JP2019064077A - 帯電防止性抗菌膜材 - Google Patents
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Abstract
【課題】カーボンナノチューブを利用した帯電防止フィルムを用いた静電気対策シートで、より低着色性で視認性に優れた抗菌性の静電気対策シートの提供。【解決手段】繊維織物を基材として、その1面以上に熱可塑性樹脂被覆層を有してなる可撓性シートの、少なくとも1面の熱可塑性樹脂被覆層上に塗膜層を有し、この塗膜層が環状ポリエーテルイオン錯体、及びカーボンナノチューブを含み、特に塗膜層が、熱可塑性樹脂被覆層の表面に対して、少なくとも20%の面積占有率を有する連続体とする。【選択図】なし
Description
本発明は産業資材シートの静電気対策、及び抗菌技術に関するものであり、具体的に本発明は、工場、倉庫、クリーンルームなどに設置されるシートシャッター装置に用いる帯電防止性、抗菌・防黴性、低着色性、かつ視認性に優れたフレキシブル膜材と、さらに間仕切り、フロアシート、機器カバー、エプロンなどに用いる帯電防止性、かつ抗菌・防黴性のフレキシブル膜材と、さらにはフレキシブルコンテナバッグなどの粉体、粒体物流用品の静電気対策、防爆対策に用いる帯電防止性、かつ抗菌・防黴性のフレキシブル膜材に関する。
工場や倉庫などには、フォークリフトや搬送ロボット及び搬送ドローンなどによる荷物の入出庫作業が頻繁に行われるため、センサー感知で開閉するシートシャッター装置が出入口として設けられている。これらのシートシャッター装置は、塩化ビニル樹脂製など合成樹脂製仕様のシート膜材を巻取/巻解することで出入口の開閉を行うものであるが、合成樹脂製仕様のため、高速開閉時のシート摩擦で静電気を帯び易く、帯電した膜材が、ホコリ、ゴミなどの異物を引き寄せる粉塵汚染を起したり、また工場環境によっては、引火や粉塵爆発の事故原因となる問題が顕在している。そのため食品工場、薬品工場、精密機器工場などでクリーンルーム仕様や防虫・防塵仕様として、帯電防止性や害虫飛来防止性、さらには抗菌性を考慮したシートシャッター装置が希求されている。このような施設では、シートシャッター以外にも、間仕切り、フロアシート、機器カバー、エプロンなど様々な静電気対策シートで、かつ抗菌・防黴性シートのニーズが存在している。また、物流では、フレキシブルコンテナからの粉体、粒体、樹脂ペレットなどの排出摩擦で発生する静電気を低減可能なフレキシブルコンテナのニーズが古くから存在し、カーボンブラックを配合したものが技術的主流となっている。しかし、十分な帯電防止効果を得るだけのカーボンブラック量を配合したシートでは黒色隠蔽性の理由でシートシャッターや間仕切りでは安全確認に不適切なカーボンブラックの使用は敬遠されていた。
近年、熱電導部材、導電性部材、帯電防止部材、発熱部材、放熱部材、電磁波遮蔽部材などへのカーボンナノチューブの応用開発が進み、特に導電性機能の技術分野では、カーボンブラックよりも遥かに少ない使用量で優れた導電効果が得られることで、淡い着色性は有するものの、透視性と耐久性に優れた帯電防止フィルムが得られるようになった。さらに従来のπ系共役ポリマーへの応用として、導電性ポリマーとカーボンナノチューブとを含有する導電層を有してなる、帯電防止性、透明性、基材と導電性層との密着性に優れる導電性包装材料(特許文献1)、また、基材に積層した導電性高分子層と、その上に接触して設けたカーボンナノチューブ層を有してなる、高い導電性、光透過率をもつ透明導電膜(特許文献2)などの発明が提案されているが、これらはカーボンナノチューブによる着色(例えば黒青系、黒紫系など)と、導電性ポリマー(ドーピング系)との着色(例えば青緑系、赤紫系など)の影響で視認性を悪くする欠点を有している。従って、シートシャッター、間仕切り、フロアシート、機器カバー、エプロンなどの用途では、より低着色性で視認性に優れた静電気対策シートで、かつ抗菌・防黴性を有するシートが希求されていた。
本発明は、カーボンナノチューブを利用した帯電防止フィルムを用いた静電気対策シート(シートシャッター、間仕切り、フロアシート、機器カバー、エプロンなど)でありながら、より低着色性で視認性に優れた抗菌性の静電気対策シートの提供を課題とする。
本発明は、上記の現状に鑑みて研究、検討を重ねた結果、繊維織物を基材として、その1面以上に熱可塑性樹脂被覆層を有してなる可撓性シートの、少なくとも1面の熱可塑性樹脂被覆層上に塗膜層を有し、この塗膜層が環状ポリエーテルイオン錯体、及びカーボンナノチューブを含むことによって、上記従来技術で困難であった、カーボンナノチューブを用いながら、より低着色性で視認性に優れた抗菌・防黴性の静電気対策シートが得られることを見出して本発明を完成するに至った。
すなわち本発明の帯電防止性抗菌膜材は、繊維織物を基材として、その1面以上に熱可塑性樹脂被覆層を有してなる可撓性シートの、少なくとも1面の前記熱可塑性樹脂被覆層上に塗膜層を有し、この塗膜層が環状ポリエーテルイオン錯体、及びカーボンナノチューブを含むことが好ましい。これによって、より低着色性で視認性に優れた抗菌・防黴性の静電気対策シートを得ることができる。
本発明の帯電防止性抗菌膜材は、前記環状ポリエーテルイオン錯体が、環状ポリエーテル銀イオン錯体、環状ポリエーテル銅イオン錯体、環状ポリエーテル亜鉛イオン錯体、環状ポリエーテルリチウムイオン錯体、環状ポリエーテルニッケルイオン錯体、及び環状ポリエーテルコバルトイオン錯体、から選ばれた1種以上であることが好ましい。このような環状ポリエーテルイオン錯体の存在によって、低着色性で視認性に優れた抗菌・防黴性の静電気対策シートを得ることができる。
本発明の帯電防止性抗菌膜材は、前記環状ポリエーテルイオン錯体において、環状ポリエーテルが、クラウンエーテル、アザクラウンエーテル、チアクラウンエーテル、アザチアクラウンエーテル、クリプタンド、の環状ポリエーテル群から選ばれた1種以上、及び前記環状ポリエーテル群に官能基及び/または置換基を導入した誘導体群、及び前記環状ポリエーテル構造を繰り返し単位に有する重合体群、から選ばれた1種以上であることが好ましい。環状ポリエーテルイオン錯体の存在によって、低着色性で視認性に優れた抗菌・防黴性の静電気対策シートを得ることができる。
本発明の帯電防止性抗菌膜材は、前記カーボンナノチューブが、単層カーボンナノチューブ、二層カーボンナノチューブ、多層カーボンナノチューブ、カップ積重型カーボンナノチューブ、酸化カーボンナノチューブ、官能化カーボンナノチューブ(末端修飾及び/または側壁修飾)、及び金属(蒸着またはスパッタ)カーボンナノチューブから選ばれた1種以上であることが好ましい。このようなカーボンナノチューブの存在によって、低着色性で視認性に優れた抗菌・防黴性の静電気対策シートを得ることができる。
本発明の帯電防止性抗菌膜材は、前記塗膜層がバインダー樹脂を含み、前記環状ポリエーテルイオン錯体、及び前記カーボンナノチューブとの含有量が、前記塗膜層に対して0.1〜6質量%であることが好ましい。これによって低着色性で視認性に優れた抗菌・防黴性静電気対策シートを得ることができる。
本発明の帯電防止性抗菌膜材は、前記塗膜層が、シリカ、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化スズ、酸化ジルコニウム、酸化セリウム、及びアルミナ、から選ばれた1種以上のナノ粒子と、シラン化合物とをさらに含み、前記塗膜層に対して0.1〜5質量%のナノ粒子ネットワークを構成していることが好ましい。塗膜層にナノ粒子ナノ粒子ネットワークをさらに含むことによって帯電防止効果をより高め、より少ないカーボンナノチューブ量で導電性を発現させることを可能とすることで、より低着色性で視認性に優れた抗菌・防黴性静電気対策シートを得ることができる。
本発明の帯電防止性抗菌膜材は、前記塗膜層が、ポリピロール類、ポリチオフェン類、ポリアセチレン類、ポリフェニレン類、ポリフェニレンビニレン類、ポリアニリン類、ポリアセン類、ポリチオフェンビニレン類、ポリエチレンジオキチオフェン、及びこれらのドーピング体、から選ばれた1種以上のπ電子共役系導電性ポリマーをさらに含み、その含有量が前記塗膜層に対して1〜25質量%であることが好ましい。塗膜層にπ電子共役系導電性ポリマーをさらに含むことによって帯電防止効果をより高め、より少ないカーボンナノチューブ量で導電性を発現させることを可能とすることで、より低着色性で視認性に優れた抗菌・防黴性の静電気対策シートを得ることができる。
