が観測された。フィルター排出口には受器(5,000mL)を設け、滲出液を800g分取した。濃縮された分散液に対して、継続して有機溶剤(エタノール)を加圧供給(0.2MPa)した。0.2MPaの静圧を圧縮空気によって与えながら、フィルターと連結した回転軸を回転(1,000rpm)させた。セラミックフィルターを経て分散液が滲出する様子が観測された。フィルター排出口には受器(5,000mL)を設け、滲出液が800gに達するまでエタノールの加圧供給を行った。ろ過室から分散液を取り出し、表面修飾されたコアシェル粒子のエタノール分散液(1)を得た。表面修飾されたコアシェル粒子のエタノール分散液(1)の固形分濃度は17質量%、粒径は19.2nmであった。この時、粒径は動的光散乱法で測定した体積基準の50%累積分布径(D50)の値であり、ナノトラックUPA−EX150(日機装(株)製)を用いて測定した。
36質量%の塩化チタン(IV)水溶液(石原産業(株)製、製品名:TC−36)66.0gに塩化スズ(IV)五水和物(和光純薬工業(株)製)1.8gを添加する代わりに、36質量%の塩化チタン(IV)水溶液(石原産業(株)製、製品名:TC−36)66.0gに塩化スズ(IV)五水和物(和光純薬工業(株)製)1.8g、酸化マンガン(II)((株)高純度化学研究所)0.09gを添加した以外は、調製例1と同様にして表面修飾されたコアシェル粒子のエタノール分散液(2)を得た。表面修飾されたコアシェル粒子のエタノール分散液(2)の固形分濃度は14.5質量%、粒径は19.2nmであった。
塩化スズ(IV)五水和物を添加しない以外は、調製例1と同様にして表面修飾されたコアシェル粒子のエタノール分散液(3)を得た。表面修飾されたコアシェル粒子のエタノール分散液(3)の固形分濃度は 13質量%、粒径は17.2nmであった。
表面修飾剤としてメチルトリメトキシシラン(信越化学工業株式会社製、製品名「KBM−13」、230g)ではなく、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン(信越化学工業株式会社製、製品名「KBM−403」、230g)を使用した以外は、調製例1と同様にして表面修飾されたコアシェル粒子のエタノール分散液(4)を得た。表面修飾されたコアシェル粒子のエタノール分散液(4)の固形分濃度は16質量%、粒径は18.5nmであった。
表面修飾剤としてメチルトリメトキシシラン(信越化学工業株式会社製、製品名「KBM−13」、230g)ではなく、γ−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン(信越化学工業株式会社製、製品名「KBM−5103」、230g)を使用した以外は、調製例1と同様にして表面修飾されたコアシェル粒子のエタノール分散液(5)を得た。表面修飾されたコアシェル粒子のエタノール分散液(5)の固形分濃度は15質量%、粒径は19.5nmであった。
(調製例6:金属酸化物担持シリカ(1)の調製)
BET法による比表面積が200m2/gであるヒュームドシリカ(日本アエロジル社製、アエロジル200、一次粒子径12nm)200gを、高速ミキサー(容積10L)に仕込み、回転数1500rpmで運転した。回転が安定したところで、ケイ素原子含有疎水化剤として平均重合度4、25℃における粘度が15mPa・sであるジメチルポリシロキサン70gを20秒で噴霧した後、コアシェル粒子の水分散液(1)100gと純水200gを60秒で、噴霧した。これを、乾燥機で水分を除去した後、250℃で2.5時間加熱した。得られた金属酸化物担持シリカ(1)は、下記の方法で測定したゆるみ嵩密度が150g/L、メタノール滴定法による疎水化度が60であった。
セイシン企業製マルチテスターMT−1000型を使用する。フィーダーユニット上部にロート、フルイ(目開き150μm)、フルイスペーサーの順に重ね置き、ストッパーで固定する。サンプル台に100mlのセルを置き、サンプルユニットにサンプルを投入するとともに、フィーダーを振動させ、ふるい落としたサンプルでセルを充填し、擦り切り板で擦り切る。ゆるみ嵩密度ρ(g/l)は次式で得られる。
ρ=((W1−W0)/100)×1000
W0:セル容器の重量(g)