本発明の帯電防止性抗菌膜材は、前記塗膜層が、C60フラーレン、有機修飾フラーレン、無機修飾フラーレン、水素内包フラーレン、金属内包フラーレンから選ばれた1種以上のフラーレンをさらに含み、前記カーボンナノチューブと前記フラーレンを100:1〜2:1質量比で併用することが好ましい。塗膜層にフラーレンをさらに含むことによって帯電防止効果をより高めることができる。
本発明の帯電防止性抗菌膜材は、前記塗膜層が、前記熱可塑性樹脂被覆層の表面に対して、少なくとも20%の面積占有率を有する連続体であることが好ましい。このような面積占有率の塗膜層が連続体を成すことで、より少ないカーボンナノチューブ量で導電性を発現させるネットワークを可能とするので、より低着色性で視認性に優れた抗菌・防黴性の静電気対策シートを得ることができる。
本発明によれば、カーボンナノチューブを利用した帯電防止フィルムを用いた静電気対策シートでありながら、より低着色性で視認性に優れた抗菌・防黴性の静電気対策シートを得ることができるので、シートシャッター、間仕切り、フロアシート、機器カバー、エプロンなどに適して用いることができる。
本発明の帯電防止性抗菌膜材は、繊維織物を基材として、その1面以上に熱可塑性樹脂被覆層を有する可撓性シートの、少なくとも1面の熱可塑性樹脂被覆層上に塗膜層を有し、この塗膜層が環状ポリエーテルイオン錯体、及びカーボンナノチューブを含み、特に塗膜層がバインダー樹脂を含み、環状ポリエーテルイオン錯体、及びカーボンナノチューブとの含有量が、塗膜層に対して0.1〜6質量%で、塗膜層が、熱可塑性樹脂被覆層の表面に対して、少なくとも20%の面積占有率を有する連続体である。
本発明に使用する基材としての繊維織物は、織布、編布、不織布などの何れの形態でも使用でき、織布としては、平織物(経糸、緯糸とも最少2本ずつ用いた最小構成単位を有する)、バスケット織物(例えば2×2、3×3、4×4などの正則バスケット織、3×2、4×2、4×3、5×3、2×3、2×4、3×4、3×5などの不規則バスケット織)、綾織物(経糸、緯糸とも最少3本ずつ用いた最小構成単位を有する:3枚斜文、4枚斜文、5枚斜文、6枚斜文、8枚斜文など)、朱子織物(経糸、緯糸とも最少5本ずつ用いた最小構成単位を有する:2飛び、3飛び、4飛び、5飛びなどの正則朱子)、及び変化平織物、変化綾織物、変化朱子織物など、さらに蜂巣織物、梨子地織物、破れ斜文織物、昼夜朱子織物、もじり織物(紗織物、絽織物)、縫取織物、二重織物なども使用できるが、特に平織物、2×2バスケット織物が経緯物性バランスに優れ好ましい。上記の織物には精練、漂白、染色、柔軟化、撥水、防水、防炎、毛焼き、カレンダー、バインダー固着、接着剤塗布などの公知の繊維処理加工を単数、または複数を施したものを使用することもできる。
繊維織物を構成する糸条は、合成繊維、天然繊維、半合成繊維、無機繊維またはこれらの2種以上から成る混合繊維など、何れも使用できるが、ポリプロピレン繊維、ポリエチレン繊維、ポリビニルアルコール繊維、ポリエステル(PET、PBT、PNT)繊維、全芳香族ポリエステル繊維、ナイロン繊維、全芳香族ポリアミド繊維、芳香族ヘテロ環ポリマー(ポリベンゾイミダゾール、ポリベンゾオキサゾール、ポリベンゾチアゾールなど)繊維、アクリル繊維、ポリウレタン繊維、または、これらの混合繊維などの合成繊維が使用でき、特にポリエステル(PET:ポリエチレンテレフタレート)繊維が好ましい。これらの糸条の態様は、モノフィラメント、マルチフィラメント、短繊維紡績(スパン)、スプリット、テープなどであるが、膜材のフレキシブル性、及び引裂強度を確保するためにはマルチフィラメント、または短繊維紡績(スパン)が好ましい。また、ガラス繊維、シリカ繊維、アルミナ繊維、シリカアルミナ繊維、炭素繊維などのマルチフィラメント糸条も使用でき、これらの無機系繊維は特に国土交通大臣認定の不燃材料(テント構造物用不燃膜材)用に適し、特にガラス繊維マルチフィラメント糸条が好ましい。
本発明に使用する繊維織物は、マルチフィラメント糸条からなる織物、または短繊維紡績布(スパン)であることが好ましく、マルチフィラメント糸条は、250〜3000デニール(277〜3333dtex)の範囲、特に500〜2000デニール(555〜2222dtex)が好ましく、必要に応じて無撚糸(断面が楕円または扁平)、または撚糸が使用できる。また短繊維紡績糸条は、10番手(591dtex)〜60番手(97dtex)の範囲、特に10番手(591dtex)、14番手(422dtex)、16番手(370dtex)、20番手(295dtex)、24番手(246dtex)、30番手(197dtex)など、これらの単糸、または双糸(片撚糸)、単糸2本以上による合撚糸(諸撚糸)などが好ましい。織物の経糸及び緯糸の打込み密度に制限は無く、用いる糸条の太さ(デニール、番手)に応じて任意の設計が可能であるが、織物の空隙率(目抜け)が、0〜30%の範囲となる打込み密度で、目付量100〜500g/m2の織物が帯電防止性抗菌膜材の基材に適している。空隙率は繊維織物の単位面積中に占める糸条の面積を百分率として求め、100から差し引いた値として求めることができる。マルチフィラメント糸条で製織された織物(空隙率7.5〜30%)の好ましくは両面に、熱可塑性樹脂フィルムを熱ラミネートして熱可塑性樹脂被覆層を形成する製造に適し、また短繊維紡績布(スパン)の場合、空隙率0〜5%の短繊維紡績布(スパン)の好ましくは両面に、液状熱可塑性樹脂を用いてのコーティング〜熱処理、またはデッピィング〜熱処理による熱可塑性樹脂被覆層の形成に適している。
熱可塑性樹脂被覆層は、軟質塩化ビニル樹脂組成物(可塑剤含有)から形成されるもので、ペースト塩化ビニル樹脂(乳化重合タイプ)を用いたコーティングまたはディッピング〜ゲル化熱処理による被膜形成、或いはストレート塩化ビニル樹脂(懸濁重合タイプ)を用いて、カレンダー圧延成型またはTダイス押出成型した塩化ビニル樹脂フィルム(シート)による被膜形成が特に好ましい。ペースト塩化ビニル樹脂は帆布の被覆層に適し、ストレート塩化ビニル樹脂はターポリンの被覆層に好適である。可塑剤は、フタル酸エステル系可塑剤、イソフタル酸エステル系可塑剤、テレフタル酸エステル系可塑剤、シクロヘキサンジカルボン酸エステル系可塑剤、シクロヘキセンジカルボン酸エステル系可塑剤、塩素化パラフィン系可塑剤、ポリエステル系可塑剤、エチレン−酢酸ビニル−一酸化炭素3元共重合体樹脂、エチレン−(メタ)アクリル酸エステル−一酸化炭素3元共重合体樹脂などが使用でき、特にアルキル鎖中にエーテル結合を1以上含む可塑剤が導電性に優れ好ましい。また熱可塑性樹脂被覆層には、オレフィン樹脂(PE,PP)、オレフィン系エラストマー、エチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂、エチレン−(メタ)アクリル酸(エステル)共重合体樹脂、ウレタン系エラストマー、アクリル系エラストマー、スチレン系エラストマー、ポリエステル系エラストマー、フッ素系エラストマー、シリコーン系エラストマーなどを、単独またはブレンド併用で用い、カレンダー圧延成型またはTダイス押出成型した、1層あたり100〜1000g/m2、特に200〜500g/m2のフィルムまたはシートが使用でき、これらの熱可塑性樹脂被覆層を積層したターポリンが好ましい。
特に熱可塑性樹脂被覆層には難燃剤を配合することによって消防法に適合する防炎性を確保し、さらには国土交通大臣認定の不燃材料(テント構造物用不燃膜材)とすることができる。具体的には熱可塑性樹脂100質量部に対し、リン含有化合物、窒素含有化合物、無機系化合物などの難燃剤を10〜100質量部配合すればよく、リン含有化合物としては、赤リン、(金属)リン酸塩、(金属)有機リン酸塩、ポリリン酸アンモニウムなどが挙げられ、また、窒素含有化合物としては、(イソ)シアヌレート系化合物、(イソ)シアヌル酸系化合物、グアニジン系化合物、尿素系化合物及びこれらの誘導体化合物であり、無機系化合物としては、金属酸化物(三酸化アンチモン、五酸化アンチモンなど)、金属水酸化物(水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウムなど)、金属複合酸化物(ジルコニウム−アンチモン複合酸化物)、金属複合水酸化物(ヒドロキシスズ酸亜鉛、ハイドロタルサイトなど)などである。これらの難燃剤は2種以上を併用することで難燃性を向上させることができる。
特に熱可塑性樹脂被覆層には防黴性有機化合物を含むことが好ましく、防黴性有機化合物としては、黴、細菌(グラム陽性、グラム陰性)、真菌などの細胞壁、細胞膜、細胞質、及び細胞核などに対して、酸化的リン酸化阻害、電子伝達系阻害、−SH基阻害、DNA合成阻害、細胞表皮機能阻害、脂質代謝阻害、キレート形成などの作用を及ぼす有機化合物で具体的に、イミダゾール系化合物、チアゾール系化合物、イソチアゾリン系化合物、ピリジン系化合物、トリアジン系化合物、トリアゾール系化合物、N−ハロアルキルチオ系化合物、四級アンモニウム塩系化合物、フェノキシアルシン化合物など、具体的に、10,10′−オキシビスフェノキシアルシン、2−(4−チアゾリル)−ベンズイミダゾールが特に好ましい。これら防黴性有機化合物は、メソポーラスシリカ、(合成)ゼオライト、チタンゼオライト、リン酸ジルコニウム、リン酸カルシウム、リン酸亜鉛カルシウム、ハイドロタルサイト、ヒドロキシアパタイト、シリカアルミナ、ケイ酸カルシウム、ケイ酸アルミン酸マグネシウム、ケイソウ土、及びこれらのシランカップリング剤処理物、から選ばれた1種以上の無機多孔質粒子に担持されていることが好ましい。熱可塑性樹脂被覆層(特に軟質塩化ビニル樹脂組成物)に含むこれらの防黴性有機化合物または無機多孔質粒子担持物の含有率は熱可塑性樹脂被覆層(軟質塩化ビニル樹脂組成物)に対して、0.01〜5質量%、好ましくは0.1〜1質量%である。
特に軟質塩化ビニル樹脂被覆層には軟質塩化ビニル樹脂用安定剤として、カルシウム亜鉛複合系、バリウム亜鉛複合系、有機錫ラウレート、有機錫メルカプタイト、エポキシ系などの安定剤を単独あるいは複数種併用して用いることが、本発明の帯電防止性抗菌膜材の製造時の熱劣化や変色を抑止し、さらに耐候性を向上させる。また本発明の帯電防止性抗菌膜材は顔料着色が自在で、特に白、パステル色などの着色はインクジェットプリントやマーキングフィルム文字入れのコントラストを鮮明とする。その他、熱可塑性樹脂被覆層には、熱可塑性樹脂用の公知の添加剤を種々任意量配合することができ、必要に応じて、耐光安定剤(HALS)、紫外線吸収剤(ベンゾトリアゾール系、ベンゾフェノン系など)、酸化防止剤(フェノール系)、蛍光増白剤、帯電防止剤、硬化剤(イソシアネート系など)、防虫剤(ピレスロイド系など)、消臭剤(酸化珪素・金属酸化物複合系など)、遮熱フィラー(中空粒子、粗粒酸化チタンなど)、芳香剤、蓄光顔料(アルミン酸ストロンチウム系など)、アルミフレーク顔料、パール顔料、無機充填剤(炭酸カルシウム、硫酸バリウムなど)などを含むことができる。
熱可塑性樹脂被覆層上に塗膜層を有し、塗膜層には環状ポリエーテルイオン錯体、及びカーボンナノチューブを含み、特に塗膜層はバインダー樹脂を含み、環状ポリエーテルイオン錯体、及びカーボンナノチューブとの含有量は塗膜層に対して0.1〜6質量%、好ましくは0.3〜3質量%である。塗膜層に環状ポリエーテルイオン錯体を特定量含むことによって、より少ないカーボンナノチューブ量で導電性を発現させることを可能とすることで、より低着色性で視認性に優れた抗菌性の静電気対策シートを得ることができる。さらに塗膜層は熱可塑性樹脂被覆層の表面に対して20%以上、好ましくは、35%以上の面積占有率を有する連続体で、0.05〜20g/m2、好ましくは0.5〜10g/m2の塗膜である。塗膜層に含むバインダー量は塗膜層に対して95〜99.99質量%、好ましくは97.5〜99.9質量%である。バインダーは有機化合物、無機化合物、及び有機化合物と無機化合物との混合物の何れであってもよい。有機化合物としては、(メタ)アクリル樹脂、(メタ)アクリル系共重合体樹脂、(メタ)アクリレートのラジカル重合体(紫外線硬化樹脂)、ウレタン樹脂、アクリル変性ウレタン樹脂、シリコン変性ウレタン樹脂、ポリエステル系樹脂、酢酸ビニル樹脂、塩化ビニル樹脂、塩化ビニル−酢ビニル共重合体樹脂、フッ素含有共重合体樹脂(ポリフッ化ビニリデン、ポリフッ化ビニリデン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体、ポリフッ化ビニリデン−ヘキサフルオロプロピレン−テトラフルオロエチレン共重合体など)が例示できる。また、無機化合物は、シリカゾル、アルミナゾル、ジルコニアゾル、酸化ニオブゾルなどの金属酸化物ゲル及び/又は金属水酸化物ゲルと、ポリシロキサン、コロイダルシリカ、シリカなどのケイ素化合物を主体とするゾルゲル薄膜が例示できる。
環状ポリエーテルイオン錯体としては、クラウンエーテル、アザクラウンエーテル、チアクラウンエーテル、アザチアクラウンエーテル、クリプタンド、などの環状ポリエーテル群から選ばれた1種以上、及びこれらの環状ポリエーテル群に官能基及び/または置換基を導入した誘導体群、及びこれらの環状ポリエーテルを繰り返し単位に有する重合体群、から選ばれた1種以上を基体とするイオン錯体で、これらの環状ポリエーテルイオン錯体は抗菌性及び防黴性を発現する。抗菌性は、黄色ブドウ球菌、大腸菌、肺炎桿菌、緑膿菌、メチシリン耐性黄色ブドウ球菌、および腸管出血性大腸菌などに対して、その増殖を抑止する効果を主体とするものである。すなわち環状ポリエーテルイオン錯体は、クラウンエーテル銀イオン錯体、クラウンエーテル銅イオン錯体、クラウンエーテル亜鉛イオン錯体、クラウンエーテルリチウムイオン錯体、クラウンエーテルニッケルイオン錯体、クラウンエーテルコバルトイオン錯体、などのクラウンエーテル系、アザクラウンエーテル銀イオン錯体、アザクラウンエーテル銅イオン錯体、アザクラウンエーテル亜鉛イオン錯体、アザクラウンエーテルリチウムムイオン錯体、アザクラウンエーテルニッケルイオン錯体、及びアザクラウンエーテルコバルトイオン錯体、などのアザクラウンエーテル系、チアクラウンエーテル銀イオン錯体、チアクラウンエーテル銅イオン錯体、チアクラウンエーテル亜鉛イオン錯体、チアクラウンエーテルリチウムイオン錯体、チアクラウンエーテルニッケルイオン錯体、及びチアクラウンエーテルコバルトイオン錯体、などのチアクラウンエーテル系、アザチアクラウンエーテル銀イオン錯体、アザチアクラウンエーテル銅イオン錯体、アザチアクラウンエーテル亜鉛イオン錯体、アザチアクラウンエーテルリチウムイオン錯体、アザチアクラウンエーテルニッケルイオン錯体、及びアザチアクラウンエーテルコバルトイオン錯体、などのアザチアクラウンエーテル系、クリプタンド銀イオン錯体、クリプタンド銅イオン錯体、クリプタンド亜鉛イオン錯体、クリプタンドリチウムイオン錯体、クリプタンドニッケルイオン錯体、及びクリプタンドコバルトイオン錯体、などのクリプタンド系、から選ばれた1種以上であることが好ましい。
クラウンエーテルは、9−クラウン−3、12−クラウン−4,15−クラウン−5,18−クラウン−6,21−クラウン−7、24−クラウン−8,27−クラウン−9,30−クラウン−10,33−クラウン−11、36−クラウン−12などの、〔(9+3n)−クラウン−(3+n)〕式:nは1以上の整数で表される環状ポリエーテルで、頭の数字は全原子数、末尾の数字は酸素原子数を表す。またベンゾクラウンエーテルとして、これらの〔(9+3n)−クラウン−(3+n)〕式のクラウンエーテルに、少なくとも1個のベンゼン環がクラウンエーテルの2個の炭素原子と共有して結合したもので、例えば18−クラウン−6を例にすれば、ベンゾ18−クラウン−6、ジベンゾ18−クラウン−6、トリベンゾ18−クラウン−6、ヘキサベンゾ18−クラウン−6が例示できる。またシクロヘキサノクラウンエーテルとして、これらの〔(9+3n)−クラウン−(3+n)〕式のクラウンエーテルに、少なくとも1個のシクロヘキサン環がクラウンエーテルの2個の炭素原子と共有して結合したもので、例えば18−クラウン−6を例にすれば、シクロヘキサノ18−クラウン−6、ジシクロヘキサノ18−クラウン−6、トリシクロヘキサノ18−クラウン−6、ヘキサシクロヘキサノ18−クラウン−6が例示できる。アザクラウンエーテル、ベンゾアザクラウンエーテル、シクロヘキサノアザクラウンエーテルは、前述のクラウンエーテル群の酸素原子の一部または全部を窒素原子(NH)に置換したものが相当する。同様にチアクラウンエーテル、ベンゾチアクラウンエーテル、シクロヘキサノチアクラウンエーテルは、前述のクラウンエーテル群の酸素原子の一部または全部を硫黄原子(S)に置換したものが相当する。同様にアザチアクラウンエーテル、ベンゾアザチアクラウンエーテル、シクロヘキサノアザチアクラウンエーテルは、前述のクラウンエーテル群の酸素原子の一部または全部を窒素原子(NH)と硫黄原子(S)に置換したものが相当する。