W1:セル容器+サンプル重量(g)
200mlのビーカーに純水50mlを入れ、サンプル0.2gを加え、マグネットスターラーで撹拌する。メタノールを入れたビュレットの先端を液中に入れ、撹拌下でメタノールを滴下し、サンプルが完全に水中に分散するまでに要したメタノールの添加量をZmlとしたとき、次式で得られる。
疎水化度=(Z/(50+Z))×100
BET法による比表面積が200m2/gであるヒュームドシリカ(日本アエロジル社製、アエロジル200、一次粒子径12nm)200gを、高速ミキサー(容積10L)に仕込み、回転数1500rpmで運転した。回転が安定したところで、ケイ素原子含有疎水化剤として平均重合度4、25℃における粘度が15mPa・sであるジメチルポリシロキサン70gを20秒で噴霧した後、コアシェル粒子の水分散液(1)300gを60秒で、噴霧した。これを、乾燥機で水分を除去した後、250℃で2.5時間加熱した。得られた金属酸化物担持シリカ(2)は、ゆるみ嵩密度が210g/L、メタノール滴定法による疎水化度が62であった。
ケイ素原子含有疎水化剤として平均重合度4、25℃における粘度が15mPa・sであるジメチルポリシロキサンではなく、ジメチルジメトキシシラン50gを用いた以外は、調製例6と同様に調製した。得られた金属酸化物担持シリカ(3)は、ゆるみ嵩密度が160g/L、メタノール滴定法による疎水化度が62であった。
コアシェル粒子の水分散液(1)ではなく、コアシェル粒子のエタノール分散液(1)を用いた以外は調製例6と同様に調製した。得られた金属酸化物担持シリカ(4)は、ゆるみ嵩密度が155g/L、メタノール滴定法による疎水化度が58であった。
純水を添加しない以外は、調製例6と同様に調製した。得られた金属酸化物担持シリカ(5)は、ゆるみ嵩密度が70g/L、メタノール滴定法による疎水化度が58であった。
純水200gではなく、メタノール500gを用いた以外は、調製例9と同様に調製した。得られた金属酸化物担持シリカ(6)は、ゆるみ嵩密度が165g/L、メタノール滴定法による疎水化度が62であった。
コアシェル粒子の水分散液(1)ではなく、コアシェル粒子のエタノール分散液(2)を用いた以外は、調製例6と同様に調製した。得られた金属酸化物担持シリカ(7)は、ゆるみ嵩密度が166g/L、メタノール滴定法による疎水化度が61であった。
コアシェル粒子の水分散液(1)ではなく、コアシェル粒子のエタノール分散液(3)を用いた以外は、調製例6と同様に調製した。得られた金属酸化物担持シリカ(8)は、ゆるみ嵩密度が164g/L、メタノール滴定法による疎水化度が61であった。
コアシェル粒子の水分散液(1)ではなく、コアシェル粒子のエタノール分散液(4)を用いた以外は、調製例6と同様に調製した。得られた金属酸化物担持シリカ(9)は、ゆるみ嵩密度が168g/L、メタノール滴定法による疎水化度が61であった。
コアシェル粒子の水分散液(1)ではなく、コアシェル粒子のエタノール分散液(5)を用いた以外は、調製例6と同様に調製した。得られた金属酸化物担持シリカ(10)は、ゆるみ嵩密度が170g/L、メタノール滴定法による疎水化度が61であった。
コアシェル粒子の水分散液(1)ではなく、複合酸化物分散液(i)を用いた以外は、調製例6と同様に調製した。得られた金属酸化物担持シリカ(11)は、ゆるみ嵩密度が160g/L、メタノール滴定法による疎水化度が60であった。
ケイ素原子含有疎水化剤として平均重合度4、25℃における粘度が15mPa・sであるジメチルポリシロキサンを添加しない以外は調製例6と同様にして調製した。得られた金属酸化物担持シリカ(12)は、ゆるみ嵩密度が140g/Lであった。この酸化チタン担持シリカは、水に溶解(疎水化度0)した。
(調製例18:金属酸化物担持シリカのペースト(1)の調製)
分子鎖両末端がジメチルビニルシロキシ基で封鎖された平均重合度が180であるジメチルポリシロキサン100質量部と金属酸化物担持シリカ(1)30質量部を混合後、3本ロールを3回通し、金属酸化物担持シリカのペースト(1)を調製した。
分子鎖両末端がジメチルビニルシロキシ基で封鎖された平均重合度が180であるジメチルポリシロキサン100質量部と金属酸化物担持シリカ(12)30質量部を混合後、3本ロールを3回通し、金属酸化物担持シリカのペースト(2)を調製した。