またクラウンエーテル誘導体群としては、段落〔0027〕に記載したクラウンエーテルに官能基及び/または置換基を導入したもので、官能基としては例えば、ヒドロキシ基、ビニル基、アクリロイル基、アシル基、アセチル基、カルボキシル基、スルホン酸基、カルボニル基、エポキシ基、アミノ基、イミノ基、シアノ基、アゾ基、イソシアネート基、スルホ基、ニトロ基、チオール基などが例示でき、置換基としては例えば、アルキル基、ビニル基、アリル基、アリール基、フェニル基、ナフチル基、アラアルキル基、ベンジル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、メトキシ基、エトキシ基などが例示できる。またこれら置換基の末端、及び/または側鎖には、上述の官能基を有していてもよい。また環状ポリエーテルを繰り返し単位に有する重合体群としては、クラウンエーテル誘導体群の二量体、三量体、複数のクラウンエーテルの立体構造体である双環状クリプタンド[2.2]、三環状クリプタンド[2.2.2]、及びポリマー(重合体)、またはデンドリマーであり、特にポリマーは、環状ポリエーテル構造を有するモノマーAと、モノマーAと付加反応し得るモノマーBとの公知の重合体が挙げられ、これらはポリエステル系樹脂(−COOH + −OH)、ポリアミド系樹脂(−COOH + −NH2)、ポリウレタン系樹脂(−NCO + −OH)、ポリケトン樹脂(−COOH + ジベンゾクラウンエーテル:フリーデルクラフツ反応)など、モノマーAの単独重合によるアクリル系樹脂、ビニル系樹脂などで、ポリマーの直鎖中、または側鎖中に環状ポリエーテル構造を有するもので、特に環状ポリエーテル構造を有するモノマーAは、予め環状ポリエーテル銀イオン錯体、環状ポリエーテル銅イオン錯体、環状ポリエーテル亜鉛イオン錯体、環状ポリエーテルリチウムイオン錯体、環状ポリエーテルニッケルイオン錯体、及び環状ポリエーテルコバルトイオン錯体、の何れかを形成し、環状ポリエーテルイオン錯体の状態で付加反応、もしくは単独重合することが好ましい。本発明に用いる環状ポリエーテルイオン錯体は、一個の金属原子(イオン)に対して複数の環状ポリエーテル(クラウンエーテル)で包囲した態様、一個の金属原子(イオン)に対して2個の環状ポリエーテル(クラウンエーテル)でサンドイッチした態様を包含する。
カーボンナノチューブは、平均繊維径0.5〜100nm、アスペクト比50〜5000のもので、整列したもの、ランダムに配列したものなど何れであってもよい。種別的には、直径0.4nm〜5nmの単層カーボンナノチューブ、直径1.5nm〜5nmの二層カーボンナノチューブ、直径3nm〜50nmの多層カーボンナノチューブ、カップ積重型カーボンナノチューブ、酸化カーボンナノチューブ、官能化カーボンナノチューブ(末端修飾及び/または側壁修飾)、金属(蒸着またはスパッタ)カーボンナノチューブ、から選ばれた1種以上で、カーボンナノチューブを構成する六角形の配置(カイラル指数)が(n,n)のアームチェア型、(n,0)のジグザグ型、(n,m)のヘリカル型の何れであってもよい。また、これらのカーボンナノチューブは、他の電気活性材料と併用することで導電性を向上させることができる。電気活性材料は、Ru、Ir、W、Mo,Mn、Ni,及びCoなどの遷移金属の酸化物が例示でき、特にπ電子共役系導電性ポリマー(段落〔0030〕〔0031〕記載)などはバインダーとしても兼用できる。特に金属(蒸着またはスパッタ)カーボンナノチューブは、Au、Ag、Cu、Al、Zn、Tiなどを蒸着法またはスパッタ法によって表面が金属化されたカーボンナノチューブで、特に2層構造で、アンカーをTi層とするAu/Ti、Ag/Ti、Cu/Tiが、導電性が飛躍的に向上する。また別の併用例として、π電子共役系導電性ポリマーを含有する導電性ネットワークをA、カーボンナノチューブを含有する導電性ネットワークをBとした時の「A/B」、「B/A」の2層併用、「A/B/A」、「B/A/B」の3層併用なども導電性を飛躍的に向上させる。また、カーボンナノチューブとフラーレンを100:1〜2:1質量比で併用することで導電性を飛躍的に向上させる。フラーレンは、C60フラーレン、有機修飾フラーレン、無機修飾フラーレン、水素内包フラーレン、金属内包フラーレンなどが使用できる。
塗膜層にはバインダー樹脂を含み、環状ポリエーテルイオン錯体、及びカーボンナノチューブとの含有量は塗膜層に対して0.1〜6質量%、すなわち塗膜層が含むバインダー樹脂は、塗膜層に対して94〜99質量%が好ましい。環状ポリエーテルイオン錯体とカーボンナノチューブとの質量比は5:1〜1:5、特に2:1〜1:2が好ましい。バインダー樹脂としては、アクリル系樹脂、アクリル−シリコン系樹脂、ウレタン系樹脂、ポリエステル系樹脂、エポキシ系樹脂、フッ素系樹脂、酢酸ビニル系樹脂、塩ビ−酢酸ビニル系樹脂などが例示できる。また、1)上述の塗膜層には、シリカ、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化スズ、酸化ジルコニウム、酸化セリウム、及びアルミナ、から選ばれた1種以上のナノ粒子(塗膜層形成時にはナノ粒子ゾルを使用)と、シラン化合物とをさらに含み、塗膜層に対して0.1〜5質量%のナノ粒子ネットワークを構成することが好ましい。塗膜層にナノ粒子ナノ粒子ネットワークをさらに含むことによって帯電防止効果をより高め、より少ないカーボンナノチューブ量で導電性を発現させることを可能とすることで、より低着色性で視認性に優れた静電気対策シートを得ることができる。また、2)上述の塗膜層には、ポリピロール類、ポリチオフェン類、ポリアセチレン類、ポリフェニレン類、ポリフェニレンビニレン類、ポリアニリン類、ポリアセン類、ポリチオフェンビニレン類、ポリエチレンジオキチオフェン、及びこれらのドーピング体(ポリスチレンスルホン酸、パラトルエンスルホン酸などをドーピング剤として含む)、から選ばれた1種以上のπ電子共役系導電性ポリマーをさらに含み、その含有量を塗膜層に対して1〜25質量%とすることが好ましい。塗膜層にπ電子共役系導電性ポリマーをさらに含むことによって帯電防止効果をより高め、より少ないカーボンナノチューブ量で導電性を発現させることを可能とすることで、より低着色性で視認性に優れた静電気対策シートを得ることができる。また、3)上述の塗膜層には、上記ナノ粒子(塗膜層形成時にはナノ粒子ゾルを使用)及びシラン化合物によるナノ粒子ネットワークと、上記π電子共役系導電性ポリマーを同時に含んでいてもよく、ナノ粒子ナノ粒子ネットワークとπ電子共役系導電性ポリマーとの含有量は、塗膜層に対して1〜25質量%、かつ含有質量比率が1:10〜1:1であることが好ましい。塗膜層にナノ粒子ナノ粒子ネットワークとπ電子共役系導電性ポリマーとを特定比率でさらに含むことによって帯電防止効果をより高め、より少ないカーボンナノチューブ量で導電性を発現させることを可能とすることで、より低着色性で視認性に優れた静電気対策シートを得ることができる。シラン化合物はメチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシランなどが使用できる。ナノ粒子とシラン化合物または、その加水分解生成物との混合比率は、質量比で90%:10%〜40%:60%が好ましい。
π電子共役系導電性ポリマーは具体的に、ポリピロール類、ポリチオフェン類、ポリアセチレン類、ポリフェニレン類、ポリフェニレンビニレン類、ポリアニリン類、ポリアセン類、ポリチオフェンビニレン類、及びこれらの共重合体、誘導体ポリマーなどの主鎖がπ共役系で構成され、その側鎖、置換基の有無、側鎖、置換基の種類の限定は特にないが、ポリピロール、ポリチオフェン、ポリ(N−メチルピロール)、ポリ(3−メチルチオフェン)、ポリ(3−メトキシチオフェン)、ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)などで、ポリピロール及び、ポリチオフェンが特に好ましく、特にポリ(N−メチルピロール)、ポリ(3−メチルチオフェン)のようなアルキル置換化合物は、有機溶媒への溶解性に優れ好ましい。またπ電子共役系導電性ポリマーに、高分子状カルボン酸塩(ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、ポリマレイン酸など)をドーピング、あるいは高分子状スルホン酸(ポリビニルスルホン酸、ポリスチレンスルホン酸、ポリイソプレンスルホン酸、ポリアクリル酸エチルスルホン酸、ポリアクリル酸ブチルスルホン酸、ポリ(2−アクリルアミド−2−メチル−1−プロパンスルホン酸)などをドーピングしたり、または高分子状カルボン酸塩と高分子状スルホン酸とを質量比2:1〜1:5で併用ドーピングすることで導電性をより高度にすることができる。π電子共役系導電性ポリマーと高分子状カルボン酸塩との比率は10:1〜1:1、π電子共役系導電性ポリマーと高分子状カルボン酸塩及び高分子状スルホン酸との比率は5:1〜1:1が好ましく、高分子状カルボン酸塩、または高分子状カルボン酸塩及び高分子状スルホン酸は、π電子共役系導電性ポリマー合成時に、π電子共役系導電性ポリマーのモノマーと共に共存し、π電子共役系導電性ポリマー合成の酸化重合時にπ電子共役系導電性ポリマー中にドーピングしたものが好ましい。