(実施例1)
分子鎖両末端がジメチルビニルシロキシ基で封鎖された平均重合度が750であるジメチルポリシロキサン((A)成分)60質量部、BET法による比表面積が300m2/gであるヒュームドシリカ(日本アエロジル社製、アエロジル300)((B)成分)40質量部、ヘキサメチルジシラザン8質量部、及び水2.0質量部を室温で30分混合後、150℃に昇温し、3時間撹拌を続け、冷却し、シリコーンゴムベース(1)を得た。
このシリコーンゴムベース(1)100質量部に、分子鎖両末端がジメチルビニルシロキシ基で封鎖された平均重合度が750であるジメチルポリシロキサン((A)成分)6質量部、分子鎖両末端がトリメチルシロキシ基で封鎖され、主鎖のジオルガノシロキサン単位中にビニルメチルシロキサン単位を10モル%含有する平均重合度が150であるジメチルポリシロキサン((A)成分)5質量部、調製例18の金属酸化物担持シリカのペースト(1)((C)成分)4質量部、白金触媒(Pt濃度1質量%)0.1質量部と架橋剤として側鎖にSiH基を有するメチルハイドロジェンポリシロキサン(重合度38、SiH基が0.0074モル%の両末端トリメチルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルハイドロジェンシロキサン共重合体)3質量部(SiH基/ビニル基合計量=1.75mol/mol)((D)成分)、及び反応制御剤としてエチニルシクロヘキサノール0.05質量部を添加し、15分撹拌を続けて、シリコーンゴム組成物(1)を得た。
シリコーンゴム組成物(1)を120℃/10分のプレスキュア(一次加硫)後、オーブン内で150℃/1時間のポストキュア(二次加硫)を行って硬化物を得た。得られた硬化物について、各種ゴム物性及び光透過率を測定した。その結果を表1に示す。
なお、各種ゴム物性(硬さ、引張強さ、切断時伸び)は、JIS K 6249:2003に記載の方法で測定し、光透過率は、分光光度計(日立製作所(株)製、型式:U−3310)を用いて測定し、波長700nmと340nmにおける光透過率を表1に併記した。
分子鎖両末端がジメチルビニルシロキシ基で封鎖された平均重合度が750であるジメチルポリシロキサン((A)成分)60質量部、BET法による比表面積が300m2/gであるヒュームドシリカ(日本アエロジル社製、アエロジル300)((B)成分)40質量部、調製例6の金属酸化物担持シリカ(1)((C)成分)1.4質量部、ヘキサメチルジシラザン8質量部、及び水2.0質量部を室温で30分混合後、150℃に昇温し、3時間撹拌を続け、冷却し、シリコーンゴムベース(2)を得た。
このシリコーンゴムベース(2)100質量部に、分子鎖両末端がジメチルビニルシロキシ基で封鎖された平均重合度が750であるジメチルポリシロキサン((A)成分)6質量部、分子鎖両末端がトリメチルシロキシ基で封鎖され、主鎖のジオルガノシロキサン単位中にビニルメチルシロキサン単位を10モル%含有する平均重合度が150であるジメチルポリシロキサン((A)成分)5質量部、白金触媒(Pt濃度1質量%)0.1質量部と架橋剤として側鎖にSiH基を有するメチルハイドロジェンポリシロキサン(重合度38、SiH基が0.0074モル%の両末端トリメチルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルハイドロジェンシロキサン共重合体)3質量部(SiH基/ビニル基合計量=1.81mol/mol)((D)成分)、及び反応制御剤としてエチニルシクロヘキサノール0.05質量部を添加し、15分撹拌を続けて、シリコーンゴム組成物(2)を得た。
シリコーンゴム組成物(2)を120℃/10分のプレスキュア(一次加硫)後、オーブン内で150℃/1時間のポストキュア(二次加硫)を行って硬化物を得た。得られた硬化物について、各種物性及び光透過率を測定した。その結果を表1に示す。
金属酸化物担持シリカ(1)ではなく、調製例7の金属酸化物担持シリカ(2)を用いた以外は、実施例2と同様にしてシリコーンゴム組成物(3)を得た。得られた組成物の各種物性及び光透過率を測定した。その結果を表1に示す。
金属酸化物担持シリカ(1)ではなく、調製例8の金属酸化物担持シリカ(3)を用いた以外は、実施例2と同様にしてシリコーンゴム組成物(4)を得た。得られた組成物の各種物性及び光透過率を測定した。その結果を表1に示す。
金属酸化物担持シリカ(1)ではなく、調製例9の金属酸化物担持シリカ(4)を用いた以外は、実施例2と同様にしてシリコーンゴム組成物(5)を得た。得られた組成物の各種物性及び光透過率を測定した。その結果を表1に示す。
金属酸化物担持シリカ(1)ではなく、調製例10の金属酸化物担持シリカ(5)を用いた以外は、実施例2と同様にしてシリコーンゴム組成物(6)を得た。得られた組成物の各種物性及び光透過率を測定した。その結果を表1に示す。
金属酸化物担持シリカ(1)ではなく、調製例11の金属酸化物担持シリカ(6)を用いた以外は、実施例2と同様にしてシリコーンゴム組成物(7)を得た。得られた組成物の各種物性及び光透過率を測定した。その結果を表1に示す。
金属酸化物担持シリカ(1)ではなく、調製例12の金属酸化物担持シリカ(7)を用いた以外は、実施例2と同様にしてシリコーンゴム組成物(8)を得た。得られた組成物の各種物性及び光透過率を測定した。その結果を表1に示す。
金属酸化物担持シリカ(1)ではなく、調製例13の金属酸化物担持シリカ(8)を用いた以外は、実施例2と同様にしてシリコーンゴム組成物(9)を得た。得られた組成物の各種物性及び光透過率を測定した。その結果を表1に示す。
金属酸化物担持シリカ(1)ではなく、調製例14の金属酸化物担持シリカ(9)を用いた以外は、実施例2と同様にしてシリコーンゴム組成物(10)を得た。得られた組成物の各種物性及び光透過率を測定した。その結果を表1に示す。
金属酸化物担持シリカ(1)ではなく、調製例15の金属酸化物担持シリカ(10)を用いた以外は、実施例2と同様にしてシリコーンゴム組成物(11)を得た。得られた組成物の各種物性及び光透過率を測定した。その結果を表1に示す。
金属酸化物担持シリカ(1)ではなく、調製例16の金属酸化物担持シリカ(11)を用いた以外は、実施例2と同様にしてシリコーンゴム組成物(12)を得た。得られた組成物の各種物性及び光透過率を測定した。その結果を表1に示す。
ジメチルシロキサン単位99.825モル%、メチルビニルシロキサン単位0.15モル%、ジメチルビニルシロキシ単位0.025モル%からなり、平均重合度が約6,000であるオルガノポリシロキサン生ゴム((A)成分)100質量部、BET法比表面積が200m2/gのヒュームドシリカ(アエロジル200、日本アエロジル(株)製)((B)成分)40質量部、調製例6の金属酸化物担持シリカ(1)((C)成分)1.4質量部、両末端シラノール基を有し、平均重合度4、25℃における粘度が15mPa・sであるジメチルポリシロキサン6質量部を添加し、170℃で2時間、ニーダーにより混合下で加熱した後、ベースコンパウンド(1)を調製した。
この組成物(ベースコンパウンド1)100質量部に対し、硬化剤として2,5−ジメチル−2,5−ビス(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン((D)成分)0.4質量部を二本ロールにて添加し、均一に混合して生ゴム状のシリコーンゴム組成物(13)を製造した後、該組成物を165℃、70kgf/cm2の条件で10分間プレスキュアを行い、2mm厚のシートを作製した。次いで200℃のオーブンで4時間ポストキュアを実施した。得られた硬化物について、各種物性及び光透過率を測定した。その結果を表1に示す。
金属酸化物担持シリカのペースト(1)を添加しない以外は、実施例1と同様にして、(C)成分を含まない比較シリコーンゴム組成物(1)を得た。得られた組成物の各種物性及び光透過率を測定した。その結果を表1に示す。
金属酸化物担持シリカのペースト(1)の代わりに、コアシェル粒子の水分散液(1)を5質量部添加した以外は、実施例1と同様にして、(C)成分中にシリカが含まれない比較シリコーンゴム組成物(2)を得た。得られた組成物の各種物性及び光透過率を測定した。その結果を表1に示す。