上述の塗膜層の各々は、熱可塑性樹脂被覆層の表面に対して、少なくとも20%の面積占有率を有する連続体であることが好ましい。このような面積占有率の塗膜層が連続体を成すことで、より少ないカーボンナノチューブ量で導電性を発現させるネットワークを可能とするので、より低着色性で視認性に優れた抗菌性の静電気対策シートを得ることができる。塗膜層の面積占有率が20%未満だと、得られる膜材の帯電防止性と抗菌性とが不十分となることがあるので、塗膜層の面積占有率は25〜50%、かつ連続体であることが好ましい。このような連続体(ネットワーク)は、四角格子状、三角格子状、ハニカム状、丸穴パンチング状、網目状などの規則的連続体、または不規則な連続体、さらには一筆書き文字または模様、あみだくじ状、などが例示される。塗膜層の面積占有率が100%であれば膜材の帯電防止性と抗菌性は十分となるが、膜材同士の重ね合わせ接合時の接着力が不十分となることがある。このような塗膜層(導電性ネットワーク)は具体的に、π電子共役系ポリマーを構成するモノマーを化学酸化重合して得たπ電子共役系導電性ポリマーを溶媒中に可溶化、あるいは微分散させてなるπ電子共役系導電性ポリマー溶液を塗料として、あるいは水、アルコール、有機溶剤などの分散媒に、カーボンナノチューブを0.05〜5質量%含む分散溶液を塗料として、グラビアロールによる印刷、またはロータリースクリーンによる印刷により形成される。π電子共役系導電性ポリマーの場合は0.05μm〜15μmの厚さ、カーボンナノチューブの場合は0.001μm〜0.5μmの厚さが好ましい。
本発明の帯電防止性抗菌膜材を、シートシャッター、間仕切り、フロアシート、機器カバー、フレキシブルコンテナなどに加工するために、本発明の帯電防止性抗菌膜材同士の接合(同じ面に向き揃えての端部重ね合わせ接着)は、高周波ウエルダー機を用いて高周波振動によって接合を行うことができ、具体的に、2ヶ所の電極(一方の電極は、ウエルドバー)間に膜材を置き、ウエルドバーで加圧しながら高周波(1〜200MHz)で発振する電位差を印加することで膜材の熱可塑性樹脂被覆層を分子摩擦熱で溶融軟化状態とすることで融合し、その状態で冷却固化して接合体を得る。また、超音波振動子から発生する超音波エネルギー(16〜30KHz)の振幅を増幅させ、膜材の境界面に発生する摩擦熱を利用して融合を行う超音波融着法、またはヒーターの電気制御によって、100〜700℃に無段階設定された熱風を、ノズルを通じて膜材間に吹き込み、膜材の表面を溶融軟化させ、ノズル通過直後膜材を圧着して融合を行う熱風融着法、熱可塑性樹脂被覆層の溶融温度以上にヒーター内蔵加熱した金型(こて)を用いて被着体を圧着し融合を行う熱板融着法などによって接合可能である。上記の接合方法において、塗膜層の面積占有率が90〜100%だと、塗膜層のバインダー樹脂と熱可塑性樹脂被覆層との相溶性が悪い場合、あるいは軟化温度の温度差が大きい場合には、得られる膜材同士の接合時の接着力が不十分となるので、塗膜層の面積占有率を25〜50%として、塗膜層以外の領域、すなわち表面露出する熱可塑性樹脂被覆層と、もう一方の膜材の裏面の熱可塑性樹脂被覆層同士が少なくとも熱溶融して強固に接着可能な状態を設けることが望ましい。
次ぎに実施例、比較例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの例の範囲に限定されるものではない。下記実施例及び比較例において、帯電防止性抗菌膜材の効果は、表面抵抗率によって評価した。
(1)表面抵抗率測定(JIS K7194準拠)
23℃、相対湿度50%RHで膜材片を24時間静置後、下記の抵抗率計(JIS K7194準拠)を用い表面抵抗率を3回測定し、その平均値を表面抵抗率とした。
1)高抵抗・抵抗率計
株式会社三菱化学アナリテック製「ハイレスタUP MCP-HT800(レンジ103〜1014Ω)」
2)低抵抗・抵抗率計
株式会社三菱化学アナリテック製「ロレスタGX MCP-T700(レンジ10-4〜107Ω)」
(2)抗菌性(JIS Z2801:2010年準拠)一般財団法人カケンテストセンター委託
試験片シートの表面に菌液を滴下して植菌し(植菌数は104とした。)、上記得られたシートが菌液に接するように、菌液とシートを密着させ、35℃±1℃、相対湿度90%以上の環境下で24時間±1時間培養した。その後、試験片シートを洗い流し、試験片シート1cm2あたりの生菌数を測定し、抗菌活性値(対象区における菌数対数値から実施例で製造したシートにおける菌数対数値を差し引いた値)を算出した。なお、対象区は、環状ポリエーテルイオン錯体を添加しないシートとした。菌液調整溶液は1/200NB培地を用いた。使用した菌種を以下に示す。表中の数値は試験片1cm2当たりの生菌数であり、「ND」は生菌の不検出(Not Detected)とする。
黄色ぶどう球菌「Staphylococcus aureus subsp. aureus 12732」
大腸菌「Escherichia coli NBRC 3972」
(3)防黴性(JIS Z2911培養試験)
幅3cm×長さ3cmの試験片シートに、下記試験用黴の胞子を接種し、ポテト・デキストロース寒天培地上に置き、シャーレ中で28℃×7日間、黴の発生状況を観察し、以下の判定基準で評価した。
1:試験片の接種した部分に菌糸の発育が認められない
2:試験片の接種した部分に認められる菌糸の発育部分の面積が
全面積の1/3を超えない
3:試験片の接種した部分に認められる菌糸の発育部分の面積が
全面積の1/3を超える
〈試験用黴〉(A)+(B)+(C)の混合黴
(A)Aspergillus niger NBRC 105649(黒黴)
(B)Penicillium citrinum NBRC 6352(青黴)
(C)Cladosporium cladosporioides NBRC 6348(クロカワ黴)
(4)低着色性
JIS Z8729の色差ΔEを着色性の判定基準とした(ブランクは硫酸バリウム白色板)
ΔE=0〜7.9 : 1=低着色性
ΔE=8〜14.9 : 2=着色性があり外観が暗い
ΔE=15〜 : 3=着色が濃く外観が黒い
(5)視認性
平成29年9月午後5時、埼玉県草加市の平岡織染株式会社のテント倉庫(シートシャッター装置設置、倉庫内照度:JIS Z9110:1979年40−60lx)において、各々10cm×10cmサイズの「織」、「繊」、「職」、「戯」の黒ゴシック体文字印刷物を厚紙に着貼した紙パネルをテント倉庫屋内、ランダムに試験膜材から後方30cmの位置に置き、これを屋外正面1mの位置から観察者10名が同時に膜材越しに、「織」、「繊」、「職」、「戯」の紙パネルを個々に判定した。紙パネルの識別成績が100%なものを「1」、識別成績が75%を「2」、識別成績が50%を「3」、識別成績が25%を「4」、識別成績が0%を「5」、の5段階評価し、「1」を良好、「5」を不良とした。
(1)表面抵抗率測定(JIS K7194準拠)
23℃、相対湿度50%RHで膜材片を24時間静置後、下記の抵抗率計(JIS K7194準拠)を用い表面抵抗率を3回測定し、その平均値を表面抵抗率とした。
1)高抵抗・抵抗率計
株式会社三菱化学アナリテック製「ハイレスタUP MCP-HT800(レンジ103〜1014Ω)」
2)低抵抗・抵抗率計
株式会社三菱化学アナリテック製「ロレスタGX MCP-T700(レンジ10-4〜107Ω)」
(2)抗菌性(JIS Z2801:2010年準拠)一般財団法人カケンテストセンター委託
試験片シートの表面に菌液を滴下して植菌し(植菌数は104とした。)、上記得られたシートが菌液に接するように、菌液とシートを密着させ、35℃±1℃、相対湿度90%以上の環境下で24時間±1時間培養した。その後、試験片シートを洗い流し、試験片シート1cm2あたりの生菌数を測定し、抗菌活性値(対象区における菌数対数値から実施例で製造したシートにおける菌数対数値を差し引いた値)を算出した。なお、対象区は、環状ポリエーテルイオン錯体を添加しないシートとした。菌液調整溶液は1/200NB培地を用いた。使用した菌種を以下に示す。表中の数値は試験片1cm2当たりの生菌数であり、「ND」は生菌の不検出(Not Detected)とする。
黄色ぶどう球菌「Staphylococcus aureus subsp. aureus 12732」
大腸菌「Escherichia coli NBRC 3972」
(3)防黴性(JIS Z2911培養試験)
幅3cm×長さ3cmの試験片シートに、下記試験用黴の胞子を接種し、ポテト・デキストロース寒天培地上に置き、シャーレ中で28℃×7日間、黴の発生状況を観察し、以下の判定基準で評価した。
1:試験片の接種した部分に菌糸の発育が認められない