金属酸化物担持シリカ(1)の代わりに、コアシェル粒子の水分散液(1)0.7質量部を添加した以外は、実施例2と同様にして、(C)成分中にシリカが含まれない比較シリコーンゴム組成物(3)を得た。得られた組成物の各種物性及び光透過率を測定した。その結果を表1に示す。
金属酸化物担持シリカ(1)の代わりに、コアシェル粒子のエタノール分散液(1)0.7質量部を添加した以外は、実施例2と同様にして、(C)成分中にシリカが含まれない比較シリコーンゴム組成物(4)を得た。得られた組成物の各種物性及び光透過率を測定した。その結果を表1に示す。
金属酸化物担持シリカ(1)の代わりに、金属酸化物担持シリカ(12)1.4質量部を添加した以外は、実施例2と同様にして、(C)成分が疎水化されていない比較シリコーンゴム組成物(5)を得た。得られた組成物の各種物性及び光透過率を測定した。その結果を表1に示す。
金属酸化物担持シリカのペースト(1)の代わりに、調製例19の金属酸化物担持シリカのペースト(2)を使用した以外は、実施例1と同様にして、(C)成分が疎水化されていない比較シリコーンゴム組成物(6)を得た。得られた組成物の各種物性及び光透過率を測定した。その結果を表1に示す。
金属酸化物担持シリカ(1)を添加しない以外は実施例13と同様にして、(C)成分を含まない比較シリコーンゴム組成物(7)を得た。得られた組成物の各種物性及び光透過率を測定した。その結果を表1に示す。
Claims (7)
- (A)下記平均組成式(1)で表され、一分子中に少なくとも2個の脂肪族不飽和基を有するオルガノポリシロキサン:100質量部
RnSiO(4−n)/2 (1)
(式中、Rは同一又は異種の非置換もしくは置換の炭素数1〜12の1価炭化水素基であり、nは1.95〜2.05の正数である。)、
(B)比表面積が50m2/g以上の補強性シリカ:5〜100質量部、
(C)酸化チタンを含む金属酸化物粒子を担持し、ケイ素原子含有疎水化剤で表面が疎水化され、かつ前記金属酸化物粒子を担持する前の一次粒子径が5〜50nmの範囲であるシリカ:0.01〜50質量部、
(D)硬化剤:0.01〜10質量部、
を含有するものであることを特徴とするシリコーンゴム組成物。 - 前記金属酸化物粒子が、金属酸化物の核と、その外表面に形成された酸化ケイ素の殻とを有するコアシェル構造をなす粒子であることを特徴とする請求項1に記載のシリコーンゴム組成物。
- 前記金属酸化物粒子が、下記一般式(2)で表される有機ケイ素化合物及び/又はその(部分)加水分解縮合物で表面修飾されたものであることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のシリコーンゴム組成物。
R1Si(Y)3 (2)
(式中、R1は、それぞれ同一又は異なっていてもよく、(メタ)アクリル基、オキシラニル基、アミノ基、メルカプト基、イソシアネート基もしくはフッ素原子で置換されていてもよい炭素数1以上20以下のアルキル基と、炭素数2以上20以下のアルケニル基と、炭素数6以上20以下のアリール基と、ケイ素数1以上50以下の(ポリ)ジメチルシロキシ基とからなる群から選ばれる置換基又は水素原子であり、Yはアルコキシ基、アセトキシ基、エノール基、及び塩素原子からなる群から選ばれる置換基である。) - 前記(C)成分のシリカにおいて、前記金属酸化物粒子の含有量が1〜30質量%であることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のシリコーンゴム組成物。
- 前記(D)成分が、オルガノハイドロジェンポリシロキサンとヒドロシリル化触媒との組み合せからなる付加反応硬化剤(D−1)であることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載のシリコーンゴム組成物。
- 前記(D)成分が、有機過酸化物硬化剤(D−2)であることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載のシリコーンゴム組成物。
- 請求項1から請求項6のいずれか1項に記載のシリコーンゴム組成物の硬化物からなるものであることを特徴とするシリコーンゴム。
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