2:試験片の接種した部分に認められる菌糸の発育部分の面積が
全面積の1/3を超えない
3:試験片の接種した部分に認められる菌糸の発育部分の面積が
全面積の1/3を超える
〈試験用黴〉(A)+(B)+(C)の混合黴
(A)Aspergillus niger NBRC 105649(黒黴)
(B)Penicillium citrinum NBRC 6352(青黴)
(C)Cladosporium cladosporioides NBRC 6348(クロカワ黴)
(4)低着色性
JIS Z8729の色差ΔEを着色性の判定基準とした(ブランクは硫酸バリウム白色板)
ΔE=0〜7.9 : 1=低着色性
ΔE=8〜14.9 : 2=着色性があり外観が暗い
ΔE=15〜 : 3=着色が濃く外観が黒い
(5)視認性
平成29年9月午後5時、埼玉県草加市の平岡織染株式会社のテント倉庫(シートシャッター装置設置、倉庫内照度:JIS Z9110:1979年40−60lx)において、各々10cm×10cmサイズの「織」、「繊」、「職」、「戯」の黒ゴシック体文字印刷物を厚紙に着貼した紙パネルをテント倉庫屋内、ランダムに試験膜材から後方30cmの位置に置き、これを屋外正面1mの位置から観察者10名が同時に膜材越しに、「織」、「繊」、「職」、「戯」の紙パネルを個々に判定した。紙パネルの識別成績が100%なものを「1」、識別成績が75%を「2」、識別成績が50%を「3」、識別成績が25%を「4」、識別成績が0%を「5」、の5段階評価し、「1」を良好、「5」を不良とした。
[実施例1]
ポリエステル繊維平織基布(経糸1111dtexマルチフィラメント糸条:糸密度22本/2.54cm×緯糸1111dtexマルチフィラメント糸条:糸密度24本/2.54cm:空隙率21%:質量165g/m2)を基材として、その両面に下記軟質塩化ビニル樹脂組成物(1)からなる厚さ0.2mmのカレンダー成型フィルムを熱可塑性樹脂被覆層として熱圧着によるブリッジ溶融ラミネートにより、「熱可塑性樹脂被覆層/基布/熱可塑性樹脂被覆層」からなる、厚さ0.65mm、質量680g/m2の積層膜材(ターポリン)を得た。
〈軟質塩化ビニル樹脂組成物(1)〉
塩化ビニル樹脂(重合度1300) 100質量部
4−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸ビス(2−エチルヘキシル)
(可塑剤) 50質量部
リン酸トリクレジル(防炎可塑剤) 10質量部
エポキシ化大豆油(安定剤兼可塑剤) 5質量部
バリウム/亜鉛複合安定剤 2質量部
三酸化アンチモン(難燃剤) 10質量部
ルチル型酸化チタン(白顔料) 5質量部
ベンゾトリアゾール骨格化合物(紫外線吸収剤) 0.3質量部
上記の積層膜材(ターポリン)の表面側の熱可塑性樹脂被覆層上に、下記塗膜層(1)用の塗工液(固形分濃度16.9質量%)を用い、120メッシュの正方形格子柄グラビアロール塗工により、55.5%の面積占有率を有する格子状連続体(格子幅5mm、正方形空孔10mm×10mm)の塗膜層(1)を形成し、質量682g/m2の帯電防止性抗菌膜材(ターポリン)を得た。
〈塗膜層(1)用溶液〉
メタクリル酸メチル樹脂(アクリル樹脂) 100質量部
18−モノアザチアクラウンエーテル−5銀(環状ポリエーテルイオン錯体)
1質量部
※−(CH2CH2S)5CH2CH2NH−を環状にした空洞部に銀イオンを担持
単層カーボンナノチューブ(直径1.5〜2.5nm) 0.5質量部
※環状ポリエーテルイオン錯体:カーボンナノチューブの含有質量比2:1
※塗膜層に対する環状ポリエーテルイオン錯体:カーボンナノチューブの含有率
1.47質量%
ベンゾトリアゾール骨格化合物(紫外線吸収剤) 0.3質量部
メチルエチルケトン(希釈溶剤) 250質量部
トルエン(希釈溶剤) 250質量部
ポリエステル繊維平織基布(経糸1111dtexマルチフィラメント糸条:糸密度22本/2.54cm×緯糸1111dtexマルチフィラメント糸条:糸密度24本/2.54cm:空隙率21%:質量165g/m2)を基材として、その両面に下記軟質塩化ビニル樹脂組成物(1)からなる厚さ0.2mmのカレンダー成型フィルムを熱可塑性樹脂被覆層として熱圧着によるブリッジ溶融ラミネートにより、「熱可塑性樹脂被覆層/基布/熱可塑性樹脂被覆層」からなる、厚さ0.65mm、質量680g/m2の積層膜材(ターポリン)を得た。
〈軟質塩化ビニル樹脂組成物(1)〉
塩化ビニル樹脂(重合度1300) 100質量部
4−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸ビス(2−エチルヘキシル)
(可塑剤) 50質量部
リン酸トリクレジル(防炎可塑剤) 10質量部
エポキシ化大豆油(安定剤兼可塑剤) 5質量部
バリウム/亜鉛複合安定剤 2質量部
三酸化アンチモン(難燃剤) 10質量部
ルチル型酸化チタン(白顔料) 5質量部
ベンゾトリアゾール骨格化合物(紫外線吸収剤) 0.3質量部
上記の積層膜材(ターポリン)の表面側の熱可塑性樹脂被覆層上に、下記塗膜層(1)用の塗工液(固形分濃度16.9質量%)を用い、120メッシュの正方形格子柄グラビアロール塗工により、55.5%の面積占有率を有する格子状連続体(格子幅5mm、正方形空孔10mm×10mm)の塗膜層(1)を形成し、質量682g/m2の帯電防止性抗菌膜材(ターポリン)を得た。
〈塗膜層(1)用溶液〉
メタクリル酸メチル樹脂(アクリル樹脂) 100質量部
18−モノアザチアクラウンエーテル−5銀(環状ポリエーテルイオン錯体)
1質量部
※−(CH2CH2S)5CH2CH2NH−を環状にした空洞部に銀イオンを担持
単層カーボンナノチューブ(直径1.5〜2.5nm) 0.5質量部
※環状ポリエーテルイオン錯体:カーボンナノチューブの含有質量比2:1
※塗膜層に対する環状ポリエーテルイオン錯体:カーボンナノチューブの含有率
1.47質量%
ベンゾトリアゾール骨格化合物(紫外線吸収剤) 0.3質量部
メチルエチルケトン(希釈溶剤) 250質量部
トルエン(希釈溶剤) 250質量部
[実施例2]
実施例1の塗膜層(1)用溶液において、18−モノアザチアクラウンエーテル−5銀(環状ポリエーテルイオン錯体)1質量部を、18−ジアザクラウンエーテル−4銅(環状ポリエーテルイオン錯体)1質量部に置換えて塗膜層(2)とした以外は実施例1と同様にして厚さ0.65mm、質量682g/m2の帯電防止性抗菌膜材(ターポリン)を得た。
※18−ジアザクラウンエーテル−4銅:
−〔(CH2CH2NH(CH2CH2O)2〕2−を環状にしたものが銅イオンを担持
実施例1の塗膜層(1)用溶液において、18−モノアザチアクラウンエーテル−5銀(環状ポリエーテルイオン錯体)1質量部を、18−ジアザクラウンエーテル−4銅(環状ポリエーテルイオン錯体)1質量部に置換えて塗膜層(2)とした以外は実施例1と同様にして厚さ0.65mm、質量682g/m2の帯電防止性抗菌膜材(ターポリン)を得た。
※18−ジアザクラウンエーテル−4銅:
−〔(CH2CH2NH(CH2CH2O)2〕2−を環状にしたものが銅イオンを担持
[実施例3]
実施例1の塗膜層(1)用溶液を、塗膜層(3)用溶液に変更した以外は実施例1と同様にして厚さ0.65mm、質量682g/m2の帯電防止性抗菌膜材(ターポリン)を得た。
〈塗膜層(3)用溶液〉
ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)※ポリチオフェン 20質量部
メタクリル酸メチル樹脂(アクリル樹脂) 80質量部
18−モノアザチアクラウンエーテル−5銀(環状ポリエーテルイオン錯体)
0.5質量部
※−(CH2CH2S)5CH2CH2NH−を環状にした空洞部に銀イオンを担持
単層カーボンナノチューブ(直径1.5〜2.5nm) 1.5質量部
※環状ポリエーテルイオン錯体:カーボンナノチューブの含有質量比1:3
※塗膜層に対する環状ポリエーテルイオン錯体:カーボンナノチューブの含有率
1.95質量%
ベンゾトリアゾール骨格化合物(紫外線吸収剤) 0.3質量部
シクロペンタノン(希釈溶剤) 100質量部
トルエン(希釈溶剤) 200質量部
メチルエチルケトン(希釈溶剤) 200質量部
実施例1の塗膜層(1)用溶液を、塗膜層(3)用溶液に変更した以外は実施例1と同様にして厚さ0.65mm、質量682g/m2の帯電防止性抗菌膜材(ターポリン)を得た。
〈塗膜層(3)用溶液〉
ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)※ポリチオフェン 20質量部
メタクリル酸メチル樹脂(アクリル樹脂) 80質量部
18−モノアザチアクラウンエーテル−5銀(環状ポリエーテルイオン錯体)
0.5質量部
※−(CH2CH2S)5CH2CH2NH−を環状にした空洞部に銀イオンを担持
単層カーボンナノチューブ(直径1.5〜2.5nm) 1.5質量部
※環状ポリエーテルイオン錯体:カーボンナノチューブの含有質量比1:3
※塗膜層に対する環状ポリエーテルイオン錯体:カーボンナノチューブの含有率
1.95質量%
ベンゾトリアゾール骨格化合物(紫外線吸収剤) 0.3質量部
シクロペンタノン(希釈溶剤) 100質量部
トルエン(希釈溶剤) 200質量部
メチルエチルケトン(希釈溶剤) 200質量部
[実施例4]
実施例3の塗膜層(3)用溶液において、18−モノアザチアクラウンエーテル−5銀(環状ポリエーテルイオン錯体)0.5質量部を、18−ジアザクラウンエーテル−4銅(環状ポリエーテルイオン錯体)0.5質量部に置換えて塗膜層(4)とした以外は実施例3と同様にして厚さ0.65mm、質量682g/m2の帯電防止性抗菌膜材(ターポリン)を得た。
実施例3の塗膜層(3)用溶液において、18−モノアザチアクラウンエーテル−5銀(環状ポリエーテルイオン錯体)0.5質量部を、18−ジアザクラウンエーテル−4銅(環状ポリエーテルイオン錯体)0.5質量部に置換えて塗膜層(4)とした以外は実施例3と同様にして厚さ0.65mm、質量682g/m2の帯電防止性抗菌膜材(ターポリン)を得た。
[実施例5]
実施例1の塗膜層(1)用溶液を、塗膜層(5)用溶液に変更し、ナノ粒子ネットワークを含む塗膜層(5)とした以外は実施例1と同様にして厚さ0.65mm、質量682g/m2の帯電防止性抗菌膜材(ターポリン)を得た。
〈塗膜層(5)用溶液〉
メタクリル酸メチル樹脂(アクリル樹脂) 100質量部
ジベンゾ18−クラウン−6銀(環状ポリエーテルイオン錯体) 1質量部
※−C6H4(CH2CH2O)0(CH2CH2O)C6H4(CH2CH2O)0(CH2CH2O−を
環状にした空洞部に銀イオンを担持
単層カーボンナノチューブ(直径1.5〜2.5nm) 0.5質量部
酸化スズゾル 40質量部
※粒子径10〜15nm:固形分30質量%:メチルエチルケトン溶媒
メチルトリエトキシシラン(シラン化合物) 8質量部
※酸化スズゾルとシラン化合物の質量比率3:2のナノ粒子ネットワーク
を塗膜層中に形成
※環状ポリエーテルイオン錯体:カーボンナノチューブの含有質量比2:1
※塗膜層に対する環状ポリエーテルイオン錯体:カーボンナノチューブの含有率
1.23質量%
ベンゾトリアゾール骨格化合物(紫外線吸収剤) 0.3質量部
トルエン(希釈溶剤) 250質量部
メチルエチルケトン(希釈溶剤) 250質量部
実施例1の塗膜層(1)用溶液を、塗膜層(5)用溶液に変更し、ナノ粒子ネットワークを含む塗膜層(5)とした以外は実施例1と同様にして厚さ0.65mm、質量682g/m2の帯電防止性抗菌膜材(ターポリン)を得た。
〈塗膜層(5)用溶液〉
メタクリル酸メチル樹脂(アクリル樹脂) 100質量部
ジベンゾ18−クラウン−6銀(環状ポリエーテルイオン錯体) 1質量部
※−C6H4(CH2CH2O)0(CH2CH2O)C6H4(CH2CH2O)0(CH2CH2O−を
環状にした空洞部に銀イオンを担持
単層カーボンナノチューブ(直径1.5〜2.5nm) 0.5質量部
酸化スズゾル 40質量部
※粒子径10〜15nm:固形分30質量%:メチルエチルケトン溶媒
メチルトリエトキシシラン(シラン化合物) 8質量部
※酸化スズゾルとシラン化合物の質量比率3:2のナノ粒子ネットワーク
を塗膜層中に形成
※環状ポリエーテルイオン錯体:カーボンナノチューブの含有質量比2:1
※塗膜層に対する環状ポリエーテルイオン錯体:カーボンナノチューブの含有率
1.23質量%
ベンゾトリアゾール骨格化合物(紫外線吸収剤) 0.3質量部
トルエン(希釈溶剤) 250質量部
メチルエチルケトン(希釈溶剤) 250質量部
[実施例6]
実施例5の塗膜層(5)用溶液において、ジベンゾ18−クラウン−6銀(環状ポリエーテルイオン錯体)1質量部を、ジベンゾ18−クラウン−6銅(環状ポリエーテルイオン錯体)1質量部に置換えて塗膜層(6)とした以外は実施例5と同様にして厚さ0.65mm、質量682g/m2の帯電防止性抗菌膜材(ターポリン)を得た。
実施例5の塗膜層(5)用溶液において、ジベンゾ18−クラウン−6銀(環状ポリエーテルイオン錯体)1質量部を、ジベンゾ18−クラウン−6銅(環状ポリエーテルイオン錯体)1質量部に置換えて塗膜層(6)とした以外は実施例5と同様にして厚さ0.65mm、質量682g/m2の帯電防止性抗菌膜材(ターポリン)を得た。
[実施例7]
実施例3の塗膜層(3)用溶液を、π電子共役系ポリマー及びナノ粒子ネットワークを含む塗膜層(7)用溶液に変更した以外は実施例3と同様にして厚さ0.65mm、質量682g/m2の帯電防止性抗菌膜材(ターポリン)を得た。
〈塗膜層(7)用溶液〉
ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)※ポリチオフェン 20質量部
メタクリル酸メチル樹脂(アクリル樹脂) 80質量部
18−モノアザチアクラウンエーテル−5銀(環状ポリエーテルイオン錯体)
0.5質量部
※−(CH2CH2S)5CH2CH2NH−を環状にした空洞部に銀イオンを担持
単層カーボンナノチューブ(直径1.5〜2.5nm) 1.5質量部
※環状ポリエーテルイオン錯体:カーボンナノチューブの含有質量比1:3
※塗膜層に対する環状ポリエーテルイオン錯体:カーボンナノチューブの含有率
1.63質量%
オルガノシリカゾル(シリカのナノ粒子) 40質量部
※粒子径10〜15nm:固形分30質量%:メチルエチルケトン溶媒
メチルトリエトキシシラン(シラン化合物) 8質量部
※シリカゾルとメチルトリエトキシシランの質量比率3:2のナノ粒子ネットワーク
を塗膜層中に形成
ベンゾトリアゾール骨格化合物(紫外線吸収剤) 0.3質量部
シクロペンタノン(希釈溶剤) 100質量部
トルエン(希釈溶剤) 200質量部
メチルエチルケトン(希釈溶剤) 200質量部
実施例3の塗膜層(3)用溶液を、π電子共役系ポリマー及びナノ粒子ネットワークを含む塗膜層(7)用溶液に変更した以外は実施例3と同様にして厚さ0.65mm、質量682g/m2の帯電防止性抗菌膜材(ターポリン)を得た。
〈塗膜層(7)用溶液〉
ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)※ポリチオフェン 20質量部
メタクリル酸メチル樹脂(アクリル樹脂) 80質量部
18−モノアザチアクラウンエーテル−5銀(環状ポリエーテルイオン錯体)
0.5質量部
※−(CH2CH2S)5CH2CH2NH−を環状にした空洞部に銀イオンを担持
単層カーボンナノチューブ(直径1.5〜2.5nm) 1.5質量部
※環状ポリエーテルイオン錯体:カーボンナノチューブの含有質量比1:3
※塗膜層に対する環状ポリエーテルイオン錯体:カーボンナノチューブの含有率
1.63質量%
オルガノシリカゾル(シリカのナノ粒子) 40質量部
※粒子径10〜15nm:固形分30質量%:メチルエチルケトン溶媒
メチルトリエトキシシラン(シラン化合物) 8質量部
※シリカゾルとメチルトリエトキシシランの質量比率3:2のナノ粒子ネットワーク
を塗膜層中に形成
ベンゾトリアゾール骨格化合物(紫外線吸収剤) 0.3質量部
シクロペンタノン(希釈溶剤) 100質量部
トルエン(希釈溶剤) 200質量部
メチルエチルケトン(希釈溶剤) 200質量部
[実施例8]
実施例7の塗膜層(7)用溶液において、18−モノアザチアクラウンエーテル−5銀(環状ポリエーテルイオン錯体)0.5質量部を、18−ジアザクラウンエーテル−4銅(環状ポリエーテルイオン錯体)0.5質量部に置換えて、π電子共役系ポリマー及びナノ粒子ネットワークを含む塗膜層(8)とした以外は実施例7と同様にして厚さ0.65mm、質量682g/m2の帯電防止性抗菌膜材(ターポリン)を得た。
実施例7の塗膜層(7)用溶液において、18−モノアザチアクラウンエーテル−5銀(環状ポリエーテルイオン錯体)0.5質量部を、18−ジアザクラウンエーテル−4銅(環状ポリエーテルイオン錯体)0.5質量部に置換えて、π電子共役系ポリマー及びナノ粒子ネットワークを含む塗膜層(8)とした以外は実施例7と同様にして厚さ0.65mm、質量682g/m2の帯電防止性抗菌膜材(ターポリン)を得た。
[実施例1〜8の効果]
環状ポリエーテルイオン錯体とカーボンナノチューブを質量比2:1〜1:5で含有する実施例1〜8の膜材は、何れも表面抵抗率1010Ω/□よりも優れた帯電防止性と、抗菌性・防黴性とを有し、しかも着色性が低く、視認性に優れたものであった。特に塗膜層にナノ粒子ネットワークを追加含有する実施例5〜8の膜材は、実施例1〜4の膜材よりも帯電防止性に優れ、また、特に塗膜層にπ電子共役系導電性ポリマーを追加含有する実施例3,4,7,8の膜材は、実施例1,2.5,6の膜材よりも帯電防止性に優れ、また、カーボンナノチューブはその使用量が多いほど帯電防止性に優れ(実施例3,4,7,8)、表面抵抗率105〜106Ω/□レベルの帯電防止性にも係わらず低着色性かつ視認性を保持可能なものであり、さらに環状ポリエーテルイオン錯体の使用量が多い実施例1,2.5,6の膜材は、実施例3,4,7,8の膜材よりも抗菌性・防黴性に優れていた。
環状ポリエーテルイオン錯体とカーボンナノチューブを質量比2:1〜1:5で含有する実施例1〜8の膜材は、何れも表面抵抗率1010Ω/□よりも優れた帯電防止性と、抗菌性・防黴性とを有し、しかも着色性が低く、視認性に優れたものであった。特に塗膜層にナノ粒子ネットワークを追加含有する実施例5〜8の膜材は、実施例1〜4の膜材よりも帯電防止性に優れ、また、特に塗膜層にπ電子共役系導電性ポリマーを追加含有する実施例3,4,7,8の膜材は、実施例1,2.5,6の膜材よりも帯電防止性に優れ、また、カーボンナノチューブはその使用量が多いほど帯電防止性に優れ(実施例3,4,7,8)、表面抵抗率105〜106Ω/□レベルの帯電防止性にも係わらず低着色性かつ視認性を保持可能なものであり、さらに環状ポリエーテルイオン錯体の使用量が多い実施例1,2.5,6の膜材は、実施例3,4,7,8の膜材よりも抗菌性・防黴性に優れていた。
[比較例1]
実施例1の塗膜層(1)用溶液から18−モノアザチアクラウンエーテル−5銀(環状ポリエーテルイオン錯体)1質量部を省略した以外は実施例1と同様として厚さ0.65mm、質量682g/m2のターポリンを得た。得られたターポリンの抗菌性は実施例1の帯電防止性抗菌膜材よりも大きく劣り、帯電防止性にもやや劣るものであった。
実施例1の塗膜層(1)用溶液から18−モノアザチアクラウンエーテル−5銀(環状ポリエーテルイオン錯体)1質量部を省略した以外は実施例1と同様として厚さ0.65mm、質量682g/m2のターポリンを得た。得られたターポリンの抗菌性は実施例1の帯電防止性抗菌膜材よりも大きく劣り、帯電防止性にもやや劣るものであった。
[比較例2]
実施例1の塗膜層(1)用溶液から単層カーボンナノチューブ0.5質量部を省略した以外は実施例1と同様として厚さ0.65mm、質量682g/m2のターポリンを得た。得られたターポリンは帯電防止性を有さないものであった。
実施例1の塗膜層(1)用溶液から単層カーボンナノチューブ0.5質量部を省略した以外は実施例1と同様として厚さ0.65mm、質量682g/m2のターポリンを得た。得られたターポリンは帯電防止性を有さないものであった。
[比較例3]
実施例1の塗膜層(1)用溶液において、単層カーボンナノチューブ0.5質量部をカーボンブラック0.5質量部に置換した以外は実施例1と同様として厚さ0.65mm、質量682g/m2のターポリンを得た。得られたターポリンは黒色外観を呈し、視認性が実施例1のターポリンよりも大きく劣り、帯電防止性にも劣るものであった。
実施例1の塗膜層(1)用溶液において、単層カーボンナノチューブ0.5質量部をカーボンブラック0.5質量部に置換した以外は実施例1と同様として厚さ0.65mm、質量682g/m2のターポリンを得た。得られたターポリンは黒色外観を呈し、視認性が実施例1のターポリンよりも大きく劣り、帯電防止性にも劣るものであった。
[比較例4]
実施例1の塗膜層(1)用溶液において、18−モノアザチアクラウンエーテル−5銀(環状ポリエーテルイオン錯体)1質量部を、ゼオライト銀1質量部に置換した以外は実施例1と同様として厚さ0.65mm、質量682g/m2のターポリンを得た。得られたターポリンは淡い白濁外観を呈し、視認性が実施例1のターポリンよりも劣るものであった。
実施例1の塗膜層(1)用溶液において、18−モノアザチアクラウンエーテル−5銀(環状ポリエーテルイオン錯体)1質量部を、ゼオライト銀1質量部に置換した以外は実施例1と同様として厚さ0.65mm、質量682g/m2のターポリンを得た。得られたターポリンは淡い白濁外観を呈し、視認性が実施例1のターポリンよりも劣るものであった。
上記、実施例、及び比較例から明らかな様に、本発明によれば、カーボンナノチューブを利用した帯電防止フィルムを用いた静電気対策シートでありながら、より低着色性で視認性に優れた抗菌・防黴性の静電気対策シートを得ることができるので、シートシャッター、間仕切り、フロアシート、機器カバー、エプロンなどに適して用いることができる。
Claims (9)
- 繊維織物を基材として、その1面以上に熱可塑性樹脂被覆層を有してなる可撓性シートの、少なくとも1面の前記熱可塑性樹脂被覆層上に塗膜層を有し、この塗膜層が環状ポリエーテルイオン錯体、及びカーボンナノチューブを含むことを特徴とする帯電防止性抗菌膜材。
- 前記環状ポリエーテルイオン錯体が、環状ポリエーテル銀イオン錯体、環状ポリエーテル銅イオン錯体、環状ポリエーテル亜鉛イオン錯体、環状ポリエーテルリチウムイオン錯体、環状ポリエーテルニッケルイオン錯体、及び環状ポリエーテルコバルトイオン錯体、から選ばれた1種以上である請求項1に記載の帯電防止性抗菌膜材。
- 前記環状ポリエーテルイオン錯体において、環状ポリエーテルが、クラウンエーテル、アザクラウンエーテル、チアクラウンエーテル、アザチアクラウンエーテル、クリプタンド、の環状ポリエーテル群から選ばれた1種以上、及び前記環状ポリエーテル群に官能基及び/または置換基を導入した誘導体群、及び前記環状ポリエーテル構造を繰り返し単位に有する重合体群、から選ばれた1種以上である請求項2に記載の帯電防止性抗菌膜材。
- 前記カーボンナノチューブが、単層カーボンナノチューブ、二層カーボンナノチューブ、多層カーボンナノチューブ、カップ積重型カーボンナノチューブ、酸化カーボンナノチューブ、官能化カーボンナノチューブ(末端修飾及び/または側壁修飾)、及び金属(蒸着またはスパッタ)カーボンナノチューブから選ばれた1種以上である請求項1〜3の何れか1項に記載の帯電防止性抗菌膜材。
- 前記塗膜層がバインダー樹脂を含み、前記環状ポリエーテルイオン錯体、及び前記カーボンナノチューブとの含有量が、前記塗膜層に対して0.1〜6質量%である請求項1〜4の何れか1項に記載の帯電防止性抗菌膜材。
- 前記塗膜層が、シリカ、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化スズ、酸化ジルコニウム、酸化セリウム、及びアルミナ、から選ばれた1種以上のナノ粒子と、シラン化合物とをさらに含み、前記塗膜層に対して0.1〜5質量%のナノ粒子ネットワークを構成している請求項5に記載の帯電防止性抗菌膜材。
- 前記塗膜層が、ポリピロール類、ポリチオフェン類、ポリアセチレン類、ポリフェニレン類、ポリフェニレンビニレン類、ポリアニリン類、ポリアセン類、ポリチオフェンビニレン類、ポリエチレンジオキチオフェン、及びこれらのドーピング体、から選ばれた1種以上のπ電子共役系導電性ポリマーをさらに含み、その含有量が前記塗膜層に対して1〜25質量%である請求項5または6に記載の帯電防止性抗菌膜材。
- 前記塗膜層が、C60フラーレン、有機修飾フラーレン、無機修飾フラーレン、水素内包フラーレン、金属内包フラーレンから選ばれた1種以上のフラーレンをさらに含み、前記カーボンナノチューブと前記フラーレンを100:1〜2:1質量比で併用する請求項5〜7の何れか1項に記載の帯電防止性抗菌膜材。
- 前記塗膜層が、前記熱可塑性樹脂被覆層の表面に対して、少なくとも20%の面積占有率を有する連続体である請求項1〜8の何れか1項に記載の帯電防止性抗菌膜材。
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---|---|---|---|---|
JP7348654B2 (ja) | 2020-03-04 | 2023-09-21 | 平岡織染株式会社 | 帯電防止性消臭シート状物及びその製造方法 |
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2017
- 2017-09-29 JP JP2017190252A patent/JP2019064077A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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